【実施例】
【0085】
試験方法
ヘイズ及び透明性
ヘイズガード(Hazeguard)(登録商標)プラスヘイズメーター(Plus Hazemeter)(BYK−ガードナーUSA(BYK-Gardner USA)製)を用いて、ヘイズと透明性について、フィルムを測定した。ヘイズはASTM D−1003に従って、透明性は、前記計器のマニュアルに記載の試験方法に従って測定した。
【0086】
利得
輝度上昇は、液晶ディスプレイの輝度上昇の測定値をシミュレートするように設計された「利得試験機」を用いて測定した。利得試験機は、スポット光度計と、バックライトからの1つの偏光のみが光度計によって測定されるように、スポット光度計との間に偏光子を備える好適なバックライトを用いて製作した。好適なスポット光度計としては、ミノルタ(Minolta)LS−100及びLS−110が挙げられる。バックライトは、ランドマーク(Landmark)から入手し、偏光子は、偏光子の通過軸がバックライトの長軸と揃うように配向した高コントラストディスプレイ偏光子であった。サンプルの通過軸が高コントラスト偏光子の通過軸と揃うように、サンプルフィルムを上記試験機に挿入した。バックライト全体を覆うほど十分に大きくサンプルを作製した。輝度上昇又は利得は、偏光フィルムを備える利得試験機の輝度の、偏光フィルムのない利得試験機の輝度に対する比率として測定した。
【0087】
反り試験
熱衝撃チャンバ(エンバイロトロニクス社(Envirotronics, Inc.)製のモデルSV4−2−2−15、環境試験チャンバ(Environmental Test Chamber))の中にフィルムを配置して、96回のサイクルを行うことによって、反りについて、フィルムを試験した。各サイクルは、85℃で1時間の後に−35℃で1時間という構成であった。その後、このフィルムをチャンバから除去し、しわを検査する。フィルムの表面全体に多くの深いしわが存在する場合には、反りは容認できないと考えられる。浅いしわが殆ど無い、又は、フィルムが滑らかに見える場合に、反りは一般に容認できると考えられる。
【0088】
比較例
PENが交互になっている層から反射偏光子(DBEF)を作製し、ゴムロールとマット仕上げのキャスティングホイールとの間のニップの直前に、CoPEN5545HD(ジカルボン酸コモノマーとして55モル%のナフタレンジカルボン酸と、45モル%のテレフタル酸ジメチル、及び、ヒドロキシルコモノマーとして95.8モル%のエチレングリコールと、4モル%の1,6ヘキサンジオールと、0.2モル%のトリメチロールプロパンを含む)を赤外線加熱で65℃まで予熱した。CoPEN5545HD接着層とスチレンアクリロニトリル(ダウケミカル(Dow Chemical)製のタイリル(TYRIL)880)の高弾性層をDBEFの上に共押出し、ニップの中に、毎分7.5フィートでコーティングした。これらのポリマーを、271℃で、CoPEN5545HD接着結合層の厚さ127μm(0.5ミル)、タイリル(TYRIL)880高弾性層の厚さ150μm(6ミル)で共押出した150rmsの表面粗さにビードブラストしたマット仕上げのキャスティングホイールにタイリル(TYRIL)880高弾性層を押し付けた。すなわち、タイリル(TYRIL)880ポリマー層を拡散表面でエンボス加工した。同様の共押出コーティングをDBEF反射偏光子の反対側に施した。この構造体は、米国特許第6,673,425号の実施例3に記載されているものと同じである。この構造体は、85℃に加熱してから−35℃に冷却したとき、反りをほとんど又は全く呈さなかった。しかし、この構造を、従来のダイカットプロセス(軟質ゴムパッドに均一に押し当てられた軟質ゴム裏張りを有するスチールルールダイ)によって、液晶ディスプレイ内で用いるのに適した部品寸法に変換したところ、構造体の縁部に沿って1mmを超える亀裂が形成された。
【0089】
(実施例1)
ポリカーボネート(バイエル(Bayer)製のマクロロン(MAKROLON)2207)のコア層と、SAN(ダウ(DOW)製のタイリル(TYRIL)880)のスキン層を有する3層フィルムを、260℃(500°F)未満のSAN押出プロセス温度で共押出し、ニップの中に、半球様の複製表面を有するキャスティングツールに対して8927kg/m(500ポンド/直線インチ)の圧力、52℃(125°F)の温度でコーティングした。キャスティングライン速度は、0.38m/s(78フィート/分)で、フィルムの脆性によるウェブハンドリングの問題はなかった。この3層フィルムは、127μm(5ミル)の厚みを有し、スキン層:コア層:スキン層の厚さ比は2:1:2であった。このフィルムは、99%のヘイズと50%の透明性を有し、縁の亀裂なしで細かく切断された。このフィルムは、1.33の利得を呈すると共に、85℃に加熱してから−35℃に冷却したとき、反りをほとんど又は全く呈さなかった。このフィルムを、従来のダイカットプロセス(軟質ゴムパッドに均一に押し当てられた軟質ゴム裏張りを有するスチールルールダイ)によって、液晶ディスプレイ内で用いるのに適した部品寸法に変換したところ、フィルムの縁部に沿って0.5mmを超える亀裂は形成されなかった。
【0090】
(実施例2)
約110℃のTgを有するポリカーボネート/コポリエステル混合物(イーストマンケミカル(Eastman Chemical)製のSA115)のコア層と、SAN(ダウ(DOW)製のタイリル(TYRIL)880)のスキン層を有する3層フィルムを、260℃(500°F)未満のSAN押出プロセス温度で共押出し、半球様の複製表面を有するベルトキャスティングツールに対して892kg/m(50ポンド/直線インチ)の圧力、68℃(155°F)の温度で、ニップの中に入れた。キャスティングライン速度は、0.127m/秒(25フィート/分)で、フィルムの脆性によるウェブハンドリングの問題はなかった。この3層フィルムは、178μm(7ミル)の厚みを有し、スキン層:コア層:スキン層の厚さ比は2.5:2:2.5であった。このフィルムは、52%のヘイズと9.4%の透明性を有し、縁の亀裂なしに細かく切断された。このフィルムは1.11の利得を呈した。このフィルムに対して前記反り試験を行った後、反りはほどんと又は全く観察されなかった。
【0091】
このフィルムを切断して、紫外線硬化アクリル酸系接着剤を用いて、切断片を反射偏光フィルム(3M(商標)社製のビキュイティ(Vikuiti)(商標)DBEF)の反対側に付着させた。得られたラミネート反射偏光子は、1.64の利得を有すると共に、85℃に加熱してから−35℃に冷却したとき、反りをほとんど又は全く呈さなかった。このフィルムを、従来のダイカットプロセス(軟質ゴムパッドに均一に押し当てられた軟質ゴム裏張りを有するスチールルールダイ)によって、液晶ディスプレイ内で用いるのに適した部品寸法に変換したところ、フィルムの縁部に沿って0.5mmを超える亀裂は形成されなかった。
【0092】
(実施例3)
ポリカーボネートと非晶質ポリエステルとの混合物(GE製のザイレックス(XYLEX)7200)のコア層と、SAN(ダウ(Dow)製のタイリル(TYRIL)880)のスキン層を有する3層フィルムを、実施例2で記載されているように共押出した。この3層フィルムは、178μm(7ミル)の厚みを有すると共に、スキン層:コア層:スキン層の厚さ比は2.5:2:2.5であった。このフィルムは、52%のヘイズと9.4%の透明性を有し、縁の亀裂なしに細かく切断された。このフィルムは、1.11の利得を呈すると共に、85℃に加熱してから−35℃に冷却したとき、反りをほとんど又は全く呈さなかった。
【0093】
このフィルムを切断して、紫外線硬化アクリル酸系接着剤を用いて、切断片を反射偏光フィルム(3M(商標)社製のビキュイティ(Vikuiti)(商標)DBEF)の反対側に付着させた。得られたラミネート反射偏光子は1.64の利得を有した。このフィルムに対して前記反り試験を行った後、反りはほとんど又は全く観察されなかった。このフィルムを、従来のダイカットプロセス(軟質ゴムパッドに均一に押し当てられた軟質ゴム裏張りを有するスチールルールダイ)によって、液晶ディスプレイ内で用いるのに適した部品寸法に変換したところ、フィルムの縁部に沿って0.5mmを超える亀裂は形成されなかった。
【0094】
(実施例4)
CoPEN5545HDは、1,6−ヘキサンジオールを含むジオールの混合物と縮合されるナフタレンジカルボン酸とテレフタル酸の酸及び/又はエステルを用いて作られたコポリエステルである。具体的には、55モル%の二酸部分が、ナフタレンジカルボン酸又はそのエステルの使用によって得られ、45モル%の二酸部分が、テレフタル酸又はそのエステルの使用によって得られる。
【0095】
SAN(タイリル(TYRIL)880)の上部スキン層、ポリカーボネート(バイエル(Bayer)製のマクロロン(MAKROLON)2207)のコア層と、コポリエステル(3M(商標)社製のCoPEN5545HD)の下部スキン層(結合層として)を有する3層フィルムを、反射偏光フィルム(3M(商標)社製のビキュイティ(Vikuiti)(商標)DBEF)の上に共押出し、同時に、細長い半球様の複製表面を有するキャスティングツールに対して8070kg/m(452ポンド/直線インチ)の圧力、104℃(220°F)の温度で、ニップの中にコーティングした。キャスティングライン速度は、0.38m/秒(75フィート/分)で、フィルムの脆性によるウェブハンドリングの問題はなかった。この3層フィルムは、127μm(5ミル)の厚みを有すると共に、スキン層:コア層:結合層の厚さ比は2:2:1であった。このフィルムは、ガードナー(Gardner)ヘイズメーターで測定した場合において約97%のヘイズと約8%の透明性を有した。このフィルムは、実効伝送試験機を用いて割り出した場合において、1.82の利得係数を呈した(DBEFフィルムの利得係数は1.68であった)。このフィルムに対して前記反り試験を行った後、反りはほどんと又は全く観察されなかった。このフィルムを、従来のダイカットプロセス(軟質ゴムパッドに均一に押し当てられた軟質ゴム裏張りを有するスチールルールダイ)によって、液晶ディスプレイ内で用いるのに適した部品寸法に変換したところ、フィルムの縁部に沿って0.5mmを超える亀裂は形成されなかった。
【0096】
追加の実施形態
以下の実施例は、作製することのできる追加の実施形態を示すものである。
【0097】
実施形態1
ポリカーボネート(バイエル(Bayer)製のマクロロン(MAKROLON)2207)のコア層と、スチレンアクリレートコポリマー(ノバケミカル(Nova Chemical)製のNAS36)のスキン層を有する3層フィルムを、実施例1で記載されているように作製する。
【0098】
実施形態2
約110℃のTgを有するポリカーボネート/コポリエステルの混合物(イーストマンケミカル(Eastman Chemical)製のSA115)のコア層と、SAN(ダウ(Dow)製のタイリル(TYRIL)880)の中間スキン層と、中密度ポリエチレンとのプロピレン系ランダムコポリマーの混合物(トータルペトロケミカルズ(Total Petrochemicals)製のトータルポリプロピレン(TOTAL POLYPROPYLENE)8650、60重量%/CPケミカルズ(CP Chemicals)製のTR130、40重量%)の外側スキン層を有する5層フィルムを、キャスティングホイールの表面に対して892kg/m(50ポンド/直線インチ)の圧力、32℃(90°F)の温度、0.127m/秒(25フィート/分)のキャスティングライン速度で、ニップの中に共押出することによって作製する。この5層フィルムは、178μm(7ミル)の厚みを有すると共に、外側スキン層:中間スキン層:コア層:中間スキン層:外側スキン層の厚さ比が1.5:2:1:2:1.5になるように作製する。続いて、外側スキン層を取り外し、得られた3層フィルムを細片に切断する。
【0099】
紫外線硬化アクリル酸系接着剤を用いて、3層フィルムの1つ以上の切断片を反射偏光フィルムに付着させる。様々な組み合わせの押出フィルムを反射偏光子に付着させる。例えば、
図7に示されているように、この実施形態のフィルムを反射偏光子の下側に付着させ、実施例1のフィルムを上側に付着させる。
【0100】
実施形態3
スチレンアクリレートコポリマー(ノバケミカル(Nova Chemical)製のNAS36)の上部スキン層と、ポリカーボネート(バイエル(Bayer)製のマクロロン(MAKROLON)2207)のコア層と、コポリエステル(イーストマンケミカル(Eastman Chemical)製のPETG 6763)の下部スキン層(結合層として)を有する3層フィルムを、反射偏光フィルムの上に共押出し、同時に、半球様の複製表面を有するキャスティングツールに対して8927kg/m(500ポンド/直線インチ)の圧力、96℃(250°F)の温度、0.38m/秒(75フィート/分)のキャスティングライン速度で、ニップの中にコーティングする。この3層コーティング層は、127μm(5ミル)の総厚を有すると共に、スキン層:コア層:結合層の厚さ比は、2:2:1である。所望に応じて、同じ3つの材料を反射偏光フィルムの反対側の上に共押出する。スキン層は、構造化してもしなくてもよい。
【0101】
実施形態4
SAN(ダウ(Dow)製のタイリル(TYRIL))の上部スキン層と、ポリカーボネート(バイエル(Bayer)製のマクロロン(MAKROLON)2207)のコア層と、コポリエステル(イーストマンケミカル(Eastman Chemical)製のPETG 6763)の下部スキン層(結合層として)を有する3層フィルムを、反射偏光フィルムの上に共押出し、同時に、半球様の複製表面を有するキャスティングツールに対して8927kg/m(500ポンド/直線インチ)の圧力、96℃(250°F)の温度、0.38m/秒(75フィート/分)のキャスティングライン速度で、ニップの中にコーティングする。この3層コーティング層は、127μm(5ミル)の総厚を有すると共に、スキン層:コア層:結合層の厚さ比は、2:2:1である。所望に応じて、同じ3つの材料を反射偏光フィルムの反対側の上に共押出し、外側スキン層を任意で構造化する。
【0102】
実施形態5
CoPEN7525HDは、1,6−ヘキサンジオールを含むジオールの混合物と縮合されるナフタレンジカルボン酸とテレフタル酸の酸及び/又はエステルを用いて作られたコポリエステルである。具体的には、75モル%の二酸部分が、ナフタレンジカルボン酸又はそのエステルの使用によって得られ、25モル%の二酸部分が、テレフタル酸又はそのエステルの使用によって得られる。
【0103】
ポリカーボネート(バイエル(Bayer)製のマクロロン(MAKROLON)2207)のコア層と、SAN(ダウ(Dow)製のタイリル(TYRIL)880)の中間スキン層と、コポリエステル(CoPEN7525HD)の外側スキン層を有する5層フィルムを、半球様の複製表面を有するキャスティングツールに対して8927kg/m(500ポンド/直線インチ)の圧力、52℃(125°F)の温度、0.38m/秒(75フィート/分)のキャスティングライン速度で、ニップの中に共押出することによって作製する。この5層フィルムは、178μm(7ミル)の厚みを有すると共に、外側スキン層:中間スキン層:コア層:中間スキン層:外側スキン層の厚さ比は、1:2:1:2:1である。得られたフィルムは、少なくとも1.3の利得と、90%を超えるヘイズを有する。
【0104】
実施形態6
ポリカーボネート(バイエル(Bayer)製のマクロロン(MAKROLON)2207)のコア層と、SAN(ダウ(Dow)製のタイリル(TYRIL)880)の中間スキン層と、コポリエステル(CoPEN7525HD)の外側スキン層を有する5層フィルムを、反射偏光フィルムの上に共押出し、同時に、半球様の複製表面を有するキャスティングツールに対して8927kg/m(500ポンド/直線インチ)の圧力、52℃(125°F)の温度、0.38m/秒(75フィート/分)のキャスティングライン速度で、ニップの中にコーティングする。この5層コーティング層は、127μm(5ミル)の総厚を有すると共に、外側スキン層:中間スキン層:コア層:中間スキン層:外側スキン層の厚さ比は、1:2:1:2:1である。所望に応じて、同じ5つの材料を反射偏光フィルムの反対側の上に共押出し、外側スキン層を任意で構造化する。
【0105】
実施形態7
ケイ酸マグネシウムを有する有核結晶性コポリエチレンテレフタレートを以下のように調製する。バッチ反応器にテレフタル酸ジメチル(5,000kg)、エチレングリコール(3,002kg)、500kgのエチレングリコール中に事前に溶解させたケイ酸マグネシウム(33kg)、酢酸マンガン(II)(1.2kg)、及び酢酸アンチモン(III)(1.6kg)を入れる。この混合物を1520トール(2×10
5N/m
2)の圧力で254℃まで加熱しながら、エステル交換反応で副生されるメタノールを除去する。1,649kgのメタノールが除去された後、ホスホノ酢酸トリエチル(2.45kg)を反応器具に加え、圧力を1トール(131N/m
2)まで徐々に低下させながら、280℃まで加熱する。0.74の固有粘度(フェノール/ジクロロベンゼンの60/40混合物中で測定)を有するポリマーが生成されるまで、縮合による副生物であるエチレングリコールを継続的に除去する。
【0106】
有核結晶性コポリエステルの上部スキン層と、ポリカーボネート(バイエル(Bayer)製のマクロロン(MAKROLON)2207)のコア層と、コポリエステル(イーストマンケミカル(Eastman Chemical)製のPETG 6763)の下部スキン層(結合層として)を有する3層フィルムを反射偏光フィルムの上に共押出し、同時に、半球様の複製表面を有するキャスティングツールに対して8927kg/m(500ポンド/直線インチ)の圧力、24℃(75°F)の温度、0.38m/秒(75フィート/分)のキャスティングライン速度で、ニップの中にコーティングする。この3層コーティング層は、127μm(5ミル)の総厚を有すると共に、外側スキン層:コア層:結合層の厚さ比は、2:2:1である。所望に応じて、同じ3つの材料を反射偏光フィルムの反対側の上に共押出し、外側スキン層を任意で構造化する。
【0107】
実施形態8
ケイ酸マグネシウムを有するコポリエチレンテレフタレートを以下のように作製する。バッチ反応器に、1,4テレフタル酸ジメチル(4,866kg)、1,3,5ジメチルナトリウムスルホン化イソフタレート(230kg)、エチレングリコール(3,002kg)、500kgのエチレングリコール中に事前に溶解させた酢酸ナトリウム(33kg)、酢酸コバルト(0.5kg)、酢酸亜鉛(1.1)、及び酢酸アンチモン(III)(1.6kg)を入れる。この混合物を1520トール(2×10
5N/m
2)の圧力で254℃まで加熱しながら、エステル交換反応で副生されるメタノールを除去する。1,649kgのメタノールが除去された後、ホスホノ酢酸トリエチル(1.5kg)を反応器具に加え、圧力を1トール(131N/m
2)まで徐々に低下させながら、280℃まで加熱する。0.74の固有粘度(フェノール/ジクロロベンゼンの60/40混合物中で測定)を有するポリマーが生成されるまで、縮合による副生物であるエチレングリコールを継続的に除去する。
【0108】
有核結晶性コポリエステルの外側スキン層と、ポリカーボネート(バイエル(Bayer)製のマクロロン(MAKROLON)2207)のコア層と、コポリエステル(イーストマンケミカル(Eastman Chemical)製のPETG 6763)の下部スキン層(結合層として)を有する3層フィルムを反射偏光フィルムの上に共押出し、同時に、半球様の副生表面を有するキャスティングツールに対して8927kg/m(500ポンド/直線インチ)の圧力、24℃(75°F)の温度、0.38m/秒(75フィート/分)のキャスティングライン速度で、ニップの中にコーティングする。この3層コーティング層は、127μm(5ミル)の総厚を有すると共に、外側スキン層:コア層:結合層の厚さ比は、2:2:1である。所望に応じて、同じ3つの材料を反射偏光フィルムの反対側の上に共押出し、外側スキン層を任意で構造化する。
【0109】
実施形態9
PETを0.5重量%のメチレンビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)酸リン酸ナトリウム(ユーテックケミカル(Eutec Chemical)製のユースタブ(EUSTAB)NA−11と混合することによって、有核結晶性コポリエステルを調製する。バッチ反応器に、テレフタル酸ジメチル(5,000kg)、エチレングリコール(3,502kg)、酢酸マンガン(II)(1.2kg)、及び酢酸アンチモン(III)(1.6kg)を入れるこの混合物を2気圧の圧力(1520トール、つまり2×10
5N/m
2)で254℃まで加熱しながら、エステル交換反応で副生されるメタノールを除去する。1,649kgのメタノールが除去された後、ホスホノ酢酸トリエチル(2.45kg)を反応器具に加え、圧力を1トール(131N/m
2)まで徐々に低下させながら、280℃まで加熱する。0.74の固有粘度(フェノール/ジクロロベンゼンの60/40混合物中で測定)を有するポリマーが生成されるまで、縮合による副生物であるエチレングリコールを継続的に除去する。
【0110】
有核結晶性コポリエステルの外側スキン層と、ポリカーボネート(バイエル(Bayer)製のマクロロン(MAKROLON)2207)のコア層と、コポリエステル(イーストマンケミカル(Eastman Chemical)製のPETG 6763)の下部スキン層(結合層として)を有する3層フィルムを反射偏光フィルムの上に共押出し、同時に、半球様の副生表面を有するキャスティングツールに対して8927kg/m(500ポンド/直線インチ)の圧力、24℃(75°F)の温度、0.38m/秒(75フィート/分)のキャスティングライン速度で、ニップの中にコーティングする。この3層コーティング層は、127μm(5ミル)の総厚を有すると共に、外側スキン層:コア層:結合層の厚さ比は、2:2:1である。所望に応じて、同じ3つの材料を反射偏光フィルムの反対側の上に共押出し、外側スキン層を任意で構造化する。
【0111】
実施形態10
ポリカーボネート/コポリエステルブレンド(イーストマンケミカル(Eastman Chemical)製のSA115)のスキン層と、SAN(ダウ(Dow)製のタイリル(TYRIL)880)のコア層を有する3層フィルムを、260℃(500°F)未満のSAN押出プロセス温度で共押出し、ニップの中に、半球様の複製表面を有するベルトキャスティングツールに対して892kg/m(50ポンド/直線インチ)の圧力、68℃(155°F)の温度で入れる。環境安定性の向上のために、2重量%の紫外線吸収剤(チヌビン(TINUVIN)1577)と0.2重量%の抗酸化剤(ウルトラノックス(ULTRANOX)626)をSA115のスキン層の中に押出混合する。このフィルムは、少なくとも毎分50メートルのキャスティングライン速度で作製し、フィルムの脆性によるウェブハンドリングの問題がないようにする。この3層フィルムは、150μm(6ミル)の厚みを有すると共に、スキン層:コア層:スキン層の厚みの厚さ比は、0.5:5:0.5である。このフィルムは、少なくとも1.26の利得と、52%のヘイズと、9.4%の透明性を有し、縁の亀裂なしに細かく切断される。
【0112】
この3層フィルムを、反射偏光フィルム(3M(商標)社製のビキュイティ(Vikuiti)(商標)DBEF)の反対側の上に共押出コーティングする。得られたラミネート反射偏光子は、少なくとも1.64の利得を有し、前記反り試験を用いて試験すると、ほとんど又は全く反りを呈さない。このラミネートを従来のダイカットプロセス(軟質ゴムパッドに均一に押し当てられた軟質ゴム裏張りを有するスチールルールダイ)によって、液晶ディスプレイ内で用いるのに適した部品寸法に変換したところ、ラミネートの縁部に沿って0.5mmを超える亀裂は形成されなかった。
【0113】
実施形態11
ポリカーボネート/コポリエステルブレンド(GE製のザイレックス(XYLEX)7200)のスキン層と、SAN(ダウ(Dow)製のタイリル(TYRIL)880)のコア層を有する3層フィルムを、半球様構造体を有するベルトキャスティングツールの上に共押出する。環境安定性の向上のために、2重量%の紫外線吸収剤(チヌビン(TINUVIN)1577)と0.2重量%の抗酸化剤(ウルトラノックス(ULTRANOX)626)をザイレックス(XYLEX)7200のスキン層の中に押出混合する。このフィルムは、少なくとも毎分50メートルのキャスティングライン速度で作製し、フィルムの脆性によるウェブハンドリングの問題がないようにする。この3層フィルムは、150μm(6ミル)の厚みを有すると共に、スキン層:コア層:スキン層の厚みの厚さ比は、0.5:5:0.5である。このフィルムは、少なくとも1.26の利得と、52%のヘイズと、9.4%の透明性を有し、縁の亀裂なしで細片に切断される。
【0114】
この3層フィルムを、反射偏光フィルム(3M(商標)社製のビキュイティ(Vikuiti)(商標)DBEF)の反対側の上に共押出コーティングする。得られたラミネート反射偏光子は、少なくとも1.64の利得を有すると共に、85℃に加熱してから−35℃に冷却するとき、反りをほとんど又は全く呈さない。このラミネートを従来のダイカットプロセス(軟質ゴムパッドに均一に押し当てられた軟質ゴム裏張りを有するスチールルールダイ)によって、液晶ディスプレイ内で用いるのに適した部品寸法に変換したところ、ラミネートの縁部に沿って0.5mmを超える亀裂は形成されない。
(態様)
(態様1)
光をコリメートする構造化上面を有する上層と、
前記構造化上面の反対側で前記上面に固定されたコア層と、
前記上層の反対側で前記コア層に固定された下層と、
を含む光学物品であって、
前記上層又は前記コア層のいずれかが、ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPaを超える曲げ弾性率を有する第1の押出可能なポリマーを含み、もう一方の層が第2の押出可能なポリマーを含み、前記第2の押出可能なポリマーが、ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPa以下の曲げ弾性率と、ASTM D256に従って測定した場合において約40J/mを超える衝撃強度と、ASTM D638に従って測定した場合において約5%を超える引張破断伸度とを有し、
前記下層が第3の押出可能なポリマーを含む光学物品。
(態様2)
前記構造化上面が、光を拡散させる、態様1に記載の光学物品。
(態様3)
前記構造化上面が、レンズ形若しくはプリズム形、又はこれらの組み合わせを有する複数の構造体を含む、態様1に記載の光学物品。
(態様4)
前記構造体が、不揃いの形及び寸法を有する、態様3に記載の光学物品。
(態様5)
前記構造化上面が、半球形、長円形、円錐形、放物線形、若しくは角錘形、又はこれらの組み合わせを有する複数の構造体を含む、態様1に記載の光学物品。
(態様6)
前記構造体が、不揃いの形及び寸法を有する、態様5に記載の光学物品。
(態様7)
前記構造化上面が、不揃いの形及び寸法を有する複数の構造体を含む、態様1に記載の光学物品。
(態様8)
前記構造化上面が、複数の構造体を含み、各構造体が、約1〜約100μmの寸法を有する、態様1に記載の光学物品。
(態様9)
前記第1の押出可能なポリマーが、ASTM D790に従って測定した場合において約3GPaを超える曲げ弾性率を有する、態様1に記載の光学物品。
(態様10)
前記上層が、第1の押出可能なポリマーを含み、前記第1の押出可能なポリマーが、約140℃未満のTgを有する、態様1に記載の光学物品。
(態様11)
前記第1の押出可能なポリマーが、約85〜約120℃のTgを有する、態様10に記載の光学物品。
(態様12)
前記第1の押出可能なポリマーが、スチレンアクリロニトリルコポリマー、スチレン(メタ)アクリレートコポリマー、ポリメチルメタクリレート、スチレン無水マレイン酸コポリマー、有核半結晶性ポリエステル、ポリエチレンナフタレートのコポリマー、ポリイミド、ポリイミドコポリマー、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、シンジオクタクチック(syndiodactic)ポリスチレン、ポリフェニレンオキサイド、及びアクリロニトリルとブタジエンとスチレンとのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、態様1に記載の光学物品。
(態様13)
前記上層が、繊維、球体、ナノ粒子、又はこれらの組み合わせを含む、態様1に記載の光学物品。
(態様14)
前記第2の押出可能なポリマーが、ASTM D638に従って測定した場合において約10%を超える引張破断伸度を有する、態様1に記載の光学物品。
(態様15)
前記上層が、前記第2の押出可能なポリマーを含み、前記第2の押出可能なポリマーが、約140℃未満のTgを有する、態様1に記載の光学物品。
(態様16)
前記第2の押出可能なポリマーが、約85〜約120℃のTgを有する、態様15に記載の光学物品。
(態様17)
前記第2の押出可能なポリマーが、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリカーボネートとポリエステルとの混合物、スチレンのコポリマー、アクリロニトリルとブタジエンとスチレンとのコポリマー、スチレンのアルケン重合中間ブロックとのブロックコポリマー、酸及び/又は無水物の官能基を有するポリオレフィン、並びにポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、態様1に記載の光学物品。
(態様18)
前記コア層が、繊維、球体、ナノ粒子、又はこれらの組み合わせを含む、態様1に記載の光学物品。
(態様19)
前記上層が、前記第1の押出可能なポリマーを含み、前記第1及び前記第3の押出可能なポリマーが同じである、態様1に記載の光学物品。
(態様20)
前記第3の押出可能なポリマーが、ポリエステル、官能基変性ポリオレフィン及びポリウレタンからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、態様1に記載の光学物品。
(態様21)
前記下層が、前記コア層の反対側に構造化下面を含み、前記構造化下面が光を拡散させる、態様1に記載の光学物品。
(態様22)
前記下層が、前記コア層の反対側に構造化下面を含み、前記構造化上面が光をコリメートするよりも少なく、前記構造化下面が光をデコリメートする、態様1に記載の光学物品。
(態様23)
前記構造化上面が、複数の凸状構造体を含み、
前記下層が、前記コア層の反対側に構造化下面を含み、前記構造化下面が複数の
凹状構造体を含む、態様1に記載の光学物品。
(態様24)
前記構造化
上面が、複数の凹状構造体を含み、
前記下層が、前記コア層の反対側に構造化下面を含み、前記構造化下面が複数の
凸状構造体を含む、態様1に記載の光学物品。
(態様25)
前記構造化下面に動作可能な状態で接合された粗い可剥性スキン層であって、前記可剥性スキン層が連続相と分散相とを含み、前記連続相が連続相ポリマーを含み、前記分散相が粒子又は分散相ポリマーを含み、前記分散相ポリマーが前記連続相ポリマーと不混和性である、粗い可剥性スキン層を更に含む、態様23に記載の光学物品。
(態様26)
前記構造化上面に動作可能な状態で接合された粗い可剥性スキン層であって、前記可剥性スキン層が連続相と分散相とを含み、前記連続相が連続相ポリマーを含み、前記分散相が粒子又は分散相ポリマーを含み、前記分散相ポリマーが前記連続相ポリマーと不混和性である、粗い可剥性スキン層を更に含む、態様1に記載の光学物品。
(態様27)
前記構造化上面に動作可能な状態で接合された第1の粗い可剥性スキン層であって、前記第1の可剥性スキン層が第1の連続相と第1の分散相とを含み、前記第1の連続相が第1の連続相ポリマーを含み、前記第1の分散相が第1の粒子又は第1の分散相ポリマーを含み、前記第1の分散相ポリマーが前記第1の連続相ポリマーと不混和性である、第1の粗い可剥性スキン層と、
前記構造化下面に動作可能な状態で接合された第2の粗い可剥性スキン層であって、前記第2の可剥性スキン層が第2の連続相と第2の分散相とを含み、前記第2の連続相が第2の連続相ポリマーを含み、前記第2の分散相が第2の粒子又は第2の分散相ポリマーを含み、前記第2の分散相ポリマーが前記第2の連続相ポリマーと不混和性である、第2の粗い可剥性スキン層と、を更に含む、態様1に記載の光学物品。
(態様28)
前記光学物品が、約0.01未満の複屈折性を有する、態様1に記載の光学物品。
(態様29)
光学物品を作製する方法であって、
ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPaを超える曲げ弾性率を有する第1の押出可能なポリマーを準備する工程と、
ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPa以下の曲げ弾性率と、ASTM D256に従って測定した場合において約40J/mを超える衝撃強度と、ASTM D638に従って測定した場合において約5%を超える引張破断伸度とを有する第2の押出可能なポリマーを準備する工程と、
第3の押出可能なポリマーを準備する工程と、
前記の第1、第2及び第3の押出可能なポリマーを共押出して、前記第1の押出可能なポリマーで上層を、前記第2の押出可能なポリマーでコア層を、前記第3の押出可能なポリマーで下層を形成する工程であって、前記コア層を前記上層及び前記下層に固定する工程と、
成形ツールを用いて前記上層の上面を構造化し、それによって、光をコリメートする構造化上面を形成する工程と、を含む方法。
(態様30)
前記下層の下面を構造化して、光を拡散させる構造化下面を形成する工程であって、前記構造化工程が、
前記下面を成形ツールに接触させる工程、又は、
前記下面に粗い可剥性スキン層を動作可能な状態で接合させる工程を含み、前記粗い可剥性スキン層が連続相と分散相とを含み、前記連続相が連続相ポリマーを含み、前記分散相が粒子又は分散相ポリマーを含み、前記分散相ポリマーが、前記連続相ポリマーと不混和性である、工程を更に含む、態様29に記載の方法。
(態様31)
光学物品を作製する方法であって、
ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPaを超える曲げ弾性率を有する第1の押出可能なポリマーを準備する工程と、
ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPa以下の曲げ弾性率と、ASTM D256に従って測定した場合において約40J/mを超える衝撃強度と、ASTM D638に従って測定した場合において約5%を超える引張破断伸度とを有する第2の押出可能なポリマーを準備する工程と、
第3の押出可能なポリマーを準備する工程と、
前記の第2、第1及び第3の押出可能なポリマーを共押出して、前記第2の押出可能なポリマーで上層を、前記第1の押出可能なポリマーでコア層を、前記第3の押出可能なポリマーで下層を形成する工程であって、前記コア層を前記上層及び前記下層に固定する工程と、
成形ツールを用いて前記上層の上面を構造化し、それによって、光をコリメートする構造化上面を形成する工程と、を含む方法。
(態様32)
前記下層の下面を構造化して、光を拡散させる構造化下面を形成する工程であって、前記構造化工程が、
前記下面を成形ツールに接触させるか、又は、
前記下面に粗い可剥性スキン層を動作可能な状態で接合させることを含み、前記粗い可剥性スキン層が連続相と分散相とを含み、前記連続相が連続相ポリマーを含み、前記分散相が粒子又は分散相ポリマーを含み、前記分散相ポリマーが、前記連続相ポリマーと不混和性である工程を更に含む、態様31に記載の方法。
(態様33)
態様1の光学物品と、
前記コア層の反対側で前記下層に固定された光学フィルムであって、前記光学フィルムが、偏光フィルム、反射偏光フィルム、拡散混合反射偏光フィルム、拡散フィルム、輝度上昇フィルム、回転フィルム、ミラーフィルム又はこれらの組み合わせを含む光学フィルムと、を含む光学体。
(態様34)
前記構造化上面に動作可能な状態で接合された粗い可剥性スキン層であって、前記粗い可剥性スキン層が連続相と分散相とを含み、前記連続相が連続相ポリマーを含み、前記分散相が粒子又は分散相ポリマーを含み、前記分散相ポリマーが前記連続相ポリマーと不混和性である、粗い可剥性スキン層と、を更に含む、態様33に記載の光学体。
(態様35)
光をコリメートする第1の構造化上面を有する第1の上層と、
前記第1の構造化上面の反対側で前記第1の上層に固定された第1のコア層と、
前記第1の上層の反対側で前記第1のコア層に固定された第1の下層と、
を含む第1の光学物品であって、
前記第1の上層又は前記第1のコア層のいずれかが、ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPaを超える曲げ弾性率を有する第1の押出可能なポリマーを含み、もう一方の層が第2の押出可能なポリマーを含み、前記第2の押出可能なポリマーが、ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPa以下の曲げ弾性率と、ASTM D256に従って測定した場合において約40J/mを超える衝撃強度と、ASTM D638に従って測定した場合において約5%を超える引張破断伸度とを有し、
前記第1の下層が第3の押出可能なポリマーを含む、第1の光学物品と、
光を拡散させる第2の構造化上面を有する第2の上層と、
前記第2の構造化上面の反対側で前記第2の上層に固定された第2のコア層と、
前記第2の上層の反対側で前記第1のコア層に固定された第2の下層と、
を含む第2の光学物品であって、
前記第2の上層又は前記第2のコア層のいずれかが、ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPaを超える曲げ弾性率を有する第4の押出可能なポリマーを含み、もう一方の層が第5の押出可能なポリマーを含み、前記第5の押出可能なポリマーが、ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPa以下の曲げ弾性率と、ASTM D256に従って測定した場合において約40J/mを超える衝撃強度と、ASTM D638に従って測定した場合において約5%を超える引張破断伸度とを有し、
前記第2の下層が第6の押出可能なポリマーを含む、第2の光学物品と、
前記第1及び前記第2の下層に固定された光学フィルムであって、前記光学フィルムが、偏光フィルム、反射偏光フィルム、拡散混合反射偏光フィルム、拡散フィルム、輝度上昇フィルム、回転フィルム、ミラーフィルム、又はこれらの組み合わせを含む光学フィルムと、を含む光学体。
(態様36)
前記第1の構造化上面に動作可能な状態で接合された粗い可剥性スキン層であって、前記粗い可剥性スキン層が連続相と分散相とを含み、前記連続相が連続相ポリマーを含み、前記分散相が粒子又は分散相ポリマーを含み、前記分散相ポリマーが前記連続相ポリマーと不混和性である、粗い可剥性スキン層を更に含む、態様35に記載の光学体。
(態様37)
前記第2の構造化上面に動作可能な状態で接合された粗い可剥性スキン層であって、前記粗い可剥性スキン層が連続相と分散相とを含み、前記連続相が連続相ポリマーを含み、前記分散相が粒子又は分散相ポリマーを含み、前記分散相ポリマーが前記連続相ポリマーと不混和性である、粗い可剥性スキン層を更に含む、態様35に記載の光学体。
(態様38)
前記第1の構造化上面に動作可能な状態で接合された第1の粗い可剥性スキン層であって、前記第1の粗い可剥性スキン層が第1の連続相と第1の分散相とを含み、前記第1の連続相が第1の連続相ポリマーを含み、前記第1の分散相が第1の粒子又は第1の分散相ポリマーを含み、前記第1の分散相ポリマーが前記第1の連続相ポリマーと不混和性である第1の粗い可剥性スキン層と、
前記第2の構造化上面に動作可能な状態で接合された第2の粗い可剥性スキン層であって、前記第2の可剥性スキン層が第2の連続相と第2の分散相とを含み、前記第2の連続相が第2の連続相ポリマーを含み、前記第2の分散相が第2の粒子又は第2の分散相ポリマーを含み、前記第2の分散相ポリマーが前記第2の連続相ポリマーと不混和性である粗い可剥性スキン層と、を更に含む、態様35に記載の光学体。
(態様39)
光をコリメートする第1の構造化上面を有する第1の上層と、
前記第1の構造化上面の反対側で前記第1の上層に固定された第1のコア層と、
前記第1の上層の反対側で前記第1のコア層に固定された第1の下層と、
を含む第1の光学物品であって、
前記第1の上層又は前記第1のコア層のいずれかが、ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPaを超える曲げ弾性率を有する第1の押出可能なポリマーを含み、もう一方の層が第2の押出可能なポリマーを含み、前記第2の押出可能なポリマーが、ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPa以下の曲げ弾性率と、ASTM D256に従って測定した場合において約40J/mを超える衝撃強度と、ASTM D638に従って測定した場合において約5%を超える引張破断伸度とを有し、
前記第1の下層が第3の押出可能なポリマーを含む、第1の光学物品と、
光を拡散させる第2の構造化上面を有する第2の上層と、
前記第2の構造化上面の反対側で前記第2の上層に固定された第2の下層と、
を含む第2の光学物品であって、
前記第2の上層が、
ASTMD790に従って測定した場合において2.5GPaを超える曲げ弾性率を有する第4の押出可能なポリマー、又は、
ASTMD790に従って測定した場合において2.5GPa以下の曲げ弾性率と、ASTM D256に従って測定した場合において約40J/mを超える衝撃強度と、ASTM D638に従って測定した場合において約5%を超える引張破断伸度とを有する第5の押出可能なポリマーのいずれかを含み、
前記第2の下層が第6の押出可能なポリマーを含む、第2の光学物品と、
前記第1及び前記第2の下層に固定された光学フィルムであって、前記光学フィルムが、偏光フィルム、反射偏光フィルム、拡散混合反射偏光フィルム、拡散フィルム、輝度上昇フィルム、回転フィルム、ミラーフィルム又はこれらの組み合わせを含む光学フィルムと、を含む光学体。
(態様40)
前記第1の構造化上面に動作可能な状態で接合された粗い可剥性スキン層であって、前記粗い可剥性スキン層が連続相と分散相とを含み、前記連続相が連続相ポリマーを含み、前記分散相が粒子又は分散相ポリマーを含み、前記分散相ポリマーが前記連続相ポリマーと不混和性である、粗い可剥性スキン層を更に含む、態様39に記載の光学体。
(態様41)
前記第2の構造化上面に動作可能な状態で接合された粗い可剥性スキン層であって、前記粗い可剥性スキン層が連続相と分散相とを含み、前記連続相が連続相ポリマーを含み、前記分散相が粒子又は分散相ポリマーを含み、前記分散相ポリマーが前記連続相ポリマーと不混和性である、粗い可剥性スキン層を更に含む、態様39に記載の光学体。
(態様42)
前記第1の構造化上面に動作可能な状態で接合された第1の粗い可剥性スキン層であって、前記第1の粗い可剥性スキン層が第1の連続相と第1の分散相とを含み、前記第1の連続相が第1の連続相ポリマーを含み、前記第1の分散相が第1の粒子又は第1の分散相ポリマーを含み、前記第1の分散相ポリマーが前記第1の連続相ポリマーと不混和性である、第1の粗い可剥性スキン層と、
前記第2の構造化上面に動作可能な状態で接合された第2の粗い可剥性スキン層であって、前記第2の可剥性スキン層が第2の連続相と第2の分散相とを含み、前記第2の連続相が第2の連続相ポリマーを含み、前記第2の分散相が第2の粒子又は第2の分散相ポリマーを含み、前記第2の分散相ポリマーが前記第2の連続相ポリマーと不混和性である、粗い可剥性スキン層と、を更に含む、態様39に記載の光学体。
(態様43)
光学体を作製する方法であって、
態様1に記載の光学物品を準備する工程と、
偏光フィルム、反射偏光フィルム、拡散混合反射偏光フィルム、拡散フィルム、輝度上昇フィルム、回転フィルム、ミラーフィルム、又はこれらの組み合わせを含む光学フィルムを準備する工程と、
前記光学フィルムを、前記コア層の反対側で前記下層に固定する工程と、を含む方法。
(態様44)
光学体を作製する方法であって、
ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPaを超える曲げ弾性率を有する第1の押出可能なポリマーを準備する工程と、
ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPa以下の曲げ弾性率と、ASTM D256に従って測定した場合において約40J/mを超える衝撃強度と、ASTM D638に従って測定した場合において約5%を超える引張破断伸度とを有する第2の押出可能なポリマーを準備する工程と、
第3の押出可能なポリマーを準備する工程と、
第1、第2及び第3の押出可能なポリマーを光学フィルムの上に共押出して、前記第1の押出可能なポリマーで光学フィルム上の上層を、前記第2の押出可能なポリマーで光学フィルム上のコア層を、前記第3の押出可能なポリマーで光学フィルム上の下層を形成する工程であって、前記コア層を前記上層及び前記下層に固定し、前記光学フィルムを、前記コア層の反対側で前記下層に固定する工程と、
前記上層を成形ツールと接触させ、それによって、光をコリメートする構造化上面を形成する工程と、を含む方法。
(態様45)
光学体を作製する方法であって、
ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPaを超える曲げ弾性率を有する第1の押出可能なポリマーを準備する工程と、
ASTM D790に従って測定した場合において2.5GPa以下の曲げ弾性率と、ASTM D256に従って測定した場合において約40J/mを超える衝撃強度と、ASTM D638に従って測定した場合において約5%を超える引張破断伸度とを有する第2の押出可能なポリマーを準備する工程と、
第3の押出可能なポリマーを準備する工程と、
第2、第1及び第3の押出可能なポリマーを光学フィルムの上に共押出して、前記第2の押出可能なポリマーで光学フィルム上の上層を、前記第1の押出可能なポリマーで光学フィルム上のコア層を、前記第3の押出可能なポリマーで光学フィルム上の下層を形成する工程であって、前記コア層を前記上層及び前記下層に固定し、前記光学フィルムを、前記コア層の反対側で前記下層に固定する工程と、
前記上層を成形ツールと接触させ、それによって、光をコリメートする構造化面を形成する工程と、を含む方法。
(態様46)
ディスプレイパネルと、
1つ以上の光源と、
前記ディスプレイパネルと前記1つ以上の光源との間に配置された、態様1に記載の光学物品と、を含むディスプレイ装置。
(態様47)
ディスプレイパネルと、
1つ以上の光源と、
前記ディスプレイパネルと前記1つ以上の光源との間に配置された、態様33に記載の光学体と、を含むディスプレイ装置。
(態様48)
ディスプレイパネルと、
1つ以上の光源と、
前記ディスプレイパネルと前記1つ以上の光源との間に配置された、態様35に記載の光学体と、を含むディスプレイ装置。
(態様49)
ディスプレイパネルと、
1つ以上の光源と、
粗い可剥性スキン層が取り除かれた状態の態様39に記載の光学体であって、前記光学体が前記ディスプレイパネルと前記1つ以上の光源との間に配置された光学体と、を含むディスプレイ装置。