特許第6231533号(P6231533)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231533
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】コネクタ及びコネクタ組立体
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/648 20060101AFI20171106BHJP
   H01R 24/60 20110101ALI20171106BHJP
【FI】
   H01R13/648
   H01R24/60
【請求項の数】11
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-219671(P2015-219671)
(22)【出願日】2015年11月9日
(65)【公開番号】特開2017-91774(P2017-91774A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2016年10月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】黒沢 智也
【審査官】 板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−123163(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3200315(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3198686(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/648
H01R 24/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板上に搭載されると共に相手側コネクタと前後方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、グランド部材と、保持部材と、複数のコンタクトと、ミッドプレートとを備えており、
前記相手側コネクタは、複数の相手側コンタクトを有しており、
前記グランド部材は、前記前後方向と直交する上下方向において離間するよう配置された上側平板部及び下側平板部と、前記上側平板部と前記下側平板部とを連結する連結部と、前記回路基板に固定される被固定脚部と、前記被固定脚部と前記下側平板部とを接続する延長部とを有しており、
前記上側平板部及び前記下側平板部の夫々は、前記上下方向と交差する所定面内に延びており、
前記延長部は、前記下側平板部から前記所定面内に延びており、
前記被固定脚部は、前記延長部から前記上下方向において下方に延びており、
前記保持部材は、前記上下方向において前記上側平板部と前記下側平板部とに挟まれる保持部と、前記前後方向において前記保持部から前方に延びる嵌合部とを有しており、
前記嵌合部は、前記前後方向において前記上側平板部及び前記下側平板部よりも前方に位置しており、
前記複数のコンタクトは、2列のコンタクト列を構成しており、
前記コンタクト列の夫々を構成する前記コンタクトは、前記前後方向及び前記上下方向の双方と直交するピッチ方向に並んでおり、
前記コンタクトの夫々は、前記保持部に保持される被保持部と、前記嵌合部の上面又は下面において外部に露出している接触部とを有しており、
前記コンタクトの前記接触部は、前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した状態において、前記相手側コネクタの前記相手側コンタクトと夫々接触するものであり、
前記ミッドプレートは、前記上下方向において前記コンタクト列の間に位置するように、前記保持部材に保持されており、
前記グランド部材は、補助圧入部を更に有しており、
前記補助圧入部は、前記前後方向において前記連結部から後方に延びており、
前記補助圧入部には、前記前後方向と直交する方向に突出した補助係止突起が設けられており、
前記保持部材には、補助圧入溝が形成されており、
前記補助圧入部は、前記補助圧入溝に受容されている
コネクタ。
【請求項2】
回路基板上に搭載されると共に相手側コネクタと前後方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、グランド部材と、保持部材と、複数のコンタクトと、ミッドプレートとを備えており、
前記相手側コネクタは、複数の相手側コンタクトを有しており、
前記グランド部材は、前記前後方向と直交する上下方向において離間するよう配置された上側平板部及び下側平板部と、前記上側平板部と前記下側平板部とを連結する連結部と、前記回路基板に固定される被固定脚部と、前記被固定脚部と前記下側平板部とを接続する延長部とを有しており、
前記上側平板部及び前記下側平板部の夫々は、前記上下方向と交差する所定面内に延びており、
前記延長部は、前記下側平板部から前記所定面内に延びており、
前記被固定脚部は、前記延長部から前記上下方向において下方に延びており、
前記保持部材は、前記上下方向において前記上側平板部と前記下側平板部とに挟まれる保持部と、前記前後方向において前記保持部から前方に延びる嵌合部とを有しており、
前記嵌合部は、前記前後方向において前記上側平板部及び前記下側平板部よりも前方に位置しており、
前記複数のコンタクトは、2列のコンタクト列を構成しており、
前記コンタクト列の夫々を構成する前記コンタクトは、前記前後方向及び前記上下方向の双方と直交するピッチ方向に並んでおり、
前記コンタクトの夫々は、前記保持部に保持される被保持部と、前記嵌合部の上面又は下面において外部に露出している接触部とを有しており、
前記コンタクトの前記接触部は、前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した状態において、前記相手側コネクタの前記相手側コンタクトと夫々接触するものであり、
前記ミッドプレートは、前記上下方向において前記コンタクト列の間に位置するように、前記保持部材に保持されており、
前記グランド部材の前記連結部は、前記前後方向と直交する方向において前記保持部材の外周よりも内側に位置している
コネクタ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のコネクタであって、
前記グランド部材は、上側圧入部と下側圧入部とを更に有しており、
前記上側圧入部は、前記上側平板部から後方に延びており、
前記下側圧入部は、前記下側平板部から後方に延びており、
前記保持部材には、上側圧入溝及び下側圧入溝が形成されており、
前記上側圧入部は、前記上側圧入溝に受容されており、
前記下側圧入部は、前記下側圧入溝に受容されている
コネクタ。
【請求項4】
回路基板上に搭載されると共に相手側コネクタと前後方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、グランド部材と、保持部材と、複数のコンタクトと、ミッドプレートとを備えており、
前記相手側コネクタは、複数の相手側コンタクトを有しており、
前記グランド部材は、前記前後方向と直交する上下方向において離間するよう配置された上側平板部及び下側平板部と、前記上側平板部と前記下側平板部とを連結する連結部と、前記回路基板に固定される被固定脚部と、前記被固定脚部と前記下側平板部とを接続する延長部とを有しており、
前記上側平板部及び前記下側平板部の夫々は、前記上下方向と交差する所定面内に延びており、
前記延長部は、前記下側平板部から前記所定面内に延びており、
前記被固定脚部は、前記延長部から前記上下方向において下方に延びており、
前記保持部材は、前記上下方向において前記上側平板部と前記下側平板部とに挟まれる保持部と、前記前後方向において前記保持部から前方に延びる嵌合部とを有しており、
前記嵌合部は、前記前後方向において前記上側平板部及び前記下側平板部よりも前方に位置しており、
前記複数のコンタクトは、2列のコンタクト列を構成しており、
前記コンタクト列の夫々を構成する前記コンタクトは、前記前後方向及び前記上下方向の双方と直交するピッチ方向に並んでおり、
前記コンタクトの夫々は、前記保持部に保持される被保持部と、前記嵌合部の上面又は下面において外部に露出している接触部とを有しており、
前記コンタクトの前記接触部は、前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した状態において、前記相手側コネクタの前記相手側コンタクトと夫々接触するものであり、
前記ミッドプレートは、前記上下方向において前記コンタクト列の間に位置するように、前記保持部材に保持されており、
前記グランド部材は、上側圧入部と下側圧入部とを更に有しており、
前記上側圧入部は、前記上側平板部から後方に延びており、
前記下側圧入部は、前記下側平板部から後方に延びており、
前記保持部材には、上側圧入溝及び下側圧入溝が形成されており、
前記上側圧入部は、前記上側圧入溝に受容されており、
前記下側圧入部は、前記下側圧入溝に受容されている
コネクタ。
【請求項5】
請求項4記載のコネクタであって、
前記上側圧入部は、前記上側平板部から後方に延びる板状の上側主部と、上側係止突起と、上側隆起部とを有しており、
前記上側係止突起は、前記上側主部から前記ピッチ方向に突出しており、
前記上側隆起部は、前記上側主部から前記上下方向において上側に隆起しており、
前記下側圧入部は、前記下側平板部から後方に延びる板状の下側主部と、下側係止突起と、下側隆起部とを有しており、
前記下側係止突起は、前記下側主部から前記ピッチ方向に突出しており、
前記下側隆起部は、前記下側主部から前記上下方向において下側に隆起している
コネクタ。
【請求項6】
請求項4又は請求項5記載のコネクタであって、
前記上側圧入部及び前記下側圧入部の夫々は、前記ピッチ方向において、前記コンタクト列の両端に配置される前記コンタクトよりも内側に配置されている
コネクタ。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のコネクタであって、
前記延長部は、前記下側平板部から後方に延びている
コネクタ。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコネクタであって、
前記連結部は、前記上側平板部の後端と前記下側平板部の後端とを連結している
コネクタ。
【請求項9】
請求項8記載のコネクタであって、
前記延長部は、前記連結部の一部である
コネクタ。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のコネクタであって、
前記グランド部材は、一部品で構成されている
コネクタ。
【請求項11】
コネクタと、回路基板とを備えたコネクタ組立体であって、
前記回路基板には、1つのスルーホールが形成されており、
前記コネクタは、前記回路基板上に搭載されると共に相手側コネクタと前後方向に沿って嵌合可能であり、
前記コネクタは、グランド部材と、保持部材と、複数のコンタクトと、ミッドプレートとを備えており、
前記相手側コネクタは、複数の相手側コンタクトを有しており、
前記グランド部材は、前記前後方向と直交する上下方向において離間するよう配置された上側平板部及び下側平板部と、前記上側平板部と前記下側平板部とを連結する連結部と、前記回路基板に固定される被固定脚部と、前記被固定脚部と前記下側平板部とを接続する延長部とを有しており、
前記上側平板部及び前記下側平板部の夫々は、前記上下方向と交差する所定面内に延びており、
前記延長部は、前記下側平板部から前記所定面内に延びており、
前記被固定脚部は、前記延長部から前記上下方向において下方に延びており、
前記保持部材は、前記上下方向において前記上側平板部と前記下側平板部とに挟まれる保持部と、前記前後方向において前記保持部から前方に延びる嵌合部とを有しており、
前記嵌合部は、前記前後方向において前記上側平板部及び前記下側平板部よりも前方に位置しており、
前記複数のコンタクトは、2列のコンタクト列を構成しており、
前記コンタクト列の夫々を構成する前記コンタクトは、前記前後方向及び前記上下方向の双方と直交するピッチ方向に並んでおり、
前記コンタクトの夫々は、前記保持部に保持される被保持部と、前記嵌合部の上面又は下面において外部に露出している接触部とを有しており、
前記コンタクトの前記接触部は、前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した状態において、前記相手側コネクタの前記相手側コンタクトと夫々接触するものであり、
前記ミッドプレートは、前記上下方向において前記コンタクト列の間に位置するように、前記保持部材に保持されており、
前記ミッドプレートは、ミッドプレート用脚部を有しており、
前記ミッドプレート用脚部と前記被固定脚部とは、前記1つのスルーホールに固定されている
コネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板上に搭載されると共に相手側コネクタと嵌合可能なコネクタ及びコネクタ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
図19及び図20を参照すると、特許文献1には、コネクタプラグ(図示せず)と嵌合可能なコネクタソケット900が開示されている。特許文献1のコネクタソケット900は、ハウジング910、絶縁本体920、絶縁本体920の上下方向における両側に配置された2つのカバー板(グランド部材)930、絶縁本体920内に嵌め込まれた端子支持片942、端子支持片942に支持された接触端子941及び仕切り板950を備えている。カバー板930には、位置決め爪931及びロック爪932が一体的に形成されている。絶縁本体920には、位置決め爪931及びロック爪932に対応する位置決め挿入溝921及びロック挿入溝922が設けられている。上側のカバー板930は絶縁本体920に対して下方向に圧入されており、下側のカバー板930は絶縁本体920に対して上方向に圧入されている。このとき、位置決め爪931は位置決め挿入溝921内に嵌入され、ロック爪932はロック挿入溝922の内に嵌入される。カバー板930は、コネクタソケット900とコネクタプラグ(図示せず)とが嵌合した際に、コネクタプラグ(図示せず)のプラグハウジング(図示せず)に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3198686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、シェル等を介してグランド部材と回路基板とを接続しようとする場合、グランド部材とシェル等との接続の確実性及びシェル等と回路基板との接続の確実性によって、電気的性能に差異が生じる可能性がある。
【0005】
そこで本発明は、安定した電気的性能を得ることができ、且つ、低背化されたコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1のコネクタとして、
回路基板上に搭載されると共に相手側コネクタと前後方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、グランド部材と、保持部材と、複数のコンタクトと、ミッドプレートとを備えており、
前記相手側コネクタは、複数の相手側コンタクトを有しており、
前記グランド部材は、前記前後方向と直交する上下方向において離間するよう配置された上側平板部及び下側平板部と、前記上側平板部と前記下側平板部とを連結する連結部と、前記回路基板に固定される被固定脚部と、前記被固定脚部と前記下側平板部とを接続する延長部とを有しており、
前記上側平板部及び前記下側平板部の夫々は、前記上下方向と交差する所定面内に延びており、
前記延長部は、前記下側平板部から前記所定面内に延びており、
前記被固定脚部は、前記延長部から前記上下方向において下方に延びており、
前記保持部材は、前記上下方向において前記上側平板部と前記下側平板部とに挟まれる保持部と、前記前後方向において前記保持部から前方に延びる嵌合部とを有しており、
前記嵌合部は、前記前後方向において前記上側平板部及び前記下側平板部よりも前方に位置しており、
前記複数のコンタクトは、2列のコンタクト列を構成しており、
前記コンタクト列の夫々を構成する前記コンタクトは、前記前後方向及び前記上下方向の双方と直交するピッチ方向に並んでおり、
前記コンタクトの夫々は、前記保持部に保持される被保持部と、前記嵌合部の上面又は下面において外部に露出している接触部とを有しており、
前記コンタクトの前記接触部は、前記コネクタが前記相手側コネクタと嵌合した状態において、前記相手側コネクタの前記相手側コンタクトと夫々接触するものであり、
前記ミッドプレートは、前記上下方向において前記コンタクト列の間に位置するように、前記保持部材に保持されている
コネクタを提供する。
【0007】
また、本発明は、第2のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記延長部は、前記下側平板部から後方に延びている
コネクタを提供する。
【0008】
また、本発明は、第3のコネクタとして、第1又は第2のコネクタであって、
前記連結部は、前記上側平板部の後端と前記下側平板部の後端とを連結している
コネクタを提供する。
【0009】
また、本発明は、第4のコネクタとして、第3のコネクタであって
前記延長部は、前記連結部の一部である
コネクタを提供する。
【0010】
また、本発明は、第5のコネクタとして、第1乃至第4のいずれかのコネクタであって、
前記グランド部材は、上側圧入部と下側圧入部とを更に有しており、
前記上側圧入部は、前記上側平板部から後方に延びており、
前記下側圧入部は、前記下側平板部から後方に延びており、
前記保持部材には、上側圧入溝及び下側圧入溝が形成されており、
前記上側圧入部は、前記上側圧入溝に受容されており、
前記下側圧入部は、前記下側圧入溝に受容されている
コネクタを提供する。
【0011】
また、本発明は、第6のコネクタとして、第5のコネクタであって、
前記上側圧入部は、前記上側平板部から後方に延びる板状の上側主部と、上側係止突起と、上側隆起部とを有しており、
前記上側係止突起は、前記上側主部から前記ピッチ方向に突出しており、
前記上側隆起部は、前記上側主部から前記上下方向において上側に隆起しており、
前記下側圧入部は、前記下側平板部から後方に延びる板状の下側主部と、下側係止突起と、下側隆起部とを有しており、
前記下側係止突起は、前記下側主部から前記ピッチ方向に突出しており、
前記下側隆起部は、前記下側主部から前記上下方向において下側に隆起している
コネクタを提供する。
【0012】
また、本発明は、第7のコネクタとして、第5又は第6のコネクタであって、
前記上側圧入部及び前記下側圧入部の夫々は、前記ピッチ方向において、前記コンタクト列の両端に配置される前記コンタクトよりも内側に配置されている
コネクタを提供する。
【0013】
また、本発明は、第8のコネクタとして、第1乃至第7のいずれかのコネクタであって、
前記グランド部材は、補助圧入部を更に有しており、
前記補助圧入部は、前記前後方向において前記連結部から後方に延びており、
前記補助圧入部には、前記前後方向と直交する方向に突出した補助係止突起が設けられており、
前記保持部材には、補助圧入溝が形成されており、
前記補助圧入部は、前記補助圧入溝に受容されている
コネクタを提供する。
【0014】
また、本発明は、第9のコネクタとして、第1乃至第8のいずれかのコネクタであって、
前記グランド部材は、一部品で構成されている
コネクタを提供する。
【0015】
また、本発明は、第10のコネクタとして、第1乃至第9のいずれかのコネクタであって、
前記グランド部材の前記連結部は、前記前後方向と直交する方向において前記保持部材の外周よりも内側に位置している
コネクタを提供する。
【0016】
また、本発明は、第1のコネクタ組立体として、
第1乃至第10のいずれかのコネクタと、回路基板とを備えたコネクタ組立体であって、
前記回路基板には、1つのスルーホールが形成されており、
前記ミッドプレートは、ミッドプレート用脚部を有しており、
前記ミッドプレート用脚部と前記被固定脚部とは、前記1つのスルーホールに固定されている
コネクタ組立体を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明のコネクタでは、グランド部材を直接回路基板に接続することができる。そのため、シェル等を介してグランド部材と回路基板とを接続しようとする場合と比較して、本発明のコネクタでは、コネクタ製造での接続工程における品質のバラつきにより電気的性能に差異が生じる可能性を減らすことができる。
【0018】
また本発明のコネクタでは、延長部が下側平板部と同一面上に延びており、被固定脚部は延長部から延びている。これにより、被固定脚部の長さを長くする、即ち、被固定脚部の上下方向におけるサイズを大きくすることができる。そのため、本発明のコネクタを回路基板に固定する場合において、被固定脚部を回路基板に半田付けする際に、被固定脚部を這い上がった半田によりコンタクト等がショートしてしまうおそれを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施の形態によるコネクタを示す上側斜視図である。
図2図1のコネクタを示す下側斜視図である。
図3図1のコネクタを示す上面図である。
図4図1のコネクタを示す下面図である。
図5図1のコネクタを示す正面図である。
図6図5のコネクタをA−A線に沿って示す断面図である。
図7図5のコネクタをB−B線に沿って示す断面図である。
図8図1のコネクタに含まれるグランド部材を示す上側斜視図である。
図9図8のグランド部材を示す下側斜視図である。
図10図8のグランド部材を示す下面図である。
図11図1のコネクタを示す分解斜視図である。
図12図1のコネクタを回路基板上に設置したコネクタ組立体を示す斜視図である。ここで、グランド部材の被固定脚部とミッドプレートのミッドプレート用脚部は1つのスルーホールに固定されている。
図13図12のコネクタ組立体を筐体に固定した状態を示す斜視図である。
図14図1のコネクタにシェルを装着した状態を示す斜視図である。
図15図14のコネクタを示す正面図である
図16図15のコネクタをC−C線に沿って示す断面図である。
図17図15のコネクタをD−D線に沿って示す断面図である。
図18図1のコネクタの変形例を示す上側斜視図である。
図19】特許文献1のコネクタソケットを示す断面図である。
図20】特許文献1のコネクタソケットを示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1乃至図5及び図12に示されるように、本発明の実施の形態によるコネクタ100は、回路基板700上に搭載されると共に相手側コネクタ(図示せず)と前後方向に沿って嵌合可能である。相手側コネクタ(図示せず)は、複数の相手側コンタクト(図示せず)を有している。本実施の形態において、前後方向はY方向である。前方は−Y方向であり、後方は+Y方向である。
【0021】
図1乃至図4に示されるように、本実施の形態におけるコネクタ100は、グランド部材200と、保持部材300と、複数の第1コンタクト(コンタクト)400と、複数の第2コンタクト(コンタクト)450と、ミッドプレート500と、補助的保持部材380とを備えている。グランド部材200は金属製である。保持部材300は絶縁体からなる。第1コンタクト400は金属製である。第2コンタクト450は金属製である。ミッドプレート500は金属製である。本実施の形態によるコネクタ100はシェルを有さないものであり、コネクタ自体の低背化を実現できるものであり、シェルを有するコネクタと比較して組立が容易となっている。
【0022】
図1乃至図4及び図11に示されるように、保持部材300は、保持部310と、嵌合部320と、中間部360と、支持部370と、2つの凸部372を有している。保持部310は、前後方向において嵌合部320と中間部360とを接続している。嵌合部320は、平板状の形状を有しており、前後方向において保持部310から前方に延びている。中間部360は、保持部310の後方に位置しており、前後方向において保持部310と支持部370とを接続している。支持部370は、中間部360の後方に位置している。凸部372は、前後方向と直交するピッチ方向において支持部370の両端付近に夫々位置している。本実施の形態において、ピッチ方向はX方向である。凸部372は、前後方向及びピッチ方向の双方と直交する上下方向において支持部370の下端に位置しており、下側に突出している。本実施の形態において、上下方向はZ方向である。上側は+Z方向であり、下側は−Z方向である。
【0023】
図1乃至図4及び図11に示されるように、保持部材300には、2つの上側圧入溝330と、2つの下側圧入溝340と、2つの補助圧入溝350と、2つの外側部収容部374と、複数のコンタクト保持溝322とが形成されている。上側圧入溝330は保持部310の上側に位置しており、後方に向かって凹んでいる。上側圧入溝330は、ピッチ方向において対向する内壁と、上下方向において対向する内壁とを有している。下側圧入溝340は保持部310の下側に位置しており、後方に向かって凹んでいる。下側圧入溝340は、ピッチ方向において対向する内壁と、上下方向において対向する内壁とを有している。補助圧入溝350は、支持部370のピッチ方向における両側面近傍に位置しており、後方に向かって凹んでいる。補助圧入溝350は、ピッチ方向において対向する内壁と、上下方向において対向する内壁とを有している。外側部収容部374は、中間部360及び支持部370の上面の一部であって、ピッチ方向両端付近に位置している。コンタクト保持溝322は、前後方向に延びる溝であって、嵌合部320の上面及び下面に複数形成されている。
【0024】
図1乃至図4及び図11に示されるように、複数の第1コンタクト(コンタクト)400は、1列の第1コンタクト列(コンタクト列)を構成しており、複数の第2コンタクト(コンタクト)450は、1列の第2コンタクト列(コンタクト列)を構成している。第1コンタクト列は、上下方向において第2コンタクト列よりも上側に位置している。第1コンタクト列の夫々を構成する第1コンタクト400は、ピッチ方向に並んでいる。第2コンタクト列の夫々を構成する第2コンタクト450は、ピッチ方向に並んでいる。
【0025】
図6及び図11から理解されるように、第1コンタクト400の夫々は、保持部310に保持される第1被保持部404(被保持部)と、嵌合部320の上面において外部に露出している第1接触部402(接触部)と、回路基板700上に半田付けされる第1被固定部406とを有している。第1被保持部404は、第1被固定部406の上端から前方に延びている。第1被保持部404は、ピッチ方向両端に第1コンタクト圧入部408を有している。第1コンタクト圧入部408は、ピッチ方向両側に突出している。第1接触部402は、第1被保持部404の前端から、前方に延びている。第1接触部402は、保持部材300の嵌合部320の上面に形成されているコンタクト保持溝322に保持されている。第1コンタクト400の第1接触部402は、コネクタ100が相手側コネクタ(図示せず)と嵌合した状態において、相手側コネクタ(図示せず)の相手側コンタクト(図示せず)と夫々接触するものである。第1被固定部406は、L字状の形状を有しており、第1被保持部404の後端から下側に延びた後、後方に延びている。図6及び図11から理解されるように、補助的保持部材380は、第1コンタクト400の第1被保持部404の後端付近及び第1被固定部406の上側に延びる部分を保持している。
【0026】
図1及び図11から理解されるように、第1コンタクト400は保持部材300に対して圧入されることにより、保持部材300に取り付けられる。具体的には、まず第1コンタクト400を補助的保持部材380に取り付け、次に、この補助的保持部材380に取り付けられた第1コンタクト400の第1接触部402の前端を、保持部材300の後端に対して前方に押し込み、第1コンタクト400の第1コンタクト圧入部408を保持部材300に食い込ませる。これにより、第1コンタクト400は保持部材300に保持される。
【0027】
図6及び図11から理解されるように、第2コンタクト450の夫々は、保持部310に保持される第2被保持部454(被保持部)と、嵌合部320の下面において外部に露出している第2接触部452(接触部)と、回路基板700上に半田付けされる第2被固定部456とを有している。第2被保持部454は、第2被固定部456の上端から前方側に延びている。第2被保持部454は、ピッチ方向両端に第2コンタクト圧入部458を有している。第2コンタクト圧入部458は、ピッチ方向両側に突出している。第2接触部452は、第2被保持部454の前端から、前方に延びている。第2接触部452は、保持部材300の嵌合部320の下面に形成されているコンタクト保持溝322に保持されている。第2コンタクト450の第2接触部452は、コネクタ100が相手側コネクタ(図示せず)と嵌合した状態において、相手側コネクタ(図示せず)の相手側コンタクト(図示せず)と夫々接触するものである。第2被固定部456は、L字状の形状を有しており、第2被保持部454の後端から下側に延びた後、後方に延びている。
【0028】
図2及び図11から理解されるように、第2コンタクト450は保持部材300に対して圧入されることにより、保持部材300に取り付けられる。具体的には、第2コンタクト450の第2接触部452の前端を、保持部材300の後端に対して前方に押し込むことにより、第2コンタクト450の第2コンタクト圧入部458を保持部材300に食い込ませる。これにより、第2コンタクト450は保持部材300に保持される。
【0029】
図8乃至図10に示されるように、グランド部材200は、一部品で構成されている。具体的には、グランド部材200は、上側平板部210と、下側平板部220と、2つの連結部230と、2つの被固定脚部240と、2つの上側圧入部260と、2つの下側圧入部270と、2つの補助圧入部280とを有している。
【0030】
図1図2及び図8乃至図10から理解されるように、上側平板部210は、上下方向と交差する所定面内に延びている。より具体的には、上側平板部210は、上下方向と直交する面内に延びている。上側平板部210は、後端であってピッチ方向両端付近において連結部230と連結されている。下側平板部220は、上下方向と交差する所定面内に延びている。より具体的には、下側平板部220は、上下方向と直交する面内に延びている。下側平板部220は、後端であってピッチ方向両端付近において連結部230と連結されている。即ち、上側平板部210と下側平板部220とは連結部230により連結されている。上側平板部210及び下側平板部220は、上下方向において離間するよう配置されている。保持部310は、上下方向において上側平板部210と下側平板部220とに挟まれている。嵌合部320は、前後方向において上側平板部210及び下側平板部220よりも前方に位置している。
【0031】
図1図2図5及び図8乃至図10から理解されるように、連結部230の夫々は、連結垂直部232と、外側部285と、接続部290と、延長部250とを有している。即ち、延長部250は、連結部230の一部である。連結垂直部232は、下側平板部220の後端であってピッチ方向両端から上下方向において上側に延びている。外側部285は、連結垂直部232の上端と連結されており、上下方向と直交する面内に延びている。接続部290は、外側部285の前端であってピッチ方向内端から下方に延びており、上側平板部210の後端であってピッチ方向両端と接続されている。即ち、連結部230の夫々は、上側平板部210の後端と下側平板部220の後端とを連結している。延長部250は、下側平板部220から後方に延びている。即ち、延長部250は、下側平板部220の後端であってピッチ方向両端から後方に延びている。延長部250は、下側平板部220から上下方向と交差する所定面内に延びている。より具体的には、延長部250の夫々は、下側平板部220から上下方向と直交する面内に、即ちXY平面内に延びている。更に具体的には、延長部250の夫々は、下側平板部220からY方向に延びるとともに、連結垂直部232に向かって延びている。図2及び図9に示されるように、延長部250は、被固定脚部240と下側平板部220とを接続している。
【0032】
図1乃至図5に示されるように、本実施の形態の連結部230は、前後方向と直交する方向において保持部材300の外周よりも内側に位置している。より具体的には、本実施の形態の連結部230は、前後方向と直交する方向において保持部材300の支持部370の外周よりも内側に位置している。そのため、コネクタ100に含まれる部材以外の部材とグランド部材200とが意図せずに接触してしまう可能性を低く抑えることができる。
【0033】
図2及び図12に示されるように、被固定脚部240の夫々は、回路基板700に固定されるものである。本実施の形態における被固定脚部240は、延長部250から上下方向において下側に延びている。被固定脚部240は、コネクタ100のピッチ方向両端付近に位置している。
【0034】
図8に示されるように、上側圧入部260の夫々は、板状の上側主部261と、上側係止突起262と、上側隆起部264とを有している。上側圧入部260の夫々は、前後方向において上側平板部210から後方に延びている。より具体的には、上側圧入部260の上側主部261は、前後方向において上側平板部210の後端から後方に延びている。上側係止突起262は、上側主部261からピッチ方向に突出している。より具体的には、上側係止突起262は、上側主部261のピッチ方向両端に位置しており、ピッチ方向外側に突出している。上側隆起部264は、上側主部261から上下方向において上側に隆起している。
【0035】
図9に示されるように、下側圧入部270の夫々は、板状の下側主部271と、下側係止突起272と、下側隆起部274とを有している。下側圧入部270の夫々は、前後方向において下側平板部220から後方に延びている。より具体的には、下側圧入部270の下側主部271は、前後方向において下側平板部220の後端から後方に延びている。下側係止突起272は、下側主部271からピッチ方向に突出している。より具体的には、下側係止突起272は、下側主部271のピッチ方向両端に位置しており、ピッチ方向外側に突出している。下側隆起部274は、下側主部271から上下方向において下側に隆起している。
【0036】
補助圧入部280は、前後方向において連結部230から後方に延びている。より具体的には、補助圧入部280は、前後方向において連結部230の連結垂直部232の後端から後方に延びている。補助圧入部280の夫々には、前後方向と直交する方向に突出した補助係止突起282が設けられている。より具体的には、補助係止突起282は、補助圧入部280の上下方向両端に位置しており、上下方向における外側に突出している。
【0037】
図1乃至図4及び図11を参照すると、グランド部材200は保持部材300に対して圧入されることにより、保持部材300に取り付けられる。具体的には、グランド部材200を保持部材300の前方から後方に向けて挿入し、グランド部材200の上側圧入部260、下側圧入部270及び補助圧入部280を、夫々保持部材300の上側圧入溝330、下側圧入溝340及び補助圧入溝350に対して押し込む。これにより、上側圧入部260の上側係止突起262、下側圧入部270の下側係止突起272及び補助圧入部280の補助係止突起282は、上側圧入溝330、下側圧入溝340及び補助圧入溝350に対して夫々食い込むこととなり、グランド部材200は保持部材300に保持される。
【0038】
詳しくは、図1図2及び図11から理解されるように、2つの上側圧入部260と2つの上側圧入溝330とは夫々対応しており、上側圧入部260は対応する上側圧入溝330に受容されている。また、2つの下側圧入部270と2つの下側圧入溝340とは夫々対応しており、下側圧入部270は対応する下側圧入溝340に受容されている。さらに、2つの補助圧入部280と2つの補助圧入溝350とは夫々対応しており、補助圧入部280は対応する補助圧入溝350に受容されている。
【0039】
このとき、上側係止突起262は、上側圧入溝330のピッチ方向における内壁に食い込んでおり、上側隆起部264は、上側圧入溝330の上側の内壁に押圧接触している。これにより上側主部261は上側圧入溝330の下側の内壁に押し付けられており、上側平板部210は保持部310の上面に押し付けられている。また、このとき、下側係止突起272は、下側圧入溝340のピッチ方向における内壁に食い込んでおり、下側隆起部274は、下側圧入溝340の下側の内壁に押圧接触している。これにより下側主部271は下側圧入溝340の上側の内壁に押し付けられており、下側平板部220は保持部310の下面に押し付けられている。これにより、コネクタ100が相手側コネクタ(図示せず)と挿抜を繰り返したとしても、グランド部材200が保持部材300から浮き上がったり、前方に引き抜かれて外れてしまったりする可能性が避けられる。
【0040】
更に、このとき、補助係止突起282は、補助圧入溝350の上下方向における内壁に食い込んでいる。これにより、補助圧入部280は補助圧入溝350に強固に保持されるため、グランド部材200の保持部材300への取り付けがより強固なものとなっている。
【0041】
上述のように、グランド部材200は一部品であり、保持部材300に対して前方から圧入することにより保持部材300に取り付けられることから、グランド部材が複数の部品で構成されている場合と比較してグランド部材200の取付工程が簡略化され、またグランド部材を保持部材の上下方向に沿って取り付ける場合と比較して相手側コネクタ(図示せず)を挿抜した際にグランド部材200が保持部材300から浮き上がったり外れてしまったりする可能性が避けられる。
【0042】
図1図3及び図8より理解されるように、上側圧入部260の夫々は、ピッチ方向において、第1コンタクト列の両端に配置される第1コンタクト400よりも内側に配置されている。より具体的には、上側圧入部260の夫々は、ピッチ方向において、第1コンタクト列の両端に配置される第1コンタクト400の第1被保持部404よりも内側に配置されている。
【0043】
図2図4及び図9より理解されるように、下側圧入部270の夫々は、ピッチ方向において、第2コンタクト列の両端に配置される第2コンタクト450よりも内側に配置されている。より具体的には、下側圧入部270の夫々は、ピッチ方向において、第2コンタクト列の両端に配置される第2コンタクト450の第2被保持部454よりも内側に配置されている。
【0044】
図2図5及び図6に示されるように、ミッドプレート500は、上下方向において第1コンタクト列及び第2コンタクト列の間に位置するように、保持部材300に保持されている。具体的には、ミッドプレート500はインサートモールドにより保持部材300に組み込まれている。ミッドプレート500は、回路基板700に接続されるミッドプレート用脚部510を2つ有している。ミッドプレート用脚部510は、コネクタ100のピッチ方向両端付近に位置しており、グランド部材200の被固定脚部240とペアを構成している。換言すれば、被固定脚部240とミッドプレート用脚部510とは、2つのペアを構成している。
【0045】
図2及び図12より理解されるように、本発明の実施の形態のコネクタ組立体10は、コネクタ100と、回路基板700とを備えている。回路基板700には、2つのスルーホール710と、2つの孔720とが形成されている。一組のミッドプレート500のミッドプレート用脚部510とグランド部材200の被固定脚部240とは、回路基板700の1つのスルーホール710に纏めて固定されている。これにより、グランドの強化を図ることができると共にミッドプレート用脚部510と被固定脚部240とを同時に回路基板700に固定することができ、製造工程の簡略化が図られる。
【0046】
本実施の形態のコネクタ組立体10においては、第1コンタクト400の第1被固定部406及び第2コンタクト450の第2被固定部456は、回路基板700上に半田付けにより固定されている。また、保持部材300の凸部372は、回路基板700の孔720に夫々挿入されており、これにより保持部材300は回路基板700に固定されている。
【0047】
図13に示されるように、コネクタ組立体10は、筐体800に取り付けられる。ここで筐体800は開口部730を有しており、この開口部730を介して、コネクタ100は相手側コネクタ(図示せず)と嵌合可能となっている。
【0048】
以上、本発明について実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが本発明は、これに限定されるものではない。
【0049】
上述した実施の形態のコネクタ100はシェルを有さないものであったが、図14乃至図17に示されるように、コネクタ100はシェル開口部855を有すると共に前後方向と直交する面内において嵌合部320等を覆うシェル850を更に備えていてもよい。このシェル850を備えたコネクタ100においても、グランド部材200の被固定脚部240及びミッドプレート500のミッドプレート用脚部510は、直接回路基板700に接続されることとなる。これにより、本実施の形態のコネクタ100と同様に、シェル850を有するコネクタ100においても、コネクタ製造での接続工程における品質のバラつきにより電気的性能に差異が生じる可能性を減らすことができる。
【0050】
上述した実施の形態のコネクタ100のグランド部材200は、上側平板部210のピッチ方向両端と下側平板部220のピッチ方向両端とは連結されていないものであったが、図18に示されるように、変形例によるコネクタ100Aは、上述した実施の形態のグランド部材200に代えて、上側平板部210のピッチ方向両端と下側平板部220のピッチ方向両端とが平板部連結部295によって連結されたグランド部材200Aが保持部材300に取り付けられている。ここでグランド部材200Aは、平板部連結部295を有する以外はグランド部材200と同じ構造を有しているため、グランド部材200と同じ構成要素については図面内において同一の符号を付すこととする。
【0051】
グランド部材200Aを有する変形例のコネクタ100Aにおいては、上側平板部210と下側平板部220との連結が強化されている。従って、コネクタ100Aと相手側コネクタ(図示せず)との挿抜の際において、グランド部材200Aが保持部材300から浮き上がることを、より防止することができる。
【符号の説明】
【0052】
10 コネクタ組立体
100,100A コネクタ
200,200A グランド部材
210 上側平板部
220 下側平板部
230 連結部
232 連結垂直部
240 被固定脚部
250 延長部
260 上側圧入部
261 上側主部
262 上側係止突起
264 上側隆起部
270 下側圧入部
271 下側主部
272 下側係止突起
274 下側隆起部
280 補助圧入部
282 補助係止突起
285 外側部
290 接続部
295 平板部連結部
300 保持部材
310 保持部
320 嵌合部
322 コンタクト保持溝
330 上側圧入溝
340 下側圧入溝
350 補助圧入溝
360 中間部
370 支持部
372 凸部
374 外側部収容部
380 補助的保持部材
400 第1コンタクト(コンタクト)
402 第1接触部(接触部)
404 第1被保持部(被保持部)
406 第1被固定部
408 第1コンタクト圧入部
450 第2コンタクト(コンタクト)
452 第2接触部(接触部)
454 第2被保持部(被保持部)
456 第2被固定部
458 第2コンタクト圧入部
500 ミッドプレート
510 ミッドプレート用脚部
700 回路基板
710 スルーホール
720 孔
730 開口部
800 筐体
850 シェル
855 シェル開口部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図17
図18
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