特許第6229655号(P6229655)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6229655情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6229655
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20171106BHJP
【FI】
   G06Q50/10
【請求項の数】16
【全頁数】44
(21)【出願番号】特願2014-531006(P2014-531006)
(86)(22)【出願日】2013年11月29日
(86)【国際出願番号】JP2013082266
(87)【国際公開番号】WO2014129042
(87)【国際公開日】20140828
【審査請求日】2016年10月5日
(31)【優先権主張番号】特願2013-31947(P2013-31947)
(32)【優先日】2013年2月21日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095957
【弁理士】
【氏名又は名称】亀谷 美明
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100128587
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 一騎
(72)【発明者】
【氏名】大輪 卓之
(72)【発明者】
【氏名】橋詰 篤志
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 秀明
【審査官】 田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0145608(US,A1)
【文献】 特開2012−026844(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0046878(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0197617(US,A1)
【文献】 国際公開第2011/021899(WO,A2)
【文献】 特開2004−242257(JP,A)
【文献】 特開2013−015965(JP,A)
【文献】 特開平10−260994(JP,A)
【文献】 永沢茂,旧「ALPSLAB route」はヤフーで継続、iPhone対応など機能強化も,[online],INTERNET Watch,2010年 4月 3日,[検索日 2014.02.24],URL,https://web.archive.org/web/20100403201543/http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20100331_358034.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報に関連付けられる少なくとも1つの場所を含むコースを設定するコース設定部と、
前記コースを訪れた第1のユーザの行動によって生成された第1のユーザ行動情報に基づいて前記コースに関する第1のコース情報を生成するコース情報生成部と、
前記第1のコース情報を前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに向けて提供するコース情報提供部と、
前記第1のユーザが訪れた場所を特定する場所特定部と、
を備え、
前記コース情報生成部は、前記第1のユーザが訪れた場所が前記コースに含まれる場合に、当該場所で生成された前記第1のユーザ行動情報を当該場所に対応付けて示す前記第1のコース情報を生成し、
前記場所特定部は、前記第1のユーザの位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動速度を算出し、前記移動速度に基づいて前記第1のユーザの滞留時間と移動時間とを識別し、前記滞留時間における前記第1のユーザの所在地を前記第1のユーザが訪れた場所として特定し、
前記場所特定部は、さらに、前記位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動加速度を算出し、前記移動加速度に基づいて前記位置情報の履歴からノイズデータを除去した上で、前記位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動速度を算出する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記場所特定部は、さらに、前記第2のユーザが訪れた場所を特定し、
前記情報処理装置は、前記第2のユーザが訪れた場所が前記コースに含まれる場合に、当該場所で前記第2のユーザの行動によって生成された第2のユーザ行動情報を当該場所に追加で対応付けることによって前記第1のコース情報を更新するコース情報更新部をさらに備える、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記コース情報更新部は、前記第2のユーザが訪れた場所が前記コースに含まれない場合に、前記第1のコース情報に新たな場所を追加して当該場所に前記第2のユーザ行動情報を対応付けることによって前記第1のコース情報を更新する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記コース情報更新部は、前記第1のコース情報に新たな場所を追加するとともに、当該場所を前記コースにも追加する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記コース設定部は、前記第1のユーザが訪れた場所を含む前記コースを設定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記場所特定部は、さらに、前記第2のユーザが訪れた場所を特定し、
前記コース情報生成部は、前記第2のユーザが訪れた場所が前記コースに含まれる場合に、当該場所で前記第2のユーザの行動によって生成された第2のユーザ行動情報を当該場所に対応付けて示す、前記コースに関する第2のコース情報を生成する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記場所特定部は、前記移動速度が第1の閾値よりも小さい時間を前記滞留時間として識別し、前記移動速度が前記第1の閾値よりも大きい時間を前記移動時間として識別する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記場所特定部は、第1の滞留時間または第1の移動時間における前記移動速度の極大値または極小値と前記第1の閾値との差が所定の値以下の場合に、前記第1の滞留時間または前記第1の移動時間を前後に位置する第2の滞留時間または第2の移動時間に結合させる、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記場所特定部は、前記第2の滞留時間および前記第2の移動時間のうち、当該時間における前記移動速度の極大値または極小値と前記第1の閾値との差がより大きい方に前記第1の滞留時間または前記第1の移動時間を結合させる、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第1の閾値は、前記第1のユーザの行動認識結果または平均的なユーザの行動認識結果における移動速度ごとの滞留の頻度と移動の頻度とに基づいて設定される、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第1のユーザの移動ルートを特定するルート特定部をさらに含み、
前記コース情報生成部は、前記第1のユーザが訪れた場所を前記移動ルート上に示す前記第1のコース情報を生成する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記ルート特定部は、前記位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動加速度を算出し、前記移動加速度に基づいて前記位置情報の履歴からノイズデータを除去した上で、前記位置情報の履歴をトレースすることによって前記移動ルートを特定する、請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記ルート特定部は、前記第1のユーザが第1の地点から第2の地点に移動したときの前記移動加速度が正の閾値よりも大きい場合に、前記第2の地点に対応するデータを前記ノイズデータとして除去する、請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記ルート特定部は、前記第1のユーザが第1の地点から第2の地点に移動したときの前記移動加速度が負の閾値よりも小さい場合に、前記第1の地点から前記第2の地点への区間を最新とする直近3区間の移動距離の履歴を参照し、前記3区間のうち移動距離が最小でない区間に挟まれた地点に対応するデータを前記ノイズデータとして除去する、請求項12又は13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
位置情報に関連付けられる少なくとも1つの場所を含むコースを設定することと、
前記コースを訪れた第1のユーザの行動によって生成された第1のユーザ行動情報に基づいて前記コースに関する第1のコース情報を生成することと、
前記第1のコース情報を前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに向けて提供することと、
前記第1のユーザが訪れた場所を特定することと、
を含み、
前記第1のユーザが訪れた場所が前記コースに含まれる場合に、当該場所で生成された前記第1のユーザ行動情報を当該場所に対応付けて示す前記第1のコース情報を生成することと、
前記第1のユーザの位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動速度を算出し、前記移動速度に基づいて前記第1のユーザの滞留時間と移動時間とを識別し、前記滞留時間における前記第1のユーザの所在地を前記第1のユーザが訪れた場所として特定することと、
前記位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動加速度を算出し、前記移動加速度に基づいて前記位置情報の履歴からノイズデータを除去した上で、前記位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動速度を算出することと、
をさらに含む情報処理方法。
【請求項16】
位置情報に関連付けられる少なくとも1つの場所を含むコースを設定する機能と、
前記コースを訪れた第1のユーザの行動によって生成された第1のユーザ行動情報に基づいて前記コースに関する第1のコース情報を生成する機能と、
前記第1のコース情報を前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに向けて提供する機能と、
前記第1のユーザが訪れた場所を特定する機能と、
をコンピュータに実現させ、
前記第1のコース情報を生成する機能は、前記第1のユーザが訪れた場所が前記コースに含まれる場合に、当該場所で生成された前記第1のユーザ行動情報を当該場所に対応付けて示す前記第1のコース情報を生成し、
前記第1のユーザが訪れた場所を特定する機能は、前記第1のユーザの位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動速度を算出し、前記移動速度に基づいて前記第1のユーザの滞留時間と移動時間とを識別し、前記滞留時間における前記第1のユーザの所在地を前記第1のユーザが訪れた場所として特定し、前記位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動加速度を算出し、さらに、前記移動加速度に基づいて前記位置情報の履歴からノイズデータを除去した上で、前記位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動速度を算出する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザの行動によって生成されるさまざまな情報、例えばユーザが撮影した写真や、ユーザが入力したコメント、ユーザの加速度などのセンシング結果を、ユーザの位置情報に関連付けてサーバにアップロードし、ユーザが自身の行動を振り返ったり、他のユーザとの間で体験を共有したりするための情報を生成するために利用する技術が開発されている。こうした技術の例は、例えば特許文献1などに記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−187233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1などに記載された技術では、例えば他のユーザとの間で体験を共有するような場合、共有される情報や情報のまとめ方はユーザによってさまざまであり、検索や閲覧のしやすさといった点で依然として改善の余地があった。
【0005】
そこで、本開示では、ユーザの行動によって生成されるさまざまな情報を、位置情報に関連付けてより有効に活用することを可能にする、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法およびプログラムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、位置情報に関連付けられる少なくとも1つの場所を含むコースを設定するコース設定部と、上記コースを訪れた第1のユーザの行動によって生成された第1のユーザ行動情報に基づいて上記コースに関する第1のコース情報を生成するコース情報生成部と、上記第1のコース情報を上記第1のユーザとは異なる第2のユーザに向けて提供するコース情報提供部とを含む情報処理装置が提供される。
【0007】
また、本開示によれば、位置情報に関連付けられる少なくとも1つの場所を含むコースを設定することと、上記コースを訪れた第1のユーザの行動によって生成された第1のユーザ行動情報に基づいて上記コースに関する第1のコース情報を生成することと、上記第1のコース情報を上記第1のユーザとは異なる第2のユーザに向けて提供することとを含む情報処理方法が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、位置情報に関連付けられる少なくとも1つの場所を含むコースを設定する機能と、上記コースを訪れた第1のユーザの行動によって生成された第1のユーザ行動情報に基づいて上記コースに関する第1のコース情報を生成する機能と、上記第1のコース情報を上記第1のユーザとは異なる第2のユーザに向けて提供する機能とをコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。
【0009】
位置情報に関連付けられる場所を含むコースを設定し、このコースを単位として、第1のユーザの行動によって生成された情報をコース情報として第2のユーザに提供することによって、第2のユーザ自らの行動を決定するにあたって第1のユーザの行動によって生成された情報を参照することが容易になり、結果として第1のユーザの行動によって生成された情報をより有効に活用することができる。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように本開示によれば、ユーザの行動によって生成されるさまざまな情報を、位置情報に関連付けてより有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示のいくつかの実施形態の概要について説明するための図である。
図2】本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第1の例を示す図である。
図3】本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第2の例を示す図である。
図4】本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第3の例を示す図である。
図5】本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第4の例を示す図である。
図6】本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第5の例を示す図である。
図7】本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第6の例を示す図である。
図8】本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第7の例を示す図である。
図9】本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第8の例を示す図である。
図10】本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第9の例を示す図である。
図11】本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第10の例を示す図である。
図12】本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第11の例を示す図である。
図13】本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第12の例を示す図である。
図14】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第1の例を示す図である。
図15】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第2の例を示す図である。
図16】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第3の例を示す図である。
図17】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第4の例を示す図である。
図18】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第5の例を示す図である。
図19】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第6の例を示す図である。
図20】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第7の例を示す図である。
図21】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第8の例を示す図である。
図22】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第9の例を示す図である。
図23】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第10の例を示す図である。
図24】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第11の例を示す図である。
図25】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第12の例を示す図である。
図26】本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第13の例を示す図である。
図27】本開示の第3の実施形態に係る閲覧用表示画面の第1の例を示す図である。
図28】本開示の第3の実施形態に係る閲覧用表示画面の第2の例を示す図である。
図29】本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第1の例を示す図である。
図30】本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第2の例を示す図である。
図31】本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第3の例を示す図である。
図32】本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第4の例を示す図である。
図33】本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第5の例を示す図である。
図34】本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第6の例を示す図である。
図35】本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第7の例を示す図である。
図36】ユーザの位置情報履歴に基づいて算出された移動速度を平滑化する処理を例示するグラフである。
図37】ユーザの移動速度に基づいて滞留時間と移動時間とを識別する処理を例示するグラフである。
図38】移動速度に基づいて識別された滞留時間と移動時間とについて、閾値付近での変動を補正する処理を例示するグラフである。
図39】移動速度に基づいて識別された滞留時間と移動時間とについて、閾値付近での変動を補正する処理を例示するグラフである。
図40】行程分割のための移動速度の閾値の算出の例について説明するための図である。
図41】行程分割技術の実施例について説明するための図である。
図42】位置情報履歴に混入するノイズデータの例について説明するための図である。
図43】位置情報履歴に混入するノイズデータの例について説明するための図である。
図44】移動加速度に設定される閾値について説明するためのグラフである。
図45】ノイズデータの除去処理の第1の例を示す図である。
図46】ノイズデータの除去処理の第2の例を示す図である。
図47】ノイズデータの除去処理の第3の例を示す図である。
図48】本開示のいくつかの実施形態の機能構成を概略的に示すブロック図である。
図49】情報処理装置のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0013】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.概要
2.表示画面例
2−1.第1の実施形態
2−2.第2の実施形態
2−3.第3の実施形態
3.利用されうる技術
3−1.行程分割
3−2.位置ノイズ除去
4.機能構成
5.ハードウェア構成
6.補足
【0014】
(1.概要)
図1は、以下で説明する本開示のいくつかの実施形態の概要について説明するための図である。図1を参照すると、本開示のいくつかの実施形態は、サーバ100と、端末装置200とを含むシステム10に関する。サーバ100は、1または複数のサーバ装置によって実現され、複数のユーザがそれぞれ所持する端末装置200a,200bとネットワークを介して通信可能である。
【0015】
端末装置200aは、例えばスマートフォンやタブレット端末などであって、ユーザAによって携帯される。ユーザAは、端末装置200aを携帯して出かけ(go on a trip)、その道すがら、写真210を撮影したり、コメント220を入力したりする。写真210やコメント220は、ユーザAの位置情報履歴230とともに、端末装置200aからサーバ100に提供される。
【0016】
サーバ100は、端末装置200aから提供された情報を基にコース情報240を生成し、これをユーザBが所持する端末装置200bに提供する。コース情報240は、例えば、図示されているように、ユーザAが端末装置200aから提供した写真210やコメント220を、地図上にユーザAが辿ったルートとともに表示する情報でありうる。
【0017】
このとき、サーバ100は、例えばユーザAの位置情報履歴230に基づいてユーザAが訪れた場所を特定し、それらの場所を含むコースを設定する。さらに、サーバ100は、そのコースにおけるユーザAの行動によって生成された情報、例えば写真210やコメント220などを用いて、コース情報240を生成する。
【0018】
ユーザBは、端末装置200bを用いてコース情報240を参照することによって、ユーザAと同様のコースに散歩や旅行に出かけるときのガイドとなる有用な情報を得ることができる。ユーザBが使用する端末装置200bは、例えば端末装置200aと同様にスマートフォンやタブレット端末などの携帯可能な端末装置であってもよい。この場合、ユーザBは、端末装置200bを携帯して、コース情報240に基づくリアルタイムのナビゲーションを受けながら出かけることができる。あるいは、端末装置200bは、据え置き型のPC(Personal Computer)やゲーム機、テレビなど、携帯可能ではない端末装置であってもよい。このような場合にも、ユーザBは、端末装置200bを用いてコース情報240を閲覧することによって、例えば旅行の計画を立てたり、単純に楽しんだりすることができる。
【0019】
さらに、いくつかの実施形態において、端末装置200aと端末装置200bとの役割は互換的である。つまり、端末装置200aとしても端末装置200bとしても機能する端末装置が存在しうる。例えば、ユーザBが端末装置200bを携帯してコース情報240に基づくリアルタイムのナビゲーションを受けながら出かけているときに、ユーザBが撮影した写真210や入力したコメント220がユーザBの位置情報履歴230とともに端末装置200bからサーバ100に提供され、これらの情報に基づいてさらに別のコース情報240が生成されたり、元のコース情報240が更新されたりしてもよい。
【0020】
上記のような構成によって、例えば少しずつ異なるコース情報240のバリエーションが数多く生成され、コース情報240を参照するユーザが自らの嗜好(例えば興味のある事柄や食べ物の好みなど)や条件(車の有無やその他の移動手段の制約など)に合った情報を見つけられる可能性が高くなる。また、コースを訪れたユーザから提供された情報に基づいてコース情報240を更新する場合、例えばコースに新たなスポットが追加されたり、スポットやその間の移動手段に関する情報が最新に保たれたりして、より正確で充実した情報を、これからコースを訪れるユーザに提供することができる。
【0021】
以下の説明では、このような実施形態のうちのいくつかについて、端末装置200において表示される画面の例を参照しながら説明する。これらの表示画面を提供するために利用される技術の例や、装置の機能構成についてはその後で説明する。
【0022】
(2.表示画面例)
(2−1.第1の実施形態)
本開示の第1の実施形態の説明では、例えばスマートフォンやタブレット端末など、ユーザによって携帯される端末装置での表示画面の例について説明する。なお、以下の説明では、スマートフォンでの表示画面の図を参照するが、本実施形態に係るアプリケーションはスマートフォンに限らず様々な携帯端末装置、例えばタブレット端末や携帯型ゲーム機、ノート型PCなどでも提供されうる。
【0023】
図2は、本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第1の例を示す図である。図2を参照すると、画面1000は、タブとして「人気のコース」タブ1001、「周辺」タブ1003、および「マイページ」タブ1005を含む。また、タブの上部には「コース作成」ボタン1007も表示される。図示された例では、「人気のコース」タブ1001が選択されており、画面には検索表示1009と、おすすめコース情報1011と、人気コース情報1013とがさらに表示される。検索表示1009は、地域を選択し、キーワードを入力することで、条件に合致するコース情報を検索するための表示である。おすすめコース情報1011は、例えばサービスの管理者が季節などに応じて選定したおすすめのコースの情報でありうる。人気コース情報1013は、例えばユーザの閲覧や実際のコース踏査などの履歴に基づいて抽出された人気コースの情報でありうる。これらのコース情報は、例えば図示されているように、コースを代表する画像と、所要時間、コースの距離、タイトル、地域、およびコースの作成者の情報を伴って表示されてもよい。
【0024】
図3は、本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第2の例を示す図である。図3は、図2に示した画面1000において、検索表示1009を用いて検索を実行した場合に表示される画面を示す。この場合、画面1000には、検索結果1015が表示される。図示された例では、検索条件として「神奈川県」という地域と、「カフェ」というキーワードが設定されている。従って、検索結果1015には、「神奈川県」の地域のコース情報であって、「カフェ」に関係するものが表示される。ここでは、例えばコース情報のタイトルの中にキーワードを含むものが検索されてもよいし、コース情報の内容にキーワードを含むものが検索されてもよい。図示された例は後者であるため、コース情報のタイトルに「カフェ」が含まれないものも含まれる。
【0025】
図4は、本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第3の例を示す図である。図4は、図2および図3に示した画面1000において、「周辺」タブ1003を選択した場合に表示される画面を示す。この場合、画面1000には、周辺地図表示1017と、周辺コース情報1019とが表示される。図示された例では、ユーザが京都にいる状態でアプリケーションを利用しているため、周辺地図表示1017には京都のユーザ所在地周辺の地図が表示される。また、周辺コース情報1019には、地域が「京都府」でユーザの所在地の周辺を含むコース情報が表示される。
【0026】
図5は、本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第4の例を示す図である。図5は、図2図4に示した画面1000において、「マイページ」タブ1005を選択した場合に表示される画面を示す。この場合、画面1000には、サブタブ1021と、「行きたいコース」情報1023と、「行ったコース」情報1025とが表示される。サブタブ1021は、例えば「行きたいコース」タブ、「行ったコース」タブ、「スポット」タブ、「設定」タブを含む。「行きたいコース」タブおよび「行ったコース」タブは、「行きたいコース」情報1023および「行ったコース」情報1025への画面内遷移に用いられてもよい。また、「スポット」タブは、コースに含まれるスポットについて、ユーザが行きたいスポットや行ったスポットを表示する画面に遷移するためのタブでありうる。「行きたいコース」情報1023は、サービスに登録されたコースのうち、ユーザが行きたいコースとして登録したコースの情報である。また、「行ったコース」情報1025は、サービスに登録されたコースのうち、ユーザが既に訪れたコースの情報である。
【0027】
図6は、本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第5の例を示す図である。図6は、図2図5に示した画面1000において、いずれかのコース情報を選択した場合に表示されるコース情報画面1100を示す。コース情報画面1100は、タブとしてコース詳細タブ1101、コメントタブ1103、および「関連コース」タブ1105を含む。図示された例では、コース詳細タブ1101が選択されており、コース情報画面1100にはコースマップ1107と、コースタイトル表示1109と、旅行記1110とがさらに表示される。コースマップ1107は、当該コースを登録した、または当該コースを訪れたユーザ(アプリケーションを利用しているユーザ自身の場合もある)が実際に辿ったルートを地図上に表示する。コースタイトル表示1109は、例えば画面1000においてコース情報として表示されていたタイトル、地域、およびコースの作成者の情報を表示してもよいし、図示された例のようにタイトル、コースの作成者の情報、および作成者のコメントを表示してもよい。
【0028】
また、旅行記1110は、ユーザがアップロードした写真や、入力したコメントなどによって構成される。旅行記1110では、例えば行程区間1111ごとにイベント1113が表示されてもよい。行程区間1111は、ユーザが辿った全行程を、所定の規則によって分割することによって設定される。図示された例では、12:00〜13:00について1つの行程区間1111が設定されている。行程区間1111ごとにタイトル(12:00〜13:00)が表示され、またその行程区間を示すサブマップ1114も表示される。
【0029】
ここで、コース情報画面1100に表示されているコースが、他のユーザが訪れた(ここでアプリケーションを利用しているユーザはまだ訪れていない)コースである場合、行きたいボタン1115が表示される。「行きたい」ボタン1115を選択すると、このコースがユーザの行きたいコースに設定され、例えば図5に示した画面1000において「行きたいコース」情報1023として表示される。さらに、ユーザの現在地が表示されているコースに含まれており、すぐにこのコースをたどることが可能である場合、ナビゲーション開始ボタン1117が選択可能になる。ナビゲーション開始ボタン1117を選択すると、後述するように、コースを辿るナビゲーションが開始される。
【0030】
図7は、本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第6の例を示す図である。図7は、図6に示したコース情報画面1100において、コメントタブ1103を選択した場合に表示される画面を示す。この場合、コース情報画面1100には、コメント入力欄1119と、コメント表示1121とが表示される。コメント入力欄1119は、コースを訪れたユーザや、旅行記1110を閲覧した他のユーザによる感想などのコメントを入力するための表示である。コメント入力欄1119を用いて入力されたコメントは、コメント表示1121として表示される。図示されているように、コメント入力欄1119は、ソーシャルメディアへのリンクを含んでもよい。
【0031】
図8は、本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第7の例を示す図である。図8は、図6または図7に示したコース情報画面1100において、「関連コース」タブ1105を選択した場合に表示される画面を示す。この場合、コース情報画面1100には、参照元のコース情報1123と、参照先のコース情報1125とが表示される。参照元のコース情報1123は、コース情報画面1100の対象コース(図6で詳細が表示されたコース)を訪れるにあたり、ユーザが参照したコースの情報である。一方、参照先のコース情報1125は、対象コースを参照して他のユーザが訪れたコースの情報である。
【0032】
図9は、本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第8の例を示す図である。図9は、図6に示したコース情報画面1100の旅行記1110で、イベント1113として表示されたスポットの情報を選択した場合に表示されるスポット情報画面1150を示す。スポット情報画面1150には、投稿者コメント表示1151と、コメント表示1153と、「スポット登録」ボタン1155とが表示される。投稿者コメント表示1151には、ユーザがこのスポットの情報を投稿した時刻や、投稿者名、投稿者のコメントなどが表示される。コメント表示1153には、スポットの情報の投稿者や、投稿を閲覧した他のユーザによる感想などのコメントが表示される。図示されているように、コメント表示1153は、ソーシャルメディアへのリンクを含んでもよい。「スポット登録」ボタン1155を選択すると、このスポットがユーザの行きたいスポットに設定され、例えば図5に示した画面1000において行きたいスポットとして表示される。
【0033】
図10は、本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第9の例を示す図である。図10は、図6に示したコース情報画面1100の別の例を示す。図示された例では、コース情報画面1100に表示されているコースが、ここでアプリケーションを利用しているユーザが既に訪れたコースである場合が示されている。この場合、コース情報画面1100には、「写真追加」ボタン1127と、「アルバム編集」ボタン1129が表示される。ユーザは、自らが既に訪れたコースのコース情報(ユーザ自身の行動情報に基づいて生成される)に対して、例えば「写真追加」ボタン1127や「アルバム編集」ボタン1129を選択して編集を加えることができる。
【0034】
図11は、本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第10の例を示す図である。図11は、図10に示したコース情報画面1100において、「アルバム編集」ボタン1129を選択した場合に表示されるアルバム編集画面1160を示す。アルバム編集画面1160では、アルバムのタイトルや説明文を編集したり、公開設定を変更したりすることが可能である。ここで設定されたタイトルや説明文は、例えば図6に示したコース情報画面1100においてコースタイトル表示1109として表示されてもよい。また、公開設定を変更すると、コース情報画面1100を閲覧可能なユーザの範囲が変更される。この設定によってコース情報が非公開とされたユーザに対しては、例えば図2図5に示した画面1000においてコース情報が表示されなくなってもよいし、コース情報が「非公開」というアイコンとともに表示されてもよい。また、アルバム編集画面1160でアルバムを削除することによって、コース情報が削除される。この場合、図2図5に示した画面1000においてコース情報が表示されなくなり、また図6に示したようなコース情報画面の閲覧もできなくなる。
【0035】
図12は、本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第11の例を示す図である。図12は、図2〜4に示した画面1000において「コース作成」ボタン1007を選択した場合、および図6に示したコース情報画面1100においてナビゲーション開始ボタン1117を選択した場合に表示されるナビゲーション画面1200を示す。ナビゲーション画面1200は、タブとして「アルバム」タブ1201、「マップ」タブ1203、および「周辺情報」タブ1205を含む。図示された例では、「マップ」タブ1203が選択されており、マップ1207と、コメント入力欄1209と、カメラボタン1210と、時間距離表示1211と、ナビゲーション終了ボタン1213とがさらに表示される。
【0036】
ここで、画面1000において「コース作成」ボタン1007が選択されてナビゲーション画面1200に遷移した場合、マップ1207には、ユーザが辿っているルートや、そのルートの途上にあるスポット、スポットで撮影された写真や入力されたコメントなどの情報が表示される。このようにして入力されたルートおよびスポットによって、新たなコース情報が生成される。一方、コース情報画面1100においてナビゲーション開始ボタン1117が選択されてナビゲーション画面1200に遷移した場合、マップ1207には、ユーザが辿っているルートに加えて、参照元のコースのルートが表示される。ユーザは、表示された参照元のコースのルートを参考にしながら、自らの行程を進める。さらに、この場合、マップ1207には、さらに、参照元のコースのコース情報として記録された写真やコメントがスポットに対応付けて表示されてもよい。
【0037】
ナビゲーション画面1200において、ユーザは、コメント入力欄1209を用いてコメントを入力することができる。入力されたコメントは、その時のユーザの位置情報に関連付けて登録され、図示されているようにマップ1207に表示されうる。また、ユーザは、カメラボタン1210を用いてカメラを起動し、写真を撮影することができる。撮影された写真も、その時のユーザの位置情報に関連付けて登録され、図示されているようにマップ1207に表示されうる。時間距離表示1211は、ナビゲーションを開始してからの時間および移動距離を表示する。距離は、図示された例のように歩数などによって表示されてもよい。ナビゲーション終了ボタン1213を選択するとナビゲーションが終了し、ユーザが辿ったルートの情報や、ルートの途上にあるスポットで撮影された写真や入力されたコメントなどの情報に基づいてコース情報が生成される。生成されたコース情報を登録するか否かは、図示しないコース登録画面によってユーザによって選択されうる。コースを登録する場合、コース登録画面においてコースのタイトルやコメントが入力され、タグや公開範囲などが設定されうる。
【0038】
図13は、本開示の第1の実施形態に係る表示画面の第12の例を示す図である。図13は、図12に示したナビゲーション画面1200において、マップ1207に表示されたスポットまたはスポットに対応付けられた写真もしくはコメントなどを選択した場合に表示されるスポット情報画面1250を示す。スポット情報画面1250では、各スポットで登録された写真やコメントなどの情報が表示される。また、登録された情報に対する他のユーザのコメントが表示されてもよい。また、スポットの情報が他のユーザのものである場合、「このスポットに行く」などのボタンが表示されて、このスポットに行くためのナビゲーションを開始することが可能であってもよい。
【0039】
以上で説明した本開示の第1の実施形態によれば、ユーザは、サービスの管理者による設定や他のユーザの踏査の結果などに基づいて登録されたコース情報を、自らの行動のモデルコースの情報として取得することが可能である。また、モデルコースを訪れるユーザの行動自体が、また別のコースを生成する情報として収集され、元のモデルコースを参照元コースとする新たなコースの情報が生成されうる。あるいは、モデルコースを訪れたユーザの行動によって、モデルコース自体が更新されてもよい。このようにして多種多様なコース情報が登録されることによって、例えば新たにコースを訪れようとするユーザが、自らの趣向や状況により適したモデルコースを選択することができ、モデルコースのコース情報として登録された情報を利用してより充実した行動の支援を受けることができる。
【0040】
(2−2.第2の実施形態)
本開示の第2の実施形態の説明では、据え置き型のPCなど、必ずしもユーザによって携帯されない端末装置での表示画面の例について説明する。なお、以下の説明では、PCでの表示画面の図を参照するが、本実施形態に係るアプリケーションはPCに限らず様々な端末装置、例えばタブレット端末やゲーム機、テレビなどでも提供されうる。上記の通り、端末装置は必ずしも携帯可能でなくてよいが、携帯可能であってもよい。第1の実施形態との相違点として、本実施形態では端末が必ずしも携帯可能なものではないために、アプリケーションでは主にユーザ自身または他のユーザが訪れたコースに関するコース情報の閲覧の機能が提供される。
【0041】
図14は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第1の例を示す図である。図14を参照すると、画面1300は、タブとして「みんなのコース」タブ1301および「マイページ」タブ1303を含む。図示された例では、「みんなのコース」タブ1301が選択されており、画面には検索表示1305と、おすすめコース情報1307と、人気コース情報1309と、新着コース情報1311とがさらに表示される。検索表示1305、おすすめコース情報1307、および人気コース情報1309は、例えば、図2に示した画面1000の検索表示1009、おすすめコース情報1011、および人気コース情報1013と同様でありうる。新着コース情報1311は、例えばサービスの管理者や他のユーザなどによって最近登録されたコースの情報でありうる。おすすめコース情報1307、人気コース情報1309、および新着コース情報1311に表示されるコース情報も、図2の例と同様に、コースを代表する画像と、所要時間、コースの距離、タイトル、地域、およびコースの作成者の情報を伴って表示されうる。また、人気コース情報1309および新着コース情報1311について、「すべて見る」ボタン1312が表示されてもよい。「すべて見る」ボタン1312を選択することで、後述するように人気コース情報や新着コース情報を全件閲覧することができる。なお、新着コース情報1311や「すべて見る」ボタン1312と同様の要素が、第1の実施形態で図2などに示した画面1000でも表示されうる。
【0042】
図15は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第2の例を示す図である。図15は、図14に示した画面1300において、検索表示1305を用いて検索を実行した場合に表示される画面を示す。この場合、画面1300には、検索結果1313が表示される。図示された例では、検索条件として「神奈川県」という地域と、「カフェ」というキーワードが設定されている、従って、検索結果1313には、「神奈川県」の地域のコース情報であって、「カフェ」に関係するものが表示される。ここでは、例えばコース情報のタイトルの中にキーワードを含むものが検索されてもよいし、コース情報の内容にキーワードを含むものが検索されてもよい。
【0043】
図16は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第3の例を示す図である。図16は、図14に示した画面1300において、人気コース情報1309について表示された「すべて見る」ボタン1312を選択した場合に表示される画面を示す。この場合、画面1300には、人気コース情報の全件表示1315が表示される。
【0044】
図17は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第4の例を示す図である。図17は、図14図16に示した画面1300において、「マイページ」タブ1303を選択した場合に表示される画面を示す。この場合、画面1300には、サブタブとして「行きたいコース」タブ1317、「行ったコース」タブ1319、および行きたい「スポット」タブ1321が表示される。図示された例では、「行きたいコース」タブ1317が選択されており、画面1300には「行きたいコース」情報1323がさらに表示される。
【0045】
図18は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第5の例を示す図である。図18は、図17に示した画面1300において、サブタブの中から「行ったコース」タブ1319を選択した場合に表示される画面を示す。この場合、画面1300には「行ったコース」情報1325が表示される。
【0046】
図19は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第6の例を示す図である。図19は、図17および図18に示した画面1300において、サブタブの中から行きたい「スポット」タブ1321を選択した場合に表示される画面を示す。この場合、画面1300には、「行きたいスポット」情報1327と、「コース作成」ボタン1329と、削除ボタン1331とが表示される。「行きたいスポット」情報1327は、例えば後述するスポット情報画面においてユーザが登録したスポットの情報である。スポット情報1327では、例えば、スポットを代表する画像と、スポット名、地域、およびスポット情報の提供者の情報が表示されてもよい。さらに、「行きたいスポット」情報1327では、各スポットをそれぞれ選択することが可能なチェックボックスが表示される。このチェックボックスと、「コース作成」ボタン1329または削除ボタン1331を用いて、各スポットに対する操作を実行することが可能である。「コース作成」ボタン1329を選択した場合、チェックされたスポットを巡るコースのコース情報が自動生成される。生成されたコース情報は、例えば図17に示した「行きたいコース」情報1323に追加されてもよい。削除ボタン1331を選択した場合、チェックされたスポットの情報が「行きたいスポット」情報1327から削除される。
【0047】
図20は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第7の例を示す図である。図20は、図14図19に示した画面1300において、コース情報やスポット情報として表示される他のユーザのユーザ名を選択した場合に表示されるユーザプロフィール画面1350を示す。ユーザプロフィール画面1350では、プロフィール情報1351と、作成コース情報1353とが表示される。プロフィール情報1351は、例えば、ユーザ名、生年、性別、居住地、コメントなどの情報を含みうる。また、作成コース情報1353は、プロフィール情報1351が表示されているユーザが作成したコースの情報である。このようにして、本実施形態に係るアプリケーションでは、各ユーザのプロフィール情報とともに、そのユーザが作成したコースの情報を得ることが可能である。同様にして、各ユーザが行ったコースや行きたいコースの情報などが提供されてもよい。
【0048】
図21は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第8の例を示す図である。図21は、図14図19に示した画面1300において、右上に表示されたユーザ名(アプリケーションを利用しているユーザ自身の名称)を選択した場合に表示されるプロフィール編集画面1360を示す。プロフィール編集画面1360では、例えば他のユーザが閲覧するユーザプロフィール画面1350で表示される、ユーザ自身の画像や名称、年齢、性別、居住地、コメントなどの情報を編集することができる。
【0049】
図22は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第9の例を示す図である。図22は、図14図18および図20に示した画面1300またはユーザプロフィール画面1350において、いずれかのコース情報を選択した場合に表示されるコース情報画面1400を示す。コース情報画面1400には、コースマップ1401と、コースタイトル表示1403と、旅行記1405とが表示される。コースマップ1401は、当該コースを登録した、または当該コースを訪れたユーザ(アプリケーションを利用しているユーザ自身の場合もある)が実際に辿ったルートを地図上に表示する。コースタイトル表示1403は、例えば画面1300またはユーザプロフィール画面1350においてコース情報として表示されていたコースを代表する画像、所要時間、コースの距離、タイトル、地域、およびコースの作成者などの情報を表示してもよいし、図示された例のように作成者のコメントをさらに表示してもよい。
【0050】
ここで、表示されているコースが、アプリケーションを利用しているユーザが既に訪れたコースである場合、コースタイトル表示1403とともに、「アルバム編集」ボタン1413や「写真追加」ボタン1415が表示されてもよい。一方、表示されたコースが、他のユーザが訪れた(ここでアプリケーションを利用しているユーザはまだ訪れていない)コースである場合、上記のボタンに代えて「行きたい」ボタンやナビゲーション開始ボタンが表示されてもよい。これらのボタンの動作は、例えば上記の第1の実施形態と同様でありうる。
【0051】
また、旅行記1405は、ユーザがアップロードした写真や、入力したコメントなどによって構成される。旅行記1405では、例えば行程区間1407ごとにイベント1409が表示されてもよい。行程区間1407は、ユーザが辿った全ルートを、所定の規則によって分割することによって設定される。図示された例では、12:00〜13:00について1つの行程区間1407が設定されている。行程区間1407ごとにタイトル(12:00〜13:00)が表示され、またその行程区間を示すサブマップ1411も表示される。
【0052】
さらに、コース情報画面1400には、コメント入力欄1417と、コメント表示1419とが表示される。コメント入力欄1417は、コースを訪れたユーザや、旅行記1405を閲覧した他のユーザによる感想などのコメントを入力するための表示である。コメント入力欄1417を用いて入力されたコメントは、コメント表示1419として表示される。図示されているように、コメント入力欄1417は、ソーシャルメディアへのリンクを含んでもよい。
【0053】
その上さらに、コース情報画面1400には、参照元のコース情報1421と、参照先のコース情報1423とが表示される。参照元のコース情報1421は、コース情報画面1400の対象コースを訪れるにあたり、ユーザが参照したコースの情報である。一方、参照先のコース情報1423は、対象コースを参照して他のユーザが訪れたコースの情報である。
【0054】
これまでの説明からわかるように、コース情報画面1400では、上記の第1の実施形態におけるコース情報画面1100でいくつかのタブを介して別画面に表示された情報が同じ画面にまとめて表示される。このように、本開示の実施形態に係る表示画面において、複数の表示要素を同じ画面にまとめて表示するかタブなどを介して別画面に表示するかは任意に設定されうる。
【0055】
図23は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第10の例を示す図である。図23は、図22に示したコース情報画面1400で、イベント1409として表示されたスポットの情報を選択した場合に表示されるスポット情報画面1450を示す。スポット情報画面1450には、投稿者コメント表示1451と、コメント表示1453と、「スポット登録」ボタン1455とが表示される。投稿者コメント表示1451には、ユーザがこのスポットの情報を投稿した時刻や、投稿者名、投稿者のコメントなどが表示される。コメント表示1453には、スポットの情報の投稿者や、投稿を閲覧した他のユーザによる感想などのコメントが表示される。図示されているように、コメント表示1453は、ソーシャルメディアへのリンクを含んでもよい。「スポット登録」ボタン1455を選択すると、このスポットがユーザの行きたいスポットに設定され、例えば図19に示した画面1300において行きたいスポットとして表示される。さらに、スポット情報画面1450では、対象のスポットから距離的に近い他のスポットでの写真が、関連画像表示1457として表示されてもよい。
【0056】
図24は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第11の例を示す図である。図24は、図22に示したコース情報画面1400においてコースマップ1401やサブマップ1411を選択した場合に表示される拡大地図画面1460を示す。拡大地図画面1460では、コース情報画面1400で表示されていたコースのルートや、そのルートの途上にあるスポット、スポットで撮影された写真や入力されたコメントなどの情報が表示される。また、拡大地図画面1460では、対象コース以外のスポットを表示するチェックボックス1461や、対象コース以外のコースを表示するチェックボックス1463が表示されてもよい。
【0057】
図25は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第12の例を示す図である。図25は、図22に示したコース情報画面1400において「写真追加」ボタン1415を選択した場合に表示される写真追加画面1470を示す。写真追加画面1470では、図示された例のように、ユーザがコースを訪れた日に撮影した写真が追加候補として表示され、この中からコース情報に追加する写真を選択することが可能であってもよい。
【0058】
図26は、本開示の第2の実施形態に係る表示画面の第13の例を示す図である。図26は、図22に示したコース情報画面1400において、「アルバム編集」ボタン1413を選択した場合に表示されるアルバム編集画面1480を示す。アルバム編集画面1480では、上記の第1の実施形態で図11に示したアルバム編集画面1160と同様に、コース情報のタイトルや説明文を編集したり、公開設定を変更したり、コース情報を削除することが可能でありうる。
【0059】
以上で説明した本開示の第2の実施形態によれば、ユーザは、サービスの管理者による設定や他のユーザの踏査の結果などに基づいて登録されたコース情報を自らの行動の参考として閲覧したり、自らが訪れたコースについてのコース情報を閲覧して、自らの訪問を振り返ったりすることができる。このような閲覧に特化したアプリケーションは、例えば携帯可能ではない据え置き型のPCやテレビ、ゲーム機などの端末で提供され、さらに携帯可能な端末、例えばスマートフォンやタブレット端末などで提供される第1の実施形態に係るアプリケーションと組み合わせられてもよい。
【0060】
(2−3.第3の実施形態)
本開示の第3の実施形態では、第1および第2の実施形態として紹介されたコース情報を共有するためのアプリケーションにおいて、コースの目的が「コンテンツの舞台になった場所を巡ること」に特化したものが提供される。それ以外の部分について、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態または第2の実施形態と共通する。従って、以下の説明では、第1または第2の実施形態と共通する構成については説明を一部省略している。
【0061】
なお、本実施形態に係るアプリケーションでは、「コンテンツの舞台になった場所を巡ること」を目的とする旅行(いわゆるpop-culture tourism)を宗教的な聖地を訪れる行為になぞらえて「巡礼」(Pilgrimage)と呼んでいる。「巡礼」の対象は、本実施形態の例のように映画などの映像コンテンツ(実写でもアニメーションでもよい)の舞台になった場所には限らず、文学や音楽、ゲームなど、映像を伴わないコンテンツの舞台になった場所であってもよい。以下の説明では、比喩的に、このようなコンテンツの舞台になった場所を「聖地」と呼び、「聖地」を訪れる行為を「巡礼」と呼ぶ場合がある。
【0062】
(閲覧用アプリケーション)
図27は、本開示の第3の実施形態に係る閲覧用表示画面の第1の例を示す図である。図27を参照すると、コース情報画面2000は、あるユーザが実践した「巡礼」の結果をコース情報として表示する画面であって、タイトル表示2001、コースマップ2003、および旅行記2005が表示される。旅行記2005は、例えば行程区間2007ごとに区切って表示され、行程区間を示すサブマップ2009や、ユーザがアップロードした写真2011、ユーザが入力したコメント2013などによって構成される。さらに、ユーザが「聖地」(この例ではある橋)を訪れた部分では、ユーザがアップロードした写真2011とともに、この橋を舞台として撮影された(アニメーションの場合は橋が舞台として描かれた)映画のシーン2015が表示されてもよい。また、旅行記2005は、必ずしも「聖地」を訪れた記録のみから構成されなくてもよく、例えば図示された例の「12:30〜14:00」の行程区間での「昼食のおいしいそば」のように、通常の旅行の要素が含まれていてもよい。
【0063】
例えば、ユーザが、自らが実践した「巡礼」の結果をコース情報画面2000によって参照した場合、元の映画のシーンなどが関連付けて表示されることなどによって、「巡礼」の成果をわかりやすく振り返ることができる。また、ユーザが、他のユーザが実践した「巡礼」の結果をコース情報画面2000によって参照した場合、「巡礼」の成果がわかりやすく把握されることによって自分も行ってみたいという意欲が湧きやすくなる。
【0064】
図28は、本開示の第3の実施形態に係る閲覧用表示画面の第2の例を示す図である。図28は、図27に示すコース情報画面2000において旅行記2005の「聖地」を訪れた部分で写真2011(またはシーン2015)を選択した場合に表示される画面2050を示す。画面2050には、「聖地」の位置を示すマップ2051と、「聖地」を舞台として撮影された(アニメーションの場合は「聖地」が舞台として描かれた)映画のシーン2053と、他のユーザが「聖地」で撮影した写真2055とが表示される。この画面2050によって、ユーザは、同じ「聖地」を訪れた他のユーザの体験を共有することができる。他のユーザの写真2055は、例えば写真の出来やシーン2053との類似度などによってランク付けされていてもよい。また、それぞれのユーザの写真2055について、評価などのアクションを送信することが可能であってもよい。
【0065】
(ナビゲーション用アプリケーション)
図29は、本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第1の例を示す図である。図29は、アプリケーション起動時の画面2100を示す。画面2100には、いくつかのアプリケーションが、タイトルおよび代表画像とともに表示されている(アプリケーション表示2101)。本実施形態に係るナビゲーション用アプリケーションは、ここでは「The Pilgrims」と名付けられている。ユーザが「The Pilgrims」のアプリケーション表示2101を選択することで、本実施形態に係るナビゲーション用アプリケーションが起動する。
【0066】
図30は、本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第2の例を示す図である。図30は、アプリケーション起動後に表示されるコンテンツ選択画面2200を示す。コンテンツ選択画面2200では、「巡礼」の対象として選択可能なコンテンツがバナー2201によって表示される。ユーザは、いずれかのバナー2201を選択することによって、「巡礼」の対象にするコンテンツを決定する。
【0067】
図31は、本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第3の例を示す図である。図31は、図30に示すコンテンツ選択画面2200で「巡礼」の対象コンテンツを決定した場合に表示されるコース情報画面2300を示す。コース情報画面2300では、コースマップ2301と、コースタイトル2303と、コース内容2305とが表示される。コース情報画面2300に表示されるコース情報は、例えばコンテンツの制作者によって提供されてサービスの管理者によって登録されたものであってもよいし、あるユーザが実践した「巡礼」の結果に基づいて生成されたものであってもよい。
【0068】
ここで、コースマップ2301は、選択されたコンテンツに設定された「聖地」、すなわちコンテンツの舞台となった場所を含むコースを表示する。これらの場所を巡るルートは、必ずしもコースマップ2301に表示されなくてもよい。ただし、例えば他のユーザが実践した「巡礼」の結果に基づいてコース情報が生成された場合や、コンテンツのストーリー展開上「聖地」を巡る順番が重要になる場合などにはルートが表示されてもよい。コースタイトル2303は、コースに付けられたタイトルを表示する。コースタイトル2303には、さらに、コースの種別(コンテンツの制作者によって提供されたコースか、他のユーザの「巡礼」の結果に基づいて生成されたコースか、など)、解説文またはコメントなどが表示されてもよい。また、コース内容2305では、コースに含まれる「聖地」に関する情報が、例えば図27に示した閲覧用アプリケーションのコース情報画面2000における旅行記2005と同様にして、画像やコメントなどによって表示される。
【0069】
表示されているコースが、ユーザがまだ訪れたことがないコースである場合、コース情報画面2300には「行きたい」ボタン2307と、「すぐ行く」ボタン2309とがさらに表示される。「行きたい」ボタン2307を選択すると、表示されているコースが、ユーザの「行きたいコース」に登録される。また、「すぐ行く」ボタン2309を選択すると、表示されているコースを辿るためのナビゲーションが開始される。
【0070】
図32は、本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第4の例を示す図である。図32は、図31に示すコース情報画面2300で「すぐ行く」ボタン2309を選択した場合に表示されるナビゲーション画面2400を示す。ナビゲーション画面2400にはマップ2401が表示され、マップ2401上にはスポット表示2403が表示される。スポット表示2403は、例えばコースに含まれる「聖地」を表す。上述したコース情報画面2300におけるコースマップ2301と同様に、マップ2401にも、ルートは必ずしも表示されなくてもよい。さらに、ナビゲーション画面2400には、コメント入力欄2405と、カメラボタン2407と、ナビゲーション終了ボタン2409と、現在地ボタン2411が表示される。
【0071】
ナビゲーション画面2400において、ユーザは、コメント入力欄2405を用いてコメントを入力することができる。また、ユーザは、カメラボタン2407を用いてカメラを起動し、写真を撮影することもできる。入力されたコメントや撮影された写真は、その時のユーザの位置情報に関連付けて登録される。この位置情報がコースに含まれる「聖地」に対応していれば、コメントや写真は「聖地」でのユーザのコメントや写真として登録され、例えば図28に示した画面2050のような形で他のユーザのコメントや写真と比較して表示されうる。一方、位置情報がコースに含まれる「聖地」に対応していない場合、その場所を新たな「聖地」、つまりユーザが新たに発見したコンテンツの舞台として登録するか、「聖地」とは関係のない食事や休憩などの場所として登録するかをユーザが選択可能であってもよい。
【0072】
また、ナビゲーション終了ボタン2409を選択するとナビゲーションが終了し、ユーザが辿ったルートの情報や、ルートの途上にある「聖地」を含むスポットで撮影された写真や入力されたコメントなどの情報に基づいてコース情報が生成される。生成されたコース情報を登録するか否かは、図示しないコース登録画面によってユーザによって選択されうる。コースを登録する場合、コース登録画面においてコースのタイトルやコメントが入力され、タグや公開範囲などが設定されうる。現在地ボタン2409を選択すると、マップ2401が現在地を中心とした表示に戻る。
【0073】
図33は、本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第5の例を示す図である。図33は、ユーザが図32に示すナビゲーション画面2400を参照しながらコースを実際に訪れていて、所定のスポット、例えば「聖地」に到達した場合に表示されるチェックイン画面2500を示す。ユーザが所定のスポットに到達したことは、例えばユーザの携帯端末に搭載されたGPS(Global Positioning System)などを利用した測位機能によって判定されうる。
【0074】
チェックイン画面2500には、スポット名2501と、スポット画像2503と、チェックインボタン2505と、戻るボタン2507とが表示される。スポット名2501およびスポット画像2503は、例えばコース情報として登録されたものでありうる。上記の「聖地」の場合、スポット画像2503は、その場所で撮影されたコンテンツのキャプチャ画像であってもよい。チェックインボタン2505を選択することによって、ユーザは、そのスポットにチェックインすることができる。チェックインは、単なる記念であってもよいし、以下で説明するようなインセンティブアイテムを獲得するための手段であってもよい。
【0075】
図34は、本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第6の例を示す図である。図34は、ユーザが図33に示すチェックイン画面2500から所定のスポットにチェックインした場合に表示されるアイテム獲得画面2600を示す。アイテム獲得画面2600では、例えばメッセージ2601とともに、アイテム獲得ボタン2603が表示される。図示された例では、アイテム獲得ボタン2603を選択することによって、特別な動画を視聴することができる。この動画は、例えばこのアイテム獲得画面2600からのみアクセス可能であって、ストリーミング配信されるためにユーザの端末に保存できないものであってもよい。また、動画の再生にあたっては、ユーザの位置情報を再度チェックするなどして、ユーザが所定のスポットにチェックインした状態であることが条件とされてもよい。
【0076】
図35は、本開示の第3の実施形態に係るナビゲーション用表示画面の第7の例を示す図である。図35は、ユーザが図34に示すアイテム獲得画面2600でアイテム獲得ボタン2603を選択した場合に表示される動画再生画面2700を示す。動画再生画面2700では、動画スクリーン2701と、戻るボタン2703とが表示される。なお、この例では、特定のスポット、例えば「聖地」にチェックインすることで獲得可能なインセンティブアイテムが動画である場合を例示しているが、インセンティブアイテムはこの例には限られず、例えば静止画や音声などであってもよい。
【0077】
以上で説明した本開示の第3の実施形態によれば、ユーザは、「コンテンツの舞台になった場所を巡ること」を目的とする旅行(「巡礼」)をするための手がかりを容易に得ることができる。また、「巡礼」の成果をユーザ間で容易に共有することができ、「巡礼」を媒体としたコミュニケーションを活性化させることができる。さらに、コースに予め設定されたスポット(「聖地」)に加えて、ユーザが独自に発見した「聖地」をコースに追加することが可能であり、ユーザの集合知を利用して「巡礼」のコースを充実させていくことができる。
【0078】
(3.利用されうる技術)
次に、上述したいくつかの実施形態において説明されたような表示画面を提供するために利用されうるいくつかの技術について説明する。
【0079】
(3−1.行程分割)
まず、図36図41を参照して、行程分割の技術について説明する。上述したような実施形態では、例えば図6図22、および図27で例示したコース情報画面において、ユーザがコースを訪れた時の旅行記に含まれる写真やコメントが、行程区間ごとに区分して表示される。このような表示によって、例えばコース情報を閲覧するユーザ(コースを訪れたユーザ自身をも含みうる)による行程の把握が容易になる。
【0080】
上記のような行程区間の設定は、ユーザの行動に即してされることが望ましい。例えば、ユーザが同じレストランで食事とデザートを食べたのであれば、それらのイベントに関する情報(例えば料理の写真やユーザの感想)は同じ行程区間に含められることが、コース情報を閲覧するユーザにとっては自然である。
【0081】
しかし、例えば、ユーザが提供した情報である写真やコメントのタイムスタンプに基づいて行程区間を設定した場合、写真やコメントには現れないユーザの行動が行程区間に反映されなかったり、写真やコメントが提供される頻度の差が小さい場合には行程区間が正しく設定されない場合があった。前者の例としては、上記のレストランの例で、食事とデザートとの間に同行した友人と長時間談笑していたために、食事とデザートが別々のイベントになる可能性がある。後者の例としては、珍しいものが多くて始終写真を撮り続けていたり、撮影禁止区域が多くてほとんど写真が取れなかったりしたために、実際には印象に残っている場所であっても行程区間として正しく認識されない可能性がある。
【0082】
そこで、本技術の例では、ユーザが提供した位置情報履歴に基づいてユーザの移動速度を算出し、移動速度に基づいてユーザの滞留時間と移動時間とを識別する方法を提案する。滞留時間は、ユーザの移動が小さかった時間であり、ユーザがどこかのスポットに滞留していた時間と推定される。移動時間は、ユーザの移動が大きかった時間であり、ユーザがスポットの間を移動していた時間と推定される。このような行程分割の手法によって、簡便な処理によって、ユーザの実際の行動に即した行程分割を実現することができる。以下、本技術の手順について、具体的なデータの例を参照しながら説明する。
【0083】
(移動速度の算出と平滑化)
図36は、ユーザの位置情報履歴に基づいて算出された移動速度を平滑化する処理を例示するグラフである。この例において、ユーザの移動速度は、ユーザの位置情報履歴のn番目のデータとn−1番目のデータとの間で、経過時間(タイムスタンプの差分)とデータによって示される地点の間の距離とを算出し、距離/経過時間を求めることによって算出される。従って、図36に示されるように、移動速度3001は、位置情報が提供された時刻ごとに算出される離散値になる。このような移動速度3001を、例えば曲線近似(Bezier曲線近似など)やローパスフィルタなどの手法を用いて平滑化することによって、短時間の速度変動成分を除去した平滑化移動速度3003が得られる。
【0084】
図37は、ユーザの移動速度に基づいて滞留時間と移動時間とを識別する処理を例示するグラフである。図37に示されるように、この例では、ユーザの移動速度について閾値(threshold)が設定され、平滑化移動速度3003が閾値よりも大きい時間が移動時間3005に、平滑化移動速度3003が閾値よりも小さい時間が滞留時間3007として識別される。ここで用いられる閾値は、ユーザが滞留している場合の移動速度と、ユーザが移動している場合の移動速度とを区分する閾値である。閾値は、例えば経験的に定められた値であってもよいし、また後述するように行動認識結果における移動速度ごとの滞留および移動の頻度に基づいて算出された値であってもよい。
【0085】
図38および図39は、移動速度に基づいて識別された滞留時間と移動時間とについて、閾値付近での変動を補正する処理を例示するグラフである。上記のように移動速度の閾値に基づいて滞留時間と歩行時間とを識別すると、移動速度の値が閾値付近で変動している場合に、短い時間で滞留時間と移動時間とが交互に発生してしまい、ユーザの行動に沿わない行程分割が発生してしまう場合がある。
【0086】
そこで、この例では、図38に示されるように、閾値(threshold)に対して正および負のマージン値(+m,−m)が設定され、移動時間3005のうち平滑化移動速度3003の極大値が正のマージン値(threshold+m)以下であるものが候補移動時間3005−1として抽出される。同様に、滞留時間3007のうち平滑化移動速度3003の極小値が負のマージン値(threshold−m)以上であるものが候補滞留時間3007−1として抽出される。
【0087】
抽出された候補移動時間3005−1および候補滞留時間3007−1は、図39に示すように、前後の移動時間3005−2または滞留時間3007−2に結合される。図示された例では、互いに連続している候補移動時間3005−1と候補滞留時間3007−1とをひとまとめにして、前に位置する滞留時間3007−2、または後に位置する移動時間3005−2のいずれかに結合させる。
【0088】
ここで、どちらの時間を結合先とするかは、それぞれの時間における平滑化移動速度3003の極小値または極大値の閾値との差に基づいて決定されうる。例えば、平滑化移動速度3003の極小値または極大値と閾値との差がより小さい方の時間が、結合先に選定されてもよい。図示された例の場合、移動時間3005−2における平滑化移動速度3003の極大値と閾値との差d1よりも、滞留時間3007−2における平滑化移動速度3003の極小値と閾値の差d2の方が小さい。従って、候補移動時間3005−1と候補滞留時間3007−2とは、滞留時間3007−2に結合される。図示された例では、候補移動時間3005−1が滞留時間3007−3に変更され、滞留時間3007−1,3007−2,3007−3によって一続きの滞留時間が形成される。
【0089】
上記の図示された例は、極小値がマージン値以下の滞留時間(3007−2)→極大値がマージン値未満の移動時間(3005−1)→極小値がマージン値を超える滞留時間(3007−1)→極大値がマージン値を超える移動時間(3005−2)、という順で結合の候補時間が2つ連続している結果、候補時間の前後の時間の種類が滞留時間と移動時間とで異なったために、上記のような閾値との差に基づいた結合先の選択がなされた。この処理は、結合の候補時間が連続する数が偶数である場合にも応用可能である。
【0090】
一方、例えば、極小値がマージン値以下の滞留時間→極大値がマージン値未満の移動時間(i.e.候補時間)→極小値がマージン値以下の滞留時間、という順で結合の候補時間が1つだけ存在する場合、候補時間の前後の時間の種類はいずれも滞留時間であるため、候補時間をどちらに結合させるかという選択は必要とされない。このような場合、候補時間は前後両方の滞留時間と結合され、3つの区間が一続きの滞留時間になる。この処理は、前後の時間が移動時間であって候補時間が滞留時間である場合や、候補時間が連続する数が奇数である場合にも応用可能である。
【0091】
図40は、行程分割のための移動速度の閾値の算出の例について説明するための図である。上述のように、行程分割のための移動速度の閾値は、経験的に定められた値であってもよいし、行動認識結果における移動速度ごとの滞留および移動の頻度に基づいて算出された値であってもよい。図40は、ある種の行動認識エンジンによって算出された、ユーザの移動速度ごとの行動の頻度である。この例では、ユーザの移動速度が0に近い場合はユーザが滞留している頻度(still)が最も高い。移動速度がさらに大きくなると、ユーザが歩行している頻度(walk)の方が高くなる。グラフ上に示された滞留の頻度(still)と歩行の頻度(walk)との交点3501が、例えば上述した滞留時間と移動時間とを識別するための閾値として用いられうる。また、上述したような行程分割の別の例として、ユーザが歩行している時間と乗り物で移動している時間とを識別する場合、グラフ上に示された歩行の頻度(walk)と乗り物移動の頻度(vehicle)との交点3503が、これらの時間を識別するための閾値として用いられてもよい。
【0092】
このように、行動認識結果に基づいて閾値を設定することで、ユーザの行動に即したより適切な閾値を設定することが可能になる。閾値の設定には、ユーザ自身の行動認識結果が用いられてもよいし、ユーザを含む/含まないユーザ群の平均的な行動認識結果が用いられてもよい。ユーザ自身の行動認識結果を用いる場合、例えば歩行の速度や乗る乗り物の速度などの点で、閾値の設定にユーザの行動の特徴を反映させ、ユーザについてパーソナライズされたより適切な行程分割の処理が実現されうる。なお、図40に示した既存の行動認識エンジンの認識結果では、滞留や歩行などの各行動の頻度が一部ではっきりと分かれていない。しかし、行動認識エンジンのさらなる改良によって、より高い精度で各行動を分類することが可能になり、行程分割にあたって行動認識結果に基づいて設定される閾値についても、より適切な値を設定できることが期待される。
【0093】
図41は、行程分割技術の実施例について説明するための図である。図41に示された例では、ユーザの位置情報履歴に基づいて算出された移動速度3101に基づいてユーザの行程における滞留時間3103が特定され、これらの滞留時間に基づいて行程区間3105が設定され、ユーザが撮影した写真3107が各行程区間3105に分類されている。図示された例の場合、写真3107の撮影時刻(写真3107と時間軸とを結ぶ線によって示される)が散在しているために、撮影時刻に基づいた行程区間の設定では、例えばすべての写真3107を含む単一の行程区間が設定されてしまう可能性がある。このような場合でも、上記のような行程分割技術を利用すれば、ユーザの滞留時間に基づいて行程が分割されることによって、ユーザが同じ場所で撮影した写真3107が同じ行程区間3105に分類される、より妥当な行程区間3105の設定が可能になる。
【0094】
(3−2.位置ノイズ除去)
次に、図42図47を参照して、位置ノイズ除去の技術について説明する。上述した行程分割の技術を利用する場合、ユーザの位置情報履歴に基づいて算出された移動速度が重要な意味をもつため、位置情報にノイズデータが含まれることは望ましくない。ノイズデータによってユーザが実際の移動経路から大きく外れた位置に一時的に存在したことになっていると、その前後での移動速度が実際よりも大きくなってしまう。曲線近似やローパスフィルタによる平滑化は有効ではあるものの、そもそも含まれているノイズデータが少ないほど処理結果の精度が向上するのは明らかである。
【0095】
また、上述したようなコース情報を共有するアプリケーションでは、ユーザが辿ったルートが地図上に表示される。このルートは、例えばユーザの位置情報履歴に基づいて生成されるが、位置情報履歴にノイズデータが含まれていると、一部がユーザの実際の移動経路から外れた不自然なルートが生成されてしまう。例えば、ユーザが交差点などの所定のランドマークの間を移動すると決まっているのであれば、ランドマーク間を移動するルートから外れたデータをノイズデータとして除去することは可能であるが、そうではなく、ユーザがどこからどこへ移動するかが未知である場合、ノイズデータを除去することは容易ではない。
【0096】
ところが、ユーザの位置情報を取得するための測位手段の性質上、位置情報履歴にはノイズデータが混入してしまう場合が多い。例えば、GPSなどのNSS(Navigation Satellite System)を利用した測位では、衛星からの電波の受信状態が悪いと位置の精度が低下してしまう。また、Wi−Fiの基地局からの電波強度を利用した測位では、基地局からの電波強度が環境要因によって変化するために位置の精度が安定せず、また基地局自体が移動してしまったために大きなノイズデータが発生する可能性もある。
【0097】
そこで、本技術の例では、ユーザが取得する位置情報に含まれるデータ(時刻、緯度および経度)に基づいて容易にノイズデータを発見して除去する方法を提案する。以下、本技術の手順について、具体的なデータの例を参照しながら説明する。
【0098】
図42および図43は、位置情報履歴に混入するノイズデータの例について説明するための図である。図42に示された例では、p[n−3]〜p[n]の4つの位置について位置情報が提供されているが、p[n−3],p[n−1],p[n]がユーザの実際の移動経路に沿って位置するのに対して、p[n−2]は、例えば上述したような理由により、移動経路から大きく外れている。このような場合、p[n−2]に対応する位置情報がノイズデータということになる。p[n−2]の前後の位置との距離(p[n−3]との距離d[n−2]、およびp[n−1]との距離d[n−1])は、その前後の距離、例えばp[n−1]とp[n]との距離d[n]に比べると大きくなり、従って位置間の距離に基づいて算出されるユーザの移動速度も、実際の値よりも大きくなってしまう。
【0099】
本技術の例では、位置情報履歴によって示されるユーザの移動加速度を利用して、上記のp[n−2]のようなノイズデータを識別する。図43は、図42の例におけるユーザの移動加速度の変化を示すグラフである。ユーザの移動加速度は、ユーザの位置情報履歴のn番目のデータとn−1番目のデータとの間で、経過時間(タイムスタンプの差分)とデータによって示される地点の間の距離とを算出し、距離/経過時間を求めることによって移動速度v[n]を算出した上で、さらに位置履歴情報のn−1番目のデータとn−2番目のデータとの間で同様にして算出された移動速度v[n−1]を取得し、速度変化|v[n]−v[n−1]|を経過時間で割ることによって算出される。ここで注意すべきなのは、各データ間の経過時間は一様ではない場合があるということである。例えばGPSの電波受信状態が悪い場合には、GPS受信機が電波の受信を何度も試みることによって位置情報の取得に時間がかかったり、GPSで位置情報が特定されなかった場合にWi−Fiの利用に切り替えたりしたために、データ間の経過時間が長くなることがありうる。
【0100】
ここで、図43の例では、p[n−1]からp[n−2]の間で大きな負の加速度が記録されている。これは、図42に示されるように、ユーザが、実際の移動経路から外れたp[n−2]から、移動経路上のp[n−1]まで一瞬で戻ったことになっていて、この区間における移動速度がその前後、例えばp[n−1]からp[n]までの移動速度よりも大きくなるためである。その一方で、p[n−3]からp[n−2]の間では、同様の理由によって大きな正の加速度が記録されそうに思えるが、実際はそうなっていない。これは、上記の通り、例えばp[n−2]における位置情報の取得に時間がかかり、p[n−3]からp[n−2]までの間の経過時間が長くなったためである。以下で説明する処理では、このような場合を考慮し、条件として移動加速度に地点間の距離を組み合わせて用いて、ノイズデータを除去する。
【0101】
図44は、移動加速度に設定される閾値について説明するためのグラフである。図44に示された例では、ユーザの移動加速度について正の閾値(threshold(+))と負の閾値(threshold(-))とが設定され、移動加速度が正の閾値を上回った地点3201と、移動加速度が負の閾値を下回った地点3203とが検出される。これは、上述の通り、ノイズデータが発生した場合には、検出される位置がユーザの実際の移動経路から大きく外れることによって、ノイズデータの地点またはその前後の地点(上記の例のように、ノイズデータの直前直後とは限らない)において大きな正または負の加速度が記録されるためである。
【0102】
図45は、ノイズデータの除去処理の第1の例を示す図である。図示された例では、地点p[n]において、正の閾値(threshold(+))を上回る加速度(つまりユーザの移動速度の急激な増加)が記録されている。このような状態は、例えば、地点p[n]で位置情報の精度が低下したものの、位置情報の取得間隔は変化しなかった場合に発生する。地点p[n−1]から地点p[n]への移動において、位置がそれまでの移動経路から大きく外れることによって、同じ時間間隔であるにもかかわらず移動距離が急増し、大きな加速度が記録される。それゆえ、この場合、地点p[n]のデータがノイズデータであると推定される。従って、地点p[n]のデータが、ノイズデータとしてユーザの位置情報履歴から除去されうる。
【0103】
図46は、ノイズデータの除去処理の第2の例を示す図である。図示された例では、地点p[n]において、負の閾値(threshold(-))を下回る加速度(つまりユーザの移動速度の急激な減少)が記録されている。また、地点p[n−3]から地点p[n−2]までの距離d[n−2]が、他の区間の移動距離d[n−1],d[n]と比べて最小である。このような状態は、地点p[n−1]で位置情報の精度が低下するとともに位置情報の取得間隔が少し長くなり、地点p[n]では位置情報の精度が回復したものの位置情報の取得にさらに時間がかかった場合に発生しうる。地点p[n−2]と地点p[n−1]との間では、上記の図45の例よりも位置情報の取得間隔が長いために、正の閾値(threshold(+))を上回るほどの加速度は記録されない。一方、地点p[n−1]とp[n]との間では、移動距離d[n]が直前の移動距離d[n−1]と同程度であっても、位置情報の取得間隔がさらに長くなるために、見かけ上の速度が低下し、大きな減速が発生する。それゆえ、この場合、地点p[n−1]のデータがノイズデータであると推定される。従って、地点p[n−1]のデータが、ノイズデータとしてユーザの位置情報履歴から除去されうる。
【0104】
図47は、ノイズデータの除去処理の第3の例を示す図である。図示された例では、地点p[n]において、負の閾値(threshold(-))を下回る加速度が記録されている。また、地点p[n−1]から地点p[n]までの距離d[n]が、他の区間の移動距離d[n−2],d[n−1]と比べて最小である。このような状態は、図42および図43に示した例と同様の状態であり、例えば、地点p[n−2]で位置情報の精度が低下するとともに位置情報の取得間隔が長くなり、地点p[n−1]で位置情報の精度と取得間隔とが元に戻った場合に発生しうる。この場合、地点p[n−3]と地点p[n−2]との間では、上記の図45の例よりも位置情報の取得間隔が延びているために、速度は大きくなるものの、正の閾値を上回るほどの加速度が記録されない。また、地点p[n−2]と地点p[n−1]との間でも、同様に位置情報の取得間隔が延びているために、大きな加速度変化は記録されない。ところが、地点p[n−1]と地点p[n]との間では、位置情報の取得間隔が元に戻るとともに、本来の移動経路上での位置が取得されるために移動距離dも小さくなり、見かけ上の速度が低下し、大きな減速が発生する。それゆえ、この場合、地点p[n−2]のデータがノイズデータであると推定される。従って、地点p[n−2]のデータが、ノイズデータとしてユーザの位置情報履歴から除去されうる。
【0105】
上述したノイズデータ除去の処理手順をまとめると、以下のようになる。
(1)ユーザの位置情報履歴から、地点p[n]までの加速度の時系列データを生成する。
(2)(1)で生成された地点p[n]のデータにおいて、加速度が正または負の閾値を超えているか否かを判定する。
(3)(2)で加速度が閾値を超えおり、正の閾値よりも大きい場合、当該地点(p[n])のデータをノイズデータとして除去する。
(4−1)(2)で加速度が閾値を超えおり、負の閾値よりも小さい場合、最近の4地点(p[n−3]〜p[n])間の移動距離d[n−2]〜d[n]を算出する。
(4−2)(4−1)で算出された距離のうち、距離d[n]が最小であれば、地点p[n−2]のデータをノイズデータとして除去する。
(4−3)(4−1)で算出された距離のうち、距離d[n−2]が最小であれば、地点p[n−1]のデータをノイズデータとして除去する。
(5)n=n+1として、(1)〜(4)の処理を繰り返す。
【0106】
(4.機能構成)
次に、以上で説明した本開示のいくつかの実施形態を実現するための機能構成について説明する。図48は、図1に示したシステム10に含まれるサーバ100について、上記の実施形態に関する機能構成を示す。上述の通り、サーバ100は1または複数のサーバ装置によって実現されるため、これらの機能構成は複数の情報処理装置に分散して実現されうる。なお、サーバ100は、例えば上記の実施形態に関する以外の機能を実現するために、ここで説明する以外の機能構成を含んでもよい。また、端末装置200の機能構成については、公知のさまざまな端末装置の機能構成を採用することが可能であるため、詳細な説明は省略する。
【0107】
サーバ100は、コース設定部110、コース情報生成部120、およびコース情報提供部130を少なくとも含む。サーバ100は、さらに、場所特定部140、ルート特定部150、および/またはコース情報更新部160を含んでもよい。これらの各部は、例えば、サーバ100を構成するサーバ装置が後述する情報処理装置のハードウェア構成によって実現される場合、CPU(Central Processing Unit)がプログラムに従って動作することによって実現されうる。上記の各部は、例えば情報処理装置に含まれるストレージ装置によって実現されるコースDB112やコース情報DB122などのデータベースを必要に応じて参照する。また、上記の各部は、例えば情報処理装置に含まれる通信装置によって実現される送信部132や受信部142を介して、端末装置200との間で情報を送受信する。
【0108】
(コース設定部)
コース設定部110は、位置情報に関連付けられる少なくとも1つの場所を含むコースを設定する。ここで、位置情報は、例えば緯度および経度(さらに高度などを含んでもよい)によって定義される、ある場所の地上での位置を特定する情報である。場所は、ユーザがそこで何らかのアクティビティをした、またはすることが期待される地点または地理的領域であり、上記の各実施形態の中では「スポット」または「聖地」などとしても参照された。本開示の実施形態において、場所は、単一の位置情報によって特定される地点(例えば、「橋」として定義されてもよいし、地点と該地点からの距離、または境界としての複数の位置情報を用いて地理的領域(例えば、「橋を中心として、橋が撮影できる範囲」)として定義されてもよい。
【0109】
また、コースは、上記の通り、少なくとも1つの場所を含んで定義される。コースの設定の仕方には様々なバリエーションがありうる。例えば、上記の第3の実施形態でコース情報が予めコンテンツの制作者によって提供される場合や、第1および第2の実施形態で観光協会などによって提供されたモデルコースがある場合のように、コース設定部110は、コースDB112に格納された既定のコースを読み出すことによってコースを設定してもよい。あるいは、上記の各実施形態で、あるユーザが実践した旅行の結果に基づいてコースが設定される場合のように、コース設定部110は、後述する場所特定部140によって特定された場所の情報に基づいてコースを設定してもよい。ここで、コース設定部110は、設定されたコースの情報をコースDB112に格納し、後述するようなコース情報のコースによる紐づけのために後で読み出してもよい。
【0110】
なお、コースが複数の場所を含んで定義される場合、複数の場所には必ずしも順番が設定されなくてもよい。従って、例えば「美術館」、「レストラン」および「カフェ」を含むコースを定義する場合、最初に「美術館」、次に「レストラン」、最後に「カフェ」を訪れたユーザも、最初に「カフェ」、次に「美術館」、最後に「レストラン」を訪れたユーザも、同一のコースを訪れたものとみなされる場合がありうる。また、例えば後述するように各ユーザの行動の結果を用いてコースが設定される場合、コースの定義は排他的でなくてもよい。つまり、上記の「美術館」、「レストラン」および「カフェ」を含むコースの場合、これらの場所だけを訪れたユーザも、これらの場所に加えて「展望台」を訪れたユーザも、これらの場所に加えて「土産物屋」を訪れたユーザも、同一のコースを訪れたものとみなされる場合がありうる。コースをどのように定義するかは、例えば、コース情報を閲覧するユーザの視点で、同じコースのものとして紐づけられるコース情報にどの程度の幅が許容されるかに応じて決定されうる。
【0111】
(コース情報生成部)
コース情報生成部120は、コース設定部110が設定したコースを訪れたユーザの行動によって生成されたユーザ行動情報に基づいて、当該コースに関するコース情報を生成する。ユーザ行動情報は、例えば受信部142によって端末装置200から位置情報とともに受信される、ユーザがアップロードした写真やコメントなどの情報である。コース情報生成部120は、このようなユーザ行動情報をコースに対応付けるにあたり、場所特定部140によって特定されたユーザの訪れた場所を参照する。ユーザの訪れた場所がコースに含まれていれば、その場所で生成された写真やコメントなどのユーザ行動情報を場所に対応付ける。結果として、コース情報生成部120は、ユーザが提供した写真やコメントなどのユーザ行動情報を、当該ユーザ行動情報が生成されたコース内の場所に対応付けて示すコース情報を生成する。さらに、コース情報生成部120は、ルート特定部150が受信部142から提供された位置情報に基づいて特定したユーザの移動ルートの情報を取得し、ユーザが訪れた場所をユーザの移動ルート上に示すコース情報を生成してもよい。このようにして、例えば上記の第1〜第3の実施形態におけるコース情報画面のように、ユーザがあるコースを訪れた体験を、コースマップや旅行記などによって表示することを可能にするコース情報が生成される。コース情報生成部120は、生成したコース情報をコース情報DB122に格納しうる。
【0112】
(コース情報提供部)
コース情報提供部130は、コース情報生成部120が生成したコース情報をユーザに向けて提供する。コース情報提供部130は、例えば、コース情報DB122からコース情報を読み出して、送信部132を介してコース情報を端末装置200に送信する。ここで、コース情報提供部130によってコース情報を提供されるユーザ(つまり端末装置200bのユーザ)は、コース情報生成部120によるコース情報の生成に用いられるユーザ行動情報を提供したユーザ(つまり端末装置200aのユーザ)とは異なりうる。このようなコース情報提供部130の機能によって、コース情報が異なるユーザの間で供給されうる。コース情報提供部130は、例えば、初期条件として設定された、または端末装置200bに対するユーザの操作入力によって設定された条件でコース情報DB122からコース情報を抽出して、端末装置200bに提供する。ここで設定される条件は、例えば、上記の第1および第2の実施形態で示されたような「おすすめコース」や「人気のコース」であってもよく、またユーザが入力した地域やキーワードのような条件であってもよい。あるいは、コース情報提供部130は、ユーザが指定した1または複数の場所の情報を端末装置200bから取得し、その場所を含むコースに紐づけられたコース情報を、例えばコースDB112とコース情報DB122とを組み合わせて参照することによって抽出してもよい。
【0113】
(場所特定部)
場所特定部140は、ユーザが訪れた場所(または訪れている場所)を特定する。場所特定部140は、例えば、上記の行程分割の技術を利用して、ユーザの移動速度に基づいて滞留時間と移動時間とを識別し、滞留時間におけるユーザの所在地を、ユーザが訪れた場所として特定してもよい。この場合、場所特定部140は、受信部142からユーザの位置情報を取得する。あるいは、場所特定部140は、ユーザから写真やコメントなどの情報がアップロードされた時刻におけるユーザの所在地を、ユーザが訪れた場所として特定してもよい。この場合、場所特定部140は、受信部142からユーザの位置情報とユーザがアップロードした情報のタイムスタンプとを取得する。あるいは、アップロードされた情報に既に位置情報が関連付けられている場合、場所特定部140はその関連付けられた位置情報からユーザが訪れた場所を特定してもよい。なお、ユーザがアップロードする情報は、例えば上記の第3の実施形態におけるチェックイン操作時に送信される情報のように、ユーザの所在地を登録することを目的として送信される情報であってもよい。場所特定部140は、特定した場所の情報を、コース設定部110(例えば、ユーザが訪れた場所に基づいて新たなコースを設定する場合)、コース情報生成部120(例えば、既存のコースについて生成されるコース情報にユーザが実際に訪れた場所についての情報を追加する場合)、または後述するコース情報更新部160に提供しうる。
【0114】
上記の行程分割の技術を利用する場合、場所特定部140は、まず、受信部142が端末装置200aから受信したユーザの位置情報の履歴に基づいてユーザの移動速度を算出する。ここで、場所特定部140は、位置情報の提供地点ごとに算出された移動速度を、曲線近似やローパスフィルタなどを用いて平滑化してもよい。さらに、場所特定部140は、移動速度の算出にあたり、位置情報履歴に対して上記の位置ノイズ除去の処理を適用してもよい。なお、位置ノイズ除去の処理を適用するときの場所特定部140の動作については、後述するルート特定部150の動作と同様であるためここでは詳細な説明を省略する。
【0115】
次に、場所特定部140は、移動速度に基づいてユーザの滞留時間と移動時間とを識別する。より具体的には、例えば、場所特定部140は、算出された移動速度と所定の閾値とを比較し、移動速度が閾値よりも大きい時間を移動時間として、移動速度が閾値よりも小さい時間を滞留時間として識別する。さらに、場所特定部140は、閾値について所定の幅のマージン値を設定し、移動時間または滞留時間における移動速度の極大値または極小値がマージン値を超えなかった場合、その移動時間または滞留時間を前後の移動時間または滞留時間に結合させてもよい。
【0116】
ここで、上述のように、場所特定部140は、極大値または極小値がマージン値を超えない移動時間および滞留時間が連続している場合には、これらの時間を一続きの時間として扱って、前後の移動時間または滞留時間に結合させてもよい。また、場所特定部140は、前後の移動時間または滞留時間のうち、当該移動時間または滞留時間における移動速度の極大値または極小値と移動速度の閾値との差がより大きい方に、結合対象の移動時間または滞留時間を結合させてもよい。さらに、上記の識別に用いられる移動速度の閾値は、位置情報履歴を提供したユーザ、または他のユーザの平均的な行動認識結果における、移動速度ごとの滞留の頻度と移動の頻度とに基づいて設定されてもよい。
【0117】
(ルート特定部)
ルート特定部150は、ユーザの移動ルートを特定する。ルート特定部150は、例えば、ユーザの位置情報履歴によって示される地点をトレースすることによってユーザの移動ルートを特定してもよい。この場合、ルート特定部150は、受信部142からユーザの位置情報を取得し、上記の位置ノイズ除去の処理を実行した上で、ユーザの位置情報履歴から移動ルートを特定してもよい。あるいは、ルート特定部150は、ユーザから写真やコメントなどの情報がアップロードされた時刻におけるユーザの所在地を結ぶ経路を地図情報などから自動的に推定することによってユーザの移動ルートを特定してもよい。この場合、ルート特定部150は、受信部142からユーザの位置情報とユーザがアップロードした情報のタイムスタンプとを取得する。あるいは、アップロードされた情報に既に位置情報が関連付けられている場合、ルート特定部150はその関連付けられた位置情報を利用してもよい。なお、ユーザがアップロードする情報は、例えば上記の第3の実施形態におけるチェックイン操作時に送信される情報のように、ユーザの所在地を登録することを目的として送信される情報であってもよい。ルート特定部150は、特定した移動ルートの情報を、コース情報生成部120(コース情報としてユーザの移動ルートを提供する場合)、または後述するコース情報更新部160に提供しうる。
【0118】
上記の位置ノイズ除去の処理を利用する場合、ルート特定部150は、まず、受信部142が端末装置200aから受信したユーザの位置情報の履歴に基づいてユーザの移動加速度を算出する。次に、ルート特定部150は、算出された移動加速度と所定の閾値(正および負)とを比較し、移動加速度が所定の閾値を超える場合に、さらなる判定を実行する。この判定において、ルート特定部150は、移動加速度が正の閾値よりも大きければ、当該加速度が記録された地点のデータをノイズデータとして位置情報履歴から除去する。一方、移動加速度が負の閾値よりも小さければ、ルート特定部150は、当該加速度が記録された地点への区間を最新とする直近3区間の移動距離の履歴を参照してさらなる判定を実行する。この判定において、ルート特定部150は、3区間のうち移動距離が最小でない区間に挟まれた地点(具体的には図46および図47を参照)のデータをノイズデータとして位置情報履歴から除去する。
【0119】
(コース情報更新部)
コース情報更新部160は、ユーザ(コース情報が生成されるときにユーザ行動情報を提供したユーザとは別のユーザ)の行動によって生成されたユーザ行動情報に基づいて、コース情報生成部120が生成したコース情報を更新する。ユーザ行動情報は、例えばコース情報生成部120が取得するユーザ行動情報と同様であり、受信部142によって端末装置200から位置情報とともに受信される、ユーザがアップロードした写真やコメントなどの情報である。コース情報更新部160は、例えば、場所特定部140が上記受信した位置情報に基づいて特定したユーザの訪れた場所が、コース情報DB122に格納されたコース情報に対応するコースに含まれる場合に、ユーザが提供した写真やコメントなどのユーザ行動情報を、当該ユーザ行動情報が生成されたコース内の場所に追加で対応付けることによってコース情報を更新する。ここで、ユーザが訪れた場所がコースに含まれていない場合、コース情報更新部160は、コース情報に新たな場所を追加して、追加された場所に写真またはコメントを対応付けてもよい。コース情報更新部160によって、例えば、コース情報生成部120がコース情報を生成するときに用いられるユーザ行動情報を提供した第1のユーザとは別の第2のユーザが提供したユーザ行動情報が、コース情報に反映されうる。
【0120】
第2のユーザが提供したユーザ行動情報をコース情報更新部160に提供して既存のコース情報を更新するか、それをコース情報生成部120に提供して新たなコース情報を生成するかは、例えば、コース情報の特性によって決定されうる。例えば、上記の第3の実施形態のように、そのコースを訪れるユーザが共通の目的をもっている場合には、コース情報を更新して、コース内の場所で様々なユーザがとった行動を反映させた方が、ユーザにとって興味深いコース情報が生成されることになりうる。あるいは、上記の第1および第2の実施形態に示された一部のコースのように、そのコースを訪れるユーザの目的がさまざまであったり、また季節によってコース内の場所での体験が異なったりする場合には、訪れた場所や時期の相違によって新たなコース情報を別途生成した方が、ユーザの多様な趣向や状況に適したコース情報が生成されるため望ましい。
【0121】
(受信部/送信部)
サーバ100では、受信部142が位置情報やアップロードされた情報を端末装置200から受信し、送信部132が端末装置200にコース情報を送信する。上記の説明では、サーバ100に情報を送信する端末装置200を端末装置200a、サーバ100からコース情報を受信する端末装置200を端末装置200bとして区別して説明する場合もあったが、既に述べたように端末装置200aと端末装置200bとは互換的である。つまり、図示されているように、専ら受信部142に向けて情報を送信する端末装置200aや、専ら送信部132からコース情報を受信する端末装置200bがあってもよいし、送信部132からコース情報を受信するとともに受信部142にむけて情報を送信する端末装置200a/200bがあってもよい。
【0122】
(5.ハードウェア構成)
次に、図49を参照して、本開示の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成について説明する。図49は、情報処理装置のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。図示された情報処理装置900は、例えば、上記の実施形態におけるサーバ装置または端末装置を実現しうる。
【0123】
情報処理装置900は、CPU(Central Processing unit)901、ROM(Read Only Memory)903、およびRAM(Random Access Memory)905を含む。また、情報処理装置900は、ホストバス907、ブリッジ909、外部バス911、インターフェース913、入力装置915、出力装置917、ストレージ装置919、ドライブ921、接続ポート923、通信装置925を含んでもよい。さらに、情報処理装置900は、必要に応じて、撮像装置933、およびセンサ935を含んでもよい。情報処理装置900は、CPU901に代えて、またはこれとともに、DSP(Digital Signal Processor)などの処理回路を有してもよい。
【0124】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置919、またはリムーバブル記録媒体927に記録された各種プログラムに従って、情報処理装置900内の動作全般またはその一部を制御する。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータなどを記憶する。RAM905は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータなどを一次記憶する。CPU901、ROM903、およびRAM905は、CPUバスなどの内部バスにより構成されるホストバス907により相互に接続されている。さらに、ホストバス907は、ブリッジ909を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス911に接続されている。
【0125】
入力装置915は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなど、ユーザによって操作される装置である。入力装置915は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、情報処理装置900の操作に対応した携帯電話などの外部接続機器929であってもよい。入力装置915は、ユーザが入力した情報に基づいて入力信号を生成してCPU901に出力する入力制御回路を含む。ユーザは、この入力装置915を操作することによって、情報処理装置900に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。
【0126】
出力装置917は、取得した情報をユーザに対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。出力装置917は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどの表示装置、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置、ならびにプリンタ装置などでありうる。出力装置917は、情報処理装置900の処理により得られた結果を、テキストまたは画像などの映像として出力したり、音声または音響などの音声として出力したりする。
【0127】
ストレージ装置919は、情報処理装置900の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置919は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイスなどにより構成される。このストレージ装置919は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得した各種のデータなどを格納する。
【0128】
ドライブ921は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体927のためのリーダライタであり、情報処理装置900に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ921は、装着されているリムーバブル記録媒体927に記録されている情報を読み出して、RAM905に出力する。また、ドライブ921は、装着されているリムーバブル記録媒体927に記録を書き込む。
【0129】
接続ポート923は、機器を情報処理装置900に直接接続するためのポートである。接続ポート923は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポートなどでありうる。また、接続ポート923は、RS−232Cポート、光オーディオ端子、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)ポートなどであってもよい。接続ポート923に外部接続機器929を接続することで、情報処理装置900と外部接続機器929との間で各種のデータが交換されうる。
【0130】
通信装置925は、例えば、通信ネットワーク931に接続するための通信デバイスなどで構成された通信インターフェースである。通信装置925は、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カードなどでありうる。また、通信装置925は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または、各種通信用のモデムなどであってもよい。通信装置925は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、TCP/IPなどの所定のプロトコルを用いて信号などを送受信する。また、通信装置925に接続される通信ネットワーク931は、有線または無線によって接続されたネットワークであり、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信などである。
【0131】
撮像装置933は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子、および撮像素子への被写体像の結像を制御するためのレンズなどの各種の部材を用いて実空間を撮像し、撮像画像を生成する装置である。撮像装置933は、静止画を撮像するものであってもよいし、また動画を撮像するものであってもよい。
【0132】
センサ935は、例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、光センサ、音センサ、気圧センサなどの各種のセンサである。センサ935は、例えば情報処理装置900の筐体の姿勢など、情報処理装置900自体の状態に関する情報や、情報処理装置900の周辺の明るさや騒音など、情報処理装置900の周辺環境に関する情報を取得する。また、センサ935は、GPS(Global Positioning System)信号を受信して装置の緯度、経度および高度を測定するGPSセンサを含んでもよい。
【0133】
以上、情報処理装置900のハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。かかる構成は、実施する時々の技術レベルに応じて適宜変更されうる。
【0134】
(6.補足)
本開示の実施形態は、例えば、上記で説明したような情報処理装置、システム、情報処理装置またはシステムで実行される情報処理方法、情報処理装置を機能させるためのプログラム、およびプログラムが記録された一時的でない有形の媒体を含みうる。
【0135】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0136】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)位置情報に関連付けられる少なくとも1つの場所を含むコースを設定するコース設定部と、
前記コースを訪れた第1のユーザの行動によって生成された第1のユーザ行動情報に基づいて前記コースに関する第1のコース情報を生成するコース情報生成部と、
前記第1のコース情報を前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに向けて提供するコース情報提供部と
を備える情報処理装置。
(2)前記第1のユーザが訪れた場所を特定する場所特定部をさらに含み、
前記コース情報生成部は、前記第1のユーザが訪れた場所が前記コースに含まれる場合に、当該場所で生成された前記第1のユーザ行動情報を当該場所に対応付けて示す前記第1のコース情報を生成する、前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)前記場所特定部は、さらに、前記第2のユーザが訪れた場所を特定し、
前記情報処理装置は、前記第2のユーザが訪れた場所が前記コースに含まれる場合に、当該場所で前記第2のユーザの行動によって生成された第2のユーザ行動情報を当該場所に追加で対応付けることによって前記第1のコース情報を更新するコース情報更新部をさらに備える、前記(2)に記載の情報処理装置。
(4)前記コース情報更新部は、前記第2のユーザが訪れた場所が前記コースに含まれない場合に、前記第1のコース情報に新たな場所を追加して当該場所に前記第2のユーザ行動情報を対応付けることによって前記第1のコース情報を更新する、前記(3)に記載の情報処理装置。
(5)前記コース情報更新部は、前記第1のコース情報に新たな場所を追加するとともに、当該場所を前記コースにも追加する、前記(4)に記載の情報処理装置。
(6)前記コース設定部は、前記第1のユーザが訪れた場所を含む前記コースを設定する、前記(2)〜(5)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(7)前記場所特定部は、さらに、前記第2のユーザが訪れた場所を特定し、
前記コース情報生成部は、前記第2のユーザが訪れた場所が前記コースに含まれる場合に、当該場所で前記第2のユーザの行動によって生成された第2のユーザ行動情報を当該場所に対応付けて示す、前記コースに関する第2のコース情報を生成する、前記(2)に記載の情報処理装置。
(8)前記場所特定部は、前記第1のユーザの位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動速度を算出し、前記移動速度に基づいて前記第1のユーザの滞留時間と移動時間とを識別し、前記滞留時間における前記第1のユーザの所在地を前記第1のユーザが訪れた場所として特定する、前記(2)〜(7)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(9)前記場所特定部は、前記移動速度が第1の閾値よりも小さい時間を前記滞留時間として識別し、前記移動速度が前記第1の閾値よりも大きい時間を前記移動時間として識別する、前記(8)に記載の情報処理装置。
(10)前記場所特定部は、第1の滞留時間または第1の移動時間における前記移動速度の極大値または極小値と前記第1の閾値との差が所定の値以下の場合に、前記第1の滞留時間または前記第1の移動時間を前後に位置する第2の滞留時間または第2の移動時間に結合させる、前記(9)に記載の情報処理装置。
(11)前記場所特定部は、前記第2の滞留時間および前記第2の移動時間のうち、当該時間における前記移動速度の極大値または極小値と前記第1の閾値との差がより大きい方に前記第1の滞留時間または前記第1の移動時間を結合させる、前記(10)に記載の情報処理装置。
(12)前記第1の閾値は、前記第1のユーザの行動認識結果または平均的なユーザの行動認識結果における移動速度ごとの滞留の頻度と移動の頻度とに基づいて設定される、前記(11)に記載の情報処理装置。
(13)前記場所特定部は、前記位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動加速度を算出し、前記移動加速度に基づいて前記位置情報の履歴からノイズデータを除去した上で、前記位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動速度を算出する、前記(8)〜(12)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(14)前記第1のユーザの移動ルートを特定するルート特定部をさらに含み、
前記コース情報生成部は、前記第1のユーザが訪れた場所を前記移動ルート上に示す前記第1のコース情報を生成する、前記(2)〜(13)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(15)前記ルート特定部は、前記位置情報の履歴に基づいて前記第1のユーザの移動加速度を算出し、前記移動加速度に基づいて前記位置情報の履歴からノイズデータを除去した上で、前記位置情報の履歴をトレースすることによって前記移動ルートを特定する、前記(14)に記載の情報処理装置。
(16)前記ルート特定部は、前記第1のユーザが第1の地点から第2の地点に移動したときの前記移動加速度が正の閾値よりも大きい場合に、前記第2の地点に対応するデータを前記ノイズデータとして除去する、前記(15)に記載の情報処理装置。
(17)前記ルート特定部は、前記第1のユーザが第1の地点から第2の地点に移動したときの前記移動加速度が負の閾値よりも小さい場合に、前記第1の地点から前記第2の地点への区間を最新とする直近3区間の移動距離の履歴を参照し、前記3区間のうち移動距離が最小でない区間に挟まれた地点に対応するデータを前記ノイズデータとして除去する、前記(15)または(16)に記載の情報処理装置。
(18)位置情報に関連付けられる少なくとも1つの場所を含むコースを設定することと、
前記コースを訪れた第1のユーザの行動によって生成された第1のユーザ行動情報に基づいて前記コースに関する第1のコース情報を生成することと、
前記第1のコース情報を前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに向けて提供することと
を含む情報処理方法。
(19)位置情報に関連付けられる少なくとも1つの場所を含むコースを設定する機能と、
前記コースを訪れた第1のユーザの行動によって生成された第1のユーザ行動情報に基づいて前記コースに関する第1のコース情報を生成する機能と、
前記第1のコース情報を前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに向けて提供する機能と
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0137】
10 システム
100 サーバ
110 コース設定部
120 コース情報生成部
130 コース情報提供部
132 送信部
140 場所特定部
142 受信部
150 ルート特定部
160 コース情報更新部
200 端末装置
図1
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