(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検査手段は、前記撮像手段が撮像した光表示パターンと、予め記憶された前記検査対象物の表面によって反射された光表示パターンとを比較し、前記撮像手段が撮像した光表示パターンが正常範囲に含まれる場合に正常であると判定することを特徴とする、
請求項1に記載の表面検査装置。
前記表示手段は、光が格子状に表示される第一光表示パターンと、前記第一光表示パターンとは異なる色又は形状の第二光表示パターンと、を含む複数種類の光表示パターンを表示することを特徴とする、
請求項1又は2に記載の表面検査装置。
検査対象物の表面を検査する表面検査装置であって、前記検査対象物を積置する積置面と、前記検査対象物の表面側に位置し、複数種類の光表示パターンを表示可能な表示手段と、前記表示手段で表示され、前記検査対象物の表面によって反射された光表示パターンを撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像した光表示パターンに基づいて、検査対象物の表面に異常が存在するか否かを判定する検査手段と、を備え、前記表示手段は、前記撮像手段で撮像した前記検査対象物が移動する場合には、前記検査対象物の移動に伴って前記光表示パターンを移動する表面検査装置を用いた表面検査方法であって、
前記表示手段が前記光表示パターンを表示する表示ステップと、
前記検査対象物の表面によって反射された光表示パターンを撮像する撮像ステップと、
前記撮像手段が撮像した光表示パターンに基づいて、検査対象物の表面に異常が存在するか否かを判定する検査ステップと、
を備えたことを特徴とする、
表面検査方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、こうした表面検査装置では、照明するチェッカーパターンを変更することができないため、特定の基準でしか表面欠陥を検出することができないという課題がある。このため、複数の基準で表面欠陥を検査することができないという課題がある。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、一台の表面検査装置で、複数の基準で表面欠陥を検出することができる表面検査装置を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
検査対象物の表面を検査する表面検査装置であって、
前記検査対象物を積置する積置面と、
前記検査対象物の表面側に位置し、複数種類の光表示パターンを表示可能な表示手段と、
前記表示手段で表示され、前記検査対象物の表面によって反射された光表示パターンを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した光表示パターンに基づいて、検査対象物の表面に異常が存在するか否かを判定する検査手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記撮像手段で撮像した前記検査対象物が移動する場合には、前記検査対象物の移動に伴って前記光表示パターンを移動することを特徴とする、
表面検査装置。
【0008】
この表面検査装置では、積置面に積置された検査対象物に対して、検査対象物の表面側に位置する表示手段から、光表示パターンを表示し、検査対象物の表面によって反射された光表示パターンを撮像手段で撮像し、この撮像した光表示パターンに基づいて、検査対象物の表面に異常があるか否かを検査する。このように、検査対象物の表面で反射された光表示パターンの変化を撮像手段で撮像することにより、検査対象物の表面に異常があるか否かを検査することができる。また、表示手段は、複数種類の光表示パターンを表示することが可能であるため、表示する光表示パターンに応じた表面の異常を検出することができる。すなわち、例えば、格子状の光表示パターンと、帯状の光表示パターンを表示することで、異なる基準で表面の異常を検出することができる。
このとき、前記表示手段は、前記撮像手段で撮像した前記検査対象物が移動する場合には、前記検査対象物の移動に伴って前記光表示パターンを移動することを特徴としているため、検査対象物が移動する場合であっても、検査を行うことができる。なお、ここで光表示パターンを表示するとは、表示手段の表示面のうち、少なくとも一部が明るく、少なくとも一部が暗い状態で表示された状態を意味し、例えば、格子状に明るい部分を表示させたり、帯状の明るい部分と帯状の暗い部分とを交互に表示させたりすることを意味する。
【0009】
本発明の表面検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段が撮像した光表示パターンと、予め記憶された前記検査対象物の表面によって反射された光表示パターンとを比較し、前記撮像手段が撮像した光表示パターンが正常範囲に含まれる場合に正常であると判定することを特徴としてもよい。こうすれば、検査対象物の表面で反射された光表示パターンの形状が、光表示パターンの変化を予め記憶した正常な光表示パターンと比較することで、検査対象物の表面の異常を検出することができる。
【0010】
本発明の表面検査装置において、前記表示手段は、光が格子状に表示される第一光表示パターンと、前記第一光表示パターンとは異なる色又は形状の第二光表示パターンと、を含む複数種類の光表示パターンを表示することを特徴としてもよい。こうすることにより、検査対象物の表面の色や形状によって表示手段で表示する光表示パターンを変更することができるため、検査対象物の表面を検査する際に、より検査対象物に適した検査を行うことができる。また、第一光表示パターンを表示した後に第二光表示パターンを表示することで、一つの表示手段で複数種類の検査を行ったり、複数の基準で検査を行ったりすることができる。
【0011】
本発明の表面検査装置において、前記表示手段は、前記撮像手段で撮像した前記検査対象物が移動する場合には、前記検査対象物の移動に伴って前記光表示パターンを移動することを特徴としてもよい。こうすることにより、検査対象物が移動する場合であっても、検査を行うことができる。
【0012】
本発明の表面検査装置において、前記表示手段は、光表示パターンを表示する明領域と光表示パターンを表示しない暗領域とをそれぞれ表示することを特徴としてもよい。こうすることにより、検査対象物の特定の場所における表面の異常を検出することができる。
【0013】
この態様を採用した表面検査装置において、前記表示手段は、前記明領域の表示場所を移動させることができることを特徴としてもよい。こうすれば、明領域と暗領域との境界線を移動させることができる。明領域と暗領域との境界では、特に、表面の凹凸による影響が光表示パターンに大きく表れるため、明領域と暗領域との境界線を移動させることで、検査対象物の表面の異常をより正確に検出することができる。
【0014】
本発明の表面検査装置において、前記表示手段は、前記積置面の表面よりも大きな表示面を有する液晶ディスプレイであることを特徴としてもよい。このように、液晶ディスプレイを用いることで、表示手段で表示される光表示パターンを容易に変更することができる。加えて、積置面の表面よりも光表示パターンが表示される表示面が大きいため、積置面のいずれの場所に検査対象物が積置されたとしても、検査対象物の表面の異常を検出することができる。また、液晶ディスプレイの光は映り込みであり、いわゆる鏡面反射光を撮像手段で撮像することになるため、例えば、プロジェクタの光のように、拡散光を撮像する場合と比較して、表面の微細な凹凸を検出することができる。このような理由は明らかではないが、発明者らは、鏡面反射成分は表面の法線ベクトルに対して極めて敏感なため、表面の微細な凹凸を検出できると考えている。
【0015】
本発明の表面検査装置において、前記表示手段は、前記積置面と略平行となる位置に設けられ、前記撮像手段は、前記表示手段の両側にそれぞれ設けられていることを特徴としてもよい。こうすることにより、検査対象物の表面全体を正確に検査することができる。
【0016】
本発明の表面検査方法は、
検査対象物の表面を検査する表面検査装置であって、前記検査対象物を積置する積置面と、前記検査対象物の表面側に位置し、複数種類の光表示パターンを表示可能な表示手段と、前記表示手段で表示され、前記検査対象物の表面によって反射された光表示パターンを撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像した光表示パターンに基づいて、検査対象物の表面に異常が存在するか否かを判定する検査手段と、を備え、
前記表示手段は、前記撮像手段で撮像した前記検査対象物が移動する場合には、前記検査対象物の移動に伴って前記光表示パターンを移動する表面検査装置を用いた表面検査方法であって、
前記表示手段が前記光表示パターンを表示する表示ステップと、
前記検査対象物の表面によって反射された光表示パターンを撮像する撮像ステップと、
前記撮像手段が撮像した光表示パターンに基づいて、検査対象物の表面に異常が存在するか否かを判定する検査ステップと、
を備えたことを特徴とする、
表面検査方法。
【0017】
本発明の表面検査方法では、積置面に積置された検査対象物に対して、検査対象物の表面側に位置する表示手段から、光表示パターンを表示し、検査対象物の表面によって反射された光表示パターンを撮像手段で撮像し、この撮像した光表示パターンに基づいて、検査対象物の表面に異常があるか否かを検査する。このように、検査対象物の表面で反射された光表示パターンの変化を撮像手段で撮像することにより、検査対象物の表面に異常があるか否かを検査することができる。また、表示手段は、複数種類の光表示パターンを表示することが可能であるため、表示する光表示パターンに応じた表面の異常を検出することができる。すなわち、例えば、光表示パターンを密にした場合には厳しい基準で表面の異常を検査し、光表示パターンを粗にした場合には、緩やかな基準で表面の異常を検出することができる。
このとき、前記表示手段は、前記撮像手段で撮像した前記検査対象物が移動する場合には、前記検査対象物の移動に伴って前記光表示パターンを移動することを特徴としているため、検査対象物が移動する場合であっても、検査を行うことができる。
【0018】
本発明の表面検査方法は、上述したいずれかの表面検査装置が備えている各種構成を備えていても良いし、また、上述したいずれかの接着剤検査装置の機能を実現するようなステップを追加しても良い。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態の一例として、表面検査装置の一例である表面検査装置20について詳しく説明する。以下に説明する実施の形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。なお、各図において対応する構成要素には同一又は類似の符号を付す。また、表面検査装置20を用いて検査対象物10の表面を検査する検査方法を説明することにより、本発明の表面検査方法の一例を明らかにする。
【0021】
表面検査装置20は、
図1に示すように、主に、検査対象物10を積置する積置面22と、特定の光表示パターンを表示する表示手段30と、検査対象物10の表面によって反射された光表示パターンを撮像する撮像手段40と、撮像手段40で撮像した撮像情報に基づいて検査対象物10の表面状態を検査する検査手段50(
図2参照)と、を備えている。この表面検査装置20では、表示手段30で表示された光表示パターンが検査対象物10の表面で反射し、この反射した光表示パターンを撮像手段40で撮像して撮像情報を得る。この撮像情報に基づいて、検査対象物10の表面の状態を検査することができる。
【0022】
表示手段30は、積置面22の表面側に開閉可能に設けられた面発光装置であり、検査手段50からの制御信号に基づいて、複数種類の光表示パターンを表示したり、表示させた光表示パターンを動かしたりすることができる。この表示手段30は、積置面22と対向する位置に、積置面22と表示面32とが略平行となるように取り付けられている。このため、積置面22に対して略垂直に光を照射することができる。なお、面発光装置としては、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等、発光面から光を照射することが可能なものを採用することができる。
【0023】
撮像手段40は、検査対象物10の斜め上方向であって、表示手段30の両側に配置されたCMOSイメージセンサやCCDイメージセンサを撮像素子とするデジタルビデオカメラである。この撮像手段40により、検査対象物10の表面によって反射された光表示パターンを撮像し、撮像情報として後述する検査手段50に送信する。こうすることにより、検査対象物10の表面で反射した光表示パターンに関する撮像情報を得ることができる。また、撮像手段40は、表示手段30の両側にそれぞれ一つずつ、2つ設けられており、表示手段30の下方に積置された検査対象物10を両側から撮像することになる。このため、検査対象物10の表面全体を撮像することができ、撮像手段40が一つの場合と比較して、検査対象物10の表面をより広範囲に撮像することができる。
【0024】
検査手段50は、
図2に示すように、CPU51を中心とするマイクロコンピュータであり、後述する表面検査処理ルーチンを含む各種制御プログラムを記憶するROM52と、撮像手段40で撮像された撮像情報等を一時的に記憶するRAM53と、各種光表示パターンや検査対象物に関する情報が記憶された記憶手段54と、表示手段30及び撮像手段40を含む各種デバイスとの通信を制御するインタフェース55(以下、「I/F55」と言う。)と、によって構成されており、バス56によりそれぞれが電気的に接続されている。なお、ここで記憶手段54は、例えば、ハードディスクドライブ等の磁気ディスクであってもよいし、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリであってもよい。また、取り外し可能であっても良い。
【0025】
ここで、記憶手段54に記憶される検査対象物情報について、
図3を用いて更に詳しく説明する。
図3は、記憶手段54に記憶された検査対象物情報を示す模式図である。この検査対象物情報は、
図3に示すように、それぞれの検査対象物に対して、検査対象物の形状を示す三次元情報や表面の色に関する情報、表示手段30に表示する光表示パターンや色等に関する情報を含む各種情報が対応付けて記憶されている。
【0026】
次に、検査対象物10の表面状態を検査する表面検査処理ルーチンについて、
図4を用いて詳しく説明する。
図4は、検査対象物の表面状態を検査するための表面検査処理ルーチンの一例を示すフローチャートであり、この表面検査処理ルーチンは、図示しない検査開始スイッチが押圧され、CPU51が検査開始信号を受信すると、ROM52から読み出され、CPU51によって実行される。この表面検査処理ルーチンが実行されると、
図4に示すように、CPU51は、記憶手段54より、予め記憶された検査対象物情報を読み出す(ステップS110)。
【0027】
CPU51は、検査対象物情報を記憶手段54から読み出した後、検査対象物情報に含まれる第一光表示パターンに関する情報に従って、表示手段30に第一光表示パターンを表示する(ステップS120)。具体的には、
図5Aに示すように、明領域として白色の矩形形状を規則的に表示することにより、暗領域として格子形状の線が表示される第一光表示パターンを表示する。続いて、CPU51は、第一光表示パターンが表面で反射された状態の検査対象物10の表面を撮像手段40で撮像し、第一撮像情報として一時的にRAM53に記憶する(ステップS130)。続いて、検査対象物情報に含まれる正常な第一光表示パターンと第一撮像情報に含まれる検査対象物10の表面で反射された第一光表示パターンとを比較し(ステップS140)、正常範囲内に含まれるとCPU51が判定した場合には、表示手段30を消灯し(ステップS200)、本ルーチンを終了する。具体的には、検査対象物情報に記憶された正常な第一光表示パターンの格子形状の各線と、第一撮像情報に含まれる暗領域である格子形状の各線とを比較し、完全に重なるか、又は、予め定めた閾値以上のズレが無いと判定した場合に正常範囲内であると判定し、予め定めた閾値以上に検査対象物情報に記憶された正常な第一光表示パターンの格子形状の各線と、第一撮像情報に含まれる暗領域である格子形状の各線とのズレがあると判定した場合に、正常範囲内で無いと判定する。
【0028】
ここで、検査対象物10の表面が正常である場合と、検査対象物10の表面に凹部を有する場合とのそれぞれの場合に検査対象物10の表面によって反射される光表示パターンの一例について、
図6を用いて説明する。なお、
図6は、正常な場合と異常な場合における検査対象物10の表面によって反射された光表示パターンを示す説明図であり、
図6Aが正常な状態を
図6Bが凹部を有する状態を、それぞれ示している。検査対象物10の表面が正常な場合には、
図6Aに示すように、表示手段30に表示された光表示パターンがそのまま反射されるが、検査対象物10の表面に凹部を有する場合には、
図6Bに示すように、検査対象物10の表面によって反射された第一光表示パターンの一部が歪んだ状態で反射されるため、正常な光表示パターンと比較することで、表面の凹部を検出することができる。なお、
図6では、凹部を有する場合を一例に説明しているが、凸部を有する場合であっても、光表示パターンの一部が歪むため、同様に表面の凸部を検出することができる。
【0029】
続いて、表面に凹部を有する板状の検査対象物に対して、格子状の光表示パターンを表示した際の検査対象物の表面を撮影した撮影画像を、
図7に例示する。
図7は、表面に凹部を有する検査対象物の表面を撮影した撮影画像を拡大した写真図である。この写真図の丸印部で示したように、表面に凹部を有する場合には、表面の凹部によって格子が変形し、他の部分とは明らかに異なった様態を示していることが分かる。
【0030】
さて、
図4に示すように、ステップS140において、第一撮像情報が正常範囲内で無いとCPU51が判定した場合には、検査対象物情報に含まれる光表示パターンに関する情報に従って、第二光表示パターンを表示する(ステップS150)具体的には、
図5Bに示すように、明領域として白色の矩形形状を規則的に表示することにより、暗領域として格子形状の線が表示される光表示パターンであって、この格子形状が第一光表示パターンよりも大きな第二光表示パターンを表示する。続いて、CPU51は、表面で第二光表示パターンが反射された状態の検査対象物10の表面を撮像手段40で撮像し、第二撮像情報として一時的にRAM53に記憶する(ステップS160)。続いて、検査対象物情報に含まれる正常な第二光表示パターンと第二撮像情報に含まれる第二光表示パターンとを比較し(ステップS170)、正常範囲内に含まれるとCPU51が判定した場合には、準エラーを報知し(ステップS190)、表示手段30を消灯し(ステップS200)、本ルーチンを終了する。具体的には、検査対象物情報に記憶された正常な第二光表示パターンの格子形状の各線と、第二撮像情報に含まれる暗領域である格子形状の各線とを比較し、完全に重なるか、又は、予め定めた閾値以上のズレが無いと判定した場合に正常範囲内であると判定する。このように判定された場合は、第一光表示パターンでは正常範囲内で無いと判定され、第一光表示パターンよりも格子の大きな第二光表示パターンでは正常範囲内であると判定される場合であり、このような場合を準エラーとして報知することで、異常状態に近い状態を検出することができる。言い換えると、異常状態に近い状態の段階を報知することで、異常状態に対する未然の対応を可能とすることができる。
【0031】
一方、ステップS170において、第二撮像情報が正常範囲内でないとCPU51が判定した場合には、エラーを報知し(ステップS180)、表示手段30を消灯し(ステップS200)、本ルーチンを終了する。具体的には、検査対象物情報に記憶された正常な第二光表示パターンの格子形状の各線と、第二撮像情報に含まれる暗領域である格子形状の各線とを比較し、予め定めた閾値以上に正常な第二光表示パターンの格子形状の各線と第二光表示パターンの格子形状の各線とのズレがあると判定した場合に、正常範囲内に無いと判定する。このように判定された場合には、異常状態であるため、直ちにエラー対策を行う。
【0032】
このように、第一光表示パターンと第二光表示パターンの2種類の光表示パターンを用いて検査対象物10の表面を検査することで、表示手段30に表示される光表示パターンを変えるという簡単な操作で、複数の基準で検査対象物10の表面状態を検査することができる。例えば、異常状態と準異常状態との二種類の状態を検査した場合には、準異常状態を検出することで、検査対象物10の表面状態が異常状態となる前の状態を検出し、異常状態に対する対策を未然に対応することが可能となる。
【0033】
以上詳述した本実施の形態の表面検査装置20は、積置面22に積置された検査対象物10に対して、検査対象物10の表面側に位置する表示手段30に光表示パターンを表示し、検査対象物10の表面によって反射された光表示パターンを撮像手段40で撮像し、この撮像した光表示パターンを含む撮像情報に基づいて、検査対象物10の表面に異常があるか否かを判定することができる。このとき、表示手段30に複数種類の光表示パターンを表示することにより、表示手段30に表示する光表示パターンを変更するという簡単な操作で、複数の基準で検査対象物10の表面を検査することができる。
【0034】
また、検査対象物10の表面を検査する際には、撮像情報に含まれる撮像手段40で撮像された検査対象物10の表面によって反射された光表示パターンと、記憶手段54に記憶された正常な光表示パターンとを比較することにより、容易に検査対象物10の表面を検査することができる。
【0035】
更に、表示手段30で格子状の第一光表示パターンと第一光表示パターンよりも大きな格子の第二光表示パターンの2種類の光表示パターンを表示することにより、表示手段30に表示される光表示パターンを変更するという簡単な操作で複数の基準で検査対象物10の表面を検査することができる。
【0036】
更にまた、表示手段30は、積置面22よりも大きな表示面を有する液晶ディスプレイであるため、表示面に表示される光表示パターンを容易に変更したり、点灯及び消灯したりすることができる。加えて、積置面22のいずれの位置に検査対象物10が積置されたとしても、確実に検査対象物10の表面を検査することができる。
【0037】
そして、表示手段30は積置面22と略平行に設けられており、表示手段30の両側にそれぞれ撮像手段40が設けられているため、積置面22のいずれの位置に検査対象物10を積置したとしても、検査対象物10の表面全体を正確に検査することができる。
【0038】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0039】
例えば、上述した実施の形態では、第一光表示パターン及び第二光表示パターンとして、格子状に暗領域が表示される光表示パターンを表示手段30に表示するものとしたが、
図8Aに示すように、格子状に明領域が表示される光表示パターンを表示してもよいし、
図8Bに示すように、表示手段30の一部の領域にのみ格子状の光表示パターンを表示しても良い。また、
図9Aに示すように、帯状の明部と暗部とが交互に表示される光表示パターンを表示してもよいし、これらの光表示パターンの1又は2以上を組み合わせた光表示パターンを表示してもよいし、これらの表示位置を移動させてもよい。例えば、
図9Aに示すように、帯状の明部と暗部とが交互に表示される光表示パターンを移動して表示すると、
図9Bに示すように、暗部と明部との境界で表面の凹凸に関する特徴が表れやすくなるため、表面の凹凸を容易に検査することができるし、例えば、特定の領域のみを明るく表示させた場合には、表面の特定の領域のみを検出することができる。また、表示手段30の全面から光を照射することで、表面にゴミ等が付着していることを検査する等、凹凸以外の表面状態を検査することもできる。
【0040】
上述した実施の形態では、ステップS120で表示手段30に光表示パターンを表示するものとしたが、ステップS120の前に、撮像手段40で検査対象物10を撮像し、撮像した検査対象物10の角度に基づいて、表示手段30に表示する光表示パターンを定めても良い。例えば、検査対象物10が積置面に対して10度傾いて積置されている場合には、表示手段30で表示する光表示パターンを30度傾けて表示するように、検査対象物10の角度に対応して角度で光表示パターンを表示してもよい。こうすれば、検査対象物10がどのような角度で積置面22に積置されたとしても、同様の光表示パターンで検査をすることができる。言い換えると、積置面22に検査対象物10を積置する際に厳密に位置合わせをする必要が無い。
【0041】
上述した実施の形態では、ステップS120で表示手段30に光表示パターンを表示するものとしたが、ステップS120の前に、撮像手段40で検査対象物10を撮像し、撮像した検査対象物10の位置に基づいて、表示手段30に表示する光表示パターンの位置を定めても良い。例えば、検査対象物10が積置面22の右上位置に積置されている場合には、
図8Bに示すように、表示手段30の右上領域のみ光表示パターンを表示しても良い。こうすれば、検査対象物10が積置面22のいずれの位置に積置された場合であっても、検査対象物10に光表示パターンを適切に表示することができる。このため、例えば、積置面22に複数種類の検査対象物10を積置した場合であっても、それぞれの検査対象物10に対応した光表示パターンを表示することができる。また、積置面22の積置位置に応じた光表示パターンを表示することができる。例えば、右上に積置した場合には厳しい基準、左上に積置した場合には緩い基準、右下に積置した場合には表面の汚れ等、複数種類の検査を積置位置に応じて行うことができる。
【0042】
このとき、撮像手段40で撮像した検査対象物10の位置が移動している場合、つまり、検査対象物10が移動している場合には、検査対象物10の移動に伴って表示手段30に表示する光表示パターンの位置を移動させてもよい。こうすれば、検査対象物10の移動に伴って光表示パターンを表示することができるため、検査対象物10の表面をより精密に検査することができる。
【0043】
上述した実施の形態では、光の明暗で光表示パターンを表示するものとしたが、異なる色又は形状の光表示パターンを表示してもよい。具体的には、例えば、赤色等の有色の光の明暗で光表示パターンを表示してもよいし、赤色と青色等異なる色を組み合わせて光り表示パターンを表示してもよい。検査対象物10の表面の色と異なる色の光を使用することで、撮像手段40で光表示パターンを撮像する際に、検査対象物10の表面の色と光の色とが同一の色である場合と比較して、より光表示パターンを撮像しやすい。
【0044】
上述した実施の形態では、第一光表示パターンと第二光表示パターンという格子の大きさが異なる2つの光表示パターンを表示することで、検査対象物10の凹凸を異なる基準で判定することとしたが、例えば、検査対象物10の表面の凹凸と検査対象物10の表面の汚れ等、異なる状態を検査するものであってもよい。
【0045】
上述した実施の形態では、ステップS120で第一光表示パターンを表示し、ステップS150で第二光表示パターンを表示するものとしたが、複数種類の光表示パターンを同時に表示しても良い。例えば、
図10Aに示すように、第一光表示パターンと第二光表示パターンを同時に表示しても良いし、
図10Bに示すうに、複数の光表示パターンを同時に表示しても良い。こうすれば、それぞれの光表示パターンに応じた検査を同時に行うことができる。
【0046】
このように、複数の光表示パターンを同時に表示した場合には、それぞれの光表示パターン毎に撮像手段40で撮像した撮像情報が正常範囲内にあるか否かを判定し、正常範囲内に無いと判定した場合には、表示手段30で表示されたそれぞれの光表示パターン毎にエラーを報知しても良い。こうすれば、表示手段30で表示する光表示パターンのそれぞれに基づいて検査対象物10の表面状態を検査することができる。なお、エラーの報知については、それぞれの光表示パターン毎にエラーを報知しても良いし、複数の光表示パターンで正常範囲内に無いと判定した場合、例えば、3つ以上の光表示パターンで正常範囲内に無いと判定した場合にエラーを報知しても良い。こうすることにより、検査対象物10の表面状態を、同時に、複数の基準で検査することができる。
【0047】
ここで、この態様の実施形態の一例において表示される表示手段30の表示内容について、
図10B及び
図11を用いて更に詳しく説明する。
図11は、複数の光表示パターンを用いる場合に表示手段30に表示される画面表示の一例を示す図であり、
図11A及び
図11Bは、
図10Bに示した初期状態からの変化をそれぞれ示している。この態様の実施の形態では、
図10Bに示すように、左上に細かい格子形状の光表示パターンが、左下に各格子の大きな格子形状の光表示パターンが、右上に縦長の帯状の暗部を有する光表示パターンが、右下に横長の帯状の暗部を有する光表示パターンが、それぞれ表示されている。続いて、検査対象物に対する検査が始まると、
図11Aに示すように、右上に表示された光表示パターン中の縦長の帯状の暗部が右方に移動し、右下に表示された光表示パターンの中の横長の帯状の暗部が下方に移動する。そして、表示手段30に表示された光表示パターンのそれぞれについて、撮像情報が正常範囲内であるか否かを判定し、正常範囲内にあると判定した場合には「OK」の表示を(
図11B中、左上及び右下参照)、正常範囲内に無いと判定した場合には、「NG」の表示を(
図11B中、右上及び左下参照)を、それぞれ表示する。こうすることにより、それぞれの光表示パターンで判定した結果を視覚的に認識することができる。
【0048】
上述した実施の形態では、ステップS120で第一光表示パターンを表示し、ステップS150で第二光表示パターンを表示するものとしたが、ステップS170で正常範囲内にないと判定した場合に、正常範囲内に無いと判定された領域に相当する領域にのみ、ステップS150で第二光表示パターンを表示するものとしてもよい。こうすることにより、ピンポイントで詳細な検査を行うことができる。
【0049】
上述した実施の形態では、ステップS140において、検査対象物情報に含まれる正常な第一光表示パターンと第一撮像情報に含まれる検査対象物10の表面で反射された第一光表示パターンとを比較するものとしたが、第一撮像情報に含まれる検査対象物10の表面で反射された第一光表示パターンに含まれる情報の一部、例えば、格子の直線成分や角度成分等を比較することで、正常か否かを判定しても良い。いずれの場合であっても、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。なお、ステップS170においても、ステップS140の場合と同様にすることができる。
【0050】
上述した実施の形態では、ステップS120で第一光表示パターンを表示するものとしたが、ステップS120の前に撮像手段40で検査対象物10を撮像し、検査対象物10が移動する場合には、検査対象物10の移動に伴って、表示手段30で表示する第一光表示パターンを移動させたり、回転させたりしてもよい。こうすれば、検査対象物10の状態にかかわらず、検査対象物10の細かい解析が可能となる。なお、ステップS150についても同様にすることができる。
【0051】
上述した実施の形態では、撮像手段40を表示手段30の両側にそれぞれ設けるものとしたが、いずれか一方のみであってもよい。検査対象物10の表面を1つの撮像手段40で撮像することができれば、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
【0052】
上述した実施の形態では、検査対象物10を検査する前に、検査対象物10に対応する検査対象情報を予め選択するものとしたが、検査前に撮像手段40で検査対象物10を撮像し、撮像情報と検査対象情報に含まれる検査対象物の三次元座標情報とを比較して、検査対象物10に対応する検査対象情報を選択するものとしてもよい。こうすれば、検査対象物10を検査する際に、検査対象物10に対応する検査対象情報を選択する労力を低減することができる。
【0053】
上述した実施の形態では、ステップS190で準エラーを報知するものとしたが、準エラーを報知する代わりに、エラーログとして記憶手段54に記憶したり、数を数えたりしても良い。このように準異常状態を検出することにより、将来の異常状態を未然に防止することができる。
【0054】
上述した実施の形態では、ステップS190で準エラーを報知するものとしたが、いずれもエラーとして報知しても良いし、ステップS140とステップS170の両方又はいずれか一方が正常範囲内でないと判定した場合に、エラーを報知するものであってもよい。いずれの場合であっても、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。また、ステップS140及びステップS170に加え、更に判定基準を追加してもよい。この場合も、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
【0055】
上述した実施の形態では、ステップS140及びステップS170で正常範囲内であるか否かを判定したが、正常範囲内であるか否かを判定するステップを更に加えても良い。こうすれば、3種類以上の基準で検査することができるため、より多くの種類で検査対象物10の表面の状態を検査することができる。