(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0010】
本願発明は、リード、カテーテル、および同様のデバイスの位置ずれを抑制するためのデバイス、システム、および方法を提供するものである。とりわけ本願発明は、リードまたはカテーテルを所望する位置に維持することを支援するスラックアンカを形成するためのデバイス、システム、および方法を提供するものである。いくつかの実施形態では、スラックアンカは、硬膜上腔内に形成される。脊髄の内部または硬膜上腔付近にある神経組織を標的とするとき、硬膜上腔内で固定することにより、付随するリードまたはカテーテルをできるだけ所望する標的治療部位に接近させて配置することができる。標的治療部位に隣接して固定することにより、移動または位置ずれを実質的に低減または解消することができる。
【0011】
本願発明に係るデバイス、システム、および方法は、通常、疼痛治療のために用いられるものである。この治療は、リードまたはカテーテルを用いて、標的神経部位に電気刺激を与え、そして/または薬剤あるいはその他の物質を送達することを含むものである。本願明細書には、わかりやすく説明するため、治療の際に後根または後根神経節(DRG)に電気刺激を与えるリードを利用することが記載されている。ただし理解されるように、本願発明を用いて、そう痒、パーキンソン病、多発性硬化症、脱髄性運動障害、脊髄損傷、ぜんそく、慢性心不全症、肥満症と脳卒中(急性虚血性)、末梢血管疾患、または狭心症等の他の症状に対する治療にも用いることができる。同様に、本願発明を用いて、脊髄自体、後根進入領域(DREZ)、硬膜上腔を介して導入(アクセス)される任意の部位、および/または硬膜上腔内でスラックアンカを形成することができる任意の部位等の他の治療部位を標的とするデバイスを固定することができる。さらに本願発明を用いて、末梢神経を標的とするデバイスを固定することができる。いくつかの実施形態では、リードまたはカテーテルなどのデバイスは、硬膜上腔内を貫通しなくてもよいが、スラックアンカは、標的末梢神経の近くの体内に形成してもよい。さらに本願発明を用いて、スラックアンカを構成できる特徴部品を有する任意のデバイスを固定することもできる。
【0012】
本願発明に係る第1の実施形態によれば、スラックアンカを形成する方法が提供される。いくつかの実施形態では、この方法は、遠位端が標的部位に配置され、シャフトが第1の経路に延びるように、遠位端を有するリードおよびシャフトを配置するステップと、シャフトの上方に湾曲遠位端を有するシースを前進させるステップと、湾曲遠位端がシャフトの一部を第1の経路を横断する方向に仕向けるように、シースを操作するステップと、遠位端の位置が標的部位に実質的に維持され、シャフトの一部がスラックアンカを形成する第2の経路に沿って残るように、シャフトの一部を第1の経路を横断する方向に仕向ける湾曲遠位端を超えてリードを前進させるステップとを有する。いくつかの実施形態では、スラックアンカは硬膜上腔内で形成される。
【0013】
いくつかの実施形態では、第2の経路は曲がりくねった形状を有する。別の実施形態では、第2の経路は、ループ形状を有する。理解されるように、いくつかの実施形態では、標的部位は、後根神経節を含む。こうした実施形態では、スラックアンカは、後根神経節付近の脊柱内に形成される。しかしリードは他の組織を標的にするものであってよく、スラックアンカは、その他の部位に形成してもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、スラックアンカは、十分な摩擦力を形成して、標的部位に対して遠位端が移動するのを防ぐ。別の実施形態では、シャフトの位置ずれは、スラックアンカにより部分的に吸収され、標的部位に対して遠位端が移動するのを防ぐ。
【0015】
本願発明に係る第2の実施形態によれば、硬膜上腔内にリードを配置する方法が提供される。いくつかの実施形態では、この方法は、リードのシャフトの一部が進入ポイントから標的部位まで硬膜上腔内の第1の経路に沿って延びるように、リードの遠位端を進入ポイントから硬膜上腔内に標的部位までに挿入するステップと、標的部位および進入ポイントの間でスラックアンカが形成されるように、リードのシャフトの追加的部分を硬膜上腔内に案内するステップとを有する。
【0016】
いくつかの実施形態では、スラックアンカは、十分な摩擦力を形成して、標的部位に対して遠位端が移動するのを防ぐ。別の実施形態では、シャフトの位置ずれは、スラックアンカにより部分的に吸収され、標的部位に対して遠位端が移動するのを防ぐ。
【0017】
いくつかの実施形態では、シャフトの追加的部分を案内するステップは、リードのシャフトの追加的部分を第2の経路に沿って配置するステップを有し、第2の経路の少なくとも一部は、第1の経路に横断する方向に延びる。理解されるように、いくつかの実施例では、スラックアンカは曲がりくねった形状を有し、別の実施例では、スラックアンカはループ形状を有する。いくつかの実施形態では、シャフトは、
よじれポイントを有し、シャフトの追加的部分を案内することにより、
よじれポイント付近でシャフトを湾曲させ、スラックアンカを形成する。
【0018】
いくつかの実施形態では、湾曲遠位端を有するシースをシャフトの部分の上方で前進させて、湾曲遠位端により追加的部分を案内するように仕向けるステップをさらに有する。任意的ではあるが、この方法は、第1の経路を実質的に横断する方向への追加的部分の案内を支援するように、湾曲遠位端を操作するステップをさらに有する。いくつかの実施形態では、標的部位は後根神経節を含む。この具体例の場合、スラックアンカは、後根神経節付近の脊髄内の所定位置に形成してもよい。
【0019】
本願発明に係る第3の実施形態によれば、標的部位を治療するためのデバイスが提供される。このデバイスは、シャフトを含むリードを備え、シャフトは、その遠位端に沿って配置された少なくとも1つの電極と、少なくとも1つの電極の近位側でシャフトに沿って配置された構造的な
よじれポイントとを有し、構造的な
よじれポイントが硬膜上腔内に配置され、少なくとも1つの電極が標的部位付近に配置され、シャフトの一部が硬膜上腔内に挿入されたとき、構造的な
よじれポイントは、少なくとも1つの電極を実質的に標的部位付近に維持しつつ、スラックアンカの形成を支援する。
【0020】
いくつかの実施形態では、構造的な
よじれポイントは、材料の硬さが変化する部分を有する。こうした実施形態では、構造的な
よじれポイントは、より硬い領域より遠位側に配置された柔らかい領域を有する。たとえばシャフトは、少なくとも1つのチューブからなり、より硬い領域は、少なくとも1つのチューブの皮膜により形成されるものであってもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、リードの遠位端は、後根神経節付近に少なくとも1つの電極を配置するように構成されている。任意的には、構造的な
よじれポイントは、後根神経節に付随する後根に隣接してスラックアンカを形成するように配設されるものであってもよい。いくつかの実施形態では、スラックアンカは、曲がりくねった形状を有する。別の実施形態では、スラックアンカは、ループ形状を有する。
【0022】
本願発明に係るその他の目的および利点は、以下の発明の詳細な説明および添付図面により明らかとなるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、患者の硬膜上腔などの内部にリード100を固定するスラックアンカ(緩んだ固定部:slack anchor)を採用する例示的な刺激システム10を図示するものである。この実施形態に係る刺激システム10は、少なくとも1つの電極102が配設されたリード100と、移植可能なパルス発生器(IPG)112とを有する。リード100は、近位端105および遠位端106を含むシャフト103を有する。近位端105は、パルス発生器112に差し込むことができ、リード100と電気的に接続することができる。パルス発生器112は、プロセッサ114、アンテナ115、プログラム可能な刺激情報を格納したメモリ116、および電池などの電源118を有し、プログラムされて作動した後、パルス発生器112が独立して外部ハードウェアを操作することができる。パルス発生器112は、オン・オフ作動して、経皮電磁通信または無線通信を用いた外部プログラムデバイスから所望の刺激が得られるようにプログラムされる。刺激情報は、電圧、電流、パルス幅、反復速度、およびバースト率などの信号パラメータを含む。具体的な刺激情報については、「選択的刺激システムおよび臨床的条件に関する信号パラメータ」と題する、2009年10月27日付けで出願された米国特許出願第12/607,009号
(米国特許出願公開第2010/0137938号)に記載されており、その記載内容はここに一体のものとして参考に統合される。
【0025】
リード100を後根神経節DRGなどの標的部位の付近の所望の位置に配置し、スラックアンカを形成することは、さまざまな送達システム、送達デバイス、または送達方法で実現することができる。
図2A〜
図2Dを参照すると、標的部位にアクセス(送達)でき、スラックアンカを形成するため具体的なリード送達デバイスが図示されている。
図2Aは、1つの実施形態に係るリード100を示すものであり、これはシャフト103を有し、その遠位端101の上に4つの電極102が設けられている。理解されるように、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つまたはそれ以上の任意の個数の電極102が設けられていてもよい。この実施形態では、遠位端101は端部が閉じた遠位先端部106を有する。遠位先端部106は、ボール形状(図示)、円錐形状、およびドーナツ形状等のさまざまな形状を有していてもよい。これらの形状は、リード100が組織を傷付けない先端部形状とするもので、その他の機能も果たすものである。リード100は、閉じた遠位先端部106に向かって延びるスタイレットルーメン(探り針管)104を有する。送達システム120が同様に図示されている。同様に、シース122(
図2B)、スタイレット124(
図2C)、および導入ニードル126(
図2D)を有する送達システム120が図示されている。
【0026】
図2Bを参照すると、シース122が図示されている。この実施形態において、シース122は、角度αで予め湾曲させた遠位端128を有する。いくつかの実施形態では、この角度αは約80°〜約165°の範囲にある。
図3に示すように、シース122は、遠位端128の一部がリード100の遠位先端部106に当接するまで、リード100のシャフト103上方を移動できるような寸法および構造を有する。すなわち、この実施形態において、ボール形状の遠位先端部106は、シース122が遠位先端部から突出するのを防止するものである。シース122
をリード100
上に被装することにより、シース122が予め湾曲していることにより、リード100を湾曲させることができる。すなわち標的となる後根神経節DRGに接近させたとき、シース122により、水平方向など、標的DRGに向かう方向に脊髄Sに沿ってリード100を誘導することを支援できる。
【0027】
図2Cを参照すると、1つの実施形態に係るスタイレット124が図示されている。スタイレット124は、予め湾曲させた遠位端130を有する
。スタイレット124は、リード100のスタイレットルーメン104内を移動できるような寸法および構造を有する。通常、スタイレットの遠位端130がリード100の遠位端101と位置合わせされるように、スタイレット124はスタイレットルーメン内に延びている。スタイレット124がリード100内を移動すると、スタイレット124が予め湾曲していることにより、リード100を湾曲させることができる。通常、スタイレット124の曲率半径は、シース122より小さい、すなわちスタイレットはシースよりも大きく湾曲している。したがって、
図4に示すように、スタイレット124がリード100内に挿入され、リード100およびスタイレット124がシース122内を通って進むにつれ、リード100は第1の曲率123で湾曲または偏向する。リード100およびスタイレット124がシース122の遠位端128を超えてさらに進めると、リード100を第2の曲率125で湾曲させることができる。標的DRGに接近したとき、水平方向に向いたリード100を、今度は標的DRGに向かって神経根に沿って湾曲させることができる。この2段階の湾曲により、部分的には神経根に沿って鋭く湾曲させることにより、少なくとも1つの電極102が標的DRGの直上、その付近、またはその周りに配置されるように、リード100を首尾よく位置合わせすることができる。
【0028】
すなわちリード100は、それ自体を回転させたり、誘導することはないので、硬い構造または回転可能な構造とする必要はない。2段階の湾曲でリード100を誘導するシース122およびスタイレット124を用いて、リード100は配置される。このため、オペレータは、リード100自体を回転させる必要がなくなり、リード100を非常に柔らかく可撓性を有するとともに、より小型の形状を有するように構成することができる。その結果、リード100が移植された後、標的DRGおよび/または神経根などの神経組織上にかかる圧力により生じる
腐食および不快を極力に抑えることができる。たとえば、柔らかく可撓性を有するリード100は、体動(屈曲運動、伸長運動、捻り運動)によるリード100の先端部に加わる力の大きさを最小限に抑制することができ、ひいては標的組織に対するリードの位置の変動を低減することができる。
【0029】
図2Dを参照すると、1つの実施形態に係る
導入ニードル(
導入針)126が図示されている。脊髄Sの硬膜上腔にアクセス(送達)するために、
導入ニードル126が用いられる。
導入ニードル126は、中空シャフト127を有し、通常、ほんの少し湾曲した遠位端132を有する。中空シャフト127は、リード100、シース122、およびスタイレット124の中を貫通できるような寸法を有する。いくつかの実施形態では、
導入ニードル126は、硬膜上腔内に従来式の経皮リードを配置するために用いられる硬膜外針の寸法と同じ14G(14ゲージ)である。しかし理解されるように、特に16G〜18Gなどのより細い、その他の寸法を有する
導入ニードルも用いることができる。同様に理解されるように、開業医に知られたさまざまな先端部を有する
導入ニードル、または特定の用途のために設計された特注の先端部を有する
導入ニードルも利用することができる。
導入ニードル126は、通常、その近位端付近にルアーロック(Luer-Lok:登録商標)取付具134またはその他の取付具を有する。ルアーロック取付具134はタブ付きハブを有する雌型取付具であり、この雌型取付具はシリンジ等の雄型取付具に設けられたシリンジ内のねじ山と係合する。
【0030】
いくつかの実施形態において、上述のリード100および送達システム120を用いて、スラックアンカを構成する。
図5A〜
図5Dは、上述のリード100および送達システム120を用いてスラックアンカを形成する方法の実施形態を図示するものである。この実施形態において、順行性アプローチによりリード100を後根神経節DRGまで送達する。各後根神経節DRGは、後根DRに沿って存在し、少なくとも部分的には椎弓根PD間または椎間孔内に存在している。各後根DRは、角度θで脊髄Sに存在する。この角度θは、神経根スリーブ斜角部(nerve root sleeve angulation)として、患者により、または脊髄における位置により多少変化すると考えられている。数多くの場合、神経根斜角部は、90°より実質的に小さく、45°より実質的に小さい場合もある。したがって、このようにリード100を標的DRGに向かって進めることには、角度θの鋭角で折り曲げることが含まれる。このように鋭角で折り曲げることは、送達システム120を用いて実現することができる。
【0031】
この実施形態によれば、
導入ニードル126を用いて硬膜上腔にアクセスすることができる。
導入ニードル126を硬膜上腔内に首尾よく挿入した後、
図5Aに示すように、リード100を標的DRGに送達することができる。スタイレット124をリード100内に挿入し、シース122をリード100の上方を前方へ進める。シース122の遠位端128がリード100の遠位先端部106の近くまで、またはこれに達するように、シース122を配置して、シース122の遠位端の曲率に沿ってリード100を湾曲させる。シース122、リード100、およびスタイレット124からなる組立体は、硬膜上腔内において、予め設定された曲率で標的DRGに向かって前進させ、リード100を水平方向外側に向ける。その後、リード100およびスタイレット124を、シース122の遠位端128を超えて前進させる。リード100内のスタイレット124が湾曲していることから、この曲率に沿ってさらに湾曲する。これにより、次に、水平方向外側に向けられたリード100を、神経根斜角部に沿って標的DRGに向かって湾曲させることができる。この2段階の湾曲により、リード100を首尾よく操作して、少なくとも1つの電極102を標的DRGの上方、その付近、またはその周りに配置することができる。こうした方法は、「刺激リード、送達システム、およびその使用方法」と題する、2010年1月14日付けで出願された米国特許出願第12/687,737号
(米国特許出願公開第2010/0179562号)に記載されており、本発明に適用できる他の送達システム、送達デバイス、および送達方法の実施例とともに、その記載内容はすべての目的においてここに一体のものとして参考に統合される。
【0032】
すなわちリード100の遠位端101は標的位置に配置され、シャフト103は第1の経路に沿って延びる。その後、シース122およびスタイレット124を引き抜き、リード100の可撓性シャフト103を第1の経路に延びた状態で残す。
図5Bを参照すると、湾曲した遠位端128により、シャフト103の一部を硬膜上腔内の第1の経路に向かって水平方向に仕向けるように、シース122を操作する。
図5Bに示すシース122により、シャフト103の一部が水平方向外側で、脊髄Sの正中線から遠ざかるように配向されている。しかし理解されるように、シース122を回転させて、シャフト103の一部を水平方向内側で、脊髄Sの正中線に向かうように配向させることができる。同様に、シース122を操作して、他のさまざまな方向に配向させることができる。
【0033】
図5Cを参照すると、その後リードをシース122の湾曲遠位端128を超えて前進させている。スタイレット124が引き抜くことができるので、とりわけシース122と比較して、リード100のシャフト103は極めて高い可撓性を有する。シース122の遠位端は、より硬いほど、可撓性シャフト103の一部を第1の経路の方へ水平方向に仕向け、可撓性シャフト103の仕向けられた部分が第2の経路に残るようになる。すなわち、シース122とリード100のシャフト103の間の硬さまたは柔らかさの違いにより、シャフト103が屈曲または湾曲することができる「
よじれポイント」または湾曲領域が形成される。湾曲リード100のこの部分が、スラックアンカ(緩んだ固定部)を構成するものである。すなわちリード100の湾曲部は、緩みおよび/または固定を与えるものである。スラックは、硬膜上腔内におけるリード100の移動または位置ずれを吸収し、遠位端101に対する移動などの並進移動を防止または最小限に抑制するものである。これにより、遠位端101の位置を安定させ、標的部位に所望の刺激を与え続けることができる。こうした固定は、硬膜上腔内でリード100が湾曲することにより得られる摩擦力で実現することができる。上記緩みおよび/または固定により、硬膜上腔内のリードの位置ずれを実質的に低減または解消することができる。
【0034】
理解されるように、スラックアンカは、択一的または追加的にスタイレット124を用いて形成することができる。こうした実施形態において、スタイレット124は、シース122の遠位端128を超えて、リード100のシャフト103内の所望位置まで前進させる。スタイレット124は、これが挿入される領域に沿ってシャフト103に硬さを与えるものである。すなわちスタイレット124がシャフト103内で終端部を有する位置で、自然な
よじれポイントが形成され、シャフト103は屈曲または湾曲する。そのため、スタイレット124を操作して、リード100のシャフト103に沿った任意の位置でさまざまな湾曲部を形成することができる。
【0035】
従来式の脊髄刺激療法によれば、SCSリードは、送達シースを用いることなく送達されるか、またはリードは、硬さを有さない送達システムを用いて送達されている。同様にリード自体は一貫した硬さを有する。硬さに違いを与える手段がなければ、
よじれポイントを形成することはできないので、スラックアンカを容易に形成することはできない。
【0036】
本発明において、シース122および/またはスタイレット124を操作することにより、さまざまに異なるスラックアンカを形成することができる。
図5Dに示すように、所望するスラックアンカが形成されると、リード100を所定位置に残し、シース122および/またはスタイレット124を引き抜く。スラックアンカが硬膜上腔内に配設されるので、リード100を後根神経節DRG等の標的治療部位にできるだけ接近させて固定することができる。この実施例では、スラックアンカは脊髄に沿った、後根に隣接した所定位置に形成される。標的治療部位に隣接して固定することにより、リード100の遠位端102の移動または位置ずれのリスクを実質的に低減または解消することができる。同一の脊髄レベル、または標的治療部位に隣接または近接する脊髄レベルにある硬膜上腔にアクセス(送達)するとき、こうした固定手法は特に有用である。このような実施例において、進入部位と標的治療部位との間の距離が比較的に短いとき、位置ずれのリスクが増大する。すなわちスラックアンカは、こうした具体例における位置ずれを低減する上で、特に有用である。
【0037】
本発明に係るスラックアンカは、さまざまな形状または形態を有することができる。いくつかの実施形態においては、リード100のシャフト103は、1つまたはそれ以上のS状、蛇状、またはジグザグ状のスイッチバック(つづら折りの道)を経て湾曲する。さらにスイッチバックの数は1つ、2つ、またはそれ以上等の最小数であってもよい。
図6は、単一のスイッチバック300を有する曲がりくねった形状を有するスラックアンカの実施形態を示すものである。ここで、リード100の遠位端101は、後根神経節DRGに隣接して配置され、シャフト10
3は神経根斜角部および脊髄に沿って延びている。リード100がスラックアンカを有しない場合、シャフト103は、硬膜上腔への進入ポイントに向かって延びる第1の経路に沿って配置される。しかしながら、この実施形態では、シャフト103は、スラックアンカを形成する曲がりくねった形状を有する第2の経路に沿って配置される。
図7は、複数のスイッチバック300を含む曲がりくねった形状を有するスラックアンカの実施形態を示すものである。この実施形態では、4つのスイッチバック300が設けられている。各スイッチバック300は、比較的に長く、葉っぱ状の形状(lobe shape)を有する。
【0038】
いくつかの実施形態では、スラックアンカは、さまざまな形状の組み合わせたような不規則な形状を有する。たとえば
図8は、不規則な形状を有するスラックアンカの実施形態を示すものである。ここでは、リード100の遠位端101は、後根神経節DRGに隣接して配置され、シャフト10
3は、神経根斜角部に沿って、脊髄Sの脊髄領域内に延びている。さらにリード100がスラックアンカを有しない場合には、シャフト103は、硬膜上腔へ進入ポイントに向かって延びる第1の経路に沿って配設される。しかし、この実施形態において、シャフト103は、スラックアンカを構成する不規則な形状を有する第2の経路に沿って配置される。第2の経路は曲がりくねった形状を有し、シャフト103は2つの小さいスイッチバック300を介して延びている。第2の経路は、硬膜上腔を横断して延び、進入ポイントに向かって延びるまで、大きいスイッチバックまたはローブ(lobe)300’を形成している。この実施形態において、スラックアンカは、脊髄Sの幅を横断して延び、実質的な緩みおよび固定の機能を提供する。
【0039】
いくつかの実施形態において、スラックアンカはループ形状を有する。たとえば
図9は、ループ形状を有するスラックアンカの実施形態を図示するものである。ループ形状は、自ら交差してループ302をなすようなスイッチバックを形成することにより構成されている。
図9に示すように、リード100の遠位端101は、後根神経節DRGに隣接して配置され、シャフト10
3は神経根斜角部に沿って脊柱内へ延びている。シャフト10
3は、第1の経路に沿って始まり、ループ形状を有する第2の経路に沿って延びる。この実施形態において、ループ302は、脊髄Sの正中線から離れるように延びる。しかし理解されるように、いくつかの実施形態では、ループ302は脊髄Sの正中線に向かって延びることもある。同様に理解されるように、任意の数のループ302が形成されていてもよく、任意の寸法を有するものであってもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、スラックアンカは、曲がりくねった形状およびループ形状の組み合わせを有する。たとえば
図10は、曲がりくねった形状およびループ形状のさまざまな組み合わせからなるスラックアンカの実施形態を示すものである。この実施形態において、スラックアンカは、少なくとも4つのループを有し、そのうちのいくつかのループ302は下層にあるスイッチバック300を横断するものである。すなわちリード100のシャフト103は、複雑な経路を形成するスラックアンカを構成する。
【0041】
いくつかの実施形態においては、スラックアンカは、形成された後、リード100を硬膜上腔から傷つけることなく引き抜くことができるように構成されている。硬膜上腔は、流体と繊維の結合組織からなる。繊維組織は、長期間においてリード100の周りにおいて、硬膜上腔内の生物学的構造体を形成する。リード100の経路は、本質的に、生物学的構造体を貫通するトンネルまたは通路であり、リード100は自由に移動でき、配置位置を変更することができる。しかし、本発明に係るスラックアンカは生物学的構造体により支持されており、トンネルまたは通路は、湾曲した形状または複雑な形状を有するスラックアンカ経路に沿って延びるものである。スラックアンカは直線的でなく、曲がりくねっているので、リード100は生物学的構造体により所定位置に支持され、位置ずれが抑制される。さらに、リード100を除去したいとき、リード100が除去されるまで、リードの近位端
をゆっくりと引き抜くことにより、硬膜上腔から取り出すことができる。リード100は、湾曲した形状または複雑な形状を有するスラックアンカ経路に沿って、トンネルまたは通路を通って移動する。こうした移動は、リードを引き抜く力によりなされるが、単なる位置ずれによる力でなされることはない。理解されるように、いくつかの実施形態では、スラックアンカは、永続的な固定部として維持されるように構成され、生物学的構造体がリードの周囲に形成された後には、リード100を容易に除去することはできない。こうしたスラックアンカは、通常、入り組んでおり、または複雑な形状を有し、通路を貫通するリード100を容易に取り除くことはできない。
【0042】
理解されるように、上述の硬膜外送達手法は、硬膜上腔を介して挿入可能(アクセス可能)な標的部位に対する順方向アプローチについて説明してきたが、標的部位に対するその他のさまざまなアプローチを用いることができる。たとえば、逆行性アプローチ、対側アプローチすなわち経椎間孔アプローチ等も同様に用いることができる。
図11は、逆行性アプローチにより配置されたリード100の実施形態を示すものである。標的部位は後根神経節DRGであり、少なくとも1つの電極が後根神経節DRGに隣接するように、リード100は配置される。すなわちリード100の遠位端101は、スラックアンカがリード100のシャフト103により形成される脊髄Sの領域において、後根DRに沿って延びている。この実施形態において、スラックアンカは2つのスイッチバック300を有する。このアプローチにより配置されたリード100は、リード100の第1の経路が実質的に直線的であることが多く、位置ずれに対する抵抗力をほとんど有し得ないので、スラックアンカの存在により大きな利点が得られる。
【0043】
図12は、経椎間孔アプローチ/椎間孔外アプローチにより配置されたリード100の実施形態を示すものであり、脊柱の外側から後根神経節DRGにアプローチ(接近)したものである。この実施形態において、遠位先端部350は脊髄Sの領域内に延び、少なくとも1つの電極102が後根神経節DRGに隣接して配置されるように、リード100は長く延びた遠位先端部350を有する。リードが硬膜上腔内で固定されるように、スラックアンカは長く延びた遠位先端部350により形成される。スラックアンカは、シース122および/またはスタイレット124を用いる等して、上述の任意の技術を用いて形成することができる。
【0044】
理解されるように、本願発明に係るスラックアンカは、「脊髄組織に刺激を与えるための方法、システムおよびデバイス」と題する、2009年5月15日付けで出願された米国仮特許出願第61/178,847号
(米国特許出願公開第2010/0292764号)に記載されたリード及びデバイスを用いて構成してもよく、その記載内容はすべての目的においてここに一体のものとして参考に統合される。同様に、本願発明に係るスラックアンカは、上述の方法で配置されたリードおよびデバイスを固定するために用いることができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、変形されたリード400を用いて、スラックアンカを構成することができる。これらの実施形態において、リード400は、スラックアンカの構成を支援する構造的な
よじれポイントまたは湾曲領域を有する。たとえば、いくつかの実施形態では、構造的な
よじれポイントは、V字状切込部(v-notch)等の幾何学的形状を有する。他の実施形態では、
よじれポイントでは構成材料の硬さが変化する。たとえば、いくつかの実施形態では、リード400は、
図13に示すように、硬さが異なる複数の領域を有するシャフト402を有する。ここでシャフト402は、より硬い複数の領域(陰影を付した部分)406の間に配置された可撓性領域404を有する
。少なくとも1つの電極408は、標的刺激部位に隣接して固定されることになる。
【0046】
図14Aは、標的処置部位、すなわちこの実施形態では標的DRGに隣接して配置された
図13のリードを図示するものである。この実施形態において、リード400は、対側アプローチにより標的DRGに送達される。導入ニードル426を用いて硬膜上腔にアクセス(挿入)し、リード400を標的DRGに向けて前進させて、少なくとも1つの電極408を標的DRGに対して望ましい位置に配置する。すなわちリード400の遠位端401は標的位置に配置され、シャフト402は第1の経路に沿って延びる。
図14Bを参照すると、シャフト402は、近位側のより硬い領域406の硬さによって、導入ニードル426を介し、第1の経路に沿って前進させる。しかし、硬い領域406の間にある領域404が柔らかいため、この力はリード400を遠位端401に並進移動させるには十分ではなく、可撓性領域404は、第2の経路に沿って屈曲または湾曲し、第1の経路を横断して延びる部分を有する。すなわち可撓性領域404は、スラックアンカを形成し、リード400の遠位端401の並進移動に対抗するものである。これにより、リードの固定およびリードの位置ずれの防止が支援される。
【0047】
理解されるように、シースおよび/またはスタイレットを用いることなく、上記のようにスラックアンカを形成する手法は、通常、制御しにくい手法である。可撓性領域において形成される屈曲および湾曲は、通常、リードの構成が身体構造の状況に左右される結果による産物であり、ユーザはスラックアンカの実際の形状を十分に制御することはできない。これに対して、上述のようにシースおよび/またはスタイレットを用いてスラックアンカを形成する手法によれば、ユーザはスラックアンカの細部の形状まで綿密に制御することができる。
【0048】
図13を用いて上記説明し、図示したように、構成材料の硬さをリード400に沿って変化させることは、さまざまな方法または技術を用いて実現することができる。いくつかの実施形態では、リード400は、「刺激リード、送達システム、およびその使用方法」と題する、2010年1月14日付けで出願された米国特許出願第12/687,737号
(米国特許出願公開第2010/0179562号)に記載され、図示された構造を有しており、その記載内容はすべての目的においてここに一体のものとして参考に統合される。特に、いくつかの実施形態では、リード400のシャフト402は、ウレタン等の押出ポリマからなる単一のルーメンチューブで形成されている。導電体ケーブル等の部品、および任意的ではあるが、伸張性部品は、単一のルーメンチューブを貫通して延びている。こうした実施形態では、シャフト402をより硬い構成材料で被膜(pot)して、リード400のさらに硬い領域406を形成することができる。シャフト402が、ポリウレタン(たとえばバイオネート、ペレタン)やシリコーン等の硬さ(デュロメータ硬さ:durometer)の小さい材料で構成されるとき、被膜材料(potting material)は、エポキシ(たとえばエポテック)比較的により大きいデュロメータ硬さを有する構成材料からなる。構成材料を包囲し、その内部を貫通するように、被膜材料を単一のルーメンチューブ内に注入し、または堆積させて、硬化させる。この被膜材料は、リード400が配置された領域内で、リード400のデュロメータ硬さを増大させる。このように、特定のより硬い領域406は、リード400に沿って任意の位置で形成することができる。いくつかの実施形態では、リード400は、スラックアンカが形成される領域以外のすべての領域において被膜される。その他の実施形態では、リード400は、その最遠位端においては被膜せず、より柔らかくしておいて、その近位側においては被膜してもよい。いくつかの実施形態では、たとえばリード400が約40cmの長さを有する場合、リード400の最近位側の30cmに被膜を施してもよい。
【0049】
理解されるように、リード400の遠位端401等の特定の部位は、(とりわけ順行性アプローチによる場合)より容易に後根神経節DRGにアクセス(導入)することができるように、予め湾曲させておいてもよい。被膜材料を硬化する前に、シャフト402を予め湾曲しておくことにより、被膜領域を予め湾曲させておいてもよい。シースまたはスタイレットを用いることなくリード400を送達する場合、このように予め湾曲させておくことは有用である。さらに、こうした実施形態において、スタイレットルーメンを含まないリード400の外経を、約25%〜約40%低減することができる。このように径を低減することは、狭窄した椎間孔または抹消神経などの特定の組織にアクセスする性能を改善することができる。
【0050】
その他の実施形態において、手術中に、シャフト402を配置可能な硬化ポリマで充填して、リード400のより硬い領域406を形成してもよい。同様に、いくつかの実施形態では、リード400のシャフト402は、ウレタン等の押出ポリマからなる単一のルーメンチューブで形成されている。導電体ケーブル等の追加的な部品、および任意的ではあるが、伸張性部品は、単一のルーメンチューブを貫通して延びている。こうした実施形態では、シャフト402をポリマまたはその他の材料を射出成形して、リード400のさらに硬い領域406を形成することができる。この
硬化した材料は、リード400が配置された領域内で、リード400のデュロメータ硬さを増大させる。手術中に材料を射出成形するので、ユーザは、患者に特有の組織および手術方法に基づいて、より硬い領域406を形成する所望の位置を決定することができる。すなわちスラックアンカの配置位置および構造は、患者ごとに正確に適合させることができる。
【0051】
理解されるように、その他のさまざまな手法および技術を用いて、材料のデュロメータ硬さをリード400に沿って変化させることができる。たとえば、より硬いデュロメータ
硬さを有する材料、強化した組紐または真っ直ぐな複合線、第2のより硬い材料の押出成形、あるいは外側被覆を用い、または壁部を厚くすることにより、より硬い領域406においてシャフト402の壁部を強化してもよい。同様に、シャフト402は、異なるデュロメータ硬さを有するさまざまな材料で形成することができる。たとえば、シャフト402は、より硬い領域46ではより大きいデュロメータ硬さを有し、可撓性領域404ではあまり硬くないデュロメータ硬さを有する単一のルーメンチューブからなるものであってもよい。デュロメータ硬さにはいくつかの
スケールがあり、それぞれのデュロメータ硬さは異なる特性を有する材料として用いられる。最も一般的な2つの
スケールは、多少異なる測定システムを用いるが、ASTM D2240のタイプAおよびタイプDの
スケールがある。タイプAの
スケールは柔らかいプラスティックのためのもので、タイプDの
スケールはより硬いものに用いられる。しかしASTM D2240−00の試験規格は、用途に応じてタイプA,B,C,D,D0,E,M,0,00,000,000−S,Rからなる全部で12の
スケールを有する。各
スケールは0〜100の間の値をとり、値が大きいほど硬く、たとえばタイプCの大きく異なる硬さ55および70を有する材料を用いて、本願発明に係る
よじれポイントを形成することができる。
【0052】
別の実施形態において、分離可能なスタイレットを用いて、リード400に沿って材料の硬さを変えることができる。こうした実施形態において、上述のとおり、スタイレットを用いて、リード400の配置を支援することができる。リード400が好ましい位置に配置されると、スタイレットは分離され、分割され、ばらばらにされ、または切り離されて、スタイレットの一部をリード400の内部に残して、より硬い領域406を形成する。スタイレットが引き抜かれた領域は、柔らかい領域404を形成する。たとえば、いくつかの実施形態では、スタイレットは、リード400の遠位先端部まで、またはその付近まで延びており、スタイレットは、近位側の位置から遠位先端部までの間において分離することができる。スラックアンカを形成できる柔らかい領域を構成するために、スタイレットを所望の距離だけ引き抜く。スタイレットの残りの部分は、その柔らかい領域より近位側にあって、
図13に示すように構成材料の硬さが変化するリードを形成する。その後、
図14Aおよび
図14Bに示す手法と同様の手法でスラックアンカを形成することができる。理解されるように、スタイレットは、さまざまな位置で分離することができるので、より硬い領域406のさまざまなパターンを形成することができる。理解されるように、リードを配置することなく、材料硬さを形成する目的でスタイレットを用いることができる。
【0053】
同様に、いくつかの実施形態では、分離可能なシースを用いて、材料硬さをリード400に沿って変化させることができる。こうした実施形態においては、最初にシースを用いてリード400の配置を支援する。リード400が好ましい位置に配置されると、シースは分離され、分割され、ばらばらにされ、または切り離されて、シースの一部をリード400に沿って残して、より硬い領域406を形成する。シースが引き抜かれた領域は、柔らかい領域404を形成する。たとえば、いくつかの実施形態では、シースは、電極が隣接するリード400の遠位先端部付近まで延びており、シースは、近位側の位置からシースの遠位端までの間において分離することができる。スラックアンカを形成できる柔らかい領域を構成するために、シースを所望の距離だけ引き抜く。シースの残りの部分は、その柔らかい領域より近位側にある。その後、
図14Aおよび
図14Bに示す手法と同様の手法でスラックアンカを形成することができる。理解されるように、シースは、さまざまな位置で分離することができるので、より硬い領域406のさまざまなパターンを形成することができる。また理解されるように、リードを配置することなく、材料硬さを形成する目的でシースを用いることができる。
【0054】
理解されるように、上記のデバイス、システム、および方法を用いて、神経系の任意の部分に位置合わせしたリードの位置ずれを低減することができる。脊髄、脊髄神経、脳等の中枢神経系の一部を刺激するように、リードを配置することができる。同様に、抹消神経系の一部を刺激するように、リードを配置することができる。特に、「神経系を変調させるためのデバイス、システムおよび方法」と題する、2011年4月7日付けで出願された米国仮特許出願第61/473,132号に記載されたリードを配置してもよく、その記載内容はすべての目的においてここに一体のものとして参考に統合される。本願明細書に記載した任意の方法を用いて、これらの任意のリード位置における位置ずれを低減するために、リードに沿ってスラックアンカを形成することができる。こうしたスラックアンカは硬膜上腔内に配置することができる。択一的には、スラックアンカは硬膜上腔の外側に形成してもよい。いくつかの実施形態では、スラックアンカを硬膜上腔の外側に形成したとき、拡張器、開創器、解剖器具、トンネリングツール、吸入器等のさまざまな空間形成技術を用いて仮想的な空間が組織内に形成される。その後、スラックアンカは仮想空間内に形成され、この仮想空間は張力を緩和するとともに、リードの遠位端を標的組織付近の位置に維持することを支援するものである。別の実施形態において、スラックアンカを硬膜上腔の外側にある組織内に形成したとき、本来存在する空間はスラックアンカを配置するために用いられる。
【0055】
上述した発明は、理解しやすくするために、説明および例示のために詳細に説明したが、さまざまな変形例、変更例、および均等物を用いることができ、上記説明は、添付したクレームにより定義される本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。