(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、
図1に示すように、本発明の実施形態例に係る可動役物装置が適用された遊技機(パチンコ機)は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた本体枠2と、本体枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられた前面扉3等を備えており、前面扉3にはガラスやプラスチック等からなる透明板4が取り付けられている。
【0012】
機枠1の左下隅部には大型のスピーカ5が配設されており、このスピーカ5は前面扉3の切り欠き内に位置して前方に露出している。本体枠2の上部内側には後述する遊技盤6が収納されており、この遊技盤6の盤面(前面)は透明板4を透して外部から目視可能となっている。また、本体枠2の右側枠部にはシリンダ錠7aを有する施錠装置7が設置されており、図示省略されているが、この施錠装置7は本体枠2の裏面に配置された後部施錠杆と本体枠2の前面に配置された前部施錠杆とを備えている。常態では、施錠装置7の後部施錠杆によって機枠1に対して本体枠2が施錠されると共に、前部施錠杆によって本体枠2に対して前面扉3が施錠されている。そして、シリンダ錠7aの鍵穴に図示せぬ鍵を差し込み、この鍵を一方向(例えば時計回り)へ回動すると、後部施錠杆が下動して本体枠2が開錠されるようになっている。また、シリンダ錠7aの鍵穴に差し込んだ鍵を他方向(反時計回り)へ回動すると、前部施錠杆が上動して前面扉3が開錠されるようになっている。
【0013】
前面扉3の前面上部には比較的小型のスピーカ8が左右に1個ずつ配設されており、これらスピーカ8と前述した大型のスピーカ5とによって遊技に関する様々な効果音を発するようになっている。さらに、前面扉3の前面下部には、遊技盤6の裏面に配設された賞球払出装置(後述する)から払い出された遊技球を収容する上段受皿9と、上段受皿9から排出された遊技球を収容する下段受皿10と、遊技者による押下操作が可能なプッシュ釦11等が設けられており、上段受皿9の右側方には操作ハンドル12が配設されている。
【0014】
機枠1の左側枠部には上側軸受け体13と下側軸受け体14が固着されており、これら両軸受け体13,14に本体枠2の左側枠部の上下両端に設けた第1ピン(図示省略)を軸支することによって、本体枠2を機枠1に対して開閉自在に支持する第1ヒンジ機構が構成されている。一方、前面扉3の左側枠部の上下両端には第2ピン(図示省略)が設けられており、これら両第2ピンを本体枠2の左側枠部に突設した上下の支持板2aに軸支することによって、前面扉3を本体枠2に対して開閉自在に支持する第2ヒンジ機構が構成されている。また、本体枠2の上部内側は遊技盤6の収納スペースとなっており、この収納スペースの下方は前面扉3によって覆い隠される設置部となっている。当該設置部内の下部中央には遊技球を遊技盤6の遊技領域23に向けて発射する図外の発射装置が配設されており、前述した操作ハンドル12の回動操作量に応じて発射装置の発射強度が調整されるようになっている。
【0015】
図2に示すように、遊技盤6の裏面側には、遊技に関する主要な処理を行う主制御処理部16と、主制御処理部16からの指令を受けて前述したスピーカ5,8や後述する演出表示装置や可動役物装置等の各種装置を制御する副制御処理部17と、前述した賞球払出装置18と、主制御処理部16からの指令を受けて賞球払出装置18を制御する払出制御処理部19と、操作ハンドル12の回動操作量に応じて発射装置の作動を制御する発射制御処理部20と、賞球数や大当たり回数等の各種情報を遊技場のホールコンピュータに出力する外部端子基板21等が設けられている。主制御処理部16は、CPU(Central Processing Unit)と、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、生成された処理情報の一時記憶および記憶した情報の削除を行うRAM(Random Access Memory)等が実装された制御基板(メイン基板)とを備えており、このCPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、遊技に関する主要な処理が行われる。
【0016】
次に、遊技盤6の構成について説明する。
図3に示すように、遊技盤6の前面はガイドレール22等によって略円形状に区画された遊技領域23となっており、遊技者が操作ハンドル12を任意角度まで回動操作すると、発射装置が上段受皿9に保留された遊技球を遊技領域23に向けて連続的に打ち出すようになっている。遊技領域23の上部中央付近にはセンター役物24が配置されている。センター役物24は、中央部に矩形状の開口部25aを有する装飾枠25と、装飾枠25の下壁部に配設された後述する可動役物装置26(
図4等参照)と、装飾枠25の裏面側に配置された演出表示装置27等を具備している。演出表示装置27は液晶パネル(LCD)からなり、その表示画面27aは装飾枠25の開口部25aから前方に臨む。
【0017】
装飾枠25の下壁部には左右方向へ略V字形状に延びるステージ28が設けられており、このステージ28の中央部には誘導口28aが形成されている。また、装飾枠25の左側壁には中空構造のワープ通路29が形成されており、このワープ通路29の両端は遊技領域23とステージ28に向けてそれぞれ開口している。したがって、センター役物24の左側の遊技領域23を流下する遊技球がワープ通路29に入球すると、その遊技球はワープ通路29の内部を通ってステージ28に排出された後、ステージ28上を転動して誘導口28aへと導かれる。
【0018】
ステージ28の誘導口28aの真下位置には上面を開口した振分装置30が配設されており、ステージ28上を転動して誘導口28aから落下した遊技球が高い確率で振分装置30の入口に流入するようになっている。振分装置30は下方側に2つの出口を有しており、各出口の真下にそれぞれ第1始動入賞口31と第2始動入賞口32が配設されている。図示省略されているが、振分装置30の内部には二股球通路とシーソ状の振分機構が収納されており、この振分機構によって振分装置30の入口から流入した遊技球は二股球通路を介して第1始動入賞口31と第2始動入賞口32とに交互に導かれるようになっている。第1および第2始動入賞口31,32は外観上同じように構成されているが、第1始動入賞口31は上端に入口を有する単純構造の始動入賞口であるのに対し、第2始動入賞口32は上部に一対の可動片を有する電動チューリップ構造の始動入賞口となっている。そして、これら第1および第2始動入賞口31,32のいずれか一方に遊技球が入賞すると、それを契機として特別図柄に係る電子抽選が行われ、その抽選結果に基づいて演出表示装置27の表示画面27a上で演出用図柄の変動表示および停止表示が行われる。また、装飾枠25の右下隅部にスルーチャッカ33が配設されており、センター役物24の右側の遊技領域23に打ち出された遊技球がこのスルーチャッカ33を通過すると、それを契機として普通図柄に係る電子抽選が行われ、その抽選結果が当たりの場合に第2始動入賞口32の両可動片を一時的に開放して遊技球の入賞を許可するようになっている。
【0019】
さらに、ステージ28の右斜め下方位置にはアタッカ装置34が配設されており、このアタッカ装置34は内部の大入賞口を開閉可能な横長形状の開閉扉を有している。アタッカ装置34は、第1および第2始動入賞口31,32のいずれか一方に遊技球が入賞することを契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果、当たりとなって大当たり遊技状態(特別遊技モード)へ移行した場合に作動される装置である。具体的には、特別図柄の抽選結果が当たりの場合、アタッカ装置34の開閉扉が複数回繰り返して開放動作することにより、大入賞口を露呈させて遊技球の入賞を許可するようになっている。開閉扉は1回の開放動作(1ラウンド)について例えば30秒経過するまで、あるいは遊技球が大入賞口に例えば10個入るまで開放状態を維持し、かかる開放動作を例えば15回繰り返した後に大当たり遊技が終了する。
【0020】
その他、遊技領域23には、入賞に対する賞品として遊技球の払い出しのみを行う複数の一般入賞口35や、遊技球の流下経路を担う風車と複数本の遊技釘(図示せず)等が配設されており、いずれの始動入賞口31,32や一般入賞口35およびアタッカ装置34にも入賞しなかった遊技球は、遊技領域23の最下端部に設けられたアウト口36から遊技盤6の裏面側に排出されるようになっている。
【0021】
可動役物装置26は、前述した特別図柄に係る電子抽選の結果を可動体の可動態様や光源の照光態様によって遊技者に示唆させることができる装置であり、可動役物装置26による演出は主制御処理部16が動作を決定し、決定した動作に基づいて副制御処理部17に制御信号を送ることにより実行される。副制御処理部17は、主制御処理部16から送られた制御信号に基づいて、可動体の駆動源であるモータと光源であるLEDとにそれぞれ駆動信号を送る。これによりモータを回転させて可動体が所定の動作を行ったり、LEDを発光させて可動体が照光するようになっている。以下、可動役物装置26の構造と動作について説明する。
【0022】
可動役物装置26について
図4〜
図11を参照しながら詳細に説明すると、可動役物装置26は、一対の逃げ孔38a,38bを有する横長矩形状のベース部材38と、ベース部材38の前面下辺側に取り付けられた一対のモータ39,40と、ベース部材38の前面中央部に回転可能に軸支された左右一対の同期アーム41,42と、各同期アーム41,42の先端部に連結された左右一対の可動体43,44と、各可動体43,44の上端部に連結された昇降体45と、ベース部材38の裏面側に左右方向へ所定間隔を存して回転可能に軸支された左右一対の回転体46,47と、各回転体46,47の近傍に軸支された一対の中継ギア48,49等により主として構成されている。
【0023】
ベース部材38は演出表示装置27を包囲する遊技盤6の下部にネジ止め等の固定手段を用いて取り付けられており、ステージ28の裏面側に位置して外部から見えないようになっている。一対のモータ39,40の出力軸はベース部材38の裏面側に突出しており、これら出力軸にはそれぞれ歯車50,51が固着されている。
【0024】
一対の同期アーム41,42の一端側には扇形ギア41a,42aが形成されており、これら扇形ギア41a,42aの中心がベース部材38に軸支されている。両同期アーム41,42の扇形ギア41a,42aは噛合しており、ベース部材38には両扇形ギア41a,42aの噛合箇所を覆うように保持体52が取り付けられている。
図4に示すように、これら扇形ギア41a,42aの軸回りには同期アーム41,42の交差角度を狭める方向へ付勢するトーションばね53,54が巻回されており、一方のトーションばね53は左側の同期アーム41と保持体52との間に掛止めされ、他方のトーションばね54は右側の同期アーム42と保持体52との間に掛止めされている。また、両同期アーム41,42の他端側にはガイドピン41b,42bが設けられ、両同期アーム41,42の中央付近には長孔41c,42cが設けられている。
【0025】
一対の可動体43,44は頂部にアールを付けた山形状(お椀形状)をしており、両可動体43,44の一端側は結合部55を中心として開閉可能に連結されている。両可動体43,44の表面にはハートを半割りにした意匠が施されており、後述するように、両可動体43,44が演出表示装置27の表示画面27aの前方に露出したとき、両可動体43,44の半割り形状の意匠が合体してハートを模るようになっている(
図7参照)。両可動体43,44の裏面側にはカム孔43a,44aが設けられており、各カム孔43a,44aに同期アーム41,42のガイドピン41b,42bがそれぞれ摺動自在に挿入されている。ここで、カム孔43a,44aは結合部55を中心とする仮想円に沿って円弧状に延びており、
図8に示すように、かかるカム孔43a,44aの延出方向をQ1(一点鎖線参照)、扇形ギア41a,42aを中心とするガイドピン41b,42bの回動軌跡をQ2(二点鎖線参照)とすると、Q1とQ2とは交差するように設定されている。これにより、一対の同期アーム41,42が扇形ギア41a,42aを中心として互いに逆向きに回転(揺動)すると、曲線Q2上を回動するガイドピン41b,42bがカム孔43a,44aの内周面を押圧するため、この押圧力を受けて結合部55が上下方向(
図8のY1−Y2方向)へ移動し、それに伴って一対の可動体43,44が結合部55を中心に回転して両者の開閉角度が変化する。
【0026】
可動体43,44と同期アーム41,42とはL字状の保持アーム56,57を介して連結されており、これら保持アーム56,57の両端部を可動体43,44の外縁部と同期アーム41,42との中央部に回転可能に軸支することにより、可動体43,44のがたつきが抑制されている。また、詳細については後述するが、両可動体43,44の内部にはLED(光源)を実装した回路基板64,65が収納されていると共に、LEDに電力を供給するためのワイヤーハーネスが裏面側に導出されており、これらワイヤーハーネスが中空構造の保持アーム56,57の内部を通って保持体52の近傍まで引き回されるようになっている。すなわち、これら保持アーム56,57は、両可動体43,44のがたつきを抑制するという機能の他に、ワイヤーハーネスの引き回しルートを確保するという機能を併せ持っている。
【0027】
次に、
図9〜
図11を参照して、一対の可動体43,44の内部構造について説明する。同図に示すように、可動体43,44は、前述のカム孔43a,44aが形成され、ハートを半割りにした外郭形状を呈する保持プレート60,61と、当該保持プレート60,61の前面側に収容され、同じくハートを半割りにした外郭形状を呈する回路基板64,65と、当該回路基板64,65の前面側に重ね合されるレンズプレート68,69と、保持プレート60,61と前後方向に係合し、回路基板64,65及びレンズプレート68,69をそれぞれ前方から覆うカバープレート70,71とを主たる構成としてなる。
【0028】
保持プレート60,61の外周縁には、その下半部に渡って延在するリブ60a,61aが前方に突設されており、リブ60a,61aによって囲まれた収容部内に回路基板64,65がそれぞれ収容,位置決めされる。回路基板64,65の前面側には、複数の発光源としてのLEDが前方に向けて突設されている。複数のLEDによって照射される光は、前方に位置するレンズプレート68,69によって拡散し、多様な意匠が施されたカバープレート70,71の後面側を照らす。そして、遊技者がカバープレート70,71を前方から視認した場合、カバープレート70,71の一部に形成された光透過部を介して多様な色彩の光を視認することができる。
なお、前述のとおり、LEDの発光制御は、副制御処理部17から出力される駆動信号によって行われる。
【0029】
レンズプレート68,69は、光透過性の樹脂よりなる板体であって、回路基板64,65の略全域と対応して重ね合される。レンズプレート68,69の表裏面には、不規則に隆起するレンズ加工が施されており、レンズプレート68,69内を通過する光は、その表面形状に対応して拡散し、前方に位置するカバープレート70,71を照らし出す。また、レンズプレート68,69には、後方に位置する回路基板64,65に実装された複数のLEDの位置と対応する複数の逃げ孔64a,65aが設けられており、回路基板64,65に対してそれぞれレンズプレート68,69が重ね合されると、各LEDが複数の逃げ孔64a,65a内に位置することとなる。
【0030】
カバープレート70,71は、LEDからの光が前方に透過可能な光透過部、及び光遮蔽部を有する板体であって、前述のとおりその前面には多様な造形処理による意匠が施されている。また、カバープレート70,71外周縁には、その上半部に亘って延在するリブ70a,71bが後方に向けて突設されており、前述の保持プレート60,61に突設されたリブ60a,61aと前後方向に組み合わされることにより、レンズプレート68,69における弧状の外側面68a,69aの周囲が保持プレート60,61及びカバープレート70,71によって包囲される。
【0031】
次に、上記構成からなる可動体43,44に設けられた光遮蔽手段について説明する。
図10,
図11は、可動体43,44が結合部55を中心に回転し、両者の開閉角度が最も狭くなった状態(閉鎖状態(
図6,
図7参照))を示す斜視断面図及び横断面図(ともに
図9のA−A断面)である。同図に示すように、可動体43,44が閉鎖状態となった場合に、保持プレート60,61において左右方向に対向して接近する側壁60b,61bの外側面60c,61c間、及びレンズプレート68,69において左右方向に対向して接近する側壁68b,69bの外側面68c,69c間には僅かな隙間が生じるが、本実施形態における可動体43,44には、光遮蔽手段が設けられているため、可動体43,44が閉鎖状態となった場合において上記隙間を介して後方に位置する演出表示装置27の表示画面27aからの光が前方に漏れ出ることがない。以下、光遮蔽手段について説明する。
【0032】
本実施形態において光遮蔽手段は、レンズプレート69の外側面69cから、レンズプレート68の外側面68cに向けて突出する第1遮蔽凸部80と、カバープレート70において、後方に位置するレンズプレート68の外側面68cを超えてカバープレート71の側面71c側に突出する第2遮蔽凸部85とから構成される。
【0033】
第1遮蔽凸部80は、側壁69bの長手方向(
図8のY1−Y2方向)に沿って連続して延在する突起であって、外側面69cからの突出寸法L1は、可動体43,44の回転中心としての結合部55を基準として、下方(Y2方向)に向かうに従って漸次増加するように設定されている。
図11に示すように、第1遮蔽凸部80の突出寸法L1は、上端部(Y1方向)における外側面69cからの寸法であり、第1遮蔽凸部80の突出寸法L1´は、下端部(Y2方向)における外側面69cからの寸法である。また、増加寸法Dは、突出寸法L1´から突出寸法L1を差し引いた寸法である(L1´−L1)。
このように、突出寸法L1を下方(Y2方向)に向かうに従って漸次増加するように設定することにより、回転中心としての結合部55から離れるに従って隙間が生じ易くなる自由端側(
図8のY2方向)を第1遮蔽凸部80によって効果的に遮蔽することが可能となる。また、第1遮蔽凸部80は、レンズプレート69の材質とは異なる光非透過性の部材により形成されており、保持プレート60,61の外側面60c,61cの隙間を介して進入する光を遮蔽する。
【0034】
カバープレート70に形成された第2遮蔽凸部85は、カバープレート71と対比した場合に左右方向の幅が僅かに長く設定された部位(
図10,11の二点鎖線参照)であり、カバープレート71の側面71cが後方のレンズプレート69の外側面69cと略面一で終端しているのに対して、第2遮蔽凸部85は、後方のレンズプレート68の外側面68cを超えて終端している。換言すれば第2遮蔽凸部85は、後方に位置するレンズプレート68の外側面68cを基準としてカバープレート71側に突出する部位である。
また、第2遮蔽凸部85は、カバープレート70の長手方向(
図8のY1−Y2方向)に沿って一定の寸法で連続して延在する。また、第2遮蔽凸部85は、光遮蔽部として形成されており、矢印X1で示すように、後方に位置する第1遮蔽凸部80の端面と外側面68cとの間に極めて僅かに生じ得る隙間を介して進入する光を確実に遮蔽する。
つまり、第2遮蔽凸部85は、後方に位置する第1遮蔽凸部80との関係において、その位置が前後方向にズレて配置されているとともに、その突出方向が逆に設定されている。
また、第1遮蔽凸部80と第2遮蔽凸部85とは、その突出方向において前後方向に重なる重複領域R1を有するように設定されており、後方に位置する第1遮蔽凸部80では遮蔽し切れない光を前方に位置する第2遮蔽凸部85によって補完的に遮蔽する機能を有する。なお、本例においてはカバープレート70の左右方向の寸法を、カバープレート71の寸法に比して僅かに大きく設定することにより第2遮蔽凸部85を形成したが、これに限られるものではなく、第2遮蔽凸部85をカバープレート70と別体の部材により形成し、カバープレート70の側面に対して別体として形成した第2遮蔽凸部85を取着する構成としてもよい。
【0035】
次に、
図4乃至
図9を参照し、昇降体45について説明する。昇降体45は蝶を模った意匠部品であり、その表面にロゴマーク等の意匠が施されている。昇降体45は両可動体43,44の結合部55に回転可能に軸支されると共に、昇降体45と可動体43,44とは一対の補助アーム58,59を介して連結されている。これら補助アーム58,59の一端側にはギア58a,59aが形成されており、各ギア58a,59aの中心部分を昇降体45の裏面側に軸支すると共に、両ギア58a,59aを結合部55の上方で噛合させている。また、両補助アーム58,59の他端側にはガイド孔58b,59bが形成されており、これらガイド孔58b,59bに可動体43,44の外縁部に設けた突起43b,44bが摺動自在に挿入されている。したがって、結合部55の上下動に伴って両可動体43,44の開閉動作が変化すると、突起43b,44bにガイド孔58b,59bを係合させた両補助アーム58,59が互いに逆向きに揺動し、昇降体45は結合部55と一緒に上下方向へ移動する。
【0036】
一対の回転体46,47は外周面に複数の歯部を有するギアであり、これら回転体46,47には径方向外側へ突出する駆動アーム46a,47aが設けられている。両駆動アーム46a,47aは先端側に突起46b,47bを有しており、これら突起46b,47bはベース部材38の逃げ孔38a,38bを挿通して同期アーム41,42の長孔41c,42cに係合している。なお、両逃げ孔38a,38bは回転体46,47の回転軸を中心とする仮想円に沿って円弧状に延びているため、回転体46,47の回転に伴って突起46b,47bは逃げ孔38a,38b内をスムーズに移動することができる。
【0037】
一対の中継ギア48,49には径方向外側へ突出する検知アーム48a,49aが設けられており、ベース部材38の裏面側には検知アーム48a,49aの有無を検出する一対のフォトセンサ72,73が配設されている。一方の中継ギア48は回転体46と歯車50との間に介設されており、一方のモータ39の回転がこの中継ギア48を介して回転体46に伝達されるようになっている。他方の中継ギア49は回転体47と歯車51との間に介設されており、他方のモータ40の回転がこの中継ギア49を介して回転体47に伝達されるようになっている。
【0038】
このように構成された可動役物装置26は、通常、駆動源である両モータ39,40に通電されていない非動作状態で停止しており、
図3に示すように、一対の可動体43,44と昇降体45はいずれもベース部材38の前面側に収納されて外部から見えないようになっている。
【0039】
図4,
図5は、かかる可動役物装置26の非動作状態を示す。この非動作状態で左右一対の可動体43,44は結合部55を中心に最大角度(約135度)で開いており、この場合、結合部55は
図8の矢印Y2方向の最下端位置にあり、両補助アーム58,59は略水平な姿勢で両可動体43,44と昇降体45とを連結している。また、両回転体46,47の突起46b,47bはそれぞれ逃げ孔38a,38bの下端部を挿通して長孔41c,42cに係合しており、同期アーム41,42は両者の開き角度を最大にした状態で停止している。さらに、両中継ギア48,49の検知アーム48a,49aはフォトセンサ72,73と重なる位置で停止しており、これらフォトセンサ72,73の出力信号に基づいて中継ギア48,49の原点位置を検出できるようになっている。
【0040】
この状態でモータ39,40が正逆いずれかの方向に回転すると、その回転が歯車50,51と中継ギア48,49を介して回転体46,47に伝達されるため、
図4,
図6に示すように、逃げ孔38a,38b内を上端部に向かって回動する突起46b,47bが長孔41c,42cの内周縁を押圧し、それに伴って両同期アーム41,42が扇形ギア41a,42aを中心に回転(揺動)して両者の開き角度を次第に狭めていく。そして、このように両同期アーム41,42が両者の開き角度を狭める方向に揺動すると、同期アーム41,42のガイドピン41b,42bが
図8の曲線Q2上を回動してカム孔43a,44aの内周面を押圧するため、この押圧力を受けて結合部55が上方(
図8の矢印Y1方向)へ移動し、それに伴って一対の可動体43,44が結合部55を中心に回転して両者の開き角度を狭めていく。
【0041】
また、両可動体43,44の回転に伴って昇降体45は結合部55と一緒に上方へ移動するが、突起43b,44bがガイド孔58b,59b内を移動することにより、両補助アーム58,59がギア58a,59aを中心に逆向きに回転(揺動)するため、両可動体43,44の開閉角度に拘わらず昇降体45の姿勢は維持される。その結果、昇降体45がステージ28の後方中央部から表示画面27a前方の画像表示面に沿う表示フレーム内に迫り出し、それに連れて両可動体43,44の上部もステージ28の後方から表示画面27aの画像表示面に沿った表示フレーム内に迫り出すため、昇降体45の全部と両可動体43,44の一部がベース部材38から表示画面27aの画像表示面に沿って突出して表示画面27aの下部領域に露出する。
【0042】
この状態からモータ39,40がさらに同一方向へ回転すると、回転体46,47の突起46b,47bが逃げ孔38a,38bの上端部まで回動するため、これら突起46b,47bからの押圧力を受けて両同期アーム41,42が対向する位置まで揺動する。これにより結合部55が同期アーム41,42のガイドピン41b,42bからの押圧力を受けて
図8の矢印Y1方向の最上端位置まで移動し、それに伴って両可動体43,44が開き角度を最小(ゼロ)とする位置(閉鎖状態)まで回転すると共に、昇降体45も結合部55と一緒に最上端位置まで移動する。その結果、
図7に示すように、昇降体45が表示画面27aの上部付近まで露出すると共に、左右の可動体43,44が表示画面27aの上部から下部領域に亘って露出し、両可動体43,44の意匠が合体することで表示画面27aの前面にハート形状が現れる。またこのとき、前述した光遮蔽手段によって閉鎖状態にある両可動体43,44からは、後方に位置する演出表示装置27の表示画面27aの光が漏れることはない。
【0043】
なお、このように同期アーム41,42が回転体46,47の突起46b,47bからの押圧力を受けて開き角度を狭める方向へ揺動するとき、同期アーム41,42の同方向への揺動動作がトーションばね53,54の付勢力によってアシストされるため、総重量が大きな両可動体43,44と昇降体45を同期アーム41,42の揺動に伴って確実に表示画面27aの前面に露出させることができる。
【0044】
また、両可動体43,44と昇降体45とが
図7に示す上昇位置まで移動した後にモータ39,40を上記と逆方向に回転すると、回転体46,47の突起46b,47bが逃げ孔38a,38bの上端部から下端部に向かって回動し、これら突起46b,47bからの押圧力を受けて両同期アーム41,42が両者の開き角度を拡げる方向へ揺動する。これにより結合部55が同期アーム41,42のガイドピン41b,42bからの押圧力を受けて下方へ移動し、それに伴って両可動体43,44が結合部55を中心に両者の開き角度を拡げる方向へ回転すると共に、昇降体45が結合部55と一緒に下方へ移動する。そして、結合部55が
図8の矢印Y2方向の最下端位置まで移動すると、ベース部材38の前面側で両可動体43,44が開き角度を最大に拡げた状態で停止し、両可動体43,44と昇降体45は再びステージ28の裏面側に隠れた状態となる。
【0045】
したがって、大当たりの期待度や大当たりの種別(通常当たりや確変当たり)等に応じてモータ39,40を制御することにより、昇降体45だけを表示画面27aの前方下部領域近傍に出入させたり、昇降体45と両可動体43,44を表示画面27aの前方近傍から表示画面27aの上部領域に亘って出入させることが可能となる。例えば、表示画面27a上で行われる演出用図柄の変動開始時などに、両同期アーム41,42を小刻みに揺動させると、昇降体45がステージ28の裏面側から表示画面27aの下部領域に繰り返し出入するという可動演出を行わせることができる。また、大当たりの期待度が高いスーパーリーチ時などに、両同期アーム41,42を一気に揺動させることにより、左右の可動体43,44が昇降体45と一緒にステージ28の裏面側から表示画面27aに現れた後、両可動体43,44が表示画面27aの前方で合体するというインパクトの高い可動演出を行わせることができる。そしてこのとき、可動体43,44の間から表示画面27aからの光が漏れ出ることはなく、カバープレート70,71に形成された光透過部を介した発光演出をより鮮明に表現することが可能となる。
【0046】
以上説明したように、本発明の実施形態例に係る可動役物装置26では、結合部55で開閉可能に連結された一対の可動体43,44を両者の開き角度を拡げた状態でベース部材38側に収納しておき、この状態でモータ39,40を駆動源として一対の回転体46,47を互いに逆向きに回転すると、これら回転体46,47の回転に伴って一対の同期アーム41,42が扇形ギア41a,42aを中心に逆向きに回転し、結合部55が両同期アーム41,42からの押圧力を受けて上方へ押し出されることにより、両可動体43,44が両者の開き角度を狭めながら演出表示装置27の表示画面27aの前方に露出するようになっている。したがって、比較的全長が長くて大きな可動体43,44を用いているのにも拘わらず、これら可動体43,44を両者の開き角度を拡げた状態でベース部材38側に収納したり、両可動体43,44を対向させた状態で表示画面27aの前方に露出させることができ、大きな可動体43,44が表示画面27aに出入するというインパクトの高い可動態様を実現することができる。
【0047】
また、本実施形態例に係る可動役物装置26では、両可動体43,44の結合部55に昇降体45を回転可能に軸支し、一対の補助アーム58,59に形成したギア58a,59aの中心部をこの昇降体45に回転可能に軸支すると共に、これらギア58a,59a同士を噛合させ、かつ、両可動体43,44に設けた突起43b,44bを補助アーム58,59のガイド孔58b,59bに挿入しているため、両可動体43,44をベース部材38側に隠したまま昇降体45だけを表示画面27aに出入させたり、両可動体43,44と昇降体45を一緒に表示画面27aに出入させることが可能となり、バリエーションに富んだ可動演出を行うことができる。
【0048】
また、本実施形態例に係る可動役物装置26では、一対の保持アーム56,57の両端部を可動体43,44の外縁部と同期アーム41,42の中央部に回転可能に軸支しているため、同期アーム41,42の揺動動作に伴って可動体43,44をがたつきのない状態でスムーズに開閉動作させることができる。しかも、これら保持アーム56,57を中空構造にして図示せぬワイヤーハーネスを挿通し、このワイヤーハーネスを介して可動体43,44や昇降体45に収納された回路基板上のLEDに電力を供給するようにしたので、保持アーム56,57に、両可動体43,44のがたつきを抑制するという機能だけでなく、ワイヤーハーネスの引き回しルートを確保するという機能を持たせることができる。
【0049】
なお、上記実施形態例では、モータ39,40の出力軸に固着した歯車50,51と回転体46,47との間に中継ギア48,49を介設させることにより、モータ39,40を駆動源として両回転体46,47が互いに逆向きに回転する構成となっているが、中継ギア48,49の代わりに一対のスライド部材を使用し、これらスライド部材をベース部材38に左右方向へ移動可能に支持すると共に、各スライド部材の上下両端面に設けたラックを歯車50,51と回転体46,47とに噛合させるようにしても良い。
【0050】
また、上記実施形態例では、可動役物装置26の構成部材であるベース部材38や両可動体43,44等を演出表示装置27の下方位置に配設し、ステージ28の裏面側に隠された両可動体43,44や昇降体45を上方へ移動して表示画面27aの前方へ露出させる場合について説明したが、これとは逆に、可動役物装置26を演出表示装置27の上方位置に配設し、装飾枠25の上壁部側に隠された両可動体43,44や昇降体45が下方へ移動(落下)して表示画面27aの前方へ露出するようにしても良い。
【0051】
以下、
図12を参照して、光遮蔽手段が形成されたレンズプレート68,69の変形例について説明する。同図に示すように、本例に係るレンズプレート68,69には、それぞれ外側面68c,69cとは反対側に位置し、LEDと対向する内側面が傾斜面68d,69dとして形成されている点で異なる。
傾斜面68d,69dは、後方に向かって漸次LEDより離間する面として形成されており、複数の矢印X2に示すように、LEDから照射された光を前方に向けて屈折させる機能を有する。つまり、傾斜面68d,69dは、可動体43,44の閉鎖動作時において互いに左右方向に対向する外側面68c,69cと相俟ってレンズとして機能し、当該傾斜面68d,69dが形成されることにより光遮蔽手段の存在によって外部からの光が遮蔽される外側面68c,69c間にLEDの光を導入することができ、当該導入された光を光源として、カバープレート70,71に形成された光透過部を介した発光演出をより鮮明に表現することが可能となる。
【0052】
以下、
図13を参照して上述の光遮蔽手段を適用可能な他の可動体の例について説明する。同図に示すように、本例に係る一対の可動体43A,44Aは、駆動機構90の動作によって表示画面27aの前方において左右方向(X1−X2方向)にスライド移動可能に構成されている。
駆動機構90は、モータホルダ91a,92aと、左右方向に延在する一対のシャフト94a,95aと、シャフト保持部98a,99aとから概略構成されている。
モータホルダ91a,92aにはそれぞれ、モータ39,40が取り付けられる。一方のモータ39の出力軸に取り付けられた図外の歯車は、当該歯車の後方においてモータホルダ91aによって軸支された中間歯車39aと噛み合い、モータ39の回転力がシャフト95aの一端部に取り付けられた従動歯車39bを介して伝達される。他方のモータ40の出力軸に取り付けられた歯車40aは、シャフト94aの一端部に取り付けられた従動歯車40bと直接噛み合い、その回転力が伝達される。
【0053】
シャフト94a,95aは、互いに平行、かつ前後方向に位置ずれした状態で左右方向に延在する棒状体である。シャフト94a,95aにはその延在方向に沿って螺旋状のネジ部が施されており、当該ネジ部が可動体43A,44Aの下部において突出する摺動プレート100a,101aに形成された円筒状の案内部102a,103aと螺合する。シャフト94a,95aの他端部は、当該シャフト94a,95aを回転可能に保持するシャフト保持部98a,99aによって保持される。シャフト保持部98a,99a及びモータホルダ91a,92aは、前述の実施形態に係るベース部材38のようなステージ28の裏面側に位置して外部から見えない部材に対して止めねじ等の固定手段によって固定されている。また、可動体43A,44Aの上部は、左右方向に架設された図外の案内シャフトによってスライド自在に係止されており、モータ39,40の回転によって表示画面27aを左右方向にスライド動作する可動体43A,44Aを案内する。
【0054】
摺動プレート100aは、可動体43Aの下端部より前方に延出する板体であって、その前端部には円筒状の案内部102aが形成される。案内部102aは、中心がシャフト94aの軸心と一致する左右方向に長い円筒体であって、その内周面にはシャフト94aに形成されたネジ部と螺合するネジ部が形成される。摺動プレート101aは、可動体44Aの下端部より下方に延出する板体であって、その下端部には、案内部102aと同様の案内部103aが形成されている。
【0055】
上記駆動機構90を構成するモータ39,40がともに一方向に回転することにより、可動体43A,44Aは、表示画面27aの左右方向中央部において互いに接近し、閉鎖状態となることにより単一のパネル体を構成する。
図14は、一対の可動体43A,44Aが合体した状態を示す横断面図(
図13のB−B断面)である。
【0056】
同図に示すように可動体43A,44Aは、縦長な五角形状を呈する保持プレート110,111と、当該保持プレート110,111の前面側に収容され、五角形状を呈する回路基板114,116と、当該回路基板114,116の前面側に位置するレンズプレート118,119と、保持プレート110,111と前後方向に係合し、回路基板114,116及びレンズプレート118,119をそれぞれ前方から覆うカバープレート120,121とを主たる構成としてなる。
【0057】
可動体43A,44Aにおいて、光遮蔽手段の一部を構成する第1遮蔽凸部80は、前述の実施形態とは異なり、保持プレート111の側壁111aに設けられている。具体的には、第1遮蔽凸部80は、側壁111aの外側面111bから、保持プレート110の側壁110aの外側面110bに向かって突出するとともに、側壁111aの長手方向に沿って一定の突出寸法L1を有して連続して延在する。
【0058】
一方、光遮蔽手段の一部を構成する第2遮蔽凸部85は、上記実施形態におけるものと同様に、カバープレート121と対比した場合に左右方向の幅が僅かに長く設定された部位(
図14の二点鎖線参照)であり、カバープレート121の側面121aが後方のレンズプレート119における側壁119aの外側面119bと略面一で終端しているのに対して、第2遮蔽凸部85は、後方のレンズプレート118の側壁118aの外側面118bを超えて終端している。
【0059】
そして、光遮蔽手段を上記のように形成した場合であっても、上記実施形態における光遮蔽手段と同様に、閉鎖状態にある両可動体43A,44Aの後方に位置する演出表示装置27の表示画面27aの光は、互いに重複領域R1を有する第1遮蔽凸部80及び第2遮蔽凸部85とによって遮蔽されるため可動体43A,44Aの間から光が前方に漏れだすことが防止される。
【0060】
以上説明したとおり、本発明に係る光遮蔽手段は、その動作方向,駆動手段に関わらず、互いに接近し、接近した状態で表示画面の全部又は一部を隠匿するものであれば、いかなる形態に係る可動体にも適用可能である。そして、複数の可動体において、互いに接近して対向する側壁に対して、互いに重複領域R1を有する第1遮蔽凸部80及び第2遮蔽凸部85を設けることにより、両側壁間を介して前方に漏れだそうとする光を効果的に遮蔽することが可能となる。
上記実施形態においては、複数の可動体として一対の可動体を例として説明したが、複数の可動体の例としてはこれに限られるものではなく、例えば3つ以上の可動体を相互に接近動作させることにより、表示画面の全部又は一部を隠匿するような形態であってもよい。そしてこの場合には、互いに接近して対向する側壁の箇所数Nが、可動体の枚数から1減じた数(N=可動体枚数―1)となるため、当該互いに接近して対向する側壁の箇所数Nに応じて上記第1遮蔽凸部80及び第2遮蔽凸部85を設ければよい。
また、上記各実施形態においては、複数の可動体を左右方向に移動可能とし、左右方向に対向する両壁部(側壁)に対して第1遮蔽凸部80及び第2遮蔽凸部85を設ける構成としたが、複数の可動体、或いは複数の可動体の一部を上下方向に移動可能とし、上下方向に対向する両壁部(上壁,下壁)に対して第1遮蔽凸部80及び第2遮蔽凸部85を設ける構成としてもよい。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に何ら限定されることはなく、実施形態を組み合わせて多様な変更、改良を行い得ることが当業者において明らかである。また、そのような多様な変更、改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが特許請求の範囲の記載から明らかである。