(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6230144
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】面照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20171106BHJP
F21V 3/00 20150101ALI20171106BHJP
F21V 7/00 20060101ALI20171106BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20171106BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20171106BHJP
【FI】
F21S2/00 481
F21V3/00 530
F21V7/00 530
G02F1/13357
F21Y115:10
【請求項の数】11
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-12485(P2013-12485)
(22)【出願日】2013年1月25日
(65)【公開番号】特開2014-146419(P2014-146419A)
(43)【公開日】2014年8月14日
【審査請求日】2015年12月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】500420476
【氏名又は名称】株式会社オプトデザイン
(74)【代理人】
【識別番号】110000039
【氏名又は名称】特許業務法人アイ・ピー・ウィン
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 榮一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 研
【審査官】
津田 真吾
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−282852(JP,A)
【文献】
特開2010−062138(JP,A)
【文献】
特開2010−277982(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0102743(US,A1)
【文献】
特開平02−183903(JP,A)
【文献】
特開2012−174634(JP,A)
【文献】
特開2004−063102(JP,A)
【文献】
特開2004−047151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
指向性の強い点光源と、底面部と、底面部の各端部から垂直に立設された側面部とを有し、前記底面部と対向する面が開口しているケーシングと、前記開口を塞ぐように取り付けられた光導通反射板と、を有した面照明装置であって、
前記点光源は前記底面部及び前記側面部の少なくとも一方に取り付けられ、
前記光導通反射板は光学的に透明な基板を有し、前記基板の前記底面部と対向する表面には、光を吸収及び反射する光吸収部材層と、光を反射する光反射部材層が少なくとも1層ずつ設けられており、
少なくとも1層ずつ設けられている前記光吸収部材層及び前記光反射部材層の内、前記底面部に最も近い層は、前記光反射部材層であり、
前記光吸収部材層及び前記光反射部材層には、前記光導通反射板が光を導通するための開孔が設けられていることを特徴とする面照明装置。
【請求項2】
前記基板の前記点光源と対向する表面と逆の表面に、前記光吸収部材層及び前記光反射部材層が少なくとも1層ずつ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の面照明装置。
【請求項3】
前記基板の前記点光源と対向する表面と逆の表面に、光拡散部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の面照明装置。
【請求項4】
前記光反射部材層は白色のスクリーン印刷部材であることを特徴とする請求項1に記載の面照明装置。
【請求項5】
前記光吸収部材層は銀色のスクリーン印刷部材であることを特徴とする請求項1に記載の面照明装置。
【請求項6】
前記光反射部材層及び光吸収部材層は光反射率の異なる光反射シートであることを特徴とする請求項1に記載の面照明装置。
【請求項7】
前記点光源は前記底面部に取り付けられ、前記光吸収部材層及び前記光反射部材層は、前記点光源の光軸上の点から所定の範囲には前記開孔が無く、前記点光源の光軸上の点から遠くなるにしたがって透過率が高くなるように前記開孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の面照明装置。
【請求項8】
前記点光源は前記底面部に取り付けられ、前記基板は、前記点光源の光軸上の点から所定の範囲には前記開孔が無く、前記点光源の光軸上の点から遠くなるにしたがって透過率が高くなるように前記開孔が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の面照明装置。
【請求項9】
前記点光源は前記側面部に取り付けられ、前記光吸収部材層及び前記光反射部材層は、前記点光源からの距離が等しく、前記点光源の光軸からの傾きが大きくなるにしたがって透過率が高くなり、前記点光源の光軸からの傾きが等しく、前記点光源から遠くなるにしたがって透過率が高くなるように前記開孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の面照明装置。
【請求項10】
前記点光源は前記側面部に取り付けられ、前記基板は、前記点光源からの距離が等しく、前記点光源の光軸からの傾きが大きくなるにしたがって透過率が高くなり、前記点光源の光軸からの傾きが等しく、前記点光源から遠くなるにしたがって透過率が高くなるように前記開孔が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の面照明装置。
【請求項11】
指向性の強い点光源と、底面部と、底面部の各端部から垂直に立設された側面部とを有し、前記底面部と対向する面が開口しているケーシングと、前記開口を塞ぐように取り付けられた光導通反射板と、を有した面照明装置であって、
前記点光源は前記底面部及び前記側面部の少なくとも一方に取り付けられ、
前記光導通反射板は光学的に透明な基板を有し、前記基板の前記底面部と対向する表面には、光を吸収及び反射する光吸収部材層と、光を反射する光反射部材層が少なくとも1層ずつ設けられており、
少なくとも1層ずつ設けられている前記光吸収部材層及び前記光反射部材層の内、前記底面部に最も近い層は、前記光反射部材層であり、
前記光吸収部材層及び前記光反射部材層には、前記光導通反射板が光を導通するための開孔が設けられていることを特徴とする液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面照明装置に関し、さらに詳しくは、指向性の強い点光源を用いた面照明装置であって、点光源からの光の波長を変えることなく、照明範囲全体を略均一に照明することができる面照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(以下、LEDともいう)はその低消費電力、長寿命、小型といった特徴より、従来から電子機器等の動作表示灯として用いられてきた。近年、LEDの研究、開発が急速に進み、様々なタイプのLEDが開発・製品化され、幅広い分野で使用されるようになってきている。これらのLEDが、例えば液晶パネル用バックライト、各種の表示板、電光掲示板、電飾装置などにおいても多く使用され、また、照明分野においても使用されるようになってきている。この照明分野では、例えば、自動車用ヘッドライトないしテールライト、複数のLEDを組み込んだ面状照明装置、管内にLEDを組み込んで蛍光灯と同様に使用し得るようにした照明装置、内部にLEDを組み込んだ電球状照明装置等に使用されている。
【0003】
しかしながら、LEDは光の指向性が強いため、LED単体では照明としては使用し難い。そのため、LEDを照明用として用いるためには様々な工夫がされている。たとえば、LEDを光源として用いた、面状の均一な照度分布の照明光を得るための従来の面照明光源装置としては、光の放射面に光透過性の樹脂を設けて光を拡散させたものや、光の放射面に反射手段を設けて光を多重反射させたものが知られている(下記特許文献1参照)。
【0004】
すなわち、下記特許文献1に記載の面照明光源装置80は、
図8に示すように、LED等の指向性の強い点光源81と、所定面積の底面82及び側面83並びに開口84を有し、内壁面に光を反射及び乱反射させる内側及び側面反射部が設けられたケーシング85と、この開口84を覆い、光を透過、反射及び乱反射させる放射側反射手段86とを備え、ケーシング85はその底面82の中央部に点光源81が配設され、放射側反射手段86は、点光源81の真上部分に所定範囲の中央反射部87と、中央反射部87の外周囲に外方反射部88とを有し、外方反射部88は一部光を透過、反射及び乱反射し所定の反射率を有する反射部材からなり、中央反射部87は外方反射部88の反射率より高い反射率を有する光透過性の反射部で形成されている。
【0005】
この面照明光源装置80は、LEDから放射された指向性の強い光を、中央反射部87及び外方反射部88を有する放射側反射手段86とケーシング85の内面との間で多重反射させ、放射側反射手段86から均一な光強度の透過光を放射することができるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4280283号公報
【特許文献2】特開2012−69245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に開示されている面照明光源装置によれば、1個のLED等の指向性の強い点光源を用いても、LEDの放射方向の厚みを増大させることなく、広い面積にわたって均一な照明光を得ることができるという優れた効果を奏する。しかしながら、上記特許文献1に開示されている面照明光源装置の一つの実施例に用いられている放射側反射手段86は、反射板に精巧な孔を開ける必要があり、作製が困難であった。また、放射側反射手段86に用いられている部材である超微細発泡光反射板は、光反射率が高く、光透過率及び光吸収率が低いため、反射手段としては好適であるが、剛性が低く、照明装置を大型化しようとした場合に、多くの支持棒又は支持壁などが無いと撓んでしまうという問題点があった。さらに、僅かながらではあるが、光が反射板を透過し、透過する際に特定の波長の光が吸収されてしまうため、照明光の色がLEDからの光の色とは異なってしまうという問題点があった。
【0008】
上記特許文献2に記載されている面状照明装置によれば、導光シートを用いることにより、支持しやすく、均一な照明を実現できる大型で薄型な面状照明装置を提供することができる。しかしながら、LEDを側面に配置する必要があるため、照明範囲以外にLEDを取り付ける箇所を確保する必要があり、照明装置のうち、照明光の出ない部分が生じてしまうという問題点があり、看板照明や液晶テレビのバックライトなど、面全体を照明したい場合、不便なことがあった。
【0009】
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決すべく完成されたものであって、照明範囲が広範囲であっても照明範囲全体を均一に照明することができ、また、作製が容易である面照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様の面照明装置は、指向性の強い点光源と、底面部と、底面部の各端部から垂直に立設された側面部とを有し、前記底面部と対向する面が開口しているケーシングと、前記開口を塞ぐように取り付けられた光導通反射板と、を有した面照明装置であって、前記点光源は前記底面部及び前記側面部の少なくとも一方に取り付けられ、前記光導通反射板は光学的に透明な基板を有し、前記基板の前記底面部と対向する表面には、光を吸収及び反射する光吸収部材と、光を反射する光反射部材が少なくとも1層ずつ設けられていることを特徴とする。
【0011】
光反射部材を透過した光は、光反射部材を透過する際にわずかながら光が吸収されるため、そのまま光が放射されてしまうと、点光源から放射された光の波長とは異なった波長の光となり、照明光の色が変化してしまう。本発明の第1の態様の面照明装置によると、光吸収部材が設けられているため、光反射部材を透過した光は光吸収部材に吸収され、外部には放射されないので、点光源から放射された光の色と同一色の照明光を得ることができる。
【0012】
本発明の第2の態様の面照明装置は、第1の態様の面照明装置において、前記基板の前記点光源と対向する表面と逆の表面に、前記光吸収部材及び前記光反射部材が少なくとも1層ずつ設けられていることを特徴とする。
【0013】
本発明の第2の態様の面照明装置によると、光吸収部材及び光反射部材を透過して放射される点光源からの光の割合を下げることができ、点光源から放射された光と同一色の均一な面照明光をさらに得やすくなる。
【0014】
本発明の第3の態様の面照明装置は、第1の態様の面照明装置において、前記基板の前記点光源と対向する表面と逆の表面には、光拡散部材が設けられていることを特徴とする。
【0015】
本発明の第3の態様の面照明装置によると、外部からの光を拡散するため、点光源から光が放射されていない際に光拡散部材にデザインされた模様を視認させることができる。
【0016】
本発明の第4の態様の面照明装置は、第1の態様の面照明装置において、前記光反射部材は白色のスクリーン印刷部材であることを特徴とする。
【0017】
本発明の第5の態様の面照明装置は、第1の態様の面照明装置において、前記光吸収部材は銀色のスクリーン印刷部材であることを特徴とする。
【0018】
本発明の第4及び第5の態様の面照明装置によると、基板に銀色塗装及び白色と層を重ねてスクリーン印刷するのみで光導通反射板を作製することができ、大量生産が容易となる。
【0019】
本発明の第6の態様の面照明装置は、第1の態様の面照明装置において、前記光反射部材及び光吸収部材は光反射率の異なる光反射シートであることを特徴とする。
【0020】
本発明の第6の態様の面照明装置によると、基板に光反射シートを貼付することで光導通反射板を作製することができ、大量生産が容易となる。
【0021】
本発明の第7の態様の面照明装置は、第1の態様の面照明装置において、前記点光源は前記底面部に取り付けられ、前記光吸収部材及び前記光反射部材は、前記点光源の光軸上の点から所定の範囲は開孔が無く、前記点光源の光軸上の点から遠くなるにしたがって透過率が高くなるように開孔が設けられていることを特徴とする。
【0022】
本発明の第7の態様の面照明装置によると、予め開孔を設けた光吸収部材及び光反射部材を基板に取り付けるのみで作製することができ、大量生産が容易となる。また、開孔の大きさを変えた光吸収部材及び光反射部材を使用して印刷することで、容易に照明光の強さを変化させることができる。
【0023】
本発明の第8の態様の面照明装置は、第7の態様の面照明装置において、前記点光源は前記底面部に取り付けられ、前記基板は、前記点光源の光軸上の点から所定の範囲は開孔が無く、前記点光源の光軸上の点から遠くなるにしたがって透過率が高くなるように開孔が設けられていることを特徴とする。
【0024】
本発明の第8の態様の面照明装置によると、基板にも開孔が設けられているため、光の減衰が減り、点光源から放射された光をより効率よく使用することができ、省エネ化につながる。
【0025】
本発明の第9の態様の面照明装置は、第1の態様の面照明装置において、前記点光源は前記側面部に取り付けられ、前記光吸収部材及び前記光反射部材は、前記点光源からの距離が等しく、前記点光源の光軸からの傾きが大きくなるにしたがって透過率が高くなり、前記点光源の光軸からの傾きが等しく、前記点光源から遠くなるにしたがって透過率が高くなるように開孔が設けられていることを特徴とする。
【0026】
本発明の第9の態様の面照明装置によると、点光源を側面部に設けたとしても均一な面照明光を得ることができる面照明装置を提供することができる。
【0027】
本発明の第10の態様の面照明装置は、第9の態様の面照明装置において、前記点光源は前記側面部に取り付けられ、前記基板は、前記点光源からの距離が等しく、前記点光源の光軸からの傾きが大きくなるにしたがって透過率が高くなり、前記点光源の光軸からの傾きが等しく、前記点光源から遠くなるにしたがって透過率が高くなるように開孔が設けられていることを特徴とする。
【0028】
本発明の第10の態様の面照明装置によると、基板にも開孔が設けられているため、光の減衰が減り、点光源から放射された光をより効率よく使用することができ、省エネ化につながる。
【0029】
本発明の第11の態様の液晶表示装置は、指向性の強い点光源と、底面部と、底面部の各端部から垂直に立設された側面部とを有し、前記底面部と対向する面が開口しているケーシングと、前記開口を塞ぐように取り付けられた光導通反射板と、を有した面照明装置であって、前記点光源は前記底面部及び前記側面部の少なくとも一方に取り付けられ、前記光導通反射板は光学的に透明な基板を有し、前記基板の前記底面部と対向する表面には、光を吸収及び反射する光吸収部材と、光を反射する光反射部材が少なくとも1層ずつ設けられていることを特徴とする。
【0030】
本発明の第11の態様の液晶表示装置によると、均一な面照明光である液晶表示装置の大量生産が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る面照明装置の外観斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る面照明装置の分解斜視図である。
【
図3】
図3Aは本発明の第1実施形態に係る面照明装置に用いられている光導通反射板の上面図、
図3Bは
図3AのIIIB−IIIB線における断面図である。
【
図5】
図5Aは本発明の第2実施形態に係る面照明装置の断面図、
図5Bは本発明の第2実施形態に係る面照明装置に用いられている光導通反射板の断面図である。
【
図6】
図6Aは本発明の第3実施形態に係る面照明装置に用いられている光導通反射板の平面図、
図6Bは
図6AのVIB−VIB線における断面図である。
【
図7】
図7Aは本発明の第4実施形態に係る面照明装置に用いられている光導通反射板の平面図、
図7Bは
図7AのVIIB−VIIB線における断面図である。
【
図8】本発明の第5実施形態に係る面照明装置の断面図である。
【
図9】は本発明の第5実施形態に係る面照明装置に用いられている光導通反射板の平面図である。
【
図10】本発明の第6実施形態に係る面照明装置の外観斜視図である。
【
図11】
図11Aは
図10AのXIA−XIA線における断面図、
図11Bは本発明の第6実施形態に係る面照明装置に用いられている光導通反射板の平面図である。
【
図12】特許文献1に開示されている面照明光源装置の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための面照明装置を例示するものであって、本発明をこれらに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適応し得るものである。
【0033】
[第1実施形態]
まず、
図1〜
図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る面照明装置を説明する。なお、
図1は本発明の第1実施形態に係る面照明装置の外観斜視図、
図2は本発明の第1実施形態に係る面照明装置の分解斜視図、
図3Aは本発明の第1実施形態に係る面照明装置に用いられている光導通反射板の上面図、
図3Bは
図3AのIIIB−IIIB線における断面図、
図4は
図1のIV−IV線における断面図である。
【0034】
面照明装置1は、
図1及び
図2に示されるように、1辺の長さが例えば約200mmである正方形状の底面部3aと、底面部3aの各辺から垂直に立設されている高さが8mmである側板部3b、3c、3d、3eと、底面部3aに対向する面には開口3fが形成されているケーシング3と、ケーシング3の開口3fを塞ぐように取り付けられた光導通反射板5とで構成されている。ケーシング3の形状はこのような直方体形状に限定されるものではなく、底面部3aの形状を六角形状、三角形状など、様々な多角形状とすることができる。
【0035】
底面部3aの中央部には孔3
0が開けられており、点光源2が挿通されている。点光源2はケーシング3に固定された図示を省略する基板に固定され、さらに外部の電源等に接続されている。点光源2は本実施形態においては一つの発光素子あるいは複数の発光素子を有する発光ダイオードである。また、孔3
0は底面部3aの中央部に開けられているが、中央部にする必要はなく、底面部3a上であればどこでもよい。
【0036】
ケーシング3は、高い光反射率を有する材料、例えば光反射率98%、光透過率1%及び光吸収率1%の特性を有する超微細発泡光反射板等の材料で形成されており、ケーシング3の内壁面において、点光源2からの光を高い光反射率で反射することができるため、効率よく利用することができる。また、超微細発泡光反射板は軽量であるため、面照明光源装置1の重量を抑えることができる。さらに、超微細発泡光反射板は容易に入手可能であり、比較的安価であることから、面照明光源装置1を作製する場合にもコストを抑えることができる。
【0037】
側板部3b〜3eにはそれぞれ鉤爪部4が3つずつ設けられており、鉤爪部4を、光導通反射板5に設けられている係止孔6に通し、光導通反射板5とケーシング3とを係合させる。この鉤爪部4と係止孔6とで係合されることによって、光導通反射板5は容易に取り付け、取り外しができる。
【0038】
光導通反射板5は所定の肉厚を有し、高い光透過率を有する光学的に無色透明な基板51と、基板51の点光源2に対向する側の表面51aに塗布された光を吸収及び反射する光吸収部材52と、光吸収部材52の上からさらに塗布された光を反射する光反射部材53とで構成されている。本実施形態では、光吸収部材52及び光反射部材53はスクリーン印刷により基板51に均一に塗布されている。スクリーン印刷以外にも、蒸着、ダイ塗布方式、インクジェットによる印刷、、シルク印刷等の印刷等で基板51に塗布してもよい。
【0039】
本実施形態では基板51の厚さは0.5mm、光吸収部材52及び光反射部材53の厚さは5〜10μmである。基板51には無色透明であり厚さが均一なアクリル板を用いている。基板51は透明であって光透過率が高い部材であればよく、金属、マイクロレンズのシート、プリズムシート、ポリカーボネートなどの部材を用いてもよい。また、基板51に剛性の高い部材を用いることで、光導通反射板5を大型化した場合でも自重に耐えることができ、支持壁や支持棒を用いずに、撓むことなく光導通反射板5を取り付けることができる。このため、液晶テレビのバックライトや看板照明など、面照明装置1の大型化が容易となる。また、基板51に有色透明な部材を使用することで、点光源2から放射される光の色を所望の色に変更することも可能である。
【0040】
光吸収部材52には銀色の塗布材、光反射部材53には白色の塗布材を用いている。光吸収部材52は光吸収性があり、光反射率が高く、かつ、光透過性が低い部材であればよく、銀色の塗布材でなくてもよい。しかしながら、光吸収率が高い部材、例えば銅を含有する塗布材を使用してしまうと、光吸収部材52による光吸収率が高くなりすぎてしまい、照度が低くなってしまうため、光吸収率が20%以下となる部材を用いるとよい。また、光反射部材53は光反射率が高い部材であればよく、白色の塗布材である必要はないが、反射率が高い部材は白色であることが多く、白色の塗布材を用いることが好適である。白色の塗布材は、白色であればどのようなものでもよく、アルキレンズスメラミン誘導体、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カリウム、シリカ、タルク、クレイなどが用いられる。
【0041】
光導通反射板5には、
図3A、
図3Bに示されるように、点光源2の光軸上の点を中心に中央光導通反射部7a、中央光導通反射部7aの外周囲に外方光導通反射部7bが設けられている。中央光導通反射部7aの中央部、すなわち点光源2の光軸上の点には中央部7a1が設けられている。中央部7a1は高光反射率に形成されており、点光源2から放射される強い光を反射し、さらにその反射光が側面部3b〜3e、底面部3a及び光導通反射板5によって多重反射するようになっている。中央部7a1の光反射率は、材料の加工(例、ハーフ溝の形成、板厚の調整)によって適宜設定され、これによって、光を効率よく利用することができるようになる。
【0042】
中央部7a1の周辺すなわち外方光導通反射部7bとの境界部に周辺部7a2が設けられている。周辺部7a2には小径の孔が設けられ、中央部7a1に次いで光反射率を高くする一方で、一部の光を透過させるように設計されている。また、小径とすることで、所定の光透過率を有しながら点光源から放射される光が光導通反射板を直接導通しないようになっている。なお、この小径の孔は細溝などに変更してもよい。
【0043】
外方光導通反射部7bには、円形の開孔7b1が所定間隔で形成されている。開孔7b1の孔径は前記中央光導通反射部7aから外方へ離れるにしたがって徐々に大きくなっている。このように開孔7b1を形成することにより、外方へ離れるにしたがって光の透過率を高くすることができ、均一な面照明光を得ることができる。また、細溝及び開孔7b1は、点光源2から放射され側面部3b〜3e、底面部3a及び光導通反射板5によって1回以上反射した光を導通させるよう設計されている。なお、円形の開孔の代わりに、同心状の環状ないし方形状のスリットを設け、中央光導通反射部7aから外方へ離れるほどその幅長が増加するようにしてもよい。本実施形態では開孔7b1の大きさを変えることで透過率を調整しているが、開孔7b1の大きさを変化させるのではなく、外方へ離れるにしたがって、同じ大きさの開孔の配置密度を高くすることで、光の透過率を調整してもよい。
【0044】
また、この開孔は、ドリルやピンなどでそれぞれを開けていってもよいし、金型を作製し、金型をプレスして開けてもよい。このほかにも、レーザ加工、インクジェットによる開孔形状のプリント、版を作製しシルク印刷等で開孔パターンを開けるなどの方法によって開けてもよい。
【0045】
点光源2から放射された光は、
図4に示されるように、光導通反射板5を導通して面照明装置1から放射される。光導通反射板5を導通する際、光反射部材53で反射した光は、再度ケーシング内で反射され、光導通反射板5に設けられた開孔7b1から放射される。これに対し、光反射部材53で反射せず、光反射部材53を透過した光は光吸収部材52で吸収又は反射される。光反射部材53で反射せずに透過した光が直接光導通反射板5から放射されてしまうと、光反射部材53を透過する際にわずかながら光が吸収されるため、点光源2からの光の波長と異なる光の波長となってしまう。その結果、点光源2に用いられている光源の光の色と異なる色の照明光となる虞がある。この波長のずれを防止するため、基板51と光反射部材53との間に光吸収部材52を印刷することにより、光吸収部材52を透過し、波長が変化した光が光吸収部材52に吸収され、点光源2から放射された光の色と同一色の均一な面照明光を得ることができる。また、本実施形態に記載の面照明装置1を複数個並べて配置させることにより、所望の範囲を均一な面照明光で照明することができる。
【0046】
[第2実施形態]
次に、
図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る面照明装置を説明する。なお、
図5Aは本発明の第2実施形態に係る面照明装置の断面図、
図5Bは本発明の第2実施形態に係る面照明装置に用いられている光導通反射板の断面図である。本発明の第2実施形態にかかる面照明装置1Bは、第1実施形態と共通する部分においては図示を省略、または同じ参照符号に添え字「B」を付与し、その詳細な説明は省略する。
【0047】
面照明装置1Bに用いられている光導通反射板5Bは、基板51Bの点光源2と対向する側の表面51aBに印刷されている光吸収部材及び光反射部材の層の数が、第1実施形態と異なっている。本実施形態においては、基板51Bの点光源2と対向する側の表面51aBに、光吸収部材52B
1、光反射部材53B
1、光吸収部材52B
2、光反射部材53B
2と交互に2層ずつ印刷されている。本実施形態においては2層ずつ交互に印刷したが、2層である必要は無く、3層ずつや4層ずつ印刷してもよい。また、交互ではなく、同じ部材を複数層重ねてもよい。さらに、光吸収部材52B
1と光吸収部材52B
2との部材ど同一の部材ではなく、別の部材としてもよいし、また、光反射部材53B
1と光反射部材53B
2との部材ど同一の部材ではなく、別の部材としてもよい。
【0048】
光吸収部材及び光反射部材の層の数を増やすことにより、点光源2Bから放射された光のうち、光反射部材を透過した光が、直接面照明装置1Bから放射される可能性を提言させることができ、点光源2Bから放射された光の色と同一色の均一な面照明光を得ることがより容易となる。また、本実施形態では点光源と対向する表面のみに光反射部材及び光吸収部材を印刷しているが、点光源と対向していない表面にも光吸収部材及び光反射部材を印刷してもよい。点光源と対向していない表面にも印刷することで、光吸収部材及び光反射部材を透過して放射される点光源からの光の割合を下げることができ、点光源2Bから放射された光と同一色の均一な面照明光を得ることができる。
【0049】
[第3実施形態]
次に、
図6を参照して、本発明の第3実施形態にかかる面照明装置を説明する。なお、
図6Aは本発明の第3実施形態に係る面照明装置に用いられている光導通反射板の平面図、
図6Bは
図6AのVIB−VIB線における断面図である。本発明の第3実施形態にかかる面照明装置1Cは、第1実施形態と共通する部分においては図示を省略、または同じ参照符号に添え字「C」を付与し、その詳細な説明は省略する。
【0050】
第1実施形態では基板51にスクリーン印刷等の印刷技術で銀色の塗布材および白色の塗布材を印刷することにより光吸収部材52及び光反射部材53としていたが、塗布材を印刷するのではなく、光吸収性を有する部材及び光反射性を有する部材を貼付してもよい。本実施形態においては、光吸収部材52Cとしてアルミニウムシート、光反射部材53Cとして白色ポリプロピレンを用いている。この他にも、片面にインクを塗布したラミネートなどを用いてもよい。また、第2実施形態と同様に、1層ずつではなく、複数層を交互に貼付してもよい。
【0051】
光吸収部材52C及び光反射部材53Cは、点光源2Cの光軸上の点を中心に中央光導通反射部7aC、中央光導通反射部7aCの外周囲に外方光導通反射部7bCが設けられている。中央光導通反射部7aCの中央部、すなわち点光源2Cの光軸上の点には中央部7a1Cが設けられている。中央部7a1Cは高光反射率に形成されており、点光源2Cから放射される強い光を反射し、さらにその反射光が側面部3bC〜3eC、底面部3aC及び光導通反射板5Cによって多重反射するようになっている。
【0052】
中央部7a1Cの周辺すなわち外方光導通反射部7bCとの境界部に周辺部7a2Cが設けられている。周辺部7a2Cには小径の孔が設けられ、中央部7a1Cに次いで光反射率を高くする一方で、一部の光を透過させるように設計されている。また、小径とすることで、所定の光透過率を有しながら点光源から放射される光が光導通反射板を直接導通しないようになっている。なお、この小径の孔は細溝などに変更してもよい。
【0053】
外方光導通反射部7bCには、円形の開孔7b1Cが所定間隔で形成されている。開孔7b1Cの孔径は前記中央光導通反射部7aから外方へ離れるにしたがって徐々に大きくなる。また、細溝及び開孔7b1Cは、点光源2Cから放射され側面部3bC〜3eC、底面部3aC及び光導通反射板5Cによって1回以上反射した光を導通させるよう設計されている。なお、円形の開孔の代わりに、同心状の環状ないし方形状のスリットを設け、中央光導通反射部7aCから外方へ離れるほどその幅長が増加するようにしてもよい。
【0054】
本実施形態においては、基板51Cには孔は設けられていない。第1実施形態及び第2実施形態では基板に光吸収部材及び光反射部材を塗布した後、孔を開けていたが、本実施形態においては、加工を施した光吸収部材52C及び光反射部材53Cを基板51Cに貼付することで光導通反射板5Cを作製することができ、生産が容易となる。
【0055】
[第4実施形態]
次に、
図7を参照して、本発明の第4実施形態にかかる面照明装置を説明する。なお、
図7Aは本発明の第4実施形態に係る面照明装置に用いられている光導通反射板の平面図、
図7Bは
図7AのVIIB−VIIB線における断面図である。本発明の第4実施形態にかかる面照明装置1Dは、第1実施形態と共通する部分においては図示を省略、または同じ参照符号に添え字「D」を付与し、その詳細な説明は省略する。
【0056】
本実施形態において、基板51Dの点光源2Dと対向していない側の表面51bDには光拡散部材54が設けられている。光拡散部材54の厚さは1〜3μmであり、点光源2D側の面は光透過率が高く、点光源2Dと対向していない側の面は光拡散率及び光反射率が高い部材である。本実施形態では銀を含有した光を散乱する表面が不均一な塗布材を塗布している。本実施形態においては、光拡散部材54は基板54D全体に塗布するのではなく、中央の星型形状の部分には光拡散部材54を塗布していない。
【0057】
点光源2D側の面は光透過率が高いため、点光源2Dから光が放射されている際は均一な面照明光を得ることができる。これに対し、点光源2Dから光が放射されていない際は、光拡散部材54によって外部からの光が拡散される。光拡散部材54を設けることにより、外部からの光を拡散することで、点光源2から光が放射されていない際には光拡散部材54にデザインされた模様を視認させることができる。また、本実施形態では光拡散部材54には星型形状のデザインを施しているが、光拡散部材54にも、基板51D、光吸収部材52D、光反射部材53Dと同様の開口を設けてもよい。また、光拡散部材54には開口を全く設けなくともよい。
【0058】
[第5実施形態]
次に、
図8、9を参照して本発明の第5実施形態を説明する。なお、
図8は本発明の第5実施形態に係る面照明装置の断面図、
図9は本発明の第5実施形態に係る面照明装置に用いられている光導通反射板の平面図である。本発明の第5実施形態に係る面照明装置1Eは、第1実施形態と共通する部分においては図示を省略、または同じ参照符号に添え字「E」を付与し、その説明を省略する。
【0059】
本実施形態において、点光源2Eは面照明装置1Eの側面部3bEに取り付けられている。光導通反射板5Eは、第1実施形態と同様、基板51Eに光吸収部材52E及び光反射部材53Eが印刷されている。
【0060】
点光源2Eに用いられているLEDは指向性が強いため、光軸からの傾きが大きくなると照度が低くなってしまう。そのため、点光源2Eからの距離だけではなく、点光源2Eの光軸からの傾きも考慮し、透過率の調整を行う必要がある。光導通反射板5Eには点光源2Eからの距離が遠くなるにしたがって大きくなり、点光源2Eの光軸からの傾きが大きくなるにしたがって大きくなる開孔7Eが設けられている。すなわち、点光源2Eの光軸からの傾きが等しい箇所に設けられている2つの開孔7Eの大きさを比較した場合、点光源2Eからの距離が長い箇所に設けられている開孔7ELの径は、点光源2Eからの距離が短い箇所に設けられている開孔7ESの径よりも大きい。また、点光源2Eからの距離が等しい箇所に設けられている2つの開孔7Eの大きさを比較した場合、点光源2Eの光軸からの傾きが大きい箇所に設けられている開孔7Elの径は、点光源2Eの光軸からの傾きが小さい箇所に設けられている開孔7Esの径よりも大きい。
【0061】
このような構成とすることにより、点光源2Eを側面部に設けたとしても、均一な面照明光を得ることができる。本実施形態においては、開孔の大きさを変化させることで透過率の調整を行ったが、第1実施形態と同様に、同じ大きさの開孔の配置密度を変化させることで、透過率の調整を行ってもよい。
【0062】
[第6実施形態]
次に、
図10を参照して本発明の第6実施形態を説明する。なお、
図10は本発明の第6実施形態に係る面照明装置の外観斜視図、
図11Aは
図10AのXIA−XIA線における断面図、
図11Bは本発明の第6実施形態に係る面照明装置に用いられている光導通反射板の平面図である。本発明の第6実施形態にかかる面照明装置1Fは、第1実施形態と共通する部分においては図示を省略、または同じ参照符号に添え字「F」を付与し、その詳細な説明は省略する。
【0063】
本実施形態において、面照明装置1Fの底面3aFには、複数の点光源2Fが格子状等間隔に配置されている。光導通反射板5Fは基板51Fと、基板51Fの底面部3aFと対向する表面に光吸収部材52F及び光反射部材53Fが印刷されて形成されている。光導通反射板5Fには第1実施形態と同様、各点光源2Fの行為軸上の点を中心として、中央反射部7aF、その周辺に外方反射部7bFが設けられており、外方反射部7bFには開孔7b1Fが設けられている。開孔7b1Fは点光源から外方へ離れるにしたがって徐々に大きくなっている。このように開孔7b1Fを形成することにより、外方へ離れるにしたがって光の透過率を高くすることができ、均一な面照明光を得ることができる。また、細溝及び開孔7b1Fは、点光源2Fから放射され側面部3bF〜3eF、底面部3aF及び光導通反射板5Fによって1回以上反射した光を導通させるよう設計されている。
【0064】
なお、円形の開孔の代わりに、同心状の環状ないし方形状のスリットを設け、中央光導通反射部7aFから外方へ離れるほどその幅長が増加するようにしてもよい。また、第1実施形態と同様に、本実施形態では開孔7b1Fの大きさを変えることで透過率を調整しているが、開孔7b1Fの大きさを変化させるのではなく、外方へ離れるにしたがって、同じ大きさの開孔の配置密度を高くすることで、光の透過率を調整してもよい。
【符号の説明】
【0065】
1、1A〜1F…面照明装置
2、2A〜2F…点光源
3、3A〜3F…ケーシング
4…鉤爪部
5、5A〜5F…光導通反射板
51、51A〜51F…基板
52、52A〜52F…光吸収部材
53、53A〜53F…光反射部材