特許第6231489号(P6231489)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6231489プログラム可能な変化を被るように設計された遷移デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231489
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】プログラム可能な変化を被るように設計された遷移デバイス
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/02 20060101AFI20171106BHJP
   A61L 31/00 20060101ALI20171106BHJP
   H01L 41/311 20130101ALN20171106BHJP
【FI】
   H05K1/02 Z
   A61L31/00
   !H01L41/311
【請求項の数】40
【全頁数】177
(21)【出願番号】特願2014-544733(P2014-544733)
(86)(22)【出願日】2012年9月21日
(65)【公表番号】特表2015-512136(P2015-512136A)
(43)【公表日】2015年4月23日
(86)【国際出願番号】US2012056538
(87)【国際公開番号】WO2013089867
(87)【国際公開日】20130620
【審査請求日】2015年9月24日
(31)【優先権主張番号】61/565,907
(32)【優先日】2011年12月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/636,510
(32)【優先日】2012年4月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506175840
【氏名又は名称】ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ ユニヴァーシティー オブ イリノイ
(73)【特許権者】
【識別番号】500356887
【氏名又は名称】トラスティーズ オブ タフツ カレッジ
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100148596
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 和弘
(72)【発明者】
【氏名】ロジャーズ, ジョン エー.
(72)【発明者】
【氏名】オムネット, フィオレンゾ, ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ファン, スク‐ウォン
(72)【発明者】
【氏名】タオ, フゥ
(72)【発明者】
【氏名】キム, デ‐ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】カプラン, デイヴィッド
【審査官】 小林 大介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−006540(JP,A)
【文献】 特開2006−163719(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/082993(WO,A1)
【文献】 特開2005−117482(JP,A)
【文献】 米国特許第05376820(US,A)
【文献】 国際公開第2011/115643(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0276124(US,A1)
【文献】 特表2006−524861(JP,A)
【文献】 特開2004−326981(JP,A)
【文献】 特開2009−021441(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/02
A61L 31/00
H01L 41/311
G06K 19/073
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
能動的に誘発される遷移電子デバイスであって、
基板と、
前記基板により支持された、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素であり、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、選択的に変化可能な材料を独立に含み、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素が、外部刺激又は内部刺激に反応する事前選択された遷移プロファイルを有する、前記基板により支持された、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素と、
前記1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部の上に設けられたシルク保護膜と、
ユーザにより開始される外部トリガ信号に応答し、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素に対して動作可能に接続された、アクチュエータであり、前記デバイスが、前記外部トリガ信号を受信すると、前記アクチュエータが、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素、前記1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは前記1つ又は複数の無機半導体構成要素及び前記1つ又は複数の金属導体構成要素の上に設けられた前記シルク保護膜を少なくとも部分的に除去することにより、前記外部刺激又は前記内部刺激に対して前記1つ又は複数の無機半導体構成要素、前記1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは前記1つ又は複数の無機半導体構成要素及び前記1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分をさらし、それにより、前記外部トリガ信号に応答して能動的に誘発される遷移電子デバイスのプログラム可能な変化をもたらし、前記プログラム可能な変化が、第1の条件から第2の条件へと前記能動的に誘発される遷移電子デバイスの機能を変化させる、アクチュエータとを備える、デバイス。
【請求項2】
前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素が、完全な変化又は不完全な変化を被ることにより、前記遷移電子デバイスの前記プログラム可能な変化をもたらす、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の前記変化が、生体内吸収以外のプロセスにより発生する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の前記変化が、
(i)前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分が、少なくとも部分的な昇華又は溶融を被る、相変化によって、
(ii)溶媒中における前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な溶解によって、
(iii)前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な加水分解によって、
(iv)前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的なエッチング又は腐食によって、
(v)前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分が、電磁放射を吸収し、少なくとも部分的な化学的変化又は物理的変化を被る、光化学反応によって、
(vi)電気化学反応によって、或いは
(vii)前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分が、絶縁体へと変換される、化学的変化又は物理的変化によって
発生することにより、前記遷移電子デバイスの前記プログラム可能な変化がもたらされる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記事前選択された遷移プロファイルが、
(i)1マイクロ秒〜2年から選択された時間間隔の間における、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の0.01%〜100%の変化によって、
(ii)0.01nm/日〜10ミクロンs−1の間で選択される速度における、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の平均厚さの減少によって、又は、
(iii)1010S・m−1〜1S・m−1−1の範囲の間で選択される速度における、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の導電率の低下によって、
特徴付けられ、これにより、前記遷移電子デバイスの前記プログラム可能な変化がもたらされる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記外部刺激又は前記内部刺激が、生物学的環境の変化、温度の変化、圧力の変化、電磁放射に対する露出、化学剤との接触、電界の印加、磁界の印加、溶媒への露出、外部環境のpHの変化、外部環境の塩濃度の変化、又はアノード電圧の印加を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記無機半導体構成要素の1つ又は複数或いは前記金属導体構成要素の1つ又は複数を少なくとも部分的に封入する封入材料をさらに含み、前記封入材料が、下層の無機半導体構成要素又は金属導体構成要素を露出させるように前記外部刺激又は前記内部刺激に反応して少なくとも部分的に除去される選択的に除去可能な材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記封入材料が、MgO、シルク、コラーゲン、ゼラチン、PLGA、ポリビニルアルコール(PVA)、PLA、SiO、ポリ無水物(ポリエステル)、ポリヒドロキシアルカネート(PHA)、及びポリリン酸塩からなる群より選択される材料を含む、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記シルク保護膜が、一対の架橋されたシルクシートを含み、前記一対の架橋されたシルクシートは、前記シートのエッジ同士が共に積層された場合に、前記デバイスを完全に封入する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記シルク保護膜が、シルク複合材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記シルク複合材料が、複数のナノ粒子が分散したシルクを含み、前記ナノ粒子がそれぞれ、導体材料又は半導体材料を独立に含み、前記ナノ粒子がそれぞれ、Au、Ag、CsSe、及びCdTeからなる群より選択される材料を独立に含む、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素のそれぞれが、100nm以下の厚さを独立に有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記1つ又は複数の無機半導体構成要素を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
前記1つ又は複数の無機半導体構成要素のそれぞれが、ナノ膜構造を独立に備える、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記1つ又は複数の無機半導体構成要素が、多結晶半導体材料、単結晶半導体材料、又はドープされた多結晶半導体材料若しくはドープされた単結晶半導体材料を独立に含む、請求項13に記載のデバイス。
【請求項16】
前記1つ又は複数の無機半導体構成要素が、水性環境において298Kで10−10−1以上の速度で加水分解を被る半導体材料を独立に含む、請求項13に記載のデバイス。
【請求項17】
前記1つ又は複数の無機半導体構成要素のそれぞれがSi、Ga、GaAs、ZnO、又はこれらの任意の組合せを独立に含む、請求項13に記載のデバイス。
【請求項18】
前記1つ又は複数の金属導体構成要素を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項19】
前記1つ又は複数の金属導体構成要素が、水性環境において298Kで10−10−1以上の速度で加水分解を被る半導体材料を独立に含む、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記1つ又は複数の金属導体構成要素が、Mg、W、Fe、又はそれらの合金を独立に含む、請求項18に記載のデバイス。
【請求項21】
前記1つ又は複数の金属導体構成要素が、Al、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、及びZrからなる群より選択される1つ又は複数の追加材料を含むMg合金を独立に含み、前記合金の前記1つ又は複数の追加材料が、10重量%以下の濃度を有する、請求項18に記載のデバイス。
【請求項22】
前記1つ又は複数の金属導体構成要素が、1つ又は複数の希土類元素を含むMg合金を独立に含み、前記合金の前記1つ又は複数の希土類元素が、10重量%以下の濃度を有する、請求項18に記載のデバイス。
【請求項23】
ZnOを含む前記1つ又は複数の無機半導体構成要素と、Mg、W、Fe、又はそれらの合金を含む前記1つ又は複数の金属導体構成要素とを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項24】
前記基板が、選択的に除去可能な材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項25】
前記基板の前記選択的に除去可能な材料が、再吸収、生体内吸収、加水分解、崩壊、脱重合、溶解、昇華、溶融、エッチング、及び腐食からなる群より選択されるプロセスによって除去を被る、請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
前記基板が、MgO、シルク、コラーゲン、ゼラチン、PLGA、ポリビニルアルコール(PVA)、PLA、SiO、ポリ無水物(ポリエステル)、ポリヒドロキシアルカネート(PHA)、及びポリリン酸塩からなる群より選択される材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項27】
前記基板が、シルクを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項28】
前記基板が、シルク複合材料を含む、請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
前記シルク複合材料が、複数のナノ粒子が分散したシルクを含み、前記ナノ粒子が、導体材料又は半導体材料を含み、前記ナノ粒子が、Au、Ag、CsSe、及びCdTeからなる群より選択される材料を含む、請求項28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記基板により支持された1つ又は複数の誘電体構成要素をさらに備え、前記1つ又は複数の誘電体構成要素が、選択的に除去可能な材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項31】
前記1つ又は複数の誘電体構成要素が、SiO、MgO、シルク、コラーゲン、ゼラチン、PVA、及びPLGAからなる群より選択される1つ又は複数の材料を含む、請求項30に記載のデバイス。
【請求項32】
前記1つ又は複数の誘電体構成要素が、水性環境において298Kで10−10−1以上の速度で加水分解を被る材料を含む、請求項31に記載のデバイス。
【請求項33】
前記選択的に変化可能な材料の厚さがゼロに達するための時間が、
【数1】
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により求められ、ここで、tは、臨界時間であり、ρは、材料の質量密度であり、M(HO)は、水のモル質量であり、M(m)は、材料のモル質量であり、hは、材料の初期厚さであり、Dは、水の拡散率であり、kは、溶解反応についての反応定数であり、wは、水の初期濃度であり、ここで、kは、10〜10−10−1の範囲から選択された値を有する、請求項1〜32のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項34】
前記ユーザにより開始される外部トリガ信号が、電子信号、光信号、熱信号、磁気信号、機械信号、化学信号、音響信号、又は電気化学信号である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項35】
前記ユーザにより開始される外部トリガ信号が、ユーザにより開始される前記デバイスに対する電界の印加、ユーザにより開始される前記デバイスに対する電磁放射の印加、ユーザにより開始される前記デバイスに対する機械衝撃、ユーザにより開始される前記デバイスに対する熱流、又はユーザにより開始される前記デバイスに対するRF電界の印加である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項36】
前記ユーザにより開始される外部トリガ信号を受信するための受信機をさらに備え、前記受信機が、前記ユーザにより開始される外部トリガ信号の受信時に、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の前記少なくとも部分的な変化を開始させるために、前記アクチュエータに対して動作的に接続される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項37】
前記アクチュエータが、ヒータ、化学的変化若しくは生物学的変化を引き起こすことが可能な化学剤を収容するリザーバ、電磁放射源、電界源、RFエネルギー源、或いは音響エネルギー源を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項38】
前記アクチュエータが、前記無機半導体構成要素又は前記金属導体構成要素の1つ又は複数を少なくとも部分的に封入する封入材料を含み、前記封入材料は、前記デバイスが前記外部トリガ信号を受信した場合に、少なくとも部分的に除去されることにより、前記内部刺激又は前記外部刺激に対して下層の無機半導体構成要素又は金属導体構成要素をさらし、それによって前記少なくとも部分的な変化を開始させる、選択的に除去可能な材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項39】
(i)前記アクチュエータが、電磁放射源であり、前記アクチュエータが、封入材料と光通信状態におかれ、前記封入材料が、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素、前記1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは前記1つ又は複数の無機半導体構成要素及び前記1つ又は複数の金属導体構成要素を少なくとも部分的に封入する、
(ii)前記1つ又は複数の無機半導体構成要素、前記1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは前記1つ又は複数の無機半導体構成要素及び前記1つ又は複数の金属導体構成要素が、少なくとも部分的に封入材料によって封入され、前記封入材料が、前記アクチュエータにより発生した熱に反応して相変化又は化学的変化を被ることによって、前記無機半導体構成要素又は金属導体構成要素を露出させる、感熱性材料である、
(iii)前記アクチュエータが、前記熱を供給するために前記封入材料と熱的接触状態におかれたヒータである、又は、
(iv)前記アクチュエータが、対電極及び電解質であり、前記電解質が、前記電極と、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素と、接触状態におかれ、前記ユーザにより開始される外部トリガ信号が、前記対電極に供給されることにより、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成の溶解を結果としてもたらす、電圧又はRFエネルギーである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項40】
能動的に誘発される遷移電子デバイスを使用する方法であって、
前記能動的に誘発される遷移電子デバイスを用意するステップであり、前記能動的に誘発される遷移電子デバイスが、
基板、
前記基板により支持された、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素であり、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、選択的に変化可能な材料を独立に含み、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素が、外部刺激又は内部刺激に反応する事前選択された遷移プロファイルを有する、前記基板により支持された、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素、
前記1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部の上に設けられたシルク保護膜、
ユーザにより開始される外部トリガ信号に応答し、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素に対して動作可能に接続された、アクチュエータであり、前記デバイスが、前記外部トリガ信号を受信すると、前記アクチュエータが、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素、前記1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは前記1つ又は複数の無機半導体構成要素及び前記1つ又は複数の金属導体構成要素の上に設けられた前記シルク保護膜を少なくとも部分的に除去することにより、前記外部刺激又は前記内部刺激に対して前記1つ又は複数の無機半導体構成要素、前記1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは前記1つ又は複数の無機半導体構成要素及び前記1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分をさらし、それにより、前記外部トリガ信号に応答して能動的に誘発される遷移電子デバイスのプログラム可能な変化をもたらし、前記プログラム可能な変化が、第1の条件から第2の条件へと前記能動的に誘発される遷移電子デバイスの機能を変化させる、アクチュエータを備える、ステップと、
前記電子デバイスに対して前記ユーザにより開始される外部トリガ信号を供給するステップであり、前記アクチュエータが、前記1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは前記1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な変化を直接的に又は間接的に開始させることにより、前記プログラム可能な変化がもたらされる、ステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]本出願は、2011年12月1日に出願された米国特許仮出願第61/565,907号、及び2012年4月20日に出願された米国特許仮出願第61/636,510号による優先権の利益を主張するものである。これらの各仮出願は、ここに参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【政府の資金提供を受けた研究開発の記載】
【0002】
[0002]本発明は、少なくとも部分的には、DARPA助成第W911NF−11−1−0254号により認められた米国政府支援によってなされたものである。米国政府は、本発明に一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
[0003]本発明は、遷移デバイスの分野におけるものであり、一般的には、プログラム可能に変化するように設計された受動デバイス及び能動デバイスに関する。
【0004】
[0004]遷移デバイスは、多様な重要な用途に対する可能性を有する。例えば、生態学的分解性環境センサは、デバイスを収集する必要性を解消し、分解する及び身体から消滅する生態内吸収性の医療デバイスは、毒性及び炎症を回避する。兵法上においては、予め選択された時間の後に又は引き起こされた刺激を加えた時に分解する軍用デバイスは、敵に知識又は材料が伝わるのを防止する。全てのこれらの考え得る用途が重要であるが、しかし、遷移デバイスの実装は設計戦略により左右される。遷移デバイスの設計戦略は、(i)分解性のデバイス構成要素材料及び分解性の基板を使用したデバイス製造を支援し、(ii)デバイスの耐用寿命の正確な制御が可能であり、(iii)標的環境内における所与の用途に対して適合性を有し十分に作用する材料を使用するものでなければならない。
【0005】
[0005]近年では、複数の特許及び公開により、遷移特性を有するデバイスが開示されている。例えば、Kimら「Silicon electronics on silk as a path to bioresorbable implantable devices」、Appl.Phys.Lett.95,133701(2009)、米国特許出願公開第2011/0230747号、及び国際特許出願公開第WO2008/085904号は、生物分解性半導体材料及び生物分解性基板を備え得る生物分解性電子デバイスを開示している。Bettingerら「Organic thin film transistors fabricated on resorbable biomaterial substrates」、Adv.Mater.,22(5),651−655(2010)、Bettingerら「Biomaterial−based organic electronic devices」、Poly.Int.59(5),563−576(2010)、及びIrimai−Vladu「Environmentally sustainable organic field effect transistors」、Organic Electronics,11,1974−1990(2010)は、生物分解性有機導電性材料及び生物分解性基板を備え得る生物分解性電子デバイスを開示している。国際特許出願公開第WO2008/108838号は、組織に対して流体及び/又は生物材料を送達するための生物分解性デバイスを開示している。米国特許出願公開第2008/0306359号は、診断及び治療を用途とする経口摂取可能デバイスを開示している。Kozickiら「Programmable metallization cell memory based on Ag−Ge−S and Cu−Ge−S solid electrolytes」、Nonvolatile Memory Technology Symposium,83−89(2005)は、電解質内の金属イオンが還元又は酸化されることにより固体金属相互接続部が形成又は除去され得る、記憶デバイスを開示している。
【発明の概要】
【0006】
[0006]本発明は、少なくとも1つの内的刺激及び/又は外的刺激を加えた時に物理的に、化学的に、及び/又は電気的に変化する能動デバイス及び受動デバイスを含む、遷移デバイスを提供する。プログラム可能な、制御可能な、及び/又は選択可能な分解速度をそれぞれが有する、分解性デバイス構成要素、分解性基板、及び/又は分解性封入材料を組み合わせることにより、デバイスを変化させる手段が実現される。いくつかの実施形態においては、例えば、本発明の遷移デバイスは、分解性基板に分解性の高性能単結晶無機材料を組み合わせたものである。分解性単結晶無機材料を組み込むことにより、最新技術水準の電子特性及び機械特性(例えば、曲げ剛性、ヤング率、曲率半径等々)、並びにデバイス属性(例えば、可撓性、伸張性等々)が実現される。
【0007】
[0007]最近のシリコンの注目すべき特徴は、多数の実施目的に対してほぼ無限に、機能的に及び物理的に不変に留まり得る点である。本願においては、逆の挙動をもたらすシリコンベースの技術が導入される。この挙動は、時間の経過と共に、良好に制御されたプログラム可能な態様で徐々に消失する。この意味において「遷移的な」デバイスは、従来の電子機器では対応できなかった用途上の可能性をもたらす。本デバイスは、医療的に有効な期間にわたって存在するが、次いで完全に溶解し身体により再吸収されることによって消滅する活性インプラントなどの用途において使用することができる。このタイプの相補型金属酸化物半導体(CMOS)電子機器用の材料、製造方式、デバイス構成要素、及び理論的ツール設計のセットが、様々な種類の、アドレス指定可能アレイ内のセンサ及びアクチュエータ、電源用オプション、並びに無線制御ストラテジと共に報告される。プログラム可能なものとして植え込み可能な形態で温熱療法を提供することが可能な遷移シリコンデバイス、非抗生殺菌剤、並びにそのin vitro実例及びin vivo実例により、この技術のシステムレベルの例が説明される。
【0008】
[0008]ほぼあらゆる新たな種類の電子機器の開発における最も重要な目的は、時間と共に無視し得るレベルの変化を被る物理的形態において高性能動作を達成することである。能動材料及び受動材料、デバイスレイアウト及び回路レイアウト、並びにパッケージングストラテジが、それぞれ注意深く独立に策定され、次いで、この結果を達成するように集合的に設定される。本願において導入される遷移電子機器技術は、工学設計と同様の注意を必要とするが、所定の時間で及び明確に定義された速度で全体又は一部が物理的に消滅又は変化するシステムのコンテクストにおけるものである。使用シナリオの範囲は、生体宿主(ヒト/動物/昆虫/植物、外在又は内在)への組込みから、建物、道路、又は材料などの屋内/屋外環境にまで及ぶ。使用可能となるデバイスには、ヒトの体内に植え込まれた場合に完全に再吸収されることにより(「生体内吸収性」)長期にわたる悪影響を回避する医療モニタ、又は水にさらされた場合に溶解することにより(「生態学的吸収性」)収集及び回収の必要性を解消する環境モニタが含まれる。他のコンセプトは、時間的遷移を伴う方策的領域を組み込むことにより制御される機能変化に影響を及ぼす回路を伴う。
【0009】
[0009]本説明は、遷移電子機器の材料、モデリングツール、製造アプローチ、デバイス設計、及びシステムレベルの例のセットを提示する。本技術は、シリコンに基づくため、ウェーハ基板上に通常の様式で形成された非遷移同等物の動作特徴に合致し得る動作特徴を有しつつ、デバイス設計及び回路設計の多数の近年の確立された態様を利用し得る。この結果が、センサ、アクチュエータ、電源、及び無線制御の支援技術と共に組み合わされることにより、近年報告された形態の有機電子機器によって実現可能なものよりも品質的にさらに洗練された能力に近づくことが可能となり、この場合に、いくつかの構成材料は、生体内吸収性基板上に形成された水溶性1〜3又は単純な非遷移性のトランジスタとなる。
【0010】
[0010]本明細書においては、遷移デバイスと、遷移デバイスを作製及び使用する方法とが提示される。例えば、本発明のデバイスは、化学組成(例えば、pH、イオン強度、バイオマーカの存在又は濃度、タンパク、炭水化物等々)、電気化学パラメータ(例えば電流又は電圧)、温度、及び/又は光学パラメータ(例えば、吸光、散乱等々)などの、環境に関連付けられるパラメータのex vivo感知、in vitro感知、又はin vivo感知にとって有用である。
【0011】
[0011]一態様においては、受動遷移電子デバイスは、基板と、基板により支持された、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素であり、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、選択的に変化可能な材料を独立に含み、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、外部刺激又は内部刺激に反応する事前選択された遷移プロファイルを有する、基板により支持された、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素とを備える。1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な変化が、外部刺激又は内部刺激に反応して、及び事前選択された時間に又は事前選択された速度で、受動遷移電子デバイスのプログラム可能な変化を実現し、プログラム可能な変化が、第1の条件から第2の条件へと受動遷移電子デバイスの機能を変化させる。
【0012】
[0012]一態様においては、能動的に誘発される遷移電子デバイスは、基板と、基板により支持された、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素であり、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、選択的に変化可能な材料を独立に含み、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、外部刺激又は内部刺激に反応する事前選択された遷移プロファイルを有する、基板により支持された、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素と、ユーザにより開始される外部トリガ信号に応答し、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素に対して動作可能に接続された、アクチュエータであり、デバイスが、外部トリガ信号を受信すると、アクチュエータが、内部刺激又は外部刺激に反応して、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な遷移を直接的に又は間接的に開始させ、それにより、外部トリガ信号に応答して能動的に誘発される遷移電子デバイスのプログラム可能な変化をもたらし、プログラム可能な変化が、第1の条件から第2の条件へと能動的に誘発される遷移電子デバイスの機能を変化させる、アクチュエータとを備える。いくつかの実施形態においては、アクチュエータは、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素に対して、任意にはそれらの両方に対して、動作可能に接続されることにより、1つ又は複数の無機半導体構成要素及び/又は1つ又は複数の金属導体構成要素に対して直接的に作用して、例えば1つ又は複数の無機半導体構成要素及び/又は1つ又は複数の金属導体構成要素の選択的除去を直接的に引き起こすようになど、少なくとも部分的な変化を開始させる。いくつかの実施形態においては、アクチュエータは、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素に対して、任意にはそれらの両方に対して、動作可能に接続されることにより、アクチュエータと1つ又は複数の無機半導体構成要素及び/又は1つ又は複数の金属導体構成要素との間に位置決めされた1つ又は複数の中間構造に対して作用して、例えば1つ又は複数の中間構造の選択的除去などにより少なくとも部分的な変化を開始させることによって、内部刺激又は外部刺激に対して無機半導体構成要素及び/又は1つ又は複数の金属導体構成要素を結果的に露出させる。
【0013】
[0013]一実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、完全な変化又は実質的に完全な変化を被ることにより、受動遷移電子デバイス又は能動遷移電子デバイスのプログラム可能な変化をもたらす。完全な変化は、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の完全な除去、完全な相変化、又は完全な化学的変化によって特徴付けられ得る。「完全な変化」は、材料の100%が変化を被る場合に生じる。「実質的に完全な変化」は、材料の95%又は95%超(例えば、97%、98%、99%、99.5%、又は99.9%)が、除去、化学変換、又は相転移等々の変化を被る場合に生じる。また、一実施形態においては、例えば、実質的に完全な変化を被る材料は、例えば95%以上の導電率の低下又は抵抗の上昇を被ることなどにより、95%以上の導電率又は抵抗などの物理特性の変化も被る。
【0014】
[0014]一実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、不完全な変化を被る。不完全な変化は、無機半導体構成要素の量の少なくとも20%、30%、50%、若しくは70%又は金属導体構成要素の量の少なくとも20%、30%、50%、若しくは70%が、部分的除去、相変化、又は化学的変化を被り、それにより、受動遷移電子デバイス又は能動遷移電子デバイスのプログラム可能な変化をもたらすことによって、特徴付けられ得る。不完全な変化は、1つ又は複数の無機半導体構成要素のそれぞれの少なくとも20重量%、30重量%、50重量%、若しくは70重量%、少なくとも20体積%、30体積%、50体積%、若しくは70体積%、又は少なくとも20面積%、30面積%、50面積%、若しくは70面積%、或いは、1つ又は複数の金属導体構成要素のそれぞれの少なくとも20重量%、30重量%、50重量%、若しくは70重量%、少なくとも20体積%、30体積%、50体積%、若しくは70体積%、又は少なくとも20面積%、30面積%、50面積%、若しくは70面積%が、部分的除去、相変化、又は化学的変化を被り、それにより、受動遷移電子デバイスのプログラム可能な変化をもたらすことによって、特徴付けられ得る。また、一実施形態においては、例えば、不完全な変化を被る材料が、例えば20%以上(又はいくつかの用途においては30%以上、又はいくつかの用途においては50%以上、又はいくつかの用途においては70%以上)の導電率の低下又は抵抗の上昇を被ることなどにより、20%以上(又はいくつかの用途においては30%以上、又はいくつかの用途においては50%以上、又はいくつかの用途においては70%以上)の導電率又は抵抗などの物理特性の変化も被る。
【0015】
[0015]一実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の変化が、生体内吸収以外のプロセスにより発生する。例えば、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の変化は、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分が、少なくとも部分的な昇華又は溶融を被ることにより、受動遷移電子デバイスのプログラム可能な変化をもたらす、相変化により発生してもよい。
【0016】
[0016]別の実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の変化が、溶媒中における1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な溶解によって発生する。この溶媒は、水性溶媒又は非水性溶媒であってもよい。「水性溶媒」は、298Kにおいて液体であり、水を主に含む、すなわち50%v/v超の水を含むが、「非水性溶媒」は、298Kにおいて液体であり、水以外の液体(複数可)を主に含む、すなわち50%v/v未満の水を含む。例示的な水性溶媒には、水、水ベース溶液、及び体液等々が含まれる。例示的な非水性溶媒には、有機溶剤(例えば、アルコール、エステル、エーテル、アルカン、ケトン)及びイオン性液体が含まれる。
【0017】
[0017]別の実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の変化が、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な加水分解によって発生する。
【0018】
[0018]別の実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の変化が、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的なエッチング又は腐食によって発生する。
【0019】
[0019]別の実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の変化が、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分が、電磁放射を吸収し、少なくとも部分的な化学的変化又は物理的変化を被る、光化学反応によって発生する。一実施形態においては、光化学反応は、光分解プロセスである。
【0020】
[0020]別の実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の変化が、電気化学反応によって発生する。例えば、電気反応は、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的なアノード溶解であってもよい。
【0021】
[0021]別の実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の変化は、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分が、50%以上の、任意にはいくつかの実施形態については75%以上の、任意にはいくつかの実施形態については95%以上の導電性の低下を被る、化学的変化又は物理的変化によって発生する。別の実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の変化は、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分が、絶縁体へと少なくとも部分的に及び任意には完全に変換される化学的変化又は物理的変化によって発生し、これにより、受動遷移電子デバイスのプログラム可能な変化がもたらされる。
【0022】
[0022]一態様においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、選択的に除去可能であり、除去、減少、又は他の材料移動プロセス(例えば、剥離、層状剥離、移転、再位置決め等々)により特徴付けられるプロセスを被る。いくつかの実施形態においては、例えば、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素は、無機半導体構成要素又は金属導体構成要素の厚さが時間に対して実質的に均一に(例えば10%以内)縮小されるプロセスなどの、例えば内部刺激又は外部刺激に対してさらされる領域などの無機半導体構成要素又は金属導体構成要素の1つ又は複数の領域に関して実質的に均一である除去によって特徴付けられるプロセスを被る。いくつかの実施形態においては、例えば、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素は、無機半導体構成要素又は金属導体構成要素が、時間に対して、粒子境界、欠陥部位、ステップエッジ、相境界等々のナノサイズフィーチャ又はマイクロサイズフィーチャにおいて優先的に(例えばより迅速に)除去されるプロセスなどの、内部刺激又は外部刺激に対してさらされる領域などの無機半導体構成要素又は金属導体構成要素の1つ又は複数の領域に関して実質的に非均一である除去によって特徴付けられるプロセスを被る。一実施形態においては、例えば、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素は、多孔質材料を生成することにより無機半導体構成要素又は金属導体構成要素の電子特性(例えば、導電率、抵抗、等々)に影響を及ぼす、実質的に非均一である除去によって特徴付けられるプロセスを被る。一実施形態においては、例えば、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素は、例えば材料中にひび割れ、欠陥、及び/又は孔を形成することにより結果的に材料の一部(例えば剥離片)が失われることになる、剥離を引き起こすことによって、無機半導体構成要素又は金属導体構成要素の電子特性(例えば、導電率、抵抗、等々)に影響を及ぼす、実質的に非均一である除去によって特徴付けられるプロセスを被る。一実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素は、下層基板又はデバイス構成要素からの少なくとも部分的な及び任意には完全な層状剥離及び/又は脱着により、無機半導体構成要素又は金属導体構成要素の電子特性(例えば、導電率、抵抗、等々)に影響を及ぼすことによって特徴付けられるプロセスを被る。
【0023】
[0023]一実施形態においては、遷移電子デバイスは、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の変化が、1マイクロ秒〜2年、又は1マイクロ秒〜1年、又は1マイクロ秒〜6か月、又は1マイクロ秒〜1か月、又は1マイクロ秒〜1日、又は1マイクロ秒〜1時間、又は1秒〜10分の範囲から選択される時間間隔の間に発生することにより特徴付けられる事前選択された遷移プロファイルを有し、これにより、受動遷移電子デバイスのプログラム可能な変化をもたらす。一実施形態においては、事前選択された遷移プロファイルは、1マイクロ秒〜2年、又は1マイクロ秒〜1年、又は1マイクロ秒〜6か月、又は1マイクロ秒〜1か月、又は1マイクロ秒〜1日、又は1マイクロ秒〜1時間、又は1秒〜10分の範囲から選択される時間間隔の間における、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の0.01%〜100%の、又は0.1%〜70%の、又は0.5%〜50%の、又は1%〜20%の、又は1%〜10%の変化により、受動遷移電子デバイスのプログラム可能な変化をもたらすことによって特徴付けられる。一実施形態においては、事前選択された遷移プロファイルは、0.01nm/日〜10ミクロンs−1の、又は0.1nm/日〜1ミクロンs−1の、又は1nm/日〜0.5ミクロンs−1の範囲で選択される速度における、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の平均厚さの減少によって特徴付けられる。一実施形態においては、事前選択された遷移プロファイルは、0.01nm/日〜10ミクロンs−1の、又は0.1nm/日〜1ミクロンs−1の、又は1nm/日〜0.5ミクロンs−1の範囲で選択される速度における、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の質量の減少によって特徴付けられる。一実施形態においては、事前選択された遷移プロファイルは、1010S・m−1−1〜1S・m−1−1の、又は10S・m−1−1〜10S・m−1−1の、又は10S・m−1−1〜100S・m−1−1の範囲で選択される速度における、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の導電率の低下によって特徴付けられる。
【0024】
[0024]一実施形態においては、デバイスは、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な変化をモニタリングする。例えば、デバイスは、受動遷移電子デバイスのプログラム可能な変化をもたらす、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な変化の速度をモニタリングしてもよい。本発明のデバイスにおける自己モニタリングにより、信号伝達によりデバイスの機能性全体を制御するための、又は時間に対する変化度、プログラム可能な変化の時間フレーム、若しくはデバイスの性能若しくは機能性の特徴の測定を実施するユーザに対する信号伝達を行うための、土台が与えられるなど、機能性が強化される。
【0025】
[0025]ユーザにより開始される外部トリガ信号が、電子デバイスのプログラム可能な変化を直接的に又は間接的に誘発してもよい。例えば、ユーザにより開始される外部トリガ信号は、電子信号、光信号、熱信号、磁気信号、音響信号、機械信号、化学信号、又は電気化学信号であってもよい。いくつかの実施形態においては、ユーザにより開始される外部トリガ信号は、ユーザにより開始されるデバイスに対する電界の印加、ユーザにより開始されるデバイスに対する電磁放射の印加、ユーザにより開始されるデバイスに対する機械衝撃、ユーザにより開始されるデバイスからの熱流、又はユーザにより開始されるデバイスに対するRF電界の印加である。本発明は、例えば受信機及び/又は送信機と通信状態にあるマイクロプロセッサ構成要素を有することによりデバイスに対してユーザにより開始されるトリガ信号を供給するデバイスなどの、ユーザにより開始されるトリガ信号を受信するように構成されたデバイスを備える。
【0026】
[0026]ユーザにより開始される外部トリガ信号は、ユーザにより直接的に、又はコンピュータ可読媒体に格納されマイクロプロセッサにより実行されるソフトウェアを介して間接的に、デバイスに対して供給され得る。ソフトウェアは、例えば、ユーザ入力データ、デバイスの構成要素から取得したデータ、及び/又はデバイスと継続的に通信状態にあるフィードバックループに対して応答してもよい。遷移デバイスは、例えば、アクチュエータに対して動作的に接続されたデバイスの受信機に対して、ユーザにより開始される外部トリガ信号を供給する送信機との間において、片方向通信又は双方向通信状態にあってもよい。図131は、アクチュエータ1410に対して動作的に接続されたデバイスの受信機1408に対して、ユーザにより開始される外部トリガ信号1414を供給する送信機1412と通信状態にある遷移デバイス1400の概略図を示す。また、遷移デバイス1400は、基板1402、1つ又は複数の無機半導体構成要素1404、及び1つ又は複数の金属導体構成要素1406を備える。
【0027】
[0027]いくつかの実施形態においては、遷移デバイスが、ユーザにより開始される外部トリガ信号を受信するための受信機を備え、この受信機は、ユーザにより開始される外部トリガ信号の受信時に、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な変化を開始させるために、アクチュエータに対して動作的に接続される。例えば、受信機は、ユーザにより開始される外部トリガ信号を受信するための、アンテナ、電極、圧電素子、光起電材料、又は熱活性材料を備えてもよい。
【0028】
[0028]いくつかの実施形態においては、アクチュエータは、受信機から信号を受信して1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な変化を開始させるためのプロセッサを備える。
【0029】
[0029]いくつかの実施形態においては、アクチュエータは、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは基板に対して直接的に作用することにより、少なくとも部分的な変化を発生させる。代替的には、いくつかの実施形態においては、アクチュエータは、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素に対して間接的に作用することにより、少なくとも部分的な変化を発生させる。
【0030】
[0030]一実施形態においては、アクチュエータが、マイクロプロセッサを備える。例えば、マイクロプロセッサが、ユーザにより開始される外部トリガ信号を受信してもよく、マイクロプロセッサ内のコンピュータ可読媒体に格納されたソフトウェアが、デバイスの構成要素に対して電磁放射、音響エネルギー、熱エネルギー、等々のエネルギー源を供給すべきであることを判定するために、ユーザにより開始される外部トリガ信号を解析してもよい。いくつかの実施形態においては、ソフトウェアは、次いで、デバイス構成要素に対してエネルギーを供給するために必要な機能を実施するためにマイクロプロセッサに対して命令を送信して、1つ又は複数の無機半導体構成要素及び/又は1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な変化を開始させる。
【0031】
[0031]いくつかの実施形態においては、アクチュエータは、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の上に設けられた1つ又は複数の中間構造を少なくとも部分的に除去することにより、外部刺激又は内部刺激に対して1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分をさらすことによって、少なくとも部分的な変化を結果的に得る。1つ又は複数の中間構造は、例えば、1つ又は複数の無機半導体構成要素の上或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の上に設けられた封入材料を含んでもよく、アクチュエータが、封入材料の少なくとも一部分の除去を引き起こすことにより、外部刺激又は内部刺激に対して1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素がさらされる。封入材料は、例えば、1つ又は複数の無機半導体構成要素の表面(複数可)若しくは1つ又は複数の金属導体構成要素の表面(複数可)に限定される封入層、デバイスの上部表面上の封入被覆層、又はデバイス全体を囲む封入パッケージなどであってもよい。
【0032】
[0032]いくつかの実施形態においては、遷移デバイスが、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成を少なくとも部分的に封入する被覆層を備え、被覆層は、化学剤又は生物剤を収容する1つ又は複数のリザーバを備えてもよい。一実施形態においては、アクチュエータが、1つ又は複数のリザーバを有する被覆層を備える。一実施形態においては、被覆層は、ポリマー層又はSiN層である。一実施形態においては、1つ又は複数のリザーバは、被覆層内に埋設される。例えば、被覆層の1つ又は複数のリザーバが、外部刺激又は内部刺激に反応して裂開されることにより、化学剤又は生物剤の放出が結果的に生じてもよい。いくつかの実施形態においては、被覆層の1つ又は複数のリザーバは、100nm〜10,000μmの、又は500nm〜5,000μmの、又は1μm〜1,000μmの範囲から選択された物理的寸法を独立に有する。これらの寸法を有するリザーバは、例えば、フォトリソグラフィ又はソフトリソグラフィ(例えばマイクロ転写印刷)により作製されてもよい。
【0033】
[0033]いくつかの実施形態においては、被覆層の1つ又は複数のリザーバが、機械衝撃、圧力の変化、電磁放射への露出、熱への露出、又は音響エネルギーへの露出に反応して裂開されることにより、化学剤又は生物剤の放出が結果的に生ずる。例えば、放出により、結果的に化学剤又は生物剤が分散されて、無機半導体構成要素、金属導体構成要素、誘電体構成要素、封入層、基板、等々の1つ又は複数のデバイス構成要素との物理的な接触に至ることによって、化学剤又は生物剤との接触におけるデバイス構成要素の選択的変化及び/又は選択的除去が引き起こされる。例示的な化学剤又は生物剤には、水、非水性溶媒、水溶液、バイオポリマー含有溶液、酸、塩基、酵素溶液、PBS溶液、又は触媒含有溶液が含まれる。
【0034】
[0034]いくつかの実施形態においては、被覆層は、シルク材料を含み、化学剤又は生物剤は、プロテアーゼ含有溶液などのプロテアーゼ含有材料を含む。いくつかの実施形態においては、プロテアーゼ酵素が、EDTAなどの小分子抑制剤と、又は化学剤若しくは生物剤が分散されるまで活性を阻止する抗体と共に、錯体を形成してもよい。
【0035】
[0035]いくつかの実施形態においては、アクチュエータは、ユーザにより開始される外部トリガ信号に応答して、電磁放射、音響エネルギー、電界、磁界、熱、RF信号、電圧、化学的変化、又は生物学的変化を発生させることによって、少なくとも部分的な変化を開始させる。アクチュエータは、例えば、ヒータ、化学的変化若しくは生物学的変化を引き起こすことが可能な化学剤を収容するリザーバ、電磁放射源、電界源、RFエネルギー源、或いは音響エネルギー源を備えてもよい。例示的なヒータには、受動ヒータ、抵抗ヒータ、及び能動ヒータが含まれる。
【0036】
[0036]いくつかの実施形態においては、アクチュエータが、無機半導体構成要素又は金属導体構成要素の1つ又は複数を少なくとも部分的に封入する封入材料を含み、封入材料は、デバイスが外部トリガ信号を受信した場合に、少なくとも部分的に除去されることにより、内部刺激又は外部刺激に対して下層の無機半導体構成要素又は金属導体構成要素をさらし、それによって少なくとも部分的な変化を開始させる、選択的に除去可能な材料を含む。例えば、封入材料は、ユーザにより開始される外部トリガ信号に応答したアクチュエータにより供給される化学剤によって少なくとも部分的に溶解、水和、又は脱重合されることによって、下層の無機半導体構成要素又は金属導体構成要素を露出させ得る。いくつかの実施形態においては、選択的に除去可能な封入材料が、選択的に変化可能な材料を含む1つ又は複数の無機半導体構成要素及び/又は1つ又は複数の金属導体構成要素の上に位置決めされた被覆層として設けられることにより、封入材料の被覆層の少なくとも部分的な除去によって、下層の1つ又は複数の無機半導体構成要素及び/又は1つ又は複数の金属導体構成要素が、環境的刺激(例えば、溶媒、化学的環境、生物学的環境、周囲圧力、周囲温度、周囲電磁放射、等々)などの内部刺激又は外部刺激に対してさらされて、1つ又は複数の無機半導体構成要素及び/又は1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な変化が引き起こされる。いくつかの実施形態においては、封入材料被覆層の除去が、環境的刺激(例えば、溶媒、化学的環境、生物学的環境、周囲圧力、周囲温度、周囲電磁放射、等々)に対してさらされる結果として引き起こされる。いくつかの実施形態においては、封入材料被覆層の除去は、例えば封入材料の少なくとも部分的な除去を引き起こし得る化学剤又は生物剤の放出などにより、デバイスのアクチュエータが封入材料の被覆層に対して作用する結果として引き起こされる。いくつかの実施形態においては、封入材料被覆層の除去は、例えば封入材料の少なくとも部分的な除去を引き起こすエネルギー(例えば、電磁放射、音響エネルギー、熱エネルギー、機械エネルギー、等々)の供給などにより、デバイスのアクチュエータが封入材料の被覆層に対して作用する結果として引き起こされる。
【0037】
[0037]別の例においては、封入材料は、アクチュエータにより発生した電磁放射に反応して光化学反応を被ることによって、下層の無機半導体構成要素又は金属導体構成要素を露出させる、感光性材料であってもよい。アクチュエータは、例えば電磁放射源であってもよく、アクチュエータは、封入材料と光学通信状態におかれる。
【0038】
[0038]さらに別の例においては、封入材料は、アクチュエータにより発生した熱に反応して相変化又は化学的変化を被ることによって、下層の無機半導体構成要素又は金属導体構成要素を露出させる、感熱性材料である。例えば、アクチュエータは、電磁放射の吸収に反応する抵抗ヒータ又は受動ヒータなどの、熱を供給するために封入材料と熱的接触状態におかれたヒータであってもよい。本発明は、封入材料を含む被覆層中に埋設されたヒータを備えるデバイスを備え、このヒータは、例えばユーザにより開始されるトリガ信号に応答して熱エネルギーを供給することにより、封入材料の少なくとも部分的な除去を引き起こすことによって、選択的に変化可能な材料を含む下層の無機半導体構成要素及び/又は金属導体構成要素を露出させるように構成される。
【0039】
[0039]いくつかの実施形態においては、アクチュエータは、対電極及び電解質を備え、電解質は、電極と、及び1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素と、接触状態におかれ、ユーザにより開始される外部トリガ信号は、対電極に供給されることにより、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成の溶解を結果としてもたらす電圧又はRFエネルギーである。一実施形態においては、例えば、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素は、電気化学電池の電極を備え、電解質と接触状態にある。
【0040】
[0040]いくつかの実施形態においては、デバイスが、ユーザにより開始される外部トリガ信号を受信すると、アクチュエータが、電子回路の開閉、熱の発生、電流の抵抗、電磁放射の生成、音響エネルギーの生成、及び化学剤若しくは生物剤の分散からなる群より選択される動作を実施する。
【0041】
[0041]アクチュエータが、電流に抵抗する場合には、デバイスの少なくとも一部分の温度が、少なくとも10℃だけ上昇することにより、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の上に設けられた封入材料の熱分解が開始され、それにより1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分が内部刺激又は外部刺激に対してさらされてもよい。
【0042】
[0042]アクチュエータが、電磁放射を生成する場合には、この電磁放射により、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の上に設けられた封入材料の光化学分解が開始されることによって、内部刺激又は外部刺激に対して1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分がさらされる。
【0043】
[0043]アクチュエータが、化学剤を分散させる場合には、化学剤は、例えば、水、生理食塩水、酸、塩基、及び酵素からなる群より選択されてもよく、アクチュエータが、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の上に設けられた封入材料に対してこの化学剤を送達することにより、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の上に設けられた封入材料の化学分解又は酵素分解が開始され、それにより内部刺激又は外部刺激に対して1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分がさらされる。本明細書において使用される際に、化学剤は、例えばデバイスの半導体構成要素、金属導体構成要素、誘電体構成要素、基板、及び/又は封入材料の少なくとも部分的な変化を引き起こし得るなど、材料の化学的変化及び物理的変化を開始させ得る化学化合物又は化合物の混合物(例えば溶液)を広く一般的に指す。
【0044】
[0044]アクチュエータが、生物剤を分散させる場合には、生物剤は、例えば、タンパク質、変性タンパク質、ペプチド、変性ペプチド、オリゴヌクレオチド、及びヌクレオチドからなる群より選択されてもよく、アクチュエータが、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の上に設けられた封入材料に対してこの生物剤を送達することにより、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の上に設けられた封入材料の化学分解又は酵素分解が開始され、それにより内部刺激又は外部刺激に対して1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分がさらされる。本明細書において使用される際に、生物剤は、例えばデバイスの半導体構成要素、金属導体構成要素、誘電体構成要素、基板、及び/又は封入材料の少なくとも部分的な変化を引き起こし得るなど、材料の化学的変化及び物理的変化を開始させ得る生体分子又は生体分子の混合物を広く一般的に指す。
【0045】
[0045]一実施形態においては、プログラム可能な変化は、第1の動作条件から第2の非動作条件へと遷移電子デバイスの機能を変化させる。代替的な一実施形態においては、プログラム可能な変化は、第1の機能性に対応する第1の条件から第1の機能性とは異なる第2の機能性に対応する第2の条件へと遷移電子デバイスの機能を変化させる。この機能性は、例えば電子的機能性であってもよい。いずれの実施形態においても、プログラム可能な変化は、2つ以上の無機半導体デバイス構成要素又は金属導体構成要素が相互に電気的に接触状態にあることにより特徴付けられる第1の条件から、2つ以上の無機半導体デバイス構成要素又は金属導体構成要素が相互に電気的に接触状態にないことにより特徴付けられる第2の条件への変化をもたらしてもよい。いくつかの実施形態においては、プログラム可能な変化は、遷移デバイスの構成要素を物理的に及び/又は電子的に分離させる又は離隔させることにより、第1の条件から第2の条件への遷移デバイスの機能の変化を結果的にもたらす。
【0046】
[0046]また、本発明における分解性の又は変化可能な材料の組込みは、遷移デバイス及びその構成要素の除去、分解、及び/又は消去を助長するように実施されてもよい。一実施形態においては、本発明のデバイスは、基板が少なくとも部分的に分解又は変化すると、デバイスが被検者又は環境により効率的に処理及び消去される破片へと分解されるような、組成、ジオメトリ、及び/又は物理的寸法を有する。一実施形態においては、例えば、デバイスは、基板が少なくとも部分的に分解又は変化すると、デバイスが、被検者又は環境によるデバイスの処理及び消去を助長するように、100ミクロン未満の、任意には10ミクロン未満の、及び任意には1ミクロン未満の横寸法及び厚さ寸法を有する破片へと分解されるように、構成される。
【0047】
[0047]プログラム可能な変化は、事前設定されるプログラム可能な変化又はリアルタイム誘発されるプログラム可能な変化であってもよい。例えば、事前設定されるプログラム可能な変化は、デバイスのタイマーにプログラムされた経過時間又は現在時間において引き起こされ得る。指定時間にて、変化プロセスを開始させるユーザにより開始される外部トリガ信号が、生成されてもよい。リアルタイム変化は、例えば外部ソースにより印加されるエネルギーにより、又は外部ソースにより送信されデバイスにより受信される信号により、誘発されてもよい。外部ソースからの信号の受信時に、アクチュエータは、変化プロセスを開始させてもよい。
【0048】
[0048]一実施形態においては、プログラム可能な変化は、少なくとも1つの無機デバイス構成要素、少なくとも1つの金属導体構成要素、又はそれらの両方の、完全な溶解、分解、除去、又は変化を含んでもよい。例えば、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素のプログラム可能な変化は、再吸収、生体内吸収、(化学又は酵素)加水分解、崩壊、脱重合、溶解、昇華、溶融、エッチング、光分解、腐食、及びアノード溶解からなる群より選択されるプロセスにより引き起こされる。一実施形態においては、プログラム可能な変化は、遷移電子デバイスの1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは金属導体構成要素を電子的に分離させることにより、結果的に第1の条件から第2の条件への遷移電子デバイスの機能の変化をもたらす。例えば、遷移電子デバイスの機能は、(i)NORゲートからNANDゲートへと、(ii)インバータから分離されたトランジスタへと、(iii)抵抗器からダイオードへと、(iv)NANDゲートからインバータへと、(v)NORゲートから分離されたトランジスタへと、又は(vi)NANDゲートから分離されたトランジスタへと変化されてもよい。
【0049】
[0049]遷移電子デバイスは、受動電子デバイス又は能動電子デバイスであってもよい。例えば、受動遷移電子デバイスは、通信システム、光デバイス、センサ、光電子デバイス、生体医療デバイス、温度センサ、光検出器、光起電デバイス、ひずみ計、撮像システム、無線送信機、アンテナ、ナノ電気化学システム、又はマイクロ電気化学システムであってもよい。ある特定の実施形態においては、受動遷移電子デバイスは、温度、歪み、圧力、電位、水和状態、入射電磁放射、又は化学組成を検出するためのセンサである。ある特定の実施形態においては、受動遷移電子デバイスは、水との接触時に完全に溶解可能である通信システムである。ある特定の実施形態においては、受動遷移電子デバイスは、無線通信機又はアンテナである。ある特定の実施形態においては、受動遷移電子デバイスは、組織取付け型生体医療デバイスである。例示的な遷移電子デバイスには、トランジスタ、ダイオード、CMOSデバイス、MOSFETデバイス、フォトダイオード、発光ダイオード、相補型論理回路、光センサ、温度センサ、化学センサ、機械センサ、電気センサ、磁気センサ、電池、燃料電池、無線通信機、及び熱電エネルギーハーベスタ又は圧電エネルギーハーベスタが含まれるが、それらに限定されない。
【0050】
[0050]一実施形態においては、受動遷移電子デバイス又は能動遷移電子デバイスは、1000ミクロン以下の、又は任意には100ミクロン以下の、又は任意には10ミクロン以下の平均厚さを有する。
【0051】
[0051]有用な無機半導体構成要素には、可撓性半導体構造、伸縮性半導体構造、及び/又は形状変化を受け得ることにより環境の表面に対して形状適合する半導体構造が含まれるが、それらに限定されない。いくつかの実施形態においては、遷移電子デバイスは、複数の無機半導体構成要素を備えてもよい。一実施形態においては、無機半導体構成要素は、トランジスタ、トランジスタチャネル、ダイオード、p−n接合部、フォトダイオード、発光ダイオード、レーザ、電極、集積電子デバイス、集積回路、アンテナ、インダクタ、抵抗器、半導体ベースセンサ、MESFET、MOSFET、或いはこれらの組合せ及び/又はこれらのアレイなどの半導体デバイスを備える。
【0052】
[0052]いくつかの実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素は、ナノ構造材料又はミクロ構造材料を独立に含む。一実施形態においては、例えば、無機半導体構成要素は、マイクロリボン若しくはナノリボン、マイクロ膜若しくはナノ膜、マイクロワイヤ若しくはナノワイヤ、又はマイクロ多孔質材料若しくはナノ多孔質材料などの、ミクロ構造材料又はナノ構造材料を含む。本明細書において使用される際に、「ミクロ構造の」という用語は、1ミクロン〜1000ミクロンの範囲から選択される少なくとも1つの物理的寸法を有する構造を指し、「ナノ構造の」という用語は、10ナノメートル〜1000ナノメートルの範囲から選択される少なくとも1つの物理的寸法を有する構造を指す。一実施形態においては、本発明は、任意には規則網状に設けられた、1μm〜1000μmの範囲から選択される断面寸法を有する複数の孔を有するマイクロ孔質材料を含む、ナノ構造の無機半導体構成要素、金属構成要素、又は誘電体構成要素を備える。一実施形態においては、本発明は、任意には規則網状に設けられた、1nm〜1000nmの範囲から選択される断面寸法を有する複数の孔を有するナノ孔質材料を含む、ナノ構造の無機半導体構成要素、金属構成要素、又は誘電体構成要素を備える。
【0053】
[0053]デバイスの物理的寸法及び形状、並びにその構成要素は、特に所望の遷移プロファイルの再選択に関して重要なパラメータとなる。薄い無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素(例えば、100ミクロン以下の厚さ、任意には10ミクロン以下の厚さ、任意には1ミクロン以下の厚さ、任意には500ナノメートル以下の厚さ、及び任意には100ナノメートル以下の厚さなど)の使用は、所与のデバイス用途に対して事前選択された遷移を与えることにとって、及び/又は可撓性の若しくは他の態様で変形可能なデバイスなどの有用な機械特性を実現することにとって、有利となる。いくつかの実施形態においては、無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素は、例えば分子エピタキシ、原子層堆積、物理気相成長、化学気相成長、又は当技術において公知の他の方法により堆積又は成長され得る、1つ又は複数の薄膜構造を独立に備える。いくつかの実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素は、生体適合性材料、生体内吸収性材料、生体不活性材料、又は生態学的適合性材料を独立に含む。いくつかの実施形態においては、電子デバイスの無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素の中の少なくともいくつか及び任意には全てが、100ミクロン以下の厚さを有し、いくつかの用途については10ミクロン以下の厚さを有し、いくつかの用途については1ミクロン以下の厚さを有し、いくつかの用途については500ナノメートル以下の厚さを有し、いくつかの用途については100ナノメートル以下の厚さを有し、いくつかの用途については20ナノメートル以下の厚さを有する。いくつかの実施形態においては、デバイスの無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素の中の少なくともいくつか及び任意には全てが、10nm〜100μmから選択される、任意にはいくつかの用途については50nm〜10μmの範囲から選択される、及び任意にはいくつかの用途については100nm〜1000nmの範囲から選択される、厚さを有する。一実施形態においては、例えば、本発明のデバイスは、10nm〜1000nmの、任意にはいくつかの用途については10nm〜100nmの、及び任意にはいくつかの用途については10nm〜30nmの範囲から選択される厚さをそれぞれが独立に有する、1つ又は複数の無機半導体構成要素を備える。いくつかの実施形態においては、デバイスの無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素の中の少なくともいくつか及び任意には全てが、10000μm以下の横方向の物理的寸法を(例えば、長さ、幅、直径等々)を独立に有し、いくつかの用途については1000μm以下の横方向の物理的寸法を有し、いくつかの用途については100μm以下の横方向の物理的寸法を有し、いくつかの用途については1μm以下の横方向の物理的寸法を有する。いくつかの実施形態においては、デバイスの無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素の中の少なくともいくつか及び任意には全てが、10nm〜10cmの範囲から選択される、任意にはいくつかの用途については100nm〜10000μmの範囲から選択される、任意にはいくつかの用途については500nm〜1000μmの範囲から選択される、任意にはいくつかの用途については500nm〜100μmの範囲から選択される、及び任意にはいくつかの用途については500nm〜10μmの範囲から選択される、横方向の物理的寸法を独立に有する。
【0054】
[0054]遷移デバイスの他の構成要素と同様に、無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素の物理特性(例えば、ヤング率、正味曲げ剛性、靱性、導電性、抵抗等々)は、デバイスの性能及び遷移に対して影響を及ぼす。いくつかの実施形態においては、例えば、デバイスの無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素の中の少なくとも一部分及び任意には全てが、10GPa以下の、任意にはいくつかの用途については100MPa以下の、任意にはいくつかの用途については10MPa以下のヤング率を独立に有する。いくつかの実施形態においては、例えば、デバイスの無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素の中の少なくとも一部分及び任意には全てが、0.5MPa〜10GPaの範囲から選択される、任意にはいくつかの用途については0.5MPa〜100MPaの範囲から選択される、及び任意にはいくつかの用途については0.5MPa〜10MPaの範囲から選択されるヤング率を有する。いくつかの実施形態においては、デバイスの無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素の中の少なくとも一部分及び任意には全てが、1×10GPaμm以下の、任意にはいくつかの用途については5×10GPaμm以下の、及び任意にはいくつかの用途については1×10GPaμm以下の正味曲げ剛性を有する。いくつかの実施形態においては、デバイスの無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素の中の少なくとも一部分及び任意には全てが、0.1×10GPaμm〜1×10GPaμmの、及び任意にはいくつかの用途については0.1×10GPaμm〜5×10GPaμmの間の範囲から選択される正味曲げ剛性を有する。
【0055】
[0055]無機半導体構成要素用に有用な材料には、純粋な単結晶半導体材料及びドープされた単結晶半導体材料を含む単結晶半導体材料などの、高品質半導体材料が含まれる。一実施形態においては、無機半導体構成要素の全てが、例えば高温ファウンドリ処理から得られた単結晶シリコン及び/又はドープされた単結晶シリコンなどの、単結晶半導体材料及び/又は単結晶ドープ半導体材料を含む。遷移デバイスに単結晶半導体材料を組み込むことは、非常に良好な電子特性を示すデバイスの実現にとって特に有利となる。一実施形態においては、半導体構成要素は、Si、Ge、Se、ダイヤモンド、フラーレン、SiC、SiGe、SiO、SiO、SiN、AlSb、AlAs、AlIn、AlN、AlP、AlS、BN、BP、BAs、As、GaSb、GaAs、GaN、GaP、GaSe、InSb、InAs、InN、InP、CsSe、CdS、CdSe、CdTe、Cd、CdAs、CdSb、ZnO、ZnSe、ZnS、ZnTe、Zn、ZnAs、ZnSb、ZnSiP、CuCl、PbS、PbSe、PbTe、FeO、FeS、NiO、EuO、EuS、PtSi、TlBr、CrBr、SnS、SnTe、PbI、MoS、GaSe、CuO、CuO、HgS、HgSe、HgTe、HgI、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、SrS、SrTe、BaS、BaSe、BaTe、SnO、TiO、TiO、Bi、Bi、BiTe、BiI、UO、UO、AgGaS、PbMnTe、BaTiO、SrTiO、LiNbO、LaCuO、La0.7Ca0.3MnO3、CdZnTe、CdMnTe、CuInSe、銅インジウムガリウムセレナイド(CIGS)、HgCdTe、HgZnTe、HgZnSe、PbSnTe、TlSnTe、TlGeTe、AlGaAs、AlGaN、AlGaP、AlInAs、AlInSb、AlInP、AlInAsP、AlGaAsN、GaAsP、GaAsN、GaMnAs、GaAsSbN、GaInAs、GaInP、AlGaAsSb、AlGaAsP、AlGaInP、GaInAsP、InGaAs、InGaP、InGaN、InAsSb、InGaSb、InMnAs、InGaAsP、InGaAsN、InAlAsN、GaInNAsSb、GaInAsSbP、及びこれらの任意の組合せからなる群より選択される材料を含む。いくつかの実施形態においては、無機半導体構成要素は、Si、SiC、SiGe、SiO、SiO、SiN、及びこれらの任意の組合せからなる群より選択される材料を含む。いくつかの実施形態においては、無機半導体構成要素は、単結晶シリコン、多孔質シリコン、及び/又は多結晶シリコンを独立に含む。いくつかの実施形態においては、無機半導体構成要素は、多結晶半導体材料、単結晶半導体材料、又はドープされた多結晶半導体材料若しくはドープされた単結晶半導体材料を独立に含む。いくつかの実施形態においては、無機半導体構成要素は、変化可能な材料である。変化可能な無機半導体構成要素用に有用な材料には、多孔質シリコン、多結晶シリコン、及びこれらの任意の組合せが含まれるが、それらに限定されない。
【0056】
[0056]いくつかの実施形態においては、遷移デバイスは、電極、誘電体層、化学センサ素子若しくは生物センサ素子、pHセンサ、光センサ、光源、温度センサ、及び容量センサからなる群より選択される1つ又は複数の追加のデバイス構成要素を備えてもよい。追加のデバイス構成要素は、生体不活性材料、分解性材料、又は変化可能材料を含んでもよい。有用な生体不活性材料には、チタン、金、銀、白金、及びこれらの任意の組合せが含まれるが、それらに限定されない。有用な分解性材料又は変化可能材料には、鉄、マグネシウム、タングステン、及びこれらの任意の組合せが含まれるが、それらに限定されない。
【0057】
[0057]いくつかの実施形態においては、電子デバイスは、1つ又は複数の相互接続されたアイランド構造及びブリッジ構造を備える。例えば、アイランド構造は、遷移デバイスの1つ又は複数の半導体回路構成要素を備えてもよい。ブリッジ構造は、例えば異なるアイランド構造間になど、素子間に電気接続をもたらす、1つ又は複数の可撓性及び/又は伸縮性電気相互接続部を備えてもよい。このようにすることで、本発明の電子デバイスは、1つ又は複数のアイランド構造と、例えば伸縮性電子相互接続部などの電気相互接続部を形成する1つ又は複数の可撓性ブリッジ構造及び/又は伸縮性ブリッジ構造とを備える、複数の電気的に相互接続された無機半導体構成要素を有する伸縮性電子デバイスを備え得る。
【0058】
[0058]いくつかの実施形態においては、複数の無機半導体構成要素の少なくとも一部分が、増幅器回路、多重化回路、電流制限回路、集積回路、トランジスタ、又はトランジスタアレイの中の1つ又は複数を備える。有用な多重化回路には、分解性基板上に空間的に配置された複数の電極のそれぞれに個別にアドレス指定するように構成されたものが含まれる。さらに、遷移デバイスは、電極、誘電体層、化学センサ素子若しくは生物センサ素子、pHセンサ、光センサ、光源、温度センサ、及び容量センサからなる群より選択される1つ又は複数の追加のデバイス構成要素をさらに備えてもよい。追加のデバイス構成要素の中の少なくとも1つが、生体不活性材料又は生体内吸収性材料を含んでもよい。
【0059】
[0059]いくつかの実施形態においては、遷移デバイス又はその構成要素は、例えば、転写印刷、乾式接触転写印刷、溶液ベース印刷、ソフトリソグラフィ印刷、レプリカ成形、インプリントリソグラフィ等々により、印刷ベースプロセス又は成形ベースプロセスを介して基板上に組み立てられる。したがって、これらの実施形態のいくつかにおいては、デバイス又はその構成要素は、印刷可能半導体材料及び/又は印刷可能デバイスを備える。印刷ベース技術によるデバイス及び基板構成要素の集積は、半導体デバイス/半導体材料の独立処理及び基板用の処理が可能となるため、一部の実施形態においては有利となる。例えば、印刷ベース組立アプローチにより、いくつかの基板との間に適合性を有さない技術によって半導体デバイス/半導体材料を処理することが可能となる。いくつかの実施形態においては、例えば、半導体デバイス/半導体材料は、初めに高温処理、物理成長処理及び化学成長処理、エッチング、及び/又は水性処理(例えば現像等々)により処理され、次いでその後、印刷ベース技術により基板上に組み立てられる。このアプローチの利点は、例えば変化可能基板の生体適合性、毒性、及び/又は分解特性(例えば分解速度等々)に負の影響を及ぼすことなどによって、基板の化学特性及び/又は物理特性に負の影響を及ぼし得るように基板上の半導体デバイス/半導体材料の処理が、回避される点である。いくつかの実施形態においては、例えば、このアプローチにより、例えばエッチング液、剥離剤、又は現像液に対して変化可能基板をさらすことを伴う処理などの水性処理に対して基板をさらすことなく、デバイスの効率的な製造が可能となる。
【0060】
[0060]いくつかの実施形態においては、デバイスの複数の無機半導体構成要素の少なくとも一部分及び任意には全てが、基板に対して接合される。デバイスと基板との間の接合は、層と材料との間の共有結合及び非共有結合(例えば、ファンデルワールス力、水素結合、ロンドン分散力等々)を直接的に伴って実現されてもよい。代替的には、接合は、デバイスと基板との間に設けられた接着層の組込みにより実現されてもよい。接合に有用な接着層には、ポリマー、エラストマー(例えばPDMS)、プレポリマー、薄い金属層、シルク層、等々が含まれる。
【0061】
[0061]いくつかの実施形態においては、例えば、封入材料が、デバイスの一部分又は全てを封入することにより、局所環境に対する漏電及び/又はデバイスの電気的短絡を防止するように機能する。一実施形態においては、封入材料は、デバイスの無機半導体構成要素及び/又は金属導体構成要素の少なくとも50%を、任意にはデバイスの無機半導体構成要素及び/又は金属導体構成要素の少なくとも90%を、及び任意にはデバイスの無機半導体構成要素及び/又は金属導体構成要素の全てを封入する。一実施形態においては、封入材料は、遷移デバイスを完全に封入する。
【0062】
[0062]様々な材料が、本デバイスの分解性基板にとって有用である。一実施形態においては、基板は、選択的に除去可能な材料を含む。一実施形態においては、基板の選択的に除去可能な材料は、再吸収、生体内吸収、(化学又は酵素)加水分解、崩壊、脱重合、溶解、昇華、溶融、エッチング、及び腐食からなる群より選択されるプロセスによる除去を被る。一実施形態においては、基板は、生体適合性材料、生体内吸収性材料、又は生態学的適合性材料を含む。基板にとって有用な材料には、例えば、バイオポリマー(例えば、タンパク質、ペプチド、炭水化物、ポリヌクレオチド等々)、合成ポリマー、タンパク質、多糖、シルク、ポリ(グリセロール−セバシン酸)(PGS)、ポリジオキサノン、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポロビニルアルコール(PVA)、ゼラチン、コラーゲン、キトサン、フィブロイン、ヒアルロン酸、プロテアーゼ粒子、フルオレシン、ローズベンガル、ローダミン、リフレクチン、バクテリオロドプシン、ヘモグロビン、ポルフィリン、及びこれらの任意の組合せなどが含まれる。生体内吸収性基板にとって有用なシルク材料には、例えば、カイコフィブロイン、変性カイコフィブロイン、クモシルク、昆虫シルク、組み換えシルク、及びこれらの任意の組合せが含まれる。本明細書において使用される際に、変性カイコフィブロインは、カイコフィブロインの化学的変性により得られるポリマー組成を指す。
【0063】
[0063]いくつかの実施形態においては、基板及び/又は封入材料は、少なくとも部分的に結晶状態にあり得るシルクを含む。例えば、シルクは、55%未満の、又は0〜55%の範囲から選択される結晶度を有してもよい。一実施形態においては、基板は、シルク複合材料を含む。例えば、シルク複合材料は、複数のナノ粒子がシルク材料全体に分散したシルクを含んでもよく、これらのナノ粒子には、導体(例えば金属)、半導体材料、ナノチューブ、ナノワイヤ、ナノシェル(誘電体コアを有する金属シェル)、顔料、染料、及びこれらの組合せが含まれる。いくつかの実施形態においては、ナノ粒子は、Au、Ag、CsSe、及びCdTeからなる群より選択される材料を含む。典型的には、ナノ粒子は、1000nm以下の物理的寸法を有し、ナノ粒子は、0.1nM〜100nMの範囲から、又は0.5nM〜50nMの範囲から、又は1nM〜25nMの範囲から選択される濃度でシルク材料中に存在する。いくつかの実施形態においては、ナノ粒子は、電磁放射を吸収することにより、基板の選択的除去を誘発し得る熱を発生させる。熱分解プロセスを誘発するための電磁エネルギーの吸収は、ナノ粒子濃度及び印加される電磁エネルギーのパワーの両方により決定される。一実施形態においては、電磁放射の吸収は、プラズモン共鳴により強化される吸収である。
【0064】
[0064]いくつかの実施形態においては、遷移基板又は封入材料は、高温にさらされることにより変化されてもよい。例えば、シルクのガラス転移温度は、約178℃であり、分解は、約220℃にて開始される。
【0065】
[0065]いくつかの実施形態においては、基板又は封入材料の変化は、高濃度のいくつかの塩(例えば、リチウム塩、カルシウム塩)により基板又は封入材料を透過処理することによって、促進又は助長されてもよい。
【0066】
[0066]いくつかの実施形態においては、基板は、298Kでの無機半導体構成要素又は金属導体構成要素の加水分解速度以上の速度において、水性環境内にて加水分解を被る材料である。いくつかの実施形態においては、基板は、298Kでの無機半導体構成要素又は金属導体構成要素の加水分解速度以下の速度において、水性環境内にて加水分解を被る材料である。他の実施形態においては、基板は、273K以上の温度にて昇華を被る材料である。
【0067】
[0067]変化可能な基板の物理的寸法及び物理特性は、デバイスの機能性範囲及び種々の環境との間における適合性を支持するための重要なパラメータである。いくつかの実施形態においては、変化可能な基板は、10,000μm以下の、任意にはいくつかの実施形態においては1000μm以下の、任意にはいくつかの実施形態においては100μm以下の、任意にはいくつかの実施形態においては10μm以下の、及び任意にはいくつかの実施形態においては1μm以下の厚さを有する。薄い変化可能な基板(例えば、100ミクロン以下の、任意には10ミクロン以下の、及び任意には1ミクロン以下の)の使用は、複雑で高度に輪郭の込み入った表面を有する環境を含む多用な環境との間に形状適合接触を確立し得る、可撓性の又は他の態様で変化可能なデバイスの実現にとって有用である。いくつかの実施形態においては、変化可能な基板は、5ナノメートル〜200μmの範囲から選択される、任意にはいくつかの実施形態については10ナノメートル〜100μmの範囲から選択される、任意にはいくつかの実施形態については100ナノメートル〜10000μmの範囲から選択される、任意にはいくつかの用途については1μm〜1000μmの範囲から選択される、及び任意にはいくつかの実施形態については1μm〜10μmの範囲から選択される厚さを有する。変化可能な基板がわずかに数ナノメートルの厚さである実施形態においては、支持基板が、必要となり得るか、又は支持性が、多層堆積技術により改善され得る。いくつかの実施形態においては、変化可能な基板の組成及び物理特性(例えば、ヤング率、正味曲げ剛性、靱性等々)が、デバイス構成要素に対して十分な構造的支持をもたらす一方で、展開時に高度の形状適合接触も実現し得るように、選択される。いくつかの実施形態においては、変化可能な基板は、低弾性係数層である。代替的には、本発明は、高弾性係数層である変化可能な基板を有するデバイスを含む。いくつかの実施形態においては、例えば、変化可能な基板は、10GPa以下のヤング率を、好ましくはいくつかの用途については100MPa以下のヤング率を、任意にはいくつかの用途については10MPa以下のヤング率を有する。いくつかの実施形態においては、例えば、変化可能な基板は、0.5MPa〜10GPaの範囲から選択される、任意にはいくつかの用途については0.5MPa〜100MPaの範囲から選択される、及び任意にはいくつかの用途については0.5MPa〜10MPaの範囲から選択されるヤング率を有する。いくつかの実施形態においては、例えば、変化可能な基板は、1×10GPaμm以下の、任意にはいくつかの用途については1×10GPaμm以下の、及び任意にはいくつかの用途については1×10GPaμm以下の正味曲げ剛性を有する。いくつかの実施形態においては、例えば、変化可能な基板は、0.1×10GPaμm〜1×10GPaμmの、及び任意にはいくつかの用途については0.1×10GPaμm〜5×10GPaμmの間の範囲から選択される正味曲げ剛性を有する。
【0068】
[0068]本発明は、非晶質材料、結晶質材料、部分的非晶質材料、部分的結晶質材料、又はこれらの任意の組合せを含む変化可能な基板を含む。一実施形態においては、本発明の遷移デバイスは、少なくとも部分的に結晶質の材料を含み、変化可能な基板の結晶度は、選択される環境及びデバイス用途について有用及び/又は事前選択された変化可能速度を実現するように選択される。いくつかの実施形態においては、変化可能な基板の結晶度がより高いほど、環境と接触状態におかれた場合に変化可能速度はより低速化する。例えば、本発明は、55%以下の結晶度を、任意には30%以下の結晶度を、任意には20%以下の結晶度を、及び任意には5%以下の結晶度を有する、変化可能な基板を有する遷移デバイスを含む。例えば、本発明は、0〜55%の範囲から選択される結晶度を、任意にはいくつかの実施形態については1〜30%の範囲から選択される結晶度を、及び任意にはいくつかの実施形態については5〜20%の範囲から選択される結晶度を有する、変化可能な基板を有する遷移デバイスを含む。本明細書において使用される際に、0%結晶度は、完全に非晶質の材料を指し、所与の結晶度は、材料の合計量に対する、結晶状態で用意される材料の量に相当する。例えばシルク基板を有するいくつかの実施形態においては、結晶度は、シルク基板のβシート含有量を指す。
【0069】
[0069]いくつかの実施形態においては、デバイスは、環境と接触状態におかれた場合に、プログラム可能な、制御可能な、及び/又は選択可能な変化速度を有する変化可能な基板を備える。本発明は、意図される用途、デバイス機能性、寿命等々に基づき選択される変化速度範囲を示す、変化可能な基板を有するデバイスを含む。いくつかの実施形態においては、例えば、変化可能な基板は、適用時に迅速且つ完全な変化を実現することにより、例えばある特定の環境内においてデバイスを展開するのに有用な構造変化及び/又は形態変化が促進される、高い変化速度を示す。他の実施形態においては、例えば、変化可能な基板は、適用時に低速分解及び/又は不完全分解を実現することにより、例えばデバイスの電子構成要素の封入を実現する及び/又はデバイスを展開若しくは除去するのに有用な構造特性を実現する、低い再吸収速度を示す。
【0070】
[0070]一実施形態においては、遷移電子デバイスは、再吸収、生体内吸収、加水分解、崩壊、脱重合、溶解、エッチング、又は腐食を加速するように工学設計された材料を含む、無機半導体構成要素及び/又は金属導体構成要素を備える。この工学設計される材料は、例えば穿孔構造であってもよい。「穿孔構造」は、凹状フィーチャ、穴、チャネル、ひび、又は、構造が構造の少なくとも1つの主要平面内において一体性及び連続性を有することを妨げる他の物理的欠陥を備えてもよい。一実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素は、1つ又は複数の穿孔構造を独立に備える。例えば、1つ又は複数の穿孔構造は、10%〜80%、20%〜50%、又は30%〜40%から選択される多孔率(また空隙率)を有してもよい。一実施形態においては、穿孔構造は、20%超の、30%超の、50%超の、又は70%超の多孔率を有してもよい。「多孔率」は、一般的には、全体の体積に対する材料中の全ての孔の体積の比を表す。当技術において公知であるように、多孔率比率は、パーセンテージで表されてもよい。
【0071】
[0071]一実施形態においては、1つ又は複数の穿孔構造が、複数の凹状フィーチャ又はチャネルを有してもよい。一実施形態においては、凹状フィーチャ又はチャネルは、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の厚さ全体にわたり貫通して延在する。一実施形態においては、凹状フィーチャ又はチャネルは、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の厚さの0.1%〜100%、1%〜95%、5%〜85%、10%〜75%、又は25%〜50%にわたり延在する。一実施形態においては、凹状フィーチャ又はチャネルは、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の厚さの10nm〜10mmの範囲から選択される長さにわたって延在する。一実施形態においては、凹状フィーチャ又はチャネルは、0.1μm〜10cm、0.5μm〜5cm、1μm〜1cm、又は10μm〜0.1cmの範囲から選択される横断面寸法と、0.01μm〜10mm、0.05μm〜5mm、0.1μm〜1mm、又は10μm〜0.1mmの範囲から選択される垂直方向寸法とを有する。
【0072】
[0072]いくつかの実施形態においては、遷移電子デバイスは、ある特定の波長の放射に対してさらされた場合に分解を被りやすい材料から作製されたリザーバを備える。リザーバ内の水溶液又は他の化学薬品(複数可)は、放射の影響を受けやすい材料の分解時に、リザーバから漏出し、デバイス構成要素と相互作用することによりそれらの構成要素の分解又は変化を加速させ得る。
【0073】
[0073]内部刺激又は外部刺激は、例えば、生物学的環境の変化、温度の変化、圧力の変化、電磁放射に対する露出、化学剤との接触、電界の印加、磁界の印加、溶媒への露出、外部環境のpHの変化、外部環境の塩濃度の変化、又はアノード電圧の印加などであってもよい。
【0074】
[0074]一実施形態においては、遷移電子デバイスは、選択的に変化可能な材料を含む無線電力構成要素を備える。一実施形態においては、無線電力構成要素は、コイル、電池、燃料電池、エネルギーハーベスタ、太陽電池、又はインダクタである。エネルギーハーベスタは、熱電構成要素及び圧電構成要素から選択されてもよい。
【0075】
[0075]一実施形態においては、遷移電子デバイスは、センサ、電源、光電子デバイス、ナノ電気機械(NEM)デバイス、又はマイクロ電気機械(MEM)デバイスである。遷移電子デバイスが、センサである場合には、センサは、光強度変化、光波長変化、温度変化、化学的変化、機械的変化、電気的変化、磁気的変化、及びこれらの組合せを検出してもよい。遷移デバイスが、電源である場合には、電源は、コイル、電池、燃料電池、又はエネルギーハーベスタであってもよい。エネルギーハーベスタは、熱電構成要素又は圧電構成要素から選択されてもよい。
【0076】
[0076]一実施形態においては、無線電力構成要素は、光起電力効果、非共鳴誘導結合、近接場相互インダクタンス結合、又はこれらの組合せにより、電磁エネルギーを変換する。無線電力構成要素が、光起電力効果により動作する場合には、無線電力構成要素は、太陽電池又はソーラアレイであってもよい。無線電力構成要素が、非共鳴誘導結合により動作する場合には、無線電力構成要素は、交番磁界に応答して電流を伝達するインダクタであってもよい。給電されるデバイス構成要素は、インダクタと電気接続状態にある抵抗器であってもよい。抵抗器は、電流がインダクタを通り伝達されると、熱を発生する。無線電力構成要素が、近接場相互インダクタンス結合により動作する場合には、無線電力構成要素は、スカベンジング整流器を備える。スカベンジング整流器は、周囲交流電流(AC)信号を収集するスカベンジングアンテナを介して電波エネルギーを吸収し、周囲AC信号は、整流器により直流電流(DC)に変換される。スカベンジング整流器の入力周波数は、約2.4GHzである。スカベンジング整流器の整流済み出力は、1V〜3Vの範囲から選択される。
【0077】
[0077]一実施形態においては、デバイスは、無線通信機として動作し、遷移電子デバイスの状態を示す信号又は遷移電子デバイスの環境のパラメータを送信するための送信アンテナに対して結合された発振器をさらに備える。発振器の出力周波数は、約1GHzであってもよい。
【0078】
[0078]一実施形態においては、遷移電子デバイスが、1つ又は複数の無機半導体構成要素を備える。いくつかの実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素のそれぞれが、例えば1000nm未満の厚さを有し得るナノ膜構造を独立に備える。一実施形態においては、無機半導体構成要素のそれぞれが、Si、Ga、GaAs、ZnO、又はこれらの組合せを独立に含む。一実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素は、ZnOを含む。
【0079】
[0079]一実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素が、水性環境において298Kで10−10−1以上の、298Kで10−8−1以上の、298Kで10−5−1以上の、又は298Kで10−2−1以上の速度で、加水分解を被る半導体材料を独立に含む。
【0080】
[0080]一実施形態においては、遷移電子デバイスは、1つ又は複数の金属導体構成要素を備え、遷移電子デバイスの1つ又は複数の金属導体構成要素は、Mg、W、Fe、又はそれらの合金を含んでもよい。ある特定の実施形態においては、1つ又は複数の金属導体構成要素は、Al、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、及びZrからなる群より選択される1つ又は複数の追加材料を含むMg合金を独立に含み、この合金の1つ又は複数の追加材料は、10重量%以下の濃度を有する。別の実施形態においては、1つ又は複数の金属導体構成要素は、1つ又は複数の希土類元素を含むMg合金を独立に含み、この合金の1つ又は複数の希土類元素は、10重量%以下の濃度を有する。別の実施形態においては、遷移電子デバイスは、ZnOを含む1つ又は複数の無機半導体構成要素と、Mg、Fe、W、又はそれらの合金を含む1つ又は複数の金属導体構成要素とを備える。
【0081】
[0081]一実施形態においては、1つ又は複数の金属導体構成要素が、水性環境において298Kで10−10−1以上の、298Kで10−8−1以上の、298Kで10−5−1以上の、又は298Kで10−2−1以上の速度で、加水分解を被る半導体材料を独立に含む。
【0082】
[0082]一実施形態においては、遷移電子デバイスは、基板により支持された1つ又は複数の誘電体構成要素を備えてもよく、1つ又は複数の誘電体構成要素は、選択的に除去可能な材料を含む。一実施形態においては、1つ又は複数の誘電体構成要素の選択的に除去可能な材料は、再吸収、生体内吸収、加水分解、崩壊、脱重合、溶解、昇華、溶融、エッチング、及び腐食からなる群より選択されるプロセスにより除去を被り得る。いくつかの実施形態においては、1つ又は複数の誘電体構成要素は、生体適合性材料、生体内吸収性材料、又は生態学的適合性材料を含む。いくつかの実施形態においては、誘電体構成要素のそれぞれが、1つ又は複数の薄膜構造を備え、これらの薄膜構造は、例えば分子エピタキシ、原子層堆積、物理気相成長、化学気相成長、又は当技術において公知の他の方法により堆積又は成長され得る。典型的には、1つ又は複数の誘電体構成要素のそれぞれが、10nm〜50μmの範囲から選択される厚さを、又は100nm以下の厚さを、又は10nm以下の厚さを有する。
【0083】
[0083]一実施形態においては、1つ又は複数の誘電体構成要素は、SiO、MgO、シルク、コラーゲン、ゼラチン、PVA、及びPLGAからなる群より選択される1つ又は複数の材料を含んでもよい。ある特定の実施形態においては、遷移電子デバイスは、ZnO及びSiからなる群より選択される1つ又は複数の無機半導体構成要素と、Mg、Fe、W、又はそれらの合金からなる群より選択される1つ又は複数の金属導体構成要素と、SiO及びMgOからなる群より選択される1つ又は複数の誘電体構成要素とを備える。別の実施形態においては、遷移電子デバイスは、ZnOを含む1つ又は複数の無機半導体構成要素と、Mg、Fe、W、又はそれらの合金からなる群より選択される1つ又は複数の金属導体構成要素と、MgOを含む1つ又は複数の誘電体構成要素とを備える。一実施形態においては、1つ又は複数の誘電体構成要素が、水性環境において298Kで10−10−1以上の、298Kで10−8−1以上の、298Kで10−5−1以上の、又は298Kで10−2−1以上の速度で、加水分解を被る材料を含む。
【0084】
[0084]1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の誘電体構成要素は、マイクロ転写印刷により基板上に組み立てられてもよい。
【0085】
[0085]一実施形態においては、基板、1つ又は複数の無機半導体構成要素、及び1つ又は複数の金属導体構成要素が、選択的に除去可能な材料を独立に含む。
【0086】
[0086]一実施形態においては、遷移電子デバイスは、基板と金属導体構成要素の少なくとも一部分との間に配設された接着促進層をさらに備えてもよい。例えば、接着促進層は、酸化マグネシウム、チタン、及びそれらの組合せからなる群より選択される材料を含んでもよい。
【0087】
[0087]遷移電子デバイスは、中立機械面を有し、いくつかの実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素の少なくとも一部分及び任意には全てが、中立機械面の近位に(例えば10ミクロン以内、及び任意には1ミクロン以内)に位置決めされる。遷移可能な基板の厚さは、中立機械面の近位に1つ又は複数の無機半導体構成要素の少なくとも一部分を位置決めするように選択されてもよい。中立機械面の近位に位置決めされた無機半導体構成要素を有する実施形態は、例えば非平面(例えば、曲げ、湾曲、凹状、凸状等々の)構造に及び/又は伸張構造になされた場合のデバイスの構造的完全性を強化することなどにより、デバイスが展開時の構造の著しい変化を被る用途に対して有用となる。
【0088】
[0088]いくつかの実施形態においては、遷移デバイスが、パッケージ材料内に部分的に又は完全に封入されてもよい。一実施形態においては、パッケージ材料は、シートのエッジが共に積層される場合に、デバイスを完全に封入する、一対の架橋シルクシートを備える。例えば、これらのシートは、鋳造及び剥離により形成された2つの自立型シルクフィルムであってもよく、これらは、次いで積層によりエッジに沿って封止される。一般的には、これらのシートは、1ミクロン〜200ミクロンの、2ミクロン〜100ミクロンの、又は5ミクロン〜50ミクロンの範囲から選択される厚さを有する。ある特定の観点から、1ミクロン未満のフィルム(自立型の場合)は、いくつかの技術を利用した作製及び取扱いが困難となり得る一方で、200ミクロン超の厚さのフィルムは、剛性となり、いくつかの技術を利用した取扱い時にひび割れを被りやすくなり得る。代替的には、いくつかの実施形態においては、パッケージ材料は、1ミクロン〜1センチメートルの、任意にはいくつかの用途については5ミクロン〜2ミリメートルの、及び任意にはいくつかの用途については10ミクロン〜50ミクロンの範囲から選択される厚さを有する、事前成形された中空シルクチューブであってもよい。典型的には、パッケージ材料は、シート当たり約20μmの厚さを有する。
【0089】
[0089]一実施形態においては、封入材料が、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素を少なくとも部分的に封入し、封入材料は、下層の無機半導体構成要素又は金属導体構成要素を露出させるために少なくとも部分的に除去される選択的に変化可能な材料を含む。一実施形態においては、封入材料は、外部刺激又は内部刺激に反応して除去される。
【0090】
[0090]一実施形態においては、封入材料は、1つ又は複数の無機半導体構成要素の上に設けられた、或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の上に設けられた、被覆層である。この被覆層は、10nm〜10mm、20nm〜1mm、又は50nm〜0.1mmの範囲から選択される厚さを有する。封入材料は、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の上に直接的に設けられてもよく、又は封入材料と1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素との間の1つ又は複数の中間構造/中間層により間接的に設けられてもよい。
【0091】
[0091]一実施形態においては、封入材料は、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の事前選択された遷移プロファイルとは異なる事前選択された遷移プロファイルを有する。例えば、一実施形態においては、遷移プロファイルは、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素のものよりも少なくとも1桁大きくてもよい。
【0092】
[0092]一実施形態においては、遷移プロファイルは、1マイクロ秒〜2年、1マイクロ秒〜1年、1マイクロ秒〜6か月、1マイクロ秒〜1か月、1マイクロ秒〜1日、1マイクロ秒〜1時間、1秒〜10分の範囲から選択される時間間隔にわたり行われる封入材料の除去により、下層の無機半導体構成要素又は金属導体構成要素を露出させることによって、特徴付けられてもよい。例えば、遷移プロファイルは、1マイクロ秒〜2年、1マイクロ秒〜1年、1マイクロ秒〜6か月、1マイクロ秒〜1か月、1マイクロ秒〜1日、1マイクロ秒〜1時間、1秒〜10分の範囲から選択される時間間隔の間における、封入材料の0.01%〜100%の、0.1%〜70%の、0.5%〜50%の、1%〜20%の、又は1%〜10%の除去により、下層の無機半導体構成要素又は金属導体構成要素を露出させることによって、特徴付けられてもよい。一実施形態においては、遷移プロファイルは、0.01nm/日〜10ミクロンs−1の、0.1nm/日〜1ミクロンs−1の、又は1nm/日〜0.5ミクロンs−1の範囲から選択される速度における、封入材料の平均厚さの縮小によって特徴付けられてもよい。
【0093】
[0093]一実施形態においては、封入材料は、MgO、シルク、コラーゲン、ゼラチン、PLGA、ポリビニルアルコール(PVA)、PLA、SiO、ポリ無水物(ポリエステル)、ポリヒドロキシアルカネート(PHA)、及びポリリン酸塩からなる群より選択される材料を含む。一実施形態においては、封入材料は、シルクを含み、シルクは、少なくとも部分的に結晶状態にあってもよい。例えば、シルクは、55%未満の又は1〜55%の範囲から選択される結晶度を有してもよい。一実施形態においては、封入材料は、一対の架橋されたシルクシートを含み、一対の架橋されたシルクシートは、シートのエッジ同士が共に積層された場合に、遷移電子デバイスを完全に封入する。
【0094】
[0094]いくつかの実施形態においては、封入材料は、シルク複合材料を含む。シルク複合材料は、複数のナノ粒子が分散したシルクを含んでもよく、ナノ粒子がそれぞれ、導体材料又は半導体材料を独立に含む。例えば、ナノ粒子がそれぞれ、Au、Ag、CsSe、及びCdTeからなる群より選択される材料を独立に含んでもよい。典型的には、ナノ粒子は、1000nm以下の物理的寸法を有し、ナノ粒子は、0.1nM〜100nMの範囲から選択される濃度にてシルク中に存在する。いくつかの実施形態においては、ナノ粒子は、電磁放射を吸収することにより、封入材料の選択的除去を引き起こし得る熱を発生させる。例えば、電磁放射の吸収は、プラズモン共鳴により強化される吸収であってもよい。
【0095】
[0095]いくつかの実施形態においては、封入材料は、水性環境において298Kで10−10−1以上の、298Kで10−8−1以上の、298Kで10−5−1以上の、又は298Kで10−2−1以上の速度で、加水分解を被る材料である。他の実施形態においては、封入材料は、273K以上の温度にて昇華を被る材料である。例えば、昇華性封入材料は、CO、I、ナフタレン、塩化アンモニウム、塩化鉄、塩化アルミニウム、メラミン、ニッケロセン、ショウノウ、及びカフェインからなる群より選択される材料であってもよい。
【0096】
[0096]いくつかの実施形態においては、封入材料は、非昇華性材料中に添加された複数の昇華性繊維を備える複合材料であり、昇華性繊維の昇華により、封入材料の選択的除去が結果的に得られる。複合材料は、例えば、溶液成形材料、電界紡糸材料、又は回転成形材料であってもよい。
【0097】
[0097]選択的に除去可能な材料の厚さがゼロに到達する時間は、
【数1】
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により求められる。ここで、tは、臨界時間であり、ρは、材料の質量密度であり、M(HO)は、水のモル質量であり、M(m)は、材料のモル質量であり、hは、材料の初期厚さであり、Dは、水の拡散率であり、kは、溶解反応についての反応定数であり、wは、水の初期濃度であり、ここで、kは、10〜10−10−1の範囲から、10〜10−7−1の範囲から、10〜10−4−1の範囲から、又は10〜10−2−1の範囲から選択された値を有する。
【0098】
[0098]一実施形態においては、遷移デバイスの物理特性(例えば、ヤング率、正味曲げ剛性、靱性等々)は、デバイスによる自己支持のための剛性を与えると共に、同時に環境との高い形状適合接触度の実現を可能にする。一実施形態においては、基板、1つ又は複数の無機半導体構成要素を有するデバイス、及び1つ又は複数の金属導体構成要素は、1×10GPaμm以下の遷移デバイスの正味曲げ剛性、又は0.1×10GPaμm〜1×10GPaμmの、任意には1×10GPaμm〜1×10GPaμmの範囲から選択される正味曲げ剛性を実現する。いくつかの実施形態においては、基板、無機半導体構成要素、及び1つ又は複数の金属導体構成要素のそれぞれが、変化可能な材料を独立に含む。
【0099】
[0099]一実施形態においては、遷移デバイス及び/又はその構成要素は、可視電磁放射及び/又は赤外電磁放射に対して少なくとも部分的な光透過性である。一実施形態においては、例えば、遷移デバイス、基板、無機半導体構成要素、及び/又は金属導体構成要素は、70%以上の及びいくつかの用途については90%以上の、電磁スペクトルの可視領域内の光に対するパーセンテージ透過率を示す。少なくとも部分的に光透過性のデバイスは、適用時及び/又は使用時のデバイスの可視化及び/又は撮像にとって有用である。さらに、少なくとも部分的に光透過性である本発明のデバイスは、デバイス内への及び/又はデバイス外への電磁放射の結合にとって有用である。本発明は、例えば、環境を照明する又は光感知を行うためのLED又はレーザアレイ構成要素を有するデバイスなどを備え、このデバイスは、デバイス構成要素から基板などのデバイスの他の構成要素を経由した光の伝達が可能である。
【0100】
[00100]in vivo生物学的環境などのいくつかの生物学的環境においては、基板の分解は、例えばプロテアーゼ媒介分解などによる酵素分解により発生する。さらに、分解は、いくつかの実施形態においては、組織及び/又は体液との界面においてなど、分解酵素が存在する生物学的環境に対してさらされる生体内吸収性基板の表面から発生する。したがって、分解性基板のいくつかのパラメータは、分解速度を効果的に制御するために選択されてもよい。一実施形態においては、分解性の基板の化学組成、物理状態、及び/又は厚さは、分解速度を制御するために選択される。一実施形態においては、例えば、分解性基板は、選択された生物学的環境にとって有用な分解速度を示すバイオポリマーを含む。
【0101】
[00101]いくつかの特定の実施形態においては、本発明の遷移デバイスが、基板構成要素を備えない。一実施形態においては、例えば、本発明の遷移デバイスは、デバイスが基板を有さない遷移デバイスへと遷移するように、展開時及び/又は動作時に選択的に除去される基板構成要素を、はじめは備える。この態様の一実施形態は、生体医療用途向けの遷移デバイスを含み、in vivoでの組織又は細胞との接触などの、生物学的環境との接触により、生体内吸収による基板の喪失が結果的に生じる。
【0102】
[00102]いくつかの態様のデバイスは、感知、作動、撮像、及び/又は局所的生物学的環境に対する治療剤の送達を含む、in vivo生体医療用途にとって一般的に有用である。一実施形態においては、例えば、本発明のデバイスは、生物学的環境における標的組織の電気生理学的測定の実施にとって、又は生物学的環境における標的組織の電気生理学的作動の実施にとって、有用である。ここで、生物学的環境は、in vivo生物学的環境であってもよく、標的組織は、心組織、脳組織、筋組織、神経組織、上皮組織、及び脈管組織から選択されてもよいが、それらに限定されない。
【0103】
[00103]基板のジオメトリ及び/又は形態構造は、本デバイスの機能的能力の確立にとって重要な他の特徴である。一実施形態においては、基板は、ほぼ均一な厚さ(例えば層の平均厚さの10%以内の厚さ)を有する連続層である。代替的には、本発明は、不連続層及び/又は非均一厚さプロファイルを有する層を備える、基板を有するデバイスを含む。本発明は、例えばデバイス構成要素(例えば、半導体、金属導体構成要素、誘電体等々)の部分的な若しくは完全な封入及び/又は電子的分離などのために、追加の基板及び/又は層を有する遷移デバイスを含む。
【0104】
[00104]金属導体構成要素の物理的寸法、組成、及びジオメトリは、本発明の電子デバイスの重要なパラメータである。一実施形態においては、金属導体構成要素は、例えば薄い(例えば厚さ<100ミクロン)の金属膜などの金属膜である。薄い金属導体構成要素(例えば、100ミクロン以下の、任意には10ミクロン以下の、及び任意には1ミクロン以下の厚さ)の使用は、可撓性の又は他の態様で変化可能なデバイスの実現にとって有用である。いくつかの実施形態においては、1つ又は複数の金属導体構成要素が、1つ又は複数の薄膜構造を備え、これらの薄膜構造は、例えば分子エピタキシ、原子層堆積、物理気相成長、化学気相成長、又は当技術において公知の他の方法により堆積又は成長され得る。いくつかの実施形態においては、金属導体構成要素は、生体適合性材料、生体内吸収性材料、又は生態学的適合性材料を含む。一実施形態においては、金属導体構成要素の少なくとも一部分及び任意には全てが、チタン、金、銀、白金、及びこれらの組合せなどの生体適合性金属を含む。一実施形態においては、金属導体構成要素の少なくとも一部分及び任意には全てが、鉄、マグネシウム、タングステン、及びこれらの任意の組合せなどの変化可能な金属を含む。一実施形態においては、金属導体構成要素のそれぞれが、10ミクロン以下の厚さを有し、任意には、金属導体構成要素のそれぞれが、1ミクロン以下の厚さを有し、任意には、金属導体構成要素のそれぞれが、500ナノメートル以下の厚さを有し、任意には、金属導体構成要素のそれぞれが、100nm以下の厚さを有し、任意には、金属導体構成要素のそれぞれが、20nm以下の厚さを有する。一実施形態においては、金属導体構成要素のそれぞれが、10ナノメートル〜100ミクロンの範囲から選択される厚さを、及び100ナノメートル〜1ミクロンの範囲から選択される厚さを、及び任意には100ナノメートル〜500ナノメートルの範囲から選択される厚さを有する。一実施形態においては、金属導体構成要素のそれぞれが、10000ミクロン以下の横方向寸法を、任意には1000ミクロン以下の横方向寸法を、任意には100ミクロン以下の横方向寸法を、及び任意には10ミクロン以下の横方向寸法を有する。一実施形態においては、アレイ状の金属導体構成要素は、10ミクロン以上の距離だけ、及び任意には100ミクロン超の距離だけ、隣接する金属導体構成要素から離間される。一実施形態においては、隣接し合う金属導体構成要素同士は、10ミクロン〜10ミリメートルの範囲、任意には10ミクロン〜1000ミクロンの範囲、及び任意には10ミクロン〜100ミクロンの範囲から選択される距離だけ、相互に離間される。
【0105】
[00105]基板の分解は、所与の環境における遷移デバイスの(例えば、表面、部分、及び/又はそれらの構成要素)展開にとって、又は他の態様による位置決め、操作、及び接触にとって、有用である。いくつかの実施形態においては、例えば、遷移デバイスは、基板の分解又は変化を伴うプロセスにより、環境と形状適合接触状態におかれ、例えば、分解プロセスにより、遷移デバイスは、環境と接触(例えば、物理的、電気的、熱的等々)状態におかれ、任意には、分解プロセスにより、遷移デバイスに対する構造変化及び/又は形態変化が引き起こされて、これが、環境に対するデバイスの接触を支援する。いくつかの実施形態においては、デバイスは、基板の完全な分解又は変化を伴うプロセスにより、環境内において展開されるか、或いは他の態様で環境との間で位置決め、操作、及び/又は接触されることによって、例えば、遷移デバイスは、環境との間において物理的接触状態、電気的接触状態、又は光学通信状態におかれる。したがって、この態様のいくつかの実施形態においては、分解性の又は変化可能な層は、展開時に犠牲層として機能することにより、環境との遷移デバイスの接触を容易化する。代替的には、他の実施形態においては、デバイスは、基板の部分的ではあるが完全ではない分解又は変化を伴うプロセスにより、環境内において展開されるか、或いは他の態様で環境との間で位置決め、操作、及び/又は接触されることによって、例えば、遷移デバイスは、環境との間において物理的接触状態、電気的接触状態、又は光学通信状態におかれる。したがって、この態様のいくつかの実施形態においては、分解性の又は変化可能な層は、展開時に部分的犠牲層として機能するが、使用時にはデバイスの構造的構成要素及び/又は機能的構成要素として留まる。いくつかの実施形態においては、例えば、基板の部分的な又は完全な分解又は変化により、遷移デバイスの物理的寸法、形状適合性、形態、及び/又は形状を選択的に調節及び/又は操作することによって、環境との間における形状適合接触の確立を助長する手段が実現される。いくつかの実施形態においては、基板の部分的な又は完全な分解又は変化により、遷移デバイスの化学組成を選択的に調節することによって、望ましくない免疫反応及び/又は炎症を抑制するようになど、適合的に環境との間の形状適合接触を確立する手段が実現される。
【0106】
[00106]本明細書において開示される、遷移電子デバイスを作製及び使用する方法は、本明細書において開示される遷移電子デバイスの全ての実施形態の生成又は使用のために実装され得る。
【0107】
[00107]一態様においては、受動遷移電子デバイスを使用する方法は、受動遷移電子デバイスを用意するステップであり、受動遷移電子デバイスが、基板、及び基板により支持された、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素であり、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、選択的に変化可能な材料を独立に含み、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、外部刺激又は内部刺激に反応する事前選択された遷移プロファイルを有する、基板により支持された、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素を備え、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な変化が、外部刺激又は内部刺激に反応して、及び事前選択された時間に又は事前選択された速度で、受動遷移電子デバイスのプログラム可能な変化を実現し、プログラム可能な変化が、第1の条件から第2の条件へと受動遷移電子デバイスの機能を変化させる、ステップと、外部刺激又は内部刺激に対して受動遷移電子デバイスをさらすことにより、受動遷移電子デバイスをプログラム可能に変化させるステップとを含む。
【0108】
[00108]一態様においては、能動的に誘発される遷移電子デバイスを使用する方法は、能動的に誘発される遷移電子デバイスを用意するステップであり、能動的に誘発される遷移電子デバイスが、基板、基板により支持された、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素であり、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、選択的に変化可能な材料を独立に含み、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、外部刺激又は内部刺激に反応する事前選択された遷移プロファイルを有する、基板により支持された、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素、及びユーザにより開始される外部トリガ信号に応答し、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素に対して動作可能に接続された、アクチュエータであり、デバイスが、外部トリガ信号を受信すると、アクチュエータが、内部刺激又は外部刺激に反応して、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な遷移を直接的に又は間接的に開始させ、それにより、外部トリガ信号に応答して能動的に誘発される遷移電子デバイスのプログラム可能な変化をもたらし、プログラム可能な変化が、第1の条件から第2の条件へと能動的に誘発される遷移電子デバイスの機能を変化させる、アクチュエータを備える、ステップと、外部刺激又は内部刺激に対して能動的に誘発される遷移電子デバイスをさらすことにより、能動的に誘発される遷移電子デバイスをプログラム可能に変化させるステップとを含む。
【0109】
[00109]一態様においては、遷移電子デバイスを作製する方法は、デバイス基板を用意するステップと、デバイス基板上に、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素を設けるステップであり、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、選択的に変化可能な材料を独立に含み、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素が、外部刺激又は内部刺激に反応する事前選択された遷移プロファイルを有することにより、遷移電子デバイスをもたらす、ステップとを含み、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な変化は、外部刺激又は内部刺激に反応して、及び事前選択された時間に又は事前選択された速度で、受動遷移電子デバイスのプログラム可能な変化を実現し、プログラム可能な変化は、第1の条件から第2の条件へと受動遷移電子デバイスの機能を変化させる。
【0110】
[00110]一実施形態においては、選択的に変化可能な材料は、Mgと、Wと、Feと、10重量%以下の濃度を有するAl、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、及びZrからなる群より選択される1つ又は複数の追加材料を含むMg合金と、10重量%以下の濃度を有する1つ又は複数の希土類元素を含むMg合金とからなる群より選択される。
【0111】
[00111]一実施形態においては、選択的に変化可能な材料は、Si、Ga、GaAs、及びZnOからなる群より選択される。
【0112】
[00112]いくつかの製造プロセスにおいては、デバイス基板上に1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素を設けるステップは、製造基板上にデバイス構成要素アセンブリを作製するステップであって、デバイス構成要素アセンブリが、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、或いは1つ又は複数の金属導体構造を備える、ステップと、作製基板からデバイス基板へとデバイス構成要素アセンブリの少なくとも一部分を転写するステップとを含む。一実施形態においては、製造基板上のデバイス構成要素は、単結晶Si、単結晶Ga、又は単結晶GaAsを含む。別の実施形態においては、製造基板上のデバイス構成要素は、単結晶SiOを含む。
【0113】
[00113]一実施形態においては、遷移電子デバイスを作製する方法は、デバイス構成要素アセンブリを有するデバイス基板上に、選択的に変化可能な材料を含む1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素を設けるステップをさらに含む。例えば、一実施形態においては、デバイス構成要素アセンブリを有するデバイス基板上に、選択的に変化可能な材料を含む1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素を設けるステップは、溶液処理技術を利用して実施される。別の実施形態においては、デバイス構成要素アセンブリを有するデバイス基板上に、選択的に変化可能な材料を含む1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素を設けるステップは、電気流体力学印刷を利用して実施される。
【0114】
[00114]いくつかの実施形態においては、作製基板上にデバイス構成要素アセンブリを作製するステップは、半導体ファウンドリにおいて実施される。作製基板は、例えば、半導体ウェーハ基板、ガラスプレートタイプ基板、又はシリコン・オン・インシュレータ基板であってもよい。いくつかの実施形態においては、作製基板上にデバイス構成要素アセンブリを作製するステップは、化学気相成長、物理気相成長、エピタキシャル成長、原子層堆積、電気化学堆積、及び分子ビームエピタキシャル成長からなる群より選択される1つ又は複数の高温堆積技術を利用して実施される。作製基板上にデバイス構成要素アセンブリを作製するステップは、US FED STD 209E、ISO 14644−1、又はBS 5295のクリーンルーム規格などの認識される規格にしたがったクリーンルーム条件下において実施されてもよい。ファウンドリ処理を利用する本発明の実施形態は、有用なデバイスフォーマット及びデバイスレイアウトにおける、単結晶シリコン及び単結晶SiOなどの高品質半導体材料及び誘電体材料に対するアクセスにとって有益である。いくつかの実施形態においては、例えば、本発明の方法は、ファウンドリにおいて実施されるいくつかの処理ステップ(例えば、ある特定のデバイス設計における高品質の単結晶シリコン及び単結晶SiOのデバイス素子の作製など)と、溶液相処理などの非ファウンドリ技術を利用して実施される他の処理ステップとを伴う、複合プロセスを含む。この複合アプローチにより、非ファウンドリ技術により可能となる多様な選択的に変化可能な材料の組込みに対する自由度を伴った、ファウンドリベースの技術により生成される高品質材料に対するアクセスが梃入れされる。
【0115】
[00115]いくつかの実施形態においては、作製基板上にデバイス構成要素アセンブリを作製するステップは、1つ又は複数の高温ドープ技術及び/又は1つ又は複数の高温アニール技術を利用して実施される。いくつかの実施形態においては、作製基板上にデバイス構成要素アセンブリを作製するステップは、作製基板により支持された完全処理済み原型物又は回路素子を生成するサブステップを含む。
【0116】
[00116]いくつかの実施形態においては、作製基板上にデバイス構成要素アセンブリを作製するステップは、フォトリソグラフィ技術又はエッチング技術を利用して実施される。
【0117】
[00117]いくつかの実施形態においては、作製基板上にデバイス構成要素アセンブリを作製するステップは、1ミクロン以下の厚さをそれぞれ独立に有する作製基板上の1つ又は複数の単結晶シリコン半導体構造と、1ミクロン以下の厚さをそれぞれ独立に有する作製基板上の1つ又は複数のSiO構造と、5ミクロン以下の厚さをそれぞれ独立に有する作製基板上の1つ又は複数の金属構造とからなる群より選択される1つ又は複数の構造を生成するサブステップを含む。一実施形態では、作製基板上にデバイス構成要素アセンブリを作製するステップは、(1)例えばフォトリソグラフィ及びエッチング処理などにより、作製基板によって支持される1つ又は複数の単結晶シリコン半導体構造を横方向において画するサブステップと、(2)例えば化学成長又は物理成長などにより、作製基板上に1つ又は複数の金属構造を堆積するサブステップと、(3)1つ又は複数のSiO構造を成長するサブステップとを含む。
【0118】
[00118]一実施形態においては、遷移電子デバイスを作製する方法が、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の金属導体構造、或いは1つ又は複数の誘電体構造の少なくとも一部分を、選択的に変化可能な材料と置換するステップをさらに含む。例えば、一実施形態においては、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の金属導体構造、或いは1つ又は複数の誘電体構造の少なくとも一部分を、選択的に変化可能な材料と置換するステップは、半導体ファウンドリにおいて実施されない。
【0119】
[00119]いくつかの実施形態においては、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の金属導体構造、或いは1つ又は複数の誘電体構造の少なくとも一部分を、選択的に変化可能な材料と置換するステップは、溶液処理を利用して実施される。他の実施形態においては、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の金属導体構造、或いは1つ又は複数の誘電体構造の少なくとも一部分を、選択的に変化可能な材料と置換するステップは、電気流体力学印刷を利用して実施される。
【0120】
[00120]一実施形態においては、遷移電子デバイスを作製する方法は、1つ又は複数の金属導体構造の少なくとも一部分を1つ又は複数の選択的に変化可能な金属導体材料と置換するステップを含む。
【0121】
[00121]いくつかの実施形態においては、1つ又は複数の金属導体構造が、Mgと、Wと、Feと、10重量%以下の濃度を有するAl、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、及びZrからなる群より選択される1つ又は複数の追加材料を含むMg合金と、10重量%以下の濃度を有する1つ又は複数の希土類元素を含むMg合金とからなる群より選択される、選択的に変化可能な金属と置換される。
【0122】
[00122]一実施形態においては、遷移電子デバイスを作製する方法は、Au又はAlを含む1つ又は複数の金属導体構造の少なくとも一部分を、選択的に変化可能な材料と置換するステップを含む。
【0123】
[00123]いくつかの実施形態においては、遷移電子デバイスを作製する方法は、作製基板からデバイス構成要素アセンブリの少なくとも一部分をリリースするステップをさらに含む。例えば、作製基板からデバイス構成要素アセンブリの少なくとも一部分をリリースするステップは、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造を少なくとも部分的にアンダーカットすることにより実施されてもよい。アンダーカットは、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造の下方のエッチングにより実現されてもよい。
【0124】
[00124]一実施形態においては、作製基板は、シリコン・オン・インシュレータ基板であり、この方法は、シリコン・オン・インシュレータ基板の埋設された酸化物層を少なくとも部分的にエッチングすることにより、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造を少なくとも部分的にアンダーカットすることを含む。
【0125】
[00125]一実施形態においては、作製基板からデバイス構成要素アセンブリの少なくとも一部分をリリースするステップは、作製基板から1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造の少なくとも一部分をリフトオフする、マイクロ転写印刷により実施される。いくつかの実施形態においては、マイクロ転写印刷は、作製基板に対して1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造を接続する1つ又は複数のアンカを破壊することにより、リフトオフを実現する。
【0126】
[00126]一実施形態においては、マイクロ転写印刷は、乾式転写接触印刷である。マイクロ転写印刷技術は、形状適合転写デバイスの接触表面に、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造の少なくとも一部分を接触させるステップであって、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造の少なくとも一部分が、接触表面に対して接着される、ステップと、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造の前述の部分が接触表面に対して接着された、形状適合転写デバイスを移動させることにより、リフトオフを実現するステップとを含んでもよい。
【0127】
[00127]いくつかの実施形態においては、マイクロ転写印刷技術は、接触表面に対して接着された、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造の少なくとも一部分に、デバイス基板の受け表面を接触させるステップと、形状合致転写デバイスの接触表面と、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造とを分離させることにより、デバイス基板の受け表面に対して、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造を転写するステップとをさらに含む。いくつかの実施形態においては、形状合致転写デバイスは、エラストマースタンプである。
【0128】
[00128]いくつかの実施形態においては、遷移電子デバイスを作製する方法が、ユーザにより開始される外部トリガ信号に応答し、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素に対して動作可能に接続された、アクチュエータを用意するステップをさらに含み、デバイスが、外部トリガ信号を受信すると、アクチュエータは、内部刺激又は外部刺激に反応して、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも部分的な変化を直接的に又は間接的に開始させ、それにより、外部トリガ信号に応答して遷移電子デバイスのプログラム可能な変化がもたらされる。
【0129】
[00129]いくつかの実施形態においては、遷移電子デバイスを作製する方法が、ユーザにより開始される外部トリガ信号を受信するための受信機を用意するステップをさらに含み、この受信機は、アクチュエータに対して動作的に接続されることにより、ユーザにより開始される外部トリガ信号に応答して1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の少なくとも一部分の変化を開始させる。例えば、アクチュエータは、送信機との間において片方向通信又は双方向通信状態にあってもよく、送信機は、アクチュエータに対して動作的に接続されたデバイスの受信機に対して、ユーザにより開始される外部トリガ信号を供給する。
【0130】
[00130]いくつかの実施形態においては、遷移電子デバイスを作製する方法が、無機半導体構成要素の1つ又は複数或いは金属導体構成要素の1つ又は複数を少なくとも部分的に封入する封入材料を用意するステップをさらに含む。例えば、無機半導体構成要素の1つ又は複数或いは金属導体構成要素の1つ又は複数を少なくとも部分的に封入する封入材料を用意するステップは、溶液処理を利用して実施されるか、又は回転成形若しくはスピンコーティングを利用して実施される。
【0131】
[00131]いくつかの実施形態においては、封入材料は、選択的に除去可能な材料を含む。例示的な封入材料には、MgO、シルク、コラーゲン、ゼラチン、PLGA、ポリビニルアルコール(PVA)、PLA、SiO、ポリ無水物(ポリエステル)、ポリヒドロキシアルカネート(PHA)、及びポリリン酸塩からなる群より選択される材料を含む。一実施形態においては、封入材料は、シルクを含む。
【0132】
[00132]いくつかの実施形態においては、デバイス基板は、選択的に除去可能な材料を含む。例えば、デバイス基板は、生体適合性材料、生体内吸収性材料、又は生態学的適合性材料を含んでもよい。一実施形態においては、デバイス基板は、ポリマー、又は、シルク、コラーゲン、ゼラチン、PLGA、ポリビニルアルコール(PVA)、PLA、SiO、ポリ無水物(ポリエステル)、ポリヒドロキシアルカネート(PHA)、及びポリリン酸塩からなる群より選択される材料を含む。一実施形態においては、デバイス基板は、シルクを含む。
【0133】
[00133]いくつかの実施形態においては、遷移電子デバイスを作製する方法が、事前選択された遷移プロファイルを決定し、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の組成及び物理的寸法を選択することにより、事前選択された遷移プロファイルを実現するステップをさらに含む。
【0134】
[00134]いくつかの実施形態においては、遷移電子デバイスを作製する方法が、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素の厚さを選択することにより、事前選択された遷移プロファイルを実現するステップをさらに含む。
【0135】
[00135]いくつかの実施形態においては、1つ又は複数の無機半導体構成要素或いは1つ又は複数の金属導体構成要素のそれぞれが、選択的に変化可能な材料を個別に含む。
【0136】
[00136]本明細書において使用される際に、「分解性基板を覆って空間的に配置される」は、各素子が個々の位置に配置されるような、基板の表面エリアにわたる素子(例えばデバイス構成要素)の分布を指す。素子間の間隔は、均一又は可変であることが可能である。いくつかの実施形態においては、これらの素子は、例えば2Dアレイなどにおいてなど、均等な素子間間隔を有する規則的なアレイパターンにおいて、空間的に配置される。いくつかの実施形態においては、これらの素子は、線形において(例えば1Dアレイ)空間的に配置される。有用な空間配置には、素子の規則的な分布及び不規則的な分布が含まれる。
【0137】
[00137]いくつかの実施形態においては、遷移デバイスのジオメトリは、伸縮性、可撓性、形状適合性、及び/又は圧縮性を実現するために利用されてもよい。一実施形態においては、デバイスは、材料自体における著しい歪みを与えることなく、大きな機械変形をジオメトリ的に許容し得る構造的形状へと構成された無機半導体材料を利用してもよい。例えば、剛性デバイスアイランドを接続するブリッジが、米国特許出願第11/851,182号(米国特許出願公開第2008/0157235号)、米国特許出願第12/405,475号(米国特許出願公開第2010/059863号)、及び米国特許出願第12/398,811号(米国特許出願公開第2010/0002402号)においてさらに説明されるように、波形、バックル状、蛇行状、又は曲折状であってもよい。これらの特許文献のそれぞれが、ここに参照により本明細書に組み込まれる。
【0138】
[00138]一実施形態においては、本明細書において開示されるデバイスが、米国特許出願第11/851,182号及び/又は米国特許出願第12/405,475号及び/又は米国特許出願第12/398,811号において開示されるものなどの1つ又は複数の伸縮性構成要素を備え、それらの特許文献において開示されるプロセスの1つ又は複数により作製される。ここに参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願第11/851,182号、米国特許出願第12/405,475号、及び米国特許出願第12/398,811号。
【0139】
[00139]いかなる特定の理論にも拘束されることを望むものではないが、本明細書において開示されるデバイス及び方法に関する基本原理に対する信用又は理解の議論がここに存在する場合がある。任意の機械的な説明又は仮定に究極的な正当性がある場合でも、本発明の実施形態は、有効且つ有用となり得ると認識される。
【図面の簡単な説明】
【0140】
図1】遷移デバイスの例示的な概略図である。
図2】本発明のいくつかの実施形態の遷移デバイスを使用するための例示的なステップを示す流れ図である。
図3】重要な材料、デバイス構造、及び反応メカニズムを有する、遷移電子機器用の実例プラットフォームである。aは、全ての必須の材料と、相互接続部及び層間誘電体を有する複数の代表的なデバイス構成要素、すなわちトランジスタ、ダイオード、インダクタ、コンデンサ、及び抵抗器とを、いずれも薄いシルク基板上に備える、遷移電子プラットフォームの画像を示す図である。bは、このデバイスの概略分解図並びに右下に挿入された上面図である。全ての材料、すなわちシリコンナノ膜(Si NM、半導体)並びにマグネシウム(Mg、導体)、酸化マグネシウム(MgO、誘電体)、二酸化ケイ素(SiO、誘電体)、及びシルク(基板及びパッケージング材料)の薄膜は、それらが加水分解及び/又は水中における単純な溶解により消滅するという点において、遷移的なものである。cは、水中への完全な浸漬により引き起こされるこのタイプの物理的遷移の時系列画像を示す図である。dは、水との間における各構成材料の化学反応を示す図である。Si及びSiOについては、反応により、ケイ酸、Si(OH)が生じ、Mg及びMgOは、Mg(OH)を生じさせる。シルクは、βシート含有量(すなわち結晶化度)の増加と共に低下する速度にて直接的に溶解する。
図4】遷移電子材料、デバイス、及び対応する理論的解析の実験的研究である。aは、リン酸塩緩衝生理食塩水(PBS)中における加水分解による様々な溶解段階における単結晶シリコンナノ膜(Si NM、初期寸法:3μm×3μm×70nm)の原子間力顕微鏡(AFM)トポグラフィ画像を示す図である。bは、シリコンにおける遷移の理論モデルにおいて使用される加水分解プロセス及び拡散プロセスを示す図である。同様のモデルが、他の遷移材料に対しても適用される。cは、37℃のPBS中における種々の厚さ(35nm(黒)、70nm(青)、100nm(赤))を有するSi NMの時間依存溶解についての実験結果(記号)及び実験シミュレーション(線)を示す図である。dは、MgO層(10nm厚)の頂部上のMg(150nm厚)トレースの蛇行状トレースの溶解の光学顕微鏡画像を示す図である。eは、種々の材料及び厚さの封入層の使用によりMgの同様のトレース(300nm厚)の溶解時間を調節する能力を示す、実験結果(記号)及び実験シミュレーション(線)を示す図である。ここで、長さ正規化抵抗の測定値は、遷移時間が、MgO封入層(400nm、赤;800nm、青)及びシルク(条件i、シアン;条件ii、紫)と共に漸増することを示す。これらの単純な方式により、遷移時間は、数分から数日又はそれ以上の長さの範囲にわたって調節することが可能となる。予期される遷移期間は、短期間(数分から数日)、中期間(数日から数週間)、及び長期間(数週間から数か月又は数年)である。シルクパッケージングストラテジは、これらの時間をさらに延長させることが可能である。fは、MgO及び結晶シルクで封入されたnチャネルトランジスタによるデバイスレベルでの遷移の測定値を示す図である。この遷移は、数日間の時間依存動作と、その後の急速な分解とを伴う、2つの反応速度論を示す。封入層及びMg電極における遷移は、第1の期間及び第2の期間を規定する。このようにして、封入層の材料及びそれらの厚さにより、デバイス動作から分断された方式で、遷移時間が規定される。
図5】単純な集積回路及びセンサアレイを含む、遷移電子構成要素、回路、及びセンサの画像及び電気特性である。aは、Mg電極及びMgO誘電体層を用いて製造されたLC(インダクタ−コンデンサ)発振器(左)と、蛇行状Mg抵抗器を有するシリコンダイオード(右)との画像を示す図である。bは、最大で3GHzまでの周波数によるインダクタ(青)、コンデンサ(黒)、及びLC発振器(赤)のS21散乱パラメータの測定値(左)と、3つの異なるMg抵抗器に接続されたシリコンダイオードの電流−電圧(I−V)特性(右)とを示す図である。cは、pチャネル(左)金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)のアレイの画像と、nチャネルMOSFETから構成された論理ゲート(インバータ、右)の画像とを示す図である。各MOSFETは、Mgソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、MgOゲート誘電体、及びSi NM半導体から構成される。インバータは、図中に示す回路構成内では、相互接続部についてはMgを、及びソース電極、ドレイン電極、ゲート電極についてはAuを使用する。dは、代表的なnチャネルMOSFETのI−V特性を示す図である(左、チャネル長さ(L)及びチャネル幅(W)はそれぞれ20μm及び900μmである)。しきい値電圧、移動度、及びオン/オフ比は、それぞれ−0.2V、660cm/V・s、及び>10である。また、インバータについての伝達特性を示す図である(右、L及びWは、それぞれ、入力トランジスタについては20μm及び70μmであり、ロードトランジスタについては500μm及び40μmである)。電圧利得は、約8である。eは、Si NMレジスタに基づく歪みセンサの収集(左)、及びブロックダイオードを有するSi NMフォトダイオードのアドレス指定可能アレイの画像を示す図である。いずれの場合も、Mgは、コンタクト電極及び相互接続電極としての役割を果たし、MgOは、誘電体層としての役割を果たす。fは、サイクル負荷時の時間との関係における代表的なひずみ計の抵抗の分数変化率を示す図である(左)。曲げは、単軸方向において最大で約0.2%までの引張歪み(赤)及び圧縮歪み(青)を誘発する。また、光検出器アレイを用いて収集されたロゴの画像を示す図である(右)。挿入図は、ロゴデザインを示す。gは、非封入Mg相互接続部の選択的溶解によってこの例ではNOR動作(左)からNAND動作(右)へと、制御された遷移により機能的変化が影響を被る論理ゲートの画像を示す図である。hは、変化前(NOR、左)及び変化後(NAND、右)の回路の出力電圧特性を示す図である。V及びVは、電圧入力を表す。
図6】温熱療法用の遷移生体内吸収性デバイスのin vivo評価及び例である。aは、BALB−cマウスの皮下背側領域中に植え込まれた(左)及び縫合された(右)遷移電子機器用の実例プラットフォームの画像を示す図である。bは、3週後の植え込み部位を示す図である(左)。また、シルク膜の部分的に再吸収された領域を示す、3週後に切開された植え込み部位における組織断面を示す図である(右)。(A、皮下組織;B、シルク膜;C、筋層)cは、シルクパッケージ内への配置前及び配置後の、植え込み直後の、並びにその後数度の時間間隔をおいた、植え込まれた遷移RF材料構造の共振応答を示す図である。dは、メタマテリアルについての測定された及び算出されたQ値を示す図である。これらの結果は、遷移が、シルクパッケージ中における体液の拡散により支配されることを示唆する。eは、第1の無線コイル(70MHz、外方コイル)に対して接続された2つの抵抗器(赤い輪郭)と、第2の独立にアドレス指定可能な無線コイル(140MHz、内方コイル)に対して接続された第2の抵抗器(青い輪郭)とから構成された、温熱療法用の遷移無線デバイスを示す図である。挿入図は、内方コイル及び外方コイルの両方を同時に駆動するために2つの周波数にて動作する一次コイルと結合されたこのデバイスの熱画像を示す。fは、遷移温熱療法デバイス用の縫合された植え込み部位に隣接する一次コイルを示す図である。挿入図は、デバイスの画像を示す。gは、皮膚を通してデバイスに無線給電する際に収集された熱画像を示す図である。これらの結果は、挿入図内の拡大図において、想定された位置に高温スポット(バックグラウンドより5℃高い)を示す。
図7】シルク基板上の遷移電子機器用の曲げ実例プラットフォームの画像を示す図である。この平坦状態は、図3aに示される。
図8】3つの異なる初期厚さについて原子間力顕微鏡(AFM)を使用して評価した、PBS中における様々な溶解状態でのSi NMに対応する表面トポグラフィを示す図である。aは、70nm、bとc は、30nm、dとe は、100nm。
図9】PBS中における遷移電子材料の薄層の厚さの時間依存変化を示す図である。aは、室温でのSi NM、bは、室温でのPECVD SiO、cは、37℃でのPECVD SiO
図10】水中における溶解時の様々な材料で封入されたMgの蛇行状トレースの電流−電圧特性の変化である。aは、時間との関係におけるMgトレース(300nm)の長さ正規化抵抗変化についての実験結果(記号)及び解析結果(線)を示す図である。挿入図は、Mgトレースの画像を示す。bは、Ti/Mg(5/300nm)、cは、Ti/Mg/MgO(5/300/400nm)、dは、Ti/Mg/MgO(5/300/800nm)、eは、Ti/Mg/MgO/シルク(i)(5/300/400nm/50μm)、fは、Ti/Mg/MgO/シルク(ii)(5/300/800nm/50μm)。
図11】接着促進部としての5nmのTi層を有する、水中における遷移電子材料の時間依存溶解を示す図である。aは、MgO(150nm)、b は、Mg(300nm)。
図12】遷移速度を加速させるための手段として崩壊するように設計された遷移電子デバイスの画像及び電気特性である。aは、シリコントランジスタの6×9アレイの画像を示す図である(第1の枠)。各トランジスタは、活性チャネル領域についてSiナノリボンのアレイを使用する(第2の枠)。これらのナノリボンは、第3の枠(3分)及び第4の枠(5分)に示すように、溶解初期段階において個別の片へと崩壊する。bは、溶解前(第1の枠及び第2の枠)並びに溶解後(第3の枠及び第4の枠)のSiナノリボンを用いて製造されたシリコンダイオードの6×8アレイの画像を示す図である。cは、崩壊しつつあるトランジスタから測定した線形伝達曲線(青)及びログスケール曲線(赤)(左)と、崩壊しつつあるトランジスタの電流−電圧(I−V)曲線(中央)と、崩壊しつつあるダイオードのI−V特性(右)とを示す図である。
図13】aは、PLGAで封入された、bは、コラーゲンで封入された、水中において溶解しつつあるMgの蛇行状トレースの抵抗の長さ正規化変化を示す図である。
図14】aは、4V、5V、及び6Vのゲート電圧でのチャネル長さとの関係における幅正規化抵抗により評価した、nタイプMOSFET中のMgソース/ドレイン電極及びAuソース/ドレイン電極の比較を示す図である。bは、いずれも150nm及び300nmのそれぞれ異なる2つの厚さについての、複数のライン幅に対するMgトレース及びAuトレースの測定された抵抗を示す図である。cは、Mgソース/ドレイン電極及びAuソース/ドレイン電極を使用するMOSFETの伝達曲線(左)及びI−V特性(右)を示す図である。
図15】aは、種々のサイズを有する遷移コンデンサの画像を示す図である。2つのMg電極の重畳エリアは、30×100μm(黒)、100×100μm(赤)、150×100μm(青)、200×100μm(紫)である。bは、MgO誘電体(左)及びSiO誘電体(右)を使用した測定容量を示す図である。cは、Mgソース電極、Mgドレイン電極、Mgゲート電極、MgOゲート誘電体、及びSi NM活性層から構成された、nチャネル遷移MOSFETの画像を示す図である。dは、cに図示する代表的なMOSFETの線形伝達曲線(黒)及びログスケール伝達曲線(青)を示す図である。eは、図5cの左枠内に示すpチャネル遷移MOSFETの線形伝達曲線(黒)及びログスケール伝達曲線(青)を示す図である。チャネル長さ(L)及びチャネル幅(W)は、それぞれ20μm及び600μmである。しきい値電圧、移動度、及びオン/オフ比は、それぞれ−6V、100±10cm/V・s、及び約10である。fは、Si NMダイオードに基づく温度センサの相互接続された4×4アレイの画像を示す図である。gは、種々の温度における温度センサのI−V特性を示す図である(左)。各温度において10μAの出力電流を生成するために温度センサに対して印加される電圧。結果的に得られた較正曲線による電圧−温度勾配は、約−2.23mV/℃である(右)。hは、Mg抵抗器、Mg相互接続部、及び層間誘電体としてのMgOを使用する温度センサの4×4アレイの画像を示す図である。iは、hに示す代表的な温度センサのI−V特性を示す図である(左)。また、温度に対するMg温度センサの抵抗の測定された依存度を示す図である(右)。温度が上昇するにつれて、抵抗は約0.14Ω/℃の勾配で上昇する。
図16】aは、約3μmの厚さのSiプレート及びMg相互接続部を使用した太陽電池の画像を示す図である(左)。また、電圧との関係における代表的なデバイスで測定した電流密度及び電力を示す図である(右)。bは、印加される引張歪み(赤)及び圧縮歪み(青)との関係におけるシリコン抵抗器の抵抗の分数変化率の実験結果(記号)及び解析結果(線)を示す図である。cは、図5eの右枠内に示す代表的な画素のI−V特性を示す図である。暗(赤)及び明(青)は、光源のオン状態及びオフ状態をそれぞれ示す。dは、対象がスキャニングされ、記録画像の収集が有効解像度を改善するために組み合わされるモードにおいて動作される、遷移フォトダイオードの8×8アレイを使用して得られた様々な画像を示す図である。各挿入図は、元の対象パターンを示す。物体を含む単純な光学系構成、拡散光源、平凸レンズ、及び個別のデータ取得プログラムを使用した。レンズとソースイメージとの間の距離は、98ミリメートルであった。いくつかの場合においては、オーバースキャン処置を利用して、誤作動画素がその効果を除去した。
図17】様々なセンサの個別の画素レイアウト。aは、Siダイオード(左)及びMg抵抗器(右)に基づく温度センサ。bは、Si太陽電池。cは、Si歪みセンサ。dは、Siフォトダイオード。挿入図は、各センサの電気概略図を示す。
図18】aは、遷移カメラにより取り込まれた補正されていない正規化画像を示す図である。赤く強調された領域は、誤作動画素に対応する。それらの誤作動画素の効果は、オーバースキャニングにより除去され得る。bは、このオーバースキャニングプロセスの結果を示す図である。
図19】制御された機能変化前及び機能変化後の遷移電子回路の画像及び電気特性である。aは、計画的Mg相互接続部の溶解によるNANDゲート(左)からインバータ及びトランジスタ(右)への変化の画像を示す図である。bは、制御された機能変化前及び機能変化後の遷移電子回路の画像及び電気特性における、入力電圧を示すV及びVでのNANDゲートの電気特性と、変化後のインバータの電圧伝達特性(右)とを示す図である。cは、制御された機能変化前及び機能変化後の遷移電子回路の画像及び電気特性における、計画的Mg相互接続部の溶解によるNANDゲート(左)から分離されたトランジスタ(右)への変化の画像を示す図である。dは、制御された機能変化前及び機能変化後の遷移電子回路の画像及び電気特性における、変化後に結果的に得られるトランジスタの伝達曲線の線形プロット及びログスケールプロット(左)と、電流−電圧特性(右)とを示す図である。eは、制御された機能変化前及び機能変化後の遷移電子回路の画像及び電気特性における、計画的Mg相互接続部の溶解によるNORゲート(左)から個別のトランジスタ(右)への変化の画像を示す図である。fは、制御された機能変化前及び機能変化後の遷移電子回路の画像及び電気特性における、変化後のトランジスタのNORゲートの出力電圧特性(左)と、I−V特性とを示す図である。gは、制御された機能変化前及び機能変化後の遷移電子回路の画像及び電気特性における、Mg抵抗器の溶解によるMg抵抗器(左)からSiダイオード(右)への機能変化の画像を示す図である。hは、制御された機能変化前及び機能変化後の遷移電子回路の画像及び電気特性における、Mg抵抗器(左)及びSiダイオード(右)のI−V特性を示す図である。
図20】生体適合性の追加的な組織解析を示す図である。この例は、2週間の植え込み後のシルクデバイスに相当する。a及びbは、低拡大及び高拡大における画像の複合コレクションを示す。(A、皮下組織;B、シルク膜;C、筋層)
図21】aは、平行な2つのシリコン抵抗器と共に一体化された無線電力コイルの画像を示す図である。bは、 シリコン抵抗器のI−V特性を示す図である。cは、2つの抵抗器を有する、誘導結合により無線給電された加熱コイルの赤外線(IR)画像を示す図である。
図22】0%(左上)、18%(左下)、20%(右上)、及び25%(右下)とそれぞれ異なる入力電力を使用して68MHzの周波数にて誘導的に駆動されたヒータの赤外線画像を示す図である。
図23】aは、誘導コイルと一体化されたMg抵抗器、すなわち1−抵抗器(左)及び2−抵抗器(右)の実例を示す図である。bは、Mg抵抗器の測定されたI−V特性を示す図である。cは、異なる個数のMg抵抗器、すなわち1つの抵抗器(左)及び2つの抵抗器(右)を有するコイルのIR画像を示す図である。
図24】デバイスレベル研究のために使用される遷移デバイスのレイアウトを示す図である。aは、nチャネルMOSFET。bは、(a)における破線の白いボックスに対応する個別のnチャネルMOSFET。cは、(d)における破線の白いボックスに対応する個別のSiダイオード。dは、Siダイオード。eは、NANDゲート。fは、(e)における破線の白いボックスに対応する個別のNANDゲート。gは、(h)における破線の白いボックスに対応する個別のMg抵抗器。hは、Mg抵抗器。
図25】遷移のデバイスレベル研究用の構造である。aは、PDMSウェル及びリモートプロービングパッドを示す概略図である。bは、試験下にあるデバイスのアレイの上面写真を示す図である。
図26】デバイスレベルにおける遷移及び遷移同調性の研究である。aは、水中への浸漬後の時間との関係における、図4Fに示すデバイスに対応する遷移nチャネルMOSFETで測定した線形伝達曲線(左)及びログスケール伝達曲線(右)を示す図である。データは、初めの約4日間における特性の無視し得る変化と、その後の急速な崩壊との、2つの反応速度論を示す。MgO封入層及びシルク封入層の厚さが、第1の時間スケールを決定し、Mg電極の厚さが、第2の時間スケールを規定する。bは、シリコンダイオードの電流の時間依存変化(左)及び電流−電圧特性(右)とを示す図である。遷移挙動全体が、MOSFETの遷移挙動と同様のものとなる。挿入図は、デバイスのアレイの画像を示す。cは、同様の条件下において測定した、及び0Vの入力電圧による、論理ゲート(NAND)の出力電圧特性を示す図である。挿入図は、デバイスのアレイの画像を示す。dは、時間との関係におけるMgトレースの長さ正規化抵抗及び抵抗の分数変化率の測定値を示す図である。挿入図は、抵抗器のアレイを示す。
図27】遷移無線温熱療法デバイスによって実現される細菌抑制のin vitro試験である。aは、いずれも寒天の下方に位置し、無線電力送達用の一次コイルを有する、3つの異なる遷移デバイス、すなわち分離された蛇行状Mg抵抗器(左)、分離されたMgRF誘導コイル(中央)、並びに相互接続された抵抗器及びコイル(コイル+抵抗器、右)の画像を示す図である。bは、抵抗器(左)、コイル(中央)、及びヒータ(右)の拡大図である。cは、80MHzの周波数にて誘導的に給電されたデバイスを伴う寒天プレートの赤外線画像を示す図である。抵抗器(左)及びコイル(中央)は、想定されたような無視し得るレベルの加熱を示す。一体化されたデバイス(右)は、抵抗器の位置において約50℃のピーク温度を示す。dは、培養後の細菌の画像を示す図である。これらの結果は、抵抗器(左)及びコイル(中央)については細菌の除去が全くないことを示す。一体化されたデバイスは、抵抗器及び最高温度のコアゾーンに対応する領域における細菌の除去を示す(右)。
図28】溶解の反応速度論を捕捉するために使用される理論モデルの概略図である。aは、単一層、bは、二重層。
図29】プラズマ化学気相成長(PECVD)により堆積された、a及びbは35nm、c及びdは70nm、e及びfは100nmの各厚さのSiO膜の溶解の様々な段階において収集されたAFM画像及び線グラフを示す図である。
図30】37℃のPBS内における35nm(黒)、70nm(青)、及び100nm(赤)の各厚さを有するSi NMの時間依存溶解についての実験結果(記号)及び理論的予測値(線)を示す図である。ここに示される計算値は、時間依存反応速度定数を使用する。
図31】水溶解時の様々な時点において収集されたZnOナノロッドの走査型電子顕微鏡写真を示す図である。
図32】カーボンナノチューブのアレイ上の分子性ガラス(MG2OH)の薄膜中における選択的な熱毛管流の原子間力顕微鏡写真を示す図である。金属チューブにおける選択的ジュール加熱により、低温においてミクロン当たり数度の勾配で重畳ガラス中に熱毛管流が誘起される。
図33】誘発される遷移についての熱毛管モデルの概略図である。
図34】(左から右に)Au−NPシルク溶液における吸収スペクトル及び種々のAuNP濃度についてのバルク試料の画像と、緑色(532nm)レーザポインタにより照明された場合のガラススライド上にスピン成形されたAuNP−シルク膜(2μm厚さ)の熱画像と、対応する測定された熱グラフ(FLIR SC−600熱探知カメラにより取得されたデータ)とを示す図である。
図35】シルク中の顕微針を示す図である。挿入図は、追加的な薬物投与量を装填するためにこれらの針の中に成形されたマイクロポケットを示す。
図36】酵素(HRP)でドープされたプリントシルクの例を示す図である。TMBにさらすことにより、ペルオキシダーゼは、比色反応を被り、プリントパターンを現す。
図37】タングステン塞栓形成コイルのin vitro分解を示す図である。
図38】インプリント加工された栓塞形成コイルを有するウサギにおける血清タングステンレベルを示す図である。
図39】様々な2成分マグネシウム合金の分解時の水素放出(分解の尺度としての)を示す図である。
図40】種々のpHにおけるMg合金及びZn合金についての腐食速度の比較を示す図である。
図41】鉄(Fe)のin vitro分解試験時の分解速度及び溶液鉄濃度を示す図である。
図42】時間との関係における電解質中における鉄の累積値を示す図である。
図43】化学構造、デバイスジオメトリ、並びにPVA及びPLGAの分解試験を示す図である。
図44】ウェーハソースから導出したシリコン膜のマイクロ転写印刷の概略図(左)と、これを目的とする代表的な特化自動ツールの写真(右)とを示す図である。右下の表は、性能の仕様を示す。
図45】プラスチック基板上の散在アレイへとμTPにより組み立てられた半導体ナノ膜のアレイ(左)と、シルクの独立型8’’×11’’シートとを示す図である。
図46】(a)基板上における有角スタンプの引張方向依存接着、(b)ローラ印刷モードにおける引戻りモードの高速動作用μTPに対するその実施、及び(c)ローラ印刷モードにおける印刷モードの高速動作用μTPに対するその実施の概略図である。片面における引き戻し及び他方の面における印刷の同時の実施が可能である。
図47】ファウンドリソースのSi CMOSを吸収性電子機器用の構成要素構築ブロックへと転換させるためのプロセスフローを示す図である。
図48】μTP用に用意されたSi COMS(非吸収性)の例を示す図である。
図49】特化作製された高解像度eジェット印刷システムの重要な構成要素(左)、固体形態の代表的なもの(中央)、及び実際の画像(右)の概略図である。
図50】導電線の回路状構成を形成することが可能であること(左)及びサブミクロン解像度が可能であること(右)を示す、eジェットにより印刷された代表的なパターンを示す図である。
図51】一体化された同心リング対電極を有するeジェット印刷ノズルの概略図(左)及び静電モデリング(右)を示す図である。この構成は、印刷プロセスに対する基板の効果を排除するポテンシャルを有する。(SU8は、光パターニング可能なエポキシである)
図52】位置合わせ用のエンボス加工されたレリーフ特徴と、微細接触及び相互接続部のためのeジェットによる修正されたファウンドリベースのデバイスの送達用のμTPと、粗い特徴部用のインクジェットとを伴う、吸収性電子機器用の完全な製造フローの概略図である。感知(光学)用の構成要素及び検査用の構成要素(電気試験構造)は、これらのプロセスに対するフィードバックのための手段をもたらす。
図53】LEDに遠隔的に給電する遷移アンテナの実例を示す図である。
図54】遷移RF電力スカベンジャの概略図である。
図55】Si整流器(PINダイオード)についての概略図及び性能データを示す図である。
図56】全波整流器の例を示す図である。
図57】完全遷移RFスカベンジングシステムの例を示す図である。
図58a】Mgインダクタを示す図である。
図58b】Mgインダクタの対応する性能データを示す図である。
図59a】Mgコンデンサを示す図である。
図59b】Mgコンデンサの性能データを示す図である。
図59c】Mgコンデンサの性能データを示す図である。
図59d】Mgコンデンサの性能データを示す図である。
図59e】Mgコンデンサの性能データを示す図である。
図60a】受動遷移構成要素を有するコルピッツ発振器の例を示す図である。
図60b】受動遷移構成要素を有するコルピッツ発振器の概略図を示す図である。
図61】Si CMOSリング発振器を備える完全遷移無線通信機用の設計を示す図である。
図62】eジェット印刷によるMgのパターニングの例を示す図である。
図63】遷移電子機器を示す図である。この基板及び受動部は、水溶性であり、能動デバイスは、崩壊設計を使用する。a)能動部を一体化した後のデバイスの画像(左)、並びに受動部及び相互接続部を形成した後のデバイスの画像(右)。b)水中で溶解しつつあるシステムを示す一連の画像。
図64】無線通信実証機を示す図である。スカベンジング整流器から構成される無線通信デバイス用の回路図(左)、及び送信用発振器から構成される無線通信デバイス用の回路図(右)。下枠は、「プラスチックRF」技術においてこの回路を物理的に実現したものの写真を示す。
図65】能動「プラスチックRF」構成要素及び受動「プラスチックRF」構成要素を示す図である。左上から時計回り方向に、GaAs MESFETにおける小さな信号利得、LC発振器についての散乱パラメータ、コンデンサにおける周波数応答、及びインダクタにおける周波数応答。全てのデバイスが、サブミクロン厚さを有し、ポリイミドの薄シート上に作製される。
図66】薄いシルク基板上にSi MOSFETにより作製された生体内吸収性電子機器を示す図である。a)シリコン−オン−シルク電子機器片の水溶解。b)皮膚下に植え込まれた同様のデバイスのin vivo評価。
図67】吸収性シルク基板上の超薄型メッシュ電極アレイのin−vivo皮質脳波検査(ECoG)を示す図である。左:シルクの溶解後の脳表面上に同形的に巻き付けられたデバイスの写真。右:ネコの視覚皮質のECoG。密接な電極/組織接触により、比類のない測定忠実度が実現される。
図68】シルク膜上にパターニングされたマグネシウム電極を使用して作製された水溶性ECoGデバイスを示す図である。一連の画像は、左から右に、水によるシステムの溶解を示す。
図69】37℃での標準的な反応条件下におけるプロテアーゼXIVによるシルク膜の酵素分解を示す図である。この図の右側の温度は、結晶内容物を制御するために膜をアニールするために使用される温度(4℃、25℃、37℃、70℃、95℃)を示す。
図70】無線通信実証機を示す図である。スカベンジング整流器から構成される無線通信デバイス用の回路図(左)、及び送信用発振器から構成される無線通信デバイス用の回路図(右)。下枠は、「プラスチックRF」技術においてこの回路を物理的に実現したものの写真を示す。
図71】スカベンジング整流器を示す図である。上枠は、AC入力の半サイクル時の単段整流器回路図及びノード電圧を示す。下枠は、2段整流器と、ACからDCへの電圧変化を示す各段出力ノードにおける電圧シミュレーション結果とを示す。
図72】送信機を示す図である。上枠は、能動デバイス用の単純化されたモデルを使用してマイクロ波発振器を設計するための手順を示す。下枠は、発振器の単純化されたブラックボックス図(左)、及び高周波信号送信機の最終回路(右)を示す。
図73】能動「プラスチックRF」構成要素及び受動「プラスチックRF」構成要素を示す図である。左上から時計回り方向に、GaAs MESFETにおける小さな信号利得、LC発振器についての散乱パラメータ、コンデンサにおける周波数応答、及びインダクタにおける周波数応答。全てのデバイスが、サブミクロン厚さを有し、ポリイミドの薄シート上に作製される。
図74】無線通信実証機を示す図である。スカベンジング整流器から構成される無線通信デバイス用の回路図(左)、及び送信用発振器から構成される無線通信デバイス用の回路図(右)。下枠は、送信周波数が1GHzである送信機のシミュレーション結果を示す。
図75】抵抗/長さを示す図である。ガラス基板上の種々の膜の厚さ及び幅を有するMg試験構造電極及びAu試験構造電極から測定した抵抗/長さ(R/L)の比較。
図76】Mgベースのトランジスタを示す図である。(a)種々のゲート電圧でのチャネル長さとの関係における幅正規化ON抵抗。(b)トランジスタの伝達曲線及び電流−電圧曲線。(c)デバイスアレイの画像、及び概略断面図。
図77】水中におけるMg溶解速度を示す図である。Mgは、3時間後(1500Å)及び10時間後(3000Å)に水中で完全に溶解する。Tiのみが残る。
図78】アモルファスシルク膜の急速溶解を示す図である。0秒(左)、10秒(右)。
図79】デジタル4ビット列デコーダの回路図である。
図80】室温での昇華により消失する「消滅」ワックスの画像を示す図である。この材料の薄膜及びシートは、完全な乾燥形態の遷移を実現する電子機器用のプラットフォームとしての役割を果たす。
図81】遷移RFビーコンデバイスについての使用モードを示す図である。
図82】遷移RFビーコンの概略図である。
図83】ZnO薄膜トランジスタ及びZnOコンデンサのアレイ及び構成要素の概略図である。
図84】ZnO薄膜トランジスタ及びZnOコンデンサのアレイ及び構成要素の概略図である。
図85-1】ZnO膜特性を示すグラフ及び顕微鏡写真を示す図である。(a)ZnOの粉末X線回折グラフ及び結晶構造。(b)ZnO膜の電圧対変位曲線。
図85-2】ZnO膜特性を示すグラフ及び顕微鏡写真を示す図である。(c)ZnO膜の電子顕微鏡写真。(d)ZnO膜の時間対バイアス曲線。
図86】ZnOトランジスタの電流対電圧のグラフである。オン/オフ比>約10、Vth(しきい値電圧)約2V、移動度約1cm/V・s。
図87】(c)において概略的に示すような応力及び歪みの下におけるZnOエネルギーハーベスタについての(a)時間対電圧のグラフ及び(b)時間対電流のグラフである。P=I×V=6nW、電力密度=0.15μW/cm、歪み速度=1.5cm/秒。
図88】水中において溶解しつつあるシルク基板上のZnOトランジスタアレイ及びZnOエネルギーハーベスタアレイの時間経過を示す写真を示す図である。
図89】遷移時のZnOトランジスタ(a)の性能を示すグラフを示す図である。性能は、(b)経時的な移動度及び(c)電流対電圧として測定される。
図90】シルク基板上にMgコンタクトを有するZnOエネルギーハーベスタの電流モデルを示す図である。
図91】シルク基板上にMgコンタクトを有するZnOエネルギーハーベスタの電圧モデルを示す図である。
図92】(a)電気化学測定構成の概略図及び(b)Fe、Al、及びCuについての電流対電圧のグラフである。
図93】電気化学反応による第1の電流経路のアノード溶解により、電流が第2の電流経路に送られることによって、LEDが点灯する、回路実例の概略図である。
図94】(a)アノード溶解前及び(b)アノード溶解後の図93において概略的に記載されるデバイスの写真を示す図である。
図95】遷移RFビーコンの概略図である。
図96a】正面側の整合を示す、遷移両面プリント回路基板の概略図である。
図96b】背面側の整合を示す、遷移両面プリント回路基板の概略図である。
図96c】正面側及び背面側の整合を示す、遷移両面プリント回路基板の概略図である。
図96d】正面側及び背面側の整合を示す、遷移両面プリント回路基板の概略図である。
図97a】両面太陽光発電式RFビーコンの概略図である。
図97b】両面太陽光発電式RFビーコンの写真を示す図である。
図98】信号解析器のアンテナと通信するMgアンテナに対して装着された太陽光発電式RFビーコンの写真を示す図である。
図99】(a)約3μmの厚さを有する太陽電池、及び(b)電流及び電力対電圧を示す太陽電池のグラフを示す図である。また、図(c)は、比較を目的として、図98のビーコンにおいて使用される約15μmの厚さの太陽電池の電流対電圧のグラフを示す図である。
図100】160MHzの中心周波数を有する全方向性Mgコイルアンテナを示す図である。
図101a】デバイスがDC電源により高電力で駆動される場合のビーコン信号出力のグラフである。
図101b】デバイスが遷移太陽電池によりさらに低い電力で駆動される場合のビーコン信号出力のグラフである。
図102a】DC電源により駆動される場合のビーコンから5メートルの距離をおいて、受信機が受信する信号を示すグラフである。
図102b】遷移太陽電池により駆動される場合のビーコンから10cmの距離をおいて、受信機が受信する信号を示すグラフである。
図103】市販の太陽電池を使用するシルク基板上の遷移RFビーコン送信機の写真を示す図である。
図104】遷移デバイスにおいて使用するための昇華性材料を発生させるための電界紡糸装置の写真を示す図である。
図105a】左:乾燥した電界紡糸PVAマット及び右:水和した電界紡糸PVAマットの写真を示す図である。
図105b】左:綿ガーゼ及び右:電界紡糸ウシ・フィブリノゲンマットとの写真を示す図である。
図106a】300nmの厚さで堆積された様々な金属に関して、金属線中に電気開路が現れるまでのおおよその時間を示すグラフである。
図106b】150nm及び300nmの厚さを有するFeに関して、金属線中に電気開路が現れるまでのおおよその時間を示すグラフである。
図107a】金属塊の水中への崩壊/剥離を伴う溶解メカニズムの概略図である。
図107b】崩壊/剥離以外の溶解を伴う、溶解メカニズムの概略図である。
図107c】(c)は、金属が溶解時により薄く及びより多孔質になるのを示す図である。
図108図107bによる経時的な金属溶解を示す理論結果及び実験結果のグラフである。
図109】(a)タングステントレースの初期溶解と、(b)その後のタングステントレースの崩壊/剥離と、タングステンの層状剥離の例(図109(c))と、タングステンの層状剥離及びひび割れ(図109(d))と、PBS溶液中におけるタングステンの剥離(図109(e))とを示す写真を示す図である。
図110】(a)DI水中における溶解前の及び(b)20時間の溶解後の、100nmW膜の写真を示す図である。図110(c)は、種々の幅の100nmW膜の溶解挙動を示す図である。
図111】(a)DI水中における溶解前の及び(b)2時間の溶解後の、AZ31B膜の顕微鏡写真を示す図である。図111(c)は、DI水及びPBS溶液中における300nmのAZ31B Mg合金の溶解挙動を示す図である。
図112】(a)DI水中における溶解前及び(b)2時間の溶解後のZn膜の顕微鏡写真を示す図である。図112(c)は、DI水及びPBS溶液中における300nmのZnの溶解挙動を示す図である。
図113】(b)のより細かな粒子よりも速く腐食する粗い/高密度の粒子を有するFe膜の顕微鏡写真を示す図である。図112(c)は、DI水及びPBS溶液中における150nmのZnの溶解挙動を示す図である。
図114-1】DI水(pH6.8)中及びリン酸塩緩衝溶液(pH7.4)中における金属溶解データの概要を示すグラフである。
図114-2】DI水(pH6.8)中及びリン酸塩緩衝溶液(pH7.4)中における金属溶解データの概要を示すグラフである。
図115】PBS中におけるSiの溶解特性を示すグラフである。
図116a】シルク基板上にMgインダクタ及びMg抵抗器を有する遷移温熱療法デバイスの写真を示す図である。
図116b】シルク基板上にMgインダクタ及びMg抵抗器を有する遷移温熱療法デバイスの赤外線画像を示す図である。
図117】菌液のin vitro評価の写真を示す図である。(H)健康な組織の植え込み及び注入のないもの、(D)デバイスが植え込まれたもの、(B1及びB2)バクテリアが注入されたもの。
図118】完全に形成された遷移MOSFET及び集積回路の概略図である。
図119】完全に形成されたMOSFET及び集積回路の溶解の時間経過を示す写真を示す図である。
図120】完全に形成された遷移MOSFET及び集積回路の写真及び性能グラフを示す図である。
図121】遷移RF電子機器、すなわち(a〜b)整流器、(c〜d)コンデンサ、(e〜f)インダクタ、及び(g〜h)抵抗器の写真及び性能グラフを示す図である。
図122】遷移RF電子機器、すなわち3段CMOSリング発振器の写真及び性能グラフを示す図である。
図123】Fe電極CMOS発振器の写真を示す図である。
図124】Fe電極CMOS論理回路(NAND、NOR)に関する写真、概略図、及びグラフを示す図である。
図125】論理回路の変化(論理回路からCMOSインバータへ)の写真を示す図である。
図126】Mg合金(AZ31B、Al3%、Zn1%)TFTの性能を示すグラフである。
図127】アンテナを有する遷移RF電子機器の写真、性能グラフ、及び経時的溶解研究を示す図である。
図128図115図117の構成要素を組み込んだ遷移RFデバイスの概略図、写真、及び経時的溶解研究を示す図である。
図129a】電気化学的遷移電源の概略図である。
図129b】金属対に関する電圧及び放電電流を経時的に示す性能グラフである。
図129c】金属対に関する電圧及び放電電流を経時的に示す性能グラフである。
図130a】地面の方向に落下し、地面への衝突時に遷移液体を放出する遷移デバイスの経時的概略図である。
図130b】地面の方向に落下し、地面への衝突時に遷移液体を放出する遷移デバイスの経時的概略図である。
図131】遠隔送信機から信号を受信するためのアンテナを有する遷移デバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0141】
[00271]一般的に、本明細書において使用される用語及び表現は、当業者に公知の標準的なテキスト、雑誌参考文献、及びコンテクストを参照することにより見受けられ得る、それらの技術において一般的に認められている意味を有する。以下の定義は、本発明のコンテクストにおけるそれらの具体的な使用を明確にするためになされる。
【0142】
[00272]「機能層」は、デバイスに対して何らかの機能を与える層を指す。例えば、機能層は、半導体構成要素、金属構成要素、誘電体構成要素、光学構成要素、圧電構成要素、等々を備え得る。或いは、機能層は、支持層により分離された複数の半導体層、金属層、又は誘電体層などの、複数の層を備えてもよい。機能層は、電極間又はアイランド間に延在する相互接続部などの複数のパターニングされた要素を備えてもよい。機能層は、異種混合的なものであってもよく、或いは不均質である1つ又は複数の特性を有してもよい。「不均質な特性」は、空間的に多様であることにより多層デバイス内の中立機械面の位置に対して影響を及ぼし得る、物理パラメータを指す。
【0143】
[00273]「構造層」は、例えばデバイス構成要素を支持、固定、及び/又は封入することなどにより、構造的機能をもたらす層を指す。本発明は、封入層、埋め込み層、接着層、及び/又は基板層などの、1つ又は複数の構造層を有する遷移デバイスを含む。
【0144】
[00274]「半導体」は、非常に低い温度において絶縁体となるが、約300ケルビンの温度では相当の導電性を有する、任意の材料を指す。本説明においては、半導体という用語の使用は、マイクロエレクトロニクス及び電子デバイスの技術におけるこの用語の使用と一致するように意図される。有用な半導体には、シリコン、ゲルマニウム、及びダイヤモンドなどの元素半導体と、IV族化合物半導体(SiC及びSiGe)、III−V族半導体(AlSb、AlAs、AlN、AlP、BN、BP、BAs、GaSb、GaAs、GaN、GaP、InSb、InAs、InN、及びInP)、III−V族三元半導体合金(AlGa1−xAs)、II−VI族半導体(CsSe、CdS、CdTe、ZnO、ZnSe、ZnS、及びZnTe)、I−VII族半導体(CuCl)、IV−VI族半導体(PbS、PbTe、及びSnS)、層半導体(Pbl、MoS、及びGaSe)、酸化物半導体(CuO及びCuO)などの化合物半導体とが含まれる。半導体という用語は、真性半導体と、所与の用途又はデバイスにとって有用な有益な電子特性を実現するためにp型ドーピング材料及びn型ドーピング材料を有する半導体を含む、1つ又は複数の選択された材料でドープされた不純物半導体とを含む。半導体という用語は、半導体及び/又はドーパントの混合物を含む複合材料を含む。いくつかの実施形態にとって有用な具体的な半導体材料には、Si、Ge、Se、ダイヤモンド、フラーレン、SiC、SiGe、SiO、SiO、SiN、AlSb、AlAs、AlIn、AlN、AlP、AlS、BN、BP、BAs、As、GaSb、GaAs、GaN、GaP、GaSe、InSb、InAs、InN、InP、CsSe、CdS、CdSe、CdTe、Cd、CdAs、CdSb、ZnO、ZnSe、ZnS、ZnTe、Zn、ZnAs、ZnSb、ZnSiP、CuCl、PbS、PbSe、PbTe、FeO、FeS、NiO、EuO、EuS、PtSi、TlBr、CrBr、SnS、SnTe、PbI、MoS、GaSe、CuO、CuO、HgS、HgSe、HgTe、Hgl、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、SrS、SrTe、BaS、BaSe、BaTe、SnO、TiO、TiO、Bi、Bi、BiTe、BiI、UO、UO、AgGaS、PbMnTe、BaTiO、SrTiO、LiNbO、LaCuO、La0.7Ca0.3MnO、CdZnTe、CdMnTe、CuInSe、銅インジウムガリウムセレナイド(ClGS)、HgCdTe、HgZnTe、HgZnSe、PbSnTe、TlSnTe、TlGeTe、AIGaAs、AlGaN、AlGaP、AlInAs、AlInSb、AlInP、AlInAsP、AlGaAsN、GaAsP、GaAsN、GaMnAs、GaAsSbN、GaInAs、GaInP、AlGaAsSb、AlGaAsP、AlGaInP、GaInAsP、InGaAs、InGaP、InGaN、InAsSb、InGaSb、InMnAs、InGaAsP、InGaAsN、InAlAsN、GaInNAsSb、GaInAsSbP、及びこれらの任意の組合せが含まれるが、それらに限定されない。多孔質シリコン半導体材料は、本明細書において説明される態様にとって有用である。半導体材料の不純物は、半導体材料(複数可)自体以外の原子、元素、イオン、及び/又は分子か、或いは、半導体材料に対して与えられる任意のドーパントである。不純物は、半導体材料の電子特性に対して負の影響を与え得る半導体材料中に存在する望ましくない材料であり、酸素、炭素、及び重金属を含む金属を含むが、それらに限定されない。重金属不純物には、周期表における銅と鉛との間の元素群、カルシウム、ナトリウム、並びにそれらの全てのイオン、化合物、及び/又は錯体が含まれるが、それらに限定されない。
【0145】
[00275]「半導体構成要素」は、大まかには任意の半導体材料、半導体組成物、又は半導体構造を指し、特に、高品質の単結晶半導体及び多結晶半導体、高温処理により製造された半導体材料、ドープされた半導体材料、無機半導体、並びに複合半導体材料を含む。
【0146】
[00276]「構成要素」は、大まかにはデバイスの個々のパーツを指すために使用される。「相互接続部」は、構成要素の一例であり、別の構成要素との間で又は構成要素間において電気接続を確立することが可能な導電性構造を指す。特に、相互接続部は、それぞれ別個の構成要素間において電気的接触を確立してもよい。所望のデバイスの仕様、動作、及び用途に応じて、相互接続部は、適切な材料から作製される。適切な導電性材料には、半導体及び金属導体が含まれる。
【0147】
[00277]他の構成要素には、薄膜トランジスタ(TFT)、トランジスタ、ダイオード、電極、集積回路、回路素子、制御素子、光起電素子、光起電素子(例えば太陽電池)、センサ、発光素子、アクチュエータ、圧電素子、受信機、送信機、マイクロプロセッサ、変換器、アイランド、ブリッジ、及びそれらの組合せが含まれるが、それらに限定されない。構成要素は、例えば金属蒸着、ワイヤボンディング、及び固体又は導電性ペーストの塗布などにより、当技術において公知であるような1つ又は複数のコンタクトパッドに対して接続されてもよい。本発明の電子デバイスは、任意には相互接続された構成で提供される、1つ又は複数の構成要素を備える。
【0148】
[00278]「中立機械面(NMP)」は、デバイスの横方向b及び長手方向lに存在する仮想面を指す。NMPは、デバイスの垂直軸hに沿ったより端の方の位置に及び/又はデバイスの屈曲性のより高い層内に位置するデバイスの他の平面よりも、曲げ応力を被りにくい。したがって、NMPの位置は、デバイスの厚さ及びデバイスの層(複数可)を形成する材料の両方によって決定される。一実施形態においては、本発明のデバイスは、デバイスの中立機械面に一致して又はその近傍に設けられた、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは1つ又は複数の無機半導体構成要素及び1つ又は複数の金属導体構成要素を備える。
【0149】
[00279]「一致する」は、例えば機能層、基板層、又は他の層などの層の中に位置決めされるか又は隣接して位置する、中立機械面などの表面など、2つ以上の物体、面、又は表面の相対位置に関するものである。一実施形態においては、中立機械面は、最も歪みを被りやすい層又はその層内の材料に対応するように位置決めされる。
【0150】
[00280]「近傍の」は、例えば、歪みを被りやすい材料の物理特性に対して悪影響を及ぼすことなく所望の適合性を依然として実現しつつ、機能層、基板層、又は他の層などの層の位置にぴったりとしたがう中立機械面など、2つ以上の物体、面、又は表面の相対位置に関するものである。「歪みを被りやすい」は、比較的低いレベルの歪みに応答して破砕する又は他の態様で損傷を被る材料に関するものである。一般的に、高い歪み感度を有する、及び結果として第1の層が破砕を被りやすいものとなる層は、比較的脆弱な半導体又は他の歪みを被りやすいデバイス素子を含む機能層などの機能層に位置する。層の近傍に位置する中立機械面は、その層内に制約される必要はないが、近傍に、又は、デバイスが組織表面に対して形状適合される場合に歪みを被りやすいデバイス素子に対する歪みを低減させる機能的利点をもたらすのに十分な近さに、位置決めされてもよい。いくつかの実施形態においては、〜の近傍とは、第1の要素の位置が第2の要素の100ミクロン以内であることを指し、又は任意には、いくつかの実施形態については10ミクロン以内であることを指し、又は任意には、いくつかの実施形態については1ミクロン以内であることを指す。
【0151】
[00281]「電子デバイス」は、一般的には、複数の構成要素を組み込んだデバイスを指し、大面積電子機器、プリント配線板、集積回路、構成要素アレイ、生体センサ及び/又は化学センサ、物理センサ(例えば、温度、歪み等々)、ナノ電気機械システム、マイクロ電気機械システム、光起電デバイス、通信システム、医療デバイス、光学デバイス、及び電気光学デバイスを含む。
【0152】
[00282]「感知」は、物理特性及び/又は化学特性の存在、不在、量、大きさ、或いは強度の検出を指す。感知に有用な電子デバイス構成要素には、電極素子、化学センサ素子若しくは生体センサ素子、pHセンサ、温度センサ、歪みセンサ、機械センサ、位置センサ、光センサ、及び容量センサが含まれるが、それらに限定されない。
【0153】
[00283]「作動」は、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、或いは封入材料又は封入層などの、構造、材料、又はデバイス構成要素に対して刺激すること、制御すること、又は他の態様で影響を与えることを指す。一実施形態においては、作動は、構造又は材料が、例えば材料又は構造の除去、喪失、又は変位などの化学的変化又は物理的変化を被るようになど、選択的に変化を被るプロセスを指す。作動に有用な電子デバイス構成要素には、電極素子、電磁放射放出素子、発光ダイオード、レーザ、磁気素子、音響素子、圧電素子、化学素子、生体素子、及び加熱素子が含まれるが、それらに限定されない。
【0154】
[00284]「アクチュエータ」は、例えば遷移電子デバイスの選択的に遷移可能な材料の少なくとも部分的な変化を開始させることなどにより、ユーザによって開始される外部誘発信号に応答する遷移電子デバイスの少なくとも部分的変化を直接的に又は間接的に開始させる、デバイス構成要素である。例えば、アクチュエータは、デバイスに対して供給されるエネルギーを吸収し、そのエネルギーを利用及び変換することにより少なくとも部分的な変化に対して影響を及ぼすことによって、遷移デバイスの少なくとも部分的な変化を開始させてもよい。例えば、アクチュエータは、選択的に遷移可能な材料を含むデバイス構成要素を内部刺激又は外部刺激に対してさらすことにより、結果的に少なくとも部分的な変化をもたらすことによって、遷移デバイスの少なくとも部分的な変化を開始させてもよい。例えば、アクチュエータは、封入材料、無機半導体構成要素、又は金属導体構成要素に対してエネルギーを供給するなど、変化に影響を及ぼす中間材料又はデバイス構成要素に対してエネルギー(例えば、熱エネルギー、電磁放射エネルギー、音響エネルギー、RFエネルギー等々)を供給することにより、遷移デバイスの少なくとも部分的な変化を開始させてもよい。したがって、アクチュエータは、遷移電子デバイスの変化を単独で又は組合せにおいて促進する、単一の構成要素又は複数の構成要素を備えてもよい。いくつかの実施形態においては、本発明のアクチュエータは、例えば1つ又は複数の受信機デバイス構成要素などを介した、送信機との間における一方向通信〜双方向通信において、直接的に又は間接的に用意される。
【0155】
[00285]「ユーザにより開始される誘発信号」は、ある特定の環境内への遷移デバイスの単なる配置を除く、ヒトが遷移デバイスのプログラム可能な変化を始める、又は開始させ得るための任意の動作を含む。例示的な「ユーザにより開始される誘発信号」には、デバイス又はそのデバイスと通信状態にある送信機に対してリアルタイムユーザ入力データを提供すること(例えば、ボタンを押す、スイッチを切り替える、タイマーを設定する等々)、デバイスに対して直接的に又は間接的に少なくとも1つの非環境的外部エネルギー源を提供すること(例えば、電界、磁界、音響エネルギー、圧力、歪み、熱、光、機械エネルギー等々)、及び/又は例えばフィードバックループからのデータなどのデバイスから受信したデータに基づき得るコンピュータ可読命令を実行するようにソフトウェアをプログラミングすることが含まれる。一実施形態においては、ユーザにより開始される外部誘発信号は、電子信号、光信号、温度信号、磁気信号、機械信号、化学信号、音響信号、又は電気化学信号である。一実施形態においては、本発明は、例えば送信機により提供されデバイスの受信機構成要素により受信されるユーザにより開始される誘発信号などの、ユーザにより開始される誘発信号を受信するように構成された、遷移電子デバイスを提供する。
【0156】
[00286]「非環境的外部エネルギー源」は、遷移デバイスが配置される環境内において確認される同一形態のユビキタスエネルギーの大きさよりも少なくとも10%大きな、又は少なくとも25%大きな、又は少なくとも50%大きな大きさを有するエネルギーを含む。
【0157】
[00287]「直接的に又は間接的に」という用語は、ある構成要素の別の構成要素に対する作用又は物理的位置を表す。例えば、別の構成要素に対して「直接的に」作用する又は接触する構成要素は、媒介の介入を伴うことなく、作用又は接触を行う。対照的に、別の構成要素に対して「間接的に」作用する又は接触する構成要素は、媒介(例えば第3の構成要素)を介して作用又は接触を行う。
【0158】
[00288]「アイランド」は、複数の半導体構成要素を備える電子デバイスの比較的剛性の構成要素を指す。「ブリッジ」は、別の構成要素に対して2つ以上のアイランド又は1つのアイランドを相互接続する構造を指す。具体的なブリッジ構造には、半導体及び金属相互接続部が含まれる。一実施形態においては、本発明の遷移デバイスは、電気相互接続部を備える1つ又は複数のブリッジ構造により電気的に接続された、トランジスタ、電気回路、又は集積回路などの、1つ又は複数の半導体包含アイランド構造を備える。
【0159】
[00289]「封入する」は、ある構造が、基板、接着層、又は封入層などの1つ又は複数の他の構造により少なくとも部分的に及びいくつかの例では完全に囲まれるような、前者の構造の配向を指す。「部分的に封入された」は、ある構造が、1つ又は複数の他の構造により部分的に囲まれ、例えば、前者の構造の外部表面の30%、又は任意には50%、又は任意には90%が、1つ又は複数の構造により囲まれるような、前者の構造の配向を指す。「完全に封入された」は、ある構造が、1つ又は複数の他の構造により完全に囲まれるような、前者の構造の配向を指す。本発明は、例えばバイオポリマー封入材、シルク封入材、シルク複合材料封入材、又はエラストマー封入材などのポリマー封入材の組込みなどにより、部分的に又は完全に封入された無機半導体構成要素、金属導体構成要素、及び/又は誘電体構成要素を有する、遷移デバイスを含む。
【0160】
[00290]「バリア層」は、2つ以上の他の構成要素を空間的に離間させるか、又は構成要素をデバイスの外部の構造、材料、流体、若しくは環境から空間的に離間させる、構成要素を指す。一実施形態においては、バリア層は、1つ又は複数の構成要素を封入する。いくつかの実施形態においては、バリア層は、水溶液、生体組織、又はそれらの両方から、1つ又は複数の構成要素を離間させる。本発明は、例えば外部環境との間のデバイスの界面に位置決めされた1つ又は複数のバリア層などの、1つ又は複数のバリア層を有するデバイスを含む。
【0161】
[00291]基板上のバリア層(複数可)及び任意には犠牲層は、エッチングされることにより、基板上のバリア層(複数可)及び任意には犠牲層の少なくとも一部分が除去された「メッシュ構造」を形成してもよい。例えば、無機半導体構成要素又は追加の構成要素から約10ナノメートル以上の位置に配設されたバリア層(複数可)の一部分が、除去される。基板上のバリア層(複数可)及び任意には犠牲層の少なくとも一部分を除去することにより、(i)バリア層(複数可)内に1つ又は複数の穴が、及び/又は(ii)近位端部においてバリア層(複数可)により物理的に相互に接合され遠位端部においては物理的に相互に離間される電気構成要素が、形成されてもよい。一実施形態においては、メッシュ構造は、環境内への展開時にデバイスに対する構造的支持を与える連続基板上に配設されてもよい。
【0162】
[00292]「連続の」は、中断なく連続的に全体にわたって相互に接触している又は接続された材料又は層に関するものである。一実施形態においては、植込み型生体医療デバイスの連続層が、エッチングされることにより、元々提供された材料又は層のかなりの部分(例えば10%以上)が除去されている。
【0163】
[00293]「能動回路(「active circuit」及び「active circuitry」)」は、特定の機能を実施するように構成された1つ又は複数の構成要素を指す。有用な能動回路には、増幅回路、多重化回路、電流制限回路、集積回路、トランジスタ、及びトランジスタアレイが含まれるが、それらに限定されない。本発明は、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、及び/又は1つ又は複数の誘電体構成要素が、能動回路又は複数の能動回路を備える、デバイスを含む。
【0164】
[00294]「基板」は、1つ又は複数の構成要素又はデバイスを支持することが可能な受け表面などの表面を有する、材料、層、又は他の構造を指す。基板に対して「接合された」構成要素は、基板に対して物理的に接触状態にあり、接合された基板表面に対して実質的に移動することができない、構成要素を指す。対照的に、接合されない構成要素又は構成要素の部分は、基板に対して実質的な移動が可能である。一実施形態においては、本発明は、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、及び/又は1つ又は複数の誘電体構成要素が、例えばビアなどを介して基板に対して直接的に又は間接的に接合された、デバイスを提供する。「基板」は、1つ又は複数の構成要素又はデバイスを支持することが可能な受け表面などの表面を有する、材料、層、又は他の構造を指す。基板に対して「接合された」構成要素は、基板に対して物理的に接触状態にあり、接合された基板表面に対して実質的に移動することができない、構成要素を指す。対照的に、接合されない構成要素又は構成要素の部分は、基板に対して実質的な移動が可能である。一実施形態においては、本発明は、1つ又は複数の無機半導体構成要素、1つ又は複数の金属導体構成要素、及び/又は1つ又は複数の誘電体構成要素が、例えば接着層などを介して基板に対して直接的に又は間接的に接合された、デバイスを提供する。
【0165】
[00295]「選択的に遷移可能な材料」は、時間、圧力、温度、化学組成若しくは生物学的組成、及び/又は電磁放射の条件などの、事前選択された条件及び/又は所定の条件の下で物理変化及び/又は化学変化を受ける材料である。いくつかのデバイス用途に対して有用な選択的に遷移可能な材料は、任意には事前選択された時間に又は事前選択された速度で又は事前選択された条件セット若しくは条件変化のセットに応答して、溶融、昇華、等々を含む相変化などの物理的変化を被る。いくつかのデバイス用途にとって有用な選択的に遷移可能な材料は、任意には事前選択された時間に又は事前選択された速度で又は事前選択された条件セット若しくは条件変化のセットに応答して、分解、崩壊、溶解、加水分解、再吸収、生体内吸収、光分解、脱重合、エッチング、又は腐食などの、化学的変化を被る。事前選択された条件(複数可)は、例えばデバイス環境の条件により提供されるもの(例えば、周囲の温度、圧力、化学的環境又は生物学的環境、自然電磁放射等々)などの、自然に発生するものであってもよく、又は、ユーザにより開始される又はデバイスにより開始される温度、圧力、化学的環境若しくは生物学的環境、電磁放射、磁気条件、機械歪み、又は電子条件などの、遷移電子デバイスに対して又はその内部に与えられる人工的条件(複数可)により発生するものであってもよい。遷移電子デバイスの選択的に遷移可能な材料が、材料の変化を開始させる条件(複数可)に対してさらされると、選択的に遷移可能な材料は、「事前選択された時間」又は「事前選択された速度」にて実質的に完全に又は完全に変化を被り得る。本発明のデバイスは、完全な変化、実質的に完全な変化、又は不完全な変化を被る、選択的に遷移可能な材料を含む。「実質的に完全に」変化を被る選択的に遷移可能な材料は、95%の変化を、又は98%の変化を、又は99%の変化を、又は99.9%の変化を、又は99.99%の変化を被るが、完全には(すなわち100%)変化を被らない。いくつかの実施形態においては、選択的に遷移可能な材料は、化学的変化を被ることにより、結果として、任意には事前選択された時間に又は事前選択された速度にて、物理特性、化学特性、電子特性、又は光電気特性が変化する。一実施形態においては、例えば、選択的に遷移可能な材料は、化学的変化又は物理的変化を被ることにより、結果として、導電性材料又は半導体材料により特徴付けられる第1の組成から、絶縁体として特徴付けられる第2の組成へと変化する。いくつかの実施形態においては、選択的に遷移可能な材料は、選択的に除去可能な材料である。
【0166】
[00296]「選択的に除去可能な材料」は、時間、圧力、温度、化学的組成若しくは生物学的組成、及び/又は電磁放射の条件などの、事前選択された条件又は所定の条件の下で物理的に及び/又は化学的に除去される材料である。一実施形態においては、例えば、選択的に除去可能な材料は、任意には事前選択された時間に又は事前選択された速度で又は事前選択された条件セット若しくは条件変化のセットに応答して、分解、崩壊、溶解、加水分解、再吸収、生体内吸収、光分解、及び脱重合からなる群より選択されるプロセスにより除去される。一実施形態においては、例えば、選択的に除去可能な材料は、溶融又は昇華などの相変化を被ることにより、結果として、任意には事前選択された時間に又は事前選択された速度で又は事前選択された条件セット若しくは条件変化のセットに応答して、材料の喪失又は移転が生じることによって、除去される。事前選択された条件(複数可)は、例えばデバイス環境の条件により提供されるもの(例えば、周囲の温度、圧力、化学的環境又は生物学的環境、自然電磁放射等々)などの、自然に発生するものであってもよく、又は、ユーザにより開始される又はデバイスにより開始される温度、圧力、化学的環境若しくは生物学的環境、電磁放射、電子条件などの、遷移電子デバイスに対して又はその内部に与えられる人工的条件(複数可)により発生するものであってもよい。遷移電子デバイスの選択的に除去可能な材料が、材料の除去を開始させる条件(複数可)に対してさらされると、選択的に除去可能な材料は、「事前選択された時間」又は「事前選択された速度」にて、実質的に完全に、完全に、又は不完全除去され得る。「実質的に完全に」除去される選択的に除去可能な材料は、95%の除去を、又は98%の除去を、又は99%の除去を、又は99.9%の除去を、又は99.99%の除去を被るが、完全には(すなわち100%)除去されない。
【0167】
[00297]「事前選択された時間」は、初期時間tからの経過時間を指す。例えば、事前選択された時間は、構成要素/デバイスの製造又は展開から、例えば事前選択された条件(複数可)に対してさらされる選択的に除去可能な材料の厚さがゼロ又は実質的にゼロ(初期厚さの10%以下、初期厚さの5%以下、初期厚さの1%以下)に達する時である、又は、選択的に除去可能な材料の特性(例えばコンダクタンス若しくは抵抗)がしきい値に達する時である(例えば50%相当の、任意にはいくつかの用途においては80%相当の、及び任意にはいくつかの用途においては95%相当の導電率の低下、又は代替的には、導電率が0に等しくなる場合など)、臨界時間tまでの経過時間を指してもよい。一実施形態においては、事前選択された時間は、以下の数式、すなわち
【数2】
[この文献は図面を表示できません]

にしたがって計算され得る。ここで、tは、臨界時間であり、ρは、材料の質量密度であり、M(HO)は、水のモル質量であり、M(m)は、材料のモル質量であり、hは、材料の初期厚さであり、Dは、水の拡散率であり、kは、溶解反応についての反応定数であり、wは、水の初期濃度である。
【0168】
[00298]「事前選択された速度」は、単位時間あたりにデバイス又は構成要素から除去される選択的に除去可能な材料の量に関するものである。事前選択された速度は、平均速度(デバイス若しくは構成要素の寿命にわたる)又は瞬間速度として報告され得る。速度のタイプが明記されない場合には、平均速度を前提とする。
【0169】
[00299]「プログラム可能な遷移」は、第1の条件から第2の条件にかけてデバイスの機能変化をもたらす、遷移電子デバイス内における事前選択された又は所定の物理的変化、化学的変化、及び/又は電気的変化を指す。プログラム可能な変化は、構成要素/デバイスの製造時若しくは展開時に事前設定されてもよく、又はデバイスにより受信される信号を送る送信機によって制御される、リアルタイム誘発されるプログラム可能な変化であってもよい。
【0170】
[00300]「遷移プロファイル」は、例えば経時的に獲得/喪失した厚さなど、時間に対する材料の物理パラメータ又は物理特性(例えば、厚さ、導電率、抵抗、質量、多孔率等々)の変化を表す。遷移プロファイルは、例えば選択的に遷移可能な材料の物理的寸法(例えば厚さ)又は物理特性(例えば、質量、導電率、多孔率、抵抗等々)の変化速度などの、速度によって特徴付けられ得る。本発明は、時間との関係において一定である又は変化する物理的寸法(例えば厚さ)又は物理特性(例えば、質量、導電率等々)の変化速度によって特徴付けられる遷移プロファイルを有する、選択的に遷移可能な材料を含む。
【0171】
[00301]「分解性の」は、より小さな部分への化学的な及び/又は物理的な分解を被りやすい材料に関するものである。分解性材料は、例えば、分解、再吸収、溶解、吸収、腐食、脱重合、及び/又は崩壊され得る。いくつかの実施形態においては、本発明は、分解性デバイスを提供する。
【0172】
[00302]「生体内吸収性の」は、生物学的環境内に自然に存在する反応物によりさらに低分子量の化学的部分へと化学的に分解されやすい材料に関するものである。in−vivo用途においては、これらの化学的部分は、ヒト又は動物の組織中に吸収され得る。「実質的に完全に」再吸収される生体内吸収性材料は、高い度合いで再吸収される(例えば、95%の再吸収、又は98%の再吸収、又は99%の再吸収、又は99.9%の再吸収、又は99.99%の再吸収)が、完全には(すなわち100%)再吸収されない。いくつかの実施形態においては、本発明は、生体内吸収性デバイスを提供する。
【0173】
[00303]「生体適合性の」は、in−vivo生物学的環境内に配設された場合に、免疫学的拒絶反応又は有害な効果を引き出さない材料に関するものである。例えば、免疫反応の示度となる生物学的マーカは、生体適合性材料がヒト又は動物の中に植え込まれた場合に、基線値から10%未満、又は20%未満、又は25%未満、又は40%未満、又は50%未満だけ変化する。いくつかの実施形態においては、本発明は、生体適合性デバイスを提供する。
【0174】
[00304]「生体不活性の」は、in−vivo生物学的環境内に配設された場合に、ヒト又は動物から免疫反応を引き出さない材料に関するものである。例えば、免疫反応の示度となる生物学的マーカは、生体不活性材料がヒト又は動物の中に植え込まれた場合に、実質的に一定に(基線値のプラス又はマイナス5%に)留まる。いくつかの実施形態においては、本発明は、生体不活性デバイスを提供する。
【0175】
[00305]「生態学的適合性の」は、環境内において自然に見受けられる1つ又は複数の化合物へと分解され得る点において環境的に優しい材料に関するものである。いくつかの実施形態においては、本発明は、生態学的適合性デバイスを提供する。
【0176】
[00306]「ナノ構造材料」及び「ミクロ構造材料」は、1つ又は複数の各ナノメートルサイズ及びマイクロメートルサイズの、物理的寸法(例えば厚さ)又は特徴(凹状特徴又はレリーフ特徴(1つ又は複数のナノメートルサイズ及びマイクロメートルサイズのチャネル、空部、孔、柱状部、等々))を有する材料を指す。ナノ構造材料のこれらのレリーフ特徴又は凹状特徴は、1〜1000nmの範囲から選択される少なくとも1つの物理的寸法を有する一方で、ミクロ構造材料のレリーフ特徴又は凹状特徴は、1〜1000μmの範囲から選択される少なくとも1つの物理的寸法を有する。ナノ構造材料及びミクロ構造材料には、例えば、薄膜(例えばマイクロフィルム又はナノフィルム)、多孔質材料、凹状特徴パターン、レリーフ特徴パターン、及び研磨性表面又は粗表面を有する材料等々が含まれる。また、ナノフィルム構造は、ナノ構造材料の一例であり、マイクロフィルム構造は、ミクロ構造材料の一例である。一実施形態においては、本発明は、1つ又は複数のナノ構造又はミクロ構造の無機半導体構成要素、1つ又は複数のナノ構造又はミクロ構造の金属導体構成要素、1つ又は複数のナノ構造又はミクロ構造の誘電体構成要素、1つ又は複数のナノ構造又はミクロ構造の封入層、及び/又は、1つ又は複数のナノ構造又はミクロ構造の基板層を備える、デバイスを提供する。
【0177】
[00307]「ナノ膜」は、例えばリボン、シリンダ、又は小板の形態などで提供される、1〜1000nmの範囲から選択される厚さを、又は代替的にはいくつかの用途においては1〜100nmの範囲から選択される厚さを有する構造である。いくつかの実施形態においては、ナノリボンは、電子デバイスの半導体構造、誘電体構造、又は金属導体構造である。いくつかの実施形態においては、ナノリボンは、1000nm未満の及び任意には100nm未満の厚さを有する。いくつかの実施形態においては、ナノリボンは、0.1〜0.0001の範囲から選択される厚さ対横寸法(例えば長さ又は幅)比を有する。
【0178】
[00308]「誘電体」は、非導電性材料又は絶縁材料を指す。一実施形態においては、無機誘電体が、炭素を実質的に含まない誘電体材料を含む。無機誘電体材料の具体的な例には、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、シルク、シルク複合材料、エラストマー、及びポリマーが含まれるが、それらに限定されない。
【0179】
[00309]「ポリマー」は、しばしば高分子量により特徴付けられる、共有化学結合により連結された反復構造ユニットから構成される高分子、或いは1つ又は複数のモノマーの重合生成物を指す。ポリマーという用語は、ホモポリマー、すなわち単一の反復モノマーサブユニットから本質的に構成されるポリマーを含む。また、ポリマーという用語は、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、交互コポリマー、セグメント化コポリマー、グラフトコポリマー、テーパー型コポリマー、及び他のコポリマーなどの、コポリマー、すなわち2つ以上のモノマーサブユニットから本質的に構成されるポリマーを含む。有用なポリマーには、非晶質状態、半非晶質状態、結晶状態、又は部分結晶状態であり得る、有機ポリマー又は無機ポリマーが含まれる。連結されたモノマー鎖を有する架橋ポリマーが、いくつかの用途にとって特に有用である。それらの方法、デバイス、及び構成要素において使用可能なポリマーには、プラスチック、エラストマー、熱可塑性エラストマー、エラストプラスチック、熱可塑性プラスチック、及びアクリル樹脂が含まれるが、それらに限定されない。例示的なポリマーには、アセタールポリマー、生物分解性ポリマー、セルロースポリマー、フッ素重合体、ナイロン、ポリアクリロニトリルポリマー、ポリアミドイミドポリマー、ポリイミド、ポリアリレート、ポリベンズイミダゾール、ポリブチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリエチレン、ポリエチレンコポリマー及び変性ポリエチレン、ポリケトン、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンオキシド及び硫化ポリフェニレン、ポリフタルアミド、ポリプロピレン、ポリウレタン、スチレン樹脂、スルホン系樹脂、ビニル系樹脂、ゴム(天然ゴム、スチレンブタジエン、ポリブタジエン、ネオプレン、エチレンプロピレン、ブチル、ニトリル、シリコーンを含む)、アクリル、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、又はこれらの任意の組合せが含まれるが、それらに限定されない。
【0180】
[00310]「エラストマースタンプ」及び「エラストマー転写デバイス」は、同義的に使用され、材料を受ける並びに転写することが可能な表面を有するエラストマー材料を指す。本発明のいくつかの方法において有用な例示的な共形転写デバイスには、エラストマースタンプ、型、及びマスクなどの、エラストマー転写デバイスが含まれる。この転写デバイスは、ドナー材料から受け材料への材料転写に影響を及ぼす及び/又は助長する。一実施形態においては、本発明の方法は、マイクロ転写印刷プロセスにおいてエラストマー転写デバイス(例えばエラストマースタンプ)などの共形転写デバイスを使用することにより、例えば1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び/又は1つ又は複数の金属導体構造を、製造基板からデバイス基板に転写する。
【0181】
[00311]「エラストマー」は、実質的な永久変形を伴わずに、伸展又は変形され、元の形状に復帰し得る、ポリマー材料を指す。エラストマーは、普通、実質的に弾性の変形を被る。有用なエラストマーには、ポリマー、コポリマー、複合材料、又はポリマー及びコポリマーの混合物を含むエラストマーが含まれる。エラストマー層は、少なくとも1つのエラストマーを含む層を指す。また、エラストマー層は、ドーパント及び他の非エラストマー材料を含んでもよい。有用なエラストマーには、熱可塑性エラストマー、スチレン材料、オレフィン材料、ポリオレフィン、ポリウレタン熱可塑性エラストマー、ポリアミド、合成ゴム、PDMS、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ポリ(スチレンブタジエンスチレン)、ポリウレタン、ポリクロロプレン、及びシリコーンが含まれるが、それらに限定されない。いくつかの実施形態においては、エラストマースタンプは、エラストマーを含む。例示的なエラストマーには、ポリ(ジメチルシロキサン)(すなわちPDMS及びh−PDMS)、ポリ(メチルシロキサン)、部分アルキル化ポリ(メチルシロキサン)、ポリ(アルキルメチルシロキサン)、及びポリ(フェニルメチルシロキサン)を含むポリシロキサン、ケイ素変性エラストマー、熱可塑性エラストマー、スチレン材料、オレフィン材料、ポリオレフィン、ポリウレタン熱可塑性エラストマー、ポリアミド、合成ゴム、ポリイソブチレン、ポリ(スチレンブタジエンスチレン)、ポリウレタン、ポリクロロプレン、並びにシリコーンなどの、ケイ素含有ポリマーが含まれるが、それらに限定されない。一実施形態においては、ポリマーは、エラストマーである。
【0182】
[00312]「共形性の」は、例えばレリーフ特徴パターンを有する表面との間での共形接触を可能にする外形輪郭などの、任意の所望の外形輪郭をとり得るのに十分な低さの曲げ剛性を有するデバイス、材料、又は基板に関するものである。いくつかの実施形態においては、所望の外形輪郭は、生物学的環境内の組織の外形輪郭である。
【0183】
[00313]「共形接触」は、デバイスと受け表面との間に確立される接触を指す。一態様においては、共形接触は、表面の形状全体に対するデバイスの1つ又は複数の表面(例えば接触表面)のマクロ的適合を伴う。別の態様においては、共形接触は、表面に対するデバイスの1つ又は複数の表面(例えば接触表面)のミクロ的適合と、その結果としての実質的に空部を含まない密接な接触とを伴う。一実施形態においては、共形接触は、例えばデバイスの接触表面の表面積の20%未満が受け表面と物理的に接触しないか、又は任意にはデバイスの接触表面の10%未満が受け表面と物理的に接触しないか、又は任意にはデバイスの接触表面の5%未満が受け表面と物理的に接触しない、そのような密接な接触が実現されるような、受け表面(複数可)に対するデバイスの接触表面(複数可)の適合を伴う。一実施形態においては、本発明の方法は、例えば乾式転写接触印刷などのマイクロ転写印刷プロセスなどにおいて、共形転写デバイスと、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び/又は1つ又は複数の金属導体構造との間に、共形接触を確立することを含む。
【0184】
[00314]「ヤング率」は、所与の基板に関する応力対歪みの比率を指す、材料、デバイス、又は層の機械特性である。ヤング率は、以下の式、すなわち
【数3】
[この文献は図面を表示できません]

により表され得る。ここで、Eは、ヤング率であり、Lは、平衡長であり、ΔLは、応力印加下における長さ変化量であり、Fは、印加力であり、Aは、この力が印加される面積である。また、ヤング率は、ラーメ定数の観点から以下の方程式、すなわち
【数4】
[この文献は図面を表示できません]

で表すこともできる。ここで、λ及びμは、ラーメ定数である。高いヤング率(すなわち「高弾性係数」)及び低いヤング率(すなわち「低弾性係数」)は、所与の材料、層、又はデバイスにおけるヤング率の大きさの相対的説明である。いくつかの実施形態においては、高いヤング率は、低いヤング率よりも大きく、好ましくはいくつかの用途については約10倍大きく、より好ましくは他の用途については約100倍大きく、さらにより好ましくはさらに他の用途については約1000倍大きい。一実施形態においては、低弾性係数の層が、100MPa未満のヤング率を、任意には10MPa未満のヤング率を、及び任意には0.1MPa〜50MPaの範囲から選択されるヤング率を有する。一実施形態においては、高弾性係数の層は、100MPa超のヤング率を、任意には10GPa超のヤング率を、及び任意には1GPa〜100GPaの範囲から選択されるヤング率を有する。一実施形態においては、本発明のデバイスは、低いヤング率を有する、基板、封入層、無機半導体構造、誘電体構造、及び/又は金属導体構造などの、1つ又は複数の構成要素を有する。一実施形態においては、本発明のデバイスは、全体的に低いヤング率を有する。
【0185】
[00315]「不均質なヤング率」は、空間的に変化する(例えば表面位置と共に変化する)ヤング率を有する材料に関するものである。不均質なヤング率を有する材料は、任意には、材料全体についての「バルク」ヤング率又は「平均」ヤング率の観点で表され得る。
【0186】
[00316]「低弾性係数」は、10MPa以下、5MPa以下、又は1MPa以下のヤング率を有する材料に関するものである。
【0187】
[00317]「曲げ剛性」は、印加される曲げモーメントに対する材料、デバイス、又は層の抵抗を表す、材料、デバイス、又は層の機械特性である。一般的には、曲げ剛性は、材料、デバイス、又は層の慣性の弾性係数及び断面二次モーメントの積として定義される。不均質な曲げ剛性を有する材料は、任意には、材料の層全体についての「バルク」曲げ剛性又は「平均」曲げ剛性の観点で表され得る。
【0188】
[00318]次に、遷移デバイスと、デバイスを作製及び使用する方法とを、図面を参照として説明する。明瞭化のため、図面内の複数のアイテムが、符号をつけられない場合があり、図面が、縮尺通りに描かれない場合がある。
【0189】
[00319]図1は、垂直寸法即ち高さh、横寸法即ち幅b、及び長手方向寸法即ち長さLを含む、物理的寸法を有する遷移デバイス100の上面斜視図を示す。遷移デバイス100は、任意の規則形状又は不規則形状を有してもよいが、正方形又は矩形の平行四辺形の形態をしばしばとる。遷移デバイス100は、1つ又は複数のデバイス構成要素104、106が配設された分解性基板102を備える。いくつかの実施形態においては、デバイス構成要素106は、2つ以上の他のデバイス構成要素104を相互に物理的接続及び/又は電気的接続状態に接合する相互接続部である。任意には、1つ又は複数のデバイス構成要素104、106は、封入材料(図示せず)により部分的に又は完全に封入されてもよい。遷移電子デバイス100は、遠隔的に(例えば無線で)、又は電源(図示せず)への物理的接続を介して、給電又は作動されてもよい。
【0190】
[00320]図2は、遷移デバイス100を使用するための例示的なステップを示す流れ図200を示す。ステップ202及び204において、ユーザは、環境に接触された遷移デバイスを用意する。動作ステップ206において、遷移デバイス100は、環境を作動させるか、又は環境に関するパラメータを感知する。最後に、ステップ208において、遷移デバイスは、少なくとも1つの内的刺激及び/又は外的刺激により、プログラム可能な変化を被る。
【0191】
[00321]いくつかの実施形態においては、植込み型生体医療デバイスは、生体内吸収性基板としてシルクを使用することが有利である。シルクは、生体適合性を有し、FDAに認可されており、光透過性であり、機械的に頑丈(高い機械弾性係数及び機械靱性)であり、薄膜形態において可撓性を有する。また、シルクは、水性処理に対する適合性を有することにより高感度の電子機能を維持し、また化学的機能化又は生物学的機能化が容易である。多様なアミノ酸側鎖が存在することにより、シルクを機能化するための結合化学反応が促進される。また、シルクは、数分から数時間〜数年に及ぶ範囲のプログラム可能なタンパク質分解性生物分解速度での水溶(非炎症性アミノ酸を生成)が可能である。
【0192】
[00322]シルクと同様又は類似の特性を示すいくつかの他の天然ポリマーには、キトサン、コラーゲン、ゼラチン、アガロース、キチン、ポリヒドロキシアルカノエート、プラン、デンプン(アミロースアミロペクチン)、セルロース、ヒアルロン酸、又はこれらの任意の組合せが含まれるが、それらに限定されない。
【0193】
[00323]シルクは、例えばカイコであるボンビックス・モリ(Bombyx mori)から又はクモであるネフィラ・クラヴィペス(Nephila clavipes)からなど、様々な天然ソースから入手することができる。本発明の実施形態にしたがって使用されるシルク溶液は、例えば溶解したカイコシルク(例えばボンビックス・モリからの)、溶解したクモシルク(例えばネフィラ・クラヴィペスからの)を含む溶液から、又は、細菌、酵母菌、哺乳動物細胞、遺伝子導入動物、若しくは遺伝子導入植物などの組み換え型シルクを含む溶液から、入手することができる。
【0194】
[00324]一実施形態においては、生体内吸収性基板のシルクは、逆平行βシートの層から構成され、周期的なアミノ酸配列(Gly−Ser−Gly−Ala−Gly−Ala)から主に構成される主要構造を有する、シルクフィブロンタンパクであってもよい。フィブロインは、シルクI、II、及びIIIと呼ばれる3つの構造を構成することが知られている。シルクIは、ボンビックス・モリ絹糸腺から放出されるような天然の非晶形態のフィブロインである。シルクIIは、より高い強度を有するシルク紡糸中のフィブロイン分子の結晶構成を指す。シルクIIIは、主にフィブロン溶液の界面(すなわち、空気−水界面、水−油界面等々)において形成される。開示される遷移デバイスにおいては、シルクI、II、及び/又はIIIが使用されてもよい。
【0195】
[00325]シルク基板は、公開済みの手順にしたがってボンビックス・モリの繭から抽出される材料から準備されてもよい。Sofia,S.、McCarthy,M.B.、Gronowicz,G.、及びKaplan,D.L.「Functionalized silk−based biomaterials for bone formation.」J.Biomed.Mater.Res.54、139−148(2001);Perry,H.、Gopinath,A.、Kaplan,D.L.、Negro,L.D.、及びOmenetto,F.G.「Nano− and micropatterning of optically transparent,mechanically robust,biocompatible silk fibroin films.」Adv.Mater.20,3070−3072(2008);並びに国際公開第2008/108838号パンフレットを参照されたい。約言すると、炭酸ナトリウムの0.02M水溶液中において60分間にわたり眉を煮沸することにより、繭においてフィブロインフィラメントを結合させる、しかし望ましくない免疫反応を誘発し得る、水溶性糖タンパクであるセリシンを除去した。60℃の臭化リチウムの水溶液により、シルクフィブロイン繊維を可溶化し、その後の透析により、臭化リチウムを除去した。遠心分離及びその後の精密ろ過により、微粒子を除去して、汚染物質を最小限に抑えた8〜10%のシルクフィブロイン溶液を生成した。
【0196】
[00326]代替的な方法を利用することにより、国際公開第2008/108838号パンフレットに記載されるような有機溶剤を使用してシルク溶液を調製してもよい。このパンフレットは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。シルク材料の調製に有機溶剤を使用することにより、シルク材料の生体適合性及び物理特性を変化させることが可能である。例えば、メタノールなどの有機溶剤中にシルクフィルムを浸漬することにより、水和構造又は膨張構造の脱水が引き起こされて、結晶化及びしたがって水中における水溶性の低下をもたらし得る。さらに、有機溶剤の使用により、シルク材料により低い分解性を与えることが可能である。
【0197】
[00327]上記のように、シルク溶液中に、水性溶媒に比べて有機溶剤が存在することにより、非晶構造に比べてより多数の結晶構造を有するシルク基板が発生し得る。この現象は、例えばシルクの生体内吸収又は分解の速度などを制御するために利用され得る。したがって、所望の再吸収速度又は分解速度に応じて、シルク溶液は、例えば100%水溶液、約80%の水溶液、約60%の水溶液、約50%の水溶液、約40%の水溶液、約20%の水溶液、又は約10%の水溶液などの、任意の適切な割合の水溶液:有機溶液を利用して調製され得る。
【0198】
[00328]さらなる技術を利用して、シルク基板の分解速度を制御してもよい。例えば、分解が引き起こされる割合は、基板材料、基板厚さ、架橋、鎖間水素結合の程度若しくはファンデルワールス力、及び/又は分子整列を変更することにより(例えば1軸方向若しくは2軸方向の伸張、繊維への紡糸、及び/又は編成などによる)、調整されてもよい。
【0199】
[00329]バイオポリマー、合成ポリマー、タンパク質、多糖、ポリ(グリセロールセバシン酸)(PGS)、ポリジオキサノン、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、コラーゲン、キトサン又はこれらの任意の組合せを含むがそれらに限定されない、さらなる生体内吸収性ポリマーが、分解性基板として単独で使用されてもよく、又はシルク溶液に添加されることにより複合シルク基板を生成してもよい。一実施形態においては、基板が、約50〜約99.99体積パーセント(vol%)のシルクタンパク質溶液と、約0.01〜約50vol%の追加のポリマーとを含む。
【0200】
[00330]いくつかの態様においては、本明細書に記載される遷移デバイスは、薬物送達のために使用され得る。一実施形態においては、1つ又は複数の治療剤が、基板の分解時に患者に対して投与されるように、基板材料内に液体、ゲル、分散固体、又は任意の他の適切な物理形態として封入されてもよい。これらの治療面で強化された基板材料を形成するためには、分解性ポリマー溶液が、基板の形成前に、1つ又は複数の治療剤及び任意には薬学的に許容され得る担体と共に混合されてもよい。分解性材料を溶解させない任意の薬学的担体が、使用され得る。
【0201】
[00331]いくつかの実施形態においては、本発明の遷移デバイスは、被験者に提供される治療剤を投与、送達、及び/又は活性化させるために使用される。本態様の一実施形態においては、分解性基板は、生物学的環境への投与及び/又は標的組織との接触の際に治療剤を放出する、多機能構成要素である。本発明は、例えば、薬物(例えば小分子治療薬)などの埋め込み治療剤、ナノ粒子、及び/又は生体分子(タンパク質、ペプチド、オリゴヌクレオチド(例えばDNA又はRNA)等々)を有する、分解性基板などを含む。本発明のこの態様は、治療剤の放出制御及び/又は選択された組織タイプに対する治療剤の標的投与を含む、多様な治療用途に対して有用となり得る。これらの実施形態における治療剤の放出は、標的組織と接触状態にある分解性基板の再吸収によって仲介されるプロセスにより行われ得る。本発明は、電子デバイス構成要素が、例えば分解性基板などの埋込み可能デバイスの構成要素の局所的加熱などにより、熱的手段を介して分解性基板からの治療剤の放出を仲介する、植込み型デバイス及び植込み型システムを含む。本発明は、電子デバイス構成要素が、タンパク質又はペプチドの放出のための電気泳動プロセスなどの、局所電界の発生及び制御により駆動されるプロセスを介して分解性基板からの治療剤の放出を仲介する、植込み型デバイス及び植込み型システムを含む。本発明は、電子デバイス構成要素が、電磁放射の吸収により駆動されるプロセスを介して分解性基板からの治療剤の放出及び/又は活性化を仲介する、植込み型デバイス及び植込み型システムを含む。一実施形態においては、植込み型デバイスは、分解性基板からの放出中及び/又は放出時に治療剤を光学的に活性化することが可能な、レーザ又はLEDアレイなどの電子デバイス構成要素を備える。本発明のこの態様は、光線治療を含む治療用途にとって有用である。
【0202】
[00332]本明細書において説明されるデバイスと組み合わせて使用され得る治療剤には、小分子;タンパク質;ペプチド;ヌクレオチド;核酸;炭水化物;単糖;細胞;遺伝子;抗血栓薬;代謝拮抗薬;抗凝固剤;抗有糸分裂薬;線維素溶解薬;抗炎症ステロイド;モノクローナル抗体;ビタミン;鎮静薬(sedatives);ステロイド;催眠薬;抗感染薬(抗生物質及び抗ウイルス剤など);化学療法剤(すなわち抗癌剤);プロスタグランジン、放射性医薬品、拒否反応抑制剤;鎮痛剤(analgesics);抗炎症剤;ホルモン(ステロイドなど);成長因子(抑制剤及び促進剤)(上皮細胞増殖因子、線維芽細胞成長因子、血小板由来成長因子、インシュリン様成長因子、形質転換成長因子、及び血管内皮成長因子など);抗血管新生タンパク質(エンドスタチンなど);多糖;糖タンパク;リポタンパク;及びこれらの任意の組合せが含まれるが、それらに限定されない。
【0203】
[00333]例えば、in−vivo生物学的環境中の循環する治療剤は、治療部位に植え込まれた生体医療デバイスから電磁放射を受けた場合に、活性化されてもよい。特に、電磁スペクトルの紫外線領域及び可視領域内のエネルギーが、有用な場合がある。
【0204】
[00334]本発明は、以下の非限定的な例によりさらに理解されよう。
実施例1
【0205】
[00335]図3a、図3b、及び図7は、本技術のための実例プラットフォームの画像及び概略図を示す。インダクタ、コンデンサ、抵抗器、ダイオード、トランジスタ、相互接続部、及びクロスオーバ部から、基板及び封入層に至るまで、ここで示される構成要素は全て、図3cの時系列画像に示されるように、加水分解による反応溶解によって完全に消滅する。遷移電子機器のこの例は、導体についてはマグネシウム(Mg)を、誘電体については酸化マグネシウム(MgO)及び二酸化ケイ素(SiO)を、半導体については単結晶シリコン(Si)NMを、並びに基板及びパッケージング材料についてはシルク(水溶性であるばかりでなくさらに酵素により分解され得る4、5)を使用する。製造は、転写印刷(Si NM)(この転写印刷プロセスに基づく自動製造ツールが、マイクロスケールの多接合型太陽電池の大規模アレイを組み込む高効率光起電モジュールのパイロットライン生産において現行で使用される)、微細線ステンシルマスクによる物理気相成長(Mg、MgO、SiO)、及び溶液流延(シルク)の組合せを伴う。Mg、MgOの接着促進剤を、いくつかの例において使用し、チタンの極薄層を、他の例において使用した。デバイス製造は、チタンを用いなくとも可能であったが、歩留りは幾分か低下した。
【0206】
[00336]各材料の溶解の原因となる化学反応が、図3dに示される。Si NM及びSiO層は、以降において説明するように、高性能のトランジスタ、ダイオード、光検出器、太陽電池、温度センサ、ひずみ計、及び他の半導体デバイスにおいて重要な役割を有するため、特に重要である。いずれについても、加水分解により、ナノ多孔性シリコンマトリクスの研究7−9により定められるように室温にて約0.10g/Lの水溶性を有するオルトケイ酸(Si(OH))が形成される。NMジオメトリは、高性能デバイス及び平坦構造を可能にし、遷移ステップ時に消費しなければならない材料の量を最小限に抑え、シルクなどの基板上への異種間一体化にとって好適な仕組み及び処理オプションをもたらすため、重要である。この第2の特徴により、高い遷移速度へと近づくことが可能となると共に、生体適合性が重要な用途について、可溶性の制限及び悪影響を及ぼす可能性のある生体反応が回避される。本明細書において説明される典型的なトランジスタは、30μLという少量の水(又は体液)中においてSi(OH)として溶解され得る、約1μg未満のSiを含む。デバイス寸法を直截的に縮小することにより、Siの所要量をさらに減少させることが可能である。例えば、超薄型シリコン−オン−インシュレータ(SOI)ウェーハ上に作製された最新のMOSFETの活性領域内のSiの質量は、約10fgであり、これは、約300fL10という少量における可溶性に相当する。
【0207】
[00337]図4aは、生体内吸収による変化をシミュレーションするために、生理学的に関連性のある温度(37℃)のリン酸塩緩衝溶液(PBS、pH7.4)中における種々の溶解段階において収集された、70nmの厚さを有するSi NM(3×3μm)の原子間力顕微鏡写真を示す。この反応速度論は、反応拡散モデル(図4b)を使用して解析的に捕捉することが可能であり、速度制限ステップは、Si中への水及び水酸化物イオンの拡散と、厚さ方向y全体にわたる反応とによって、以下の式、すなわち
【数5】
[この文献は図面を表示できません]

にしたがって規定される。ここで、D及びkは、それぞれ、水の拡散率及びシリコンとPBSとの間の反応定数であり、wは、水の濃度である。溶解時には、以下の平衡が公式化される:Si+4HO<−>Si(OH)+2H。ここで、中性オルトケイ酸は、拡散によりシリコン表面から出る。このモデルにおいては、完全な物理的消滅までの時間tに対して、Si NMの厚さ(h)は、以下の式、すなわち
【数6】
[この文献は図面を表示できません]

にしたがって、tと共にほぼ線形的に減少する。ここで、hは、初期厚さであり、M(HO)及びM(Si)は、水及びシリコンのそれぞれのモル質量であり、wは、初期水濃度であり、ρSi=2.329g/cmは、Siの質量密度である。この式は、k=5.0×10−6−1及びD=4.5×10−16cm/sについての体温(37℃)(図4c)における、並びに、k=2.8×10−6−1及びD=3.4×10−16cm/sの場合の室温(25℃、図9a)における、h=35、70、及び100nmについての実験観測値を捕捉し、これはアレニウススケーリングに合致する14。厚さがゼロに達するための臨界時間は、
【数7】
[この文献は図面を表示できません]

によって概略的に求められる。これらの結果は、体温にて、h=35、70、及び100nmのそれぞれについて、t=14、16、及び19日となり、これは、実験と合致する。時間依存反応速度定数を含むモデルにより、さらなる特徴を捕捉することが可能である。
【0208】
[00338]同様の計算により、図3のものを含む遷移電子機器についての他の材料における関連する挙動が定量的に捕捉される。図4dは、MgOの薄膜(10nm、接着促進剤)上のMgの蛇行トレース(150nm)の一例を示し、測定された弾性変化は、算出された厚さ変化に基づき予測されたものと非常に相関する(図4e、図10a及び図10b、並びに詳細については実施例2を参照)。ここで、抵抗は、R×(h/h−1により求められ、Rは、初期抵抗である。(他の例は図11に示される)。この結果は、反応拡散モデルに対して重要な電気特性を結び付けるため、これは、かかる解析を確立された回路シミュレーションとの組合せにおいて遷移電子機器についての包括的な設計アプローチとして使用することが可能であることを示唆する。これらのモデルの例示的な実験検証により、これらの材料から構成される集積デバイスの挙動の評価において、それらのモデルを予測的に使用することが可能となる。
【0209】
[00339]これらのモデルの予測的使用により、NM及び薄膜デバイスの設計の重要性が強調される。特に、ダイシングされた集積回路の寸法(約12mm×約12mm×約700μm)に相当する寸法を有するシリコン片についてのtは、約600年超と推定され、可溶性制限を回避するためにはほぼ約8Lの水を必要とする。比較すると、同様の横寸法及び厚さ35nmを有するSi NMについてのtは、約10日未満となり、約0.4mLという少量の水において行われ得る。NMベースの電子構成要素の時間スケールは、遷移封入層及び封入パッケージング材料を追加することにより制御される量において拡張され得る。また、この時間スケールは、クリティカルディメンジョンを縮小することによって、又は崩壊により溶解を加速させるように材料を物理的に構成することによって(図12)、縮小され得る。図4e及び図10は、種々の厚さのMgOにより及びMgO及びシルクの保護膜の組合せにより封入されたMgの蛇行状抵抗器において測定された変化の結果を示す。また、対応するモデリング結果が示され(詳細については実施例2を参照)、それらの結果はいずれも、実験及び一般的予想と非常に合致する。シルクは、この目的において魅力のあるものとなる。その理由は、水中におけるシルクの可溶性は、結晶度の制御によって数桁にわたりプログラムされ得るからである5、15。また、図13に示すように、他の生物分解性ポリマーを使用することも可能である。また、デバイスレベルにおける遷移の研究も重要である。図4fは、MgO及び結晶化シルクの封入層を有する、Si NM、SiO、誘電体、及びMg電極を用いて形成された、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の例を示す。以下において及び実施例2において詳細に説明されるこれらのデバイスは、その機能遷移において2段階の反応速度論を示す。特に、最大で約90時間にわたる水中浸漬により、移動度、オン/オフ電流比(Ion/Ioff)、及びしきい値電圧(Vth)などの重要なデバイス特徴において無視し得る程度の変化が引き起こされる。機能的分解が、この安定動作期間後の比較的短い時間間隔において発生する。封入層が、第1の時間スケールを規定し、Mg電極が、第2の時間スケールを規定する。これらの挙動は、構成材料のそれぞれ別個である実験研究及び理論的研究に基づく予想と合致する。これらの結果は重要である。その理由は、それらの結果により、デバイスにおいて能動的な役割を果たさない封入層が、システムレベル又はデバイスレベルの機能とは切り離された形で遷移時間を規定するために利用され得ることが実証されるからである。種々のデバイスタイプにより、それぞれ異なる厚さを有するSi NMが必要とされるが、図4の結果は、Mg及び封入層が、ここで調査された実際の例について、機能遷移の時間スケールの決定において主要な役割を果たすことを示唆する。(本明細書において提示される例における実用遷移モードにより、長期の保管は、乾燥環境を伴うべきである。)
【0210】
[00340]これらの材料、製造技術、及びモデリングツールは、CMOS設計において、ほぼあらゆるタイプの遷移電子システム用の構成要素デバイスをもたらすことが可能である。図5は、Mg電極(厚さ約250nm)が、ソース、ドレイン、及びゲートとしての役割を果たし、MgO及び/又はSiOが、ゲート誘電体(厚さ100〜150nm)を形成し、Si NM(厚さ300nm)が、半導体として機能する、nチャネル及びpチャネルの両動作が可能な図4のMOSFETと同様のMOSFETに関するさらなる詳細を含む、複数の例を示す。L=20μm及びW=900μmを有する典型的なnチャネルデバイスの結果的に得られる電気特性には、560cm/Vsの飽和移動度及び660cm/Vsの線形領域移動度、>10のオン/オフ比、160mV/dec(V=0.1Vにて)のしきい値下勾配、並びに0.34mA/mm(V=5Vにて)の幅正規化電流出力が含まれる。これらの特性及び同様のpチャネルデバイスの特性は、SOIウェーハ上に形成された同様のクリティカルディメンジョンを有する同等物の性能と同等となるため、有利である。これらのデバイスの特性は、最新技術の集積回路において見受けられるデバイス寸法に匹敵するデバイス寸法を用いて通常の方法で評価されるものと考えられる。(調査されたチャネル長の範囲については、コンタクト抵抗により性能は限定されない。図14を参照。)
【0211】
[00341]MOSFETに加えて、多数の他の種類の半導体デバイス及び受動構成要素が可能である。いくつかの例の画像及び電気特性が、図5図15、及び図16に示される。抵抗器及びダイオードは、温度センサとしての役割を果たし、後者は、図5及び図16に示すように光検出器及び太陽電池においても使用され得る。Si NMダイオード及びMg抵抗温度センサは、−2.23mV/℃(所与の電流出力に対する電圧変化)及び0.23%/℃(抵抗のパーセンテージ変化)の感度を示し、これらは共に、従来の非遷移デバイスの挙動に合致する16。電流設計及び標準測定システムにより、0.004〜0.007℃の温度変化を分解することが可能である。超薄型シリコン太陽電池(厚さ約3μm)は、光トラップ構造、背面反射板、又は反射防止コーティングを用いない場合でも、66%のフィルファクタ及び約3%の総パワー変換効率を実現する。Mgコンタクトを有するドープされたSi NMは、最新技術のデバイスの歪み係数に匹敵するほぼ約40の歪み係数(図5f、左、及び図16)を有するひずみ計(図5e、左)としての役割を果たすことが可能である17。本明細書に提示される技術及び製造方式は、機能的な相互接続されたセンサアレイを可能にするのに十分な展開がなされる。一例としては、スキャンモードにおける動作時に写真を取得することが可能な(図5f、右、及び図16d)受動マトリクスアドレス指定用のブロッキングダイオード(図5e、右)を有するSi NMフォトダイオードの集合体を含む、遷移デジタル撮像デバイスを作製した。(図17のデバイス寸法に関するさらなる詳細を参照。)この場合の歩留りは、>90%である(すなわち、64画素中の58画素が完全に機能した。図18を参照。)多数の他の可能性を実現することが可能である。
【0212】
[00342]集積システムにおける個々の要素の遷移時間は、同一であること又は異なることが可能である。後者は、厚さ及び/又はスタック組成の変更を利用することによって実現可能であり、又は非遷移材料と組み合わせることによっても実現され得る。最後の可能性は、図5c及び図5dの右側の枠内の、非遷移金属(Au)が、遷移Mg相互接続部により接合された2つのトランジスタのためのソース電極、ドレイン電極、及びゲート電極としての役割を果たす、論理ゲート(インバータ)において示される。この例においては、Mgの遷移は、インバータから2つの分離されたトランジスタへとシステムを変換させる。純粋に遷移的なシステムにおける可変溶解速度が、同様に利用されることにより、機能を経時的に変化させることが可能である。他の場合であればMgO内に封入されるシステム中のMg分流抵抗器又は相互接続部が消滅することにより、遷移集積回路内の選択された構成要素の機能的加減が影響を被り得る。図5g及び図5hは、相互接続部の消滅によりNOR動作からNAND動作へと変化するSi NM MOSFET論理ゲートにおける後者の可能性を示す。図19には、遷移分流器の例が示される。それらの遷移分流器の効果により、機能が、抵抗器からダイオードへと、NANDゲートからインバータへと、及びNORゲートから独立したトランジスタへと変化することとなる。
【0213】
[00343]この多様なデバイス構成要素、センサ、及びアクチュエータにより、有用なレベルの機能を有する集積システムが可能となる。電源用の1つのオプションは、図16aに示すシリコン太陽電池などのシリコン太陽電池を利用することである。別のオプションは別個に給電される外部一次コイルに対して結合する近接場相互インダクタンス用の無線アンテナとして、図3図5a、及び図15のインダクタ及びコンデンサと同様のインダクタ及びコンデンサを使用する。遷移電子システムの興味深い1つの用途は、本明細書において導入される構成材料の生体適合性により可能となる植込み型デバイスである図3)。特に、Mgは、いくつかのタイプの血管内ステントにおいて構造材料として既に使用されている18。シルクは、縫合糸及び組織工学における使用が認可されている。3Lの血漿中で溶解した1μgの遷移Si NMデバイスは、0.33μg/Lの濃度をもたらし、これは、生理学的濃度未満にまで低下する19。Si NMを有するnチャネルMOSFET及びpチャネルMOSFETを実現するために必要とされるボロン及びリンのドーピングは、リンについては約1ng/Lの及びボロンについては約11pg/LのSi NMの濃度を示すが、これらは共に、Siの可溶性制限を回避するために必要な最低量においても、生理学的レベル(血中のリンについては400mg/L、ボロンについては24mg/L)を大幅に下回る。リン(約3ng)及びボロン(約33pg)の総量は、普通食からの推奨される1日摂取量(リンについては約1500mg及び1ボロンについては1〜13mg)よりも桁違いに低い20−23
【0214】
[00344]生体内吸収及び生体適合性を実証するために、一連のin vivo実験を実施した。様々な代表的な遷移デバイス(例えば図3及び他)を、製造し、シルクパッケージ内に封止し、酸化エチレンを用いて滅菌し、次いで米国動物実験委員会(IACUC:Institutional Animal Care and Use Committee)のプロトコールにしたがってBALB/cマウスの皮下領域に植え込んだ。図6aは、図3に示す実例プラットフォームの例を示す。3週後の調査では(図6b、左)、ごくわずかな残留物と共に、明らかな血管再生を伴う皮下層への低速での再融合の形跡が見受けられた。図6b(右)に提示される組織断片は、(A)皮下層、(B)シルクフィルム、及び(C)筋層を、並びにいかなる炎症反応も無いことを示す。図6bのデータは、いずれも3週の時点までを辿った、複数の動物(N=3)による確立されたプロトコールにしたがった生体内吸収性材料又は生体内吸収性デバイスの標準的な動物評価を表す。図20には、さらなる履歴解析が示される。さらに、本文献は、遷移電子システム内の構成材料の生体適合性に関する強力な証拠を提示する。シルクは、再吸収性外科縫合糸及び軟組織足場における臨床的利用が認可されている。多孔性のシリコンナノ粒子及びシリカナノ粒子は、生体内吸収性薬物送達用途にとって実用可能な候補として十分に確立されたものである8、24。MgOは、これらの及び関連する構造用のコーティングとして25、及び、磁気共鳴断層撮像用の鉄ベースのナノ粒子造影剤に対して26使用されてきた。Mg及びMg合金は、生物分解性ステントにおいて実証されてきた。遷移電子構造物に対して使用される又は予期される材料の量は、許容し得る生体適合性と、いくつかの例では臨床的利用において確立された役割とを有することが実験により判明している材料の量よりも、桁違いに少ない。
【0215】
[00345]Mgの誘導コイルが、シルク基板上に集積されシルクパッケージ内に収容されたドープされたSi NMの抵抗マイクロヒータと組み合わされることにより、局所加熱によって細菌の抑制を助長し局所的な痛みの緩和をもたらす、感染緩和及び疾患管理において使用することが可能な遷移温熱療法システムが実現される27〜29。永久ペースメーカ、植込み型除細動器、機械式循環補助デバイス、又は人工股関節及び人工膝などの医療植込み型デバイスの外部表面に送達され得る遷移電子殺菌アップリケは、遷移温熱療法システムの一例である。この目的は、患者が最大危険期間を乗り越えた場合に消滅することにより、患者に対する不必要なデバイス負荷が解消される、実施可能であり、有効であり、非抗生であり、プログラム可能な殺菌剤によって、手術部位感染を制御することである30、31図6c、図6dは、ネットワークアナライザを使用することにより無線モードにおいて植込み後に遷移を継続的にモニタリングすることが可能であるようなデバイスのための、汎用構成要素構成ブロックとしてのメタマテリアルRFアンテナの例を示す。データは、理論モデルと合致する時間依存性を有する測定されたQ値と共に、シルクパッケージのエッジを通過する体液の低速拡散に関連する遷移挙動を示す。詳細に関しては実施例2を参照されたい。図6eは、それぞれ異なる共振周波数(約70MHz及び約140MHz)を有する2つのコイルと、3つの別個のヒータとを備える、ガラス上に形成されたデバイスの画像を示す。適切な周波数及び電力レベルが個々の一次コイルに対して印加される状態でこれらのコイルの一方又は両方を無線動作させることにより、挿入図内の温度画像において図示されるように、システムの完全な制御が可能となる(他の例については図21図22、及び図23を参照)。追加のコイル及びヒータを組み込むことにより、より複雑な温度分布に対する完全な制御が可能となる。同様のアプローチを、空間的且つ時間的にプログラムされた電気刺激に対して使用することが可能である。in vivo機能を実証するために、単一コイル型で単一ヒータ型の完全遷移タイプのこのデバイスを、スプラーグドーリー(Sprague−Dawley)ラットの皮膚下に植え込んだ(図6f)。皮膚を通した誘導結合により、ヒータの位置に一致して、ΔT約5℃(図6g)の局所温度上昇が発生する。完全なデバイスは、15日の時間スケールで遷移する。この15日という時間スケールは、創傷部位を滅菌しその無菌を維持するために、最も重要な期間、すなわち動作後の初めの数日における堅固な機能を実現するように選択された。このデバイスは、この時間の後には不要となる。15日は、その有効性にとって必要とされる期間の控え目な推定値に相当し、その後、デバイスは、消滅することにより、追加的な外因性インプラント材料に付随するあらゆる長期的負荷を解消する。シルクパッケージにより、この遷移時間が決定されるが、遷移時間は、シルクの結晶度の制御により調節可能である。
【0216】
[00346]本明細書において報告するコンセプトは、遷移電子システム、遷移センサ、遷移アクチュエータ、及び遷移電源についての、材料、モデリングアプローチ、製造方式、及びデバイス設計の包括的土台を確立する。SiOを含む又は含まないSiナノ膜(NM)は、重要な要素である。その理由は、それらを使用することにより、能動的機能及び受動的機能の両方を有する高度な半導体構成要素が即座に実現されるからである。誘電体及び導体については、それぞれコラーゲンからポリ(乳酸−co−グリコール酸)にわたる、及び鉄から亜鉛にわたる範囲のものが、さらに可能である。代替的な遷移モードには、吸収、腐食、脱重合、及びその他が含まれる。これらのプロセスの速度は、リアルタイムに調節可能である、誘発される、及び/又は、化学的事象若しくは生物学的事象、又は温度、圧力、若しくは光の変化により決定される、周囲環境の特性に反応することができると考えられる。
方法の概要
デバイスの製造
【0217】
[00347]ドープされた単結晶シリコンナノ膜(NM)を、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)ウェーハ(上部シリコン厚さ約300nm、p型、SOITEC、France)から調製した。フッ化水素酸(HF、49% Electronic grade、ScienceLab、USA)による埋入した酸化物のアンダーカットエッチングにより、分離されたシリコンNMを形成し、次いでこのNMをシルクフィルム基板上に転写印刷した。ゲート及び層間誘電体(MgO又はSiO)、並びに電極及び相互接続部(Mg)を、高解像度ステンシルマスクを介した電子ビーム蒸着により堆積した。後者については、MgO層は、Mgが直接的に堆積されるか、又は歩留り及び接着強度の改善を目的として5nmのTi層を有する、トランジスタのために必要とされるMg/Siコンタクトを除き、接着促進剤としての役割を果たした。製造プロセスに関するさらなる詳細は、実施例2に示す。
基板、封入層、及びパッケージの調整
【0218】
[00348]ボンビックス・モリ・カイコの繭を切断し、0.02M NaCO溶液中で煮沸して、膠状のセリシンタンパクを抽出した。残りのシルクフィブロインを、Milli−Q水中ですすぎ、60℃のLiBr溶液中で4時間にわたり溶解させ、次いで2日間にわたり透析カセットを使用して蒸留水により透析することにより、LiBrを除去した。遠心分離及びろ過により不溶性残留物を除去した後に、シルク溶液を、脱イオン蒸留水で5〜7重量%まで希釈し、シリコン基板又はガラススライド上に成形することにより厚さ約20μmのフィルムを形成し、空気中で完全に乾燥させ続けることによりシルクフィルムを形成した。
シルクフィブロインパッケージング方式
【0219】
[00349]約5cm×5cmの面積に切断された2つの約100μmシルクフィブロインフィルムを、120℃で60秒間にわたる積層によって架橋させて、最大βシート結晶度及びシルク層の完全な接着を実現した。これらのフィルムを、スタックし、次いで1つのエッジを、接着層としての約10μLの約6%シルクフィブロイン溶液による再積層によって封止した。機能デバイス用のシルク基板が、非架橋状態に留められ、2つの架橋フィルムの間に配置された。最後に、他の3つの側部を、同一の方法により封止し、2つのフィルム間にこの試料を完全に封止した。余剰フィルムは、植込み用の封止サンプルのサイズを最小限に抑えるために、エッジからトリミングした。
デバイスレベルにおける遷移及び遷移の同調性
【0220】
[00350]nチャネルMOSFET、ダイオード、論理ゲート(NAND)、及びMg抵抗器を含む様々な遷移デバイスを、上述の手順及び材料を利用して製造した。MgO(厚さ400nm)及び結晶シルク(厚さ70μm)が、水に対するバリアとしてデバイス上に均一に堆積された封入層としての役割を果たした。詳細は、実施例2に示す。
動物モデル評価
【0221】
[00351]メスのBALB/cマウス(生後6〜8週)及びメスのアルビノスプラーグドーリーラットを、ケタミン/キシラジン混合物の腹腔内注射によって麻酔した。この動物が麻酔の「ステージ3」に達していることを確認するために、麻酔の深さを、眼瞼反射及び逃避反射によりモニタリングした。背中を剃毛し、70%エタノールを用いて切開部位を洗浄し、その後ベタジンにより手術時手洗いを行った。ステージ3が確認されると、皮膚に小さな長手方向切開部を形成し、無菌インプラント(酸化エチレンで滅菌)を挿入した。切開部は、Dexon5−0縫合糸を用いて閉じた。この動物を、歩行可能になるまでモニタリングし、手術の完了後にすぐに無痛覚剤(皮下にブプレノルフィン)を投与した。
温熱療法のための無線電源を有する遷移電子システム
【0222】
[00352]このデバイスは、シルク基板上に形成されたシリコン抵抗器、誘導コイル、及び相互接続線と、別個のシルクパッケージとを備える。ドープされたシリコンNMの転写印刷の後に、第1の金属層(Ti/Mg、5/250nm)、層間誘電体(MgO、400nm)、及び第2の金属層(Ti/Mg、10/800nm)の堆積並びにパターニングを行った。次いで、先述のように、デバイスをシルクによりパッケージングした。無線送電の結合周波数は、約70MHzであった。
参考文献
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実施例2
製造プロセス
【0223】
[00353]単結晶シリコンナノ膜(厚さ約300nm、p型)を、シリコン・オン・インシュレータ(SOI、SOITEC、France)から製造して、半導体デバイスの活性エリアを形成した。リンドーパント(約950℃)及びボロンドーパント(約1,000℃)の高温拡散により、トランジスタ用のソース電極及びドレイン電極のための、並びにダイオード、光検出器、及び太陽電池のn形エリア及びp型エリアのための、高ドープ領域を画した。ドープされたSi NMの横寸法を、硫黄六フッ化物(SF)ガスによる反応性イオンエッチング(RIE)によって画した。SOIからシリコンを放出させるために、埋入した酸化物を、フッ化水素酸(HF、49% Electronic grade、ScienceLab、USA)によるウェットエッチングによって除去した。このプロセスにより形成される各Si NMを、シリコンウェーハ上にスピン成形されたシルクフィルムに対して転写印刷した(一時的な「キャリア」基板として)。次いで、様々な金属層及び誘電体層を、パターニングされたポリイミドシャドーマスクを介した電子ビーム(eビーム)蒸着を利用して堆積して、デバイスと、デバイス間の相互接続部とを完成させた。
遷移による機能的変化
【0224】
[00354]遷移による機能的変化は、システムの他のパーツに関する時間スケールよりも短い時間スケールでのいくつかの金属相互接続部の溶解を伴った。この挙動は、選択された相互接続部に関連する領域を除く回路の全ての領域をMgO層で封止することにより達成された。製造プロセスは、MgO(150nm)又はSiOのゲート誘電体層と、Mg(250nm)のソース電極、ドレイン電極、及びゲート電極とを有するトランジスタにドープされたSi NMを伴うものであった。必須ではないが、接着を促進するためのTiの薄層を使用することにより、歩留りが改善された。Tiの典型的な厚さは、5nmであった。かかるトランジスタを使用する論理ゲート間の相互接続線は、MgO(10nm)の薄い接着促進層の上にMg(150nm)を堆積することにより形成した。金属トレースは、トランジスタ電極に対する効果的な電気的接触を確保するために、接着層のエッジを越えて延在させた。最終封入層(MgO、400nm)は、上述のような適切なパターンで堆積した。全てのパターニングステップ及び堆積ステップは、ポリイミドシャドーマスク及び電子ビーム蒸着により実施した。
崩壊トランジスタ
【0225】
[00355]Si NMの代わりに、細いSiナノリボン(NR)のアレイを、拡散質量輸送を強化し得る崩壊プロセスによる変化を加速させるための1つの方法として使用することが可能である。この例における製造は、ドープされたSiナノリボンアレイを前章に記載した手順を利用して画することから始められた。しかし、この場合には、埋入した酸化物は、介在領域においては完全に除去されるものの、Si NRの下方からは一部のみを除去した。次に、フォトレジスト層(AZ 5214)のパターニングにより、埋入した酸化物の除去を完了させるための第2のエッチングステップ時にリソグラフィにより画されたそれらの箇所に対してSi NRを繋ぐ構造を形成した(すなわち、アンカーバー、10μm×50μm、厚さ1.5μm)。次に、Si NRのアレイを、シルク層で被覆された別個のシリコン基板上に転写印刷した。ポリイミドシャドーマスクを介して選択エリアにMgO(150nm)を蒸着することにより、ゲート誘電体及び接着促進層を画した。最後に、ソース電極、ドレイン電極、及びゲート電極(Ti/Mg、5/200nm)を同様の手順により画することよって、デバイスを完成させた。
シリコンの溶解試験
【0226】
[00356]このプロセスの詳細な反応速度論を研究するために、Si NMの一連の溶解試験を実施した。これを目的とする試験構造は、フォトリソグラフィ及びRIEによりSOIウェーハ上に形成された、3×3μm平方のジオメトリのNMアレイであった。35nm、70nm、及び100nmの厚さを調査した。試料を、室温又はヒトの体温(37℃)に近い温度の50mLの1.0Mリン酸塩緩衝生理食塩水(PBS、pH7.4、Sigma−Aldrich、USA)中に配置した。これらの試料を、2日ごとにPBS溶液から取り出して、原子間力顕微鏡(AFM、Asylum Research MFP−3D、USA)によりSi NMの高さを測定した。PBS溶液は、1日おきに交換した。
高解像度ステンシルマスク
【0227】
[00357]フォトリソグラフィにおいて典型的に利用される溶媒及びプロセスに対してシルクが容易に反応することが、金属及び誘電体をパターニングするために高解像度シャドーマスキング技術を利用することの誘因となった。必要なステンシルマスクは、所望のジオメトリでエッチングされた開口を有する均一なポリイミド(PI)フィルム(12.5μm、Kapton、Dupont、USA)から作製した。製造プロセスは、10:1ポリ(ジメチルシロキサン)(モノマー:触媒、重量)(PDMS、Sylgard 184、Dow Corning、USA)で被覆されたガラススライド上へのかかるフィルムの装着から開始された。金属層(Cr/Au、10/150nm)を、電子ビーム蒸着により堆積し、フォトリソグラフィを利用してパターニングし、ウェットエッチング液でエッチングした。この金属は、酸素(O)ガスでのRIEによるPIフィルムのドライエッチング時にハードマスクとしての役割を果たした。エッチングの後、金属マスクをウェットエッチングにより除去され、パターニングされたPIフィルムが、慎重に剥離されて、高解像度ステンシルマスクを形成した。
封入
【0228】
[00358]複数の異なる封入層を使用して、溶解速度を制御した。このプロセスを研究するために使用した試験構造は、ガラススライド上のMgのトレース(300nm)を含むものであった。トレースの一部を、様々な封入材料、すなわちMgO(400nm又は800nm)、シルク、PLGA(ポリ(乳酸−co−グリコール酸)85:15、Mw50,000〜70,000、Sigma−Aldrich、USA)、又はコラーゲンフィルム(Devro、USA)を用いて被覆した。シルク封入については、複数サイクルの被覆及び処理を、すなわち、シルク溶液中への試料の浸漬と、65℃での乾燥と、メタノールでの処理によるβシート含有量の増加と、続く乾燥とを繰り返した。複数の被覆処理及びその後のメタノール処理を利用して、シルクフィルムの総厚さを増加させた。被覆すべきエリアの周囲が囲まれたPDMSを配置することによってPLGAを被覆し、PLGA溶液で内容積部を充填した。この溶液は、気化されて、PLGAのみが封入層として残った。コラーゲンフィルムを、PLGAの濃縮溶液を使用してガラスエッジに対して装着し、次いでこれを乾燥させて、固体ではあるが可撓性の接着層が、コラーゲンとガラスとの間に残った。これらの結果を図13に示す。
デバイスレベルにおける遷移及び遷移同調性の研究
【0229】
[00359]遷移材料の溶解速度に加えて、デバイスレベルにおける挙動を研究し、遷移を制御するための方策を実証した。特に、nチャネルMOSFET、シリコンダイオード、論理ゲート(NAND)、及びMg抵抗器を含む、複数の異なる遷移デバイスを、初めに構成した。Mg抵抗器を除いては、製造は、前章に記載したようなSi MN(厚さ300nm)の高温ドーピングプロセスで開始された。このタイプの転写印刷されたSi MNは、半導体層としての役割を果たした。PECVDにより堆積したSiO層(厚さ100nm)は、各MOSFET用のゲート誘電体及びNANDゲートにおいて使用されるゲート誘電体としての役割を果たした。厚さ400nmではあるが、同様の層を層間誘電体として用意した。これらの電極は、電子ビーム蒸着により堆積されたMg(厚さ300又は400nm)から構成した。デバイスレイアウトを図24に示す。
【0230】
[00360]MgO(厚さ400nm)及び結晶シルク(厚さ約70μm)の封入層により、水に対する遷移バリアを形成した。いずれのデバイスの例においても、システム構成により、図25のような、デバイスに対して接続され、PDMSから作製された除去可能なウェル内に収容された水中に浸漬された、遠隔配置された電極パッドを介した電気特性の連続プロービングが可能となった。図26に要約されるこれらの結果は、2つの異なる時間スケールを有する反応速度論を示し、第1の最長時間スケールは、封入層における遷移に対応するものであり、第2の時間スケールは、Mgの消滅が先に生じる、デバイスの活性層の溶解に起因するものである。これらの挙動が、デバイスレベルにおける遷移を示す。また、これらの結果は、デバイス動作においては能動的な役割を果たさない材料(すなわち封入層)により遷移時間を規定することが可能であることを実証する。このようにすることで、遷移時間は、電気的機能とは無関係に工学設計することが可能となる。
植込み型RFメタマテリアルアンテナにおける遷移のin vivo研究
【0231】
[00361]in vivo遷移を研究するために、水溶性となるように処理され、接着剤として数滴のシルクを使用した高温エンボス加工によりエッジに沿って封止された、シルクのポケット状コンテナ(約2cm×2cmの大きさであり、各辺が約100μmの)内に封入された、非処理/水溶性シルクフィルム(厚さ約50nm)の上に、約1.8GHzで設計された共振周波数を有し約1.35cm×1.35cmの全体寸法を有する(400nmMgから作製され、保護層としての600nmのMgOで被覆された)メタマテリアルアンテナを作製した。メスのアルビノスプラーグドーリーラットの皮膚下への植込み時に、この構造により、デバイスと周辺組織との間の直接的な接触が防止される。この例における遷移は、シルクポケットのエッジを通した体液の拡散によって主に規定される。アンテナは、封入プロセスの前後及び植込み前に、ネットワークアナライザ(HP 8753D)を用いて共振応答を測定することによって試験した。図6cに示すように、in vivo応答を、0日目(植え込み直後)、4日目、8日目、及び15日目(アンテナの共振が殆ど検出不可能となったとき)に記録した。その後、デバイスを回収すると、ごくわずかの且つ切断されたMgトレースの兆候と共に、組織母体内への再吸収が判明した。
遷移無線温熱療法デバイスにより実現される細菌抑制のin vitro試験
【0232】
[00362]これらのデバイスを、大腸菌細菌(Escherichia coli)(ATCC 25922、American Type Culture Collection、Manassas VA)が載置された約3mmの厚さの寒天プレートの下に配置した。細菌を、提供された指示にしたがって再現及び拡張し、液体培養菌を、18〜24時間の間にわたり0.8の光学密度(OD600)(約10CFU/mLの生菌数に相当)にまで成長させた。3つの異なるデバイス構造を独立に試験した。初めの2つは、対照であり、共に分離されたMg抵抗器及びMg RF誘導コイルから構成した。3つめは、完全に機能するデバイス(すなわちMg抵抗器がMg RF誘導コイルに対して接続されたもの)であった。これら3つの全ての例において、無線電力を、別個に配置された一次コイル(1巻、直径=5cm、12AWG)を有する外部RF電源により約33dBm(すなわち2ワット)の入力にて80MHzで印加した。細菌が載置された寒天プレートの温度プロファイルを、温度カメラ(FLI R SC645、FLIR Inc.)を使用してリアルタイムでモニタリングした。それらの画像により、対照試料の例における無視し得る程度の加熱と、機能デバイスの場合のプレートの中央(ヒータ位置に対応)における約50℃までの加熱とが判明した。約30分の加熱後に、寒天プレートを、37℃のインキュベータ内に1晩配置して、菌叢成長させた。視認検査により、デバイスによって誘発された被加熱領域における細菌の局所的不在と、対照の場合の顕著な変化のないことが判明した。結果を図27に示す。
溶解モデル
単層(シリコン又はマグネシウム)溶解
【0233】
[00363]Siは、天然のSiO(厚さ数ナノメートル)の薄層を有してもよい。Siの溶解に対するその効果は、次章に示す二層(SiO/Si)溶解モデルにより説明される。SiOの反応定数及び拡散率は、図9に示すPE−CVDに関する実験から、室温(図9b)におけるk=1.5×10−6−1、D=1.0×10−16cm/s、並びに体温(図9c)におけるk=3.0×10−6−1、D=2.0×10−16cm/sとして、求められる1〜3。関連するAFM研究を図29に示す。二層溶解モデルにより得られる結果(例えば、Siの完全溶解の臨界時間)は、薄いSiO層を有さない場合の結果と同一である。これは、薄いSiO層の効果が無視し得る程度のものであることを示唆する。
【0234】
[00364]反応拡散率の方程式(1)についての境界条件(図28a)は、水/Si界面における一定水濃度
【数8】
[この文献は図面を表示できません]

及びSi下部表面におけるゼロ水分流動率∂w/∂y|y=0=0となる。初期条件は、ゼロ水濃度w|t=0=0(0≦y<h)である。この解を、
【数9】
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としての変数分離法により求めた。これと、反応定数kとの積により、Si中の水の質量(単位体積当たりの)が求められる。さらに、これにより、溶解Si質量(単位体積当たりの)は、[kwM(Si)]/[4M(HO)]となる。その理由は、4つの水分子が、1つのSi原子と反応するからである。厚さ方向y及び時間tの両方に対する積分により、溶解時の正味Siが、
【数10】
[この文献は図面を表示できません]

として求められる。本研究におけるk及びDについては、上記の方程式の左辺の合計は、無視し得る程度のものであり、方程式(1)に至る。
【0235】
[00365]方程式(1)は、Mgについては修正される。その理由は、2つの水分子が、1つのMg原子と反応するからである。
【数11】
[この文献は図面を表示できません]

ここで、ρMg=1738g・cm−3は、Mgの質量密度である。Mgの初期厚さh=300nm及び初期抵抗(単位長さ当たりの)R=1.06Ω/mmについては、図4eにおける抵抗(単位長さ当たりの)R=R(h/h−1は、反応定数k=1.2×10−3−1及び拡散率D=6.0×10−12cm/sについての実験と十分に一致する。この場合に、Mgについてのk及びDは、Siについてのk及びDよりもはるかに大きい。その理由は、水−Mg反応は、はるかに速いからである(Mgの溶解は数時間であるのに対して、Siの溶解は数週間)。方程式(2)により、Mgの完全な溶解のための臨界時間t=38.4分が導き出され、これは、実験における開回路の場合の40分と十分に一致する。
二層(MgO/Mg)溶解
【0236】
[00366]下付き文字1及び2のそれぞれにより表されるMg層及びMgO層の局所座標系が、図28bに示される。Mgについては、下部表面におけるゼロ水分流動条件及び初期条件を伴う反応拡散率の方程式は、
【数12】
[この文献は図面を表示できません]

となる。MgOについては、水/MgO界面における一定水濃度及び初期条件を伴う支配方程式は、
【数13】
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となる。MgO/Mg界面にわたる水分子の濃度及び水分流動率の連続性は、
【数14】
[この文献は図面を表示できません]

を必要とする。方程式(S4)及び(S5)の解は、変数分離法により、
【数15】
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として求められる。ここで、定数E及びFは、
【数16】
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により求められる。固有値λ(n=1、2、3、・・・)は、以下の方程式、すなわち
【数17】
[この文献は図面を表示できません]

から決定され、Cは、
【数18】
[この文献は図面を表示できません]

により求められる。抵抗Rは、
【数19】
[この文献は図面を表示できません]

により解析的に求められる。上記の抵抗(単位長さ当たりの)は、1.04/1.15Ω/mmの初期抵抗(単位長さ当たりの)をそれぞれ有する、400/800nmのMgO封入の厚さに関する実験と十分に一致する。MgOの反応定数及び拡散率は、k=5.0×10−4−1及びD=4.9×10−13cm/sである一方で、Mgについての値は、図4eにおいて、k=1.2×10−3−1及びD=6.0×10−12cm/sとして決定されている。
【0237】
[00367]開回路については臨床時間tは、方程式(S10)の抵抗が無限に近づく場合に到達し、これにより、
【数20】
[この文献は図面を表示できません]

が得られる。本研究における反応定数及び拡散率については、上記の方程式の左辺の合計は、無視し得る程度のものであり、
【数21】
[この文献は図面を表示できません]

に至る。これにより、400nm及び800nmのMgO封入厚さについての臨界時間は、3.5時間及び13時間となり、これは、図4eの実験と適度に十分に一致する。
【0238】
[00368]シルクオーバーコートにより、MgO/Mg層中に拡散する水に対するバリアが形成され、効果的な拡散が、シルク中において達成され得る最大結晶度Cmaxのパーセンテージφによって制御される。この場合に、シルクの結晶度は、c=φ×Cmaxとして求められる。方程式(S5)における水/MgO界面における一定濃度の境界条件
【数22】
[この文献は図面を表示できません]

は、
【数23】
[この文献は図面を表示できません]

により置換される。2つのシルクオーバーコートについてここで求められる抵抗は、図4eに示すようなそれぞれ45.0%及び89.8%のφについての実験と十分に一致する。
時間依存反応速度定数による溶解モデル
【0239】
[00369]多数の例において、正味反応についての反応定数は、時間の経過と共に減少し得る。この反応定数が、一般的形態のk(g)を取る場合には、反応拡散の方程式の解は、
【数24】
[この文献は図面を表示できません]

として求められる。ここで、
【数25】
[この文献は図面を表示できません]

である。実験におけるような小さな
【数26】
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については、上記の解は、
【数27】
[この文献は図面を表示できません]

へと簡約することが可能である。方程式(S2)と同様に、Si NMの厚さは、
【数28】
[この文献は図面を表示できません]

として求めることが可能である。反応定数が、k(t)=k−t/τとして指数関数的減衰となる場合については、
【数29】
[この文献は図面を表示できません]

というSi NMの正規化厚さに至る。k=7.9×10−6−1及びτ=23日について、図30は、方程式(S16)からの予測と実験測定値との間の良好な一致を示す。時間とは無関係に選択される5.0×10−6−1という反応定数と比較すると、k(t)というパラメータは、合理的なものとなる。その理由は、kは、初期反応定数kと、20日における3.3×10−6−1という反応定数との間となるからである。
植込み型RFメタマテリアルアンテナのin vivo遷移モデル
【0240】
[00370]Q値は、Q=X/Rにより、インダクタの誘導リアクタンスX及び抵抗Rに相関する。Xにおける小さな変化を無視することにより、初期値により正規化されるQ値は、97.0cmax%の結晶度で、インダクタの厚さ及び二層溶解モデルから容易に求めることが可能である。
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実施例3
【0241】
[00371]本発明者らによる近年の研究により、制御された態様で経時的に徐々に消失し得る新たなシリコンベースの電子機器技術が確立している。この意味において「遷移的」であるデバイスは、医療的に有用な時間フレームにわたり存在するが次いで身体による再吸収によって完全に溶解し消滅する能動インプラント、又は回収の回避を目的として消滅する現場配置可能型ビーコンなどの、従来の電子機器では対応できなかった用途上の可能性をもたらす。本発明者らは、このタイプの相補型金属酸化物半導体(CMOS)電子機器用の材料、構成要素、理論設計ツール、及び製造アプローチのセットを、様々な種類のセンサ及びアクチュエータ、電源用オプション、並びに無線制御ストラテジと共に実証してきた。抗生物質抵抗性細菌により引き起こされる手術部位感染の難問に対応するために、植え込み可能な態様で温熱療法を提供することが可能な遷移シリコンデバイスと、動物モデルにおけるその実例により、この技術のシステムレベルの例が説明される[1]。完全遷移RFスカベンジングデバイス及び部分遷移無線送信機は、多数の軍用用途に関係のある基本構成ブロックを実現することが可能であることを示す。
【0242】
[00372]上述の遷移電子機器技術機器技術の土台は、2つの致命的な能力を、すなわち、(1)圧電構成要素及び光電子構成要素への道筋、並びに(2)プログラムすなわち「誘発」される遷移に対する低電力スキームが欠如している。本デバイスは、これらの2つの課題に対処する。第1の課題については、ZnOが、水溶性半導体として使用され、加水分解により、遷移が影響を被る。ZnOの大きな直接禁止帯及び強力な圧電応答により、ZnOは、機械エネルギーハーベスタ、発光ダイオード、及び透明導体において適用される場合に、Siに対する有用な補完となる。先述の研究は、ZnOが、水溶性であり[3、4]生体適合性である[5]ことと、様々な半導体デバイスにおいて使用され得ることとを実証する。図31は、水溶解時の様々な時点において収集されたZnOナノロッドの走査電子顕微鏡写真を示す[3から応用]。本例は、ZnOを他の水溶性材料(例えば、Mg、MgO、Si、SiO、シルク)と一体化することにより、完全に遷移する構成要素を生み出すことに焦点を置いている。
【0243】
[00373]2つの構成要素を追及する。第1の構成要素は、薄膜トランジスタ(TFT)である。過去の研究により、3つの方法、すなわち分子ビームエピタキシ方法、スパッタリング方法、及びゾルゲル/溶液方法の中の1つにおいて堆積されたZnOを使用した透明TFTが実証されている。ZnOの電気特性及び半導体特性(移動度、抵抗、キャリア濃度、等々)は、マイクロ構造、特に粒径により決定される[6]。粒径は、高温での堆積により[7]、アニーリングプロセス時の結晶成長により[8、9]、又はスパッタリング圧力の調節により[10、11]工学設計することが可能である。また、アニーリングプロセスは、ドーパント活性化を補助することが可能である[12]。また、電気特性は、スパッタリング時にOを添加することにより調節することが可能である[13]が、TFTは、Arのみにおけるスパッタリングによっても依然として製造し得る。
【0244】
[00374]可撓性ZnO TFTは、室温でのスパッタリングによりプラスチック基板上に形成され、その後、低温アニーリングを受けるか又はアニーリングを全く受けないことが可能である[14、15]。このタイプの上部ゲートTFT及び下部ゲートTFTが、共に可能であるが、後者の設計が、より一般的である[13]。このレイアウトを利用することにより、ゲート電極としての高ドープされた転写印刷シリコンナノ膜と、ゲート誘電体としてのPECVDにより堆積されたSiO層とが実現される。アニーリングを伴わないZnOの低温スパッタリングにより、チャネルを形成し、Mgソース電極及びMgドレイン電極が、遷移シリコンデバイス用に展開された方法を利用して堆積される。ZnOをパターニングするための典型的なエッチング方法は、シルクとの適合性がないが、2つの方策、すなわち(1)精密シャドーマスクを使用したシルク上への直接的な全ての添加物処理と、(2)最終ステップとしての、シルクに対する転写印刷に適合性を有するリリース可能フォーマットにおけるシリコン基板上への完全な製造とにより、この制約が回避される。
【0245】
[00375]電気特性は、水中への浸漬による遷移の前及び浸漬中に測定される。文献内に報告されるZnO TFTの特性は、非常に多様である。オン/オフ比は、一般的には10〜10の間である。デバイス移動度は、マイクロ構造、チャネルジオメトリ、及び処理条件に大きく左右される。報告されている値は、0.02cm/(Vs)〜4cm/(Vs)の間である。遷移ZnOデバイスの開発は、多くの新たな問題を孕むため、現行のデバイスの性能についての目標は、非遷移型のものについて報告されている境界値の間に、すなわちオン/オフ比については10及び移動度については0.1cm/(Vs)になる。
【0246】
[00376]本明細書において説明される第2の種類のデバイスは、ZnOに関する先述の研究を、PZTの環境的に優しい代替物として利用する、機械エネルギーハーベスティング構成要素である。ZnOに基づく歪みセンサ及びエネルギーハーベスティングデバイスは、多くの場合、ナノ構造(すなわちナノワイヤ)を使用することにより、可撓性基板との一体化の向上を実現する[16]。薄膜を有する同様の機構を実現するための本技術は、多くの場合、確立された薄膜デバイス構造及び処理アプローチにより、複雑性を緩和し、適合性を向上させつつ、高性能へのより拡張性のある道筋をもたらす。
【0247】
[00377]ZnOフィルムは、PI上において圧力センサとして[17]、及びPET上においてカンチレバー型マイクロ発電機として[18]使用されてきた。このマイクロ発電機は、この例ではMgを使用して形成された2つの金属コンタクト間にZnO層を含む。性能目標は、文献内において報告されている非遷移型のZnO薄膜デバイスについての範囲に一致する、約1Vの開回路電圧と、0.25μWの合計出力電力とを含む。TFTと同様に、デバイス特性が測定され、遷移挙動が調査される。
【0248】
[00378]これらの及び他のシステムにおいて誘発される遷移については、本発明者らは、2つの異なる方式を、すなわち(1)ナノスケールで実装された場合に低電力手段を実現して薄膜中における流れを誘起する、電気的に又は光学的に誘起される熱毛管効果と、(2)酵素により誘起されるシルクの分解とを調査する。第1のアプローチにおいては、表面張力及び湿潤特性の温度依存性により、温度勾配(温度変化ではなく)により規定される速度での及び勾配に沿った質量輸送がもたらされる。かかる現象は、1ミリメートル当たり数度という低さの温度勾配が十分となる、プログラムされた態様で表面上の液滴を移動させるために、以前より利用されてきた[19]。
【0249】
[00379]本発明者らによる近年の研究により、これと同一の物理学的現象によって、1ミクロン当たり数度の温度勾配において分子性ガラスの薄膜中の有意な流れが可能となり得ることが判明している。図32は、カーボンナノチューブのアレイ上の分子性ガラス(MgOH)の薄膜中における選択的な熱毛管流の原子間力顕微鏡写真を示す。金属チューブにおける選択的ジュール加熱により、低温において1ミクロン当たり数度の勾配で重畳ガラス中に熱毛管流が誘起される。局所的ジュール加熱をもたらす幅狭電極と共に実装される方策的レイアウトにおいては、かかる流れは、導電性トレース中に電気的間隙が誘発されるように設計され得る。この結果により、例えば集積回路における機能が変更又は解消され得る。代替的には、これらの流れにより、システム全体の遷移に影響を及ぼす周囲環境に対して下層材料が露出され得る。
【0250】
[00380]このプロセスの基本メカニズムは、誘発される遷移における使用のために明確な工学設計アプローチを確立することにとって重要である。図33は、本質的な物理的現象を捕捉し得る初期モデルの概略図を示す。ここでは、フィルムの局所加熱により、表面張力γが減少し、この表面張力γは、殆どの材料の場合に局所温度Tに対して線形的である。非均一温度により、表面張力勾配に比例する熱毛管せん断応力τが得られ、これにより、液体又は粘性固体は、低温の表面温度領域の方向に引っ張られる。ナヴィエストークス方程式から導き出される支配方程式は、
【数30】
[この文献は図面を表示できません]

となる。ここで、h(x、y、t)は、液体又は粘性フィルムの位置及び温度依存の厚さであり、tは、時間であり、μは、せん断粘度である。この方程式は、適切な初期条件及び境界条件と共に、計算により解が与えられて、誘発される遷移にとって非常に重要な時間依存フィルム厚さを判定することが可能となる。また、分析的解法が、長期挙動に関して確立され、これは、工学設計にとって有用なスケーリング則をもたらすことが可能である。例えば、熱パワーQ、フィルムの熱伝導率k及び初期厚さH、周囲温度T、並びに表面張力(γ=γ+γT)の係数γ及びγは、プロセスを制御するために、単一に組み合わされたもの、すなわち
【数31】
[この文献は図面を表示できません]

として表されることが分かる。
【0251】
[00381]ジュール加熱に加えて、金ナノ粒子でドープされたシルクにおいて最適に誘発される加熱を、コンフォーマルコーティング[20]からバルク膜[21]までそして3Dフォトニック結晶[22]までの範囲に及ぶ形態において調査する。これらの材料においては、プラズモン共鳴により、バルク材料に(シルク結晶マトリクスの熱誘起変性により)並びにドープされたシルク基板とデバイスとの間の界面に影響を与え得る形で、吸光度が上昇する。この後者により、光によりデバイス分解を誘発することへの道筋が得られる。熱局所化は、種々のエリア若しくは種々の層(複数可)の選択的ドーピング及び/又は入射光の合焦により実現され得る。
【0252】
[00382]ドーパントの選択:半導体(CdSe及びCdTeなど)並びに金属(Au及びAgなど)の両方が、ドーパントとしての候補となる。強いプラズモン共鳴を有する金属が好ましい。金は、光−熱印加の場合に広く使用され、その生体適合性により植込み用途に対する良い選択肢となるが、銀ナノ粒子は、より強いプラズモン共鳴により金ナノ粒子よりもはるかに高い熱(10倍の高さ)を発生させ、したがって非植込み用途に対する良いオプションとなり得る(例えば皮膚取付け型デバイスなど)。
【0253】
[00383]形状及び波長:固体球状ナノ粒子(NP)は、代表的粒径がそれぞれ約400nm及び530nmであるAg−NP及びAu−NPの場合には、予測可能な様式で粒径を変化させる波長を有するプラズモン共鳴を示す。例えば、植込み型用途においては、プラズモン共鳴を赤色(650〜900nm)へと変更することにより、低い組織吸収及びそれに付随する透過の改善を活用することが可能である。
【0254】
[00384]非植込み型用途については、Ag−NP又はAu−NPのいずれかを使用することにより、青色又は緑色の光で熱を遠隔的に発生させることが可能である。発生される熱Q及び局所的温度上昇ΔTは、以下の方程式によって分析的に計算し得る。
【数32】
[この文献は図面を表示できません]

ここで、Eは、入射放射の振幅であり、εNP及びεは、それぞれNP及び周辺媒質の誘電率である。
【数33】
[この文献は図面を表示できません]

ここで、rは、NPの中心からの距離であり、kは、周辺媒質の熱伝導率であり、VNPは、NP体積である。
【0255】
[00385](1)及び(2)を組み合わせることにより、最大温度上昇を、(r=RNPにおいて発生、NPの表面):
【数34】
[この文献は図面を表示できません]

により示すことが可能となる。ここで、Iは、光強度であり、温度上昇は、NP半径が入射波長よりもはるかに小さい場合には、NP半径の第2の電力に比例し、すなわち
【数35】
[この文献は図面を表示できません]

となる。例えば、約532nmにて15mWの出力電力及び約1mmのスポットサイズ(合焦を伴わない)を有する可搬型レーザポインタは、I=1.91W/cmの光束に相当する。
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0256】
[00386]シルクによる遷移への最も直接的な方法は、電子/金属構成要素が作製されるシルクフィルムを物理的に変化させることである。シルクのレーザ機械加工/切断に関する先述の研究に基づき、所要温度は、約200℃とする。本発明者らは、10mVの出力を有する集光レーザポインタによりシルク+AuNPフィルムを機械加工することに成功した。熱毛管効果により、わずかに数度の温度上昇によってMg、MgO、Si、SiO、などの溶解性材料を変化させることが可能である。これらの値は、NPドープされたシルクデバイス(遠心分離により約15nmの直径を有するmL当たり1.4×1012個の粒子から濃縮されたmL当たり7×1012個の粒子)及び6.4W/cmの光束に相当する約50mWのレーザポインタ(ビーム直径:約1mm)を前提とすることにより、達成され得る。ビーム発散を無視した場合には、局所的温度上昇は、約200℃と推定され、これは、デバイスを破壊するのに十分な温度であるはずである。NP濃度の変更に加えて、シルクフィルムが、マイクロレンズアレイによりインプリント加工されることによって、効果を増加させ遷移を加速させることが可能である。ある距離をおいてレーザで照明することによるスタンドオフ位置からの分解を誘発することもまた、可能であり得る。図34は、左から右に、Au−NPシルク溶液における吸収スペクトル及び種々のAuNP濃度についてのバルク試料の画像、緑色(532nm)レーザポインタにより照明された場合のガラススライド上にスピン成形されたAuNP−シルクフィルム(厚さ2・m)の温度画像、並びに対応する測定温度プロファイル(FLIR SC−600熱探知カメラにより取得されたデータ)を示す。
【0257】
[00387]熱的メカニズムに加えて、遷移を誘発するための生物学的変性が調査される。具体的には、(1)唾液−プロテアーゼにより活性化される消化、(2)環境光及び温度により活性化される消化、並びにpH、塩、電界、圧力の変化などの他の可能なメカニズムに対してさらした場合の、シルク材料の完全性の急速な低下を誘発するシルク変性が、モニタリングされる。全ての例において、この方式は、機能的シルク材料用の構成ブロックとして、シルクミクロ/ナノ粒子、繊維、スポンジ、ゲル、又は他の構成要素を含む。これらの片の表面は、リンカー(トリガ)領域(トリガとしての環境入力を受けやすい)をさらに有するシルク−結合ペプチドで又はシルク−エラスチンコポリマー結合ペプチドで、機能化される。これらの「リンカー」で被覆されたシルク片は、材料中に急速に活性化される部位(脆弱リンク又は影響を被りやすいリンク)を形成するため、その結果として、バルク材料の完全性の急速な低下をもたらす。この活性化は、例えば以下の2つの方法で、すなわち(a)構成要素を自己集合、被覆、及びブリッジする三機能リンカーでシルク片をブリッジする(例えば2つのシルク結合領域による結合及び影響を被りやすいリンカーのブリッジ)ことにより、又は(b)環境トリガによる遷移を促進させるためにシルク−エラスチンブロックコポリマーを使用することにより、行われ得る。構成ブロック及び二機能リンカー設計による材料製造などの、これらの方策のいくつかの態様が機能することが判明している。この研究は、環境入力に応じて材料溶解速度を制御するための反応速度論の最適化に焦点を置く。
【0258】
[00388]この構成要素設計は、近年の顕微針研究において利用されるような成形アプローチを利用して形成される複雑な構造を伴ってもよい。(図35は、シルク中の顕微針を示し、挿入図は、追加の薬物投与量を装填するためにこれらの針の中に成形された微小嚢を示す。)代替的には、粒子は、ミリングにより、又は相分離、超音波処理(エネルギー)、液体テンプレート、及び他の態様により生成され得る。ゲルは、pH、電界、又は関連する技術により形成され得る。マイクロファイバは、天然シルク繊維の選択的化学的消化により生成され得る。これらの構成ブロック及び構成片は全て、本遷移デバイスに必要な材料基板として考慮することが可能である。
【0259】
[00389]機能化へのアプローチとして、シルクブロックコポリマー系、及びトリブロック設計への拡張(例えばシルク−リンカー−シルク)が、調査される。二機能リンカーは、粒子間結合を促進して、系を一体的に保持する。中心のリンカー(トリガ)領域は、唾液プロテアーゼに対して選択的であるペプチドを含むことにより、唾液にさらされた場合の材料の完全性の急速な低下を助長することが可能となる。ジブロック系は、多数の形式で機能し、シルク材料上にコーティングを自己集合するために使用することが可能であり、マトリクスメタロプロテイナーゼ(MMP)性感受性リンカーが、シルク中に設計されている。別のアプローチにおいては、シルク−エラスチンコポリマーが、リンカーとして使用されることにより、可能なトリガセットの拡張が可能となる。まず、温度促進トリガ、すなわち例えば温度変化(例えば逆温度遷移)時の膨張形態から収縮形態への材料の相変化などが、発生され得る。一例は、温度変化に基づき遷移を制御することである。これらのタイプのペプチドの設計は、温度範囲に対して応答するように拡張され、それにより、エラスチンブロックにおけるアミノ酸配列置換により規定される材料は臨界温度への到達時に構造変化を受けることが可能となる(これは、氷点付近の温度から沸点付近の温度において遷移を促進するようにプログラムされ得る)。さらに、かかる設計は、pH、塩、圧力、電界、及び他からの、材料構造変化を誘発する一連の環境入力へと拡張され得る(表2)。また、これらの遷移は、材料の圧縮(例えばサイズの縮小)を結果的にもたらし得るため、かかる変化は、隔離された消化酵素の急速な放出(例えば、プロテーゼXIV又はキモトリプシンの誘発による放出)と結び付けられる。
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
【0260】
[00390]最大の難問は、バルクシルク材料へと組み立てられた場合のリンカー部位へのアクセス性である。この特徴は、溶解及び圧縮/解放の反応速度論を制御するように決定されなければならない。多様な処理制御及びこれらのリンカー部位におけるバルクペプチドの可能な追加により、この難問に対処することが可能となる。これらのツールを使用することにより、変性シルク溶液が調整され、唾液プロテアーゼにさらされた場合に溶解され得る、及び他の場合では安定的となる(例えば水中において不溶性を有する)、シルクフィルムが生成される。図36は、酵素(HRP)でドープされたプリントシルクの一例を示す。TMBにさらされることにより、ペルオキシダーゼは、比色反応を被り、プリントパターンを現す。
【0261】
[00391]さらに、市販のインクジェットプリンタ(Fuji Dimatix)によりインクをシルク化することが可能であることが実証されている。市販のインクジェットプリンタ及び/又はマイクロノズル高解像度インクジェット印刷システムを使用することにより、ミクロスケール及びナノスケールでAuNP−シルクパターンを製造することが可能である。印刷されるパターンは、照明され、遷移金属及び遷移酸化物への結合に適したものであることが熱的にモニタリングされる。この目的は、適切な波長及び適切な電力の光源に対してさらされた場合に分解の局所的誘発箇所としての役割を果たす、ミクロンスケール及びサブミクロンスケールの加熱パターンを画することである。これらの結果は、ナノシェル、量子ドット、ナノチューブ、酵素、機能性/変性シルク、等々の、Au−NP以外のドーパントに基づく種々のタイプの機能的遷移基板のための技術的土台としての役割を果たす。
参考文献
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11. Medina−Montes,M.I.ら「J.Electr.Mater.」40,1461−1469(2011)
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14. Banerjee,A.N.ら「Thin Solid Films」496 112−116(2006)
15. Jeon,H.ら「J.Kor.Phys.Soc.」51,1999−2003(2007)
16. Zhou,J.ら、「Nano Lett.」8,3035−3040(2008)
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18. Pan,C.T.ら「Sens.Act.A:Phys.」159,96−104(2010)
19. A.A.Darhuberら「Appl.Phys.Lett.」82,657−659(2003)
20. Hu Taoら「Silk thermoelectric chips」Applied Physics Letters,97(12),123702、2010
21. Hu Taoら「Implantable Multifunctional Biocompatible Optics」検討中
22. S.Kimら「Silk opals」検討中
実施例4
【0262】
[00392]遷移電子機器用の材料。材料は、例えば数分から数か月の間などにわたる所望の範囲に及ぶ分解時間と同様に、分解性電子機器技術の明らかに必須の構成要素である。各材料と、それらのデバイス及び回路への集合的一体化とにより、総分解時間が規定される。例えば、約0.5mmの厚さを有するMgフィルムが、室温にて数十分の完全な加水分解を受けても、高結晶度シルクで被覆されたMgトレースは、はるかにより長い時間を必要とする。この実施例は、所望の挙動を実現する材料及び層構造の概要を示す。
【0263】
[00393]遷移導体。Mgは、再吸収性血管内ステント用の構造材料として使用されてきたため、開始点箇所として使用される。少量(一般的には約≦10重量%)のAl、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、Zr、及び希土類材料により生成されるMg合金、ほぼ三成分系。これらの合金の電気特性及び再吸収速度が調査される。例えば、研究される一例においては、マグネシウム−アルミニウム−亜鉛合金が、純Mgのほぼ2倍のバルク抵抗性を有する(3%アルミニウム、1%亜鉛を含む)が、バルク膜及び薄膜の溶解速度はいずれも、著しくより低い(pHの生理学的及び環境的な相対範囲において1/4もの低さ)。一般的には、アルミニウム濃度がより高いことにより、バルク分解速度は低速化する(例えばAZ61又はAZ91)。再吸収が低速であることは、生物学的システム(例えば生体内吸収性電気生理学的モニタ)又は水性感知環境(例えば生態学的分解性センサ)を有する再吸収性システム中の電極間において連続接触を必要とする種類のデバイスにとっては、特に重要となり得る。かかる目的のために、Wは、再吸収性塞栓形成コイルにおいて先に使用されているため、関心対象となる。ここで、Wは、図37の公開済みの研究において示されるように、Mg又はMg合金の再吸収速度よりもはるかに遅い、(加水分解の結果としてタングステン酸を形成するための)再吸収速度を表す。図37は、タングステン塞栓形成コイルのin vitro分解を示す[7]。図38は、塞栓形成コイルを植え込まれたウサギにおける血清タングステンレベルを示す[6]。Wのin vivo研究においては、塞栓形成コイルは、再吸収時の血清タングステンレベルの上昇を示すが、いかなる生物学的有害反応も伴わない[6]。Wのバルク抵抗は、Mgと非常に類似する(5×10−8Ωm対4.4×10−8Ωm)。例えばキャップ層などとしてのWをMgと組み合わせることにより、さらなる工学設計オプションが形成される。
【0264】
[00394]第3の金属は、Feであり、これは、Mgと同様に、ステント用の生物分解性材料として関心を集めてきた。鉄は、水中において、初めは酸化によって、次いでpHに応じたFe2+又はFe3+への溶解によって再吸収される。in vitro試験は、Feの分解速度がMgの分解速度よりもはるかに低いことを示唆する。他方において、in vivo分解速度は、in vitro研究により予測される速度よりもはるかに遅い[8]。この差は、体内のリン酸イオンとの反応により形成され得る鉄リン化物などのいくつかの不溶性化合物による鉄表面の不活性化に起因するものであった。Mg、Mg合金、W、及びFeの組合せは、分解性電子機器内の導体にとって必要な能力を提供し得る。
【0265】
[00395]遷移誘電体。MOSFETにおけるゲート誘電体及び集積回路における層間誘電体については、SiO及びMgOは、モデリングに対する比較によるこれらのシステムにおける分解速度及び反応速度論の研究によって示されるように、全ての要件を満たすための強力な能力を有する。Wなどの金属及びシルクなどの生物有機ポリマーを含む、単層における又は多層構成におけるこれらの材料は、再吸収速度全体を制御するために封入材として使用することが可能である。種々のスタック設計についての水浸透速度が、測定される。
【0266】
[00396]マグネシウム合金。マグネシウム合金は、純マグネシウムステントにおいて認知されている2つの欠点、すなわち機械強度の低さ及び高速腐食によるその強度の急速な低下に対する解決策として調査されつつある[1]。マグネシウム合金は、多数の多様な種類で提供されるが、いずれも複数の特徴を共通して有する。合金元素は、少量で加えられ(一般的には約≦10重量%)、殆どの合金が、三元のものであり、それらの電気特性のついての評価は、一切なされていない。試験対象の元素には、Al、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、Zr、及び希土類元素が含まれる[2]。マグネシウム−アルミニウム−亜鉛合金は、研究対象としてより一般的な合金である。
【0267】
[00397]AZ31B(3%アルミニウム、1%亜鉛)のバルク抵抗は、純マグネシウムのバルク抵抗のほぼ2倍であるが、バルク膜及び薄膜の溶解速度はいずれも、著しくより低い。アルミニウム濃度がより高いことにより、バルク分解速度は低速化する(例えばAZ61又はAZ91)。図39は、様々な2成分マグネシウム合金の分解時の水素放出(分解の尺度としての)を示す[3]。図40は、種々のpHにおけるMg合金及びZn合金についての腐食速度の比較を示す。
【0268】
[00398]タングステン。タングステンは、チタン及び他の軽量金属にとって有利な生体医療インプラント用途については通常見落とされる。しかし、タングステンは、塞栓形成コイルについては1つの可能な材料選択肢として依然として使用される。塞栓形成コイルとしては、タングステンは、分解性であることが判明しており、その分解速度は、同様の材料体積の場合に、マグネシウムの分解速度よりもはるかに遅い。タングステンは、タングステン酸へと最終的に変換される。
【0269】
[00399]タングステンは、少量において(<200ng/mL)ヒトの中に自然に存在する[5]。タングステン塞栓形成コイルが分解する際の血清タングステンレベルが、動物及びヒトにおいてin vivoモニタリングされているが、血清タングステンレベルは、劇的に上昇し、植込み部位においては、生物学的反応も炎症反応も全く検出されなかった。しかし、タングステン酸が、脳に対して直接的に適用した場合にのみ、てんかん発作性材料として特定されている。
【0270】
[00400]タングステンの電気特性は、マグネシウムの電気特性に遜色なく匹敵する。タングステンのバルク抵抗はマグネシウムのバルク抵抗に非常に類似しており(5×10−8Ωm対4.4×10−8Ωm)、そのため、少量のタングステンでマグネシウムを置換する又はキャッピングすることは、デバイス性能に大きな影響を与えない。図37は、タングステン塞栓形成コイルのin vitro分解を示す。図38は、塞栓形成コイルが植え込まれたウサギにおける血清タングステンレベルを示す。
【0271】
[00401]鉄。マグネシウムと同様に、鉄もまた、生物分解性ステント材料として関心を集めている。鉄の構造特性は、マグネシウムの構造特性を上回り、ステントにおける非分解性標準のSS316にはるかにより近い。鉄は、初めは酸化によって、次いで水との反応によるFe2+又はFe3+への溶解によって分解する。この場合に、形成される鉄は、環境のpHに応じて決定される。鉄は、体内において極めて一般的なものであり、多数の生物学的プロセスにとって重要である。in vitro試験は、分解速度がMgの分解速度よりもはるかに遅いことを示している。しかし、in vivo分解速度は、in vitro研究により予測される速度をはるかに上回る[8]。これは、酸化鉄以外の何らかの化合物による鉄表面の不活性化に起因している。鉄リン化物が、1つの可能性としての候補である。リン酸イオンは、体内に容易に存在し、鉄リン化物は、水中での不溶性を有するため、これが、分解速度の著しい低下の説明となる。図41は、鉄(Fe)のin vitro分解試験時の分解速度[8]及び溶液鉄濃度[9]を示す。図42は、時間との関係における電解質中の鉄の累積値を示す。
【0272】
[00402]コラーゲン/ゼラチン。コラーゲンの3重らせん構造により、その強度及び耐化学性が得られる。タンパク質として、コラーゲンは、シルクフィブロインとの間で特徴を共有する。コラーゲンは、ゼラチン及びより短い短鎖へと酵素によって分解される。コラゲナーゼは、3つの鎖へと分離し、それらを粉砕する。ゼラチナーゼ及び他のタンパク質溶解性酵素は、破片がさらにより小さくなるにつれて、含まれるようになり得る。
【0273】
[00403]コラーゲンは、一般的に、強酸性溶液又は強塩基性溶液においてのみ、並びに少量においてのみ、可溶性を有する。この耐化学性により、コラーゲンは、標準的な処理に対する許容性を有することになるが、フォトリソグラフィが含まれる場合には、2つの致命的な欠点が出現する。まず、製造されたコラーゲンフィルムの表面粗度が、非常に高く、そのためフォトレジストのスピンコーティングが困難になる。さらにコラーゲンフィルムは、高温において、結合した水分子が追い出されることにより変形する。また、コラーゲンは、いくつかのフォトレジスト現像液(TMAHベースの、高塩基性の)中で膨張する傾向がある。絶縁酸化物層により現像液からコラーゲンを隔離することは、フィルムの表面粗度が原因となり、不可能である。その結果、ゼラチンは、基板材料として候補になる可能性が高いが、その総寿命は、大幅に短いものとなる。
【0274】
[00404]ゼラチンは、容易に溶解し、スピン成形し、他のポリマーと混合することが可能である。コラーゲンと同様に、ゼラチンは、アセトン中での不溶性を有し、ガラス状ゼラチン(全ての結合水が気化されるように乾燥されたもの)は、最高で200℃まで安定的である。しかし、コラーゲンと同様に、ゼラチンは、TMAHなどの塩基性溶液中において膨張を被りやすい。ゼラチンは、酸化物層により部分的にある程度は良好に保護され得るが、低温堆積により、酸化物層は、低品質且つ最終的に無効な保護層へと制約されてしまう場合がある。
【0275】
[00405]ポリビニルアルコール(PVA)。ポリビニルアルコールの分解性性質は、生態系に優しい製品パッケージング用に梃入れされており、その高い誘電率(ε、約10)により、有機電子機器にしばしば使用されるゲート誘電体材料となっている[11]。しかし、PVAの特性は、湿度及び他の環境変化により影響され得る水の含有量によって大きく左右される。また、PVAは、水に対する高い浸透性を有する。これらの非安定性により、効果的なパッケージング材料としてのPVAの使用は制約を受けており、他のポリマー(PLGAなど)が、有機電子機器用の基板材料としてPVAよりも選択される。
【0276】
[00406]ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)。PLGAは、生物分解性が重要又は必要である場合に一般的に使用されるポリマーである。その多用性により、ナノ粒子薬物送達から生物分解性ステント及び生物分解性ステントコーティングに至るまで、多数の様々な用途が可能となる。PLGAの特性は、分子量及び乳酸対グリコール酸の比率を変更することにより、変更することが可能である。PLGAは、水中ではゆっくりと溶解し、アセトンなどの溶媒中ではかなり急速に溶解する。アセトン可溶性により、PLGAは、リフトオフ式フォトリソグラフィにとって無効な基板となる。さらに、PLGA上に蒸着されるマグネシウムフィルムは、数分以内にPLGA中に拡散し、PLGAにより溶解される。この現象は、チタン接着層が使用される場合には、観察されない。
【0277】
[00407]PLGA基板を使用した先述の研究[11]は、堆積時の活性冷却及び非反応金属(銀又は金)を利用する。図43は、化学構造、デバイスジオメトリ、並びにPVA及びPLGAの分解試験を示す[11]。他の生物分解性金属が、PLGA上への直接的な堆積時に同様の分解を被るか否かは、公知ではないが、PLGAとマグネシウム[12]及び亜鉛酸化物[13]との間における錯体形成は、この現象が同様に反応する金属についても予期されることを示唆する。
参考文献
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10.Magda Gioia,Susanna Monaco,Giovanni Francesco Fasciglione,Anna Coletti,Andrea Modesti,Stefano Marini,及びMassimo Coletta.「J.Mol.Biol.」368(2007)1101−1113
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実施例5
【0278】
[00408]製造。低コスト製造は、動作寿命(及び物理的寿命)が本質体に有限であることにより、現実的な分解性電子機器技術にとって必須要件となる。半導体産業において使用されるプロセスは、適用不可能となる。その理由は、多くの分解性材料は、確立された溶媒、フォトレジスト、現像液、露光技術、及びエッチング方法との間で適合性を有さないからである。本明細書において展開する製造ストラテジは、2つの主要なステップを、すなわち、(1)転写印刷により、分解性基板を用いた、Si NMでの及び最終的には既存のファウンドリソースから得られる部分的に形成されたデバイスサブ構成要素での製造を可能にすることと、(2)電気流体力学ジェット(eジェット)印刷することにより、これらのデバイス間の分解性相互接続部及び機能システムのための封入材/パッケージを確立することとを伴う。
【0279】
[00409]マイクロ転写印刷。マイクロ転写印刷(μTP)[1]技術が、対象となる高速ロールツーロール製造モードでの実装と共に利用される。このμTPプロセスは、軟質のエラストマースタンプを使用して、「インク付け」ステップにおいてはソース基板から製造された固体材料マイクロ/ナノ構造を引き上げ、次いで「印刷」ステップにおいては標的基板上にこれらの材料を配置する。スタンプ表面における接着強度を制御するための最適化されたストラテジにより(すなわち、インク付ステップにおいては強く、印刷ステップにおいては弱い)、手順全体が、高い歩留り(>99.9%)及び配置精度(<1ミクロン)を可能にするように自動化され得る。図44は、このプロセスの概略図及び代表的なツールの写真を示す。
【0280】
[00410]高性能電子システム及び高性能光電子システムをゴムのスラブを含む異例の基板上に作製することを可能にするμTPに基づく材料及び集積ストラテジが、実証されている。核となるストラテジは、シリコン、ガリウムヒ素、又はリン化インジウムのソースウェーハ上の良好に位置合わせされたアレイフォーマット中に作製された無機半導体ナノリボン/膜/ワイヤを含む、「インク」に依拠する。このタイプのストラテジは、再吸収性電子機器を形成するために、Si NMと共に使用され得る。このプロセスの重要な特徴は、シリコンウェーハ上の密に詰め込まれたレイアウト中に形成されるSi NMが、システム要件に合致するエリア範囲内における標的基板に対して引き戻される及び送達されることが可能となる点である。これが可能であることは、効率的な材料使用及び低コストにとって必須となる。この点を強調するために、図45(左)は、可撓性プラスチックシート状にこの方式で印刷された半導体素子の散在アレイの一例を示す。
【0281】
[00411]特に分解性電子機器向けの高速連続的ローラ印刷モードにおいてμTPを利用するための基本的且つ工学的な知識が、展開される。特に、結合強度が特殊設計されたスタンプとソース基板との間の界面において印加される力の方向によって決定される、弱いファンデルワールス接着の物理的性質が、調査される。図46aの図は、かかるスタンプ中における単一レリーフ特徴と、その本来的に非対称な接触角度(θ及びθ)とを示す。θは、θよりも大きいため、スタンプ−基板界面におけるひび割れは、スタンプが力Fにより垂直方向に引っ張られる際に右角から開始されることとなることが好ましい。左に対する角度での引っ張りにより、右角からのひび割れの開始が加速され、それにより、引き離し力の低下が結果として生ずる(F<F)。ひび割れの形成は、スタンプが右に対する角度で引っ張られる際に、開始されて、引き離し力が上昇する(F>F)。このようにすることで、3つの異なる引張方向によって、3つの異なる引き離し力が引き起こされる(F>F>F)。
【0282】
[00412]このアプローチは、2つの理由から魅力的である。第1に、有角ジオメトリにより、引き離し力の向上が可能となる。この物理的性質は、μTPのインク付けステップにおいて材料/デバイスを引き戻すために大きな力が必要とされる場合には、重要となる。第2に、方向依存接着が、円筒状支持体の周囲に巻き付けられた薄いスタンプにおいて利用されることにより、連続的なローラ印刷モードにおける高速動作が可能となり得る。図46b及び図46cは、図を示す。ここでは、この設計により、ローラスタンプの適切な回転運動時及びソース基板の適切な並進運動時に、引き戻しのための高い接着力(F)が可能となる(図46b)。逆方向については、この接着の物理的性質により、対応する低い接着力(F)による印刷が助長される(図46c)。既述のように、ローラスタンプが一方の側ではデバイス/構造を引き戻し、他方の側では標的基板に対してデバイス/構造を送達する方式が、連続的に実施され得る。転動方向に対して直角方向にソース基板を定期的に割り送り、ソース基板をその開始点に並進移動させて戻すことにより、ソース上の全ての材料が消費されるまで、インク付けプロセスを各領域において行うことが可能となる。必要に応じて、新たなソース基板を挿入し得る。
【0283】
[00413]接着の方向依存性及び全体強度の両方の基本的側面の理解は、本目的でのそれらの工学設計された利用を可能にすることにとって極めて重要である。重要な物理的性質は、界面剥離の力学モデルによって解析され得る。高さhのポストが、ポスト/基板界面を介してポストの底部にて印加される垂直引き離し力F及びせん断変位uを受ける。非対称引き離し力Fにより、ポストにおいて曲げモーメントFhcotθが結果的に得られる。せん断変位uは、ポストにせん断歪みγ=u/(h+0.421L)を与え[23]、これが、次いでせん断による曲げモーメントμγhLを結果的にもたらす。ここで、ポストのせん断弾性係数は、μ=E/3であり、Eは、ヤング率であり、ポストは、非圧縮性のものとして処理される。ポストにおける正味曲げモーメントは、M=Fhcotθ+μγhLとなる。ポスト/基板接触界面の異なる角における2つの無限小エッジひび割れのいずれかが、伝播し、層状剥離に至り得る。対応する応力強度係数は、F及び曲げモーメントMとの関連で分析的に求めることが可能である[24]。ひび割れ長さの消滅の限界については、ELにより正規化されるひび割れ先端エネルギー放出率が、F及びMとの関連において、又は換言すればF及びせん断歪みγとの関連において、分析的に求められる。
【数36】
[この文献は図面を表示できません]

ここで、下付き文字1及び2は、ポスト/基板界面の左角及び右角におけるクラック先端部をそれぞれ表し、ここでは、界面クラック先端部についてのポスト(PDMS)と基板との間の大きな弾性的整合が、説明されている[25]。負のせん断(γ<0、図46c)又は正方向における比較的小さなせん断
【数37】
[この文献は図面を表示できません]

については、左クラック先端部が、右クラック先端部よりも大きなエネルギー放出率を有する。
【数38】
[この文献は図面を表示できません]

の場合には、逆となる。クラック伝播は、方程式(1)の左又は右のクラック先端部エネルギー放出率が、界面破壊靱性Γに到達すると、開始される。この条件は、臨界引き離し力を分析的に導き出す。
【数39】
[この文献は図面を表示できません]

これは、正規化せん断歪み(h/L)γ、接触角度(h/L)cotθ、及び界面破壊靱性
【数40】
[この文献は図面を表示できません]

により決定される。この方程式は、実験測定値に対する明確な連結点を示す。これらのタイプのモデルは、ローラスタンプの工学的実装のみならず、さらなる増加F及び低下Fについての材料及びレリーフジオメトリの最適化をも案内する役割を果たす。例えば、有角ポスト構造に対して凹状レリーフ特徴を加えることにより、応力集中点をエッジから離れる方向に及び接触エリアの内側の方向にシフトすることによって、接着が劇的に強化され得る。これらの効果は、粘弾性の影響と共に、科学的研究及び工学的研究の組合せにおいて調査される。
【0284】
[00414]シリコンファウンドリデバイスから再吸収性電子機器へ。
ウェーハ由来の及びμTPにより組み立てられるSi NMを使用する方式は、再吸収性電子機器への実現可能な道筋をもたらすが、これらは、以下の2つの理由、すなわち、(1)これらの方式は、デバイス処理と、再吸収性基板上に画すべきクリティカルフィーチャとを必要とする点、及び(2)これらの方式は、シリコン集積回路の製造用の確立された基盤を利用することができない点から、理想的なものではない。この第1の理由は、再吸収性基板との適合性のための要件により課せられる処理オプションにおける複数の厳しい制約によって、実現可能な機能における性能及び高度化レベルに対して影響を及ぼす。第2の理由は、分解性デバイス用に特に構成された別個のファウンドリネットワークの確立が必要となるため、コストを、また環境的影響を実質的に上昇させる。本方法は、特殊設計されたファウンドリで加工されたウェーハを再吸収性システム用の構成要素構成ブロックのソースへと変換する道筋を展開することによって、これらの2つの制約に対処する。μTPは、Si NMだけではなく、ファウンドリで加工されたウェーハ由来の完全加工済み原型物又は小回路素子を処理するための手段として利用される。
【0285】
[00415]主要な難題は、本目的に対してファウンドリ適合レイアウト及び入手可能な材料セットを適合化させることである。予備的所見から、生体適合性の及び環境的に優しい再吸収性の電子材料としてSi及びSiOが確定されるが、市販の集積回路中のいかなる他の構成要素も、かかる特徴を有さない。1つの解決策は、複雑さが低く抑えられμTPに適した構成を有するレイアウトにおいて、超薄型本体シリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板上のファウンドリ集積回路及び原型物をソースとすることである。ファウンドリの外部にて実施され得る適度な個数の追加ステップにより、金属層がMgなどの再吸収性導体に置換される。図47は、プロセスフローを概略的に示す。ここでは、このレイアウトにより、金属被覆の除去及び再吸収性導体との後の交換を目的とした、スタック全体にわたる金属被覆へのアクセスが可能となる。シリコンの横方向形成、ドープ領域、ゲート誘電体、及び層間誘電体(ILD)は、ファウンドリ側の能力の活用のために、変更されない。この材料交換のための方式は、SOI基板上の埋入した酸化物(BOX)を除去してμTP用の構成要素を準備するための道筋に沿って、展開されなければならない。第1の難問は、ウェットエッチング技術及びドライエッチング技術の組合せの利用により解消され得る。代替としては、多結晶シリコンの高ドープ層が、金属被覆と完全に置換されることにより、除去の必要性を解消し得る。第2の難問に対する対処は、BOXの除去後に下層ウェーハに対して構成要素を繋ぐ方策的構造(すなわちアンカ)の破壊力学の慎重な研究を必要とする。有角スタンプ設計により可能となる接着の強化によって、要件が緩和される。図48は、SOI上に形成され、次いでBOXのエッチングによりリリースされる、非再吸収性Si CMOSブロックにおけるあるタイプのアンカ設計のSEM画像を示す。
【0286】
[00416]電気流体力学(eジェット)印刷。再吸収性構成要素を相互接続するための方式が、機能システムには必要となる。この解像度は、ソースウェーハエリアの効率的な活用のために、各構成要素上に小さな接触パッドを与えるのに十分な高さでなければならない。電界を利用することにより高解像度ノズルの先端部に流体流を形成する方法が、その付加的性質と、多様な材料インク及び基板に対する適合性とにより、追究される。以前の研究により、この物理的性質によって、従来のインクジェット技術で可能となる最高の解像度の100倍超を上回るディープサブミクロン範囲(約100nm)にまで拡張された液滴発生及び印刷の解像度が実現されることが実証される[3]。図49は、カスタム製作されたeジェットプリンタと、インクチャンバ、制御される圧力源、金属被覆されたガラスノズル先端部、基板、及び位置決めステージを含む、重要な構成要素の概略図とを示す。背圧、スタンドオフ高さ、及び導電ノズル先端部と基板との間の印加電圧により、印刷条件が規定される。これに対応する電界により、インク中の可動イオンが、ノズル先端部の表面付近において蓄積される。イオン同士の間の相互的なクーロン斥力により、液体表面上に接線応力が発生し、この接線応力は、基板に対する静電引力と共に、[3]に記載されるようなテイラーコーン形状へとメニスカスを変形させる。静電応力が、液体とノズル先端部の内側表面との間の表面張力を上回ると、液滴が、コーンの先端部から吐出される。参考文献[7〜9]は、新規の感知技術、機械設計、及び印刷能力を含む、eジェットプロセスの展開について詳述している。
【0287】
[00417]これらの特徴により、eジェットは、再吸収性電子機器製造用のμTPに対する有力な補完となる。しかし、eジェットを本用途に使用し得るようにするためには、eジェットの科学的側面及び工学的側面における2つの重大な欠点、すなわち、(1)基板の局所的電気特性に対する解像度及び液滴配置の影響の受けやすさ、並びに(2)連続ローラ印刷モードで実装可能な複数の平行ノズル設計が存在しない点が、解消されなければならない。第1の課題により、μTPによって絶縁基板に送達される再吸収性構成要素同士の間に相互接続線を確実に形成することが困難となる。特に、標的表面(すなわち金属、誘電体、半導体)の局所的電子特性の空間的多様性により、電界プロファイルが変化し、したがって液滴サイズ及び軌道が変化することによって、蓄積が困難となり得る。図50は、導電線の回路状構成を形成することが可能であること(左)及びサブミクロン解像度が可能であること(右)を示す、eジェットにより印刷された代表的なパターンを示す。1つの解決策は、ノズルアセンブリ自体にリング形状対電極を組み込むeジェットノズルの電磁モデル及び流れモデルの結合である。その結果、全ての駆動電界が基板から切り離されるように画されるシステムが得られる。誘電電流感知により、印刷プロセスに対するフィードバック制御を確立するための手段が実現される。図51は、一体化された同心リング対電極を有するeジェット印刷ノズルの概略図(左)及び静電モデリング(右)を示す。この構成は、印刷プロセスに対する基板の効果を排除するポテンシャルを有する。
【0288】
[00418]第2の欠点は、線形アレイ中の隣接し合うノズル同士の間における静電結合を理解するために、上記の研究からシミュレーション能力を拡張することによって対処される。個別の調節マイクロプラットフォームにおいて各ノズルユニットを個別に移動させることによりある度合いの基板不整列を許容する能力が、この設計に組み込まれる。これと類似のものが、印刷カートリッジ較正の調節のために従来のインクジェットプリンタにより使用されるテストパターンシーケンスとなる。10〜20個の異なるノズルが、下層基板の移動方向に対して正確な並進移動が可能な状態で、プリントヘッド全体に線形構成で組み込まれる。十分なインテリジェンスが、各ユニットに局所的に組み込まれ、それにより、各ユニットは、自律要素として機能して、外部支援を用いることなくウェブ処理システム及びμTPモジュールと通信することによってそれ自体を較正する。
【0289】
[00419]この製造フローに関する重要な観点は、デバイスのクリティカルディメンジョン及び多くの例においては最も高い要求を課せられる相互接続部が、ファウンドリソース構成要素のレベルにおいて形成される点である。この状況により、eジェットシステムに対して必要とされるスループット及び解像度に対する要求が緩和されるが、この場合でも、小型コンタクトパッドの使用が可能となることによりファウンドリ構成要素を活用して費用対効果を高めるためには、従来のインクジェット印刷で実現可能なフィーチャサイズ未満のフィーチャサイズが必要となる。しかし、商業製造においては、eジェットは、解像度、スループット、及び位置合わせ精度の最適なバランスを得るために、インクジェット及びスクリーン印刷などの他の方法と共に計画的に使用される可能性が高い点を指摘しておく。図52には、位置合わせマークを画するためのインプリント加工(従来の熱エンボス加工)の初期ステップを伴う、μTP、eジェット、及びインクジェットを含む一体化された処理ラインが示される。このシーケンスにおいては、eジェット及びインクジェットにより形成されるパターンのみが、位置合わせを必要とする。ここで、光パターン認識システムが、μTPにより形成された構造とエンボス加工ステップにより画されたレリーフとの組合せを利用する。
実施例6
【0290】
[00420]LEDに無線給電するためにガラス上のMgアンテナ(厚さ2μm)を使用して、遷移アンテナを実証した。Mgアンテナを、回路基板上において市販のインダクタ、キャパシタ、及びダイオード(整流器)と共に組み込んだ。図53に示すように、回路は、LEDに給電するために約3メートル(すなわち約10フィート)の距離をおいて作動させた。
【0291】
[00421]遷移RF電力スカベンジャシステムを、図54に示す概略図及びレイアウトにしたがって作製した。RF電力受信機システムは、SOIウェーハ上に作製されたインダクタ、コンデンサ、及び整流器を備える。この回路は、整流器としてのカスケードダイオードと、電荷を蓄積するためのコンデンサとを備えるものであった。アンテナは、シルク基板上に作製し、SOI基板上に集積した。インダクタは、インピーダンス整合のために使用した。市販のLEDを使用して、回路性能を検証した。表1は、構成要素の仕様、材料、及び寸法を示す。図57は、完全遷移型RF電力スカベンジングシステムの一例を示す。
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【0292】
[00422]製造したSi整流器(PINダイオード)は、市販のダイオード及びGaAsショットキーダイオードと同等であることが判明した。PINダイオードは、最大で約300MHzまでで作動した。より低い動作周波数は、(金属から接合部までの距離による)p−N直列抵抗により引き起こされる。図55に示すように、金属コンタクトパッドの設計を変更することにより、この効果を増大させより高い動作周波数を実現することが可能であった。図56は、全波整流器を示す。
【0293】
[00423]約3GHz〜約12GHzの共振周波数及び約4〜約6.5のQ値を有するMgインダクタ(Mg/SiO/Mg;250nm/800nm/3μm)を使用して、遷移無線通信機を作製した。表2は、4つの異なるMgインダクタに関する仕様を示し、図58a及び図58bは、(a)Mgインダクタ及び(b)それらの対応する性能データを示す。
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0294】
[00424]また、遷移無線通信機は、図59aに示すMgコンデンサ(Mg/MgO/Mg;250nm、200nm、500nm)を使用した。図59b〜図59eは、Mgコンデンサの性能データを示す。試料S2及びS4は、静電容量ではなく、漏れ電流を示し、インダクタンスを表示した。これらは、より低い周波数にて作動するが、漏れ電流によりさらに高い周波数にて大きな抵抗器として機能する。最後の回路は、MgOの代わりにSiOを使用することにより、より厚い誘電体層によって高周波にて漏れを低減させる得るようにした。表3は、構成要素の仕様、材料、及び寸法を示す。
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0295】
[00425]図60a及び図60bは、受動遷移構成要素(相互接続部及び抵抗器)を有するコルピッツ発振器の(a)例、(b)〜(c)概略図、及び(d)性能データを示す。これらの受動構成要素を、6つの異なる周波数を有するLC共振器と共に市販のHEMTに集積した。周波数設計は、インダクタの最大Q値に整合させるべきである。図60dにおいては、共振周波数は、28MHzであり、Vppは、0.65Vであり、Vddは、2Vである。
【0296】
[00426]図61は、Si CMOSリング発振器を備える完全遷移無線通信機用の設計を示す。
【0297】
[00427]図62は、eジェット印刷によるMgのパターニングの例を示す。
実施例7
【0298】
[00428]遷移電子機器は、再吸収、溶解、吸収、腐食、加水分解、脱重合、又は崩壊を含む複数の可能な作用を介して何らかのプログラムされた速度にて物理的に消滅することが可能である新たな種類のデバイスとして大まかに定義され得る。この遷移のモード及び速度は、事前設定することが可能であり、リアルタイムで調節可能であることが可能であり、誘発されることが可能であり、及び/又は化学的事象、生物学的事象、温度、圧力、若しくは光などの展開環境の特性に対して容易に反応することが可能である。展開シナリオは、生体宿主(ヒト/動物/昆虫/植物/種;外在又は内在)への組込みから、建物、道路、又は材料等々の従来的な屋内/屋外環境にまで及ぶ。例としては、人体により完全に再吸収される(「生体内吸収性」)植込み型医療デバイス、及び水中に配置された場合に溶解する(「生態学的吸収性」)通信システムが挙げられる。遷移電子機器は、秘密ISR、戦地負傷の簡易診断及び簡易治療、改良型健康モニタリング、任務指定型ヒトパフォーマンス増強、並びに特殊作戦用の複数の用途を含む、複数の画期的且つ有意な軍事的能力を期待させるものである。
【0299】
[00429]遷移電子機器を実現するためには、重要な技術的前進が、開始材料から構成要素及びさらに最終製品に至るまで、電子機器生産プロセス全体にわたり必要とされる。具体的には、以下の重要な分野における革新がなされなければならない。
1.動作関連時間スケールにわたる遷移と、高品質電子デバイスの構成及び性能にとって必要とされる物理的特徴(例えば、導電率、誘電特性、弾性率)との有用な組み合わせを示す材料。
2.新たな遷移材料及び設計に相応する構成要素及びデバイスのための製造プロセス及び組立プロセス。これは、複雑な電子構造において遷移を組み込む、与える、プログラムする、制御する、又は強化するための新規の手段を含む。
3.設計ツール及び性能モデル。これは、従来の材料に対して遷移材料から構成された電子機器の性能の低下/減損の可能性を補償するための、設計ストラテジ、新規の構成要素設計、及び設計トレードオフを含む。
4.遷移構成要素を使用したグローバル回路基板性能のためのレイアウトツール。
【0300】
[00430]水にさらされると消滅する、RFスカベンジング(例えば非接触充電技術)により給電される単純な無線通信機が展開される。この完全遷移デバイスは、完全再吸収性の受動構成要素(抵抗器、コンデンサ、インダクタ、及びアンテナ)と、水中で崩壊する、2つの能動構成要素(無線通信機用のMESFET、及びスカベンジャ用のダイオード)とを備える。これらの能動構成要素は、再吸収性相互接続部を使用した新規の分割設計を特徴とし、無線通信機全体は、再吸収性基板上に作製される。さらに、拡張機能を実証するために、無線通信機内の基本RFピックアップコイルが、水溶性センサ/無線通信機を作製するために環境反応性コイルで置換される。このデバイスは、温度、水和状態、化学濃度、及び結果の一斉送信における変化を検出するために使用される。かかるデバイスは、自体の遷移をモニタリング及び報告し得る。水溶性電子機器の一例が、図63に示される。この無線通信設計は、電気プロセスをin vivoモニタリングするための生体内吸収性電子機器の近年の研究に基づくものである。
【0301】
[00431]無線通信機は、理想的な選択肢である。その理由は、(1)通信が、軍事作戦の中核を成し、(2)無線通信機が、入出力情報を提供するための事実上あらゆるデバイスに対して結合され得るイネーブリングテクノロジとしての役割を果たし、(3)適切な設計により、無線通信機が、一体型のセンサ及び伝達器として本質的に機能し得るからである。電力は、あらゆる遷移電子デバイスの極めて重要な側面である。RFスカベンジングは、搭載電力の必要性を、したがって遷移電池又は遷移電源の開発の必要性を回避させる。最後に、再吸収性無線通信機のために開発された原理、展開ストラテジ/道筋、プロセスフロー、ツール、及び基本電子構成要素は、容易に汎用化し得るものであり、任意の複雑性からなる遷移電子機器の展開への基本的且つ実践的な識見を与える。
【0302】
[00432]本プログラムの目的は、遷移電子機器のための材料及び製造技術を展開することである。水溶性無線通信機は、実証機を可能にする。この技術アプローチは、近年開発された「シリコン・オン・シルク」及び「プラスチックRF」電子機器技術に基づく。誘電体及び基板についてはシルクベースの材料を、並びに相互接続部及び金属被覆についてはマグネシウムを使用した、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、及びアンテナなどの水溶性受動構成要素が、展開される。トランジスタ及びダイオードなどの半導体デバイスについては、シリコン及びガリウムヒ素が、マグネシウム相互接続部及びシルク基板と共に分割レイアウトにおいて使用されることにより、水中への浸漬時に小さな不溶性片へと分解するデバイスが実現される。性能特徴は、従来の手順を利用して決定される。図64は、無線通信デバイスの回路概略図と、可撓性プラスチックRF技術におけるその物理的実現化とを示す。このシステムは、2つの機能部分、すなわち、周囲からRF電力をスカベンジングするモジュール(左)と、スカベンジャからの電力を利用して連続RF信号を送信する構成要素(右)とから構成される。スカベンジャモジュールは、共振アンテナに対して接続される。高速GaAsショットキーダイオードにより、電圧の負振幅を除去することによって、正平均化信号が生成される。直接的に接地されたコンデンサは、フィルタリング及び電力蓄積のための素子としての役割を果たす。このモジュールの出力は、システムのRF送信機構成要素内の発振器に対して接続される。送信周波数は、単一のLC発振器としての役割を果たすインダクタ及び2つのコンデンサの共振周波数により決定される。抵抗損失によるこの発振器における信号の減衰は、GaAs MESFET増幅器により補償される。このシステムは、図64に示すように、超薄型「プラスチックRF」技術である。図65は、数GHzまでの良好なRF応答を示す、いずれもポリイミドの薄シート上に作製された代表的なMESFET及び受動部群を備える、このシステムのためのいくつかの個々の素子の特徴を示す。表4は、構成ブロック構成要素の概要を示す。
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
【0303】
[00433]背景:本発明者らの近年の研究は、脳及び身体の他の部分における電気プロセスをモニタリングするための生体内吸収性デバイスとして、遷移電子システムのコンセプトの第1の実例を示す。これらの結果は、この技術形態の最も単純な実施形態に相当し、支持基板が、システムの唯一の遷移的である構成要素となる。図66aは、第1の例である、カイコの繭に由来するシルクフィブロインの薄いシート上に作製された超薄型のシリコン金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(Si MOSFET)のアレイを示す[1]。シルクは、水溶性且つ生体内吸収性を有し、溶解速度は、処理条件に応じて数秒から数か月の間で調節することが可能である。この「シリコン−オン−シルク」技術の予備的in vivo試験は、基板が経時的に再吸収されて、Si MOSFETのみを残す結果を示し、炎症、腫れ、又は他の不利な反応は、一切観察されなかった(図66b)。
【0304】
[00434]このタイプの設計を、高忠実度の皮質脳波検査(ECoG)のために、脳の極めて回旋状である表面との間で密接に一体化することが可能な神経電極アレイにおいて使用した[2]。このデバイスは、シルクの薄いシートにより支持された、相互接続された目の粗いメッシュレイアウトの超薄型電極アレイから構成される。シルクは、取扱い及び脳の表面上への取付けに対する機械靱性をもたらす。超薄型メッシュ設計により、極めて低い曲げ剛性及び曲線表面に対する形状適合性がもたらされる。生理食塩水での洗浄により、シルクは溶解し、毛管作用によって促進される自発的包みプロセスが開始される。図67は、このタイプのデバイスによりネコ科動物モデルに対して実施されたin−vivo神経モニタリング実験の概要を示す。各電極箇所において測定される代表的なECoG信号の背景色は、誘発応答と全アレイからの全ての応答の平均との間におけるゼロラグ相互関係の大きさを示す。この結果は、電極の90%超について、データが高い信号対雑音比との間に生理学的関連性を有することを示唆する。詳細な比較研究は、低インピーダンスの密接な電極−組織間の接触がシルクの溶解時に形成されることにより、このデバイスがあらゆる代替的なモニタリング技術を上回る性能を有することを示唆する。
【0305】
[00435]シルク基板に対する他の水溶性生体内吸収性材料の追加が調査される。一例としては、シルク上の金属被覆としてのパターニングされたマグネシウム薄膜から構成される構造が、用意される。図68は、図67のECoGデバイスのジオメトリ中にマグネシウムフィーチャを有する、このタイプのデバイスの画像を示す。この例においては、システム全体が、水中で溶解し、経時的に体内に再吸収される。これらの2つの材料、すなわちシルク及びマグネシウムは、本明細書において提示される遷移電子機器技術の起点を与える。
【0306】
[00436]材料:この研究のために、電子構成要素が、3つの基本的な再吸収性材料、すなわち、Mg(電気導体)、シルクフィブロイン(誘電体及び基板)、並びにポリ(ビニルアルコール)(代替的な誘電体又は基板)を使用して作製される。材料のこの選択は、電子デバイスの設計、構成、及び性能における高い多用性をもたらし、多様な環境に対する適合性をもたらす。重要な点として、Mg[3]、シルク[1、2、4]、及びPVAは、いずれも、生体適合性、生体内吸収性、非免疫原性、及び低投与量における無毒性を有し、したがって、生体宿主に組み込まれる遷移デバイスにとって理想的なものとなる。Mgは、高い導電性(2.3×10S/cm、Auの約1/2)を有し、機械靱性を有し、気相成長の利用により容易な処理が可能であり、これらはいずれも、電子デバイス製造にとって重要な特徴である。これは、はるかに低い(最大でも10S/cm)及び著しい温度依存性の導電性を示す最善の有機導体(PEDOT:PSS:クレビオス(Clevios)(商標)など)とは対照的である。この種類の材料の再吸収性及び毒性プロファイルは、明確には確立されていない。非再吸収性のSi及びGaAsは、能動電子構成要素に使用される。その理由は、これらは、確立したデバイス設計において、必要な性能を実現する唯一の公知の種類の材料であるからである。
【0307】
[00437]シルクは、図69に示すように、その溶解速度が、材料処理時に様々な結晶度(βシート含有量)を導入することにより、即時から数年にわたり容易に且つ可制御的に同調可能であるため、遷移電子機器にとって極めて魅力的な材料である[3]。したがって、シルクは、真正遷移材料及びオーバーコート又は封入材の両方としての役割を果たすことにより、他の再吸収性材料(例えばMg)の反応速度論を制御することが可能である。これにより、プログラム可能な遷移のために「内部クロック」、「タイマー」又は「スイッチ」(例えば時間放出カプセル及び製剤に類似のもの)として機能する層構造を形成することが可能となる。重要な点としては、シルクの溶解自体が、酵素分解などの化学プロセス且つ生化学プロセスにより仲介され、したがって、一体化感知/通知デバイス、「自己破壊」(すなわち誘発遷移)メカニズム、及び能動制御システムが可能となる。
【0308】
[00438]さらに、シルクフィブロインは、マイクロ電子構造と組み合わされた場合に、好適な技術特性を有する。これまで公開されていない結果において[13]、シルクは、SiO又はPMMAなどの従来の無機酸化物層の代替として使用されてきた。コンデンサ及び他のデバイスは、400nm厚のシルク層をゲート電極、n型及びp型の有機半導体(それぞれ、N,N’−ジトリデシルペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド(P13)及びα,ω−ジヘキシル−クアテルチオフェン(DH4T))、並びに金ゲート電極及び金ソース電極としてスタックすることにより、ガラス/ITO基板上に製造されてきた。P13及びDH4Tは共に、周知の且つ広く研究された材料であり、シルクの電子性能に対して理想的な水準をもたらす。このデバイス構成における測定されたシルク誘電率は、ε=6であり、デバイス構成は、この研究にとって適したものとなる。
【0309】
[00439]また、代替的な材料が調査される。純材料、材料の組合せ、及びパターニングストラテジが、広範な温度範囲にわたり、同調性遷移の制御を実現するために調査される。材料構造は、電子構成要素において見受けられる形成要素(サイズ、厚さ、ジオメトリ、アスペクト比)で作製され、それらの水中における再吸収性反応速度論が、典型的な展開環境に相当する条件(例えば、温度、塩分濃度、光強度)に対して定量化される。さらに、時間順再吸収、複数遷移メカニズムの利用、阻止/促進、誘発、加速/減速、及び破壊的化学反応などの、より高度な温度制御のためのストラテジが、デバイス動作のコンテクストにおいて利用される。
【0310】
[00440]製造:遷移電子機器の作製は、従来の半導体デバイス処理において利用される水ベース処置との間における固有の材料不適合性により、極めて困難である。さらに、殆どの関心対象となる種類の半導体材料(例えば、Si、GaAs、及びその他)は、シルク、合成ポリマー、及びこの研究において予期される他の遷移電子材料を分解しない条件下では、堆積、ドープ、又はエッチングすることができない。しかし、本発明者らは、遷移電子機器に対して適合化し得ることにより従来のプロセスの制約を解消する、一連の特異なパターニングアプローチ及び集積アプローチを展開してきた。3つの本質的な方法は、以下のとおりである。
【0311】
[00441]1)マイクロ転写印刷−近年、本発明者らは、プラスチックシート[8]及びゴムスラブ[9]からシルクフィルム[1、2]にわたる関心基板上にナノスケール無機半導体材料を確定的に組み付けるための方法[5、7]のような印刷を展開してきた。このプロセスにおいては、半導体ウェーハのリソグラフィ処理により形成されたナノリボン/膜が、軟質スタンプの表面上に「インク付け」され、次いでデバイス要件に合致する構成及びレイアウトへと接触「印刷」される。この研究においては、この技術は、シルク基板上にGaAs MESFET及びSi RFダイオードを印刷するように構成される。
【0312】
[00442]2)精密シャドーマスク−完全に「乾性の」プロセスにおいて気化材料(例えば金属、誘電体)をパターニングするための高度形式のソフトリソグラフィが、展開されてきた[10]。この場合には、関心基板と接触状態に置かれた超薄型共形ステンシルマスクが、数ミクロンの高解像度を可能にし得る。この研究において、この方法は、あらゆる受動構成要素、相互接続部、及び分割能動部用の配線のための、Mgフィーチャをパターニングするために使用される。
【0313】
[00443]3)電気流体力学ジェット印刷−電気流体力学的効果を利用する超高解像度形式のインクジェット印刷が、考案されている。この場合には、ナノスケール導電性ノズルが、電気バイアスの印加時に、標的基板に対して流体ジェットを送達する。多様な種類のインクが、従来のインクジェット方法で実現され得る解像度の2桁超も良好な約100nmに迫る解像度で、このように印刷され得る[11、12]。この研究においては、この技術は、高周波コンデンサ及びインダクタ中の誘電体層をパターニングするために、シルク溶液との使用にまで拡張される。同一の方法が、相対溶解速度を制御するための手段として、一体化されたシステムの種々の領域を選択的に被覆するために使用される。
【0314】
[00444]特徴付け:全ての受動構成要素及び能動構成要素が、パラメータ及びベクトルネットワークアナライザと、標準的なプローブステーション装置とを使用して、完全に特徴付けられる。重要なパラメータは、標的計量に対する性能を評価するために決定される。無線通信機及びスカベンジャシステムの機能性は、従来の手段を使用して評価される。
RF回路の説明
【0315】
[00445]図70は、無線通信デバイスの回路概略図と、可撓性プラスチックRF技術におけるその物理的実現とを示す。このシステムは、2つの機能部分、すなわち、周囲環境からRF電力をスカベンジングするモジュール(左)と、スカベンジャからの電力を使用して連続RF信号を送信する構成要素(右)とから構成される。
スカベンジング整流器
【0316】
[00446]無線信号は、電力需要が適度であるいくつかの種類のデバイスを動作させるための電力源に相当する。スカベンジャモジュールは、アンテナを使用して特定の周波数帯にわたる交流信号(AC)を収集し、次いで高周波半波整流器を通過させることにより直流信号(DC)へと変換させることによって、この周囲環境電波エネルギーを実際に捕捉する。アンテナと整流器との間の送信線は、それらの間の信号整流を解消するために入力インピーダンスを整合させる。
【0317】
[00447]図71は、信号が各ノードを通過する際の信号の変化を示す、整流器の回路概略図を示す。この例におけるシミュレーションは、アンテナ、1000pFコンデンサ、及びD1N4449ショットキーダイオードからの信号に相当する。±5Vの交流電圧源を使用する。入力ACの負の半サイクル時に、順方向バイアスD1が、+5VまでC1を帯電させる。入力が、正の半サイクルに進むと、逆方向バイアスD1及び順方向バイアスD2のそれぞれにより、C2の上方ノードが+10Vまで振幅し、これは、C2を変化させることにより留まる。コンデンサの電荷消散時間が、入力サイクル時間よりも長い限りは、この単一の整流器からの出力は、DC10Vに留まる。このシミュレーションは、ダイオードによる電圧降下により9.3Vを示す。いくつかの回路については、図中の第2の段として、C3が15Vに変更され、ノードCにおける出力電圧が20Vとなる、もう1つの同一の整流器を追加することにより、出力DC電圧を倍増させることが可能となる。整流器出力における大きなコンデンサは、電力蓄積用の素子としての役割を果たす。
送信機
【0318】
[00448]送信周波数は、単純なLC発振器としての役割を果たすインダクタ及び2つのコンデンサの共振周波数により決定される。抵抗損失によるこの発振器における信号の減衰は、小信号負抵抗デバイスとしての役割を果たすGaAs MESFET増幅器により補償される。図72は、単純なMESFET等価回路により発振器が開始されるように設計するための手順を示す。フィードバック素子X1及びX2を有するデバイスの入力インピーダンスVIN/IINは、
ZIN=j(X1+X2)−gmX1X2 (1)
に等しく、ここで、gmは、MESFETの相互コンダクタンスである。発振器は、2つのコンデンサX1及びX2を使用することにより、入力インピーダンスの負の実数部分が得られる。この負の実数部分が、LC発振システムの抵抗損失よりも50%大きい場合には、信号は、発振を開始する。共振インダクタを追加することにより、フィードバック負荷トランジスタのゲートを調べた場合の正味リアクタンスが、1つのみの周波数にてゼロに等しくなり、これにより、振動周波数が、以下の方程式にしたがってここで発生する。
【数41】
[この文献は図面を表示できません]
【0319】
[00449]インダクタの隣りの抵抗器は、発振器と送信アンテナとの間でインピーダンスを整合させるように設計される。
【0320】
[00450]本発明者らは、図70に示すように、このシステムを超薄型「プラスチックRF」技術において実証した。図73は、数GHzに対して良好な応答を示す、いずれもポリイミドの薄シート上に作製された代表的なMESFET及び一群の受動部を含む、このシステム用のいくつかの個別の素子の特徴を示す。図74は、スカベンジング整流器から構成される無線通信デバイス用の回路図(左)、及び送信用発振器から構成される無線通信デバイス用の回路図(右)を示す。下枠は、送信周波数が1GHzである場合の送信機のシミュレーション結果を示す。
無線回路の仕様
【表7】
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【表8】
[この文献は図面を表示できません]

【表9】
[この文献は図面を表示できません]

【表10】
[この文献は図面を表示できません]

Mg相互接続部に関する予備データ
【0321】
[00451]文献研究及び予備実験の組合せにより、金属被覆及び相互接続についてのマグネシウムの使用の実現性を調査した。表5は、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、及び銅(Cu)に関する抵抗及び自然酸化物の厚さについての文献による値の概要を示し、これは、これらの材料が同様の特性を有することを示す[14、15]。さらに、誘電体材料として、酸化マグネシウム(MgO)が、受動構成要素については有用となり得る[16〜20]。MgOは、高誘電率誘電体(MgO、k約9.7)であり、本研究において使用される高解像度シャドーマスク技術と適合性のある電子ビーム蒸着により堆積することが可能である。
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
【0322】
[00452]Mgの実現性をさらに支持するために、単純な実験を実施した。表6は、ガラス基板上に異なる幅(50/100/150μm)及び厚さ(1500/3000Å)を有するMg線に関して測定した抵抗/長さを示す。図75は、表6における値のグラフを示す。
【表12】
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Siトランジスタ用のMg電極
【0323】
[00453]Mg電極を有するn型シリコン金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(n−Si MOSFET)を、Au電極を有する他の点では同一のデバイスと比較するために作製した。図76aは、種々のゲート電圧におけるチャネル長の機能に対するオン状態(Ron)でのデバイスの幅正規化抵抗を示しており、Mg及びAuが同様のトランジスタ接触抵抗を有することを示す。図76bは、線形スケール及びセミログスケールにおける典型的な伝達曲線(左)と、全電流−電圧曲線(右)とを示す。しきい値電圧は、−1V付近であり、オン/オフ比は、約10である。代表的なデバイスのこれらのDC測定値は、高性能Si MOSFETにおいてMgを使用し得ることを示唆する。図76は、ガラス基板上のトランジスタアレイの画像を示す。
水中におけるMg溶解速度
【0324】
[00454]水中でのMg溶解速度を調査するために、ガラス上のMgの試験構造をパターニングした。図77は、Mgトレースが、厚さに応じて3時間後(Ti/Mg、50/1500Å)及び10時間後(Ti/Mg、50/3000Å)に水中で完全に溶解するのを示す。(Mgの完全な溶解後に残るごくわずかなパターンが、接着促進剤としてのTiの極薄層に相当する。)溶解プロセスは、Mgが水と反応することにより、水酸化マグネシウム及び水素ガスが、Mg+2HO→Mg(OH)+Hにしたがって形成されることを伴う。
種々の候補となる相互接続材料
【0325】
[00455]上記に示したデータは、Mgが本目的に非常に適することを示唆するが、Mgは、使用し得る唯一の材料とはならない。表7は、種々の候補となる相互接続材料を、それらの水溶性/可溶性に基づき示す[21〜30]。
【表13】
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可調性シルク溶解
【0326】
[00456]シルク溶解速度は、結晶度(例えばβシート形成)と、結晶度の同調を可能にする処理パラメータ、すなわち
1.溶媒(例えば、水、メタノール、ヘキサフルオロイソプロパノール)
2.温度、温度履歴(例えばアニーリング)
3.歪み、応力
を含む処理パラメータとにより、決定される。
【0327】
[00457]パラメータ1及び2は、約1秒〜約1年に及ぶ範囲の溶解時間スケールを実現するために溶解速度を同調させるために使用される。以前の研究は、例えば、高速溶解が、アモルファスシルクフィルムについては10秒未満で生じ、高結晶度シルクフィルムについては約1年という遅さで生じることを示す[31]。図78は、アモルファスシルクフィルムの急速溶解、すなわち0秒(左)、10秒(右)を示す。
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31.Y.Wang,D.D.Rudym,A.Wals,、L.Abrahamsen,H.−J.Kim,H.S.Kim,C.Kirker−Head,D.L.Kaplan,「In vivo degradation of three−dimensional silk fibroin scaffolds」,Biomaterials 29,3415−3428(2008).
実施例8
【0328】
[00458]歴史的に見て、全ての新種の電子機器の開発は、経時的に無視し得る程度の変化を被る形態における動作を実現するための試みを含むものであった。本明細書において説明される技術は、対照的な目的、すなわち、所定の時間に及び十分に規定された速度で悪影響を及ぼすことなく周囲環境中へと物理的に消滅する電子システムを作製することである。可能となるデバイスには、人体内に植え込まれた場合に完全に再吸収されて(「生体内吸収性」)長期的な悪影響を回避する医療モニタ、及び水に対してさらされた場合に溶解することにより(「生態学的吸収性」)収集及び回収の必要性を解消する環境モニタが含まれる。他のコンセプトには、処分が容易になる「堆肥化可能」回路が含まれる。
【0329】
[00459]この実施例において説明される研究は、再吸収性電子機器と呼ばれるこの種の技術の材料、製造ストラテジ、及びモデリングツールに関する、科学的且つ工学的な基礎知識をもたらす。性能、動作信頼性、及び一体化の拡張性における目標は、確立されたシリコン集積回路のそれらにおける目標と同等である。この技術は、以下のものを生み出すこととなる。
材料の完全なセット、すなわち半導体、導体、層間誘電体、基板、及び封入層と、再吸収性電子機器用のデバイス設計。以下の材料、すなわち(1)溶解又は加水分解により再吸収され得る、(2)生体適合性且つ環境的に悪影響を及ぼさない、(3)従来のシリコン集積回路と同等の性能を可能とする、材料が、強調される。
現実的な適用のためのスループット、解像度、及びコストにおける要件を満たすことが可能な、これらの材料に合致する製造ストラテジ。デバイスの再吸収特性と、それらのデバイスに付随するコスト上の考慮事項は、確立された半導体産業において使用される製造アプローチとは大幅に異なる製造アプローチを要求する。
材料レベル、デバイスレベル、及びシステムレベルにおける再吸収性についての分析モデル及び計算モデル。再吸収性電子機器において、かかるモデルは、従来の技術において回路設計に現行で使用されるツールとコンセプト的に同様の役割を有するコンピュータ支援設計(CAD)ツールをもたらすこととなる。
【0330】
[00460]これら3つの構成要素は、基本的な科学的研究を本発明の工学的成果と組み合わせることにより、実践的な技術のための基礎的知識をもたらす。結果が成功することにより、外科部位感染の影響を緩和し次いで生体内吸収されるセンサ/アクチュエータアップリケから、生態学的再吸収されることにより廃棄が解消される無線作動型水モニタまでに及ぶ分野において、独自のデバイス用途がもたらされることになる。これらの及び他のシステムとの関連における商業的機会が、重要な一連のより広範な影響を規定する。持続可能な製造アプローチ、関連する資源消費の削減、及び危険廃棄物流の解消が、注目に値する世界規模の重要性を有するさらなる特徴を構成する。
【0331】
[00461]伸縮性電子機器:従来の半導体技術は、脆性のウェーハ基板の平坦表面上に形成された構成要素及び集積システムを伴う。近年の研究により、材料、構造、及び製造において組み合わされたストラテジにより、線形弾性応答を伴う伸張、折曲、屈曲、及びねじりが可能な、及び曲線表面を包むことが可能なデバイスを含む、新たな可能性がもたらされることが実証されている[1]。核心的なアイデアは、ゴム基板上に組み立てられ、制御された非線形座屈プロセスにより形成された変形可能な薄く幅狭の構造によって相互接続された、マイクロ/ナノデバイスを使用する[2]。これらの調査から、デバイス構成要素が超薄型の正方形ジオメトリを有し、相互接続部が蛇行状の非同一平面的レイアウトを採用した、第1の半球形電子「アイボール」カメラが生まれた[3]。この構成は、100%に迫る歪みレベルでの変形を許容し得る。この場合に、この構造における機械工学設計は、従来のシステムにおいて回路/光学系設計が果たす役割と同程度に顕著な役割を果たす。歩留りは、いかなる他の技術を利用しても実現不可能である機能モード及び軟質「組織状」構成モードを有する表皮電子機器及び外科構成要素を作製することが可能となるのに十分な高さとなる。
【0332】
[00462]変化性、生態学的再吸収性及び生体内吸収性、並びにバイオマテリアルを、高性能及び靱性動作特徴をもたらす製造可能な半導体技術に組み入れることは、明らかに高リスクの提案である。しかし、このリスクにより、電子機器の新たな適用可能性の形成、効率的な製造のための新たなモード、及び現行の電子機器技術に付随する種類の廃棄物流の効率的な解消による、変形影響の可能性がもたらされる。さらに、基本的アイデアの多くが、電子機能性を実現するシステム以上の適用性を有する。例えば、機能材料、足場、及び化学薬品送達システムにおける生体内吸収性は、生体医療科学、介入的医療、及び再生技術の多くの分野に対する関連性を有する。構造要素及び機械システムにおける生態学的再吸収性と、それらの効率的な製造のための手段とは、持続可能な展開における多数の難問に対応する可能性を有する。
【0333】
[00463]生体内吸収性/生態学的吸収性システムは、今日存在するあらゆる半導体技術と大きく異なる。いくつかの例においては、再吸収性アプリケーションは、いかなる他の方法でも実現不可能な能力に依存する。他においては、再吸収性デバイスは、既存の機能を再生するが、廃棄物流を解消し環境中に再融合する製品ライフサイクルを有する。前者の可能性の一例としては、永久ペースメーカ、植込み型除細動器、機械式循環補助デバイス、又は人工股関節及び人工膝などの医療植込み型デバイスの外部表面に送達される、生体内吸収性電子殺菌アップリケを考えていただきたい。かかるデバイスは、高周波結合及びセンサフィードバックによる時空間的に制御された方式で熱パルスを送達することにより手術部位感染(SSI)を解消するように構成することが可能である。1週又は2週の間に、デバイスは、患者が最大危険期間を乗り越えた際に生体内吸収により消滅することにより、患者に対する不必要なデバイス負荷が解消される。このタイプの機能は、重大な臨床的問題に対処する。SSIは、ヘルスケア関連感染の2番目に最も多い形態であり、全ての院内感染の17%に相当する[1、2]。関連コストは、患者の罹患率、死亡率、及び金銭面のいずれに関しても莫大である。術後退院患者のコストを調査した近年の研究では、SSIを伴わない患者については8週のコスト平均が1773ドルであるのに対して、SSIを伴う患者については5155ドルであることが判明した[3]。コストは、患者がSSIを伴った耐性細菌を有する場合には、さらに上昇する。Andersonらは、耐性ブドウ球菌(staphylococcus)、すなわちメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin−resistant staphilococcus aureus)(MRSA)を伴うSSIの例においては、典型的な請求額の平均は、抗生物質感受性ブドウ球菌を有する患者の場合には20,000ドルであるのに対して、60,000ドルとなることに気付いた[4]。
【0334】
[00464]後者の可能性は、終末期消費者電子機器の処分により持ち上がる緊急性の高まりつつある問題である。近年、米国は、単独で、1年当たり大量の電子機器廃棄物を発生させており、再利用/再生利用率は、そのわずかに10%に過ぎず、残りは、地方自治体の廃棄物流に送られるままとなっている。この負担は、全ての先進国において突出しているが、最も問題なのは、途上国におけるその成長率である。2010年の報告では、途上国における型が古くなったパーソナルコンピュータの世界的発生量が、この10年で先進地域における発生量を上回ると予測されている。2030年までには、後進地域からのコンピュータ廃棄量は、総計で4〜7億ユニットに達すると予測され、これは、2〜3億ユニットである先進地域の2倍に相当し、再生利用コストは500億ドル/年となる。本明細書において説明される種類の生態学的再吸収性電子機器技術は、これらの趨勢の経済的且つ環境的な悪影響の一部を少なくとも部分的に緩和する可能性を有する。
【0335】
[00465]背景的研究−再吸収性電子機器についてのいくつかのアイデアは、水溶性生体適合性シルクフィルムをシリコン金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(Si MOSFET)及び機能神経電極アレイとして使用することに関する研究に端を発した(Kim D.−H.ら「Dissolvable films of silk fibroin for ultrathin,conformal bio−integrated electronics.」Nature Mater.9,511−517(2010))。かかるシステムは、不完全な形態の再吸収を具現化し、デバイス動作における能動的役割を有さない支持基板が、消滅する唯一の構成要素となっている。図66は、第1の例の画像を示し、Si MOSFETのアレイが、カイコの繭に由来するシルクフィブロインの薄シート上に作製される。シルクは、水溶性且つ生体内吸収性を有し、溶解速度は、処理条件に応じて数秒から数か月の間で調節することが可能である。この「シリコン−オン−シルク」技術の予備的in vivo試験は、基板が経時的に再吸収されて、Si MOSFETのみが残り、炎症、腫れ、又は他の不利な反応を伴わないことを示す。
【0336】
[00466]第2の例は、脳の湿った曲線方面に対して自発的に形状適合する、超薄型の目の粗いメッシュレイアウトの皮質脳波検査(ECoG)用のプローブを提供する。デバイス自体は、それらの例外的な低さの曲げ剛性により扱いが困難又は不可能であるため、シルクシートを、一時的な機械的支持体として使用した。脳への装着後の生理食塩水による洗浄により、シルクが溶解し、毛管作用によって促進される自発的包みプロセスが残りの電子機器に対して開始される。ネコ科動物モデルに対して実施されたin−vivo神経モニタリング実験が、この設計の有用性を実証する。詳細な比較研究は、低インピーダンスの密接な電極−組織間の接触がシルクの溶解時に形成されることにより、このタイプのデバイスがあらゆる代替的なモニタリング技術を上回る性能を有することを示唆する。
【0337】
[00467]他のグループによるさらなる近年の研究は、いくつかの構成層が水溶性である、有機電子機器及び生物有機電子機器の形態を説明している。(1.Bettinger,C.J.及びBao,Z.「Organic thin−film transistors fabricated on resorbable,biomaterial substrates.」Adv. Mater.22,651−655(2010)、2.Irimia−Vladu,M.ら「Biocompatible and biodegradable materials for organic field−effect transistors.」Adv.Funct.Mater.20,4069−4076(2010)、3.Legnani,C.ら「Bacterial cellulose membrane as flexible substrate for organic light emitting devices.」Thin Solid Films 517,1016−1020(2008))。これらの材料の一部は、本明細書において説明される材料に対して補完的である可能性があるが、それらにより可能となるデバイスの適度な性能及び不確かな信頼性により、以下に論じるような多数の興味深い適用が妨げられることになる。
【0338】
[00468]シルクプラットフォーム及びシルクパッケージと共に使用することにより、例外的な高性能を有する完全遷移形態の電子機器をもたらすことが可能な機能材料セットを、説明する。電極及び相互接続部について、Mgの薄膜は、水と自発反応することによりMg(OH)を形成し、これが環境的に及び生物学的に悪影響を及ぼさないものであるため、優れた選択肢に相当する。(Mgは、いくつかの種類の再吸収性血管内ステントにおける構造材料として使用される。Witte,F.「The history of biodegradable magnesium implants.」Acta Biomater.6,1680−1692(2010)。)さらに、Mgは、高い導電率(2.3×10S/cm、Auの約1/2)を有し、機械靱性を有し、気相成長の利用により容易な処理が可能である。Mgの加水分解は、中間生成物としてMgOを伴うため、この酸化物は、層間誘電体用の自然発生的なオプションとなる。
【0339】
[00469]半導体について、シリコン自体は、加水分解を受けることによりオルトケイ酸(Si(OH))を形成するため、興味深い候補となる。(J.D.Rimstidt,H.L.Barnes,「Geochim.Cosmochim.Ac.」44,1683(1980)。)難点は、関連する反応速度が例外的に低く、拡散定数及び速度定数の文献によるパラメータを使用した場合に(H.Seidel,L.Csepregi,A.Heuberger,H.Baumgartel,J.「Electrochem.」Soc.137,3612(1990))、ダイス状集積回路の寸法(約12mm×約12mm×約700μm)に相当する寸法を有するシリコン片は、溶解するために約600年超の時間を必要とし、溶解限界を回避するためには約8Lの水を必要とすることになると推定され得る点である。しかし、重要な見通しは、MOSFETなどのデバイスが、電界輸送の界面性質により極めて薄い形態のシリコンで良好に動作し得る点である。上記で考察した集積回路の横寸法と同様の横寸法を有し、しかし厚さは35nmである、シリコンのナノ膜(Si NM)は、約0.4mLという少量の水の中で約10日後に溶解する。実験結果が、この結論を支持する。したがって、この形態のシリコンは、再吸収性半導体として使用することが可能である。同様に重要なこととして、薄いSiOは、同様の化学反応により再吸収が可能であり、そのため、Si NM MOSFETにおいて使用する場合に優れたゲート誘電体を実現する。さらに、Si及びSiOは、共に、生体適合性及び生態学的適合性を有するため、多孔性シリコン体を薬物送達ビヒクルとして使用することが、前者の証明となる。(1.Park,J.−H.ら「Biodegradable luminescent porous silicon nanoparticles for in vivo applications.」Nature Mater.8,331−336(2009)、2.Trewyn,B.G.ら「Biocompatible mesoporous silica nanoparticles with different morphologies for animal cell membrane penetration.」Chemical Engineering Journal 137,23−29(2008))。
【0340】
[00470]シルクを含むこれらの材料の全てを基板及び封入材として集合的に展開することにより、様々なデバイス層の厚さ及び成分を選択することによって調節することが可能な速度で完全に再吸収され得る集積回路が得られる。図3cは、いずれもシルクの薄膜上に存在する、Si NM MOSFET、Mg/MgO/Mgコンデンサ、Mgインダクタ、及びSi NMダイオードを含む多用な能動構成要素及び受動構成要素を備える、実例プラットフォームを示す。ソース、ドレイン、及びゲートについてはMg電極(厚さ約250nm)を、ゲート誘電体(厚さ100〜150nm)についてはMgO及び/又はSiOを、並びに半導体としてSi NM(厚さ300nm)を有するMOSFETにおいては、560cm/Vsの飽和移動度及び660cm/Vsの線形領域移動度、>10のオン/オフ比、160mV/dec(Vd=0.1Vにて)のしきい値下勾配、並びに0.34mA/mm(Vg=5Vにて)の幅正規化電流出力を含む、優れた特性が可能となる。これらの特徴は、シリコンウェーハ上に形成された同様のクリティカルディメンジョンを有する同等物の特徴と同等となるため、有利である。複数のかかるデバイスを組み合わせることにより、集積回路への道筋が与えられる。
【0341】
[00471]一連の相関的な科学的課題が、再吸収性電子機器、及びこの新種の技術に支持され得る複数の用途の土台となり得る。この実施例は、材料及び材料界面、デバイス工学及び回路工学、製造技術、並びに予測理論モデリングを説明する。この知識の組合せにより、機能的実証機は、これらの構成要素の拡張性のある生産のための経路の確立に向かう重要なステップとして見なされる。この成果は、分子レベル溶解又は化学反応により完全に消滅する生体内吸収性デバイス及び生態学的吸収性デバイスに対して強調が置かれた、再吸収性電子機器の科学的知識及び工学的知識の完全な土台となる。以下の小節は、3つの可能化構成要素を、すなわち材料、製造、及びモデリングを説明する。
再吸収性電子機器用の材料
【0342】
[00472]材料に関する調査は、再吸収性電子機器技術の開発にとって極めて重要である。半導体、導体、ゲート誘電体、層間誘電体、封入層、及び基板は、既述の成果のための土台としての役割を果たす。ある重要な所見によれば、ドープされたSi NM及びドープされないSi NMは、加水分解により生物学的に及び環境的に悪影響を及ぼさない形で化学的に変化する。本明細書において説明される本発明の実施形態は、この事実を利用することにより、完全生体内吸収性/生態学的吸収性電子機器技術のための他の種類の材料を展開する。この研究は、導体のための先端材料、すなわち誘電体の基本的側面に対処することにより、それらの再吸収時間にわたる制御を可能にする。この場合に、実際の適用は、数分〜数か月の間に及ぶ時間を必要とし得る。研究の第1段階は、各材料及びそれらの界面を理解及び制御することに焦点が置かれる。第2段階においては、パターニングされた多層構成へとそれらを集合的に一体化することにより、結果的に得られる構造の再吸収時間の総計が規定される点が調査される。この時間の全体にわたり、本研究は、所望の挙動を有するデバイス及び回路を展開するための製造努力と密接な繋がりを有する。
【0343】
[00473]再吸収性導体−Mgが、起点として使用される。再吸収性血管内ステント用の構造材料としてのMgに関する過去の成果が動機となり、少量(一般的には約10重量%)のAl、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、Zr、及び希土類材料[3]により生成される、ほぼ三成分系のMg合金の調査が実施される。これらの合金の電気特性及び再吸収速度が、電気的研究、化学的研究、及び形態学的研究の組合せにより調査される。例えば、研究される一例においては、マグネシウム−アルミニウム−亜鉛合金が、純Mgのほぼ2倍のバルク抵抗性を有する(3%アルミニウム、1%亜鉛を含む)が、バルク膜及び薄膜の溶解速度はいずれも、著しくより低い(pHの生理学的及び環境的な相対範囲において1/4もの低さ)。一般的には、アルミニウム濃度がより高いことにより、バルク分解速度は低速化する(例えばAZ61又はAZ91)。再吸収が低速であることは、生物学的システム(例えば生体内吸収性電気生理学的モニタ)又は水性感知環境(例えば生態学的吸収性センサ)中の電極間において連続接触を必要とする種類のデバイスにとっては、特に重要となり得る。かかる目的のために、Wが、再吸収性塞栓形成コイルにおいて先に使用されているため、関心対象となり得る。この場合に、Wは、公開済みの研究において示されるように、Mg又はMg合金の再吸収速度よりもはるかに遅い、(加水分解の結果としてタングステン酸を形成するための)再吸収速度を示す。W塞栓形成コイルのin vivo研究は、再吸収時の血清タングステンレベルの上昇を示唆するが、いかなる生物学的有害反応も伴わない[6]。Wのバルク抵抗は、Mgと酷似する(5×10−8Ωm対4.4×10−8Ωm)。例えばキャップ層などとしてのWをMgと組み合わせることが、さらなる工学設計オプションとして可能である。
【0344】
[00474]第3の金属は、Feであり、これは、Mgと同様に、ステント用の生物分解性材料として関心を集めてきた。鉄は、水中において、はじめは酸化によって、次いでpHに応じてFe2+又はFe3+への溶解によって再吸収される。in vitro試験は、Feの分解速度がMgの分解速度よりもはるかに低いことを示唆する。他方において、in vivo分解速度は、in vitro研究により予測される速度よりもはるかに遅い[8]。この差は、体内のリン酸イオンとの反応により形成され得る鉄リン化物などのいくつかの不溶性化合物による鉄表面の不活性化に起因するものであった。Mg、Mg合金、W、及びFeの何らかの組合せが、再吸収性電子機器内の導体にとって必要な能力の全てをおそらく実現する。
【0345】
[00475]再吸収性誘電体−MOSFETにおけるゲート誘電体及び集積回路における層間誘電体については、SiO及びMgOは、全ての要件を満足する強力な可能性を有する。モデリングに対する比較によるこれらのシステムにおける分解速度及び反応速度論の詳細な研究により、重要な情報が得られる。以下に説明する技術を利用した追加的処理を可能にするために、有機変性シリカ材料と、層間誘電体としてだけではなくゲート絶縁体としての役割を果たす可能性を有するそれらの能力とに対する、ゾルゲルによる道筋が調査される。Wなどの金属及びシルクなどの生物ポリマーを含む、単層構成又は多層構成におけるこれらの材料は、再吸収速度全体を制御するために封入材として使用することが可能である。これらのオプションが、形態学及び界面の高解像度電子顕微鏡研究により、種々のスタック設計についての水浸透速度の測定に重点を置きつつ調査される。
再吸収性機能基板及び再吸収性コーティング
【0346】
[00476]材料選択の根本的理由−上述の金属、誘電体、及び半導体との間で適合性を有する有機材料及び生物有機材料は、基板及び封入材のための優れた候補に相当する。シルクは、生物学的特性、物理特性、及び電子特性の好適な組合せと、先端製造に対する適合性とを有することにより、再吸収性電子機器にとって独自の適性を有する生物材料である。シルクは、単純な水ベース処理により薄く平滑な可撓性シートとして高い費用対効果で純化及び製造することが可能な、広く入手可能な日用的布帛である。シルクの固有の表面化学的性質及び平滑な形態構造により、さらに単純な修正により(例えば、カルボジイミド、ストレプトアビジン−ビオチン結合、ジアゾニウム反応、並びに鋳造温度及び湿度の制御など)界面を最適化することが可能な、金属(例えば、金、鉄、その他)の強力接着が可能となる。シルクは、タンパク質の疎水性及び物理的に架橋されたネットワークへのその自己集合性により、強靭で強力な材料を形成する。架橋密度を制御することにより、フィルムを、被制御速度(数分〜数年)で溶解するように形成することが可能となり、感知用の生体分子及び他の関心標的を組み込む及び安定化させるように設計することが可能となる。コラーゲン、PLGA、及びPLAなどの各代替物は、これらの特徴の一部のみを提供する。例としては、コラーゲンは、変性を被りやすく、水和時に膨張する傾向があり、金属との間に靱性界面を実現することができない。PLGAは、同様の欠点を有し、また、有機溶剤中で処理されなければならないため、いくつかの処理オプション及び生物学的活性化合物との組合せ可能性が除外される。キトサン/キチン質、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリカプロラクトン(PCL)、及びケラチンを含む、他のあまり一般的には研究されないオプションは、処理が困難であり、材料特性及びその結果としてのそれらの分解/再吸収性を制御する可能性が制限される。
【0347】
[00477]シルクフィルム形成及び再吸収の研究−シルクフィルム形成時に発生する液体−固体間遷移、並びに、関連するシルクタンパク質自己集合性、結晶化、処理化学反応、及び方法は、再吸収性デバイスの作製にとって根本的な重要度を有する。シルク材料は、酵素により分解されるため、予測可能な寿命及び材料終末の制御が可能となる。したがって、シルクは、本質的に再吸収性を有する基板材料として、又は他の再吸収性材料(例えばMg)の反応速度論を制御するためのオーバーコート若しくは封入材としての両方の役割を果たすことが可能である。これにより、プログラム可能な再吸収性のために「内部クロック」、「タイマー」又は「スイッチ」(例えば時間放出カプセル及び製剤に類似のもの)として機能する層構造を形成することが可能となる。
【0348】
[00478]この研究により、再吸収性電子デバイス用のシルク基板を展開するための知識的土台が確立される。特に、シルクフィルム及びシルクコーティングを後処理することによりそれらの再吸収速度(水又は酵素のいずれかの存在下における)を制御するための種々の形態を調査する。かかる材料の溶解速度(即座〜数年)は、材料処理時に結晶度(βシート含有量)を導入することにより、制御される[3]。これらの基礎的研究により、材料基板製造用の処理パラメータのセットが得られる。実験的アプローチは、フィルム及びコーティングの形成に使用され、次いでフィルム/コーティングの最終結晶状態を制御するために後処理され、それによりその再吸収速度が決定される、シルク溶液の調製及び特徴付けを含む。
【0349】
[00479]シルクフィルム及びシルクコーティングの組立てと再吸収との間には、未調査の多大な関係性が存在する。この関係性を解明するために、現行のアプローチは、フィブロイン抽出プロセスにおけるパラメータ(煮沸時間、pH、及び処理時間の変更)と、様々な濃度による水ベースシルク溶液のその後の生成とを調節することによる、シルク溶液製剤の変更を伴う。生成されたシルクシートの組織分析により、後処理温度の、追加溶媒(例えばメタノール、HFIP)の、環境湿度範囲(さらにβシート含有量に相関づけられる乾燥フィルムの水含有量を決定する)の、並びにシルクフィルムの形成(βシート形成も含む)時にシルクフィルムに対して印加される応力及び歪みの、役割が解明される。フィルムの構造評価を、診断群(例えば、AFM、FTIR、X線、及び低温TEM)により実施する。これらの研究により、電子界面に適切な基板を生成し、基板材料の再吸収速度の事前規定及び可制御性を実現するために必要とされる、適切なパラメータの組合せに関する情報が提供される。
【0350】
[00480]また、これらの生体内吸収性基板を、電気的及び電気界面的観点からも評価する。種々のフィルムの測定を実施することにより、誘電率、破壊しきい値、及び抵抗などの基礎パラメータを決定する。界面特性は、電子デバイスアセンブリの組立てにとって特に重要となる。それぞれ異なるように形成されたフィルムとMg及びMgOとの間の界面特性を、それらの熱特性(熱伝導率、界面カピッツァ抵抗)又はバルク特性(いくつか例を挙げると、イオン性不純物レベル、並びにそれらの移動度、水揚げ、気体/液体透過度)と共に研究する。
【0351】
[00481]機能化再吸収性材料−シルク溶液にドーパントを添加することによる基板の修正が、これらの研究をさらに構成する。この追加的な自由度により、基板の物理的パラメータを変更するためのオプションが与えられる(例えば、導電率の強化又は生物学的一体化のための治療法の導入など)。周囲環境及び材料パラメータ(例えば、弾性、分解性、界面、水含有量など)との関連におけるシルクシステム中に埋入された生化学ドーパントの効果と、再吸収速度並びにMg及びMgOとの界面に対するそれらの効果とが、評価される。シルクは、生物学的関連染料(フルオレシン、ローズベンガル、ローダミン)、タンパク質ベースバイオドーパント(リフレクチン、バクテリオロドプシン、ヘモグロビン、ポルフィリン)、又は化学変性されたもの(GFP、アゾベンゼン)で、ドープされる。ドープされた再吸収性基板は、上述の処理及び診断と同一のものを利用して準備及び評価される。結果は、同一処理条件下で非ドープフィルムにより得られた所見と直接的に比較される。
再吸収性電子機器の製造方法
【0352】
[00482]低コスト製造は、動作寿命(及び物理的寿命)が本質的に有限であることにより、現実的な再吸収性電子機器技術にとって極めて重要な要件である。半導体産業において使用されるプロセスは、適用不可能となる。その理由は、それらのプロセスは、不適合なコスト構造を有し、また、多くの再吸収性材料は、確立された溶媒、フォトレジスト、現像液、露光技術、及びエッチング方法との間に適合性を有さないからである。この研究は、2つの主要なステップを、すなわち、(1)転写印刷により、Si NMでの製造を、及び最終的には既存のファウンドリソースから得られる部分的に形成されたデバイスサブ構成要素を再吸収性基板と一体化するのを可能にするステップと、(2)電気流体力学ジェット(eジェット)印刷することにより、再吸収性の相互接続部、層間誘電体、及び機能システム用の封入材/パッケージを確立するステップとを伴う、製造ストラテジを展開する。第1段階は、これらの2つの可能性の個別の展開に焦点を置く。第2段階は、それらの相互間における一体化を伴い、また、以下に説明する実証試験機において小規模で実証される連続製造プロセスへのより従来的な方法の利用を伴う。
【0353】
[00483]マイクロ転写印刷−第1のステップについては、マイクロ転写印刷(μTP)[1]技術が、高速ロールツーロール製造モードでこの技術を実現する目的と共に利用される。このμTPプロセスは、軟質のエラストマースタンプを使用して、「インク付け」ステップにおいてはソース基板から製造された固体材料マイクロ/ナノ構造を引き上げ、次いで「印刷」ステップにおいては標的基板上にこれらの材料を配置する。スタンプ表面における接着強度を制御するための最適化されたストラテジにより(すなわち、インク付ステップにおいては強く、印刷ステップにおいては弱い)、手順全体が、高い歩留り(>99.9%)及び配置精度(<1μm)を可能にするように自動化され得る。図45は、代表的な印刷結果の画像、及びこのプロセス用の再吸収性受け基板としての大型シルクシートの画像を示す。上述の及び図3cに示す研究は、このタイプのストラテジが、再吸収性電子機器の作製のためにSi NMと共にどのように使用され得るかを示す。このプロセスの重要な特徴は、シリコンウェーハ状の密集レイアウトにおいて形成されたSi NMが、システム要件に合致するエリア範囲内における標的基板に対して引き戻される及び送達されることが可能となる点である。これが可能であることは、効率的な材料使用及び低コストにとって必須となる。
【0354】
[00484]この研究は、高速連続ローラ印刷モードにおいてμTPを利用するための新たな基本的及び工学的な知識を展開する。特に、結合強度が、有角レリーフを有する特殊設計されたスタンプとソース基板との間の界面において印加される力の方向によって決定される、弱いファンデルワールス接着の物理的性質が、調査される。このアプローチは、2つの理由により魅力的なものとなっている。第1に、有角ジオメトリにより、引き離し力の強化が可能となる。この物理的性質は、次章で説明されるCOMS構造の例と同様に、大きな力がμTPの連結プロセスにおいて材料/デバイスを引き戻すために必要とされる場合に、重要となる。第2に、方向依存接着が、円筒状支持体の周囲に巻き付けられた薄いスタンプにおいて利用されることにより、連続的なローラ印刷モードにおける高速動作が可能となり得る。ローラスタンプが、一方の側ではデバイス/構造を引き戻し、他方の側では標的基板に対してデバイス/構造を送達する方式が、連続的に可能となる。転動方向に対して直角方向にソース基板を定期的に割り送り、ソース基板をその開始点に並進移動させて戻すことにより、ソース上の全ての材料が消費されるまで、インク付けプロセスを各領域において行うことが可能となる。必要に応じて、新たなソース基板を挿入し得る。
【0355】
[00485]接着の方向依存性及び全体強度の両方の基本的側面の理解は、本目的でのそれらの工学設計された利用を可能にすることにとって極めて重要である。重要な物理的性質は、界面剥離の力学モデルによって解析され得る。この場合に、非対称引き離し力により、ひび割れの形成を助長する界面せん断を発生させる曲げモーメントが結果的に得られる。これらの条件の評価により、種々の構成のシルク基板による実験測定値に結び付けるために、臨界引き離し力を分析的に導き出すことが可能となる。これらのタイプのモデルは、ローラスタンプの工学的実装のみならず、材料及びレリーフジオメトリの最適化並びにシルクの選択をも案内する役割を果たす。このスタンプについては、有角ポスト構造に対して凹状レリーフ特徴を加えることにより、応力集中点をエッジから離れる方向に及び接触エリアの内側にシフトすることによって、接着が劇的に強化され得る。これらの効果は、スタンプ及び受けシルク基板の両方における粘弾性の影響、物理的架橋、及び関連するパラメータと共に、科学的研究及び工学的研究の組合せにおいて調査される。
【0356】
[00486]シリコンファウンドリデバイスから再吸収性電子機器へ−ウェーハ由来の及びμTPにより組み立てられるSi NMを使用する方式は、上記に示した結果によれば、再吸収性電子機器への実現可能な道筋をもたらすが、これらは、以下の2つの理由、すなわち、(1)これらの方式は、デバイス処理と、再吸収性基板上に画すべきクリティカルフィーチャとを必要とする点、及び(2)これらの方式は、シリコン集積回路の製造用の確立された基盤を利用することができない点から、理想的なものではない。この第1の理由は、シルク基板との適合性のための要件により課せられる処理オプションにおける複数の制約によって、実現可能な機能における性能及び高度化レベルに対して影響を及ぼす。また、第2の理由は、再吸収性デバイス用に特に構成された別個のファウンドリネットワークの確立が必要となるため、コストを、及び環境的影響を実質的に上昇させる。この研究は、特殊設計されたファウンドリで処理されたウェーハを再吸収性システム用の構成要素構成ブロックのソースへと変換する道筋を与えることによって、これらの2つの制約に対処する。μTPは、Si NMだけではなく、ファウンドリで処理されたウェーハ由来の完全処理済み原型物又は小回路素子を処理するための手段として利用される。
【0357】
[00487]主要な難題は、本目的に対してファウンドリ適合レイアウト及び入手可能な材料セットを適合化させることである。予備的所見から、生体適合性の及び環境的に優しい再吸収性のものとしてSi及びSiOが確定されるが、市販の集積回路中のいかなる他の材料も、かかる特徴を有さない。1つの解決策は、複雑さが低く抑えられμTPに適した構成を有するレイアウトにおいて、超薄型本体シリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板上のファウンドリ集積回路及び原型物をソースとすることである。ファウンドリの外部にて実施され得る適度な個数の追加ステップにより、金属層がMgなどの再吸収性導体に置換される。ここでは、レイアウトにより、スタック全体にわたる金属被覆へのアクセス、金属被覆の除去、及び再吸収性導体との後の交換が可能となり、シリコンの横方向形成、ドープ領域、ゲート誘電体、及び層間誘電体は、ファウンドリ側の能力の活用のために、変更されない。この材料交換のための方式は、SOI基板上の埋入した酸化物(BOX)を除去してμTP用の構成要素を準備するための道筋に沿って、展開される。第1の点は、ウェットエッチング技術及びドライエッチング技術の組合せの利用により達成され得る。第2の難問に対する対処は、BOXの除去後に下層ウェーハに対して構成要素を繋ぐ方策的構造(すなわちアンカ)の破壊力学の慎重な研究を必要とする。有角スタンプ設計及び適切に処理されたシルク基板により可能となる接着の強化によって、要件が緩和される。図48は、SOI上に形成され、次いでBOXのエッチングによりリリースされる、非再吸収性Si CMOSブロックにおけるあるタイプのアンカ設計のSEM画像を示す。
【0358】
[00488]電気流体力学(eジェット)印刷−前章で説明された種類の再吸収性構成要素を相互接続及び選択的に封入するための方式が、機能システムには必要となる。この解像度は、(再吸収性COMS用の又はSi NM用の)ソースウェーハエリアの効率的な活用のために、各構成要素上に小さな接触パッドを与えるのに十分な高さでなければならない。電気流体力学的効果を利用することにより、印刷方法の付加的性質と、多様な材料インク及び基板に対する適合性とによって、高解像度ノズルの先端部高解像度ノズルの先端部に流体流を形成する印刷方法が、追究される。最も重要な以前の研究により、この物理的性質によって、従来のインクジェット技術で可能となる最高の解像度の100倍超を上回るディープサブミクロン範囲(約100nm)にまで拡張された液滴発生及び印刷の解像度が実現されることが実証される[3]。これらの特徴により、eジェットと呼ばれるこの方法は、再吸収性電子機器を製造するためのμTPに対する有力な補完となる。しかし、科学的側面及び工学的側面における2つの重大な欠点、すなわち、(1)解像度及び液滴配置が、基板の局所的電気特性により決定され得る点、並びに(2)スループットが、連続ローラ印刷モードでの複数の平行ノズルの使用を許容し得るシステムが存在しないことにより、制限される点が、解消されなければならない。第1の課題により、μTPによってシルクなどの絶縁基板に送達される再吸収性構成要素同士の間に相互接続線を確実に形成することが困難となる。特に、標的表面(すなわち金属、誘電体、半導体)の局所的電子特性の空間的多様性により、電界プロファイルが変化し、したがって液滴サイズ及び軌道が変化することによって、蓄積が困難となり得る。1つの解決策は、ノズルアセンブリ自体にリング形状対電極を組み込むeジェットノズルの電磁モデル及び流れモデルの結合を展開することである。その結果、全ての駆動電界が基板から切り離されるように画されるシステムが得られる。誘電電流感知により、印刷プロセスに対するフィードバック制御を確立するための手段が実現される。
【0359】
[00489]第2の欠点は、線形アレイ中の隣接し合うノズル同士の間における静電結合を理解するために、上記の研究から明らかになるシミュレーション能力を拡張することによって対処される。このシミュレーションは、個別の調節マイクロプラットフォームにおいて各ノズルユニットを個別に移動させることによりある度合いの基板不整列を許容する能力を組み込む。これと類似のものが、印刷カートリッジ較正の調節のために従来のインクジェットプリンタにより使用されるテストパターンシーケンスとなる。10〜20個の異なるノズルが、下層基板の移動方向に対して正確な並進移動が可能な状態で、プリントヘッド全体に線形構成で組み込まれる。現行では50kHzmまで拡張される液滴発生速度において、この複数ノズル構成により、所要のスループットが実現される。難題は、十分なインテリジェンスが、各ユニットに局所的に組み込まれ、それにより、各ユニットが、自律要素として機能して、外部支援を用いることなくウェブ処理システム及びμTPモジュールと通信することによって自ユニットを較正する点である。上述の電流感知に基づくフィードバックストラテジと、μTPツール内のモニタリングシステムとが、展開される。この製造フローに関する重要な観点は、デバイスのクリティカルディメンジョン及び多くの例においては最も高い要求を課せられるフィーチャが、ファウンドリソース構成要素のレベルにおいて形成される点である。この状況により、eジェットシステムに対して必要とされるスループット及び解像度に対する要求が緩和されるが、この場合でも、小型コンタクトパッドの使用が可能となることによりファウンドリ構成要素を活用して費用対効果を高めるためには、従来のインクジェット印刷で実現可能なフィーチャサイズ未満のフィーチャサイズが必要となる。
【0360】
[00490]しかし、最終的な商業製造においては、eジェットは、解像度、スループット、及び位置合わせ精度の最適なバランスを得るために、インクジェット及びスクリーン印刷などの他の方法と共に計画的に使用される可能性が高い。位置合わせマークを画するためのインプリント加工(従来の熱エンボス加工)の初期ステップを伴う、μTP、eジェット、及びインクジェットを含む一体化された処理ラインが、予期される。上記で概要を示したように、これらの他の形態構造との間におけるシルクの確立された適合性は、このような方法におけるシルクの使用の批判的考察となる。このシーケンスにおいては、eジェット及びインクジェットにより形成されるパターンのみが、位置合わせを必要とする。ここで、光パターン認識システムが、μTPにより形成された構造とエンボス加工ステップにより画されたレリーフとの組合せを利用する。研究の初期段階は、μTP及びeジェットモジュールに対して焦点が置かれる。並行して、加算的パターニングモード(例えば、シルク、ゾルゲル材料)及び減算的パターニングモード(例えば、Mg、W)において材料と共にeジェットを利用することが、確立される。集積は、以下に説明する回路試験機の作製に焦点を置く。
再吸収性電子機器用の計算設計ツール
【0361】
[00491]分析モデル及び計算モデルが、再吸収性電子機器の科学的知識及び工学的可能性の基礎を確立するために必要となる。従来の電子機器に対して使用される回路設計ツールは、動作側面の一部のみを捕捉するため、再吸収性設計の補間セットが、必要となる。材料、デバイス設計、及び製造される構造に基づく実験結果と直接的な繋がりを有する、材料レベル、デバイスレベル、及びシステムレベルでの再吸収性についての分析モデル及び計算モデルが、上記で説明される。第1段階は、上記で概要を説明した様々な材料の単層研究に基づく、モデルの確立及び実験検証に焦点を置く。次に、これらの材料の多層スタック、及びそれらの相互間における相互作用を研究する。最終モデルは、上述の技術を用いて製造された試験機において機能デバイスレベル及び機能システムレベルにおける再吸収性を捕捉する。
【0362】
[00492]再吸収性材料のモデリング−再吸収の反応速度論の分析研究は、反応拡散モデルを使用する。方程式(1)は、Si中への水及び水酸化物の拡散に関するモデル及びいくつかの結果を示す。速度制限ステップは、再吸収性電子機器用の材料(例えば、Si、SiO、MgO、Fe、Mg、並びに、少量のAl、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、Zrを含むMg合金)中への水、水酸化物イオン、及び他の液体の拡散と、
【数42】
[この文献は図面を表示できません]

にしたがった、厚さ方向y全体に及ぶ反応とにより規定される。ここで、Dは、水(又は他の液体)に関する拡散率であり、kは、再吸収性電子機器用の材料とリン酸塩緩衝溶液との間における反応定数であり、wは、水の濃度である。Siの溶解時に、以下の平衡関係が確立されることとなる:Si+4HO<−>Si(OH)+2H。ここで、中性オルトケイ酸は、拡散によりシリコン表面から出る。このモデルにおいては、Siナノ膜の初期厚さ(h)により正規化されるSiナノ膜の厚さhは、正規化時間Dt/h及び反応定数khにより、並びに水のモル質量M(HO)、シリコンのモル質量M(Si)、初期水濃度w、及びSiの質量密度ρSiにより決定される。これにより、水中におけるSiナノ膜の溶解に関するスケーリング則が、すなわち、
【数43】
[この文献は図面を表示できません]

が求められる。ここで、fは、無次元関数であり、
【数44】
[この文献は図面を表示できません]

の形をとる。
【0363】
[00493]図4(c)は、体温(37℃)での初期厚さh=35nm、70nm、及び100nmのSi NMについての予備モデリング結果(曲線)を示し、それらの結果は、実験結果(点により図示)と十分に合致する。分析モデルは、材料の完全溶解時間の正確な予測をもたらす。かかるアプローチは、再吸収性電子機器用の他の材料へと拡張され得る。
【0364】
[00494]時間依存反応速度定数を用いた溶解モデルが、さらに展開される。多数の例において、正味反応についての反応定数は、時間の経過と共に減少し得る。また、この反応定数は、k(t)という一般形態をとる。反応拡散率の方程式の解は、
【数45】
[この文献は図面を表示できません]

として求められる。ここで、
【数46】
[この文献は図面を表示できません]

となる。Siナノ膜の厚さは、
【数47】
[この文献は図面を表示できません]

として求めることが可能である。
【0365】
[00495]1つの単純な例は、電気抵抗Rであり、これは、R=R(h/h−1により、その初期値R及び現在厚さ対初期厚さの比h/hに関連付けられる。図4(e)は、抵抗変化に関するモデリング結果(曲線)が実験(点により図示)と十分に合致することを示す。同様の分析フレームワークは、再吸収性電子機器用の他の材料(例えばFe及びMg合金)における関連挙動を捕捉することが可能である。計算モデルは、溶解が複数の元素の反応拡散を伴うため、合金の溶解に関して展開される。この場合に、反応拡散方程式(1)は、各元素について
【数48】
[この文献は図面を表示できません]

となる。ここで、∇は、ラプラス演算子である。この方程式は、数的に解が求められ、合金の界面にわたる連続条件により他の元素の反応拡散と結合される。さらに、Wキャップ層の効果が、数値解析により研究され得る。
【0366】
[00496]再吸収性誘電体及び再吸収性半導体については、モデリング研究は、厚さに対する臨界時間tがゼロに達するなどの、再吸収速度に焦点を置く。Si NMについては、これは、
【数49】
[この文献は図面を表示できません]

として分析により求められる。これらの結果は、体温T=37℃においては、h=35nm、70nm、及び100nmのそれぞれについて、t=14日、16日、及び19日となる。
【0367】
[00497]再吸収性構成要素及び再吸収性デバイスのモデリング−Mgの相互接続部などの再吸収性構成要素については、モデリングは、MgO/Mg二重層の溶解により示されるような、電気特性及び再吸収速度に焦点を置く。Mgについては、反応拡散方程式が、下部表面におけるゼロ水分流動条件を課せられる。MgOについては、反応方程式は、水/MgO界面における一定の水濃度を課せられる。MgO/Mg界面にわたり、水分子の濃度及び流動率は、連続的なものとなる。Mg及びMgOについての結合された反応拡散方程式は、分析的に解が求められ、二重層デバイスの抵抗Rについても、同様となる。抵抗(ユニット長さ当たり)の結果は、1.04/1.15Ω/mmの初期抵抗(単位長さ当たり)をそれぞれ有する400/800nmのMgO封入厚さについての実験と十分に合致する。また、計算モデルが、デバイス用の材料の多層スタックを含む、特に構成要素及びデバイスの複雑なジオメトリに関する結合された反応拡散方程式を解くために展開される。
【0368】
[00498]開回路についての臨界時間tは、抵抗が無限に近づく場合に到達する。MgO/Mg二重層については、この臨界時間は、分析により求められ、400nm及び800nmの各MgO封入厚さについて、3.5時間及び13時間となり、これは、実験と適度に十分に一致する。構成要素及びデバイスと同様に複雑なジオメトリを有する多層材料については、計算モデルが展開され、多様な構成要素及びデバイスが評価される。また、計算モデルにより、デバイスの溶解についてのスケーリング則が求められる。これらのモデルの予測的利用は、ナノ膜デバイス設計及び薄膜デバイス設計の重要性を強調する。
【0369】
[00499]応力状態(例えば残留応力又は内部応力)の効果は、デバイスの溶解に影響を及ぼし得る。これは、材料及びデバイスの連続溶解が、それらの応力状態を変化させ、それがさらに溶解速度に影響を及ぼすことによる。これは、結合された応力拡散方程式を介して算出することが可能であり、これは、そのユーザサブルーチンによる有限要素プログラムABAQUSを介して実施される。
【0370】
[00500]また、MgO及び結晶化シルクの封入層を有する、Si NM、SiO誘電体、及びMg電極と共に形成された金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)が、研究される。これらのデバイスに関する実験は、それらの機能遷移における2段階の反応速度論を示す。特に、最大で約90時間にわたる水中浸漬により、移動度、オン/オフ電流比(Ion/Ioff)、及びしきい値電圧(Vth)などの重要なデバイス特徴において無視し得る程度の変化が引き起こされる。機能的分解が、この安定動作期間後の比較的短い時間間隔において発生する。封入層が、第1の時間スケールを規定し、Mg電極が、第2の時間スケールを規定する。これらの挙動は、デバイスにおいて能動的役割を果たさない封入層が、システムレベル機能又はデバイスレベル機能から切り離された形で遷移時間を規定するために使用され得ることを実証するために重要となる分析モデル及び計算モデルによって、詳細に研究される。種々のデバイスタイプにより、それぞれ異なる厚さを有するSi NMが必要とされるが、Mg層及び封入層は、ここで調査された実施例については、機能遷移の時間スケールの決定において主要な役割を果たす。
【0371】
[00501]再吸収性電子システムのモデリング−再吸収性材料及び再吸収性デバイスについての分析モデル及び計算モデルは、システムレベルにおいて統合されることにより、従来の電子機器の回路設計に現行で使用されるものと同様の、再吸収性電子機器の設計、製造、及び動作用のCADツールを提供する。計算(又は分析)モジュールは、各タイプのデバイスに対して展開される。各モジュールは、応力と拡散との間における相互作用を含む。全てのモジュールが、共に統合及び結合されることにより、以下のもの、すなわち(1)デバイスレベル及びシステムレベルにおける重要な特性(例えば電気抵抗)の時間依存性、並びに(2)各デバイスの溶解及びシステム全体の溶解についての臨界時間を含む、システムレベルにおける重要な挙動及び特性が予測される。臨界時間は、シルクなどのデバイス用の封入層を使用することにより、能動的に制御することが可能である。シルクは、この目的に対して魅力的なものである。その理由は、水中におけるシルクの可溶性は、結晶度の制御によって数桁にわたってプログラムでき得るからである。
一体化された実証機に関する調査
【0372】
[00502]この研究の焦点は、様々な種類の再吸収性電子機器についての科学的知識及び工学的コンセプトの展開に置かれる。一方はデジタル電子機器であり、他方はアナログ電子機器である、2つの特定の一体化された実証機を追究する。前者は、4ビット列デコーダであり、インバータの出力がNORゲート用の入力の中の1つとしての役割を果たす、4つのインバータ及びNORアレイ中に88個のトランジスタを組み込む。(回路図については図79を参照)。後者は、7段CMOSリング発振器のセットであり、VLF帯からVHF帯の高周波動作に対応する100kHz〜100MHzの動作周波数を有する。これらの2つの回路実証機は、上述の材料、製造アプローチ、及び再吸収性構造モデルを使用して作製される。回路レベル電子特性及び再吸収挙動の両方が、定量的に研究され、理論的予測と比較される。
実施例9
【0373】
[00503]この実施例は、制御された態様で経時的に徐々に消失し得る新たなシリコンベース電子機器技術を確立する[1]。この意味において「遷移的」であるデバイスは、医療的に有用な時間フレームにわたり存在するが次いで身体による再吸収によって完全に溶解し消滅する能動インプラント、又は回収の回避を目的として消滅する現場配置可能型ビーコンなどの、従来の電子機器では対応できなかった用途上の可能性をもたらす。近年の研究は、このタイプの相補型金属酸化物半導体(CMOS)電子機器用の材料、構成要素、理論設計ツール、及び製造アプローチの包括セットを、複数の異なる種類のセンサ及びアクチュエータ、電源用の2つのオプション、並びに無線制御ストラテジと共に実証してきた。抗生物質抵抗性細菌により引き起こされる手術部位感染の難問に対応するために、植え込み可能な態様で温熱療法を提供することが可能な遷移シリコンデバイスと、動物モデルにおけるその実例により、この技術のシステムレベルの例が説明される[1]。完全遷移RFスカベンジングデバイス及び部分遷移無線送信機は、多数の軍用用途に関係のある基本構成ブロックを実現することが可能であることを示す。
【0374】
[00504]この研究は、(a)全ての構成要素が遷移性(及び/又は崩壊性)を有するシステムを設計するための材料及び製造ツールボックスと、(b)より高い集積レベル(すなわち数個の別個の構成要素回路を上回る)を実現する能力と、(c)特に大面積システム/回路及び非水性条件に対して遷移を誘発するための可能なメカニズムとを拡張するという目的を有しつつ、遷移電子機器に関する以前の結果を基礎とする。これらの行為は、(1)Siに対して補完的である遷移半導体としてのZnO及び機能基板としてのシルク化合物の展開と、(2)高集積度Si繊維電子機器へのファウンドリベースの道筋の確立と、(3)遷移を制御及び誘発するための複数の新たなメカニズムに関する調査努力と、(4)高い高度に位置する航空機からの落下時にパルス遷移することが可能なRFビーコンから構成される作動実証デバイスとを伴う。
遷移半導体としてのZnO
【0375】
[00505]上述の遷移電子機器技術の土台は、2つの決定的な能力を、すなわち、(1)圧電構成要素及び光電子構成要素への道筋、並びに(2)プログラムすなわち「誘発」される遷移に対する低電力スキームを欠損している。この研究は、これらの2つの課題に対処する。加水分解により遷移が影響を被る水溶性半導体としてのZnOの使用が、調査される。ZnOの大きな直接禁止帯及び強力な圧電応答により、ZnOは、機械エネルギーハーベスタ、発光ダイオード、及び透明導体において適用される場合に、Siに対する有用な補完となる。先述の研究は、ZnOが、水溶性であり[3、4]生体適合性である[5]ことと、様々な半導体デバイスにおいて使用され得ることとを実証する。本明細書においては、ZnOを他の水溶性材料(例えば、Mg、MgO、Si、SiO、シルク)と組み合わせることにより、完全に遷移する構成要素を生み出すことに努力の焦点が置かれる。
【0376】
[00506]2つの構成要素を追及する。第1の構成要素は、薄膜トランジスタ(TFT)である。過去の研究により、3つの方法、すなわち分子ビームエピタキシ方法、スパッタリング方法、及びゾルゲル/溶液方法の中の1つにおいて堆積されたZnOを使用した透明TFTが実証されている。ZnOの電気特性及び半導体特性(移動度、抵抗、キャリア濃度、等々)は、マイクロ構造、特に粒径により決定される[6]。粒径は、高温での堆積により[7]、アニーリングプロセス時の結晶成長により[8、9]、又はスパッタリング圧力の調節により[10、11]工学設計することが可能である。また、アニーリングプロセスは、ドーパント活性化を補助することが可能である[12]。また、電気特性は、スパッタリング時にOを添加することにより調節することが可能である[13]が、TFTは、Arのみにおけるスパッタリングによっても依然として製造し得る。
【0377】
[00507]可撓性ZnO TFTは、室温でのスパッタリングによりプラスチック基板上に形成され、その後、低温アニーリングを受けるか又はアニーリングを全く受けないことが可能である[14、15]。このタイプの上部ゲートTFT及び下部ゲートTFTが、共に可能であるが、後者の設計が、より一般的である[13]。このレイアウトは、ゲート電極としての高ドープされた転写印刷シリコンナノ膜、及びゲート誘電体としてのPECVDにより堆積されたSiO層と共に利用される。アニーリングを伴わないZnOの低温スパッタリングにより、チャネルを形成し、Mgソース電極及びMgドレイン電極が、遷移シリコンデバイス用に展開された方法を利用して堆積される。ZnOをパターニングするための典型的なエッチング方法は、シルクとの適合性がないが、2つの方策、すなわち(1)精密シャドーマスクを使用したシルク上への直接的な全ての添加物処理と、(2)最終ステップとしての、シルクに対する転写印刷に適合性を有するリリース可能フォーマットにおけるシリコン基板上への完全な製造とによる、この制約の回避が、追究される。
【0378】
[00508]電気特性は、水中への浸漬による遷移の前後に測定される。文献内に報告されるZnO TFTの特性は、非常に多様である。オン/オフ比は、一般的には10〜10の間である。デバイス移動度は、マイクロ構造、チャネルジオメトリ、及び処理条件に大きく左右される。報告されている値は、0.02cm/(Vs)〜4cm/(Vs)の間である。遷移ZnOデバイスの開発は、多くの新たな問題を孕むため、性能目標は、非遷移型のものについて報告されている境界値の間に、すなわちオン/オフ比については10及び移動度については0.5cm/(Vs)になる。
誘発遷移用のシルク複合材料
【0379】
[00509]シルクの遷移は、シルクの結晶構造内に存在する物理的架橋に基づく。溶解の制御及びモードに関してより高い自由度を与えるために、種々の変遷様式を可能にするシルク複合材料を調査する。繊維電子機器構成ブロックと連結されることとなる材料ツールキットが、展開される。シルクを完成させるためのこのキットの重要な構成要素は、
コラーゲン/ゼラチン、ヒアルロン酸、すなわち、以前の研究に基づき安定的且つ高い靱性の混合物を形成する、シルクと共に混合(通常は約20重量%というかなりの割合で)するためのポリマー(医学関連の)。また、これは、より高い可撓性のシルク基板を生成する。
安定的なプロテアーゼ粒子、すなわちシルク及びコラーゲン/ゼラチンを分解するためのプロテアーゼが、確立されたプロトコールの使用によりシルクマイクロポケット及びナノポケット内に封鎖され得る。また、その一方で、酵素が、小分子の抑制剤又は抗体と共に錯体を形成することにより、放出されるまで活性を阻止する。活性酵素の放出は、熱又は圧力により実現され得る。例えば、局所加熱時に、酵素が、抑制剤に対する酵素の分離により活性化され得る。同様に、ヒアルロン酸については、ヒアルロン酸分解酵素が、プロテアーゼとは対照的に放出されることとなる。
プロテアーゼ抑制剤、すなわちEDTA又は抗体などの抑制剤が、シルク材料に対して局所的に結合されることにより、必要な場合に材料中に安定性のより高い領域を形成することが可能であり、その一方で、他の領域は、マトリクスの急速な分解のために酵素(その放出時に)に対してさらされた状態に留められる。これは、材料の選択領域における分解を制御するために同調可能な特徴である。
温度、pH、圧力、及び他の外部因子に対して反応するエラスチンコポリマーが、エラスチンの液滴形成及びしたがって分解酵素などの成分の放出を結果的にもたらすために、使用され得る。
熱又はpHの変化に対して反応するプロテアーゼ、すなわち、好熱性酵素、pH耐性酵素、特定の温度で活性化される抗体結合酵素。
【0380】
[00510]試験材料セットが、生成され、以下に概要が示されるような機能及び種々の遷移モードに関して評価される。
遷移回路に対するCMOSファウンドリアプローチ
【0381】
[00511]以前に実証された種類の遷移電子デバイスは、水によりエッチングされ、次いで転写印刷により関心基板(すなわちシルク)上に組み付けられる、シリコンの薄シートを調査した。ここでは、デバイスの重要な要素(例えば、トランジスタ用のソース電極、ドレイン電極、及びゲート電極、並びにゲート誘電体)と、それらの間の相互接続部との作製が、遷移材料に対して実施されなければならない。このアプローチは、これらのコンセプトの実証及び遷移反応速度論の研究に十分に適するが、高レベルの集積又は高度機能を有するシステムの形成のためには使用できない。
【0382】
[00512]この研究は、現実的な用途向けの遷移電子機器への実際的な道筋として、ファウンドリ適合性製造プロセスを展開することによって、これらの制約を解消する。展開の成功により、シリコン集積回路用の確立された製造基盤を土台とする方式において、任意レベルの集積及び機能複雑化が可能となる。2つの主要な難点は、(1)遷移材料のみを使用する構成、並びに(2)遷移基板上での転写印刷及び相互接続に必要な超薄型の「リリース可能」形状物を可能にする構成における、ファウンドリCMOSの形成である。この第1の難点に対しては、コンタクト、ビア、及び相互接続部のための従来の金属被覆の代わりにドープされたポリSiを使用する修正された回路/デバイスレイアウトが、展開される。1つの代替としては、水中で遷移することによりバイア用のみならずさらにはコンタクト及び相互接続部用にタングステン酸を形成する、タングステンが使用される。第2の難点に対しては、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)技術が利用され、それにより、下層のハンドルウェーハからの超薄型能動デバイス及び回路の、転写印刷に対して適合性を有する小スケールチップレットにおけるリリースを可能にする。成功の鍵は、リリース時に能動デバイスを保護するエッチング化学薬品及びバリア層と、下層ウェーハに対してマイクロデバイスを保持し、転写印刷での引戻りステップ時に破壊する、「分離」繋ぎ構造(すなわちアンカ)との展開である。
誘発遷移
【0383】
[00513]この研究の過程において、関連する基板及びデバイスにおいて遷移を誘発するための代替的な手段が、プログラムすなわち「誘発」される遷移に対する低電力スキームの特定に向けて、及び適切な環境条件が全く存在しない(例えば加水分解を誘発するための水の不足)場合に遷移を誘発するために、調査される。
熱毛管による電気誘発遷移
【0384】
[00514]これらの及び他のシステムにおける遷移の誘発のために、ナノスケールで実装された場合に低電力手段を提供することにより薄膜中において流れを誘発する熱毛管効果を調査することができる。この場合に、表面張力及び湿潤特性の温度依存性により、温度勾配(温度変化ではなく)によって規定される速度での及び勾配に沿った質量輸送がもたらされる。かかる現象は、1ミリメートル当たり数度という低さの温度勾配が十分となる、プログラムされた態様で表面上の液滴を移動させるために、以前より利用されてきた[24]。近年の研究により、これと同一の物理的現象によって、1ミクロン当たり数度の温度勾配において分子性ガラスの薄膜中の有意な流れが可能となり得ることが判明している(図32)。局所ジュール加熱をもたらす幅狭電極と共に実装される方策的レイアウトにおいては、かかる流れは、導電性トレース中に電気的間隙が誘発されるように設計され得る。この結果により、例えば集積回路における機能が変更又は解消され得る。代替的には、これらの流れにより、システム全体の遷移に影響を及ぼす周囲環境に対して下層材料が露出され得る。
【0385】
[00515]このプロセスの基本メカニズムは、誘発される遷移における使用のために明確な工学設計アプローチを確立することにとって重要である。図33は、本質的な物理的現象を捕捉し得る初期モデルの概略図を示す。ここでは、フィルムの局所加熱により、表面張力γが減少し、この表面張力γは、殆どの材料の場合に局所温度Tに対して線形的である。非均一温度により、表面張力勾配に比例する熱毛管せん断応力τが得られ、これにより、液体又は粘性固体は、より低温の表面温度領域の方向に引っ張られる。ナヴィエストークス方程式から導き出される支配方程式は、
【数50】
[この文献は図面を表示できません]

となる。ここで、h(x、y、t)は、液体又は粘性フィルムの厚さの位置及び温度依存性であり、tは、時間であり、μは、せん断粘度である。この方程式は、適切な初期条件及び境界条件と共に、数的に解が出されて、誘発される遷移にとって非常に重要な時間依存フィルム厚さを判定することが可能となる。また、分析的解法が、長期挙動に関して確立され、これは、工学設計にとって有用なスケーリング則をもたらすことが可能である。例えば、熱パワーQ、フィルムの熱伝導率k及び初期厚さH、周囲温度T、並びに表面張力(γ=γ+γT)の係数γ及びγは、プロセスを制御するために、単一に組み合わされたもの、すなわち
【数51】
[この文献は図面を表示できません]

として表されることが分かる。
光学誘発遷移
【0386】
[00516]光学誘発遷移が、基板及びデバイスのプログラム可能な溶解のためのトリガ機構として調査される。この研究は、ドープされたシルク及びシルクインクに基づくことにより、必要な誘発メカニズムを組み込む。
【0387】
[00517]シルクは、光吸収体でドープされる。例えば、ナノ粒子ドープされたシルクが、トリガ機構として使用される。近年では、コンフォーマルコーティング[25]からバルク膜[26]までそして3Dフォトニック結晶[27]までの範囲に及ぶ複数の形態へと再形成された、金ナノ粒子(Au−NP)ドープされたシルク溶液の使用が、調査された(図34)。
【0388】
[00518]具体的には、光トリガが、光のプラズモン共鳴強化吸収により発生することが予期される。バルク材料に(シルク結晶マトリクスの熱誘起変性により)並びにドープされたシルク基板とパターニングされた内蔵デバイスとの間の界面に影響を与え得る遷移機構が、光によりデバイス分解を誘発することを可能にするという最終目的と共に調査される。
【0389】
[00519]この目的は、ドープされたシルクタンパク基板上に(完全又は部分)溶解性構成要素を作製することにより遷移デバイス(in vivo及びin vitroの両方を含む、すなわちシルクを取り付けられた又は植え込まれたデバイス)を展開すること、並びに、光照明により誘発される光熱効果を利用してデバイスの分解及び/又は破壊を制御することである。熱局所化は、材料の種々のエリア若しくは種々の層(複数可)の選択的ドーピングにより、及び/又は入射光の合焦により実現され得る。また、スタンドオフ位置からの誘発分解(例えばレーザターゲティング)が、可能であり、この誘発遷移モードのためのパラメータが、調査される。
【0390】
[00520]ドーパントのオプション: 半導体(CdSe及びCdTe)ナノ粒子並びに金属(Au及びAg)ナノ粒子は共に、ドーパントの候補となる。金属は、1)多数の可動電子、及び2)はるかにより低い量子光収率により、一般的にはより好ましい。金は、光熱用途に対して現行で最も使用される材料であり、その生体適合性が発揮される植込み用途に対するおそらくは最良の選択肢である。しかし、銀ナノ粒子は、プラズモン共鳴下において金ナノ粒子に比べてはるかに大量の熱(10倍の高さ)を発生し、非植込み型の例(例えば皮膚取付け型遷移デバイスなど)に対する良好なオプションとなり得る点を、指摘しておく。
【0391】
[00521]Ag−NP及びAu−NPに対するプラズモン共鳴は、それぞれ約400nm及び530nmである。それらの波長において組織が高い吸収を示すことにより、様々なナノ構造が、プラズモン共鳴を赤色(650〜900nm)へと変更することにより、光の低い組織吸収及びそれに付随する光のより深い透過を活用するために展開されてきた。
【0392】
[00522]非植込み型用途については、Ag−NP又はAu−NPのいずれかが、使用され、熱が、青色光又は緑色光で遠隔的に発生され得る。発生した熱Q及び局所温度上昇ΔTは、以下の等式、すなわち
【数52】
[この文献は図面を表示できません]

により分析的に計算され得る。ここで、Eは、入射放射の振幅であり、εNP及びεは、それぞれNP及び周辺媒質の誘電率である。
【数53】
[この文献は図面を表示できません]

ここで、rは、NPの中心からの距離であり、kは、周辺媒質の熱伝導率であり、VNPは、NP体積である。[1]及び[2]を組み合わせることにより、最大温度上昇が、(r=RNPにおいて発生、NPの表面):
【数54】
[この文献は図面を表示できません]

により求められる。ここで、Iは、光強度であり、温度上昇は、NP半径が入射波長よりもはるかに小さい場合には、NP半径の第2の電力に比例し、すなわち
【数55】
[この文献は図面を表示できません]

となる。例えば、約532nmにて15mWの出力電力及びスポットサイズを有する可搬型レーザポインタは、約1mm(合焦を伴わない)であり、これは、I=1.91W/cmの光束に相当する。
【0393】
[00523]吸収体濃度及び波長/吸収体の組合せ(光源の波長に対してドーパントの共鳴吸収ピークを最適に合致させる)が、この機構を調査するために変更される。(表8のAu−NPの例における発生電力及び温度差の概観を参照されたい)。可搬(例えばレーザポインタ)光源による摂氏100度超における温度上昇が、評価される。
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
[00524]さらなるコンセプトは、熱毛管効果と組み合わされた熱活性の利用により、光を送り遷移基板中に含まれる酵素充填ポケットを熱的に誘発して破裂させることによって回路を破壊することを含む。
昇華による遷移
【0395】
[00525]以前の研究により、加水分解による遷移が実証されている。いくつかの使用シナリオは、完全乾燥環境における遷移を必要とする。ここでは、これらのデバイスは、経時的に「塵埃状」形態へと消滅しなければならない。一実施形態は、シルク基板及びシルク封入材を室温で昇華する固体材料と置換する。いくつかのワックスが、この特徴を実現する。図80を参照されたい。昇華により超薄型デバイス及び相互接続部のみが残される、完全乾燥遷移モードに対するかかる材料の有用性が、調査される。レイアウト及び層厚さは、基板の遷移時に自発的な破壊及び崩壊に至り、これにより塵埃形態になされるように、工学設計される。
機械衝撃による遷移
【0396】
[00526]衝撃誘発遷移は、いくつかのタイプの機械誘発遷移作動オプション(例えば、曲げ、噛み砕き、等々)に関連し得る。
【0397】
[00527]シルクは、高濃度のコラーゲン(ゼラチン)又はヒアルロン酸と混合されることにより、優れた機械特性及び性能特性をもたらす一体化され安定した材料を発生させることが可能である。安定的なプロテアーゼポケット(マイクロシステム若しくはナノシステム、又はさらにはコアシェル電界紡糸システム)が、製造プロセスの一部として材料中に混合され得ると共に、これらのポケットは、機械破裂時に、裂開され、基板の機能崩壊用の酵素を放出する。また、この反応速度は、酵素タイプ、濃度、活性状態、及び基板表面積により決定される。これらの酵素は、はじめは、ゼラチン及びヒアルロン酸(ヒアルロン酸分解酵素)などのより不安定な成分を標的にし、他方では、それにより、追加のプロテアーゼ(例えば、キモトリプシン又はプロテアーゼXIV)によるアクセス用のシルク構造を開く。同様に、機能材料へとシルク領域をリンクするために使用されるエラスチンコポリマーは、物理衝撃を被りやすいため、結果として材料濃度及び酵素の放出が生じて(エラスチンと共に利用される薬物送達モードにおけるように)、分解プロセスを促進する。また、上述のオプションはいずれも、より大きな材料のより迅速な破壊と、その後の構造全体のより低速の分解とをもたらすために、シルクタイル又はシルク片の上のコーティングとしてアプローチし得る。
【0398】
[00528]別の実施形態においては、1つ又は複数のポケット又はリザーバが、基板中にリソグラフィによりパターニングされてもよく、変化する液体又は材料が、ポケット又はリザーバ内に封じられ得る。図130a〜図130bは、この様式を利用した機械衝撃による遷移形態を概略的に示す。図130aは、初期時間Aにおける、そののちの時間Bにおける、及び地面との衝突時Cにおける、破線矢印に沿って地面Gの方向に落下する遷移デバイス1300の経時的概略図である。これらの同じ時間フレームが、図130bにさらに詳細に示され、遷移デバイス1300は、基板1302と、1つ又は複数の無機半導体構成要素1304と、1つ又は複数の金属導体構成要素1304と、ポケット又はリザーバの形態のアクチュエータ1306とを備える。地面Gとの衝突時に、ポケット又はリザーバ1306は、ひび1310を形成するか、又は他の態様で破裂又は裂開されて、内容物が、例えば液体たまり1312などとして漏出し得る。この液体は、例えば、水、PBS溶液、酵素溶液、酸、塩基、非水性溶媒、又はこれらの組合せであってもよい。
RFビーコン実証デバイス
【0399】
[00529]約60,000フィートの高度に位置する航空機から落下するように設計された、RF送信能力を備えるビーコンから構成される遷移実証デバイス(図81)が、説明される。このビーコンは、落下時に航空機に対して約1秒ごとに変調RFパルス信号を送信する。この航空機は、最新技術のシステムを使用して信号を補足する。
【0400】
[00530]このデバイスの要件により、遷移技術の選択が促進される。落下時間は、詳細に応じて1000〜2000秒の間である。遷移電力は、フリース自由経路伝達方程式を使用して推定され得る[19]。航空機上の受信機が、−150dBmの感度を有する場合には[20]、受信機アンテナは、20dBiの利得を有する指向性のものとなり、ビーコン上の送信アンテナは、0dBiの指向性利得を有する全方向性のものとなり、送信範囲は、60,000フィートとなり、搬送周波数は、433MHzとなり、この場合に、ビーコンの送信電力は、1×10−9Wの低さとなり得る。実際には、所要電力は、回折及び大気吸収の実際的な制約を克服しなければならない。トリの移動をモニタリングするために使用されるRF送信機に基づく控え目の推定値は、10mWの出力電力について最大で10kmまでの送信範囲を有する[21]。60,000フィートの距離では、約30mWの送信機出力電力が必要となり得る。ビーコンにより発生するパルス幅が20msであると仮定すると、落下時に消費される合計エネルギーは、約30mJとなる。この電力は、電池バッテリ又は太陽電池により供給され得る。電池バッテリは、1.3×1.3cmの面積で15mAhの典型的な能力を有する。約20%の効率を有するシリコンベース太陽電池は、直射日光から100mW/cmを発生し得る[22]。両オプションが追究される。
【0401】
[00531]このビーコン設計(2×2cm)は、2段構造を利用する(図82)。第1の段は、高周波無線信号(30MHz〜433MHz)を発生させ、第2の段は、この信号を変調及び増幅させる。この結果得られる信号は、インピーダンス整合回路の通過後に、ホイップアンテナ又はループアンテナにより送信される[23]。図82の図は、太陽電池電力オプションを示す。この実証デバイスは、遷移基板上の市販の構成要素と、遷移相互接続部すなわち「遷移プリント回路基板」と、遷移アンテナとの組立てを伴う。
【0402】
[00532]要約すると、この研究の成果により、他の以前に検証された遷移材料と互換性のある様式でZnO用の堆積アプローチが指定及び限定され、ダイオード及びトランジスタを含むZnO遷移電子構成要素が構成及び実証され、理論モデルに対して遷移挙動が比較され、分子性ガラスの薄膜における熱毛管制御のための構造が構成及び実証され、デバイス構造の遷移のための熱毛管トリガが実装され、理論に対して挙動が比較され、ZnO構成要素及びSi構成要素の両方を含む完全遷移構造の遷移のための熱毛管トリガが実装され、CMOSファウンドリ製造用の回路/デバイスレイアウトが展開され、Siプロセスを利用して設計がプロトタイプ作成され、小スケールチップレット適合性w/転写印刷が実証され、集積デバイスを有するシルク+Au−NP基板により最適に誘発される遷移が実現され、基板分解のための最適なトリガが実証され、デバイスの光学的にトリガされる分解が実証され、独立型膜フォーマットでのシルク/プロテアーゼ化合物の製造が実証され、マイクロポケットを収容する遷移電子機器用のシルク基板の製造及び特徴付けが実証され、製造された複合材料基板上への電子デバイスの集積が実証され、シルク複合材料の遷移様式及び遷移時間の、具体的には衝撃遷移の試験及び実証が行われ、衝撃誘発遷移用の基板上にデバイスが集積され、衝撃誘発遷移が実証され、RFビーコンデバイスが設計及びプロトタイプ製造され、再吸収性基板上のRFビーコンが製造され、Si太陽電池及びバッテリ界面が実証され、昇華ワックスが実現され、材料評価が実施され、昇華ワックス上に遷移電子構成要素が製造され、昇華による遷移が実証される。
実施例10
水溶性ZnO TFT及びエネルギーハーベスタ
【0403】
[00533]この実施例は、水溶性ZnO薄膜トランジスタ(TFT)、コンデンサ、及びエネルギーハーベスタを実証する。図83及び図84は、ZnO薄膜トランジスタ及びZnOコンデンサのアレイ及び構成要素の概略図を示す。トランジスタは、Mgソース電極、Mgドレイン電極、Mgゲート電極、SiOゲート誘電体、及びZnO半導体を含む。コンデンサは、下部Mg電極が配設された基板と、この下部Mg電極上に堆積されたZnO半導体と、このZnO層上に堆積された上部Mg電極とを備える。図85−1及び図85−2は、ZnO膜特性のグラフ及び顕微鏡写真を示す。例えば、ZnOの粉末X線回折グラフ及び結晶構造の代表例(図85−1(a))、電力オン時及びオフ時のZnO膜の電圧対変位曲線(図85−1(b))、ZnO膜の電子顕微鏡写真(図85−2(c))、並びにZnO膜の時間対バイアス曲線(図85−2(d))が図示される。ZnO膜の推定粒径は、約25nmである。ZnOトランジスタのさらなる電気特性が、図86の電流対電圧のグラフに示され、これは、オン/オフ比>約10、Vth(しきい値電圧)約2V、移動度約1cm/V・sを示す。応力/歪みの下におけるZnOエネルギーハーベスタについては(図87(c))、時間対電圧のグラフ(図87(a))及び時間対電流のグラフ(図87(b))が、P=I×V=6nW、電力密度=0.15μW/cm、歪み速度=1.5cm/秒を示す。水中において溶解しつつあるシルク基板上のZnOトランジスタアレイ及びエネルギーハーベスタアレイの時間経過写真が、図88に示される。図89は、遷移時のZnOトランジスタ(図89(a))の性能を示すグラフを示す。性能は、経時的な移動度(図89(b))及び電流対電圧(図89(c))として測定される。図90は、シルク基板にMgコンタクトを有するZnOエネルギーハーベスタの電流モデルを示す。
【数56】
[この文献は図面を表示できません]

ここでは、
【数57】
[この文献は図面を表示できません]

である。
【数58】
[この文献は図面を表示できません]

(材料ライブラリからのその値と同一オーダ)については、理論上の最大電流は、実験結果と同等であり、Imax=0.55nAとなる。図91は、シルク基板上にMgコンタクトを有するZnOエネルギーハーベスタの電圧モデルを示し、
【数59】
[この文献は図面を表示できません]

となる。ここでは、
【数60】
[この文献は図面を表示できません]

である。
【数61】
[この文献は図面を表示できません]

(材料ライブラリより)及びR=5×10Ωについては、理論上の最大電圧は、実験結果と同等であり、Vmax=1.14Vとなる。
電気誘発遷移:
RF誘発電気化学反応
【0404】
[00534]図92は、電気化学測定構成の概略図(図92(a))並びに約0.2cmの電極面積を有するFe、Al、及びCuについての電流対電圧のグラフ(図92(b))を示す。Fe、Al、及びCuの電気化学的研究により、溶解速度がアノード電圧の印加時には著しく速められ得ることが判明した。表9は、Fe、Al、及びCuについての推定溶解時間を示す。しかし、Al及びCuは非均一溶解を示した点に留意されたい。
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
【0405】
[00535]図93は、電気化学反応による第1の電流経路のアノード溶解により、電流が第2の電流経路に送られることによって、LEDが点灯する、回路実例の概略図を示す。図94は、アノード溶解前(図94(a))及びアノード溶解後(図94(b))の図93において概略的に記載されるデバイスの写真を示す。この溶解反応は、選択除去可能な金属が幅50μm及び厚さ50nmである場合には、4秒後に生じる。
太陽光発電式RFビーコン及び遷移PCB
【0406】
[00536]図95は、太陽電池、低周波信号発生器、スイッチャ、高周波信号発生器、及びインピーダンス整合ユニットを備える、遷移RFビーコンの概略図を示す。ビーコンにより送信される信号は、RF増幅器及び信号解析器を備える受信機ステーションにおいて受信される。ビーコン送信機全体は、遷移相互接続部(Mg)及び基板(シルクフィブロインフィルム)に基づき、電力は、シリコンベース太陽電池により供給される。高周波信号(160MHz)は、低周波信号(1Hz)により変調される。受信機ステーションは、高利得アンテナと、非常に小さな信号を検出し得る最新型RF増幅器とを含む。ビーコン送信機は、小型コイルアンテナ(ホイップアンテナ)を収容する。
【0407】
[00537]図96a〜図96dは、正面側(図96a)、背面側(図96b)、及び正面側及び背面側の整合(図96c〜図96d)を示す、遷移両面プリント回路基板の概略図を示す。第1のステップにおいて、Mgが、シルク基板上にシャドーマスクを介して堆積される。次いで、穴が、ビアパッドを貫通して打ち抜き加工され、正面構成要素及び背面構成要素が、銀ペーストにより接続される。図97a及び図97bは、両面太陽光発電式RFビーコンの概略図(図97a)、及び両面太陽光発電式RFビーコンの写真(図97b)を示す。図98は、アンテナを介して受信機ステーションの信号解析器のアンテナと通信するMgアンテナに対して装着された太陽光発電式RFビーコンの写真を示す。
【0408】
[00538]図99は、約3μmの厚さを有する太陽電池(図99(a))、及び太陽電池の電流及び電力対電圧を示すグラフ(図99(b))を示す。図99(c)は、比較を目的として、図98のビーコンにおいて使用される約15μmの厚さの太陽電池の電流対電圧のグラフを示す。これらの結果は、遷移RFビーコン送信機と一体化するためのより薄いSi太陽電池(約3μm)が可能であることを実証する。
【0409】
[00539]図100は、太陽光発電式RFビーコンで使用するための160MHzの中心周波数を有する全方向性Mgコイルアンテナを示す。図101a及び図101bは、デバイスがDC電源により高電力(図101a)で及び遷移太陽電池によりさらに低い電力で(図101b)駆動される場合のビーコン信号出力のグラフを示す。図102a〜図102bは、DC電源により駆動される場合にビーコンから5メートルの距離をおいて(図102a)、及び遷移太陽電池により駆動される場合にビーコンから10cmの距離をおいて(図102b)、受信機が受信する信号を示すグラフを示す。図103は、市販の太陽電池を使用するシルク基板上の遷移RFビーコン送信機の写真である。
非水性遷移材料
【0410】
[00540]図80は、10日の期間にわたる昇華ワックスの経時的写真を示す。昇華ワックスを組み込んだ遷移デバイスは、約80℃にて固体形態のワックスを溶融し、次いでそれを室温まで冷却するか、又はヘキサンなどの有機溶剤からワックスを回転成形し、数時間にわたり回転成形されたワックスを乾燥させることにより作製され得る。この溶融方法の利用により、あらゆるタイプの形状及び厚さを制御することが可能となる。しかし、ワックスは、細片へと砕け容易に破壊する傾向を有する。さらに材料の物理気相成長は、極めて高い蒸気圧により不可能となる。回転成形方法の利用により、結果的に得られるフィルムは、迅速に、例えば約24時間以内に消滅する。この薄いジオメトリにより、基板は取り扱うには過度に脆いものとなり、別個の支持体が望ましい。さらに、これらのフィルムは、マイクロ/ナノ多孔性を示す。図104は、遷移デバイスにおいて使用するための昇華性材料を発生させるための電界紡糸装置の写真を示す。
【0411】
[00541]昇華性材料には、ドライアイス(CO)、ナフタレン(C10)、塩化アンモニウム(NHCl)、塩化鉄(FeCl)、塩化アルミニウム(AlCl)、メラミン(C)、ニッケロセン、ショウノウ(C1016O)、カフェイン(C10)、及び他の有機結晶、並びに消滅ワックスが含まれるが、これらに限定されない。これらの材料は、独立に、相互に組み合わせて、及び/又は構造的支持をもたらすマット中の繊維として小分子昇華性材料を組み込んだ組成で、使用することができる。
【0412】
[00542]図105a及び図105bは、例示的な電界紡糸材料の写真を示す。図105aの左は、乾燥した電界紡糸PVAマットを、右は、水和した電界紡糸PVAマットを示す。図105bの左は、綿ガーゼを、右は、電界紡糸ウシ・フィブリノゲンマットを示す。
遷移金属の溶解速度反応論
【0413】
[00543]遷移金属の溶解速度反応論を研究した。遷移金属は、人体、天然水、及び海水等々の生物学的環境(pH6〜8)において分解し得るものであり、生体内吸収性を有し、環境的に悪影響を及ぼさず、電子デバイスとの間に適合性を有する。
【0414】
[00544]図106a及び図106bは、電気的間隙が、300nmの厚さで堆積された様々な金属(Mg、Zn、AZ31B(Al:3%、Zn:1%を含むMg合金)Fe、及びW)に関して金属線中に現れるための(図106a)、並びに150nm及び300nmの厚さを有するFeに関して金属線中に現れるための(図106b)、近似時間のグラフを示す。表10は、これらの結果の概要を示す。
【表16】
[この文献は図面を表示できません]
【0415】
[00545]図107a〜図107cは、溶解メカニズムの概略図である。図107aは、金属の孔及び欠陥を介した水の拡散と、表面から破壊する金属塊の崩壊又は剥離とを伴う。さらに、図107cは、金属が溶解時により薄く及びより多孔質になるのを示す。典型的な溶解メカニズムにおいては、金属は、以下の反応式、すなわち
Mg+2HO→Mg(OH)+H
4Fe+6HO+3O→4Fe(OH)
Zn+HO→Zn(OH)+H
2W+2HO+3O→2HWO
にしたがって水と反応する。
【0416】
[00546]図107bは、分解を伴わない溶解を伴うメカニズムを示す。この反応拡散モデルは、2つの一定のパラメータすなわちk(反応)及びD(拡散)により規定される、表面反応及び金属中への水拡散を伴う。このモデルは、崩壊/剥離を組み込まない。
【0417】
[00547]一般的な溶解現象は、必ずしも均一ではない溶解によって特徴付けられる。5nmのTi又はCrの接着層でガラス上にパターニングされた金属の研究においては、経時的な抵抗の変化が、厚さの変化及び多孔性の変化の両方から生じる。フィルム品質は、堆積条件により影響を受け得るため、これらの条件は、各金属に対して一定に維持した。
【0418】
[00548]図108は、図107bによる経時的な金属溶解を示す理論結果及び実験結果のグラフである。このモデルは、より高速で溶解する金属(Mg、Zn、及びMg合金、しかしより低速で溶解する金属(W、Fe(300nm))については逸脱する)に当てはまる。崩壊/剥離は、高速溶解金属に関して溶解が開始した直後に発生して、全溶解時間にわたって同様の反応速度論をもたらし得る。したがって、一定のk及びDを使用することにより、理論推定値に関する著しい逸脱はもたらされない。
【0419】
[00549]剥離は、特により長い浸漬時間を被る場合に、より厚いフィルムにおいて発生する可能性がより高いが、剥離は、薄い(100nm)タングステンフィルムについてのみ観察された。これは、おそらくはスパッタリングプロセス時に成長した圧縮残留応力によるものと考えられる。タングステンの溶解反応速度論は、初期段階と後の段階との間で異なる場合があり得る。例えば、タングステンは、初期段階においては均一に溶解し得る一方で、後の段階では、崩壊/剥離は著しいものとなる場合がある。後の段階における実験データに合致するように一定のパラメータk及びDを使用することにより、初期段階での溶解速度が過大に見積もられることになる。図109は、はじめの6時間の間における均一表面形態を有するタングステンのトレースの初期溶解(図109(a))と、その後の、タングステントレースの崩壊/剥離が例えば18時間などの後の時間に顕著になりつつあることを示唆する非均一表面形態(図109(b))と、タングステンの層状剥離の例(図109(c))と、タングステンの層状剥離及びひび割れ(図109(d))と、PBS溶液中におけるタングステンの剥離(図109(e))とを示す。スパッタリングAr圧力を上昇させ、種々の基板(ガラスからSiまで)へと変更し、Cr接着層を使用することにより、残留応力を低下させて、より良好な格子整合を有する安定的なαW相(両BCC相)を促進することが可能であった。
【0420】
[00550]図110は、DI水中における溶解前の(図100(a))及び20時間の溶解後(図110(b))の、100nmW膜の写真を示す。タングステンは、DI水中においては良好な挙動で溶解し、及びPBS溶液中でははるかに高速で溶解し、薄膜の剥離を伴った。高濃度W薄膜は、溶解後に多孔性網状体となった。XPSは、溶解時に表面上にWO3の形成を示さなかった。図110(c)は、種々の幅の100nmW膜の溶解挙動を示す。
【0421】
[00551]AZ31Bの溶解は、非均一となることが観察された。AZ31Bは、最終的には完全に溶解し、その溶解は、PBS溶解よりもはるかに高速であった。XPSの結果により、溶液にさらされた表面上のMgO/Mg(OH)が現れた。図111は、DI水中における溶解前の(図111(a))及び溶解の2時間後の(図111(b))、AZ31B膜を示す。図111(c)は、DI水及びPBS溶液中における300nmのAZ31B Mg合金の溶解挙動を示す。
【0422】
[00552]Znの溶解は、非均一となることが観察された。Znは、最終的には完全に溶解し、その溶解は、リン酸塩の形成が溶解を遅らせることにより、DI水中よりも高速であった。XPSは、低蒸気圧により、Znに対しては実施することができなかった。図112は、DI水中における溶解前の(図112(a))及び溶解の2時間後の(図112(b))Zn膜を示す。図112(c)は、DI水及びPBS溶液中における300nmのZnの溶解挙動を示す。
【0423】
[00553]Feの溶解は、非均一となることが観察された。Feは、いくつかの箇所において発錆を開始し、この錆生成物は、最大で7日間までは完全には溶解しなかった。Fe溶解は、薄いファイオムがより小さな/より高密度の粒子を有する堆積条件に対して、非常に影響を被りやすく、数日後の抵抗変化が全く見られない。Feは、PBS溶液中でより高速で溶解する。XPSは、錆に関連する表面生成物を、すなわちFe/Fe(OH)を示した。図113は、図112(b)のより細かな粒子よりも速く腐食する粗い/高密度の粒子(図112(a))を有するFe膜を示す。図112(c)は、DI水及びPBS溶液中における150nmのFeの溶解挙動を示す。
【0424】
[00554]図114−1及び図114−2は、DI水(pH6.8)中及びリン酸塩緩衝溶液(pH7.4)中における金属溶解データの概要を示す。比較のために、PBS中におけるSiの溶解特性を、図115に示し、表11にその概要を示す。
【表17】
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温熱療法における遷移デバイス
【0425】
[00555]遷移デバイスは、細菌感染を阻止するための温熱療法を施すために、手術部位に植え込まれ得る。図116a〜図116bは、シルク基板上にMgインダクタコイル及びMg抵抗器(約300Ω)を有する遷移温熱療法デバイスの写真(図116a)及び赤外線画像(図116b)を示す。49MHzにおいて、このデバイスは、約25%の電力で動作する。このデバイスをマウスモデル中に植え込んだが、1週間後において感染の兆候は全く見られなかった。
【0426】
[00556]図117は、菌液のin vitro評価の写真を示す。組織を秤量し(各試料ごとに70〜80mg)、DPBS(2.5〜3mL)中において均質化し、10倍、10倍、及び10倍に希釈した。50μLの各希釈剤を使用して、2つのTSB寒天プレートをめっきした。37℃において24時間の定温放置後に、プレート上のコロニー数を計数し、表12に記載した。ここで、(H)は、健康な組織の植え込み及び注入のないものであり、(D)は、植え込まれたデバイスを収容し、(B1及びB2)は、バクテリアが注入された。
【表18】
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先行研究の概要
【0427】
[00557]図118は、シルク基板上の完全に形成された遷移MOSFET及び集積回路の概略図を示す。図119は、図118の完全に形成された遷移MOSFET及び集積回路の溶解の時間経過を示す写真を示す。図120は、完全に形成された遷移MOSFET及び集積回路の写真及び性能グラフを示す。特に、nmosインバータアレイ及び論理ゲートを、フォトリソグラフィを利用して作製し、電気的に特徴付けた。図121は、遷移RF電子機器、すなわち(a〜b)整流器、(c〜d)コンデンサ、(e〜f)インダクタ、及び(g〜h)抵抗器の写真及び性能グラフを示す。図122は、3段cMOSリング発振器の形態の遷移RF電子機器の写真及び性能グラフを示す。図123は、Fe電極cMOS発振器の写真を示す。図124は、Fe電極cMOS論理回路(NAND、NOR)に関する写真、概略図、及びグラフを示す。図125は、論理回路の変化(論理回路からcMOSインバータへ)の写真を示す。図126は、Mg合金(AZ31B、Al3%、Zn1%)TFTの性能を示すグラフを示す。図127は、アンテナを有する遷移RF電子機器の写真、性能グラフ、及び経時的溶解研究を示す。図128は、図121図127の構成要素を組み込んだ遷移RFデバイスの概略図、写真、及び経時的溶解研究を示す。
実施例11
【0428】
[00558]この実施例は、電気化学遷移電源を開示する。電気化学遷移電源の一実施形態においては、Mg−Fe又はMg−Pt(Au)の金属対により、Mg溶解時に遷移電池が形成されて、in−situマイクロヒータが形成される。図129a〜図129cは、電気化学遷移電源の概略図(図129a)、及びその金属対に関する電圧及び放電電流を経時的に示す性能グラフ(図129b〜図129c)を示す。
参照及び変更による組込みに関する記載
【0429】
[00559]例えば、発行済み又は付与済みの特許若しくはその均等物を含む特許文献;特許出願公開;及び非特許文献又は他の資料材料などの、本出願全体にわたり引用される全ての参照は、それらの全体がここに参照により、各参照が本出願における開示と少なくとも部分的には矛盾しない範囲において、参照によって独立に組み込まれたのと同様に本明細書に組み込まれる(例えば、部分的に合致する参照が、参照の部分的に合致しない部分を除いて参照により組み込まれる)。
【0430】
[00560]2011年12月1日に出願された米国特許仮出願第61/565,907号、並びに本出願と共に提出された付属書類A及びBは、それぞれ、それらの全体がここに参照により本明細書に組み込まれる。
【0431】
[00561]以下の参考文献、すなわち、2010年5月12日に出願された米国特許出願第12/778,588号、2005年6月2日に出願され、2005年12月22日に国際公開第2005/122285号パンフレットとして公開された国際出願PCT/US05/19354号、2010年3月12日に出願された米国特許仮出願第61/313,397号、2007年9月6日に出願され、2008年7月3日に米国特許出願公開第2008/0157235号として公開された米国特許出願第11/851,182号、2007年9月6日に出願され、2008年3月13日に国際公開第2008/030960号パンフレットとして公開された国際出願PCT/US07/77759号は、一般的には、可撓性及び/又は伸縮性の半導体材料及びデバイスに関し、いずれもそれらの全体がここに参照により本明細書に組み込まれる。
【0432】
[00562]以下の参考文献、すなわち、2003年6月24日に出願された国際出願PCT/US03/19968号、2004年1月7日に出願された国際出願PCT/US04/000255号、2004年4月12日に出願された国際出願PCT/US04/11199号、2005年6月13日に出願された国際出願PCT/US05/20844号、及び2006年7月28日に出願された国際出願PCT/US06/029826号は、一般的には、生体内吸収性基板及び生体内吸収性基板を作製する方法に関し、いずれもそれらの全体がここに参照により本明細書に組み込まれる。
【0433】
[00563]本明細書において使用された用語及び表現は、説明用語として及び非限定的に使用され、かかる用語及び表現の使用には、図示され説明される特徴又はその一部分の任意の均等物を排除するように意図されない。しかし、様々な修正が、特許請求される本発明の範囲内において可能であることを理解されたい。したがって、本発明は、好ましい実施形態、例示的な実施形態、及びオプションの特徴により、具体的に開示されるが、本明細書に置いて開示されるコンセプトの修正及び変更が、当業者により行使されてもよく、かかる修正及び変更は、添付の特許請求の範囲により規定されるような本発明の範囲内に含まれるものと考えられる点を、理解されたい。本明細書に示される具体的な実施形態は、本発明の有用な実施形態の例であり、本発明は、本説明に記載されたデバイス、デバイス構成要素、及び方法ステップの多数の変更形態を使用して実施し得る点が、当業者には自明となろう。当業者には自明であろうが、方法及びそれらの方法に有用なデバイスは、多数のオプションの構成要素及び処理の要素及びステップを含むことが可能である。
【0434】
[00564]代替群が、本明細書に開示される場合には、かかる群及び全ての小群の全ての個別の要素が、それらの群要素の任意の異性体、鏡像体、及びジアステレオマーを含めて、独立に開示されたものと理解される。本明細書でマーカッシュグループ又は他のグループ分けが使用される場合、そのグループの個別の全てのメンバー並びにそのグループの全ての組合せ及びその考えられる部分的な組合せが、本開示に独立に含まれることが意図される。化合物が、その化合物のある特定の異性体、鏡像体、又はジアステレオマーが例えば式において又は化学名において指定されない形で、本明細書において説明される場合には、その説明は、独立に又は任意の組合せにおいて説明された化合物の各異性体及び鏡像体を含むように意図される。さらに、特に別様の事が明示されない限り、本明細書において開示される化合物の全ての同位体変種が、本開示により包含されるように意図される。例えば、開示された分子中の1つ又は複数の水素が、重水素又はトリチウムと置換され得る点が理解されよう。分子の同位体変種は、一般的には、その分子の分析において、及びその分子又はその使用に関する化学的且つ生物学的な研究において、基準として有用である。かかる同位体変種を作製するための方法は、当技術において公知である。化合物の具体的な名称は、当業者がその同一の化合物を別の名称で呼ぶことが可能であることが知られている場合には、例示的なものとして意図される。
【0435】
[00565]以下の参照は、一般的には、作製方法、構造、及び電子デバイスを作製するためのシステムに関し、本出願における開示と矛盾しない範囲において、ここに参照により本明細書に組み込まれる。
【0436】
[00566]本明細書において使用される場合に、及び添付の特許請求の範囲において、「1つの(a、an)」及び「その(the)」という単数形は、別様のことがコンテクストにより明示されない限り、複数への言及を含む点に留意されたい。したがって、例えば、「1つの細胞(a cell)」という言及は、当業者には公知の複数のかかる細胞及びその均等物等々を含む。さらに、「1つの(a又はan)」、「1つ又は複数の」、及び「少なくとも1つの」は、本明細書においては同義的に使用され得る。また、「備えている」、「含んでいる」、及び「有している」という用語は、同義的に使用され得る点に留意されたい。「請求項XX〜YYのいずれかに記載の」(XX及びYYが請求項番号を示す場合)という表現は、代替的な形態における複数従属項を示すように意図され、いくつかの実施形態においては、「請求項XX〜YYのいずれか一項に記載の」という表現と同義である。
【表19】
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【0437】
[00567]別様に定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術の当業者により一般的に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書に記載されるものと同様又は均等なあらゆる方法及び材料が、本発明の実施又は試験において使用され得るが、ここでは、好ましい方法及び材料が、説明される。本明細書においては、本発明が、先行発明によるかかる開示に先行する権利を与えられないことを認めるものと解釈されるべきものは、一切存在しない。
【0438】
[00568]本明細書において、例えば整数範囲、温度範囲、時間範囲、組成範囲、又は濃度範囲などの範囲が示される場合には常に、全ての中間範囲、部分範囲、及び示された範囲内に含まれる全ての個別の値が、本開示に含まれるものと意図される。本明細書においては、範囲は、具体的には、その値をその範囲の端点値として含む。本明細書においては、範囲は、具体的には、その範囲の全ての整数値を含む。例えば、1〜100の範囲は、具体的には、1及び100という端点値を含む。本明細書の説明に含まれる範囲又は部分範囲の中の任意の部分範囲又は個々の値が、本明細書の特許請求の範囲からは除外され得る点が、理解されよう。
【0439】
[00569]本明細書において使用される場合に、「備えている(comprising)」は、「含んでいる(including)」、「包含している(containing)」、又は「を特徴とする(characterized by)」と同義であり、互換的に使用することが可能であり、包括的又は無制限であり、追加の引用されていない要素又は方法ステップを排除しない。本明細書において使用される場合に、「からなっている(consisting of)」は、請求項の構成要素内に明示されない任意の要素、ステップ、又は成分を排除する。本明細書において使用される場合に、「から本質的になっている(consisting essentially of)」は、特許請求の範囲の基礎及び新規の特徴に実質的には影響を及ぼさない材料又はステップを除外しない。本明細書においては、いずれの場合においても、「備えている(comprising)」、「から本質的になっている(consisting essentially of)」、及び「からなっている(consisting of)」という用語はいずれも、それらの中の他の2つの用語のいずれかと置換し得る。本明細書において例示的に説明される本発明は、本明細書においては具体的には開示されない任意の要素(複数可)、限定(複数可)が存在しない場合でも、適切に実施することが可能である。
【0440】
[00570]具体的に例示されたもの以外の開始材料、生物材料、試薬、合成方法、純化方法、解析方法、分析方法、及び生物学的方法が、不要な実験を行わずとも、本発明の実施において使用し得る点が、当業者には理解されよう。任意のかかる材料及び方法の全ての技術的に公知の機能均等物が、本発明に含まれるように意図される。使用してきた用語及び表現は、説明用語として非限定的に使用され、かかる用語及び表現の使用においては、図示され説明される特徴のあらゆる均等物又はその部分を排除するような意図は存在しない。しかし、様々な修正が、特許請求される本発明の範囲内において可能であることを理解されたい。したがって、好ましい実施形態及びオプションの特徴によって本発明を具体的に開示したが、当業者は、本明細書において開示されるコンセプトの修正及び変更を行うことが可能であり、かかる修正及び変更は、添付の特許請求の範囲により規定される本発明の範囲内に含まれるものと解釈される点を理解されたい。
図1
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図2
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図3
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図20b
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図28a
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図28b
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図85-1】
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図85-2】
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図86(a)】
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図86(c)】
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図104
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図105(a)】
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図105(b)】
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図106a
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図114-1】
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図114-2】
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図115
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図116a
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図129a
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図129b
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図129c
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図130(a)】
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図130(b)】
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図131
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