(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、切断歯を新規に取り付けてセットする際に前記クリアランスの調整を行うもので、実際に切断歯で切断している稼働中の切断部分を視察するものではない。そのため、例えばペレタイザ装置の温度変化による影響や稼働中の切断歯の摩耗によってクリアランスが変化した場合、そのクリアランスの変化が解り難く、切断部分に応じて即座にクリアランスを調整し難いという問題点がある。
【0006】
本発明は、切断部分を明確に視認できるペレタイザ装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るペレタイザ装置は、ダイス孔から押し出される合成樹脂を収納する収納室と、前記収納室の内部に配置され前記収納室の内部で前記合成樹脂を順次切断する切断歯と、前記切断歯により前記合成樹脂を切断する切断部分を前記収納室の外部から視察するための視察部とを備え、
前記収納室は、前記収納室の内部に水を流入させる流入口と、前記流入された水を前記収納室の外部に流出させる流出口とを備え、前記視察部は、前記切断部分の光学像を前記収納室の内部から前記収納室の外部に送る光学系
と、前記収納室の内部を流れる水流によって前記光学系にかかる力を軽減可能に前記光学系を覆った光学系被覆部とを備え
、前記光学系被覆部は、前記ダイス孔から前記光学系までの間、及び前記光学系から前記収納室の内側壁までの間に形成される光路を囲む、前記合成樹脂を切断することによって形成された切断片が通過できない大きさの孔を有する網部材から形成されていることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、視察部は切断歯により樹脂を切断する切断部分の光学像を収納室の内部から収納室の外部に送り得るように収納室の内部に配置された光学系を備えているため、光学系を介して常時切断部分を明確に視認できる。これにより、切断された後の切断片の断面を見ることもでき、断面を見ることで切断部分の良否、即ちクリアランスの良否を容易に判別できる。従って、切断部分に応じて即座にクリアランスを調整できる。
また、光学系被覆部によって光学系にかかる水流の力が軽減され、水流によって光学系が装置の稼働中に位置ずれを起こすおそれが少なくなる。
また、光学系被覆部によって、切断片が光路に入り込んで光路を遮ることを防ぐことができ、光学系を介して明確に切断部分を視認できる。
【0013】
他の一態様では、前記ペレタイザ装置において、前記光学系は、内視鏡であることを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、内視鏡を用いることで、例えば収納室の壁面にあけた貫通孔から内視鏡を収納室の内部へ配置することが可能になり、収納室の内部への光学系の配置が容易になる。又、内視鏡に表示装置を接続するようにすれば、切断部分を表示装置で見ることができ、切断部分をより確実に視認できる。
【0015】
他の一態様では、前記ペレタイザ装置において、前記視察部は、前記光学系から送られてくる光学像を撮影するカメラを備え、前記カメラは、前記収納室の外部から前記光学像を撮影可能に前記収納室の外部に配置されていることを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、切断部分がカメラで撮影され、切断部分が、より確実に視認できる。
【0017】
他の一態様では、前記ペレタイザ装置において、前記切断部分光を照射する光照射部を備えていることを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、光照射部によって切断部分が、より一層、視認し易くなる。
【発明の効果】
【0019】
本発明のペレタイザ装置は、切断部分を明確に視認できる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態のペレタイザ装置の要部の断面図、
図2は、
図1のII−II線断面図である。又、
図3は、
図1のIII−III線断面図、
図4は、
図1のIV−IV線断面図、
図5は、
図1のV−V線断面図である。尚、以下の説明において、図のX1方向を前方側、X2方向を後方側とし、Y1方向を左方側、Y2方向を右方側として説明する。
【0022】
本実施形態のペレタイザ装置1は、
図1、
図2に示すように、ダイス2と、切断歯3と、切断歯3を回転操作する歯操作部5と、切断歯3で切断した切断片(ペレット)を収納する収納室4と、収納室4の内部における切断歯3による切断部分を収納室4の外部から視察するための視察部6とを備えている。
【0023】
ダイス2は、
図1、
図3、
図5に示すように前面に形成されたダイス面21と、ダイス面21に形成された複数のダイス孔22a、22とを備えている。ダイス面21は、径方向に所定の幅を有して円盤状に、ダイス2の前面から前方側に突設されている。
【0024】
ダイス孔22は、ダイス面21の中心O1から所定のピッチ円221上に、等間隔に配置されている。
【0025】
各ダイス孔22は、ダイス2の後面からダイス面21に貫通するように形成されている。
【0026】
このように形成されたダイス2は、後面側が図示しない合成樹脂混練機に連結されており、ダイス孔22から合成樹脂が押し出されるようになっている。
【0027】
収納室4は、
図1、
図2に示すように、ダイス2の前方を囲むように形成された収納室区画壁41とダイス2とにより区画形成されている。詳しくは、収納室区画壁41は、周壁411と、ダイス2の前方側に所定距離だけ隔てて形成された前壁412とを備えている。そして、収納室区画壁41の周壁411と前壁412とダイス2とにより、収納室4の内部とダイス孔22とが連通するように区画形成されている。
【0028】
又、収納室区画壁41の周壁411における下部に、切断片を冷却するための湯水(水)を収納室4の内部に流入する流入口42が設けられている。又、収納室区画壁41の周壁411における上部に、収納室4の内部に流入された湯水を流出する流出口43が設けられている。
【0029】
歯操作部5は、回転軸部51と、切断歯3を保持した歯保持部52とを備えている。回転軸部51は、回転軸部51の軸心O2とダイス面21の中心O1とが一致するようにして、収納室区画壁41の前壁412を回転自在に貫通するように配置されており、回転軸部51の軸方向の一方端部が収納室4の内部に収納されている。尚、この回転軸部51の他方端部は、図示しない駆動モータに連結されており、駆動モータの作動に伴って回転する。
【0030】
歯保持部52は、回転軸部51の軸方向の一方端部に連結されて収納室4の内部に、ダイス2と対向するように配置されており、そのダイス2と対向した円形状のダイス対向面521に、切断歯3を取り付ける切断歯取付部522を備えている。この実施形態では、切断歯取付部522は、ダイス対向面521の周方向に等間隔の4箇所に形成された4つからなる。
【0031】
切断歯3は、この実施形態では、
図4、
図5に示すように、切断歯取付部522と対応する数の4個から構成されている。各切断歯3は、略直方体状を呈している。そして、切断歯3は、切断歯3の長手方向がダイス対向面521の径方向に延されるとともに、ダイス孔22のピッチ円221上に配置されるように、切断歯取付部522に着脱自在に取り付けられている。
【0032】
視察部6は、この実施形態では、
図1、
図2に示すように収納室4の内部に配置された切断面視認用反射鏡(光学系)61と、反射鏡61に反射された光学像を収納室4の外部に通す光学像通過部62と、カメラ63と、光照射部64とを備えている。
【0033】
光学像通過部62は、この実施形態では、収納室区画壁41の周壁411における右部に形成された円形状の光学像送出孔621と、光学像送出孔621に配置された板状の透明体622とを備えている。光学像送出孔621は、周壁411の外面から内面に貫通するように形成されている。透明体622は、収納室4の内部の湯水が光学像送出孔621から漏れないように光学像送出孔621を被覆している。
【0034】
切断面視認用反射鏡61は、この実施形態では、最右側のダイス孔22aの前方、且つ、光学像通過部62の左方側に配置されるようにして、図示しない支持部材によって支持されている。
【0035】
詳しくは、収納室4の収納室区画壁41には、支持部材が設けられている。この支持部材の一方端が収納室区画壁41に連結され、支持部材の他方端が最右側のダイス孔22の前方、且つ、光学像通過部62の左方側の位置まで延ばされている。そして、切断面視認用反射鏡61は、支持部材の他方端に連結されており、これにより、切断歯3がダイス2の最右側のダイス孔22aやそのダイス孔22aの近傍のダイス孔22を横切ってダイス孔22から押し出される合成樹脂を切断する切断部分の光学像を反射して光学像通過部62に送ることができるようになっている。
【0036】
カメラ63は、この実施形態では、例えば1秒間に100コマを撮影できる高速度カメラからなる。そして、このカメラ63は、収納室4の外部における光学像通過部62の右側方側に、光学像通過部62を介して切断面視認用反射鏡61に送られてくる光学像を採り込んで撮影できるように配置されている。
【0037】
光照射部64は、収納室4の外部におけるカメラ63の側方に、光学像通過部62を介して収納室4の内部におけるダイス2の最右側のダイス孔22a及びその周辺部に光を照射できるように配置されている。
【0038】
次に、この第1実施形態のペレタイザ装置1の動作について説明する。収納室4は、流入口42から湯水が流入されているとともに、収納室4が流入された湯水で満たされて流出口43から流れ出ている状態にされる。
【0039】
又、この状態で、駆動モータの始動により歯操作部5の回転軸部51が回転し、その回転に伴い切断歯3がダイス面21に沿って回転する。又、ダイス2の各ダイス孔22から合成樹脂が収納室4の内部に押し出される。
【0040】
押し出された合成樹脂は、切断歯3がダイス孔22を横切る毎に切断されて切断片(ペレット)が形成される。
【0041】
そして、その切断に際し、切断歯3が最右側のダイス孔22a又はその近傍のダイス孔22を横切った直後における切断片の切断面又はダイス孔22内の合成樹脂の切断面をカメラ63が撮影する(この実施形態では、最右側のダイス孔22aを横切った直後における切断片の切断面を撮影する)。これにより、合成樹脂の切断面をカメラ63を介して常時視認でき、例えば合成樹脂の切断面の形状等をみることによって切断歯3とダイス面21とのクリアランスの良否を判別できる。従って、例えば合成樹脂の切断面の形状が楕円形状やバリが付いているような場合には、切断歯3とダイス面21とのクリアランスが否であるとして即座に修正できる。
【0042】
尚、上記第1実施形態では、反射鏡は、最右側のダイス孔22aの前方、且つ、光学像通過部62の左方側に配置されて切断面視認用反射鏡61とされたが、この形態のものに限らず、適宜変更できる。例えば
図6に示すように、ダイス孔22aの径方向外側に配置されたクリアランス視認用第1反射鏡61bと、クリアランス視認用第1反射鏡61bの前方、且つ、光学像通過部62の左方側に配置されたクリアランス視認用第2反射鏡61cとを備えたクリアランス視認用反射鏡61aとされてもよい。
【0043】
このようにして、クリアランス視認用第1反射鏡611aとクリアランス視認用第2反射鏡61cとによって、切断部分をダイス孔22aの径方向外側から見ることができるとともに、ダイス面21と切断歯3とのクリアランスを視認できる。
【0044】
又、クリアランス視認用反射鏡61aは、上記切断面視認用反射鏡61に代えて配置してもよいが、上記切断面視認用反射鏡61に加えてクリアランス視認用反射鏡61aを上記切断面視認用反射鏡61と共に配置されてもよい。
【0045】
又、切断面視認用反射鏡61は、光学系被覆部材7で被覆されたものでもよい。例えば
図7に示すように、この光学系被覆部材7は、例えば切断片を通過できない大きさの孔を有する網部材から形成され、切断面視認用反射鏡61の略全体を被覆している。又、この実施形態の光学系被覆部材7は、切断面視認用反射鏡61の前方側となる箇所に、透明体を71を配置し、光学系被覆部材7の一部が切断面視認用反射鏡61を遮ることのないようにされている。
【0046】
このように、光学系被覆部材7が切断面視認用反射鏡61を被覆することにより、光学系被覆部材7にかかる水流の力が軽減され、切断面視認用反射鏡61が水流の力によって位置ずれするおそれの少ないものにできる。又、光学系被覆部材7が網で形成することで、光学系被覆部材7にかかる水流の力が軽減される。
【0047】
又、この実施形態では、光学系被覆部材7は、ダイス孔22aから切断面視認用反射鏡61までの間、及び切断面視認用反射鏡61から収納室4の周壁411(内側壁)までの間に形成される光路に、切断された切断片が入り込みできないように、光路を囲むように形成されている。これにより、既に切断された切断片が切断面視認用反射鏡61に写ることがなく、切断部分を確実に見ることができる。
【0048】
又、上記第1実施形態では、光学系は、反射鏡61、61aから構成されたが、光学系は、反射鏡61、61aから構成される形態のものに限らず、例えば光を屈折等させるプリズムから構成されてもよい。
【0049】
例えば
図8に示すように切断面視認用反射鏡61に代えて切断面視認用プリズム161を切断面視認用反射鏡61と略同位置に配置し、切断歯3がダイス2の最右側のダイス孔22aを横切ることによりダイス孔22から押し出される合成樹脂を切断する切断部分の光学像を光学像通過部62に送ることができるようにしてもよい。
【0050】
或いは、例えば
図6に示すクリアランス視認用反射鏡61aのクリアランス視認用第1反射鏡61bに代えて、
図9に示すようにクリアランス視認用第1プリズム161bをクリアランス視認用第1反射鏡61bと略同位置に配置するとともに、クリアランス視認用第2反射鏡61cに代えてクリアランス視認用第2プリズム161cをクリアランス視認用第2反射鏡61cと略同位置に配置してもよい。
【0051】
又、光学系がプリズムから構成される場合に、
図10に示すように、反射鏡61を覆った光学系被覆部材7と同様な光学系被覆部材107で被覆されてもよい。
【0052】
又、光学系がプリズムから構成される場合に、例えばプリズムの一方端部が収納室区画壁41の周壁411に設けられた貫通孔に通されるようにし、プリズムによって反射した光を収納室4の内部から外部に出すようにしてもよい。これにより、透明体622及び反射鏡を支持する支持部材を省略でき、製作が容易になる。
【0053】
但し、プリズムの利用は注意が必要である。プリズム内で光路を折り曲げる反射を生じさせるのに全反射を利用しているものは、空気中で使用してプリズム材料と周囲媒質の屈折率が大きいこと(例えば光学ガラス:空気は1.52:1.00)を前提としており、水中で使用するとプリズム材料と周囲媒質の屈折率差は小さく(光学ガラス:水は1.52:1.33)、全反射の生じる角度範囲が狭くなり空気中と同様には使えない。反射面にアルミなど反射層をコーティングしたものが望ましい。
【0054】
次に、第2実施形態のペレタイザ装置100について、
図11に基いて説明する。第2実施形態のペレタイザ装置100は、
図11に示すように、先の第1実施形態のペレタイザ装置1と同様に、ダイス2と、切断歯3と、歯操作部5と、収納室4と、視察部106とを備えている。ダイス2と切断歯3と歯操作部5と収納室4とは、先の第1実施形態のものと同構成を採っている。
【0055】
視察部106は、この第2実施形態では、光学系として、内視鏡160a、160bが用いられている。内視鏡は、この実施形態では、第1内視鏡160aと、第1内視鏡160aと同構成を採る第2内視鏡160bとの2つからなる。
【0056】
第1内視鏡160aは、筒状のケーシング162と、ケーシング162の内部に設置された図示しないレンズとを備えている。
【0057】
ケーシング162は、一方端に撮影用開口161aを備えている。そして、ケーシング162は、第1内視鏡挿通孔141に挿通されるようにして収納室区画壁41に保持されている。
【0058】
詳しくは、収納室区画壁41には、収納室4の内部から外部に貫通するように第1内視鏡挿通孔141が形成されている。そして、ケーシング162の撮影用開口161aが収納室4の内部に配置され、ケーシング162の他方端部が収納室4の外部に配置されている。又、この状態で、撮影用開口161aは、ダイス孔22の前方側にダイス孔22を向くように配置されている。
【0059】
レンズは、撮影用開口161aから、ダイス孔22aを横切ってダイス孔22から押し出される合成樹脂を切断する切断部分の光学像を通す。尚、この実施形態では、レンズを通過した光学像は、ケーシング162内周に設けられた光ファイバーによって収納室4の外部に送られ、ケーシング162の外部において光ファイバーと接続された表示画面で切断部分の光学像を表示されるようになっている。
【0060】
第2内視鏡160bは、収納室4の内部から外部に貫通するように周壁411に形成された第2内視鏡挿通孔142に挿通されるようにして周壁411に保持されている。これにより、第2内視鏡160bのケーシング162の撮影用開口161aが収納室4の内部に配置され、第2内視鏡160bのケーシング162の他方端部が収納室4の外部に配置されている。又、この状態で、撮影用開口161aは、ダイス孔22の径方向外側に、ダイス孔22を向くように配置されている。
【0061】
このような第1内視鏡160aと第2内視鏡160bとを用いることにより、例えば収納室4の壁411、412にあけた挿通孔141、142から内視鏡160a、160bを収納室4の内部へ配置することが可能になり、収納室4の内部への光学系の配置が容易になる。又、内視鏡160a、160bに表示装置を接続するようにすれば、切断部分を表示装置で見ることができ、切断部分をより確実に視認できる。
【0062】
尚、この第2実施形態では、第1内視鏡160aと第2内視鏡160bとの2つを備えたものとされたが、例えば第1内視鏡160aと第2内視鏡160bとの何れか一方の1つ、又は第1内視鏡160aと第2内視鏡160bとに1つ以上加えて合計3つ以上、備えたものでもよく、適宜変更し得る。
【0063】
又、この第2実施形態では、第1内視鏡160aと第2内視鏡160bとは、光ファイバーによって収納室4の外部に光学像が送られたが、例えば第1内視鏡160aと第2内視鏡160bの何れか一方又は両方が、例えば光学像を電気信号に変換して収納室4の外部に送るCCDを有するものであってもよく、適宜変更できる。
【0064】
又、第1内視鏡160aや第2内視鏡160bを用いる場合に、
図12に示すように、先の第1実施形態で示した光学系被覆部材7と同様な光学系被覆部材170で被覆されてもよい。
【0065】
又、第1内視鏡160aや第2内視鏡160bを用いる場合において、ケーシング内に光照射部が設けられたものを使用すれば、別途に光照射部を設置することが不要になり、容易に形成できる。