(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6229432
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】撮像素子、撮像システム、及び撮像素子の駆動方法
(51)【国際特許分類】
H04N 5/347 20110101AFI20171106BHJP
H04N 5/372 20110101ALI20171106BHJP
G03B 7/091 20060101ALI20171106BHJP
【FI】
H04N5/347
H04N5/372
G03B7/091
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-224645(P2013-224645)
(22)【出願日】2013年10月29日
(65)【公開番号】特開2015-88854(P2015-88854A)
(43)【公開日】2015年5月7日
【審査請求日】2016年9月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】311015207
【氏名又は名称】リコーイメージング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】木村 吉孝
【審査官】
松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】
特開平08−070405(JP,A)
【文献】
特開2000−098441(JP,A)
【文献】
特開平05−056357(JP,A)
【文献】
特開2007−318708(JP,A)
【文献】
特開2003−037848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/225−5/378
G03B 7/091
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受光量に応じて蓄積した電荷を出力する複数の画素と、
前記画素が出力した電荷を蓄積して出力する複数の転送部とを備える撮像素子と、
前記複数の画素のうちの一部である複数の対象画素が蓄積した電荷を加算して出力する画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれる場合には、前記所定の方向に並べられた前記複数の対象画素は電荷を所定の順に出力し、前記複数の対象画素が出力した全ての電荷を前記複数の対象画素に対応する1つの前記転送部が蓄積し、その直後に前記転送部が加算した電荷を1水平ラインとして出力し、
前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれない場合には、前記所定の方向に並べられた前記複数の画素が出力した電荷を、対応する前記複数の転送部が各々蓄積し、その直後に前記転送部が加算していない電荷を1水平ラインとして出力し、
前記加算した電荷の出力と前記加算していない電荷の出力が、一定の規則で繰り返され、前記加算した電荷の出力における水平同期信号と前記加算していない電荷の出力における水平同期信号の周期が異なる
ことを特徴とする撮像システム。
【請求項2】
前記転送部が電荷を所定回数だけ出力する毎に同期信号を出力する同期信号生成部とを備える請求項1に記載の撮像システム。
【請求項3】
前記転送部が電荷を出力するタイミング毎に同期信号を出力する同期信号生成部とを備える請求項1に記載の撮像システム。
【請求項4】
前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれる場合における前記転送部による電荷の出力が1以上の所定回数だけ行われ、かつ前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれない場合における前記転送部による電荷の出力が1以上の所定回数だけ行われる度に、前記同期信号生成部は前記同期信号を出力する請求項2に記載の撮像システム。
【請求項5】
前記同期信号生成部は、前記同期信号とは異なる第2の同期信号を出力し、前記転送部による電荷の出力が行われる度に、前記同期信号生成部が前記第2の同期信号を出力する請求項4に記載の撮像システム。
【請求項6】
前記同期信号は水平同期信号である請求項2から4のいずれかに記載の撮像システム。
【請求項7】
前記第2の同期信号はLVDS同期信号である請求項5に記載の撮像システム。
【請求項8】
前記撮像素子が露光するタイミングを示す露光信号を生成するタイミング生成部とを備え、
前記画素加算処理を行っている場合、前記タイミング生成部は、前記所定の方向に並べられた前記複数の対象画素が電荷を出力するタイミングに応じて前記露光信号を生成する請求項2から7のいずれかに記載の撮像システム。
【請求項9】
前記撮像素子が露光するタイミングを示す露光信号を生成するタイミング生成部とを備え、
前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれる場合には、前記タイミング生成部は、前記同期信号が出力されてから第1の期間後に露光信号を出力し、
前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれない場合には、前記タイミング生成部は、前記同期信号が出力されてから第2の期間後に露光信号を出力する
請求項2に記載の撮像システム。
【請求項10】
前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれる場合における、前記転送部に電荷を出力する画素の数と、前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれない場合における、前記転送部に電荷を出力する画素の数との比を、前記第2の期間に乗じた値が前記第1の期間である請求項9に記載の撮像システム。
【請求項11】
受光量に応じて蓄積した電荷を出力する複数の画素と、前記画素が出力した電荷を蓄積して出力する複数の転送部とを備える撮像素子において、前記複数の画素のうちの一部である複数の対象画素が蓄積した電荷を加算して出力する駆動方法であって、
所定の方向に並べられた前記複数の対象画素が電荷を所定の順に出力するステップと、
前記複数の対象画素が出力した全ての電荷を前記対象画素に対応する前記転送部で加算し、1水平ラインとして出力するステップと、
前記転送部が1水平ライン分の電荷を蓄積した直後に前記転送部が加算していない電荷を全て出力するステップとを備え、
前記加算した電荷の出力と前記加算していない電荷の出力が、一定の規則で繰り返され、前記加算した電荷の出力における水平同期信号と前記加算していない電荷の出力における水平同期信号の周期が異なる
ことを特徴とする撮像素子の駆動方法。
【請求項12】
受光量に応じて蓄積した電荷を出力する複数の画素と、
前記画素が出力した電荷を蓄積して出力する複数の転送部とを備え、
前記複数の画素のうちの一部である複数の対象画素が蓄積した電荷を加算して出力する画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれる場合には、前記所定の方向に並べられた前記複数の対象画素は電荷を所定の順に出力し、前記複数の対象画素が出力した全ての電荷を前記複数の対象画素に対応する1つの前記転送部が蓄積し、その直後に前記転送部が電荷を全て出力し、
前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれない場合には、前記所定の方向に並べられた前記複数の画素が出力した電荷を、対応する前記複数の転送部が各々蓄積し、その直後に前記転送部が電荷を出力し、
前記転送部が電荷を所定回数だけ出力する毎に同期信号を出力する同期信号生成部を備え、
前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれる場合における前記転送部による電荷の出力が1以上の所定回数だけ行われ、かつ前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれない場合における前記転送部による電荷の出力が1以上の所定回数だけ行われる度に、前記同期信号生成部は前記同期信号を出力する
ことを特徴とする撮像素子システム。
【請求項13】
受光量に応じて蓄積した電荷を出力する複数の画素と、
前記画素が出力した電荷を蓄積して出力する複数の転送部とを備え、
前記複数の画素のうちの一部である複数の対象画素が蓄積した電荷を加算して出力する画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれる場合には、前記所定の方向に並べられた前記複数の対象画素は電荷を所定の順に出力し、前記複数の対象画素が出力した全ての電荷を前記複数の対象画素に対応する1つの前記転送部が蓄積し、その直後に前記転送部が電荷を全て出力し、
前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれない場合には、前記所定の方向に並べられた前記複数の画素が出力した電荷を、対応する前記複数の転送部が各々蓄積し、その直後に前記転送部が電荷を出力し、
前記転送部が電荷を所定回数だけ出力する毎に同期信号を出力する同期信号生成部を備え、
前記撮像素子が露光するタイミングを示す露光信号を生成するタイミング生成部を備え、
前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれる場合には、前記タイミング生成部は、前記同期信号が出力されてから第1の期間後に露光信号を出力し、
前記画素加算処理を行っている場合であって、かつ前記転送部に電荷を出力する画素に前記対象画素が含まれない場合には、前記タイミング生成部は、前記同期信号が出力されてから第2の期間後に露光信号を出力する
ことを特徴とする撮像素子システム。
【請求項14】
垂直転送部と、
前記垂直転送部からの電荷を受け取り出力する水平転送部と、
連続する複数の水平ラインで検出された電荷を前記垂直転送部または前記水平転送部において加算して前記水平転送部から出力する加算電荷出力手段と、
1つの水平ラインの電荷を前記水平転送部から出力する1ライン電荷出力手段とを備え、
前記加算電荷出力手段と前記1ライン電荷出力手段の駆動が一定の規則で繰り返されるとともに、前記加算電荷出力手段と前記1ライン電荷出力手段との間で、水平同期信号の出力タイミングを変更し、水平同期信号の出力タイミングが両者で同じときに比べ1フレーム分の電荷を出力するのに掛かる期間を短くすることを特徴とする撮像システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画素に蓄積された電荷を出力する撮像素子、撮像システム、及び撮像素子の駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CCDセンサが有する複数の画像を複数の領域に分割し、各領域内の画素出力を演算し、演算結果に基づいて、各画素に蓄積された電荷を加算するか否かを判断する撮像装置が知られている。すなわち、この撮像装置は、CCDセンサの出力をメインCPUが演算した結果に基づいて、各画素の加算有無を決定することにより、画像が破綻することを防止する(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−54526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、CCDセンサの出力の演算結果に基づいて電荷を加算するか否かを判断する構成では、画像が破綻しないようにするためには2フレームを取得するに要する期間以上の期間が掛かる。そのため、メインCPUといったCCDセンサの後段回路に処理負荷が掛かると共に、想定外に処理時間が必要となるおそれがある。このような場合には、撮像装置の動作が緩慢になり、ユーザに不快感をもたらす。
【0005】
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであり、CCDセンサの後段回路に必要以上に負担を掛けることなく、電荷を加算する撮像素子、撮像システム、及び撮像素子の駆動方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願第1の発明による撮像素子は、受光量に応じて蓄積した電荷を出力する複数の画素と、画素が出力した電荷を蓄積して出力する複数の転送部とを備え、複数の画素のうちの一部である複数の対象画素が蓄積した電荷を加算して出力する画素加算処理を行っている場合であって、かつ転送部に電荷を出力する画素に対象画素が含まれる場合には、所定の方向(垂直方向)に並べられた複数の対象画素は電荷を所定の順に出力し、複数の対象画素が出力した全ての電荷を複数の対象画素に対応する1つの転送部が蓄積し、その直後に転送部が電荷を全て出力し、画素加算処理を行っている場合であって、かつ転送部に電荷を出力する画素に対象画素が含まれない場合には、所定の方向(垂直方向)に並べられた複数の画素が出力した電荷を、対応する複数の転送部が各々蓄積し、その直後に転送部が電荷を出力することを特徴とする。画素加算を行った直後に次の行の電荷を出力するため、電荷を出力するに必要な期間を短縮できる。
【0007】
本願第2の発明による撮像システムは、前記撮像素子と、転送部が電荷を出力するタイミング毎に同期信号を出力する同期信号生成部(AFE)とを備えることを特徴とする。
【0008】
本願第3の発明による撮像システムは、前記撮像素子と、転送部が電荷を所定回数だけ出力する毎に同期信号を出力する同期信号生成部(AFE)とを備えることを特徴とする。
【0009】
画素加算処理を行っている場合であって、かつ転送部に電荷を出力する画素に対象画素が含まれる場合における転送部による電荷の出力が1以上の所定回数だけ行われ、かつ画素加算処理を行っている場合であって、かつ転送部に電荷を出力する画素に対象画素が含まれない場合における転送部による電荷の出力が1以上の所定回数だけ行われる度に、同期信号生成部は同期信号を出力することが好ましい。これにより、水平同期信号の周期を一定にすることができる。
【0010】
同期信号生成部は、同期信号とは異なる第2の同期信号を出力し、転送部による電荷の出力が行われる度に、同期信号生成部が第2の同期信号を出力してもよい。1行分の画像データを確実に受信することができる。
【0011】
同期信号は水平同期信号が好適である。
【0012】
第2の同期信号はLVDS同期信号が好適である。
【0013】
前記撮像素子と、撮像素子が露光するタイミングを示す露光信号を生成するタイミング生成部(TG)とを備え、画素加算処理を行っている場合、タイミング生成部は、所定の方向(垂直方向)に並べられた複数の対象画素が電荷を出力するタイミングに応じて露光信号を生成することが好ましい。
【0014】
撮像素子が露光するタイミングを示す露光信号を生成するタイミング生成部(TG)とを備え、画素加算処理を行っている場合であって、かつ転送部に電荷を出力する画素に対象画素が含まれる場合には、タイミング生成部は、同期信号が出力されてから第1の期間後に露光信号を出力し、画素加算処理を行っている場合であって、かつ転送部に電荷を出力する画素に対象画素が含まれない場合には、タイミング生成部は、同期信号が出力されてから第2の期間後に露光信号を出力することが好ましい。
【0015】
画素加算処理を行っている場合であって、かつ転送部に電荷を出力する画素に対象画素が含まれる場合における、転送部に電荷を出力する画素の数と、画素加算処理を行っている場合であって、かつ転送部に電荷を出力する画素に対象画素が含まれない場合における、転送部に電荷を出力する画素の数との比を、第2の期間に乗じた値が第1の期間であってもよい。これにより、第2の同期信号は、どの水平同期信号に応じて出力した場合であっても、ある信号から一定の期間の整数倍の期間に出力される。
【0016】
本願第4の発明による駆動方法は、受光量に応じて蓄積した電荷を出力する複数の画素と、画素が出力した電荷を蓄積して出力する複数の転送部とを備える撮像素子において、複数の画素のうちの一部である複数の対象画素が蓄積した電荷を加算して出力する駆動方法であって、所定の方向(垂直方向)に並べられた複数の対象画素が電荷を所定の順に出力するステップと、複数の対象画素が出力した全ての電荷を対象画素に対応する転送部が蓄積するステップと、転送部が電荷を蓄積した直後に転送部が電荷を全て出力するステップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、メインCPUといったCCDセンサの後段回路に必要以上に負担を掛けることなく、電荷を加算する撮像素子、撮像システム、及び撮像素子の駆動方法を得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】第1の実施形態による撮像システムを概略的に示したブロック図である。
【
図2】撮像素子の撮像面を概略的に示した図である。
【
図3】撮像素子が信号を出力するタイミングを示したタイミングチャートである。
【
図4】撮像素子が信号を出力するタイミングを示したタイミングチャートである。
【
図5】第1の実施形態による撮像素子が信号を出力するタイミングを示したタイミングチャートである。
【
図6】第2の実施形態による撮像素子が信号を出力するタイミングを示したタイミングチャートである。
【
図7】第3の実施形態による撮像素子が信号を出力するタイミングを示したタイミングチャートである。
【
図8】撮像素子が信号を出力するタイミングを示したタイミングチャートである。
【
図9】第4の実施形態による撮像素子が信号を出力するタイミングを示したタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本願発明の一実施形態による撮像素子、撮像システム、及び撮像素子の駆動方法について図を用いて説明する。
図1は、撮像システムの一実施形態であるデジタルカメラ100を示す。まず、
図1を用いてデジタルカメラ100の構成について説明する。
【0020】
デジタルカメラ100は、DSP101、撮像素子であるCCD110、撮像レンズ102、タイミング生成部であるタイミングジェネレータ(TG)120、同期信号生成部を成すAFE130と、メモリ103と、操作部材104と、記録媒体105と、表示媒体106とを主に備える。
【0021】
撮像レンズ102は、複数のレンズから成り、被写体像をCCD110に結像させる。CCD110は、タイミングジェネレータ120からの露光信号に応じて被写体像を撮像し、画像信号を出力する。AFE130は、画像信号を処理して、水平同期信号を画像信号に付加した後、DSP101に送信する。本実施形態では、水平同期信号は常に一定の周期を取る信号である。DSP101は、画像信号をさらに処理して、画像及び画像ファイルを生成し、表示媒体106又は記録媒体105に送信する。CCD110、タイミングジェネレータ120、及びAFE130の詳細に関しては後述する。
【0022】
記録媒体105は、デジタルカメラ100に着脱自在に接続される、例えばSDカード(登録商標)であって、画像ファイルを記録する。
【0023】
表示媒体106は、デジタルカメラ100の背面に設けられる、例えば液晶モニタであって、画像を表示する。
【0024】
メモリ103は、DSP101のファームウェア、及び画像ファイル等を記録、及びDSP101が各種処理を実行する際の一時メモリとして使用される。
【0025】
操作部材104は、例えば二段式スイッチであるシャッターレリーズボタンや、十字キーや、押し下げ式スイッチ等であって、ユーザの操作に応じてDSP101に信号を送信する。DSP101は、操作部材104から受信した信号に応じて動作する。
【0026】
次に、
図1及び2を用いてCCD110について説明する。以下、
図2における左右方向を水平方向と呼び、上下方向を垂直方向と呼ぶ。水平方向と垂直方向は直交する。
【0027】
CCD110は、二次元平面上に並べられた複数の画素111と、画素111の下端外側に設けられる複数の水平転送部112を備える。画素111は、m行n列の行列状に並べられ、水平転送部112は、1行n列の行列状に並べられる。ここで、m及びnは1以上の整数である。複数の画素111は、外部から光を受光して、受光した光の光量(受光量)に応じて電荷を蓄積する。そして、1行ごとに水平転送部112に電荷を出力する。水平転送部112は、画素111から受け取った電荷を蓄積し、1列ずつ外部に画像データとして出力する。これを全ての画素111に対して実行することにより、CCD110が画像を出力する。CCD110は、複数の画素111のうちの一部である複数の対象画素が蓄積した電荷を加算して出力する画素加算処理を実行可能である。
【0028】
次に、
図2−5を用いて画素加算処理について説明する。
【0029】
一例として、
図2において、第1行の画素111が蓄積した電荷を加算せず、第2行から第4行に渡る3行の画素111が蓄積した電荷を加算し、これを以降の行に関して繰り返す処理、すなわち第4p−3行の画素111が蓄積した電荷を加算せず、第4p−2行から第4p行に渡る3行の画素111が蓄積した電荷を加算する処理(pは1以上の整数)について説明する。電荷を加算しない行と電荷を加算する行は、一定の規則で繰り返される。つまり、電荷を加算しない1行、電荷を加算する3行、電荷を加算しない1行、電荷を加算する3行・・・といったように、1行及び3行のパターンを繰り返す。なお、第4p−2行から第4p行に渡る3行に含まれる全ての画素111が対象画素である。
【0030】
図3−5は、各行の画素111が電荷を出力するタイミングと、水平転送部112が電荷を出力するタイミングと、水平同期信号のタイミングとを示したタイミングチャートである。HDは水平同期信号のタイミングを示し、Hパルスは水平転送部112が電荷を出力するタイミングを示し、Vパルスは画素111が水平転送部112に電荷を出力するタイミングを示す。タイミングジェネレータ120が、露光信号であるHパルス及びVパルスを生成し、CCD110は、Hパルス及びVパルスのタイミングに応じて電荷を出力する。水平同期信号は常に一定の周期を取る信号である。以下、図のHパルス及びVパルスにおいて矩形状に表された範囲が、画素111又は水平転送部112が電荷を出力する期間に一致する。
【0031】
図3は、CCD110が画素加算処理を実行していない場合におけるタイミングチャートである。CCD110が画素加算処理を実行していない場合、まず、1つの行に含まれる全ての画素111が電荷を水平転送部112に出力する。そして、水平転送部112が電荷を受信して蓄積する。より詳しく説明すると、1つの画素111の垂直方向下方に位置する1つの水平転送部112が、その画素111が出力した電荷を蓄積する。次に、水平転送部112は、蓄積した全ての電荷を1行分の画像データとして出力する。これら一連の処理により、1行の読み出し処理が完了する。そして、1行の読み出し処理を全ての行に関して実行することにより、全ての画素111の電荷を出力する。AFE130は、水平転送部112が電荷を出力し始める瞬間から10クロック前に数クロックだけ水平同期信号をLoにして、その他の期間はHiにする。なお、水平同期信号が変動する瞬間は、10クロック前に限定されない。
【0032】
図4は、CCD110が画素加算処理を実行している場合に対する比較例である。この場合、第4p−3行の画素111が蓄積した電荷を加算せず、第4p−2行から第4p行に渡る3行の画素111が蓄積した電荷を加算する。
【0033】
まず、第4p−2行から第4p行における処理について説明する。はじめに、所定の方向(垂直方向)に並べられた複数の対象画素が電荷を所定の順に出力する。言い換えると、第4p−2行に含まれる全ての画素111が電荷を水平転送部112に出力し、次に第4p−1行に含まれる全ての画素111が電荷を水平転送部112に出力し、最後に第4p−2行に含まれる全ての画素111が電荷を水平転送部112に出力する。そして、複数の対象画素が出力した全ての電荷を対象画素に対応する水平転送部112が蓄積する。より詳しく説明すると、同じ列に属する3つの画素111の垂直方向下方に位置する1つの水平転送部112、つまり3つの画素111と同じ列に属する1つの水平転送部112が、その3つの画素111が出力した電荷を全て蓄積する。これにより、3行の画素111に蓄積された電荷が加算される。また、第4p−2行から第4p行まで、すなわち3つの行に属する画素111が電荷を出力する期間は、1つの行に属する画素111が電荷を出力する期間の3倍である。そして最後に、水平転送部112は、蓄積した全ての電荷を1行分の画像データとして出力する。なお、第4p−2行から第4p行に含まれる全ての画素111が電荷を水平転送部112に出力し終わってから、水平転送部112が電荷を出力し始めるまでの期間は、略0msである。
【0034】
次に、第4p−3行における処理について説明する。はじめに、第4p−3行に含まれる全ての画素111が電荷を水平転送部112に出力する。そして、水平転送部112が電荷を受信して蓄積する。より詳しく説明すると、1つの画素111の垂直方向下方に位置する1つの水平転送部112、つまり同じ列に属する1つの水平転送部112が、その画素111が出力した電荷を蓄積する。そして、画素111が電荷を出力し終わってから所定の期間を置いてから、水平転送部112が電荷を出力し始める。以下、所定の期間を置いてから水平転送部112が電荷を出力し始める理由について説明する。
【0035】
ここで前述のように、第4p−2行から第4p行における処理では、第4p−2行から第4p行までの行に属する画素111が電荷を出力する期間は、1つの行に属する画素111が電荷を出力する期間の3倍である。他方、水平同期信号は、一定の周期に基づいて変動しており、一定の周期は、画素111が電荷を出力し始めてから、水平転送部112が電荷を出力し終わるまでの期間に一致する。そのため、第4p−3行における処理において、画素111が電荷を出力した直後に、期間を置かずに水平転送部112が電荷を出力し始めると、画素111が電荷を出力し始めてから、水平転送部112が電荷を出力し終わるまでの期間が、第4p−2行から第4p行における処理の期間よりも短くなってしまい、水平同期信号とずれが生じることになる。そこで、第4p−3行における処理では、画素111が電荷を出力し終わってから所定の期間を置いてから、水平転送部112が電荷を出力し始める。所定の期間は、1つの行に含まれる全ての画素111が電荷を水平転送部112に出力し始めてから出力し終わるまでの期間、すなわち垂直転送期間の2倍である。これにより、第4p−3行における処理において、画素111が電荷を出力し始めてから、水平転送部112が電荷を出力し終わるまでの期間が、第4p−2行から第4p行における処理の期間と同じになる。つまり、画素111が電荷を出力し始めてから、水平転送部112が電荷を出力し終わるまでの期間が水平同期信号の周期と一致する。なお、第4p−3行に含まれる全ての画素111が電荷を水平転送部112に出力し終わってから、水平転送部112が電荷を出力し始めるまでの期間は、画素111及び水平転送部112は電荷を出力しない。これらの処理を全ての行に関して実行することにより、全ての画素111の電荷を出力する。
【0036】
AFE130は、水平転送部112が電荷を出力し始める瞬間から30クロック前に数クロックだけ水平同期信号をLoにして、その他の期間はHiにする。なお、水平同期信号が変動する瞬間は、30クロック前に限定されない。しかしながら、
図4に示す処理では、第4p−3行における処理において、画素111が電荷を水平転送部112に出力し終わってから、水平転送部112が電荷を出力し始めるまでの期間に何の出力処理も行われないため、1フレーム分の電荷を出力する期間が、
図3に示す処理と比較して長くなる。この問題を解決するため、
図5に示す画素加算処理を実行する。
【0037】
図5は、CCD110が画素加算処理を実行している場合におけるタイミングチャートである。この場合、前述のように、第4p−3行の画素111が蓄積した電荷を加算せず、第4p−2行から第4p行に渡る3行の画素111が蓄積した電荷を加算する。第4p−2行から第4p行における処理については、
図4に示す処理と同じであるため、説明を省略する。
【0038】
次に、第4p−3行における処理について説明する。
図4に示す処理と異なり、
図5に示す画素加算処理では、画素111が電荷を出力し終わってから所定の期間を置かず、画素111が電荷を出力し終わった直後に水平転送部112が電荷を画像データとして出力し始める。
【0039】
AFE130は、第4p−3行に関しては、水平転送部112が電荷を出力し始める瞬間から10クロック前に数クロックだけ水平同期信号をLoにして、第4p−2行から第4p行に関しては、水平転送部112が電荷を出力し始める瞬間から30クロック前に数クロックだけ水平同期信号をLoにして、その他の期間はHiにする。このようにして、水平転送部112が電荷を出力するタイミング毎にAFE130が水平同期信号を出力する。なお、水平同期信号が変動する瞬間は、30クロック前に限定されない。
【0040】
これにより、画素加算処理を行いながら、1フレーム分の電荷を出力する期間を、
図4に示す処理と比較して短くすることができる。
【0041】
本実施形態によれば、CCD110において画素加算を行い、画像のダイナミックレンジを広げることができる。また、1フレーム分の電荷を出力する期間が、必要以上に長くなることがない。
【0042】
さらに、複数のフレームを用いて画素加算を行う場合、各フレームが撮影された時期が異なるため、各フレームによって被写体像の位置が異なり、これにより画素加算を適切に行えない場合があるが、本実施形態では、1フレームを用いて画素加算を行うため、各画素111において撮影時間の同一性を確保でき、これにより画素加算を適切に行うことができる。
【0043】
次に、
図6を用いて第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。第2の実施形態では、水平同期信号のタイミングが第1の実施形態と異なる。よって、この点について詳細に説明する。
【0044】
図6は、CCD110が画素加算処理を実行している場合におけるタイミングチャートである。この場合、前述のように、第4p−3行の画素111が蓄積した電荷を加算せず、第4p−2行から第4p行に渡る3行の画素111が蓄積した電荷を加算する。
【0045】
第4p−2行から第4p行における処理については
図4に示す処理と同じであり、第4p−3行における処理については
図5に示す処理と同じであるため、説明を省略する。
【0046】
次に、水平同期信号のタイミングについて説明する。本実施形態による水平同期信号は、第4p−3行の画素111が電荷を出力し始めてから、水平転送部112が第4p行の電荷を出力し終わるまでの期間と同じ長さの周期を有する。つまり、水平同期信号は、4行の電荷を出力するごとに変動する。AFE130は、水平転送部112が4行全ての電荷を転送し始める瞬間から30クロック前に数クロックだけ水平同期信号をLoにして、その他の期間はHiになるように、水平同期信号を出力する。このようにして、水平転送部112が電荷を所定回数だけ出力する毎にAFE130が水平同期信号を出力する。なお、水平転送部112が4行全ての電荷を転送し始める瞬間とは、水平転送部112が第4p−3行の電荷を転送し始める瞬間と同じ意味である。なお、水平同期信号が変動する瞬間は、30クロック前に限定されない。これにより、水平同期信号の周期を一定にすることができる。
【0047】
DSP101等の、CCD110の信号を処理する後段回路は、水平同期信号を受信したとき、第4p−3行及び第4p−2行から第4p行までの4行分の画像データをまとめて取り込む。そして、取り込んだ4行分の画像データにおいて信号が含まれていない期間に基づいて、第4p−3行の画像データと、第4p−2行から第4p行までの画像データとを分離して取得する。
【0048】
後段回路として用いられるものの中には、水平同期信号が一定の長さの周期を持っていなければ、CCD110からの信号を同期できないものがある。本実施形態によれば、水平同期信号の周期を一定に保つことができるため、そのような後段回路であっても、CCD110からの信号を同期して受信し、処理することができる。
【0049】
本実施形態によれば、前述の効果と共に、第1の実施形態と同様の効果を得る。
【0050】
次に、
図7を用いて第3の実施形態について説明する。第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。第3の実施形態では、AFE130がLVDS同期信号(第2の同期信号)を生成する点が他の実施形態と異なる。よって、この点について詳細に説明する。
【0051】
CCD110は、水平転送部112が出力した信号をシリアル信号としてAFE130に送信する。第4p−3行及び第4p−2行から第4p行までの電荷を出力している期間を水平転送期間と呼ぶ。AFE130は、水平転送期間が始まる前に、LVDS同期信号を所定期間だけHiにして、水平転送部112が出力したシリアル信号の直前に付加し、DSP101に送信する。
【0052】
DSP101等の後段回路は、LVDS信号を受信したとき、1行分の画像データが次に送られてくると判断する。これにより、1行分の画像データを確実に受信することができる。
【0053】
本実施形態によれば、HD等の水平同期信号が、実際に1行分の画像データが送信されるタイミングと一致していなくても、LVDS信号を参照すれば、1行分の画像データが送られてくる時期を判断することができる。これにより、1行分の画像データを確実に受信することができる。また、第1の実施形態と同様の効果を得る。
【0054】
次に、
図8及び9を用いて第4の実施形態について説明する。第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。第4の実施形態では、タイミングジェネレータ120がVSUB信号(露光信号)を出力する点が他の実施形態と異なる。よって、この点について詳細に説明する。
【0055】
VSUB信号は、CCD110に露光を開始させる信号である。タイミングジェネレータ120がVSUB信号を出力し、VSUB信号を受信したCCD110は、画素111に蓄積した電荷を全て放出させるとともに、画素111に電荷の蓄積を始めさせる。
【0056】
また、タイミングジェネレータ120はSG(センサゲート)信号を出力する。SG信号は、CCD110に露光を終了させる信号であって、Vパルスの出力開始後から所定のクロック経過後に出力される。SG信号を受信したCCD110は、画素111に蓄積した電荷を全て出力する。
【0057】
図8及び9は、各行の画素111が電荷を出力するタイミングと、水平転送部112が電荷を出力するタイミングと、垂直同期信号及び水平同期信号のタイミングと、SG信号及びVSUB信号のタイミングとを示したタイミングチャートである。VDは垂直同期信号のタイミングを示し、SGはSG信号のタイミングを示し、VSUBはVSUB信号のタイミングを示す。AFE130が、垂直同期信号及び水平同期信号を生成する。
【0058】
図8は、第1の実施形態の
図5に、垂直同期信号、SG信号、及びVSUB信号のタイミングを加えて示したタイミングチャートである。
【0059】
まず、タイミングジェネレータ120が、水平同期信号から10クロック経過後にSG1を出力する。SG1を受信したCCD110は、1フレームの画像データの出力を開始、すなわち画素111が電荷を出力し始める。次に、タイミングジェネレータ120が、水平同期信号から10クロック経過後にVSUB1を出力する。VSUB1を受信したCCD110は、露光を開始する。さらに、タイミングジェネレータ120が、水平同期信号から10クロック経過後にSG2を出力する。SG2を受信したCCD110は、1フレームの画像データの出力を開始、すなわち画素111が電荷を出力し始める。VSUB1からSG2までの期間がCCD110の露光期間となる。あるいは、タイミングジェネレータ120が、VSUB1の代わりにVSUB2を出力する場合、VSUB2からSG2までの期間がCCD110の露光期間となる。この場合、VSUB1は出力されない。あるいは、タイミングジェネレータ120が、VSUB1及びVSUB2の代わりにVSUB3を出力する場合、VSUB3からSG2までの期間がCCD110の露光期間となる。この場合、VSUB1及びVSUB2は出力されない。
【0060】
図8に示す構成では、水平同期振動の周期が一定でない。また、VSUB信号は水平同期信号から10クロック経過後にHiにされる。すなわち、CCD110の露光タイミングは、水平同期信号に基づいて決定される。そのため、水平同期信号の周期が一定でないと、水平同期信号に合わせて決定される露光タイミングもまた一定にならず、露光タイミングを正確に決定することができなくなるおそれが生じ、あるいは露光タイミングを正確に決定するため更なる処理を行わなければならなくなるおそれが生じる。そこで、VSUB信号のタイミングを変更することにより、露光タイミングを正確に決定する。以下、VSUB信号のタイミングを変更する処理について
図9を用いて説明する。
【0061】
図9は、タイミングを変更したVSUB信号を示したタイミングチャートである。
図8と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0062】
第4p−2行から第4p行が電荷を出力する期間に対応する水平同期信号に応じてVSUB信号を生成するとき、タイミングジェネレータ120は、水平同期信号から30クロック(第1の期間)経過後にVSUB信号をHiにする。第4p−3行が電荷を出力する期間に対応する水平同期信号に応じてVSUB信号を生成するとき、タイミングジェネレータ120は、水平同期信号から10クロック(第2の期間)経過後にVSUB信号をHiにする。画素加算処理を行っている場合であって、かつ水平転送部112に電荷を出力する画素111に対象画素が含まれる場合における、水平転送部112に電荷を出力する画素111の数と、画素加算処理を行っている場合であって、かつ水平転送部112に電荷を出力する画素111に対象画素が含まれない場合における、水平転送部112に電荷を出力する画素111の数との比を、第2の期間に乗じた値が第1の期間である。具体的に説明すると、30クロックは、10クロックを3倍した値である。第4p−2行から第4p行まで、すなわち3行と、第4p−3行、すなわち1行との比である3を、10クロックに乗じることにより、30クロックという値が導かれる。これにより、VSUB信号は、どの水平同期信号に応じて出力した場合であっても、SG1から一定の期間の整数倍の期間に出力される。
【0063】
タイミングジェネレータ120が、水平同期信号から30クロック経過後にVSUB4を出力する。VSUB4を受信したCCD110は、露光を開始する。さらに、タイミングジェネレータ120が、水平同期信号から10クロック経過後にSG2を出力する。SG2を受信したCCD110は、1フレームの画像データの出力を開始、すなわち画素111が電荷を出力し始める。VSUB4からSG2までの期間がCCD110の露光期間となる。あるいは、タイミングジェネレータ120が、VSUB4の代わりにVSUB5を出力する場合、水平同期信号から10クロック経過後にVSUB5を出力し、VSUB5からSG2までの期間がCCD110の露光期間となる。この場合、VSUB4は出力されない。あるいは、タイミングジェネレータ120が、VSUB4及びVSUB5の代わりにVSUB6を出力する場合、水平同期信号から30クロック経過後にVSUB6を出力し、VSUB6からSG2までの期間がCCD110の露光期間となる。この場合、VSUB4及びVSUB5は出力されない。
【0064】
これにより、VSUB信号は、どの水平同期信号に応じて出力した場合であっても、SG1から一定の期間の整数倍の期間に出力されることになる。つまり、VSUB4とVSUB5及びVSUB5とVSUB6の間隔、すなわち、VSUB信号において隣り合うHiとの期間が常に一定となる。
【0065】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得る。また、CCD110において画素加算を行うことができる。また、露光タイミングを正確に決定することができる。
【0066】
なお、CCD110は、測光用素子として用いられても良い。測光用素子として用いられる場合、CCD110は、m行1列の行列状に並べられた画素111と、1行1列の水平転送部112とを有する。
【0067】
また、水平転送部112でなく、垂直転送部を用いてもよい。
【0068】
画素加算処理を実行する行の数は、3行に限定されない。画素加算処理を実行する行の数を増やすと、画像のダイナミックレンジを広げることができる。
【0069】
また、CCD110が水平同期信号、LVDS同期信号、VSUB信号、及びSG信号を出力しても良い。
【0070】
なお、いずれの実施形態においても。デジタルカメラ100は、いわゆるコンパクトカメラ、一眼レフカメラ、ミラーレス一眼カメラのいずれかであってもよい。
【符号の説明】
【0071】
100 デジタルカメラ
101 DSP
102 撮像レンズ
103 メモリ
104 操作部材
105 記録媒体
106 表示媒体
110 CCD
111 画素
112 水平転送部
120 タイミングジェネレータ
130 AFE