【課題を解決するための手段】
【0004】
手段1を以下に記載する。
電子式積算電力量計に手を加える。
電灯線側と負荷側は断線しておく。電灯線側に永久磁石(3)及びカード接触端子バネ(5)が固着されている。負荷側も永久磁石(3)及びカード接触端子バネ(5)が固着されている。
メータ外枠(13)にカード挿入口(2)を設けておく。
メータ外枠(13)内に積算電力料金計算部(30)を増設する。
積算電力料金計算部(30)は、計算プログラム及び記憶ファイルを内蔵せるコンピュータと、デジタル時計と、スピーカ及び、点滅灯からなる。
カード挿入口(2)にプリペイドカード(40)を挿入すると、当該カードを介して電灯線側と負荷側は電気的に接続される。積算電力料金計算部(30)も通電する。
前記計算プログラムを起動し、プリペイドカード(40)から暗証番号を入力し、前記記憶ファイル内蔵の暗証番号と照合し一致したら、
プリペイドカード(40)からプリペイド料金と、プリペイド残金の許容金額及び、時間帯別電力料金単価を入力し、デジタル時計から時刻を入力し、積算電力量表示器(10)から積算電力量を入力することにより、
プリペイド残金が許容金額以下になるまで電力を供給することを特徴とするプリペイド式積算電力料金計。
時間帯は、例えば、深夜時間帯1を0時〜4時、通常時間帯1を4時〜10時、太陽が出ている太陽光時間帯を10時〜16時、通常時間帯2を16時〜22時、深夜時間帯2を22時〜24時とする。時間帯区分と対をなして時間帯別電力料金単価をプリペイドカード(40)に記憶させてある。
なお、コンピュータは、演算装置、制御装置、記憶装置、入出力装置からなる。
プリペイドカード(40)は後記電力販売所が下記消費所に発行する。
消費所は、プリペイド式積算電力量計を設置して照明等のために電灯線を引き入れているそれぞれ多数の箇所である。即ち、太陽光専業発電所や、太陽光電力消費所や、消費兼太陽光発電所や、太陽光発電補填所や、非太陽光電力消費所や、非太陽光発電所や、給電指令所及び、電力販売所からなる。
消費所は電力販売所に引落銀行口座を申告する。
積算電力料金計算部(30)に組み込まれる計算プログラムの流れを
図4に示し、説明は後述する。
なお、計算プログラムはプリペイドカード(40)側に組み込んでもよい。
【0005】
手段1の補足説明を以下に記載する。
電子式積算電力量計の積算電力量表示器(10)から積算電力量を積算電力料金計算部(30)に入力する。
プリペイドカード(40)は、積算電力料金計算部(30)の外部記憶媒体であると同時に、当該積算電力料金計の起動及び断線に関わる。当該カードの表面にはカード側電線(42)及び永久磁石対応磁性材(43)が敷設されている。当該カードの裏面には鉄のような電磁石対応磁性材(44)及び入出力端子対応電線(45)が敷設されている。
プリペイドカード(40)は、永久磁石対応磁性材(43)により前記の永久磁石(3)により保持される。カード側電線(42)が前記のカード接触端子バネ(5)と接触することにより、電灯線と負荷は電気的に接続される。
カード接触端子バネ(5)は、電気伝導性があってバネ性も持ったスプリングで電灯線側と負荷側にそれぞれ固着する。永久磁石(3)は電気絶縁性のある碍子とバネ性を持ったスプリングとで電灯線側と負荷側にそれぞれ固着する。
なお、プリペイドカード(40)側に永久磁石を敷設し、電灯線側と負荷側に電磁石対応磁性材を固着してもよい。
なお、カード側電線(42)は、カード土台よりも前に突き出ている。後から追加されるプリペイドカード(40)のカード側電線(42)の突き出た部分と、既に挿入されているプリペイドカード(40)のカード側電線(42)とが接触できる。これにより、プリペイドカード(40)の追加時に電気的な断線が生じるのを防いでいる。突き出た部分を波形電線としてバネ性を持たせれば接触は確実になる。
入出力端子対応電線(45)が積算電力料金計算部(30)から伸びる信号線の先の入出力端子バネ(4)に接触することにより、プリペイドカード(40)と積算電力料金計算部(30)との信号が送受信できる。
電力を消費してプリペイド残金が若干不足した場合は、積算電力料金計算部(30)からスピーカや点滅信号を発生させて、消費所にその旨を伝える。
プリペイド残金が許容金額(例えばマイナス千円)以下になると、積算電力料金計算部(30)から伸びる電線の先の電磁石(1)に電気が通じ、プリペイドカード(40)の電磁石対応磁性材(44)を吸寄せてプリペイドカード(40)と前記の永久磁石(3)とを空間的に引き離し、かくて電灯線と負荷は電気的に断線する。
【0006】
手段2を以下に記載する。その前に若干の前置きをする。
消費所の電力料金は、電力需要に従った時間帯別電力料金単価に依存する。太陽光電力消費所でも太陽光時間帯以外では、電力需要に従った時間帯別電力料金単価に依存する。
発電所は非太陽光発電所と太陽光発電所からなる。太陽光発電所は消費兼太陽光発電所と太陽光専業発電所からなる。
【0007】
太陽光電力消費所が、太陽光発電が可能な時間帯である太陽光時間帯に太陽光電力消費を電力販売所と契約した場合にも機能する、手段1のプリペイド式積算電力料金計である。
SS円は、太陽光電力消費所が望んだ1分間の最大太陽光電力消費量に基づいた太陽光発電設備費(導入費)であるとする。当該太陽光発電設備は、後記の太陽光専業発電所に設置される。
SP円は、太陽光電力消費所が望んだ1分間の最大太陽光電力消費量を補填するための火力発電設備費(導入費)であるとする。当該火力発電設備は、後記の太陽光発電補填所に設置される。
SD円は、太陽光電力消費所が望んだ1分間の最大太陽光電力消費量に基づいた政府からの炭酸ガス削減一括払助成費であるとする。
上記発電設備を導入するための初期費用である(SS円+SP円)からSD円を差し引いた額を太陽光電力消費所から後記の電力販売所が受け取った後、太陽光電力消費所にプリペイド式積算電力料金計を設置した電力販売所が発行したプリペイドカードを扱うプリペイド式積算電力料金計に関わる。
(太陽光電力消費所が太陽光時間帯に実際に消費した1分間の電力量QRkwm) > (太陽光電力消費所が太陽光時間帯に望んだ1分間の最大太陽光電力消費量QR0kwm)なら、
太陽光電力消費所は、(補填火力発電燃料費SQ円/kwm)x (QRkwm - QR0kwm )をプリペイドカード経由で支払う。
(太陽光電力消費所が太陽光時間帯に実際に消費した1分間の電力量QRkwm) ≦ (太陽光電力消費所が太陽光時間帯に望んだ1分間の最大太陽光電力消費量QR0kwm)なら、
太陽光電力消費所は、(補填火力発電燃料費SQ円/kwm)x (QR0kwm - QRkwm )をプリペイドカード経由で受け取る。
上記のようにして、プリペイド残金が許容金額以下になるまで電力を供給することを特徴とする手段1のプリペイド式積算電力料金計。
上記のSQ円/kwmは、1kwの補填火力発電を1分間維持するために消費した燃料の値段である。
本発明で記載される円/kwmのmは、時間の単位である“分”を意味する。1秒では短すぎ、1時間では長すぎるから分単位とした。
使われなかった太陽光電力は、非太陽光電力消費所で消費されるから、太陽光電力消費所に還元される。還元時には設備維持費分も込めてSQ円/kwmよりも若干高めの値を設定してもよいし、非太陽光電力料金の時間帯別電力料金単価もあり得る。
積算電力料金計算部(30)に組み込まれる計算プログラムの流れを
図7に示した。説明は後述する。
【0008】
手段2の補足説明を以下に記載する。
SS円は、太陽光発電設備購入費(雨天時に太陽光電力が得られなくても必要な経費)と、設備設置場所のための地代及び、設備を格納するための格納施設費用である。太陽光電力消費所は、これらを設備導入前に一括して電力販売所にSD円を差し引いて支払う。電力販売所は太陽光専業発電所にSS円を支払う。
なお、人件費や修繕費はSS円とは別に設備導入後月毎に太陽光電力消費所は電力販売所を通して太陽光専業発電所に支払う。
SP円は、火力発電設備費(晴天時に太陽光電力が得られても必要な経費)と、設備設置場所のための地代及び、設備を格納するための格納施設費用である。太陽光電力消費所は、これらを設備導入前に一括して電力販売所に支払う。電力販売所は太陽光発電補填所にSP円を支払う。
なお、人件費や修繕費はSP円とは別に設備導入後月毎に太陽光電力消費所は電力販売所を通して太陽光発電補填所に支払う。
SD円は、太陽光発電を拒否する人からも徴収した税金で国から電力販売所に支払われる。国が、炭酸ガス排出抑制による環境保全のために全国民から強制的に徴収した税金である。
太陽光専業発電所は電力販売所からSS円を受領してから、太陽光発電設備を導入する。なお、太陽光専業発電所は前もって自己資金(電力販売所からも)で、ある程度の太陽光発電設備を設置しておく。
太陽光発電補填所は電力販売所からSP円を受領してから、補填用火力発電設備を導入する。なお、太陽光発電補填所は前もって自己資金(電力販売所からも)で、ある程度の補填用火力発電設備を設置しておく。
本手段での計算プログラムは、手段1に用いた後述の計算プログラムを若干修正すれば使える。
電力自由化の時代と云えども、発電量の多さや国の固定価格買取制度や太陽光発電信奉者のことを考えると、太陽光発電は別格な扱いとせざるを得ない。
太陽光発電は不慮の事態に対応するための備蓄が難しく、電力販売所は太陽光電力分を非太陽光電力で常に確保しておかねばならないから、バックアップとして非太陽光(火力)発電設備を手当てする(太陽光発電補填所)必要があるから、割増電力料金が必要になる。
SP円に不満な太陽光電力消費所は別の電力販売所を選べばよいし、そんな所がなければ火災や隣人からの迷惑トラブル等のリスクを自分で取って調達(自家火力発電)すればよい。太陽光電力消費所の中には、選びきれなくて電気がない生活をする所もでてこないとも限らない。自由化は不便な一面もある。自家火力発電を選んだ太陽光電力消費所に対しては、国や自治体もSD円支給の際は、火災や隣人からの迷惑トラブル等の責任を設置者が取るべきものであることを文書で確認する必要がある。
電力販売所は、太陽光専業発電所の持つ設備容量以上の太陽光電力を売ることはできない(ただし、消費兼太陽光発電所からの逆潮流分は少ないながらもある)。設備容量があっても太陽が出なかったり、故障があったりすることを考えると、電力販売所と太陽光専業発電所と太陽光電力消費所の間で免責事項等の取り決めが必要であろう。契約時の需要と実需要の間に過不足が生じた場合の免責事項も決めておかねばならない。
消費所に選ばれなかった電力販売所は経営努力して次回に選んでもらえる様に努力するか、倒産するしかない。電力販売所は色々な発電所や給電指令所との間で契約することになるが、各所の存廃は各所の努力と将来戦略による。談合やカルテルは、他の産業同様に取り締まられる。
【0009】
手段3を以下に記載する。
手段2では、消費所について述べた。手段3では特に発電側について述べる。
1か所の電力販売所は、多数箇所の非太陽光発電所と、多数箇所の太陽光専業発電所と、多数箇所の消費兼太陽光発電所と、最低1箇所の太陽光発電補填所及び、最低1箇所の給電指令所を用意する。
非太陽光発電所は、電力販売所との間で契約した1分間の最大非太陽光発電量を満たす発電容量の非太陽光発電設備を設置し、給電指令所向け送信機付非太陽光電力用の積算電力量計を設置し、給電指令所と連絡するための送受信機を設置する。電力販売所は、既に沢山ある非太陽光発電所の中から選べばよい。或は、非太陽光発電所を新規に自己建設するか、新規建設を何処かに委託することもあろう。
非太陽光発電所は、前記給電指令所向け送信機付非太陽光電力用の積算電力量計を通して給電指令所の管内へ前記契約された電力量を上限として給電指令所からの給電指令に基づいて給電指令所管内へ送電する。
多数箇所の太陽光専業発電所は、太陽光時間帯に、電力販売所との間で契約した1分間の最大太陽光電力消費量を満たす発電容量の太陽光発電設備を設置し、給電指令所向け送信機付太陽光用の積算電力量計を設置し、給電指令所と連絡するための送受信機を設置する。
当該太陽光専業発電所は前記給電指令所向け送信機付太陽光用の積算電力量計を通して給電指令所の管内へ前記契約された電力量を上限として給電指令所管内へ送電する。
消費兼太陽光発電所は、太陽光時間帯に、電力販売所との間で契約した1分間の最大太陽光発電量を満たす発電容量の太陽光発電設備を設置し、給電指令所向け送信機付太陽光用の積算電力量計を設置する。
消費兼太陽光発電所は、前記給電指令所向け送信機付太陽光用の積算電力量計を通して給電指令所管内へ送電する。
太陽光発電補填所は、太陽光時間帯に、電力販売所との間で契約した1分間の最大太陽光電力消費量を満たす発電容量の火力発電設備を設置し、給電指令所向け送信機付補填用の積算電力量計を設置し、給電指令所と連絡するための送受信機を設置する。
太陽光発電補填所は、前記給電指令所向け送信機付補填用の積算電力量計を通して給電指令所の管内へ前記契約された電力量を上限として給電指令所からの給電指令に基づいて給電指令所管内へ送電する。多数箇所の非太陽光発電所は、自己設備を適宜、太陽光発電補填所に変更する場合もある。
給電指令所は、送受信機及び給電制御器を敷設し、多数箇所の非太陽光発電所から給電指令に基づいて当該管内へ受電し、多数箇所の消費兼太陽光発電所から当該管内へ太陽光電力を受電し、多数箇所の太陽光専業発電所から当該管内へ受電し、太陽光発電補填電所から給電指令に基づいて当該管内へ受電し、手段2におけるプリペイド式積算電力料金計を設置せる消費所に給電することを特徴とする給電システム。
太陽光発電補填所に設置する火力発電設備は、ガスタービンを用いるか、ジーゼルエンジンを用いるか、ガソリンエンジンを用いて急速な出力変動ができる火力発電設備がよい。
当該補填所の運営のために太陽光電力消費所は電力販売所を介して人件費等の維持管理費を払う。太陽光電力消費所は当該補填所で利益が生じた際は、電力販売所を通して配当を受け取り、赤字になったら不足分を払う。当該補填所の余剰電力は給電指令所からの要請があればSQ円/kwmよりも高い値段で売る。固定資産税、事業税、所得税は維持管理費で扱われる。
当該太陽光専業発電所の運営のために太陽光電力消費所は電力販売所を介して人件費等の維持管理費を払う。太陽光電力消費所は当該専業発電所で利益が生じた際は、電力販売所を通して配当を受け取り、赤字になったら不足分を払う。固定資産税、事業税、所得税は維持管理費で扱われる。
【0010】
手段3の補足説明を以下に記載する。
どの発電所も消費所もプリペイド式積算電力量計を設置する。各発電所は、自分の箇所における照明等の電力消費として自己発電電力を降圧してもよいが、保険の意味や安上がりから電灯線経由の電力を購買するためプリペイド式積算電力量計を設置する。
電力販売所を1か所と限定したのは、電力需給調節に不可欠な管内全体の情報を把握するためである。太陽光発電補填所及び給電指令所は少ないほど情報の遣り取りが円滑に行われる。なお、太陽光専業発電所または太陽光発電補填所または給電指令所は数か所の電力販売所と契約することはあり得る。携帯電話の様に、只今混雑していて繫がり難くなっています的なことが許されるのか注意する必要がある。歯医者には自家発電が必須になるのかどうか注意する必要がある。
給電指令所は、電力需給業務と系統運用業務を担う組織である。電力需給業務は通信回線を介して各発電所と連携することにより電力の需要(消費)と供給(発電)の均衡を保つように供給側を調整する。系統運用業務は送電線の流れを管理し電圧や周波数を適正に維持する。給電指令所は業務遂行のために各発電所に操作の指令を出す。
電力系統とは、電力を消費側の受電設備に供給するための、発電・変電・送電・配電を統合したシステムである。巨大発電所からの電力は高圧送電線で送られる。
非太陽光発電所に給電指令所向け送信機付非太陽光電力用の積算電力量計を設置することにより、自動的に給電指令所が積算電力量を受信して各当該非太陽光発電所に電力販売所の代行業務として電力料金を支払う(銀行口座自動振り込み)。人手を介すると費用がかかり間違いも起こる。給電指令所は電力販売所から電力料金をまとめて受け取る。
太陽光専業発電所に給電指令所向け送信機付太陽光電力用の積算電力量計を設置することにより、自動的に給電指令所が積算電力量を受信して各当該太陽光専業発電所に電力販売所の代行業務として電力料金を支払う(銀行口座自動振り込み)。人手を介すると費用がかかり間違いも起こる。
太陽光発電補填所に給電指令所向け送信機付補填用の積算電力量計を設置することにより、自動的に給電指令所が積算電力量を受信して当該太陽光発電補填所に電力販売所の代行業務として電力料金を支払う(銀行口座自動振り込み)。人手を介すると費用がかかり間違いも起こる。
当該消費兼太陽光発電所に給電指令所向け送信機付太陽光用の積算電力量計を設置することにより、自動的に給電指令所が積算電力量を受信して各当該消費兼太陽光発電所に電力販売所の代行業務として電力料金を支払う(銀行口座自動振り込み)。人手を介すると費用がかかり間違いも起こる。給電指令所は電力販売所から電力料金をまとめて受け取る。
消費兼太陽光発電所の太陽光発電量は原則として当該箇所で消費されるため、給電指令所管内への逆潮流送電量は大きなものではない。したがって、消費兼太陽光発電所があることによる周波数の乱れは、太陽光発電補填所を初めとする各種発電所での余剰分や発電抑制により調節可能であると考えられる。
消費兼太陽光発電所へ補助金/kwmとした場合、過大であると、消費兼太陽光発電所は太陽光時間帯に自己消費をせずに売電のみを心がけるようになる。そうすると、給電指令所管内の周波数が乱れて停電の恐れがあるから程々の値段でなければならない。太陽光発電による料金は、太陽光用の積算電力量計に基づいて、電力販売所が立て替え払いし、その金はプルペイドカード料金を通して全消費所に負担してもらう。
一方、消費兼太陽光発電所の太陽光発電設備の導入時のみの補助金であれば自家消費するだろうから、その後の給電指令所管内の周波数乱れは少なくなる。ただし、当該補助金が過大であると、消費兼太陽光発電所と設備販売会社とが結託して、過大な太陽光発電設備を設置することになる。したがって、補助金は太陽光発電設備費の3分の1以下がよい。何故なら、売値3倍が通例であるから補助金は太陽光発電設備費の原価以下になり、太陽光発電設備の恣意的な売買は控えめになるであろう。補助金額の加減により太陽光発電容量の増大をコントロールできる。
【0011】
自宅に太陽光発電設備を置けない太陽光電力消費所では、太陽光専業発電所の太陽光発電設備及び太陽光発電補填所の火力発電設備を導入するための全額費用であるSS円+SP円からSD円を引いた額のローンを組み、電力販売所を介して太陽光専業発電所に導入資金全額を一括で払う(太陽光専業発電所は、電気が売れるかどうか怖くて自費では設備を導入できない)。太陽光電力消費所は別荘住宅ローンのように、銀行に利息を払う。互いの途中放棄に対処できる。ローンを組むに当たっては、国が責任を持たねば銀行はなかなか金を貸さないであろう。
太陽光専業発電所がローンを組む仕組みでは、1部の太陽光電力消費所が数年で太陽光発電を拒否したら倒産してしまうからこれはマズイ。銀行も、瑕疵責任を負った国も、他の太陽光電力消費所も被害に遭う。ローン方式でうまく回れば(1時的景気浮揚策)それにこしたことはないが、莫大な税金SD円投入が問題になる恐れがある。しかし、莫大な税金投入が社会問題になったとしても、太陽光神話から人々を解放することには役立つ。
太陽光発電補填所の土地は、安い訳あり土地でよい。ここの火力発電設備は、多数の中古トラックエンジンや多数の中古船のジーゼルエンジンにより発電してもよい。
中古トラックエンジンは安く短期間で設備が整えられるから太陽光発電補填所との契約は1年で解約もあり得るが、肝心の太陽光専業発電所の太陽光発電設備は高額であるから20年程度の契約になるだろうから、安易な解約はむずかしい。したがって、太陽光発電導入は各人十分検討した上でなされるのが望ましいし、関係所はこれを周知徹底する必要がある。
太陽光電力消費所にとってSS円+SP円は負担になるから、これにどの程度SD円の補助金を出すかは競争入札で決める手もあるし、補填火力発電燃料費SQ円/kwmの中に補助金を導入する場合は何円が妥当かは競争入札で決める手もある。
非太陽光電力は、天然ガス、シェールガス、石油、石炭及び原子力を経済的や政治的や何らかのリスク(例えば石油流通途中の小競り合い)を勘案して混合したものである。原子力発電は将来の化石燃料枯渇への保険の意味がある。原子力発電を拒否する消費所に対しては原子力発電抜きで(化石燃料時価値段の石油危機保険無しで石油値段に連動する)非太陽光電力料金単価を契約することもできよう。
発電時には安定的であるバイオマス発電や24時間不規則に発生する風力発電は、太陽光発電といささか趣を異にするため、太陽光発電に対する非太陽光電力との観点から非太陽光電力に含めた。当然個別に扱ってもよい。