特許第6229645号(P6229645)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キヤノンマーケティングジャパン株式会社の特許一覧 ▶ キヤノンITソリューションズ株式会社の特許一覧

特許6229645情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム
<>
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000002
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000003
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000004
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000005
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000006
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000007
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000008
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000009
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000010
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000011
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000012
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000013
  • 特許6229645-情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6229645
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム
(51)【国際特許分類】
   G10L 15/22 20060101AFI20171106BHJP
   G09B 17/00 20060101ALI20171106BHJP
   G09B 5/02 20060101ALI20171106BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20171106BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20171106BHJP
【FI】
   G10L15/22 460Z
   G09B17/00
   G09B5/02
   G06Q50/20
   G10L15/00 200E
   G10L15/00 200B
【請求項の数】10
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-236046(P2014-236046)
(22)【出願日】2014年11月20日
(65)【公開番号】特開2015-121781(P2015-121781A)
(43)【公開日】2015年7月2日
【審査請求日】2015年12月22日
(31)【優先権主張番号】特願2013-239414(P2013-239414)
(32)【優先日】2013年11月20日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(74)【代理人】
【識別番号】100208904
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 秀起
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 義浩
【審査官】 上田 雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−334207(JP,A)
【文献】 特開2001−125892(JP,A)
【文献】 特開2004−054784(JP,A)
【文献】 特開2001−265210(JP,A)
【文献】 特表2002−503353(JP,A)
【文献】 特開平11−039298(JP,A)
【文献】 米国特許第4891011(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L 15/00−15/34
G06Q 50/20
G09B 5/02
G09B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示するオブジェクトに対して、当該オブジェクトの読み方を示す読み情報を表示する情報処理装置で実行可能なプログラムであって、
前記情報処理装置を、
音声を受け付ける音声受付手段と、
前記読み情報を表示するオブジェクト及び前記読み情報を表示しないオブジェクトを表示する表示手段
として機能させ、
前記表示手段は、
前記読み情報を表示しないオブジェクトのうち、ユーザに音読させるオブジェクトを識別表示し、前記音声受付手段により受け付けた音声の認識結果と当該識別表示されたオブジェクトの読み情報が一致しない場合当該読み情報を表示し、一致する場合は当該識別表示されたオブジェクトの次にユーザに音読させる、前記読み情報を表示しないオブジェクトを識別表示すること
を特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記表示手段は、
前記認識結果と前記識別表示されたオブジェクトの読み情報が一致しない場合、当該ブジェクトに対応する位置に当該読み情報を表示すること
を特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示手段は、
前記オブジェクトの難易度に応じた回数に従って、前記ブジェクトに対して前記読み情報を繰り返し表示すること
を特徴とする請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記表示手段は、
ユーザのレベルに応じた回数に従って、前記ブジェクトに対して前記読み情報を繰り返し表示すること
を特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示手段は、
前記識結果と前記識別表示されたオブジェクトの読み情報とが一致する場合、当該オブジェクトの識別表示を抑止ること
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記表示手段は、
前記識結果と前記識別表示されたオブジェクトの読み情報とが一致する場合、当該オブジェクトより後方に表示される当該オブジェクトと同じオブジェクトの識別表示を抑止すること
を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記情報処理装置を、
前記音声受付手段により前記識別表示されたオブジェクトの読み情報を受け付けたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により受け付けたと判定した場合に、前記識別表示されたオブジェクトの次にユーザに音読させる、前記読み情報を表示しないオブジェクトを識別表示する第1のモードと、
前記判定手段により受け付けたと判定した場合に、前記識別表示されたオブジェクトの次にユーザに音読させる、当該識別表示されたオブジェクトの次に表示されているオブジェクトを識別表示する第2のモードを切り換えるモード切換手段
として更に機能させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記オブジェクトはテキストデータであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
表示するオブジェクトに対して、当該オブジェクトの読み方を示す読み情報を表示する情報処理装置における情報処理方法であって、
前記情報処理装置が、
音声を受け付ける音声受付ステップと、
前記読み情報を表示するオブジェクト及び前記読み情報を表示しないオブジェクトを表示する表示ステップ
を実行し
前記表示ステップは、
前記読み情報を表示しないオブジェクトのうち、ユーザに音読させるオブジェクトを識別表示し、前記音声受付手段により受け付けた音声の認識結果と当該識別表示されたオブジェクトの読み情報が一致しない場合当該読み情報を表示し、一致する場合は当該識別表示されたオブジェクトの次にユーザに音読させる、前記読み情報を表示しないオブジェクトを識別表示すること
を特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
表示するオブジェクトに対して、当該オブジェクトの読み方を示す読み情報を表示する情報処理装置であって、
音声を受け付ける音声受付手段と、
前記読み情報を表示するオブジェクト及び前記読み情報を表示しないオブジェクトを表示する表示手段と
を備え、
前記表示手段は、
前記読み情報を表示しないオブジェクトのうち、ユーザに音読させるオブジェクトを識別表示し、前記音声受付手段により受け付けた音声の認識結果と当該識別表示されたオブジェクトの読み情報が一致しない場合当該読み情報を表示し、一致する場合は当該識別表示されたオブジェクトの次にユーザに音読させる、前記読み情報を表示しないオブジェクトを識別表示すること
を特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習のために利用する情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子書籍端末が普及し、紙の書籍ではなく電子書籍端末を用いて小説などの文章を読む機会が増えている。
【0003】
電子書籍においても通常の紙の書籍と同様に、難しい漢字や特殊な読み方をする熟語に対してルビを振って表示し、ユーザの理解を助けている。
【0004】
ここで、全ての漢字に対してルビを付し表示すると、読者が読み方を分かっている漢字についてもルビが表示されてしまうことになるため、読者にとってはかえって煩わしく感じてしまう。
【0005】
そこで、特許文献1には、最初に出てきた漢字に対してルビを振り、それ以降に出てきた既にルビを振った漢字と同じ漢字に対してはルビを振らないよう制御する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−297574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば、小学生が電子書籍を音読する場合、特許文献1では、最初に出てきた漢字に対してルビを振り、それ以降に出てきた既にルビを振った漢字と同じ漢字に対してはルビを振らないようにすると、未学習の漢字の場合、1回目はルビが振ってあるため読むことができるが、2回目以降はルビを振らないため読めないケースが発生する。その場合、正しい読み方がわからないまま音読を続けることができてしまう、または、その漢字の読み方を調べるための手間がかかってしまうという課題が生じる。
【0008】
また、学校教育などでは、教科書や小説などの文章に出てきた漢字を用いて、漢字の読み取りテストを作成するが、生徒一人ひとりの学習度に応じた出題は難しく、生徒によってはわかりきっている漢字を出題されることも多く、学習時間の無駄につながってしまうという課題もある。
【0009】
そこで、本発明は、識別表示したオブジェクトの音声を受け付けると、当該オブジェクトの次にユーザに音読させる、読み情報を表示しないオブジェクトを識別表示することにより、オブジェクトの読み方を効率的に学習する仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
表示するオブジェクトに対して、当該オブジェクトの読み方を示す読み情報を表示する情報処理装置で実行可能なプログラムであって、前記情報処理装置を、音声を受け付ける音声受付手段と、前記読み情報を表示するオブジェクト及び前記読み情報を表示しないオブジェクトを表示する表示手段
として機能させ、前記表示手段は、前記読み情報を表示しないオブジェクトのうち、ユーザに音読させるオブジェクトを識別表示し、前記音声受付手段により受け付けた音声の認識結果と当該識別表示されたオブジェクトの読み情報が一致しない場合当該読み情報を表示し、一致する場合は当該識別表示されたオブジェクトの次にユーザに音読させる、前記読み情報を表示しないオブジェクトを識別表示することを特徴とするプログラム。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、識別表示したオブジェクトの音声を受け付けると、当該オブジェクトの次にユーザに音読させる、読み情報を表示しないオブジェクトを識別表示することにより、オブジェクトの読み方を効率的に学習する仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の情報処理システムの構成の一例を示す図
図2】電子書籍端末101のハードウエア構成の一例を示す図
図3】電子書籍端末101の機能構成の一例を示すブロック図
図4】ユーザ登録画面400の一例を示す図
図5】本発明による電子書籍画面遷移の一例を示す図
図6】ルビ表示処理の一例を示すフローチャート
図7】ユーザマスタテーブル700のレイアウトの一例を示す図
図8】漢字マスタテーブル800のレイアウトの一例を示す図
図9】ルビテーブル900の値の遷移の一例を示す図
図10】電子書籍ファイル1100におけるルビ記述とそのルビ表示の一例を示す図
図11】電子書籍ファイル1100の一例を示す図
図12】第2の実施形態に係る電子書籍画面遷移の一例を示す図
図13】第2の実施形態に係る速習モードの一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0013】
〔第1の実施形態〕
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0015】
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システムは、電子書籍端末101および外部装置102が、ネットワーク103により通信可能に接続された構成をとる。電子書籍端末101は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC、PDA端末、およびデスクトップPCなどの情報処理装置であり、ブラウザまたは電子書籍を閲覧するためのアプリケーションがインストールされており、無線通信等によりネットワーク103を介して、外部装置102と通信可能である。外部装置102には、サンプル書籍ファイル(図11)のような電子書籍ファイル1100が記憶されており、電子書籍端末101が外部装置102から電子書籍ファイル1100をダウンロードし、電子書籍端末101のディスプレイ装置210に電子書籍ファイル1100に含まれる文字や画像などの情報を表示する。
【0016】
なお、本実施形態においては、電子書籍端末101が外部装置102から電子書籍ファイル1100をダウンロードして外部メモリ211に記憶し、電子書籍ファイル1100に含まれる情報を表示するとしたが、この方法に限定するものではなく、電子書籍端末101が外部装置102から電子書籍ファイル1100をダウンロードした情報をRAM202に記憶し、それを電子書籍端末101のディスプレイ装置210に表示する方法や、電子書籍端末101のCPU201が電子書籍ファイル1100を記憶したUSBメモリやSDカードなどの通信可能な記憶装置から電子書籍ファイル1100に含まれる情報を取得し、電子書籍端末101のディスプレイ装置210に表示する方法であってもよい。
【0017】
以下、図2を用いて、図1に示した電子書籍端末101に適用可能なハードウエア構成の一例について説明する。
【0018】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0019】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0020】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0021】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0022】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク103を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0023】
音声入力コントローラ212は、マイク213からの入力を制御する。マイク213から入力された音声を音声認識することが可能となっている。
【0024】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0025】
ハードウエア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0026】
なお、全ての装置がこれらの構成を備えているわけではなく、必要なものを夫々備えていればよい。
【0027】
図3は、電子書籍端末101の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0028】
音声受付部301は、表示するオブジェクトに対して、当該オブジェクトの読み方を示す読み情報を表示する情報処理装置において、音声を受け付ける機能部である。
表示部302は、読み情報を表示する機能部である。
【0029】
また、表示部302は、音声受付部301で受け付けた音声の認識結果と認識対象となるオブジェクトの読み情報とが一致しない場合、音声受付部301で更に受け付けた音声の認識結果が当該読み情報と一致するまで、認識対象となるオブジェクトよりも後ろのオブジェクトの表示を抑止する機能部である。
【0030】
また、表示部302は、認識結果と認識対象となるオブジェクトの読み情報とが一致しない場合、認識対象となるオブジェクトに対応する位置に、読み情報を表示する機能部である。
【0031】
また、表示部302は、認識結果と認識対象となるオブジェクトの読み情報とが一致しない場合、認識対象となるオブジェクトよりも後ろに表示される当該オブジェクトと同じオブジェクトに対応する位置に、読み情報を表示する機能部である。
【0032】
また、表示部302は、オブジェクトの難易度に応じた回数に従って、認識対象となるオブジェクトの読み情報を繰り返し表示する機能部である。
【0033】
また、表示部302は、ユーザのレベルに応じた回数に従って、認識対象となるオブジェクトに読み情報を繰り返し表示する機能部である。
【0034】
また、認識結果と認識対象となるオブジェクトの読み情報が一致しない場合、回数を増やす機能部である。
【0035】
また、表示部302は、認識結果と認識対象となるオブジェクトの読み情報とが一致しなかったオブジェクトをまとめて表示する機能部である。
【0036】
また、読み情報を表示しない識別表示モードにおいて、表示部302は、識別表示モードの場合に、ユーザに読ませるべく、認識対象のオブジェクトであり、かつ前記読み情報を表示しないオブジェクトを識別表示する機能部である。
【0037】
また、表示部302は、音声受付部301で受け付けた音声の認識結果と当該オブジェクトの読み情報とが一致する場合に、当該オブジェクトの識別表示を抑止し、認識結果と認識対象となるオブジェクトの読み情報が一致しない場合に当該読み情報を表示する機能部である。
【0038】
また、表示部302は、音声受付部301で受け付けた音声の認識結果と当該オブジェクトの読み情報とが一致する場合に、当該オブジェクトよりも後ろに表示される当該オブジェクトと同じオブジェクトの識別表示を抑止する機能部である。
【0039】
図10は、電子書籍ファイル1100におけるルビ記述とそのルビ表示の一例を示す図である。なお、本実施形態において、「ルビ」とは漢字の「読み」方を示すものであり、以下において、「ルビ」と「読み」、「ルビ情報」と「読み情報」はそれぞれ同義である。
【0040】
電子書籍は、EPUB、XML、HTMLなどのフォーマットで提供される。ここでは、HTML形式でのルビ表示方法について説明する。「東京」という漢字にルビを振りたい場合、HTML形式ではサンプルルビ1001のように<ruby>東<rt>とう</rt></ruby><ruby>京<rt>きょう</rt></ruby>と記述することで、画面出力1002のように、テキストデータ「東」の上にそのルビ情報「とう」が、テキストデータ「京」の上にそのルビ情報「きょう」が、ルビとして表示される。なお、電子書籍ファイル1100は、これらのフォーマットに限定するものではなく、電子書籍を表示するアプリケーション独自のフォーマットであってもよい。
図4は、ユーザ登録画面400の一例を示す図である。
【0041】
図4を用いて、ユーザ登録処理について説明する。ユーザ登録画面400は、電子書籍端末101において、電子書籍を読むユーザを登録する画面である。
【0042】
電子書籍メニュー(不図示)から「ユーザ登録」が選択されると、電子書籍端末101はユーザ登録画面400を表示する。
【0043】
ユーザ登録画面400には、「名前テキストボックス401」「学年セレクトボックス402」があり、それぞれに登録するユーザの名前を入力し、学年を選択し、登録ボタン403を押下することで、ユーザマスタテーブル700にレコードが登録される。
【0044】
具体的には、名前テキストボックス401に「太郎」を入力し、学年セレクトボックス402から「小3」を選択して、登録ボタン403を押下することで、ユーザマスタテーブル700に小学3年生である「太郎」のユーザレコード701が登録される。
【0045】
なお、学年セレクトボックス402の選択肢には、「未就学/小1/小2/小3/小4/小5/小6/中学/高校以上」がある。ここでは、学年セレクトボックス402の選択肢は、上記のように9種類としたが、9種類に限定するものではなく、「未就学/小1/小2/小3/小4/小5/小6/中1/中2/中3/高1/高2/高3/大学/社会人」のように細分化してもよいし、「未就学/小学低学年/小学高学年/中学以上」のようにまとめてもよい。また、「学年」でなく「年齢」としてもよいし、「漢字検定○級」「日本語検定○級」「来日○年目」のようにユーザの漢字能力のレベルを示すものであってもよい。
【0046】
図5は、本発明による電子書籍画面遷移の一例を示す図である。図6は、ルビ表示処理を示すフローチャートである。図7は、ユーザマスタテーブル700のレイアウトの一例を示す図である。図8は、漢字マスタテーブル800のレイアウトの一例を示す図である。図9は、ルビテーブル900の値の遷移の一例を示す図である。
【0047】
図5図7図8図9を参照しながら、図6のフローチャートの処理について説明する。
【0048】
ステップS601において、電子書籍端末101のCPU201は、ユーザによって入力されたユーザIDを受け付け、ログイン処理を行う。この実施形態では、ユーザID=003が入力され、図4でユーザ登録されていた「太郎」のログイン処理を行う。
【0049】
ステップS602において、CPU201は、受け付けたユーザIDを検索キーにして、ユーザマスタテーブル700を検索し、ユーザレコード701を取得しRAM202に記憶する。具体的には、ユーザID=003を検索キーにして、ユーザマスタテーブル700を検索し、ユーザ「太郎」のユーザレコード701を取得しRAM202に記憶する。
【0050】
ステップS603において、CPU201は、書籍一覧画面(不図示)を表示し、ユーザによって選択された書籍ファイル名を受け付ける。例えば、ここではユーザによって「サンプル書籍」という書籍ファイルが選択されたとする。
【0051】
ステップS604において、CPU201は、外部メモリ211からユーザによって選択された書籍の電子書籍ファイル1100を読み込み、電子書籍ファイル1100に含まれるテキストデータとテキストデータのルビ情報をRAM202に記憶する。この実施形態においては、テキストデータには漢字が含まれており、すべての漢字にはルビ情報が設定されているとする。この実施形態では、ユーザによって選択された「サンプル書籍」という電子書籍ファイル1100が「サンプル書籍.html」ファイル(図11の1100)であるとし、このファイルに記載されているデータをRAM202に記憶することで、「サンプル書籍」のテキストデータとテキストデータのルビ情報が記憶される。
【0052】
ステップS605において、CPU201は、RAM202に記憶されたテキストデータを先頭から1文字ずつ取得する。具体的には、RAM202に記憶されたテキストデータ「崖のうえをあるく。(以下省略)」の1文字目「崖」を取得する。
【0053】
ステップS606において、CPU201は、取得したテキストデータにルビ情報が設定されているか否か判定する。具体的には、取得したテキストデータが<ruby></ruby>タグに囲まれており、取得したテキストデータの直後に<rt>が記述されていれば、ルビ情報が設定されていると判定し、<rt>が記述されていなければ、ルビ情報が設定されていないと判定する。
【0054】
ルビ情報が設定されていないと判定された場合は、ステップS607において、取得したテキストデータ1文字をディスプレイ装置210に出力し、ステップS605に戻る。
【0055】
ルビ情報が設定されていると判定された場合は、ステップS608において、CPU201は、取得したテキストデータの直後の<rt></rt>タグで囲まれたルビ情報として認識し、ルビテーブル900を「ユーザCD」「漢字(=当該テキストデータ)」「ルビ情報」の検索キーで検索し、ルビレコードを取得する。具体的には、ルビテーブル900から「ユーザCD=003」「漢字=崖」「ルビ情報=がけ」の検索キーで検索し、ルビレコードを取得する。
【0056】
ステップS609において、ルビテーブル900からルビレコードを取得できたか否か判定する。
【0057】
ルビレコードを取得できたと判定した場合は、ステップS612に進む
【0058】
ルビレコードを取得できなかったと判定した場合は、ステップS610において、CPU201は、その漢字を検索キーとして漢字マスタテーブル800を検索し、漢字情報を取得する。具体的には、「漢字=崖」を検索キーとして漢字マスタテーブル800を検索し、漢字レコード801を取得する。
【0059】
なお、漢字マスタテーブル800には、漢字CDを主キーとして、あらゆる漢字が登録されており、各漢字を学習する学年「修学年」(漢字の難易度)も記憶されている。また、この実施形態においては、漢字の「修学年」を「小1/小2/小3/小4/小5/小6/中学/高校以上/常用漢字外」の9種類としたが、これら9種類に限定するものではなく、「小1/小2/小3/小4/小5/小6/中1/中2/中3/高1/高2/高3/常用漢字外」のように細分化してもよいし、「小学低学年/小学高学年/中学以上」のようにまとめてもよい。また、「修学年」でなく「年齢」としてもよいし、「漢字検定○級」「日本語検定○級」のように漢字の難易度を識別するものであってもよい。
【0060】
ステップS611において、CPU201は、漢字マスタテーブル800を検索し取得した漢字レコード801をRAM202に記憶する。取得した漢字レコード801の修学年の値と、ステップS602においてRAM202に記憶したユーザレコード701の学年(ユーザのレベル)とを比較し、その比較結果に従って、その漢字のルビを表示する回数「ルビ残回数」を決定し、「ユーザCD」「漢字CD」「ルビ情報」「ルビ残回数」を1レコードとしてルビテーブル900に登録する。すなわち、ステップS611は、ユーザのレベルに応じた回数に従って、音声認識対象となるオブジェクトに読み情報を繰り返し表示する処理の一例を示すステップである。
【0061】
ルビテーブル900の主キーは、「ユーザCD」「漢字CD」「ルビ情報」である。図9のルビテーブル900には、「漢字CD」の右に「漢字」欄を設けているが、あくまで発明の説明のために記述したものであり、ルビテーブル900には「漢字CD」カラムがあればよく、「漢字」カラムは無くてもよい。
【0062】
なお、この電子書籍アプリケーションを初めて利用する場合、ルビテーブル900に登録されているレコード数は0件である。つまり、この電子書籍アプリケーションを利用し、ユーザによって読まれる電子書籍の文章に、「漢字」とその「ルビ情報」の組み合わせに新な組み合わせが見つかる度に、ステップS611でルビテーブル900にルビレコードを登録していく。
【0063】
具体的には、漢字レコード801(=崖」の修学年は「7」(=中学で学習する漢字)であり、ユーザレコード701(=太郎)の学年は「3」(=小学3年生)であり、漢字修学年>ユーザ学年であるため、「ルビ残回数」を1と決定し、「ユーザCD」「漢字CD」「ルビ情報」「ルビ残回数」をそれぞれ「003」「3333」「がけ」「1」の1レコードとしてルビテーブル900に追加する。(図9の901)
【0064】
なお、「ルビ残回数」の決定方法は、図9の902に記載されているように、「漢字修学年≦ユーザ学年」であれば、この漢字は学習済であるとして「0」(=ルビは表示しない)、「漢字修学年>ユーザ学年」であれば未学習として「1」(=ルビを1回表示)、漢字修学年=9(常用漢字外)」であれば読むのが困難として「2」(=ルビを2回表示)のように決定する。
【0065】
また、「ルビ残回数」の決定方法は、この方法に限定するものではなく、「漢字修学年>ユーザ学年+3」であれば3年後に学習するため、読むのが困難として「2」(=ルビを2回表示)、「漢字修学年>ユーザ学年+5」であれば5年後に学習するため、読むのが更に困難として「3」(=ルビを3回表示)、というように漢字修学年とユーザ学年の差の大小に従って決定するとしてもよい。また、ユーザが事前に「漢字修学年」に応じて設定しておいた所定の数に従って決定してもよい。
【0066】
また、ユーザの学年に関係なく、漢字修学年にのみ応じて「ルビ残回数」を決定してもよい。すなわち、ステップS611は、オブジェクトの難易度に応じた回数に従って、音声認識対象となるオブジェクトに読み情報を繰り返し表示する処理の一例を示すステップである。
【0067】
ステップS612において、CPU201は、ステップS608でルビテーブル900から取得したルビレコードのルビ残回数、またはステップS611で決定したルビ残回数が、1以上であるか否か判定する。
【0068】
1以上でない、つまり0である場合、学習済の漢字または正しく読むことができた漢字であるため、ステップS613において、ディスプレイ装置210にルビ無でその漢字を表示する。また、その時、ルビ無でその漢字を表示したことをRAM202に記憶しておく。具体的には、漢字=感(図9の903)のルビ残回数は0であるため、ルビ無で表示するが、ステップS604でRAM202に記憶された電子書籍ファイル1100のデータ<ruby>感<rt>かん</rt></ruby>を、<ruby>感<!−−非表示<rt>かん</rt>非表示−−></ruby>のようにルビ情報を“<!−−非表示”と“非表示−−>”で囲むように変換しRAM202に記憶しておくことで、ルビ無にしていることを記録することができ、後述するルビ無の漢字を判定する際の判断基準として利用することができる。
【0069】
1以上である場合、未学習の漢字または正しく読むことができなかった漢字であるため、ステップS614において、当該漢字と、そのルビ情報をルビとして、共に表示する。すなわち、ステップS614は、読み情報を表示する処理の一例を示すステップである。この実施形態において、ルビの表示位置は、当該漢字の右側に表示する。具体的には、漢字=崖(図5の513)の右側にルビ情報「がけ」をルビとして表示する。このルビ表示によって、未学習の漢字または正しく読むことができなかった漢字についても、ルビを読むことで文章を理解するとともに、その漢字の読み方を学ぶことができる。また、ルビが表示されていることで、ユーザは、その漢字が未学習の漢字または正しく読むことができなかった漢字であることが認識できるため、覚える意識が生まれ、漢字学習の意欲が向上するとともに、効果的な学習が可能になる。
【0070】
また、この実施形態では、漢字の右側にルビを表示するとしたが、右側に限定するものではなく、左・上・下など漢字の位置に従った位置に表示するとしてもよい。ルビの表示方法は、HTML、スタイルシート、JavaScript(登録商標)、DynamicHTML、ActiveXなどの技術を利用し、ルビ情報をルビとして表示する。また、それらの方法以外にも、漢字とルビ情報が一体となった画像を用意しておき、その画像を表示するなど、画像を用いた方法でもよい。
【0071】
ステップS615において、ステップS614でルビ表示したため、ステップS610で取得した漢字情報のルビ残回数を1減算し、RAM202に記憶する。また、「ユーザCD」「漢字CD」「ルビ情報」をキーとして、ルビテーブル900の該当レコードの「ルビ残回数」を更新する。
【0072】
以上のステップS606〜ステップS615を、ページ内に表示するテキストデータの文字の数だけ繰り返すことで、ページ内のテキストデータとルビ情報が表示されたことになる(図5の512)。
【0073】
また、現在のページ番号と全ページ数を画面に表示する(図5の511)。
【0074】
また、RAM202に記憶された電子書籍ファイル1100のデータのうち、現在の画面に表示中のテキストの範囲がわかるように、“<!−−ここから表示−−>“と” <!−−ここまで表示−−>“のような表示に影響しないタグで、現在の画面に表示中のテキストを囲むように変換してRAM202に記憶しておく。
【0075】
また、ユーザが学習済の漢字または読むことができた漢字にはルビを振らず、ユーザが未学習の漢字または読むことができなかった漢字にはルビを振ることで、読める漢字と読めない漢字を認識させることができる。
【0076】
また、1ページ目のテキストデータとルビ情報がすべて表示された時点では、ルビテーブル900の「ルビ残回数」カラムは図9の904の状態である。また、2ページ目のテキストデータとルビ情報がすべて表示された時点では、ルビテーブル900の「ルビ残回数」カラムは図9の907の状態である。
【0077】
ステップS616において、CPU201は、音声入力コントローラ212を介して、マイク213からの入力を制御し、音声を受け付ける。すなわち、ステップS616は、音声を受け付ける処理の一例を示すステップである。
【0078】
ステップS617において、音声入力コントローラ212は、マイク213から入力された音声を音声認識し、文字列データに変換する。なお、音声認識については周知の技術であるため、詳細の説明は省略する。CPU201は、音声認識で得られた文字列データを、RAM202に記憶されたテキストデータおよびテキストデータのルビ情報と比較し、テキストデータのどのテキストをユーザが読んでいるのかを判定し、ディスプレイ装置210において現在読まれているテキストの位置に矢印(図5の514)を表示し、ユーザに音声認識が正しく行われていることをユーザが識別できるようにする。
【0079】
なお、この実施形態では、現在読まれているテキストに矢印を表示するとしたが、矢印に限定するものではなく、ユーザが識別できるようにするものであれば他の方法であってもよい。現在読まれているテキストの横に矢印以外の印や線を表示してもよいし、テキストの色を反転させるなど、色を変えたり、テキストのフォントを大きくしたり太くしたりすることで、現在読まれているテキストの位置をユーザが識別できるようにする。
【0080】
ステップS618において、CPU201は、ルビ無の漢字を正しく読めたか否か判定する。具体的には、ステップS613において、ルビ無の漢字は、RAM202に記憶された電子書籍ファイル1100のデータを<ruby>感<!−−非表示<rt>かん</rt>非表示−−></ruby>のように変換しておいたため、“<!−−非表示<rt>”と“</rt>非表示−−>”で囲まれたルビ情報が音声認識で得られた文字列データと一致するか否かを判定することで、ルビ無の漢字を正しく読めたかどうか判定する。
【0081】
なお、音声受付で所定の時間内に正しい音声入力がされなかった場合、正しく読めなかったと判定する。また、「あ〜」とか「え〜と」など、音声認識によって文字列データに変換できなかった等の場合も、正しく読めなかったと判定するとしてもよい。
【0082】
なお、この実施形態において、1ページ目のルビ無の漢字を正しく読めたかどうかについて、図9の905に示す。また、2ページ目のルビ無の漢字を正しく読めたかどうかについて、図9の908に示す。
【0083】
ステップS618にて、ルビ無の漢字を正しく読めた場合、すなわちルビ情報が音声認識で得られた文字列データと一致した場合は、ステップS623に進む。
【0084】
ステップS618にて、ルビ無の漢字を正しく読めなかった場合は、すなわちルビ情報が音声認識で得られた文字列データと一致しなかった場合、ステップS619において、当該漢字の右側にルビ情報をルビとして表示する。すなわち、ステップS619は、音声認識結果と音声認識対象となるオブジェクトの読み情報とが一致しない場合、音声認識対象となるオブジェクトに対応する位置に、読み情報を表示する処理の一例を示すステップである。具体的には、RAM202に記憶された電子書籍ファイル1100のデータは、<ruby>感<!−−非表示<rt>かん</rt>非表示−−></ruby>のように変換されているため、“<!−−非表示”と“非表示−−>”を消去してRAM202に記憶し、この電子書籍ファイル1100のデータを用いてディスプレイ装置210に再描画することで、ルビ情報である「かん」を漢字=感(図5の515)の右側にルビとして表示する。このルビ表示によって、ユーザは読み方が間違ったことを即座に認識し、その場で正しい読み方を覚え直すことができ、漢字の読み方の学習を効率的にすることができる。
【0085】
この実施形態では、漢字の右側にルビを表示するとしたが、右側に限定するものではなく、左・上・下など漢字の位置に従った位置に表示するとしてもよい。ルビの表示方法は、スタイルシート、JavaScript、DynamicHTML、ActiveXなどの技術を利用し、動的にルビ情報をルビとして表示する。また、それらの方法以外にも、漢字とルビ情報が一体となった画像を用意しておき、その画像を漢字が表示されていた位置に表示するなど、画像を用いた方法でもよい。
【0086】
ステップS620において、現在読まれているテキストの位置以降に表示中のテキストに、正しく読めなかったルビ無の漢字とそのルビ情報の組み合わせが存在するか否かを判定する。具体的には、RAM202に記憶された電子書籍ファイル1100のデータのうち、“<!−−ここから表示−−>“と” <!−−ここまで表示−−>“範囲内に、現在読まれたデータ<ruby>感<!−−非表示<rt>かん</rt>非表示−−></ruby>以降に、<ruby>感<!−−非表示<rt>かん</rt>非表示−−></ruby>の記述が存在するか否かを判定する。
【0087】
存在した場合は、ステップS621において、最初に見つかった漢字にルビを表示する。すなわち、ステップS621は、音声認識結果と音声認識対象となるオブジェクトの読み情報とが一致しない場合、音声認識対象となるオブジェクトよりも後ろに表示される当該オブジェクトと同じオブジェクトに対応する位置に、読み情報を表示する処理の一例を示すステップである。具体的には、最初に見つかった<ruby>感<!−−非表示<rt>かん</rt>非表示−−></ruby>の記述から、“<!−−非表示”と“非表示−−>”を消去してRAM202に記憶し、この電子書籍ファイル1100のデータを用いてディスプレイ装置210に再描画することで、当該漢字の右側にルビ情報をルビとして表示する。
【0088】
存在しなかった場合は、ステップS622において、ステップS602でRAM202に記憶したユーザレコード701の「学年」と、ステップS611でRAM202に記憶した漢字レコード801の「修学年」とを比較し、ステップS611と同様に「ルビ残回数」を決定し、「ユーザCD」「漢字CD」「ルビ情報」をキーとして、ルビテーブル900の該当レコードの「ルビ残回数」を更新する。これにより、正しく読めなかった漢字について、「ルビ残回数」が増えるため、以降のページにおいて、正しく読めなかった漢字にルビ情報がルビとして表示される。これにより、正しく読めなかった漢字について、ユーザにとって難易度の高い漢字はルビ表示回数が多くなり、ユーザにとって難易度の低い漢字はルビ表示回数が少なくなるため、学習意欲を削ぐことなく、学習効果を高めることができる。
【0089】
この実施形態としては、正しく読めなかった漢字の「ルビ残回数」をユーザ学年と漢字修学年に従って増加させたが、これに限定するものではなく、単純に1増加させたり、ユーザが事前に設定しておいた所定の数の分だけ増加させたりしてもよい。すなわち、ステップS622は、音声認識結果と音声認識対象となるオブジェクトの読み情報が一致しない場合、読み情報を表示する回数を増やす処理の一例を示すステップである。
【0090】
これにより、正しく読めなかった漢字が次に表示する際には、ルビが表示されることになる。
【0091】
ステップS623において、CPU201は、音声による読み上げがページの終わりまで到達したか否か判定する。
【0092】
ページの終わりまで到達していなかった場合は、ステップS617に戻り、音声の受付を続行する。
【0093】
ページの終わりまで到達した場合は、ステップS624において、表示していたページが最終ページかどうか判定する。具体的には、次に表示すべきテキストデータが存在しない場合、表示していたページが最終ページであると判定できる。
【0094】
表示していたページが最終ページでない、つまり表示するテキストデータが残っている場合は、ステップS625において画面をクリアしてページめくりを実施し、ステップS605に戻り、次のページのテキストデータとルビを表示する。また、次のページへの画面遷移は、上記のように音声認識によって判定してもよいし、図5の516のようなページ送りボタンがユーザによって押下された時に、実施してもよい。
【0095】
この時点で、1ページ目の場合、ルビテーブル900は図9の906の状態である。また、2ページ目の場合、ルビテーブル900は図9の909の状態である。
【0096】
表示していたページが最終ページであった場合は、ステップS626に進む。
【0097】
ステップS626において、これから行う確認テストの出題内容を決定するために、ルビテーブル900からルビ残回数≧1の漢字を抽出する。具体的には、ルビテーブル900を「ユーザCD」「ルビ残回数≧1」で検索し、ルビレコードを取得し、RAM202に記憶しておく。これにより、ユーザがまだ正しく読むことができていないと思われる漢字を確認テストとして出題するために抽出することができる(図9の910)。
【0098】
なお、この実施形態では、ルビテーブル900からルビ残回数≧1の漢字を抽出するとしたが、この抽出には、過去に何度も間違っていたが最後の1回だけ正しく読めた漢字については、ルビ残回数=0であるため含まれていない。よって、ルビテーブル900に「ルビ残回数」だけでなく、「間違った回数」を記憶しておき、その「間違った回数」に従って漢字を抽出するとしてもよい。これにより、うろ覚えの漢字についても、確認テストとして抽出することができる。
【0099】
ステップS627において、CPU201は、ディスプレイ装置210にステップS626で抽出したルビレコードの漢字をルビ無で出力する(図5の530)。すなわち、ステップS627は、音声認識結果と音声認識対象となるオブジェクトの読み情報とが一致しなかったオブジェクトをまとめて表示する処理の一例を示すステップである。これにより、ユーザがまだ正しく読むことができていない漢字のみの確認テストが行えるため、一般の漢字テストのように、わかりきっている漢字を出題されることもなく、学習時間の無駄が生じないため、学習を効率的にすることができる。
【0100】
ステップS628において、CPU201は、音声入力コントローラ212を介して、マイク213からの入力を制御し、音声を受け付ける。
【0101】
ステップS629において、音声入力コントローラ212は、マイク213から入力された音声を音声認識し、文字列データに変換する。
【0102】
音声認識および音声の文字列データへの変換は、ステップS617にて説明したとおりであるため、ここでの説明は省略する。
【0103】
ステップS630において、CPU201は、確認テストのルビ無の漢字を正しく読めたか否か判定する。正しく読めたか否かの判定方法については、ステップS626において、RAM202に記憶しておいた確認テストとして出題したルビレコードの「ルビ情報」と音声認識で得られた文字列データと一致するか否かによって判定する。(図9の911)
【0104】
なお、ステップS618の判定と同様に、音声受付で所定の時間内に正しい音声入力がされなかった場合、「あ〜」とか「え〜と」など、音声認識によって文字列データに変換できないが、ユーザが迷っていると認識した場合についても、正しく読めなかったと判定してもよい。
【0105】
正しく読めた場合は、ステップS632において、RAM202に記憶しておいた漢字情報のルビ残回数を0にし、RAM202に記憶する。また、「ユーザCD」「漢字CD」「ルビ情報」をキーとして、ルビテーブル900の該当レコードの「ルビ残回数」を0に更新する。これにより、確認テストで正しく読むことができた漢字についても、「ルビ残回数」が0であるため、次に表示される場合はルビ無で表示される。
【0106】
正しく読めなかった場合は、ステップS631において、当該漢字の右側にルビ情報をルビとして表示する。具体的には、漢字=妻(図5の531)の右側に「つま」をルビとして表示する。このルビ表示によって、ユーザは読み方が間違ったことを即座に認識し、その場で正しい読み方を覚え直すことができ、漢字の読み方の学習を効率的にすることができる。また、確認テストで正しく読むことができなかった漢字は、「ルビ残回数≧1」のままであるため、次に表示される場合はルビ有で表示される。
【0107】
確認テストが完了した時点で、ルビテーブル900は図9の912の状態である。
以上で、図6のルビ表示処理の説明を完了する。
【0108】
以上により、音声認識により読み情報の表示を制御することで、ユーザが文字を読めるようにする仕組みを提供することができる。
【0109】
〔第2の実施形態〕
次に、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態を「通常モード」と呼ぶとすると、第2の実施形態は読むことができない漢字を第1の実施形態よりも速く学ぶことができる「速習モード」である。言い換えると、第1の実施形態は、文章のすべての文字の音声認識により読み情報の表示を制御することで、ユーザが文字を読めるようにする仕組みであるが、第2の実施形態はルビ無の文字の音声認識により読み情報の表示を制御することで、ユーザが文字を読めるようにする仕組みである。
【0110】
図12は、第2の実施形態に係る電子書籍画面遷移の一例を示す図である。 なお、第2の実施形態では、第1の実施形態における図6のフローチャートを図13に置き換え、第1の実施形態のステップと同じ処理については、同じステップ番号を付与し説明を省略する。
【0111】
図12および図13を用いて、第2の実施形態について説明する。
【0112】
図13のステップS1301において、CPU201は、ユーザによるモードの選択を受け付ける。具体的には、モード選択ボタン1201(図12)のようなボタンによって、「通常モード」と「速習モード」の選択を受け付ける。図12では、モード選択ボタン1201が「速習モード」と表示されているため、現在「速習モード」であることがわかる。なお、モード選択ボタン1201の押下を受け付けた場合、「速習モード」から「通常モード」に、再度押下を受け付けた場合、「通常モード」から「速習モード」に変える。以下において、「速習モード」について説明する。なお、この実施形態においては、第2の実施形態を「速習モード」と呼ぶが、第2の実施形態は、読み情報を表示しない漢字を識別して表示するモードであるため、第2の実施形態を「識別表示モード」と呼ぶとしてもよい。
【0113】
ステップS1301により受け付けたモードが「通常モード」の場合、図6のステップS605に進み、第1の実施形態を実行する。「速習モード」の場合、図13のステップS605に進み、第2の実施形態を実行する。
【0114】
ステップS1302において、CPU201は、ステップS608でルビテーブル900から取得したルビレコードのルビ残回数、またはステップS611で決定したルビ残回数が、−1以下、0、1以上のいずれかを判定する。
【0115】
−1以下の場合、「速習モード」において正しく読むことができた漢字であると捉え、ステップS1303において、ディスプレイ装置210にルビ無でその漢字を表示する。0の場合、学習済の漢字または「通常モード」において正しく読むことができた漢字である、つまり「速習モード」で音読する漢字であると捉え、ステップS613において、ディスプレイ装置210にルビ無でその漢字を表示する。1以上の場合、未学習の漢字または「通常モード」で正しく読むことができなかった漢字であるため、ステップS614において、当該漢字と、そのルビ情報をルビとして、共に表示する。
【0116】
ステップS1304において、CPU201は、ステップS613にて表示したルビ無の漢字を大きく表示し、「速習モード」で音読する漢字であることをユーザが識別できるよう表示する(図12の1202)。すなわち、ステップS1304は、識別表示モードの場合に、ユーザに読ませるべく、認識対象のオブジェクトであり、かつ前記読み情報を表示しないオブジェクトを識別表示する処理の一例を示すステップである。
【0117】
具体的には、漢字=美(図12の1203)のルビ残回数は0(図9の904)であるため、ルビ無で表示し(ステップS613)、ステップS604でRAM202に記憶された電子書籍ファイル1100のデータ<ruby>美<rt>うつく</rt></ruby>を、<ruby><font size=+5>美</font><!−−非表示<rt>うつく</rt>非表示−−></ruby>のように「速習モード」で音読する漢字を“<font size=+5>”と“</font>”で囲むように変換しておくことで、「速習モード」で音読する漢字であることを記録することができ、ステップS1305の説明で後述する「大きく表示されている漢字」を判定する際の判断基準として利用することができる。また、この実施形態では、大きく表示するフォントのサイズを“+5”としたが、このサイズは例であり、通常の文字と「速習モード」で音読する漢字を識別できる大きさであれば他のサイズでもよい。
【0118】
また、この実施形態では、「大きく表示」するとしたが、この方法に限定するものではなく、ユーザが「速習モード」で音読する漢字を識別できるようにする方法であれば他の方法であってもよい。当該漢字の色を反転させるなど、色を変えたり、当該漢字のフォントをを大きくしたり太くしたりすることで、「速習モード」で音読する漢字をユーザが識別できるようにする。
【0119】
また、ルビ無の漢字を識別して表示する処理は、第1の実施形態(図6のステップS613)において実施してもよい。これにより、音声認識により正しく読むことができたか否かを判定する文字を識別表示することができる。
【0120】
ステップS1305において、CPU201は、大きく表示されている漢字のうち、先頭の漢字に矢印を表示する。具体的には、ステップS1304にて、RAM202に記憶された電子書籍ファイル1100のデータを、<ruby><font size=+5>美</font><!−−非表示<rt>うつく</rt>非表示−−></ruby>のように変換したため、RAM202に記憶された電子書籍ファイル1100のデータにおいて、“<font size=+5>”と“</font>”に囲まれている漢字のうち先頭の漢字の位置を特定し、ユーザがこれから音読すべき漢字を識別できるように矢印(図12の1204)を表示する。以上により、ユーザは「速習モード」で音読する漢字以外の文章を音読する必要がなくなり、「速習モード」で音読する漢字のみを音読すればよいため、第1の実施形態「通常モード」よりも漢字の読み方の学習を効率的にすることができる。
【0121】
なお、この実施形態では、ユーザがこれから音読すべき漢字に「矢印」を表示するとしたが、「矢印」に限定するものではなく、ユーザが識別できるようにするものであれば他の方法であってもよい。ユーザがこれから音読すべき漢字の横に矢印以外の印や線を表示してもよいし、当該漢字の色を反転させるなど、色を変えたり、当該漢字のフォントを大きくしたり太くしたりすることで、ユーザがこれから音読すべき漢字の位置をユーザが識別できるようにする。
【0122】
ステップS1306において、CPU201は、ステップS618にて正しく読むことができた漢字の大きさを通常の大きさに戻す。すなわち、ステップS1306およびステップS619は、受け付けた音声の認識結果とオブジェクトの読み情報とが一致する場合に、当該オブジェクトの識別表示を抑止し、認識結果と認識対象となるオブジェクトの読み情報が一致しない場合に当該読み情報を表示する処理の一例を示すステップである。
【0123】
具体的には、ステップS1304にて、RAM202に記憶された電子書籍ファイル1100のデータを、<ruby><font size=+5>美</font><!−−非表示<rt>うつく</rt>非表示−−></ruby>のように変換したため、“<font size=+5>”と“</font>”を削除し、元のデータと同一の<ruby>美<!−−非表示<rt>うつく</rt>非表示−−></ruby>に変換してRAM202に記憶し、この電子書籍ファイル1100のデータを用いてディスプレイ装置210に再描画することで識別表示を解除する。
【0124】
ステップS1306において、CPU201は、当該ルビ無漢字の「ルビ残回数」を、「速習モード」において正しく読むことができた漢字であることを示す“−1”に更新する。具体的には、「ユーザCD」「漢字CD」「ルビ情報」をキーとして、ルビテーブル900の該当レコードの「ルビ残回数」を“−1”に更新する。例えば、図12の1204の「花」は、ルビ残回数が0(図9の904)であるため大きく表示された(ステップS1304)後、正しく音読され(図13のステップS618)、通常の大きさに戻して表示された(ステップS1306)状態であり、「ルビ残回数」を“−1”に更新した(ステップS1307)ことによって、図12の1205の「花」はルビ無で表示される(ステップS1303)。
【0125】
以上により、当該ルビ無漢字以降の文章の表示において、当該漢字が「速習モード」において正しく読むことができた漢字であることを判定可能になるため、ステップS1303において、ディスプレイ装置210に当該漢字をルビ無で表示できるようになる。すなわち、ステップS1303は、受け付けた音声の認識結果とオブジェクトの読み情報とが一致する場合に、当該オブジェクトよりも後ろに表示される当該オブジェクトと同じオブジェクトの識別表示を抑止する処理の一例を示すステップである。これにより、「速習モード」において正しく読むことができた漢字は、再度音読する必要が無くなるため、漢字の読み方の学習を第1の実施形態「通常モード」よりも効率的にすることができる。
以上で、図13のルビ表示処理の説明を完了する。
【0126】
以上により、音声認識により読み情報の表示を制御することで、ユーザが文字を読めるようにする仕組みを提供することができる。
【0127】
なお、この実施形態では、「漢字」と「ルビ情報」の組み合わせを例として挙げたが、その組み合わせに限定するものではなく、外国語と発音記号、記号と読み方、標識と名称、絵と単語、手話の形と意味、九九などの計算式と答え、クイズと答えなどの組み合わせであってもよい。
【0128】
つまり、文字・記号・絵・問題・クイズなどの「オブジェクト」と、その読み方や答えなどの「ルビ情報」の組み合わせであれば、今回の実施形態の「漢字」と「ルビ情報」のように、ユーザが「オブジェクト」を読めた場合は「ルビ情報」を表示せず、読めなかった場合は「ルビ情報」を表示することで、読めた「オブジェクト」と、読めなかった「オブジェクト」を認識することができるため、学習効率の向上を図ることができる。
【0129】
具体的には、漢字マスタテーブル800をオブジェクトマスタテーブル{オブジェクトCD、オブジェクト、難易度}に、ルビテーブル900を読みテーブル{ユーザCD、オブジェクトCD、読み情報、読み残回数}に置き換えることで、「オブジェクト」の位置に従ってオブジェクトの「読み情報」を表示・非表示に制御することが可能になる。
【0130】
つまり、この発明により、外国語の学習、幼児のためのことばの学習、道路交通標識の学習、手話の学習、暗算の練習など、多くの学習において学習を効率的にすることができる。
【0131】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0132】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0133】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0134】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0135】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0136】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0137】
上記プログラムの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OS(オペレーティングシステム)に供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
【0138】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0139】
101 電子書籍端末
102 外部装置
103 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13