(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6230115
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】ガスコンロ用バーナ
(51)【国際特許分類】
F23Q 3/00 20060101AFI20171106BHJP
F23N 5/02 20060101ALI20171106BHJP
F23D 14/06 20060101ALI20171106BHJP
【FI】
F23Q3/00 102G
F23N5/02 343Z
F23D14/06 A
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-11921(P2014-11921)
(22)【出願日】2014年1月27日
(65)【公開番号】特開2015-140928(P2015-140928A)
(43)【公開日】2015年8月3日
【審査請求日】2016年12月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】301071893
【氏名又は名称】株式会社ハーマン
(72)【発明者】
【氏名】内田 譲
(72)【発明者】
【氏名】高畑 賢志
【審査官】
杉山 豊博
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭61−265421(JP,A)
【文献】
特開2005−156087(JP,A)
【文献】
特開平11−264544(JP,A)
【文献】
特開2000−283414(JP,A)
【文献】
特開平02−017331(JP,A)
【文献】
特開2004−317076(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23Q 3/00
F23D 14/06
F23N 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーナ本体の環状の炎口形成部にバーナキャップが載置されて、前記炎口形成部と前記バーナキャップとの間に、径方向外方に向けて炎を形成する複数の炎口及び点火用炎口及び着火検出用炎口が周方向に沿って形成され、
前記バーナ本体が、上側バーナ本体と下側バーナ本体とを当接させる形態に構成され、
前記炎口形成部における前記点火用炎口に対応する箇所に、上下方向に縦長の点火プラグが装着され、
前記炎口形成部における前記炎口のうちの着火検出用炎口に対応する箇所に、径方向内方に向けて凹入する着火センサ装着用凹部が形成され、
前記着火検出用炎口に火炎が形成されたことを検出する上下方向に縦長の着火センサが、前記着火センサ装着用凹部に入り込ませた状態で装着されたガスコンロ用バーナであって、
前記点火プラグが前記着火センサより径方向外方に位置する形態で、かつ、平面視において、前記点火プラグと前記着火センサとが所定の間隔を隔てて装着され、
前記上側バーナ本体と前記下側バーナ本体との間に狭持される被固定部、及び、この被固定部から径方向内方側に延設される第1片、及び、前記被固定部から周方向側に延設される第2片を具備する固定具を備え、
前記被固定部を前記上側バーナ本体と前記下側バーナ本体との間に狭持した状態で、前記第1片によって前記着火センサを前記バーナ本体に対して径方向内方側に弾性的に付勢し、かつ、前記第2片によって前記点火プラグを前記バーナ本体に対して周方向に弾性的に付勢して、前記着火センサ及び前記点火プラグが前記バーナ本体に止着されるガスコンロ用バーナ。
【請求項2】
前記被固定部を前記上側バーナ本体と前記下側バーナ本体との間に狭持した状態で、前記第1片を弾性的に変形させることで前記着火センサが前記バーナ本体に着脱可能で、前記第2片を弾性的に変形させることで前記点火プラグが前記バーナ本体に着脱可能に構成される請求項1記載のガスコンロ用バーナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーナ本体の環状の炎口形成部にバーナキャップが載置されて、前記炎口形成部と前記バーナキャップとの間に、径方向外方に向けて炎を形成する複数の炎口及び点火用炎口が周方向に沿って形成され、
前記バーナ本体が、上側バーナ本体と下側バーナ本体とを当接させる形態に構成され、
前記炎口形成部における前記点火用炎口に対応する箇所に、上下方向に縦長の点火プラグが装着され、
前記炎口形成部における前記炎口のうちの着火検出用炎口に対応する箇所に、径方向内方に向けて凹入する着火センサ装着用凹部が形成され、
前記着火検出用炎口に火炎が形成されたことを検出する上下方向に縦長の着火センサが、前記着火センサ装着用凹部に入り込ませた状態で装着されたガスコンロ用バーナに関する。
【背景技術】
【0002】
上記ガスコンロ用バーナは、炎口形成部における点火用炎口に対応する箇所に、上下方向に縦長の点火プラグを装着して良好な点火が行え、また、炎口形成部における着火検出用炎口に対応する箇所に、径方向内方に向けて凹入する着火センサ装着用凹部が形成され、着火検出用炎口に火炎が形成されたことを検出する上下方向に縦長の着火センサを着火センサ装着用凹部に入り込ませた状態で装着して、着火センサを炎孔形成部に近づけることで着火センサによって適切に着火検出が行えるようにしたものである。
【0003】
かかるガスコンロ用バーナの従来例として、点火プラグと着火センサとが近接する状態で設けたものがある(例えば、特許文献1(
図2)参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−47626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のガスコンロ用バーナにおいては、点火プラグ及び着火センサをバーナ本体に止着する必要があるが、点火プラグ及び着火センサの夫々をバーナ本体に止着する固定具を別々に備えると製造コストが高くなってしまうという不都合があった。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、点火プラグ及び着火センサをバーナ本体に止着するための製造コストの低減されたガスコンロ用バーナを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のガスコンロ用バーナは、バーナ本体の環状の炎口形成部にバーナキャップが載置されて、前記炎口形成部と前記バーナキャップとの間に、径方向外方に向けて炎を形成する複数の炎口及び点火用炎口及び着火検出用炎口が周方向に沿って形成され、前記バーナ本体が、上側バーナ本体と下側バーナ本体とを当接させる形態に構成され、前記炎口形成部における前記点火用炎口に対応する箇所に、上下方向に縦長の点火プラグが装着され、前記炎口形成部における前記炎口のうちの着火検出用炎口に対応する箇所に、径方向内方に向けて凹入する着火センサ装着用凹部が形成され、前記着火検出用炎口に火炎が形成されたことを検出する上下方向に縦長の着火センサが、前記着火センサ装着用凹部に入り込ませた状態で装着されたものであって、その第1特徴構成は、
前記点火プラグが前記着火センサより径方向外方に位置する形態で、かつ、平面視において、前記点火プラグと前記着火センサとが所定の間隔を隔てて装着され、前記上側バーナ本体と前記下側バーナ本体との間に狭持される被固定部、及び、この被固定部から径方向内方側に延設される第1片、及び、前記被固定部から周方向側に延設される第2片を具備する固定具を備え、前記被固定部を前記上側バーナ本体と前記下側バーナ本体との間に狭持した状態で、前記第1片によって前記着火センサを前記バーナ本体に対して径方向内方側に弾性的に付勢し、かつ、前記第2片によって前記点火プラグを前記バーナ本体に対して周方向に弾性的に付勢して、前記着火センサ及び前記点火プラグが前記バーナ本体に止着される点を特徴とする。
【0008】
このように構成することで、点火プラグが着火センサより径方向外方に位置する形態とすることで、点火プラグと炎口形成部との距離が適切に維持でき、点火プラグと炎口形成部との間の空間距離が短すぎることによる放電のリークが防止できると共に、着火センサは、炎孔形成部に近づいた状態とすることができるから着火センサによって適切に着火検出が行える。
【0009】
そして、平面視において、点火プラグと着火センサとが所定の間隔を隔てて装着され、上側バーナ本体と下側バーナ本体との間に狭持される被固定部、及び、この被固定部から径方向内方側に延設される第1片、及び、被固定部から周方向側に延設される第2片を具備する固定具を備え、被固定部を前記上側バーナ本体と下側バーナ本体との間に狭持した状態で、第1片によっ着火センサをバーナ本体に対して径方向内方側に弾性的に付勢し、かつ、第2片によって点火プラグをバーナ本体に対して周方向に弾性的に付勢して、着火センサ及び点火プラグがバーナ本体に止着されるものである。
【0010】
従って、被固定部、及び、この被固定部から径方向内方側に延設される第1片、及び、被固定部から周方向側に延設される第2片を具備する固定具を備え、固定具の被固定部を上側バーナ本体と下側バーナ本体との間に狭持するだけで、簡単にしかも低い製造コストで、点火プラグと着火センサとをバーナ本体に止着することが可能となる。
【0011】
このように、第1特徴構成によれば、簡単にしかも低い製造コストで、点火プラグと着火センサとをバーナ本体に止着することが可能なガスコンロ用バーナを提供できる。
【0012】
本発明のガスコンロ用バーナの第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記被固定部を前記上側バーナ本体と前記下側バーナ本体との間に狭持した状態で、前記第1片を弾性的に変形させることで前記着火センサが前記バーナ本体に着脱可能で、前記第2片を弾性的に変形させることで前記点火プラグが前記バーナ本体に着脱可能に構成される点を特徴とする。
【0013】
すなわち、被固定部を上側バーナ本体と下側バーナ本体との間に狭持した状態で、第1片を弾性的に変形させることで着火センサがバーナ本体に着脱可能で、第2片を弾性的に変形させることで点火プラグがバーナ本体に着脱可能に構成されるから、被固定部を上側バーナ本体と下側バーナ本体との間に狭持した後に着火センサ及び点火プラグをバーナ本体に着脱可能に構成される。
【0014】
したがって、被固定部を上側バーナ本体と下側バーナ本体との間に狭持する際に、炎口形成部における着火センサ及び点火プラグ夫々の装着位置に、着火センサ及び点火プラグを保持しながら被固定部を上側バーナ本体と下側バーナ本体との間に狭持する必要がないことになり、簡単に被固定部の上側バーナ本体と下側バーナ本体との間への狭持が行えるものであり作業性がよい。
【0015】
要するに、本発明の第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成による作用効果に加えて、一層簡単に点火プラグと着火センサとをバーナ本体に止着することが可能なガスコンロ用バーナとすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、簡単にしかも低い製造コストで、点火プラグと着火センサとをバーナ本体に止着することが可能なガスコンロ用バーナを提供できる。
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1による効果に加えて、一層簡単に点火プラグと着火センサとをバーナ本体に止着することが可能なガスコンロ用バーナとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】ガスコンロ用バーナを具備するガスコンロの斜視図
【
図3】バーナキャップを外した状態のガスコンロ用バーナを示す(a)背面図、(b)底面図
【
図4】バーナキャップを外した状態のガスコンロ用バーナを示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0018】
〔実施形態〕
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
ガスコンロAは、
図1に示すように、概ね箱状をし、内部に収納するガスコンロ用バーナBの上部を上方に露出させる上開口(不図示)を有する機器本体10と、機器本体10の上面を覆う天板11と、を備えるものである。本実施形態においては、ガスコンロAは、図示しないが、キッチン等に設置されるカウンターに穿設された開口部に嵌入(挿入)されて設置されるドロップインコンロであるが、特に限定されない。
【0019】
本実施形態においては、ガスコンロ用バーナBとして、
図1に示すように、大火力バーナBa、標準火力バーナBb、小火力バーナBcの三個が設けてあり、夫々のガスコンロ用バーナBの周囲には、天板11とガスコンロ用バーナBとの間から機器本体10内への煮こぼれ等の侵入を防止するバーナリング12、及び、ガスコンロ用バーナBによって加熱する調理容器(不図示)を載置するための五徳13を備え、夫々のガスコンロ用バーナBの中央から上方に向けて、ガスコンロ用バーナBによって加熱する調理容器の底面の温度を検出する鍋底温度センサ14を備える。また、グリル部15、及び、グリル部15の前面開口を閉塞するグリル扉15aを備え、グリル部用のバーナ(不図示)やガスコンロ用バーナBの点消火操作及び火力調節を行う操作部17をガスコンロAの前面に備える。
【0020】
これら大火力バーナBa、標準火力バーナBb、小火力バーナBcは、基本的に同じ構造になっている。なお、ガスコンロ用バーナBの個数は三個に限定されず、一個、二個、四個以上でもよく、また、複数のガスコンロ用バーナBの火力は同じでも異なってもよく、限定されない。ガスコンロ用バーナBは、その一部が、天板11のバーナ挿通開口から天板11上に露出し、天板11は、本実施形態においてはガラス天板であるが、ガラス天板に限定されない。
【0021】
ガスコンロ用バーナBは、
図2、
図3、
図4に示すように、上側バーナ本体2Uと下側バーナ本体2Sとを当接させて構成されるバーナ本体2と、バーナ本体2の上に脱着自在で載設されるバーナキャップ3とを備え、機器本体10内に収納される。なお、バーナキャップ3上には、煮こぼれ等がバーナキャップ3に落下することを防止するカバー体34を備える。
【0022】
バーナ本体2は、
図3に示すように、環状(例えば円環状)に形成される。バーナ本体2及びバーナキャップ3は、アルミダイキャスト製である。バーナ本体2の上面は、環状の炎口形成部9を構成する。
【0023】
図2に示すように、炎口形成部9にバーナキャップ3が載置されて、炎口形成部9とバーナキャップ3との間に、径方向外方に向けて炎を形成する複数の炎口Eが周方向に沿って形成される。複数の炎口Eの一部は点火用炎口F(不図示)となっており、また、複数の炎口Eの一部は着火検出用炎口Et(不図示)となっている。
【0024】
図3に示すように、炎口形成部9における点火用炎口Fに対応する係方向外方側の箇所には、上下方向に縦長の点火プラグPが装着されており、バーナキャップ3から径方向外方に向けて形成された点火スパークターゲットG(不図示)と点火プラグPとの間に点火スパークを発生する。
【0025】
また、炎口形成部9における炎口Eのうちの着火検出用炎口Etに対応する箇所には、径方向内方に向けて凹入する着火センサ装着用凹部Wが形成され、着火検出用炎口Etに火炎が形成されたことを検出する上下方向に縦長の着火センサQが、着火センサ装着用凹部Wに入り込ませた状態でバーナ本体2に装着されている。
【0026】
図3(b)に示すように、点火プラグPが着火センサQよりやや径方向外方に位置する。また、平面視において、点火プラグPと着火センサQとは、後述する固定具Kが配置可能なように所定の間隔Sを隔ててバーナ本体2に装着されている。ここで所定の間隔Sとは、後述する固定具Kにて点火プラグP及び着火センサQをバーナ本体2に止着するために必要な間隔であるということである。
【0027】
固定具Kは、
図5に示すように、被固定部H、及び、被固定部Hから延設される第1片K1、及び、被固定部Hから延設される第2片K2を具備する。
図3、
図4に示すように、被固定部Hは、上側バーナ本体2Uと下側バーナ本体2Sとの間に狭持され、被固定部Hが上側バーナ本体2Uと下側バーナ本体2Sとの間に狭持されたとき、被固定部Hに形成された回り止め孔Mに下側バーナ本体2Sに備えるボス(不図示)が嵌入して、被固定部Hが上側バーナ本体2Uと下側バーナ本体2Sとの間に回り止め状態で狭持される。
【0028】
そして、固定具Kは、被固定部Hが上側バーナ本体2Uと下側バーナ本体2Sとの間に回り止め状態で狭持されたとき、第1片K1が被固定部Hから径方向内方側に延設され、第2片K2が被固定部Hから周方向側に延設されるように構成される。
【0029】
図3、
図4に示すように、被固定部Hを上側バーナ本体2Uと下側バーナ本体2Uとの間に回り止め状態で狭持した状態で、第1片K1が着火センサQをバーナ本体2に対して径方向内方側に弾性的に付勢し、かつ、第2片K2によって点火プラグPをバーナ本体2に対して周方向に弾性的に付勢する。このようにして、着火センサQ及び点火プラグPがバーナ本体2に止着される。
【0030】
なお、被固定部Hを上側バーナ本体2Uと下側バーナ本体2Sとの間に回り止め状態で狭持した状態で、第1片K1を弾性的に変形させることで着火センサQがバーナ本体2に着脱可能であり、また、被固定部Hを上側バーナ本体2Uと下側バーナ本体2Sとの間に回り止め状態で狭持した状態で、第2片K2を弾性的に変形させることで点火プラグPがバーナ本体2に着脱可能に構成してあるので、固定具Kを上側バーナ本体2Uと下側バーナ本体2Sとの間に回り止め状態で狭持した後に、固定具Kを上側バーナ本体2Uと下側バーナ本体2Sとの間から取り外すことなく、第1片K1を弾性的に変形させることで着火センサQがバーナ本体2に着脱可能であり、また、固定具Kを上側バーナ本体2Uと下側バーナ本体2Sとの間から取り外すことなく、第2片K2を弾性的に変形させることで点火プラグPがバーナ本体2に着脱可能である。
【符号の説明】
【0031】
A ガスコンロ
B ガスコンロ用バーナ
2 バーナ本体
2U 上側バーナ本体
2S 下側バーナ本体
3 バーナキャップ
9 炎口形成部
10 機器本体
11 天板
12 バーナリング
13 五徳
14 鍋底温度センサ
15 グリル部
15a グリル扉
17 操作部
E 炎口
Et 着火検出用炎口
F 点火用炎口
G 点火スパークターゲット
K 固定具
H 被固定部
K1 第1片
K2 第2片
M 回り止め孔
P 点火プラグ
Q 着火センサ
S 所定の間隔
W 着火センサ装着用凹部