特許第6229874号(P6229874)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6229874フレーム付き膜電極接合体、燃料電池単セル及び燃料電池スタック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6229874
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】フレーム付き膜電極接合体、燃料電池単セル及び燃料電池スタック
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/02 20160101AFI20171106BHJP
   H01M 8/10 20160101ALI20171106BHJP
【FI】
   H01M8/02 Z
   H01M8/02 E
   H01M8/10
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-165232(P2013-165232)
(22)【出願日】2013年8月8日
(65)【公開番号】特開2015-35311(P2015-35311A)
(43)【公開日】2015年2月19日
【審査請求日】2016年3月25日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102141
【弁理士】
【氏名又は名称】的場 基憲
(72)【発明者】
【氏名】宝来 淳史
(72)【発明者】
【氏名】影山 和弘
(72)【発明者】
【氏名】杉野 学
【審査官】 松本 陶子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−105009(JP,A)
【文献】 特開2009−021217(JP,A)
【文献】 特表2008−508691(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/0271
H01M 8/1004
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解質膜を一対の電極層で挟持した膜電極接合体と、
上記膜電極接合体の一方の電極層側に配設され上記膜電極接合体を配置する開口部と複数のマニホールド穴とを有する第1の樹脂フレームと、
上記膜電極接合体の他方の電極層側に配設され上記膜電極接合体を配置する開口部を有し上記第1の樹脂フレームの内周縁部に相対向して配置される第2の樹脂フレームと
上記電解質膜の外周縁部を第1の樹脂フレームの内周縁部及び第2の樹脂フレームに接合する接着剤又は粘着剤から成る接合層と、
上記第1の樹脂フレームの内周縁部及び上記第2の樹脂フレームの少なくとも一方に形成される突起と、
上記突起が挿入され上記第1の樹脂フレームの内周縁部及び上記第2の樹脂フレームの他方及び上記電解質膜の外周縁部に形成される孔と
を備え、
上記電解質膜の外周縁部を上記第1の樹脂フレームの内周縁部と該内周縁部に相対向する上記第2の樹脂フレームとで挟持して固定した
こと特徴とするフレーム付き膜電極接合体。
【請求項2】
上記第1の樹脂フレームの内周縁部が突起を有し、
上記第2の樹脂フレーム及び上記電解質膜の外周縁部が孔を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のフレーム付き膜電極接合体。
【請求項3】
上記突起が、第1の樹脂フレームの内周縁部及び第2の樹脂フレームのいずれか一方又は双方に開口部の周縁に沿って均一間隔を設けて配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフレーム付き膜電極接合体。
【請求項4】
上記突起の一部又は全部の平面形状が、矩形であって、
上記突起は、該矩形の長辺が上記第1の樹脂フレームの内周縁部及び第2の樹脂フレームのいずれか一方又は双方の開口部の周縁に沿って配設されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のフレーム付き膜電極接合体。
【請求項5】
上記突起の一部又は全部の平面形状が、楕円形であって、
上記突起は、該楕円形の長径が上記第1の樹脂フレームの内周縁部及び第2の樹脂フレームのいずれか一方又は双方の開口部の周縁に沿って配設されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のフレーム付き膜電極接合体。
【請求項6】
上記突起のうち上記第1の樹脂フレームの内周縁部及び第2の樹脂フレームのいずれか一方又は双方の入隅部及び出隅部の一方又は双方に配設される突起の平面形状が、扇形であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載のフレーム付き膜電極接合体。
【請求項7】
上記突起の一部又は全部は、平面方向において上記接合層の位置より外周側に配設されており、
上記突起が配置される位置に対応する孔が配置される位置における上記第1の樹脂フレームの内周縁部及び第2の樹脂フレームのいずれか一方又は双方の厚さが、上記接合層が配置される位置における上記第1の樹脂フレームの内周縁部及び第2の樹脂フレームのいずれか一方又は双方の厚さより厚い
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載のフレーム付き膜電極接合体。
【請求項8】
上記第1の樹脂フレームの内周縁部及び上記第2の樹脂フレームのいずれか一方又は双方にリブが配設されており、
上記突起又は上記孔が上記リブに配設されている
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載のフレーム付き膜電極接合体。
【請求項9】
上記第1の樹脂フレームが、当該樹脂フレームの基部と上記内周縁部との間に上記開口部の周縁に沿って形成され、かつ、当該樹脂フレームの厚さ分に相当する段差部を有し、
上記内周縁部が、上記段差部により当該樹脂フレームの片側面に偏倚した形状を有する
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの項に記載のフレーム付き膜電極接合体。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1つの項に記載のフレーム付き膜電極接合体と、
上記フレーム付き膜電極接合体を挟持する一対のセパレータと、を備える
ことを特徴とする燃料電池単セル。
【請求項11】
請求項10に記載の燃料電池単セルが複数積層された構造を有することを特徴とする燃料電池スタック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレーム付き膜電極接合体、燃料電池単セル及び燃料電池スタックに関するものである。特に、固体高分子形燃料電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、簡単な工程で、段差電解質膜・電極構造体を構成する固体高分子電解質膜の外周を周回して樹脂製枠部材を強固且つ容易に接合することが可能な燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の製造方法が提案されている(特許文献1参照。)。
【0003】
この燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の製造方法は、固体高分子電解質膜の一方の面に、第1触媒層及び第1ガス拡散層を有する第1電極が配設され、且つ固体高分子電解質膜の他方の面に、第2触媒層及び第2ガス拡散層を有する第2電極が配設されるとともに、第1ガス拡散層の平面寸法は、第2ガス拡散層の平面寸法よりも大きな寸法に設定される電解質膜・電極構造体と、固体高分子電解質膜の外周を周回し、第2ガス拡散層側に突出する薄肉状の内周突部と、内周突部の基端部を構成し、第1ガス拡散層の外周端部に対向する内側壁部とが設けられる樹脂製枠部材と、を備える燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の製造方法である。そして、この燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の製造方法は、第2ガス拡散層の外周を周回して固体高分子電解質膜と樹脂製枠部材の内周突部とを、接着層により接合する第1の工程と、を有し、第1の工程は、樹脂製枠部材の内周突部に、内側壁部の近傍に位置して第1接着剤を塗布する工程と、第1接着剤が半硬化した後、内周突部に、第1接着剤の塗布範囲以外の範囲に第2接着剤を塗布し、第1接着剤及び第2接着剤により、固体高分子電解質膜の外周縁部と樹脂製枠部材の内周突部とを接合する工程とを有する。また、この燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の製造方法の好適形態として、第1ガス拡散層の外周端部と樹脂製枠部材の内側壁部とを、樹脂含浸部により接合する第2の工程を有する製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−131417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の製造方法にあっては、第1ガス拡散層の外周端部と樹脂製枠部材の内側壁部とを、樹脂含浸部により接合する第2の工程を有するため、工程の処理時間が長く、量産性に問題点があった。
【0006】
また、特許文献1に記載の製造方法によって作製された燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体にあっては、膜電極接合体とフレームとを接合する場合に、これらに位置決めをする機能が備わっておらず、組み付ける際に接合位置にバラツキが生じるため、生産性に問題点があった。
【0007】
更に、特許文献1に記載の製造方法によって作製された燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体にあっては、樹脂含浸部により接合しない場合、一般にフッ素系高分子が適用される膜電極接合体とフレームとを接着剤を用いて接合するのみでは、化学的に安定なフッ素系高分子に対して化学的な接着力を生じさせることができず、例えば、燃料電池の運転中における運転圧力変化や温湿度変化などの環境変化に対する高い要求によっては、接合された膜電極接合体とフレームとが剥離するおそれがあった。
【0008】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明は、量産性や生産性に優れ、膜電極接合体とフレームとの接合強度を十分に確保し得るフレーム付き膜電極接合体、燃料電池単セル及び燃料電池スタックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた。そして、その結果、所定の電解質膜の両面の外周縁部の一部を接着剤又は粘着剤から成る接合層を介して所定の第1の樹脂フレームの内周縁部と該内周縁部に相対向する所定の上記第2の樹脂フレームとにより挟持した構造を有する構成とすることなどにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明のフレーム付き膜電極接合体は、電解質膜を一対の電極層で挟持した膜電極接合体と、上記膜電極接合体の一方の電極層側に配設され上記膜電極接合体を配置する開口部と複数のマニホールド穴とを有する第1の樹脂フレームと、上記膜電極接合体の他方の電極層側に配設され上記膜電極接合体を配置する開口部を有し上記第1の樹脂フレームの内周縁部に相対向して配置される第2の樹脂フレームと、上記電解質膜の外周縁部を第1の樹脂フレームの内周縁部及び第2の樹脂フレームに接合する接着剤又は粘着剤から成る接合層と、上記第1の樹脂フレームの内周縁部及び上記第2の樹脂フレームの少なくとも一方に形成される突起と、上記突起が挿入され上記第1の樹脂フレームの内周縁部及び上記第2の樹脂フレームの他方及上記電解質膜の外周縁部に形成される孔とを備え、上記電解質膜の外周縁部を上記第1の樹脂フレームの内周縁部と該内周縁部に相対向する上記第2の樹脂フレームとで挟持して固定したこと特徴とする
【0011】
また、本発明の燃料電池単セルは、上記本発明のフレーム付き膜電極接合体と、フレーム付き膜電極接合体を挟持する一対のセパレータと、を備えるものである。
【0012】
更に、本発明の燃料電池スタックは、上記本発明の燃料電池単セルが複数積層された構造を有するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、電解質膜を一対の電極層で挟持した膜電極接合体と、上記膜電極接合体の一方の電極層側に配設され上記膜電極接合体を配置する開口部と複数のマニホールド穴とを有する第1の樹脂フレームと、上記膜電極接合体の他方の電極層側に配設され上記膜電極接合体を配置する開口部を有し上記第1の樹脂フレームの内周縁部に相対向して配置される第2の樹脂フレームと、上記電解質膜の外周縁部を第1の樹脂フレームの内周縁部及び第2の樹脂フレームに接合する接着剤又は粘着剤から成る接合層と、上記第1の樹脂フレームの内周縁部及び上記第2の樹脂フレームの少なくとも一方に形成される突起と、上記突起が挿入され上記第1の樹脂フレームの内周縁部及び上記第2の樹脂フレームの他方及上記電解質膜の外周縁部に形成される孔とを備え、上記電解質膜の外周縁部を上記第1の樹脂フレームの内周縁部と該内周縁部に相対向する上記第2の樹脂フレームとで挟持して固定した構成とした。そのため、量産性や生産性に優れ、膜電極構造体が突起と孔とが嵌合した構造により引き抜かれにくく、膜電極接合体とフレームとの接合強度を十分に確保し得るフレーム付き膜電極接合体、燃料電池単セル及び燃料電池スタックを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタックを説明する斜視図(A)及び分解状態の斜視図(B)である。
図2図2は、図1に示す燃料電池スタックを構成する燃料電池単セルを説明する分解状態の斜視図である。
図3図3は、図1に示す燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体を説明する斜視図である。
図4図4は、図1に示す燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体を説明する分解状態の斜視図(A)及びその要部を説明ずる拡大斜視図(B)である。
図5図5は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する拡大斜視図である。
図6図6は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する上面図(A)及びその拡大図(B)である。
図7図7は、本発明の第4の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する上面図(A)及びその拡大図(B)である。
図8図8は、本発明の第5の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する上面図(A)及びその拡大図(B)である。
図9図9は、本発明の第6の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する上面図(A)及びその拡大図(B)である。
図10図10は、本発明の第7の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルの要部を説明する断面図である。
図11図11は、本発明の第8の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する平面図(A)及び(A)中のA−A線に沿った断面図(B)である。
図12図12は、本発明の第9の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の図3中の包囲線Zと同様の位置の線で囲んだフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態に係るフレーム付き膜電極接合体、燃料電池単セル及び燃料電池スタックについて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の形態で引用する図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0016】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタックを説明する斜視図(A)及び分解状態の斜視図(B)である。そして、図2は、図1に示す燃料電池スタックを構成する燃料電池単セルを説明する分解状態の斜視図である。また、図3は、図1に示す燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体を説明する斜視図である。更に、図4は、図1に示す燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体を説明する分解状態の斜視図(A)及びその要部を説明ずる拡大斜視図(B)である。
【0017】
図1(B)に示すように、第1の実施形態に係る燃料電池スタックFSは、燃料電池単セルCを複数枚積層して一体化した複数の燃料電池モジュールMと、燃料電池モジュールM同士の間に介装するシールプレートPとを備えている。図示例の燃料電池単セルC及びシールプレートPは、いずれもほぼ同じ縦横寸法を有する矩形板状である。なお、図1(B)には、2つの燃料電池モジュールMと、1つのシールプレートPを示しているが、実際には、それ以上の数の燃料電池モジュールM及びシールプレートPを積層する。
【0018】
また、燃料電池スタックFSは、燃料電池モジュールMの積層方向の両端部に、エンドプレート56A,56Bをそれぞれ配置し、燃料電池単セルCの長辺側の積層端面(図1中で上下面)に、締結板57A,57Bが設けてあると共に、短辺側の積層端面に、補強板58A,58Bが設けてある。各締結板57A,57B及び補強板58A,58Bは、燃料電池モジュールM及びシールプレートPからなる積層体Aの積層方向全長にわたる大きさを有し、図示しないボルトにより、両エンドプレート56A,56Bに連結する。
【0019】
このようにして、燃料電池スタックFSは、図1(A)に示すようなケース一体型構造となり、各燃料電池モジュールM及びシールプレートPを積層方向に拘束・加圧して個々の燃料電池単セルCに所定の接触面圧を加え、ガスシール性や導電性等を良好に維持する。
【0020】
また、図2に示すように、燃料電池単セルCは、フレーム付き膜電極接合体1と、セパレータ6A,6Bとを備えており、セパレータ6A,6Bが、フレーム付き膜電極接合体1を挟持した構造を有している。なお、後述する第1の樹脂フレーム3とセパレータ6A,6Bは、いずれもほぼ同じ縦横寸法を有する矩形板状である。
【0021】
更に、図2に示すように、フレーム付き膜電極接合体1は、膜電極接合体2と、第1の樹脂フレーム3と、第2の樹脂フレーム4とを備えている。この膜電極接合体2は、一般に、MEA(Membrane Electrode Assembly)と呼ばれるものであって、固体高分子からなる電解質膜21を一対の電極層(アノード、カソード)22で挟持した構造を有している。また、この電解質膜21は、両面の外周縁部2aが露出した構造を有する。更に、この膜電極接合体2は、アノードにアノードガス(水素含有ガス)が供給されると共に、カソードにカソードガス(酸素含有ガス・空気)が供給されて、電気化学反応により発電をする。なお、図示しないが、膜電極接合体としては、アノードとカソードの表面に、カーボンペーパや多孔質体等から成るガス拡散層を備えたものも含まれる。
【0022】
各セパレータ6A,6Bは、表裏反転形状を有する金属製の板部材であって、例えば、ステンレス製であり、プレス加工により適宜の形状に成形することができる。各セパレータ6A,6Bは、膜電極接合体2に対応する中央部分が、短辺方向の断面において波形状に形成してある。この波形状は図示の如く長辺方向に連続している。
【0023】
フレーム付き膜電極接合体1とセパレータ6A,6Bは、短辺側の両端部に、各三個ずつのマニホールド穴H1〜H3,H4〜H6を有している。図1図3の左側に示す各マニホールド穴H1〜H3は、カソードガス排出用(H1)、冷却用流体排出用(H2)及びアノードガス供給用(H3)であり、積層方向に互いに連通してそれぞれの流路を形成する。また、図1図3の右側に示す各マニホールド穴H4〜H6は、アノードガス排出用(H4)、冷却流体供給用(H5)及びカソードガス供給用(H6)であり、積層方向に互いに連通してそれぞれの流路を形成する。なお、供給用と排出用は一部又は全部が逆の位置関係でもよい。
【0024】
上記の燃料電池単セルCは、所定枚数を積層して燃料電池モジュールMを形成する。このとき、隣接する燃料電池単セルC同士の間には、冷却用流体(例えば水)の流路を形成し、隣接する燃料電池モジュールM同士の間にも冷却用流体の流路を形成する。したがって、シールプレートPは、燃料電池モジュールM同士の間、すなわち冷却用流体の流路内に配置されている。
【0025】
シールプレートPは、導電性の一枚の金属板を成形したものであり、平面視において上記した燃料電池単セルCとほぼ同じ矩形板状で且つ同じ大きさに形成され、両短辺側には、燃料電池単セルCと同様のマニホールド穴H1〜H6が形成されている。このシールプレートPは、マニホールド穴H1〜H6の各周囲に、図示しないシール部材を備えると共に、その周縁部分に、外周シール部材51及び内周シール部材52が、全周にわたって平行に設けてあり、外周シール部材51により外部からの雨水等の浸入を防止すると共に、内周シール部材52により燃料電池モジュールM間の流路を流通する冷却用流体の漏出を防止する。
【0026】
更に、図2及び図3に示すように、第1の樹脂フレーム3及び第2の樹脂フレーム4は、開口部3a,4aを有しており、そして、第1の樹脂フレーム3及び第2の樹脂フレーム4は、膜電極接合体2の周囲に、かつ、一対の電極層の一方の側及び他方の側に配設される。このようにして、膜電極接合体2は第1の樹脂フレーム3及び第2の樹脂フレーム4の開口部3a,4aに配置される。
【0027】
また、図2及び図3に示すように、第2の樹脂フレーム4は、第1の樹脂フレーム3の内周縁部3bと同程度の寸法・形状を有している。第2の樹脂フレーム4は、図示例のように一体であるものが好ましい。しかしながら、これに限定されるものではなく、図示しないが、別体であっても良い。そして、電解質膜21の露出した外周縁部2aは、第1の樹脂フレーム3の内周縁部3bと第2の樹脂フレーム4により接合層5A,5Bを介して挟持されている。ここで、接合層5A,5Bは、接着剤や粘着剤から成るものである。接合層5A,5Bは、図示例のように一体に形成されたものであっても良いが、別体に形成されたものであっても良い(図示せず。)。
【0028】
なお、図2及び図3に示すように、第1の樹脂フレーム3及び各セパレータ6A,6Bの周縁部や、マニホールド穴H1〜H6の周囲には、シール部材Sが連続的に配置してある。これらのシール部材Sは、接着剤としても機能するもので、フレーム付き膜電極接合体1とセパレータ6A,6Bとを気密的に接合する。また、マニホールド穴H1〜H6の周囲に配置したシール部材Sは、各マニホールドの気密性を維持する一方で、各層間に応じた流体を供給するために該当箇所に開口を有している。
【0029】
更に、図4に示すように、第1の樹脂フレーム3の内周縁部3b及び第2の樹脂フレーム4のいずれか一方又は双方は、突起3d、4d、第1の樹脂フレーム3の内周縁部3b及び第2の樹脂フレーム4のいずれか他方、又は双方、及び電解質膜21の外周縁部2aは、孔3c、4c、2cを有している。そして、組立状態においては、孔3c、4c、2cに突起3d、4dが嵌合された構造を有する。なお、図中の21は電解質膜、22は電極層(図示例では、上側がカソード、下側がアノードである。)を示す。また、孔や突起は、例えば、従来公知の射出成形やプレス成形、機械加工などによって形成することができる。また、例えば、プレス形成や機械加工により微小なバリが生じる場合、そのバリを接合層側に配置することによって、電解質膜と樹脂フレームとの接合強度を高めることができる。
【0030】
なお、本実施形態の構成は、アノードとカソードと入れ替えた場合にも適用することができるが、燃料電池の運転中における運転圧力変化や温湿度変化などの環境変化において、カソード側と比較してアノード側を高圧とすることが多いため、第1の樹脂フレームへの応力集中を考慮した場合、図示した如く、第2樹脂フレームをカソード側に配置することが好ましい。
【0031】
このように電解質膜の露出した外周縁部を接着剤又は粘着剤から成る接合層を介して第1の樹脂フレームの内周縁部と内周縁部に相対向する第2の樹脂フレームとで挟み込んで接合すると共に、第1の樹脂フレーム及び第2の樹脂フレームのいずれか一方又は双方が有する突起と、第1の樹脂フレーム及び第2の樹脂フレームのいずれか他方又は双方が有する孔、及び電解質膜が有する孔とにおいて、孔に突起が嵌合された構成とすることによって、量産性や生産性に優れ、膜電極構造体が突起と孔とが嵌合した構造により引き抜かれにくく、膜電極接合体とフレームとの接合強度を十分に確保し得るフレーム付き膜電極接合体、燃料電池単セル及び燃料電池スタックを提供することができる。また、生産性が良く、組み付ける際に接合位置のバラツキが生じにくいため、接合面積のバラツキが生じた場合の極間リーク増加を抑制でき、それに伴う性能低下などの各種性能低下が抑制されたフレーム付き膜電極接合体、燃料電池単セル及び燃料電池スタックを提供することができる。
【0032】
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する拡大斜視図である。なお、本実施形態においては、第1の実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。また、図示しない他の構成は、第1の実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。図5に示すように、本実施形態においては、第1の樹脂フレーム3の内周縁部3bが突起3dを有し、第2の樹脂フレーム4及び電解質膜21の外周縁部2aが孔4c,2cを有するという構成が、第1の形態と相違している。なお、図示しないが、アノードとカソードと入れ替えた場合においても、本実施形態の構成を採用することができる。
【0033】
このような構成とすることによって、製造工程において、通常、取り扱いの観点から下側に配置される第1の樹脂フレームの突起に対して、電解質膜及び第2の樹脂フレームの孔を嵌合させればよいため、位置決めが容易となる。その結果、量産性や生産性に優れ、膜電極接合体とフレームとの接合強度を十分に確保することができる。
【0034】
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する上面図(A)及びその拡大図(B)である。なお、本実施形態においては、第1又は第2の実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。また、図示しない他の構成は、第1又は第2の実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。図6に示すように、本実施形態においては、突起3dが、第1の樹脂フレーム3の内周縁部3bに開口部3aの周縁に沿って均一間隔を設けて配設されており、同様に配設された第2の樹脂フレーム4の孔4cに嵌合しているという構成が、第1又は第2の形態と相違している。なお、図示しないが、アノードとカソードと入れ替えた場合においても、本実施形態の構成を採用することができる。
【0035】
このような構成とすることにより、膜電極構造体が全体に均一に配設された突起と孔とが嵌合した構造により更に引き抜かれにくくなる。その結果、量産性や生産性に優れ、膜電極接合体とフレームとの接合強度を十分に確保することができる。
【0036】
(第4の実施形態)
図7は、本発明の第4の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する上面図(A)及びその拡大図(B)である。なお、本実施形態においては、第1〜第3のいずれかの実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。また、図示しない他の構成は、第1〜第3のいずれかの実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。図7に示すように、本実施形態においては、突起3dの全部の平面形状が、矩形であり、その突起3dが、矩形の長辺が第1の樹脂フレーム3の内周縁部3bの開口部3aの周縁に沿って配設されているという構成が、第1〜第3の形態と相違している。なお、図示しないが、矩形においては角が丸いものであることが、引っ張り応力が入った場合の応力緩和の観点から好ましい。また、図示しないが、突起の一部の平面形状を異なるものとすることもできる。更に、図示しないが、アノードとカソードと入れ替えた場合においても、本実施形態の構成を採用することができる。
【0037】
このような構成とすることにより、膜電極構造体の引っ張りに対する受圧面積が大きい突起と孔とが嵌合した構造により更に引き抜かれにくくなる。その結果、量産性や生産性に優れ、膜電極接合体とフレームとの接合強度を十分に確保することができる。
【0038】
(第5の実施形態)
図8は、本発明の第5の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する上面図(A)及びその拡大図(B)である。なお、本実施形態においては、第1〜4のいずれかの実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。また、図示しない他の構成は、第1〜第4のいずれかの実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。図8に示すように、本実施形態においては、突起3dの全部の平面形状が、楕円形であり、その突起3dが、楕円形の長径が第1の樹脂フレーム3の内周縁部3bの開口部3aの周縁に沿って配設されているという構成が、第1〜第4の形態と相違している。なお、図示しないが、突起の一部の平面形状を異なるものとすることもできる。また、図示しないが、アノードとカソードと入れ替えた場合においても、本実施形態の構成を採用することができる。
【0039】
このような構成とすることにより、膜電極構造体の引っ張りに対する受圧面積が大きい突起と孔とが嵌合した構造により更に引き抜かれにくくなる。その結果、量産性や生産性に優れ、膜電極接合体とフレームとの接合強度を十分に確保することができる。
【0040】
(第6の実施形態)
図9は、本発明の第6の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する上面図(A)及びその拡大図(B)である。なお、本実施形態においては、第1〜第5のいずれかの実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。また、図示しない他の構成は、第1〜第5のいずれかの実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。図9に示すように、本実施形態においては、突起3dのうち第1の樹脂フレーム3の内周縁部3bの入隅部に配設される突起3dの平面形状が、扇形であるという構成が、第1〜第5の形態と相違している。なお、図示しないが、第2の樹脂フレームの出隅部に平面形状が扇形の突起を設けた場合であっても、所望の効果が得られるため、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。また、図示しないが、アノードとカソードと入れ替えた場合においても、本実施形態の構成を採用することができる。
【0041】
このような構成とすることにより、膜電極構造体の中心方向に向かう引っ張りに対する受圧面積が大きい突起と孔とが嵌合した構造により更に引き抜かれにくくなる。その結果、量産性や生産性に優れ、膜電極接合体とフレームとの接合強度を十分に確保することができる。
【0042】
(第7の実施形態)
図10は、本発明の第7の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルの要部を説明する断面図である。なお、本実施形態においては、第1〜第6のいずれかの実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。また、図示しない他の構成は、第1〜第6のいずれかの実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。図10に示すように、本実施形態においては、突起3dが、平面方向において接合層5A,5Bの位置より外周側に配設されており、突起3dが配置される位置に対応する孔4cが配置される位置における第1の樹脂フレーム3の内周縁部3b及び第2の樹脂フレーム4の双方の厚さが、接合層5A,5Bが配置される位置における第1の樹脂フレーム3の内周縁部3b及び第2の樹脂フレーム4の双方の厚さより厚いという構成が、第1〜第6の形態と相違している。なお、図示しないが、突起が配置される位置に対応する孔が配置される位置における第1の樹脂フレーム3の内周縁部又は第2の樹脂フレームの厚さが、接合層が配置される位置における対応する第1の樹脂フレーム3の内周縁部又は第2の樹脂フレームの厚さより厚い場合であっても、所望の効果が得られるため、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。また、図示しないが、アノードとカソードとの位置が上下いずれの場合においても、本実施形態の構成を採用することができる。
【0043】
このような構成とすることにより、膜電極構造体が突起と孔とが嵌合した構造により引き抜かれにくくなる。その結果、量産性や生産性に優れ、膜電極接合体とフレームとの接合強度を十分に確保することができる。また、接合層を減らす必要がないため、極間リークをより抑制できる。更に、樹脂フレームの厚さが厚い位置で突起と孔とが嵌合した構造を形成することができるので、接合強度をより高くすることができる。また、プレス加工による金属セパレータなど、接合部に荷重をかけるセパレータ構造とした場合、接合部がリブ形状、接合部両側が溝形状となる場合があるが、その場合、接合層より外側の部位にガスが流通すると、そのガスは反応に供されず無駄になるが、その部位を樹脂フレームで塞ぐことができるため、無駄なガス流れを抑制することができる。
【0044】
(第8の実施形態)
図11は、本発明の第8の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する平面図(A)及び(A)中のA−A線に沿った断面図(B)である(但し、第2の樹脂フレーム側のみ示す。)。なお、本実施形態においては、第1〜第7のいずれかの実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。また、図示しない他の構成は、第1〜第7のいずれかの実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。図11に示すように、本実施形態においては、第2の樹脂フレーム4にリブ4eが配設されており、孔4cがリブ4eに配設されているという構成が、第1〜第7の形態と相違している。なお、孔4cには突起3dが嵌合されている。また、図示しないが、アノードとカソードとの位置が上下いずれの場合においても、本実施形態の構成を採用することができ、リブについてはアノード側とカソード側の双方に設けることができる。
【0045】
このような構成とすることにより、膜電極構造体が突起と孔とが嵌合した構造により引き抜かれにくくなる。その結果、量産性や生産性に優れ、膜電極接合体とフレームとの接合強度を十分に確保することができる。また、樹脂フレームの厚さが厚い位置で突起と孔とが嵌合した構造を形成することができるので、接合強度をより高くすることができる。
【0046】
(第9の実施形態)
図12は、本発明の第9の実施形態に係る燃料電池スタックの燃料電池単セルを構成するフレーム付き膜電極接合体の図3中の包囲線Zと同様の位置の線で囲んだフレーム付き膜電極接合体の要部を説明する斜視図である。なお、本実施形態においては、第1〜第8のいずれかの実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。また、図示しない他の構成は、第1〜第8のいずれかの実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。図12に示すように、本実施形態においては、第1の樹脂フレーム3が、当該樹脂フレームの基部3fと内周縁部3bとの間に開口部の周縁に沿って形成され、かつ、当該樹脂フレームの厚さ分に相当する段差部3gを有し、内周縁部3bが、段差部3gにより当該樹脂フレームの片側面に偏倚した形状を有するという構成が、第1〜第8の形態と相違している。なお、図示しないが、アノードとカソードとの位置が上下いずれの場合においても、本実施形態の構成を採用することができる。
【0047】
このような構成とすることにより、第1の樹脂フレームの強度を向上させることが可能となる。その結果、量産性や生産性に優れ、膜電極接合体とフレームとの接合強度を十分に確保することができる。また、樹脂フレームの厚さが厚い位置で突起と孔とが嵌合した構造を形成することができるので、接合強度をより高くすることができる。
【0048】
以上、本発明を若干の実施形態によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0049】
例えば、上述した各形態におけるフレーム付き膜電極接合体、燃料電池単セル及び燃料電池スタックに記載した構成は、各形態毎に限定されるものではなく、例えば、各形態の構成を上述した各形態以外の組み合わせにしたり、構成の細部を変更したりすることができる。
【符号の説明】
【0050】
FS 燃料電池スタック
M 燃料電池モジュール
C 燃料電池単セル
P シールプレート
A 積層体
H1〜H6 マニホールド穴
S シール部材
1 フレーム付き膜電極接合体
2 膜電極接合体
2a 外周縁部
2c,3c,4c 孔
3 第1の樹脂フレーム
3a,4a 開口部
3b 内周縁部
3d,4d 突起
4 第2の樹脂フレーム
5A,5B 接合層
6A,6B セパレータ
21 電解質層
22 電極層
51 外周シール部材
52 内周シール部材
56A,56B エンドプレート
57A,57B 締結板
58A,58B 補強板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12