(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のロゴスキーコイルセクション(130a〜f)の各々は開口部(135)から概ね等しい距離に位置決めされている、請求項1に記載のロゴスキーコイルアセンブリ(110)。
前記複数のロゴスキーコイルセクション(130a〜f)は開口部(135)の周囲に位置決めされている、請求項1または2に記載のロゴスキーコイルアセンブリ(110)。
前記プリント回路基板(105)に取り付けられると共に、複数のロゴスキーコイルセクション(130a〜f)が収集した計測値データを受け取りかつ該受け取った計測値データを処理するように構成された計測値処理回路(150)をさらに備える請求項1乃至3のいずれかに記載のロゴスキーコイルアセンブリ(110)。
前記複数のロゴスキーコイルセクション(130a〜f)は3個から12個のロゴスキーコイルセクション(130a〜f)を含む、請求項1乃至4のいずれかに記載のロゴスキーコイルアセンブリ(110)。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで、本発明の例証の実施形態について、本発明の実施形態の幾つか(全部ではない)を示している添付の図面を参照しながら本明細書の以下でさらに十分に説明することにする。実際に、本発明は多くの異なる形態で具現化されることがあり、また本明細書に記載した実施形態に限定されると解釈すべきでなく、むしろこれらの実施形態は本開示が該当する法的要件を満たすように提供したものである。全体を通じて同じ番号は同じ要素を意味している。
【0011】
ロゴスキーコイルアセンブリ及びこれを提供及び/または形成するための方法を開示する。本発明の例示の一実施形態では、ロゴスキーコイルアセンブリは、プリント回路基板と、該プリント回路基板の外部表面に対して1つまたは複数の対応する回路トレースによって装着された複数のロゴスキーコイルセクションと、を含むことがある。換言すると、ロゴスキーコイルを形成するロゴスキーコイルセクションは、プリント回路基板にはんだ付けされること、あるいは任意の数の適当な回路トレースを用いてプリント回路基板に取り付けられることがある。この回路トレースは、ロゴスキーコイルセクションを適所に保持または保定すると共に、コイルセクションがほどけるのを抑止することがある。さらに回路トレースは、ロゴスキーコイルセクション間に導電経路を形成することによってロゴスキーコイルセクションを一体に接続させることがある。本発明の様々な実施形態では所望により任意の数のロゴスキーコイルセクションを利用することがある。例えば概ね3〜12個のロゴスキーコイルセクションを利用することがある。例示の一実施形態では、6個のロゴスキーコイルセクションを利用することがある。変電所で利用される実施形態などの別の実施形態では、12個を超えるロゴスキーコイルセクションを利用することがある。
【0012】
ある種の実施形態では所望により、ロゴスキーコイルセクション用の帰還電流経路も設けることがある。例えば、プリント回路基板のロゴスキーコイルセクションを装着したのと反対の表面上(例えば、プリント回路基板の逆側)に形成した電流トレースなど、プリント回路基板上の1つまたは複数の電流トレースによって帰還電流経路を設けることがある。別の例として、ロゴスキーコイルセクションのうちの1つまたは幾つかを通過する導体またはワイヤによって帰還電流経路を設けることがある。例えば、帰還経路導体を複数のロゴスキーコイルセクションの中心を通過させることがある。
【0013】
本発明のある種の実施形態では、プリント回路基板内に、複数のロゴスキーコイルセクションによる監視を受ける少なくとも1つの導体を受け入れるための開口部を設けることがある。例えば、プリント回路基板を通過するように円形または楕円形の開口部が形成されることがある。所望によりロゴスキーコイルセクションは開口部の周りまたは周縁を巡るように位置決めされることがある。例えばロゴスキーコイルセクションのそれぞれを、開口部からかつ/または開口部の中心から概ね等しい距離に位置決めすることがある。このことで、少なくとも1つの導体を開口部内に挿入するかその中を通過させた後に、少なくとも1つの導体内部の電流の監視にロゴスキーコイルセクションを利用することができる。さらにある種の実施形態では、少なくとも1つの導体とプリント回路基板の間で開口部の内部に容量性シールドが位置決めされることがある。さらにある種の実施形態では所望により、少なくとも1つの導体を開口部の内部における位置決めを容易にするため、プリント回路基板の内部にスロットまたはギャップが形成されることがある。例えば、開口部とプリント回路基板のエッジとの間にギャップまたはスロットが形成されることがある。
【0014】
本発明のある種の実施形態では所望により、計測値処理回路及び/または回路群が、プリント回路基板に対して取り付けられること、基板上に形成されること、かつ/または基板内に組み入れられることがある。計測値処理回路は、ロゴスキーコイルセクションから計測値データを受け取りかつ処理するように構成させた適当な回路構成要素を任意の数だけ含むことがある。例えば計測値処理回路は、受け取った電圧信号を処理してロゴスキーコイルセクションによる監視を受ける少なくとも1つの導体上に現れる電流信号を決定かつ/または計算するように構成させた適当な回路構成要素を含むことがある。別の実施形態では少なくとも1つのコネクタが、プリント回路基板に対して取り付けられること、基板上に形成されること、かつ/または基板内に組み入れられることがある。この少なくとも1つのコネクタは、複数のロゴスキーコイルセクションが収集した計測値データを外部の計測値処理回路に提供するように構成されることがある。
【0015】
本明細書に記載した本発明のある種の実施形態は、需給メータに関連付けされた位相導体などの少なくとも1つの導体内部の電流の監視に利用されるロゴスキーコイルアセンブリを提供できるという技術的効果を有することがある。プリント回路基板の外部表面に複数のロゴスキーコイルセクションを装着することによって、ロゴスキーコイルアセンブリが占有するスペースを低減及び/または最小化することできる。さらにある種の実施形態では、プラスチックハウジングなどのハウジングが不要であることによってロゴスキーコイルアセンブリのコストを削減することができる。さらにこの装着したロゴスキーコイルセクションは、ロゴスキーコイルがプリント回路基板内に製作またはエッチングされるような従来のアセンブリと比べてより高レベルの計測確度を提供することができる。
【0016】
図1は、本発明の例証の一実施形態による複数の例示のロゴスキーコイルアセンブリのブロック図である。
図1では単一のプリント回路基板100に関連して4つの例示のロゴスキーコイルアセンブリを図示しているが、プリント回路基板には任意の数のロゴスキーコイルアセンブリを形成し得ることを理解されたい。例えば、電力メータに関連して利用されるプリント回路基板は、電力メータの各位相導体ごとにロゴスキーコイルセクションを含むことがある。
【0017】
図1を参照すると、4つの例示のロゴスキーコイルアセンブリ110、115、120、125をプリント回路基板(「PCB」)105上に形成して含む例示のプリント回路基板アセンブリ100を図示している。PCB105は、
図1に示したアセンブリ110、115、120、125など任意の数のロゴスキーコイルアセンブリのロゴスキーコイルセクションを機械的に支持しかつ電気的に接続するように構成された適当な任意の基板とすることがある。PCB105は、ポリテトラフルオロエチレン、FR−4、FR−1、複合エポキシ材料−1(「CEM−1」)、CEM−3、別のガラス繊維布素材及び/または別のエポキシ樹脂材料(ただし、これらに限らない)を含む任意の数の誘電材料から形成されたサブストレートまたは基部を含むことがある。この基部は所望により、1つまたは複数の適当なエポキシ樹脂及び/またはエポキシ樹脂プリプレグ(pre−preg)材料によって一体に積層させた複数の誘電体層を含むことがある。これらの層の間にはビアまたは接続を任意の数だけ設けることがある。この基部はさらに、電気接続の形成を容易にするはんだマスクでコーティングするまたは覆うこともある。
【0018】
所望により、任意の数の回路トレース及び/または導電経路をPCB105内に含めることあるいはPCB105上に形成することがある。回路トレースは、ロゴスキーコイルアセンブリ110、115、120、125の様々なロゴスキーコイルセクションを適所に保持するように構成されることがある。換言すると回路トレースはロゴスキーコイルセクションを確保し、これによりコイルがほどけるのを防止する。さらに回路トレースは、ロゴスキーコイルセクションを一体に接続すること及び/またはロゴスキーコイルアセンブリ用の帰還電流経路を形成することを行うように構成されることがある。回路トレースは所望により、コネクタに対して及び/または様々な計測値処理回路に対してロゴスキーコイルセクションを接続するように構成されることもある。例示の回路トレースの幾つかについて例示のロゴスキーコイルアセンブリ110、115、120、125を参照しながら以下でさらに詳細に説明することにする。
【0019】
第1の例示のロゴスキーコイルアセンブリ110を見ると、アセンブリ110は任意の数のロゴスキーコイルセクションを含むことがある。例えば図のように、ロゴスキーコイルアセンブリ110は6個のコイルセクション130a〜fを含むことがある。別の実施形態ではそのコイルアセンブリは概ね3〜8個のコイルセクションを含むことがある、ただし所望によりコイルセクションが別の数だけ利用されることもある。各ロゴスキーコイルセクション(個々に参照番号130で示している)は、非磁性のコア上でコイル状にしたまたはコア上に巻き付けられたワイヤなどのヘリカル導体コイルを含むことがある。所望により、ロゴスキーコイルセクション130を生成するように導体によって巻き線またはコイルを任意の数だけ形成させることができる。適当なロゴスキーコイルセクションに関する幾つかの例は、Lintらに対する「Current Sensing Devices and Methods」と題する2009年9月25日提出の米国特許出願公開第2011/0025304号、並びにLintらに対する「Current Sensing Devices and Methods」と題する2010年1月7日提出の米国特許出願公開第2011/0025305号で検討されている。これらの出願の各々は参照によりその全体を本明細書に組み込むものとする。本発明のある種の実施形態では、ロゴスキーコイルセクション130は、ロゴスキーコイルをプリント回路基板内にエッチングすることにより形成可能なものと比べてより多くの数の巻き線またはコイルを含むことができる。このことでロゴスキーコイルセクション130は、従来のプリント回路基板コイルアセンブリと比べてかなり高い感度及び/または確度を提供することができる。
【0020】
本発明の一態様では、ロゴスキーコイルセクション130の各々をPCB105の外部表面に対して装着させることがある。例えば、ロゴスキーコイルセクション130の各々を表面PCB105の外側表面に対して装着させ、これを1つまたは複数の回路トレースによって適所に確保することがある。ある種の実施形態では、コイルセクション130と関連付けされたコイルの各端部は、対応する回路トレースによって適所に確保されることがある。このことで回路トレースは、コイルセクション130がほどけるのを防止することがある。さらに回路トレースによって、コイルセクション130をPCB105に取り付けることがある。さらに回路トレースによって、コイルセクション130を1つまたは複数の別のコイルセクションに接続させることがある。例えばコイルセクション130は隣接するコイルセクションに接続されることがある。
【0021】
さらにPCB105は、ロゴスキーコイルアセンブリ110、115、120、125の各々ごとに開口部を含むことがある。これらの開口部の各々は、ロゴスキーコイルアセンブリ110、115、120、125による監視を受ける1つまたは複数の対応する導体を受け容れるように構成されることがある。例えば第1のコイルアセンブリ110を参照すると、PCB105を通るように開口部135を設けることがある。開口部135は、需給メータに関連付けされた位相導体など第1のコイルアセンブリ110による監視を受ける少なくとも1つの導体を受け容れるように構成されることがある。所望により開口部135は、任意の数の次元を含むことがある。例えば開口部135は、概ね円形の開口部とすることも概ね楕円形の開口部とすることもできる。別のコイルアセンブリ115、120、125は少なくとも1つの導体を受け容れるように構成された同様の開口部に関連付けされることがある。
【0022】
本発明のある種の実施形態では、第1のアセンブリ110などのロゴスキーコイルアセンブリに関連付されたロゴスキーコイルセクション130a〜fを、開口部135の周囲またはこの周りに形成させることがある。例えば開口部135の周囲または周縁の周りにコイルセクション130a〜fが形成されることがある。ある種の実施形態では、コイルセクション130a〜fの各々は開口部135の中心から(または、開口部135のエッジから)概ね等しい距離「d」に位置決めされることがある。このことでコイルセクション130a〜fは、開口部135内に挿入された少なくとも1つの導体を監視するために利用することができる。
【0023】
ここで、ロゴスキーコイルセクションの確保及び/または接続に利用し得る例示のトレースを説明するために第2のロゴスキーコイルアセンブリ115を参照することにする。第2のコイルアセンブリ115は、第1のコイルアセンブリ110に関して上で説明したのと同様の構成要素を含むことがある。例えば第2のコイルアセンブリ115は、PCB105内部の開口部の周囲またはその周りに位置決めされた複数のロゴスキーコイルセクションを含むことがある。さらにロゴスキーコイルセクションは、任意の数の適当な回路トレースを介して適所に確保されかつ接続されることがある。簡略とするために、第2のコイルアセンブリ115のロゴスキーコイルセクションの言及についても、第1のコイルアセンブリ110に関して用いたのと同じ参照番号を用いることにする。
【0024】
回路トレースの一例として、第1のコイルセクション130aの一方の端部を確保するためかつ第1のコイルセクション130aのある端部を隣接する第2のコイルセクション130bの対応する端部に接続するために第1の回路トレース140aが利用されることがある。次いで、第2のコイルセクション130bの反対端部を確保するためかつ第2のコイルセクション130bの反対端部を第3のコイルセクション130cの対応する端部に接続するために第2の回路トレース140bが利用されることがある。同様の方式で、追加の回路トレース140c〜fによってこれ以外のロゴスキーコイルセクション130c〜fを確保し接続することがある。このことで、完全なロゴスキーコイル回路が形成されることがある。最後の回路トレース140fは、最終のコイルセクション130fのうち別のコイルセクションに接続しない端部の確保のために利用されることがある。回路トレースの各々は、銅、別の導電性金属または導電性合金などの適当な任意の導体材料から形成されることがある。
【0025】
さらに本発明の一態様では、ロゴスキーコイルアセンブリ110、115、120、125の各々ごとに帰還経路が形成されることがある。例えば第2のコイルアセンブリ115を参照すると、帰還経路145が形成されることがある。ある種の実施形態では、帰還経路145を1つまたは複数の回路トレースによって形成することがある。例えばPCB105の背面上またはPCB105のうちコイルセクション130a〜fをその上に装着する表面と反対の表面上に回路トレースを形成することがある。別の実施形態では帰還経路145は、ロゴスキーコイルセクション130a〜fの各々の中心を通過する導体(例えば、ワイヤ、その他)から形成されることがある。帰還経路145は、ロゴスキーコイル回路内部の最後のコイルセクション130fから戻って第1のコイルセクション130aに至ることがある。ロゴスキーコイルアセンブリ115の別の構成要素(計測値回路やコネクタなど)に対して帰還経路を接続するために、所望によりPCB105上で帰還経路145の端部の位置に適当な回路トレースを形成することがある。さらに、これ以外の構成要素を第1のコイルセクション130aに接続するために適当な回路トレース147を形成することがある。このことで、少なくとも1つの導体の監視を容易にする完全なロゴスキー回路を形成することができる。
【0026】
これ以外の2つのロゴスキーコイルアセンブリ120、125は、最初の2つのコイルアセンブリ110、115について上で説明したのと同様の構成要素を含むことがある。例えば第3及び第4のコイルアセンブリ120、125は、開口部の周りに形成されかつ複数の適当な回路トレースにより確保及び接続された複数のロゴスキーコイルセクションを含むことがある。
【0027】
本発明のある種の実施形態では、適当な計測値処理回路がPCB105上に形成されると共に、これをロゴスキーコイルアセンブリに関連付させることがある。例えば、第1のロゴスキーコイルアセンブリ110に対して計測値処理回路150を関連付させることがある。同様に、第3のロゴスキーコイルアセンブリ120に対して計測値処理回路155を関連付させることがある。計測値処理回路150は、ロゴスキーコイルアセンブリ110により計測された電圧信号を受け取ると共に受け取った電圧信号を処理して監視導体を通る電流を決定するように構成された、積算計などの適当な任意の回路及び/または回路構成要素を含むことがある。ある種の実施形態では計測値処理回路150はPCB105の表面に取り付けられることがある。別の実施形態では、計測値処理回路150はPCB105内に組み入れられることがある。例えば、計測値処理回路150はPCB105内部にエッチングされることがある。
【0028】
本発明のある種の実施形態では、適当なコネクタがPCB105上に形成されると共に、これをロゴスキーコイルアセンブリに関連付させることがある。例えば、第2のロゴスキーコイルアセンブリ115に対してコネクタ160を関連付させることがある。同様に、第4のロゴスキーコイルアセンブリ125に対してコネクタ165を関連付させることがある。コネクタ160は、ロゴスキーコイルアセンブリ115により計測された電圧信号を受け取ると共に受け取った電圧信号を外部の計測値処理回路または計測値処理構成要素に提供するように構成された適当な任意の終端器(例えば、ピン、その他)及び/または付属の回路構成要素を含むことがある。換言するとコネクタ160によって、PCB105に取り付けられていない計測値処理回路に電圧信号を提供することがある。ある種の実施形態ではコネクタ160はPCB105の表面に取り付けられることがある。
【0029】
ある種の実施形態では所望により、1つまたは複数の対応するロゴスキーコイルアセンブリと関連して、PCB105内で1つまたは複数のギャップまたはスロットを利用することがある。例えば、第3のロゴスキーコイルアセンブリ120に対してギャップ170を関連付させることがある。同様に、第4のロゴスキーコイルアセンブリ125に対してギャップ175を関連付させることがある。PCB105のエッジとPCB105内部の開口部の間にPCB105を通るようにギャップ170を形成することがある。ギャップ170によって、少なくとも1つの導体のPCB105中の容易な通り抜け及び開口部の内部への位置決めを可能にすることができる。換言するとギャップ170によって、ロゴスキーコイルアセンブリにより計測または監視される導体の周りにロゴスキーコイルアセンブリを比較的容易に位置決めすることができる。その内部にギャップ170を含むような実施形態では、ギャップ170の両側に位置決めされたロゴスキーコイルセクションを接続するために適当なジャンパーや別の接続を任意の数だけ利用することができる。
【0030】
本発明のある種の実施形態では、開口部の内部に1つまたは複数の適当な容量性シールドが形成されることがある。例えば第2のロゴスキーコイルアセンブリ115を参照すると開口部の内部に、ロゴスキーコイルセクション130a〜fと開口部の内部に位置決めされかつコイルセクション130a〜fによる監視を受ける少なくとも1つの導体との間に位置決めされるように容量性シールド180を形成させることがある。容量性シールド180は、銅、アルミニウム及び/または別の非鉄導電性材料(ただし、これらに限らない)を含め適当な任意の材料を含むことがある。所望により容量性シールド材料は、複数の周回または層として用いられることがある。別法としてシールド用シートが形成されることがある。さらに容量性シールド180は、ノイズセンサ上のコモンモードノイズを低減する静電シールドまたはファラデーケージの役割をすることがある。さらに容量性シールド180は、高周波ノイズに対する低域通過フィルタの役割をすることがあり、これによりロゴスキーコイルの電磁両立性及び/または電磁干渉(「EMC/EMI」)の準拠を向上させることができる。
【0031】
所望により本発明の実施形態は、
図1に示した構成要素と比べてより多くの構成要素を備えるまたはより少ない構成要素を備えるロゴスキーコイルアセンブリを含むことがある。
図1に示したロゴスキーコイルアセンブリ110、115、120、125は、単に一例として提供したものであり、限定の意図ではない。
【0032】
図2は、本発明の例証の一実施形態によるロゴスキーコイルアセンブリを提供するための例示の方法200の流れ図である。本方法は、その内部でプリント回路基板に対して複数のロゴスキーコイルセクションが装着されているロゴスキーコイルアセンブリを提供するために利用されることがある。例えば本方法は、
図1に示したロゴスキーコイルアセンブリ110、115、120、125のうちの1つを提供するために利用されることがある。方法200はブロック205で開始させることがある。
【0033】
ブロック205では、
図1に示したPCB105などのプリント回路基板(「PCB」)を設けることがある。本発明の一態様では、PCB105内部に開口部を設けることがあり、またこの開口部はロゴスキーコイルアセンブリにより監視される少なくとも1つの導体を受け容れるように構成されることがある。ある種の実施形態ではそのPCB105は、開口部に形成または製作されることがある。別の実施形態では、既存のPCBから開口部が切り取られることがある。さらに本発明のある種の実施形態では所望により、開口部内部での少なくとも1つの導体の位置決めを容易にするためにPCB105の内部にギャップが形成されることがある。このギャップによって、監視を目的としてロゴスキーコイルアセンブリを少なくとも1つの導体の周りに位置決めすることが可能となる。
【0034】
ブロック210では、
図1を参照しながら上で説明したロゴスキーコイルセクション130a〜fなどの複数のロゴスキーコイルセクションを設けることがある。ロゴスキーコイルセクション130a〜fの各々は、非磁性のコア上でコイル状にしたまたは巻き付けられたワイヤなどのヘリカル導体コイルを含むことがある。対応するロゴスキーコイルセクション130a〜fを生成ために所望により、導体によって任意の数の巻き線またはコイルを形成させることがある。併せて、ロゴスキーコイルセクション130a〜fによって、需給メータに関連付された位相導体などの少なくとも1つの導体を監視するように構成されたロゴスキーコイルを提供することができる。
【0035】
ブロック215では、PCB105の外部表面に対してロゴスキーコイルセクション130a〜fが装着されることがある。例えばロゴスキーコイルセクション130a〜fは、PCB105内で開口部の周囲で外部表面上に位置決めされることがある。ある種の実施形態では、ロゴスキーコイルセクション130a〜fの各々は開口部からあるいは開口部の中心から概ね等しい距離に位置決めされることがある。このことで、比較的正確なロゴスキーコイル計測アセンブリを提供することができる。
【0036】
ブロック220では、PCB105に対してロゴスキーコイルセクション130a〜fを保持及び/または確保するために複数の回路トレースを設けることがある。例えば、ロゴスキーコイルセクション130a〜fの確保のためにPCB105上に複数のはんだ接続及び/または別の導電トレースが形成されることがある。所望により、ロゴスキーコイルセクション130a〜fの各々の端部を1つまたは複数の適当な回路トレースによってPCB105に確保することがある。このことで、ロゴスキーコイルセクション130a〜fのほどけを防止することができる。さらに本発明のある種の実施形態では、様々なロゴスキーコイルセクション130a〜fを接続するために複数の回路トレースを利用することがある。例えば、少なくとも1つの導体の監視に適したロゴスキーコイルを形成するために隣接するコイルセクション130a〜fを互いに接続させることがある。
【0037】
ブロック225では、ロゴスキーコイルアセンブリに対する帰還電流経路または帰還経路を設けることがある。ある種の実施形態ではその帰還経路は、1つまたは複数の回路トレースによって形成させることがある。例えば、PCB105の背面上にあるいはPCB105のうちコイルセクション130a〜fを装着させる表面と反対の表面上に回路トレースを形成させることがある。別の実施形態ではその帰還経路は、ロゴスキーコイルセクション130a〜fの各々の中心を通過する導体(例えば、ワイヤ、その他)から形成させることがある。この帰還経路は、ロゴスキーコイル回路内部の最終のコイルセクション130fから戻って第1のコイルセクションに至ることがある。
【0038】
ブロック230では、コネクタまたは計測値処理回路を設けることがある。例えば、適当なコネクタをPCB105上に形成し、これをロゴスキーコイルアセンブリと関連付させることがある。コネクタは、ロゴスキーコイルアセンブリにより計測された電圧信号を受け取ると共に、受け取った電圧信号を外部の計測値処理回路または計測値処理構成要素に提供するように構成された適当な任意の終端器(例えば、ピン、その他)及び/または付属の回路構成要素を含むことがある。換言するとコネクタは、PCB105に取り付けられていない計測値処理回路に電圧信号を提供することがある。
【0039】
別の実施形態では、計測値処理回路をPCB105上に形成し、これをロゴスキーコイルアセンブリと関連付させることがある。計測値処理回路は、ロゴスキーコイルアセンブリにより計測された電圧信号を受け取ると共に受け取った電圧信号を処理して監視導体を通る電流を決定するように構成された、積算計などの適当な任意の回路及び/または回路構成要素を含むことがある。ある種の実施形態ではその計測値処理回路はPCB105の表面に取り付けられることがある。別の実施形態では計測値処理回路150はPCB105内に組み入れられることがある。例えば計測値処理回路150はPCB105内部にエッチングされることがある。
【0040】
方法200は次のブロック230で終了させることがある。
【0041】
図2の方法200で説明し図示した動作は、本発明の様々な実施形態において所望による適当な任意の順序で実行または実施されることがある。さらにある種の実施形態では、これらの動作の少なくとも一部を並列に実行することがある。さらにある種の実施形態では、
図2で説明した動作と比べて実行する動作をより多くすることもより少なくすることもできる。
【0042】
最も実用的な様々な実施形態であると目下のところ考えられる形態に関連して本発明を記載してきたが、本発明は開示した実施形態に限定されるものではなく、それどころか添付の特許請求の範囲の精神及び趣旨の域内に包含される様々な修正形態や等価的構成を含むように意図していることを理解されたい。
【0043】
この記載では、本発明(最適の形態を含む)を開示するため、並びに当業者による任意のデバイスやシステムの製作と使用及び組み込んだ任意の方法の実行を含む本発明の実施を可能にするために例を使用している。本発明の特許性のある範囲は本特許請求の範囲において規定していると共に、当業者により行われる別の例を含むことができる。こうした別の例は、本特許請求の範囲の文字表記と異ならない構造要素を有する場合や、本特許請求の範囲の文字表記と実質的に差がない等価的な構造要素を有する場合があるが、本特許請求の範囲の域内にあるように意図したものである。