(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231008
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】コンピュータ装置の数量を監視するための方法、関連するコンピュータプログラムおよび装置
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20171106BHJP
【FI】
G06F13/00 351N
【請求項の数】9
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-541726(P2014-541726)
(86)(22)【出願日】2012年10月19日
(65)【公表番号】特表2014-533856(P2014-533856A)
(43)【公表日】2014年12月15日
(86)【国際出願番号】FR2012052392
(87)【国際公開番号】WO2013076393
(87)【国際公開日】20130530
【審査請求日】2015年9月16日
(31)【優先権主張番号】1160579
(32)【優先日】2011年11月21日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】512033279
【氏名又は名称】ブル・エス・アー・エス
(74)【代理人】
【識別番号】100126572
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 智史
(74)【代理人】
【識別番号】100125195
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ブーシェ,アラン
(72)【発明者】
【氏名】ファーシー,ブルーノ
【審査官】
米倉 秀明
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−333270(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0313958(US,A1)
【文献】
特開2006−338270(JP,A)
【文献】
特開2006−084404(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ装置の電気消費量を含む数量を監視するための方法であって:
−時間の経過と共に前記数量によって採用される値を測定するステップ(202)であって、それがさらに:
−少なくとも1つの送信基準を満たす測定値または極値を判定するステップ(210)であって、前記送信基準/複数基準が:前記極値が局所的極値であり、かつ前記極値が所定の差異より大きい送信される最後の局所的極値との差異を有することを含む前記極値によって満たされるステップ、
−通信ネットワーク経由で管理サーバに前記極値を送信するステップ(218)を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記送信される最後の局所的極値または小変化の前の最後の局所的極値の後に、1つまたは複数の測定値、または、各々が前記所定の差異未満の小変化の前の前記最後の局所的極値との差異を有する、小変化値が続くことを特徴とする請求項1に記載の監視方法。
【請求項3】
請求項2に記載の監視方法であって、更に:
−前記最後の小変化値、すなわち前記所定の差異より大きい小変化の前の前記最後の局所的極値との差異を有する測定値が後に続く前記小変化値を判定するステップ(208、230)、
−前記最後の小変化値を送信するステップ(238)を含む監視方法。
【請求項4】
請求項1−3のいずれかに記載の監視方法であって、更に:
−交差値およびそれに先行する測定値の1つが所定の閾値より大きく、一方、残りの値がこの所定の閾値未満であるように、前記測定値または前記交差値を判定するステップ(204)、
−前記交差値を送信するステップ(206)を含む監視方法。
【請求項5】
前記極値および/または前記最後の小変化値および/または前記交差値以外の前記測定値が、送信されないことを特徴とする請求項1−4のいずれかに記載の監視方法。
【請求項6】
前記監視された数量が、前記コンピュータ装置の電気消費量であることを特徴とする請求項1−5のいずれかに記載の監視方法。
【請求項7】
各コンピュータ装置が通信ネットワーク経由で同じ管理サーバに接続されるコンピュータ装置の数量を監視するための方法であって:各コンピュータ装置に対して、前記送信された値(複数値)が、前記通信ネットワーク経由で前記管理サーバに送信されることを特徴とする請求項1−6のいずれかに記載の方法を実行するステップを含む方法。
【請求項8】
通信ネットワークからダウンロード可能な、および/またはコンピュータ可読媒体上に保存される、および/またはプロセッサによって実行可能な、コンピュータプログラムであって、それが、前記プログラムが少なくとも1台のコンピュータ上で実行される時、請求項1−7のいずれかに記載の監視方法のステップを実行するための命令を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項9】
コンピュータ装置の電気消費量を含む数量を監視するためのコンピュータ装置であって:
−時間の経過と共に前記数量によって採用される値を測定するための手段を備え、それが更に:
−少なくとも1つの送信基準を満たす、測定値または極値を判定するための手段であって、前記送信基準/複数基準が:前記極値が局所的極値であり、および、前記極値が所定の差異より大きい送信される最後の局所的極値との差異を有する、ことを含む前記極値によって満たされる手段、
−通信ネットワーク経由で管理サーバに前記極値を送信するための手段を備えることを特徴とするコンピュータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ装置の数量を監視するための方法に関する。
【0002】
本発明は有利には、連続的に変化する数量、すなわち時間の経過と共に連続的に変化するそれの値―たとえば、1秒につき少なくとも一度変化するそれの値の場合に適用される。
【0003】
それはさらにコンピュータ装置の数量を監視するための方法とともに、コンピュータプログラムおよび関連する装置に関する。
【背景技術】
【0004】
本記述内におよび請求項内に、以下の用語が使用される。
【0005】
本発明は一連の値の数量、すなわち、時間の経過と共に等しく分散されるかまたはされない離散時間における数量によって採用される連続した値を使用する。
【0006】
2つの値の間の差異は、値の差異を示し、かつタイミング差異でない。
【0007】
別の値に先行する値は、値の順序におけるこの他の値の直前に位置する値である(それらの間には何の値もない)。
【0008】
別の値に続く値は、値の順序におけるこの他の値の直後に位置する値である(それらの間には何の値もない)。
【0009】
別の値に関する先の値は、値の順序におけるこの他の値の前に位置する値である(それらの間に1つまたは複数の値があることができる)。
【0010】
別の値に関する次の値は、値の順序におけるこの他の値の後に位置する値である(それらの間に1つまたは複数の値があることができる)。
【0011】
局所的極値は、それに先行する値およびそれに続く値の両方より大きいか、又はそれ未満の値である。
【0012】
小変化値は、小変化の前の最後の局所的極値と称する、それとともに所定の差異未満の差異を有する、かつそれに続くか、またはそこから1つまたは複数の他の小変化値だけによって隔てられる、すなわち、各々がそれに伴う所定の差異未満の差異を有する、送信される局所的極値に関する次の値である。
【0013】
最後の小変化値は、所定の差異より大きい小変化の前の最後の局所的極値との差異を有する測定値が後に続く小変化値である。
【0014】
ほとんどのコンピュータ装置監視アプリケーションは、まだ現在でも、監視されるコンピュータ装置から情報を得るために、管理サーバによってトリガーされる規則的なクエリ法を使用する。
【0015】
この種のアプリケーションが少数のコンピュータ装置を監視する時、この方法は複数の利点を有するが、監視されるコンピュータ装置の数が、たとえば集中的な計算のために大きな組のコンピュータ装置(「クラスタ」と称する)の場合に増加する時、この方法は、間もなくそれの限界に到達する:実際に、管理サーバによって送信されるクエリは、監視されるコンピュータ装置の数とともに線形に増加し、かつ管理ネットワークのパスバンドまたは管理サーバで利用可能なパワーの飽和に至る。
【0016】
この状況に対する従来の応答は、「プッシュ」モード監視への切換えのそれである:監視されるコンピュータ装置が、管理サーバに前記装置に関する情報の項目を送信するために主導をとり、それは、これらの通知のために待機上に連続的に留まる。このアプローチは、故障、温度閾値オーバーシュートのような、「不測の」または偶然の事象を報告することに完全に適している。実際に、これらの事象は頻度が低く、および事象の発生の時間だけでの関連する情報の、問題のコンピュータ装置からの送信によって管理サーバによって送信されるしばしば不必要な規則的なクエリを置換することは、管理サーバ上のネットワークパスバンドおよび処理パワーに対するニーズをそれの最低限にまで低下させることを可能にする。
【0017】
監視が低頻度の事象にではなく、コンピュータ装置の連続的数量:たとえばそれの電気消費量に関連する場合、この従来の応答はそれほど役立たない。
【0018】
連続的数量の場合、規則正しく間隔を置かれるかまたは置かれず、かつ数量に対する可能な値の範囲全体を包含する特定の数の値閾値を規定することが公知である。閾値の各オーバーシュートは、その時コンピュータ装置による数量の値の送信を引き起こす事象であるとみなされる。数量の値が安定し、かつ2つの閾値の間で変化する時、この技法は正確でない欠点を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
このように、それにもかかわらず忠実に数量の進行を表す制限された数の測定された数量の値を送信することに適しているコンピュータ装置の数量を監視するための方法を持とうと求められることができる。
【課題を解決するための手段】
【0020】
このために、コンピュータ装置の数量を監視するための方法であって:
−時間の経過と共に数量によって採用される値を測定するステップであって、それがさらに:
−少なくとも1つの送信基準を満たす測定値または極値を判定するステップであって、送信基準/複数基準が:極値が局所的極値であることを含む極値によって満たされるステップ、
−極値を送信するステップを含むことを特徴とする方法が提唱される。
【0021】
任意選択で、極値によって満たされる送信基準/複数基準が更に:極値が、所定の差異より大きい送信される最後の局所的極値との差異を有することを含む。
【0022】
実際に、送信された局所的極値の後に、例えば局所的極値周辺で振動する、前記値に対して小さく変化する特定の数の値がしばしば続くことが観測された。これらの小変化中に全ての局所的極値を送信することは、それらが全てほとんど同じ値を有するので単にわずかの関心があるだけである。このように、それによって極値が所定の差異より大きい送信される最後の局所的極値との差異を有する送信基準を追加することは、小変化中の送信を防止することを可能にする。
【0023】
任意選択で、送信される最後の局所的極値または小変化の前の最後の局所的極値の後に、1つまたは複数の測定値、または、所定の差異未満の、小変化の前の最後の局所的極値との差異を各々有する、小変化値が続く。
【0024】
任意選択で、この方法が:
−最後の小変化値、すなわち所定の差異より大きい小変化の前の最後の局所的極値との差異を有する測定値が後に続く小変化値を判定するステップ、
−最後の小変化値を送信するステップを更に含む。
【0025】
最後の小変化値の送信を用いて、管理サーバは小変化がどれくらい持続するかについて知り、かつしたがって監視された数量の進行についてのより正確な考えを有する。
【0026】
任意選択で、この方法が:
−交差値およびそれに先行する測定値の1つが所定の閾値より大きく、一方、残りの値がこの所定の閾値未満であるように測定値または交差値を判定するステップ、
−交差値を送信するステップを更に含む。
【0027】
任意選択で、極値および/または最後の小変化値および/または交差値以外の測定値が、送信されない。
【0028】
任意選択で、監視された数量がコンピュータ装置の電気消費量である。
【0029】
コンピュータ装置の数量を監視するための方法であって、各コンピュータ装置が通信ネットワーク経由で同じ管理サーバに接続され:各コンピュータ装置に対して、本発明に従ってコンピュータ装置の数量を監視するための方法を実行するステップを含み、送信された値(複数値)が、通信ネットワーク経由で管理サーバに送信されることを特徴とする方法がさらに提唱される。
【0030】
通信ネットワークからダウンロード可能な、および/またはコンピュータ可読媒体上に保存される、および/またはプロセッサによって実行可能な、コンピュータプログラムが更に提唱され、それが、前記プログラムが少なくとも1台のコンピュータ上で実行される時、本発明に従う監視方法のステップを実行するための命令を含むことを特徴とする。
【0031】
コンピュータ装置の数量を監視するためのコンピュータ装置であって:
−時間の経過と共に数量によって採用される値を測定するための手段を備え、それが更に:
−少なくとも1つの送信基準を満たす測定値または極値を判定するための手段であって、送信基準/複数基準が:極値が局所的極値であることを含む極値によって満たされる手段、
−極値を送信するための手段を備えることを特徴とするコンピュータ装置が、さらに提唱される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明の実施態様の例が、次に以下の図を参照して記述される:
【0033】
【
図1】本発明に従うコンピュータシステムの略図である、
【
図2】本発明に従う監視方法のブロック図である、および
【
図3】
図2の方法の進行を例示する監視された数量のタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1を参照して、本発明に従うコンピュータシステムの例100が管理サーバ102および各々通信ネットワーク106経由で管理サーバ102に接続されるコンピュータ装置104
1...104
N、を備える。
【0035】
各コンピュータ装置104
1...104
Nは、
図2を参照して以下に記載するようなこのコンピュータ装置の電気消費量のような、コンピュータ装置の数量を監視するための本発明に従う方法を実行するための手段108を備える。記述される例において、これらの手段は局所的監視用ソフトウェア、すなわち装置によって実行されるソフトウェアの形である。代わりとして、これらの手段108が電子回路または電子回路およびコンピュータプログラムの組合せの形であることができる。
【0036】
局所的監視用ソフトウェアにおいて、以下のパラメータが規定される:
−閾値V
iの数n、
−V
i=V
min+ixVであるような2つの閾値間の差異V(V
minは最小閾値である)、
−所定の差異Δ。
【0037】
これらのパラメータは、コンピュータ装置を監視することを担当する管理者による手動適応を、または管理サーバのソフトウェアによる自己適応をさえ可能にするために管理サーバによって動的に修正可能である。
【0038】
さらに、局所的監視用ソフトウェアは、最後の測定値(または現在値m(t))に従う値の送信に関して判断をするために以下のコンテクスト変数を使用する:
−現在値m(t)に先行する測定値m(t−1)、
−V
i(t−1)<m(t−1)<V
i(t−1)+1:のような、先行値m(t−1)より下に位置する閾値の指数を表す閾値指数i(t−1)、
−時刻t−2と時刻t−1との間の進行の方向d(t−1)、
−真の、偽の値を採用することに適している、先行値が小変化値であるかどうかを示す、ステータスインディケータosc(t−1)、
−levと注釈される、小変化の前の最後の局所的極値の値。
【0039】
これらのコンテクスト変数は、2つの測定の間にメモリ内に記憶される必要がある。それらが数では限られるので、使用される記憶空間は有意でなく、局所的監視用ソフトウェアが低パワーコンピュータ装置によって実行されることを可能にする。
【0040】
図2を参照して、局所的監視装置によって実現される本発明に従う方法の例200が、次に記述される。
【0041】
ステップ202中に、局所的監視用ソフトウェアが、時刻tで監視された数量の値mを測定し、この値は現在値m(t)と呼ばれる。このように、ループが進行するにつれて、局所的監視用ソフトウェアが時間の経過と共に数量によって採用される値mを測定する。局所的監視用ソフトウェアは次いでステップ204に進む。
【0042】
ステップ204中に、局所的監視用ソフトウェアは所定の閾値V
iが先行値m(t−1)と現在値m(t)との間の監視された値によって交差された、すなわち、これらの2つの値の1つが所定の閾値未満であり、一方残りの値が所定の閾値より大きいかどうかを判定する。記述される例では、局所的監視用ソフトウェアが現在値m(t)に対しておよび先行値m(t−1)に対して閾値指数i(t)およびi(t−1)を比較することによってこの判定を実行する。
【0043】
閾値が交差された場合、現在値m(t)は交差値と呼ばれ、および局所的監視用ソフトウェアは次いでステップ206に進み、さもなければ、それはステップ208に進む。
【0044】
ステップ206中に、局所的監視用ソフトウェアは管理サーバに交差値(現在値m(t))を送信する。管理サーバが、送信された値m(t)が測定された時刻tを判定することができるように、送信が実行される。たとえば、この時刻tは、時間(および任意選択で日付)の形で、または測定が規則的な時間間隔でなされる場合指数の形で、のどちらかで値m(t)と同時に送信される。
【0045】
局所的監視用ソフトウェアは次いでステップ208に進む。
【0046】
ステップ208中に、局所的監視用ソフトウェアは測定値または現在値m(t)に先行する、先行値m(t−1)が小変化値であるか否かを判定する。
【0047】
記述される例では、ステップを実行するために、局所的監視用ソフトウェアが、先行値m(t−1)に関して先行するループで実行されるステップ220またはステップ230の結果をとる。これらの2つのステップは、以下に記載する。先行値m(t−1)が小変化値である場合、局所的監視用ソフトウェアはステップ210に進み、さもなければ、それはステップ230に進む。
【0048】
ステップ210中に、局所的監視用ソフトウェアは先行値m(t−1)が局所的極値であるかどうか判定する。
【0049】
記述される例では、ステップ210を実行するために、局所的監視用ソフトウェアはステップ212から216を実行する。
【0050】
ステップ212中に、局所的監視用ソフトウェアは現在の測定値m(t)が先行する測定値m(t−1)より大きいか、又はそれ未満か判定する。この判定は、時刻t−1と時刻tとの間の進行の方向、注釈d(t)を与える。現在値m(t)が先行値m(t−1)より大きい場合、進行の方向d(t)は1と等しく、および現在値m(t)が先行値m(t−1)未満の場合0と等しい。
【0051】
ステップ214中に、局所的監視用ソフトウェアは先行値m(t−1)が測定値、または、先行値m(t−1)に先行する、二重先行値m(t−2)より大きいか、又はそれ未満か判定する。記述される例では、局所的監視用ソフトウェアは以前のループで実行されたステップ212の結果、すなわち時刻t−1での進行の方向d(t−1)をとる。
【0052】
ステップ216中に、先行値m(t−1)が、現在値m(t)および二重先行値m(t−2)の両方より大きいか、または未満の場合、先行する測定値が局所的極値であると、局所的監視用ソフトウェアが推測する。記述される例では、局所的監視用ソフトウェアは進行の方向d(t−1)および進行の方向d(t)を比較する。
【0053】
先行するステップm(t−1)がステップ210で局所的極値と判定される場合、先行値m(t−1)は以下の条件を満たす:
−先行値m(t−1)は、局所的極値である、および
−先行値m(t−1)は、小変化値でなく(ステップ208で判定された結果)、それが所定の差異Δより大きい送信される最後の局所的極値との差異を有することを意味する。
【0054】
この場合、先行値m(t−1)は極値と呼ばれ、および局所的監視用ソフトウェアはステップ218に進む。
【0055】
先行値m(t−1)がステップ210で局所的極値と判定されない場合、局所的監視用ソフトウェアはステップ220に進む。
【0056】
ステップ218中に、局所的監視用ソフトウェアは管理サーバに極値(先行値m(t−1))を送信する。ステップ206に関しては、管理サーバが、送信された値m(t−1)が測定された時刻t−1を判定することができるように、送信が実行される。局所的監視用ソフトウェアは次いでステップ220に進む。
【0057】
ステップ220中に、局所的監視用ソフトウェアは現在値m(t)が小変化値であるか否かを判定する。現在値m(t)が小変化値である場合、先行値m(t−1)(ステップ210の結果によれば局所的極値であり、ステップ218で送信された)はしたがって、小変化の前の最後の局所的極値、注釈levになる。
【0058】
記述される例では、ステップ220を実行するために、局所的監視用ソフトウェアはステップ222から226を実行する。
【0059】
ステップ222中に、局所的監視用ソフトウェアは現在値m(t)と先行値m(t−1)との間の差異を判定する。局所的監視用ソフトウェアは次いでステップ224に進む。
【0060】
ステップ224中に、局所的監視用ソフトウェアは所定の差異Δと判定される差異を比較する。局所的監視用ソフトウェアは次いでステップ226に進む。
【0061】
ステップ226中に、局所的監視用ソフトウェアはステップ224で実行された比較から、判定される差異が所定の差異Δ未満の場合、監視された数量の現在値m(t)は小変化値であると推測する。
【0062】
局所的監視用ソフトウェアは次いでステップ228に進む。
【0063】
ステップ228中に、時間指数tが+1増加され、および局所的監視用ソフトウェアはステップ202に戻る。
【0064】
ステップ230中に、先行値m(t−1)が小変化値であると判定される時、局所的監視用ソフトウェアはステップ208の残りに進み、局所的監視用ソフトウェアは、現在値m(t)が小変化値であるか否かを判定する。
【0065】
記述される例では、ステップ230を実行するために、局所的監視用ソフトウェアはステップ232から236を実行する。
【0066】
ステップ232中に、局所的監視用ソフトウェアは現在の測定値m(t)と小変化の前の最後の局所的極値levとの間の差異を判定する。局所的監視用ソフトウェアは次いでステップ234に進む。
【0067】
ステップ234中に、局所的監視用ソフトウェアは所定の差異Δと判定される差異を比較する。局所的監視用ソフトウェアは次いでステップ236に進む。
【0068】
ステップ236中に、局所的監視用ソフトウェアはステップ234で実行される比較から、判定される差異が所定の差異Δ未満の場合、現在値m(t)は小変化値であると推測する。局所的監視用ソフトウェアは、現在値m(t)がさもなければ小変化値でないと推測する。
【0069】
現在値m(t)が小変化値と判定されない場合、先行値m(t−1)は以下の条件を満たす:
−先行値m(t−1)は、小変化値である、
−先行値m(t−1)の後に、小変化値でない測定値が続く。
【0070】
このように、先行値は最後の小変化値であり、および局所的監視用ソフトウェアは次いでステップ238に進む。
【0071】
現在値m(t)が小変化値と判定されない場合、局所的監視用ソフトウェアは次いでステップ228に進む。
【0072】
ステップ238中に、局所的監視用ソフトウェアは管理サーバに最後の小変化値(先行値m(t−1))を送信する。ステップ206および218に関しては、管理サーバが、送信された値m(t−1)が測定された時刻t−1を判定することができるように、送信が実行される。局所的監視用ソフトウェアは次いでステップ228に進む。
【0073】
図3を参照して、
図2内の方法の進行の一例が、記述される。この例では、単一閾値Vが構想される。
【0075】
局所的監視用ソフトウェアが、閾値Vが交差されたと判定し、かつ管理サーバに値m(3)を送信する(ステップ204および206)。
【0076】
局所的監視用ソフトウェアが更に、値m(2)が小変化値でなく、局所的極値であると判定し、したがって、値m(2)を送信する(ステップ208、210および218)。
【0077】
値m(3)が小変化値でないと局所的監視用ソフトウェアが更に判定する(ステップ220)。
【0079】
局所的監視用ソフトウェアが、閾値Vが交差されたと判定し、かつ管理サーバに値m(4)を送信する(ステップ204および206)。
【0080】
局所的監視用ソフトウェアが更に、値m(3)が小変化値でなく、局所的極値であると判定し、したがって、値m(3)を送信する(ステップ208、210および218)。
【0081】
値m(4)が小変化値でないと局所的監視用ソフトウェアが更に判定する(ステップ220)。
【0083】
局所的監視用ソフトウェアが、値m(4)が小変化値でなく、局所的極値であると判定し、したがって、値m(4)を送信する(ステップ208、210および218)。
【0084】
値m(5)が小変化値であると、局所的監視用ソフトウェアが更に判定する(ステップ220)。
【0085】
値m(4)は、したがって、小変化の前の最後の局所的極値levである。
【0087】
値m(5)が小変化値であると、局所的監視用ソフトウェアが判定する(ステップ208)。
【0088】
値m(6)が小変化値であると、局所的監視用ソフトウェアが更に判定する(ステップ230)。
【0090】
値m(6)が小変化値であると、局所的監視用ソフトウェアが判定する(ステップ208)。
【0091】
値m(7)が小変化値であると、局所的監視用ソフトウェアが更に判定する(ステップ230)。
【0093】
値m(7)が小変化値(ステップ208)であるがしかし、値m(8)は小変化値でない(ステップ230)と、局所的監視用ソフトウェアが判定する。
【0094】
それゆえに、局所的監視用ソフトウェアは値m(7)を送信する(ステップ238)。
【0096】
局所的監視用ソフトウェアが、閾値Vが交差されたと判定し、かつ管理サーバに値m(9)を送信する(ステップ204および206)。
【0097】
局所的監視用ソフトウェアが更に、値m(8)が小変化値でなく(ステップ208)、かつそれが局所的極値でないと判定する(ステップ210)。
【0099】
局所的監視用ソフトウェアが更に、値m(9)が小変化値でなく、かつ局所的極値であると判定し、したがって、値m(9)を送信する(ステップ208、210および218)。
【0100】
本発明は、上記した実施態様の例に限定されないが、しかしながら以下に請求項によって規定される。
【0101】
実際に、本願明細書に開示される教示に照らして、種々の変更が上記した実施態様の例に対してなされることができることは当業者にとって明らかである。
【0102】
たとえば、
図2および3を参照して記述される方法の1つの拡張において、送信ステップ206、218および238において送信間近の値がすでに以前に送信されていたかどうか、局所的監視用ソフトウェアがチェックする。これはたとえば、先行値が送信されたか否かを記憶するコンテクスト変数を追加することによって、かつ各送信の前にこの変数の値をチェックすることによって、実現されることができる。送信間近の値が以前に送信された場合、値は再び送信されず、それらが例えば値m(3)およびm(9)が各々二度送信される
図3内の例に現れるように、二重の送信を防止することを可能にする。
【0103】
さらに、以下の請求項において、使用される用語は、請求項を上記した実施態様の例における特徴に限定すると解釈されるべきでなく、しかし、当業者によって彼(女)らの一般知識を適用することによって構想されることができる任意の等価物を含むように解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0104】
100 コンピュータシステム
102 管理サーバ
104
1...104
N コンピュータ装置
106 通信ネットワーク
108 手段
d(t) 進行の方向
i(t) 閾値指数
lev 小変化の前の最後の局所的極値の値
m(t−2) 二重先行値
m(t−1) 先行値
m(t) 現在値
n 数
osc(t) ステータスインディケータ
t 時刻
V 閾値間の差異
V
i 閾値
V
min 最小閾値
Δ 所定の差異