【実施例】
【0079】
本発明は、以下の実施例を参照することでさらに完全に理解されよう。しかし、それらを本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【0080】
試薬をAldrich、SigmaおよびPierce BioScience、または以下に示す他の供給業者から購入し、さらに精製せずに使用した。マルチミリグラム〜マルチグラムのスケールの精製を当業者に公知の方法、例えばシリカゲルフラッシュカラムの溶離により行った。また、いくつかの場合では、分取フラッシュカラム精製を、CombiFlashシステムで溶離される使い捨て予備充填マルチグラムシリカゲルカラム(RediSep)の使用により行った。また、Biotage(商標)およびISCO(商標)は、中間体の精製に本発明で使用可能なフラッシュカラム機器である。
【0081】
化合物の同一性および純度を判定する目的で、以下のシステムを使用してLC/MS(液体クロマトグラフィー/質量分析)スペクトルを記録した。質量スペクトルの測定では、システムはMicromass Platform II分光計: ポジティブモードのESイオン化(質量範囲: 150〜1200amu)からなる。同時クロマトグラフィー分離を以下のHPLCシステムで実現した: ES Industries Chromegabond WR C-18 3u 120Å(3.2x30mm)カラムカートリッジ;移動相A: 水(0.02% TFA)および相B: アセトニトリル(0.02% TFA);勾配10% B〜90% B、3分;平衡化時間1分;流量2mL/分。いくつかの場合では、分取HPLC中に20ミリモル濃度の酢酸アンモニウムを有効イオン化用調節剤として使用した。そのような場合ではアンモニウム塩を単離した。
【0082】
いくつかの分離では、超臨界流体クロマトグラフィーの使用も有用であり得る。超臨界流体クロマトグラフィー分離は以下の典型的条件でMettler-Toledo Minigramシステムを使用して行った: 12mm ADカラムを超臨界流体CO
2中40% MeOHによって100bar、30℃、2.0mL/分で溶離。塩基性アミノ基を有する分析物の場合、0.2%イソプロピルアミンをメタノール調節剤に加えた。
【0083】
化合物を、Varian Inova 400 MHz NMR分光計またはVarian Mercury 300 MHz NMR分光計を使用する
1H-NMR、およびBruker Apex-II高分解能4.7T FT-質量分析計を使用する高分解能質量分析によって特徴づけた。また、最終化合物を、Thermo Electronが販売するLTQ CL Orbitrapを使用する高分解能質量分析によって特徴づけた。
【0084】
本明細書において使用される略語は以下の通りである。
AIBN 2,2'-アゾビスイソブチロニトリル
Bu ブチル
DCE 1,2-ジクロロエタン
DCM ジクロロメタン
DBU 1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン
DIAD ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDC-HCl 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エチルアルコール
FCC フラッシュカラムクロマトグラフィー
h 時間
HBTU O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム
ヘキサフルオロホスフェート
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高圧液体クロマトグラフィー
HRMS 高分解能質量スペクトル
LRMS 低分解能質量スペクトル
LC 液体クロマトグラフィー
L-Pro L-プロリン
MCPBA メタ-クロロ過安息香酸
MeOH メチルアルコール
MW マイクロ波
NIS N-ヨードスクシンイミド
NBS N-ブロモスクシンイミド
NMP 1-メチル-2-ピロリジノン
PdCl
2(dppf) [1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
PEGn ポリエチレングリコールのn回繰り返し(例えばPEG2 = -OCH2CH2OCH2CH2-)
PG 保護基
PyBroP ブロモ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
rt 室温
TBAF フッ化テトラブチルアンモニウム
TBDMS tert-ブチル-ジメチルシリル
TBTU 2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム
テトラフルオロボレート
TMS トリメチルシリル
TMSSMe (メチルチオ)トリメチルシラン
TEA トリエチルアミン
TEMPO 2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TPP トリフェニルホスフィン
【0085】
リガンドの調製
αvβ3リガンド1:
(S)-N-[4-[3-[[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-1-オキソプロピル]アミノ]プロポキシ]-フェニル]-3-[2-[3-[グアニジノ]-ベンゾイルアミノ]-アセチルアミノ]-スクシンアミド酸
工程1:3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)-安息香酸の調製
[この文献は図面を表示できません]
3-アミノ安息香酸(82.3g、0.60モル)、N,N'-ビス(tert-ブトキシカルボニル)-S-メチルイソチオ尿素(1,3-ジ-boc-2-メチルイソチオ尿素、CAS # 107819-90-9)(174.2g、0.6モル)およびピリジン(94.92g、97mL、1.20モル、2.0当量)の無水ジメチルホルムアミド(600mL)と無水1,2-ジクロロエタン(600mL)との混合物中溶液を酢酸第二水銀(95.6g、0.30モル、0.5当量)で処理し、オーバーヘッドメカニカルスターラーによって室温で5時間攪拌した。次に固体を濾去し、ジクロロメタンで洗浄し、一緒にした濾液および洗浄液を蒸発させて粗生成物(約307g)を得た。この粗材料にメタノール(240mL)を加え、混合物を2時間激しく攪拌した。次に、激しく攪拌しながら水2400mLをゆっくりと加えた。濾過し、固体を水で徹底的に洗浄し、終夜吸引乾燥させて3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)-安息香酸を理論値を超えた収率で得た。高真空ポンプ乾燥させた。得られた重量は理論値を超えていた(理論値 = 227.6g、実測値 = 251.2g、
1H NMRは約10%のDMFの存在を示唆)。
【0086】
工程2:2-(3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイル)-アミノ-酢酸ベンジルエステルの調製
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3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)安息香酸(171.56g、0.4073モル)、2-クロロ-4,6-ジメトキシ-トリアジン(71.52gm、0.4073モル)およびN-メチルモルホリン(41.2gm、44.78mL、0.4073モル)の無水テトラヒドロフラン(1600mL)中明褐色溶液を室温で2時間攪拌(オーバーヘッドメカニカルスターラー)した後、グリシンベンジルエステルp-TsOH塩(137.44g、0.4073モル)および第2の等量のN-メチルモルホリン(41.2g、44.78mL、0.4073モル)を加えた。得られた混合物を室温で36時間攪拌した。次にテトラヒドロフランをロータリーエバポレーター上で除去した後、酢酸エチル(2000mL)を加えた。得られた混合物を氷冷0.5N HCl(3x1000mL)、水(1x1000mL)、5%炭酸ナトリウム水溶液(1x1000mL)、水(1x1000mL)、飽和塩化ナトリウム水溶液(1x1000mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。固体を濾去し、溶媒を蒸発させて粗生成物(228.5g)を油状物として得た。粗材料を、ジクロロメタン:ヘキサン:酢酸エチル = 40:45:15を溶離液として使用するWaters Prep500(運転10回)上でのクロマトグラフィーで精製して2-(3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイル)-アミノ-酢酸ベンジルエステル(収率79.3%)を得た。(注: 1回目の運転では清浄な材料152gおよびわずかに不純な材料33gが得られ、後者は2回の運転で再度クロマトグラフィーにかけた)。ES(+)-HRMS m/e C
27H
34N
4O
7の計算値(M+H)
+ 527.2500、実測値527.2499。
【0087】
工程3:2-(3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイル)-アミノ-酢酸の調製
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2-(3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイル)-アミノ-酢酸ベンジルエステル(170.0g、0.323モル)の無水エタノール(2000mL)溶液を高圧設備中、室温で終夜(18時間)、10% Pd炭素(湿式触媒20g、水を約50%含有)上で水素化した。触媒を濾去し、溶媒を蒸発させて生成物を得た。生成物をトルエン(3回)と共沸させてすべてのエタノールを除去することで、2-(3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイル)-アミノ-酢酸(収率97.88%)を白色固体として得た。ES(+)-HRMS m/e C
20H
28N
4O
7の計算値(M+H)
+ 437.2031、実測値437.2030。
【0088】
工程4:[3-(4-ニトロ-フェノキシ)-プロピル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルの調製
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(3-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル(7.03g、40.1mmol)の無水THF(40mL)溶液に4-ニトロフェノール(5.07g、36.5mmol)、トリフェニルホスフィン(10.5g、40.1mmol)を窒素雰囲気下、室温で加えた。得られた溶液を氷水浴で約0℃に冷却した後、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD、8.1g、40.1mmol)を15〜20分間滴下した。添加後、溶液を室温に昇温させ、15時間攪拌し、その時点でLCMS分析は16%の出発原料の存在を示した。次にすべての上記試薬をさらに0.1当量加え、反応混合物をさらに15時間攪拌した。固体を濾去し、酢酸エチルで洗浄した後、濾液を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過および濃縮によって粗残渣を得て、これをISCO(340g)カラムクロマトグラフィーを使用して精製して[3-(4-ニトロ-フェノキシ)-プロピル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル(収率64%)を白色固体として得た。ES(+)-HRMS m/e C
14H
20N
2O
5の計算値(M+Na)
+ 319.1264、実測値319.1266。
【0089】
工程5: [3-(4-アミノ-フェノキシ)-プロピル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルの調製
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[3-(4-ニトロ-フェノキシ)-プロピル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル(7.7g、26mmol)のメタノール(200mL、出発原料を溶解させるように加熱)溶液に水(10mL)、塩化アンモニウム(20.9g、390mmol、15当量)および亜鉛末(16.4g、260mmol、10当量、3回に分けて)を室温で加えた。亜鉛末の添加後、反応混合物は発熱性になり、反応混合物を1〜2時間攪拌し、その時点で混合物のTLC分析は出発原料の非存在を示した。次に固体を濾去し、水および酢酸エチルで洗浄し、濾液からの有機化合物を酢酸エチル(3x100mL)で抽出した。一緒にした抽出物をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過および濃縮によって粗残渣を得て、これをISCO(330g)カラムクロマトグラフィーを使用して精製して[3-(4-アミノ-フェノキシ)-プロピル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル(収率79%)を白色固体として単離した。ES(+)-HRMS m/e C
14H
22N
2O
3の計算値(M+Na)
+ 289.1522、実測値289.1523。
【0090】
工程6:(S)-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロポキシ)-フェニル]-3-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-スクシンアミド酸tert-ブチルエステルの調製
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[3-(4-アミノ-フェノキシ)-プロピル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル(5.41g、20.2mmol)および(S)-2-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-コハク酸tert-ブチルエステルのDMF(40mL)溶液にHOBT(3g、22.2mmol)およびDIPEA(8.52g、66.6mmol)を室温で加えた。得られた溶液を氷浴で0℃に冷却し、固体HBTU(8.43g、22.2mmol)を5〜10分間で3回に分けて加えた。添加後、冷却浴を取り外し、反応混合物を室温に昇温させ、2.5時間攪拌し、その時点でLCMS分析は出発原料の非存在を示した。次に反応混合物を酢酸エチル(400mL)で希釈し、水(400ml)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(400mL)およびブライン溶液(400mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濾液を濃縮し、粗残渣をISCO(330g)カラムクロマトグラフィーを使用して精製して(S)-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロポキシ)-フェニル]-3-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-スクシンアミド酸tert-ブチルエステル(収率95%)を白色固体として単離した。ES(+)-HRMS m/e C
37H
45N
3O
8の計算値(M+Na)
+ 682.3099、実測値682.3105。
【0091】
工程7:(S)-3-アミノ-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロポキシ)-フェニル]-スクシンアミド酸tert-ブチルエステルの調製
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(S)-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロポキシ)-フェニル]-3-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-スクシンアミド酸tert-ブチルエステル(11g、16.67mmol)のTHF(95mL)溶液にピペリジン(4.26g、50mmol)を室温で加えた。得られた溶液を4時間攪拌し、その時点でLCMS分析は出発原料の非存在を示した。次に溶媒を減圧除去し、残渣をトルエンと共沸させて白色固体を得て、これを最小限の酢酸エチル(25〜30mL)に高温条件で溶解させた後、析出するまでヘキサン(250〜300mL)で希釈した。得られた固体を濾取し、ヘキサンで洗浄し、風乾後に(S)-3-アミノ-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロポキシ)-フェニル]-スクシンアミド酸tert-ブチルエステル(収率81%)を白色固体として得た。ES(+)-HRMS m/e C
22H
35N
3O
6の計算値(M+Na)
+ 460.2418、実測値460.2416。
【0092】
工程8:(S)-3-(2-(3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)-ベンゾイルアミノ)-アセチルアミノ)-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロポキシ)-フェニル]-スクシンアミド酸tert-ブチルエステルの調製
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(S)-3-アミノ-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロポキシ)-フェニル]-スクシンアミド酸tert-ブチルエステル(2.0g、4.58mmol)、2-(3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイル)-アミノ-酢酸(2.0g、4.58mmol)、HBTU(1.91g、5.04mmol)およびHOBT(681mg、5.04mmol)の混合物にDMF(15mL)、続いてDIPEA(1.95g、15.12mmol)を窒素雰囲気下、室温で加えた。得られた明褐色溶液を2日間攪拌し、その時点で多くのゲル様固体が形成された。次に水(約50mL)を加え、得られた明褐色ペースト状物を酢酸エチル(約200mL)に高温条件で溶解させた。次に2つの層を分離し、水層を酢酸エチル(100mL)でもう1回抽出した。一緒にした酢酸エチル抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水およびブライン溶液で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過および濃縮によって粗明褐色固体を得て、これをISCO(120g)カラムクロマトグラフィーを使用して精製して(S)-3-(2-(3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)-ベンゾイルアミノ)-アセチルアミノ)-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロポキシ)-フェニル]-スクシンアミド酸tert-ブチルエステル(収率94%)を白色固体として単離した。ES(+)-HRMS m/e C
42H
61N
7O
12の計算値(M+H)
+ 856.4450、実測値856.4451。
【0093】
工程9:(S)-N-[4-(3-アミノ-プロポキシ)-フェニル]-3-(2-(3-(グアニジノ)-ベンゾイルアミノ)-アセチルアミノ)-スクシンアミド酸トリフルオロ酢酸塩の調製
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(S)-3-(2-(3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)-ベンゾイルアミノ)-アセチルアミノ)-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロポキシ)-フェニル]-スクシンアミド酸tert-ブチルエステル(3.7g、4.32mmol)のジクロロメタン(80mL)溶液に過剰のトリフルオロ酢酸(40mL)を窒素雰囲気下、0℃(氷浴)で加えた。得られた無色溶液をこの温度で1〜2時間攪拌した後、冷却浴を取り外すことで室温に昇温させた。15時間攪拌後、溶媒を減圧除去し、残渣をトルエンと共沸した。得られた濃青色ペースト状物をtert-ブチルメチルエーテルでトリチュレートしたが、良好な固体は得られなかった。そこで溶媒を減圧除去し、残渣をジクロロメタンおよびジエチルエーテルでトリチュレートした。得られた明褐色固体を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄した。風乾後、(S)-N-[4-(3-アミノ-プロポキシ)-フェニル]-3-(2-(3-(グアニジノ)-ベンゾイルアミノ)-アセチルアミノ)-スクシンアミド酸2.7gをトリフルオロ酢酸塩(収率85%)として単離した。ES(+)-HRMS m/e C
23H
29N
7O
6の計算値(M+H)
+ 500.2252、実測値500.2252。
【0094】
一般的方法:
工程10:(S)-N-[4-[3-[[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-1-オキソプロピル]アミノ]プロポキシ]-フェニル]-3-[2-[3-[グアニジノ]-ベンゾイルアミノ]-アセチルアミノ]-スクシンアミド酸の調製
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(S)-N-[4-(3-アミノ-プロポキシ)-フェニル]-3-(2-(3-(グアニジノ)-ベンゾイルアミノ)-アセチルアミノ)-スクシンアミド酸(245mg、0.289mmol)および3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]-エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-プロピオン酸-2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルエステル(200mg、0.289mmol)のDMSO(5mL)溶液に過剰のDIPEA(186mg、252uL、1.44mmol)を窒素雰囲気下、室温で加えた。得られた明黄色溶液を2時間攪拌し、その時点でLCMS分析は出発原料の非存在を示した。次に、過剰のDIPEAを減圧除去し、所望の生成物をHPLC法を使用する精製によって単離して(S)-N-[4-[3-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-1-オキソプロピル]アミノ]プロポキシ]-フェニル]-3-[2-[3-[グアニジノ]-ベンゾイルアミノ]-アセチルアミノ]-スクシンアミド酸212mg(収率68%)を明黄色固体として得た。ES(+)-HRMS m/e C
49H
71N
9O
18の計算値(M+H)
+ 1074.4990、実測値1074.4984。
【0095】
αvβ3リガンド2:
(S)-N-[4-[3-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-1-オキソプロピル]アミノ]プロポキシ]-フェニル]-3-[2-[3-[グアニジノ]-ベンゾイルアミノ]-アセチルアミノ]-スクシンアミド酸の調製
[この文献は図面を表示できません]
(S)-N-[4-(3-アミノ-プロポキシ)-フェニル]-3-(2-(3-(グアニジノ)-ベンゾイルアミノ)-アセチルアミノ)-スクシンアミド酸(245mg、0.289mmol)、3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]-エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-プロピオン酸-2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルエステル(250mg、0.289mmol)およびDIPEA(373mg、503uL、2.89mmol)から出発して一般的方法、すなわちαvβ3リガンド1の工程10に記載のものと同様の手順を使用することで、HPLC精製後に、(S)-N-[4-[3-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-1-オキソプロピル]アミノ]プロポキシ]-フェニル]-3-[2-[3-[グアニジノ]-ベンゾイルアミノ]-アセチルアミノ]-スクシンアミド酸312mg(収率86%)を明褐色油状物として得た。ES(+)-HRMS m/e C
57H
87N
9O
22の計算値(M+H)
+ 1250.6039、実測値1250.6032。
【0096】
αvβ3リガンド3:
(S)-N-[4-[3-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-1-オキソプロピル]アミノ]エトキシ]-フェニル]-3-[2-[3-[グアニジノ]-ベンゾイルアミノ]-アセチルアミノ]-スクシンアミド酸の調製
工程1:[2-(4-ニトロ-フェノキシ)-エチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルの調製
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(2-ヒドロキシ-エチル)-カルバミン酸tert-ブチルエステルおよび4-ニトロフェノールから2-(4-ニトロ-フェノキシ)-プロピル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルと同様の手順で2-(4-ニトロ-フェノキシ)-エチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルを調製した。
【0097】
工程2:[2-(4-アミノ-フェノキシ)-エチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルの調製
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2-(4-ニトロ-フェノキシ)-エチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルから2-(4-アミノ-フェノキシ)-プロピル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルと同様の手順で2-(4-アミノ-フェノキシ)-エチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルを調製した。
【0098】
工程3:(S)-N-[4-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-エトキシ)-フェニル]-3-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-スクシンアミド酸tert-ブチルエステルの調製
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[3-(4-アミノ-フェノキシ)-エチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルおよび(S)-2-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-コハク酸tert-ブチルエステルから(S)-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロポキシ)-フェニル]-3-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-スクシンアミド酸tert-ブチルエステルと同様の手順で(S)-N-[4-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-エトキシ)-フェニル]-3-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-スクシンアミド酸tert-ブチルエステルを調製した。
【0099】
工程4:(S)-3-アミノ-N-[4-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-エトキシ)フェニル]スクシンアミド酸tert-ブチルエステルの調製
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(S)-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-エトキシ)-フェニル]-3-(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-スクシンアミド酸tert-ブチルエステルから(S)-3-アミノ-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロポキシ)-フェニル]-スクシンアミド酸tert-ブチルエステルと同様の手順で(S)-3-アミノ-N-[4-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-エトキシ)フェニル]スクシンアミド酸tert-ブチルエステルを調製した。
【0100】
工程5:(S)-tert-ブチル 4-(4-(2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ)フェニルアミノ)-4-オキソ-3-(2-(3-(2,2,10,10-テトラメチル-4,8-ジオキソ-3,9-ジオキサ-5,7-ジアザウンデカン-6-イリデンアミノ)ベンズアミド)アセトアミド)ブタノエートの調製
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2-(3-(2,2,10,10-テトラメチル-4,8-ジオキソ-3,9-ジオキサ-5,7-ジアザウンデカン-6-イリデンアミノ)ベンズアミド)酢酸および(S)-tert-ブチル 3-アミノ-4-(4-(2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ)フェニルアミノ)-4-オキソブタノエートから(S)-3-(2-(3-(N,N-ビス-tert-ブトキシカルボニルグアニジノ)-ベンゾイルアミノ)-アセチルアミノ)-N-[4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロポキシ)-フェニル]-スクシンアミド酸tert-ブチルエステルと同様の手順で(S)-tert-ブチル 4-(4-(2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ)フェニルアミノ)-4-オキソ-3-(2-(3-(2,2,10,10-テトラメチル-4,8-ジオキソ-3,9-ジオキサ-5,7-ジアザウンデカン-6-イリデンアミノ)ベンズアミド)アセトアミド)ブタノエートを白色明黄色固体3.57g(収率97%)として調製した。
【0101】
工程6:(S)-N-[4-(2-アミノ-エトキシ)-フェニル]-3-[2-(3-グアニジノ-ベンゾイルアミノ)-アセチルアミノ]-スクシンアミド酸トリフルオロ酢酸塩の調製
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(S)-tert-ブチル 4-(4-(2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ)フェニルアミノ)-4-オキソ-3-(2-(3-(2,2,10,10-テトラメチル-4,8-ジオキソ-3,9-ジオキサ-5,7-ジアザウンデカン-6-イリデンアミノ)ベンズアミド)アセトアミド)ブタノエートから(S)-N-[4-(3-アミノ-プロポキシ)-フェニル]-3-(2-(3-(グアニジノ)-ベンゾイルアミノ)-アセチルアミノ)-スクシンアミド酸トリフルオロ酢酸塩と同様の手順で((S)-N-[4-(2-アミノ-エトキシ)-フェニル]-3-[2-(3-グアニジノ-ベンゾイルアミノ)-アセチルアミノ]-スクシンアミド酸トリフルオロ酢酸塩をHPLC精製凍結乾燥白色固体430mg(収率51%)として調製した。LCMS ES MS m/e C
22H
27N
7O
6の計算値(M+H)
+ 485.2 実測値486.1。
【0102】
工程7:(S)-N-[4-[3-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-1-オキソプロピル]アミノ]エトキシ]-フェニル]-3-[2-[3-[グアニジノ]-ベンゾイルアミノ]-アセチルアミノ]-スクシンアミド酸の調製
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(S)-N-[4-(2-アミノ-エトキシ)-フェニル]-3-[2-(3-グアニジノ-ベンゾイルアミノ)-アセチルアミノ]-スクシンアミド酸トリフルオロ酢酸塩および3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]-エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-プロピオン酸-2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルエステルから(S)-N-[4-[3-[[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-1-オキソプロピル]アミノ]プロポキシ]-フェニル]-3-[2-[3-[グアニジノ]-ベンゾイルアミノ]-アセチルアミノ]-スクシンアミド酸と同様の手順で(S)-N-[4-[3-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-1-オキソプロピル]アミノ]エトキシ]-フェニル]-3-[2-[3-[グアニジノ]-ベンゾイルアミノ]-アセチルアミノ]-スクシンアミド酸を透明帯黄色粘稠半固体274mg(収率73%)として調製した。LCMS ESI MS m/e C
56H
85N
9O
22の計算値(M+H)
+ 1235.6、実測値1236.7。
【0103】
VLA
4リガンド1:
(S)-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]-2-[[[1-[2-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロピロール-1-イル)プロピオニルアミノ]-エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ]エチル]シクロペンチル]カルボニル]アミノ]プロピオン酸
工程1:1-(2-ブロモエチル)シクロペンタンカルボン酸メチルエステルの調製
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ジイソプロピルアミン(396mmol、56mL)のTHF(85mL)溶液に、温度を0℃未満に維持しながらn-ブチルリチウム(393mmol、240mL、1.6M)のヘキサン溶液を-10℃で滴下した。添加後、溶液を0℃で30分間攪拌した。これに、内温を-60〜-70℃に維持しながらシクロペンタンカルボン酸メチルエステル(263mmol、37.4g)のTHF(50mL)溶液を-70℃で滴下した。添加後、反応混合物を-50〜-60℃で1時間攪拌した。次に1,2-ジブロモエタン(545mmol、47mL)のTHF(50mL)溶液を滴下し、明褐色懸濁液を-70〜-60℃で1時間攪拌した。次にそれを室温に昇温させ、終夜攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)に注ぎ、有機化合物をエーテル(2 X 100mL)に抽出した。一緒にした抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥剤の濾過後、溶液を減圧濃縮し、得られた残渣を95〜105℃/2.5mmHgで蒸留して1-[2-ブロモエチル]シクロペンタンカルボン酸メチルエステル49.6g(収率80%)を無色油状物として得た。
【0104】
工程2:1-[2-アジドエチル]シクロペンタンカルボン酸メチルエステルの調製
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1-[2-ブロモエチル]シクロペンタンカルボン酸メチルエステル(211mmol、49.6g)およびアジ化ナトリウム(831mmol、54g)のDMF(200mL)溶液を窒素雰囲気下50℃で5時間攪拌した。次に固体を濾過し、濾液をほぼ濃縮乾固させた。残渣を酢酸エチル(500mL)で希釈し、未溶解固体を濾取し、濾液を濃縮して粗1-(2-アジドエチル)シクロペンタンカルボン酸エチルを得て、これをヘキサン中5%酢酸エチルで溶離するシリカゲル250g上でのクロマトグラフィーで精製して1-[2-アジドエチル]シクロペンタンカルボン酸メチルエステル36.2g(収率87%)を明褐色油状物として得た。EI(+)-HRMS m/e C
9H
15N
3O
2の計算値(M-H)
+ 196.1086、実測値196.1342。
【0105】
工程3:1-[2-アジドエチル]シクロペンタンカルボン酸の調製
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1-[2-アジドエチル]シクロペンタンカルボン酸メチルエステル(184mmol、36.2g)をTHF(500mL)およびメタノール(250mL)に溶解させ、LiOH一水和物(368mmol、15.44g)の水(300mL)溶液を加えた。得られた溶液を40℃で終夜攪拌し、濃縮した。残渣を、1N NaOH 40mLを含有する水1Lに溶解させ、ヘキサン(500mL)で洗浄した。水層を1N塩酸で酸性化し、有機化合物をエーテル(2x500mL)で抽出した。一緒にした抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させた。乾燥剤の濾過および濃縮によって1-[2-アジドエチル]シクロペンタンカルボン酸32.5g(収率96%)を琥珀色液体として得た。ES(+)-HRMS m/e C
8H
13N
3O
2の計算値(M+Na)
+ 206.0900、実測値206.0900。
【0106】
工程4:(S)-3-[4-ニトロフェニル]-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピオン酸メチルエステルの調製
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(S)-3-[4-ニトロフェニル]-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピオン酸(226.2mmol、70.2g)および炭酸ナトリウム(1.13mol、95g)のDMF(500mL)懸濁液にヨウ化メチル(1.13mol 、70.4mL)を室温で加えた。懸濁液を室温で15時間攪拌し、その時点で混合物のTLC分析は出発原料の非存在および過剰のヨウ化メチルを示し、一部のDMFを高真空除去した。次にそれを水(2L)に注ぎ、室温で攪拌したところ、析出物が72時間かけてゆっくりと形成された。析出固体を濾取し、水(2L)で洗浄した。風乾および減圧乾燥後、(S)-3-[4-ニトロフェニル]-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピオン酸メチルエステル72g(収率98%)を明黄色固体(融点95〜96℃)として単離した。ES(+)-HRMS m/e C
15H
20N
2O
6の計算値(M+H)
+ 325.1400、実測値325.1404。
【0107】
工程5:(S)-3-[4-アミノフェニル]-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピオン酸メチルエステルの調製
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(S)-3-[4-ニトロフェニル]-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピオン酸メチルエステル(222mmol、72g)、亜鉛末(約325メッシュ、2.2mol、145.2g、10当量)および塩化アンモニウム(3.3mol、178.1g、15当量)の混合物にメタノール(1L)および水(500mL)を室温で加えた。水の添加後、発熱反応が起こり、内温が45〜50℃に上昇した。懸濁液を室温で30分間〜1時間攪拌し、その時点で混合物のTLC分析は出発原料の非存在を示し、反応混合物をセライトパッドを通じて濾過し、フィルターケーキをメタノール(1L)および水(500mL)で洗浄した。濃縮により大部分のメタノールおよび一部の水を除去することで白色固体を得て、これを濾取し、水で洗浄した。風乾後、(S)-3-[4-アミノフェニル]-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピオン酸メチルエステル65.5g(収率100%)を白色固体(融点86〜89℃)として単離した。ES(+)-HRMS m/e C
15H
22N
2O
4の計算値(M+H)
+ 294.1621、実測値294.1614。
【0108】
工程6:(S)-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸メチルエステルの調製
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(S)-3-[4-アミノフェニル]-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピオン酸メチルエステル(127.6mmol、37.57g)および塩化2,6-ジクロロベンゾイル(140.6mmol、29.45g)のジクロロメタン(350mL)溶液にDIPEA(192mmol、24.8g)を室温で加えた。褐色溶液を室温で15時間攪拌して白色懸濁液を得て、この時点で混合物のTLC分析は出発原料の非存在を示した。次に固体を濾取し、固体をジクロロメタン(150mL)で洗浄し、風乾させて(S)-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸メチルエステル52.75g(収率88.4%)を白色固体として得た: 融点192〜194℃。ES(+)-HRMS m/e C
22H
24Cl
2N
2O
5の計算値(M+H)
+ 466.1062、実測値466.1069。
【0109】
工程7:(S)-2-アミノ-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸メチルエステル塩酸塩の調製
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ジオキサン(90mL)中の(S)-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸メチルエステル(92.97mmol、43.45g) 懸濁液をジオキサン中4.0N塩酸166mLによって室温で処理した。5分後、固体は溶解し、混合物を2時間攪拌した。次にジオキサンの一部を減圧除去して黄色シロップ状物を得て、エチルエーテル250mLを加えた。形成されたゴム状物をTHF(100mL)およびメタノール(100mL)に溶解させた。溶媒を減圧除去して(S)-2-アミノ-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸メチルエステル塩酸塩43.7g(収率100%)を白色固体として得た: 融点180〜195℃。これをアルゴン雰囲気下で冷蔵庫に貯蔵した。ES(+)-HRMS m/e C
17H
16Cl
2N
2O
3の計算値(M+H)
+ 367.0616、実測値367.0611。
【0110】
工程8:(S)-2-[[1-(2-アジドエチル)シクロペンタンカルボニル]アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸メチルエステルの調製
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(S)-2-アミノ-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸メチルエステル塩酸塩(24.79mmol、10g)および1-[2-アジドエチル]シクロペンタンカルボン酸メチルエステル(27.29mmol、5g)のDMF(100mL)溶液にHBTU(27.33mmol、10.37g)およびDIPEA(68.3mmol、8.82g)を室温で加えた。透明溶液を室温で48時間攪拌し、水(約200mL)を反応混合物に加えて生成物を析出させた。固体を濾取し、水(100mL)およびヘキサン(約100mL)で洗浄した。風乾後、生成物11.2gを明るいれんが状固体として得て、これを高温条件下でアセトニトリル(100mL)によって処理した。すべての不純物はアセトニトリルに溶解させ、固体を濾取してカップリング生成物8.24gを得た。アセトニトリル溶液を減圧除去し、残渣を酢酸エチルに溶解させ、生成物をヘキサンの添加によって析出させた。再度固体を濾取し、固体を風乾させて(S)-2-[[1-(2-アジドエチル)シクロペンタンカルボニル]アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸メチルエステルをさらに2.03g(全収率78%)、白色固体として得た。ES(+)-HRMS m/e C
25H
27Cl
2N
5O
4の計算値(M+Na)
+ 554.1332、実測値554.1334。
【0111】
工程9:(S)-2-[[1-(2-アジドエチル)シクロペンタンカルボニル]アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸の調製
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(S)-2-[[1-(2-アジドエチル)シクロペンタンカルボニル]アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸メチルエステル(27.7mmol、14.77g)のTHF(200mL)およびエタノール(200mL)懸濁液に1.0N水酸化ナトリウム水溶液(150mL)を室温で加えた。混合物を室温で15時間攪拌し、その時点で混合物のTLC分析は出発原料の非存在を示した。次にそれを水(20mL)で希釈し、THFおよびエタノールを回転蒸発で除去し、水100mLで希釈し、エーテル(200mL)で抽出してあらゆる中性不純物を除去した。水層を1N HClで中和し、得られた白色固体を濾取し、水およびヘキサンで洗浄した。風乾後、(S)-2-[[1-(2-アジドエチル)シクロペンタンカルボニル]アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸13.37g(収率93%)を白色固体として得た。ES(+)-HRMS m/e C
24H
25Cl
2N
5O
4の計算値(M+Na)
+ 540.1176、実測値540.1177。
【0112】
工程10:(S)-2-[[1-(2-アミノエチル)シクロペンタンカルボニル]アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸の調製
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(S)-2-[[1-(2-アジドエチル)シクロペンタンカルボニル]アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸(12.11mmol、6.28g)のTHF(91mL)溶液にトリメチルホスフィンのTHF溶液(48.46mmol、48.5mL、1.0M)を0℃で加えた。それは当初は透明溶液であり、30分後に何らかの析出物が形成され、この混合物を終夜攪拌し、その時点で混合物のTLC分析は出発原料の非存在を示した。次に水10当量(120mmol、2.16mL)を加え、混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧除去し、残渣をトルエンと2回共沸させてペースト状材料を得て、これをHPLC法を使用して精製して(S)-2-[[1-(2-アミノエチル)シクロペンタンカルボニル]アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸4.57g(収率77%)を非晶質白色固体として得た。ES(+)-HRMS m/e C
24H
27Cl
2N
3O
4の計算値(M+H)
+ 492.1452、実測値492.1451。
【0113】
工程11:(S)-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]-2-[[[1-[2-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロピロール-1-イル)プロピオニルアミノ]-エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ]エチル]シクロペンチル]カルボニル]アミノ]プロピオン酸の調製
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(S)-2-[[1-(2-アミノエチル)シクロペンタンカルボニル]アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]プロピオン酸(607mg、1.0mmol)、3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]-エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-プロピオン酸-2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルエステル(689mg、1.0mmol)およびDIPEA(388mg、522uL、3.0mmol)から出発して一般的方法、すなわちαvβ3リガンド1の工程10に記載のものと同様の手順を使用することで、HPLC精製後に、(S)-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]-2-[[1-[2-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロピロール-1-イル)プロピオニルアミノ]-エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ]エチル]シクロペンタンカルボニル]アミノ]プロピオン酸788mg(収率74%)を明黄色固体として得た。ES(+)-HRMS m/e C
50H
69N
5O
16Cl
2の計算値(M+H)
+ 1066.4189、実測値1066.4182。
【0114】
VLA
4リガンド2 tert-ブチルエステル:
N-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[1-(S)-1-tert-ブトキシカルボニル-2-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]エチルカルバモイル]シクロペンチル]エチルカルバモイル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]スクシンアミド酸2,5-ジオキソ-3-スルホ-ピロリジン-1-イルエステルナトリウム塩
工程1:(S)-2-[[1-(2-アジド-エチル)-シクロペンタンカルボニル]-アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロ-ベンゾイルアミノ)-フェニル]-プロピオン酸tert-ブチルエステルの調製
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500mL丸底フラスコ中で、(S)-2-(1-(2-アジドエチル)シクロペンタンカルボキサミド)-3-(4-(2,6-ジクロロベンズアミド)フェニル)プロパン酸(6.216g、12.0mmol、当量: 1.00)とDCM(120mL)とを組み合わせて白色懸濁液を得て、反応混合物を窒素下、氷浴中で冷却した。DCM 10mLに溶解した無水トリフルオロ酢酸(5.04g、24.0mmol、当量: 2)を数回に分けて反応液に加えた。添加中、溶液は透明になって帯黄色を示し、氷浴中で2時間攪拌した後、tert-ブタノール(8.89g、120mmol、当量: 10)を少しずつ加えた。1時間後、反応液を氷浴から取り外し、室温に終夜昇温させた。反応液を1時間還流させた後、濃縮して白色固体を形成した。固体を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)と酢酸エチル(200mL)との間で分配し、有機相を分離し、水(100mL)およびブライン(150mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル(100mL)で抽出し、同じ水およびブラインで洗浄した。有機層を一緒にし、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮し、高真空乾燥させた。粗生成物をSFCで精製して(S)-2-{[1-(2-アジド-エチル)-シクロペンタンカルボニル]-アミノ}-3-[4-(2,6-ジクロロ-ベンゾイルアミノ)-フェニル]-プロピオン酸tert-ブチルエステルを、出発原料と同じ旋光度を有する白色固体(1.94g、収率28.1%)として得た。ES(+)-LRMS m/e C
24H
25N
5O
4Cl
2の計算値(M+H)
+ 517.1、実測値518。
【0115】
工程2:(S)-2-{[1-(2-アミノ-エチル)-シクロペンタンカルボニル]-アミノ}-3-[4-(2,6-ジクロロ-ベンゾイルアミノ)-フェニル]-プロピオン酸tert-ブチルエステルの調製
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1L丸底フラスコ中の(S)-2-{[1-(2-アジド-エチル)-シクロペンタンカルボニル]-アミノ}-3-[4-(2,6-ジクロロ-ベンゾイルアミノ)-フェニル]-プロピオン酸(1.9g、3.31mmol、当量: 1)の溶液にTHF(40mL)を加え、窒素下で攪拌した後、トリメチルホスフィン(16.5mL、16.5mmol、1M、THF、当量: 5)を加えた。得られた透明溶液を窒素雰囲気下、室温で21時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、DCM/ヘキサンから乾燥させ、アセトニトリル(50mL)と水(50mL)との間で分配し、室温で22時間攪拌した。次に反応混合物を濃縮し、酢酸エチル(175mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)との間で分配し、有機相を分離した。水相をEA(100mL)で抽出した。有機層をブライン(75mL)で洗浄し、一緒にし、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、DCM/ヘキサン、次にDCMから乾燥させて(S)-2-{[1-(2-アミノ-エチル)-シクロペンタンカルボニル]-アミノ}-3-[4-(2,6-ジクロロ-ベンゾイルアミノ)-フェニル]-プロピオン酸tert-ブチルエステルを黄色固体(1.67g、収率92%)として得た。ES(+)-LRMS m/e C
24H
27N
3O
4Cl
2の計算値(M+H)
+ 491.1、実測値492。
【0116】
工程3:(S)-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]-2-[[1-[2-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ]エチル]シクロペンタンカルボニル]アミノ]プロピオン酸tert-ブチルエステルの調製
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3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオン酸(305mg、223μmol、当量: 1.0)を含有する50ml丸底フラスコに((S)-2-{[1-(2-アミノ-エチル)-シクロペンタンカルボニル]-アミノ}-3-[4-(2,6-ジクロロ-ベンゾイルアミノ)-フェニル]-プロピオン酸tert-ブチルエステル(134mg、245μmol、当量: 1.1)、アセトニトリル(2mL)およびDIEA(86.4mg、117μL、669μmol、当量: 3)を加えた。黄色溶液を室温で5分間攪拌した後、HBTU(127mg、334μmol、当量: 1.5)を加えた。反応液の雰囲気を窒素で掃流し、フラスコを封止し、室温で2.8日間攪拌した。反応液をTFA(50μL)の添加によりワークアップし、0.2μm PVDFシリンジフィルター(1mLで1回リンスしたもの)に通した後、RP-HPLC(C18 Pursuit、20x150mm、30mL/分、水/0.1% TFAを有するアセトニトリル、8分で35〜100%アセトニトリル、注入3回)で精製した。適切な画分を一緒にし、ジイソプロピルアミン樹脂(Aldrich 538736-25 g)0.5gを加え、混合物を室温で3時間攪拌した。材料を#1 Whatman濾紙を通じて濾過し、濾液を濃縮し、アセトニトリルから乾燥させ、高真空乾燥させて(S)-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]-2-[[1-[2-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ]エチル]シクロペンタンカルボニル]アミノ]プロピオン酸tert-ブチルエステル(264mg、収率62%)を無色粘稠油状物として得た。ES(+)-LRMS m/e C
94H
146N
4O
31Cl
2の計算値(M+H)
+ 1899、実測値950 ((M+H)/2)
+。
【0117】
工程4:(S)-2-[[1-[2-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[アミノエトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ]エチル]シクロペンタンカルボニル]アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]-プロピオン酸tert-ブチルエステルの調製
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(S)-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]-2-[[1-[2-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ]エチル]シクロペンタンカルボニル]アミノ]プロピオン酸tert-ブチルエステル(260mg、137μmol、当量: 1.00)を含有する25ml丸底フラスコにDMF(2mL)を加え、窒素を溶液に吹き込んだ。ノナン-1-チオール(219mg、261μL、1.37mmol、当量: 10)、次にDBU(41.7mg、41.3μL、274μmol、当量: 2)を加え、フラスコをアルミニウム箔に包み、反応液を室温で17時間攪拌した。反応液を、ACN各1mLで2回すすぎながらシリンジフィルター(0.45μm PTFE)を通じて濾過し、試料をRP-HPLC(C18 Pursuit、20x150mm、30mL/分、注入3回、水中ACN 100%への勾配の出発濃度が15、20および30%と異なる、8分、調節剤なし)で精製した。適切な画分を一緒にし、濃縮し、ACNから乾燥させて(S)-2-[[1-[2-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[アミノエトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ]エチル]シクロペンタンカルボニル]アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]-プロピオン酸tert-ブチルエステルを無色粘稠油状物(79mg、収率82%)として得た。ES(+)-LRMS m/e C
79H
136N
4O
29Cl
2の計算値(M+H)
+ 1677.9、実測値839 ((M+H)/2)
+。
【0118】
工程5:N-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[1-[(S)-1-tert-ブトキシカルボニル-2-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]エチルカルバモイル]シクロペンチル]エチルカルバモイル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]スクシンアミド酸の調製
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25mLナシフラスコ中で、(S)-2-[[1-[2-[3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[アミノエトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ]エチル]シクロペンタンカルボニル]アミノ]-3-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]-プロピオン酸tert-ブチルエステル(77mg、37.7μmol、当量: 1.00)とDMSO(1mL)とを組み合わせて無色溶液を得た。DIPEA(23.7mg、32μL、183μmol、当量: 4.87)およびジヒドロフラン-2,5-ジオン(無水コハク酸)(6mg、60.0μmol、当量: 1.59)を加え、反応液を15.5時間攪拌した。N-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[1-[(S)-1-tert-ブトキシカルボニル-2-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]エチルカルバモイル]シクロペンチル]エチルカルバモイル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]スクシンアミド酸を含有する溶液を精製せずに工程6に使用した。ES(+)-LRMS m/e C
83H
140N
4O
32Cl
2の計算値(M+H)
+ 1777.0、実測値889 ((M+H)/2)
+。
【0119】
工程6:N-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[1-[(S)-1-tert-ブトキシカルボニル-2-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]エチルカルバモイル]シクロペンチル]エチルカルバモイル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]スクシンアミド酸2,5-ジオキソ-3-スルホ-ピロリジン-1-イルエステルナトリウム塩の調製
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N-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[1-[(S)-1-tert-ブトキシカルボニル-2-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]エチルカルバモイル]シクロペンチル]エチルカルバモイル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]スクシンアミド酸の溶液にスルホ-NHSエステル(18.1mg、83.6μmol、当量: 2)、続いてEDC(16.0mg、83.6μmol、当量: 2)を加えた。反応混合物を窒素圧下、室温で17時間攪拌した。追加のスルホ-NHSエステル5mgおよびEDC 18mgを加え、反応混合物をさらに4.5時間攪拌した後、N-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[1-[(S)-1-tert-ブトキシカルボニル-2-[4-(2,6-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]エチルカルバモイル]シクロペンチル]エチルカルバモイル]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]スクシンアミド酸2,5-ジオキソ-3-スルホ-ピロリジン-1-イルエステルナトリウム塩を含有する溶液をキトサン誘導体の結合のための次の工程に供した。ES(+)-LRMS m/e C
87H
142N
5O
37Cl
2Sの計算値(M+H)
+ 1953.0、実測値977 ((M+H)/2)
+。
【0120】
VLA
4リガンド3:
(S)-2-[4-[(3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロピロール-1-イル)プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ)メチル]-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ]-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸トリフルオロ酢酸塩
工程1:(S)-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸メチルエステルの調製
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亜鉛末(52.29g、800mmol)のTHF(26.0mL)懸濁液に1,2-ジブロモエタン(4.58mL、53.2mmol)を室温で加えた。エチレンガスの生成が停止する(ことが観察される)まで、この懸濁液をヒートガンで60〜65℃に加熱した。懸濁液を室温に冷却し、トリメチルクロロシラン(3.38mL、26.6mmol)を加え、混合物を15分間攪拌した。5-ヨード-1,3,6-トリメチルウラシル(74.6g、266mmol)のDMA(225mL)懸濁液を昇温させて透明溶液を得て、反応混合物に1回で加えた。添加後、混合物を70℃に加熱した。反応混合物の内温は発熱反応が理由で80〜85℃に上昇した。反応混合物を70℃で3〜4時間攪拌し、その時点で、飽和塩化アンモニウムで反応停止したアリコートのTLCは出発原料の非存在を示した。反応混合物をTHF(140mL)で希釈し、室温に冷却し、過剰の亜鉛末を2〜3時間かけて沈殿させた。
【0121】
Pd(dba)
2(4.6g、8mmol)、トリ-o-トリルホスフィン[P(Tol)
3](9.0g、29.6mmol)および(S)-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-(4-ヨード)フェニル]プロピオン酸メチルエステル(75.56g、186mmol)のTHF(280mL)溶液に、亜鉛化合物(266mmol)を含有するこの溶液を室温で加え、明黄色混合物を50〜55℃で48時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液に注ぎ、酢酸エチル(3x750mL)で抽出した。一緒にした抽出物をブライン溶液(1.5L)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥剤の濾過、および濃縮によって粗生成物を得て、これをBiotage(75m)カラムを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(S)-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸メチルエステル57.88g(収率72%)を非晶質白色固体として得た。EI-HRMS m/e C
22H
29N
3O
6の計算値(M
+) 431.2056、実測値431.2054。
【0122】
工程2:(S)-2-アミノ-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸メチルエステル塩酸塩の調製
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上記で得た固体(S)-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸メチルエステル(7.4g、17.15mmol)の一部をジオキサン中4N塩酸(17mL、68mmol)によって室温で処理し、溶液を1時間攪拌したところ、白色析出物が形成された。混合物をジエチルエーテルで希釈し、上澄み液をデカントし、残渣を最初にロータリーエバポレーター上で乾燥させ、次に高真空乾燥させて(S)-2-アミノ-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸メチルエステル塩酸塩6.28g(収率99%)を非晶質黄色固体として得た。FAB-HRMS m/e C
17H
21N
3O
4の計算値(M+H) 332.1610、実測値332.1617。
【0123】
工程3:(S)-2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ)-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸プロピルエステルの調製
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(S)-2-アミノ-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸プロピルエステル(4.67g、13mmol)、4-ブロモ-2,6-ジフルオロ安息香酸(3.12g、13.16mmol)およびHBTU(4.99g、13.16mmol)のDMF(60mL)懸濁液にジイソプロピルエチルアミン(6.8mL、39mmol)を室温で加えた。1分後にすべてが溶解し、溶液を室温で36時間攪拌した。褐色溶液を水(500mL)に注いで混濁懸濁液を得た。次に有機化合物を酢酸エチル(2x200mL)で抽出した。一緒にした抽出物を1N塩酸(100mL)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100mL)およびブライン溶液(200mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥剤の濾過および溶媒の濃縮によって粗生成物を得て、これをISCO(400g)カラムクロマトグラフィーを使用して精製して(S)-2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ)-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸プロピルエステル14.1g(収率85%)を非晶質帯黄白色固体として得た。ES-HRMS m/e C
26H
26BrF
2N
3O
5の計算値(M+H)
+ 578.1097、実測値578.1096。
【0124】
工程4:(S)-2-(4-シアノ-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ)-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸プロピルエステルの調製
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DMF(40mL、蒸留および脱気済み)中、(S)-2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ)-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸プロピルエステル(5.78g、10mmol)の懸濁液にシアン化亜鉛(940mg、8mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.16g、1mmol)を室温で加えた。得られた溶液を85℃に加熱し、24時間攪拌し、その時点で混合物のTLC分析は出発原料の非存在を示した。次に反応混合物を室温に冷却し、水(100mL)に注いで混濁懸濁液を得た。次に有機化合物を酢酸エチル(2x100mL)で抽出した。一緒にした抽出物をブライン溶液(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥剤の濾過および溶媒の濃縮によって粗生成物を得て、これをISCO(150g)カラムクロマトグラフィーを使用して精製して(S)-2-(4-シアノ-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ)-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸プロピルエステル5.2g(収率99%)を非晶質白色固体として得た。ES-HRMS m/e C
27H
26F
2N
4O
5の計算値(M+H)
+ 525.1944、実測値525.1942。
【0125】
工程5:(S)-2-(4-アミノメチル-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ)-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸プロピルエステルの調製
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水素化ホウ素ナトリウム(0.29g、7.62mmol、2当量)のTHF(5ml)溶液にTFA(566μl、7.62mmol、2当量)を加え、反応液を10分間攪拌した後、(S)-2-(4-シアノ-2,6-ジフルオロ-ベンゾイルアミノ)-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-イル)-フェニル]-プロピオン酸プロピルエステル(2.0g、3.81mmol)のTHF(6ml)溶液を滴下した(フラスコをTHF(2x1ml)ですすいで反応液に加えた)。反応液を窒素下、室温で1.3時間攪拌した。反応混合物を氷浴中で冷却し、水(20ml)および塩化ナトリウム溶液(水20ml、飽和溶液100ml)で反応停止させた。水性混合物をDCM(2x200ml)で抽出して有機層をブラインで洗浄し、一緒にし、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して帯黄白色固体1.77gを得た。粗生成物を酢酸イソプロピル(75ml)に懸濁させ、イソプロピルアルコール(0.75ml)およびTMSCl(1ml)を滴下した。反応液を室温で2時間攪拌し、白色析出物を濾過し、酢酸イソプロピルおよびヘキサンで洗浄して(S)-2-(4-アミノメチル-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ)-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸プロピルエステル1.5g(収率63%)を非晶質白色固体として得た。ES-HRMS m/e C
27H
30F
2N
4O
5の計算値(M+H)
+ 529.2257、実測値529.2258。
【0126】
工程6:(S)-2-(4-アミノメチル-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ)-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸の調製
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(S)-2-(4-アミノメチル-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ)-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸プロピルエステル(508mg、0.96mmol)のTHF(10mL)懸濁液に水酸化リチウム(240mg、10mmol)の水(2mL)溶液を室温で加えた。混合物を15時間攪拌し、その時点でTLC分析は出発原料の非存在を示した。次にTHFを減圧除去し、残渣を水(100mL)で希釈し、混合物をTFAで酸性化した。粗生成物をHPLC法で精製してTFA塩としての(S)-2-(4-アミノメチル-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ)-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸450mg(収率78%)を白色固体として得た。ES-LRMS m/e C
24H
24F
2N
4O
5の計算値(M+H)
+ 487、実測値487。
【0127】
工程7:(S)-2-[4-[(3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロピロール-1-イル)プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ)メチル]-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ]-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸の調製
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(S)-2-(4-アミノメチル-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ)-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸TFA塩(121mg、0.2mmol)、3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル)-プロピオニルアミノ]-エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]-プロピオン酸-2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルエステル(100mg、0.145mmol)およびDIPEA(258mg、348uL、2.0mmol)から出発して一般的方法、すなわちαvβ3リガンド1の工程10に記載のものと同様の手順を使用することで、HPLC精製後に、(S)-2-[4-[(3-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロピロール-1-イル)プロピオニルアミノ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]プロピオニルアミノ)メチル]-2,6-ジフルオロベンゾイルアミノ]-3-[4-(1,3,6-トリメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-5-イル)フェニル]プロピオン酸80mg(収率38%)を白色固体として得た。ES(+)-HRMS m/e C
50H
66F
2N
6O
17の計算値(M+H)
+ 1061.4526、実測値1061.4521。
【0128】
インテグリンアンタゴニスト誘導体化キトサンの合成の手順
定義
ロード値は、出発キトサンのアセチル基の公知の値に対するチオアセチルピーク、アルキルピーク、芳香族ピーク、または組み合わせ平均の
1H NMR積分によって決定した。ロードパーセントはモル%で報告した。ロードリガンドの濃度は、キトサン1ミリグラム当たりのバイオポリマーの単量体の平均分子量に対するリガンドのナノモルで報告した。単量体の平均分子量は、各単量体の分子量のモルパーセントの合計により決定した。N値は、キトサン1ミリグラム当たりの一級アミンのマイクロモルμmol/mgとして報告した。以下の略語は以下の定義を有する。
Cs = キトサン
NM = Nova Matrix(カタログ番号UP B 80/20)、Protosan(キトサンの商品名)、14%アセチル化、そのまま使用
AK = AK scientific(カタログ番号K638)、キトサン、2.5%アセチル化、そのまま使用
Pr-S = 3-メルカプト-プロピオンアミド
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Pr-S-Ac = チオ酢酸S-(2-カルバモイル-エチル)エステル-アミド
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PEG12 =
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【0129】
さらに、以下の表は、上記で調製した指定の各リガンドに本発明の式Iにおけるどの変数が当てはまるかを記述する。例えば、表中、R1は(1) αVβ3の小分子アンタゴニスト:
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または(2) α4β1の小分子アンタゴニスト:
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である。
【0130】
同様に、Yは(1) アミド-プロピオニル-チオール-マレイミド-プロピオニル-アミド(Pr-S-Mal)または(2) コハク酸アミド(Suc)であり、残りの変数の明細は、詳細な説明の冒頭における式Iについて記載の変数に基づけば自明である。
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【0131】
実施例1
Cs(NM)-αvβ3リガンド3(0.3%ロード)(キトサン誘導体D)
工程1: Cs(NM)-Pr-S-Ac(0.26%)
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三角フラスコ中にProtosan(novamatrix(NM))(200mg、1.13mmol)、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-オール(153mg、1.13mmol、当量: 1.0)、3-(アセチルチオ)プロパン酸(836μg、5.64μmol、当量: 0.005)および水(50mL)を加えた。透明無色溶液が形成されるまで混合物を攪拌した後、アセトニトリル(50.0mL)で希釈した。これにEDC(3.25mg、16.9μmol、当量: 0.015)を加え、反応液を室温で13時間攪拌した。反応液を0.1M HCl 1mLで部分的に酸性化し、濃縮し、透析バッグ(10K MWCO、Thermo Scientific、Snake Skin)に移し、2.5% NaCl溶液4Lに対して3時間、2%に対して5時間、1%に対して6時間、0.5%に対して12時間、水に対して12時間を4回で透析した。透析液を凍結乾燥させて白色繊維状固体158mgを得た。1.9ppmでのNアセテートのメチル(推定14%)に比べての2.21ppmでのチオアセテートのメチルの
1H NMR積分により決定されたロード値は0.26モル%、13.3nmol/mgであり、N値は4.32nmol/mg(0.26%、13.3nmol/mg、N 4.32μmol/mg)であった。
【0132】
工程2: Cs(NM)-Pr-SH(0.26%)
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20mLバイアル中でCs(NM)-Pr-S-Ac(0.26%)(46.6mg)とHCl(0.1M)(15.0mL、窒素で既に脱気)とを組み合わせて透明なわずかに帯黄色の溶液を得た。溶液を窒素で掃流し(1分)、封止し、アルミニウム箔に包み、暗中、加熱ブロック内にて100℃で加熱した。4時間後、バイアルを終夜冷凍庫(-20℃)に入れた。翌日、反応液を丸底フラスコ(200mL)に移し、0.1M HCl(窒素で既に脱気)ですすぎ、減圧濃縮して透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体を生成した。この材料を直ちにそのまま使用した(0.26%、13.3nmol/mg)。
【0133】
工程3: Cs(NM)-αvβ3リガンド3(0.3%ロード)(キトサン誘導体D)
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ナシ形丸底フラスコ中でCs(NM)-Pr-SH(0.26%)(44mg、13.3nmol/mg、0.585μmol)を水(5mL、窒素で既に脱気)に溶解させた。反応液のpHをNaOH水溶液(1M)でpH 6.2〜6.3に調整した。試験管中のαvβ3リガンド3(2.13mg、1.72μmol、当量3)をDMSO(1mL、およびリンス0.5mL; 窒素で既に脱気)に溶解させた後、ピペットで反応液に移した。反応液を窒素下、室温で11時間攪拌した。反応液を酸性化し(HCl、0.1M、3mL)、NaCl水溶液(5mL、10%)で希釈し、5〜10分間攪拌した。反応液をVivacell 70(Sartoriusstedim)膜遠心分離装置(10K MWCO)に移し(かつ水5mLで1回すすいだ)。溶液を遠心分離(約1K)で濃縮し、残留物を水で3回、0.001M HClで1回再懸濁させ、濃縮した。水(各1mL)で2回すすぎながら残留物を0.45μm PVDF(Gelman Acrodisc)シリンジフィルター付きシリンジに移し、濾過し、凍結乾燥させて白色繊維状固体11mgを得た。1.9ppmでのアセテートのメチルに比べての6.85ppmでの芳香族ピークおよび2.33ppmでのメチレンピークの丸め平均の
1H NMR積分により決定されたリガンドのロード値は0.3%(15nmol/mg)であり、N値は4.2μmol/mg(0.3%、15nmol/mg、N 4.2μmol/mg)であった。これらの値はNMRに基づいた。
【0134】
実施例2
Cs(NM)-αvβ3リガンド3(0.6%ロード)(キトサン誘導体E)
工程1: Cs(NM)-Pr-S-Ac(0.47%)
Protosan(200mg、1.13mmol)、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-オール(153mg、1.13mmol、当量: 1.0)、3-(アセチルチオ)プロパン酸(1.67mg、11.3μmol、当量: 0.01)およびEDC(6.49mg、33.9μmol、当量: 0.03)からCs(NM)-Pr-S-Ac(0.26%)と同様の手順で生成物(透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体、176mg)を調製した。(0.47%、N 4.30nmol/mg)。
【0135】
工程2: キトサン(NM)-Pr-SH(0.47%)
Cs(NM)-Pr-S-Ac(0.47%)(47.5mg)からCs(NM)-Pr-SH(0.26%)と同様の手順で生成物(透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体)を調製した。この材料をそのまま使用した(0.47%、23.7nmol/mg)。
【0136】
工程3: Cs(NM)-αvβ3リガンド3(0.6%ロード)(キトサン誘導体E)
Cs(NM)-Pr-SH(0.47%)(42mg、23.7nmol/mg、0.995μmol)およびαvβ3リガンド3(3.7mg、2.99μmol、当量3)からCs(NM)-Pr-S-αvβ3リガンド3(0.3%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、20mg)を調製した。(0.6%(29nmol/mg、N 4.1μmol/mg)。
【0137】
実施例3
Cs(NM)-αvβ3リガンド3(1.9%ロード)(キトサン誘導体F)
工程1: Cs(NM)-Pr-S-Ac(1.9%)
Protosan(200mg、1.13mmol)、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-オール(153mg、1.13mmol、当量: 1.0)、3-(アセチルチオ)プロパン酸(5.02mg、33.9μmol、当量: 0.03)およびEDC(19.5mg、102μmol、当量: 0.09)からCs(NM)-Pr-S-Ac(0.26%)と同様の手順で生成物(透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体、226mg)を調製した。(1.9%、N 4.20nmol/mg)。
【0138】
工程2: Cs(NM)-Pr-SH(1.9%)
Cs(NM)-Pr-S-Ac(1.9%)(48mg)からCs(NM)-Pr-SH(0.26%)と同様の手順で生成物(透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体)を調製した。この材料をそのまま使用した(1.9%、95.3nmol/mg)。
【0139】
工程3: Cs(NM)-αvβ3リガンド3(1.9%ロード)(キトサン誘導体F)
Cs(NM)-Pr-SH(1.9%)(45mg、95.3nmol/mg、4.29μmol)およびαvβ3リガンド3(15.9mg、12.8μmol、当量3)からCs(NM)-Pr-S-αvβ3リガンド3(0.3%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、28mg)を調製した。(1.9%、89nmol/mg、N 3.7μmol/mg)。
【0140】
実施例4
Cs(NM)-αvβ3リガンド3(6%ロード)(キトサン誘導体G)
工程1: Cs(NM)-Pr-S-Ac(6.1%)
Protosan(200mg、1.13mmol)、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-オール(153mg、1.13mmol、当量: 1.0)、3-(アセチルチオ)プロパン酸(10mg、67.7μmol、当量: 0.06)およびEDC(39mg、203μmol、当量: 0.18)からCs(NM)-Pr-S-Ac(0.26%)と同様の手順で生成物(透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体、43mg)を調製した。(6.1%、N 3.92nmol/mg)。
【0141】
工程2: Cs(NM)-Pr-SH(6.1%)
Cs(NM)-Pr-S-Ac(6.1%)(32.5mg)からCs(NM)-Pr-SH(0.26%)と同様の手順で生成物(透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体)を調製した。この材料を直ちにそのまま使用した(6.05%、300.1nmol/mg)。
【0142】
工程3: Cs(NM)-αvβ3リガンド3(6%ロード)(キトサン誘導体G)
Cs(NM)-Pr-SH(6.1%)(30mg、300.1nmol/mg、9.00μmol)およびαvβ3リガンド3(32.7mg、26.4μmol、当量3)からCs(NM)-Pr-S-αvβ3リガンド3(0.3%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、17mg)を調製した。(6%、217nmol/mg、N 2.9μmol/mg)。
【0143】
実施例5
Cs(NM)-αvβ3リガンド3(5%ロード)(キトサン誘導体H)
工程1: Cs(NM)-Pr-S-Ac(8.8%)
Protosan(200mg、1.13mmol)、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-オール(153mg、1.13mmol、当量: 1.0)、3-(アセチルチオ)プロパン酸(15.1mg、102μmol、当量: 0.09)およびEDC(58.4mg、305μmol、当量: 0.27)からCs(NM)-Pr-S-Ac(0.26%)と同様の手順で生成物(透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体、165mg)を調製した。(8.8%、N 3.73nmol/mg)。
【0144】
工程2: Cs(NM)-Pr-SH(8.8%)
Cs(NM)-Pr-S-Ac(8.8%)(48mg)からCs(NM)-Pr-SH(0.26%)と同様の手順で生成物(透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体)を調製した。この材料を直ちにそのまま使用した(8.84%、435.4nmol/mg)。
【0145】
工程3: Cs(NM)-αvβ3リガンド3(5%ロード)(キトサン誘導体H)
Cs(NM)-Pr-SH(8.8%)(32mg、435.4nmol/mg、13.9μmol)およびαvβ3リガンド3(50.5mg、40.8μmol、当量2.9)からCs(NM)-Pr-S-αvβ3リガンド3(0.3%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、15mg)を調製した。(5.3%、198nmol/mg、N 3.0μmol/mg)。
【0146】
実施例6
Cs(AK)-αvβ3リガンド2(0.15%ロード)(キトサン誘導体A)
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工程1: Cs(Ak)-Pr-S-Ac(0.7%)
Chitosan(AK)から購入したキトサン(200mg)(200mg、1.13mmol)、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-オール(168mg、1.24mmol、当量: 1.1)、3-(アセチルチオ)プロパン酸(1.67mg、11.3μmol、当量: 0.01)およびEDC(64.9mg、339μmol、当量: 0.3)からCs(NM)-Pr-S-Ac(0.26%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、154mg)を調製した。(0.7%、34.8nmol/mg、N 4.88nmol/mg)。
【0147】
工程2: Cs(Ak)-Pr-SH(0.7%)
Cs(Ak)-Pr-S-Ac(0.7%)(54mg)からCs(NM)-Pr-SH(0.26%)と同様の手順で生成物(透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体)を調製した。この材料を直ちにそのまま使用した(0.69%、34.8nmol/mg)。
【0148】
工程3: Cs(AK)-αvβ3リガンド2(0.15%ロード)(キトサン誘導体A)
Cs(Ak)-Pr-SH(0.7%)(36mg、0.69%、34.8nmol/mg、1.25μmol)およびαvβ3リガンド2(3.7mg、2.84μmol、当量2.3)からCs(NM)-Pr-S-αvβ3リガンド3(0.3%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、41mg)を調製した(0.15%、7.5nmol/mg、N 4.87μmol/mg)。
【0149】
実施例7
Cs(AK)-αvβ3リガンド2(0.21%ロード)(キトサン誘導体B)
工程1: Cs(Ak)-Pr-S-Ac(1.5%)
Chitosan(AK)から購入したキトサン(200mg)(200mg、1.13mmol)、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-オール(168mg、1.24mmol、当量: 1.1)、3-(アセチルチオ)プロパン酸(4.18mg、28.2μmol、当量: 0.025)およびEDC(64.9mg、339μmol、当量: 0.3)からCs(NM)-Pr-S-Ac(0.26%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、108mg)を調製した。(1.5%、73.8nmol/mg、N 4.82nmol/mg)。
【0150】
工程2: Cs(Ak)-Pr-SH(1.5%)
Cs(Ak)-Pr-S-Ac(1.5%)(49mg)からCs(NM)-Pr-SH(0.26%)と同様の手順で生成物(透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体)を調製した。この材料を直ちにそのまま使用した(1.5%、73.8nmol/mg)。
【0151】
工程3: Cs(AK)-αvβ3リガンド2(0.21%ロード)(キトサン誘導体B)
Cs(Ak)-Pr-SH(1.5%)(28mg、1.5%、73.8nmol/mg、1.85μmol)およびαvβ3リガンド2(5.2mg、4.16μmol、当量2.2)からCs(NM)-Pr-S-αvβ3リガンド3(0.3%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、38mg)を調製した(0.21%、10.6nmol/mg、N 4.85μmol/mg)。
【0152】
実施例8
Cs(AK)-αvβ3リガンド2(0.76%ロード)(キトサン誘導体C)
工程1: Cs(Ak)-Pr-S-Ac(1.8%)
Chitosan(AK)から購入したキトサン(205mg)(205mg、1.16mmol)、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-オール(208mg、1.54mmol、当量: 1.33)、3-(アセチルチオ)プロパン酸(10.5mg、70.9μmol、当量: 0.061)およびEDC(78mg、407μmol、当量: 0.352)からCs(NM)-Pr-S-Ac(0.26%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、77mg)を調製した。(1.8%、88.5nmol/mg、N 4.80nmol/mg)。
【0153】
工程2: Cs(Ak)-Pr-SH(1.8%)
Cs(Ak)-Pr-S-Ac(1.8%)(50mg)からCs(NM)-Pr-SH(0.26%)と同様の手順で生成物(透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体)を調製した。この材料を直ちにそのまま使用した(1.8%、88.5nmol/mg)。
【0154】
工程3: Cs(AK)-αvβ3リガンド2(0.76%ロード)(キトサン誘導体C)
Cs(Ak)-Pr-SH(0.38%)(29mg、3.7%、182.3nmol/mg、5.29μmol)およびαvβ3リガンド2(12.4mg、9.92μmol、当量1.9)からCs(NM)-Pr-S-αvβ3リガンド3(0.3%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、41mg)を調製した。(0.76%、36.7nmol/mg、N 4.66μmol/mg)。
【0155】
実施例9
Cs(NM)-VLA
4リガンド1(21%ロード)(キトサン誘導体I)
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工程1: Cs(NM)-Pr-S-Ac(25%)
Protosan(280mg、1.58mmol)、3-(アセチルチオ)プロパン酸(185.2mg、1.25mmol、当量: 0.79)およびEDC(160mg、835μmol、当量: 0.528)からCs(NM)-Pr-S-Ac(0.26%)と同様の手順で生成物(白色固体)を調製した。(25%、1180nmol/mg)。
【0156】
工程2: キトサン(NM)-Pr-SH(25%)
Cs(NM)-Pr-S-Ac(25%)からCs(NM)-Pr-SH(0.26%)と同様の手順で生成物(透明〜不透明な帯黄白色のフィルム/シート状固体)を調製した。この材料をそのまま使用した(25%、1180nmol/mg)。
【0157】
工程3
Cs(NM)-VLA
4リガンド1(キトサン誘導体I)(21%ロード)
Cs(NM)-Pr-SH(25%)(16.7mg、1180nmol/mg、19.8μmol)、DIEA(2.5μL、14.5μmol、当量1)およびVLA
4リガンド1(15.5mg、14.5μmol、当量0.7)からCs(NM)-Pr-S-αvβ3リガンド3(0.3%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、10mg)を調製した。反応液をブロモ-アセトアミド(当量50)で反応停止させ、1M HClで酸性化し、液体を酢酸エチルとヘキサンとの混合物で抽出し、透析で精製した(21%、480nmol/mg、N 1.4μmol/mg)。
【0158】
実施例10
Cs(NM)-VLA
4リガンド3(18%ロード)(キトサン誘導体J)
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Cs(NM)-Pr-SH(25%)(18.3mg、1180nmol/mg、21.6μmol)、DIEA(3.7μL、21μmol、当量1)およびVLA
4リガンド3(22.5mg、21.2μmol、当量1)からCs(NM)-Pr-S-αvβ3リガンド3(0.3%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、13.4mg)を調製した。反応液をブロモ-アセトアミド(当量22)で反応停止させ、1M HClで酸性化し、Amicon Ultra-15 10K NMWL膜を通じた濾過により精製した。(18%(440nmol/mg、N 1.4μmol/mg)。
【0159】
実施例11
Cs(NM)-VLA
4リガンド2酸(4%ロード)(キトサン誘導体K)
工程1: Cs(NM)-VLA
4リガンド2-tert-ブチルエステル
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20mLバイアル中でCs(NM)(キトサン)(16.9mg、83.6μmol、当量: 4)およびHOBT(12.8mg、N 4.33μmol/mg、55.4μmol、当量: 2.7)と水(10mL)とを組み合わせて懸濁液を得た。混合物を室温で1.5時間攪拌して溶解させ、CS-HOBT塩を形成した。2回すすぎながら(1mLおよび0.5mL)、VLA
4リガンド2-tert-ブチルエステル(41.3mg、20.9μmol、当量: 1.00)を含有するDMSO溶液(0.55ml)を数回に分けて滴下し、反応混合物を室温で終夜19時間攪拌した。次に反応混合物をHCl水溶液(1M、0.5mL)で酸性化し、室温で1時間攪拌し、Amicon膜(Ultracell 10K MWCO、5000g)を通じて濾過し(遠心機経由)、水(4x7mL、5000g、1〜2時間)で洗浄した。毎回の残留物(0.5〜1mL)は濃厚シロップ状物または蜜状物の稠度を有するわずかに黄色の非常に粘稠な油状物であり、遠心分離前に混合の完了を確実にするように注意を払った。最終残留物を水約20mLに溶解させ、2個の20mLバイアルに移し、週末にかけて凍結乾燥させてCs(NM)-VLA
4リガンド2-tert-ブチルエステルを白色固体として得た(26mg、次の工程にそのまま使用)。
【0160】
工程2: Cs(NM)-VLA
4リガンド2酸(4%ロード)(キトサン誘導体K)
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20mL中で、Cs(NM)-VLA
4-リガンド2-tert-ブチルエステル(26mg、上記反応から)にHCl水溶液(0.2M、10mL)を加え、振盪しながら室温で攪拌した。材料は膨潤し、明黄色になり、「石鹸の泡」の外観を示した。材料は完全には溶解せず、スパーテルで攪拌して材料をより小さな断片に細分した。反応容器を封止し、100℃で加熱ブロックに入れたところ、10分後にすべてが溶解し、石鹸の泡が消失した。1.5時間後、バイアルを熱から取り外し、室温に冷却した。溶液中には粒子が存在し、溶液をwhatman(#1)濾紙を通じて濾過し、濾液をAmicon膜(Ultracell 10K MWCO、5000g)を通じた濾過(遠心機経由)により精製し、希HCl(0.01M HCl 10mLおよび0.005M HCl 10mL)で洗浄した。残留物を3.5日間凍結乾燥させてCs(NM)-VLA
4リガンド2酸を白色固体(13mg、144nmol/mg、N 3.15μmol/mg)として得た。
【0161】
実施例12
Cs(NM)-Pr-S-PEG12(0.14%ロード)(キトサン誘導体L)
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【0162】
Cs(NM)-Pr-S-Peg12(0.14%ロード)(キトサン誘導体L)
キトサン誘導体Dの調製に使用したものと同様の手順で生成物(白色繊維状固体、12mg)を調製した。しかし、この手順では、Cs(NM)-Pr-SH(0.26%)(26.8mg、13.3nmol/mg、0.356μmol)と、標的化要素を欠き、メトキシ基を末端とするPEG試薬である3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロピロール-1-イル)-N-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-メトキシエトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]プロピオンアミド(2.5mg、3.5μmol、当量10)とを反応させてキトサン誘導体L(0.14%、6.9nmol/mg、N 4.3μmol/mg)を得る。
【0163】
Cs(NM)-Pr-S-Peg12(0.83%ロード)(キトサン誘導体M)
キトサン誘導体Dの調製に使用したものと同様の手順で生成物(白色繊維状固体、12mg)を調製した。しかし、この手順では、Cs(NM)-Pr-SH(0.47%)(27mg、23.7nmol/mg、0.640μmol)と、標的化要素を欠き、メトキシ基を末端とするPEG試薬である3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロピロール-1-イル)-N-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-メトキシエトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]プロピオンアミド(4.6mg、6.4μmol、当量10)とを反応させてキトサン誘導体M(0.83%、40.3nmol/mg、N 4.16μmol/mg)を得る。
【0164】
Cs(NM)-Pr-S-Peg12(1.4%ロード)(キトサン誘導体N)
キトサン誘導体Dの調製に使用したものと同様の手順で生成物(白色繊維状固体、13mg)を調製した。しかし、この手順では、Cs(NM)-Pr-SH(1.9%)(24.3mg、95.3nmol/mg、2.32μmol)と、標的化要素を欠き、メトキシ基を末端とするPEG試薬である3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロピロール-1-イル)-N-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-メトキシエトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]プロピオンアミド(16.5mg、23.2μmol、当量10)とを反応させてキトサン誘導体N(1.4%、65.3nmol/mg、N 4.05μmol/mg)を得る。
【0165】
Cs(NM)-Pr-S-Peg12(5.3%ロード)(キトサン誘導体O)
キトサン誘導体Dの調製に使用したものと同様の手順で生成物(白色繊維状固体、7mg)を調製した。しかし、この手順では、Cs(NM)-Pr-SH(6.1%)(25.5mg、300.1nmol/mg、7.65μmol)と、標的化要素を欠き、メトキシ基を末端とするPEG試薬である3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロピロール-1-イル)-N-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-メトキシエトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]プロピオンアミド(27.3mg、38.4μmol、当量5)とを反応させてキトサン誘導体O(5.3%、220nmol/mg、N 3.39μmol/mg)を得る。
【0166】
Cs(NM)-Pr-S-Peg12(9.6%ロード)(キトサン誘導体P)
Cs(NM)-Pr-SH(8.8%)(27.2mg、435.4nmol/mg、11.8μmol)と、標的化要素を欠き、メトキシ基を末端とするPEG試薬である3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロピロール-1-イル)-N-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[2-メトキシエトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]エチル]プロピオンアミド(42.9mg、60.4μmol、当量5)とを反応させてキトサン誘導体P(9.6%、353nmol/mg、N 2.82μmol/mg)を得る以外はCs(NM)-Pr-S-αvβ3リガンド3(0.3%)と同様の手順で生成物(白色繊維状固体、13mg)を調製した。
【0167】
VLA-4(α4β1)結合アッセイ
以下の式IA:
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(式中、R1は
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であり、
残りの変数は式Iに定義の通りである)の一般構造を有する、小分子α4β1アンタゴニストに共有結合により連結されたキトサンを、α4β1(VLA-4)結合親和性について評価した。
【0168】
以下の接着アッセイが既に報告されており、軽微な修正を加えて本発明において使用した。いずれも参照によりその全体が本明細書に組み入れられる米国特許第6,229,011号および第6,380,387号を参照のこと。Jurkat細胞が膜表面上に高レベルのVLA-4を発現することから、VLA-4(α4β1)標的化化合物(実施例から)に結合したキトサンポリマー誘導体のインビトロでの機能的効力を、Jurkat細胞に基づくアッセイ(下記)を使用して決定した。各アッセイは96ウェルプレートで行い、VCAM-1を細胞のカウンターリガンドとして使用した(すなわちVCAM-1をウェルの表面に結合させた)。
【0169】
より具体的には、96ウェル高結合F96 Maxisorpイムノマイクロタイタープレート(Nunc)をVCAM-1 25ng/ウェルで終夜コーティングした。非特異的結合を排除するために、実験日に、1%脱脂粉乳を含有するPBS緩衝液でプレートを1時間ブロッキングした。次に、プレートをDPBS(ダルベッコリン酸緩衝食塩水)で洗浄し、ブロット乾燥した。あらゆる過剰の液体をウェルから慎重に吸引した。
【0170】
対照として、VLA-4を阻害するための小分子アンタゴニスト(27):
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を、4% DMSOを含有する緩衝液中にて、対照ウェルに加え、プレートに沿って典型的には1000nM〜0.2nMの濃度範囲で希釈した。
JurkatクローンE6-1細胞(ATCC)を、蛍光色素である100μg/ml 6-カルボキシフルオレセイン二酢酸で標識し、続いて、0.5mM 二価カチオンMn
2+および0.05%ウシ血清アルブミンを含有するRPMI 1640培地で活性化した。この活性化が、リガンドの最大限の結合を実現するために必要であって、インビボでのサイトカインおよびケモカインによるインテグリンの活性化を刺激し得るということに留意されたい。対照化合物(27)のIC
50は約12nMであると決定された(すなわち、50%の細胞が、おそらく細胞のVLA-4受容体が対照化合物に結合または会合したために、ウェルの表面上のVCAM-1に結合しなかった)。
【0171】
VLA-4標的化キトサン(実施例から)によるVLA-4阻害を評価するために、Jurkat細胞(高レベルのVLA-4を発現)を、最終濃度が96ウェルプレート中2×10
5細胞/ウェルになるようにVCAM-1コーティングプレートに加え、試験キトサン(実施例から)と共に37℃で45分間インキュベートした。ウェルをPBSで穏やかに洗浄することで未結合細胞を除去した後、結合細胞からの蛍光シグナルをTecan Safire2マイクロプレートリーダー上にて450nmで読み取った。ポイントをプロットし、各誘導体化キトサンポリマーのIC
50を、濃度反応曲線の直線部を使用する回帰分析によって決定した。これらの結果を以下の表1に示す。
【0172】
【表1】
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【0173】
アルファ-V-ベータ-3(αVβ3)結合アッセイ
以下の式IA:
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(式中、R1は
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であり、
残りの変数は式Iに定義の通りである)の一般構造を有する、小分子αVβ3アンタゴニストに共有結合により連結されたキトサンを、αVβ3結合親和性について評価した。
【0174】
ヒトαVβ3固相アッセイ
αvβ3 100uL(1x)を各ウェルに加え、プレートを4℃で終夜インキュベートすることで、イムノ96ウェルプレート(NUNC、Part# 439454)をαvβ3(R & D、Cat# 3050-AV)でコーティングした。使用した緩衝液は緩衝液Aとした: 20mMトリス、150mM NaCl、1mM CaCl
2、1mM MgCl
2、pH 7.4。コーティング試薬の除去後、緩衝液A中3.5% BSA 150uLを各ウェルに加えてプレートを37℃で105分間ブロッキングした。ブロッキング後、プレートを緩衝液B(緩衝液A + 1mM MnCl2)200uLで5回洗浄した。次に5% DMSO中化合物溶液50uL(2x)およびフィブリノーゲン50uL(2x)(Innovative Research、Cat# IFIB)を各ウェルに加えた。プレートを2分間振盪した後、37℃で2時間インキュベートした。プレートを緩衝液B 200uLで5回洗浄した後、100uL/ウェルの量の一次抗体であるウサギ抗ヒトフィブリノーゲン(Innovative Research、Cat IASHFBGN-GF)および50uL/ウェルの量の二次抗体であるヤギ抗ウサギIgG西洋ワサビペルオキシダーゼ結合体(Invitrogen、Cat#G21234)をそれぞれプレートに加えた。一次抗体の添加後および二次抗体の添加後、プレートを2分間振盪し、37℃で60分間インキュベートした後、同様に緩衝液B 200uLで5回洗浄した。固相アッセイの最終条件は[αvβ3] = 1.25ug、[フィブリノーゲン] = 0.75ug/mL、[抗FG] = 1/2400(希釈)、[HPR-抗ウサギ] = 1/1000(希釈)とした。結合アッセイが完了した時点で検出試薬ABTS(試薬Aと試薬Bとの混合物)(KPL、Cat#50-62-00)100uL/ウェルをプレートに加えた。プレートを室温で5〜8分間振盪したところ、緑色の発色が徐々に現れた。停止緩衝液(1.0Mリン酸(HPO4))100uL/ウェルを加えた後、プレートをEnvision上にて吸光度モード450nmで読み取った。対照化合物(28):
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のIC
50は約2nMであると決定された(すなわち、50%の細胞が、おそらく細胞のαVβ3受容体が対照化合物に結合または会合したために、ウェルの表面上のαVβ3に結合しなかった)。
結果を以下の表2に示す。
【0175】
【表2】
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【0176】
細胞系におけるAHA1 mRNAのノックダウンに関する、小分子インテグリンアンタゴニストに共有結合により連結されたキトサンによって形成されたsiRNAナノ粒子のアッセイ
siRNAの標的化送達のための、小分子インテグリンアンタゴニストに共有結合により連結されたキトサンを、標的化されたmRNAの細胞内ノックダウンを促進するための有効性について、いくつかの系で評価した。ハウスキーピング遺伝子AHA1のmRNAを標的化するsiRNAを、A549、KBおよびMDA-MB0435細胞において(そのような細胞が推定上の抗がん活性の評価に有用であることから)、以下の方法に従って該mRNAの発現をノックダウンする該siRNAの能力を試験するアッセイにおいて使用した。
【0177】
材料および方法
siRNA: 30nMのsiAHA
細胞: A549、KB、MDA-MB435
【0178】
トランスフェクション試薬: 以下の表に示すmg/mlでのN/P重量比までキトサンを0.2M酢酸ナトリウム(pH 5.5)に再懸濁させた。バイアルを振盪機上に終夜置いた。0.2M酢酸ナトリウム(pH 5.5)中キトサン溶液の10倍濃度ストック溶液を作製した。同様に、OptiMEM中siRNAの10倍濃度ストック溶液を作製した。24ウェルプレート中で等量のキトサンおよびsiRNAを組み合わせて5x siRNA/キトサン複合体を作製し、これを振盪機上で2時間混合した。
【0179】
フォワードトランスフェクション: 細胞を7×10
4細胞/mLで96個のウェルにプレーティングして、ウェル当たり80ulで10%血清含有培地中の最終濃度をウェル当たり5×10
3細胞とした。これらのプレートを37℃で終夜インキュベートした。この時点で、siRNA/キトサン複合体20ulをプレーティング細胞に移した。次にプレーティングした細胞を37℃で48時間インキュベートした。
【0180】
ベンダーが報告した通りにsiRNAノックダウンの有効性をQuanti Gene(QG)アッセイによって測定した。Quantigeneアッセイ(カリフォルニア州サンタクララAffymetrixのPanomicsの)に使用したものと同一のウェルからのセルタイターグロー(cell titer glow)を伴う細胞に対して、Quanti Gene細胞生存率(CV)試験を行った。結果を表3ならびに
図1、
図2および
図3に示す。
【0181】
図1、
図2および
図3は、siRNAと誘導体化キトサンとの組み合わせによって作り出されたsiRNAナノ粒子で処理された際のA549、KBおよびMDA MB-54細胞におけるAHA1発現の減少を示す。y軸はAHA1の実測発現レベルを示す。比較的低い棒は比較的高度のノックダウン(比較的高度のsiRNAトランスフェクション)を示し、高い棒は比較的低度のノックダウン(すなわち比較的低度のsiRNAトランスフェクション)を示す。キトサン誘導体L、M、N、OおよびPは標的化リガンドを含有せず、むしろ誘導体化はPEGにおいて終結する。キトサン誘導体L、M、N、OおよびPは、このPEG修飾が導入された程度が異なり、それぞれ0.14%、0.83%、1.4%、5.3%および9.6%である。キトサン誘導体D、E、F、GおよびHはαVβ3標的化リガンド3を含有しており、これは以下のレベルで導入された: それぞれ0.3%、0.6%、2%、6%および5%。これらのノックダウンデータによれば、A549およびMDA MB-549中では、αVβ3誘導体化キトサンであるキトサン誘導体Dおよびキトサン誘導体Eは、PEGリンカーのみによって任意の誘導体化割合で誘導体化されたキトサンよりも有効である。また、αVβ3誘導体化キトサンであるキトサン誘導体Dおよびキトサン誘導体Eはいずれも未修飾キトサンよりも有効である。KB細胞では、αVβ3誘導体化キトサンであるキトサン誘導体Dおよびキトサン誘導体Eは、他のキトサン調製物よりも相対的に有効である。Dharmafectは、広く使用されているトランスフェクション剤である市販のトランスフェクション試薬である。
【0182】
【表3】
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