特許第6231356号(P6231356)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231356
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】防災監視制御盤
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/00 20060101AFI20171106BHJP
   G08B 25/14 20060101ALI20171106BHJP
   A62C 37/00 20060101ALI20171106BHJP
【FI】
   G08B17/00 L
   G08B25/14 A
   A62C37/00
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-232842(P2013-232842)
(22)【出願日】2013年11月11日
(65)【公開番号】特開2015-95013(P2015-95013A)
(43)【公開日】2015年5月18日
【審査請求日】2016年7月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079359
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 進
(72)【発明者】
【氏名】杉山 泰周
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開平5−274565(JP,A)
【文献】 特開平9−198128(JP,A)
【文献】 特開2001−283341(JP,A)
【文献】 特開2006−331278(JP,A)
【文献】 特開2000−149168(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B17/00
G08B25/14
A62C37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチ機能を有効とするオン位置と前記スイッチ機能を解除するオフ位置とを切り替え操作可能な複数のスイッチを備えた防災監視制御盤において、
前記複数のスイッチ毎に、オン位置又はオフ位置を示す現在の操作状態と、前記オン位置とオフ位置に対する定位と非定位の設定関係を示す定位設定状態とを含むスイッチ状態情報を登録するスイッチ状態登録制御部と、
前記複数のスイッチついて前記オン位置又はオフ位置の何れか一方を定位とする選択操作の受付けを検出した場合に、当該選択操作に対応して前記スイッチ状態情報のオン位置とオフ位置に定位と非定位との関係を設定する定位設定制御部と、
スイッチ状態表示操作の受付けを検出した場合に、前記複数のスイッチの現在の操作状態と当該操作状態に対応した定位又は非定位の設定関係を前記スイッチ状態情報から検出して表示するスイッチ状態表示制御部と、
前記複数のスイッチの少なくとも一つの操作状態が非定位にあることを前記スイッチ状態情報から検出した場合に所定のスイッチ注意警報を出力する注意警報制御部と、
を設けたことを特徴とする防災監視制御盤。
【請求項2】
請求項1記載の防災監視制御盤に於いて、
前記スイッチ状態登録制御部は、前記複数のスイッチについて工場出荷段階の操作状態を登録すると共に前記定位設定状態を未設定とした前記スイッチ状態情報を初期登録し、
前記定位設定制御部は、前記初期登録した状態で一括設定操作の受付けを検出した場合に、前記複数のスイッチの操作状態を一括して定位に設定することを特徴とする防災監視制御盤。
【請求項3】
請求項2記載の防災監視制御盤に於いて、前記定位設定制御部は、一括設定解除操作の受付けを検出した場合、前記スイッチ状態情報の操作状態及び定位設定状態を、一括して前記初期登録の状態に戻すことを特徴とする防災監視制御盤。
【請求項4】
請求項1記載の防災監視制御盤に於いて、前記注意警報制御部、更に、前記複数のスイッチの少なくとも一つに定位の未設定にあることを前記スイッチ状態情報から検出した場合に所定のスイッチ注意警報を出力することを特徴とする防災監視制御盤。
【請求項5】
請求項4記載の防災監視制御盤に於いて、
前記注意警報制御部はスイッチ注意灯を表示制御し、
前記複数のスイッチの少なくとも一つの操作状態が非定位にあることを検出した場合に、前記スイッチ注意灯を所定の第1周期で点滅又は明滅し、
前記複数のスイッチの少なくとも一つに定位の未設定にあること検出した場合に、前記スイッチ注意灯を前記第1周期とは異なる所定の第2周期で点滅又は明滅することを特徴とする防災監視制御盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災を監視して警報する火災受信機やスプリンクラーを含む端末機器を制御する消火システム制御盤などの防災監視制御盤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、火災を監視して火災感知器から火災信号を受信した場合に警報する火災受信機や、スプリンクラーを含む端末機器を制御する消火システム制御盤などの防災監視制御盤においては、防災監視制御盤の音響停止、移報停止、連動停止、感度変更などの各種の操作を行う複数のスイッチを設けており、これらのスイッチの内の少なくとも一つが予め設定した定位置(以下「定位」という)となっていない場合に、即ち非定位置(以下「非定位」という)となっている場合、防災監視制御盤のパネルに設けたスイッチ注意灯を例えば点滅駆動して定位にないスイッチがあることを報知して担当者に注意を促し、スイッチの戻し忘れなどが起きないようにしている。
【0003】
スイッチ注意灯は、一つの表示灯に複数のスイッチ状態が割付けられる代表表示灯であり、スイッチ注意灯が点滅している場合、例えば液晶表示部を利用したスイッチの一覧表示などを見ることで詳細を確認して、該当するスイッチを定位に戻す操作を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011―08808号公報
【特許文献2】特開平06−178826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の防災監視制御盤のスイッチ注意の表示機能においては、制御盤に設けた複数のスイッチの定位は製品仕様として固定しており、実際の設備の運用と異なる場合がある。そのような場合、利用者から実際の運用形態に沿った定位の設定を要求されると、その都度、制御盤の仕様を変更し、物件毎にハードウェア変更及び又はソフトウェア変更などに対応する必要があり、信頼性の確保や機器費用のアップを考慮すると、容易に利用者の要望に対応できないという問題があった。
【0006】
本発明は、複数のスイッチに対する定位を、設置現場で必要に応じて設定及び設定変更可能として、利用者の要望に合わせた運用形態を構築可能とする防災監視制御盤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(防災監視制御盤)
本発明は、スイッチ機能を有効とするオン位置とスイッチ機能を解除するオフ位置とを切り替え操作可能な複数のスイッチを備えた防災監視制御盤において、
複数のスイッチ毎に、オン位置又はオフ位置を示す現在の操作状態と、オン位置とオフ位置に対する定位と非定位の設定関係を示す定位設定状態とを含むスイッチ状態情報を登録するスイッチ状態登録制御部と、
複数のスイッチついてオン位置又はオフ位置の何れか一方を定位とする選択操作の受付けを検出した場合に、当該選択操作に対応してスイッチ状態情報のオン位置とオフ位置に定位と非定位との関係を設定する定位設定制御部と、
スイッチ状態表示操作の受付けを検出した場合に、複数のスイッチの現在の操作状態と当該操作状態に対応した定位又は非定位の設定関係をスイッチ状態情報から検出して表示するスイッチ状態表示制御部と、
複数のスイッチの少なくとも一つの現在の操作状態が非定位にあることをスイッチ状態情報から検出した場合に所定のスイッチ注意警報を出力する注意警報制御部と、
を設けたことを特徴とする。
【0008】
(初期状態に基づく一括定位設定)
スイッチ状態登録制御部は、複数のスイッチについて工場出荷段階の操作状態(デフォルト操作状態)を登録すると共に定位設定状態を未登録としたスイッチ状態情報を初期登録し、
定位設定制御部は、初期登録した状態で一括設定操作の受付けを検出した場合に、複数のスイッチの操作状態を一括して定位に設定する。
【0009】
(初期状態への一括設定戻し)
定位設定制御部は、一括設定解除操作の受付けを検出した場合、スイッチ状態情報の操作状態及び定位設定状態を、一括して初期登録の状態に戻す。
【0010】
(初期状態は工場出荷状態)
スイッチ状態情報に対する操作状態の初期登録を、工場出荷時のデフォルト操作状態とする。
【0011】
(定位未設定の注意警報)
注意警報制御部は、更に、複数のスイッチの少なくとも一つに定位の未設定があることをスイッチ状態情報から検出した場合に所定のスイッチ注意警報を出力する。
【0012】
(注意表示灯による非定位と定位未設定の識別表示)
注意警報制御部はスイッチ注意灯を表示制御し、
複数のスイッチの少なくとも一つの操作状態が非定位にあることを検出した場合にスイッチ注意灯を所定の第1周期で点滅又は明滅し、
複数のスイッチの少なくとも一つに定位の未設定にあること検出した場合にスイッチ注意灯を第1周期とは異なる所定の第2周期で点滅又は明滅する。
【発明の効果】
【0013】
(基本的な効果)
本発明の防災監視制御盤によれば、複数のスイッチ毎に、オン位置又はオフ位置を示す現在の操作状態と、オン位置とオフ位置に対する定位と非定位の設定関係を示す定位設定状態とを含むスイッチ状態情報を登録可能とし、複数のスイッチついてオン位置又はオフ位置の何れか一方を定位とする選択操作の受付けを検出した場合に当該選択操作に対応してスイッチ状態情報のオン位置とオフ位置に定位と非定位との関係を設定し、またスイッチ状態表示操作の受付けを検出した場合に複数のスイッチの現在の操作状態と当該操作状態に対応した定位又は非定位の設定をスイッチ状態情報から検出して表示し、複数のスイッチの少なくとも一つの現在の操作状態が非定位にあることをスイッチ状態情報から検出した場合に所定のスイッチ注意警報を出力するようにしたため、利用者から実際の運用形態に沿った定位の設定を要求された場合などに、制御盤の仕様変更を必要とすることなく、例えば設置現場において複数のスイッチについて要求のあった定位の設定及び又は設定変更を簡単かつ容易に行うことができ、利用者の要望に合わせた運用形態を構築可能とする。
【0014】
(初期状態に基づく一括定位設定による効果)
また、スイッチ状態登録制御部は、記複数のスイッチについて工場出荷段階の操作状態を登録すると共に定位設定状態を未登録としたスイッチ状態情報を初期登録し、定位設定制御部は、初期登録した状態で一括設定操作の受付けを検出した場合に、初期登録したスイッチ状態情報における複数のスイッチのオン位置を一括して定位に設定すると共にオフ位置を一括して非定位に設定するようにしたため、製品仕様として出荷段階で初期設定している複数のスイッチのオン位置をそのまま定位とする。
【0015】
また、初期登録した後に、実際の設備の運用に応じてスイッチの状態を変更した状態において、一括設定操作の受付けを検出した場合には、複数のスイッチの操作状態を一括して定位に設定する。このように設置運用形態に応じ、設置現場において簡単な操作により、全てのスイッチの定位及び非定位の設定を簡単かつ容易に行うことを可能とする。
【0016】
(初期状態への一括設定戻しによる効果)
また、定位設定制御部は、一括設定解除操作の受付けを検出した場合、スイッチ状態情報の操作状態及び定位設定状態を、一括して初期登録の状態に戻すようにしたため、複数のスイッチにつき個別に定位の設定操作を例えば設置現場で行っているときに、定位の設定を最初からやり直す必要が生じた場合、簡単な操作で一括して初期状態に戻すことができ、定位の設定操作のやり直し等を簡単かつ容易に行うことを可能とする。
【0017】
(定位未設定の注意警報による効果)
また、注意警報制御部は、更に、複数のスイッチの少なくとも一つに定位の未設定にあることを検出した場合に所定のスイッチ注意警報を出力するようにしたため、複数のスイッチにつき個別に定位の設定操作を行っている場合、定位の設定が全てのスイッチについて行ってか否かが簡単に分かり、定位を未設定としたスイッチが残ってスイッチ注意警報が出せなくなる事態を未然に防止し、スイッチの定位設定の信頼性を向上可能とする。
【0018】
(注意表示灯による非定位と定位未設定の識別表示による効果)
また、スイッチ注意灯を、スイッチの非定位を検出した場合と、スイッチの定位の未設定を検出した場合とで、異なる周期で明滅又は点滅することで、一つのスイッチ注意灯を使用して非定位の検出と定位の未設定を識別表示可能する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】予作動式スプリンクラー消火設備の概略を示した説明図
図2図1の防災監視制御盤として機能する予作動弁制御盤の外観を示した
図3図1の予作動弁制御盤における機能構成の実施形態を示したブロック図
図4図3の予作動弁制御盤に登録して管理するスイッチ状態情報の一例を示した説明図
図5】スイッチの定位設定を行う画面操作と画面遷移を示した説明図
図6図5のメニュー画面から遷移した定位と非定位を選択設定する操作画面を示した説明図
図7】スイッチ注意一覧を見るための画面操作と画面遷移を示した説明図
図8図7のメニュー画面の操作で遷移した全スイッチ一覧画面を示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0020】
[スプリンクラー消火設備の概要]
図1は、本発明の防災監視制御盤を設けた消火設備の一例として、予作動弁装置の2次側配管に加圧消火用水を充水した湿式予作動スプリンクラー消火設備の概要を示した説明図である。
【0021】
図1に示すように、建物の地下階などのポンプ室には消火ポンプ11を設置し、モータ12により駆動する。モータ12はポンプ制御盤14により起動・停止の運転制御を設ける。モータ12により駆動された消火ポンプ11は水源水槽15から消火用水を吸入し、建物の高さ方向に配置した給水本管16に加圧した消火用水を供給する。
【0022】
消火ポンプ11に対しては起動に使用する圧力タンク18を設ける。圧力タンク18は給水本管16に接続し、配管内の加圧消火用水を導入して内部の空気を圧縮している。圧力タンク18には圧力スイッチ20を設け、圧力スイッチ20は給水本管16の管内圧力が規定圧力以下に低下する減圧を検出してポンプ制御盤14に減圧検出信号を出力し、これによってモータ12を駆動して消火ポンプ11を起動する。
【0023】
給水本管16からは建物の例えば階別の防護区画毎に分岐管22を引き出している。分岐管22の分岐部分には予作動弁装置24を設けている。予作動弁装置24の2次側の分岐管22には閉鎖型のスプリンクラーヘッド26を設けている。またスプリンクラーヘッド26を設置した防護区画には火災感知器36を設置し、火災感知器36からの感知器線を、自火報受信機35を介して防災監視制御盤として機能する予作動弁制御盤10に接続している。分岐管22の末端側には末端試験弁28を設け、その2次側を、オリフィス30を介して排水管32に接続している。予作動弁装置24のスプリンクラーヘッド26を接続した2次側配管には規定圧力となる加圧消火用水を充水している。
【0024】
予作動弁装置24は、予作動弁40、作動用電動弁42、減圧検出器44、及び流水検知器46を備える。減圧検出器44及び流水検知器46としては、減圧検出で作動する圧力スイッチを使用する。
【0025】
予作動弁40の開放は作動用電動弁42により行う。作動用電動弁42は通常の監視状態では閉鎖状態にある。作動用電動弁42を予作動弁制御盤10からの火災検出と減圧検出に基づく開放制御信号により開放制御すると、予作動弁40はをその開閉駆動機構開の動作により開放状態となり、1次側から2次側に加圧消火用水を供給して作動したスプリンクラーヘッド26から放水させる。予作動弁40の2次側に設けているスプリンクラーヘッド26の作動による減圧は、減圧検出器44で検出する。また予作動弁40の開放による2次側への流水は流水検知器46で検出する。
【0026】
予作動弁40が開放すると、その1次側に接続している給水本管16の圧力も低下し、この減圧を圧力タンク18に設けている圧力スイッチ20で検出して、ポンプ制御盤14が消火ポンプ11を起動する。
【0027】
予作動スプリンクラー消火設備を保守点検する場合は、末端試験弁28を開放操作してオリフィス30で決まるスプリンクラーヘッド26の一台の作動に相当する量の消火用水を排水管32に流して、スプリンクラーヘッド26が作動したと同じ試験放水を行い、予作動弁制御盤10は、試験放水に伴う減圧検出器44による減圧検出に基づき作動用電動弁42を開放制御して予作動弁40をその開閉駆動機構開により開放し、流水検知器46から流水検知信号が得られることで、予作動弁装置24が正常に動作することを確認している。
【0028】
[予作動弁制御盤の構成]
(予作動弁制御盤の外観)
図2図1の湿式予作動スプリンクラー消火設備に防災監視制御盤として設けた予作動弁制御盤10の外観を正面から示した説明図である。予作動弁制御盤10は箱型の本体ケースの前方側に開閉自在な扉構造をもつパネル10aを設け、パネル10aには、液晶表示部50、表示部52、操作部55、音響穴57、プリンタ58などを設けており、表示部52の中にはスイッチ注意灯54を設けている。
【0029】
(予作動弁制御盤の構成)
図3は予作動弁制御盤の機能構成の実施形態を示したブロック図である。図3に示すように、予作動弁制御盤10は、制御部48、液晶表示部50、表示部52、操作部55、警報部56を備え、図1に示した例えば各フロアーに設けた複数の防護区画毎に、予作動弁装置24を接続している。
【0030】
予作動弁装置24は、図1に示した火災感知器36、予作動弁40、作動用電動弁42、減圧検出器44及び流水検知器46を取り出して示している。なお、火災感知器36は予作動弁装置24の防護区画に設置しているが、説明の都合上、予作動弁装置24の中に示している。
【0031】
制御部48は、例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
【0032】
制御部48に対しては防護区画毎の予作動弁装置24側に設けた火災感知器36を感知器線により接続し、また作動用電動弁42、減圧検出器44及び流水検知器46を信号線により接続している。尚、予作動弁40はその開閉駆動機構に対し作動用電動弁42の開放制御で加圧消火用水の排水又は供給を受けて開放する。
【0033】
液晶表示部50は表示パネル50aとタッチパネル50bを備え、制御部48の指示により予作動弁制御盤10の監視動作や制御動作に必要な各種の画面表示を行い、表示画面に表示したスイッチ(所謂ソフトウェアスイッチ)の操作ボタンをタッチ操作することで、スイッチの定位設定操作を含む監視動作や制御動作に必要な各種の操作入力を可能とする。
【0034】
液晶表示部50により表示して操作するスイッチとしては、保守主音響、保守付属音響、障害音響などの音響停止スイッチ、移報停止スイッチ、感知器連動停止スイッチ、試験復旧スイッチ、火災復旧スイッチ、予作動弁閉鎖スイッチなどがある。
【0035】
表示部52は、予作動弁制御盤10の制御動作に必要な各種の表示灯を設けている。また、表示部52にはスイッチ注意灯54を設けており、スイッチ注意灯54は、予作動弁制御盤10に設けている複数のスイッチの少なくとも一つが予め設定した定位にない場合、即ち非定位となっている場合に例えば点滅又は明滅して担当者の注意を促すようにしている。
【0036】
操作部55は、予作動弁制御盤10の制御動作に必要な各種の操作スイッチ(所謂ハードウェアスイッチ)を設けている。操作部55に設けるスイッチとしては、迅速な操作を必要とする例えば主音響停止スイッチや地区音響停止スイッチといったスイッチを設け、スイッチの操作に余裕のある他のスイッチは液晶表示部50により操作するようにしている。警報部56には火災警報、障害警報を音響出力するスピーカやブザーなどを設けている。
【0037】
[制御部による定位設定制御]
制御部48には、スイッチ状態登録制御部60、定位設定制御部62、スイッチ状態表示制御部64及び注意警報制御部66の制御機能を設けている。
【0038】
スイッチ状態登録制御部60は、予作動弁制御盤10に設けた複数のスイッチ毎に、スイッチ機能を有効とするオン位置又はスイッチ機能を解除するオフ位置を示す現在の操作状態と、オン位置とオフ位置に対する定位と非定位の設定関係を示す定位設定状態とを含むスイッチ状態情報をメモリに登録して管理する制御を行う。
【0039】
図4はスイッチ状態登録制御部60により登録して管理するスイッチ状態情報の一例をテーブル形式で示した説明図である。図4に示すように、スイッチ状態情報68は、スイッチ名称に対応して操作状態と定位設定状態を登録しており、定位設定状態としては、オン位置(スイッチ機能有効位置)とオフ位置(スイッチ機能解除位置)に分けて定位と非定位を設定している。
【0040】
例えば、1行目の保守主音響停止スイッチは、現在の操作状態はオフ位置にあり、定位設定状態はオン位置が定位、オフ位置が非定位となっており、現在、保守音響停止スイッチは非定位となる音響停止機能を解除したオフ位置あることを示している。なお、スイッチ状態情報68は図示のテーブル形式に限定されず、適宜の形式でメモリに記憶すれば良い。
【0041】
再び図3を参照するに、定位設定制御部62は、予作動弁制御盤10に設けた複数のスイッチについて、オン位置又はオフ位置の何れか一方を定位とする液晶表示部50の操作画面による選択操作を検出した場合に、図4に示したように、当該選択操作に対応してスイッチ状態情報68に、オン位置とオフ位置に定位と非定位との関係を設定する制御を行う。
【0042】
スイッチ状態表示制御部64は、液晶表示部50の画面操作によるスイッチ状態表示操作の受付けを検出した場合、予作動弁制御盤10に設けている複数のスイッチについて、現在の操作状態と当該操作状態に対応した定位又は非定位の設定関係を、図4に示したスイッチ状態情報68から検出して液晶表示部50に表示する制御を行う。
【0043】
また、スイッチ状態登録制御部60は、複数のスイッチについて工場出荷段階の操作状態(デフォルト操作状態)を登録すると共に定位設定状態を未登録としたスイッチ状態情報68を、例えば工場出荷の際の指示操作の検出に基づき、初期状態に登録する制御を行っている。
【0044】
これに対応して定位設定制御部62は、初期登録した状態で液晶表示部50の操作画面の操作による一括設定操作の受付けを検出した場合に、初期登録したスイッチ状態情報68に基づき、複数のスイッチのオン位置を一括して定位に設定すると共にオフ位置を一括して非定位に設定する制御を行う。
【0045】
また、定位設定制御部62は、液晶表示部50の画面操作による一括定位設定解除操作の受付けを検出した場合、スイッチ状態情報68に登録しているスイッチの操作状態及び定位設定状態を、一括して工場出荷段階で行っている初期登録の状態に戻す制御を行う。
【0046】
注意警報制御部66は、予作動弁制御盤10に設けている複数のスイッチの少なくとも一つの現在の操作状態が非定位にあることを図4に示したスイッチ状態情報68から検出した場合、表示部52に設けたスイッチ注意灯54を所定の第1周期T1、例えばT1=500msの周期で点滅又は明滅させる制御を行う。
【0047】
また、注意警報制御部66は、更に、予作動弁制御盤10に設けた複数のスイッチの少なくとも一つに定位の未設定があることをスイッチ状態情報68から検出した場合に、表示部52に設けたスイッチ注意灯54を所定の第2周期T2、例えばT2=100msの周期で点滅又は明滅させ、定位の未設定を示すスイッチ注意警報を出力する制御を行う。なお、定位設定制御部62は、全てのスイッチが定位にあり、かつ、定位の未設定がないことを検出した場合は、スイッチ注意灯54を消灯する制御を行う。
【0048】
このような制御部48に設けたスイッチ状態登録制御部60、定位設定制御部62、スイッチ状態表示制御部64及び注意警報制御部66の制御機能により、利用者から実際の運用形態に沿った定位の設定を要求された場合などに、予作動弁制御盤10の仕様変更を必要とすることなく、例えば設置現場において複数のスイッチについて要求のあった定位の設定及び又は設定変更を簡単かつ容易に行うことができ、利用者の要望に合わせた運用形態を構築可能とする。
【0049】
また、製品仕様として予作動弁制御盤10の出荷段階で初期設定している複数のスイッチのオン位置をそのまま定位とする運用形態をとる場合、設置現場における簡単な操作により、全てのスイッチにつき初期状態に対応した定位及び非定位の設定を簡単かつ容易に行うことを可能とする。
【0050】
また、複数のスイッチにつき個別に定位の設定操作を例えば設置現場で行っているときに、定位の設定を最初からやり直す必要が生じた場合、簡単な操作で一括して初期状態に戻すことができ、定位の設定操作のやり直し等を簡単かつ容易に行うことを可能とする。
【0051】
また、複数のスイッチの少なくとも一つに定位の未設定にある場合には、スイッチ注意灯54を例えば100ms周期で点滅して定位の未設定を報知することで、定位の設定を全てのスイッチについて行っているか否かが簡単に分かり、定位を未設定としたスイッチが残ってスイッチ注意警報が出せなくなる事態を未然に防止し、スイッチに対する定位設定の信頼性を向上可能とする。
【0052】
また、スイッチ注意灯54は、スイッチの非定位を検出した場合に例えば500ms周期で点滅し、スイッチの定位の未設定を検出した場合は例えば100ms周期で点滅し、一つのスイッチ注意灯54を使用してスイッチの非定位と定位の未設定を識別表示可能する。
【0053】
[定位設定操作の具体例]
図5及び図6はスイッチの定位設定を行う画面操作と画面遷移を示した説明図である。
【0054】
(スイッチの定位設定操作)
予作弁動制御盤10に設けている複数のスイッチについて定位を設定する操作は液晶表示部50の画面を使用して次のようにして行う。
【0055】
図5に示すように、担当者が液晶表示部50に表示さけたメニュー画面70の中に設けた日常管理ボタン72をタッチ操作すると、操作画面74に遷移する。操作画面74には「操作する」と表記した個別設定ボタン76、「現在の設定を定位とする」と表記した一括定位設定ボタン78及び「工場出荷状態に戻す」と表記した一括設定解除ボタン80を設けている。
【0056】
ここで個別設定ボタン76をタッチ操作したとすると操作画面82に遷移する。操作画面82には、「項目を選択してから操作してください」とするガイダンス表示に続いて、項番を001,002とした保守主音響停止スイッチ選択ボタン84と保守付属音響停止スイッチ選択ボタン86の2つのスイッチ選択ボタンを設けている。
【0057】
操作画面82は、前ボタン88と後ボタン90のタッチ操作により頁単位に切り替え表示可能であり、図示の画面は「1/42」の表記から42頁の中の先頭ページを表示している。また、保守主音響停止スイッチ選択ボタン84と保守付属音響停止スイッチ選択ボタン86の中にはスイッチ名称に加え、現在のスイッチ状態がオフ位置に対応した「停止中」にあることを表示している。
【0058】
ここで、保守主音響停止スイッチ選択ボタン84をタッチ操作したとすると図6の操作画面92に遷移する。この操作画面92には、定位設定変更ボタン94と定位設定ボタン96を設け、それぞれ「停止解除」を表記している。
【0059】
保守主音響停止スイッチにつき、オフ位置に対応した停止解除位置を定位に設定する場合は、定位設定変更ボタン94の表記を図示の「停止解除」としたまま、「停止解除」を表記した定位設定ボタン96をタッチ操作すると、図4に示したスイッチ状態情報68の主音響停止スイッチの欄の停止解除となるオフ位置に定位を設定する。この定位の設定は、定位を示すビット情報又はフラグ情報等をスイッチ状態情報68の対応するレコード位置に上書きで記憶する。
【0060】
一方、保守主音響停止スイッチにつき、オン位置に対応した停止位置を定位に設定する場合は、定位設定変更ボタン94をタッチ操作して表記を「停止」に切り替え、これに伴い「停止」の表記に切り替わった定位設定ボタン96をタッチ操作すると、図4に示したに、スイッチ状態情報68の主音響停止スイッチの欄の停止位置となるオン位置に定位を設定する。
【0061】
このような図5及び図6に示した、メニュー画面70の日常管理ボタン72、操作画面74の個別設定ボタン76、操作画面82のスイッチ選択ボタン、及び操作画面92の定位設定変更ボタン94と定位設定ボタン96のタッチ操作に基づく定位と非定位を設定するための制御は、図3に示した定位設定制御部62が行う。
【0062】
(一括定位設定操作)
図4に示したスイッチ状態情報68は、工場出荷段階で、そのときのスイッチの操作状態を登録し、定位設定状態は未設定とした初期登録を行っている。そこで、予作動弁制御盤10に対し設置現場で工場出荷段階でのスイッチの操作状態をそのまま定位に設定する場合には、図5の操作画面74において、「現在の設定を定位とする」と表記した一括定位設定ボタン78をタッチ操作する。
【0063】
この一括定位設定ボタン78による一括定位設定操作の受付けを図3に示したスイッチ状態登録制御部60で検出すると、初期登録したスイッチ状態情報68における複数のスイッチ手段のオン位置を一括して定位に設定すると共にオフ位置を一括して非定位に設定する制御を行う。
【0064】
また、初期登録した後に、実際の設備の運用に応じてスイッチの状態を変更した状態において、一括定位設定ボタン78による一括定位設定操作の受付けを図3に示した前記スイッチ状態登録制御部60で検出すると、複数のスイッチの操作状態を一括して定位に設定する制御を行う。
【0065】
(一括定位戻し操作)
図5及び図6の画面操作により複数のスイッチにつき個別に定位の設定操作を例えば設置現場で行っているときに、定位の設定を最初からやり直す必要が生じた場合には、図5の操作画面74において、「工場出荷状態に戻す」と表記した一括設定解除ボタン80をタッチ操作すると、図3に示した定位設定制御部62は、図4のスイッチ状態情報68の操作状態を工場出荷段階で設定した操作状態(デフォルト操作状態)とし、定位設定状態を未設定とした初期状態に戻す制御を行う。
【0066】
(定位設定の制限)
ここで、予作動弁制御盤10の制御部48に設けた定位設定制御部62は、音響停止スイッチ、移報停止スイッチ、地区音響停止スイッチ、障害音響停止スイッチなど予作動弁制御盤10の主要機能となるスイッチについては、定位と非定位の設定及び設定変更が出来ないようにすることを可能とする。例えば、音響停止スイッチを定位に設定した場合には、火災時に音響警報が鳴動しない状態となることから、この状態を防止するために定位の設定が出来ないようにする。
【0067】
また、予作動弁制御盤10の主要機能となるスイッチについて、定位と非定位の設定及び設定変更を可能とする場合には、定位設定制御部62は、パスワードなどの入力を必要とするようにし、パスワードを知っている特定の管理責任者しか設定及び設定変更ができないように制限する。
【0068】
[スイッチ状態表示操作]
図7及び図8は定位設定を含むスイッチ状態及びスイッチ注意状態を画面表示するための画面操作と画面遷移を示した説明図である。
【0069】
(スイッチ注意の詳細表示)
図3に示した注意警報表示部66は、予作動弁制御盤10に設けている複数のスイッチの少なくとも一つの現在の操作状態が非定位にあることを図4に示したスイッチ状態情報68から検出した場合、表示部52に設けたスイッチ注意灯54を例えばT1=500msの周期で点滅させる制御を行う。
【0070】
このスイッチ注意灯54による表示は代表表示であることから、スイッチ注意警報の対象となったスイッチの詳細を見る場合には、図7のメニュー画面98に設けた「スイッチ注意を見る」と表記したスイッチ注意詳細ボタン100をタッチ操作すると、スイッチ注意一覧画面104−1に遷移する。スイッチ注意一覧画面104−1は、前ボタン112と後ボタン114のタッチ操作により頁単位に切り替え表示可能であり、図示の画面は「1/8」の表記から8頁の中の先頭ページを表示しており、「8/8」となるスイッチ注意一覧画面104−8まで切替えて確認することができる。
【0071】
スイッチ注意一覧画面104−1には、現在、スイッチ注意の対象となっている非定位のスイッチ名称108とスイッチ操作状態110を一覧で表示しており、これを見ることで非定位の操作状態となって定位の操作状態に戻っていないスイッチを確認することができる。
【0072】
スイッチ注意の対象となった非定位の操作状態にあるスイッチを定位の操作状態に戻す場合には、図示しない液晶表示部50に表示したメニュー画面の「操作する」と表記した操作ボタンを使用してスイッチ一覧を表示し、その中からスイッチ注意の対象となっているスイッチを選択して非定位の操作状態から定位の操作状態に切り替える操作を行えばよい。
【0073】
(スイッチ定位の未設定表示)
図3に示した注意警報制御部66は、複数のスイッチの少なくとも一つに定位の未設定があることを図4に示したスイッチ状態情報68から検出した場合に、表示部52に設けたスイッチ注意灯54を所定の第2周期T2、例えばT2=100msの周期で点滅又は明滅させ、定位の未設定を示すスイッチ注意警報を出力する制御を行う。
【0074】
この場合、定位が未設定となっているスイッチの詳細を確認するため、図7のメニュー画面98に設けた「全てのスイッチの一覧を見る」と表記したスイッチ一覧表示ボタン102をタッチ操作すると、図8の全スイッチ一覧画面116に遷移する。
【0075】
全スイッチ一覧画面116は、スイッチNo.に続いてスイッチ名称118、操作状態120及び定位設定状態122の欄を設けてスイッチ毎に表示しており、また、前ボタン128と後ボタン130のタッチ操作により頁単位に切り替え表示可能であり、図示の画面は「1/18」の表記から18頁の中の先頭ページを表示している。
【0076】
操作状態120の欄の保守主音響停止、保守付属音響停止、障害音響停止及び停電音響停止の各スイッチについては、黒丸の消灯ランプ124を表示して停止中を示している。また、操作説明音声停止スイッチについては、白丸の点灯ランプ126を表示して機能停止解除を示している。また、定位設定状態122の欄には、操作状態に対応して定位又は非停止の表示を行っており、この表示のないスイッチが未設定となっている。
【0077】
このため全スイッチ一覧画面116から定位が未設定となっているスイッチを知り、図5及び図6に示した操作画面を使用して定位の設定操作を行うことになる。
【0078】
[本発明の変形例]
(防災監視制御盤)
上記の実施形態は防災監視制御盤として予作動弁制御盤を例にとっているが、これに以外に火災やガス漏れ等を監視する防災監視制御盤や火災受信盤等の適宜の監視制御盤に本発明の構成をそのまま適用することができる。これらの本発明の対象となる監視制御盤は、監視と制御に使用する複数のスイッチを設け、定位と非定位をスイッチ毎に設定し、少なくとも非いつのスイッチが非定位となっている場合に、スイッチ注意灯によりスイッチ注意の代表表示を行うようにしていれば、適用可能となる。
【0079】
(外部からのスイッチ状態情報の設定)
上記の実施形態は、防災監視制御盤の操作でスイッチの定位と非定位の状態を設定する場合を例にとっているが、防災制御盤に外部からパソコン等のデータ設定装置を接続し、データ設定装置から同様にして定位と非停止を含むスイッチ状態情報を設定することもできる。
【0080】
(その他)
また、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0081】
10:予作動弁制御盤
11:消火ポンプ
14:ポンプ制御盤
24:予作動弁装置
36:火災感知器
40:予作動弁
42:作動用電動弁
44:減圧検出器
46:流水検知器
48:制御部
50:液晶表示部
60:スイッチ状態登録制御部
62:定位設定制御部
64:スイッチ状態表示制御部
66:注意警報制御部
68:スイッチ状態情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8