【実施例1】
【0048】
図1、
図2に示す本発明の実施例1において、多数通の郵便物等群を形成する各郵便物等の基本形態である郵便物等1(配達物)は次ぎに述べるような構成となっている。
郵便物等1は封筒には封入されない非封入形態であり、一枚のシート部材S1に情報が印刷され、該シート部材S1を折り畳むことで形成される折目12a〜12gおよび該折目12a〜12gにより形成される第1の区域〜第8の区域13a〜13h(ここでは、区域は裏面と表面とを合わせて1区域としている)を形成した、剥離開封可能に全面圧着接合ないし部分圧着接合してなる形態となっている。
郵便物等の宛先(以下「受取人等」ともいう。)の宛先2(宛名および住所が印刷や粘着シールの貼り付けにより表記)された宛先表記区域3と、
宛先表記区域3に表記された、郵便物等の差出人を証明する差出人表記部4と、
第1の広告等依頼人の第1の広告等情報5aが表記された第1の広告等情報表記部5と、
第1の広告等依頼人(企業、団体、個人を含む)とは別人である第2の広告等依頼人の、第1の広告等情報5aとは異なる第2の広告等情報6aが表記された第2の広告等情報表記部6と、
郵便物等1の受取人等が、第1の広告等情報5aに対する応答を郵便物等によって行うための第1の応答部7aが設けられ、切り取り指示線9での鋏によるシート部材S1からの切断切り離しによって分離して使用する形態の、第1の広告等情報5aと同一面側に表記された第1の返信郵便7と、
郵便物等1の受取人等が、第2の広告等情報6aに対する応答を郵便物等によって行うための第2の応答部8aが設けられ、切り取り指示線9での鋏によるシート部材S1からの切断切り離しによって分離して使用する形態の、第2の広告等情報6aと同一面側に表記された第2の返信郵便8と、
第1の返信郵便7に表記された、第1の広告等依頼人への返信ないし返答であることを識別するための第1の返信識別部7cと、
第2の返信郵便8に表記された、第2の広告等依頼人への返信ないし返答であることを識別するための第2の返信識別部8cと、を備えてなるものである。
【0049】
第1の返信郵便7、第2の返信郵便は8、シート部材S1から分離して使用する形態の分離使用形態であればよい。分離使用形態には、シート部材S1から鋏で切り離すための切り取り指示線形態、指で切り取り可能とされたミシン線形態、部分繋がり打ち抜き形態などである。印刷のみで済む鋏で切り取るための切り取り指示線形態がコスト的によい。
第1の返信郵便7、第2の返信郵便8は返信葉書である。
「郵便物等」とは、日本郵便株式会社(配達は郵便局)が配達する郵便、宅配業者等の配達業者が配達する宅急便などを含み、日本郵便株式会社が扱う郵便物のみに限定されない意味である。配達業者によって宛先表記区域3に表記された宛先2に配達される(届けられる)配達物をいう。すなわち、郵便物等とは配達物、郵便物等の配達物または郵便物等配達物である。
【0050】
実施例1では郵便物等の形態である郵便物等形態を、
第1の広告等情報が表記された第1の広告等情報表記部、前記第1の広告等情報とは異なる第2の広告等情報が表記された第2の広告等情報表記部、前記第1の広告等情報の依頼人である第1の広告等依頼人を返信先とした第1の返信郵便、前記第2の広告等情報の依頼人である第2の広告等依頼人を返信先とした第2の返信郵便というようにしているが、
前記第1の広告等依頼人〜第nの広告依頼人の前記第1の広告等情報〜第nの広告等情報、前記第1の広告等情報表記部〜第nの広告等情報表記部及び前記第1返信郵便〜第nの返信郵便とを備え、かつ、少なくとも前記第1の広告等情報表記部、前記第2の広告等情報表記部、前記第1の返信郵便及び前記第2の返信郵便が表記された郵便物等形態とする構成も、技術的範疇に含むものである。
【0051】
広告等依頼人が、第1の広告等依頼人および第2の広告等依頼人の2者のみ、第1の広告等依頼人、第2の広告等依頼人および第3の広告等依頼人の3者のみ、又は第1の広告等依頼人、第2の広告等依頼人、第3の広告等依頼人および第4の広告等依頼人の4者のみのいずれかとするのがよい。この場合、各広告等依頼人は別人であり、各広告等情報および各返信識別部が各広告等依頼人にそれぞれ対応したものが設けられてなるものとする。
「2者のみ」とは、3者以来(第3の広告等情報以来)は無いということである。
「3者のみ」とは、4者以来(第4の広告等情報以来)は無いということである。
「4者のみ」とは、5者以来(第4の広告等情報以来)は無いということである。
【0052】
(1)差出人は、広告等依頼人の内の1の広告等依頼人である形態、広告等依頼人以外の非広告等依頼人(例えば、発送代行業者、通販事業者、ダイレクトメール発送事業者、広告代理事業者等)などがある。
また、郵便物である場合は差出人表記部4の最上部には、「料金別納郵便」、「料金後納郵便」などの表記がされている。
(2)「広告等依頼人」とは、企業、団体などの組織、個人事業者、個人などである。
(3)「各返信郵便」の返信先は、同じ返信先である場合と、異なる返信先である場合の何れの場合も含むものである。差出人である場合、差出人および第1、第2の広告等依頼人以外の第三者、第1、第2の広告等依頼人の何れか一方である場合がある。
例えば、返信先が各広告等依頼人である場合、1の広告等依頼人である場合、または非広告等依頼人(例えば、発送代行業者、通販事業者、ダイレクトメール発送事業者、広告代理事業者等)である場合などである。
(4)「返信郵便情報」は、「料金受取人払郵便」等の表記およびこれと一体に表記された受取人の受取人識別記号(番号を含む)(例えば、郵便局の承認番号)などである。
「返信郵便情報」は、各返信郵便ごとに異なる場合もあるし、各返信郵便が全て同じ返信郵便情報という場合もある。
本実施例1においては、第1の返信郵便情報7bおよび第2の返信郵便情報8bは、差出人表記部4の差出人としている。よって、第1の返信識別部7cおよび第2の返信識別部8cは同じ郵便局認証番号としている。
(5)「各返信識別部」は、各広告等依頼人のそれぞれを識別するために付与された、番号、アルファベット又はこれらの組み合させ等の記号、バーコード等のコードなどがある。
また、各返信郵便情報が各返信郵便ごとにそれぞれ異なる郵便局承認番号等である場合には、異なるそれぞれの郵便局認証番号等が、個別に広告等依頼人を識別可能であるので郵便局認証番号等が返信識別部とされてなる形態も含まれる。
(6)「応答部」とは、例えば広告等情報が、商品販売情報である場合は商品購入の申込書等であり、アンケートである場合はアンケートへの回答書等であり、イベント等への参加要請である場合は参加申込書等であり・・・等である。
(7)「シート部材」は、紙製部材、合成樹脂製部材、布製部材など多様な材質のものを含む。
(8)宛先表記区域3は、該宛先表記区域3の全部または一部に直接に宛先が印刷された形態、宛先が印刷された粘着シールを貼り付けてなる形態などがある。宛先表記区域3は宛先が表記されている区域という意味であって、該宛先情報とは区別された形態で宛先表記区域3内に宛先情報以外の広告等情報などが表記されているのもよい。
【0053】
なによりも、一緒に記載される他の広告等依頼人(以下「共同記載依頼人」ともいう。)ないし他の広告等情報(以下「共同記載広告等情報」ともいう。)を、広告等依頼人自らが好むものを選択、決めることが可能とするものである。
すなわち、共同記載依頼人のブランド力や信頼度、広告等情報と自らの広告等情報のマッチング、宛先リストの地域、年齢、性別、ライフスタイル等などを勘案して、有利ないし好ましい共同記載依頼人ないし共同記載広告情報とのマッチングを実現することを可能とするものである。
【0054】
(1)郵便物を例として説明する。
1宛先の郵便料金は1郵便料金(ここでは計算を分かりやすくするため、例えば「100円」とする。)である。
1宛先=1郵便料金100円に対して、第1の広告等依頼人と第2の広告等依頼人のみによるものとし、宛先リストの宛先を第1の広告等依頼人と第2の広告等依頼人が同数提供した場合。
第1の広告等依頼人の第1の広告等情報表記部5および第1の返信郵便7と、第2の広告等依頼人の第2の広告等情報表記部6および第2の返信郵便8が印刷されているものである。
そうすると、第1の広告等依頼人と第2の広告等依頼人の負担割合を1:1(半々)とした場合、それぞれの郵便料金の負担は1通について50円ということになる。
例えば、5万通の郵便物群(ダイレクトメールでは、少ないものでも数万通、多いものでは100万通を超える。)のダイレクトメールを発送するとした場合、第1の広告等依頼人と第2の広告等依頼人の郵便料金の負担は、それぞれ250万円(5万×50)ずつとなる。1者の場合では500万円かかるのに、この場合の割合では郵便物の数はそのままで郵便料金は半額で済むことになる。
(2)さらに、第1の広告等情報5aと第2の広告等情報6aは一枚のシート部材S1に印刷を行うものある。この一枚シート部材であるシート部材S1に印刷した場合には、別々に印刷するよりもシート部材代、印刷代などその印刷経費は略半額に近いものにすることが可能となる。
(3)また、第1の広告等依頼人の第1の宛先リスト(例えば、ここでは5万人。)と、第2の広告等依頼人の第2の宛先リスト(例えば、ここでは5万人。)とによる場合は、ダブリ(同一宛先)が無いものとして10万通の郵便物群(×100円=1千万円)のダイレクトメールとなる。
そうすると、第1の広告等依頼人および第2の広告等依頼人は、自らの宛先リスト以外に5万人の「知らない宛先」にダイレクトメールを郵送できることになる。
そして、知らない宛先からの返信応答があった場合には、新たな顧客の獲得ができることになる。
この場合の郵便料金は、負担を1:1(半々)とした場合、第1、第2の広告等依頼人ともに負担は500万円(1千万円/2)となる。
(4)前記(1)〜(3)の例から明らかなように、第1の広告等依頼人および第2の広告等依頼人にとって、例えば商品販売の場合、その損益分岐点が低くなることになり、収益が十分に見込める可能性が大きくなり、よってダイレクトメールを行いやすくなる。
(5)また、例えば、宛先リストが第1の広告等依頼人の第1の宛先リスト(例えば、5万人。)のみであるという場合も考えられる。
例えば、全費用を宛先リスト0人の第2の広告等依頼人が負担することとした場合、第1の広告等依頼人は第1の広告等情報表記部が印刷された郵便物を費用0円で、第1の広告等情報が印刷されたダイレクトメールを自らの5万人の宛先に郵送することが実現される。
一方、宛先リストを持たない第2の広告等依頼人は、宛先リストそのものを取得することはできないが、5万人の見知らぬ宛先にダイレクトメールを郵送することになり、返答の帰ってきた宛先は新規顧客としてその氏名および住所等を取得することができる。
(6)また、第1の広告等依頼人が強いブランド力を有する株式上場の事業者(上場企業)であり、第2の広告等依頼人がブランド力の弱い株式非上場の事業者(非上場企業)である場合は、第2の広告等依頼人は第1の広告等依頼人の強いブランド力に乗るような状態で、その信用力とブランド力を高めて宛先に第2の広告等情報を見てもらう可能性が大きくなるものであり、また、ヒット率(反応率)をアップさせる機会となる。
【0055】
第1の広告等情報5aがシート部材S1の一方の面(ここでは表面、図では平面)に表記され、第2の広告等情報6aがシート部材S1の他方の面(ここでは裏面、図では底面)に表記され、シート部材S1の一方の面に第1の応答部7aが表記され、シート部材S1の他方の面に第2の応答部8aが表記されている。
【0056】
第1の広告等情報5aと同一面に第1の応答部7aが表記されているので、受取人等は第1の広告等情報5aを見ながら第1の応答部7aへの応答記入が行えるとともに、間違って第2の応答部8aへの応答記入をしてしまう誤りが生じ難い。このことは、第2の広告等情報6aと同一面に第2の応答部8aへの応答記入についても同様のことが言える。
【0057】
シート部材S1が、7つの折目12a〜12gによって直列に連接された第1の区域13a〜第8の区域13hからなり、かつ、郵便物等状態では第1の区域13a〜第8の区域13hが折り畳まれ重ねられてその対抗面同士を剥離開封可能形態で圧着により接着した剥離開封可能接着形態としている。
各区域の幅は同一でない形態でもよい。
折り重ね形態は、宛先表記区域3が最表面に位置されれば、どのような折り重ね形態でもよい。例えば、V折形態、Z折形態、往復形態、トビラ折形態、封書巻四折形態、Wインデックス封書形態、A44P折形態、A46P折形態などがある。
区域は4区域以上(4区域、5区域、6区域、7区域、8区域、9区域、10区域・・・n区域)とするのが良い。
封筒には封入されない非封入形態であるので、郵便送料の軽減化、封筒への包装行程が無いので封筒入、封緘、封筒へ宛先印刷が回避されるので、製造コストおよび使用資材のより軽減化を実現する。
【0058】
郵便物等の種類には、葉書、葉書より大きなサイズの郵便物等(例えば、B5版、A4版等)がある。
第1の区域〜第8の区域13a〜13hは図では同じ幅に表現されているが、折による位置関係、剥がしやすく(剥離・分離しやすく)するためのずらしや指示表記、部分接着である場合のニスや糊を塗布等する貼り付け箇所、糊代などによって、各区域の横幅および縦幅は適宜なものに設定されるものである。
また、返信郵便の幅は私製はがきの(短辺90〜107mm×長辺140×154mm)の範囲とされていればよい。
これらのことは、以下の実施例においても言えることである。
【0059】
剥離開封可能接着形態を実現する方法には以下のようなものが知れている。
(1)予め剥離可能に接着(「接合」、「貼着」等を含む。)された2層のフィルムの両外側に感熱接着剤等の接着剤層を設けたものを区域の対向面間に挟み込み接着したもの。例えば支持体としてポリエチレンテレフタレートを用い、その一方の面にポリエチレンを溶融押出しや塗工により形成した2層の区域の両側に、さらにEVAを主体とする感熱接着剤層を形成した4層構成のものがある。
(2)また、先に区域の接着予定面に剥離可能接着シート部材をラミネートし、その後区域を折り合わせて剥離可能区域同士を対向させ、加熱・加圧又は加圧処理を施すことにより剥離可能接着区域同士を剥離可能に接着する方法のもの。例えば、支持体としてポリプロピレンを用い、一方の面に熱接着性樹脂の剥離可能接着層を溶融押出しや塗工により形成したものを、ドライラミネート法で接着したり、残りのもう一方の面(剥離可能接着層でない方の面)に感熱接着剤層を予め設けたものをサーマルラミネート法で接着する方法がある。
(3)また、剥離可能接着性の樹脂からなる剥離可能接着媒体をコーター等により区域の剥離可能接着予定面に塗布して、樹脂被膜を形成することで隔離可能接着シート部材に代えたもの。その場合、オーバープリントワニスやメジウム等を応用したものが適用でき、その中でも紫外線(UV)硬化系や溶剤蒸発乾燥系の透明インクや艷だしニス等に各種添加剤を加えた樹脂被膜を使用するものがある。
(4)また、NR(天然ゴム)やIR(合成天然ゴム)を主体としたものも好適に使用でき、通常ではそれほど接着性を感じさせない程度の弱接着性の接着剤や弱粘着性の粘着剤によるものがある。
(5)また、剥離可能接着媒体は必ずしも連続的な被膜を形成する必要はなく、シート部材と混在する状態やパターン状又はランダムな状態に被膜が形成されていてもよく、従って被膜が形成されていないシート部材表面が部分的に存在していてもよい。
(6)また、剥離可能接着媒体の塗布時期にも制限はなく、塗布が全ての印字や印刷に先立ち行われていても、全ての印字や印刷の完了後に行われてもよく、また塗布の前後に渡り段階的に印字や印刷が行われても構わない。
(7)また、これら剥離可能接着媒体が形成された剥離可能接着予定面を対向させ、加熱・加圧又は加圧処理を施すと、対向面同士が剥離可能に接着されて一体化させるものもある。
(8)以上述べてきた各種剥離可能接着媒体は、現状、ニス引き方式、後糊方式、圧着紙(圧着シート部材)と称されて業界で使用されているものを包含するものである。
剥離開封可能接着形態は、剥離後は再接着ができないものとするのがよい。
【0060】
宛先2を、第1の広告等依頼人の第1の宛先リスト、第2の広告等依頼人の第2の宛先リスト、第1の宛先リストと第2の宛先リストの内の同じ宛先を1宛先に補正し、第1の宛先リストと第2の宛先リストを統合した統合宛先リストの宛先とする形態もよい。
【0061】
宛先2を、第1の宛先リストと第2の宛先リストの内の同じ宛先(ダブリ宛先、重なり宛先)を1宛先に補正して統合した統合宛先リストの宛先であるので、ダブリの分だけ宛先の少ない補正統合宛先リストからのものとするのがよい。
すなわち、ダブリの分だけ、郵便物等の発送数、印刷数を少なくできるので、その分無駄なコストをなくすことができる。
【0062】
第1の宛先リストと第2の宛先リストを異なる地域として宛先住所が重ならないものにするのもよい。
この場合、宛先住所がダブルことが無い形態を実現する。
【0063】
スマートホンなどのインターネットに接続可能とされた電子端末装置で、撮影読み取りコードを解読する指定されたアプリケーションがダウンロードされていて、アプリケーションを起動させてカメラで広告等情報(ここでは、第1の広告等情報5a、第2の広告等情報6a)を撮影すると、広告等情報に埋め込まれているコード情報を読み取り、該コード情報の指定するインターネットサイトに自動的に接続されるようにするのがよい。
インターネットサイトには、応答部7a、応答部8aと同内容の応答部が設けられ、必要事項を記入して送信することで、第1の返信郵便7、第2の返信郵便8を郵送したと同じ効果が得られるようにしている。
このようにすることで、応答する宛先の返信郵便の数を減らし、その受取人払いの郵便料金を減らすことが可能とできる。
また、受取人のメールアドレスを取得することが可能となる。
【0064】
郵便物等1の印刷方法は以下のようである。
(1)一枚のシート部材S1の一方の面あるいは他方の面の所定の箇所に、郵便物等の宛先表記区域3に宛先のである宛先2および宛先住所を印刷する行程と、
(2)宛先表記区域3に郵便物等の差出人を証明する差出人表記部4を印刷する行程と、
(3)第1の広告等依頼人の第1の広告等情報5aが表記された第1の広告等情報表記部5を前記一方の面に印刷する行程と、
(4)第1の広告等依頼人とは別人である第2の広告等依頼人の、第1の広告等情報5aとは異なる第2の広告等情報6aが表記された第2の広告等情報表記部6を前記他方の面に印刷する行程と、
(5)前記宛先が第1の広告等情報5aに対する応答を郵便物等によって行うための第1の応答部7aが設けられ、かつ、第1の返信郵便情報7bが設けられた、前記シート部材S1から分離して使用する形態の第1の返信郵便7およびその切り取り指示線9を、第1の広告等情報部5内に印刷する行程と、
(6)前記宛先が第2の広告等情報6aに対する応答を郵便物等によって行うための第2の応答部8aが設けられ、かつ、第2の返信郵便情報8bが設けられた、前記シート部材S1から分離して使用する形態の第2の返信郵便8およびその切り取り指示線9を、第2の広告等情報6内に印刷する行程と、
(7)第1の返信郵便7に、第1の広告等依頼人への返信ないし返答であることを識別するための第1の返信識別部7cを印刷する行程と、
(8)第2の返信郵便8に、第2の広告等依頼人への返信ないし返答であることを識別するための第2の返信識別部8cを印刷する行程と、を具備してなる郵便物等の印刷方法である。
【0065】
「印刷する行程」の印刷順番は任意であり上記並び順に規定するものではなく、どの「印刷する工程」から印刷を開始しどの「印刷する行程」で終了するかは任意である。また、複数の「印刷する行程」が1印刷工程(1つの印版)で同時に行われることも技術的範疇に含むものである。
【0066】
本実施例において宛先2は、第1の広告等依頼人の提出した第1の宛先リストと第2の広告等依頼人の提出した第2の宛先リストを統合した統合宛先リストからの宛先としている。
郵便物等1の郵便物等群の印刷を印刷装置に実行させるために印刷処理データの作成方法は以下に述べるとおりである。
(a)第1の広告等依頼人の第1の電子端末からの第1の印刷データ(第1の原稿ファイル)を、サーバで受信し記憶部に記憶するステップ、
(b)第1の広告等依頼人の第1の電子端末からの第1の宛先リストを、サーバで受信し記憶部に記憶するステップ、
(c)第2の広告等依頼人の第2の電子端末からの第2の印刷データ(第2の原稿ファイル)および第2の宛先リストを、サーバで受信し記憶部に記憶するステップ、
(d)第2の広告等依頼人の第2の電子端末からの第2の宛先リストを、サーバで受信し記憶部に記憶するステップ、
(e)第1の宛先リストと第2の宛先リストの同じ宛先を抽出し、同じ宛先を1宛先に補正して又は一方の宛先を非印刷データ化という1宛先化する補正をして、第1の宛先リストと第2の宛先リストを統合した統合宛先リストデータ(統合宛先データ)を作成するステップ、
(f)前記第1の印刷データ、前記第2の印刷データおよび前記統合宛先リストデータからなる、一枚のシート部材S1に印刷される統合印刷データを作成するステップを具備してなる。
【0067】
(1)(a)〜(c)のステップは、順番は任意であり、同時ということもある。
(2)(e)のステップにおいて、「同じ宛先を1宛先に補正して又は一方の宛先を非印刷データ化に補正して」は、第1の宛先リストと第2の宛先リストの統合前に行う場合もあり、統合後に行う場合もあるものであり、どちらを先に行うかは任意であり特に規定されるものではない。
【0068】
印刷される郵便物等群の宛先数が、第1の宛先リストと第2の宛先リストの内の同じ宛先(ダブリ宛先、重なり宛先)を1宛先に補正して(「一方の宛先を非印刷データ化に補正」を含む。)統合した統合宛先リストの宛先数であるので、ダブリの分だけ宛先数の少ない統合宛先リストデータとなる。
すなわち、ダブリ宛先の分だけ、郵便物等の発送数、印刷数を少なくできるので、その分、郵便送料、印刷費用を軽減できる。
【0069】
第1の宛先リストを第2の広告等依頼人に知らせる必要はなく、第2の宛先リストを第1の広告等依頼人に知らせる必要もなく、また知らせないことが重要であるので、使用後の各宛先リストデータおよび統合宛先リストデータは、何れの広告等依頼人に渡すことなく消却する。
【0070】
宛先が異なる郵便物等1の多数通のからなる郵便物等群の印刷データを作成するためのシステムは次のようである。
(a)第1の広告等依頼人のネットワークに接続可能な第1の電子端末からの第1の印刷データ(第1の原稿ファイル)と第1の宛先リストデータを同時に又は別々に受信し、それを記憶するネットワークに接続可能なサーバの第1の記憶手段、
(b)第2の広告等依頼人のネットワークに接続可能な第2の電子端末からの第2の印刷データ(第2の原稿ファイル)と第2の宛先リストデータを同時に又は別々に受信し、第2の記憶部に記憶するサーバの第2の記憶手段、
(c)前記第1の宛先リストデータと前記第2の宛先リストデータの宛先の内の同じ宛先を1宛先化する補正をして、統合した統合宛先リストデータを作成する統合宛先リストデータ作成手段、
(d)前記第1の印刷データ、前記第2の印刷データおよび前記統合宛先リストデータからなる、一枚のシート部材S1に印刷される統合印刷データを作成する統合印刷データ作成手段、
以上の手段を具備してなることを特徴としている。
【0071】
印刷装置によって郵便物等群に印刷される宛先数が、第1の宛先リストデータと第2の宛先リストデータの内の同じ宛先(ダブリ宛先、重なり宛先)を1宛先に補正して(「一方の宛先を非印刷データ化に補正」を含む。)統合した統合宛先リストデータの宛先数(宛先数)であるので、ダブリの分だけ宛先数の少ない統合宛先リストデータとなる。
すなわち、ダブリ宛先の分だけ、郵便物等の発送数、印刷数を少なくできるので、その分、郵便送料、印刷費用を軽減できる。
【0072】
第1の宛先リストデータと第2の宛先リストデータの宛先住所が異なる地域としている場合は、(c)の統合宛先リストデータ作成手段は無くてもよい。
【0073】
コンピュータに、郵便物等1の印刷データを作成させるプログラムは以下のようである。
(a)第1の広告等依頼人の第1の印刷データ(ファイル)と第1の宛先リストデータ(ファイル)を同時に又は別々に記憶するステップと、
(b)第2の広告等依頼人の第2の印刷データ(ファイル)と第2の宛先リストデータ(ファイル)を同時に又は別々に記憶するステップと、
(c)前記第1の宛先リストデータの宛先と前記第2の宛先リストデータの宛先の内の同じ宛先を抽出し、同じ宛先の一方の宛先を削除又は非印刷データ化して1宛先化する補正を行って、前記第1の宛先リストデータと前記第2の宛先リストデータを統合した統合宛先リストデータを作成するステップと、
(d)前記第1の印刷データ、前記第2の印刷データおよび前記統合宛先リストデータからなる、1宛先毎である1郵便物等毎に一枚のシート部材S1に印刷させる統合印刷データを作成するステップと、
を実行させることを特徴とする郵便物等の統合印刷データの作成プログラムである。
【0074】
上記の「郵便物等の統合印刷データの作成プログラム」は、郵便物等の統合印刷データの作成プログラムを記録した記録媒体によっても提供される。
郵便物等の統合印刷データの作成プログラムはインターネット等の通信ネットワークによっても送信・提供される。
【0075】
コンピュータによる、郵便物等1の多数通(一通一通の宛先が異なる)からなる郵便物等群の宛先となる宛先リストデータの作成方法は次のようである。
前記第1の広告等依頼人の第1の宛先リストデータ、前記第2の広告等依頼人の第2の宛先リストデータ、
(a)前記第1の宛先リストデータと前記第2の宛先リストデータの同じ宛先データを1宛先データに補正して、統合宛先リストデータを作成する、
(b)前記第1の宛先リストデータと前記第2の宛先リストデータを統合した補正前統合宛先リストデータを作成し、前記補正前宛先リストデータにおいて同じ宛先データを1宛先データに補正して、統合宛先リストデータを作成する、
前記(a)又は(b)のステップによって作成される。
【0076】
広告等情報表記部は区域(複数区域含む)によって区切る形態に限定されない。すなわち、例えば、1広告等情報表記部が2区域+1/2区域の範囲というようにするのもよい。それを判別表記によって仕切るようにするのがよい。