(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
保持面及び接触面が形成されて磁性体である第1のNポールピース、保持面及び接触面が形成されて磁性体である第1のSポールピース、及び前記第1のNポールピースにN極が接触し、前記第1のSポールピースにS極が接触するように配置された第1の永久磁石を備える第1のポールピースアセンブリと、
保持面及び接触面が形成されて磁性体である第2のNポールピース、保持面及び接触面が形成されて磁性体である第2のSポールピース、及び前記第2のNポールピースにN極が接触し、前記第2のSポールピースにS極が接触するように配置された第2の永久磁石を備えて、前記第2のSポールピースの接触面は、前記第1のNポールピースの接触面に対面するように配置され、前記第2のNポールピースの接触面は、前記第1のSポールピースの接触面に対面するように配置された第2のポールピースアセンブリと、
前記第1のNポールピースの保持面を通過する磁束と前記第2のSポールピースの保持面を通過する磁束とのうちの少なくとも1つに影響を及ぼすように配置された少なくとも1つの第1のコイルと、
前記第1のSポールピースの保持面を通過する磁束と前記第2のNポールピースの保持面を通過する磁束とのうちの少なくとも1つに影響を及ぼすように配置された少なくとも1つの第2のコイルと、
前記第1のコイル及び前記第2のコイルに印加される電流を制御する制御装置と、
を備え、
前記第1のポールピースアセンブリ及び前記第2のポールピースアセンブリのうちの1つ以上は、前記第1のNポールピースの接触面と前記第2のSポールピースの接触面とが互いに離隔し、また、前記第1のSポールピースの接触面と前記第2のNポールピースの接触面とが互いに離隔する第1の配置と、前記第1のNポールピースの接触面と前記第2のSポールピースの接触面とが互いに接触し、また、前記第1のSポールピースの接触面と前記第2のNポールピースの接触面とが互いに接触する第2の配置との間で切り換えられるように、移動可能に構成され、
前記制御装置は、前記第1のコイル及び前記第2のコイルに印加される電流を調整して前記第1のコイル及び前記第2のコイルを通過する磁束を制御することにより、前記第1のポールピースアセンブリと前記第2のポールピースアセンブリとが前記第1の配置と前記第2の配置との間で切り換え可能にして、前記第1のポールピースアセンブリ及び前記第2のポールピースアセンブリの保持面を通過する磁束を制御することを特徴とする磁性体保持装置。
保持面及び接触面が形成されて磁性体である第3のNポールピース、保持面及び接触面が形成されて磁性体である第3のSポールピース、及び前記第3のNポールピースにN極が接触し、前記第3のSポールピースにS極が接触するように配置された第3の永久磁石を備え、前記第3のSポールピースの接触面は、前記第1のNポールピースの保持面に対面するように配置され、前記第3のNポールピースの接触面は、前記第1のSポールピースの保持面に対面するように配置された第3のポールピースアセンブリをさらに備え、
前記第2のポールピースアセンブリ及び前記第3のポールピースアセンブリは固定され、前記第1のポールピースアセンブリは、前記第2のポールピースアセンブリと前記第3のポールピースアセンブリとの間で移動可能であり、
前記第1のポールピースアセンブリ及び前記第2のポールピースアセンブリが前記第1の配置で配置される場合、前記第1のポールピースアセンブリのNポールピースの保持面と前記第3のポールピースアセンブリの接触面が接触し、前記第1のポールピースアセンブリと前記第2のポールピースアセンブリとが前記第2の配置で配置される場合、前記第1のポールピースアセンブリの保持面と前記第3のポールピースアセンブリの接触面とが各々離隔するように、前記第3のポールピースアセンブリが配置され、
前記第1のポールピースアセンブリと前記第2のポールピースアセンブリとが前記第1の配置で配置される場合、前記第2のポールピースアセンブリの保持面に磁性体である取付対象物が保持され、前記第3のポールピースアセンブリの保持面から磁性体である取付対象物が解除され、前記第1のポールピースアセンブリと前記第2のポールピースアセンブリとが前記第2の配置で配置される場合、前記第2のポールピースアセンブリの保持面から磁性体である取付対象物が解除され、前記第3のポールピースアセンブリの保持面に磁性体である取付対象物が保持されることを特徴とする請求項1に記載の磁性体保持装置。
前記第1の連結ポールピースの保持面、前記第2の連結ポールピースの保持面、及び前記第2のポールピースアセンブリの保持面は、単一の取付対象物を取り付けるように形成されることを特徴とする請求項2に記載の磁性体保持装置。
前記第1のポールピースアセンブリは、前記第2のポールピースアセンブリの保持面と前記第1の連結ポールピース及び前記第2の連結ポールピースの保持面との延長面に沿う方向に移動可能であることを特徴とする請求項4に記載の磁性体保持装置。
前記第2のポールピースアセンブリの保持面、前記第1の連結ポールピースの保持面、及び前記第2の連結ポールピースの保持面は、四角形の形態で配置されることを特徴とする請求項4に記載の磁性体保持装置。
前記第2のポールピースアセンブリの保持面同士が互いに隣接し、前記第1の連結ポールピースの保持面と前記第2の連結ポールピースの保持面とが互いに隣接するように配置されることを特徴とする請求項4または5に記載の磁性体保持装置。
前記第1のポールピースアセンブリは、Nポールピース及びSポールピースを囲むように配置されて磁性体である第1の強化ポールピースと、前記第1の強化ポールピースにS極が接触し、NポールピースにN極が接触するように配置された1つ以上の第1の強化永久磁石と、前記第1の強化ポールピースにN極が接触し、SポールピースにS極が接触するように配置された1つ以上の第2の強化永久磁石とをさらに備え、
前記第2のポールピースアセンブリは、Nポールピース及びSポールピースを囲むように配置されて磁性体である第2の強化ポールピースと、前記第2の強化ポールピースにS極が接触し、NポールピースにN極が接触するように配置された1つ以上の第3の強化永久磁石と、前記第2の強化ポールピースにN極が接触し、SポールピースにS極が接触するように配置された1つ以上の第4の強化永久磁石とをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁性体保持装置。
前記第1のポールピースアセンブリは、第1の付加Nポールピース、第1の付加Sポールピース、前記第1の付加NポールピースにN極が接触し、前記第1の付加SポールピースにS極が接触する第1の強化永久磁石、前記第1の付加NポールピースにN極が接触し、SポールピースにS極が接触する第2の強化永久磁石、及び前記第1の付加SポールピースにS極が接触し、NポールピースにN極が接触する第3の強化永久磁石をさらに備え、
前記第2のポールピースアセンブリは、第2の付加Nポールピース、第2の付加Sポールピース、前記第2の付加NポールピースにはN極が接触し、前記第2の付加SポールピースにS極が接触する第4の強化永久磁石、前記第2の付加NポールピースにN極が接触し、SポールピースにS極が接触する第5の強化永久磁石、及び前記第2の付加SポールピースにS極が接触し、NポールピースにN極が接触する第6の強化永久磁石をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁性体保持装置。
前記第1のポールピースアセンブリ及び前記第2のポールピースアセンブリが前記第2の配置であるときに形成される磁束が通過するポールピースの断面積は、前記第1の連結ポールピース及び前記第2の連結ポールピースの断面積より大きいことを特徴とする請求項2に記載の磁性体保持装置。
前記第1のポールピースアセンブリ及び前記第2のポールピースアセンブリが前記第2の配置にあるときに形成される磁束が通過するポールピースの断面積は、前記第2の永久磁石と前記第2のポールピースアセンブリの保持面との間のポールピースの断面積より大きいことを特徴とする請求項1に記載の磁性体保持装置。
前記第1のポールピースアセンブリ及び前記第2のポールピースアセンブリが前記第2の配置にあるときに形成される磁束が通過するポールピースの断面積は、前記第1の永久磁石と前記第1のポールピースアセンブリの保持面との間のポールピースの断面積より大きいことを特徴とする請求項1に記載の磁性体保持装置。
前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、前記第2の永久磁石と前記第2のポールピースアセンブリの保持面との間に配置されることを特徴とする請求項14に記載の磁性体保持装置。
前記第1のコイルと前記第2のコイルとは、前記第1の永久磁石と前記第1のポールピースアセンブリの保持面との間に配置されることを特徴とする請求項15に記載の磁性体保持装置。
前記第1のポールピースアセンブリ及び前記第2のポールピースアセンブリのうちの移動可能なポールピースアセンブリは、頭なしボルトにより案内されることを特徴とする請求項1に記載の磁性体保持装置。
前記第1の連結ポールピース及び前記第2の連結ポールピースを通過する磁束の経路のうちの最短経路が垂直に屈折されないように、前記第1の連結ポールピース及び前記第2の連結ポールピースに面取り(chamfer)またはフィレット(fillet)がなされていることを特徴とする請求項4に記載の磁性体保持装置。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、以下で図面を参照しながら詳細に説明する。しかし、本発明は、以下に開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる様々な態様で具現され、本実施形態は、本発明の開示を完全にして、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の技術範囲を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項に記載の技術範囲により定義される。
【0026】
素子(elements)または層が、他の素子または層「上(on)」と呼ばれる場合、他の素子の真上または中間に他の層または他の素子を介在した場合を全て含む。
【0027】
第1、第2などの用語が、多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。したがって、以下において言及される第1の構成要素は、本発明の技術的思想内で第2の構成要素でありうる。
【0028】
明細書の全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を表す。図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために図示されたものであり、本発明は、図示された構成の大きさ及び厚さに限定されるものではない。
【0029】
本発明の多様な実施形態の各々の特徴は、部分的にまたは全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、当業者が十分理解できるように技術的に様々な連動及び駆動が可能であり、各実施形態が互いに対して独立的に実施可能であり、相関関係により、共に実施可能である。
【0030】
以下、
図1a〜
図1cを参照して、本発明の磁性体保持装置の基本的構成及び原理について説明する。
【0031】
図1a〜
図1cは、本発明の一実施形態による磁性体保持装置の概略的な断面図であり、特に、
図1aは、磁性体保持装置が取付対象物を解除したときの概略的な断面図であり、
図1b及び
図1cは、磁性体保持装置が取付対象物を保持するときの概略的な断面図である。
【0032】
図1a〜
図1cに示すように、磁性体保持装置1000は、第1のポールピースアセンブリ1100、第2のポールピースアセンブリ1200、第1のコイル1310、第2のコイル1320、及び制御装置(図示せず)を備える。
【0033】
第1のポールピースアセンブリ1100は、第1のNポールピース1110、第1のSポールピース1120、及び第1の永久磁石1130を備える。第1のNポールピース1110は、磁性体であり、保持面1111及び接触面1112を備える。また、第1のSポールピース1120は、磁性体であり、保持面1121及び接触面1122を備える。第1の永久磁石1130は、第1のNポールピース1110にN極が接触し、第1のSポールピース1120にS極が接触するように配置される。
【0034】
第2のポールピースアセンブリ1200は、第2のNポールピース1210、第2のSポールピース1220、及び第2の永久磁石1230を備える。第2のNポールピース1210は、磁性体であり、保持面1211及び接触面1212を備える。また、第2のSポールピース1220は、磁性体であり、保持面1221及び接触面1222を備える。第2の永久磁石1230は、第2のNポールピース1210にN極が接触し、第2のSポールピース1220にS極が接触するように配置される。
【0035】
第1のポールピースアセンブリ1100と第2のポールピースアセンブリ1200とは、第2のSポールピース1220の接触面1222が第1のNポールピース1110の接触面1112と接触及び離隔が可能に(すなわち、対面するように)配置され、また、前記第2のNポールピース1210の接触面1212が第1のSポールピース1120の接触面1122と接触及び離隔が可能に(すなわち、対面するように)配置される。
【0036】
第1のコイル1310は、第1のNポールピース1110の保持面1111を通過する磁束と、第2のSポールピース1220の保持面1221を通過する磁束とのうちの少なくとも1つに影響を及ぼすように配置される。また、第2のコイル1320は、第1のSポールピース1120の保持面1121を通過する磁束と、第2のNポールピース1210の保持面1211を通過する磁束とのうちの少なくとも1つに影響を及ぼすように配置される。
【0037】
第1のコイル1310及び第2のコイル1320は、磁性体に巻かれるように配置され、電流の印加により囲っている磁性体を磁化することによって磁束に影響を及ぼすようになる。第1のコイル1310は、保持面(1111、1221)を通過する磁束に、第2のコイル1320は、保持面(1121、1211)を通過する磁束に影響を及ぼすように配置されるが、第1のコイル1310及び/又は第2のコイル1320は、1)
図1a〜
図1cに示すように、第1の永久磁石1130と第2の永久磁石1230との間に配置されるか、2)第1の永久磁石1130及び第2の永久磁石1230の外側のNポールピース(1110、1210)またはSポールピース(1120、1220)に配置されるか、又は、3)保持面(1111、1121、1211、1221)の外側に位置する、ポールピース(1110、1120、1210、1220)以外のポールピースに配置される。すなわち、第1のコイル1310及び第2のコイル1320は、第1のポールピースアセンブリ1100及び第2のポールピースアセンブリ1200の一部分に巻かれるか、又は、その外部に巻かれる。
【0038】
また、第1のコイル1310及び第2のコイル1320は、
図1a及び
図1cに示すように、各々1個ずつ備えられるが、2個以上が備えられ得る。
【0039】
第1のコイル1310及び第2のコイル1320は制御装置に接続され、制御装置は、第1のコイル1310及び第2のコイル1320に印加される電流(の方向または強さ)を制御する。ここでいう電流とは、直流電流を指し、以下においても同様である。
【0040】
一方、第1のポールピースアセンブリ1100及び第2のポールピースアセンブリ1200のうちの1つ以上は、第1のNポールピース1110の接触面1112と第2のSポールピース1220の接触面1222とが互いに離隔し、また、第1のSポールピース1120の接触面1122と第2のNポールピース1210の接触面1212とが互いに離隔する第1の配置(
図1cに示す配置)と、第1のNポールピース1110の接触面1112と第2のSポールピース1220の接触面1222とが互いに接触し、また、第1のSポールピース1120の接触面1122と第2のNポールピース1210の接触面1212とが互いに接触する第2の配置(
図1a及び
図1bに示す配置)との間で切り換えられるように、移動可能に構成される。具体的に、第1のポールピースアセンブリ1100のみが移動されか、第2のポールピースアセンブリ1200のみが移動されるか、または、同時に2つのポールピースアセンブリ(1100、1200)が移動される。以下の実施形態では、説明の便宜上、第1のポールピースアセンブリ1100のみが移動する例を示すが、これに局限されるものではない。
【0041】
第1のポールピースアセンブリ1100または第2のポールピースアセンブリ1200の移動機構は、公知の方法が広く使用され、例えば、各々挿入されたガイドピンにより移動されるか、またはローラなどを用いて移動されるか等が自由に採用され、詳細な構造は後述する。
【0042】
制御装置は、第1のコイル1310及び第2のコイル1320に印加される電流(の方向または強さ)を調整することにより、第1のコイル1310及び第2のコイル1320を通過する磁束の方向及び強さを制御する。
【0043】
図1aに示すように、制御装置が第1のコイル1310及び第2のコイル1320に電流を印加せずに、第1のポールピースアセンブリ1100と第2のポールピースアセンブリ1200とが互いに接触された第1の配置で配置された場合、磁束は、破線で示すように接触面(1112、1122、1212、1222)を通過する内部循環構造で形成される。この場合、保持面(1111、1121、1211、1221)を通過する磁束はほとんどなくなるが、第1の永久磁石1130と第2の永久磁石1230との間の磁気力(磁気エネルギー)の差が少ないほど、保持面(1111、1121、1211、1221)を通過する磁束は少なくなる。したがって、
図1aに示す配置では、保持面(1111、1121、1211、1221)に磁性体である取付対象物が保持されない(保持されない取付対象物は破線で示す。以下においても同様に適用)。
【0044】
ところが、
図1bのように、制御装置が第1のコイル1310及び第2のコイル1320に電流を印加すると、接触面(1112、1122、1212、1222)を通過する第1の永久磁石1130と第2の永久磁石1230との間の磁束が弱くなり、結局は遮断される。このとき、保持面(1111、1121、1211、1221)に各々磁性体である取付対象物(1、2)を接触させると、取付対象物(1、2)を通過する磁束が
図1bに示す破線のように形成されることにより、取付対象物(1、2)が保持面(1111、1121、1211、1221)に保持される。
【0045】
その後、
図1cに示すように、第1のコイル1310及び第2のコイル1320への電流の印加を除去しても、一度形成された取付対象物(1、2)への磁束は遮断されずに維持され、接触面(1112、1122、1212、1222)を通過する磁束が形成されないことにより、第1のポールピースアセンブリ1100と第2のポールピースアセンブリ1200とは離隔する。
【0046】
再度、取付対象物(1、2)を第1のポールピースアセンブリ1100及び第2のポールピースアセンブリ1200から解除するためには、第1のコイル1310及び第2のコイル1320に
図1bとは反対方向の電流を印加することにより、第1のポールピースアセンブリ1100と第2のポールピースアセンブリ1200との配置を
図1aに示すような第2の配置に戻して、
図1aに示す磁束を復元させればよい。
【0047】
つまり、制御装置は、第1のコイル1310及び第2のコイル1320に印加される電流を調整することで、第1のコイル1310及び第2のコイル1320を通過する磁束の方向と強さを制御することにより、第1のポールピースアセンブリ1100と第2のポールピースアセンブリ1200とが第1の配置と第2の配置との間で切り換え可能にし、第1のポールピースアセンブリ1100及び第2のポールピースアセンブリ1200の保持面(1111、1121、1211、1221)を通過する磁束の方向と強さを制御する。これにより、保持面(1111、1121、1211、1221)に磁性体である取付対象物(1、2)が保持または解除される。
【0048】
さらに、
図1aを参照すると、上述した構造の磁性体保持装置1000は、取付対象物の解除時に、永久磁石(1130、1230)からの磁束を内部でのみ循環させることにより、外部への残留磁気をほとんど0に近づくように、または完全に除去することができる(この効果は、第1の永久磁石1130と第2の永久磁石1230とが同じ磁気力(磁気エネルギー)を有する場合に極大化される)。また、この構造では、永久磁石の密集配置が可能であるため、強い保持力を得ることができる。また、両側に取付対象物を保持することができ、種々の実施形態を具現し得るという長所がある。
【0049】
以下では、
図1a〜
図1cに示す構造を応用した種々の実施形態について説明する。
【0050】
図2a〜
図2cは、本発明の他の実施形態による磁性体保持装置の概略的な断面図であり、特に、
図2aは、磁性体保持装置が取付対象物を解除したときの概略的な断面図であり、
図2b及び
図2cは、磁性体保持装置が取付対象物を保持するときの概略的な断面図である。
【0051】
図2a〜
図2cに示すように、本実施形態の磁性体保持装置2000は、第1のポールピースアセンブリ2100、第2のポールピースアセンブリ2200、第1のコイル2310、第2のコイル2320、第1の連結ポールピース2410、第2の連結ポールピース2420、及び制御装置(図示せず)を備える。
【0052】
第1のポールピースアセンブリ2100、第2のポールピースアセンブリ2200、第1のコイル2310、及び第2のコイル2320は、
図1a〜
図1cの第1のポールピースアセンブリ1100、第2のポールピースアセンブリ1200、第1のコイル1310、及び第2のコイル1320と各々同じ構成であり、重複する説明を省略する。
【0053】
第1の連結ポールピース2410は、保持面2411及び接触面2412が形成され、磁性体である。また、第2の連結ポールピース2420は、保持面2421及び接触面2422が形成され、磁性体である。
【0054】
第1のポールピースアセンブリ2100は、
図2a〜
図2cの上下方向に移動可能に構成され、第2のポールピースアセンブリ2200は固定される。しかし、第1のポールピースアセンブリ2100及び第2のポールピースアセンブリ2200は共に上下方向に移動可能に構成され得る。
【0055】
第1のポールピースアセンブリ2100が第2のポールピースアセンブリ2200から離隔した第1の配置(
図2cに示す配置)で配置される場合、第1のポールピースアセンブリ2100の保持面(2111、2121)と第1の連結ポールピース2410の接触面2412及び第2の連結ポールピース2420の接触面2422とが各々接触し、第1のポールピースアセンブリ2100が第2のポールピースアセンブリ2200に接触した第2の配置(
図2a及び
図2bに示す配置)で配置される場合、第1のポールピースアセンブリ2100の保持面(2111、2121)は、第1の連結ポールピース2410の接触面2412及び第2の連結ポールピース2420の接触面2422から各々離隔するように、第1の連結ポールピース2410と第2の連結ポールピース2420とが配置される。
【0056】
ここで、第1の連結ポールピース2410、第2の連結ポールピース2420、及び第2のポールピースアセンブリ2200は固定されるが、外側は非磁性体であるカバー2001によって囲まれる。
【0057】
図2aに示すように、第1のコイル2310及び第2のコイル2320に電流が印加されずに、第1のポールピースアセンブリ2100と第2のポールピースアセンブリ2200とが第2の配置で配置された場合、磁束は、第1のポールピースアセンブリ2100及び第2のポールピースアセンブリ2200の内部を循環し、保持面(2111、2121、2211、2221)を通過しないので、取付対象物は上下方向のいずれの側にも保持されない。
【0058】
その後、第1のコイル2310及び第2のコイル2320に
図2bに示すように電流を印加すると、第1のポールピースアセンブリ2100と第2のポールピースアセンブリ2200との間の磁束が切断され、第2のポールピースアセンブリ2200の保持面(2211、2221)を通過する磁束の強さは強くなるので、第2のポールピースアセンブリ2200側には取付対象物2が保持される。しかし、この場合でも、第1のポールピースアセンブリ2100は、第1の連結ポールピース2410及び第2の連結ポールピース2420から離隔しているので、第1の連結ポールピース2410の保持面2411及び第2の連結ポールピース2420の保持面2421を通過する磁束の強さはほとんどゼロに近く、保持面(2411、2421)には取付対象物が保持され難い。
【0059】
次いで、第1のコイル2310及び第2のコイル2320に
図2bに示す方向に印加される電流が所定の数値以上に大きくなると、第1のポールピースアセンブリ2100は磁気力により移動されて、第1の連結ポールピース2410及び第2の連結ポールピース2420に取り付けられ、これにより、第1のポールピースアセンブリ2100と第2のポールピースアセンブリ2200とは、第1の配置で配置される。第1のポールピースアセンブリ2100が
図2cに示す第1の配置で配置されると、第1の永久磁石2130からの磁束が取付対象物1を通過して流れるので、上方向の側にも取付対象物1が保持される。
【0060】
その後、
図2cに示すように、第1のコイル2310及び第2のコイル2320への電流を遮断しても、既に形成された破線で示す磁束は維持されて、取付対象物(1、2)が第2のポールピースアセンブリ2200の保持面(2211、2221)及び第1の連結ポールピース2410と第2の連結ポールピース2420の保持面(2411、2421)に各々保持された状態で維持される。
【0061】
再度、取付対象物(1、2)を第1のポールピースアセンブリ2100及び第2のポールピースアセンブリ2200から解除するためには、第1のコイル2310及び第2のコイル2320に
図2bと反対方向の電流を印加することにより、第1のポールピースアセンブリ2100と第2のポールピースアセンブリ2200との配置を
図2aに示すような第2の配置に切り換え、
図2aに示す磁束を復元させればよい。
【0062】
本実施形態の磁性体保持装置2000は、上下方向の両側に取付対象物(1、2)を保持し得るという利点があり、
図2aに示すような解除時に、第1の連結ポールピース2410/第2の連結ポールピース2420は第1のポールピースアセンブリ2100から離隔し、磁束が第1のポールピースアセンブリ2100及び第2のポールピースアセンブリ2200の内部でのみ循環するので、残留磁気をほとんど発生させないという利点がある。
【0063】
図3a〜
図3cは、本発明のさらに他の実施形態に係る磁性体保持装置の概略的な断面図であり、特に、
図3a及び3cは、磁性体保持装置が取付対象物を保持するときの概略的な断面図であり、
図3bは、取付対象物の切り換え時の概略的な断面図である。
【0064】
図3a〜
図3cに示すように、本実施形態の磁性体保持装置3000は、第1のポールピースアセンブリ3100、第2のポールピースアセンブリ3200、第3のポールピースアセンブリ3300、第1のコイル3410、第2のコイル3420、及び制御装置(図示せず)を備える。
【0065】
第1のポールピースアセンブリ3100、第2のポールピースアセンブリ3200、第1のコイル3410、及び第2のコイル3420は、
図1a〜
図1c及び
図2a〜
図2cの第1のポールピースアセンブリ(1100、2100)、第2のポールピースアセンブリ(1200、2200)、第1のコイル(1310、2310)、及び第2のコイル(1320、2320)と各々同じ構成であり、重複する説明を省略する。
【0066】
第3のポールピースアセンブリ3300は、第3のNポールピース3310、第3のSポールピース3320、及び第3の永久磁石3330を備える。第3のNポールピース3310は磁性体であり、保持面3311及び接触面3312を備える。また、第3のSポールピース3320は磁性体であり、保持面3321及び接触面3322を備える。第3の永久磁石3330は、第3のNポールピース3310にN極が接触し、第3のSポールピース3320にS極が接触するように配置される。
【0067】
第1のポールピースアセンブリ3100と第3のポールピースアセンブリ3300とは、第3のSポールピース3320の接触面3322が第1のNポールピース3110の保持面3111と接触及び離隔が可能に(すなわち、対面するように)配置され、また、第3のNポールピース3310の接触面3312が第1のSポールピース3120の保持面3121と接触及び離隔が可能に(すなわち、対面するように)配置される。
【0068】
第1のポールピースアセンブリ3100は、
図3a〜
図3cの上下方向に移動可能に構成され、第2のポールピースアセンブリ3200及び第3のポールピースアセンブリ3300は固定される。しかし、これとは異なり、第1のポールピースアセンブリ3100が固定され、第2のポールピースアセンブリ3200及び第3のポールピースアセンブリ3300が移動可能に構成され得る。
【0069】
第1のポールピースアセンブリ3100が第2のポールピースアセンブリ3200から離隔した第1の配置(
図3cに示す配置)で配置される場合、第1のポールピースアセンブリ3100の保持面(3111、3121)と第3のポールピースアセンブリ3300の接触面(3322、3312)とが各々接触し、第1のポールピースアセンブリ3100が第2のポールピースアセンブリ3200と接触した第2の配置(
図3a及び
図3bに示す配置)で配置される場合、第1のポールピースアセンブリ3100の保持面(3111、3121)は、第3のポールピースアセンブリ3300の接触面(3322、3312)から各々離隔するように、第3のポールピースアセンブリ3330が配置される。
【0070】
ここで、第2のポールピースアセンブリ3200及び第3のポールピースアセンブリ3300は固定され、外側は非磁性体であるカバー3001により囲まれる。
【0071】
図3aに示すように、第1のコイル3410及び第2のコイル3420に電流が印加されずに、第1のポールピースアセンブリ3100と第2のポールピースアセンブリ3200とが第2の配置で配置された場合、磁束は、第1のポールピースアセンブリ3100及び第2のポールピースアセンブリ3200の内部を循環し、保持面(3111、3121、3211、3221)を通過しないので、第2のポールピースアセンブリ3200の側には取付対象物が保持されない。これとは異なり、第3のポールピースアセンブリ3300の側には第3の永久磁石3330による磁気力により取付対象物1が保持される。
【0072】
その後、第1のコイル3410及び第2のコイル3420に
図3bに示すように電流を印加すると、第1のポールピースアセンブリ3100と第2のポールピースアセンブリ3200との間の磁束は切断され、第2のポールピースアセンブリ3200の保持面(3211、3221)を通過する磁束の強さは強くなるので、第2のポールピースアセンブリ3200の側に取付対象物2が取り付けられる。この場合にも、取付対象物1は保持状態が維持される。すなわち、過渡的に取付対象物1及び取付対象物2が全て保持される。
【0073】
次いで、第1のコイル3410及び第2のコイル3420に
図3bに示す方向に印加される電流が所定の数値以上に大きくなると、第1のポールピースアセンブリ3100は磁気力により移動されて第3のポールピースアセンブリ3300に取り付けられ、これにより、第1のポールピースアセンブリ3100と第2のポールピースアセンブリ3200とは第1の配置で配置される。この場合、取付対象物1の方向に流れていた第3の永久磁石3330の磁束は、第1の永久磁石3130の磁気力により第1のポールピースアセンブリ3100及び第3のポールピースアセンブリ3300の内部に形成されるようになる(
図3c参照)。これにより、取付対象物1の解除が可能となり、また、取付対象物2は保持される。
【0074】
その後、
図3cに示すように、第1のコイル3410及び第2のコイル3420への電流を遮断しても、既に形成された破線で示す磁束は維持されて、取付対象物2が第2のポールピースアセンブリ3200の保持面(3211、3221)に保持された状態で維持される。
【0075】
再度、取付対象物2を第2のポールピースアセンブリ3200から解除し、取付対象物1を第3のポールピースアセンブリ3300の保持面(3311、3321)に保持しようとすると、第1のコイル3410及び第2のコイル3420に
図3bと反対方向の電流を印加することにより、第1のポールピースアセンブリ3100及び第2のポールピースアセンブリ3200の配置を
図3aに示すような第2の配置に切り換え、
図3aに示すような磁束を復元させればよい。
【0076】
本実施形態の磁性体保持装置3000は、取付対象物(1、2)のうちのいずれか1つを選択的に保持し得るという利点があり、取付対象物(1、2)の解除時に磁束が第1のポールピースアセンブリ3100及び第2のポールピースアセンブリ3200の内部で、または第1のポールピースアセンブリ3100及び第3のポールピースアセンブリ3300の内部でのみ循環されるので、残留磁気をほとんど発生させないという利点がある。
【0077】
図4a〜
図4cは、本発明のさらに他の実施形態に係る磁性体保持装置の概略的な断面図であり、特に、
図4aは、磁性体保持装置が取付対象物を解除したときの概略的な断面図であり、
図4b及び
図4cは、磁性体保持装置が取付対象物を保持するときの概略的な断面図であり、
図4dは、
図4aのA−A線断面図であり、
図4eは、
図4aのB−B線断面図である。
【0078】
図4a〜
図4cに示すように、本実施形態の磁性体保持装置4000は、第1のポールピースアセンブリ4100、第2のポールピースアセンブリ4200、第1のコイル4310、第2のコイル4320、第1の連結ポールピース4410、第2の連結ポールピース4420、及び制御装置(図示せず)を備える。
【0079】
第1のポールピースアセンブリ4100、第2のポールピースアセンブリ4200、第1のコイル4310、及び第2のコイル4320は、
図2a〜
図2cの第1のポールピースアセンブリ2100、第2のポールピースアセンブリ2200、第1のコイル2310、及び第2のコイル2320と各々同じ構成であり、重複した説明を省略する。ただし、
図2a〜
図2cの第1の連結ポールピース2410と第2の連結ポールピース2420との保持面の配置を変形させて、第1の連結ポールピース4410及び第2の連結ポールピース4420を形成したことが本実施形態の特徴である。
【0080】
第1の連結ポールピース4410の保持面4411及び第2の連結ポールピース4420の保持面4421は、取付対象物1を保持できるように形成される。これにより、第1の連結ポールピース4410及び第2の連結ポールピース4420は、第1のポールピースアセンブリ4100及び第2のポールピースアセンブリ4200を囲むようになる。第1の連結ポールピース4410の保持面4411、第2の連結ポールピース4420の保持面4421、及び第2のポールピースアセンブリ4200の保持面(4211、4221)が本実施形態のように、対面するように形成されるが、これは、取付対象物1の形状によって変更できる。
【0081】
すなわち、第1の連結ポールピース4410の保持面4411、第2の連結ポールピース4420の保持面4421、及び第2のポールピースアセンブリ4200の保持面(4211、4221)は、1つの取付対象物を取り付けることができるように形成される。
【0082】
一方、第1の連結ポールピース4410及び第2の連結ポールピース4420を連結するとともに、固定する非磁性体のカバー4001が備えられる。
【0083】
また、本実施形態の磁性体保持装置4000は、残留磁気をより減少させる手段が磁性体保持装置2000に対してさらに備えられている。以下で詳しく説明する。
【0084】
残留磁気は、
図4aに示すように、第1のポールピースアセンブリ4100と第2のポールピースアセンブリ4200とが第2の配置で配置されたとき、閉鎖的な磁束(破線で示される)の一部が抜け出て取付対象物1に影響を及ぼすことにより発生する。したがって、
図4aに示す閉鎖的な磁束をより強化させ、その外部に抜け出る磁束に抵抗を与える方式で残留磁気を除去する。
【0085】
図4a〜
図4cに示すように、第2のNポールピース4210の保持面4211の面積は、第2の永久磁石4230が第2のNポールピース4210と接触する部分での平均断面積より小さく形成し、第2のSポールピース4220の保持面4221の面積は、第2の永久磁石4230が第2のSポールピース4220と接触する部分での平均断面積より小さく形成することが好ましい。言い替えると、第1のNポールピース4110、第1のSポールピース4120、第2のNポールピース4210、及び第2のSポールピース4220において第1の永久磁石4130と第2の永久磁石4230とが接触する部分及びその間を占める部分の厚さを厚くし、その他の部分の厚さを薄くすることにより、残留磁気を減少させることができる。すなわち、保持面(4211、4221)方向への磁束の形成を難しくして残留磁気を除去する。
【0086】
一方、第2のNポールピース4210及び第2のSポールピース4220の内側面は直線で形成し、第2の永久磁石4230と取付対象物1との間の磁束を円滑にすることで取付強度を高めることができる。
【0087】
また、第1のコイル4310及び第2のコイル4320は、第2の永久磁石4230と第2のポールピースアセンブリ4200との保持面(4211、4221)間に配置されると磁束の制御において有利である。また、第1のコイル4310及び第2のコイル4320は、第1の永久磁石4130と第1のポールピースアセンブリ4100との保持面(4111、4121)間に配置される。このようなコイル(4310、4320)の配置は、その他の実施形態にも採択される。
【0088】
また、吸着力を強化するために、第1の永久磁石4130または第2の永久磁石4230から発生する磁束を円滑にする必要がある。
図4a〜
図4cに示すように、第1の連結ポールピース4410及び第2の連結ポールピース4420には、これを通じる磁束経路(
図4cの破線参照)のうち、最短経路が垂直に屈折しないように、面取り(chamfer)またはフィレット(fillet)されていることが好ましい。すなわち、
図4a〜
図4cに示すように、面取りされた部分(4413、4423)を形成することが磁束の促進において好ましいが、その理由は、垂直に折れた部分では磁束の渦巻き現象が発生して磁束の強さを弱化させるためである。このような事項は、その他の実施形態でも別の説明なしに適用が可能である。すなわち、第1の連結ポールピース4410及び第2の連結ポールピース4420のみならず、Nポールピース、Sポールピースなどにも適用が可能である。
【0089】
その他の動作原理などは、
図2a〜
図2cの実施形態で説明したことと同様なので、詳しい説明は省略する。
【0090】
第1のポールピースアセンブリ4100は、一対のポールピース(4110、4120)からなるが、
図4dに示すように、後方側に第1の付加Nポールピース4140、第1の付加Sポールピース4150、第1の強化永久磁石4160、第2の強化永久磁石4170、及び第3の強化永久磁石4180をさらに備える。
【0091】
ここで、第1の強化永久磁石4160は、第1の付加Nポールピース4140にN極が接触され、第1の付加Sポールピース4150にS極が接触されるように配置され、第2の強化永久磁石4170は、第1の付加Nポールピース4140にN極が接触され、第1のSポールピース4120にS極が接触されるように配置され、第3の強化永久磁石4180は、第1の付加Sポールピース4150にS極が接触され、第1のNポールピース4110にN極が接触されるように配置される。
【0092】
また、第2のポールピースアセンブリ4200も一対のポールピース(4210、4220)からなるが、
図4eに示すように、後方に第2の付加Nポールピース4240、第2の付加Sポールピース4250、第4の強化永久磁石4260、第5の強化永久磁石4270、及び第6の強化永久磁石4280をさらに備える。
【0093】
ここで、第4の強化永久磁石4260は、第2の付加Nポールピース4240にN極が接触され、第2の付加Sポールピース4250にS極が接触されるように配置され、第5の強化永久磁石4270は、第1の付加Nポールピース4240にN極が接触され、第2のSポールピース4220にS極が接触されるように配置され、第6の強化永久磁石4280は、第2の付加Sポールピース4250にS極が接触され、第2のNポールピース4210にN極が接触されるように配置される。
【0094】
一方、第1の付加Nポールピース4140及び第1の付加Sポールピース4150は、各々第1の連結ポールピース4410及び第2の連結ポールピース4420とは離隔した別の連結ポールピースと接触及び離隔が可能なように構成される。
図4d及び
図4eに示す構成の実施形態によれば、互いに離隔した4個のN/Sポールピース−連結ポールピースセットを有し、これらの各セットは、永久磁石で連結される。
【0095】
図4d及び
図4eの構成を採用すると、永久磁石を単位体積により多く配置することができ、保持力を増加させることができ、また、水平方向にも磁束の循環構造が形成されて残留磁気をより減らすことができる。
【0096】
図5a〜
図5cは、本発明のさらに他の実施形態に係る磁性体保持装置の概略的な断面図であり、特に、
図5aは、磁性体保持装置が取付対象物を解除したときの概略的な断面図であり、
図5b及び
図5cは、磁性体保持装置が取付対象物を保持するときの概略的な断面図である。
【0097】
図5a〜
図5cに示すように、本実施形態の磁性体保持装置5000は、第1のポールピースアセンブリ5100、第2のポールピースアセンブリ5200、第1のコイル5310、第2のコイル5320、第1の連結ポールピース5410、第2の連結ポールピース5420、及び制御装置(図示せず)を備える。
【0098】
本実施形態の磁性体保持装置5000は、上述した磁性体保持装置(1000〜4000)との相違点を中心に説明し、重複する説明を省略する。
【0099】
第1のポールピースアセンブリ5100は、移動可能に構成され、第2のポールピースアセンブリ5200は、固定されて位置する。特に、第2のポールピースアセンブリ5200の保持面(5211、5221)、第1の連結ポールピース5410の保持面5411、及び第2の連結ポールピース5420の保持面5421が単一の磁性体である取付対象物1を保持するように形成される。すなわち、本実施形態では、第2のポールピースアセンブリ5200の第2のNポールピース5210及び第2のSポールピース5220をこれに合うように変形した。
【0100】
第1の連結ポールピース5410は、保持面5411及び接触面5412が形成され、磁性体である。また、第2の連結ポールピース5420は、保持面5421及び接触面5422が形成され、磁性体である。
【0101】
第1のポールピースアセンブリ5100が第2のポールピースアセンブリ5200から離隔した第1の配置(
図5cに示す配置)に配置される場合、第1のポールピースアセンブリ5100の保持面(5111、5121)と第1の連結ポールピース5410の接触面5412及び第2の連結ポールピース5420の接触面5422とが各々接触し、第1のポールピースアセンブリ5100が第2のポールピースアセンブリ5200に接触した第2の配置(
図5a及び
図5bに示す配置)に配置される場合、第1のポールピースアセンブリ5100の保持面(5111、5121)は、第1の連結ポールピース5410の接触面5412及び第2の連結ポールピース5420の接触面5422から各々離隔するように、第1の連結ポールピース5410と第2の連結ポールピース5420とが配置される。
【0102】
ここで、第1の連結ポールピース5410、第2の連結ポールピース5420、及び第2のポールピースアセンブリ5200は固定され、外側は非磁性体であるカバー5001により囲まれる。
【0103】
一方、第1のコイル5310は、第1のNポールピース5110に巻かれており、第2のコイル5320は、第1のSポールピース5120に巻かれているが、これに局限されない、第1のコイル5310及び第2のコイル5320は、各々第1の連結ポールピース5410及び第2の連結ポールピース5420に巻かれるか、または他の変形も十分可能である。
【0104】
その他の動作原理などは、上述したとおりであり、詳細な説明を省略する。
【0105】
図6aは、本発明の他の実施形態に係る磁性体保持装置の概略的な断面図であり、
図6bは、
図6aのA−A線断面図であり、
図6cは、
図6aのB−B線断面図である。
【0106】
図6aに示すように、本実施形態の磁性体保持装置6000の構成は、
図4a〜
図4cに示す磁性体保持装置4000の構成を備え、保持力を強化したことを特徴とする。
【0107】
図6bに示すように、第1のポールピースアセンブリ6100は、既存の構成の他に、第1の強化ポールピース6140、1つ以上の第1の強化永久磁石6150、及び1つ以上の第2の強化永久磁石6160をさらに備える。
【0108】
第1の強化ポールピース6140は磁性体であって、第1のNポールピース6110及び第1のSポールピース6120を囲むように配置される。また、第1の強化永久磁石6150は、第1の強化ポールピース6140にS極が接触され、第1のNポールピース6110にN極が接触されるように配置される。また、第2の強化永久磁石6160は、第1の強化ポールピース6140にN極が接触され、第1のSポールピース6120にS極が接触されるように配置される。
【0109】
図6cに示すように、第2のポールピースアセンブリ6200は、既存の構成の他に、第2の強化ポールピース6240、1つ以上の第3の強化永久磁石6250、及び1つ以上の第4の強化永久磁石6260をさらに備える。
【0110】
第2の強化ポールピース6240は磁性体であって、第2のNポールピース6210及び第2のSポールピース6220を囲むように配置される。また、第3の強化永久磁石6250は、第1の強化ポールピース6240にS極が接触され、第2のNポールピース6210にN極が接触されるように配置される。また、第4の強化永久磁石6260は、第1の強化ポールピース6240にN極が接触され、第2のSポールピース6220にS極が接触されるように配置される。
【0111】
図6a〜
図6cの構成を採用すると、永久磁石を単位体積により多く配置することができ、保持力を増加させることができる。また、水平方向にも磁束の循環構造が形成されて残留磁気をさらに減らすことができる。
【0112】
図7は、本発明のさらに他の実施形態に係る磁性体保持装置の概略的な断面図である。
【0113】
図7に示すように、本実施形態の磁性体保持装置7000は、第1のポールピースアセンブリ7100、第2のポールピースアセンブリ7200、第1のコイル7310、第2のコイル7320、第1の連結ポールピース7410、第2の連結ポールピース7420、及び制御装置(図示せず)を備える。
【0114】
図7に示す磁性体保持装置7000は、
図4a〜
図4cに示す磁性体保持装置4000と類似の構成を有し、第1の連結ポールピース7410を変形させたものである。本実施形態における第1の連結ポールピース7410の保持面7411及び第2の連結ポールピース7420の保持面7421は互いに隣接し、また、第2のポールピースアセンブリ7200の保持面(7211、7221)が互いに隣接するように配置される。隣接した保持面同士は、取付対象物を介して磁束が主に形成されるようになり、隣接しない保持面同士は、磁束がほとんど形成されない。これにより、磁束の混流が防止されて保持力をさらに高めることができる。もし、保持力をより高めようとすれば、保持面7211と保持面7421との間隔をより大きくすればよい。
【0115】
他の構成要素については、
図4a〜
図4cに関連して説明したものと同一であり、本実施形態における具体的な説明は省略する。
【0116】
図8は、本発明のさらに他の実施形態に係る磁性体保持装置の概略的な断面図である。
【0117】
図8に示すように、本実施形態の磁性体保持装置8000は、第1のポールピースアセンブリ8100、第2のポールピースアセンブリ8200、第1のコイル8310、第2のコイル8320、第1の連結ポールピース8410、第2の連結ポールピース8420、及び制御装置(図示せず)を備える。
【0118】
図8の磁性体保持装置8000は、
図7に示す磁性体保持装置7000と類似の構成を有し、第1のポールピースアセンブリ8100の移動方向を変形させたものである。
図8に示すように、第1のポールピースアセンブリ8100は、第2のポールピースアセンブリ8200の保持面(8211、8221)と第1の連結ポールピース8410及び第2の連結ポールピース8420の保持面(8411、8421)との延長面に沿う方向に移動可能である。すなわち、第1のポールピースアセンブリ8100は横方向に移動可能である。
【0119】
他の構成要素については、
図4a〜
図4cに関連した説明及び
図7に関連した説明と同じであり、本実施形態において具体的な説明を省略する。
【0120】
図9は、本発明のさらに他の実施形態による磁性体保持装置の正面図及び側面図である。
【0121】
図9に示すように、本実施形態の磁性体保持装置9000は、第1のポールピースアセンブリ9100、第2のポールピースアセンブリ9200、第1のコイル9310、第2のコイル9320、第1の連結ポールピース9410、第2の連結ポールピース9420、及び制御装置(図示せず)を備える。
【0122】
図9の磁性体保持装置9000は、
図5a〜
図5cに示す磁性体保持装置5000と類似の構成を有し、第2のポールピースアセンブリ9200を変形させたものである。
【0123】
第1のポールピースアセンブリ9100は、上下方向に移動可能に構成される。第2のポールピースアセンブリ9200の保持面(9211、9221)は、第1の連結ポールピース9410の保持面9411及び第2の連結ポールピース9420の保持面9421の後方に配置されるように形成される。これにより、第2のポールピースアセンブリ9200の保持面(9211、9221)、第1の連結ポールピース9410の保持面9411、及び第2の連結ポールピース9420の保持面9421は、下方からみるとき、四角形の形態で配置される。
【0124】
一方、磁束の混流を防止するために、Nポールピース(9110、9210)とSポールピース(9120、9220)との間の間隔d
1を減らし、第2のポールピースアセンブリ9200の保持面(9211、9221)と第1及び第2の連結ポールピースの保持面(9411、9421)との間の間隔d
2を増やすことが好ましい。
【0125】
他の構成要素については、
図5a〜
図5cに関連した説明と同じであり、本実施形態において具体的な説明を省略する。
【0126】
図10a〜
図10cは、本発明のさらに他の実施形態に係る磁性体保持装置の断面図である。
【0127】
図10a〜
図10cに示すように、本実施形態の磁性体保持装置10000は、第1のポールピースアセンブリ10100、第2のポールピースアセンブリ10200、第1のコイル10310、第2のコイル10320、第3のコイル10330、第1の連結ポールピース10410、第2の連結ポールピース10420、第3の連結ポールピース10430、及び制御装置(図示せず)を備える。
【0128】
図10a〜
図10cの磁性体保持装置10000は、
図4a〜
図4cに示す磁性体保持装置4000を拡張して構成したものである。
【0129】
本実施形態の磁性体保持装置10000は、磁性体保持装置4000と比較して第3のコイル10330及び第3の連結ポールピース10430をさらに備え、第1のポールピースアセンブリ10100及び第2のポールピースアセンブリ10200は、追加的構成を有し、また、第2の連結ポールピース10420は変形されて構成される。
【0130】
第3の連結ポールピース10430は、保持面10431及び接触面10432が形成される。第3の連結ポールピース10430は、第1の連結ポールピース10410と対称に形成される。
【0131】
第2の連結ポールピース10420は、保持面(10421a、10421b)を少なくとも2個備え、保持面(10421a、10421b)は、外郭に位置することにより、第2の連結ポールピース10420が第1のポールピースアセンブリ10100及び第2のポールピースアセンブリ10200を覆うように構成される。
【0132】
第1のポールピースアセンブリ10100は、保持面10141及び接触面10142が形成され、磁性体である第3のNポールピース10140と、第1のSポールピース10120にS極が接触し、第3のNポールピース10140にN極が接触する第3の永久磁石10150とをさらに備える。
【0133】
第2のポールピースアセンブリ10200は、保持面10241及び接触面10242が形成され、磁性体である第3のSポールピース10240と、第2のNポールピース10210にN極が接触し、第3のSポールピース10240にS極が接触する第4の永久磁石10250とをさらに備える。
【0134】
第3のコイル10330は、第3のNポールピース10140の保持面10141を通過する磁束と第3のSポールピース10240の保持面10241を通過する磁束とのうちの少なくとも1つに影響を及ぼすように配置されるが、本実施形態では、第4の永久磁石10250と保持面10241との間に配置される例を示している。
【0135】
第1のポールピースアセンブリ10100と第2のポールピースアセンブリ10200とが
図10cに示すように、第1の配置(互いに離隔する配置)で配置される場合、第1のポールピースアセンブリ10100の保持面(10111、10121、10141)と、第1の連結ポールピース10410、第2の連結ポールピース10420、及び第3の連結ポールピース10430の接触面(10412、10422、10432)とが各々接触し、
図10aに示すように、第1のポールピースアセンブリ10100と前記第2のポールピースアセンブリ10200とが第2の配置(互いに接触される配置)で配置される場合、第1のポールピースアセンブリ10100の保持面(10111、10121、10141)と、第1の連結ポールピース10410、第2の連結ポールピース10420、及び第3の連結ポールピース10430の接触面(10412、10422、10432)とが各々離隔するように、第1の連結ポールピース10410、第2の連結ポールピース10420、及び第3の連結ポールピース10430が配置される。
【0136】
第2のポールピースアセンブリ10200の保持面(10211、10221、10241)、第1の連結ポールピース10410の保持面10411、第2の連結ポールピース10420の保持面(10421a、10421b)、及び第3の連結ポールピース10430の保持面10431は、単一の磁性体である取付対象物1を取り付けることができるように形成される。
【0137】
図10cのように、第1のポールピースアセンブリ10100と第2のポールピースアセンブリ10200とが第1の配置で配置される場合、第2のポールピースアセンブリ10200の保持面(10211、10221、10241)、第1の連結ポールピース10410の保持面10411、第2の連結ポールピース10420の保持面(10421a、10421b)、及び第3の連結ポールピース10430の保持面10431に取付対象物1が保持され、
図10aに示すように、第1のポールピースアセンブリ10100と第2のポールピースアセンブリ10200とが第2の配置で配置される場合、第2のポールピースアセンブリ10200の保持面(10211、10221、10241)、第1の連結ポールピース10410の保持面10411、第2の連結ポールピース10420の保持面(10421a、10421b)、及び第3の連結ポールピース10430の保持面10431から取付対象物1が解除される。
【0138】
第2の連結ポールピース10420の保持面(10421a、10421b)のうちのいずれか1つ(10421a)は、第1の連結ポールピース10410の保持面10411と隣接し、第2の連結ポールピースの保持面のうちの他の1つ(10421b)は、第3の連結ポールピース10430の保持面10431と隣接するように配置される。
【0139】
制御装置は、第1のコイル10310、第2のコイル10320、及び第3のコイル10330に印加される電流を調整することで、第1のコイル10310、第2のコイル10320、及び第3のコイル10330を通過する磁束を制御することにより、第1のポールピースアセンブリ10100と第2のポールピースアセンブリ10200とが第1の配置と第2の配置との間で切り換え可能にし、これにより、第1のポールピースアセンブリ10100の保持面、第2のポールピースアセンブリ10200の保持面、第1の連結ポールピース10410の保持面、第2の連結ポールピース10420の保持面、及び第3の連結ポールピース10430の保持面を通過する磁束を制御する。
【0140】
具体的に、
図10bに示すように、第1のコイル10310、第2のコイル10320、及び第3のコイル10330に電流を印加すると、
図10aに示す磁束は遮断され、第2のポールピースアセンブリ10200の保持面(10211、10221、10241)を通過する磁束が強くなり、これとは反対に、接触面(10212、10222、10242)を通過する磁束は弱くなる。これにより、第1のポールピースアセンブリ10100は、上側に移動するようになり、
図10cに示す磁束が形成されることにより、取付対象物1が保持される。
【0141】
一方、第2の連結ポールピース10420の接触面10422は、突出部10423の端部に形成され、第2のコイル10320は、突出部を覆うように配置される。すなわち、第2のコイル10320は、第1のポールピースアセンブリ10100の外部に存在する。
【0142】
他の構成要素については、
図4a〜
図4cに関連した説明と同じであり、本実施形態において具体的な説明を省略する。
【0143】
図11aは、
図2a及び
図2bの磁性体保持装置の側断面図であり、
図11bは、
図2cの磁性体保持装置の側断面図である。
図12aは、
図4a及び
図4bの磁性体保持装置の側断面図であり、
図12bは、
図4cの磁性体保持装置の側断面図である。
図13は、
図12aの磁性体保持装置の垂直ガイド部の変形例を示す。
【0144】
図11a〜
図13を参照して、第1のポールピースアセンブリ(2100、4100)の移動機構について詳しく説明する。
【0145】
図11a及び
図11bに示すように、上下方向の両側に保持面(2421、2211)が形成される構造では、
図2a〜
図2cの前後方向に装着される非磁性体であるカバー2002に挿入された水平ガイド部2003により第1のSポールピース2120をガイドする。水平ガイド部2003の端部は、第1のSポールピース2120に形成されたホールに挿入され、このホールに挿入された水平ガイド部2003に沿って第1のSポールピース2120が移動する。
【0146】
水平ガイド部2003により
図11aに示すように、第1のSポールピース2120が第2のNポールピース2210に接触する位置と、
図11bに示すように、第1のポールピース2120と第2の連結ポールピース2420とを接触させる位置との間での移動をガイドすることにより、第1のポールピースアセンブリ2100の移動時の離脱を防止することができる。
【0147】
また、
図12a及び
図12bに示すように、下側にのみ保持面4211が形成される構造では、水平ガイド部4003の他に、垂直ガイド部4004をさらに備える。垂直ガイド部4004は、第2の連結ポールピース4420に固定され、その端部が第1のSポールピース4120に挿入される。
【0148】
一方、
図13に示すように、垂直ガイド部4004’は、ヘッド部分をなくすか、最小化した頭なしボルトを使用することもできる。頭なしボルトは、第1のSポールピース4120を貫通して、その端部が第2のNポールピース4210に固定されるように設けられる。頭なしボルトを使用すると、磁束を形成する部分を最大化することができ、より保持力の大きい磁性体保持装置を提供することができる。
【0149】
一方、
図11a〜
図13に示すように、移動しないポールピース或いは連結ポールピースは、カバー(2002、4002)に挿入されて固定されることにより、使用中の移動が最小化されるようにすることが好ましい。
【0150】
水平ガイド部2003と垂直ガイド部(4004、4004’)とは、非磁性体の材質で形成されることが好ましく、上述した実施形態の全てに適用され得る。
【0151】
本発明の磁性体保持装置(1000〜10000)によれば、取付対象物の解除時に残留磁気を最小化することができる。これと共に、別の電磁石を設置せずにポールピースにコイルを配置することにより、簡単な構造で強い保持力を得ることができ、保持または解除時の切り換え時にのみ小電流のみを使用して永久磁石の磁気力を制御することができ、小さい空間のみでも強い保持力を得ることができる。
【0152】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明したが、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須な特徴を変更せずに他の具体的な形態で実施することが可能である。したがって、以上に記述した実施形態は、あらゆる面において例示的なものであり、本発明を限定するものではない。