(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
非平面である表面部分を備えるワークピースの研磨のための研磨パッドであって、前記研磨パッドは、研磨機械の平坦プラテンとともに使用するために構成され、前記研磨パッドは、
前記研磨パッドの第1の側面および第2の側面であって、前記第2の側面は、前記第1の側面の反対側であり、前記第2の側面は、前記ワークピースを研磨するように構成されている、第1の側面および第2の側面と、
前記研磨パッド内の環状チャネルであって、前記環状チャネルは、前記研磨パッドの回転軸を中心とした同心円状である内径(ID)および外径(OD)を有し、前記環状チャネルは、チャネル表面を備え、前記研磨パッドの前記第2の側面は、内側表面と、前記チャネル表面と、外側表面とを備え、前記チャネル表面は、前記内側表面および前記外側表面に対してくぼんでいる、環状チャネルと、
前記環状チャネル内に位置する複数の島状部であって、前記複数の島状部のそれぞれは、前記チャネル表面に対して隆起している島状部表面を備える、複数の島状部と、
第1の発泡体サブ層、第2の発泡体サブ層、および発泡体研磨層と
を備え、
前記第1の発泡体サブ層は、前記第2の発泡体サブ層上に積層されており、前記環状チャネルは、前記第2の発泡体サブ層内に形成され、前記発泡体研磨層が、前記第1および第2の発泡体サブ層を覆って積層される、研磨パッド。
前記平面部分は、平面である第1の表面を有する、前記ワークピースの前記非平面表面の第1の部分であり、前記非平面部分は、前記第1の表面と同一の平面にない第2の表面を有する、前記ワークピースの前記非平面表面の第2の部分である、請求項15に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
研磨パッドは、多くの用途において有用である。そのような用途の1つは、ガラスワークピースの研磨である。用途にかかわらず、研磨パッドは、研磨されている物体(例えば、ガラス、Siウエハ、サファイアウエハ等)に対して移動させられる。本相対移動は、研磨パッドを回転させることによって、研磨されている物体を回転させることによって、またはそのような移動の組み合わせによってもたらされてもよい。他の線形または任意の有用相対運動が、研磨パッドと研磨されている物体との間で使用されてもよい。いくつかの実施形態では、力が、ウエハと接触するように、研磨パッドを押圧するために印加されてもよい。研磨は、より大きな瑕疵を除去する、鏡面仕上げおよび/または最終平坦度を達成する等のために、異なる程度で行われてもよい。
【0003】
従来、ガラスワークピースを研磨することにより、ラップ仕上げ瑕疵を除去するプロセスは、典型的にはウレタンから作製される1つ以上の研磨パッドが、一般に、酸化セリウムまたは酸化ジルコニウム等の微細な研磨用粒子を含む研磨溶液(スラリー)と併用される、機械化学プロセスによって達成される。ガラスワークピースは、研磨パッドで被覆されたプラテンと、ワークピースが取着されたキャリアとの間に支持され、または両面研磨の場合、ワークピースは、2つのプラテンの間に保持され、2つのプラテンはそれぞれ、研磨パッドで被覆されている。パッドは、典型的には、約1mm厚であり、圧力が、ウエハ表面に印加される。平面ワークピースは、プラテンとワークピースとの間の相対移動によって機械化学的に研磨される。そのような研磨システムにおける変形物もまた、平面ワークピースを研磨するために使用されてもよい。
【0004】
研磨の間、圧力が、研磨ツールにおいてパッドおよびワークピースをともに押圧することによって、平面ワークピース表面に印加され、それによって、均一な圧力が、パッドの圧縮変形により、平面表面全体にわたって生成される。研磨ツールは、多くの場合、異なる速度および可変回転軸で回転させられ得る動的ヘッドを有する。本作用は、ワークピースから塊を除去し、したがって、ワークピースラップ仕上プロセスから損傷を受ける。
【0005】
研磨パッドは、例えば、ポリウレタン研磨パッドであることができる。典型的ポリウレタン研磨パッドは、平面ワークピースを研磨するために、平面プラテンに取着されるように設計される。しかしながら、非平面表面を有する、または非平面部分を備える表面を有する特殊ガラスワークピースが、ますます、使用されてきている。残念ながら、標準的ポリウレタン研磨パッドは、非平面ワークピースを効果的に研磨することができない。典型的研磨パッドが非平面ワークピースに対して容認不可能である理由の1つは、それらが、表面全体にわたって、均一な研磨を提供しないことである。標準的研磨パッドは、概して、非平面ワークピースの表面区域全体と接触を維持することができない。したがって、それらは、ワークピースの表面の特定の部分にわたって、ひっかき傷(ワークピースのラップ仕上プロセスの残骸)または他の瑕疵を除去不可能である。非平面表面を平面研磨パッドで研磨する通常の過程では、研磨パッドは、ワークピースの表面区域全体に効果的に接触するために十分に圧縮させられることができない。圧縮性平面ポリウレタン発泡体または積層された平面発泡体複合材の使用は、追加の適用範囲を提供するのに役立ち得るが、有意な曲率の場合、依然として、全表面区域に接触しない。完全に研磨されないワークピースは、結局不合格品として廃棄されることになり得る。
【0006】
これらの問題に対処するために、1つの解決策は、研磨される非平面表面に研磨パッドを押圧する力を増加させることである。増加された力は、研磨パッドを非平面表面に適合させるように意図される。しかしながら、これらの努力は、無効であると証明されている。力は、依然として、研磨されるガラスの表面全体を均一に研磨するために十分ではないか、または圧力が過剰であり、ガラスの破損を生じさせるかのいずれかである。別の試みられた解決策では、本質的に平面でありかつ可変圧縮度の典型的研磨パッドは、研磨されるワークピースの表面区域全体に効果的に接触することができない。また、より軟質かつ/またはより圧縮性の典型的研磨パッドは、より早く摩耗する設計であり、より堅いパッド(例えば、平面表面ポリウレタン研磨パッド)と比較して、研磨が遅く、かつ/または欠陥を生じさせる。
【0007】
したがって、産業界は、非平面表面を研磨するための研磨パッドからの転換を図り、ブラシ、フラップ、および同様のものの使用を広く実施した。ブラシまたはフラップは、全表面に接触するように設計される。フラップは、フェルト材料、カーペット様材料、および/または同様のものから作製され得る。ブラシまたはフラップは、ガラスワークピースの非平面部分を研磨するように設計される。例えば、長方形ガラス片は、研磨される第1の縁を呈するように垂直に向けられ得る。ブラシまたはフラップは、第1の縁にわたって擦過し、その非平面区域を研磨し得る。次いで、ガラスは、同様の処理のために、第2の縁を呈するように、そのキャリア内で回転させられることができる。本プロセスは、次いで、縁毎に繰り返される。煩雑で、時間がかかり、高価で、かつガラスに損傷を及ぼす可能性を増加させるが、これは、現在好ましいプロセスである。
【0008】
ここで、そのような例示的プロセスの1つが、さらに詳細に説明される。平面表面および非平面表面の両方を有するカバーガラスが、ブラシを使用して研磨される。カバーガラスは、本例では、4つの側面を有する。カバーガラス「未加工材」は、カスタマイズされた研磨機械を使用して1度に研磨される約120片とともに、「ボート」の中に装填される。カバーガラス未加工材はそれぞれ、ブラシに対して4つの側面の1つを呈するように、垂直の向きに向けられる。その側面上の縁近傍のカバーガラス未加工材の非平面部分は、ブラシによって研磨される。本研磨は、全120片に対して、カバーガラスのその側面を研磨するために、約10〜15分かかる。次に、カバーガラス未加工材は、カバーガラスの第2の側面上の縁近傍の非平面部分を研磨するために、90度回転させられる。全120片を回転させるために、約5分かかり得る。第2の側面を研磨した後、カバーガラス未加工材は、再び、回転させられる。ガラスの第3の側面の縁近傍の非平面部分が、次いで、研磨される。カバーガラス未加工材は、再び、回転させられ、第4の側面の縁近傍の非平面部分が、研磨される。一例では、ガラスの4つの側面の非平面部分の研磨は、完了するまでに合計経過時間55〜75分かかる。ブラシの寿命は、約4日である。
【0009】
ワークピースの縁近傍の非平面表面が全て研磨されると、ガラスは、カバーガラスの平面部分(単数または複数)を研磨するために、標準的9B研磨機械内の水平キャリアに設置されることができる。そのような機械の1つでは、12〜15のカバーガラス片が、1度に研磨されることができる。本ステップは、12〜15片のセット毎に、約25分かかり得る。
【0010】
ブラシの代替として、フラップとしてウール材料およびカーペット小片を使用したいくつかの実験もまた、行われた。これらの解決策は、ブラシとコストが同様であるが、研磨がより効率的である(例えば、8〜10分以内)。これらの材料は、約6〜8日の寿命を有する。それでもやはり、これらの材料は、依然として、前述の5ステッププロセスの使用を伴う。
【0011】
したがって、非平面ワークピースを研磨するためのブラシまたはフラップの使用は、非常に時間がかかり得る。さらに、ブラシまたはフラップの使用は、その合間に設定ステップを伴う、5つの別個の研磨ステップを伴い得る。各合間の操作ステップは、ガラス片を破損させるリスクを増加させ、全体的プロセスに有意な量の時間を加える。さらに、材料の寿命は、比較的に短く、したがって、研磨媒体の交換と関連付けられたコストおよび時間を増加させる。例えば、フラップのブラシは、係脱するブラシまたはフラップ、またはパッドを無効にさせる疲労により、24時間毎に取り替えられる必要があり得る。ブラシまたはフラップは、「複合パッド」、例えば、ポリウレタンが含浸されたフェルトまたは合成フェルトパッドであり得る。そのようなブラシまたはフラップは、時々、使用されるが、ポリウレタンパッドと比較して、表面損傷を生じさせ得、短い寿命を有し、かつ高価である。
【0012】
したがって、非平面部分を有する表面を有するワークピースを研磨するための改良されたシステム、方法、およびデバイスの必要性が存在する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(詳細な説明)
以下の説明は、種々の例示的実施形態にすぎず、本開示の範囲、利用可能性、または構成をいかようにも限定するように意図されない。むしろ、以下の説明は、最良形態を含む、種々の実施形態を実装するための便宜的例証を提供することが意図される。明白となるように、種々の変更が、添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、説明されるこれらの実施形態における要素の機能および配列に行われてもよい。
【0019】
簡単にするために、従来の研磨技法および研磨パッド構造、および/または研磨システムの制御、ならびに研磨パッドの積層および研磨パッドの切断または形成に関する従来の技法は、本明細書では詳細に説明されない場合がある。さらに、本明細書に含まれる種々の図に示される接続線は、種々の要素間の例示的機能関係および/または物理的連結を表すことが意図される。多くの代替または付加的機能関係あるいは物理的接続が、実践的研磨システムに存在し得ることに留意されたい。
【0020】
例示的実施形態に従って、かつ非平面部分を有するワークピースを参照すると、先行技術研磨パッドと比較して、その最適研磨性能をより長く維持することができる新しい研磨パッドが、本明細書に説明される。新しい研磨パッドはまた、先行技術研磨パッドと比較して、欠陥を生じさせずに、非平面ワークピース表面により効果的に接触することができる。例示的実施形態では、研磨するための新しい研磨パッド、システム、およびその使用方法は、より多くの研磨が行われ、より少ない欠陥が生み出され、したがって、より多くの製品が設定期間内に作製されることを促進する。例示的実施形態では、研磨パッドは、非平面ワークピースを研磨するように成形される、ポリウレタン発泡体パッド表面を有する。例示的実施形態では、システム、方法、およびデバイスは、ガラスワークピースの角および縁上の研磨し損なう区域を排除することによって、高い収量を達成するように構成される。
【0021】
本発明の例示的実施形態によると、非平面ワークピースを研磨する際に使用するための研磨パッドが、開示される。本明細書では、「ワークピース」と説明されるが、研磨される物体はまた、「基板」、「ガラス」、「オプティクス」、「カバーガラス」等と呼ばれ得る。一例示的実施形態では、ワークピースは、ガラスである。例えば、ワークピースは、スマートフォン用のカバーガラスを備えてもよい。さらに、ワークピースは、他の例示的実施形態では、シリコン半導体基板ウエハ、サファイアウエハ、サファイア結晶、ソーダ石灰ガラス、Corning(登録商標)Gorilla(登録商標)Glass、種々の商用品質のガラス、セラミック、結晶、および/または同様のものを備えてもよい。研磨される物体は、しばしば、ガラスとして本明細書に説明されるが、物体は、研磨のために好適な材料であってもよいことを理解されたい。
【0022】
例示的実施形態では、ワークピースは、カバーガラスである。例えば、カバーガラスは、電子デバイスの作業表面を被覆するために使用されてもよい。一例示的実施形態では、ワークピースは、スマートフォン用のカバーガラスである。別の例示的実施形態では、ワークピースは、タブレット、電子書籍リーダ、ラップトップ、または他のコンピューティングデバイス用のカバーガラスである。カバーガラスは、タッチスクリーン電子デバイスにおいて使用するためのものであってもよい。別の例示的実施形態では、ワークピースは、腕時計用ガラスである。さらなる例示的実施形態では、ワークピースは、シャンデリア用クリスタルである。別の例示的実施形態では、ワークピースは、精密オプティクス用の凸面ガラスレンズを備える。さらに、ワークピースは、研磨される非平面部分を備える任意の好適な物体であることができる。
【0023】
最も一般的用途では、非平面表面を有する携帯電話カバーガラスを製造することが望ましい。したがって、例示的実施形態において、ここで
図3を参照すると、研磨されるワークピースは、非平面表面を備える。
図3は、種々の例示的非平面ワークピースを図示する。本説明全体を通して、用語「非平面ワークピース」は、非平面である、表面の少なくとも1つの部分を備える少なくとも1つの表面を有するワークピースを説明することが意図される。同様に、用語「非平面表面」は、非平面である、表面の少なくとも1つの部分を備える表面を意味することが意図される。例示的実施形態では、非平面表面は、平面である、表面の少なくとも1つの部分(平面部分)、例えば、311Aと、表面が平面部分の表面と同一の平面にはない少なくとも1つの部分(非平面部分)、例えば、311とを含む。
【0024】
したがって、例示的実施形態では、研磨されるワークピースは、カバーガラスの中央における平坦部分(例えば、ワークピース301内の311A)と、カバーガラスの縁近傍の非平面部分(例えば、311、312、313、314)とを有する、カバーガラス(例えば、301、302、303、304)を備えてもよい。例えば、縁近傍のカバーガラスの区域は、曲率半径(例えば、313、314)、斜端(例えば、311、312)、テーパ、放物線形状(例えば、314)、丸みを帯びた形状、および/または同様のものを有し得る。さらに、カバーガラスの表面の縁部分は、任意の好適な非平面形状を備えることができる。
【0025】
典型的平坦ガラスワークピースまたはウエハは、通常、両方の表面に対して90度の角度にある縁を有し、それらの表面は、平坦かつ平行である。例示的実施形態では、湾曲カバーガラスワークピースは、一方または両方の表面が、以下のうちの1つによって説明される曲率を有するという点で異なり得る:(1)縁が、部分高さ(「PH」、以下参照)を若干上回る曲率半径を有し、次いで、ほぼ平坦な表面を構成するPHをはるかに上回る曲率半径を有する表面に向かってテーパ状になる(他の表面は、この場合、平坦である)、(2)一方の表面が、PHの約1/2まで延在する90度縁を伴って平坦であり、次いで、PHのサイズと同様の曲率半径が、他方の表面まで延在し、ワークピースを横断する残りの表面は、PHをはるかに上回る曲率半径を有し、かつ、ほぼ平坦である、および(3)一方の表面が、平坦であり、他方の表面は、PHをはるかに上回る曲率半径を伴う湾曲表面から全体的に構成される(例えば、ワークピース306および全体的湾曲表面316)。前述の3つの場合のそれぞれでは、ワークピースは、前述の3つの例のいくつかの組み合わせにおいて、両側を湾曲させられ得る。例えば、ワークピース305は、ワークピースの表面全体にわたって、両面315A、315Bを湾曲させられ得る。ガラスワークピースはまた、上(面)から見て、丸形、正方形、長方形、またはいくつかの他の幾何学形状であり得る。例示的実施形態では、ワークピースは、表面全体にわたって、非連続曲率半径を有してもよい。換言すると、ワークピースは、非平面部分を有していなくてもよい。
【0026】
例示的実施形態では、研磨パッドは、パッドが非平面表面を研磨することができる態様で、物理的に構成される。換言すると、パッドは、そのように構成されないパッドと比較して、ワークピースの非平面部分ならびに任意の平面部分上のラップ仕上損傷の根拠をより効果的に除去するように構成されることができる。
【0027】
例示的実施形態によると、研磨パッドの片側は、チャネル内に島状部を伴うチャネルを備える。研磨パッドのその側面は、非平面ガラス表面上を回転する(それに対して移動する)。例示的実施形態では、ガラスは、ガラスが、主に、チャネルおよびその島状部を備えるパッドの部分によって研磨されるように、研磨パッドに対して位置する。研磨パッドは、したがって、非平面表面を有するガラスを研磨するように構成される。
【0028】
ここで
図1Aおよび
図1Bを参照すると、例示的研磨パッド100が、説明される。研磨パッド100は、円形成形研磨パッドを備えてもよい。他の例示的実施形態では、パッドは、円形以外に成形される。研磨パッド100はさらに、第1の側面101、つまり上側と、第2の側面102、つまり底側とを備えてもよい。第2の側面102は、実質的に、平坦側面であってもよい。第2の側面102は、研磨パッド100を支えるために、プラテンに取着されるように構成されてもよい。第1の側面101は、非平面ガラスを研磨するために構成されてもよい。種々の実施形態では、研磨パッド100はさらに、パッドの中央に孔103を備える。他の実施形態では、研磨パッド100は、単一側面研磨機上で使用されるとき、パッドの中央に孔を有していない。
【0029】
パッド100はさらに、チャネル120を備える。例示的実施形態では、チャネル120は、パッド100内の環状成形チャネルである。別の例示的実施形態では、チャネル120は、パッド内に形成された同心チャネルである。例えば、チャネル120は、多孔性マイクロセル状発泡体サブ層内に形成された同心環状チャネルを備えてもよい。チャネル120は、パッド100全体に及ばない。パッド100の上部研磨表面の上方(すなわち、第1の側面101の上方から)から見て、例示的実施形態では、チャネル120は、パッド100内に3つの部分、すなわち、パッド100の中心(または、パッド100の内径)とチャネル120の内径との間に位置する内側部分110と、チャネル120によって画定されたチャネル部分と、チャネル120の外径とパッド100の外径との間に位置する外側部分130とを画定する。例示的実施形態では、内側部分110は、内側表面111を備え、チャネル120は、チャネル表面121を備え、外側部分130は、外側表面131を備える。上側101の表面は、内側表面111と、チャネル表面121と、外側表面131とを備える。例示的実施形態では、上側101は、内側表面111と、チャネル表面121と、外側表面131とを有するように説明されるが、上側およびこれらの表面は、これらの表面の種々の高度間に滑らかな遷移を伴う1つの連続層である。これは、例えば、本明細書に説明されるように、変化する表面高度を伴うベース層上に研磨層180を積層することによって達成されることができる。
【0030】
チャネル120は、パッド100の陥凹部分であってもよい。本例示的実施形態では、チャネル120は、パッド100の上側101の表面の他の部分に対してくぼんでいるチャネル表面121を備える。したがって、パッド100は、その表面121が内側表面111および外側表面131に対してくぼんでいるチャネル120を備えてもよい。種々の例示的実施形態では、内側表面111および外側表面131は、同一平面である。例示的実施形態では、チャネル表面は、パッド設計の研磨発泡体部分である。例示的実施形態では、これは、溝付きまたは溝なしのいずれかであるポリウレタン研磨パッドを備える。チャネルサブ層は、例示的実施形態では、圧力を分散させかつワークピースの湾曲縁に適合するように設計される可撓な発泡体である。
【0031】
一例示的実施形態では、チャネル120の深さは、研磨される部分の高さ(「PH」)に等しい。例えば、表面121は、距離PHだけ、表面111および131からくぼんでもよい。一例示的実施形態では、PHは、研磨前に、ガラス物体の最大厚さ点において測定される。別の例示的実施形態では、PHは、ガラスの最大厚さよりも小さいかまたはそれに等しいが、ガラスの最大最小完成厚未満ではない。さらに、PHは、0.01インチ〜1インチ、好ましくは、0.05インチ〜0.25インチであってもよい。他の部分高さもまた、使用されてもよい。別の例示的実施形態では、陥凹の深さは、チャネル120内で不定であってもよい。チャネル120を形成するための種々の方法が、本明細書にさらに説明される。チャネル120は、研磨されているガラスの非平面部分との表面接触を提供するように構成されてもよい。
【0032】
例示的実施形態では、上側101は、チャネル120内に位置する島状部125を備える。島状部125は、チャネル120の表面121に対して隆起している島状部表面126を備える。例示的実施形態では、島状部表面126は、表面111および131と同一の高さである。すなわち、例示的実施形態では、表面111、126、および131は全て、同一平面である。他の例示的実施形態では、表面126は、表面111および/または131に対してくぼんでいるが、表面121に対して隆起している。一例示的実施形態では、島状部は(以下に説明されるような、円形、スポーク、またはストリップであっても)、チャネル深さの25%〜100%の高さの範囲であってもよい。例示的実施形態では、表面121と126との間の距離は、0.01インチ〜1インチ、好ましくは、0.03インチ〜0.13インチであってもよい。島状部表面126は、ガラスの湾曲表面を研磨するように構成されてもよい。島状部125の縁は、ガラスの縁を研磨するように構成されてもよい。島状部125の高さは、ガラスワークピース(単数または複数)を底部パッド400に対して押さえつけることにより、ワークピースがキャリアから外れることを防止するように構成されてもよい。言い換えると、島状部は、十分な圧力をワークピース(単数または複数)上に維持することにより、ワークピースがワークピースのためのキャリアからずれないように保つように構成されてもよい。
【0033】
任意の好適な寸法および相対寸法が、パッド100を形成するために使用されてもよいが、例示的研磨パッドの寸法および相対寸法が、本明細書に説明され得る。一例示的実施形態では、チャネル120、すなわち、パッド100の中央の直径は、パッドの中央に置かれる。換言すると、環状チャネル120の中央の直径は、パッド100の外径(「OD」)(「ODパッド」)とパッド100の内径(「ID」)(「IDパッド」)との中間(中点)に位置する。すなわち、チャネル120の中央の直径は、0.5×(ODパッド+IDパッド)に等しい。さらに、チャネル120の半径方向幅122は、研磨されるガラス部分190の部分長(「PL」)に関連してもよい。明確にするために、部分長は、例えば、カバーガラスの長さ寸法等のワークピースの1つの寸法である。例示的実施形態では、チャネルは、ワークピースのPLよりもわずかに小さい。例えば、チャネル120のOD(「COD」)は、0.5×[ODパッド+IDパッド+(PL×0.95)]に等しくてもよい。同様に、チャネル120のID(「CID」)は、0.5×[ODパッド+IDパッド−(PL×0.95)]に等しくてもよい。前述の式において使用される係数(0.95)は、単に、例示であり、任意の好適な係数(例えば、YおよびZ、その値は、例えば、0.5よりも大きくかつ1よりも小さくてもよい)が、ワークピースの好適な研磨のためにチャネルのサイズを合わせるために使用されてもよい。例示的実施形態では、チャネル幅は、研磨される部分とほぼ同一の幅である。言い換えると、チャネル幅は、研磨されるワークピースの長さ(研磨のためにチャネル内で向きを変えられるときのワークピースの半径方向長さに対応する長さ)の±10%である。さらに、パッド100の中央に関するチャネル中央、COD、および/またはCIDのための任意の直径が、好適に使用されてもよい。
【0034】
さらなる例示的実施形態によると、島状部125は、チャネル120内で、パッド100の中央付近に位置してもよい。すなわち、他の例示的実施形態では、島状部125は、チャネル120内で中央に置かれない。例示的実施形態では、島状部125はそれぞれ、チャネル120の半径方向中心に中央を置かれる。各島状部は、研磨されるガラスの部分幅(「PW」)に等しい心々距離だけ、その近傍島状部から離間されてもよい。例示的実施形態では、PWは、1インチ〜20インチ、好ましくは、2インチ〜12インチ、より好ましくは、2インチ〜3インチであってもよい。さらに、任意の好適なPWが、使用されてもよい。さらに、島状部125は、PWよりも大きい距離またはPWよりも小さい距離だけ離間されてもよい。加えて、島状部は、円形パッド100の周囲で異なる量だけ離間されてもよい。各島状部はさらに、0.8×PWの直径を備えてもよい。なお、島状部は、0.8×PWより小さい直径または大きい直径を備えてもよい。例示的実施形態では、島状部は、約0.8インチ〜16インチの直径を備える。さらに、島状部125が円形形状として本明細書に説明されるが、島状部125は、長方形、三角形、八角形、または任意の他の好適な形状であってもよい。
【0035】
円形タイプ島状部として本明細書に説明されるが、他の例示的実施形態では、島状部125は、車輪内のスポークのようなものであってもよい。例えば、スポークは、半径方向に延在してもよい。スポークは、チャネル内径からチャネル外径へと半径方向に延在してもよい。スポークは、チャネルIDおよび/またはODに接続してもよく、あるいはチャネルIDおよび/またはODから分離されてもよい。例示的実施形態では、スポークは、回転方向に約0.8×PWの幅を有するが、任意の好適なスポーク幅が、使用されてもよい。他の例示的実施形態では、スポークの数は、スポーク幅が減少するにつれて、増加してもよい。
【0036】
別の例示的実施形態では、チャネル120は、半径方向に長い「島状部」を備える。例示的実施形態では、「島状部」は、(半径方向の)高さよりも(円周方向の)広さがあってもよい。本例の極限では、「島状部」は、チャネル内にベルト、ストリップ、または環帯を備えてもよい。したがって、本例示的実施形態では、「島状部」は、パッドの中央付近で、チャネルのほぼ中央に位置する中実ストリップを備えてもよい。他の実施形態では、環帯は、環帯内の1つ以上の裂け目によって、分断される。「島状部」の種々のタイプ、形状、およびサイズが、使用されてもよいが、例示的実施形態では、パッドは、半径方向にほぼPWの高さでありかつ研磨されている部分をチャネル内に保持するように構成される1つ以上の島状部をチャネル内に備えるチャネルを備える。
【0037】
さらなる例示的実施形態によると、研磨システム1000は、非平面表面を研磨するように構成される研磨パッド100と、キャリア200と、研磨される物体(例えば、ガラス)300と、平坦表面を研磨するように構成される従来の研磨パッド400とを備える。研磨システム1000は、ガラス300の湾曲表面をパッド100で研磨し、ガラス300の平坦表面をパッド400で研磨するように構成される。
【0038】
種々の例示的実施形態では、研磨パッド100は、マイクロ多孔性発泡体研磨パッドであることができる。他の例示的実施形態では、研磨パッド100は、エンボス加工されたパッドであってもよい。例えば、チャネルおよび島状部のパターンは、設計を達成するための熱、圧力、浸透深度、およびドウェル時間の適切な組み合わせを使用して、所望の設計を伴うダイを研磨パッド上に押圧することによって達成されてもよい。別の例示的実施形態では、研磨パッド100は、パッドを熱成形することによって作製されてもよい。別の例示的実施形態では、研磨パッド100は、マイクロセル状発泡体サブ層をそのチャネルおよび島状部とともに射出成形し、次いで、研磨発泡体層をマイクロセル状発泡体サブ層の上に積層することによって作製される。さらに別の例示的実施形態では、チャネルおよび島状部は、例えば、ルータを用いて、マイクロ多孔性発泡体研磨パッド内に刻設されることができる。例示的実施形態では、ルータは、島状部を伴うチャネルをマイクロセル状発泡体パッドの表面に刻設するように、ロボット駆動され得る。チャネルおよび島状部付き発泡体研磨パッドは、次いで、パッド表面全体(チャネル、島状部、およびパッドの表面の残り)の上に研磨発泡体層を積層され得る。さらに、チャネルおよび島状部を備える任意の好適な研磨パッドが、非平面ワークピースを研磨するために使用されてもよい。
【0039】
種々の例示的実施形態では、研磨パッド100は、パッドをそのチャネルおよび島状部とともに構築するように、ダイカットされた同心マイクロセル状発泡体パッド(181および182)を積層することによって形成されてもよい。さらに、パッドは、種々の材料を備えてもよい。
【0040】
別の例示的実施形態によると、研磨パッド100は、研磨層180を備えてもよく、研磨層180は、本明細書では、「シート」としても説明され、チャネルを有するマイクロセル状発泡体マトリクス上に積層される。例示的実施形態では、研磨パッドはまた、チャネルの中心内に円形構成、つまり島状部を備える。例示的実施形態によると、研磨パッド100は、ベース層181および182(すなわち、ベース181およびベース182)と、研磨層180とを備える。例示的実施形態では、研磨層180は、発泡体研磨層である。例示的実施形態では、発泡体研磨層180は、ポリウレタン発泡体研磨層である。例示的実施形態では、ベース層(単数または複数)181および/または182は、マイクロセル状発泡体層である。ベース181は、ベース182の上部に積層され、発泡体研磨層(または、シート)180は、ベース181の上部に積層される。例示的実施形態では、ベース181は、高さB1を有し、ベース182は、高さB2を有し、発泡体研磨層(または、クッション層)180は、高さAを有する。例示的実施形態では、B1は、0.01〜1インチであってもよく、B2は、0〜0.15インチであってもよく、Aは、0.01〜0.25インチであってもよい。B1およびB2は、一例示的実施形態では、同一の高さであり得る。他の例示的実施形態では、B1およびB2は、異なる高さ(厚さ)である。他の好適な高さが、使用されてもよい。一例示的実施形態では、ベース181および182は、同一の材料から作製される。別の例示的実施形態では、ベース181および182は、異なる材料から作製される。さらなる例示的実施形態では、研磨層180は、ベース181および182の一方または両方と同一の材料を備えることができる。さらに、本明細書では、マイクロセル状発泡体から作製されるように説明されるが、ベース181および182は、軟質ポリウレタンオープンキャスト発泡体または他の好適な材料であることもできる。例示的実施形態では、層180は、ベース181の表面およびベース182の露出された部分に被着する。
【0041】
本明細書では、ポリウレタン発泡体研磨層および多孔性マイクロセル状発泡体ベース層(単数または複数)として説明されるが、任意の好適なセル状発泡体パッドタイプが、使用されてもよく、本説明は、特定のポリマー調合に限定されないことを理解されたい。
【0042】
例示的実施形態では、ポリウレタン発泡体研磨層は、ポリウレタンプレポリマー、硬化剤、界面活性剤、および発泡剤を混合することによって形成される。いくつかの実施形態では、研磨用充填剤もまた、他の原料と混合されてもよい。成分は、高剪断ブレンディング、高速の概して低剪断混合のバスケットブレンディング、または高圧力衝突混合等の任意の業界標準的混合技法を使用して、ともに混合されてもよい。発泡体塊は、例えば、開放成形型、浮蓋閉鎖成形型、または通気口付き成形型において形成されてもよい。発泡体塊は、硬化され、次いで、シートにスライスされてもよい。さらに、別の例示的実施形態では、標準的ポリウレタンパッドは、かさ密度0.3〜0.9g/cm^3および硬度50〜95ASTM D2240 Shore Aを有する。一例示的実施形態では、研磨層180およびベース層(例えば、181)は両方とも、かさ密度0.3〜0.9g/cm^3および硬度50〜95ASTM D2240 Shore Aを有する。
【0043】
研磨層(シート)180は、種々の材料から構築されることができる。例えば、例示的実施形態では、発泡体研磨層180は、ポリウレタン、ポリウレア、ポリイミン、ポリイソシアヌレート、ポリエポキシド、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル発泡体、またはそれらの混合物であることができる。これらのポリマー発泡体は、重合剤、典型的には、イソシアネート基末端モノマーと、プレポリマー、典型的には、イソシアネート官能性ポリオールまたはポリオールジオール混合物とを混合することによって産生されることができる。
【0044】
微粒子架橋ポリウレタンを調製するために使用され得る重合剤、イソシアネート基末端モノマーのクラスとして、脂肪族ポリイソシアネート;エチレン性不飽和ポリイソシアネート;脂環式ポリイソシアネート;イソシアネート基が芳香環に直接結合されない芳香族ポリイソシアネート、例えば、キシリレンジイソシアネート;イソシアネート基が芳香環に直接結合される芳香族ポリイソシアネート、例えば、ベンゼンジイソシアネート;これらのクラスに属する、ポリイソシアネートのハロゲン化、アルキル化、アルコキシル化、ニトロ化、カルボジイミド変性、尿素変性、およびビウレット変性誘導体;ならびにこれらのクラスに属する、ポリイソシアネートの二量体化および三量体化生成物が挙げられるが、それらに限定されない。
【0045】
イソシアネート官能性反応物が選択され得る脂肪族ポリイソシアネートの例として、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、オクタメチレンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、ジメチルペンタンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ウンデカトリイソシアネート、ヘキサメチレントリイソシアネート、ジイソシアナト−(イソシアナトメチル)オクタン、トリメチル−ジイソシアナト(イソシアナトメチル)オクタン、ビス(イソシアナトエチル)カーボネート、ビス(イソシアナトエチル)エーテル、イソシアナトプロピル−ジイソシアナトヘキサノエート、リジンジイソシアナトメチルエーテル、およびリジントリイソシアネートメチルエーテルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0046】
イソシアネート官能性反応物が選択され得るエチレン性不飽和ポリイソシアネートの例として、ブタンジイソシアネートおよびブタジエンジイソシアネートが挙げられるが、それらに限定されない。イソシアネート官能性反応物が選択され得る脂環式ポリイソシアネートとして、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)プロパン、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)エタン、およびイソシアナトメチル−(イソシアナトプロピル)−イソシアナトメチルビシクロヘプタンが挙げられるが、それらに限定されない。
【0047】
イソシアネート官能性反応物が選択され得る、イソシアネート基が芳香環に直接結合されない芳香族ポリイソシアネートの例として、ビス(イソシアナトエチル)ベンゼン、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ビス(イソシアナト−メチルエチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトブチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトメチル)ナフタレン、ビス(イソシアナトメチル)ジフェニルエーテル、ビス(イソシアナトエチル)フタレート、メシチレントリイソシアネート、およびジ(イソシアナトメチル)フランが挙げられるが、それらに限定されない。イソシアネート官能性反応物が選択され得る、芳香環に直接結合されるイソシアネート基を有する、芳香族ポリイソシアネートとして、フェニレンジイソシアネート、エチルフェニレンジイソシアネート、イソプロピルフェニレンジイソシアネート、ジメチルフェニレンジイソシアネート、ジエチルフェニレンジイソシアネート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアネート、トリメチルベンゼントリイソシアネート、ベンゼントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、メチルナフタレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、オルトトリジンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ビス(メチル−イソシアナトフェニル)メタン、ビス(イソシアナトフェニル)エチレン、ジメトキシ−ビフェニル−ジイソシアネート(dimethoxy−bipheny−diisocyanate)、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリマー性ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレントリイソシアネート、ジフェニルメタン−トリイソシアネート、メチルジフェニルメタンペンタイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、ビス(イソシアナトフェニルエーテル)エチレングリコール、ビス(イソシアナトフェニルエーテル)プロピレングリコール、ベンゾフェノンジイソシアネート、カルバゾールジイソシアネート、エチルカルバゾールジイソシアネート、およびジクロロカルバゾールジイソシアネートが挙げられるが、それらに限定されない。
【0048】
2つのイソシアネート基を有するポリイソシアネートモノマーの例として、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0049】
一般に使用されるプレポリマーである、イソシアネート官能性ポリオールとして、ポリエテーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、およびポリカプロラクトンポリオールが挙げられるが、それらに限定されない。Adiprene(登録商標)L213、TDI末端ポリエーテルベース(PTMEG)等の市販のプレポリマーも、容易に利用可能である。
【0050】
さらに、ポリオールの分子量は、広範に変動し得、例えば、ポリスチレン規格を使用して、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって決定される、数平均分子量(Mn)500〜15,000または500〜5000を有する。
【0051】
微粒子架橋ポリウレタンを調製するために使用される、2成分組成物の第1の成分のイソシアネート官能性プレポリマーを調製するために使用され得るポリオールのクラスとして、直鎖または分枝鎖アルカンポリオール、例えば、エタンジオール、プロパンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、ブタンジオール、グリセロール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジ−トリメチロールプロパン、エリトリトール、ペンタエリトリトール、およびジ−ペンタエリトリトール;ポリアルキレングリコール、例えば、ジ−、トリ−、およびテトラエチレングリコール、ならびにジ−、トリ−、およびテトラプロピレングリコール;環状アルカンポリオール、例えば、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサントリオール、シクロヘキサンジメタノール、ヒドロキシプロピルシクロヘキサノール、およびシクロヘキサンジエタノール;芳香族ポリオール、例えば、ジヒドロキシベンゼン、ベンゼントリオール、ヒドロキシベンジルアルコール、およびジヒドロキシトルエン;ビスフェノール、例えば、イソプロピリデンジフェノール;オキシビスフェノール、ジヒドロキシベンゾフェノン、チオビスフェノール、フェノールフタレイン(phenolphthlalein)、ビス(ヒドロキシフェニル)メタン、(エタンジイル)ビスフェノール、およびスルホニルビスフェノール;ハロゲン化ビスフェノール、例えば、イソプロピリデンビス(ジブロモフェノール)、イソプロピリデンビス(ジクロロフェノール)、およびイソプロピリデンビス(テトラクロロフェノール);アルコキシル化ビスフェノール、例えば、1〜70個のアルコキシ基、例えば、エトキシ基、プロポキシ基、およびブトキシ基を有するアルコキシル化イソプロピリデンジフェノール;ならびに対応するビスフェノールを水素化することによって調製されることができるビスシクロヘキサノール、例えば、イソプロピリデン−ビスシクロヘキサノール、オキシビスシクロヘキサノール、チオビスシクロヘキサノール、およびビス(ヒドロキシシクロヘキサノール)メタンが挙げられるが、それらに限定されない。例えば、イソシアネート官能性ポリウレタンプレポリマーを調製するために使用され得るポリオールの付加的クラスとして、例えば、200〜2000の数平均分子量(Mn)を有するポリエチレングリコール等のより高次のポリアルキレングリコール;ならびにブタンジオール等のジオールと、二塩基酸またはジエステル、例えば、アジピン酸またはアジピン酸ジエチルとの反応から形成され、例えば、200〜2000のMnを有するもの等のヒドロキシ官能性ポリエステルが挙げられる。本発明の実施形態では、イソシアネート官能性ポリウレタンプレポリマーは、ジイソシアネート、例えば、トルエンジイソシアネート、およびポリアルキレングリコール、例えば、1000のMnを有するポリ(テトラヒドロフラン)から調製される。
【0052】
加えて、イソシアネート官能性ポリウレタンプレポリマーは、随意に、触媒の存在下で調製されてもよい。好適な触媒のクラスとして、第三級アミン(例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、およびジメチルシクロヘキシルアミン)、有機金属化合物(例えば、ジラウリル酸ジブチル錫、カリウムオクトアート、ビスマスオクトアート、ネオデカン酸ビスマス、ネオデカン酸亜鉛、アミノメチルアクリル塩(aminomethylacrylic salts)、および酢酸カリウム)、ならびに、典型的には、その分子構造の一部として、イソシアネート反応性部分を含む、低放出性または不揮発性アミン触媒が挙げられるが、それらに限定されない。
【0053】
いくつかの例示的実施形態では、研磨用充填剤もまた、発泡体研磨層(シート)180の一部を形成してもよい。本研磨用充填剤は、例えば、酸化セリウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、ジルコニア、酸化鉄、二酸化マンガン、カオリン粘土、モンモリロナイト粘土、および酸化チタンの粒子が挙げられるが、それらに限定されない、例示的研磨用粒子を含んでもよい。加えて、例示的砥磨粒子として、炭化ケイ素およびダイヤモンドが挙げられ得るが、それらに限定されない。
【0054】
好ましくは、イソシアネート基末端モノマーの使用を回避する単一混合ステップを用いて、研磨パッドのためのウレタンポリマーを製造することが可能である。プレポリマーは、高剪断インペラを使用して、開放容器内で混合される。混合プロセスの間、回転によって生成される渦の中に空気を引き込むインペラの作用によって、大気が、混合物中に同伴される。同伴された気泡は、後続発泡化プロセスのための核形成部位として作用する。他の例示的実施形態では、他の核形成部位源として、充填剤とともに同伴された空気、プレポリマー等の成分中の空気、および注入空気が挙げられる。水等の膨張剤が、次いで、混合物に添加され、セル状成長に関わるCO
2ガスを産生する反応をもたらす。この開放混合中および液相にある間、界面活性剤または付加的膨張剤等の他の随意の添加剤が、混合物に添加されることができる。研磨用充填剤粒子は、この液相の間に添加および混合される。最後に、プレポリマーは、4,4’−メチレン−ビス−o−クロロアニリン[MBCAまたはMOCA]等の発泡剤と反応させられる。MOCAは、重合および鎖延長を開始し、混合物の粘度を急激に増加させる。MOCAの添加後、「低粘度時間帯」と呼ばれる、混合物の粘土が低いままである、約1〜2分の短時間帯が存在する。混合物は、この時間帯の間、成形型の中に注がれる。注いだ直後、その時間帯が経過し、既存の細孔は、定位置に効果的に凝固させられる。細孔の運動が本質的に終了しても、細孔成長は、CO
2が重合反応から産生され続けるため、継続する。成形型は、次いで、重合反応を完了するために、典型的には、115Cで6〜12時間、炉で硬化させられる。
【0055】
炉で硬化後、成形型は、炉から除去され、冷却される。スライスは、パンチまたは切断ツールを用いて、それらを成形するように切断することによって、円形パッドに作製されることができ、その後、接着剤が、通常、パッドの片側に塗布される。パッド表面は、次いで、所望に応じて、斜交平行パターン(または、任意の他の好適なパターン)等のパターンにおいて、研磨表面上に溝を付けられることができる。その時点で、パッドは、概して、マイクロセル状発泡体層181および182に積層する準備ができている。
【0056】
また、本発明の例示的実施形態では、溝の幾何学形状または形状は、正方形凹部、丸形凹部、および三角形凹部のうちの少なくとも1つを備えてもよい。開示される特定の実施形態に加え、研磨パッド表面に対する種々の幾何学形状の多数の物理的構成が、本開示において検討される。
【0057】
例示的パッド表面構成に加え、これらのパッドを形成するための方法も、本明細書に開示される。本発明の例示的実施形態では、溝は、ポリマー発泡化研磨パッド内に溝を産生することが可能な任意の機械的方法を介して生成されることができる。本発明の例示的実施形態では、溝は、円形鋸刃、パンチ、ニードル、ドリル、レーザ、エアジェット、ウォータージェット、あるいはパッド内に溝をもたらすことが可能な任意の他の器具を用いて生成されることができる。さらに、溝は、複数のガングソージグ、複数のドリルビットジグ、複数のパンチジグ、または複数のニードルジグを用いて、同時に作製されることができる。したがって、任意の好適な溝パターンが、本明細書に説明されるチャネル形態を伴うマクロパッドの表面に施され得る。
【0058】
一例示的実施形態では、
図1Cおよび
図1Dを参照すると、研磨パッドは、ベース層183(または、サブ層)と、研磨層180とを備える。ベース層は、単一層、2つの層(例えば、層181および182)、または複数の層であることができる。ベース層(単数または複数)は、発泡体材料を備えることができる。言い換えると、ベース層は、発泡体層であることができる。本例示的実施形態では、発泡体層は、マイクロセル状発泡体層、非多孔性マイクロセル状発泡体層、合成発泡体層(syntactic foam layer)、および/または他の好適な発泡体層を備えることができる。研磨層は、例示的実施形態では、発泡体研磨層を備えることができる。別の例示的実施形態では、研磨層は、ポリウレタン発泡体研磨層、フェルトパッド、ポリウレタン含浸不織ポリエステルパッド等の複合材パッド、および/または他の好適な研磨層を備えることができる。
【0059】
例示的実施形態では、発泡体サブ層(単数または複数)、例えば、マイクロセル状発泡体層181および182は、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリウレタンマイクロセル状発泡体、および/または同様のものから成る。例示的実施形態では、ベース層(単数または複数)(または、サブ層(単数または複数))181および182は、0.005〜0.5g/cm^3(または、より好ましくは、0.005〜0.015g/cm^3)のかさ密度および5〜40ASTM D2240 Shore Aの硬度を備えてもよい。例示的実施形態では、マイクロセル状発泡体層181および182は、ポリアクリルPSAが両面に事前に積層された、Adchem Corporation(Riverhead NY, USA)製商標名GTW−492として供給される。
【0060】
例示的実施形態では、PSA層1、2、および3は、ポリアクリル両面テープ接着剤を備える。PSAはまた、合成ゴムまたはポリウレタン両面接着剤を備えることができる。
【0061】
図2を参照すると、一例示的実施形態では、研磨パッド100は、研磨台、スラリー、およびプラテンと併用されてもよい。例示的実施形態では、プラテンは、平面である。例示的実施形態では、平面とは、プラテンが実質的に平坦であることを意味する。平坦度に関する任意の好適な基準が、使用されてもよいが、一例示的実施形態では、プラテン平坦度の公差は、0.00118’’(30μm)未満である。換言すると、例示的実施形態では、プラテンは、研磨される非平面デバイスの形状に適合するように成形されない。キャリア200は、研磨される物体(例えば、物体300)を保持するために構成される。パッド100は、研磨されている物体300に対して移動されてもよい。物体300は、パッド100とパッド400との間に狭まれる。パッド100は、パッド100の第1の側面において上側プラテン210に取着され、パッド100の第2の側面は、物体300を研磨するように構成される。再び、例示的実施形態では、上側プラテン210は、パッド100の第1の側面に取着される平坦表面を備える。パッド400は、パッド400の第1の側面において下側プラテン220上に取着され、パッド400の第2の側面は、物体300を研磨するように構成される。スラリーは、例えば、上側プラテン210と関連付けられたスラリー入口211を介して、添加されてもよい。しかしながら、研磨のためのスラリーを添加および使用する他の方法が、使用されてもよい。研磨プロセスの間、パッドは、従来通り設計された平面パッドまたは平面パッドのスタックよりもよく非平面部分の表面に適合する。
【0062】
例示的実施形態では、マイクロセル状発泡体層181は、同心リングにダイカットされ、
図1Bに示される構成において、ベース層182上に積層される。一例示的実施形態では、研磨層180は、次いで、マイクロセル状発泡体層181および182から露出された接着剤上に積層され、マイクロセル状発泡体層181の欠落部分によって生成されるチャネルを形成するように付勢されてもよい。
【0063】
別の例示的実施形態では、マイクロセル状発泡体層181の円形片は、ダイカットされ、
図1Aに見られるパターンに積層される。円形片は、部分幅(PW)に等しい間隔で積層されてもよい。間隔は、部分幅PWよりも大きくまたは小さくてもよい。本例示的実施形態では、研磨層180が、次いで、これらの片の上に積層され、突起がチャネル内に生成されるように、これらの片の周囲に形成される。例示的実施形態では、キャリア200は、研磨されるワークピースを受け取るための孔を備える。キャリア200内の孔の縁は、ガラスの縁に対して駆動する。例示的実施形態では、隆起部分(すなわち、内側部分110、外側部分130、および島状部125)は、キャリアを押さえつけるように構成される。
【0064】
別の例示的実施形態では、本明細書に開示される研磨パッドの外形は、少なくとも2つの方法で熱エンボス加工することによって形成されることができる。方法の1つは、発泡体研磨層に積層された可撓なマイクロセル状発泡体の平面層を伴うパッド全体を平坦成形型上に設置することである。加熱された上部成形型片が、次いで、所望の外形が恒久的にパッドに設定されるような温度、圧力、および時間で、パッドに圧縮される。言い換えると、上部成形型片は、パッドに押しつけられると、本明細書に説明されるチャネルおよび島状部を生成するように構成される。パッドをエンボス加工するための別の方法は、パッドの外形(例えば、チャネルおよび島状部)をマイクロセル状発泡体層のみにエンボス加工し、次いで、研磨発泡体層をマイクロセル状層上に積層することである。
【0065】
先行技術の研磨方法とは対照的に、本開示は、より高速、より安価、より低い廃棄率、より低い破損、かつ非平面ワークピースのより効果的な研磨を容易にする、システム、方法、およびデバイスを提供する。特に、開示されるパッドは、現在、非平面ワークピースを研磨するために使用されるものより少ないステップを含む、研磨プロセスを促進する。例えば、例示的実施形態では、単一研磨ステップが、N個の側面を有する非平面ワークピースを研磨するために使用される(Nは、2を上回り、多くの場合、N=4である)。対照的に、先行技術の研磨プロセスは、複数のステップ、例えば、N個の側面の非平面ワークピースを研磨するために、N+1個の研磨ステップおよび中間設定ステップを伴っていた。単一研磨ステップは、平坦プラテンを備える研磨機械内のキャリアの中にワークピースを装填するプロセスであって、平坦プラテンは、そこに取着された研磨パッドを有し、研磨パッドは、研磨パッドの研磨表面内にチャネルを備え、チャネル内に少なくとも1つの島状部を備える、プロセスと、ワークピースの表面の全部(すなわち、研磨パッドに面するワークピースの表面)を研磨するプロセスとを含んでもよい。
【0066】
いくつかの例示的実施形態では、研磨は、異なる研磨品質のパッドを使用する目的のために、2つ以上のステップにおいて行われてもよい。例えば、一次研磨ステップでは、比較的に粗い研磨用パッドが、使用されてもよく、最終研磨ステップでは、(相互に比較して)比較的に粗くないパッドが、使用されてもよい。一次研磨ステップは、所望の形態を達成しながら、ワークピースの表面上の全体的瑕疵を除去する。最終研磨は、規定の粗度を伴う鏡面仕上げをもたらすように構成されてもよい。本2つのパッド例では、例示的実施形態によると、2つの研磨ステップのみが、ワークピースが有する側面の数にかかわらず、ワークピースを研磨するために使用される。しかしながら、対照的に、4つの側面のワークピースの典型的研磨は、少なくとも6つの研磨ステップ(4つのブラシ+2つの異なるパッド)、可能性として、8つのステップ(4つのブラシ+1つのパッド+4つの異なるブラシ+1つの異なるパッド)を要する。一般的場合には、本明細書に開示される原理を使用する例示的実施形態では、X個の異なる研磨パッドを用いて研磨されるN個の側面の非平面ワークピースの場合、研磨ステップの総数は、Xである。例示的実施形態では、第1のパッドは、第1の研磨品質の層101を有してもよく、第2のパッドは、異なる研磨粒品質の層101を有してもよい。さらに、非平面ワークピース研磨のために構成された任意の2つの異なるパッドが、使用されてもよい。しかしながら、対照的に、先行技術研磨では、N個の側面の非平面ワークピースに対して、研磨ステップの数は、X×(N+1)または少なくともN+Xである。したがって、本開示のパッドを使用することによって、特に、複数の研磨ステップを伴うとき、先行技術の研磨と比較して、相当な時間が節約されることができる。
【0067】
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、ガラスワークピースの2つの側面を研磨することを想定するが、他の実施形態は、単一研磨パッドの使用および片側研磨、すなわち、研磨パッドにさらされた側面のみ、研磨することを想定することが強調される。したがって、ワークピースの全部を研磨することに関して本明細書で論じられる場合、これは、非平面部分および任意の平面部分を含む、研磨パッドに面するワークピースの全てを意味し得ることに留意されたい。同様に、例示的実施形態では、単一側面研磨機を使用すること、平坦ワークピース側面を遮蔽すること、および/または、研磨が所望されない側面に対して、非研磨表面を単に使用することによって、ワークピースの片側のみが研磨される。
【0068】
本開示は、ワークピースの表面全体にわたって、非平面ワークピースの均一研磨を提供するように構成された研磨パッドを教示する。これは、研磨パッドをワークピースに向かって押圧するために、過剰な力を使用せずに達成される。したがって、表面のより完全な研磨が、達成され得る。さらに、ガラス未加工材は、研磨プロセスの間にあまり操作されない。したがって、本明細書に開示される研磨システム、方法、およびデバイスは、結局不合格品として廃棄されることになる、あるいは(パッドの過剰な操作または過剰な力から)破損される部品の減少を促進する。
【0069】
それにもかかわらず、研磨パッドは、比較的に高速研磨時間を有するために十分に堅い材料から作製されることができる。これらは全て、ブラシまたはフラップまたは同様のものを使用せずに、行われることができる。例示的実施形態では、表面は全て(非平面、および、該当する場合、平面部分)、同時に、研磨される。別の例示的実施形態では、表面は全て、単一研磨ステップの間に研磨される。従来の方法とは対照的に、本明細書では、非平面ワークピースの非平面表面は全て、ワークピースの向きを変化させずに、研磨され得る。さらに、単一研磨媒体(開示される研磨パッド)が、複数の研磨媒体(例えば、ブラシおよび先行技術のパッド)の代わりに、非平面ワークピースを研磨するために使用されることができる。ワークピース片をキャリアの中に設定する時間を含め、10〜15片の1群の研磨は、合計10〜15分以内に行われることができる。これは、同一の結果を得るために55〜75分かかる、先行技術の研磨システムの4倍以上速い。さらに、研磨パッドがブラシまたはフラップより長い寿命を有するため、摩耗部品を交換する回数が少ない。例示的実施形態では、研磨パッドは、研磨されるワークピースあたりの総コストが安価である。
【0070】
例示的実施形態では、平面部分および非平面部分の研磨は、ワークピースの向きを(例えば、垂直から水平に)変化させずに、完了される。別の例示的実施形態では、平面部分および非平面部分の研磨は、中断せずに、完了される。したがって、非平面部分を有する表面を有するワークピースを研磨するための改良されたシステム、方法、およびデバイスが、本明細書に開示される。
【0071】
ここで
図4を参照すると、例示的実施形態では、研磨パッドで非平面カバーガラスの表面を研磨する方法400は、(a)非平面表面を備える非平面カバーガラスである非平面カバーガラスを提供すること(410)と、(b)パッドを提供すること(420)であって、パッドは、(i)サブ層であって、サブ層は、同心環状チャネルを備え、同心環状チャネルはさらに、同心環状チャネル内に島状部を備える、サブ層と、(ii)サブ層を被覆する研磨層であって、研磨層は、非平面カバーガラスの表面に接触し、それを研磨するように構成される、研磨層とを備える、ことと、(c)パッドを非平面表面に対して移動させること(430)とを含む。
【0072】
別の例示的実施形態では、ワークピースの非平面表面を研磨する方法が、提供され、非平面表面は、平面部分と、非平面部分とを備える。方法は、(a)研磨パッドを平面プラテンに添着すること(410および420)であって、研磨パッドは、ワークピースの長さ未満の半径方向幅を有する同心環状チャネルを備え、研磨パッドは、同心環状チャネル内に島状部を備える、ことと、(b)研磨パッドをワークピースに対して移動させ、ワークピースの非平面表面の平面部分および非平面部分の両方を研磨すること(430)とを含む。
【0073】
本明細書の本発明の例示的実施形態の詳細な説明は、種々の例示的実施形態を示し、現時点において、本発明の発明者らに公知の最良形態が、開示される。これらの例示的実施形態および形態は、当業者が本発明を実施することを可能にするために、十分に詳細に説明されるが、本発明の範囲、利用可能性、または構成をいかようにも限定することを意図するものではない。むしろ、以下の開示は、例示的実施形態および形態の実装、ならびに、当業者に公知または明白である任意の均等物形態または実施形態の両方を教示することが意図される。加えて、図に含まれるものも全て、同様に、当業者に公知または明白である任意の均等物形態または実施形態を利用する、例示的実施形態および形態の非限定的例証である。
【0074】
具体的に列挙されていないものに加え、本発明の実施において使用される構造、配列、用途、割合、要素、材料、または成分の他の組み合わせおよび/または修正も、様々であり得、または別様に、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の環境、製造仕様、設計パラメータ、または他の動作要件に特別に適合されることができ、本開示内に含まれることが意図される。
【0075】
具体的に注記されない限り、本明細書および特許請求の範囲における用語および語句は、一般に受け入れられている一般的意味または当業者によって使用される通常かつ慣用的意味が与えられることが本出願人によって意図される。これらの意味が異なる事例では、本明細書および特許請求の範囲における用語および語句は、最も広義の可能性として考えられる一般的意味が与えられるべきである。本明細書および特許請求の範囲における用語および語句は、最も広義の可能性として考えられる意味が与えられるべきである。任意の他の特別な意味が、任意の語句または語句に対して意図される場合、本明細書は、特別な意味を明確に述べ、かつ定義する。
【0076】
本開示の原理が、種々の実施形態において示されたが、特定の環境および動作要件に特別に適合される、実際に使用される構造、配列、割合、要素、材料、および成分の多くの修正が、本開示の原理および範囲から逸脱することなく、使用されてもよい。これらおよび他の変更または修正は、本開示の範囲内に含まれることが意図され、以下の特許請求の範囲に表され得る。
【0077】
本開示は、種々の実施形態を参照して説明された。しかしながら、当業者は、種々の修正および変更が、本開示の範囲から逸脱することなく、行われることができることを理解する。故に、本明細書は、限定的意味ではなく、例証であると見なされるものとし、全てのそのような修正は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。同様に、利点、他の長所、および問題の解決策が、種々の実施形態に関して前述された。しかしながら、利点、長所、問題の解決策、ならびに、任意の利点、長所、または解決策を生じさせる、あるいはより顕著となり得る、任意の要素(単数または複数)は、任意または全ての請求項の重要、必須、あるいは不可欠な特徴としても、重要、必須、あるいは不可欠な要素としても解釈されるものではない。
【0078】
本明細書で使用される場合、用語「comprises(〜を備える)」、「comprising(〜を備える)」、またはその任意の他の変形例は、要素の一覧を備える、プロセス、方法、物品、または装置が、それらの要素のみを含むだけではなく、そのようなプロセス、方法、物品、または装置に対して明示的に列挙されない、あるいは固有ではない他の要素を含み得るように、非排他的包括を包含することが意図される。また、本明細書で使用される場合、用語「coupled(連結される)」、「coupling(連結する)」、またはその任意の他の変形例は、物理的接続、電気的接続、磁気的接続、光学的接続、通信的接続、機能的接続、および/または任意の他の接続を包含することが意図される。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」に類似する用語が、特許請求の範囲において使用されるとき、語句は、(1)Aのうちの少なくとも1つ、(2)Bのうちの少なくとも1つ、(3)Cのうちの少なくとも1つ、(4)Aのうちの少なくとも1つおよびBのうちの少なくとも1つ、(5)Bのうちの少なくとも1つおよびCのうちの少なくとも1つ、(6)Aのうちの少なくとも1つおよびCのうちの少なくとも1つ、または(7)Aのうちの少なくとも1つ、Bのうちの少なくとも1つ、およびCのうちの少なくとも1つのうちのいずれかを意味することが意図される。
【0079】
本明細書に提示される特許請求の範囲は、米国特許庁要件の典型である、単一項従属形式であることを理解される。それにもかかわらず、誤解を避けるために、かつ米国外での出願のために、請求項が、1つの請求項に従属して表される場合、全ての介在する請求項に従属するものと見なされるべきであることを理解されたい。