【0072】
本発明により、下記の各態様が得られる。
(態様1)
デバイスであって、
長手状の自己拡張部材を含み、
その自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の脈管または導管内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、複数のセル構造体を有し、
前記自己拡張部材は、近位端を有する近位端部と、筒状を成す本体部とを有し、
前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延びる一方、前記近位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
前記複数のセル構造体は、前記自己拡張部材が前記第1公称直径から最初に半径方向に約0.5mm拡張する初期直径拡張範囲内においては、前記自己拡張部材が半径方向に1mm拡張することを想定した場合に、前記自己拡張部材に作用する半径方向力が減少する量の、前記自己拡張部材の全長にわたる合計値が、約−1.5Nから約−3.5Nまでの範囲内となるとともに、前記初期直径拡張範囲に後続する直径範囲内においては、前記自己拡張部材が半径方向に1mm拡張することを想定した場合に、前記自己拡張部材に作用する半径方向力が減少する量の、前記自己拡張部材の全長にわたる合計値が、約−0.10Nから約−0.50Nまでの範囲内となる寸法特性および材料特性を有するデバイス。
(態様2)
態様1に記載のデバイスであって、前記長手状の自己拡張部材は、前記第2公称直径の最大設計値を有し、その最大設計値まで前記自己拡張部材が拡張したとき、その自己拡張部材に作用する半径方向力は、0より大きいデバイス。
(態様3)
態様1に記載のデバイスであって、前記近位端部において最も外側に位置する複数のセル構造体は、前記本体部に位置する複数のセル構造体のストラットの断面積より大きい断面積を有するストラットを有し、
前記本体部に位置するストラットの厚さ寸法の、幅寸法に対する比率は、1より大きいデバイス。
(態様4)
態様3に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するストラットの厚さ寸法の、幅寸法に対する比率は、2.0より大きいデバイス。
(態様5)
態様3に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するストラットの厚さ寸法の、幅寸法に対する比率は、約1.25と約1.75との間の範囲内にあるデバイス。
(態様6)
態様1に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するセル構造体の寸法特性および材料特性は、前記本体部が部分的に拡張している状態で、前記本体部が、単位長さ当たりに、約0.020N/mmと約0.050N/mmとの範囲内にある半径方向力を発生させることを可能にするデバイス。
(態様7)
態様1に記載のデバイスであって、前記近位端部において最も外側に位置する複数のセル構造体は、最も近位寄りに位置する複数の直線ウォール・セグメントを有し、
それら直線ウォール・セグメントは、2次元平面展開図で見ると、第1および第2の、実質的に直線的である複数の直線レール・セグメントを形成し、
各直線レール・セグメントは、前記自己拡張部材のうちの、前記最も近位寄りの端上にあるかまたはそれに近接する位置から、前記本体部上にある遠位位置または前記本体部に近接する遠位位置まで延びているデバイス。
(態様8)
態様1に記載のデバイスであって、さらに、
前記自己拡張部材と一体的に形成されるとともに、その自己拡張部材の前記近位端から近位方向に延びるワイヤ・セグメントと、
そのワイヤ・セグメントの周囲に配置された内部空洞を有するコイルと
を含み、
そのコイルは、第1密巻きセグメントと、第2疎巻きセグメントであって少なくとも1つのギャップを有するものとを有し、
そのギャップは、接合剤を前記内部空洞内に導入するのに十分であり、
前記ワイヤ・セグメントの近位端は、前記コイルの前記第2疎巻きセグメントの前記内部空洞内の前記接合剤を用いて送給ワイヤの遠位端に連結されているデバイス。
(態様9)
態様8に記載のデバイスであって、前記接合剤は、半田であるデバイス。
(態様10)
態様8に記載のデバイスであって、前記接合剤は、接着剤であるデバイス。
(態様11)
態様8に記載のデバイスであって、前記送給ワイヤの遠位端と前記ワイヤ・セグメントの近位端とは、オーバラップ部を有し、そのオーバラップ部の長さは、約0.75mmと約1.0mmとの間の範囲内にあるデバイス。
(態様12)
態様8に記載のデバイスであって、前記ワイヤ・セグメントは、第1長さ寸法を有し、
前記コイルは、第2長さ寸法を有し、
前記第1長さ寸法は、前記第2長さ寸法に等しいデバイス。
(態様13)
態様1に記載のデバイスであって、さらに、前記本体部に対して遠位寄りに位置する遠位端部を含み、
その遠位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の前記長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びているデバイス。
(態様14)
態様1に記載のデバイスであって、前記複数のセル構造体は、各々、概して長軸方向に延びる複数の波状エレメントから構成されており、
それら波状エレメントのうち互いに隣接するもの同士は、互いに斜めに並ぶように対角的に配列された複数のセル構造体を形成するように互いに連結されているデバイス。
(態様15)
デバイスであって、
長手状の自己拡張部材を含み、
その自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の脈管または導管内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、複数のセル構造体を有し、
前記自己拡張部材は、近位端部と、筒状を成す本体部と、遠位端部とを有し、
前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延びる一方、前記近位端部および前記遠位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
前記複数のセル構造体は、前記自己拡張部材が前記第1公称直径から最初に半径方向に約0.5mm拡張する初期直径拡張範囲内においては、前記自己拡張部材が半径方向に1mm拡張することを想定した場合に、前記自己拡張部材に作用する半径方向力が減少する量の、前記自己拡張部材の全長にわたる合計値が、約−1.5Nから約−3.5Nまでの範囲内となるとともに、前記初期直径拡張範囲に後続する直径範囲内においては、前記自己拡張部材が半径方向に1mm拡張することを想定した場合に、前記自己拡張部材に作用する半径方向力が減少する量の、前記自己拡張部材の全長にわたる合計値が、約−0.10Nから約−0.50Nまでの範囲内となる寸法特性および材料特性を有するデバイス。
(態様16)
態様15に記載のデバイスであって、前記長手状の自己拡張部材は、前記第2公称直径の最大設計値を有し、その最大設計値まで前記自己拡張部材が拡張したとき、その自己拡張部材に作用する半径方向力は、0より大きいデバイス。
(態様17)
態様15に記載のデバイスであって、前記近位端部において最も外側に位置する複数のセル構造体は、最も近位寄りに位置する複数の直線ウォール・セグメントを有し、
それら直線ウォール・セグメントは、2次元平面展開図で見ると、第1および第2の、実質的に直線的である複数の直線レール・セグメントを形成し、
各直線レール・セグメントは、前記自己拡張部材のうちの、前記最も近位寄りの端上にあるかまたはそれに近接する位置から、前記本体部上にある遠位位置または前記本体部に近接する遠位位置まで延びているデバイス。
(態様18)
塞栓を回収する塞栓回収デバイスであって、
長手状の自己拡張部材を含み、
その自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の前記体内導管または脈管内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、各々、概して長軸方向に延びる複数の波状エレメントを、それらのうち互いに隣接する波状エレメント同士が、互いに斜めに並ぶように対角的に配列された複数のセル構造体を形成するように互いに連結された状態で有しており、
前記自己拡張部材は、近位端部と、筒状を成す本体部と、遠位端部とを有し、
前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延びる一方、前記近位端部および前記遠位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
前記近位端部において最も外側に位置するセル構造体は、最も近位寄りに位置する複数の直線ウォール・セグメントである最近位直線ウォール・セグメントを有し、それら最近位直線ウォール・セグメントは、2次元平面展開図で見ると、第1および第2の、実質的に直線的である複数の直線レール・セグメントを形成し、
それら直線レール・セグメントは、それぞれ、前記自己拡張部材のうちの、前記最も近位寄りの端上にあるかまたはそれに近接する位置から、前記筒状を成す本体部上にある遠位位置または前記本体部に近接する位置まで延びており、
当該塞栓回収デバイスは、さらに、
前記自己拡張部材のうちの、前記最も近位寄りの端に連結され、近位方向に延びる長手状のフレキシブルな第1ワイヤを含む塞栓回収デバイス。
(態様19)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、さらに、前記自己拡張部材のうちの、最も遠位寄りの端に対して遠位方向に延びる長手状のワイヤ・セグメントを含む塞栓回収デバイス。
(態様20)
態様19に記載の塞栓回収デバイスであって、前記長手状のワイヤ・セグメントは、非外傷性の先端部を含む塞栓回収デバイス。
(態様21)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、前記複数のセル構造体のうち、最も近位寄りに位置するものは、2次元平面展開図で見ると、実質的にダイアモンド形状を有する塞栓回収デバイス。
(態様22)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、前記複数のセル構造体のうち、最も近位寄りに位置するものは、2次元平面展開図で見ると、実質的にダイアモンド形状を有するとともに、第1および第2の内側レールを有し、
それら第1および第2の内側レールは、前記第1および第2の直線レール・セグメントとの間でそれぞれ、約30.0度から約45.0度までの範囲内の角度を成す塞栓回収デバイス。
(態様23)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、前記複数のセル構造体のうち、最も近位寄りに位置するものは、2次元平面展開図で見ると、実質的にダイアモンド形状を有するとともに、第1および第2の内側レールを有し、
それら第1および第2の内側レールは、前記第1および第2の直線レール・セグメントとの間でそれぞれ、約30.0度から約45.0度までの範囲内の角度を成すとともに、曲線コネクタを介して前記第1および第2の直線レール・セグメントに連結される塞栓回収デバイス。
(態様24)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、連続的である前記第1および第2の直線レール・セグメントは、互いに同じ長さを有する塞栓回収デバイス。
(態様25)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、前記最近位直線ウォール・セグメントは、幅寸法と厚さ寸法とのうちの少なくとも一方に関し、前記自己拡張部材に位置する前記波状エレメントより大きい塞栓回収デバイス。
(態様26)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、前記半径方向拡張状態において、前記筒状を成す本体部は、第1領域と第2領域とを有し、その第2領域は、前記第1領域より大きい直径を有する塞栓回収デバイス。
(態様27)
態様26に記載の塞栓回収デバイスであって、前記第2領域の直径は、前記第1領域の直径より約25.0−約35.0%大きい塞栓回収デバイス。
(態様28)
態様26に記載の塞栓回収デバイスであって、前記第2領域は、前記第1領域に対して遠位寄りに位置する塞栓回収デバイス。
(態様29)
態様26に記載の塞栓回収デバイスであって、前記第2領域は、前記筒状を成す本体部の遠位端に位置する塞栓回収デバイス。
(態様30)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、前記自己拡張部材のうちの少なくとも一部は、放射線不透過材料で被覆されている塞栓回収デバイス。
(態様31)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、さらに、前記自己拡張部材のうちの、最も近位寄りの端および最も遠位寄りの端に位置するかまたはそれら端の近傍位置に位置する放射線不透過マーカを含む塞栓回収デバイス。
(態様32)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、前記半径方向拡張状態において、前記長手状の第1ワイヤと連続的な前記第1および第2の直線レール・セグメントとの間のテーパ角は、2次元平面展開図で見ると、約30.0度と約40.0度との間の範囲内にある塞栓回収デバイス。
(態様33)
態様19に記載の塞栓回収デバイスであって、前記長手状のフレキシブル・ワイヤは、テーパ部を有するとともに、コイル構造体によって包囲されている塞栓回収デバイス。
(態様34)
態様33に記載の塞栓回収デバイスであって、前記コイル構造体は、放射線不透過材料を有する塞栓回収デバイス。
(態様35)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、前記筒状を成す本体部の長さは、前記近位端部と前記遠位端部とのうちの一方の長さより約2.5−約3.5倍大きい塞栓回収デバイス。
(態様36)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、前記近位端部および前記遠位端部に位置するセル構造体のサイズは、前記筒状を成す本体部に位置するセル構造体のサイズより概して大きい塞栓回収デバイス。
(態様37)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、さらに、前記第1および第2の直線レール・セグメントのうちの一方に連結され、近位方向に延びる長手状の第2ワイヤを含む塞栓回収デバイス。
(態様38)
態様18に記載の塞栓回収デバイスであって、さらに、
前記第1直線レール・セグメントに連結され、近位方向に延びる長手状の第2ワイヤと、
前記第2直線レール・セグメントに連結され、近位方向に延びる長手状の第3ワイヤと
を含む塞栓回収デバイス。
(態様39)
態様38に記載の塞栓回収デバイスであって、前記第2ワイヤは、前記第1直線レール・セグメントの遠位端またはそれの近傍位置において連結され、
前記第3ワイヤは、前記第2直線レール・セグメントの遠位端またはそれの近傍位置において連結される塞栓回収デバイス。
(態様40)
塞栓を回収する塞栓回収デバイスであって、
長手状の自己拡張部材を含み、
その自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の前記体内導管または脈管内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、複数のセル構造体を有し、
前記自己拡張部材は、近位端を有する近位端部と、筒状を成す本体部と、遠位端を有する遠位端部とを有し、
前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延びる一方、前記近位端部および前記遠位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
前記近位端部において最も外側に位置するセル構造体は、最も近位寄りに位置する複数の直線ウォール・セグメントである最近位直線ウォール・セグメントを有し、
それら最近位直線ウォール・セグメントは、2次元平面展開図で見ると、第1および第2の、実質的に直線的である複数の直線レール・セグメントを形成し、それら直線レール・セグメントは、それぞれ、前記自己拡張部材のうちの、前記最も近位寄りの端上にあるかまたはそれに近接する位置から、前記筒状を成す本体部上にある遠位位置または前記本体部に近接する遠位位置まで延びており、
当該塞栓回収デバイスは、さらに、
前記自己拡張部材のうちの、前記最も近位寄りの端に連結され、近位方向に延びる長手状のフレキシブルな第1ワイヤを含む塞栓回収デバイス。
(態様41)
塞栓を回収する塞栓回収デバイスであって、
長手状の自己拡張部材を含み、
その自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の前記体内導管または脈管内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、各々、概して長軸方向に延びる複数の波状エレメントを、それらのうち互いに隣接する波状エレメント同士が、互いに斜めに並ぶように対角的に配列された複数のセル構造体を形成するように互いに連結された状態で有しており、
前記自己拡張部材は、筒状部と遠位端部とを有し、
前記筒状部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延びる一方、前記遠位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
最も外側に位置するセル構造体は、前記筒状部において、複数の、最も近位寄りに位置する端点を有しており、
前記自己拡張部材のうちの、最も近位寄りに位置する複数の端点のうちの一つまたは複数は、近位方向に延びる長手状のフレキシブルなワイヤを有し、そのワイヤは、前記自己拡張部材に連結されている塞栓回収デバイス。
(態様42)
態様41に記載の塞栓回収デバイスであって、さらに、前記自己拡張部材のうちの、最も遠位寄りの端から遠位方向に延びる長手状のワイヤ・セグメントを含む塞栓回収デバイス。
(態様43)
態様42に記載の塞栓回収デバイスであって、前記長手状のワイヤ・セグメントは、非外傷性の先端部を含む塞栓回収デバイス。
(態様44)
態様41に記載の塞栓回収デバイスであって、前記複数のセル構造体のうち、最も近位寄りに位置するものは、2次元平面展開図で見ると、ポリゴン形状を有する塞栓回収デバイス。
(態様45)
態様41に記載の塞栓回収デバイスであって、前記複数のセル構造体のうち、最も近位寄りに位置する最近位セル構造体は、2次元平面展開図で見ると、ポリゴン形状を有し、
各最近位セル構造体は、共に、実質的に直線的である第1および第2の外側ストラットと、共に、実質的に直線的である第1および第2の内側ストラットとを有し、
前記第1および第2の内側ストラットは、2次元平面展開図で見ると、前記第1および第2の外側ストラットとの間でそれぞれ、約30.0度から約45.0度までの範囲内の角度を成す塞栓回収デバイス。
(態様46)
態様41に記載の塞栓回収デバイスであって、前記複数のセル構造体のうち、最も近位寄りに位置する最近位セル構造体は、2次元平面展開図で見ると、ポリゴン形状を有し、
各最近位セル構造体は、共に、実質的に直線的である第1および第2の外側ストラットと、共に、実質的に直線的である第1および第2の内側ストラットとを有し、
前記第1および第2の内側ストラットは、2次元平面展開図で見ると、前記第1および第2外側のストラットとの間でそれぞれ、約30.0度から約45.0度までの範囲内の角度を成すとともに、曲線コネクタを介して前記第1および第2の外側ストラットに連結される塞栓回収デバイス。
(態様47)
態様41に記載の塞栓回収デバイスであって、前記複数の最近位直線セル構造体のうちの少なくとも一つは、少なくとも一つのストラットであって、幅寸法と厚さ寸法とのうちの少なくとも一方に関し、前記自己拡張部材の前記筒状部に位置する曲線ストラットより大きい塞栓回収デバイス。
(態様48)
態様41に記載の塞栓回収デバイスであって、前記半径方向拡張状態において、前記筒状部は、第1領域と第2領域とを有し、その第2領域は、前記第1領域より大きい直径を有する塞栓回収デバイス。
(態様49)
態様48に記載の塞栓回収デバイスであって、前記第2領域の直径は、前記第1領域の直径より約25.0−約35.0%大きい塞栓回収デバイス。
(態様50)
態様48に記載の塞栓回収デバイスであって、前記第2領域は、前記第1領域に対して遠位寄りに位置する塞栓回収デバイス。
(態様51)
態様48に記載の塞栓回収デバイスであって、前記第2領域は、前記筒状部の遠位端に位置する塞栓回収デバイス。
(態様52)
態様42に記載の塞栓回収デバイスであって、前記長手状のワイヤ・セグメントは、テーパ部を有するとともに、コイル構造体によって包囲されている塞栓回収デバイス。
(態様53)
態様52に記載の塞栓回収デバイスであって、前記コイル構造体は、放射線不透過材料を有する塞栓回収デバイス。
(態様54)
態様41に記載の塞栓回収デバイスであって、前記遠位端部に位置するセル構造体のサイズは、前記筒状部に位置するセル構造体のサイズより概して大きい塞栓回収デバイス。
(態様55)
キットであって、
長手状のフレキシブルなワイヤを含み、
そのワイヤは、近位端および遠位端を有し、その遠位端に長手状の自己拡張部材が連結されており、
前記自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の塞栓の存在部位内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、各々、概して長軸方向に延びる複数の波状エレメントを、それらのうち互いに隣接する波状エレメント同士が、互いに斜めに並ぶように対角的に配列された複数のセル構造体を形成するように互いに連結された状態で有しており、
前記自己拡張部材は、近位端部と、筒状を成す本体部と、遠位端部とを有し、
前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延びる一方、前記近位端部および前記遠位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
前記近位端部において最も外側に位置するセル構造体は、最も近位寄りに位置する複数の直線ウォール・セグメントである最近位直線ウォール・セグメントを有し、
それら最近位直線ウォール・セグメントは、2次元平面展開図で見ると、第1および第2の、実質的に直線的である複数の直線レール・セグメントを形成し、
それら直線レール・セグメントは、それぞれ、前記自己拡張部材のうちの、前記最も近位寄りの端上にあるかまたはそれに近接する位置から、前記筒状を成す本体部上にある遠位位置または前記本体部に近接する遠位位置まで延びており、
前記長手状のワイヤおよび前記自己拡張部材は、互いに連結されている状態で、第1長さ寸法を有しており、
当該キットは、さらに、
送給カテーテルを有し、
その送給カテーテルは、第2長さ寸法を有するとともに、前記患者の前記脈管または体内導管内を誘導されるために十分な柔軟性を有し、
前記送給カテーテルは、近位端と、遠位端と、内腔とを有し、
その内腔は、前記非拡張状態にある前記自己拡張部材を収容するのに十分な直径であって、前記非拡張状態にある前記自己拡張部材を、前記送給カテーテルの前記近位端から前記遠位端まで移動させることを可能にするものを有し、
前記第2長さ寸法は、前記第1長さ寸法より短く、それにより、前記自己拡張部材が前記送給カテーテルの前記遠位端を越えて遠位方向に移動することが可能となり、それにより、前記自己拡張部材が、前記拡張状態となるように展開され、
前記送給カテーテルの前記遠位端および前記自己拡張部材は、前記自己拡張部材が前記送給カテーテルの前記遠位端の外側において部分的にまたは完全に展開される場合に、前記自己拡張部材が近位方向に進行して前記送給カテーテルの前記内腔内に格納されることを可能にするように構成されているキット。
(態様56)
患者の管腔から塞栓を除去する塞栓除去方法であって、
送給カテーテルを前進させる工程であって、その送給カテーテルは、患者の頭蓋内脈管内において前記塞栓が存在する部位に対する近位端および遠位端を有する内腔を有し、それにより、前記内腔の前記遠位端が、前記塞栓に対して遠位側に位置し、前記内腔は、第1長さ寸法を有するものと、
前記送給カテーテルの前記内腔の前記近位端内に塞栓回収デバイスを導入するとともに、長手状の自己拡張部材を前記内腔の前記遠位端まで前進させる工程と
を含み、
前記塞栓回収デバイスは、長手状のフレキシブルなワイヤを有し、
そのワイヤは、近位端および遠位端を有し、その遠位端に前記自己拡張部材が連結されており、
前記自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の体内導管または脈管内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、各々、概して長軸方向に延びる複数の波状エレメントを、それらのうち互いに隣接する波状エレメント同士が、互いに斜めに並ぶように対角的に配列された複数のセル構造体を形成するように互いに連結された状態で有しており、
前記自己拡張部材は、近位端部と、筒状を成す本体部と、遠位端部とを有し、
前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延びる一方、前記近位端部および前記遠位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
前記近位端部において最も外側に位置するセル構造体は、最も近位寄りに位置する複数の直線ウォール・セグメントである最近位直線ウォール・セグメントを有し、
それら最近位直線ウォール・セグメントは、2次元平面展開図で見ると、第1および第2の、実質的に直線的である複数の直線レール・セグメントを形成し、
それら直線レール・セグメントは、それぞれ、前記自己拡張部材のうちの、前記最も近位寄りの端上にあるかまたはそれに近接する位置から、前記筒状を成す本体部上にある遠位位置または前記本体部に近接する遠位位置まで延びており、
前記長手状のワイヤおよび前記自己拡張部材は、互いに連結されている状態で、前記第1長さ寸法より長い第2長さ寸法を有しており、
当該塞栓除去方法は、さらに、
前記送給カテーテルを、前記複数のセル構造体のうちの少なくとも一つが前記塞栓のうちの少なくとも一部を捕捉するように前記自己拡張部材が展開するのに十分であるように近位方向に後退させる工程と、
記送給カテーテルおよび前記自己拡張部材を、近位方向に後退させて患者の体外に抜去する工程と
を含む塞栓除去方法。
(態様57)
態様56に記載の塞栓除去方法であって、さらに、
前記送給カテーテルおよび前記自己拡張部材が近位方向に後退させられて患者の体外に抜去されるのに先立ち、前記自己拡張部材を部分的にまたは完全に前記送給カテーテルの前記内腔内に格納する工程を含む塞栓除去方法。
(態様58)
患者の管腔から塞栓を除去する塞栓除去方法であって、
送給カテーテルを前進させる工程であって、その送給カテーテルは、患者の頭蓋内脈管内において前記塞栓が存在する部位に対する近位端および遠位端を有する内腔を有し、それにより、前記内腔の前記遠位端が、前記塞栓に対して遠位側に位置し、それにより、前記塞栓を通過する灌流通路であって、前記塞栓を通過する血流を生成するものを、ある長さの時間、形成し、前記内腔は、第1長さ寸法を有するものと、
前記送給カテーテルの前記内腔の前記近位端内に塞栓回収デバイスを導入するとともに、長手状の自己拡張部材を前記内腔の前記遠位端まで前進させる工程であって、前記塞栓回収デバイスは、長手状のフレキシブル・ワイヤを有し、そのフレキシブル・ワイヤは、近位端および遠位端を有し、その遠位端に前記自己拡張部材が連結されており、前記長手状のフレキシブル・ワイヤおよび前記自己拡張部材は、互いに連結されている状態で、前記第1長さ寸法より長い第2長さ寸法を有しているものと、
前記時間の経過後、前記自己拡張部材を前記塞栓内において展開し、それにより、前記自己拡張部材が前記塞栓のうちの少なくとも一部を捕捉する工程であって、前記時間の長さは、前記血流が前記塞栓に作用し、それにより、その塞栓が前記自己拡張部材よって捕捉されることを容易にするのに十分な長さであるものと、
前記送給カテーテルおよび前記自己拡張部材を、近位方向に後退させて患者の体外に抜去する工程と
を含む塞栓除去方法。
(態様59)
デバイスであって、
長手状の自己拡張部材を含み、
その自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の前記体内導管または脈管内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、複数のセル構造体を有し、
前記自己拡張部材は、近位端を有する近位端部と、筒状を成す本体部と、遠位端を有する遠位端部とを有し、
前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延びる一方、前記近位端部および前記遠位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
前記近位端部において最も外側に位置するセル構造体は、最も近位寄りに位置する複数の直線ウォール・セグメントである最近位直線ウォール・セグメントを有し、
それら最近位直線ウォール・セグメントは、2次元平面展開図で見ると、第1および第2の、実質的に直線的である複数の直線レール・セグメントを形成し、
それら直線レール・セグメントは、それぞれ、前記自己拡張部材のうちの、前記最も近位寄りの端上にあるかまたはそれに近接する位置から、前記筒状を成す本体部上にある遠位位置または前記本体部に近接する遠位位置まで延びているデバイス。
(態様60)
態様59に記載のデバイスであって、前記自己拡張部材は、その自己拡張部材の全体長さのうちの少なくとも一部であって前記近位端と前記遠位端との間に位置するものに沿って延びる長手状のスリットを有するデバイス。
(態様61)
態様60に記載のデバイスであって、前記スリットは、前記近位端と前記遠位端との間を前記自己拡張部材の全長にわたって延びるデバイス。
(態様62)
態様60に記載のデバイスであって、前記スリットは、前記自己拡張部材の長さのうちの少なくとも一部に沿って前記自己拡張部材の長軸に対して斜め方向に延びており、それにより、前記自己拡張部材の全周のうちの少なくとも一部に沿って延びるらせんを形成するデバイス。
(態様63)
態様60に記載のデバイスであって、前記スリットは、前記自己拡張部材の長さのうちの少なくとも一部に沿って前記自己拡張部材の長軸に対して斜め方向に延びており、それにより、少なくとも前記自己拡張部材の全周に沿って延びるらせんを形成するデバイス。
(態様64)
態様60に記載のデバイスであって、前記スリットは、いずれかの直線レール・セグメントの遠位端から延び出すか、または、いずれかの直線レール・セグメントの遠位端に遠位寄りに隣接する点から延び出すデバイス。
(態様65)
態様64に記載のデバイスであって、前記スリットは、前記自己拡張部材の長さのうちの少なくとも一部に沿って前記自己拡張部材の長軸に対して斜め方向に延びており、それにより、前記自己拡張部材の全周のうちの少なくとも一部に沿って延びるらせんを形成するデバイス。
(態様66)
態様64に記載のデバイスであって、前記スリットは、前記自己拡張部材の長さのうちの少なくとも一部に沿って前記自己拡張部材の長軸に対して斜め方向に延びており、それにより、少なくとも前記自己拡張部材の全周に沿って延びるらせんを形成するデバイス。
(態様67)
態様59に記載のデバイスであって、前記自己拡張部材は、各々、概して長軸方向に延びる複数の波状エレメントを有し、それら波状エレメントのうち互いに隣接するもの同士は、前記複数のセル構造体を形成するように互いに連結されているデバイス。
(態様68)
態様67に記載のデバイスであって、前記互いに隣接する波状エレメント同士は、前記複数のセル構造体が互いに斜めに並ぶように対角的に配置されるように、互いに連結されるデバイス。
(態様69)
態様59に記載のデバイスであって、さらに、前記自己拡張部材のうちの、最も近位寄りの端に連結され、近位方向に延びる長手状のフレキシブル・ワイヤを含むデバイス。
(態様70)
態様69に記載のデバイスであって、さらに、前記自己拡張部材のうちの、最も遠位寄りの端に連結され、遠位方向に延びる長手状のワイヤ・セグメントを含むデバイス。
(態様71)
態様59に記載のデバイスであって、前記自己拡張部材の前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記本体部の外周に沿って、互いに概して対称的に並んでおり、それらセル構造体の、製造時における長さ寸法の、幅寸法に対する比率は、約2.0より大きいデバイス。
(態様72)
態様59に記載のデバイスであって、前記自己拡張部材の前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記本体部の外周に沿って、互いに概して対称的に並んでおり、それらセル構造体の長さ寸法の、幅寸法に対する比率は、前記自己拡張部材の前記半径方向拡張状態で、約1.25より大きいデバイス。
(態様73)
態様59に記載のデバイスであって、前記第1および第2の直線レール・セグメントは、同じ長さを有するデバイス。
(態様74)
態様59に記載のデバイスであって、前記最近位直線ウォール・セグメントは、幅寸法と厚さ寸法とのうちの少なくとも一方に関し、前記自己拡張部材の他の部位に位置するウォール・セグメントより大きいデバイス。
(態様75)
態様59に記載のデバイスであって、前記半径方向拡張状態において、前記筒状を成す本体部は、第1領域と第2領域とを有し、その第2領域は、前記第1領域より大きい直径を有するデバイス。
(態様76)
態様75に記載のデバイスであって、前記第2領域の直径は、前記第1領域の直径より約25.0−約35.0%大きいデバイス。
(態様77)
態様75に記載のデバイスであって、前記第2領域は、前記第1領域に対して遠位寄りに位置するデバイス。
(態様78)
態様75に記載のデバイスであって、前記第2領域は、前記筒状を成す本体部の遠位端に位置するデバイス。
(態様79)
態様59に記載のデバイスであって、前記自己拡張部材のうちの少なくとも一部は、放射線不透過材料で被覆されているデバイス。
(態様80)
態様59に記載のデバイスであって、さらに、前記自己拡張部材のうちの、最も近位寄りの端および最も遠位寄りの端に位置するかまたはそれら端の近傍位置に位置する放射線不透過マーカを含むデバイス。
(態様81)
態様69に記載のデバイスであって、前記半径方向拡張状態において、前記長手状のフレキシブル・ワイヤと前記第1および第2の直線レール・セグメントとの間のテーパ角は、2次元平面展開図で見ると、約30.0度と約40.0度との間の範囲内にあるるデバイス。
(態様82)
態様69に記載のデバイスであって、前記長手状のフレキシブル・ワイヤは、テーパ部を有するとともに、コイル構造体によって包囲されているデバイス。
(態様83)
態様82に記載のデバイスであって、前記コイル構造体は、放射線不透過材料を有するデバイス。
(態様84)
態様59に記載のデバイスであって、前記筒状を成す本体部の長さは、前記近位端部と前記遠位端部とのうちの一方の長さより約2.5−約3.5倍大きいデバイス。
(態様85)
態様59に記載のデバイスであって、前記近位端部および前記遠位端部に位置するセル構造体のサイズは、前記筒状を成す本体部に位置するセル構造体のサイズより概して大きいデバイス。
(態様86)
態様59に記載のデバイスであって、さらに、前記第1および第2の直線レール・セグメントのうちの一方に連結され、近位方向に延びる長手状の第2ワイヤを含むデバイス。
(態様87)
態様59に記載の塞栓回収デバイスであって、さらに、
前記第1直線レール・セグメントに連結され、近位方向に延びる長手状の第2ワイヤと、
前記第2直線レール・セグメントに連結され、近位方向に延びる長手状の第3ワイヤと
を含むデバイス。
(態様88)
態様87に記載のデバイスであって、前記第2ワイヤは、前記第1直線レール・セグメントの遠位端またはそれの近傍位置において連結され、
前記第3ワイヤは、前記第2直線レール・セグメントの遠位端またはそれの近傍位置において連結されるデバイス。
(態様89)
態様59に記載のデバイスであって、前記複数のセル構造体は、前記自己拡張部材が前記非拡張状態と前記半径方向拡張状態との間を遷移するにつれて、前記自己拡張部材のねじれ動作を誘発するように配列されているデバイス。
(態様90)
キットであって、
長手状のフレキシブルなワイヤを含み、
そのワイヤは、近位端および遠位端を有し、その遠位端に長手状の自己拡張部材が連結されており、
前記自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の体内導管または脈管内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、複数のセル構造体を有し、
前記自己拡張部材は、近位端を有する近位端部と、筒状を成す本体部と、遠位端を有する遠位端部とを有し、
前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延びる一方、前記近位端部および前記遠位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
前記近位端部において最も外側に位置するセル構造体は、最も近位寄りに位置する複数の直線ウォール・セグメントである最近位直線ウォール・セグメントを有し、
それら最近位直線ウォール・セグメントは、2次元平面展開図で見ると、第1および第2の、実質的に直線的である複数の直線レール・セグメントを形成し、
それら直線レール・セグメントは、それぞれ、前記自己拡張部材のうちの、前記最も近位寄りの端上にあるかまたはそれに近接する位置から、前記筒状を成す本体部上にある遠位位置または前記本体部に近接する遠位位置まで延びており、
前記長手状のワイヤおよび前記自己拡張部材は、互いに連結されている状態で、第1長さ寸法を有しており、
当該キットは、さらに、
送給カテーテルを有し、
その送給カテーテルは、第2長さ寸法を有するとともに、前記患者の前記脈管または体内導管内を誘導されるために十分な柔軟性を有し、
前記送給カテーテルは、近位端と、遠位端と、内腔とを有し、
その内腔は、前記非拡張状態にある前記自己拡張部材を収容するのに十分な直径であって、前記非拡張状態にある前記自己拡張部材を、前記送給カテーテルの前記近位端から前記遠位端まで移動させることを可能にするものを有し、
前記第2長さ寸法は、前記第1長さ寸法より短く、それにより、前記自己拡張部材が前記送給カテーテルの前記遠位端を越えて遠位方向に移動することが可能となり、それにより、前記自己拡張部材が、前記拡張状態となるように展開され、
前記送給カテーテルの前記遠位端および前記自己拡張部材は、前記自己拡張部材が前記送給カテーテルの前記遠位端の外側において部分的にまたは完全に展開される場合に、前記自己拡張部材が近位方向に進行して前記送給カテーテルの前記内腔内に格納されることを可能にするように構成されているキット。
(態様91)
態様90に記載のキットであって、前記自己拡張部材は、その自己拡張部材の全体長さのうちの少なくとも一部であって前記近位端と前記遠位端との間に位置するものに沿って延びる長手状スリットを有するキット。
(態様92)
デバイスであって、
長手状の自己拡張部材を含み、
その自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の脈管または導管内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、複数のセル構造体を有し、
前記自己拡張部材は、近位端を有する近位端部と、筒状を成す本体部とを有し、
前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延びる一方、前記近位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
前記近位端部において最も外側に位置する複数のセル構造体は、前記本体部に位置する複数のセル構造体のストラットの断面積より大きい断面積を有するストラットを有し、
前記本体部に位置するストラットの厚さ寸法の、幅寸法に対する比率は、1より大きいデバイス。
(態様93)
態様92に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するストラットの長さ寸法の、幅寸法に対する比率は、2.0より小さいデバイス。
(態様94)
態様92に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するストラットの長さ寸法の、幅寸法に対する比率は、約1.25と約1.75との間の範囲内にあるデバイス。
(態様95)
態様92に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するセル構造体の寸法特性および材料特性は、前記本体部が部分的に拡張している状態で、前記本体部が、単位長さ当たりに、約0.030N/mmと約0.050N/mmとの範囲内にある半径方向力を発生させることを可能にするデバイス。
(態様96)
態様92に記載のデバイスであって、さらに、
前記自己拡張部材と一体的に形成されるとともに、その自己拡張部材の前記近位端から近位方向に延びるワイヤ・セグメントと、
そのワイヤ・セグメントの周囲に配置された内部空洞を有するコイルと
を含み、
そのコイルは、第1密巻きセグメントと、第2疎巻きセグメントであって少なくとも1つのギャップを有するものとを有し、
そのギャップは、接合剤を前記内部空洞内に導入するのに十分であり、
前記ワイヤ・セグメントの近位端は、前記コイルの前記第2疎巻きセグメントの前記内部空洞内の前記接合剤を用いて送給ワイヤの遠位端に連結されているデバイス。
(態様97)
態様96に記載のデバイスであって、前記接合剤は、半田であるデバイス。
(態様98)
態様96に記載のデバイスであって、前記接合剤は、接着剤であるデバイス。
(態様99)
態様96に記載のデバイスであって、前記送給ワイヤの遠位端と前記ワイヤ・セグメントの近位端とは、オーバラップ部を有し、そのオーバラップ部の長さは、約0.75mmと約1.0mmとの間の範囲内にあるデバイス。
(態様100)
態様96に記載のデバイスであって、前記ワイヤ・セグメントは、第1長さ寸法を有し、
前記コイルは、第2長さ寸法を有し、
前記第1長さ寸法は、前記第2長さ寸法に等しいデバイス。
(態様101)
デバイスであって、
送給ワイヤと、
長手状の自己拡張部材と
を含み、
その自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の脈管または導管内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、複数のセル構造体を有し、
前記自己拡張部材は、近位端を有する近位端部と、筒状を成す本体部とを有し、
前記近位端は、その近位端から延びるようにその近位端と一体的に形成されたワイヤ・セグメントを有し、
そのワイヤ・セグメントの周囲にコイルが配置され、
そのコイルは、第1密巻きセグメントと、第2疎巻きセグメントであって少なくとも1つのギャップを有するものとを有し、
前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延びる一方、前記近位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
前記ワイヤ・セグメントの近位端は、前記コイルの前記第2疎巻きセグメントの前記ギャップ内の接合剤を用いて前記送給ワイヤの遠位端に連結されるデバイス。
(態様102)
態様101に記載のデバイスであって、前記接合剤は、半田であるデバイス。
(態様103)
態様101に記載のデバイスであって、前記接合剤は、接着剤であるデバイス。
(態様104)
態様101に記載のデバイスであって、前記送給ワイヤの遠位端と前記ワイヤ・セグメントの近位端とは、オーバラップ部を有し、そのオーバラップ部の長さは、約0.75mmと約1.0mmとの間の範囲内にあるデバイス。
(態様105)
態様101に記載のデバイスであって、前記ワイヤ・セグメントは、第1長さ寸法を有し、
前記コイルは、第2長さ寸法を有し、
前記第1長さ寸法は、前記第2長さ寸法に等しいデバイス。
(態様106)
態様101に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するストラットの長さ寸法の、幅寸法に対する比率は、2.0より小さいデバイス。
(態様107)
態様101に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するストラットの長さ寸法の、幅寸法に対する比率は、約1.25と約1.75との間の範囲内にあるデバイス。
(態様108)
態様101に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するセル構造体の寸法特性および材料特性は、前記本体部が部分的に拡張している状態で、前記本体部が、単位長さ当たりに、約0.030N/mmと約0.050N/mmとの範囲内にある半径方向力を発生させることを可能にするデバイス。
(態様109)
デバイスであって、
長手状の自己拡張部材を含み、
その自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の前記体内導管または脈管内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、複数のセル構造体を有し、
前記自己拡張部材は、近位端を有する近位端部と、筒状を成す本体部とを有し、
前記本体部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延びる一方、前記近位端部および前記遠位端部に位置する複数のセル構造体は、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
前記近位端部において最も外側に位置するセル構造体は、最も近位寄りに位置する複数の直線ウォール・セグメントである最近位直線ウォール・セグメントを有し、
それら最近位直線ウォール・セグメントは、2次元平面展開図で見ると、第1および第2の、実質的に直線的である複数の直線レール・セグメントを形成し、
それら直線レール・セグメントは、それぞれ、前記自己拡張部材のうちの、前記最も近位寄りの端上にあるかまたはそれに近接する位置から、前記筒状を成す本体部上にある遠位位置または前記本体部に近接する遠位位置まで延びているているデバイス。
(態様110)
態様109に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するストラットの長さ寸法の、幅寸法に対する比率は、2.0より小さいデバイス。
(態様111)
態様109に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するストラットの長さ寸法の、幅寸法に対する比率は、約1.25と約1.75との間の範囲内にあるデバイス。
(態様112)
態様109に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するセル構造体の寸法特性および材料特性は、前記本体部が部分的に拡張している状態で、前記本体部が、単位長さ当たりに、約0.030N/mmと約0.050N/mmとの範囲内にある半径方向力を発生させることを可能にするデバイス。
(態様113)
態様109に記載のデバイスであって、さらに、
前記自己拡張部材と一体的に形成されるとともに、その自己拡張部材の前記近位端から近位方向に延びるワイヤ・セグメントと、
そのワイヤ・セグメントの周囲に配置された内部空洞を有するコイルと
を含み、
そのコイルは、第1密巻きセグメントと、第2疎巻きセグメントであって少なくとも1つのギャップを有するものとを有し、
そのギャップは、接合剤を前記内部空洞内に導入するのに十分であり、
前記ワイヤ・セグメントの近位端は、前記コイルの前記第2疎巻きセグメントの前記内部空洞内の前記接合剤を用いて送給ワイヤの遠位端に連結されているデバイス。
(態様114)
態様113に記載のデバイスであって、前記接合剤は、半田であるデバイス。
(態様115)
態様113に記載のデバイスであって、前記接合剤は、接着剤であるデバイス。
(態様116)
態様113に記載のデバイスであって、前記送給ワイヤの遠位端と前記ワイヤ・セグメントの近位端とは、オーバラップ部を有し、そのオーバラップ部の長さは、約0.75mmと約1.0mmとの間の範囲内にあるデバイス。
(態様117)
態様113に記載のデバイスであって、前記ワイヤ・セグメントは、第1長さ寸法を有し、
前記コイルは、第2長さ寸法を有し、
前記第1長さ寸法は、前記第2長さ寸法に等しいデバイス。
(態様118)
デバイスであって、
長手状の自己拡張部材を含み、
その自己拡張部材は、第1送給位置から第2留置位置まで移動することが可能であり、
前記自己拡張部材は、前記第1送給位置においては、非拡張状態にあるとともに、第1公称直径を有する一方、前記第2留置位置においては、半径方向に拡張された半径方向拡張状態にあるとともに、第2公称直径を有しており、
その第2公称直径は、患者の脈管または導管内での展開のために、前記第1公称直径より大きく、
前記自己拡張部材は、複数のセル構造体を有し、
前記自己拡張部材は、近位端を有する近位端部と、筒状を成す本体部とを有し、
前記本体部に位置する複数のセル構造体は、相手ストラットと交差するように連結される複数の第1交差ストラットを有するとともに、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたって延び、また、前記近位端部に位置する複数のセル構造体は、相手ストラットと交差するように連結される複数の第2交差ストラットを有するとともに、前記自己拡張部材の長軸まわりを全周にわたってではなく部分的に延びており、
前記複数の第1交差ストラットのうちの少なくとも一部の厚さ寸法の、幅寸法に対する比率は、1より大きいデバイス。
(態様119)
態様118に記載のデバイスであって、前記複数の第2交差ストラットのうちの少なくとも一部の厚さ寸法の、幅寸法に対する比率は、1より大きいデバイス。
(態様120)
態様118に記載のデバイスであって、前記複数の第1交差ストラットの過半数の厚さ寸法の、幅寸法に対する比率は、1より大きいデバイス。
(態様121)
態様118に記載のデバイスであって、前記複数の第1交差ストラットの全部または実質的な全部の厚さ寸法の、幅寸法に対する比率は、1より大きいデバイス。
(態様122)
態様118に記載のデバイスであって、前記厚さ寸法の、幅寸法に対する比率は、2.0より小さいデバイス。
(態様123)
態様118に記載のデバイスであって、前記厚さ寸法の、幅寸法に対する比率は、約1.25と約1.75との間の範囲内にあるデバイス。
(態様124)
態様117に記載のデバイスであって、前記本体部に位置するセル構造体の寸法特性および材料特性は、前記本体部が部分的に拡張している状態で、前記本体部が、単位長さ当たりに、約0.030N/mmと約0.050N/mmとの範囲内にある半径方向力を発生させることを可能にするデバイス。