特許第6231097号(P6231097)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6231097情報通知方法、プログラム及び情報通知システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231097
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】情報通知方法、プログラム及び情報通知システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20171106BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20171106BHJP
【FI】
   G06Q10/10 344
   G06Q50/10
【請求項の数】11
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2015-523851(P2015-523851)
(86)(22)【出願日】2014年6月16日
(86)【国際出願番号】JP2014003215
(87)【国際公開番号】WO2014208040
(87)【国際公開日】20141231
【審査請求日】2017年2月7日
(31)【優先権主張番号】61/838,585
(32)【優先日】2013年6月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100118049
【弁理士】
【氏名又は名称】西谷 浩治
(72)【発明者】
【氏名】中野 稔久
(72)【発明者】
【氏名】山口 高弘
(72)【発明者】
【氏名】天野 博史
(72)【発明者】
【氏名】森本 高志
(72)【発明者】
【氏名】小塚 雅之
(72)【発明者】
【氏名】大森 基司
(72)【発明者】
【氏名】広瀬 宜子
【審査官】 宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−096536(JP,A)
【文献】 特開平11−134407(JP,A)
【文献】 特開2004−241985(JP,A)
【文献】 特開2003−215280(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの行動に関する情報を前記ユーザに通知する情報通知システムにおける情報通知方法であって、
前記情報通知システムは、前記ユーザの行動に関する行動情報を管理する行動情報管理部を備え、前記行動情報は、前記ユーザの出発地と、目的地と、前記出発地を前記ユーザが出発する典型的な出発時刻と、の情報を含み、
記行動情報に含まれる前記出発地から前記目的地までの移動に必要な本日の所要時間を取得する取得ステップと、
前記ユーザが保有する1以上の端末装置の電源供給があるか否かに基づいて、前記ユーザが居ると推定された部屋に配置され、かつ、前記ユーザに情報を報知可能な出力部を備える前記端末装置を、通知装置として選択する選択ステップと、
前記取得した本日の所要時間を用いて決定された本日の出発時刻が、前記典型的な出発時刻と比べて早いと判断された場合に、前記選択した通知装置に、前記ユーザの行動を調整するための通知情報を通知する通知ステップと
備える情報通知方法。
【請求項2】
前記行動情報は、前記目的地に前記ユーザが到着する典型的な到着時刻の情報をさらに含み、
前記通知ステップは、前記取得した本日の所要時間と、前記典型的な到着時刻とを用いて、前記本日の出発時刻を決定し、前記決定した本日の出発時刻が、前記典型的な出発時刻と比べて早いか否かを判断する、
請求項1記載の情報通知方法。
【請求項3】
前記情報通知システムは、前記1以上の端末装置に関する装置情報を管理する装置情報管理部をさらに備え、前記1以上の端末装置は、前記通知装置として1以上の通知装置を含み、前記装置情報は、前記端末装置が前記出力部を備えるか否かを示す出力部情報を含み
記選択ステップでは、前記装置情報を用いて、前記出力部を備える端末装置が前記通知装置として選択され、
前記通知ステップでは、前記選択ステップにおいて前記通知装置として選択された端末装置に前記通知情報が通知される、
請求項1記載の情報通知方法。
【請求項4】
前記装置情報は、前記端末装置の電源供給があるか否かを示す電源情報をさらに含み、
前記選択ステップでは、前記出力部情報及び前記電源情報を用いて、前記出力部を備え、かつ電源供給がある端末装置が、前記通知装置として選択される、
請求項記載の情報通知方法。
【請求項5】
前記装置情報は、前記端末装置が前記ユーザにより操作されているか否かを示す操作情報をさらに含み、
前記選択ステップでは、前記出力部情報及び前記操作情報を用いて、前記出力部を備え、かつ前記ユーザにより操作されている端末装置が、前記通知装置として選択される、
請求項記載の情報通知方法。
【請求項6】
前記装置情報は、前記端末装置の電源供給があるか否かを示す電源情報と、前記端末装置が配置されている部屋を示す場所情報と、をさらに含み、
前記選択ステップは、前記電源情報を用いて前記ユーザが居る部屋を推定するステップを含み、
前記選択ステップでは、前記推定された部屋に配置され、かつ前記出力部を備える端末装置が、前記通知装置として選択される、
請求項記載の情報通知方法。
【請求項7】
前記ユーザが前記通知装置に通知された前記通知情報を確認した旨を示すユーザ確認を受け付ける入力受付ステップと、
前記入力受付ステップで前記ユーザ確認が受け付けられると、前記通知装置に出力された前記通知情報を前記通知装置から削除する削除ステップと、
をさらに備える請求項1〜のいずれか1項に記載の情報通知方法。
【請求項8】
判断ステップと、出力ステップと、をさらに備え、
前記情報通知システムは、前記1以上の端末装置に関する装置情報を管理する装置情報管理部をさらに備え、前記装置情報は、前記端末装置が前記出力部を備えるか否かと、前記出力部が前記ユーザにアラームを発するアラーム機能を有するか否かと、を示す出力部情報を含み、前記行動情報は、前記ユーザの典型的な起床時刻の情報をさらに含み、
前記判断ステップでは、前記決定された本日の出発時刻が、前記行動情報に含まれる前記ユーザの典型的な起床時刻と比べて早いか否かが判断され、
前記通知ステップでは、前記決定された本日の出発時刻が、前記典型的な起床時刻と比べて早いと判断された場合に、前記アラーム機能を有する前記出力部を備える端末装置に、前記通知情報として、前記アラーム機能の設定時刻を早める指示が通知され、
前記出力ステップでは、前記通知された指示の内容に従って、前記端末装置のアラーム機能の設定時刻が早められる、
請求項1記載の情報通知方法。
【請求項9】
判断ステップと、出力ステップと、をさらに備え、
前記情報通知システムは、前記1以上の端末装置に関する装置情報を管理する装置情報管理部をさらに備え、前記装置情報は、前記端末装置が前記出力部を備えるか否かと、前記出力部が前記ユーザにアラームを発するアラーム機能を有するか否かと、を示す出力部情報を含み、前記行動情報は、前記ユーザの典型的な起床時刻と、前記ユーザの起床から出発までに必要な時間と、の情報をさらに含み、
前記判断ステップでは、前記決定された本日の出発時刻と前記行動情報に含まれる前記ユーザの典型的な起床時刻との差分に比べて、前記行動情報に含まれる前記ユーザの起床から出発までに必要な時間が長いか否かが判断され、
前記通知ステップでは、前記決定された本日の出発時刻と前記ユーザの典型的な起床時刻との差分に比べて、前記ユーザの起床から出発までに必要な時間が長いと判断された場合に、前記アラーム機能を有する前記出力部を備える端末装置に、前記通知情報として、前記アラーム機能の設定時刻を早める指示が通知され、
前記出力ステップでは、前記通知された指示の内容に従って、前記端末装置のアラーム機能の設定時刻が早められる、
請求項1記載の情報通知方法。
【請求項10】
ユーザの行動に関する情報を前記ユーザに通知する情報通知システムにおいて実行されるプログラムであって、
前記情報通知システムは、前記ユーザの行動に関する行動情報を管理する行動情報管理部を備え、前記行動情報は、前記ユーザの出発地と、目的地と、前記出発地を前記ユーザが出発する典型的な出発時刻と、の情報を含み、
前記情報通知システムのコンピュータに対して、
記行動情報に含まれる前記出発地から前記目的地までの移動に必要な本日の所要時間を取得する取得ステップと、
前記ユーザが保有する1以上の端末装置の電源供給があるか否かに基づいて、前記ユーザが居ると推定された部屋に配置され、かつ、前記ユーザに情報を報知可能な出力部を備える前記端末装置を、通知装置として選択する選択ステップと、
前記取得した本日の所要時間を用いて決定された本日の出発時刻が、前記典型的な出発時刻と比べて早いと判断された場合に、前記選択した通知装置に、前記ユーザの行動を調整するための通知情報を通知する通知ステップと
実行させるプログラム。
【請求項11】
ユーザの行動に関する情報を前記ユーザに通知する情報通知システムであって、
前記ユーザの行動に関する行動情報を管理する行動情報管理部と、前記行動情報は、前記ユーザの出発地と、目的地と、前記出発地を前記ユーザが出発する典型的な出発時刻と、の情報を含み、
記行動情報に含まれる前記出発地から前記目的地までの移動に必要な本日の所要時間を取得する取得部と、
前記ユーザが保有する1以上の端末装置の電源供給があるか否かに基づいて、前記ユーザが居ると推定された部屋に配置され、かつ、前記ユーザに情報を報知可能な出力部を備える前記端末装置を、通知装置として選択する選択部と、
前記取得した本日の所要時間を用いて決定された本日の出発時刻が、前記典型的な出発時刻と比べて早いと判断された場合に、前記選択した通知装置に、前記ユーザの行動を調整するための通知情報を通知する通知部と
備える情報通知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザの行動に関する情報をユーザに通知する情報通知方法、プログラム及び情報通知システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク接続機能を有した家電機器の普及に伴い、ネットワークを介して家電機器を制御するシステムが提案されている。そのようなシステムでは、ユーザの行動パターンに応じて行動を促すことも可能となってきた。
【0003】
例えば特許文献1では、目覚まし機能を有するアラームシステムが開示されている。このアラームシステムは、各種交通機関の交通情報を維持管理する機能を有する。ユーザが起床時刻、及び利用する交通機関を通知すると、アラームシステムは、起床時刻に先立って前記交通機関の交通情報を抽出し、交通情報に応じて当該ユーザが設定した起床時刻を自動再設定する。
【0004】
しかしながら、前記特許文献1では、更なる改善が必要とされていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−303687号公報
【発明の概要】
【0006】
前記従来の課題を解決するために、本開示の一態様は、
ユーザの行動に関する情報を前記ユーザに通知する情報通知システムにおける情報通知方法であって、
前記情報通知システムは、前記ユーザの行動に関する行動情報を管理する行動情報管理部を備え、前記行動情報は、前記ユーザの出発地と、目的地と、前記出発地を前記ユーザが出発する典型的な出発時刻と、前記目的地に前記ユーザが到着する典型的な到着時刻と、の情報を含み、
前記管理されている行動情報に含まれる前記出発地から前記目的地までの移動に必要な本日の所要時間を取得する取得ステップと、
前記取得された本日の所要時間と、前記行動情報に含まれる前記到着時刻とを用いて、本日の出発時刻を決定する決定ステップと、
前記決定された本日の出発時刻が、前記行動情報に含まれる前記典型的な出発時刻と比べて早いか否かを判断する判断ステップと、
前記決定された本日の出発時刻が、前記典型的な出発時刻と比べて早いと判断された場合に、前記ユーザが保有する通知装置に、前記ユーザの行動を調整するための通知情報を通知する通知ステップと、
前記通知装置に前記通知された通知情報を出力させる出力ステップと、
を備えるものである。
【0007】
上記態様によって、更なる改善を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1における情報通知システムの構成図
図2】実施の形態1におけるサーバ装置の構成図
図3】実施の形態1におけるユーザの行動履歴の一例
図4】実施の形態1におけるユーザの行動パターンの一例
図5】実施の形態1における装置情報の一例
図6】実施の形態1における通知装置の構成図
図7】実施の形態1における通知情報に基づく通知画像の一例
図8】実施の形態1における通知情報に基づく通知画像の一例
図9】実施の形態1における動作のフローチャート
図10】実施の形態1における動作のフローチャート
図11】実施の形態1における動作のフローチャート
図12】実施の形態1における動作のフローチャート
図13】実施の形態2における通知情報に基づく通知画像の一例
図14】実施の形態2における通知情報に基づく通知画像の一例
図15】実施の形態2における動作のフローチャート
図16】実施の形態2における動作のフローチャート
図17】実施の形態2における動作のフローチャート
図18】実施の形態2における動作のフローチャート
図19】実施の形態2における動作のフローチャート
図20】実施の形態3における情報通知システムの構成図
図21】実施の形態3におけるユーザの行動履歴の一例
図22】実施の形態3におけるユーザの行動パターンの一例
図23】実施の形態3における端末装置の構成図
図24】実施の形態3における動作のフローチャート
図25】実施の形態3における動作のフローチャート
図26】実施の形態3における動作のフローチャート
図27】実施の形態4における動作のフローチャート
図28】実施の形態4における動作のフローチャート
図29】実施の形態4における動作のフローチャート
図30】装置情報の図5と異なる例
図31】装置情報の図5及び図30と異なる例
図32】装置情報の図5図30及び図31と異なる例
図33A】実施の形態1〜4におけるシステムの全体像
図33B図33Aのデータセンタ運営会社の一例
図33C図33Aのデータセンタ運営会社の一例
図34】自社データセンタ型の例
図35】IaaS利用型の例
図36】PaaS利用型の例
図37】SaaS利用型の例
【発明を実施するための形態】
【0009】
(本開示に係る一態様を発明するに至った経緯)
まず、本開示に係る一態様の着眼点について説明する。
【0010】
前記特許文献1では、予めユーザが設定した交通機関に関する交通情報に応じて起床時刻の再設定を行っている。このため、起床後のユーザの行動パターンに応じて、出発時刻に関するより細かな情報の提示を行うことは考慮されていない。
【0011】
これに対して、ユーザの日々の行動パターンに応じて、出発すべき時刻などのユーザの行動に関する情報をユーザに対し的確に通知することが望まれている。
【0012】
そこで、本発明者らは、上記検討を踏まえ、以下のように本開示にかかる各態様の発明を想到するに至った。
【0013】
本開示の一態様は、
ユーザの行動に関する情報を前記ユーザに通知する情報通知システムにおける情報通知方法であって、
前記情報通知システムは、前記ユーザの行動に関する行動情報を管理する行動情報管理部を備え、前記行動情報は、前記ユーザの出発地と、目的地と、前記出発地を前記ユーザが出発する典型的な出発時刻と、前記目的地に前記ユーザが到着する典型的な到着時刻と、の情報を含み、
前記管理されている行動情報に含まれる前記出発地から前記目的地までの移動に必要な本日の所要時間を取得する取得ステップと、
前記取得された本日の所要時間と、前記行動情報に含まれる前記到着時刻とを用いて、本日の出発時刻を決定する決定ステップと、
前記決定された本日の出発時刻が、前記行動情報に含まれる前記典型的な出発時刻と比べて早いか否かを判断する判断ステップと、
前記決定された本日の出発時刻が、前記典型的な出発時刻と比べて早いと判断された場合に、前記ユーザが保有する通知装置に、前記ユーザの行動を調整するための通知情報を通知する通知ステップと、
前記通知装置に前記通知された通知情報を出力させる出力ステップと、
を備えるものである。
【0014】
本態様によれば、決定された本日の出発時刻が、行動情報に含まれる典型的な出発時刻と比べて早いと判断された場合に、ユーザが保有する通知装置に、ユーザの行動を調整するための通知情報が通知される。したがって、ユーザには、出発時刻を早めることが必要な場合に、通知装置に通知情報が通知され、通知装置により通知情報が出力される。このため、通知情報が出力されると、ユーザは、本日の出発時刻を早めればよい。一方、出発時刻を早めることが不要な場合には、通知情報は通知されない。このため、出発時刻を早めることが不要な場合にまで、通知情報が出力されるという煩わしさが避けられる。
【0015】
上記態様において、例えば、
前記情報通知システムは、前記ユーザが保有する1以上の端末装置に関する装置情報を管理する装置情報管理部をさらに備え、前記1以上の端末装置は、前記通知装置として1以上の通知装置を含み、前記装置情報は、前記端末装置が前記通知情報を前記ユーザに報知可能な出力部を備えるか否かを示す出力部情報を含み、
前記管理されている装置情報を用いて、前記通知情報の通知先の通知装置を選択する選択ステップをさらに備え、
前記選択ステップでは、前記出力部情報を用いて、前記出力部を備える端末装置が前記通知装置として選択され、
前記通知ステップでは、前記選択ステップにおいて前記通知装置として選択された端末装置に前記通知情報が通知されてもよい。
【0016】
本態様によれば、通知情報をユーザに報知可能な出力部を備える端末装置が、通知装置として選択される。通知装置として選択された端末装置に通知情報が通知される。したがって、通知情報は、出力部によってユーザに報知されることとなる。
【0017】
上記態様において、例えば、
前記装置情報は、前記端末装置の電源がオンかオフかを示す電源情報をさらに含み、
前記選択ステップでは、前記出力部情報及び前記電源情報を用いて、前記出力部を備え、かつ電源がオンの端末装置が、前記通知装置として選択されてもよい。
【0018】
本態様によれば、出力部情報及び電源情報を用いて、出力部を備え、かつ電源がオンの端末装置が、通知装置として選択される。電源をオンにする操作などを行うことなく、通知情報はユーザに報知されることとなる。
【0019】
上記態様において、例えば、
前記装置情報は、前記端末装置が前記ユーザにより操作されているか否かを示す操作情報をさらに含み、
前記選択ステップでは、前記出力部情報及び前記操作情報を用いて、前記出力部を備え、かつ前記ユーザにより操作されている端末装置が、前記通知装置として選択されてもよい。
【0020】
本態様によれば、出力部を備え、かつユーザにより操作されている端末装置が、通知装置として選択される。したがって、ユーザが操作している端末装置の出力部により、通知情報がユーザに報知される。このため、ユーザが通知情報を見落とす可能性が低減されることとなる。
【0021】
上記態様において、例えば、
前記装置情報は、前記端末装置の電源がオンかオフかを示す電源情報と、前記端末装置が配置されている部屋を示す場所情報と、をさらに含み、
前記選択ステップは、前記電源情報を用いて前記ユーザが居る部屋を推定するステップを含み、
前記選択ステップでは、前記推定された部屋に配置され、かつ前記出力部を備える端末装置が、前記通知装置として選択されてもよい。
【0022】
本態様によれば、端末装置の電源がオンかオフかを示す電源情報を用いて、ユーザが居る部屋が推定される。ユーザが居ると推定された部屋に配置され、かつ出力部を備える端末装置が、通知装置として選択される。したがって、ユーザが居る部屋に配置された端末装置の出力部により、通知情報がユーザに報知される。このため、ユーザが通知情報を見落とす可能性が低減されることとなる。
【0023】
上記態様において、例えば、
前記ユーザが前記通知装置に通知された前記通知情報を確認した旨を示すユーザ確認を受け付ける入力受付ステップと、
前記入力受付ステップで前記ユーザ確認が受け付けられると、前記通知装置に出力された前記通知情報を前記通知装置から削除する削除ステップと、
をさらに備えてもよい。
【0024】
通知装置に通知された通知情報をユーザが確認すると、通知装置に出力された通知情報は、もはや不要となる。本態様によれば、ユーザ確認が受け付けられると、通知装置に出力された通知情報が削除される。したがって、通知情報が不要になった後も、継続して通知情報が通知装置に出力されるような事態が避けられる。
【0025】
上記態様において、例えば、
前記情報通知システムは、前記ユーザが保有する1以上の端末装置に関する装置情報を管理する装置情報管理部をさらに備え、前記装置情報は、前記端末装置が前記通知情報を前記ユーザに報知可能な出力部を備えるか否かと、前記出力部が前記ユーザにアラームを発するアラーム機能を有するか否かと、を示す出力部情報を含み、前記行動情報は、前記ユーザの典型的な起床時刻の情報をさらに含み、
前記判断ステップでは、前記決定された本日の出発時刻が、前記行動情報に含まれる前記ユーザの典型的な起床時刻と比べて早いか否かが判断され、
前記通知ステップでは、前記決定された本日の出発時刻が、前記典型的な起床時刻と比べて早いと判断された場合に、前記アラーム機能を有する前記出力部を備える端末装置に、前記通知情報として、前記アラーム機能の設定時刻を早める指示が通知され、
前記出力ステップでは、前記通知された指示の内容に従って、前記端末装置のアラーム機能の設定時刻が早められてもよい。
【0026】
本態様によれば、決定された本日の出発時刻が、典型的な起床時刻と比べて早いと判断された場合に、アラーム機能を有する出力部を備える端末装置に、通知情報として、アラーム機能の設定時刻を早める指示が通知される。通知された指示の内容に従って、端末装置のアラーム機能の設定時刻が早められる。したがって、出発時刻を早めることが必要な場合に、ユーザの起床時刻を早めることが可能になる。
【0027】
上記態様において、例えば、
前記情報通知システムは、前記ユーザが保有する1以上の端末装置に関する装置情報を管理する装置情報管理部をさらに備え、前記装置情報は、前記端末装置が前記通知情報を前記ユーザに報知可能な出力部を備えるか否かと、前記出力部が前記ユーザにアラームを発するアラーム機能を有するか否かと、を示す出力部情報を含み、前記行動情報は、前記ユーザの典型的な起床時刻と、前記ユーザの起床から出発までに必要な時間と、の情報をさらに含み、
前記判断ステップでは、前記決定された本日の出発時刻と前記行動情報に含まれる前記ユーザの典型的な起床時刻との差分に比べて、前記行動情報に含まれる前記ユーザの起床から出発までに必要な時間が長いか否かが判断され、
前記通知ステップでは、前記決定された本日の出発時刻と前記ユーザの典型的な起床時刻との差分に比べて、前記ユーザの起床から出発までに必要な時間が長いと判断された場合に、前記アラーム機能を有する前記出力部を備える端末装置に、前記通知情報として、前記アラーム機能の設定時刻を早める指示が通知され、
前記出力ステップでは、前記通知された指示の内容に従って、前記端末装置のアラーム機能の設定時刻が早められてもよい。
【0028】
本態様によれば、決定された本日の出発時刻と典型的な起床時刻との差分に比べて、ユーザの起床から出発までに必要な時間が長いと判断された場合に、アラーム機能を有する出力部を備える端末装置に、通知情報として、アラーム機能の設定時刻を早める指示が通知される。通知された指示の内容に従って、端末装置のアラーム機能の設定時刻が早められる。したがって、出発時刻を早めることが必要な場合に、ユーザの起床時刻を早めることが可能になる。
【0029】
(実施の形態)
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、同じ構成要素については同じ符号が用いられている。
【0030】
図33Aは、本実施の形態における情報通知システムの全体像を示す図である。
【0031】
グループ100は、例えば企業、団体、家庭等であり、その規模を問わない。グループ100には、複数の家電機器12(例えば家電機器A、家電機器B)およびゲートウェイ13が存在する。複数の家電機器12は、インターネットに接続可能な機器(例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、テレビ受像機等)を含む。また、複数の家電機器12は、それ自身ではインターネットに接続不可能な機器(例えば、照明機器、洗濯機、冷蔵庫等)を含む。複数の家電機器12は、それ自身ではインターネットに接続不可能な機器であっても、ゲートウェイ13を介してインターネットに接続可能となる機器を含んでもよい。また、グループ100には、複数の家電機器12を使用するユーザ10が存在する。
【0032】
データセンタ運営会社110には、サーバ装置11が存在する。サーバ装置11は、インターネットを介して様々な機器と連携する仮想化サーバである。サーバ装置11は、主に通常のデータベース管理ツール等で扱うことが困難な巨大なデータ(ビッグデータ)等を管理する。データセンタ運営会社110は、データ管理及びサーバ装置11の管理を行うデータセンタの運営等を行っている。データセンタ運営会社110が行っている役務については詳細を後述する。
【0033】
ここで、データセンタ運営会社110は、データ管理及びサーバ装置11の管理を行うデータセンタの運営等のみを行っている会社に限らない。
【0034】
図33B図33Cは、図33Aのデータセンタ運営会社110の一例を示す図である。例えば複数の家電機器12のうちの一つの機器を開発又は製造している機器メーカが、併せてデータ管理及びサーバ装置11の管理等を行っている場合は、機器メーカがデータセンタ運営会社110に該当する(図33B)。また、データセンタ運営会社110は、一つの会社に限らない。例えば機器メーカ及び他の管理会社が共同もしくは分担してデータ管理及びサーバ装置11の管理等を行っている場合は、両者もしくはいずれか一方がデータセンタ運営会社110に該当するものとする(図33C)。
【0035】
サービスプロバイダ120は、サーバ装置121を保有している。ここで言うサーバ装置121とは、その規模は問わず例えば、個人用パーソナルコンピュータ内のメモリ等も含む。また、サービスプロバイダ120が、サーバ装置121を保有していない場合もある。この場合、サービスプロバイダ120は、サーバ装置121と同様の機能を果たす別の装置を保有してもよい。
【0036】
なお、上記情報通知システムにおいて、ゲートウェイ13は必須ではない。、ゲートウェイ13は、家電機器12をインターネットに接続可能にするための装置である。そこで、例えば、グループ100内のあらゆる家電機器12がインターネットに接続されている場合のように、それ自身ではインターネットに接続不可能な機器が存在しない場合は、ゲートウェイ13は不要となる。
【0037】
次に、図33Aを用いて、上記情報通知システムにおける情報の流れを説明する。
【0038】
まず、グループ100の家電機器12、例えば家電機器A又は家電機器Bは、各ログ情報をデータセンタ運営会社110のサーバ装置11に送信する。サーバ装置11は、家電機器A又は家電機器Bのログ情報を集積する(図33Aの矢印(a))。ここで、ログ情報とは複数の家電機器12の、例えば運転状況や動作日時等を示す情報である。例えば、テレビ受像機の視聴履歴、レコーダーの録画予約情報、洗濯機の運転日時及び洗濯物の量、冷蔵庫の開閉日時及び開閉回数などである。ログ情報は、これらのものに限らずあらゆる家電機器12から取得が可能なすべての情報をいう。
【0039】
ログ情報は、インターネットを介して複数の家電機器12自体から、直接、サーバ装置11に提供される場合もある。または、複数の家電機器12から、一旦、ゲートウェイ13にログ情報が集積され、ゲートウェイ13からサーバ装置11に提供されてもよい。
【0040】
次に、データセンタ運営会社110のサーバ装置11は、集積したログ情報を一定の単位でサービスプロバイダ120に提供する。ここで、「一定の単位」は、データセンタ運営会社110が集積した情報を整理してサービスプロバイダ120に提供することのできる単位でもよく、サービスプロバイダ120が要求した単位でもよい。「一定の単位」と記載したが、情報量は一定でなくてもよい。例えば、状況に応じて提供する情報量が変化する場合もある。前記ログ情報は、必要に応じてサービスプロバイダ120が保有するサーバ装置121に保存される(図33Aの矢印(b))。
【0041】
そして、サービスプロバイダ120は、ログ情報をユーザに提供するサービスに適合する情報に整理し、ユーザに提供する。提供対象のユーザは、複数の家電機器12を使用するユーザ10でもよく、外部のユーザ20でもよい。ユーザへのサービス提供方法は、例えば、サービスプロバイダ120から、直接、ユーザ10,20へ提供されてもよい(図33Aの矢印(b)、(e))。また、ユーザへのサービス提供方法は、例えば、データセンタ運営会社110のサーバ装置11を再度経由して、ユーザ10に提供されてもよい(図33Aの矢印(c)、(d))。また、データセンタ運営会社110のサーバ装置11がログ情報をユーザに提供するサービスに適合する情報に整理し、サービスプロバイダ120に提供してもよい。
【0042】
なお、ユーザ10とユーザ20とは、別でも同一でもよい。
【0043】
(実施の形態1)
1.1 情報通知システムの構成
図1は、実施の形態1における情報通知システムの構成の一例を示す図である。この実施の形態1における情報通知システムは、図1に示すように、サーバ装置101と、1以上の端末装置102とを備える。
【0044】
図1では、1以上の端末装置102が宅内に位置している。1以上の端末装置102は、それぞれ、直接、又はルーター装置(図示せず)、又はゲートウェイ(例えば図33Aのゲートウェイ13)を介してネットワークに接続している。端末装置102は、例えば、エアコンなどの空調機器、テレビ受像機(以下、「テレビ」という)などのAV機器、冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器などの台所の家電機器、洗濯機、電子洗面台、照明機器、電子シャッター装置、インターフォン、スマートフォン、タブレット装置などを含む。1以上の端末装置102は、1以上の通知装置103を含む。端末装置102は、例えば図33Aに示される家電機器12に相当する。
【0045】
サーバ装置101は、宅内にある端末装置102の使用履歴、宅内に設置されるセンサー(図示せず)からアップロードされるユーザの行動履歴などを蓄積して管理する。サーバ装置101は、公共交通機関の運行情報又は車の渋滞情報を保有する外部システムから、ユーザの行動パターンに対応する、本日の所要時間を取得する。サーバ装置101は、取得した本日の所要時間と、ユーザの行動パターンとに応じて、いつもより早めの出発を促すなどの通知情報を通知装置103に送信する。
【0046】
通知装置103は、サーバ装置101から通知情報を受信する。通知装置103は、受信した通知情報をユーザに通知(提示)する。通知装置103は、ユーザが当該通知情報を確認したことを示した場合、その旨(ユーザ確認)をサーバ装置101に送信する。
【0047】
1.2 サーバ装置101の構成
図2は、図1に示されるサーバ装置101の構成の一例を示すブロック図である。図2を用いて、サーバ装置101の詳細な構成を説明する。
【0048】
サーバ装置101は、図2に示すように、通信部201、行動情報管理部202、決定部203、判断部204、通知部205、装置情報管理部206、選択部207、制御部208を備える。
【0049】
サーバ装置101は、具体的には図示されていないマイクロプロセッサ、及びRAM、ROM、ハードディスクなどから構成される。前記RAM、ROM、及びハードディスクにはコンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが前記プログラムに従って動作することにより、サーバ装置101は、図2に示される各機能を果たす。
【0050】
なお、サーバ装置101の通信部201、行動情報管理部202、決定部203、判断部204、通知部205、装置情報管理部206、選択部207、制御部208等の各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、1以上の機能ブロック、又は各機能ブロックの一部を含むように1チップ化されてもよい。
【0051】
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0052】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
【0053】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0054】
最後に、各機能ブロックは、ソフトウェアで実現されてもよいし、LSIとソフトウェアの組み合わせで実現されてもよい。また、ソフトウェアは、耐タンパ化されていてもよい。
【0055】
行動情報管理部202は、ユーザの行動に関する行動情報を管理する。行動情報管理部202は、例えば、宅内にある端末装置102の使用履歴、宅内に設置されるセンサー(図示せず)からアップロードされるユーザの行動履歴を蓄積して管理する。行動情報管理部202は、さらに、例えばユーザが持つスマートフォン、タブレット装置、又はスマート腕時計などの端末装置102のGPS情報を取得して、宅外におけるユーザの行動履歴も蓄積して管理する。行動情報管理部202は、日々蓄積した行動履歴からユーザの行動パターンを生成する。行動情報管理部202が管理する、ユーザの行動に関する行動情報について図3及び図4を用いて説明する。
【0056】
図3は、行動情報管理部202が管理するユーザの行動履歴500の一例を示す図である。行動情報管理部202は、日々の移動に関する時刻情報などを行動履歴500(行動情報の一例)として蓄積して管理する。行動履歴500は、図3に示されるように、ユーザID、住所、日付、出発時刻、帰宅時刻、到着地(目的地)、到着時刻、及び交通機関を含む。
【0057】
「ユーザID」は、ユーザを特定する固有の識別子である。「住所」は、ユーザの自宅の住所を表す。「出発時刻」は、ユーザが自宅を出発した時刻を表す。「帰宅時刻」は、ユーザが帰宅した時刻を表す。「到着地(目的地)」は、ユーザが自宅を出発したときの目的地の住所を表す。「到着時刻」は、自宅を出発したユーザが目的地に到着した時刻を表す。「交通機関」は、ユーザが自宅から目的地までの移動に使用した交通機関を表す。
【0058】
図3の例では、ユーザID「98765」を持つユーザは、「2013年4月4日」の「7時30分」に家を出発して、「21時00分」に帰宅し、会社(目的地)「X市Y町3−2−1」には「8時13分」に到着すること、その時の移動に用いた交通機関は「電車」であること、が示されている。なお、図3の行動履歴500は、後述の行動履歴2300(図22)と同様に、ユーザの起床時刻を含むようにしてもよい。
【0059】
図4は、行動情報管理部202が管理するユーザの行動パターン400の一例を示す図である。行動情報管理部202は、ユーザの行動履歴500から、ユーザの行動パターン400(行動情報の一例)を生成する。行動パターン400は、図4に示されるように、ユーザID、平日の典型的な行動パターン、及び週末の典型的な行動パターンを含む。
【0060】
図4の例では、ユーザID「98765」を持つユーザは、平日には、目的地「X市Y町3−2−1」まで電車で移動する。図4は、平日の典型的な行動パターンが、「6時30分に起床し、7時30分に自宅を出発し、8時15分に会社へ到着する」、「20時00分に会社を出発し、20時30分に自宅へ到着し、23時00分に就寝する」という行動パターンであることを示している。
【0061】
また、このユーザは、週末には、目的地「D市E町2−2−2」まで車で移動する。図4は、週末の典型的な行動パターンが、「9時00分に起床し、10時00分に自宅を出発し、10時30分にスポーツジムへ到着する」、「13時30分にスポーツジムを出発し、14時00分に自宅へ到着し、23時00分に就寝する」という行動パターンであることを示している。
【0062】
行動情報管理部202は、蓄積したユーザの行動履歴500から、所定期間(例えば1か月)の平均値を算出して、典型的な行動パターンを生成する。例えば平日の帰宅時刻として、図3では、「21時00分」と「20時20分」との2日間のデータが示されている。行動情報管理部202は、これらの1か月の平均値を算出して、図4に示されるように、「自宅到着」を「20時30分」としている。
【0063】
図2に戻って、通信部201は、外部システムから、行動情報管理部202で管理される家の住所、典型的な行動パターンに応じた出発時刻、目的地、交通機関に基づき、その日の家(出発地)から目的地までの所要時間を取得する。
【0064】
外部システムは、例えば、交通機関の運行状況、道路の渋滞情報などの交通に関する情報を収集し、収集した情報を提供するサービスを行うサービスプロバイダが保有するサーバである。このサービスプロバイダは、例えば、鉄道会社、高速道路会社、道路交通情報通信システムなどから、交通に関する情報を収集し、サーバに蓄積する。また、このサービスプロバイダは、収集した交通に関する情報を用いて、出発地から目的地までの移動に要する本日の所要時間を算出するサービスを提供する。
【0065】
通信部201は、行動情報管理部202で管理される家の住所、典型的な行動パターンに応じた出発時刻、目的地、交通機関等の情報を外部システムに送信する。外部システムは、通信部201からの情報と、交通に関する情報とを用いて、自宅から目的地までの移動に要する本日の所要時間を算出する。外部システムは、算出した所要時間を通信部201に送信する。
【0066】
例えば図4の行動パターン400の例では、通信部201は、その日が平日の場合、家の住所「A市B町5−4−3」から目的地「X市Y町3−2−1」まで電車で移動し、かつ「8時15分」の到着を目安として、その日の運行状況に応じた所要時間を、外部システムから取得する。また、通信部201は、車で移動する場合は、その日の渋滞情報に応じた所要時間を、外部システムから取得する。
【0067】
また、通信部201は、通知装置103へ、その日の出発すべき時刻などの通知情報を送信する。また、通信部201は、通知装置103から通知情報を削除するための削除指示を通知装置103に送信する。また、通信部201は、通知装置103から、ユーザが通知情報を確認したことを示すユーザ確認を受信する。
【0068】
決定部203は、通信部201が取得したその日の家から目的地までの所要時間から、その日の到着すべき時刻に間に合う出発時刻を決定する。
【0069】
判断部204は、決定部203により決定されたその日の出発時刻が、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンの出発時刻よりも早いか否かを判断する。
【0070】
装置情報管理部206は、同一宅内に存在する1以上の端末装置102の種別等の端末装置102に関する装置情報を管理する。図5を用いて装置情報の具体例が説明される。
【0071】
図5は、装置情報600の一例を示す図である。装置情報600は、図5に示されるように、種別、端末装置ID、出力部の有無(出力部情報の一例)、及び電源状態(電源情報の一例)を含む。
【0072】
「種別」は、端末装置の種別を表す。「端末装置ID」は、端末装置を特定する固有の識別子である。「出力部の有無」は、端末装置が出力部を備えるか否かを表す。出力部を備える端末装置は、通知装置に該当する。出力部を備えない端末装置は、通知装置に該当しない。「電源状態」は、端末装置の電源がオンであるかオフであるかを表す。
【0073】
図5の例では、種別「テレビ」は、端末装置ID「1234567」を持ち、出力部を備え、現在、電源が「ON」であることが示されている。また、図5の例では、種別「冷蔵庫」は、端末装置ID「8957328」を持ち、出力部を備えず、現在、電源が「ON」であることが示されている。
【0074】
図5に示される装置情報600では、「出力部の有無」は、出力部を備える場合(つまり通知装置に該当する場合)には、出力部が有する機能を示す。図5の例では、種別「テレビ」が備える出力部は、表示機能を有する。種別「電子レンジ」が備える出力部は、表示機能及びブザー音を発する機能を有する。つまり、種別「電子レンジ」の端末装置は、表示機能によりユーザに文字画像を表示することができ、ブザー音を発する機能によりユーザの注意を引くことができる。種別「スマートフォン」が備える出力部は、表示機能及び振動機能を有する。つまり、種別「スマートフォン」の端末装置は、表示機能によりユーザに文字画像を表示することができ、振動機能によりユーザにアラームを発することができる。
【0075】
図2に戻って、通知部205は、通信部201を介して、出発すべき時刻などを含む通知情報を通知装置103に送信する。通知情報の具体例については、後述される。
【0076】
選択部207は、装置情報管理部206で管理されている装置情報600を用いて、1以上の端末装置102から、現在電源がオンである通知装置103を全て選択する。図5の例では、選択部207は、種別「テレビ」、「スマートフォン」、「インターフォン」の3つの通知装置103を選択する。
【0077】
制御部208は、上記通信部201、行動情報管理部202、決定部203、判断部204、通知部205、装置情報管理部206、選択部207を管理し、制御して、サーバ装置101の機能を実現する。
【0078】
1.3 通知装置103の構成
図6は、図1に示される通知装置103の構成の一例を示すブロック図である。図6を用いて、通知装置103の詳細な構成を説明する。
【0079】
通知装置103は、図6に示すように、通信部301、出力部302、入力受付部303、制御部304を備える。
【0080】
通知装置103は、具体的には図示されていないマイクロプロセッサ、及びRAM、ROM、ハードディスクなどから構成される。前記RAM、ROM、及びハードディスクにはコンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが前記プログラムに従って動作することにより、通知装置103は、図6に示される各機能を果たす。
【0081】
なお、通知装置103の通信部301、出力部302、入力受付部303、制御部304等の各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、1以上の機能ブロック、又は各機能ブロックの一部を含むように1チップ化されてもよい。
【0082】
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0083】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
【0084】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0085】
最後に、各機能ブロックは、ソフトウェアで実現されてもよいし、LSIとソフトウェアの組み合わせで実現されてもよい。また、ソフトウェアは、耐タンパ化されていてもよい。
【0086】
通信部301は、サーバ装置101から、その日の出発すべき時刻などを含む通知情報を受信する。通信部301は、サーバ装置101から受信した通知情報を削除することを指示する削除指示をサーバ装置101から受信する。また、通信部301は、サーバ装置101へ、入力受付部303で受け付けたユーザによる入力、つまりユーザが通知情報を確認したことを示すユーザ確認を送信する。
【0087】
出力部302は、通信部301で受信した通知情報を出力する。また、出力部302は、通信部301を介して受信した通知情報の削除指示に従い、出力中の通知情報を削除する。例えば出力部302が表示機能を有する場合には、出力部302は、通知情報に基づく通知画像を表示する。通信部301を介して削除指示を受信すると、出力部302は、表示中の通知画像を消去する。例えば出力部302が音声出力機能を有する場合には、出力部302は、通知情報に基づく通知音声を出力する。通信部301を介して削除指示を受信すると、出力部302は、通知音声の出力を停止する。通知情報の具体例が、図7及び図8を用いて説明される。
【0088】
図7及び図8は、通知情報に基づく通知画像の一例を示す図である。図7では、テレビ700(通知装置103の一例)の表示部701(図6の出力部302に相当)に、通知情報に基づく通知画像704が表示されている。図7に示されるように、テレビの表示部701は、表示領域702と表示領域703とに分けられている。表示領域702にはテレビ放送番組が表示される。表示領域703には通知情報に基づく通知画像704が表示される。図7では、さらに確認ボタン705が表示領域703に表示されている。
【0089】
図7の例では、「今日は運行ダイヤが乱れています。7:15には出発してください。」との通知画像704が表示領域703に表示されている。これによって、ユーザに対し、電車の運行ダイヤが乱れている旨、及び出発すべき時刻が通知されている。確認ボタン705は、ユーザが通知画像704を確認したことを示すためのボタンである。
【0090】
図8では、スマートフォン800(通知装置103の一例)の表示部801(図6の出力部302に相当)に、通知画像704及び確認ボタン705が表示されている。図8の例では、「今日は渋滞する恐れがあります。7:00には出発してください。」との通知画像704が表示部801に表示されている。これによって、ユーザに対し、車で移動する場合の道路が渋滞する旨、及び出発すべき時刻が通知されている。
【0091】
図6に戻って、入力受付部303は、出力部302が出力した通知情報を、ユーザが確認したことを示すユーザによる入力を受け付ける。
【0092】
図7のテレビ700に通知画像704が表示される例では、入力受付部303として、テレビ700のリモートコントローラを用いてもよい。ユーザは、例えば上下左右のボタンを操作することにより、カーソルを確認ボタン705上に移動させ、決定ボタンを操作してもよい。図8のスマートフォン800に通知画像704が表示される例では、入力受付部303として、スマートフォン800のタッチパネルを用いてもよい。ユーザは、例えば確認ボタン705を指でタップしてもよい。
【0093】
制御部304は、上記通信部301、出力部302、入力受付部303を管理し、制御して、通知装置103の機能を実現する。
【0094】
1.4 情報通知システムの動作
図9図12は、実施の形態1において、サーバ装置101が出発時刻等を含む通知情報を1以上の通知装置103に送信する場合の動作の一例を示すフローチャートである。
【0095】
サーバ装置101の通信部201は、外部システムから、行動情報管理部202で管理される家の住所、典型的な行動パターンに応じた出発時刻、目的地、交通機関に基づき、その日の家から目的地までの所要時間を取得する(ステップS901、取得ステップの一例)。
【0096】
決定部203は、通信部201により取得された、その日の家から目的地までの所要時間と、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンに応じた出発時刻及び到着時刻とから、その日の到着すべき時刻に間に合う出発時刻を決定する(ステップS902、決定ステップの一例)。
【0097】
図4の例では、平日の典型的な行動パターンにおける自宅の出発時刻は、7時30分であり、会社の到着時刻は、8時15分であるので、この行動パターンによれば、通常の所要時間は、45分になる。これに対して、ステップS901で取得した所要時間が、例えば55分であれば、本日の所要時間は、行動パターンの所要時間より10分長い。そこで、ステップS902では、決定部203は、出発時刻を行動パターンより10分早い、7時20分に決定する。
【0098】
判断部204は、決定部203により決定された出発時刻が、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンの出発時刻よりも早いか否かを判断する(ステップS1001、判断ステップの一例)。決定された出発時刻が典型的な行動パターンの出発時刻よりも早くないと判断部204が判断した場合(ステップS1002でNo)、制御部208は、何も行わず処理を終了する。
【0099】
決定された出発時刻が典型的な行動パターンの出発時刻よりも早いと判断部204が判断した場合(ステップS1002でYes)、選択部207は、装置情報管理部206で管理される1以上の通知装置103から、現在電源がONである通知装置103を全て選択する(ステップS1003、選択ステップの一例)。
【0100】
通知部205は、通信部201を介して、出発時刻などを含む通知情報を通知装置103に送信する(ステップS1101、通知ステップの一例)。通知装置103の通信部301は、サーバ装置101から、その日の出発すべき時刻などを含む通知情報を受信する(ステップS1102)。出力部302は、通信部301で受信された通知情報をユーザに通知する(ステップS1103、出力ステップの一例)。
【0101】
ステップS1103において、図7では、表示部701(図6の出力部302に相当)は、出発すべき時刻を含む通知画像704を表示する。図7の例では、出発すべき時刻は、7時15分とされている。一方、図4の平日の典型的な行動パターンでは、会社の到着時刻は、8時15分になっている。したがって、ステップS901で取得した本日の所要時間は、1時間であったことが分かる。
【0102】
入力受付部303は、出力部302に出力された通知情報を、ユーザが確認したことを示すユーザによる入力を受け付ける(ステップS1104、入力受付ステップの一例)。ステップS1104において、例えば図8では、入力受付部303は、ユーザにより確認ボタン705がタップされたことを検知する。
【0103】
通信部301は、サーバ装置101へ、入力受付部303で受け付けられたユーザによる入力、つまりユーザが通知情報を確認したことを示すユーザ確認を送信する(ステップS1105)。
【0104】
サーバ装置101の通信部201は、通知装置103から、ユーザが通知情報を確認したことを示すユーザ確認を受信する(ステップS1106)。通信部201は、通知情報を送信した通知装置103に、通知装置103の出力部302から通知情報を削除することを指示する削除指示を送信する(ステップS1201)。
【0105】
通知装置103の通信部301は、サーバ装置101から、通知情報を削除することを指示する削除指示を受信する(ステップS1202)。出力部302は、通信部301を介して受信した通知情報の削除指示に従い、出力している通知情報を削除する(ステップS1203、削除ステップの一例)。ステップS1203において、例えば図7では、表示部701(図6の出力部302に相当)は、表示中の通知画像704を削除する。
【0106】
以上説明したように、本実施の形態1によれば、サーバ装置101の通信部201は、ユーザの典型的な行動パターンに応じて、本日の自宅から目的地までの所要時間を、外部システムから取得する。決定部203は、取得された本日の所要時間を用いて出発時刻を決定する。判断部204は、決定された出発時刻が、ユーザの典型的な行動パターンにおける出発時刻より早いか否かを判断する。選択部207は、装置情報600を用いて、現在電源がオンの通知装置103を選択する。通知部205は、決定された出発時刻が、ユーザの典型的な行動パターンにおける出発時刻より早い場合に、選択された通知装置103に通知情報を送信する。
【0107】
これにより、起床後のユーザに対して、公共交通機関の運行情報又は車の渋滞情報に応じて、通知情報として、いつもより早めの出発を促す情報を、通知装置103により提示することが可能となる。また、選択部207により電源がオンの通知装置103が選択されている。このため、ユーザに対して、通知情報を、より適切に提示することが可能となる。
【0108】
また、本実施の形態1によれば、サーバ装置101の通信部201は、ユーザ確認を受信すると、通知情報を送信した通知装置103に削除指示を送信する。通知装置103の通信部301が削除指示を受信すると、出力部302は、削除指示に従い、出力している通知情報を削除する。ユーザ確認を受信するということは、ユーザは、通知情報を確認したことを意味する。このため、出力中の通知情報は不要になる。したがって、例えば図7のように、テレビ700の表示部701に通知画像704を表示している場合、不要になった通知情報704を削除することにより、視聴中のテレビ放送番組に対して過度の妨げになるのを抑制できる。
【0109】
(実施の形態2)
2.1 情報通知システム、サーバ装置101、及び通知装置103の構成
実施の形態2における情報通知システム、サーバ装置101、及び通知装置103の構成は、それぞれ、図1図2、及び図6に示される実施の形態1と同様である。実施の形態2では、実施の形態1と機能が異なる部分を中心に説明する。
【0110】
サーバ装置101の通信部201は、さらに、外部システムから、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンに応じた交通機関とは異なる交通機関で移動する場合の、その日の家から目的地までの所要時間を取得する。
【0111】
例えば図4の行動パターン400の例では、平日の典型的な行動パターンによれば、通常利用する交通機関は電車である。しかし、通信部201は、電車を用いた場合に加えて、車を用いて、家の住所「A市B町5−4−3」から目的地「X市Y町3−2−1」まで移動し、かつ「8時15分」の到着を目安として、その日の渋滞情報等に応じた所要時間も、取得する。
【0112】
サーバ装置101の判断部204は、さらに、典型的な行動パターンに応じた交通機関(図4の例では電車)を利用する場合の出発時刻と、それとは異なる交通機関(図4の例では車)を利用する場合の出発時刻とを比較して、どちらが遅いかを判断する。判断部204は、典型的な行動パターンにおける到着時刻と、取得された電車及び車での所要時間とから、それぞれの出発時刻を算出する。判断部204は、算出したそれぞれの出発時刻を比較する。
【0113】
通知装置103の出力部302に表示される通知情報の具体例が、図13及び図14を用いて説明される。
【0114】
図13及び図14は、実施の形態2における、通知情報に基づく通知画像の一例を示す図である。図13では、テレビ700(通知装置103の一例)の表示部701(図6の出力部302に相当)に、通知情報に基づく通知画像704及び確認ボタン705が表示されている。
【0115】
図13の例では、「今日は事故のためXXが一車線通行止めです。電車での移動がお奨めです。電車の場合 出発時刻7:00 車の場合 出発時刻6:30」との通知画像704が表示領域703に表示されている。これによって、ユーザに対し、車ではなく電車をお奨めする旨、及び出発すべき時刻が、電車の場合は7時00分、車の場合は6時30分であることが通知されている。
【0116】
図14では、スマートフォン800(通知装置103の一例)の表示部801(図6の出力部302に相当)に、通知画像704及び確認ボタン705が表示されている。図14の例では、「今日は電車の運行ダイヤが乱れています。車での移動がお奨めです。車の場合 出発時刻7:00 電車の場合 出発時刻6:30」との通知画像704が表示領域703に表示されている。これによって、ユーザに対し、電車ではなく車をお奨めする旨、及び出発すべき時刻が、車の場合は7時00分、電車の場合は6時30分であることが通知されている。
【0117】
2.2 情報通知システムの動作
図15図19は、実施の形態2において、サーバ装置101が出発時刻等を含む通知情報を、1以上の通知装置103に送信する場合の動作の一例を示すフローチャートである。
【0118】
サーバ装置101の通信部201は、外部システムから、行動情報管理部202で管理される家の住所、典型的な行動パターンに応じた出発時刻、目的地、交通機関に基づき、その日の家から目的地までの所要時間を取得する(ステップS1501、取得ステップの一例)。
【0119】
決定部203は、通信部201により取得された、その日の家から目的地までの所要時間と、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンに応じた出発時刻及び到着時刻とから、その日の到着すべき時刻に間に合う出発時刻を決定する(ステップS1502、決定ステップの一例)。
【0120】
判断部204は、決定部203により決定された出発時刻が、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンの出発時刻よりも早いか否かを判断する(ステップS1601、判断ステップの一例)。決定された出発時刻が典型的な行動パターンの出発時刻よりも早くないと判断部204が判断した場合(ステップS1602でNo)、制御部208は、何も行わず処理を終了する。
【0121】
決定された出発時刻が典型的な行動パターンの出発時刻よりも早いと判断部204が判断した場合(ステップS1602でYes)、通信部201は、さらに、外部システムから、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンに応じた交通機関とは異なる交通機関で移動する場合の、その日の家から目的地までの所要時間を取得する(ステップS1603)。
【0122】
判断部204は、典型的な行動パターンに応じた交通機関を利用する場合と、それとは異なる交通機関を利用する場合との、どちらの出発時刻が遅いかを判断する(ステップS1701)。選択部207は、装置情報管理部206で管理される1以上の通知装置103から、現在電源がONである通知装置103を全て選択する(ステップS1702、選択ステップの一例)。
【0123】
通知部205は、通信部201を介して、出発時刻及び交通機関などを含む通知情報を通知装置103に送信する(ステップS1703、通知ステップの一例)。通知装置103の通信部301は、サーバ装置101から、その日の出発すべき時刻及び交通機関などを含む通知情報を受信する(ステップS1704)。出力部302は、通信部301で受信した通知情報をユーザに通知する(ステップS1801、出力ステップの一例)。
【0124】
ステップS1801において、例えば図13では、表示部701(図6の出力部302に相当)は、出発すべき時刻及び推奨する交通機関を含む通知画像704を表示する。図13の例では、電車の出発すべき時刻は、7時00分とされている。一方、図4の平日の典型的な行動パターンでは、会社の到着時刻が8時15分になっている。したがって、ステップS1501で取得された本日の所要時間は1時間15分であったことが分かる。
【0125】
また、図4の平日の典型的な行動パターンでは、自宅の出発時刻は、7時30分になっている。したがって、ステップS1601では、決定された出発時刻が典型的な行動パターンの出発時刻より早いと判断される。そこで、ステップS1603において、異なる交通機関(図13では車)での本日の所要時間が取得される。図13の例では、車の出発すべき時刻は、6時30分とされている。一方、図4の平日の典型的な行動パターンでは、会社の到着時刻が8時15分になっている。したがって、ステップS1603で取得された所要時間は、1時間45分であったことが分かる。その結果、図13では、電車での移動が推奨されている。
【0126】
また、ステップS1801において、例えば図14では、表示部801(図6の出力部302に相当)は、出発すべき時刻及び推奨する交通機関を含む通知画像704を表示する。図14の例では、図13の例と逆に、電車の出発すべき時刻は、6時30分とされ、車の出発すべき時刻は、7時00分とされている。その結果、図14では、車での移動が推奨されている。
【0127】
入力受付部303は、出力部302に出力された通知情報を、ユーザが確認したことを示すユーザによる入力を受け付ける(ステップS1802、入力受付ステップの一例)。ステップS1802において、図14の例では、入力受付部303は、ユーザにより確認ボタン705がタップされたことを検知する。
【0128】
通信部301は、サーバ装置101へ、入力受付部303で受け付けられたユーザによる入力、つまりユーザが通知情報を確認したことを示すユーザ確認を送信する(ステップS1803)。
【0129】
サーバ装置101の通信部201は、通知装置103から、ユーザが通知情報を確認したことを示すユーザ確認を受信する(ステップS1804)。通信部201は、通知情報を送信した通知装置103に、通知装置103の出力部302から通知情報を削除するための削除指示を送信する(ステップS1901)。
【0130】
通知装置103の通信部301は、サーバ装置101から、通知情報を削除することを指示する削除指示を受信する(ステップS1902)。出力部302は、通信部301を介して受信した通知情報の削除指示に従い、出力している通知情報を削除する(ステップS1903、削除ステップの一例)。
【0131】
以上説明したように、本実施の形態2によれば、サーバ装置101の通信部201は、ユーザの典型的な行動パターンに応じた交通機関と異なる交通機関を用いた場合の、本日の自宅から目的地までの所要時間を、外部システムから取得する。判断部204は、ユーザの典型的な行動パターンに応じた交通機関を用いた場合と、異なる交通機関を用いた場合との、どちらの出発時刻が早いかを判断する。通知部205は、判断結果を用いて、出発すべき時刻及び推奨する交通機関を含む通知情報を、選択部207により選択された通知装置103に送信する。
【0132】
これにより、起床後のユーザに対して、公共交通機関の運行情報又は車の渋滞情報に応じて、通知情報として、出発すべき時刻及び推奨する交通機関を、通知装置103により提示することが可能となる。また、選択部207により電源がオンの通知装置103が選択されている。このため、ユーザに対して、通知情報を、より適切に提示することが可能となる。
【0133】
(実施の形態3)
3.1 情報通知システムの構成
図20は、実施の形態3における情報通知システムの構成の一例を示す図である。この実施の形態3における情報通知システムは、図20に示すように、サーバ装置101と、1以上の端末装置102とを備える。1以上の端末装置102は、1以上のアラーム装置2002を含む。
【0134】
サーバ装置101は、宅内にある端末装置102の使用履歴、宅内に設置されるセンサー(図示せず)からアップロードされるユーザの行動履歴などを蓄積して管理する。サーバ装置101は、公共交通機関の運行情報又は車の渋滞情報を保有する外部システムから、ユーザの行動パターンに対応する、本日の所要時間を取得する。サーバ装置101は、取得した本日の所要時間と、ユーザの行動パターンとに応じて、アラームの時刻設定の指示をアラーム装置2002に送信する。
【0135】
アラーム装置2002は、サーバ装置101からアラームの時刻設定の指示を受信し、受信した指示の内容に従って、アラームの時刻を更新する。
【0136】
3.2 サーバ装置101の構成
実施の形態3におけるサーバ装置101の構成は、図2に示される実施の形態1と同様である。実施の形態3では、実施の形態1と機能が異なる部分を中心に説明する。
【0137】
行動情報管理部202は、ユーザの行動に関する行動情報を管理する。行動情報管理部202は、例えば、宅内にある端末装置102の使用履歴、宅内に設置されるセンサー(図示せず)からアップロードされるユーザの行動履歴を蓄積して管理する。行動情報管理部202は、さらに、例えばユーザが持つスマートフォン、タブレット装置、又はスマート腕時計などの端末装置102のGPS情報を取得して、宅外におけるユーザの行動履歴も蓄積して管理する。行動情報管理部202は、日々蓄積した行動履歴からユーザの行動パターンを生成する。行動情報管理部202が管理するユーザの行動情報について図21及び図22を用いて説明する。
【0138】
図21は、行動情報管理部202により管理されるユーザの行動履歴2300の一例を示す図である。行動情報管理部202は、日々の移動に関する時刻情報などを行動履歴2300(行動情報の一例)として蓄積して管理する。行動履歴2300は、図21に示されるように、ユーザID、住所、日付、起床時刻、出発時刻、帰宅時刻、到着地(目的地)、到着時刻、及び交通機関を含む。実施の形態3の行動履歴2300では、実施の形態1の行動履歴500(図3)に、「起床時刻」が付加されている。「起床時刻」は、ユーザが起床した時刻を表す。
【0139】
図21の例では、ユーザID「98765」を持つユーザは、「2013年4月4日」の「6時35分」に起床して、「7時30分」に家を出発し、「21時00分」に帰宅し、会社(目的地)「X市Y町3−2−1」には「8時13分」に到着すること、その時の移動に用いた交通機関は「電車」であること、が示されている。
【0140】
図22は、行動情報管理部202が管理するユーザの行動パターン2200の一例を示す図である。行動情報管理部202は、ユーザの行動履歴2300から、ユーザの行動パターン2200(行動情報の一例)を生成する。行動パターン2200は、図22に示されるように、ユーザID、平日の典型的な行動パターン、及び週末の典型的な行動パターンを含む。実施の形態3の行動パターン2200では、実施の形態1の行動パターン400(図4)の平日及び週末の典型的な行動パターンに対し、「起床から出発までに必要な時間」が、それぞれ付加されている。
【0141】
図22の例では、ユーザID「98765」を持つユーザは、平日には、目的地「X市Y町3−2−1」まで電車で移動し、起床から出発までに必要な時間は「40分」である。図22は、平日の典型的な行動パターンが、「6時30分に起床し、7時30分に自宅を出発し、8時15分に会社へ到着する」、「20時00分に会社を出発し、20時30分に自宅へ到着し、23時00分に就寝する」という行動パターンであることを示している。
【0142】
また、このユーザは、週末には、目的地「D市E町2−2−2」まで車で移動し、起床から出発までに必要な時間は「30分」である。図22は、週末の典型的な行動パターンが、「9時00分に起床し、10時00分に自宅を出発し、10時30分にスポーツジムへ到着する」、「13時30分にスポーツジムを出発し、14時00分に自宅へ到着し、23時00分に就寝する」という行動パターンであることを示している。
【0143】
通信部201は、実施の形態1と同様に、外部システムから、行動情報管理部202で管理される家の住所、典型的な行動パターンに応じた出発時刻、目的地、交通機関に基づき、その日の家から目的地までの所要時間を取得する。
【0144】
例えば図22の行動パターン2200の例では、通信部201は、その日が平日の場合、家の住所「A市B町5−4−3」から目的地「X市Y町3−2−1」まで電車で移動し、かつ「8時15分」の到着を目安として、その日の運行状況に応じた所要時間を、外部システムから取得する。また、通信部201は、車で移動する場合は、本日の渋滞情報に応じた所要時間を、外部システムから取得する。
【0145】
判断部204は、決定部203により決定されたその日の出発時刻が、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンの起床時刻よりも早いか否かを判断する。
【0146】
決定された出発時刻が、典型的な行動パターンの起床時刻よりも早いと判断部204が判断すると、通信部201は、アラーム装置2002に、アラームの時刻設定を早める指示を送信する。
【0147】
このとき、サーバ装置101の選択部207は、装置情報管理部206が管理する装置情報600(図5)を用いて、端末装置102のうちで、出力部がアラーム機能を有する端末装置を、アラーム装置2002として選択する。図5の例では、選択部207は、出力部が振動機能によるアラーム機能を有するスマートフォンを、アラーム装置2002として選択する。
【0148】
3.3 アラーム装置2002の構成
図23は、図20に示されるアラーム装置2002の構成の一例を示すブロック図である。図23を用いて、アラーム装置2002の詳細な構成を説明する。
【0149】
アラーム装置2002は、図23に示すように、通信部2101、設定部2102、アラーム部2103、制御部2104を備える。
【0150】
アラーム装置2002は、具体的には図示されていないマイクロプロセッサ、及びRAM、ROM、ハードディスクなどから構成される。前記RAM、ROM、及びハードディスクにはコンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが前記プログラムに従って動作することにより、アラーム装置2002は、図23に示される各機能を果たす。
【0151】
なお、アラーム装置2002の通信部2101、設定部2102、アラーム部2103、制御部2104等の各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、1以上の機能ブロック、又は各機能ブロックの一部を含むように1チップ化されてもよい。
【0152】
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0153】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
【0154】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0155】
最後に、各機能ブロックは、ソフトウェアで実現されてもよいし、LSIとソフトウェアの組み合わせで実現されてもよい。また、ソフトウェアは、耐タンパ化されていてもよい。
【0156】
通信部2101は、サーバ装置101から、アラームの時刻設定を早める指示を受信する。設定部2102は、通信部2101で受信したアラームの時刻設定の指示の内容に応じてアラーム部2103の設定時刻を更新する。アラーム部2103は、例えば振動機能によりユーザに対してアラームを発する。制御部2104は、上記通信部2101、設定部2102及びアラーム部2103を管理し、制御して、アラーム装置2002の機能を実現する。
【0157】
3.4 情報通知システムの動作
図24図26は、実施の形態3において、サーバ装置101がアラームの時刻設定の指示を1以上のアラーム装置2002へ送信する場合の動作の一例を示すフローチャートである。
【0158】
サーバ装置101の通信部201は、外部システムから、行動情報管理部202で管理される家の住所、典型的な行動パターンに応じた出発時刻、目的地、交通機関に基づき、その日の家から目的地までの所要時間を取得する(ステップS2401、取得ステップの一例)。
【0159】
決定部203は、通信部201が取得したその日の家から目的地までの所要時間と、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンに応じた出発時刻及び到着時刻とから、その日の到着すべき時刻に間に合う出発時刻を決定する(ステップS2402、決定ステップの一例)。
【0160】
判断部204は、決定部203により決定された出発時刻が、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンの起床時刻よりも早いか否かを判断する(ステップS2501、判断ステップの一例)。決定された出発時刻が典型的な行動パターンの起床時刻よりも早くないと判断部204が判断した場合(ステップS2502でNo)、制御部208は、何も行わず処理を終了する。
【0161】
決定された出発時刻が典型的な行動パターンの起床時刻よりも早いと判断部204が判断した場合(ステップS2502でYes)、通信部201は、通知情報として、アラーム装置2002へ、アラームの時刻設定を早める指示を送信する(ステップS2601、通知ステップの一例)。
【0162】
アラーム装置2002の通信部2101は、サーバ装置101から、アラームの時刻設定を早める指示を受信する(ステップS2602)。設定部2102は、通信部2101で受信されたアラームの時刻設定の指示の内容に応じて、アラーム部2103の設定時刻を更新する(ステップS2603、出力ステップの一例)。
【0163】
以上説明したように、本実施の形態3によれば、判断部204は、決定された出発時刻が、ユーザの典型的な行動パターンの起床時刻よりも早いか否かを判断する。出発時刻が起床時刻よりも早いと判断されると、通信部201は、アラーム装置2002にアラームの時刻設定を早める指示を送信する。アラーム装置2002の設定部2102は、指示の内容に応じてアラーム部2103の設定時刻を更新する。
【0164】
これにより、ユーザの典型的な行動パターンに応じて、起床時刻を早めるか否かを判断し、起床時刻を早めることが必要な場合に、設定時刻が更新されたアラーム装置2002によって、ユーザの起床時刻を早めることが可能となる。
【0165】
なお、上記実施の形態3のアラームの時刻設定を早める指示において、時刻設定を早める時間幅は、出発の準備に必要な時間が確保できる程度の値に設定してもよい。
【0166】
(実施の形態4)
4.1 情報通知システム、サーバ装置101、及びアラーム装置2002の構成
実施の形態4における情報通知システムの構成は、図20に示される実施の形態3と同様である。実施の形態4におけるサーバ装置101の構成は、図2に示される実施の形態1と同様である。実施の形態4におけるアラーム装置2002の構成は、図23に示される実施の形態3と同様である。実施の形態4では、実施の形態1,3と機能が異なる部分を中心に説明する。
【0167】
サーバ装置101の判断部204は、決定部203により決定されたその日の出発時刻と、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンに応じた出発時刻との差分に比べて、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンに応じた起床から出発までに必要な時間が長いか否かを判断する。
【0168】
上記差分に比べて、起床から出発までに必要な時間が長いと判断部204により判断されると、サーバ装置101の通信部201は、アラーム装置2002に、アラームの時刻設定を早める指示を送信する。
【0169】
4.2 情報通知システムの動作
図27図29は、実施の形態4において、サーバ装置101がアラームの時刻設定の指示を1以上のアラーム装置2002へ送信する場合の動作の一例を示すフローチャートである。
【0170】
サーバ装置101の通信部201は、外部システムから、行動情報管理部202で管理される家の住所、典型的な行動パターンに応じた出発時刻、目的地、交通機関に基づき、その日の家から目的地までの所要時間を取得する(ステップS2701、取得ステップの一例)。
【0171】
決定部203は、通信部201が取得した、その日の家から目的地までの所要時間と、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンに応じた出発時刻及び到着時刻とから、その日の到着すべき時刻に間に合う出発時刻を決定する(ステップS2702、決定ステップの一例)。
【0172】
判断部204は、決定部203により決定されたその日の出発時刻と行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンに応じた起床時刻との差分に比べて、行動情報管理部202で管理される典型的な行動パターンに応じた起床から出発までに必要な時間が長いか否かを判断する(ステップS2801、判断ステップの一例)。上記差分に比べて、起床から出発までに必要な時間が長くないと判断部204が判断した場合(ステップS2802でNo)、制御部208は、何も行わず処理を終了する。
【0173】
上記差分に比べて、起床から出発までに必要な時間が長いと判断部204が判断した場合(ステップS2802でYes)、通信部201は、アラーム装置2002へ、アラームの時刻設定を早める指示を送信する(ステップS2901、通知ステップの一例)。
【0174】
アラーム装置2002の通信部2101は、サーバ装置101から、アラームの時刻設定を早める指示を受信する(ステップS2902)。設定部2102は、通信部2101で受信されたアラームの時刻設定の指示の内容に応じて、アラーム部2103の設定時刻を更新する(ステップS2903、出力ステップの一例)。
【0175】
以上説明したように、本実施の形態4によれば、判断部204は、決定された出発時刻と、ユーザの典型的な行動パターンの起床時刻との差分に比べて、ユーザの典型的な行動パターンにおける、起床から出発までに必要な時間が長いか否かを判断する。上記差分に比べて、起床から出発までに必要な時間が長いと判断されると、通信部201は、アラーム装置2002にアラームの時刻設定を早める指示を送信する。アラーム装置2002の設定部2102は、アラームの時刻設定の指示の内容に応じて、アラーム部2103の設定時刻を更新する。
【0176】
これにより、ユーザの典型的な行動パターンに応じて、起床時刻を早めるか否かを判断し、起床時刻を早めることが必要な場合に、設定時刻が更新されたアラーム装置2002によって、ユーザの起床時刻を早めることが可能となる。
【0177】
なお、上記実施の形態4のアラームの時刻設定を早める指示において、時刻設定を早める時間幅は、起床から出発までに必要な時間が確保できる程度の値に設定してもよい。例えば、決定された出発時刻と、ユーザの典型的な行動パターンの起床時刻との差分に比べて、起床から出発までに必要な時間が15分長いと判断部204により判断される。この場合には、サーバ装置101の通信部201は、アラーム装置2002に、アラームの時刻設定を15分早める指示を送信してもよい。
【0178】
(変形例)
(1)上記実施の形態1,2では、選択部207は、装置情報600を用いて、出力部を備え(つまり通知装置に該当し)、かつ、現在電源がオンの全ての端末装置102を選択する。しかしながら、本開示は、これに限られない。本開示は、例えば、以下に示される各態様を採用してもよい。
【0179】
図30は、装置情報管理部206により管理される装置情報600の図5と異なる例を示す図である。図30の装置情報600は、種別、端末装置ID、出力部の有無、電源状態に加えて、操作の有無(操作情報の一例)を含む。「操作の有無」は、現在ユーザが当該端末装置102を操作しているか否かを示す。装置情報管理部206は、端末装置102のログ情報などを用いて、端末装置102に対する操作の有無を判定して、図30に示される装置情報600の「操作の有無」を更新してもよい。
【0180】
選択部207は、電源がオンであって、かつユーザが操作している通知装置103を選択する構成であってもよい。図30の例では、インターフォンがユーザによって操作されている。図30に示されるように、インターフォンは、出力部を備えるため、通知装置103に該当する。そこで、選択部207は、インターフォンを選択する。図30の例とは異なるが、例えば、スマートフォンがユーザによって操作されている場合には、選択部207は、スマートフォンを選択してもよい。
【0181】
図31は、装置情報管理部206により管理される装置情報600の図5及び図30と異なる例を示す図である。図31の装置情報600は、種別、端末装置ID、出力部の有無、電源状態に加えて、場所(場所情報の一例)を含む。「場所」は、端末装置102が配置されている部屋を示す。装置情報管理部206は、図31に示される装置情報600を管理してもよい。図31に示される装置情報600の「場所」は、ユーザにより初期登録されてもよい。
【0182】
選択部207は、現在ユーザが居る部屋を推定し、その部屋に配置されている通知装置103であって、電源がオンの通知装置103を選択してもよい。図31の例では、居間に配置されているテレビ及びエアコン1の電源がオンになっている。そこで、選択部207は、ユーザが居間に居ると推定し、居間に配置されているテレビを選択する。
【0183】
図31の例とは異なるが、例えば、電子レンジの電源がオンになっている場合には、選択部207は、ユーザが台所に居ると推定してもよい。図31に示されるように、電子レンジは、出力部を備えるため、通知装置103に該当する。そこで、選択部207は、電子レンジを選択する構成であってもよい。さらに、例えば、選択部207は、スマートフォンのGPS情報からユーザが屋外に居ると推定した場合には、スマートフォンを選択する構成であってもよい。
【0184】
図32は、装置情報管理部206により管理される装置情報600の図5図30及び図31と異なる例を示す図である。図32の装置情報600は、種別、端末装置ID、出力部の有無、電源状態に加えて、場所、操作の有無を含む。すなわち、図32の装置情報は、図30及び図31を合わせたものに相当する。装置情報管理部206は、端末装置102のログ情報などを用いて、端末装置102に対する操作の有無を判定して、図32に示される装置情報600の「操作の有無」を更新してもよい。
【0185】
選択部207は、「操作の有無」を用いて現在ユーザが居る部屋を推定し、その部屋に配置されている通知装置103を選択してもよい。図32の例では、冷蔵庫の扉が開閉されるなどの操作が行われている。そこで、選択部207は、ユーザが台所に居ると推定し、台所に配置されている電子レンジを選択してもよい。また、図32の例では、電子レンジの電源がオフになっている。そこで、選択部207は、電子レンジの出力部が動作できるように、通信部201を介して、電子レンジの電源をオンにしてもよい。
【0186】
さらに代替的に、装置情報管理部206は、宅内、又は端末装置102自身が備えるセンサー等から知ることができる、現在ユーザが通知装置103の近くにいるかどうかの状態を管理してもよい。そして、選択部207は、ユーザが近くにいる通知装置103を選択する構成であってもよい。
【0187】
以上のような態様でも、上記実施の形態1,2と同様に、通知情報をユーザに通知することができ、上記実施の形態1,2と同様の効果を得ることができる。
【0188】
(2)上記実施の形態1,2及び上記図30図31では、選択部207は、電源がオンの通知装置103を選択する。しかし、本開示は、これに限られない。上記図32の場合と同様に、選択部207は、通知装置103の出力部302が動作できるように、通信部201を介して、通知装置103の電源をオンにする構成であってもよい。その場合には、選択部207は、電源がオンの通知装置103を選択する必要がなくなる。
【0189】
(3)上記実施の形態1〜4では、サーバ装置101は、家から目的地までの所要時間を外部システムから取得している。しかし、本開示は、これに限られない。例えば、サーバ装置101は、公共交通機関の運行情報及び車の渋滞情報などの交通情報を保有する構成であってもよい。サーバ装置101は、保有する交通情報から所要時間を算出する構成であってもよい。あるいは、サーバ装置101は、公共交通機関の運行情報及び車の渋滞情報などの交通情報を外部のサーバから取得する構成であってもよい。サーバ装置101は、取得した交通情報から所要時間を算出する構成であってもよい。さらに、サーバ装置101は、天気の情報又は地域のイベント情報なども取得し、それらの情報も考慮に入れて、所要時間を算出する構成であってもよい。
【0190】
(4)上記実施の形態1〜4では、行動情報管理部202は、典型的な行動パターン、目的地、又は目的地までの移動に用いる交通機関を、日々の端末装置102の使用履歴、宅内に設置されるセンサーからアップロードされる情報、又はユーザが持つスマートフォン、タブレット装置、スマート腕時計、カーナビゲーションシステムなどの端末装置102のGPS情報、宅外のセンサーの情報(例えば電車の改札機の情報)などから得られる行動履歴500(実施の形態1,2)又は行動履歴2300(実施の形態3,4)を用いて推測して、行動パターン400(実施の形態1,2)又は行動パターン2200(実施の形態3,4)を自動的に生成している。
【0191】
しかし、本開示は、これに限られない。例えば、典型的な行動パターン、目的地、又は目的地までの移動に用いる交通機関の全部または一部を、ユーザが予め設定して行動情報管理部202に登録する構成であってもよい。ユーザが全部の情報を設定して行動情報管理部202に登録する場合には、行動情報管理部202は、行動履歴500,2300を蓄積しなくてもよい。
【0192】
(5)上記実施の形態3,4では、サーバ装置101の通信部201は、アラーム装置2002に、アラームの時刻設定を早める指示を送信している。この場合、通信部201は、同様にタイマー予約された他の端末装置102のタイマー予約の設定を早める指示を送信する構成であってもよい。装置情報管理部206は、端末装置102のタイマー予約の状態を管理する構成であってもよい。通信部201は、装置情報管理部206で管理されるタイマー予約の状態を用いて、タイマー予約が行われている端末装置102に、タイマー予約の設定を早める指示を送信する構成であってもよい。
【0193】
例えば、アラーム装置2002のアラーム部2103の設定時刻と同じ時刻に、洗濯機(図5に示されるように端末装置102の一例)の動作が完了したり、炊飯器(図5に示されるように端末装置102の一例)のご飯が炊けたりするようにタイマー予約が行われている場合に、通信部201は、洗濯機又は炊飯器のタイマー予約の時刻を繰り上げる指示をそれぞれ送信する構成であってもよい。
【0194】
(6)上記実施の形態1〜4は、宅内には宅内の端末装置102を管理するゲートウェイ(例えば図33Aに示されるゲートウェイ13)が存在し、当該ゲートウェイがサーバ装置101の一部の機能を備える構成であってもよい。例えば、端末装置102の出力部の有無の情報、又は電源のオンオフの情報をゲートウェイが保持してもよい。サーバ装置101がゲートウェイへ送信した通知情報を、ゲートウェイが、出力部を備え、かつ電源がONの端末装置102を選択して転送する構成であってもよい。
【0195】
(7)上記実施の形態では、1つの装置が複数の機能(構成要素)を持つ構成としたが、本開示はこの構成に限定されるものではない。各機能(構成要素)が複数の装置に分かれ、それらの組み合わせにより同様の効果や機能が実現される場合も本開示に含まれる。
【0196】
(8)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカードまたは前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカードまたは前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、前記ICカードまたは前記モジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
【0197】
(9)本開示は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
【0198】
また、本開示は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)、半導体メモリーなどに記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0199】
また、本開示は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
【0200】
また、本開示は、マイクロプロセッサとメモリーを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリーは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムにしたがって動作するとしてもよい。
【0201】
また、前記プログラムまたは前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、または前記プログラムまたは前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
【0202】
(10)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【0203】
(クラウドサービスの類型)
上記態様において説明された技術は、例えば、以下のクラウドサービスの類型において実現されうる。しかし、上記態様において説明された技術が実現される類型はこれに限られるものでない。
【0204】
(サービスの類型1:自社データセンタ型)
図34は、サービスの類型1(自社データセンタ型)を示す。本類型は、サービスプロバイダ120がグループ100から情報を取得し、ユーザに対してサービスを提供する類型である。本類型では、サービスプロバイダ120が、データセンタ運営会社の機能を有している。即ち、サービスプロバイダ120が、ビッグデータの管理をするクラウドサーバ111を保有している。従って、データセンタ運営会社は存在しない。
【0205】
本類型では、サービスプロバイダ120は、データセンタ(クラウドサーバ111)を運営、管理している(23)。また、サービスプロバイダ120は、OS(22)及びアプリケーション(21)を管理する。サービスプロバイダ120は、サービスプロバイダ120が管理するOS(22)及びアプリケーション(21)を用いてサービス提供を行う(24)。
【0206】
(サービスの類型2:IaaS利用型)
図35は、サービスの類型2(IaaS利用型)を示す。ここでIaaSとはインフラストラクチャー・アズ・ア・サービスの略であり、コンピュータシステムを構築および稼動させるための基盤そのものを、インターネット経由のサービスとして提供するクラウドサービス提供モデルである。
【0207】
本類型では、データセンタ運営会社110がデータセンタ(クラウドサーバ111)を運営、管理している(23)。また、サービスプロバイダ120は、OS(22)及びアプリケーション(21)を管理する。サービスプロバイダ120は、サービスプロバイダ120が管理するOS(22)及びアプリケーション(21)を用いてサービス提供を行う(24)。
【0208】
(サービスの類型3:PaaS利用型)
図36は、サービスの類型3(PaaS利用型)を示す。ここでPaaSとはプラットフォーム・アズ・ア・サービスの略であり、ソフトウェアを構築および稼動させるための土台となるプラットフォームを、インターネット経由のサービスとして提供するクラウドサービス提供モデルである。
【0209】
本類型では、データセンタ運営会社110は、OS(22)を管理し、データセンタ(クラウドサーバ111)を運営、管理している(23)。また、サービスプロバイダ120は、アプリケーション(21)を管理する。サービスプロバイダ120は、データセンタ運営会社110が管理するOS(22)及びサービスプロバイダ120が管理するアプリケーション(21)を用いてサービス提供を行う(24)。
【0210】
(サービスの類型4:SaaS利用型)
図37は、サービスの類型4(SaaS利用型)を示す。ここでSaaSとはソフトウェア・アズ・ア・サービスの略である。例えばデータセンタ(クラウドサーバ)を保有しているプラットフォーム提供者が提供するアプリケーションを、データセンタ(クラウドサーバ)を保有していない会社・個人(利用者)がインターネットなどのネットワーク経由で使用できる機能を有するクラウドサービス提供モデルである。
【0211】
本類型では、データセンタ運営会社110は、アプリケーション(21)を管理し、OS(22)を管理し、データセンタ(クラウドサーバ111)を運営、管理している(23)。また、サービスプロバイダ120は、データセンタ運営会社110が管理するOS(22)及びアプリケーション(21)を用いてサービス提供を行う(24)。
【0212】
以上いずれの類型においても、サービスプロバイダ120がサービス提供行為を行ったものとする。また例えば、サービスプロバイダ120若しくはデータセンタ運営会社110は、OS、アプリケーション若しくはビックデータのデータベース等を自ら開発してもよいし、また、第三者に外注して開発させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0213】
本開示にかかる情報通知方法、プログラム及び情報通知システムは、ユーザが到着すべき時刻に間に合う出発時刻を、ユーザの典型的な行動パターンに応じて通知装置に通知する機能を有し、ネットワーク家電システムにおいて有用である。
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