特許第6231068号(P6231068)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6231068バックパックおよび着用パックならびにパックを作る方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231068
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】バックパックおよび着用パックならびにパックを作る方法
(51)【国際特許分類】
   A45F 3/04 20060101AFI20171106BHJP
   A45F 3/02 20060101ALI20171106BHJP
   A45C 11/00 20060101ALI20171106BHJP
【FI】
   A45F3/04 300
   A45F3/02
   A45C11/00 E
【請求項の数】22
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-256241(P2015-256241)
(22)【出願日】2015年12月28日
(65)【公開番号】特開2017-706(P2017-706A)
(43)【公開日】2017年1月5日
【審査請求日】2015年12月28日
(31)【優先権主張番号】14/731,096
(32)【優先日】2015年6月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503204222
【氏名又は名称】ザ ノース フェイス アパレル コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】The North Face Apparel Corp.
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マシュー イー パドゥアノ
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ケイ タグミ
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン ケイ グセリー
(72)【発明者】
【氏名】ハンター エイ ノードハウザー
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ジェイ コータント
【審査官】 佐藤 美紗子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−129734(JP,A)
【文献】 特開2008−114063(JP,A)
【文献】 特開2002−272526(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45F 3/04
A45C 1/00−3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックパックであって、
前面と、前記前面に対向する背面と、互いに対向する側面と、上面と、前記上面に対向する底面とを備え、これらの面はバックパックの主コンパートメントを規定するように配置され、
前記前面は、上方部と下方部とを有し、前記上方部は、前記下方部にヒンジ動作可能に結合されるヒンジ動作可能部分を備え、前記ヒンジ動作可能部分は、開口を前記バックパック内の前記主コンパートメントに提供する第1の状態と前記主コンパートメントへの前記開口を閉じる第2の状態とを有し、前部は、(1)前記ヒンジ動作可能部分の下方端部と(2)前記前面の前記下方部の上端部とにより規定される接合部に沿った前記前部のヒンジ動作により、背部に対して移動でき、
前記ヒンジ動作可能部分を前記第2の状態にロックするための閉鎖システムと、を備え、
前記ヒンジ動作可能部分は、前記閉鎖システムが解放されるときに前記コンパートメントが自動的に開くように、前記ヒンジ動作可能部分が前記第1の状態にあるときは無負荷であり、前記第2の状態にあるときは相対的に負荷をかけられるばねシステムに結合されることを特徴とするバックパック。
【請求項2】
請求項1に記載のバックパックであって、前記ヒンジ動作可能部分は、柔軟な材料を備えることを特徴とするバックパック。
【請求項3】
請求項2に記載のバックパックであって、前記ヒンジ動作可能部分は、柔軟な材料で形成可能なフレクシャベアリングまたは一体成形ヒンジを備える接合部においてヒンジ動作することを特徴とするバックパック。
【請求項4】
請求項3に記載のバックパックであって、前記接合部は、前記ヒンジ動作可能部分がそこからヒンジ動作する前記接合部に隣接する前記本体よりも柔軟なまたは薄い材料で形成されることを特徴とするバックパック。
【請求項5】
請求項1に記載のバックパックであって、前記ヒンジ動作可能部分は、前記本体に枢動可能に接続されかつ前記ばねシステムに結合される可動フレーム部材を含むことを特徴とするバックパック。
【請求項6】
請求項5に記載のバックパックであって、前記可動フレーム部材は、全体的にU字形を有し、前記U字形の部材の閉鎖端部は、上部エッジに結合されかつ前記本体の両側と枢動可能に結合する下向きに延びる脚部を有することを特徴とするバックパック。
【請求項7】
請求項6に記載のバックパックであって、前記ばねシステムは、フレーム部材の少なくとも1つの脚部に枢動可能に結合されることを特徴とするバックパック。
【請求項8】
請求項1に記載のバックパックであって、前記ばねシステムは、機械的ばねを備えることを特徴とするバックパック。
【請求項9】
請求項1に記載のバックパックであって、前記ばねシステムは、トーションばねを備えることを特徴とするバックパック。
【請求項10】
請求項1に記載のバックパックであって、前記ばねシステムは、形状記憶材料により構成されるばねを備えることを特徴とするバックパック。
【請求項11】
請求項1に記載のバックパックであって、前記ヒンジ動作可能部分は、前記バックパックの上方前部に配置されることを特徴とするバックパック。
【請求項12】
請求項1に記載のバックパックであって、前記ヒンジ動作可能部分は、前記バックパックの上方前部に配置されかつ前記バックパックの上部に開口を作成するように背部に対して枢動可能であることを特徴とするバックパック。
【請求項13】
請求項5に記載のバックパックであって、前記ヒンジ動作可能部分は、前記バックパックの上方前部に配置されかつ前記バックパックの上部に開口を作成するように背部に対して枢動可能であることを特徴とするバックパック。
【請求項14】
請求項12に記載のバックパックであって、前記開口は、前記バックパックの主コンパートメントのためであることを特徴とするバックパック。
【請求項15】
請求項13に記載のバックパックであって、前記開口は、前記バックパックの主コンパートメントのためであることを特徴とするバックパック。
【請求項16】
請求項12に記載のバックパックであって、前記開口は、ラップトップまたはタブレットコンピュータを保持するのに十分なサイズおよび形状にされた前記パックのコンパートメントのためであることを特徴とするバックパック。
【請求項17】
請求項13に記載のバックパックであって、前記開口は、ラップトップまたはタブレットコンピュータを保持するのに十分なサイズおよび形状にされた前記パックのコンパートメントのためであることを特徴とするバックパック。
【請求項18】
請求項1に記載のバックパックであって、前記バックパックは、前記本体に結合される少なくとも1つの身体用ストラップを有する着用パックを構成することを特徴とするバックパック。
【請求項19】
請求項18に記載のバックパックであって、前記バックパックの前記本体に結合される肩ストラップを備える2つの身体用ストラップを有することを特徴とするバックパック。
【請求項20】
少なくとも1本のストラップを有する着用パックであって、
物品を含有するための容積部を規定する本体であって、前記本体が、前面と、前記前面に対向する背面と、互いに対向する側面と、上面と、前記上面に対向する底面とを備え、これらの面はバックパックの主コンパートメントを規定するように配置され、
前記前面は、上方部と下方部とを有し、前記上方部は、前記下方部にヒンジ動作可能に結合されるヒンジ動作可能部分を備え、前記ヒンジ動作可能部分は、開口を前記バックパック内の前記主コンパートメントに提供する第1の状態と前記主コンパートメントへの前記開口を閉じる第2の状態とを有し、前部は、(1)前記ヒンジ動作可能部分の下方端部と(2)前記前面の前記下方部の上端部とにより規定される接合部に沿った前記前部のヒンジ動作により、背部に対して移動でき、
前記ヒンジ動作可能部分を前記第2の状態にロックするための閉鎖システムと、を備え、
前記ヒンジ動作可能部分は、前記閉鎖システムが解放されるときに前記コンパートメントが自動的に開くことになるように、前記ヒンジ動作可能部分が前記第1の状態にあるときは無負荷であり、前記第2の状態にあるときは相対的に負荷をかけられるばねシステムに結合され、
前記ヒンジ動作可能部分は、パックの前記本体に枢動可能に接続されかつ前記ばねシステムに結合される可動フレーム部材を含み、
前記ヒンジ動作可能部分は、前記パックの上部に開口を作成するように背部に対して枢動可能であり、前記ヒンジ動作可能部分は、柔軟な材料で形成されるフレクシャベアリングまたは一体成形ヒンジを備える接合部に沿ってヒンジ動作することを特徴とする着用パック。
【請求項21】
請求項20に記載の着用パックであって、前記パックの前記コンパートメントを所望の容積部の形に支持する静的フレーム部材をさらに備えることを特徴とする着用パック。
【請求項22】
パックを作る方法であって、
物品を含有するための容積部を規定する本体を提供するステップであって、前記本体前面と、前記前面に対向する背面と、互いに対向する側面と、上面と、前記上面に対向する底面とを備え、これらの面はバックパックの主コンパートメントを規定するように配置され、
前記前面は、上方部と下方部とを有し、前記上方部は、前記下方部にヒンジ動作可能に結合されるヒンジ動作可能部分を備え、前記ヒンジ動作可能部分は、開口を前記バックパック内の前記主コンパートメントに提供する第1の状態と前記主コンパートメントへの前記開口を閉じる第2の状態とを有し、前部は、(1)前記ヒンジ動作可能部分の下方端部と(2)前記前面の前記下方部の上端部とにより規定される接合部に沿った前記前部のヒンジ動作により、背部に対して移動でき、
前記ヒンジ動作可能部分を前記第2の状態にロックするための閉鎖システムを前記パックに提供するステップと、
前記ヒンジ動作可能部分に結合され、前記閉鎖システムが解放されるときに前記コンパートメントが自動的に開くことになるように、前記ヒンジ動作可能部分が前記第1の状態にあるときは無負荷であり、前記第2の状態にあるときは相対的に負荷をかけられるばねシステムを前記パックに提供するステップとを含むことを特徴とするパックを作る方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は一般に、バックパック、デイパック、リュックサック、ナップザック、バイクメッセンジャーバッグのような着用パック、ならびにスーツケース、旅行ケース、ダッフルバッグ、およびブリーフケースのような梱包された品物の他のキャリアなどのパックに向けられる。
【背景技術】
【0002】
パックは、長く知られている。それらは、使用者の品物を収納するための1つ以上のコンパートメントを有する。典型的には、コンパートメントは、ジッパー、引き紐システム、スナップファスナー、面ファスナー、その他などの閉鎖システムによって固定される。パックおよび閉鎖システムの設計は、コンパートメントを開き、アクセスすることが徹底的に手動である(manually intensive)といったものである。パックの前部および背部は、互いに倒れ込むこともあり、品物をパックに追加するために、またはすでにパックにある品物をより分けるために手動で分離することを必要とする。そのような努力は、品物を収納するまたは取り出すときに遅延および欲求不満を引き起こす。
【0003】
現代では、検問所が、空港、裁判所、コンサートおよび他の施設において我々と向かい合う。それらは、待っている列とのペースを保つために素早さが必要とされる場所である。安全検査の過程で品物を取り出し、収納するときの遅延は、特にストレスの多いこともある。着用パックのための先行技術の設計は不利なことに、パック内のコンパートメントへのアクセスの容易さを促進しない。それに応じて、コンパートメントへのアクセスを効果的に可能にする改善されたパックの必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の主題は一般に、自動的に開くコンパートメントを有するバックパックに向けられる。バックパックは、前面と、前面に対向する背面と、互いに対向する側面と、上面と、上面に対向する底面とを備え、これらの面はバックパックの主コンパートメントを規定するように配置され、前面は、上方部と下方部とを有し、上方部は、下方部にヒンジ動作可能に結合されるヒンジ動作可能部分を備え、ヒンジ動作可能部分は、開口をバックパック内の主コンパートメントに提供する第1の状態と主コンパートメントへの開口を閉じる第2の状態とを有し、前部は、(1)ヒンジ動作可能部分の下方端部と(2)前面の下方部の上端部とにより規定される接合部に沿った前部のヒンジ動作により、背部に対して移動できる。ヒンジ動作可能部分は、閉鎖システムが解放されるときにコンパートメントが自動的に開くように、(1)ヒンジ動作可能部分が第1の状態にあるときは無負荷であり、(2)第2の状態にあるときは相対的に負荷をかけられるばねシステムに結合される。バックパックは、ヒンジ動作可能部分を閉鎖状態にロックするための閉鎖システムを含んでもよい。
【0005】
前述の実施形態および他の実施形態では、ヒンジ動作可能部分は、柔軟な材料を備えてもよく、ヒンジ動作可能部分は、柔軟な材料で形成可能なフレクシャベアリングまたは一体成形ヒンジを備える接合部においてヒンジ動作してもよく、接合部は、ヒンジ動作可能部分がそこからヒンジ動作する接合部に隣接するパックの本体部よりも柔軟なまたは薄い材料で形成されてもよく、ヒンジ動作可能部分は、パックの本体部に枢動可能に接続されかつばねシステムに結合される可動フレーム部材を含んでもよく、可動フレーム部材は、全体的にU字形を有してもよく、U字形部材の閉鎖端部は、上部エッジにおいてヒンジ動作可能部分に結合され、パックの本体部の両側と枢動可能に結合する下向きに延びる脚部を有し、ばねシステムは、フレーム部材の少なくとも1つの脚部に枢動可能に結合されてもよく、ばねシステムは、機械的ばねを備えてもよく、ばねシステムは、トーションばねを備えてもよく、ばねシステムは、材料に基づくばねを備えてもよく、ヒンジ動作可能部分は、パックの上方前部に配置されてもよく、ヒンジ動作可能部分は、パックの上方前部に配置されてもよくかつパックの上部に開口を作成するように背部に対して枢動可能であってもよく、開口は、パックの主コンパートメントのためであってもよく、開口は、ラップトップまたはタブレットコンピュータを保持するのに十分なサイズおよび形状にされたパックのコンパートメントのためであってもよい。
【0006】
任意の熟考される実施形態では、パックは、本体に結合される少なくとも1つの身体用ストラップを有する着用パックであってもよい。着用パックは、パックの本体に結合される一対の肩ストラップを有するバックパックであってもよい。
【0007】
ある実施形態では、本発明の主題は、少なくとも1本のストラップを有する着用パックであって、物品を含有するための容積部を規定する本体であって、前面と、前面に対向する背面と、互いに対向する側面と、上面と、上面に対向する底面とを備え、これらの面はバックパックの主コンパートメントを規定するように配置され、前面は、上方部と下方部とを有し、上方部は、下方部にヒンジ動作可能に結合されるヒンジ動作可能部分を備え、ヒンジ動作可能部分は、開口をバックパック内の主コンパートメントに提供する第1の状態と主コンパートメントへの開口を閉じる第2の状態とを有し、前部は、(1)ヒンジ動作可能部分の下方端部と(2)前面の下方部の上端部とにより規定される接合部に沿った前部のヒンジ動作により、背部に対して移動できる本体と、ヒンジ動作可能部分を閉鎖状態にロックするための閉鎖システムとを備え、ヒンジ動作可能部分は、閉鎖システムが解放されるときにコンパートメントが自動的に開くように、ヒンジ動作可能部分が第1の状態にあるときは無負荷であり、第2の状態にあるときは相対的に負荷をかけられるばねシステムに結合される、着用パックにおいて、ヒンジ動作可能部分は、パックの本体に枢動可能に接続されかつばねシステムに結合される可動フレーム部材を含み、ヒンジ動作可能部分は、パックの上部に開口を作成するように背部に対して枢動可能であり、ヒンジ動作可能部分は、柔軟な材料で形成されるフレクシャベアリングまたは一体成形ヒンジを備える接合部に沿ってヒンジ動作する、着用パックに向けられる。
【0008】
ある実施形態では、本発明の主題は、物品を含有するための容積部を規定する本体を提供するステップであって、本体前面と、前面に対向する背面と、互いに対向する側面と、上面と、上面に対向する底面とを備え、これらの面はバックパックの主コンパートメントを規定するように配置され、前面は、上方部と下方部とを有し、上方部は、下方部にヒンジ動作可能に結合されるヒンジ動作可能部分を備え、ヒンジ動作可能部分は、開口をバックパック内の主コンパートメントに提供する第1の状態と主コンパートメントへの開口を閉じる第2の状態とを有し、前部は、(1)ヒンジ動作可能部分の下方端部と(2)前面の下方部の上端部とにより規定される接合部に沿った前部のヒンジ動作により、背部に対して移動できるステップと、ヒンジ動作可能部分を閉鎖状態にロックするための閉鎖システムをパックに提供するステップと、ヒンジ動作可能部分に結合され、閉鎖システムが解放されるときにコンパートメントが自動的に開くように、ヒンジ動作可能部分が第1の状態にあるときは無負荷であり、第2の状態にあるときは相対的に負荷をかけられるばねシステムをパックに提供するステップと、を含む、パックを作る方法に向けられる。
【0009】
前述のことは、本発明の主題の実施形態および特徴の包括的リストであることを目的としていない。当業者は、図面と併せて下記の詳細な説明から他の実施形態および特徴を理解することができる。これらの実施形態および他の実施形態は、下記の詳細な説明および図においてより詳細に述べられる。この文書で最初に提出された、またはその後に補正された、添付の請求項は、あたかも直接書かれているかのようにこの概要部分にこれによって組み込まれる。添付の図は、先行技術を示すと述べられない限り、本発明の主題による実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】フレームがどのようにパックと関連するかを示すために、バックパックがフレーム上に概念的に重ね合わされた状態の着用パックのためのばね負荷式フレームシステムの1つの可能な実施形態の前側左斜視図を示す図である。
図2】パック内の第1のコンパートメントが開放状態にある図1のものに似たばね負荷式フレームシステムを組み込む着用パックの正面図を示す図である。
図3】コンパートメントが開放状態にある図2の着用パックの左側面図を示す図である。
図4】コンパートメントが閉鎖状態にある図2の着用パックの左側面図を示す図である。
図5】コンパートメントが開放状態にある図2のパックの前側左斜視図を示す図である。
図6】コンパートメントが開放状態にある図2のパックの後側右斜視図を示す図である。
図7】パック内の第1のコンパートメントが開放状態にあり、パック内のオプションの第2のコンパートメントが閉鎖状態にある図2の着用パックの右側面図を示す図である。
図8A】異なる状態での代替実施形態の側面図を示す図である。
図8B】異なる状態での代替実施形態の側面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の主題による代表的実施形態は、図1図7に示され、そこでは同じまたは大体似ている特徴は、共通の参照数字を共有する。
【0012】
当業者は、多くの変更および変形が、本発明の主題の本質を説明するために述べられ、例示された部品および動作の詳細、材料および配置において可能であること、ならびにそのような変更および変形が、そこに含有される教示および請求項の趣旨および範囲から逸脱しないことを認識するであろう。
【0013】
用語「着用パック」は、本明細書で使用される場合、バックパック、リュックサック、デイパック、ヒップパック、メッセンジャーバッグ、トートバッグおよび1つ以上の肩ストラップを有する他のパックから成る系統に沿って、肩ストラップを有する着用パックを広く指す。「バックパック」は、文脈が特に示さない限り、1対の肩ストラップを有するパックを意味する。身体保持ストラップまたは他の支持体を介して身体に自己支持しないパックは、着用パックではない。例えば、ハンドルだけを有するスーツケースは、着用できないパックである。
【0014】
本発明の主題は一般に、自動的に開くコンパートメントを有する着用パックに向けられる。パックは、物品を含有するための容積部を規定する本体と、パックを使用者の身体に支持するためのストラップシステムとを有する。パックの一部分は、パックの別の本体部にヒンジ動作可能に結合される。ヒンジ動作可能部分は、開口をパック内のコンパートメントに提供する第1の状態、およびコンパートメントへの開口を閉じる第2の状態を有する。ヒンジ動作可能部分は、閉鎖システムが解放されるときにコンパートメントが自動的に開くように、(1)ヒンジ動作可能部分が第1の状態にあるときは負荷をかけられ、(2)第2の状態にあるときは相対的に無負荷であるばねシステムに結合される。パックは、ヒンジ動作可能部分を閉鎖状態にロックするための閉鎖システムを含んでもよい。
【0015】
図1図8Bは、パック10の可能な実施形態を例示し、それはこの場合、バックパックである。図示される実施形態は一般に、本発明の主題を例示するために使用されることになるが、本発明の主題は、それらによって限定されるべきでない。パック10の本体12は、少なくとも前面14、背面16、上面18、底面20、ならびに他の表面と相互接続する側面24および26の全体的構成を有する。表面の配置は、物品を含有するための1つ以上の容積部、すなわち主コンパートメント30を規定する。表面14、16、18、20、24、および26の文脈において、用語「表面」は、パックの本体に組み立てられるときに外に向く側および内に向く側を有する全体的にシート状またはパネル状構造を意味するために広く使用される。表面は、個別の接合部で一緒になる必要はなく、それらは、例えば湾曲する境界面で融合してもよい。典型的には、表面は、編物または織ったもしくは不織の布地の1つ以上の層などの、柔軟な材料で作られるが、しかしパックは、プラスチック、ポリマー発泡体、金属、および/または複合物などの、形状を保つ半硬質または硬質材料で全体的にまたは部分的に作られてもよい。
【0016】
少なくともバックパックの場合には、本体は一般に、それが着用者の背中に快適に適合するようなサイズおよび形状にされる。場合によっては、それは、背中の骨格の輪郭に合致するように輪郭形成されてもよい。一般に、それは、背中の幅、または目的とする着用者のウエストと肩との間の長さをほとんど越えないような寸法にされる。バックパックは、高さの変化、例えば小さい、中間、または大きい高さを受け入れるために異なるサイズおよび形状にされてもよい。またはそれらは、性別または年齢のカテゴリ、例えば男性、女性、または子供に適合するようなサイズおよび形状にされてもよい。特に、上部側もしくは底部側の表面または両方は基本的に、前面14および背面16の上部エッジ、ならびに/または前面14および背面16の底部エッジを一緒に融合させ、表面が接合するくさび形(例示される実施形態には図示せずまたは存在しない)を作成することによって全体的にまたは部分的に取り除かれる可能性もある。同様に、表面は、例えば表面を融合させるために曲線を使用することによって横から低減される可能性もある。側面24および26はまた、同様の仕方で接合されるまたは融合される可能性もある。表面は、必ずしも連続表面であるとは限らず−例えばジッパー、網状部分、およびコードが、それらを中断してもよい。
【0017】
典型的には、パック10の本体12は、パック10の内の主コンパートメント30へのアクセスのための閉鎖可能な開口1を含む。図示される実施形態では、開口1は、主コンパートメント30へのパック10の上部におけるアクセスを提供する。開口1は、パック10の片側または両側の下方へ所望の程度まで延びてもよい。開口1は、連動するオス/メス部品に基づく機構、例えばスナップ、ジッパー、面ファスナー、ボタン、その他などの、閉鎖システム23a、23bによって閉鎖状態に固定されてもよい。
【0018】
開口1は、パック10の一部分を別の部分から分離することによって作成される。図は、パック10の前部15がヒンジの周りに沿ってパックの背部17から移動できることを示す。本明細書で使用される場合、「ヒンジ」は、2つの固形物体を接続するまたは2つの固形物体のための境界面であるベアリングの一種であり、物体間のある回転角を可能にする。理想的ヒンジによって接続される2つの物体は、固定回転軸の周りで互いに回転する。ヒンジは、柔軟な材料でまたは別個の移動構成要素で作られてもよい。本明細書で使用される場合、用語「ヒンジ」は、フレクシャベアリングおよび一体成形ヒンジ、ならびに機械的ヒンジを包含する。本発明の主題によると、いったん使用者が、例えばヒンジ動作可能部分11を本体部に固定しておく閉鎖機構を外すまたはさもなければ引き離すことによって、ヒンジ動作可能部分11を閉鎖状態から解放すると、ヒンジ動作可能部分11は、パック内の主コンパートメント30が自動的に開くように、ばねシステムを介してばね負荷をかけられる。
【0019】
図示される実施形態では、ヒンジ動作可能部分11は、ヒンジ動作可能部分11の下方端部およびヒンジ動作可能部分11を支持するパックの静止部の上部を規定する接合部7に沿ってヒンジ動作する。接合部の線は、パックの長軸に対して直角にまたは横方向に配置されてもよい。それは、直線状であってもよくまたはヒンジ動作を支持する任意の他の所望のもしくは自然の経路をたどってもよい。接合部7は、ヒンジ動作可能部分11の下方に配置された本体部に対してヒンジ動作可能部分11が関節をなす(articulate)ことを可能にする、パック材料で形成されるフレクシャベアリングまたは一体成形ヒンジを表してもよい。接合部7は、本体12に対してより容易に曲がる、より柔軟な材料またはより薄い材料で形成されてもよい。またはヒンジ動作可能部分11は、下方の本体12と同じ材料および同じ厚さで形成されてもよいが、しかしその材料で形成される溝または他の曲げ線が、ヒンジ動作を可能にする。ヒンジ動作可能部分11は、パックの背部またはパック10の前部15もしくは背部17の下方部に形成される可能性もあり、単一のパック10は、そのような領域に複数のヒンジ動作可能部分11を有してもよいと理解すべきである。
【0020】
図示される実施形態では、閉鎖可能な開口1は、閉鎖可能な主コンパートメント30の一部を形成するヒンジ動作可能部分11の一部であるフレームシステム9を介して提供される。フレームシステム9は、主コンパートメント30を閉じるために背部17と係合するパックの前部15のエッジ15aと関連付けられるまたは一体化される可動フレーム要素13を含む。閉鎖状態では、ヒンジ動作可能部分11は、パック10の上部18および/または側部24、26に沿って配置される。本体12は、主コンパートメント30の中への他の開口1を有してもよく、それらは、閉鎖可能な開口または永続的な開口であってもよい。例えば、パック10の前面14、側面24,26、および/または底面20からの開口があってもよい。
【0021】
図示される実施形態では、ヒンジ動作可能部分11は、硬質または半硬質材料で作られた全体的にU字形のフレーム13から成るフレームシステム9を有する。例えば、フレーム13は、ばね鋼、アルミニウム、またはABSもしくはポリエチレンなどの成形可能なプラスチックで作られてもよい。フレーム13は、材料の一体物であってもよくまたはそれは、一緒に接続される別個の部品から構成されてもよい。U字の閉鎖端部(横棒部)は、前部15の上部エッジに沿って配置され、それに結合される。脚部13a,13bは、前部15の両側に沿って下向きに延びる。脚部13a,13bの底部は、フレーム13が、パックの背部17の両側に回転可能に結合されるように、ピボットポイント3、4においてパックの両側に枢動可能に固着される。固着材料は、パックの本体に結合されるまたはパック10の関連部を形成する金属またはプラスチックなどの硬質材料であってもよい。
【0022】
図1は、フレームシステム9の上に概念的に重ね合わされたパック10を示す。フレーム13は、第1の閉鎖位置に示される。同じ要素13’もまた、それが開放位置に現れることになるように示される。ばねシステム21は、ばねシステム21の緩和状態では、ヒンジ動作可能部分11が開放状態にあるように、ピボットポイント3、4と関連付けられる。ヒンジ動作可能部分11が、閉鎖位置に移動されると、ばねシステム21は、負荷をかけられる。ばねシステム21は、様々な既知の機械的ばねまたは材料に基づくばねの任意の1つから成ってもよい。図1に示されるように、例えば、ばねシステム21は、ヒンジ動作可能部分11のための接合部7に沿って配置される1つ以上のトーションばねであってもよい。図示される実施形態では、トーションばねの片方のアームは、フレーム13の脚部13aに結合され、もう一方は、パックの背部17に結合される。パック10の反対側における第2のトーションばね(図示せず)は、同じ方法でフレーム13の反対側の脚部13bに結合されてもよい。脚部13a,13bは、ピボットポイントで終わると示されるけれども、脚部13a,13bは、パック10に構造的骨組みを提供するためにピボットポイントの下方に延びてもよい。
【0023】
他の可能な実施形態では、ヒンジ動作可能部分11は、ヒンジ動作可能部分11が閉鎖位置に移動され、固定されると、縮んで、負荷をかけられる圧縮ばねによって背部17に直接的にまたは間接的に結合されてもよい。閉鎖位置から解放されるとき、圧縮ばねは、自動的に無負荷になり、ヒンジ動作可能部分11を開放位置に戻す。トーションばねは、片方のもしくは両方のピボット軸にまたは軸の間に位置する可能性もある。
【0024】
別の可能性は、弾性布帛またはバンドなどの材料に基づくばねシステム21である。例えば、ヒンジ動作可能部分11は、ヒンジ動作可能部分11と弾性引っ張り状態にあるパック10の本体12の下部に直接的にまたは間接的に結合されてもよい。例えば、結合は、ヒンジ動作可能部分11の両側に配置される弾性パネルまたはガセットによる可能性もある。パック110のための弾性パネル121の例は、図8A図8Bに見られる。パック110は、図1のパック10に似ているが、しかし弾性材料を使用するので、ピボットポイント3、4と関連するばねを有する必要がない。ヒンジ動作可能部分111が、主コンパートメント30を閉じるために下方本体部から離れて上向きに引っ張られると、材料は、負荷をかけられる。フレーム要素132は、本体のための容積部形状を規定するためにパック110の本体と関連付けられてもよい。解放されるとき、それは、ヒンジ動作可能部分11を開放状態に戻す復帰力を発揮することになる。同様の結合配置は、パック110の本体に組み込まれることになる引っ張りばねまたは弾性コードで弾性材料を置き換えることによって達成される可能性もある。
【0025】
ヒンジ動作可能部分11が、閉鎖位置にあるとき、閉鎖システム23a、23bは、それを適所にロックするために使用されてもよい。閉鎖システム23a,23bが解放されるとき、ヒンジ動作可能部分11は、開放位置に素早く移り、閉鎖システム23a,23bを解放すること以外に、使用者が主コンパートメント30を手動で開く必要なく、主コンパートメント30への容易で即時のアクセスを提供する。自動的に開く主コンパートメント30は、主コンパートメント30に限定されないことを理解すべきである。それは、パック10の内の任意の1つ以上のコンパートメントであってもよい。
【0026】
ばねシステムのための別の可能性は、弾力性顎状システムであり、すなわち片方の部分が、ヒンジ動作可能部分11と一体化され、もう一方が、相対的に静的な本体部と一体化される。顎は、上を向くことになり、顎のための開放スペースがまた、コンパートメントのための開口でもある。顎部は、形状記憶材料(例えば、金属またはポリマー)で形成される一体構造であってもよく、上部および下部は、フレクシャベアリングまたは一体成形ヒンジの周りでヒンジ動作する。顎部は、一緒に押し付けられるとき負荷をかけられ、離れるとき無負荷になる。それによって、顎部は、互いに固定されないときに開放位置へ自動的に戻る。
【0027】
前述の議論は、可動本体部に組み込まれる個別のフレームシステム9を有するとしてヒンジ動作可能部分11を述べるが、可動本体部は、別個のフレーム構成要素の必要性を排除するために半硬質または硬質材料で一体的に形成される可能性もある。
【0028】
可動フレームシステムに加えて、パック10は、パック10の前部15および背部17を分離されたままにするのに役立ち、主コンパートメント30の構造および容積部を維持する、フレーム要素32または132などの、パック10を所望の構成に支持するのに役立つ静的フレーム部材を有してもよい。そうするとき、ヒンジ動作可能部分11は、閉鎖のために背部17とより容易に位置合わせされる。静的フレーム部材は、パックに対していくらかの弾力的柔軟性を許容するがしかしなお全体的に主コンパートメント30を所望の形状に保持するために半硬質であってもよい。
【0029】
パック10はオプションとして、図7に見られるように、背部パネル領域でアクセスされる専用のラップトップ2またはタブレットコンピュータのコンパートメント35を有してもよく、それは、自動的に開いてもよくまたは開かなくてもよい。そのコンパートメント35へのアクセスは、片側の上方にある部分から、上部を回って、もう一方の側の下方にある部分まで走るジッパーを介して提供されてもよい。ラップトップ用コンパートメントのジッパーは、ストラップから離れており、それでアクセスは、確実で、なお容易である。一般に、ラップトップ2またはタブレットコンピュータのためのコンパートメントのサイズは、20cm(高さ)×12cm(幅)×10cm(深さ)の最小寸法を有するデバイスを収納し、封入するサイズを有するように構成されるべきである。
【0030】
主コンパートメント30に加えて、本体は、物品を含有するために任意の数の他のコンパートメントを含んでもよい。他のコンパートメントは、主コンパートメント30または互いに対して左右にまたは上下に隣接して配置されてもよい。そのコンパートメントのいずれかを含む、本体12はまた、コンパートメントの内側または外側に配置されるポケットを有してもよい。例えば、ポケット(図示せず)はまた、本体12の前方に配置されてもよい。本明細書で使用される場合、「コンパートメント」は、寝袋、ラップトップ、衣類、本、その他などのものを保持するための相対的に大きい領域を指す。一般に、「ポケット」は、財布、携帯電話、メディアプレーヤ、水筒、その他などのものを保持するための相対的により小さい領域を指す。しかしながら、パックの主コンパートメント30よりほかは、コンパートメントであるものとポケットであるものとの間に明瞭な分割線が常にあるとは限らない。図7は、ラップトップ2などの物体を収納するための、主コンパートメント30から分離されたオプションの背面からアクセスできるコンパートメント35を示す。コンパートメント35は、例えば閉鎖システム23a、23bによってアクセスされてもよい。
【0031】
パック10に結合される身体用ストラップシステムは、本体に接続される1つ以上の個別の品物であってもよい。またはそれらは、本体と一体化される、例えばパックの本体と一体形で織られる、編まれる、もしくは成形される構造体であってもよい。ストラップシステムは、従来のバックパックで知られているように、1対の肩ストラップであってもよい。またはそれは、例えばバイクメッセンジャーバッグの場合に知られているように、着用者の片方の肩の上から着用者の胸部を横切って肩の反対側の腕の下へと適合するように構成される長い単一ストラップであってもよい。
【0032】
本明細書で使用される場合、「ストラップ」は、柔軟で、目の粗い、帯状の構造体だけでなく、また本明細書で述べられる目的のための機能性を提供する個々のフィラメントまたはフィラメントの束、鎖、コード、ケーブル、その他をも指すように意図されている。ストラップは、弾性または非弾性構成を有してもよい。それはまた、弾性部分および非弾性部分の構成を有してもよい。
【0033】
図に示されるバックパックは、1つ以上の肩ストラップ、示される例ではストラップ36および38を含む。肩ストラップシステムは、材料の単層ストラップに基づいてもよくまたはそれらは、より重い荷物を運ぶためのより高性能のバックパックで知られているように、材料の複合物とすることができる。しばしば、着用者の身体に重みがかかる肩ストラップの部分は、パッド付きもしくは衝撃を和らげる材料または構成を使用して作られる。例えば、それは、ポリウレタン、成形または切断EVA発砲体(エチレン酢酸ビニール)、ナイロンなどの布帛によって囲まれたまたはそれに接合されたパッド付きメッシュ−ナイロンまたはポリエステルスペーサメッシュとしてしばしば知られている−などの、セル状発泡材料の複合物であってもよい。
【0034】
着用者の身体でパック10の本体12を運ぶための肩ストラップに加えて、パック10はオプションとして、ハンドルまたはグリップ22を含んでもよい。
【0035】
パック10の本体12は、薄く、柔軟な材料の1つ以上の層で構成されてもよい。本体に使用するための典型的な柔軟な材料は、天然材料および合成材料、ナイロン布帛、ポリエステル布帛、天然もしくは合成ゴムまたは材料のゴム状層、動物の皮(例えば、革)、綿、帆布、麻、羊毛、ならびに混紡布帛を含む。これらの材料は、単独でまたは互いに組み合わせて使用されてもよい。本体は、ナイロン平織りもしくはあや織り布帛などの連続表面または網目もしくはクモの巣状の構造などの穴のあいた表面を有する材料を使用して形成されてもよい。
【0036】
フレーム要素は、柔軟な材料または他の本体形成材料を層間に組み込むまたは材料の外面または内面に貼り付けることによってそれらと関連付けられてもよい。さらに、パックのパネルまたは一部は、剛性または半剛性構造体を提供するために硬質材料で一体的に成形されるまたはさもなければ形成されてもよい。
【0037】
任意の特定の例に関連して上で述べられる原理は、他の例の任意の1つ以上と関連して述べられる原理と組み合わされてもよい。それに応じて、この詳細な説明は、限定する意味で解釈されるものではなく、この開示の概観に続いて、当業者は、本明細書で述べられる様々な概念を使用して考案されてもよい多種多様なシステムを理解するであろう。その上、当業者は、本明細書で開示される例示的実施形態が、開示される原理から逸脱することなく様々な構成に適合されてもよいことを理解するであろう。
【0038】
本明細書で使用される場合、文脈が特に示さない限り、「結合」(および単語の様々な変化)は、物理的に接続される個別の品物であるまたは統合されたもしくは一体化の構造として物理的に形成される異なる機能の部品または部分を意味する。
【0039】
開示される実施形態の前の説明は、当業者なら誰でも開示される革新技術を作るまたは使用することを可能にするために提供される。それらの実施形態への様々な変更は、当業者に容易に明らかとなり、本明細書で規定される一般的原理は、この開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用されてもよい。それ故に、特許請求される発明は、本明細書で示される実施形態に限定されることを目的としておらず、請求項の言語と一致する全範囲を与えられるべきであり、物品の使用などによる、単数形「a」または「an」での要素への言及は、具体的にそう述べない限り、「唯一の」を意味せず、むしろ「1つ以上」を意味することを目的としている。
【0040】
当業者に知られているまたは後で知られることになる、本開示全体にわたって述べられる様々な実施形態の要素に対するすべての構造的および機能的等価物は、本明細書で述べられ、特許請求される特徴によって包含されることを目的としている。その上、本明細書で開示されるものは何も、そのような開示が請求項で明確に列挙されるかどうかにかかわらず、公衆にささげられることを目的としていない。請求項要素は、要素が語句「のための手段」または「のためのステップ」を使用して明確に列挙されない限り、米国特許法の下で「手段プラス機能」請求項と解釈されるべきでない。
【0041】
本発明は、次に来る請求項の趣旨および範囲内に来るすべての請求権を含み、本明細書で開示される主題に対するすべての権利を保有する。
【符号の説明】
【0042】
1 開口、2 ラップトップ、3,4 ピボットポイント、7 接合部、9 フレームシステム、10,110 パック、11,111 ヒンジ動作可能部分、12 本体、13,13’,32,132 フレーム要素(フレーム)、13a,13b 脚部、14 前面、15 前部、15a 前部のエッジ、16 背面、17 背部、18 上面、20 底面、21 ばねシステム、22 ハンドル、グリップ、23a,23b 閉鎖システム24,26 側面、30 主コンパートメント、35 コンパートメント、36,38 ストラップ、121 弾性パネル。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B