特許第6230134号(P6230134)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6230134
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】表示装置およびPOS端末装置
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/01 20060101AFI20171106BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20171106BHJP
【FI】
   G07G1/01 301B
   G07G1/00 301G
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-101567(P2016-101567)
(22)【出願日】2016年5月20日
【審査請求日】2016年5月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100129023
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100147809
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 順一
(72)【発明者】
【氏名】滝澤 健一
【審査官】 森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】 実開平05−045766(JP,U)
【文献】 実開昭50−027895(JP,U)
【文献】 実開昭48−046693(JP,U)
【文献】 特開2013−012121(JP,A)
【文献】 実開平03−078385(JP,U)
【文献】 特開平09−114394(JP,A)
【文献】 特開2013−025603(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 − 5/00
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天面部を有する基台部と、
上下方向に延在する円筒状を呈し、筒軸を中心として回転可能な状態で、前記基台部の前記天面部によって支持される支持筒と、
前記上下方向に延在する円筒状を呈し、基端部と、末端部と、を備える支柱であって、該支柱が前記上下方向に移動可能な状態で、前記基端部が前記支持筒内に挿入される支柱と、
情報を表示する画面を備え、前記支柱の前記末端部によって支持される表示部と、を有し、
前記支持筒は、内周面に設けられた雌ネジ部を備え、
前記支柱は、前記支持筒の前記雌ネジ部に対応して前記基端部の外周面に設けられた雄ネジ部を備え、
前記支柱は、前記支持筒の回転に基づいて前記上下方向に移動すると共に、該支持筒の非回転時の高さ位置で支持され、
前記支柱の前記上下方向の移動を許す一方、該支柱の回転を阻止する回転阻止機構をさらに有し、
前記回転阻止機構は、
前記支柱に設けられ、前記上下方向に延在する溝部と、
前記基台部に設けられ、前記溝部に挿入される突起部と、の組み合わせによって構成され、
前記突起部は、前記溝部に対して相対的に、前記上下方向に変位可能である一方、前記支柱の回転方向に沿った方向に変位不可能な状態で、該溝部に挿入され、
前記回転阻止機構は、前記基台部の前記天面部の裏面に取り付けられる回転防止部材をさらに有し、
前記回転阻止機構の前記突起部は、前記回転防止部材に設けられ、
前記回転阻止機構の前記溝部は、前記支柱の前記基端部の外周面に設けられている、表示装置。
【請求項2】
前記回転阻止機構は、前記支柱の前記上下方向の移動範囲の制限をもするものであり、
前記突起部は、前記溝部に対して相対的に、前記上下方向に所定の変位範囲で変位可能な状態で該溝部に挿入され、
前記支柱の前記移動範囲は、前記突起部の前記変位範囲と等しい、請求項に記載の表示装置。
【請求項3】
前記支持筒は、前記上下方向における下端に設けられた鍔部を備え、
前記基台部の前記天面部上に取り付けられる、環状を呈する固定枠部材をさらに有し、
前記固定枠部材は、前記支持筒の前記鍔部を覆蓋するように前記基台部の前記天面部上に取り付けられることにより、前記支持筒の回転を許す一方、該支持筒が該天面部から離脱することを阻止する、請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記基台部は、前記支持筒内に連通し、前記表示部から前記支柱内を経て配線されるケーブルを導出するための開口部を備えている、請求項1〜のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記支柱の筒軸を中心として回転可能な状態で、前記支柱の前記末端部によって支持される、請求項1〜のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか一項に記載の表示装置を有する、POS端末装置。
【請求項7】
情報を表示する画面を備える店員用表示装置と、
前記表示装置によって構成される顧客用表示装置と、を有する、請求項に記載のPOS端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、POS端末装置等の電子機器に適用される表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
POS(Point Of Sales)端末装置のうち、例えば店舗の精算に用いられるものは、オペレータ(店員)に向けて各種情報を表示する表示装置に加え、主に取引中の顧客に対して合計金額等の情報を表示する顧客用表示装置(以後、単に表示装置とも呼ぶ)を備えるものがある。
【0003】
この顧客用表示装置は例えば、VFD(Vacuum Fluorescent Display)等のディスプレイデバイスを有する表示部と、支柱とを有している。支柱は、精算カウンタ上に設置されるPOS端末装置本体の天面もしくは精算カウンタに併設されるプレート等の基台部に取り付けられ、表示部を顧客が視認可能な高さ位置になるように支持する。支柱は、内部が中空の筒状を呈している。尚、POS端末装置の電子回路等と表示部のディスプレイデバイスとは、支柱の内部に収容されるケーブルによって電気的に接続される。
【0004】
この種の顧客用表示装置は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1は、客用表示器を円筒形部材に沿って上下方向に移動可能に保持するように構成した商品販売データ処理装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−293183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
顧客用表示装置は、その設置場所やPOS端末装置本体のサイズ等に応じて、基台部が様々な高さ位置となり得る。そのため、表示部の高さ位置を顧客が画面を見易い位置に変更する必要が生じる場合がある。その際には、表示部の高さ位置を任意に変更できることが望ましい。
【0007】
特許文献1においては、客用表示器が上下方向に移動可能に保持されると記載されているものの、詳細な説明は何等されていない。このため、客用表示器の具体的な移動機構や保持構造について、不明である。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示部を、任意の高さ位置に変更できる表示装置を提供することである。
【0009】
本発明の目的はまた、上記表示装置を有するPOS端末装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、天面部を有する基台部と、上下方向に延在する円筒状を呈し、筒軸を中心として回転可能な状態で、前記基台部の前記天面部によって支持される支持筒と、前記上下方向に延在する円筒状を呈し、基端部と、末端部と、を備える支柱であって、該支柱が前記上下方向に移動可能な状態で、前記基端部が前記支持筒内に挿入される支柱と、情報を表示する画面を備え、前記支柱の前記末端部によって支持される表示部と、を有し、前記支持筒は、内周面に設けられた雌ネジ部を備え、前記支柱は、前記支持筒の前記雌ネジ部に対応して前記基端部の外周面に設けられた雄ネジ部を備え、前記支柱は、前記支持筒の回転に基づいて前記上下方向に移動すると共に、該支持筒の非回転時の高さ位置で支持される、表示装置が得られる。
【0011】
また、本発明によれば、前記表示装置を有する、POS端末装置が得られる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、表示部を、任意の高さ位置に変更できる表示装置が得られる。
【0013】
本発明によればまた、上記表示装置を有するPOS端末装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態による表示装置の斜視図である。
図2】本発明の実施形態による表示装置における支柱および表示部の背面図である。
図3】(a)、(b)、(c)および(d)はそれぞれ、本発明の実施形態による表示装置における支持筒の斜視図、上面図、側面図および底面図である。
図4】(a)、(b)、(c)および(d)はそれぞれ、本発明の実施形態による表示装置における固定枠部材の斜視図、上面図、側面図および底面図である。
図5】(a)、(b)および(c)はそれぞれ、本発明の実施形態による表示装置における基台部の斜視図、上面図および側面図である。
図6】(a)、(b)、(c)、(d)、(e)および(f)はそれぞれ、本発明の実施形態による表示装置における回転防止部材の斜視図、背面図、上面図、正面図、側面図および底面図である。
図7】(a)および(b)はそれぞれ、本発明の実施形態による表示装置における基台部、支持筒、固定枠部材の斜視図および断面図である。
図8】本発明の実施形態による表示装置の回転防止部材を取り付ける前の状態の正面図である。
図9】(a)および(b)はそれぞれ、本発明の実施形態による表示装置の正面図、ならびに、上下および前後を逆様にして見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明による表示装置の実施形態を説明する。尚、図1図5図7図8図9中、矢印W(Wl、Wr)、矢印H(Hl、Hu)、矢印D(Df、Dr)はそれぞれ、後述する表示装置30もしくは基台部33の幅方向(左方向、右方向)、高さ(上下)方向(下方向、上方向)、奥行方向(前方向、後ろ方向)を表している。
【0016】
図1を参照すると、本発明の実施形態の表示装置30は、顧客用表示装置として、POS端末装置(図示せず)に適用可能である。
【0017】
本表示装置30は、図1に示すように、基台部33と、支持筒34と、固定枠部材35と、支柱32と、表示部31とを有している。尚、図1中、符号37は、表示部31から支柱32内を経て配線され、図示しないPOS端末装置本体と電気的に接続されるケーブルを示している。
【0018】
基台部33は、樹脂材または金属から成り、図5(a)〜(c)に示すように、平坦な天面部33Aと、支柱32(図1)からケーブル37(図1)を導出するための開口部332と、4箇所のネジ孔部333とを備えている。図1図7(a)および(b)、図8図9(a)および(b)に示すように、天面部33Aは、幅方向Wおよび奥行方向Dに沿うように水平配置される。尚、基台部33は、POS端末装置本体の一部もしくは精算カウンタに併設されるプレート等によって構成可能である。
【0019】
支持筒34は、低摩擦係数の樹脂材から成り、図3(a)〜(d)に示すように、筒軸方向X34に延びる円筒状を呈する筒状部341と、筒状部341の基端部に設けられた鍔部342とを備えている。支持筒34は、図1図7(a)および(b)、図8図9(a)および(b)に示すように、筒軸を中心として矢印R34で示す方向に時計回りおよび反時計回りに回転可能な状態で、基台部33の天面部33Aによって支持されている。
【0020】
固定枠部材35は、低摩擦係数の樹脂材から成り、図4(a)〜(d)に示すように、筒軸方向X35に延びる円筒状を呈する筒状部351と、筒状部351の基端部に設けられた鍔部352と、鍔部352の裏側面上に環状に形成された環状凹部353とを備えている。環状凹部353の内径は、支持筒34(図3等)の鍔部342の外径よりも僅かに大きい。また、環状凹部353の深さは、支持筒34の鍔部342の厚さよりも僅かに大きい。鍔部352には、基台部33の4箇所のネジ孔部333(図5(a))に対応して、4箇所の空き孔部354が形成されている。
【0021】
図1図7(a)および(b)を参照すると、固定枠部材35は、その鍔部352の環状凹部353が支持筒34の鍔部342を覆蓋するように、基台部33の天面部33A上に4本のネジを用いて取り付けられる。これにより、固定枠部材35は、支持筒34の回転を許す一方、基台部33の天面部33Aからの支持筒34の離脱を阻止する。
【0022】
支柱32は、低摩擦係数の樹脂材から成り、図2に示すように、筒軸方向X32に延びる円筒状を呈している。図2中、符号32pは基端部を示し、符号32dは末端部を示している。支柱32の少なくとも基端部32pは、低摩擦係数の樹脂材から成る。尚、支持筒34(図3等)の筒状部341の内径は、支柱32の外径よりも僅かに大きい。
【0023】
支柱32は、図1図5(a)〜(c)、図7(a)および(b)、図8図9(a)および(b)に示すように、基端部32p(図2)が上下方向に移動可能な状態で支持筒34内に挿入される。
【0024】
表示部31は、図1図2図8図9(a)に示すように、情報を表示する画面31Aを備えている。表示部31は、図1図2図8図9(a)および(b)に示すように、支柱32の末端部32d(図2)によって支持されている。本例において、表示部31は、VFDをディスプレイデバイスとして有している。尚、表示部31は、支柱32の筒軸を中心として図1中矢印R31で示すように左回り方向および右回り方向に回動可能な状態で、支柱32の末端部32d(図2)によって支持されている。本例では、左回り方向および右回り方向にそれぞれ120度ずつ回動可能である。
【0025】
本表示装置30において、支持筒34は、図3(a)、図7(a)および(b)に示すように、内周面に設けられた雌ネジ部343を備えている。一方、支柱32は、図2図8図9(a)および(b)に示すように、支持筒34の雌ネジ部343(図3(a)等)に対応して基端部32pの外周面に設けられた雄ネジ部321を備えている。
【0026】
支持筒34と支柱32との螺合関係により、図1に示すように、支柱32は、支持筒34の矢印R34で示す方向の回転に基づいて、高さ方向(上下方向)Hに沿って上下方向に移動する。支柱32はまた、支持筒34の非回転時の高さ位置で支持される。このように、本表示装置30は、支持筒34を回転させるという簡単な操作により、支柱32に支持された表示部31を任意の高さ位置に、しかも無段階で設定可能である。また、ひとたび所望の高さ位置に変更された表示部31は、その高さ位置に支持される。
【0027】
この後、必要に応じて、画面31Aが最適な方向を向くように、表示部31が支柱32に対して回動される。
【0028】
尚、支持筒34と支柱32との螺合関係により、支柱32が基台部33から不用意に抜かれてケーブル37が断線することも防止される。
【0029】
ところで、支持筒34の雌ネジ部342および支柱32の雄ネジ部321は共に低摩擦係数の樹脂材から成っているとはいえ、支柱32および表示部31の自重により、両ネジ部間に少なからず摩擦力が生じる。この摩擦力に因り、支持筒34の回転に伴って支柱32も回転してしまう可能性がある。支柱32が回転した場合、ケーブル37(図1)が捻じれて内部の電線が断線する等の不具合が生じる虞がある。このため、支持筒34を回転させる際には、一方の手で支柱32を回転しないように押さえながら、他方の手で支持筒34を回転操作する必要がある。
【0030】
このように両手を必要とする操作は不便であるため、本実施形態による表示装置30は、以下に説明するように、支持筒34の回転時に支柱32を押さえることを不要とする構成としている。即ち、表示装置30は、支柱32の上下方向の移動を許す一方、支柱32の回転を阻止する回転阻止機構をさらに有している。
【0031】
回転阻止機構は、図2に示された溝部322と、図6(a)、(c)、(d)、(f)に示された突起部362との組み合わせによって構成されている。
【0032】
溝部322は、図2に示すように、支柱32の基端部31pの外周面に設けられており、支柱32の筒軸方向X32に平行な長さと、支柱32の円周方向に沿った幅とを有している。尚、本例において、溝部322は、有底状であるが、支柱32内部に貫通した孔状であってもよい。
【0033】
一方、突起部362は、図6(a)〜(f)に示された回転防止部材36に形成されている。回転防止部材36は、低摩擦係数の樹脂材から成り、図6(a)〜(f)に示すように、環状を呈し、楕円形または長円形の開口部364を有する鍔部363と、鍔部363の内周から略半円筒状に延在する立設部361と、立設部361の内側面から内側に突出する突起部362とを備えている。開口部364の楕円形または長円形は、平面視上、突起部362を通る長軸と、長軸に直交する短軸とを有している。また、鍔部363には、基台部33の4箇所のネジ孔部333(図5(a))に対応して、4箇所の空き孔部365が形成されている。
【0034】
図9(a)および(b)を参照すると、回転防止部材36は、支柱32の溝部322に突起部362が挿入されるように、基台部33の天面部33Aの裏面上に取り付けられる。
【0035】
突起部362は、溝部322に対して相対的に、溝部322の長さ方向に相対的に変位可能である一方、溝部322の幅方向には変位不可能な状態で、溝部322に挿入される。このような溝部322と突起部362との位置関係および寸法関係により、回転阻止機構は、支柱32の高さ方向(上下方向)Hの移動を許す一方、支柱32の回転を阻止する。その結果、支持筒34を回転させる際に、支持筒34の回転に伴って支柱32が回転してしまうことがない。
【0036】
溝部322はさらに、突起部362の高さ方向(上下方向)Hの変位範囲(溝部322に対する突起部362の相対的な変位範囲)を制限するような長さに構成されているため、回転阻止機構は、支柱32の高さ方向(上下方向)Hの移動範囲をも制限する。
【0037】
支柱32の回転が規制されることによりさらに、本例のごとく表示部31が支柱32に対して回動可能に構成されている場合、表示部31を回動させるときに支柱32が一緒に回転してしまうこともない。これにより、ユーザは、一方の手で支柱32を押さえつつ、他方の手で表示部31を回動させるといった煩わしい作業を強いられることなく、片手のみで表示部31を顧客が視認し易い高さに調整することができる。
【0038】
以下、本表示装置30の組立方法をより具体的に説明する。
【0039】
図7(a)および(b)を参照すると、まず、基台部33の天面33A上に、支持筒34を仮置きする。
【0040】
次に、仮置きされた支持筒34上に、固定枠部材35を被せる。続いて、固定枠部材35の鍔部352を挟んで、4本のネジを基台部33の4箇所のネジ孔部333にそれぞれ螺入することにより、固定枠部材35の位置決めとネジ止めとをする。
【0041】
図8を参照すると、基台部33上に位置決めされた支持筒34の上端に、表示部31を予め取り付けた支柱32の雄ネジ部321をあてがう。続いて、支柱32の回転を阻止する一方、上下方向に移動は許すように支柱を軽く押さえながら支持筒34を回転させる。この操作により、図8に示すように、基台部33の下側に支柱32のネジ部321が現れるまで、支柱32を下降させる。
【0042】
図9(a)および(b)を参照すると、基台部33の下側に現れている支柱32のネジ部321に下方および後方から、回転防止部材36を被せる。このとき、支柱32の溝部322に突起部362を挿入する。
【0043】
次に、基台部33に固定枠部材35をネジ止めしている4本のネジそれぞれに4個のナットを取り付けて、回転防止部材36を基台部33の裏側面に固定する。即ち、固定枠部材35と、回転防止部材36とは、共通のネジを用いて固定される。尚、必要に応じて、回転防止部材36の鍔部363に形成された空き孔部365と、各ナットとの間には、ワッシャを挿入してもよい。
【0044】
最後に、ケーブル37(図1)が、図示しないPOS端末装置本体に電気的に接続される。
【符号の説明】
【0045】
30 表示装置
31 表示部
31A 画面
32 支柱
321 雄ネジ部
322 溝部
32p 基端部
32d 末端部
33 基台部
33A 天面部
332 開口部
333 ネジ孔部
34 支持筒
341 筒状部
342 鍔部
343 雌ネジ部
35 固定枠部材
351 筒状部
352 鍔部
353 環状凹部
354 空き孔部
36 回転防止部材
361 立設部
362 突起部
363 鍔部
364 開口部
365 空き孔部
37 ケーブル
【要約】
【課題】表示部を、任意の高さ位置に変更できる表示装置を提供する。
【解決手段】基台部33と、回転可能な状態で、基台部33によって支持される支持筒34と、上下方向に移動可能な状態で支持筒34内に挿入される支柱32と、支柱32によって支持される表示部31とを有している。支持筒34は、内周面に設けられた雌ネジ部を備えている。支柱32は、支持筒34の雌ネジ部に対応して外周面に設けられた雄ネジ部を備えている。支柱32は、支持筒34の回転に基づいて上下方向に移動すると共に、支持筒34の非回転時の高さ位置で支持される。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9