(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る加工システムを歯車加工システムに適用した場合の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。この歯車加工システムは、ワークである歯車の両側縁の面取り加工、及び面取りにより生じたバリ及び余肉を除去する除去加工を行うためのものである。具体的には、歯車を加工する歯車加工装置、加工対象である歯車及び加工具を交換する交換装置、及び交換装置へ歯車及び加工具を受け渡すリフター、で構成されている。以下では、まず、歯車加工装置について説明し、その後、交換装置及びリフターについて説明する。なお、以下の説明では、
図5の上側を「前」又は「前面側」、下側を「後」又は「背面側」と称するとともに、ワークに近い側を「先端側」、その反対側を「後端側」と称することがある。
【0018】
図1は、本実施形態に係る歯車加工装置及び交換装置の概略構成を示す正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る歯車加工装置1は、内部空間111と、この内部空間111の上部を塞ぐように左右に連接された第1頂部1121及び第2頂部1122を有する基台11を備えている。第1頂部1121と第2頂部と1122は隣接しており、第2頂部1122は基台11の端部に位置するとともに、段差を介して、第1頂部1121よりも低い位置に配置されている。そして、この第1頂部1121には、ワークWである歯車を支持する主軸ユニット12と、この主軸ユニット12との間でワークWを挟持する心押しユニット13とが設けられている。さらに、基台11上には、ワークWに対して面取り加工を行う面取り加工ユニット14、及びバリ及び余肉の除去を行う除去加工ユニット18が前記面取り加工ユニット14の裏側に設けられている。また、主軸ユニット12を挟んでこれら加工ユニット14・18と対向するように交換装置2を配置する。さらに、第2頂部1122には、リフター3が取付けられている。以下、これら各ユニットについて詳細に説明する。
【0019】
図2は、加工装置の主軸ユニット12及び交換装置2の断面図である。
図2に示すように、主軸ユニット12は、基台11の第1頂部1121に固定される筒状の基部121と、この基部121の内部に挿通される筒状の回転スリーブ122と、を備えている。基部121の下端部は、第1頂部1121に固定されており、ここから上方へと延びている。そして、回転スリーブ122は、軸方向に離れて配置された一対の軸受123を介して、基部121の内部に回転自在に取り付けられている。また、回転スリーブ122の上下の両端部は、基部121の上端及び下端からそれぞれ突出している。このうち、回転スリーブ122の下端部は、基台11の内部空間111に突出し、この突出部分に第1プーリー124が固定されている。また、基台11の内部空間111には、回転スリーブ122と平行に延びる回転軸を有する駆動モータ125が配置され、この駆動モータ125の回転軸には第2プーリー126が取り付けられている。そして、第1及び第2プーリー124,126には伝動ベルト127が掛け渡されており、駆動モータ125を駆動することで、回転スリーブ122が軸周りに回転するようになっている。
【0020】
回転スリーブ122の内部には、軸方向に上下動可能な可動ロッド128が設けられている。また、回転スリーブ122の上端部には、後述するワーク用治具Zを固定するためのチャック部(固定部)120が設けられている。このチャック部120には、後述するように、チャック部120の上面及び外周面を覆うように配置されるワーク用及び加工具用治具が取り付けられるようになっており、チャック部120の外周面に配置した可動係止部(図示せず)を治具の内壁面を径方向外方に進出・退避させることで、治具をチャック部120に固定・解除するようになっている。具体的には、上述した可動ロッド128が、下方からチャック部120の内部を押圧することで、チャック部120の外周面が治具の固定を解くように構成されており、可動ロッド128が下降すると、チャック部120が治具を固定するようになっている。チャック部120としては、公知のコレットチャックなどを用いることができる。
【0021】
可動ロッド128の下端部は、回転スリーブ122の下端から下方に突出しており、この突出部分に支持板129が取り付けられている。支持板129と回転スリーブ122との間には、可動ロッド128の外周面に巻き付くようにバネ1290が配置されており、このバネ1290によって支持板129が下方に押し下げられている。また、支持板129には、可動ロッド128を囲むように周方向に上方へ突出する複数の支持棒1291が配置されている。各支持棒1291は、第1プーリー124の下面に形成された穴にそれぞれ挿入され、上下動可能となっている。したがって、第1プーリー124が回転すると、支持棒1291を介して連結された支持板129も回転し、これに伴って可動ロッド128も回転する。すなわち、可動ロッド128は回転スリーブ122とともに軸周りに回転する。
【0022】
支持板129の下方には、支持板129を上方に押し上げるための押し上げ機構15が設けられている。この押し上げ機構15は、支持板129の下方に配置された複数の押し上げ棒151を備えており、これら押し上げ棒151が基板152によって支持されている。基板152の下方には油圧シリンダ153が配置されており、この油圧シリンダ153の作動によって基板152が上方に押し上げられる。これにより、押し上げ棒151が支持板129を上方に押し上げ、可動ロッド128がチャック部120に作用する。すなわち、チャック部120と治具の固定状態が解除される。一方、油圧シリンダ153の非作動時に押し上げ棒151が降下すると、可動ロッド128も下降し、チャック部120と治具が固定される。押し上げ棒151が降下すると、可動ロッド128はバネ1290によって下方に付勢されているため、チャック部120とワーク用治具Zとの固定状態が維持される。なお、油圧シリンダ153の非作動時、押し上げ棒151の上端と支持板129との間には隙間が形成されており、接触しないようになっている。そのため、支持板129は押し上げ棒151と干渉せず、可動ロッド128とともに回転可能となる。
【0023】
また、この主軸ユニット12には、チャック部120に対して空気を供給するための空気供給機構が設けられている。具体的には、以下の通りである。まず、支持板129の下面に、スイベルジョイント16が回転可能に連結されており、このスイベルジョイント16を介して、可動ロッド128内にエアを供給できるようになっている。可動ロッド128の内部には、軸方向に延びる貫通孔1281が形成されており、貫通孔1281の下端部が上述したスイベルジョイント16に連結されている。この貫通孔1281は、可動ロッド128の上端付近で径方向に延び、回転スリーブ122の内部に開口している。このエアの流通路は、上方に延び、チャック部120の上面で開口している。このように形成されたエアの流通路からはエアが排出され、これによってチャック部120の上面のゴミを吹き飛ばすことができる。したがって、治具を正確に取り付けることができる。また、流通路1221とは別の流通路(図示せず)が可動ロッド128に設けられ、チャック部120に治具が装着されると、流通路(図示せず)が治具によって塞がれ、エアが排出されないようになるため、スイベルジョイント16にエアを供給する供給源(図示省略)が、これを検出することで、治具が装着されたことを検知することができる。
【0024】
図1に示すように、心押しユニット13は、基台11上に配置され、上方に延びる支持部131と、この支持部131に沿って上下動可能な心押し部132とを備えている。支持部131の上端には、モータ133が取り付けられており、このモータ133の回転軸に、下方へ延びるボールねじ134が連結されている。ボールねじ134には、ナット135が螺合しており、このナット135に心押し部132が取り付けられている。また、支持部131には、ボールねじ134と平行に、上下方向に延びるガイドレール136が取り付けられており、心押し部132は、このガイドレール136によってガイドされつつ上下動するようになっている。また、心押し部132の下端には、後述するように、治具を押圧する棒状の押圧部材1321が取り付けられている。
【0025】
図3は主軸ユニット及びこれに取り付けられたワーク用治具及びワークの拡大正面図である。同図に示すように、本実施形態のワーク用治具Zは、ワークWを支持するためのものであり、上述したように、主軸ユニット12のチャック部120に取り付けられる。ワーク用治具Zは、主として3つの部位で構成されている。すなわち、下方から上方へ一体的に構成された、固定部Z1、テーパ部Z2、及び挿通部Z3を備えている。固定部Z1は、概ね円筒状に形成され、その下面にはチャック部120が挿入される開口Z11が形成されている。また、固定部Z1の外周面には、周方向に延びる環状溝Z12が形成されている。この環状溝Z12には、後述する交換装置2のアーム176が係合するようになっており、これによってワーク用治具Zはアーム176により挟持されて、搬送される。そして、固定部Z1の上端には上方に延びるテーパ部Z2が一体的に連結されており、上方にいくにしたがってワーク用治具Zの径が小さくなる。テーパ部Z2の上端には、径の小さい挿通軸部Z3が設けられ、この挿通軸部Z3がワークWの中心穴W1に挿入される。挿通軸部Z3には、上方から心押しユニット13の押圧部材1321によって押圧されると、径方向外向きに移動する可動係止部(図示省略)が設けられており、この可動係止部がワークWの中心穴W1を内側から押圧することで、ワークWが挿通軸部Z3に固定される。このような挿通軸部Z3としては、例えば、公知のコレットチャックを用いることができる。
【0026】
続いて、ワークの面取り加工を行う面取り加工ユニット14について、
図4〜
図6を参照しつつ説明する。
図4は面取り加工ユニットの拡大側面図、
図5は
図4のA−A線断面図、
図6は
図5のB−B線断面図、
図7は
図5に示す支持フレームの拡大図(a)及びそのC−C線断面図(b)である。
図1,
図4〜
図7及びに示すように、面取り加工ユニット14は、心押しユニット13の支持部131に設けられた第1フレーム138に沿って、水平方向に移動可能なベースプレート141を有している。第1フレーム138の前面には、上下方向に所定間隔をおいて平行に配置され、水平方向に延びる一対のガイドレール1411が設けられており、このガイドレール1411に沿ってベースプレート141がワークWに対して進退可能となっている。第1フレーム138内には、水平方向に延びるボールねじ1412が配置されており、このボールねじ1412に螺合するナット1413がベースプレート141の背面(
図4の上側)に固定されている。また、ボールねじ1412の端部、つまりワークWとは反対側の端部(
図4の右側)には、モータ1414が取り付けられており、このモータ1414が駆動することで、ボールねじ1412が回転し、ナット1413とともにベースプレート141が移動する。
【0027】
ベースプレート141の前面(
図5の下側)には、環状の支持フレーム142が平面視で斜めに配置されている。より詳細には、
図5に示すように、ワークWとは反対側の端部が、ベースプレート141から離れるように斜めに配置されている(なお、ベースプレート141と支持フレーム142とは一体的に形成することもできる)。そして、この支持フレーム142の内部には、歯がベースプレート141を向くように第1ベベルギア1421が回転自在に設けられている。この第1ベベルギア1421は、支持フレーム142の傾きに対応するように、ベースプレート141の垂線から傾いた軸線V周りに回転可能となっている。また、
図7に示すように、第1ベベルギア1421の外周面には、周方向6箇所において等間隔に凹部1422が形成されているが、これについては後述する。さらに、第1ベベルギア1421の前面には、円形の加工具支持部143が固定されており、第1ベベルギア1421とともに回転するようになっている。そして、この加工具支持部143の外周面には、等間隔に複数(本実施形態では6個)の面取り加工具(第1加工具)144が取り付けられており、加工具支持部143が回転することで、いずれかの面取り加工具144がワークWに対向配置されて、ワークWを加工するように構成されている。以下、この位置をワーク加工位置と称する。
【0028】
なお、
図5に示すように、この面取り加工ユニット14は、面取り加工具144が進退する際に、面取り部材1442の回転中心が通る線上に、ワークWの回転中心が位置していない。すなわち、面取り部材1442は、ワークWの中心からずれた位置、つまりワークWの前面側(
図5の下側)に当接するようになっている。そして、ワークの背面側(
図5の上側)には、後述するように、除去加工ユニット18のカッター1846が揺動により接触する。
【0029】
次に、面取り加工具144の選択について説明する。支持フレーム142は、ベースプレート141に対して斜めに取り付けられているが、
図5に示すように、この取り付けによりベースプレート141と支持フレーム142との間に形成される隙間には、第1ベベルギア1421と噛み合う第2ベベルギア1423が設けられ、支持フレーム142に回転自在に支持される。第2ベベルギア1423の回転軸1424は上記隙間から軸方向外方へ延びるように配置されている。そして、その外端部にはモータ1425が連結されている。したがって、このモータ1425が回転することで、両ベベルギア1421,1423が回転し、これに伴って、加工具支持部143も回転する。なお、1432は加工具支持部143を回転支持する固定軸である。また、
図7に示すように、第1ベベルギア1421の外周面に形成された凹部1422には、プッシュピン1426が係合するようになっている。より詳細に説明すると、このプッシュピン1426は、支持フレーム142に進退自在に支持されるとともに、第1ベベルギア1421から径方向外方に延びるように配置されているが、第2ベベルギア1423の回転軸1424とは、周方向にずれて配置されている。すなわち、
図6に示すように、第2ベベルギア1423の回転軸1424が水平に延びているのに対し、上記プッシュピン1426は斜め上方に延びるように配置されている。そして、プッシュピン1426の外端部には、油圧シリンダ1427が配置されており、これによって、プッシュピン1426の内端部を第1ベベルギア1421の凹部1422に押し込み、第1ベベルギア1421を所定の回転位置に固定できるようになっている。すなわち、いずれかの面取り加工具144がワーク加工位置にあるときに、この状態をプッシュピン1426により固定できるようになっている。
【0030】
次に、面取り加工具について、
図8及び
図9を参照しつつ説明する。
図8は面取り加工具の拡大断面図であり、
図9は面取り加工具の交換を説明する図である。
図8に示すように、各面取り加工具144は、筒状の基材1441と、この基材1441の軸方向の両端に固定される一対の面取り部材1442とを備えており、さらに基材1441を回転自在に支持する支軸1443が設けられている。支軸1443は、面取り部材1442の回転中心から突出するように軸方向に延びている。両面取り部材1442は、ワークWに噛み合うように歯車状に形成されており、ワークWの両側縁を押圧できるような間隔で平行に配置されている。また、
図9に示すように、各面取り加工具144の支軸1443の両端には、矩形状の突部1444がそれぞれ設けられており、この突部1444が加工具支持部143に形成された矩形状の凹部1431に嵌まるようになっている。なお、面取り加工具144がワーク加工位置にあるときには、支軸1443が鉛直方向に延びて、両面取り部材1442が水平となるように配置される。各支軸1443の軸方向幅内には、後述する挟持アームU3に対して係止可能な環状溝1445が形成される。
【0031】
そして、突部1444が凹部1431から離脱しないように、加工具支持部143には、加工具144の固定部材145が取り付けられている。この固定部材145は、L字型に形成された一対の固定片1451と、両固定片1451を連結する連結片1452とを備えている。各固定片1451は、加工具支持部143の外周にピン1454を介して揺動自在に取り付けられており、一端部が凹部1431を塞ぐように構成され、他端部同士が連結片1452によって連結されている。そして、固定片1451は揺動により、加工具144の回転軸1443の突部1444が凹部1431に嵌まったときに、凹部1431を覆って突部1444の抜け止めを行う第1の位置(
図9(a))と、凹部1431から突部1444が離脱できるように凹部1431を開放する第2の位置(
図9(b))とをとり得るようになっている。そして、通常は、バネ1453によって固定片1451が付勢され、第1の位置を取るようになっている。その一方で、連結片1452が押圧され、バネ1453の付勢力に抗して固定片1451が揺動すると、第2の位置をとり得るようになっている。
【0032】
連結片1452の押圧は、押圧シリンダ146により行われる。押圧シリンダ146は、
図5に示すように、加工具支持部143の固定軸1432に取り付けられ、加工具支持部143が回転しても、これに追随しないように固定されている。そして、加工具支持部143が回転したときに、ワーク加工位置にある加工具144を固定する連結片1452に対してのみ、押圧できるようになっている。そして、
図9(b)に示すように、押圧シリンダ146が固定部材145の連結片1452を押圧すると、固定片1451は第2の位置に変位し、突部1444が凹部1431から離脱できるようになる。これにより、加工具144が加工具支持部143から取り外し可能となる。
【0033】
取り外し可能となった加工具144は、主軸ユニット12に取り付けられる面取り加工具用治具Uに引き渡し可能となっており、他の面取り加工具に交換することができる。この点について、
図10、
図11、及び
図12も参照しつつ説明する。
図10は面取り加工具用治具及び面取り用加工具の斜視図、
図11及び
図12は面取り加工ユニットの動作を説明する平面図である。
【0034】
図9及び
図10に示すように、面取り加工具用治具Uは、上述した主軸ユニット12のチャック部120に取り付けられるものであり、ワーク用治具Zの固定部Z1と同一構成の円筒状の固定部U1を有している。すなわち、この固定部U1は、交換装置2のアーム176により挟持可能な環状溝U12が形成されている。固定部U1の上端部には、ブラケットU4を介して一対の支持部U2が固定されている。また、これら支持部U2は、直方体状に形成され、固定部U1の軸心Xを中心に回転対称のとなるように設けられている。より詳細に説明すると、固定部U1の上面に固定されたブラケットU4は、固定部U1の上面に配置される板状の基部U41と、その両端にそれぞれ配置され上方に延びる板状の延在部U42とで、U字状に形成されている。基部U41は、固定部U1の軸心Xと交差し、径方向に延びるように配置されており、その両端部に配置された各延在部U42に上述した支持部U2が固定されている。また、延在部U42は、固定部U1の径方向に沿う面を有している。このとき、支持部U2が軸心Xを中心に回転対称となるように、各支持部U2は、各延在部U42の異なる方向を向く面にそれぞれ固定されている。
【0035】
そして、各支持部U2には、面取り加工具144の回転軸1443を挟持する一対の挟持アームU3が取り付けられている。これら挟持アームU3は、面取り加工具144の回転軸1443を挟持するように、上下方向に間隔をおいて配置されている。
図9に示すように、各挟持アームU3は、揺動可能な一対のアーム片U31を有し、回転軸1443を挟持する一端側とは反対の端部にバネU32が設けられている。このバネU32は、アーム片U31の他端部を離間するように付勢している。また、各アーム片U31において、互いに対向する面には、回転軸1443を挟持できるように円弧状の切り欠きU311が形成されている。これにより、常時は、バネU32によってアーム片U31の一端側が近接し、回転軸1443を挟持できるようになっている。
【0036】
このように、面取り加工具用治具Uには、一対の支持部U2が設けられており、各支持部U2の挟持アームU3は、固定部U1の軸心Xを挟んで互いに反対側に延びている。そのため、この面取り加工具用治具Uには、2個の面取り加工具144を支持することができる。そして、これら支持部U2は、回転対称の位置に配置されているため、主軸ユニット12のチャック部120上で面取り加工具用治具Uが180度回転することで、いずれか一方の支持部U2が面取り加工ユニット14あるいは交換装置2に対して、選択的に対向するように配置される。以下では、チャック部120上で、面取り加工ユニット14に対向する位置を第1回転位置(交換位置)、交換装置2に対向する位置を第2回転位置と称することとする。
【0037】
続いて、面取り加工具144の面取り加工具用治具Uへの引き渡し、及び加工具用治具からの受け取りについて、
図9、
図11、及び
図12を参照しつつ説明する。まず、
図11(a)に示すように、主軸ユニット12に面取り加工具用治具Uを配置する。そして、この面取り加工具用治具Uの一方の支持部U2の挟持アームU3(
図11(a)の上側)には、交換対象となる面取り加工具144nを取り付けておき、他方の支持部U2の挟持アームU3には面取り加工具を取付けずに空けておく。そして、工具が取り付けられていない挟持アームU3を第1回転位置に配置する。
【0038】
この状態で、ベースプレート141を前進させ、挟持アームU3のアーム片U31の間に加工具144の支軸1443の環状溝1445を押し込む。回転軸1443の押し込みにより、アーム片U31の一端部はバネU32に抗して押し広げられ、ベースプレート141がさらに前進することで、支軸1443が切り欠きU311に嵌まる。そして、
図11(b)に示すように、回転軸1443が切り欠きU311に嵌まると、ベースプレート141の前進を停止する。こうして、支軸1443は、挟持アームU3に固定される。この状態で、押圧シリンダ146を駆動し、固定部材145の連結片1452を押圧すると、支軸1443が加工具支持部143から離脱可能な状態となる。そして、ここからベースプレート141を後退させると、
図9(b)に示すように、面取り加工具144oは治具Uに固定されたまま、加工具支持部143から離脱する。その後、
図11(c)に示すように、初期位置までベースプレート141を後退させた後、押圧シリンダ146の駆動を停止する。こうして、磨耗して交換時期にある面取り加工具144oが面取り加工ユニットから取り外される。
【0039】
次に、
図11(c)の状態から、主軸ユニット12のチャックを180度回転させる。これにより、第2回転位置にある交換用の面取り加工具144nが第1回転位置に移動し、第1回転位置にある使用済みの面取り加工具144oが第2回転位置に移動する。続いて、面取り加工ユニット14における、押圧シリンダ146を駆動し、固定部材145の連結片1452を押圧する(
図9(b)参照)。これにより、固定片1451が揺動し、凹部1431が開放されるため、この凹部1431に面取り加工具の突部1444が挿入可能な状態となる。これに続いて、
図12(a)に示すように、ベースプレート141を前進させ、加工具支持部143の凹部1431を、面取り加工具144の突部1444に係合させる。そして、押圧シリンダ146の駆動を停止し、連結片1452への押圧を解除すると、固定片1451の端部が凹部1431を覆い、面取り加工具144nの突部1444が凹部1431へ固定される(
図9(a)参照)。この状態で、
図12(b)に示すように、ベースプレート141を後退させると、面取り加工具144nは治具Uから離脱する。その後、初期位置までベースプレート141を後退させる。こうして、交換用の新たな面取り加工具144nが面取り加工ユニット14に装着される。この後は、後述するように、面取り加工具144oは面取り加工具用治具Uと共に、交換装置2によって主軸ユニット12から離脱される。
【0040】
続いて、除去加工ユニット18について、
図13も参照しつつ説明する。
図13は
図5のD−D線矢視図である。
【0041】
図5及び
図13に示すように、心押しユニット13の支持部131には、上述した第1フレーム138と隣接して(第1フレームの背面側)、第2フレーム139が設けられている。第2フレーム139内には、水平方向に延びるボールねじ181が設けられており、このボールねじ181において、ワークWと反対側の端部には、モータ1811が取り付けられている。また、このボールねじ181には、ナット1812が螺合しており、このナット1812には、ワークW側に延びる2つの押圧ロッド182が取り付けられている。両押圧ロッド182は、上下方向に所定間隔をあけて平行に配置されており、ワークW側の端部には、上下方向に延び、両押圧ロッド182を連結する第1連結棒1821が進退自在に取り付けられている。第1連結棒1821の上下両端部には、揺動プレート1822が揺動自在に取り付けられており、さらに各揺動プレート1822の先端には、上下方向に延びる第2連結棒1823が揺動自在に取り付けられている。第2連結棒1823の上下両端部には、概ね三角形を成す第1及び第2支持プレート1831,1832の一端部が取り付けられており、両支持プレート1831,1832の間に、概ね三角形を成す支持ブロック1861,1862を介して除去加工具184が設けられている。各支持プレート1831,1832には、上下方向に延びる揺動軸185が遊嵌されており、この揺動軸185の上下の端部が、第2フレーム139のワークW側の端部に回転自在に取り付けられている。これにより、第1連結棒1821が進退移動するとき、支持プレート1831,1832は、揺動軸185を揺動中心として揺動し、これによって、除去加工具184が、背面側からワークWへ近接するようになっている。
【0042】
図13に示すように、除去加工具184は、上下方向に配置されるブロック状の第1基部1841及び第2基部1842を備えている。第1基部1841は下側に配置され、上面に円板状の第1カッター1843が配置され、その上面に第1固定部材1844が配置されている。第1カッター1843は、その回転軸が下方向に延びて第1基部1841に支持されている。また、第1固定部材1844は第1カッター1843と同心位置にあり、筒状に形成された係合部18441と、この係合部18441の上面から上方に突出する突出部18442を備えている。係合部18441には、外周面に環状溝が形成されており、この環状溝に後述する除去加工具用治具Rの挟持アームR3の1つが固定可能とされる。また、第1基部1841において、揺動軸185側には、第2固定部材1845が配置されている。この第2固定部材1845は、第1固定部材1844とほぼ同様の構成である、筒状に形成された係合部18451と、この係合部18451の上面から上方に突出する突出部18452を備えている。係合部18451の外周面に形成された環状溝に、後述する除去加工具用治具Rの挟持アームR3の1つが固定可能とされる。
【0043】
一方、第2基部1842は、第1基部1841と向かい合って配置され、第1カッター1843と同心位置に円板状の第2カッター1846が配置されており、第2カッター1846の中央には、第1固定部材1844の突出部18442が嵌まる係合穴(図示省略)が形成されている。また、第2基部1842において、第2固定部材1845と対向する位置には、突出部18452が嵌まる係合穴(図示省略)が形成されている。第1基部1841及び第2基部1842は、次に説明する第1及び第2支持ブロック1861,1862にそれぞれ支持されており、互いに近接離間可能となっている。これにより、両カッター1843,1846の間の隙間をワークWの厚さに対応するように調節可能となっている。また、両カッター1843,1846の間に第1固定部材1844が設けられているため、両カッター1843,1846が最も近接しても、第1固定部材1844の係合部18441の高さだけ、両カッター1843,1846の間には隙間が形成される。そして、この状態で、両固定部材1844,1845の係合部18441,18451が外部に露出した状態となる。
【0044】
次に、両基部1841,1842を支持する支持ブロック1861,1862について、
図14も参照しつつ説明する。
図14は除去加工ユニットの一部側面図であり、第1基部及び第2基部を除去加工具用治具に固定した状態で除去加工具のクランプの動作を示している(クランプ状態(a)、クランプ解除状態(b))。
図13及び
図14に示すように、第1支持ブロック1861は、第1基部1841の下側に配置され、第1基部1841を上下動させるように支持する。この第1支持ブロック1861には、揺動軸185及び第2連結棒1823が貫通しており、これらに沿って上下動するようになっている。また、第2支持プレート1831の下面には第1駆動シリンダ1871が取り付けられており、この第1駆動シリンダ1871のピストン部が第1支持ブロック1861の下側に連結されている。したがって、第1駆動シリンダ1871のピストン部が伸縮することで、第1支持ブロック1861が第1基部1841とともに上下動するようになっている。また、
図14に示すように、第1支持ブロック1861と、第1基部1841とは、第1油圧クランプ1881によって着脱自在に固定されている。すなわち、第1支持ブロック1861に連結されたクランプ用給油管1883から供給される作動油によって、第1油圧クランプ1881が作動すると第1支持ブロック1861と第1基部1841とが固定され、第1油圧クランプ1881が解除されると第1支持ブロック1861から第1基部1841が上下方向で離脱可能となる。そのときに
図14(b)では、第1駆動シリンダ1871を駆動して第1支持ブロック1861を下降させることで、第1支持ブロック1861から第1基部1841を離脱させた状態が示されている。
【0045】
第2支持ブロック1862も、第1支持ブロック1861と同様の構成であり、揺動軸185及び第2連結棒1823が貫通し、これらに沿って上下動するようになっている。また、第2支持プレート1832の上面に配置された第2駆動シリンダ1872のピストン部によって、第2支持ブロック1862が上下動するようになっている。また、第2油圧クランプ1882が内蔵されており、これによって第2支持ブロック1862と第2基部1842とが着脱自在に固定されている。以上のような構成により、除去加工具184は、除去加工ユニット18から取り外し可能となっており、交換することができる。
【0046】
取り外し可能となった除去加工具184は、主軸ユニット12に取り付けられる除去加工具用治具Rに引き渡し可能となっており、他の除去加工具に交換することができる。この点について、
図15も参照しつつ説明する。
図15は除去加工ユニットの動作を説明する平面図である。
図14及び
図15に示すように、除去加工具用治具Rは、上述した主軸ユニット12のチャック部120に取り付けられるものであり、ワーク用治具Zの固定部Z1と同一構成の固定部R1を有している。すなわち、この固定部R1は、交換装置2のアーム176により挟持可能な環状溝R12が形成されている。固定部R1の上端には、支持部R2が設けられ、この支持部R2に、面取り加工具の基材を挟持する一対の挟持アームR3が取り付けられている。これら挟持アームR3は、除去加工具184の各係合部18441,18451の環状溝を挟持するものであり、水平方向に所定間隔をおいて配置されている。各挟持アームR3の構成は、面取り加工用治具Uの挟持アームU3とほぼ同じであるため、説明を省略する。
【0047】
除去加工具184を除去加工具用治具Rに引き渡すときは、まず、
図15(a)に示すように、主軸ユニット12に除去加工具用治具Rを配置する。この状態で、モータ1811によりボールねじ181を回転させ、ナット1812、両押圧ロッド182、第1及び第2連結棒1821,1823を主軸ユニット12方向に前進させ、支持プレート1831,1832を揺動軸185を中心として紙面反時計まわりに揺動させる。これにより、
図15(b)に示すように、除去加工具用治具Rの両挟持アームR3に、除去加工具184の各係合部18441,18451がそれぞれ係合する。このとき、両挟持アームR3に固定されるのは第1基部1841の両係合部18441,18451であるが、第2基部1842は、両突出部18442,18452により第1基部1841上に載置された状態となっているため、第2基部1842も除去加工具用治具Uに支持された状態となる。その後、
図14(b)に示すように、両油圧クランプ1881,1882を解除し、両駆動シリンダ1871,1872を駆動して、各支持ブロック1861,1862をそれぞれ各基部1841,1842から離間させる。これにより、除去加工具184が除去加工ユニット18から離脱する。この状態で、モータ1811を逆回転すれば、支持プレート1831,1832が揺動し、初期状態に復帰する。
【0048】
続いて、交換装置2について説明する。
図2に示すように、交換装置2は、基台11の第2頂部1122に固定される筒状の基部21と、この基部21に挿通される昇降ロッド22を有しており、これらは主軸ユニット12と隣接して配置されている。交換装置2の基部21の下端部は、第2頂部1122に固定されており、ここから上方へ延びている。昇降ロッド22は、基部21の内部で軸周りに回転可能で、且つ昇降可能であり、その下半分にはスプライン加工が施されたスプライン部221を構成している。そして、このスプライン部221が基部21の下端から基台11の内部空間111へ延び、その下端部には、スイベルジョイント23が回転可能で、かつ軸方向移動不能に取り付けられている。昇降ロッド22の内部には、4つの貫通孔(
図16参照)が軸方向に形成されており、スイベルジョイント23を介して4つの貫通孔にエアが供給されるようになっている。
【0049】
次に、昇降ロッド22を上下方向に移動させる移動機構について説明する。まず、スイベルジョイント23の側面には固定部材231を介して第1油圧シリンダ24のピストン部が取り付けられており、さらに、この第1油圧シリンダ24の下端には、第2油圧シリンダ25のピストン部が取り付けられている。両油圧シリンダ24,25の各ピストン部は、上下方向に伸縮するように構成されており、第2油圧シリンダ25の下端部が第2頂部1122から垂下させた取付ステーに固定されている。このような2つの油圧シリンダ24,25により、昇降ロッド22は、上下方向に3つの位置を取り得る。すなわち、第1及び第2油圧シリンダ24,25がともに縮んだ第1の位置、第2油圧シリンダ25が伸長し第1油圧シリンダ24が縮んだ第2の位置、及び第1及び第2油圧シリンダ24,25がともに伸長した第3の位置、の3つの位置を取り得る。
【0050】
続いて、昇降ロッド22を軸周りに回転させるための回転機構について、
図2及び
図16を参照しつつ説明する。
図16は、回転機構を下方から見た平面図及び動作図である。昇降ロッド22のスプライン部221には、基部21の下方においてスプラインナット222が螺合しており、このスプラインナット222の外周面には歯車が形成されている。また、スプラインナット222には、その約2倍の径の駆動歯車223が噛合している。この駆動歯車223の回転軸224は、基台11の第2頂部1122の下面に取り付けられている。すなわち、駆動歯車223が第2頂部1122の下面から回転自在に吊り下げられた状態となっている。また、駆動歯車223の下面には、平面視円形のカム225が一体的に取り付けられている。このカム225には、径方向に延びる切欠き2251が形成されており、この切欠き2251には後述するカムフォロワー226が係合している。また、カム225の径は、駆動歯車223よりもやや大きく、駆動歯車223の外形よりも径方向に突出した部分にスプラインナット222が支持されている。カム225に隣接する位置には、平面視L字型のリンク部材229が設けられている。このリンク部材229は、第2頂部1122の下面から下方へ延びる回転軸227に回転自在に支持されており、この回転軸227がリンク部材229の屈曲部分に連結されている。リンク部材229の一端部には、上述したカムフォロワー226が取り付けられ、他端部には、油圧シリンダ228が取り付けられている。油圧シリンダ228は、ピストン部2281とこれを収容するシリンダ本体2282によって構成され、シリンダ本体2282は固定部材2283を介して第2頂部1122の下面に固定されている。また、ピストン部2281の先端は、リンク部材229の他端部に揺動自在に取り付けられている。
【0051】
図16(a)に示すように、油圧シリンダ228のピストン部2281は初期状態で伸長しており、
図16(b)に示すように、ピストン部2281がシリンダ本体2282内に収容されることでリンク部材229が回転軸227周りに約90度揺動する。これに伴って、カムフォロワー226と係合するカム225が約90度回転し、これによってスプラインナット222は昇降ロッド22とともに約180度正回転する。一方、この状態からピストン部2281が伸長すると、昇降ロッド22は、約180度逆回転し、初期状態に復帰する。また、リンク部材229には、初期状態でストッパ220が当接しており、これによって初期状態を維持する。一方、リンク部材229が揺動すると、ストッパ220からリンク部材229が離間し、ピストン部2281の動作端で回転した位置を維持する。
【0052】
次に、昇降ロッドの上端部に設けられた固定機構について、
図17及び
図18も参照しつつ説明する。
図16は固定機構の平面図であり、
図18はこの固定機構を主軸ユニット12側から見た側面図である。この固定機構17は、主軸ユニット12に取り付けられたワークWや治具U,R,Zを交換するためのものである。
図18に示すように、この固定機構17は、昇降ロッド22の上端部に取り付けられる支持板171を備えている。この支持板171は、初期状態において、一方の面が主軸ユニット12側を向くように配置されている。以下、この面を第1面1711と称し、反対側の面を第2面1712と称することとする。また、支持板171の両面の構成は同じであるため、ここでは
図18に示す第1面について説明する。但し、以下では、同一部材であっても、第1面に配置された部材にa,第2面に配置された部材にbを付して説明することがある。また、第1面にある部材を第1,第2面にある部材を第2と称することがあり、例えば、後述するアームについて、第1面のアームを第1アーム、第2面のアームを第2アームと称することがある。
【0053】
図18に示すように、支持板171の第1面1711には、上下方向の中央付近に水平方向に延びるガイドレール172が取り付けられている。ガイドレール172には、
図18の左側に第1アーム支持部材174、右側に第2アーム支持部材175が取り付けられ、それぞれがガイドレール172に沿って水平方向に移動可能となっている。各アーム支持部材174,175の下端部には、棒状のアーム176がそれぞれ取り付けられている。各アーム176は、支持板171から水平方向に突出しており、両アーム176によってワークWや治具U,R,Zを挟持可能となっている。
図17に示すように、各アーム176において互いに対向する面には、平面視三角形状の切欠き1761が形成されており、この切欠き1761によってワークWなどを挟持しやすくなっている。
【0054】
支持板171において、ガイドレール172の上方にはピニオンギア173が回転自在に取り付けられており、第1アーム支持部材174の上端部には、ピニオンギア173に下側から噛み合うラック1741が水平方向に延びるように設けられている。一方、第2アーム支持部材175の上端部には、第1アーム支持部材174側へ水平方向に延びるラック1751が取り付けられている。このラック1751は、ピニオンギア173に上方から噛み合うように配置され、さらに、支持板171には、このラック1751を挟んでピニオンギア173の上方にガイドローラ177が回転自在に取り付けられている。このようにピニオンギア173を上下から挟むように、各アーム支持部材174,175にはラック1741,1751が設けられており、これによって各アーム支持部材174,175は互いに近接離間するようになっている。
【0055】
また、支持板171の上端部には、ピストン部1781と、このピストン部1781を収容するシリンダ本体1782とで構成された複動型のエアシリンダ178が取り付けられている。具体的には、ピストン部1781の進退方向がガイドレール172と平行に延びるようにシリンダ本体1782が支持板171に固定され、ピストン部1781の先端が第2アーム支持部材175に固定されている。これにより、ピストン部1781の進退とともに、第2アーム支持部材175がガイドレール172に沿って水平方向に移動し、これと同期して第1アーム支持部材174も移動する。これに伴って、上述したように、両アーム176は互いに近接離間するようになっている。なお、両アーム176が最も離れたとき、両者の距離は、治具Z、U,RまたはワークWの最大径よりも大きく、両アーム176が近接したときには、後述するように、治具Z、U,Rの環状溝Z12,U12,R12またはワークWを挟持するようになっている。
【0056】
上述したように、昇降ロッド22の内部には、4つの貫通孔が形成されているが、
図18に示すように、この貫通孔179i〜179ivは、支持板171の内部に形成された4つの流通路1710に連通している。そのうちの2つ179i,179iiは、流通路1710及び連結チューブ(図示省略)などを介して、支持板171の第1面1711に設けられたエアシリンダ178aに接続され、残りの2つは、同様に流通路1710及び連結チューブ(図示省略)などを介して、支持板171の第2面1712に設けられたエアシリンダ178bに接続されている。すなわち、各エアシリンダ178a,178bには、4つの流路からエアが供給され、上述したように複動式のエアシリンダとして機能する。
【0057】
また、昇降ロッド22の上下方向の位置と、アーム176との関係は以下の通りである。
図2も参照して説明する。すなわち、昇降ロッド22が最も低い第1の位置にあるとき、アーム176は、治具Z(U,R)の環状溝と対向する位置に配置され、両アームが近接することでアームが環状溝に係合し、治具Z(U,R)を挟持することができる。次に、第2の位置にあるときは、アーム176は、ワーク用治具Zに取り付けられたワークWと対向する位置に配置される。これにより、アーム176によってワークWを挟持可能になる。そして、第3の位置にあるときは、アーム176はワークWよりも上方で、両アーム176が近接してもワークWとは干渉しない位置に配置される。なお、上述した各機構の操作は、図示を省略する制御部によって行われ、次に説明するように動作する。
【0058】
次に、リフター3について説明する。
図19はリフターによって移動されるパレットの正面図、
図20はリフターの正面図、
図21は
図20の側面図、
図22は
図20の平面図である。以下では、
図20の左右方向において、交換装置を向く側を「前」、その反対側を「後」と称し、
図21の左右方向を「左右方向」と称し、この方向を基準として説明をすることとする。
【0059】
このリフター3は、ワークW、ワーク用治具Z及び加工具用治具U,Rが配置された板状のパレットを、交換装置2側に平行移動させたり、上下動させるための装置であり、パレットを平行移動させる平行移動機構と、この平行移動機構を上下動させる上下動機構と、を備えている。
【0060】
まず、パレットについて説明する。本実施形態では、2種類のパレット301,302が使用される。1つは
図19(a)〜
図19(c)に示す治具用パレット301であり、もう一つは、
図19(d)に示すワーク用パレット302である。治具用パレット301は、板状に形成されており、その上面には、治具を支持する円柱状の支持部材3011が固定されている。そして、支持部材3011上には、
図19(a)に示す除去加工具用治具R、
図19(b)に示す面取り加工具用治具U、及び
図19(c)に示すワーク用治具Zが、それぞれ着脱自在に載置される。すなわち、この治具用パレット301は、除去加工具用治具R、面取り加工具用治具U、及びワーク用治具Zに対して共通して用いられる。一方、ワーク用パレット302には、円筒状の支持部材3021が固定され、この支持部材3021の上端には、小径の円筒状の突出部3022が形成されている。そして、この突出部3022は、歯車Wの貫通孔に挿通され、歯車Wを支持する。
【0061】
以上のように、4種類の対象物を支持するために、2種類のパレット301,302が用いられ、各パレット301,302(以下、パレットの符号を301とするが、302についても同様である)が、このリフター3によって移動される。
【0062】
次に、平行移動機構について説明する。
図20〜
図22に示すように、この平行移動機構は、パレット301を支持するスライド基板31と、このスライド基板31を支持する支持基板32とを備えている。スライド基板31は、パレット301を両側から挟む一対の板状の側部材311と、これら側部材311を下方から支持する板状の支持部材312とを備えており、両側部材311の間の設置空間310にパレット301が挿入される。また、各側部材311において、設置空間310側を向く面には、前後方向に沿って延びる段部3111が形成されており、この段部3111に、後述するようにパレット301,302の左右の両側に形成された段部3011がスライドガイドとして係合するようになっている。
【0063】
側部材311の前方の端面には、設置空間310側に延びるストッパ336が取付けられている。これにより、スライド基板31の後端側から設置空間310内に挿入されたパレット301は、板状のストッパ336により前方への移動を規制される。このとき、パレット301の後端部は、後述するロック機構の爪部材331が係合し、これによって、後方への移動が規制される。したがって、スライド基板31の設置空間310内に挿入されたパレット301は、ストッパ336及びロック機構により前後方向の移動が規制され、これによってスライド基板31内に保持される。
図22に示す3113は側部材311上面に留められた押さえ板であり、その先端を設置空間310上方に延伸させることでパレット301の上方への移動を規制する。
【0064】
続いて、ロック機構について説明する。ロック機構は、各側部材に同じものが設けられているため、ここでは、
図22の上側にあるロック機構について説明する。側部材311の下面において、設置空間310と対向する側面には、凹部3112が形成されており、この凹部3112に爪部材331が揺動自在に配置されている。爪部材331の後端には、設置空間310側に延びるロック爪3311が設けられており、爪部材331の揺動により、ロック爪3311が設置空間側に移動すると、ロック爪3311がパレット301の左右方向端部での後端に係合し、パレット301の後方への移動が規制される。一方、爪部材331が揺動し、ロック爪3311が設置空間310とは反対側に移動すると、パレット301とロック爪3311との係合状態が解除され、パレット301は後方へ移動可能となる。
【0065】
爪部材331の先端部には、上下方向に延び、側部材311を貫通する軸部材332が固定されており、爪部材331はこの軸部材332によって揺動自在に支持されている。軸部材332の上端部は、側部材311の上面から突出し、左右方向に延びる揺動部材333に連結されている。また、揺動部材333は軸部材332を揺動中心として揺動するようになっている。そして、
図22に示すように、揺動部材333の先端部、つまり、軸部材332とは反対側の端部は、前方から押圧部材334により押圧されている。押圧部材334は、バネにより常時付勢された押圧ピン3341を備えており、この押圧ピン3341が揺動部材333を常時後方へ押圧している。これにより、爪部材331は、設置空間310側へ揺動している。
【0066】
一方、揺動部材333の後方には、前後進するピストン3351が設けられたシリンダ335が配置されている。そして、ピストン3351が後方から、揺動部材333を押圧するようになっている。より詳細に説明すると、シリンダ335が駆動し、ピストン3351が前方に移動すると、押圧ピン3341の付勢力に抗してピストン3351が揺動部材333を前方へ押圧するようになっている。これにより、爪部材331は揺動し、ロック爪3311が設置空間310の外へ移動する。その結果、ロック爪3311とパレット301との係合状態が解除される。この状態で、パレット301は、設置空間310内への進入又は設置空間310からの退出が可能となりパレットの入れ替えができる。
【0067】
次に、支持基板32上におけるスライド基板31の移動について説明する。
図21に示すように、スライド基板31の両側には、前後方向に延びるガイドレール321が設けられており、スライド基板31は、このガイドレール321に沿って、支持基板32上を前後方向に移動可能となっている。また、スライド基板31の移動は、支持基板32の両側にそれぞれ設けられた一対の前後進シリンダ322により行われる。
図20に示すように、各前後進シリンダ322は、前後方向に延び、前端部が支持基板32の前端に固定されている。また、前後進シリンダ322の後端部からは、後方へ延びるピストン3221が突出し、このピストン3221の後端部がスライド基板31の側部の後端部に連結されている。つまり、ピストン3221の後端部は、側部材311の後端部に連結されている。以上の構成により、前後進シリンダ322が駆動し、ピストン3221が後方へ移動すると、スライド基板31が後方へ移動し、ピストン3221が前方へ移動するとスライド基板31が前方へ移動する。
【0068】
続いて、上下動機構について説明する。
図20及び
図22に示すように、上方に延びる一対のスタンド34が、第2頂部1122上に、側部材311や支持基板32を挟むように配置されている。各スタンド34の後端側の面には、上下方向に延びるガイドレール341が取付けられている。また、各スタンド34の上端部には後方に延びる板状のブラケット342が取付けられており、このブラケット342の後端部に、昇降シリンダ35がそれぞれ設けられている。各昇降シリンダ35の下端部からはピストン351が下方に向かって延びており、このピストン351とガイドレール341は平行に延びている。
【0069】
支持基板32の両側部上面には、上方に延びるガイドフレーム36がそれぞれ取付けられており、各ガイドフレーム36は、ガイドレール341に係合し、ガイドレール341に沿って上下動するようになっている。また、ガイドフレーム36の上端部には、ピストン351の下端部が連結されており、ピストン351が上下動すると、これに伴ってガイドフレーム36が上下動する。その結果、支持基板32、及びこの支持基板32に支持されたスライド基板31、パレット301が上下動する。そして、この上下動機構を上昇端まで作動させたときは、ワークWや加工具144、184の交換のために、交換装置2へワークWや治具R,Uを引き渡すため、パレット301、302に載置された各治具Z,R,Uの環状溝Z12,R12,U12あるいはワークWが、交換装置2のアーム176の第1の位置(1)(
図23)に位置決めされる。
【0070】
次に、上記のように構成された歯車加工装置、交換装置、及びリフターの動作について、
図23〜
図29を参照しつつ説明する。ここでは、
図11及び
図12に示す面取り加工具の交換を行った後の、ワークの装着について説明する。
【0071】
まず、
図23(a)の状態では、新たな面取り用加工具144nが面取り加工ユニット14に装着され、主軸ユニット12にある面取り加工具用治具Uにおける挟持アームU3のひとつは空となっており、図外のもうひとつ挟持アームU3には使用済みの面取り加工具144oが装着されている。このとき、交換装置2の第1アーム176aは、主軸ユニット12側に配置され、第2アーム176bはリフター3側に配置されている。また、リフター3には、ワーク用治具Zが載せられたパレット301が装着されており、平行移動機構及び上下動機構を駆動することで、ワーク用治具Zの環状溝Z12が、第2アーム176bの第1の位置(1)に位置決めされている。
【0072】
次に、交換装置の第1アーム176aにより面取り加工具用治具Uを挟持するとともに、第2アーム176bによりワーク用治具Zを挟持し、主軸ユニット12のチャック部120を解除して面取り加工具用治具Uの拘束を解いた後、
図23(b)に示すように、交換装置2を駆動して、各アーム176a,176bを第2の位置(2)まで上昇させる。続いて、
図24(a)に示すように、交換装置2の支持板171を180度回転させる。これに続いて、
図24(b)に示すように、各アーム176a,176bを第1の位置(1)まで降下させ、第2アーム173bに挟持されたワーク用治具Zを、主軸ユニット12のチャック部120に装着する。すなわち、
図2に示すように、各アーム176a,176bを第2の位置(2)まで上昇させる前に油圧シリンダ153を駆動して、可動ロッド128を上昇させ、チャック部120を解除して治具U,Zが抜き差し可能な状態とする。そして各アーム176a,176bが再び第1の位置(1)まで降下したときに、油圧シリンダ153を駆動し、可動ロッド128を降下させる。これにより、チャック部120がワーク用治具Zを径方向外方に押圧し、ワーク用治具Zがチャック部120に固定される。そして、チャック部120の上面へのワーク用治具Zの着座が確認される。一方、第1アーム176aに挟持された面取り加工具用治具Uは、リフター3に支持されたパレット301の固定部材3011上に載置される。
【0073】
続いて、第1アーム176aと面取り加工具用治具Uとの挟持状態、及び第2アーム176aとワーク用治具Zとの挟持状態を解除する。そして、
図25(a)に示すように、リフター3に支持されたパレット301を、平行移動機構により移動させて交換装置2から離間させた後、上下動機構により下降させる。そして、この面取り加工具用治具U付きのパレット301をリフター3から取り外し、
図25(b)に示すように、未加工のワークW1が装着されたワーク用パレット302をスライド基板31に取付ける。
【0074】
次に、
図26(a)に示すように、リフター3を駆動し、ワーク用パレット302に支持されたワークW1が、交換装置2の第1の位置(1)に対応するように位置決めする。続いて、第1アーム176aでパレット302上のワークW1を挟持する。一方、第2アーム176bはワーク用治具Zを挟持しない状態とする。この状態から両アーム176a,176bがワーク用治具Zに干渉しないように、第3の位置(3)まで上昇させた(一転鎖線にて図示)後、
図26(b)に示すように、支持板171を180度回転させる。これにより、ワークW1がワーク用治具Zの上方に配置される。リフター3のワーク用パレット302には図外のロボットハンドにて新たなワークW2が載置される。
【0075】
その後、
図27(a)に示すように、支持板171を下降させ、ワークWを挟持したアーム176aを第2の位置(2)に配置する。これにより、ワークWの中心穴に治具Zの挿通部Z3が挿通される。このときリフター3はワークW2を載置したワーク用パレット302を第1の位置(1)に待機させる。これに続いて、第1アーム176aの挟持状態を解除して、ワークW1から離した後、支持板171を下降させ、
図26(b)に示すように、第1アーム176a、第2アーム176bをそれぞれ開いた状態で第1の位置(1)に配置する。続いて、心押しユニット13の心押し部132を下降させ、押圧部材1321で治具Zの挿通部Z3を押圧すれば、挿通部Z3が径方向外方にワークW1の中心穴を押圧し、ワークW1が治具Zに固定される。
【0076】
上記の準備作業の後、またはこの作業と並行して、面取り加工具144の選択を行う。すなわち、主軸ユニット12に固定されたワークWに対応した面取り加工具144を選択し、面取り加工ユニット14のモータ1425を駆動して加工具支持部143を回転させ、選択した加工具144をワーク加工位置に配置する。この状態で、面取り加工ユニット14のモータ1414を駆動し、面取り加工具144をワークW1に向けて前進させる。そして、面取り加工具144の面取り部材1442をワークW1に噛み合わせ、主軸ユニット12を回転させつつ、面取り加工具144をワークW1に押しつけて、面取り加工を行う。同時に、除去加工ユニット18のモータ1811を駆動し、除去加工具184を揺動させる。そして、除去加工具184により、ワークW1の両側面に生じるバリや余肉を削り取る。このとき、両カッター1843,1846を近接させるように、ワークW1に対して押しつけて加工を行う。こうして、
図29に示すように、面取り加工と除去加工を所定時間行い、加工を完了させた後、面取り加工具144及び除去加工具184をそれぞれワークW1から離間させる。その後、主軸ユニット12の駆動を停止させ、
図5に示す初期状態に復帰させる。
【0077】
そして、ワークの加工が終了すると、
図27(b)の状態から、心押し部132を上昇させる。これにより、挿通部Z3とワークW1との固定状態が解除され、ワークW1がワーク用治具Zから取り外し可能な状態となる。と同時に第2アーム176bのみが閉じワークW2を挟持する。そして支持板171を第2の位置(2)に上昇させ、第1アーム176aで加工後のワークW1を挟持する。そして、
図28(a)に示すように、両アーム176a,176bを上昇させ、第3の位置(3)に配置する。これに続いて、支持板171を180度回転させた後、第2の位置(2)まで降下させる。これにより、未加工のワークW2が挿通部Z3に装着される。
【0078】
図28(b)はワーク用治具Zに固定されたワークW2の加工直前の状態を示す。第1の位置(1)まで退避した第2アーム176bは開いており、第1アーム176aは閉じて加工後のワークW1を挟持している。リフター3のパレット302には新たなワークW3がロボットハンドRHにより載置される。該ハンドRHは上下方向に開閉可能な一対の爪を有し、未加工ワーク用ラック(図外)より未加工ワークW3を取り出してパレット302に載置した後、加工済みワークW1を掴みにいき、それを加工済みワーク用ラック(図外)に回収する。ロボットハンドRHがワークW1を回収した後、リフター3は未加工ワークW3を第1の位置(1)まで移動させる。
【0079】
リフター3を設置する第2頂部1122が第1頂部1121よりも低い位置に配置されているのは、このロボットハンドRHによる未加工ワークの供給と加工済みワークの回収動作を連続的に行わせる際に、回収動作にあるハンドRHが、待機している未加工ワークに干渉しないようにするためである。
【0080】
上記のように、ワークWの加工と交換を繰り返した後、必要に応じてワーク用治具Zの交換も行う。ワーク用治具Zの交換はワークWの交換と同じであり、例えば、アーム176aを第1の位置(1)に移動させて治具Zを挟持し、チャック部120から取り外す。そして、第3の位置(3)までアーム176aを上昇させた後、支持板171を回転させる。このとき、第2アーム176bにはリフター3から供給された新たなワーク用治具Zが挟持されており、支持板171が回転した後、アーム176bを第1の位置(1)まで下降させ、主軸ユニット12のチャック部120に新たなワーク用治具Zを取り付ける。こうして、ワーク用治具Zの交換が行われると、この治具Zに対応したワークWを取り付け、加工を行う。
【0081】
なお、面取り加工具用治具U、及び除去加工具用治具Rについても、上記ワーク用治具Zと同様に、リフター3及び交換装置2を用いての主軸ユニット12へ取付けることができる。そして、これら治具U,Rを主軸ユニット12に取付けた後、
図11,
図12及び
図15に示すように、加工具144、184の交換を行う。
【0082】
以上のように、本実施形態によれば、主軸ユニットに支持されたワーク用治具及びワークを、交換ユニットによって他のワーク用治具及びワークに交換することができる。そして、主軸ユニットには、加工具を支持するための加工具用治具を取り付けることができ、さらに、加工ユニットを、主軸ユニットに取り付けられた加工具用治具との間で、加工具の引き渡し及び受け取りを行うように構成しているため、加工具の交換も主軸ユニットに取り付けられた加工具用治具を介して、交換ユニットによって行うことができる。
【0083】
また、本実施形態に係る面取り加工具用治具Rには、面取り加工具144を着脱自在に支持する、少なくとも2つの挟持アームU3が設けられている。そして、主軸ユニット12は、いずれかの挟持アームU3を、面取り加工ユニット14との間で面取り加工具144の引き渡し及び受け取りを行う第1回転位置へ、選択的に配置するように構成されている。そのため、次のような効率的な加工具の交換が可能である。例えば、1つの挟持アームU3に交換用の面取り加工具144を取付け、他の挟持アームU3に面取り加工具144を取付けない状態で面取り加工具用治具Rを主軸ユニット12にセットする。そして、面取り加工具144を取付けていない挟持アームU3を第1回転位置に配置する。続いて、面取り加工ユニット14から第1回転位置にある挟持アームU3へ使用済みの加工具を引き渡す。これに続いて、主軸ユニット12のチャック部120を回転させることにより、交換用の面取り加工具144が取付けられた挟持アームU3を第1回転位置に配置する。そして、交換用の面取り加工具144を面取り加工ユニット14へ引き渡す。これにより、主軸ユニット12を介した面取り加工具144の交換を行う際に、面取り加工具用治具Rを一回だけ主軸ユニット12にセットすれば、使用済み面取り加工具144の受け取り、及び交換用の面取り加工具144の引き渡しを行うことができる。したがって、面取り加工具144の交換を効率的に行うことができる。
【0084】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。
【0085】
面取り加工具用治具Uに、支持部U2及び挟持アームU3を2個ずつ設けているが、これに限定されるものではなく、3個以上設けることもできる。面取り加工具用治具Uの構成は、面取り加工具144を着脱自在に取付けることができ、且つ主軸ユニット12に着脱自在に固定できれば、特には限定されない。
【0086】
上記実施形態では、面取り加工具用治具Uに、挟持アームU3を2個設けた例を示したが、除去加工具用治具Rも同様に構成することができる。すなわち、支持部R2や挟持アームR3を複数個設け、面取り加工具144の交換と同様に、1回だけ除去加工具用治具Rを一回だけ主軸ユニット12にセットするだけで、除去加工具184も交換することができる。
【0087】
上記実施形態では、面取り加工ユニット14と、除去加工ユニット18の駆動方法の一例を示したが、これに限定されるものではなく、ワークに近接離間できるように構成されていれば、種々の方法が適用可能である。
【0088】
面取り加工ユニット14に取り付けられる面取り加工具144の数は複数でなくてもよく、1つでもよい。
【0089】
除去加工ユニット18は、揺動により除去加工具をワークに近接させているが、上記実施形態の面取り加工ユニットと同様に、除去加工具を直線的にワークに近接離間させるように構成することもできる。
【0090】
上記実施形態では、面取り加工具144の面取り部材1442を2つ設け、除去加工具184のカッター1843,1846も2つ設けているが、これらは一つでもよく、歯車Wの片面の面取りやバリ取りを行うようにしてもよい。
【0091】
各ユニットの位置は特には限定されない。すなわち、ワークの周囲のいずれかに配置されていればよい。但し、装置をコンパクトにするには、上述したように隣接させるのがよい。
【0092】
また、上記実施形態では、交換装置によるワークや治具の固定の例として、一対のアーム176でワークWや治具Zを挟持したが、ワークや治具を着脱自在に固定できるものであれば、その態様は特には限定されない。例えば、1つの固定部材をワークや治具に係合させてもよいし、ワークや治具に形成された穴や溝に係合させてもよい。
【0093】
なお、上記加工システムでは、ワークの種類は特には限定されず、また、これを加工する加工具も特には限定されない。したがって、歯車以外のワークを適用することもできるし、面取り加工及び除去加工以外の加工具を用いることもできる。