特許第6231519号(P6231519)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ビバーチェの特許一覧

<>
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000002
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000003
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000004
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000005
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000006
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000007
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000008
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000009
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000010
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000011
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000012
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000013
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000014
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000015
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000016
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000017
  • 特許6231519-構築用組みブロック 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231519
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】構築用組みブロック
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/02 20060101AFI20171106BHJP
   E02D 29/02 20060101ALI20171106BHJP
【FI】
   E04C1/10 F
   E02D29/02 304
   E04C1/04 G
   E04C1/10 L
   E04C1/10 B
【請求項の数】4
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2015-104537(P2015-104537)
(22)【出願日】2015年5月22日
(65)【公開番号】特開2016-217036(P2016-217036A)
(43)【公開日】2016年12月22日
【審査請求日】2015年7月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】515138827
【氏名又は名称】株式会社ビバーチェ
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 瑞穂
(72)【発明者】
【氏名】石川 謙
【審査官】 津熊 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 実開平02−001310(JP,U)
【文献】 実開昭55−116196(JP,U)
【文献】 特開2000−064494(JP,A)
【文献】 仏国特許発明第01270034(FR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/02
E04B 2/06
E04B 2/08
E04B 2/30
E04B 2/32
E04B 2/44
E02D 29/02
E04G 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体の形状を有する構築用ブロック体であり、対向する一面から他面に向かって垂直に形成された複数の縦孔を有し、該縦孔を有する面の一方を上面又は下面とし、他方を下面又は上面とし、
前記構築用ブロック体は、
前記上面及び下面と、
前記上面及び下面と前記上面及び下面の長手方向の辺で直交する互いに対向する幅方向の両側面と、
前記上面及び下面と前記上面及び下面の長手方向の辺に直交する幅方向の辺で直交する互いに対向する長手方向の両側面とからなり、
前記上面と下面を上下に重ね合わせ、連結部材により連結して前記構築用ブロック体を複数段積上げ、又は、
前記長手方向の側面、又は前記幅方向の側面を互いに接触させて、前記連結部材により連結して複数個を同一面上に並べて組み付ける構築用ブロックであって、
前記上面又は下面には前記縦孔と交わる直線状の少なくとも1つの連結溝が形成され、
隣接する他方の構築用ブロック体の上面又は下面又はその両面には、前記一方の構築用ブロック体の縦孔と連結溝の対応する位置に対応する数の縦孔と連結溝が形成され、
前記連結部材は、平行な少なくとも2本の支持棒と該複数の支持棒をその長手方向の中央部分で直交して連結する少なくとも1本の連結棒とからなり、
前記構築用組みブロックは、上下に隣接する構築用ブロック体同士の間隔を調節するための板状の調整スペイサーをさらに含み、
前記板状の調整スペイサーは構築用ブロック体の上面又は下面の長手方向に直交する幅方向の長さを有し、長手方向には構築用ブロック体の上面又は下面の長手方向の長さの1/2以下であり、上下方向の厚みが一方の端から他方の端に向かって暫時薄くなるテーパー形状であることを特徴とする構築用組みブロック。
【請求項2】
直方体の形状を有する構築用ブロック体であり、対向する一面から他面に向かって垂直に形成された複数の縦孔を有し、該縦孔を有する面の一方を上面又は下面とし、他方を下面又は上面とし、
前記構築用ブロック体は、
前記上面及び下面と、
前記上面及び下面と前記上面及び下面の長手方向の辺で直交する互いに対向する幅方向の両側面と、
前記上面及び下面と前記上面及び下面の長手方向の辺に直交する幅方向の辺で直交する互いに対向する長手方向の両側面とからなり、
前記上面と下面を上下に重ね合わせ、連結部材により連結して前記構築用ブロック体を複数段積上げ、又は、
前記長手方向の側面、又は前記幅方向の側面を互いに接触させて、前記連結部材により連結して複数個を同一面上に並べて組み付ける構築用ブロックであって、
前記上面又は下面には前記縦孔と交わる直線状の少なくとも1つの連結溝が形成され、
隣接する他方の構築用ブロック体の上面又は下面又はその両面には、前記一方の構築用ブロック体の縦孔と連結溝の対応する位置に対応する数の縦孔と連結溝が形成され、
前記連結部材は、平行な少なくとも2本の支持棒と該複数の支持棒をその長手方向の中央部分で直交して連結する少なくとも1本の連結棒とからなり、
前記構築用組みブロックは、上下に隣接する構築用ブロック体同士の間隔を調節するための板状の調整スペイサーをさらに含み、 前記板状の調整スペイサーは構築用ブロック体の上面又は下面の長手方向の長さを有し、長手方向に直交する幅方向の長さは構築用ブロック体の上面又は下面の長手方向に直交する幅方向の長さの1/2以下であり、上下の厚みが一方の端から他方の端に向かって暫時薄くなるテーパー形状であることを特徴とする構築用組みブロック。
【請求項3】
前記テーパー形状の調整スペイサーは最大の厚みのある一方の端を構築用ブロック体の上面又は下面の長手方向の辺、又は、長手方向に直交する幅方向の辺に合わせたとき、前記構築用ブロック体の上面又は下面の前記縦孔の位置に該縦孔と同じ大きさの径を持つ貫通孔を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の構築用組みブロック。
【請求項4】
前記調整スペイサーは可撓性のあるプラスチックであることを特徴とする請求項1又は2に記載の構築用組みブロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構築用組みブロックに係り、より詳しくは、構築用ブロック体を連結部材を用いて複数段積上げ又は同一面上に複数列並べて構造物を構築する構築用組みブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
構造物を構築する構築用組みブロックとしては、レンガや瓦、石材、木製ブロック及びコンクリートブロック等がある。従来これらの構築用組みブロックを構造物として構築するためには、熟練した技や習得された技能が必要であった。例えば、レンガを使って家屋周囲の塀や外壁を構築するためには、レンガの積み方一つにも熟練の技が必要になり、国家資格であるレンガ積み技能士の技能検定制度が設けられている。一般住宅地で軽量コンクリートブロック(コンクリートブロックC種)を積んでブロック塀を作る場合にも、鉄筋を配しモルタルで固定することが義務付けられている。コンクリート製積みブロックや間知ブロックで擁壁を構築する場合にはさらに鉄筋工事や胴込みコンクリートによる打設工事を必要とし、現場でのコンクリート打設工事に頼らざるをえなかった。
近年は、東日本大震災の影響もあって、土木工事や建築に携わる専門職人が不足しており、労賃が跳ね上がっている問題がある。
また、これらの構築物は風雨に曝されることから、施工後数年が経過すると間知ブロックと打設コンクリートとが自然剥離したり、目地のモルタルが劣化して、ブロックがひび割れを起こすという問題もあった。また、鉄筋コンクリートの建造物の内部で鉄筋に錆が発生し、建造物が内部爆裂を起こす問題もあった。
さらに、構築用ブロック体を組み付けて構築した構造物が不要となったり、他の場所へ移設させる必要が生じても、従来の構築用ブロック体は胴込みコンクリートや目地用モルタル等によって一体化されているため、再利用は困難であり破砕して産業廃棄物として処分する以外に方法はなかった。
【0003】
そこで運搬や取り扱いが比較的容易で、製造及び施工が効率よく行える構築用組みブロックが数多く提案されてきた。
例えば、特許文献1には、ブロック体であるレンガに形成された貫通穴に挿入される外パイプ及び内パイプを順次継ぎ足して補強芯を形成しながらレンガを組み付けして壁体構造物を構築する組積構造を有する構築物が開示されている。
また、特許文献2には、内部にケーブル連通孔と連結棒挿通孔とが形成された複数のコンクリートブロックを、雄ねじが形成された連結棒及び係合部が形成されたナット部とからなる1対の連結用部材により連結し構成されるコンクリートブロック連結構造体(ケーブル共同溝)が開示されている。
さらに、特許文献3には、板状をなす面板部と、面板部の一端で左右側方に張り出して配置され、面板部の面と直交する方向に突出する係止柱とを備える単位部材(コンクリートブロック)を用い、1対の単位部材が、面板部同士を一部ずらせた状態で重ね合わせて一体接合され構成した護岸ブロックが開示されている。
またさらに、特許文献4には、咬合型積みブロックと勾配対応型の咬合型積みブロックの製造装置が開示されている。
【0004】
これらブロックを使用すれば、擁壁の基礎ベースさえ施工すれば、熟練工でなくとも擁壁を短期構築でき、また擁壁が不要になったときは、ブロックを組み外して再利用が可能となる。
しかしながら、特許文献1に記載の組積構造を有する構築物は、縦方向に立設される補強芯に挿通されたレンガが組み付けされて基本的に一列の壁体が形成されるだけであるため、例えば相互に横方向にも連結される複数列の一層強固な壁体を構成できないなどの設計の自由度及び強度に欠ける問題点がある。
また、特許文献2に記載のコンクリートブロック連結構造体は、基本的に単列単段に連結されるだけであるため、複数段の壁体や相互に横方向にも連結される複数列の一層強固な壁体などを構成できないため、設計の自由度及び強度に欠ける問題点がある。
さらに、特許文献3に記載の護岸ブロックは、複雑な外形々状を有するため、コンクリート成形作業が技術的にかなり難しく手間がかかり、また、基本的に単列の壁体が構成されるだけで、相互に横方向にも連結される複数列の一層強固な壁体を構成できないため、設計の自由度及び強度に欠ける、等々の問題点がある。
またさらに、引用文献4に記載された咬合型積みブロックは、熟練者でなくても数段のブロック済みは可能であったが、段数が多くなると水平を保つことが難しくなり、その調節にコンクリートやモルタル等を必要とし、さらに高く積む場合には、胴込みコンクリートによる打設工事、擁壁のコーナーでのコンクリート打設工事、及び目地詰め作業等も必要になり、不要になったり、移設させる場合の再利用が不可能になるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4660289号公報
【特許文献2】特許第2784740号公報
【特許文献3】特開平11−158841号公報
【特許文献4】特許第5175001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、構築用組みブロックを組み付ける際に、組み付けたブロックを水平に保つ手段を有し、又、組み付けたブロック同士を強固に連結する連結手段を有することから、構築用組みブロックを接着する目地材を必要とせず、又、補強材としての鉄筋を必要とせず、さらに専門技術又は熟練の技を必要とせずに組み付けが可能であり、水中施工を可能にし、建造物の錆に発生による内部爆発を防止し、なおかつ、不要になった場合や移設させる場合には簡単に組み付けを外して再利用可能な構築用組みブロックを提供することにある。
本発明のまた他の目的とするところは、種々の構築用組みブロック体及び種々の結合部材を準備することにより、構築物設計上、自由度の高い構築用組みブロックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本発明による構築用組みブロックは、直方体の形状を有する構築用ブロック体であり、対向する一面から他面に向かって垂直に形成された複数の縦孔を有し、縦孔を有する面の一方を上面又は下面とし、他方を下面又は上面とし、構築用ブロック体は、上面及び下面と、上面及び下面と上面及び下面の長手方向の辺で直交する互いに対向する幅方向の両側面と、上面及び下面と前記上面及び下面の長手方向の辺に直交する幅方向の辺で直交する互いに対向する長手方向の両側面とからなり、上面と下面を上下に重ね合わせ、連結部材により連結して構築用ブロック体を複数段積上げ、又は、長手方向の側面、又は幅方向の側面を互いに接触させて、連結部材により連結して複数個を同一面上に並べて組み付ける構築用ブロックであって、上面又は下面には縦孔と交わる直線状の少なくとも1つの連結溝が形成され、隣接する他方の構築用ブロック体の上面又は下面又はその両面には、一方の構築用ブロック体の縦孔と連結溝の対応する位置に対応する数の縦孔と連結溝が形成され、連結部材は、平行な少なくとも2本の支持棒と該複数の支持棒をその長手方向の中央部分で直交して連結する少なくとも1本の連結棒とからなることを特徴とする。
【0008】
上記構築用組みブロックは、上下に隣接する構築用ブロック体同士の間隔を調節するための板状の調整スペイサーをさらに含むことを特徴とする。
板状の調整スペイサーは構築用ブロック体の上面又は下面の長手方向に直交する幅方向の長さを有し、長手方向には構築用ブロック体の上面又は下面の長手方向の長さの1/2以下であり、上下方向の厚みが一方の端から他方の端に向かって暫時薄くなるテーパー形状であることが好ましい。
板状の調整スペイサーは構築用ブロック体の上面又は下面の長手方向の長さを有し、長手方向に直交する幅方向の長さは構築用ブロック体の上面又は下面の長手方向に直交する幅方向の長さの1/2以下であり、上下の厚みが一方の端から他方の端に向かって暫時薄くなるテーパー形状であることが好ましい。
テーパー形状の調整スペイサーは最大の厚みのある一方の端を構築用ブロック体の上面又は下面の長手方向の辺、又は、長手方向に直交する幅方向の辺に合わせたとき、構築用ブロック体の上面又は下面の縦孔の位置に縦孔と同じ大きさ径を持つの貫通孔を有することがよい。
調整スペイサーは可撓性のあるプラスチックであることが好ましい。
【0009】
上記連結部材の支持棒は、構築用ブロック体の縦孔に収容され、連結棒は、構築用ブロック体の連結溝に収容されたことが好ましい
連結部材は、互いに平行な2本の支持棒と支持棒をその長手方向の中央で直交する連結棒で連結した形状を基本とし、これに1本の連結棒と1本の支持棒とを順次追加することにより、多様な形状の連結部材が形成されることができる。
連結部材の支持棒は、水平方向断面が円形の丸棒であり、構築用ブロック体の縦孔の水平断面も円形であることがよい。
連結部材の連結棒は、、垂直方向断面が円形の丸棒であり、構築用ブロック体の連結溝の幅方向の垂直断面は半円形であることがよい。
【0010】
連結部材の支持棒及び連結棒が、プラスチックであり、射出成形又は圧縮成形によって一体に成形されたことが好ましく、プラスチックが、繊維強化プラスチックであることができる。
上記構築用ブロック体の上面又は下面に形成された縦孔の深さは、構築用ブロック体の上面と下面の距離に相当する長さの半分以上の深さであるか、又は、貫通孔であることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、構築用ブロックは大人が一人で容易に運べる程度の重量であり、構築用組みブロックを連結部材を用いて組み付ける際に、板状の調整スペイサーを用いて上下に隣接する構築用ブロック体同士の間隔を調節しながら組み付けることができ、また、連結部材は、構築用ブロック体同士を堅固に固定できることから、構築用組みブロックを接着し、その高さ調節をする目地材が不要となる。
また、連結部材は、互いに平行な2本の支持棒と支持棒をその長手方向の中央で直交する連結棒で連結した形状を基本とし、これに1本の連結棒と1本の支持棒とを順次追加することにより、多様な形状の連結部材が形成することができることから、結合状況に応じ、様々な形状連結部材の中から適切なものを選択することができ、相互に強固な結合性保持機能を有するため、堅固で且つ多種多様な形態の構造物を構築することができるため、補強用の鉄筋が不要となる。
施工時に鉄筋工事とモルタルの目地詰めが不要であるため、専門職人でなくとも堅固で且つ多種多様な形態の構造物を短期間に構築することができる。
【0012】
鉄筋及びモルタルを使用しないため、水中施工が可能であり、特に、海水に浸る場所に構築された構築物であっても将来的に錆の発生によるコンクリートの内部爆裂の虞がなく耐久性に優れるという効果を有する。
また、モルタルで鉄筋や構築用組みブロックを結合しないため、不要になった場合でも、移設させる場合にも簡単に連結部材を組み外して再利用することができる。
さらに、構築用組みブロックは垂直方向にも水平方向にも必要な数だけ組み上げることができるため、構築物の厚みや組み方を自由に選択することができ、また、構築用組みブロックをコンクリート、レンガ、木材等の多彩な材質から選択できるため、建築関係、土木関係、農業土木関係等の分野で様々な目的の構造物に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施例に係る中間段に用いる中間ユニット形のコンクリート製構築用組みブロック体の斜視図である。
図2図1に示した中間ユニット形のコンクリート製構築用組みブロック体であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
図3】本発明の一実施例に係る最下段に用いる基礎ユニット形のコンクリート製構築用組みブロック体の斜視図である。
図4図3に示した基礎ユニット形のコンクリート製構築用組みブロック体であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
図5】本発明の一実施例に係る最上段に用いる天端ユニット体のコンクリート製構築用組みブロック体の斜視図である。
図6図5に示した天端ユニット体のコンクリート製構築用組みブロック体であり、(a)は底面図、(b)は正面図である。
図7】本発明の一実施例に係る最上段に用いるるホゾを有した天端ユニット形のコンクリート製構築用組みブロック体の斜視図である。
図8図7に示したホゾを有する天端ユニット形のコンクリート製構築用組みブロック体であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
図9図1図8に示したコンクリート製構築用組みブロックを組み付けるための二足H形の連結部材を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
図10図1図8に示したコンクリート製構築用組みブロックを組み付けるための三足I形の連結部材を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
図11図1図8に示したコンクリート製構築用組みブロックを組み付けるための三足L形の連結部材を示す図で、(a)は平面図、(b)は斜視図である。
図12図1図8に示したコンクリート製構築用組みブロックを組み付けるための四足C形の連結部材を示す図で、(a)は平面図、(b)は斜視図である。
図13図1図8に示したコンクリート製構築用組みブロックを組み付けるための四足T形の連結部材を示す図で、(a)は平面図、(b)は斜視図である。
図14図1図8に示したコンクリート製構築用組みブロックを図9図11に示した連結部材で組み付ける方法説明するための平面図である。
図15】本発明の一実施例に係るレンガ製の中間ユニット形ブロック体の斜視図である。
図16】本発明の一実施例に係るレンガ製構築用組みブロック体の組み付けを示すイメージ図である。
図17】本発明の一実施例に係る木製構築用組みブロック体の組み付けを示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る構築用組みブロックは基本的に、直方体の形状を有する構築用ブロック体5であり、対向する一面から他面に向かって垂直に形成された複数の縦孔12を有し、縦孔を有する面の一方を上面又は下面とし、他方を下面又は上面とし、構築用ブロック体5は、上面及び下面と、上面及び下面と上面及び下面の長手方向の辺で直交する互いに対向する幅方向の両側面と、上面及び下面と前記上面及び下面の長手方向の辺に直交する幅方向の辺で直交する互いに対向する長手方向の両側面とからなり、上面と下面を上下に重ね合わせ、連結部材4により連結して構築用ブロック体5を複数段積上げ、又は、長手方向の側面、又は幅方向の側面を互いに接触させて、連結部材4により連結して複数個を同一面上に並べて組み付ける構築用ブロックであって、上面又は下面には縦孔12と交わる直線状の少なくとも1つの連結溝13,14が形成され、隣接する他方の構築用ブロック体5の上面又は下面又はその両面には、一方の構築用ブロック体5の縦孔12と連結溝13,14の対応する位置に対応する数の縦孔12と連結溝13,14が形成され、連結部材4は、平行な少なくとも2本の支持棒41と該複数の支持棒をその長手方向の中央部分で直交して連結する少なくとも1本の連結棒42とからなることを特徴とするものである。
【0015】
本発明に係る構築用組みブロック体5は、上面と下面を有する直方体であるが、その形状から、さらに細かい最小単位ブロック体に分割できる。本発明に係る構築用組みブロックの最小単位ブロック体6は、幅Wの長さを基準の長さSとし、長さLは幅Wの整数n倍の長さ(L=nS)を有し、任意の高さHを有することを特徴とする。
ここで、Sは任意の長さを選ぶことができるが、構築用組みブロックとしては通常、30〜200mmである。30mm以下では、接続部が多くなり、実用に耐える構築物とするためには、過度の作業が要求される。200mmを超えると、ブロック体の重量が重くなり取り扱いが難しくなる。
ここで、整数nに制限はないが、1以上、10以下であることが好ましく、2〜5であることがより好ましい。nが10を超えると、1つのブロック体の大きさが大きくなり、重量も重くなるため、取扱い難くなる。
高さHにも制限はないが、50〜300mm程度が好ましく、100〜200mmがより好ましい。Hが50mm未満になると、ある程度の高さにするために多くの段数を積層する必要があり、過度の作業量を要し、300mmを超えると、重量が重くなり、取扱い難くなる。
【0016】
最小単位ブロック体6の上面又は下面あるいは上面と下面の両方に長手方向の両端部より内側方向に基準幅Sの半分の距離(S/2)で、幅方向の中央位置を中心として垂直方向に少なくとも2つの縦孔12が形成されることが好ましい。縦孔12の深さFは高さHの半分より大きい(F≧H/2)か、又は、貫通(F=H)していることがよい。
この縦孔12には結合部材の支持棒41が1つ1つ挿入される。支持棒41の形状は、幅方向の垂直断面形状が円形の丸棒、又は、幅方向の垂直断面形状が三角形、四角形、六角形等の角棒の何れでもよいが、縦孔の製造のしやすさ及び連結部材4の製造のしやすさから丸棒であることが好ましい。
丸棒形状の支持棒41が挿入される縦孔12の直径は、基準幅Sの1/2〜1/5であることが好ましく、1/3〜1/4であることがより好ましい。縦孔12の直径が基準幅Sの1/2より大きくなると、縦孔周囲のブロック体の壁が薄くなり、支持棒41を支えきれなくなる虞がある。縦孔12の直径が基準幅Sの1/5より小さくなると、縦孔12に挿入される支持棒41が細くなり、支持棒41に掛かる圧力に耐えられなくなる虞がある。
【0017】
支持棒41の太さは、縦孔12と同じ直径を有し、縦孔に隙間なく嵌入されることが好ましいが、支持棒直径の10%程度の誤差は許容される。一方、支持棒41の長さは、任意の高さHとよりも短く、かつHに近い値であることが好ましいが、これに限定されず、Hの3/4程度の長さでもよい。
連結部材4は、2本の平行な支持棒41をその長手方向の中央で直交する連結棒42で連結した形状の「二足形」を基本とする(図9参照)。連結棒42の形状に特に制限はないが、通常、支持棒41と同径の丸棒で、長さは基準幅Sであることがよい。
構築用組みブロックの上面又は下面又はその両面には、連結部材4の支持棒41を縦孔12に挿入したとき、連結棒42が接触する位置に、連結溝13,14が形成される。連結溝13,14は連結棒42を長手方向に半分にした形状で連結棒42の半身が収納される。上下に隣接する構築用組みブロックの対応する面にも同じ形状の連結溝13,14が形成されることにより、上下の関係にある連結溝内に連結棒42が収納され、構築用組みブロックの対応する上面と下面が広い面で接することができる。
【0018】
図9に示したとおり「二足形」の連結部材4aは、横から見た正面図がH形状であることから、本願では「二足H形」と呼称する。「二足H形」連結部材4aには、支持棒41と連結棒42を追加することができ、用途に合わせて、さまざまな形状にすることができる。
例えば、「二足H形」には連結棒42の直線延長上に更に1本の連結棒42と1本の支持棒41を結合して「三足形」の連結部材とすることができる。図10に示したこの連結部材4bは、上から見た平面図がI形状であることから「三足I形」と呼称する。3本目の支持棒41を追加するとき、「二足H形」の連結棒42と直角になるように、1本の連結棒42と1本の支持棒41を結合して「三足形」の連結部材とすることもできる。図11に示したこの連結部材4cは、上から見た平面図がL形状であることから「三足L形」と呼称する。更に、1本の連結棒42と1本の支持棒41を追加して箱形の「四足形」の連結部材とすることもできる。図12に示したこの連結部材4dは、上から見た平面図がコの字形状であることから「四足C形」と呼称する。また、前出の「三足I形」の中央の支持棒41に直交する1本の連結棒42と、これに直交する1本の支持棒41を追加することも可能である。図13に示したこの連結部材4eは、上から見た平面図がT字形であることから「四足T形」と呼称する。
上記のとおり、本願発明に係る連結部材4は、「二足H形」を基本として、連結棒42と支持棒41を一つずつ追加することにより、多種多様な形状に展開することができる。構築用組みブロックを組み付けるとき、ブロックの組み付け形状に応じて必要な連結部材をデザインすることができる。
【0019】
連結部材4の素材に特に制限はなく、上記のような形状に加工でき、一定の強度を有するものであれば、連結部材として使用することができる。
連結部材として使用することができるものとして、例えば、ステンレス鋼や防錆加工した金属、セラミック、プラスチック、木材等があるが素材により一長一短がある。例えば、鉄の棒を使用すると、初期の強度は得られるものの、錆の問題があり、将来、錆の発生により構築物が崩壊する虞がある。錆びないステンレス鋼は価格が高く、加工が難しく、製造に時間を要するという問題がある。防錆処理した金属もその耐久性が不安視されている。セラミックは加工が難しく、強度的にも問題がある。木材は最も入手し易い素材であるが、大量生産ができないとの欠点がある。プラスチックは強度の問題はあるものの、大量生産ができる長所がある。プラスチックの強度不足は強化繊維より補強することができることから、好ましく利用できる。
連結部材に使用可能なプラスチックとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリウレタン(PUR)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、アクリル樹脂(PMMA)等の汎用樹脂、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、環状ポリオレフィン(COP)等のエンジニアプラスチック、及び、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、熱可塑性ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)等のスーパーエンジニアプラスチックがあるが、これらのプラスチックの何れも、本発明の連結部材として用いることができる。
これらの熱可塑性プラスチックの他に、フェノール樹脂(PF)、ユリア樹脂(UF)、メラミン樹脂(MF),シリコン樹脂(SI)、不飽和ポリエステル(UP)等の熱硬化性プラスチックを連結部材とすることもできる。
【0020】
中でも、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、アクリル樹脂(PMMA)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)は加工のし易さと価格の面から好ましく利用できる。
連結部材に使用可能なプラスチックが、強化剤として繊維を複合した繊維強化プラスチックであってもよい。強化繊維として代表的なものに、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、超高分子ポリエチレン繊維、ポリビニルアルコール(PVA)繊維がある。これらの遷移で強化された繊維強化プラスチックはいずれも本発明の連結部材の素材として利用できる。中でも、アラミド繊維強化プラスチックは、連結部材として靭性に優れることから、好ましく利用することができる。
プラスチック製の連結部材は、熱可塑性プラスチックであれば、射出成形によって製造することができる。熱硬化性プラスチックであれば、射出成形、圧縮成形、又はトランスファー成形等によって製造することができる。
【0021】
本発明に係る構築用組みブロック体5は、上記の最小単位ブロック体6を長手方向に整数m個を直線的に連結した構造であるか、又は、幅方向に整数m個を方形に連結した構造であることがよい。さらに、最小単位ブロック体6を長手方向と幅方向に同時にそれぞれ整数m及びm´個連結したものであってもよい、
幅Wが基準幅Sで、長さLが基準幅Sのn倍(L=nS)で、任意の高さHを有する最小単位ブロック体6を長手方向に整数m個を直線的に連結した構築用組みブロックは、幅(W=S)であり、長さLが幅Wのn×m倍(L=mnW=mnS)で、任意の高さHを有し、少なくとも2×m個の縦孔12を有する。
【0022】
以下に本発明の構築用組みブロック体5を連結部材4を用いて組み付ける方法について、コンクリート製構築用組みブロック体を例にとり説明する。図14は、コンクリート製構築用組みブロックを連結部材で組み付ける方法説明するための平面図である。
本発明に係る構築用組みブロックが、上記の最小単位ブロックを長手方向に整数m個を直線的に連結した構造の、第1、第2の構築用組みブロック体を長手方向に直線的に連結するときには、「二足H形」連結部材4aの支持棒41の一つを一方の構築用組みブロックの先端の縦孔12に上方から挿入し、もう一つ支持棒41を他方の構築用組みブロック体の後端の縦孔12に上方から挿入することによって連結することができる。
この時、2つの構築用組みブロック体の連結部においては2本の支持棒41が垂直方向に突き出し、それを1本の連結棒42が繋ぐ構造が残る。この突き出した2本の支持棒41は、第3の構築用組みブロック体の下面に形成された縦孔12に挿入される。
この時、挿入される縦孔12は第3の構築用組みブロックの端部に設けられた縦孔12でなく、第3の構築用組みブロック体の中間部に設けられた縦孔12であることが好ましい。
第1、第2の構築用組みブロック体5の端部に設けられた連結部材4の支持棒41を第3の構築用組みブロックの中間部に設けられた縦孔12に挿入することで、構築用組みブロックを互いにずらして積むことができ、構築物の強度を高めることができる。
【0023】
本発明に係る構築用組みブロック体5が、上記の最小単位ブロック体6を長手方向に整数m個を直線的に連結した構造の第1、第2の構築用組みブロック体5を幅方向に2列に並べる場合には、第1の構築用組みブロックの任意の縦孔12と第2の構築用組みブロック体5の任意の縦孔12とを揃えて並べ、それぞれの縦孔に「二足H形」連結部材4aの支持棒41を上方から挿入することによって連結することができる。この時、第1と第2の構築用組みブロック体5の端部が揃うことなく互いにずれた位置で並べられることがよい。構築用組みブロック体を互いにずらして並べることができ、構築物の強度を高めることができる。
第1と第2の構築用組みブロック体5の各々に更に第3と第4の構築用組みブロック体5を長手方向に直線的に連結したとき、2列に並べられた第1、第3の構築用組みブロック体と第2、第4の構築用組みブロック体では、複数の場所で縦孔12が並び揃う。この場合にも「二足H形」連結部材4aがブロック体の境目を跨いで配置され、一つ一つの縦孔12に上方から支持棒41が挿入されて2つの構築用組みブロック体が平行に連結される。
このとき、2つの構築用組みブロック体の各連結部においてはそれぞれ2本の支持棒41が垂直方向に突き出し、それを1本の連結棒42が繋ぐ構造が残る。この突き出た支持棒41は、第5、第6の構築用組みブロック体5の下面に設けられた縦孔12に挿入され、構築用組みブロック体が積み重ねられる。
このとき、隣り合う構築用組みブロック体の端部が互いに揃うことなく互いにずれた位置で並べられることがよい。構築用組みブロック体を互いにずらして並べることにより、構築物の強度を高めることができる。
【0024】
本発明に係る構築用組みブロック体5が、上記の最小単位ブロック体6を長手方向に整数m個を直線的に連結した構造であり、第1〜第3の構築用組みブロック体を幅方向に3列に並べる場合には、隣接する構築用組みブロック体の端部が揃わないように、第1、第2、第3の構築用組みブロック体をずらして並べ、任意の縦孔同士を揃えた上で、それぞれの縦孔12に「三足I形」連結部材4bの支持棒を上方から挿入することによって連結することができる。構築用組みブロック体を互いにずらして組み付けることにより、構築物の強度を高めることができる。
一つの構築用組みブロック体5には2つ以上の連結部材4が挿入されることが好ましい。
上記のとおり3列に並べた場合、「三足I形」連結部材4bを使用せずに、複数の「二足H形」を順にずらして連結することもできる。即ち、第1から第3の構築用組みブロック体を3列に並べた場合、最初の連結部材4aは、第1、第2の構築用組みブロック体に施され、2番目の連結部材4aは第2、第3の構築用組みブロック体に施され、3番目の連結部材4aはまた第1、第2の構築用組みブロック体に施されるようにすることで連結することができる。
さらに、4列以上に構築用組みブロック体を並べた場合には、「三足I形」連結部材4bを順にずらして挿入してもよい。例えば、第1から第5の構築用組みブロック体を5列に並べた場合、最初の連結部材4bは、第1、第2、第3の構築用組みブロック体に施され、2番目の連結部材4bは第2、第3、第4の構築用組みブロック体に施され、3番目の連結部材4bは第3、第4、第5の構築用組みブロック体に施されるようにすることもできる。
またさらに、複数の「二足H形」連結部材4aを順にずらして構築用ブロック体を連結してもよい。
【0025】
複数の構築用組みブロック体を並べた場合、連結部には連結部材4が配され、垂直方向に突出した支持棒41が残るこの支持棒41は2段目に組み付けられる構築用組みブロック体の底面に形成された縦孔12に挿入されることで2段目が積み上げられる。
次に、2段目上面に形成された縦孔12に連結部材4の支持棒41を挿入した上、垂直方向に突出した支持棒41を新たな構築用組みブロック体5の下面に形成された縦孔12に挿入することにより、任意も段数を、任意の列数で積み上げることができる。
構築用組みブロック体5を互いにずらして並べることにより、構築物の端部が揃わなくなる。この場合には、最小単位ブロック体6を必要な整数n´個を直線的に連結した構造の構築用組みブロックを準備して組み付ければよい。この時n´は1以上、n未満(n>n´≧1)である。最小単位ブロックを必要な整数n´個を直線的に連結した構造の構築用組みブロックを使用することにより、端部が直線的な構築物ばかりでなく、端部において、例えば、階段状に暫時増加又は減少する構築物を構築することができる。
【0026】
本発明に係る構築用組みブロック体5が、上記の最小単位ブロック体6を長手方向に整数m個を直線的に連結した構造である場合、第1、第2の構築用組みブロック体を長手方向に直線的に連結するばかりでなく、第1、第2の構築用組みブロック体を直角方向に繋げることも可能である。この場合、コーナー内側は「三足L形」連結部材4cで連結されることが好ましい。「三足L形」の3本の連結棒42はブロック同士の繋ぎ目を跨いで繋ぐ架橋となることが好ましい。
2つの構築用組みブロック体を直角方向に繋げることにより、小口面だけが見える壁面に比べ、長手方向と高さ方向からなる長手面が見える壁面は美しく仕上げることができる。構築用組みブロック体5を直角方向に繋げる場合、少なくとも一方の構築用組みブロック体は複数列に並べることが好ましい。一方の構築用組みブロックを複数列とすることにより強度を維持することができる。
【0027】
本発明に係る構築用組みブロック体5が、上記の最小単位ブロック体6を幅方向に整数m個、長手方向に整数m´個を方形に連結した構造であるとき、構築用組みブロックの形状は、幅WがmSで、長さLが(m´×n)S、高さがHとなり、2(m×m´)の縦孔12を有する。
本発明に係る構築用組みブロック体5が、上記の最小単位形状を有するブロック体6を幅方向に整数m個、長手方向に整数m´個を方形に連結した構造であって、第1、第2の構築用組みブロック体を長手方向に直線的に連結するときには、少なくとも2組の「二足H形」連結部材4aのそれぞれ支持棒41を第1の構築用組みブロック体5の上面の先端隅に形成された2つの縦孔12のそれぞれに上方から挿入し、もう一方の支持棒41を第2の構築用組みブロック体5上面の後端隅に形成された縦孔12に上方から挿入することによって連結することができる。
このとき、2つの構築用組みブロックの連結部においてはそれぞれ2本の支持棒41が垂直方向に突き出し、それを1本の連結棒42が繋ぐ構造が残る。この突き出した2本の支持棒41には、第3の構築用組みブロック体5の下面に形成された縦孔12に挿入される。
挿入される第3の構築用組みブロック体5の縦孔12は、ブロック体の端部に設けられた縦孔でなく、ブロック体の中間部に設けられた縦孔12であることが好ましい。
第3の構築用組みブロック体5は、第1、第2の構築用組みブロック体の境目を覆うように積み重ねられることがよく、構築用組みブロック体5を互いにずらして積むことにより、構築物の強度を高めることができる。
【0028】
本発明に係る構築用組みブロック体5が、上記の最小単位ブロック体6を幅方向に整数m個、長手方向に整数m´個を方形に連結した構造であり、第1、第2の構築用組みブロック体を幅方向に直線的に連結するときには、少なくとも2組の「二足H形」連結部材4aのそれぞれ支持棒41を第1の構築用組みブロック体5の上面の接続面側に形成された2つの以上の縦孔12のそれぞれに上方から挿入し、もう一方の支持棒41を第2の構築用組みブロック上面の接続面側に形成された縦孔12に上方から挿入することによって連結することができる。
このとき、2つの構築用組みブロック体の連結部においてはそれぞれ2本の支持棒41が垂直方向に突き出し、それを1本の連結棒42が繋ぐ構造が残る。この突き出した2本の支持棒41は、第3の構築用組みブロック体の下面に形成された縦孔12に挿入される。
この時、挿入される縦孔12は第3の構築用組みブロック体の端部に設けられた縦孔12でなく、第3の構築用組みブロック体の中間部に設けられた縦孔12であることが好ましい。
第1、第2の構築用組みブロック体の端部に設けられた縦孔12に挿入された支持棒41を第3の構築用組みブロック体の中間部に設けられた縦孔12に挿入することで、構築用組みブロック体を互いにずらして積むことができ、構築物の強度を高めることができる。
【0029】
本発明に係る構築用組みブロック体5が、上記の最小単位ブロック体6を幅方向に整数m個、長手方向に整数m´個を方形に連結した構造であり、第1、第2の構築用組みブロック体を幅方向に2列に並べる場合には、第1の構築用組みブロック体の上面の任意の縦孔12と第2の構築用組みブロック体の上面の隅に形成された縦孔12の位置を揃え、それぞれの縦孔12に「二足H形」連結部材4aの支持棒41を上方から一つずつ挿入することによって連結することができる。このとき、第1と第2の構築用組みブロック体の端部が揃うことなく互いにずれた位置で並べられることがよい。構築用組みブロック体を互いにずらして並べることができ、構築物の強度を高めることができる。
第2の構築用組みブロック体の他隅に形成された縦孔12には、第1の構築用組みブロック体の長手方向に直線的に連結された第3の構築用組みブロック体の上面中間部に形成された縦孔12に連結部材4で連結される。
このとき、2つの構築用組みブロックの各連結部においてはそれぞれ2本の支持棒41が垂直方向に突出し、それを1本の連結棒42が繋ぐ構造が残る。この突出した支持棒41は、第4、第5の構築用組みブロック体の下面に設けられた縦孔12に挿入され、構築用組みブロック体が積み重ねられる。
このとき、隣り合う構築用組みブロック体の端部が互いに揃うことなく互いにずれた位置で並べられることがよい。構築用組みブロック体を互いにずらして並べることにより、構築物の強度を高めることができる。
【0030】
本発明に係る構築用組みブロック体5が、上記の最小単位ブロック体6を幅方向に整数m個、長手方向に整数m´個を方形に連結した構造であり、第1、第2の構築用組みブロック体を直角方向に曲げて繋ぐことも可能である。この場合、コーナー内側は「三足L形」連結部材4cで連結されることが好ましい。「三足L形」連結部材4cの3本の連結棒42はブロック同士を繋ぐ架橋となることが好ましい。
構築用組みブロック体を互いにずらして並べることにより、構築物の端部が揃わなくなる。この場合には、最小単位ブロック体を必要な整数n´個を直線的に連結した構造の構築用組みブロック体、又は、最小単位ブロック体を幅方向に整数m個を方形に連結した構造の構築用組みブロック体を必要な形状に切断したブロック体を準備して組み付ければよい。
【0031】
複数の構築用組みブロック体を積み上げた場合、最上段には、天端ユニット形組みブロック体3が設置される。天端ユニット形ブロック体3は、最下段の基礎ブロック体1及び中間段の中間ユニット形ブロック体2と同じ大きさを有しているが、縦孔12は下面だけに設けられている。
天端ユニット形ブロック体3は、基礎ユニット形ブロック体1及び中間ユニット形ブロック体2と同様に、連結部材4によって下側のブロック体と連結される。
通常、上面は平面であるが、上面に更にその上部に構築されるものの基礎となる、例えばホゾや穴が備えられてもよい。
以上、構築用組みブロック体5の組み付け方法について、コンクリート製のブロック体を例にとり説明したが、後述するレンガ製組みブロック体60、及び木製組みブロック体101でも同様に組み付けすることができることから、これらの組み付け方法についての説明は省略する。また、使用される連結部材についてもコンクリート製のブロック体用の連結部材4を例として説明したが、レンガ製組みブロック体60用の連結部材70、及び木製組みブロック体101用の連結部材104は、サイズが異なるだけで形状や使用方法は同じであるため、その詳細についての説明は省略する。
【0032】
構築用組みブロックは、隣接する構築用ブロック体同士の間隔を調節するための調整スペイサー50をさらに含むことを特徴とする。
本発明の構築用組みブロックは、ブロック体を積み上げるとき、モルタルを使用しない。通常、ブロック体を用いて構築物を構築するときには、ブロック体とブロック体はモルタルによって固定される。このときモルタルは、接着剤であると同時に、高さの調節材の役割を果たしており、水平を保つために設置した水糸に一段一段高さを合わせながら構築される。
本発明の構築用組みブロックではモルタルを使用しないため、一度高さにずれが生ずると、積み上げるごとに次第に傾きが大きくなり、ある程度の高さに積み上げた後は、それ以上積み上げることができなくなる。そこで構築用ブロック体同士の間に挿入して高さを調節するための調整スペイサー50が必要になる。
調整スペイサー50は方形板状であり、基本的には構築用ブロック体5の上面又は下面の幅方向の長さWとほぼ同じ長さを有し、長手方向には構築用ブロック体の上面又は下面の長手方向の長さLの1/2以下であり、通常1/3〜1/4であるがこれに限定されず、状況に応じ、適宜形状を変更できる。
また、他の形態の調整スペイサー51(図示せず、図16、符号91を参照)は方形板状であり、基本的には構築用ブロック体の上面又は下面の長手方向の長さLとほぼ同じ長さを有し、幅方向には構築用ブロック体の上面又は下面の幅Wの1/2〜1/4であるがこれに限定されず、状況に応じ、適宜形状を変更できる。
調整スペイサー50,51の厚みは一方の端から他方の端に向かって暫時薄くなるテーパー形状であり、厚みのある一方の端を構築用ブロック体5の上面又は下面の幅方向片に合わせたとき、構築用ブロック体の上面又は下面の縦孔12の位置に縦孔と同じ大きさの貫通孔52を有する。
調整スペイサー50,51の最大厚みに特に制限はないが、0.03〜5.0mmであることが好ましい。調整スペイサー50の最大厚みは、0.05〜1.0mmであることがより好ましい。
調整スペイサー50,51は最大厚みに異なる数種類が用意されることがよい。最大厚みに異なる調整スペイサーが数種類用意されることにより、いかなる距離の隙間にも対応できる。
例えば、最大厚みが0.1mmと0.3mmの調整スペイサー50,51が用意されると、0.1mmの調整スペイサー51aを2枚重ねて0.2mm、0.1mmの調整スペイサー51aを2枚と0.3mmの調整スペイサー50bを1枚を重ねて0.5mmの隙間に対応可能である。
【0033】
調整スペイサー50,51は可撓性のあるプラスチックであることがよい。可撓性のあるプラスチックを使用することにより、調整スペイサー50,51は縦孔12と同じ位置に貫通孔52を開けるだけで、構築用組みブロック表面に形成された連結溝に対応する必要がない。
また、プラスチック製の調整スペイサー50,51は、容易に切断が可能であることから、必要な場所に適切な形状のスペイサーを挿入することができ、精密な高さ調整が可能である。
調整スペイサーに使用可能なプラスチックとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリウレタン(PUR)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、アクリル樹脂(PMMA)等の汎用樹脂、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、環状ポリオレフィン(COP)等のエンジニアプラスチック、及び、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、熱可塑性ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)等のスーパーエンジニアプラスチックがあるが、これらのプラスチックの何れも、本発明の調整スペイサーとして用いることができる。
【0034】
中でも、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、アクリル樹脂(PMMA)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)は加工のし易さと価格の面から好ましく利用できる。
これら熱可塑性プラスチック製の調整スペイサー50,51は、射出成形して製造するか、又はカレンダー成形によってテーパー状のシートを作成し、これを打ち抜き加工して製造することができる。
構築用組みブロック体5を重ね合すとき、目視によって傾きを発見したときは、調製用のスペイサー50,51を挟み込めばよい。本発明の構築用組みブロックは、モルタルを使用しないため、容易にブロック体と連結部材を着脱できるため、傾きがなくなるまで、何度でも試行錯誤することができる。このため、本発明の構築用組みブロック体を重ね合すときは、水糸を張って、水平基準を設けなくともよい。
以上、調整スペイサー50,51について、コンクリート製の構築用組みブロック5に使用されるスペイサーを例示して説明したが、後述するレンガ製組みブロック体60用の調整スペイサー90,91、及び木製組みブロック体101用の調整スペイサー150についてはサイズが異なるだけで形状や使用方法は同じであるため、その詳細についての説明は省略する。
【0035】
本発明に係る構築用組みブロックはブロック体であれば、レンガや瓦、石材、木製ブロック、コンクリートブロックのいずれも使用可能であるが、ある程度の体積を有する均質なブロック体を作り易いという点でレンガ、木製ブロック、又はコンクリート製ブロックであることが好ましい。
レンガは、粘土や頁岩、泥を型に入れ、窯で焼き固めることによって製造することができる。木製ブロックは、角材を定型に裁断したものであるか、木材を組み合わせて定型に加工製造したものでよい。
コンクリート製ブロックは、ポルトランドセメントと砂を含むコンクリートで作られた方塊状の資材であって、建築資材及び土木資材の一つである。例えば、宅地の囲い塀等に多く見られる「空洞コンクリート」の他、ビルの間仕切りに使用される軽量気泡コンクリートブロックや、道路ののり面や河川の堤防等の護岸工事に用いられる間知ブロックや海岸工事に用いられる消波ブロック等があるが、いずれも本発明に含まれる。
又、コンクリート製ブロックは、ポルトランドセメントと砂と水を練り合わせて造ったスラリーにバームキュライト等の軽量骨材を加え、型枠成形した空洞コンクリートであってよい。
さらに、珪石や珪砂等の珪酸質原料、生石灰とポルトランドセメントからなる石灰質原料、発泡剤としてアルミニウム金属粉末、及び、界面活性剤をスラリーとして補強鉄骨を配した型枠に入れ固化させた後、オートクレーブで養生した軽量気泡コンクリートブロックであってよい。
[実施例]
【0036】
実施例1 多目的パイプハウスの裾壁の構築
実施例1では、農業用ビニールハウス及び作業場兼簡易倉庫として利用可能な多目的パイプハウスの裾壁を、基礎ユニット形ブロック体1、中間ユニット形ブロック体2及び天端ユニット形ブロック体3,3aを組み付けることにより構築した。
図1,2に実施例1に使用した中間ユニット形ブロック体を示した。図3,4に実施例1に使用した基礎ユニット形ブロック体を示した。図5,6に実施例1に使用した天端ユニット形ブロック体、及び、図7,8に実施例1に使用したホゾを有する天端ユニット形ブロック体を示した。いずれのブロック体も、幅Wが60mmで、長さLが360mm、高さHが120mmであり、幅Wが60mmで、長さLが180mm、高さHが120mmの最小単位ブロック体6を長手方向に2個連結した形状であり、最小単位ブロックの上面又は下面の両端には、長手方向の端部から30mm、幅方向の辺から30mmの位置を中心として直径21mmの縦孔12が垂直方向に形成された。中間ユニット形ブロック体2では縦孔12は上面から下面まで貫通した貫通孔であり、基礎ユニット形ブロック体1、及び、天端ユニット形ブロック体3で縦孔は、それぞれ上面及び下面にのみ設けられ、その深さは、60mm〜80mmであった。
これらのコンクリート製組みブロック体はポルトランドセメントと砂を水で混練したスラリーを型枠に流し込んで凝結固化させた後、赤外線を照射する赤外線養生を行って製造した。
【0037】
各ブロック体の縦孔12が設けられた面のブロック体の端部に設けられた縦孔12には、縦孔12から長手方向の端部まで長手方向の辺と平行な長手方向連結溝14と、縦孔12の中心を通り幅方向の辺と平行な幅方向連結溝13が形成され、また、ブロック体の中央部に設けられた縦孔12には、2つの縦孔12を結ぶ長手方向連結溝14と、両縦孔の中心を通り幅方向の端部まで幅方向の辺と平行な2本の幅方向連結溝13が形成された。
連結溝13,14は連結溝の長手方向に直角な垂直断面が直径21mmの半円形であり、連結部材4の連結棒42の半身を収納した。
基礎ユニット形ブロック体1、及び、中間ユニット形ブロック体2の上面で、最小単位ブロックの縦孔12と縦孔12の間には、上段に重ねられるブロック体との位置決めをするための、上面係合溝11が形成された。上面係合溝11の大きさは、長手方向に60mm、幅方法に30mm、深さ10mmであった。
中間ユニット形ブロック体2、及び、天端ユニット形ブロック体3の下面で、最小単位ブロックの縦孔と縦孔の間には、下段に重ねられるブロックの上面係合溝11に嵌合する下面係合突起11aが形成された。下面係合突起11aの大きさは、長手方向に60mm、幅方法に30mm、高さ10mmであった。
【0038】
基礎ユニット形ブロック体1、中間ユニット形ブロック体2及び天端ユニット形ブロック体3は、連結部材4を用いて組み付けられた。
連結部材4は、平行に並んだ直径20mm、長さ160mmの2本の丸柱形の支持棒41の中央部を直径20mmの丸柱形の連結棒42で直角に連結し、支持棒41の中心点の間の距離が60mmである「二足H形」4aを基本としていた。連結部材4は「二足H形」の連結棒42にさらに1本の連結棒42を直角に繋ぎ、その先端に1本の支持棒41を直角に連結した「三足L形」4c及び3本の支持棒41を2本の連結棒42が一直線に連結した「三足I形」4b、更に4本の連結棒42と3本の支持棒41を直角に繋いでその平面形状をコの字形にした「四足C形」4d及び平面形状をT字形に連結した「四足T形」4eの連結部材を用意した。
これらの連結部材4a〜4eは、アラミド繊維を混合した硬質塩化ビニル樹脂を射出成型して製造した。
構築用組みブロックを構築するために必要な調整スペイサー50が準備された。調整スペイサー50は幅60mm、長さ、120mmのテーパー形状であり、最大厚みが0.1mmの調整スペイサー50aと、0.3mmの調整スペイサー50bを準備した。調整スペイサー50は、軟質ポリ塩化ビニル製で、カレンダー成形によりテーパーを有するシートを作成し、これを打ち抜き加工することにより製造した。いずれの調整スペイサー50a,50bも厚みのある長手方向端部から30mmの中央位置に直径21mmの貫通孔52を設けた。
【0039】
整地した土地に基礎ユニット形ブロック体1を長手方向に一列に並べ平面図がコの字型の基礎を構築した。まず、20個の基礎ユニット形ブロック体1を長手方向に直線的に並べて、7.2mの基礎を作った。基礎ユニット形ブロック体1と基礎ユニット形ブロック体1とは、その端部において、隣接する縦孔の一つ一つに「二足H形」の連結部材4aの支持棒41を挿入することで連結した。
この基礎ユニット形ブロック体1を並べたブロック列の両端に接し、この両端に端部が接し、この基礎と直角で、相対する面が平行な直線的な基礎の列が更に構築された。各基礎には40個の基礎ユニット形ブロック体1と80個の「二足H形」の連結部材4aが使用されそれぞれの長さは14.4mであった。
コの字形の基礎の解放された入口に位置する基礎ユニット形ブロック体から数え1,6,11,16,21、26,31,36番目のブロック体とその隣のブロック体との間の外側には補強のための基礎ユニット形ブロック体1がさらに長手方向に平行して並べられ、中央を1つの「四足C形」連結部材4dで、また、両端を2本の「三足L形」連結部材4cで隣接して基礎ユニット形ブロック体1に固定した。
【0040】
上面係合溝11を有する基礎ユニット形ブロック体1の上段には、下面係合突起11aを有する中間ユニット形ブロック体2が重ね合わせられた。このとき、中間ユニット形ブロック体2の長手方向の端部と基礎ユニット形ブロック体1の端部とが上下に揃わないように、基礎ユニット形ブロック体1と基礎ユニット形ブロック体1の境目を中間ユニット形ブロック体2が跨いで重ねられ、基礎ユニット形ブロック体1の上面係合溝に中間ユニット形ブロック体2の下面係合突起11aが係合された。
基礎ユニット型ブロック体1に重ねられた中間ユニット形ブロック体2の列の端部には、中間ユニット形ブロック体2を最小単位ブロックと同じ大きさにした1/2中間ユニット形ブロック体が設置され、端部を基礎ユニット形ブロック1の列に合わせた。
基礎ユニット形ブロック体1には、連結部分に連結部材4の支持棒41が上方に突出しており、この支持棒41が中間ユニット形ブロック体2の下面より中間ユニット形ブロック体2の縦孔12に挿入された。
このとき、基礎ユニット形ブロック体1と中間ユニット形ブロック体2との間に隙間ができたり、中間ユニット形ブロック体2の傾きが感じられた場合には、基礎ユニット形ブロック体1と中間ユニット形ブロック体2との間に調製スペイサー50を挟み高さ調節を行った。
【0041】
同様にして、3段目及び4段目の中間ユニット形ブロック体2を積み上げた後、最上段に天端ユニット形ブロック体3を積み重ねた。最上段の天端ユニット形ブロック体3はところどころにおいて、ホゾ付きの天端ユニット形ブロック体3aに置き換えられた。構築用コンクリート製組みブロックを6段積み重ねることにより、高さ約4mの多目的パイプハウスの裾壁が完成した。
天端ユニット形ブロック体3と置き換えられたホゾ付きの天端ユニット形ブロック体3aは、上面に基礎ユニット形ブロック体1や中間ユニット形ブロック体2の上面係合溝11と同じ位置にホゾ15が形成されており、その大きさは、長手方向に60mm、幅方法に30mm、深さ90mmであった。
ホゾ15には、ビニールハウス用のアーチパイプ(長さ9m、径19mm)の端部が挿入され、固定具で固定された。パイプに透明な農業用シートを張ることにより、ビニールハウス、農作業場又は倉庫として使用可能な多目的ビニールハウスが完成した。
【0042】
実施例2 道路脇斜面の擁壁
実施例1と同じ3種類のコンクリート製組みブロック体1〜3を使用して、道路脇法面の擁壁を構築した。ただし、天端ユニット形ブロック体は、全てホゾのない天端部が平面の天端ユニット形ブロック体3を使用した。
勾配10/4の土手に幅15.4m、高さ2mの擁壁を構築した。土手の下端部に土手に沿って深さ20cm、幅20cmの溝を掘り、砂利を敷いた上にコンクリートを流し込み、その表面を土手の斜面と直角に交わるように勾配1/2.5の傾斜をつけて基礎コンクリートを設けた。基礎コンクリートの表面は地表より最大で4cm低くなった。
基礎コンクリートが固まってから、土手に沿って基礎ユニット形のコンクリート製築用組みブロック体1の43個を長手方向に直線的に1列に並べた。隣接する基礎ユニット形ブロック体1は、その両端部の縦孔12を「二足H形」の連結部材4aで互いに結合した。基礎ユニット形ブロック体1の土手側の面が土手と接触するように土手斜面を削り、及び/又は、隙間は砂利を詰めた。
土手に沿って並べられた基礎ユニット形ブロック体1の列に沿って、2列目及び3列目の基礎ユニット形ブロック体1が平行に並べられた。この時、2列目の基礎ユニット形ブロック体1は、1列目の基礎ユニット形ブロック体1の端部と2列目の基礎ユニット形ブロック体1の端部が揃わないように、ずらして配置した。3列目の基礎ユニット形ブロック体1も同様に、2列目の基礎ユニット形ブロック体1の端部と3列目の基礎ユニット形ブロック体1の端部が揃わないように、ずらして配置した。
【0043】
2列目の基礎ユニット形ブロック体1の列の端部には基礎ユニット形ブロック体1を最小単位ブロック体6と同じ大きさに切断した1/2基礎ユニット形ブロック体を設置し、端基礎ユニット形ブロックの列の端部が揃うようにした。
1列目の基礎ユニット形ブロック体1の中間部の縦孔12と3列目の基礎ユニット形ブロック体1の中間部の縦孔12とは2本の「三足I形」連結部材4bで連結した。「三足I形」連結部材4bの中央の支持棒41は2列目の基礎ユニット形ブロック体1の端部の縦孔12に挿入された。3列目の基礎ユニット形ブロック体1の端部の縦孔12には、「二足H形」の連結部材4aの支持棒41が挿入された。
その結果、基礎ユニット形ブロック体1からは、上方に突出した連結部材4aの支持棒41が形成され、この支持棒41が中間ユニット形ブロック体2の下面より中間ユニット形ブロック体2の縦孔12に挿入されて中間ユニット形ブロック体2が重ね合わせられた。このとき、中間ユニット形ブロック体2の長手方向の端部と基礎ユニット形ブロック体1の端部とが上下に揃わないように、基礎ユニット形ブロック体1と基礎ユニット形ブロック体1の境目を中間ユニット形ブロック体2が跨いで重ねられ、基礎ユニット形ブロック体1の上面係合溝11に中間ユニット形ブロック体2の下面係合突起11aが係合された。
【0044】
基礎ユニット形ブロック体1と中間ユニット形ブロック体2との間に隙間ができたり、中間ユニット形ブロック体2に傾きが感じられた場合には、基礎ユニット形ブロック体1と中間ユニット形ブロック体2との間に調製スペイサー50を挟み高さ調節を行った。
1列目と3列目の中間ユニット形ブロック体2の列の端部には中間ユニット形ブロック体2を最小単位ブロックと同じ大きさに切断した1/2中間ユニット形ブロック体を設置し、組みブロックの列の端部を揃えた。
1列目と3列目の中間ユニット形ブロック体2の長手方向の境目は「二足H形」の連結部材4aで連結し、1列目と3列目の中間ユニット形ブロック体2の中間部の縦孔12には「三足I形」連結部材4bで連結され、2列目の中間ユニット形ブロック体2を挟持した。
同様にして、10段の中間ユニット形ブロック体2が積み重ねられた。
10段目の中間ユニット形ブロック体2の上には天端ユニット形ブロック体3が積み上げられた。
【0045】
実施例3 レンガ製組みブロックのアメリカ積みによる花壇
レンガ製組みブロック体60を長手積み5段と小口積み1段を繰り返すアメリカ積みによって、長さ1.8m、幅1.0m、高さ0.8mの花壇を構築した。
図15に本発明の一実施例に係るレンガ製の中間ユニット形ブロック体の斜視図を示した。
各レンガ製組みブロック体60は、粘土を型枠に入れて成形し、乾燥した後、シャトルキルンで焼成して製造した。
使用したレンガ性組みブロック体60は、幅100mm、長さLが200mm、高さHが60mmであり、幅50mm、長さLが100mm、高さHが60mmの最小単位ブロックを、長手方向に2個、横方向に2個連結した形状であり、最小単位ブロックの上面又は下面の両端には、長手方向の端部から25mm、幅方向の辺から25mmの位置を中心として直径10mmの縦孔72が垂直方向に形成された。中間段に組み付けられる中間ユニット形ブロック体62の縦孔72は上面から下面まで貫通した貫通孔であり、最下段に組み付けられる基礎ユニット形ブロック体61、及び、最上段に組み付けられる、天端ユニット形ブロック体63の縦孔72は、それぞれ上面及び下面にのみ設けられ、その深さは、30mm〜40mmであった。基礎ユニット形ブロック体61と天端ユニット形ブロック体63は組み付けられる場所が異なるのみで、形状は同一であった。
【0046】
各ブロック体の縦孔が設けられた面では、ブロック体の端部に設けられた縦孔72には、縦孔から長手方向の端部まで長手方向の辺と平行な長手方向連結溝74と、縦孔72から幅方向の端部まで幅方向の辺と平行な幅方向連結溝73形成され、また、ブロック体の中央部に設けられた縦孔72には、4つの縦孔72から幅方向に幅方向の端部まで幅方向連結溝73が形成された。
連結溝73,74は連結溝の長手方向に直角な垂直断面が直径10mmの半円形であり、連結部材70の連結棒82の半身を収納するために設けられた。
【0047】
図16に本発明の一実施例に係るレンガ製構築用組みブロック体の組み付けを示すイメージ図を示した(図中、連結溝は省略した)。
基礎ユニット形ブロック体61、中間ユニット形ブロック体62及び天端ユニット形ブロック体63は、連結部材を用いて組み付けられた。
連結部材70は、平行に並んだ直径10mm、長さ60mmの2本の丸柱形の支持棒81の中央部を直径10mmの丸柱形の連結棒82で直角に連結し、支持棒81の中心点の間の距離が50mmである「二足H形」の連結部材70aを基本とした。連結部材70は「二足H形」の連結棒82にさらに1本の連結棒82を直角に繋ぎ、その先端に1本の支持棒81を直角に連結した「三足L形」の連結部材70c及び更に1本の連結棒82と1本の支持棒81を直角に繋いでその平面形状をコの字形にした「四足C形」の連結部材70dを用意した。
これらの連結部材は、アラミド繊維で強化した硬質塩化ビニル樹脂を射出成形して製造した。
構築用君ブロックを構築するために必要な調整スペイサー90,91が準備された。長手方向での高さ調整用の調整スペイサー90は幅100mm、長さ、70mmのテーパー形状であり、最大厚みが0.1mmも調整スペイサー90aと、最大厚みが0.3mmの調整スペイサー90bを準備した。
幅方向での高さ調整用の調整スペイサー91は幅40mm、長さ、100mmのテーパー形状であり、最大厚みが0.1mmも調整スペイサー91aと、最大厚みが0.3mmの調整スペイサー91bを準備した。
調整スペイサー90,91は軟質ポリ塩化ビニル製で、カレンダー成形したテーパーのあるシートを打ち抜き成形して製造した。厚みのある調整スペイサー90の辺をブロック体の幅方向の辺に合わせたとき、縦孔と重なる部分に直径10mmの貫通孔92を設けた。
【0048】
整地した土地に基礎ユニット形ブロック体61を長手方向に9個直線的に並べ花壇の前面の基礎とした。次に、この前面の基礎の両端で長手方向の辺にそれぞれの一方の小口が直角に接するようにして基礎ユニット形ブロック体61を長手方向に4個直線的に並べた。その他方の小口に長手方向の辺が直角に接触して9個の基礎ユニット形ブロック体61が長手方向に直線的に並べ、長さ1.8m幅1.0mの長方形の基礎を作った。
更に、最初に作った基礎の内側に沿って基礎ユニット形ブロック体61を長手方向に直線的に並べた。この時、隣接する基礎ユニット形ブロック体61とは、端部が揃わないようにずらして並べた。
ブロック体とブロック体は連結部材70で結合した。隣接する2個のブロックを連結するときは、「二足H形」の連結部材70aを使用し、2個のブロックを直角に連結するときは、「三足L形」の連結部材70cを使用した。隣接する3個のブロック体を連結する時は、「四足C形」の連結部材70dを使用した。この時、「四足C形」の3本の連結棒82がいずれもブロック体の境目を跨ぐようにした。
【0049】
基礎ユニット形ブロック体61の上段には、貫通した縦孔を有する中間ユニット形ブロック体62が積み重ねられた。このとき、中間ユニット形ブロック体62と基礎ユニット形ブロック体61とが直交し、かつ、ブロック体の境目が上下に揃わないように、基礎ユニット形ブロック体61と基礎ユニット形ブロック体61の境目を中間ユニット形ブロック体62が跨いで重ねられ、連結部材70によって連結された。
基礎ユニット形ブロック体61と中間ユニット形ブロック体62との間に隙間ができたり、中間ユニット形ブロック体62に傾きが感じられた場合には、基礎ユニット形ブロック体61と中間ユニット形ブロック体62との間に調製スペイサー90を挟み高さ調節を行った。
小口積みした中間ユニット形ブロック体62の段では、幅方法に1/2ブロック体の分だけずれが生ずるため、幅方向を1/2にした中間ユニット形ブロック体を準備し、基礎ブロック61と中間ブロック体62の端部を揃えた。
【0050】
小口積みでは中間ユニット形ブロック体62の長手方向の辺が隣接するので、直線部のブロック体同士は「二足H形」の連結部材70aによって連結し、コーナーにおいては「三足L形」の連結部材70cにより連結した。
小口積みした段の上には、長手積みの中間ユニット形ブロック体62が積み上げられた。小口積みの段では、連結部分に連結部材70の支持棒81が上方に突出しており、この支持棒81が中間ユニット形ブロック体62の下面より中間ユニット形ブロック体62の縦孔72に挿入された。
同様にして、4段目から7段目まで、中間ユニット形ブロック体62を長手積みに積み上げた後、最上段に天端ユニット形ブロック体63を小口方式に積み重ねた。構築用レンガ製組みブロック61〜63を8段積み重ねることにより、高さ480mmの花壇が完成した。
【0051】
実施例4 木製組みブロックによる水路側壁補強
実施例4では、木製組みブロック体101を使用して、水田に水を引くための水路の側壁を補強した。
図17に本発明の一実施例に係る木製構築用組みブロック体の組み付けを示すイメージ図を示した。
木製の組みブロック体101は、幅Wが120mmで、長さLが720mm、高さHが120mmであり、長さ240mmの最小単位ブロックを長手方向に3個連結した形状であった。最小単位ブロック体の長手方向の端部から60mm、幅方向の辺から60mmの位置を中心として直径21mmの縦孔112が垂直方向に上面から下面に貫通して形成された。
これらの木製組みブロック体101は、木造住宅の柱に使用されていた120mmの角材を長さ720mmに切りそろえ、ドリルで穴を開けて製造した。
木製組みブロック体の縦孔112が設けられた面には、ブロック体の端部に設けられた縦孔112から長手方向の端部まで長手方向の辺と平行な長手方向連結溝114が形成され、また、ブロック体の中央部に設けられた縦孔112には、2つの縦孔112を結ぶ連結溝114が形成された。
連結溝114は連結溝の長手方向に直角な垂直断面が直径21mmの半円形であり、連結部材104の連結棒142の半身を収納するように製造した。
【0052】
木製組みブロック体101は、連結部材104を用いて組み付けられた。
連結部材104は、平行に並んだ直径20mm、長さ120mmの2本の丸柱形の支持棒141の中央部を直径20mmの丸柱形の連結棒142で直角に連結し、支持棒141の中心点の間の距離が120mmである「二足H形」の連結部材104aを用意した。
これらの連結部材104は、アラミド繊維で強化した硬質塩化ビニル樹脂を射出成型して製造した。
木製構築用組みブロック101を構築するために必要な調整スペイサー150が準備された。調整スペイサー150は幅120mm、長さ、300mmのテーパー形状であり、最大厚みが0.1mmの調整スペイサー150aと、0.3mmの調整スペイサー150bを準備した。調整スペイサー150は軟質ポリ塩化ビニル製で、カレンダー成形によりテーパーを有するシートを作成し、これを打ち抜き加工することにより製造した。いずれの調整スペイサー150も厚みのある長手方向端部から60mmの中央位置に直径21mmの貫通孔152を設けた。
【0053】
約300mの水路の両側の側壁に木製組みブロック体101を長手方向に直線的に並べ、75cm間隔で杭を打って組みブロックの流失を防止した。隣接するブロック体とブロック体とは、その端部に形成された縦孔112の一つ一つに「二足H形」の連結部材104aの支持棒141を挿入することで連結した。更に、木製組みブロック体101の中間部に形成された縦孔一つ一つにも「二足H形」の連結部材104aの支持棒141を挿入した。
1段目のブロック体101の上には、2段目のブロック体が重ね合わせられた。このとき、1段目のブロック体の長手方向の端部と二段目のブロック体の端部とが上下に揃わないように、二段目のブロック体は、1段目のブロック体の境目を跨いで重ねられ、二段目のブロック体の縦孔112に1段目のブロック体の上面に突出した連結部材104aの支持棒141が下から挿入された。
【0054】
1段目のブロック体に重ねられた二段目のブロック体の列の端部には、木製組みブロック体101を最小単位ブロックと同じ大きさにした1/3木製組みブロック体又は最小単位ブロックの2個を長手方向に結合した2/3木製組みブロック体が設置され、端部を基礎ユニット形ブロックの列に合わせた。
1段目のブロック体101と二段目のブロック体101との間に隙間ができたり、二段目のブロック体101に傾きが感じられた場合には、1段目と2段目のブロック体との間に調製スペイサー150を挟み高さ調節を行った。
同様にして、3段目及び4段目のブロック体101を積み上げて、高さ58cmの側壁を構築した。最上段の木製組みブロック体101の長手方向の繋ぎ目には更に「二足H形」の連結部材104aをセットし、木製組みブロック体101を水路の幅に合わせて切断し、ブロック体の切り口より60mmの位置に直径21mmの縦孔を形成した木材を積み重ねることにより側壁を補強した。水路の幅に合わせた添え木で補強することにより、水路側壁が崩れることを防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
この発明の構築用組みブロックは、コンクリート、レンガ、木材等の多彩な材質から選択でき、垂直方向にも水平方向にも必要な数だけ組み付けることができるため、構築物の設計上の自由度が大きく、建築関係、土木関係、農業土木関係等の分野の構造物に使用することができる。
【符号の説明】
【0056】
1:基礎ユニット形ブロック体
2:中間ユニット形ブロック体
3:天端ユニット形ブロック体
3a:ホゾ付き天端ユニット形ブロック体
4,70,104:連結部材
4a,70a,104a:「二足H形」連結部材
4b:「三足I形」連結部材
4c,70c:「三足L形」連結部材
4d,70d:「四足C形」連結部材
4e:「四足T形」連結部材
5:構築用組みブロック体
6:最小単位ブロック体
11:上面係合溝
11a:下面係合突起
12,72,112:縦孔
13,73:(幅方向)連結溝
14,74,114:(長手方向)連結溝
15:ホゾ
41,81,141:支持棒
42,82,142:連結棒
50,90,150:(長手方向の)調整スペイサー
50a,90a,150a:最大厚み0.1mmの調整スペイサー
50b,90b,150b:最大厚み0.3mmの調整スペイサー
51,91:(幅方向の)調整スペイサー
52,92,152:(調整スペイサーの)貫通孔
60:レンガ製組みブロック体
61:(レンガ製)基礎ユニット形ブロック体
62:(レンガ製)中間ユニット形ブロック体
63:(レンガ製)天端ユニット形ブロック体
101:木製組みブロック体
F:連結用縦孔の深さ
H:高さ
L:長さ
S:基準の長さ(基準幅)
W:幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17