(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記調節弾性部材は切断せずに、前記外側層及び内側層における調節領域に、前記調節弾性部材の下側から前記ウエスト開口部の縁まで延びるスリット又はそれを形成するためのミシン目が設けられている、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
前記調節弾性部材は切断せずに、前記外側層及び内側層における、前記調節領域における前記調節弾性部材を含む操作部分を、切り起こすためのスリット又はそれを形成するためのミシン目が設けられている、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
前記外側層の外面及び内側層の内面に、前記スリット又はそれを形成するためのミシン目の幅方向両側に固定された固定部分と、これら固定部部分の間に位置し、前記スリット又はミシン目を被覆する非固定のカバー部分とを有するカバーシートを備え、このカバーシートにおけるカバー部分の幅方向の少なくとも一部が幅方向に伸縮可能とされている、請求項2又は3記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
前記カバー部分は、幅方向の弛み部分を有するとともに、この弛み部分を折り畳み状態で着脱可能に固定する弛み止め手段を備えた、請求項4記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
【背景技術】
【0002】
パンツタイプ使い捨ておむつは、装着者の腹側から股間を通り背側まで延在する外装体と、この外装体の内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、外装体の腹側の両側縁部と外装体の背側の両側縁部とが接合されることにより、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成されているものであり、内装体の表面両側部には身体側に突出する立体ギャザーを備えたものが一般的となっている。
【0003】
また、パンツタイプ使い捨ておむつにおいては、身体へのフィット性を向上させるために、外装体に、ウエスト縁部弾性部材やウエスト下側弾性部材等、種々の弾性部材を伸長状態で固定することが行われている(例えば特許文献1〜4参照)。ここに、ウエスト縁部弾性部材は、ウエスト開口部の縁部に、縦方向に間隔を空けて幅方向に沿って複数本平行に配置されているものである。また、ウエスト下側弾性部材は、ウエスト縁部弾性部材よりも前後方向中央部側の領域に、縦方向に間隔を空けて幅方向に沿って配置されているものである。これら胴周り部を締め付けるウエスト縁部弾性部材やウエスト下側弾性部材(以下、総称して胴周り部弾性部材ともいう)は、幅方向中央部における内装体と重なる部分を細かく切断し、内装体の収縮を防止することが一般的である。
【0004】
胴周り部弾性部材は、一般に締め付け力を調節できないものであり、締め付け力が強い場合には製品サイズを変更することにより対応しているのが現状である。このような問題点に対して、本出願人は締め付け力を調節可能なパンツタイプ使い捨ておむつを提案している(特許文献1,2参照)。
【0005】
しかしながら、特許文献1記載のものでは、弾性部材の引き込みを利用して締め付け力を弱めるものであるため、自然に適切な締め付け力になるという利点はあるものの、意図的に締め付け力を調節する際に調節作業が困難であるといった問題点がある。
【0006】
また、特許文献2記載のものは、マチ部を用いておむつのウエスト寸法自体を拡張するため、結果的に締め付け力を弱くできるものの、ウエスト寸法自体は変えずに締め付け力調節することはできないものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明の主たる課題は、胴周り部の弾性部材の締め付け力を、容易に目的の締め付け力に調節できるパンツタイプ使い捨ておむつを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
<請求項1記載の発明>
前身頃及び後身頃を構成する外装体と、この外装体の内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、
前記前身頃における外装体の両側部と後身頃における外装体の両側部とがそれぞれ接合され、この接合部分と対応する縦方向範囲が胴周り部とされるとともに、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成され、
前記外装体の胴周り部は、幅方向に第1の伸長率で伸長された状態で取り付けられた調節弾性部材と、この調節弾性部材の内側及び外側にそれぞれ面する内側層及び外側層とを有している、パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記調節弾性部材は、経験伸長率の最大値が更新されるとそれに応じて同じ伸長率で発揮される収縮力が低下するものであり、
前記外装体の胴周り部は、前記調節弾性部材が前記外側層及び内側層に固定されない非固定の調節領域と、この調節領域の幅方向両側に位置し、前記調節弾性部材が前記外側層及び内側層の少なくとも一方に固定された固定領域とを有しており、
前記調節領域における前記調節弾性部材が、前記第1の伸長率よりも高い伸長率に伸長可能とされている、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
【0010】
(作用効果)
本発明の調節弾性部材は、経験伸長率の最大値が更新されるとそれに応じて同じ伸長率で発揮される収縮力が低下するものである。よって、製造後の未使用品では、第1の伸長率が経験伸長率の最大値(過去最も長く伸長されたときの伸長率)となり、調節領域において調節弾性部材を第1の伸長率よりも高い伸長率に伸長させていない初期状態では、それに応じた初期収縮力が発揮される。これに対して、調節領域において調節弾性部材を第1の伸長率よりも高い伸長率に伸長させると、そのときの第2の伸長率が第1の伸長率に代わって経験伸長率の最大値となるから、それに応じて同じ伸長率で発揮される収縮力が低下する。つまり、初期収縮力では締め付けがきつい場合には、調節弾性部材を調節領域において第1の伸長率よりも伸長させることにより、締め付けを緩めることができる。また、調節弾性部材の伸長可能範囲内であれば、調節弾性部材を第2の伸長率よりも伸長させ、経験伸長率の最大値を更新する(つまり上記第2の伸長率よりも高い第3の伸長率まで伸長させる)ことにより、収縮力をさらに低下させることもできる。つまり、収縮力の低下は調節弾性部材の伸長可能範囲内であれば何度でも行うことができる。したがって、締め付け度合を確認しながら、調節領域における調節弾性部材の収縮力を次第に低下させることにより、胴周り部の締め付け力を、容易に目的の締め付け力に調節できる。また、本発明の構造では、胴周り部の弾性部材の全てを調節可能とする必要は無いため、ウエスト下側弾性部材の締め付け力は固定として、ウエスト縁部弾性部材のみの締め付け力を調節可能にするといったことも可能である。
【0011】
<請求項2記載の発明>
前記調節弾性部材は切断せずに、前記外側層及び内側層における調節領域に、前記調節弾性部材の下側から前記ウエスト開口部の縁まで延びるスリット又はそれを形成するためのミシン目が設けられている、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
【0012】
(作用効果)
外装体の胴周り部は、自然長状態では、調節弾性部材の収縮により外側層及び内側層に皺が寄った収縮状態となり、この自然長状態から、外側層及び内側層が皺無くぴんと張った状態まで幅方向に伸長可能となる。後者の状態が最大伸長状態であり、これよりも伸長すると外側層及び内側層は塑性変形領域に入る。つまり、単に調節弾性部材として上記特徴的な特性の素材を用いるだけでは、調節領域において調節弾性部材を外側層及び内側層の最大伸長幅よりも伸長させることはできない。これは換言すれば、調節領域において調節弾性部材を第1の伸長率よりも伸長できないことを意味する。そこで、本発明では、調節領域における調節弾性部材を第1の伸長率よりも高い伸長率に伸長可能としているものであるが、その具体的な手段については特に限定されない。よって、例えば、調節領域において外側層及び内側層のいずれか一方に引き出し孔又はそれを形成するためのミシン目を形成したり、外側層及び内側層の接合を部分的に行わずに両層の隙間を外部に連通させたりすることにより、外側層及び内側層の間から調節弾性部材を引っ張り出すことができる構造を採用することもできる。この構造であっても、調節弾性部材を外側層及び内側層の拘束無く自由に伸長させることができ、収縮力を自由に低下させることができる。しかし、その作業はより容易である方が好ましい。
本項記載の発明は、使用者の作業をより容易なものとする構造の一形態を提案するものであり、収縮力を低下させる際には、胴
周り部におけるスリット又はそれを形成するためのミシン目の両側を掴んで幅方向に広げ、ウエスト開口部の縁まで延びるスリットをV字状に広げつつ調節弾性部材を伸長させるものである。このような簡単な操作で、外側層及び内側層の最大伸長幅をスリットが閉じた初期状態よりも拡大することができ、同時に、第1の伸長率等の経験伸長率の最大値よりも高い伸長率まで、調節領域における調節弾性部材を伸長させることができる。
【0013】
<請求項3記載の発明>
前記調節弾性部材は切断せずに、前記外側層及び内側層における、前記調節領域における前記調節弾性部材を含む操作部分を、切り起こすためのスリット又はそれを形成するためのミシン目が設けられている、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
【0014】
(作用効果)
本項記載の発明も、使用者の作業をより容易なものとする構造の一形態を提案するものであり、収縮力を低下させる際には、操作部分を指先で押し出すようにして切り起こすことにより調節弾性部材を伸長させるものである。このような簡単な操作で、第1の伸長率等の経験伸長率の最大値よりも高い伸長率まで、調節領域における調節弾性部材を伸長させることができる。この形態では、操作部分の設け方により、外側層及び内側層の最大伸長幅が拡大しないようにすることも、また拡大するようにすることもできる。
【0015】
<請求項4記載の発明>
前記外側層の外面及び内側層の内面に、前記スリット又はそれを形成するためのミシン目の幅方向両側に固定された固定部分と、これら固定部部分の間に位置し、前記スリット又はミシン目を被覆する非固定のカバー部分とを有するカバーシートを備え、このカバーシートにおけるカバー部分の幅方向の少なくとも一部が幅方向に伸縮可能とされている、請求項
2又は
3記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
【0016】
(作用効果)
スリット又はそれを形成するためのミシン目を利用する前述の構造は、操作時に操作後において、調節弾性部材が露出したり、外装体に切れ目や捲れ部分が生じたりするため、見栄えや装着感が悪化するおそれがある。そこで、上述のようなカバーシートを設けるのも好ましい。
【0017】
<請求項5記載の発明>
前記カバー部分は、幅方向の弛み部分を有するとともに、この弛み部分を折り畳み状態で着脱可能に固定する弛み止め手段を備えた、請求項4記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
【0018】
(作用効果)
カバーシートを設ける場合、カバー部分の幅方向の少なくとも一部を幅方向に伸縮可能とするために、カバーシート自体を伸縮性素材で形成しても良いが、上述のように幅方向の弛み部分を設けることにより素材伸縮に頼らない構造とすることもできる。ただし、その場合、弛み部分が不用意に展開すると装着感が悪化したり、漏れを引き起こしたりするおそれもあるため、上述のように弛み止め手段を設けることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
以上のとおり、本発明によれば、胴周り部の弾性部材の締め付け力を、容易に目的の締め付け力に調節できるパンツタイプ使い捨ておむつとなる、等の利点がもたらされる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。なお、用語「伸長率」は自然長を100%としたときの値を意味する。また、図中の点模様部分はホットメルト接着剤等の接合手段を示している。
図1〜
図7はパンツタイプ使い捨ておむつを示している。このパンツタイプ使い捨ておむつ(以下、単におむつともいう。)は、前身頃F及び後身頃Bをなす外装体20と、この外装体20の内面に固定され一体化された内装体10とを有しており、内装体10は液透過性表面シート11と液不透過性裏面側シート12との間に吸収体13が介在されてなるものである。製造に際しては、外装体20の内面(上面)に対して内装体10の裏面がホットメルト接着剤などの接合手段によって接合(
図2の点模様部分)された後に、内装体10および外装体20が前身頃F及び後身頃Bの境界である縦方向(前後方向)中央で折り畳まれ、その両側部が相互に熱溶着またはホットメルト接着剤などによって接合されてサイドシール部21が形成されることによって、ウエスト開口部及び左右一対の
脚開口部が形成されたパンツタイプ使い捨ておむつとなる。
【0022】
(内装体の構造例)
内装体10は、
図5〜
図6に示すように、不織布などからなる液透過性表面シート11と、ポリエチレン等からなる液不透過性裏面側シート12との間に、吸収体13を介在させた構造を有しており、表面シート11を透過した排泄液を吸収保持するものである。内装体10の平面形状は特に限定されないが、図示形態のように略長方形とすることが一般的である。
【0023】
吸収体13の表面側(肌当接面側)を覆う液透過性表面シート11としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。液透過性表面シート11に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。液透過性表面シート11は、吸収体13の側縁部を巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在している。
【0024】
吸収体13の裏面側(非肌当接面側)を覆う液不透過性裏面側シート12は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの液不透過性プラスチックシートが用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。
【0025】
吸収体13としては、公知のもの、例えばパルプ繊維の積繊体、セルロースアセテート等のフィラメントの集合体、あるいは不織布を基本とし、必要に応じて高吸収性ポリマーを混合、固着等してなるものを用いることができる。この吸収体13は、形状及びポリマー保持等のため、必要に応じてクレープ紙等の、液透過性及び液保持性を有する包装シート14によって包装することができる。
吸収体13の形状は、股間部に前後両側よりも幅の狭い括れ部分13Nを有する略砂時計状に形成されているが、長方形状等、適宜の意形状とすることができる。括れ部分13Nの寸法は適宜定めることができるが、括れ部分13Nの前後方向長さはおむつ全長の20〜50%程度とすることができ、その最も狭い部分の幅は吸収体13の全幅の40〜60%程度とすることができる。このような括れ部分13Nを有する場合において、内装体10の平面形状が略長方形とされていると、内装体10における吸収体13の括れ部分13Nと対応する部分に、吸収体13を有しない余り部分が形成される。
【0026】
内装体10の両側部には脚周りにフィットする立体ギャザーBSが形成されている。この立体ギャザーBSは、
図5及び
図6に示されるように、内装体の裏面の側部に固定された固定部と、この固定部から内装体の側方を経て内装体の表面の側部まで延在する本体部と、本体部の前後端部が倒伏状態で内装体の表面の側部に固定されて形成された倒伏部分と、この倒伏部分間が非固定とされて形成された自由部分とが、折返しによって二重シートとしたギャザー不織布15により形成されている。
【0027】
また、二重シート間には、自由部分の先端部等に細長状ギャザー弾性部材16が配設されている。ギャザー弾性部材16は、製品状態において
図5に二点鎖線で示すように、弾性収縮力により吸収体側縁部より突出する不織布部分を起立させて立体ギャザーBSを形成するためのものである。
【0028】
液不透過性裏面側シート12は、二重シート状のギャザー不織布15の内部まで進入し、
図5に示されるように、立体ギャザーBSの下端側において防漏壁を構成するようになっている。この液不透過性裏面側シート12としては、排便や尿などの褐色が出ないように不透明のものを用いるのが望ましい。不透明化としては、プラスチック中に、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ホワイトカーボン、クレイ、タルク、硫酸バリウムなどの顔料や充填材を内添してフィルム化したものが好適に使用される。
【0029】
ギャザー弾性部材16としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、
シリコーン、ポリエステル等の素材を用いることができる。また、外側から見え難くするため、太さは925dtex以下、テンションは150〜350%、間隔は7.0mm以下として配設するのがよい。なお、ギャザー弾性部材16としては、図示形態のような糸状の他、ある程度の幅を有するテープ状のものを用いることもできる。
【0030】
前述のギャザー不織布15を構成する素材繊維も液透過性表面シート11と同様に、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法に得られた不織布を用いることができるが、特にはムレを防止するために坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。さらにギャザー不織布15については、尿などの透過を防止するとともに、カブレを防止しかつ肌への感触性(ドライ感)を高めるために、
シリコーン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロ
ライド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。
【0031】
(外装体の構造例)
外装体20は、
図4〜
図6にも示されるように、それぞれ不織布等のシートからなる内側シート20A及び外側シート20Bからなる2層構造体とされ、内側シート20Aと外側シート20Bとの間、及び外側シート20Bをウエスト開口部の縁で内面側に折り返してなる折り返し部分と対向部分との間に各種弾性部材が配設され、伸縮性が付与されている。平面形状は、中間両側部にそれぞれ
脚開口部を形成するために形成された凹状の脚周りライン29により、全体として前後方向中間部が括れた形状(砂時計形状)をなしている。
【0032】
図示形態の外装体20においては、弾性部材として、
図1及び
図2に示される展開形状において、ウエスト開口部近傍23に配置されたウエスト縁部弾性部材24と、前身頃F及び後身頃Bに、縦方向に間隔をおいて幅方向に沿って配置された複数のウエスト下側弾性部材25とを有するとともに、前身頃F及び後身頃Bのそれぞれにおいて、ウエスト下側弾性部材群25とは別に、一方のサイドシール部21から一方の
脚開口部に沿って股間部に向かい、股間部を横断し、かつ他方の
脚開口部に沿って他方のサイドシール部21に至るパターンで湾曲しつつ延在する、互いに交差することなく間隔をおいて配置された複数本の湾曲弾性部材26,28を備えている。これら、弾性部材24〜28は、それぞれその延在方向に沿って所定の伸長率で伸長された状態で固定されている。なお、本外装体20では、脚周りライン29に沿って前身頃Fのサイドシール部から後身頃Bのサイドシール部まで連続する、所謂脚周り弾性部材は設けられていない。
【0033】
ウエスト縁部弾性部材24は、前身頃Fと後身頃Bとが接合されたサイドシール部21の範囲の内、ウエスト開口縁近傍に縦方向に間隔をおいて配置された弾性部材であり、身体のウエスト部回りを締め付けるように伸縮力を与えることによりおむつを身体に装着するためのものである。このウエスト縁部弾性部材24は、図示例では後身頃Bには糸ゴムなどの細長状のものを、前身頃Fにはある程度の幅を有するテープ状のものを用いているが、前後反対にしても、また前後共通にしても良い。また、図示形態のウエスト縁部弾性部材24は、ウエスト部における外側シート20Bの折り返し部分からなる内側層20Cと、これに対向する外側部分からなる外側層20Dとの間に配されているが、内側シート20Aと外側シート20Bとの間に配しても良く、その場合には内側シート20Aが内側層をなし、外側シート20Bが外側層をなすことになる。
【0034】
ウエスト下側弾性部材25は、サイドシール部21の内、概ね上部から下部までの範囲に亘り、縦方向に間隔をおいて配置された糸ゴム等の細長状弾性部材であり、前身頃F及び後身頃Bの腰周り部分に夫々幅方向の伸縮力を与え、おむつを身体に密着させるためのものである。なお、ウエスト縁部弾性部材24とウエスト下側弾性部材25との境界は必ずしも明確でなくてよい。例えば、前身頃F及び後身頃Bに縦方向に間隔をおいて幅方向に配置された弾性部材の内、数は特定できなくても、上部側の何本かがウエスト縁部弾性部材として機能し、残りの弾性部材がウエスト下側弾性部材として機能していればよい。
【0035】
後身頃Bにおいて、ウエスト下側弾性部材25とは別に配設された背側湾曲弾性部材26は、糸ゴム等の細長状弾性部材であり、所定の曲線に沿って配置されている。背側湾曲弾性部材26は、一本であっても良いが複数本であるのが好ましく、図示例では5本の糸ゴム等の細長状弾性部材であり、これら背側湾曲弾性部材26は互いに交差することなく、間隔をおいて配置されている。この背側湾曲弾性部材群26は、2,3本程度の弾性部材を間隔を密にして実質的に一束として配置されるのではなく、所定の伸縮ゾーンを形成するように3〜20mm、好ましくは6〜16mm程度の間隔を空けて、3本以上、好ましくは5本以上配置される。
【0036】
外装体20の前身頃Fにおいて、ウエスト下側弾性部材群25とは別に配設された腹側湾曲弾性部材28は糸ゴム等の細長状弾性部材であり、所定の曲線に沿って配置されている。腹側湾曲弾性部材28は、一本であっても良いが複数本であるのが好ましく、図示例では5本の糸状弾性部材であり、これら腹側湾曲弾性部材28は、互いに交差することなく、間隔をおいて配置されている。この腹側湾曲弾性部材群28も、2,3本程度の弾性部材を間隔を密にして実質的に一束として配置されるのではなく、所定の伸縮ゾーンを形成するように3〜20mm、好ましくは6〜16mm程度の間隔を空けて、3本以上、好ましくは5本以上配置される。
【0037】
なお、図示例では、前身頃F及び後身頃Bに配置されたウエスト下側弾性部材25及び湾曲弾性部材26,28は、
図8に示すように、製造時に外装体に対して連続的に固定した後に、内装体と重なる部分の一部または全部が、所定の切断パターンCPで細かく切断されて収縮力が作用しない非収縮部分(つまり、
図8の切断パターンCPと重なる部分)とされ、この非収縮部分より側方に湾曲しつつ延在する部分が収縮力の作用する収縮部分(つまり、
図8の切断パターンCPより側方の、ウエスト下側弾性部材25及び湾曲弾性部材26,28が連続的に残された部分)とされている。このため、ウエスト下側弾性部材25及び湾曲弾性部材26,28は、一方側のサイドシール部21から内装体10を横切って他方(反対)側のサイドシール部21まで連続的に設けた後に、内装体と重なる部分の一部または全部が、細かく切断される。これにより、内装体(特に吸収体13)の幅方向の縮こまりをより防止することができる。もちろん、ウエスト下側弾性部材25及び湾曲弾性部材26,28を、内装体10を横切って連続的に配置することもできる。
【0038】
上述した外装体20は、例えば特開平4−28363号公報や、特開平11−332913号公報記載の技術により製造することができる。また、湾曲弾性部材26,28を内装体10上で切断し不連続化するには、特開2002−35029号公報、特開2002−178428号公報及び特開2002-273808号公報に記載される切断方法が好適に採用される。
【0039】
図示例とは異なり、湾曲弾性部材26,28を、前身頃F及び後身頃Bのいずれか一方にのみ設けるだけでも良い。また、湾曲弾性部材26,28を、前身頃F及び後身頃Bの両方に設ける場合、前身頃F側に配置された湾曲弾性部材の群の一部又は全部と、後身頃B側に配置された湾曲弾性部材Bの群の一部又は全部とが交差する形態(図示せず)も採用できるが、図示例のように、前身頃F側に配置された湾曲弾性部材28の群と、後身頃B側に配置された湾曲弾性部材Bの群とは互いに交差することなく前後方向中間部、特に前身頃Fに若干偏った位置で縦方向に離間している形態が好適であり、その縦方向離間範囲90における最小縦方向離間距離は10〜15mm程度とし、この部分に後述する広幅の固定領域を設けるのが好ましい。
【0040】
さらに、湾曲弾性部材26,28はその全体が湾曲していなくても良く、部分的に直線状の部分を有していても良い。
【0041】
弾性部材24〜28の固定時の伸長率は適宜定めることができるが、通常の成人用の場合、ウエスト縁部弾性部材24は230〜320%程度、ウエスト下側弾性部材25は230〜320%程度、湾曲弾性部材26,28は230〜320%程度とすることができる。
【0042】
(前後押えシート)
図1及び
図4にも示されるように、外装体20の内面上に取り付けられた内装体10の前後端部をカバーし、且つ内装体10の前後縁からの漏れを防ぐために、前後押えシート50,60が設けられている。図示形態について更に詳細に説明すると、前押えシート50は、前身頃F内面のうちウエスト側端部の折り返し部分20Cの内面から内装体10の前端部と重なる位置まで幅方向全体にわたり延在しており、後押えシート60は、後身頃B内面のうちウエスト側端部の折り返し部分20Cの内面から内装体10の後端部と重なる位置まで幅方向全体にわたり延在している。前後押えシート50,60の股下側縁部に幅方向の全体にわたり(中央部のみでも良い)若干の非接着部分を設けると、接着剤が食み出ないだけでなく、この部分を表面シートから若干浮かせて防漏壁として機能させることができる。
【0043】
図示形態のように、前後押えシート50,60を別体として取り付けると、素材選択の自由度が高くなる利点があるものの、資材や製造工程が増加する等のデメリットもある。そのため、外装体20をおむつ内面に折り返してなる折り返し部分20Cを、内装体10と重なる部分まで延在させて、前述の押えシート50,60と同等の部分を形成することもできる。
【0044】
(締め付け調節手段)
特徴的には、
図2及び3に示すように、前身頃Fにおけるウエスト縁部弾性部材24が本発明に係る調節弾性部材とされている。すなわち、前身頃Fにおけるウエスト縁部弾性部材24は、経験伸長率の最大値が更新されるとそれに応じて同じ伸長率で発揮される収縮力が低下する収縮力低下型弾性部材が使用されており、幅方向に第1の伸長率(例えば前述のように230〜320%程度とすることができる)で伸長された状態で取り付けられている。
【0045】
図15及び
図16は、収縮力低下型弾性部材を引張試験して得られたSSカーブ(応力−歪み曲線)の一例を示している。試験条件は、試験片幅35mm、チャック間距離50mm、ストローク速度300mm/secとした。なお、
図15及び
図16に関する限り、
伸長率 = {(伸長時の長さ)−(自然長)}×100/(自然長)
であるのに対して、他の場合における伸長率は自然長を100%とした時の値であり、両者は定量的には異なるが、本明細書における定性的説明において両者を区別する必要はないため、特に区別していない。
図15は、未伸長の収縮力低下型弾性部材を2倍(伸長率100%)に伸ばした後に0倍(伸長率0%。自然長。)に戻す操作を3回繰り返したときのSSカーブであり、初期(1回目)伸長時には弾性伸長を示していないが、以降は3回目の戻りまで同じSSカーブを示している。つまり、製造の際、幅方向に第1の伸長率で伸長された状態で取り付ければ、以後、その伸長率以下ではほぼ同じSSカーブで伸縮がなされる。これに対して、
図16は、経験伸長率の最大値が100%、200%、300%、及び400%のとき(換言すれば、100%、200%、300%、及び400%までしか伸長したことがないとき)のSSカーブをそれぞれ示しており、100%から400%へと経験伸長率の最大値が大きくなるほど、それに応じて同じ伸長率で発揮される収縮力が低下している。本発明で使用する収縮力低下型弾性部材はこのような特性を有するものである。なお、このような収縮力低下型弾性部材の例としては、特表2012−501261を例示することができる。
【0046】
また特徴的には、前身頃Fにおけるウエスト縁部弾性部材24は外側層20D及び内側層20Cに固定されない非固定の調節領域30と、この調節領域30の幅方向両側に位置し、前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24が外側層20D及び内側層20Cの少なくとも一方に固定された固定領域31とを有している。調節領域30の数は特に限定されず、複数とする他、単数とすることもできる。図示例では、前身頃Fの幅方向中間部及び幅方向両端部に、幅方向に間隔を空けて固定領域31がそれぞれ設けられるとともに、これら固定領域31の間に調節領域30がそれぞれ設けられている。この例を変形して、幅方向中間部の固定領域31を無くして左右の調節領域30を繋げて、幅方向両端部にわたる一体的な調節領域30を設けることもできる(図示略)。このように、調節領域30を複数とする場合には、図示形態のように左右対称配置とすることが好ましく、単数とする場合にも収縮力が左右均等に作用するように幅方向中央に配置することが好ましい。調節領域30の全幅(図示例のように複数あるときには総和)は特に限定されないが、おむつの全幅20Xの15〜85%程度とすることができ、残りが固定領域31となる。
【0047】
さらに特徴的には、調節領域30における前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24は、第1の伸長率よりも高い伸長率に伸長可能とされている。これを実現するための具体的な手段は特に限定されないため、例えば、調節領域30において外側層20D及び内側層20Cのいずれか一方に引き出し孔又はそれを形成するためのスリットやミシン目を形成したり、外側層20D及び内側層20Cの接合を部分的に行わずに両層の隙間を外部に連通させたりすることにより、外側層20D及び内側層20Cの間から前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24を引っ張り出すことができる構造を採用することもできる。この構造であっても、前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24を外側層20D及び内側層20Cの拘束無く自由に伸長させることができ、収縮力を自由に低下させることができる。しかし、その作業はより容易である方が好ましい。そこで、
図1〜
図3に示す形態では、前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24は切断せずに、外側層20D及び内側層20Cにおける調節領域30に、前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24の下側からウエスト開口部の縁まで延びるミシン目40(予め切断されたスリット41でも良い。以下同じ。)が設けられている。収縮力を低下させる際には、
図9に示すように、胴
周り部におけるミシン目40の両側を掴んで幅方向に広げてミシン目40を切り離した後、ウエスト開口部の縁まで延びるスリット41をV字状に広げつつ前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24を伸長させる。このような簡単な操作で、外側層20D及び内側層20Cの最大伸長幅をスリット41が閉じた初期状態よりも拡大することができ、同時に、第1の伸長率等の経験伸長率の最大値よりも高い伸長率まで、調節領域30における前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24を伸長させることができる。
【0048】
他の形態としては、
図13及び
図14に示すように、前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24は切断せずに、外側層20D及び内側層20Cにおける、調節領域30における前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24を含む操作部分45を、切り起こすためのミシン目46が設けられている形態も提案される。この形態では、収縮力を低下させる際には、操作部分45を指先で押し出すようにして切り起こすことにより前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24を伸長させる。このような簡単な操作で、第1の伸長率等の経験伸長率の最大値よりも高い伸長率まで、調節領域30における前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24を伸長させることができる。操作部分45を形成するためのミシン目46は、図示例のようにコ字状に形成することが好ましいが、他の形状とすることもできる。ただし、図示例のように操作部分45を切り起こした後にも胴
周り部の幅方向の連続性が維持される形態であると、外側層20D及び内側層20Cの最大伸長幅が拡大しない点で好ましい。
【0049】
以上のように構成されたパンツタイプ使い捨ておむつは、製造後の未使用品では、第1の伸長率が経験伸長率の最大値(過去最も長く伸長されたときの伸長率)となり、調節領域30において前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24を第1の伸長率よりも高い伸長率に伸長させていない初期状態では、それに応じた初期収縮力が発揮される。これに対して、調節領域30において前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24を第1の伸長率よりも高い伸長率に伸長させると、そのときの第2の伸長率が第1の伸長率に代わって経験伸長率の最大値となるから、それに応じて同じ伸長率で発揮される収縮力が低下する。つまり、初期収縮力では締め付けがきつい場合には、前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24を調節領域30において第1の伸長率よりも伸長させることにより、締め付けを緩めることができる。また、前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24の伸長可能範囲内であれば、前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24を第2の伸長率よりも伸長させ、経験伸長率の最大値を更新する(つまり上記第2の伸長率よりも高い第3の伸長率まで伸長させる)ことにより、収縮力をさらに低下させることもできる。つまり、収縮力の低下は前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24の伸長可能範囲内であれば何度でも行うことができる。したがって、締め付け度合を確認しながら、調節領域30における前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24の収縮力を次第に低下させることにより、胴周り部の締め付け力を、容易に目的の締め付け力に調節できる。また、本発明の構造では、胴周り部の弾性部材24,25の全てを調節可能とする必要は無いため、ウエスト下側弾性部材25の締め付け力は固定として、ウエスト縁部弾性部材24のみの締め付け力を調節可能にするといったことも可能である。
【0050】
前身頃のウエスト縁部弾性部材の固定領域は、収縮力を低下させることができない点で調節領域と異なるが、幅方向に第1の伸長率で伸長された状態で取り付けられている点では同じであり、そのため収縮力の調節に関係なく、第1の伸長率に応じた収縮力が発揮される。したがって、前身頃の幅方向全体が弾性伸縮してフィットするようになるとともに、調節領域のみ収縮力が低下可能となる。
【0051】
ミシン目40(又はスリット)を利用する前述の構造は、操作時に操作後において、前身頃Fのウエスト縁部弾性部材24が露出したり、外装体20に切れ目や捲れ部分が生じたりするため、見栄えや装着感が悪化するおそれがある。そこで、
図10及び
図11に示すようなカバーシート48を設けるのも好ましい形態である。すなわち、外側層20Dの外面及び内側層20Cの内面に、ミシン目40の幅方向両側に固定された固定部分と、これら固定部部分の間に位置し、前記スリット41又はミシン目40を被覆する非固定のカバー部分とを有するカバーシート48を備え、このカバーシート48におけるカバー部分の幅方向の少なくとも一部が幅方向に伸縮可能とされている。カバーシート48としては、取付対象である外側層20D及び内側層20Cの素材と同じ素材を用いることが好ましい。
【0052】
カバー部分の幅方向の少なくとも一部を幅方向に伸縮可能とするために、カバーシート48自体を伸縮不織布やゴムシート等の伸縮性素材で形成しても良いが、
図10に示すように、カバーシート48のカバー部分に、幅方向の弛み部分(幅方向に折り返されて形成された蛇腹状伸縮部分でも良い)を設けることにより、素材伸縮に頼らない伸縮構造とすることもできる。ただし、その場合、弛み部分が不用意に展開すると装着感が悪化したり、漏れを引き起こしたりするおそれもある。そこで、
図12に示すように、弛み部分を折り畳み状態で着脱可能に固定する弛み止め手段49を備えることが好ましい。弛み止め手段49としては、メカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)を用いることが望ましいが、粘着剤層等の他の手段を用いることも可能である。また、緩み止め手段49としてフック材を用いる場合には、外側層20D及び内側層20Cの固定位置にメカニカルファスナーのループ材(雌材)等の被係止手段47を設けることが好ましい。
【0053】
(その他)
上記実施形態の前身頃では、ウエスト下側弾性部材25は締め付け力を非調節として、ウエスト縁部弾性部材24のみ締め付け力を調節可能な調節弾性部材としているが、反対に、ウエスト縁部弾性部材24の締め付け力は非調節として、ウエスト下側弾性部材25のみ締め付け力を調節可能な調節弾性部材としたり、ウエスト縁部弾性部材24及びウエスト下側弾性部材25の全てを、締め付け力を調節可能な調節弾性部材としたり、ウエスト縁部弾性部材24の一部のみ、又はウエスト下側弾性部材25の一部のみ締め付け力を調節可能な調節弾性部材にするといったことも可能である。要するに、本発明は胴周り部弾性部材24,25の少なくとも一部が締め付け力を調節可能であれば良いものである。
また、
図3等に示す形態では前身頃Fのみに調節弾性部材を設けているが、これに代えて又はこれとともに、後身頃Bに調節弾性部材を設けても良い。
また、上記実施形態の調節弾性部材は、ある程度の幅を有するテープ状のものとしたが、他の弾性部材と同様に、糸ゴム等の細長状弾性部材としても良い。