(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231335
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】傾斜計
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20171106BHJP
【FI】
A63F7/02 349A
【請求項の数】2
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-191983(P2013-191983)
(22)【出願日】2013年9月17日
(65)【公開番号】特開2015-58048(P2015-58048A)
(43)【公開日】2015年3月30日
【審査請求日】2016年9月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】302038154
【氏名又は名称】宮本 成容
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮 本 成 容
【審査官】
藤脇 沙絵
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−077705(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パチンコ台盤面の傾斜角度を測定する傾斜計であって、
長尺な枠体と、
前記枠体の長手方向と直交する方向に突出し、先端を前記パチンコ台盤面に接触させる2本の脚と、
パチンコ台外枠と島枠の隙間に挿入され、支軸を有する吊り下げ金具と、
一端が前記吊り下げ金具の支軸に回動可能取り付けられ、他端が前記枠体の中央部に取り付けられるアームと、
前記枠体の正面に取り付けられる水準器と、が備えられ、
前記脚を前記パチンコ台盤面に接触させた状態が、前記パチンコ台盤面の傾斜角度が調節され変化しても維持されることを特徴とする傾斜計。
【請求項2】
前記枠体には、前記脚をスライド可能とするスライド孔とが設けられることを特徴とする請求項1に記載の傾斜計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傾斜計に係り、より詳しくは、パチンコ台の外枠と島取付け枠の隙間に挿入して吊り下げ、パチンコ台盤面の傾斜角度をハンズフリーで確認できる傾斜計に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ台の出球の数は、パチンコ台盤面の傾斜角度によって、出方が微妙に変化する。従って、日常の保守管理として好適な出球となるように、パチンコ台盤面の上端を後方側に倒して傾きを調節している。パチンコ台盤面には、様々な修飾物や釘などが施されており、それらの隙間の盤面に傾斜計を押し当て、パチンコ台盤面の傾斜角度を調節することは、手間のかかる作業となっている。
【0003】
特許文献1には、パチンコ台の傾斜計が開示されている。傾斜計(10)には、設置用脚(30、40)が設けられ、設置用脚(30)をパチンコ台盤面の釘に引っ掛けて使用する。傾斜計(10)を取り外すことなく使用できるため、パチンコ台盤面の傾斜を調節しつつ傾斜角度を確認することできる。しかしながら、傾斜計(10)は、300〜500g程度の重量があるので、針に荷重をかけて針を歪ませることになり、好ましいものとはいえない。また、パチンコ台盤面によっては、釘が盤面の左側しかないものがあり、その場合、右側の盤面では傾斜角度の測定ができない。
【0004】
特許文献2には、吊り下げ式の傾斜計が
図8に示される。傾斜計(1)は、島部などに吸盤で取り付けられ、2本の突出部(10、11)は釘に引っ掛けずにパチンコ台盤面に接触させている。傾斜計(1)には、上部の吊り下げ金具(15)に設けられる支点を回して、傾斜計(1)を所定の角度に傾斜させて固定し、その後、突出部(10、11)がパチンコ台盤面に接触するよう角度を調節する。このような傾斜角度の調節では、傾斜計を所定の角度に傾けておき、パチンコ台盤面を動かすものであるが、傾斜計(1)の突出部(10、11)の先端がパチンコ台盤面に接触したかの確認が分かりにくい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平09−155055号公報
【特許文献2】特開2006−46969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、釘に負荷を与えず、またパチンコ台盤面の状態に影響されることなく、さらにパチンコ台盤面との接触を維持して、ハンズフリーでパチンコ台盤面の傾斜角度の測定が可能な傾斜計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による傾斜計は、パチンコ台盤面の傾斜角度を測定する傾斜計であって、長尺な枠体と、前記枠体の長手方向と直交する方向に突出し、先端を前記パチンコ台盤面に接触させる2本の脚と、パチンコ台外枠と島枠の隙間に挿入され、支軸を有する吊り下げ金具と、一端が前記吊り下げ金具の支軸に回動可能取り付けられ、他端が前記枠体
の中央部に取り付けられるアームと、前記枠体の正面に取り付けられる水準器と、が備えられ、前記脚を前記パチンコ台盤面に接触させた状態が、前記パチンコ台盤面の傾斜角度が調節され変化しても維持されることを特徴とする。
【0010】
前記枠体には、前記脚をスライド可能とするスライド孔とが設けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、長尺な枠体と、枠体の長手方向と直交する方向に突出する2本の脚と、パチンコ台外枠と島枠の隙間に挿入される吊り下げ金具と、一端が前記吊り下げ金具の支軸に回動可能取り付けられ、他端が前記枠体に取り付けられるアームと、枠体の正面に取り付けられる水準器と、を設けたので、吊り下げ状態では、自重で枠体が傾くので、脚をパチンコ台盤面と接触させた状態を維持してハンズフリーでパチンコ台盤面の傾斜角度の調節ができる。パチンコ台盤面が垂直状態であっても、脚がパチンコ台盤面と接触した状態に維持できる。パチンコ台外枠と島枠の隙間に挿入される吊り下げ金具を設けたので、吸盤などに比較して外れることがない。もちろん釘に吊り下げるものではないので、釘に負担をかけることもない。
【0012】
アームの他端を枠体の頂部に取り付けたので、アームをより短くできる。例を示すと、本願の実施例2のアームは、実施例1のアームより短い。
【0013】
アームの他端を前記枠体の中央部に取り付けたので、吊り下げた場合、枠体をバランスよく傾けることができる。
【0014】
また、枠体に脚をスライド可能とするスライド孔を設けたので、釘などがある場合は、その位置を避けて2本の脚を移動できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明による傾斜計がパチンコ台に取り付けられ、傾斜計の脚がパチンコ台盤面に接触している状態を示す側面図である。(実施例1)
【
図3】
図1の傾斜計の吊り下げ金具の斜視図である。(実施例1)
【
図4】
図1の傾斜計を単体で吊り下げた時の側面図である。(実施例1)
【
図5】パチンコ台盤面の上部を後方に傾斜させ、その傾斜角度を測定中の傾斜計の側面図である。(実施例1)
【
図7】傾斜計を単体で吊り下げた時の側面図である。(実施例2)
【
図8】パチンコ台盤面の上部を後方に傾斜させ、その傾斜角度を測定中の傾斜計の側面図である。(実施例2)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明による傾斜計を詳しく説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は、本発明による実施例1の傾斜計100がパチンコ台外枠11に取り付けられ、傾斜計100の脚2がパチンコ台盤面12に接触している状態を示す側面図である。
図1に示すように、本発明の傾斜計100は、長尺な枠体1と、枠体1の長手方向と直交する方向に突出する2本の脚2と、パチンコ台外枠11と島枠13の隙間に挿入される吊り下げ金具6と、枠体1の両側に枠体1を吊り下げるように設けられるアーム3と、枠体1の下部の正面側に取り付けられる水準器4と、から構成される。アーム3は、一端が吊り下げ金具6に設けられた支軸9に回動可能取り付けられ、他端が枠体1の中央部に設けられた取付け軸10に回動可能に取り付けられる。そのため傾斜計100を吊り下げた場合、枠体1は所定の角度だけ傾斜する。水準器4は、枠体1の取付け軸10より下側の正面の位置に取り付けられる。枠体1は、これに限られるものではないが、中空の角形のアルミ製で、断面は3cm×3cm、長さは約40cmである。
図1に示すように、傾斜計100は、パチンコ台盤面12が垂直であっても脚2がパチンコ台盤面12に当接し、手で傾斜計100をパチンコ台盤面12に押し付ける必要がなく、その傾斜角度が表示される。
【0018】
図1では、アーム3は、取付け軸10が支軸9の真下より右方向の位置に位置する。つまり、支軸9の位置は、枠体1の長尺方向の中心線から左方向に少しずれた位置にある。この状態では、アーム3と枠体1が、自重で支軸9を中心に回動して、支軸9の真下に戻ろうとするので、脚2aと脚2bがパチンコ台盤面12に接触する。枠体1は、また傾斜計100の重さで取付軸10を中心に回動し、脚2をパチンコ台盤面12に押し付ける。
【0019】
図2は、傾斜計100の背面図である。枠体1の長手方向に沿って脚2がスライド可能となるようにスライド孔7、7が設けられる。脚2a、脚2bとも上下方向にスライドできる。脚2aは板状の脚で、脚2bは棒状の脚とした。脚2aを棒状の脚とし、脚2bを板状の脚としてもよい。脚の両方が棒状の場合に比較して、傾斜計の歪んだ取り付けなどを容易に見分けることができる。
【0020】
図3は、傾斜計100の吊り下げ金具6の斜視図である。吊り下げ金具6は、挿入板6aと、ストッパ6bと、滑り止め6cからなる。ストッパ6bをパチンコ台外枠11に当接することにより、傾斜計100を並行に位置決めできる。アーム3は、支軸9の両側に回動可能に取り付けられる。支軸9は、ストッパ6bの内側に固定したが、これに限られるものではなく、挿入板6aの上側外面に取り付けてもよい。
【0021】
図4は、傾斜計100を単体で吊り下げた場合の側面図である。吊り下げ金具6は水平とする。この吊り下げ状態では、支軸9は、枠体1の長尺方向の中心線8の上にはなく、左上方向にずれているので、枠体1は所定の角度だけ時計回りに回動して傾斜する。水準器4は、枠体1の下側の正面側に取り付けられる。この状態では
図4に示すように枠体1は垂直ではなく
図4では時計回りに傾斜している。このため、
図1に示すように、垂直なパチンコ台盤面12であっても、脚2aと脚2bは、パチンコ台盤面12に押し付けられて接触状態を維持できる。
【0022】
図5は、パチンコ台盤面12の上部を後方に傾斜させ、その傾斜角度を測定中の傾斜計100の側面図である。パチンコ台盤面12が
図1に示す状態から傾斜させると、傾斜計100は回動しようとして、脚2がパチンコ台盤面12との接触状態を維持するので、傾斜計100も傾斜する。そのため、手動で傾斜計100をチンコ台盤面12に押し付けることなく、ハンズフリーで水準器4を見ながら、パチンコ台に取り付けられている傾斜度調整装置を調整し、パチンコ盤面12の傾斜を所定の角度に調節できる。
【0023】
水準器4は、
図4に示すように気泡を有する箇所があらかじめ枠体1に対して傾斜して取り付けられている。そのため、
図5に示すようにパチンコ台盤面12が所定の角度に調節されると、気泡を有する箇所が略水平となる。そのため、気泡5が水準器4の中央に移動して傾斜角度の判定が容易となる。
【0024】
図6は、水準器4の平面図である。傾斜角度が測定できるよう目盛が刻まれており、気泡を有する箇所があらかじめ枠体1に対して傾斜して取り付けられているので、気泡を有する箇所が略水平となると、気泡5が可視可能な領域に移動してくるので、現在のパチンコ台盤面12の傾斜角度が所定の傾斜角度になったことを確認できる。
【実施例2】
【0025】
図7は、実施例2の傾斜計200を単体で吊り下げた時の側面図である。実施例2の傾斜計200は、アーム3の一端が吊り下げ金具6の支軸9に回動可能取り付けられる。アーム3の他端は、枠体1の頂部の取付け軸10にネジで固定される。アーム3は、支軸9が枠体1の長尺方向の中心線からずれるように傾けて固定される。そのため、吊り下げた場合、枠体1は所定の角度だけ傾斜する。実施例2のアーム3は、実施例1と比べて短くできる。アーム3の他端を溶接で枠体1の頂部に固定してもよい。このようなケースは、枠体1の回動中心が支軸9に一致しているような場合に有効である。その場合は、脚2が両方ともパチンコ台盤面12に当接できる。もちろんアーム3の他端を枠体1の取付け軸10に回動可能に取り付けてもよい。
【0026】
図8は、パチンコ台盤面12の上部を後方に傾斜させ、傾斜計200でパチンコ台盤面12の傾斜角度を測定中の側面図である。パチンコ台盤面12を調節して傾斜させると、傾斜計200は支軸9を中心に回動しようとして脚2がパチンコ台盤面12との接触状態を維持して追随するので、傾斜計200も傾斜する。そのため、手で傾斜計200をチンコ台盤面12に押し付けることなく、ハンズフリーで水準器4を見ながら、傾斜度盤面の角度を調節して所定の角度にできる。
【符号の説明】
【0027】
1 枠体
2 脚
2a 板状の脚
2b 棒状の脚
3 アーム
4 水準器
5 気泡
6 吊り下げ金具
6a 挿入板
6b ストッパ
6c 滑り止め
7 スライド孔
8 中心線
9 支軸
10 取付け軸
11 パチンコ台外枠
12 パチンコ台盤面
13 島枠
100、200 傾斜計