特許第6231496号(P6231496)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6231496発泡剤、フォーム用プレミックス、およびハロゲン化オレフィン発泡剤と吸着剤とを含有するフォーム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231496
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】発泡剤、フォーム用プレミックス、およびハロゲン化オレフィン発泡剤と吸着剤とを含有するフォーム
(51)【国際特許分類】
   C08G 18/00 20060101AFI20171106BHJP
   C08L 71/00 20060101ALI20171106BHJP
   C08K 3/00 20060101ALI20171106BHJP
   C08K 5/02 20060101ALI20171106BHJP
   C08K 5/053 20060101ALI20171106BHJP
   C08K 5/5415 20060101ALI20171106BHJP
   C08G 18/06 20060101ALI20171106BHJP
   C08K 3/36 20060101ALI20171106BHJP
   C08K 3/04 20060101ALI20171106BHJP
   C08K 3/30 20060101ALI20171106BHJP
   C08K 3/16 20060101ALI20171106BHJP
   C08K 3/34 20060101ALI20171106BHJP
   C08G 101/00 20060101ALN20171106BHJP
【FI】
   C08G18/00 H
   C08L71/00 Z
   C08K3/00
   C08K5/02
   C08K5/053
   C08K5/5415
   C08G18/06
   C08K3/36
   C08K3/04
   C08K3/30
   C08K3/16
   C08K3/34
   C08G101:00
【請求項の数】15
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-556639(P2014-556639)
(86)(22)【出願日】2013年2月7日
(65)【公表番号】特表2015-511261(P2015-511261A)
(43)【公表日】2015年4月16日
(86)【国際出願番号】US2013025024
(87)【国際公開番号】WO2013119731
(87)【国際公開日】20130815
【審査請求日】2016年2月8日
(31)【優先権主張番号】61/597,410
(32)【優先日】2012年2月10日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/760,866
(32)【優先日】2013年2月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100129311
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 規之
(72)【発明者】
【氏名】リーン,イウ・キョン
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ,デーヴィッド・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ボグダン,メアリー・シー
【審査官】 久保 道弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−009815(JP,A)
【文献】 特表2011−500893(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 18/00−18/87
C08K 3/00−3/40
C08K 5/00−5/59
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の発泡剤、ポリオール、少なくとも1種のシリコーン界面活性剤、触媒、および吸着剤を含んでなるポリオールプレミックス組成物であって、
前記発泡剤がヒドロハロオレフィン、さらに必要であれば炭化水素、フルオロカーボン、クロロカーボン、フルオロクロロカーボン、ハロゲン化炭化水素、COまたは他のガスを発生する材料、またはそれらの組合せを含んでな
前記ヒドロハロオレフィンが、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブト−2−エン、それらの立体異性体、またはそれらの組合せを含み、
前記吸着剤が、シリカゲル、ヒュームドシリカ、活性炭、塩化カルシウム、モンモリロナイト粘土、分子篩、およびそれらの組合せからなる群より選択されるハロゲンイオン掃去剤である、
ポリオールプレミックス組成物。
【請求項2】
前記ハロゲンイオン掃去剤が3〜8Åの細孔径を持つ分子篩を含んでなる、
請求項1に記載のポリオールプレミックス組成物。
【請求項3】
前記ハロゲンイオン掃去剤が5Å〜8Åの細孔径を持つ分子篩を含んでなる、
請求項1に記載のポリオールプレミックス組成物。
【請求項4】
前記吸着剤が0.1重量%〜20重量%の量で供される、
請求項1〜3のいずれかに記載のポリオールプレミックス組成物。
【請求項5】
前記吸着剤が0.1重量%〜10重量%の量で供される、
請求項1〜3のいずれかに記載のポリオールプレミックス組成物。
【請求項6】
前記吸着剤が0.3重量%〜8重量%の量で供される、
請求項1〜3のいずれかに記載のポリオールプレミックス組成物。
【請求項7】
前記吸着剤が0.5重量%〜5重量%の量で供される、
請求項1〜3のいずれかに記載のポリオールプレミックス組成物。
【請求項8】
前記発泡剤が、150以下の地球温暖化係数(GWP)を有する、請求項1〜7のいずれかに記載のポリオールプレミックス組成物。
【請求項9】
前記発泡剤が、0.05以下のオゾン破壊係数(ODP)を有する、請求項1〜8のいずれかに記載のポリオールプレミックス組成物。
【請求項10】
前記発泡剤が、前記ポリオールプレミックス組成物中に1重量%〜30重量%の量で存在する、請求項1〜9のいずれかに記載のポリオールプレミックス組成物。
【請求項11】
前記発泡剤、前記ポリオール、前記界面活性剤、前記触媒、および前記吸着剤を組合わせることを含んでなる、請求項1〜10のいずれかに記載のポリオールプレミックス組成物の形成方法。
【請求項12】
有機ポリイソシアネートと請求項1〜10のいずれかに記載のポリオールプレミックス組成物との混合物を含んでなる発泡性組成物。
【請求項13】
請求項12に記載の発泡性組成物から製造されるポリウレタンフォームまたはポリイソシアヌレートフォーム。
【請求項14】
請求項13に記載のフォームの、断熱、緩衝、浮遊、包装、接着剤、目止め、工芸および装飾、または衝撃吸収のための使用。
【請求項15】
請求項1〜10のいずれかに記載のポリオールプレミックス組成物から形成された独立気泡フォームであって、促進老化による気泡潰れ遅延(促進老化遅延、AGD)が少なくとも1日である
独立気泡フォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
[0001] 本願は、2012年2月10日出願の米国仮出願第61/597,410号に基づく優先権の利益を主張しており、その内容を本明細書中に引用して援用する。
【0002】
[0002] 本発明は、ポリウレタンおよびポリイソシアヌレートフォーム(発泡体)ならびにフォーム用プレミックス、さらに発泡剤、触媒系、吸着材料、およびそれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 硬質ないし半硬質ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォームは、屋根設備、建築用パネル、建築物外被絶縁材、吹き付け施工フォーム、一成分および二成分起泡フォーム、冷蔵庫および冷凍庫用断熱材を含む多種の断熱・絶縁用途に利用され、ハンドル、その他自動車または航空宇宙船室部品、靴底、遊園地用拘束具等のような用途のためのいわゆるインテグラルスキンに利用される。ポリウレタンフォームが商業的に大規模に受入れられているのは、よくバランスのとれた特性を与えることができることに関連がある。例えば、商業的価値のある硬質ポリウレタンおよびポリイソシアヌレートフォームは、顕著な断熱性、卓越した耐火性、そして妥当に低い密度で優れた構造特性を与える。インテグラルスキンフォームは、強靭で耐久性のあるスキン層と緩衝性気泡心部を与える必要がある。
【0004】
[0004] 1種以上の発泡剤、1種以上の触媒、1種以上の界面活性剤、さらに必要に応じ他の成分の存在下にポリイソシアネートを1種以上のポリオールと反応させることにより硬質または半硬質ポリウレタンおよびポリイソシアヌレートフォームを製造させることは当業界で知られている。ある種の炭化水素、フルオロカーボン、クロロカーボン、クロロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ハロゲン化炭化水素、エーテル、エステル、アルデヒド、アルコール、ケトン、有機酸または他のガス発生材料を含む多くの異なった種類の材料が発泡剤として用いられてきた。最も普通に用いられたガス発生材料は水であり、水は高分子量MDIと反応して、COを発生する。ポリイソシアネートがポリオールと反応すると、熱が生成され、液体混合物中に含有されている発泡剤を揮発させることにより、この混合物中に気泡を形成する。ガス発生材料の場合には、熱分解または用いられた成分の1種以上との反応によりガス種が生成されて、ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォームを製造する。重合反応が進行するにつれて、液体混合物は気泡質の固体となり、発泡剤を発泡体の気泡中に閉じ込める。ある配合においては、界面活性剤が発泡性組成物中に用いられていない場合、発泡体を形成せずに、または大きい不規則な気泡を持つ発泡体を形成して、泡が液体混合物を通り抜ける傾向があるので、多くの用途にとって望ましいフォームよりも有用性の低いフォームとなる。
【0005】
[0005] 歴史的に、フォーム産業は発泡剤としてある種の液体フルオロカーボンを用いてきた。何故なら、それらは使いやすく、優れた機械的特性と断熱性を備えたフォームを製造できるからである。ある種のフルオロカーボンは揮発性のために発泡剤として作用するだけでなく、硬質フォームの独立気泡構造中に封入または連行もされて、一般的に硬質ウレタンフォームのkファクターまたはラムダ値と呼ばれている有益な低い熱伝導特性の大きな要因となっている。kファクターとは、1インチ厚さの均質材料の両面に垂直に華氏1度の温度差がある時、この材料1平方フィートを通って1時間に伝導により熱エネルギーが伝わる速度である。独立気泡ポリウレタン型フォームの実用性は特にその断熱性に基づいているので、より低いkファクターのフォームを製造する材料を同定するのが有益であろう。
【0006】
[0006] 好ましい発泡剤も地球温暖化能が低い。それらの中にはある種のヒドロハロオレフィンがあり、以下が含まれる: ヒドロフルオロオレフィン、中でもトランス−1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234ze(E))および1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブト−2−エン(1336mzzm(Z))が特に興味深く、ヒドロクロロフルオロオレフィン、中でも1−クロロ−3,3,3-トリフルオロプロペン(1233zd)(シスおよびトランス異性体の両方とそれらの組合せを含む)が特に興味深い。トランス−1,3,3,3-テトラフルオロプロペンの製造方法は米国特許第7,230,146号と第7,189,884号に開示されており、それらの内容を本明細書中に引用して援用する。トランス−1−クロロ−3,3,3-トリフルオロプロペンの製造方法は米国特許第6,844,475号と第6,403,847号に開示されており、それらの内容を本明細書中に引用して援用する。
【0007】
[0007] ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォームの成分を予備混合配合物として供給するのが多くの用途において便利である。通常、フォーム配合物は2つの成分中に予備混合される。ポリイソシアネート、そして必要に応じイソシアネート相溶性の原料―ある種の発泡剤と非反応性界面活性剤を含むが、これらに限定されない―は一般的に“A”成分と呼ぶ第一の成分を構成する。ポリオールまたはポリオール類の混合物、1種以上の界面活性剤、1種以上の触媒、1種以上の発泡剤、そして他の任意の成分―難燃剤、着色剤、相溶化剤、および可溶化剤を含むが、これらに限定されない―は一般的に“B”成分と呼ぶ第二の成分を構成する。したがって、ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォームは、これらのAおよびB副成分同士を、小製品の製造には手で混合するか、ブロック、スラブ、積層品、現場注入パネルや他の品、吹き付け施工フォーム、起泡品等の形成には好ましくは機械混合手技により、合体させることで容易に作成される。必要に応じ、難燃剤、着色剤、補助発泡剤、その他のポリオールのような他成分を混練頭部または反応場に添加できる。しかしながら、それらの成分を全て1種のB成分中に配合するのがもっとも便利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第7,230,146号
【特許文献2】米国特許第7,189,884号
【特許文献3】米国特許第6,844,475号
【特許文献4】米国特許第6,403,847号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
[0008] 2成分系、特にある種のヒドロハロオレフィン(1234ze(E)、1336mzzm(Z)、1233zd(E)を含む)を用いる2成分系の欠点はB側組成物の保存寿命である、と出願人は認識するようになった。通常、AおよびB副成分同士を一緒にすることによりフォームを製造すると、良好なフォームが得られる。しかしながら、ハロゲン化オレフィン発泡剤と典型的なアミン含有触媒を含有するポリオールプレミックス組成物をポリイソシアネートで処理する前に老化させると、有害作用が起こる可能性があることに出願人は気付いた。例えば、そのような配合物は、反応時間が望ましくないほど増加したり、以後に気泡が合体したりするような発泡性組成物を生み出す可能性があることを出願人は発見した。得られるフォームは低品質であり、および/またはフォームの形成中に気泡が潰れることがあり、粗末なフォーム構造をもたらすことがある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[0009] 本発明の1つの側面は、発泡剤組成物、発泡性組成物、および発泡方法を提供し、当該組成物はヒドロハロオレフィン成分、界面活性剤、および少なくとも1種の吸着剤を含んでなり、当該吸着剤は好ましくは当該組成物中のハロゲンイオンの含量を低下、好ましくは大幅に低下、させるのに有効な種類であって、有効な量で存在する。出願人は特定の動作原理に縛られたり、限定されたりする意図はないが、ある種のポリオールプレミックス組成物の保存性の低下は少なくとも部分的には、ある種のアミン触媒とある種のヒドロハロオレフィンとの反応により当該組成物中にハロゲンイオンが放出されることに起因すると、出願人は観察の結果判断している。界面活性剤、特に高分子量シリコーン界面活性剤、を含有する、当該組成物または組成物の一部にこのようなハロゲンイオンが存在すると、界面活性剤が所望の機能を発揮できないようにマイナスの影響を与えるが、これは特に、組成物中に存在する高分子量シリコーン界面活性剤の分子量を低下させることによる、と出願人は見極めた。発泡剤、界面活性剤、触媒を分離させることにより、例えば発泡剤、アミン触媒、または界面活性剤をポリイソシアネート(“A成分”)に添加することにより、または“A”または“B”成分から分離した流れを用いて発泡剤、アミン触媒、または界面活性剤を導入することにより、上記の問題を解決するのは可能であるが、好ましい解決策はフォームが普通に作成される仕方を変えないで済む対策である。ある種の吸着剤または吸着材料の添加は、界面活性剤が分解して機能を喪失するという問題を大幅に減少させ、好ましくは実質的に消失させる程度にまで、組成物中のハロゲンイオンの含量を効果的に低下させるのに用いることが出来ることを出願人は発見した。したがって、本発明の教示にしたがいそのような薬剤・材料を取り入れると、ポリオール混合物の成分が例えば貯蔵中のように数週間または数ヶ月間一緒に維持された場合でも、良好な品質のフォームを製造することができる。得られた好ましいフォーム、特に、好ましい半硬質ポリウレタンおよびポリイソシアヌレートフォーム、は微細で均一な気泡構造、およびある程度の気泡崩壊がほとんどないか全くないことを特徴とする。
【0011】
[0010] ある態様において、本発明は、少なくとも1種の発泡剤、ポリオール、少なくとも1種の界面活性剤(シリコーンおよび/または非シリコーン界面活性剤を含む)、および触媒(アミンおよび/または非アミン触媒を含む)の組合せと共に吸収剤を含むポリオールプレミックス組成物であって、当該発泡剤はヒドロハロオレフィン、さらに必要であれば炭化水素、フルオロカーボン、クロロカーボン、フルオロクロロカーボン、ハロゲン化炭化水素、CO発生材料、またはそれらの組合せを含んでなるポリオールプレミックス組成物に関する。
【0012】
[0011] 本発明のある広範な側面において、吸着剤はハロゲンイオン(例えばフッ化物イオン)がシリコーン界面活性剤を分解する能力を大幅に低下させ、好ましくは実質的に消失させ、および/または吸着剤を持たない同様の組成物に比べ当該組成物の貯蔵寿命をある程度高めるどのような物質でもよいと考えられている。ある態様では、吸着材料はハロゲンイオン掃去剤で、シリカゲル、ヒュームドシリカ、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、モンモリロナイト粘土、分子篩、またはそれらの組合せを含んでよいが、これらに限定されない。さらなる態様においては、ハロゲンイオン掃去剤は、ハロゲンイオン、特にフッ化物イオンを吸収できるようにした細孔径を持つ分子篩である。このような細孔径は、約3Å〜約10Åの範囲内の直径、さらなる態様では約3Å〜約8Å、よりいっそうの態様では約5Å〜約8Åの直径を含んでよい。
【0013】
[0012] 吸着材料は有効量、すなわち、本明細書中に規定した利点を実現させる量、または本明細書中に別途定義された量、で設けられる。ある態様において、吸着材料は、使用前の組成物中に共に維持される成分の総重量に対し、約0.1重量%〜約20重量%、約0.1重量%〜約10重量%、約0.3重量%〜約8重量%、または約0.5重量%〜約5重量%の量で設けられる。
【0014】
[0013] 好ましいヒドロハロオレフィンは、3〜4個の炭素原子と少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含有する少なくとも1種のフルオロアルケンまたはクロロアルケンを含む。ある好ましい態様では、ヒドロハロオレフィンは以下の1種以上を含む: トリフルオロプロペン、テトラフルオロプロペン、ペンタフルオロプロペン、クロロジフルオロプロペン、クロロトリフルオロプロペン、およびクロロテトラフルオロプロペン、さらにこれらの2種以上の組合せも含むもの。ある好ましい態様では、ヒドロハロオレフィンは以下の1種以上を含む: 1,3,3,3-テトラフルオロプロペン;2,3,3,3-テトラフルオロプロペン;1,1,3,3-テトラフルオロプロペン;1,2,3,3,3-ペンタフルオロプロペン;1,1,1-トリフルオロプロペン;3,3,3−トリフルオロプロペン;1,1,1,3-テトラフルオロプロペン;1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロペン;1,1,2,3,3-ペンタフルオロプロペン、1,1,1,2-テトラフルオロプロペン、1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブト−2−エン、またはそれらの構造異性体、幾何異性体または立体異性体、さらにこれらの2種以上の組合せを含むもの。ある極めて好ましい態様では、ヒドロハロオレフィンは1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブト−2−エン、またはこれらの立体異性体、およびそれらの2種以上の組合せを含む。
【0015】
[0014] 上記以外の本発明の利点と態様は、本書中に与えられた開示および実施例に基づき当業者にとって容易に明らかとなるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0015] 本発明は部分的に、発泡剤発泡性組成物およびフォームにおいて吸着材料を使用して当該組成物の有効性を向上させること、特に、組成物が形成された後で使用される前にかなりの時間がある場合の組成物の有効性を向上させることであって、好ましい態様では組成物の貯蔵安定性を高めること、に関する。必ずしも本発明を限定したり、特定の作動原理に縛られることはないが、ヒドロハロオレフィン発泡剤とアミン触媒を用いるポリオールプレミックス組成物において、当該アミン触媒は当該発泡剤と反応して、フッ化物イオンのようなハロゲンイオンを生成すると考えられている。このような反応は、発泡剤の反応性の低下をもたらすと考えられる。さらに、フッ化物イオンのようなハロゲンイオンは当該組成物中に存在するシリコーン界面活性剤と反応して、より低い平均分子量の界面活性剤を生成するので、当初考えられていたよりも有効性が低いと考えられる。このような組成物内の消耗/分解は、発泡体の気泡壁および/または形状および/または気泡の大きさの保全性を低下させる発泡過程をもたらすので、望ましい度合いを上回る気泡崩壊を受けるフォームを製造すると考えられる。
【0017】
[0016] 本発明の1つの側面は、1種以上の吸着材料または吸着剤と少なくとも1種のハロオレフィン発泡剤、1種以上のポリオール、1種以上の界面活性剤(シリコーンおよび/または非シリコーン界面活性剤を含む)、および1種以上の触媒(アミンおよび/または非アミン触媒を含む)との組合せを含むポリオールプレミックス組成物を提供する。1つの非限定的態様においては、当該吸着材料は、組成物中の界面活性剤とマイナスの相互作用を引き起こす可能性のあるハロゲンイオンを減少させ、好ましくは大幅に減少させ、より好ましくは実質的に除去する、どのような材料でもよい。ある態様では、そのような吸着材料は、組成物中の界面活性剤とマイナスの相互作用を引き起こす可能性のあるフッ化物イオン、例えばハロオレフィン発泡剤とアミン触媒との反応により生成するイオンのようなイオン、を実質的に除去するか、実質的に除去するようになっている。ある態様では、当該吸着材料は、少なくともシリコーン界面活性剤の分解を大幅におよび/または測定できる程度に低下させ、および/または組成物の貯蔵寿命を測定できる程度におよび/または大幅に長くする。
【0018】
[0017] 1つの態様において、吸着材料はハロゲンイオン掃去剤で、シリカゲル、ヒュームドシリカ、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、モンモリロナイト粘土、分子篩、またはそれらの組合せを含んでよいが、これらに限定されない。さらなる態様において、ハロゲンイオン掃去剤は、ハロゲンイオン、特にフッ化物イオンを吸収できるようにした特定の細孔径を持つ分子篩である。このような細孔径は、約3Å〜約10Åの範囲内の直径、さらなる態様では約3Å〜約8Å、または約5Å〜約8Åの直径を含んでよいが、これに限定されない。そのような分子篩の態様は、ユニバーサル・オイル・プロダクツ社(UOP、LLC)により製造されたような5A型〜13X型の分子篩を含むが、これらに限定されない。
【0019】
[0018] 吸着材料は有効量で組成物に提供されるのが好ましい。本明細書において、“有効量”という用語は吸着材料に関連しており、上述のように、組成物から充分なハロゲンイオン(例えばフッ化物イオン)を除去して、組成物の安定性を高める量を意味する。好ましくは、“有効量”は、少なくともシリコーン界面活性剤の分解を大幅に減らしおよび/または大幅にまたは測定できる程度に組成物の貯蔵寿命を長くするのに充分な量である。ある好ましい態様では、本発明に係る吸着材料の種類と量は、促進老化による気泡潰れを少なくとも1日、より好ましくは少なくとも2日、よりいっそう好ましくは少なくとも約5日遅らせる(この促進老化による気泡潰れの遅延を本明細書中ではAGDと呼ぶことがある)のに有効である。本明細書において、AGDとは、吸着材料を含有しない同様の配合物に比べて、実施例における促進老化試験にしたがって起こる気泡潰れが遅延することを意味する。ある態様において、吸着材料は、使用前の組成物中に共存する成分の総重量に対し、約0.1重量%〜約20重量%、約0.1重量%〜約10重量%、約0.3重量%〜約8重量%、または約0.5重量%〜約5重量%の量で設けられる。ポリオールプレミックスは、そのような量の吸着材料とよく混合させて、最良の性能を発揮できるようにする。吸着材料は、ポリオールプレミックスブレンド作業中にポリオールプレミックス中にブレンドして、標準的な貯蔵ドラムまたは容器の中でプレミックス内に貯蔵でき、保管および/または顧客への送付に備える。
【0020】
A. ヒドロハロオレフィン発泡剤
[0019] ヒドロハロオレフィン発泡剤は、3〜4個の炭素原子と少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含有する、フルオロアルケンまたはクロロフルオロアルケンのような少なくとも1種のハロアルケンを含んでよい。好ましいヒドロハロオレフィンは、以下を含むが、他を排除するわけではない: トリフルオロプロペン、(1234)などのテトラフルオロプロペン、(1225)などのペンタフルオロプロペン、(1233)などのクロロトリフルオロプロペン、クロロジフルオロプロペン、クロロトリフルオロプロペン、クロロテトラフルオロプロペン、ヘキサフルオロブテン(1336)、およびこれらの組合せ。本発明の化合物としてさらに好ましいのは、不飽和末端炭素が1つ以下のFまたはCl置換基を持つテトラフルオロプロペン、ペンタフルオロプロペンおよびクロロトリフルオロプロペン化合物である。これらに含まれるのは、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234ze);1,1,3,3-テトラフルオロプロペン;1,2,3,3,3-ペンタフルオロプロペン(1225ye);1,1,1-トリフルオロプロペン;1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロペン(1225zc)および1,1,2,3,3-ペンタフルオロプロペン(1225yc);(Z)−1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペン(1225yez);1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233zd)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブト−2−エン(1336mzzm)またはこれらの組合せ、およびこれらのそれぞれの一切の立体異性体である。単独で、または上記の化合物と組合わせて用いてよい追加の発泡剤は、米国公開特許出願第2009/0253820号(3〜5頁を含むが、これらに限定されない)に規定されており、その内容全体を本明細書中に引用して援用する。
【0021】
[0020] 好ましいヒドロハロオレフィンは、150以下、より好ましくは100以下、よりいっそう好ましくは75以下の地球温暖化係数(GWP)を持つ。本明細書において“GWP”は、“オゾン層破壊の科学アセスメント、2002年、世界気候機関の地球オゾン研究および監視プロジェクトの報告”(この内容は本明細書中に引用して援用する)に規定されたように、二酸化炭素に対する比率として100年の時間スケールで計測される。また、好ましいヒドロハロオレフィンは、0.05以下、より好ましくは0.02以下、よりいっそう好ましくは約ゼロのオゾン破壊係数(ODP)を持つのが好ましい。本明細書において“ODP”は、“オゾン層破壊の科学アセスメント、2002年、世界気候機関の地球オゾン研究および監視プロジェクトの報告”(この内容は本明細書中に引用して援用する)に定義されたとおりである。
【0022】
[0021] ある側面において、ヒドロハロオレフィン発泡剤成分は、1234ze(E)、1233zd(E)、およびそれらの異性体混合物の少なくとも1種または組合せ、および/または1336mzzm(Z)、および必要であれば、炭化水素、フルオロカーボン、クロロカーボン、フルオロクロロカーボン、ハロゲン化炭化水素、エーテル、フッ素化エーテル、エステル、アルコール、アルデヒド、ケトン、有機酸、ガス発生材料、水、またはそれらの組合せを含む。
【0023】
[0022] 本発明のヒドロハロオレフィン発泡剤組成物は、1種以上の任意の共発泡剤を含んでもよい。ある非限定的側面において、そのような共発泡剤は、水、COおよび/またはCOを生成する有機酸、炭化水素;エーテル、ハロゲン化エーテル;エステル、アルコール、アルデヒド、ケトン、ペンタフルオロブタン;ペンタフルオロプロパン;ヘキサフルオロプロパン;ヘプタフルオロプロパン;トランス−1,2−ジクロロエチレン;メチラール、メチルホルメート;1-クロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタン(124);1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(141b);1,1,1,2−テトラフルオロエタン(134a);1,1,2,2−テトラフルオロエタン(134);1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(142b);1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(365mfc);1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(227ea);トリクロロフルオロメタン(11);ジクロロジフルオロメタン(12);ジクロロフルオロメタン(22);1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(236fa);1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(236ea);1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(227ea)、ジフルオロメタン(32);1,1−ジフルオロエタン(152a);1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(245fa);ブタン;イソブタン;ノルマルペンタン;イソペンタン;シクロペンタン、またはそれらの組合せを含む。ある態様においては、当該共発泡剤は、水および/またはノルマルペンタン、イソペンタンまたはシクロペンタンの1種またはそれらの組合せを含み、そのような共発泡剤は本明細書中で述べたヒドロハロオレフィン発泡剤類の1種または組合せと共に設けてもよい。追加の共発泡剤は、既知であるか、またはフォーム、発泡性組成物またはフォーム用プレミックスで使用できる発泡剤を含んでよい。そのような共発泡剤の非限定例は、米国公開特許出願第2009/0253820号(5〜7頁を含む)に与えられており、その内容全体を本明細書中に引用して援用する。
【0024】
[0023] 発泡剤成分は、ポリオールプレミックス組成物の重量に対し、約1重量%〜約30重量%、好ましくは約3重量%〜約25重量%、より好ましくは約5重量%〜約25重量%、の量でポリオールプレミックス組成物中に存在するのが普通である。ヒドロハロオレフィンと随意の発泡剤との両方が存在する場合、ヒドロハロオレフィン成分は、発泡剤成分の重量に対し約5重量%〜約90重量%、好ましくは約7重量%〜約80重量%、より好ましくは約10重量%〜約70重量%、の量で発泡剤成分中に存在するのが普通であり;随意の発泡剤は、発泡剤成分の重量に対し約95重量%〜約10重量%、好ましくは約93重量%〜約20重量%、より好ましくは約90重量%〜約30重量%、の量で発泡剤成分中に存在するのが普通である。
【0025】
B. ポリオール成分
[0024] ポリオール類の混合物を含むポリオール成分は、既知の方法でイソシアネートと反応して、ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォームを調製するどのようなポリオールでもよい。有用なポリオールは、ポリオールを含有するショ糖;フェノール、ポリオールを含有するフェノールホルムアルデヒド;ポリオールを含有するグルコース;ポリオールを含有するソルビトール;ポリオールを含有するメチルグルコシド;芳香族ポリエステルポリオール;グリセロール;エチレングリコール;ジエチレングリコール;プロピレングリコール;ポリエーテルポリオールとビニル重合体とのグラフト共重合体;そしてポリエーテルポリオールとポリウレアとの共重合体、の1種以上;以下の(a)の1種以上と以下の(b)の1種以上との縮合体で、(a)はグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、エチレンジアミン、ペンタエリトリット、大豆油、レシチン、タル油、パーム油、およびヒマシ油から選ばれ;(b)は酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化エチレンと酸化プロピレンとの混合物から選ばれる;およびそれらの組合せを含んでなる。ポリオール成分は、ポリオールプレミックス組成物の重量に対し、約60重量%〜約95重量%、好ましくは約65重量%〜約95重量%、より好ましくは約70重量%〜約90重量%、の量でポリオールプレミックス組成物中に存在するのが普通である。
【0026】
C. 界面活性剤
[0025] ある側面では、ポリオールプレミックス組成物はシリコーン界面活性剤を含有する。シリコーン界面活性剤は混合物からフォームを形成するのに役立つように用いられると共に、フォームの気泡の大きさに影響を与えるか、またはその大きさを制御し、所望の気泡構造のフォームが得られるようにするのに用いられる。多くの態様において、小さい気泡またはその内部に均一な大きさのセルを持つフォームが望ましい。何故なら、そのようなフォームは圧縮強さや熱伝導性のようなもっとも望ましい物性を持つからである。また、フォーム形成前または泡立ち中に潰れない安定したセルを持つフォームを作ることが望ましい。
【0027】
[0026] シリコーン界面活性剤は一般的に本発明のポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォームの調製に使用されるのに適しており、そのような界面活性剤の多くは当業者に知られている多くの商品名で入手できる。そのような材料は、広範な配合物で適用でき、均一な気泡形成と最大の気体閉じ込めを可能とするので、極めて低密度の気泡構造を実現することがわかっている。好ましいシリコーン界面活性剤は、ポリシロキサンポリオキシアルキレンブロック共重合体を含んでなる。本発明に有用な幾つかの代表的なシリコーン界面活性剤は、モメンティブ社のL−5130、L−5180、L−5340、L−5440、L−6100、L−6900、L−6980およびL−6988;エアープロダクツ社のDC−193、DC−197、DC−5582およびDC−5598;およびドイツ、エッセンのエボニックインダストリーズAGのB−8404、B−8407、B−8409およびB−8462である。その他は米国特許第2,834,748号、第2,917,480号、第2,846,458号および第4,147,847号に開示されている。シリコーン界面活性剤成分は、ポリオールプレミックス組成物の重量に対し、約0.5重量%〜約5.0重量%、好ましくは約1.0重量%〜約4.0重量%、より好ましくは約1.5重量%〜約3.0重量%、の量でポリオールプレミックス組成物中に存在するのが普通である。
【0028】
[0027] ポリオールプレミックス組成物は上記と共にまたは上記に代えて非シリコーン界面活性剤を含有してもよい。有用な非シリコーン界面活性剤は、非イオン非シリコーン界面活性剤、陰イオン非シリコーン界面活性剤、陽イオン非シリコーン界面活性剤、両性非シリコーン界面活性剤、半極性非シリコーン界面活性剤、双性イオン非シリコーン界面活性剤、およびそれらの組合せを含む。そのような界面活性剤は、米国公開出願第2009/0099273号に記載されたものを含むが、これらに限定されず、その内容を本明細書中に引用して援用する。
【0029】
[0028] ポリウレタン又はポリイソシアヌレートフォームの調製に用いられる有用な非シリコーン界面活性剤は、当業者に知られている多くの商品名で入手できる。そのような材料は、広範な配合で適用でき、均一な気泡形成と最大の気体閉じ込めを可能とするので、極めて低密度の気泡構造を実現することが判明している。好ましい非シリコーン非イオン界面活性剤は、エアープロダクツコーポレーションから市販されているLK−443である。
【0030】
D. 触媒系
[0029] 次に、本発明のポリオールプレミックス組成物は触媒系を含有する。1つの側面において、そのようなアミン類は式RN−[A−NRで表され、式中、R、R、RおよびRは各々独立してH、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルコール基、またはC〜Cエーテル基であるか、またはRとRは一緒になってC〜C環状アルキル基、C〜C環状アルケニル基、C〜C複素環式アルキル基、またはC〜C複素環式アルケニル基を形成し;AはC〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、またはエーテルであり;nは0、1、2または3である。さらなる態様では、触媒系は立体障害アミンおよび/またはアミンと有機酸との付加物を含むアミン触媒を含む。
【0031】
[0030] 有用なアミンは、第一アミン、第二アミンまたは第三アミンを含む。有用な第三アミン触媒は、ジシクロヘキシルメチルアミン;エチルジイソプロピルアミン;ジメチルシクロヘキシルアミン;ジメチルイソプロピルアミン;トリエチレンジアミン、メチルイソプロピルベンジルアミン;メチルシクロペンチルベンジルアミン;イソプロピル−sec−ブチル−トリフルオロエチルアミン;ジエチル−(α−フェニルエチル)アミン、トリ−n−プロピルアミン、またはそれらの組合せを含むが、他を除外するわけではない。有用な第二アミン触媒は、ジシクロヘキシルアミン;t−ブチルイソプロピルアミン;ジ−t−ブチルアミン;シクロヘキシル−t−ブチルアミン;ジ−sec−ブチルアミン、ジシクロペンチルアミン;ジ−(α−トリフルオロメチルエチル)アミン;ジ−(α−フェニルエチル)アミン;またはそれらの組合せを含むが、他を除外するわけではない。有用な第一アミン触媒は、トリフェニルメチルアミンおよび1,1−ジエチル−n−プロピルアミンを含むが、他を除外するわけではない。
【0032】
[0031] 他の有用なアミンは、モルホリン、イミダゾール、エーテル含有化合物等を含む。これらは以下を含むが、それらに限定されない:
ジモルホリノジエチルエーテル
N−エチルモルホリン
N−メチルモルホリン
ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル
イミダゾール
n−メチルイミダゾール
1,2−ジメチルイミダゾール
ジモルホリノジメチルエーテル
N,N,N’,N’,N”、N”−ペンタメチルジエチレントリアミン
N,N,N’,N’,N”、N”−ペンタエチルジエチレントリアミン
N,N,N’,N’,N”、N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン
ビス(ジエチルアミノエチル)エーテル
ビス(ジメチルアミノプロピル)エーテル
[0032] アミン触媒は、ポリオールプレミックス組成物の重量に対し、約0.1重量%〜約3.5重量%、好ましくは約0.2重量%〜約3.0重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約2.5重量%、の量でポリオールプレミックス組成物中に存在するのが普通である。
【0033】
[0033] ポリオールプレミックス組成物は、必要であれば非アミン触媒をさらに含んでなってもよく、この非アミン触媒は単独で用いてもよく、あるいはアミン触媒と併用してもよい。1つの態様では、非アミン触媒は無機または有機金属化合物である。有用な無機または有機金属化合物は、遷移金属、ポスト遷移(貧)金属、希土類金属(例えばランタナイド)、半金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属等を含むが、これらに限定されない、金属の有機塩、ルイス酸ハロゲン化物等を含むが、これらに限定されない。このような金属の例は、ビスマス、鉛、錫、亜鉛、クロム、コバルト、銅、鉄、マンガン、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、チタン、水銀、亜鉛、アンチモン、ウラン、カドミウム、トリウム、アルミニウム、ニッケル、セリウム、モリブデン、バナジウム、ジルコニウム、またはそれらの組合せを含んでよいが、それらに限定されない。そのような無機または有機金属触媒の非限定的は、硝酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛、塩化第二鉄、三塩化アンチモン、グリコール酸アンチモン、カルボン酸の錫塩、カルボン酸のジアルキル錫塩、酢酸カリウム、オクタン酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム、カルボン酸のカリウム塩、カルボン酸の亜鉛塩、2−エチルヘキサン酸亜鉛、グリシン塩、アルカリ金属カルボン酸塩、N−(2−ヒドロキシ−5−ノニルフェノール)メチル−N−メチルグリシン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸スズ(II)、ジブチル錫ジラウレート、またはこれらの組合せを含むが、それらに限定されない。これらの触媒は、ポリオールプレミックス組成物の重量に対し、約0.25重量%〜約3.0重量%、好ましくは約0.3重量%〜約2.5重量%、より好ましくは約0.35重量%〜約2.0重量%、の量でポリオールプレミックス組成物中に存在するのが普通である。これらは通常量であるが、上記触媒の量は幅広く変わる可能性があり、適正量は当業者が容易に決定できる。
【0034】
[0034] さらに、比較的高濃度の水を持つ発泡可能な系や発泡を起こす系、特に高水分ポリオールプレミックス組成物、においてある種の金属系非アミン触媒を用いることが望ましいと、出願人は発見している。より具体的には、そのような系には錫とカリウムに基づく触媒が好ましいこと、何故ならこの触媒がそのような高水分系で反応性を保持し、安定性の問題を回避する能力があるからであること、を出願人は見出した。さらに、亜鉛とビスマスに基づくある種の触媒は、比較的低水分の系で満足できる性能を発揮するが、高水分の系や組成物では満足できる結果を出さないことが出願人に判っている。上述の金属触媒、好ましくは亜鉛系触媒の類、好ましくはある態様においてはアミン/亜鉛系触媒混合物、は触媒が耐沈殿金属系触媒(この用語は本明細書中で定義する)となる高水分の系や組成物で有効に働くことができる、と出願人は見出している。他の態様や追加の態様において、金属触媒は少なくともスズおよび/または亜鉛をベースとする第一の触媒と、カリウムおよび/またはビスマスをベースとする第二の触媒とを含んでなるのがある種の系では好ましい、と出願人は見出している。
【0035】
[0035] 本発明のもう一つの態様では、非アミン触媒は第四アンモニウムカルボン酸塩である。有用な第四アンモニウムカルボン酸塩は、2−エチルヘキサン酸(2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウム(エアープロダクツアンドケミカルズから販売されているTMR(登録商標))および蟻酸(2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウム(エアープロダクツアンドケミカルズから販売されているTMR−2(登録商標))を含むが、これらに限定されない。これらの第四アンモニウムカルボン酸塩触媒は、ポリオールプレミックス組成物の重量に対し、約0.25重量%〜約3.0重量%、好ましくは約0.3重量%〜約2.5重量%、より好ましくは約0.35重量%〜約2.0重量%、の量でポリオールプレミックス組成物中に存在するのが普通である。これらは通常量であるが、触媒の量は幅広く変わる可能性があり、適正量は当業者が容易に決定できる。
【0036】
[0036] アミン触媒が設けられる態様では、本明細書中で特徴付けられたように、触媒は、組成物のフォーム形成性または貯蔵安定性に影響を及ぼすことなく本発明の機能を達成する量で与えてよい。この目的を達成するため、アミン触媒は非アミン触媒より少ないまたは多い量で設けてよい。
【0037】
[0037] 本発明は上記触媒系の使用に限定されず、当業界で知られている他の触媒系を含んでもよく、それらには、本明細書中で述べたフォーム、発泡性組成物、またはフォーム用プレミックスにしたがって用いられた、または用いてよい、触媒系が含まれる。そのような触媒系の非限定例は以下の米国公開特許出願の1つ以上に見られよう: 第2009/0099272号、第2009/0099273号、第2009/0099274号、第2011/0152392号、第2012/0220677号、第2012/0248371号、および第2012/0313035号。それらの内容全体を本明細書中に引用して援用する。
【0038】
E. フォームの調製
[0038] 本明細書中に記載した組成物を用いたポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォームの調製は、当業界で知られている方法のいずれに準じてもよい。例えば、以下のいずれの方法も使用できる:Saunders and Frisch, Volumes I and II Polyurethanes Chemistry and technology, 1962, John Wiley and Sons, New York, N.Y.またはGum, Reese, Ulrich, Reaction Polymers, 1992, Oxford University Press, New York, N.Y.またはKlempner and Sendijarevic, Polymeric Foams and Foam Technology, 2004, Hanser Gardner Publications, Cincinnati, OH。それらの内容を本明細書中に引用して援用する。一般的に、ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォームは、イソシアネート、ポリオールプレミックス組成物、および任意の難燃剤、着色剤または他の添加剤のような他の材料を組合わせて調製される。これらのフォームは、硬質、軟質または半硬質でよく、独立気泡構造、連続気泡構造、または連続気泡と独立気泡との混合物を持つことができる。
【0039】
[0039] ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォームの成分を予備混合した配合物として設けるのが多くの用途で便利である。もっとも一般的には、フォーム用配合物を予備混合して2成分にする。イソシアネートと、必要であれば他のイソシアネート相溶性の原料(発泡剤とある種のシリコーン表面活性剤を含むが、これらに限定されない)は、普通“A”成分と呼ばれる第1の成分を構成する。界面活性剤、触媒、発泡剤、吸収剤/材料、および必要であれば他の成分を含むポリオール混合物組成物は、普通“B”成分と呼ばれる第2の成分を構成する。どのような所定の用途においても、難燃性がフォームの必要な特性でない場合には、“B”成分は上に列記した成分の全てを含んではならず、例えば難燃剤を省いた配合物もある。したがって、ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォームは、これらのAおよびB副成分同士を、小製品の製造には手で混合するか、ブロック、スラブ、積層品、現場注入パネルや他の品、吹き付け施工フォーム、起泡品等の形成には好ましくは機械混合手技により、合体させることで容易に調製される。必要であれば、難燃剤、着色剤、補助発泡剤、水、その他のポリオールのような他成分を混練頭部または反応場に流れとして添加できる。しかしながら、上記のように、それらの成分を全て1つのB成分中に組入れるのがもっとも便利である。
【0040】
[0040] ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォームを形成するのに適した発泡性組成物は、有機ポリイソシアネートと上記のポリオールプレミックス組成物とを反応させることにより形成してよい。脂肪族および芳香族ポリイソシアネートを含む、どのような有機ポリイソシアネートでも、ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォーム合成に使用できる。適当な有機ポリイソシアネートは、ポリウレタン化学の分野でよく知られている脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、芳香族、および複素環式イソシアネートを含む。これらは、例えば米国特許第4,868,224号;第3,401,190号;第3,454,606号;第3,277,138号;第3,492,330号;第3,001,973号;第3,394,164号;第3,124,605号;および第3,201,372号に記載されている。部類として好ましいのは芳香族ポリイソシアネートである。
【0041】
[0041] 代表的な有機ポリイソシアネートは以下の式に相当する:
R(NCO)z
式中、Rは脂肪族、アラルキル、芳香族またはそれらの混合物である、多価有機基であり、zはRの原子価に相当する整数であり、少なくとも2である。
本明細書中で意図している有機ポリイソシアネートの代表的なものとしては、例えば、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4-および2,6−トルエンジイソシアネートの混合物、粗トルエンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、粗メチレンジフェニルジイソシアネート等のような芳香族ジイソシアネート;4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、2,4,6−トルエントリイソシアネートのような芳香族トリイソシアネート;4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネート等のような芳香族テトライソシアネート;キシリレンジイソシアネートのようなアリールアルキルポリイソシアネート;ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、リシンジイソシアネートメチルエステル等のような脂肪族ポリイソシアネート;およびそれらの混合物が含まれる。他の有機ポリイソシアネートには、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、水素化メチレンジフェニルイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、1−メトキシフェニレン−2,4−ジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、および3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが含まれる。典型的脂肪族ポリイソシアネートは、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)等のようなアルキレンジイソシアネートである。典型的芳香族ポリイソシアネートには、m−およびp-フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、2,4−および2,6−トルエンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、ビトリレンイソシアネート、ナフチレン1,4−ジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトフェニル)メテン、ビス(2−メチル−4−イソシアナトフェニル)メタン等が含まれる。好ましいポリイソシアネートは、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートで、特に、約30〜約85重量%のメチレンビス(フェニルイソシアネート)を含有する混合物で、混合物の残りが2より高い官能価を持つポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを含んでなる混合物である。これらのポリイソシアネートは、当業界で知られている従来法により調製される。本発明において、ポリイソシアネートとポリオールとは、約0.9〜約5.0の範囲内のNCO/OH化学量論比を与える量で用いられる。本発明において、NCO/OH等量比は好ましくは約1.0以上で約3.0以下、理想的範囲は約1.1〜約2.5である。特に適している有機ポリイソシアネートには、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、メチレンビス(フェニルイソシアネート)、トルエンジイソシアネート、またはそれらの組合せが含まれる。
【0042】
[0042] ポリイソシアヌレートフォームの調製において、過剰のA成分との混合物をポリイソシアヌレート−ポリウレタンフォームに変換する目的で三量重合触媒が用いられる。用いられる三量重合触媒は当業者に知られているどのような触媒でもよく、グリシン塩、第三アミン三量重合触媒、第四アンモニウムカルボン酸塩、アルカリ金属カルボン酸塩、および様々な種類の触媒の混合物が含まれるが、これらに限定されない。これらの部類に属する好ましい種は、酢酸カリウム、オクタン酸カリウム、およびN−(2−ヒドロキシ−5−ノニルフェノール)メチル−N−メチルグリシンナトリウムである。
【0043】
[0043] 従来の難燃剤も好ましくは反応体の約20重量%以下の量で導入できる。必要であれば使用できる難燃剤には、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(1,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、トリ(2−クロロイソプロピル)ホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリ(2,2−ジクロロイソプロピル)ホスフェート、ジエチル−N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノメチルホスホネート、ジメチルメチルホスホネート、トリ(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリ(1,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、およびテトラキス−(2−クロロエチル)エチレンジホスフェート、リン酸トリエチル、リン酸二アンモニウム、各種ハロゲン化芳香族化合物、酸化アンチモン、三水和アルミナ、ポリ塩化ビニル、メラミン等が含まれる。他の随意成分には、0〜約7%の水が含まれることがあり、この水はイソシアネートと化学的に反応して二酸化炭素を生成する。この二酸化炭素は補助発泡剤として作用する。蟻酸もイソシアネートと反応して二酸化炭素を生成するのに使用され、必要であれば“B”成分に添加される。
【0044】
[0044] 前に述べた成分に加え、染料、充填剤、顔料等の他の成分もフォームの調製に含めることができる。分散剤と気泡安定剤は、本混合物に取り入れることが出来る。本明細書中で使用される従来の充填剤には、例えば、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、グラスファイバー、カーボンブラック、およびシリカが含まれる。充填剤を使用する場合には、通常ポリオール100重量部につき約5〜100重量部の量で存在する。本明細書中で使用できる顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アンチモン、クロムグリーン、クロムエロー、アイアンブルーシェンナ、モリブデンオレンジなどの従来の顔料や、パラレッド、ベンジジンエロー、トルイジンレッド、トーナー、フタロシアニンのような有機顔料が可能である。
【0045】
[0045] 得られるポリウレタンまたはポリイソシアヌレートフォームの密度は、約0.5ポンド/立方フィート〜約60ポンド/立方フィート、好ましくは約1.0〜20.0ポンド/立方フィート、もっとも好ましくは約1.5〜約6.0ポンド/立方フィートと変わる可能性がある。得られる密度は、本発明に開示された発泡剤または発泡剤混合物および水または他の共発泡剤のような補助発泡剤の量のうちのどの程度がAおよび/またはB成分中に存在しているか、またはフォームが調製されるときに添加されたか、と相関関係がある。これらのフォームは、硬質、軟質または半硬質でよく、独立気泡構造、連続気泡構造、または連続気泡と独立気泡との混合物を持つことができる。これらのフォームは、様々な周知の用途で使用され、それらの用途には断熱、緩衝、浮遊、包装、接着剤、目止め、工芸および装飾、そして衝撃吸収が含まれるが、これらに限定されない。
【0046】
[0046] 以下の非限定例は本発明を例示するものである。
【実施例】
【0047】
[0047]
[0048] 実施例1 − 分子篩を備えた1233zdの安定性評価
[0049] 1233zdと2種の異なった分子篩の1種を用いて密閉試験管内でポリオールプレミックスを調製した。ポリオール予備混合配合物を以下の表1に示す。対照用と各種類の分子篩用に合計4本の試験管を用意する。評価した分子篩は、UOP,LLCから入手したUOP MOLSIV(商標)5AとUOP MOLSIV(商標)13Xであった。これらの分子篩は、結晶構造内に極めて高い表面積と均一な細孔系を持つ合成結晶質金属アルミノケイ酸塩である。UOP MOLSIV(商標)5Aは、M[(AlO(SIO].zHO(M=Ca、Na)という構造を持ち、5オングストロームまでの臨界直径を持つ分子を吸着する。UOP MOLSIV(商標)13Xは、M[(AlO(SIO].zHO(M=Na)という構造を持ち、10オングストロームまでの臨界直径を持つ分子を吸収する。
【0048】
[0050] 対照を除き、各試験管は5重量%の分子篩を含有する。対照と共に、試験管を特定の時間華氏130度のオーブンに入れて老化させた。次に、以下の表2にしたがう相当する量のイソシアネートを用い、華氏130度で7日間、9日間、13日間、および15日間老化後のフォームを作成した。フォームの外観を調べ、結果を以下の表3にまとめた。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
[0051] 実施例2 − ヒュームドシリカを備えた1234zeの安定性評価
[0052] 1234ze(E)とヒュームドシリカを用いて密閉試験管内でポリオールプレミックスを調製した。ポリオール予備混合配合物を以下の表4に示す。合計6本の試験管を用意し、そのうち3本をヒュームドシリカなしで対照とし、他の3本をヒュームドシリカ入りで評価用とする。評価用の試験管は0.5重量%のヒュームドシリカからなる。対照と共に、これらの試験管をそれぞれ異なった時間華氏130度のオーブンに入れて老化させた。次に、表5にしたがう相当する量のイソシアネートを用い、華氏130度で1日間、2日間および3日間老化させた後のフォームを作成した。フォームの外観を調べ、結果を以下の表6にまとめた。
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
【表6】