特許第6231569号(P6231569)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6231569マルチカプセルパックの形でカプセルをパックするための機械および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231569
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】マルチカプセルパックの形でカプセルをパックするための機械および方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 29/02 20060101AFI20171106BHJP
【FI】
   B65B29/02
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-531529(P2015-531529)
(86)(22)【出願日】2013年9月9日
(65)【公表番号】特表2015-529603(P2015-529603A)
(43)【公表日】2015年10月8日
(86)【国際出願番号】EP2013068645
(87)【国際公開番号】WO2014040960
(87)【国際公開日】20140320
【審査請求日】2016年5月12日
(31)【優先権主張番号】BO2012A000478
(32)【優先日】2012年9月11日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】516359816
【氏名又は名称】ギマ ソチエタ.ペル.アツィオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(72)【発明者】
【氏名】ダリオ レア
(72)【発明者】
【氏名】ピエルルイジ カステラッリ
【審査官】 佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第04002005(US,A)
【文献】 特開平07−002359(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02465783(EP,A1)
【文献】 国際公開第2011/039711(WO,A1)
【文献】 特表2008−529786(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチカプセルパック(27)の形での抽出または浸出製品用カプセル(2)の製造・パック機であって、
カプセル(2)には、
− カプセル(2)の長手方向軸(Z1)を画定し、底面(4)と、外部リム(6)を備えた上部アパーチャ(5)と、形成している剛体部材(3)と、
− 剛体部材(3)内に格納された一回量の抽出または浸出製品(26)と、
− 上部アパーチャ(5)を閉鎖するために外部リム(6)に接合される閉鎖用蓋(7)と、が含まれており、
− 複数の作業ステーションであって、少なくとも
剛体部材(3)を補給するための補給ステーション(11)と、
剛体部材(3)内部の製品一回量(26)を計量するための計量ステーション(12)と、
剛体部材(3)の上部アパーチャ(5)をそれぞれの閉鎖用蓋(7)で閉鎖するための閉鎖ステーション(13)とが、含まれる、複数の作業ステーションと;
− カプセル(2)を収納し、前進方向(A)に沿って前記複数の作業ステーションを通ってカプセル(2)を移動させるための、複数の座部(10)を特徴とする輸送要素(8)と;
− 輸送要素(8)からカプセル(2)を取出すように適応された退出ステーション(17)と;
− パックステーション(23)であって、
退出ステーション(17)からカプセル(8)を受取るように適応され、かつ、
カプセル(2)をマルチカプセルパック(27)の形にパックするように適応された、ここでカプセル(2)は並んで、かつ、交互に180°だけ回転した状態、すなわち頭尾配向にしたがって配置された状態となる、パックステーション(23)と、
を具備する機械であって、
− 離脱機構(14)が、輸送要素(8)に結合され、カプセル(2)を取出しゾーン(P)において座部(10)から離れるように移動させるように適応されており;
かつ
− 前記退出ステーション(17)が、取出し用回転式コンベヤ(19)を含み、
該取出し用回転式コンベヤ(19)は、把持要素(20)を備え、
把持要素(20)は、離脱機構(14)からカプセル(2)を把持し、カプセル(2)を1つおきに180°回転させる回転順序にしたがって前記カプセル(2)を回転させ、かつ、このように回転させられた前記カプセル(2)を並んでかつ頭尾配向にしたがって配置された状態でパックステーション(23)まで送出し、
前記取出し用回転式コンベヤ(19)が、垂直方向回転軸(Z3)を中心にして回転移動可能であり、
前記把持要素(20)が、複数の把持用プライヤ(21a、21b)を含み、
該複数の把持用プライヤ(21a、21b)は、
前記取出し用回転式コンベヤ(19)上に半径方向に配置され、かつ、
取出し用回転式コンベヤ(29)の垂直方向回転軸(Z3)に直交するそれぞれの半径方向回転軸(Z4)を中心にして回転移動可能である、
ことを特徴とする機械。
【請求項2】
前記離脱機構(14)が、少なくとも取出しゾーン(A)において前進方向(A)に沿って輸送要素(8)と連携して移動可能である、ことを特徴とする請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記離脱機構(14)が、前記取出しゾーン(P)において前記カプセル(2)を上昇させるように適応された垂直方向に移動可能なロッド(15)を含んでいる、ことを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載の機械。
【請求項4】
前記把持用プライヤ(21a、21b)がアーム対(24a、24b)を含み、
該アーム対が、
カプセル(2)から遠く離れる非作動位置と、
前記アーム対(24a、24b)が剛体部材(3)または外部リム(6)に対応してカプセル(2)を保持する作動位置との間で移動可能である、
ことを特徴とする請求項に記載の機械。
【請求項5】
それぞれの座部(10)から不良カプセル(2)を抜出さないように離脱機構(14)を抑止し、こうして取出し用回転式コンベヤ(19)の把持要素(20)が前記不良カプセル(2)を取上げないように適応された制御装置を含む、
ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の機械。
【請求項6】
前記制御装置が、不良カプセル(2)および前記不良カプセル(2)の直前または直後の隣接するカプセル(2)をそれぞれの座部(10)から抜出さないように、離脱機構(14)を抑止するように適応されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の機械。
【請求項7】
前記パックステーション(23)が、回転順序にしたがって前記カプセル(2)を前記把持要素(20)から受取るように適応されたコンベヤベルト(22)を含む輸送手段(18)を含んでいる、
ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の機械。
【請求項8】
前記輸送手段(18)が、垂直方向軸を中心にして回転可能であるプーリー(32)の周囲を移動可能な少なくとも1つの歯付きベルト(30、31)をさらに含み、
前記少なくとも1つの歯付きベルト(30、31)が、把持要素(20)と協働してカプセル(2)をコンベヤベルト(22)上に位置づけするように適応されている、
ことを特徴とする請求項に記載の機械。
【請求項9】
前記輸送手段(18)が、全く異なるカプセル(2)群を形成するように互いに連携して移動可能である少なくとも1つの第1の歯付きベルト(30)と少なくとも1つの第2の歯付きベルト(31)とを含み、
各カプセル群(2)は単一のマルチカプセルパック(27)内にパックされる、
ことを特徴とする請求項に記載の機械。
【請求項10】
前記少なくとも1つの第1の歯付きベルト(30)および前記少なくとも1つの第2の歯付きベルト(31)が、事前に拒絶されたためにカプセル(2)を担持していない把持要素(20)と協働しないように互いに独立して減速または停止するように適応されており、かつ
それぞれのカプセル(2)を担持する連続した把持要素(20)と連携して再度移動するように適応されている、
ことを特徴とする請求項に記載の機械。
【請求項11】
マルチカプセルパック(27)の形でカプセル(2)を製造しパックする方法において、 前記カプセル(2)には、
カプセル(2)の長手方向軸(Z1)を画定し、底面(4)と外部リム(6)を備えた上部アパーチャ(5)とを形成している剛体部材(3)と、
剛体部材(3)内に格納された一回量の抽出または浸出製品(26)と、
上部アパーチャ(5)を閉鎖するために外部リム(6)に接合される閉鎖用蓋(7)と、が含まれており;
前記カプセル(2)が前記マルチカプセルパック(27)内で並んで、かつ交互に180°だけ回転された状態、すなわち頭尾配向にしたがって配置された状態で配置されており、
− 前進方向(A)に沿って作動経路を通って充填機の複数の作業ステーション(11、12、13)内を移動できる輸送要素(8)のそれぞれの座部(10)に対して剛体部材(3)を補給するステップと;
− 剛体部材(3)内部の製品一回量(26)を計量するステップと;
− 剛体部材(3)の上部アパーチャ(5)をそれぞれの閉鎖用蓋(7)で閉鎖するステップと;
− カプセル(2)をパックステーション(23)まで移送するステップと;
を含んでおり、
カプセル(2)をパックステーション(23)まで移送するステップには、
− 取出しゾーン(P)において輸送要素(8)の座部(10)に結びつけられた離脱機構(14)を用いてそれぞれの座部(10)からカプセル(2)を離脱させるステップと;
− 取出しゾーン(P)において、垂直方向回転軸(Z3)を中心にして回転する取出し用回転式コンベヤ(19)上に半径方向に配置された複数の把持要素(20)を用いて前記離脱機構(14)から前記カプセル(2)を把持するステップと;
− 取出し用回転式コンベヤ(19)の垂直方向回転軸(Z3)を中心にしてカプセル(2)の全てを回転させ、取出し用回転式コンベヤ(19)の垂直方向回転軸(Z3)に直交するそれぞれの半径方向回転軸(Z4)を中心としてカプセル(2)を1つおきに回転させるステップと;
− パックステーション(23)において取出しゾーン(P)から送出しゾーン(D)までカプセル(2)を運搬し、カプセル(2)を1つおきに、取出し用回転式コンベヤ(19)の垂直方向回転軸(Z3)に直交するそれぞれの半径方向回転軸(Z4)を中心にして180°だけ回転させるステップと;
− パックステーション(23)まで、並んでかつ頭尾配向にしたがって配置された状態で、前記カプセル(2)を送出するステップと;
が含まれている、
ことを特徴とする方法。
【請求項12】
− 制御装置を用いて、不良カプセル(2)を担持する座部(10)に結びつけられた離脱機構(14)を抑止し、前記不良カプセル(2)がパックステーション(23)まで移送されないようにするステップと;
− 前記不良カプセル(2)を拒絶するステップと;
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
− 制御装置を用いて、不良カプセル(2)および前記不良カプセル(2)の直前または直後の隣接するカプセル(2)を担持する座部(10)に結びつけられた離脱機構(14)を抑止して、前記不良カプセル(2)および前記隣接カプセル(2)がパックステーション(23)まで移送されないようにするステップと;
− 前記不良カプセル(2)および前記隣接カプセル(2)を拒絶するステップと;
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽出または浸出飲料用の使い捨てカプセルを製造しパックするための機械および方法に関する。
詳細には、本発明は、マルチカプセルパックの形で使い捨てカプセルを製造しパックするための機械および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明において言及されている機械は、最小形態において以下のものを含むカプセルをパックするために適応されている:
− 孔開け可能なまたは予め穿孔された底面および外部リムを備えた上部アパーチャを伴う、カプセルの長手方向軸を画定する例えば円錐台形状のカップ状剛体部材;
− 剛体部材の内部に格納された一回量の抽出または浸出製品;および
− 予め穿孔されたまたは加圧液体を供給するノズルにより孔開けされるように適応された、剛体部材の上部アパーチャを閉鎖するための蓋。
【0003】
例示されたタイプのカプセルはさらに、可撓性または剛性の1つ以上のフィルター要素、または、加圧液体または得られた飲料を分配するための分配要素をさらに含んでいてよい。
【0004】
このようなカプセルは典型的には、マルチカプセルパックすなわち、2つ以上のカプセルを格納するパックの形で市販されている。
このようなマルチカプセルパックは、箱、厚紙、フローパックなどであり得る。
このようなマルチカプセルパックにおいては、カプセルを並んでかつカプセルの長手方向軸に直交する軸を中心にして180°回転させた状態で配置してスペースを節約することが公知である。
したがってマルチカプセルパックにおいて、カプセルは、それぞれの長手方向軸が互いに平行である状態で配置され、反対方向に配向され、こうして頭尾配向にしたがって配置される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、カプセルが並んでかつ反対方向に配向された状態で配置されているマルチカプセルパックの形でカプセルを製造しパックするための、高速、便利かつ信頼性の高い機械および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的は、請求項1に記載の機械および請求項13に記載の方法により達成される。
【0007】
本発明について、非限定的な例示目的でのみ提供されている添付図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係る機械の概略的平面図である。
図2】抽出または浸出飲料用の使い捨てカプセルの概略的断面図である。
図2A】マルチカプセルパックの第1の実施例の概略的断面図である。
図2B】マルチカプセルパックの第2の実施例の概略的断面図である。
図3】本発明の第1の好ましい実施形態に係る機械の退出ステーションの概略的平面図である。
図4図3の退出ステーションの概略的前面図である。
図5】本発明の第2の好ましい実施形態に係る機械の退出ステーションの概略的平面図である。
図6図5の退出ステーションの概略的前面図である。
図7】本発明の第3の好ましい実施形態に係る機械の退出ステーションの概略的平面図である。
図8】本発明の第4の好ましい実施形態に係る機械の退出ステーションの概略的平面図である。
図9】本発明の第1および第3の好ましい実施形態に係る機械の退出ステーションの詳細部を拡大した概略的平面図である。
図10】本発明の第2および第4の好ましい実施形態に係る機械の退出ステーションの詳細部を拡大した概略的平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る機械1は、抽出または浸出飲料用の使い捨てタイプのカプセル2を製造するために適応されている。
図2では、カプセル2が非限定的な最小単位の形態で示されており、これはすなわち、本発明に係る機械および方法を使用して、異なる形状、形態、構成要素および使用方法を有するカプセルを製造しパックすることができるということを意味している。
【0010】
図2に示されているカプセル2は、カプセル2の長手方向軸Z1を画定する剛体部材3を含む。
剛体部材3は、底面4と外部リム6を備えた上部アパーチャとを特徴として有する。
上部アパーチャ5は、例えば糊着または高温または低温密封などにより外部リム6に接合された蓋7によって閉鎖されている。
カプセル2はさらに、剛体部材3の内部に、例えばコーヒー、紅茶、ミルク、ココアあるいはその混合物などの粉末、顆粒または茶葉の形をした一回量の製品26を含んでいる。
剛体部材3は例えば円錐台形状を有するが、異なる形状の剛体部材3を有するカプセル2を本発明に係る機械および方法により製造しパックすることもできるということがわかる。
同様に、剛性または可撓性のいずれかであるフィルターまたは分配要素(簡略化を期して図示せず)を含むカプセル2を本発明に係る機械および方法によって製造しパックすることも可能である。
【0011】
機械1は、前進方向Aに沿って作動経路を介して複数の作業ステーションを通って製造中のカプセル2を移動させるように適応された輸送要素を含む。
輸送要素8は、移動機構9の周りで閉ループ状になっている。図1に概略的に示されている実施形態において、移動機構9は、垂直方向回転軸Z2を中心として回転移動可能であり、水平方向平面上で輸送要素8を移動させる。代替的には、移動機構9は、水平方向回転軸を中心にして回転移動可能であり得、作業ステーションが配置されている少なくとも1つの水平方向区間を含め垂直方向平面上で輸送要素8を移動させることができる。
輸送要素8は、カプセル2の剛体部材3を収納するように適応された複数の座部10を含む。
移動機構9は、前進方向Aに沿って輸送要素8を連続的にまたは間欠的に移動させるため、連続的または間欠的に移動可能である。
【0012】
最小の形態では、機械1は、輸送要素8のそれぞれの座部10に対して剛体部材3を補給するための補給ステーション11と、それぞれの剛体部材3の内部の製品一回量26を計量するための計量ステーション12と、剛体部材3の上部アパーチャ5をそれぞれの蓋7で閉鎖するための閉鎖ステーション13とを含む。
製造すべきカプセル2のタイプに応じて、機械1はさらに、作動経路に沿ってさらなるステーション、例えばフィルターおよび/または分配要素を補給するための1つ以上の補給ステーション、フィルターおよび/または分配要素を形成するための1つ以上の形成ステーション、フィルターおよび/または分配要素および/または蓋を切断するための1つ以上の切断ステーション、1つ以上の計量および検査ステーションを含むことができる。
【0013】
輸送要素8と結びつけられて、機械1は、取出しゾーンPにおいて輸送要素8のそれぞれの座部10からカプセル2を、抜出すように適応された離脱機構14(図4および6に見られる)を含む。
有利には、取出しゾーンPは、輸送要素8の作動経路の曲線区間に位置する。有利には、図に示された実施形態において、取出しゾーンPは、移動機構9に対応して位置している。
代替的には、図示されていない実施形態において、取出しゾーンPは、輸送要素8の作動経路の直線区間に対応して位置している。
【0014】
有利には、離脱機構14は、各々輸送要素8のそれぞれの座部10に結びつけられた垂直方向に移動可能なロッド15を含む。
したがって、ロッド15は、少なくとも取出しゾーンPにおいて、作動経路に沿ってそれぞれの座部10と連携して移動可能である。
ロッド15は、それぞれの座部10より下に位置づけされ、カプセル2の底面4と接触しそれを押上げるように適応された上端部16を特徴とする。
有利には、上端部16には、カプセル2をしっかりと確実に保持するために吸引源が具備されている。
代替的には、離脱機構14は、座部10およびカプセル2より上に位置づけされかつ蓋7と接触しカプセル2を引上げるために吸引源が具備された下端部を特徴とするロッドを含むことができる。
輸送要素8が間欠的に移動させられる場合、取出しゾーンPの静止位置に配置された垂直方向に移動可能な単一のロッドを使用することが可能である。
【0015】
機械1はさらに、取出しゾーンPにおいて、輸送要素8からカプセル2を取出しかつ、箱、フローパック27a、厚紙27bなどのマルチカプセルパック27の形にカプセル2をパックするように適応されたパックステーション23の輸送手段18上で送出ゾーンDにおいてこのようなカプセルを送出するように適応された退出ステーション17を含んでいる。
【0016】
詳細には、退出ステーション17は、輸送要素8と同様、連続的または間欠的に移動可能である取出し用回転式コンベヤ19を含む。
取出し用回転式コンベヤ19は、移動機構9の回転軸Z2に対して平行な回転軸Z3を中心として、例えば図中では時計回り方向である回転方向Bにしたがって回転移動可能である。
図中に示されている実施形態において、回転軸Z3は垂直方向である。
輸送要素8が水平方向回転軸72を中心にして回転移動可能な移動機構9の周囲を垂直方向平面上で移動可能である図示されていない一変形実施形態においては、取出し用回転式コンベヤ19は、水平方向回転軸Z3を中心にして回転移動可能である。
【0017】
取出し用回転式コンベヤ19には、離脱機構14からカプセル2を取上げるように適応された把持要素20が具備されている。
把持要素20は、取出し用回転式コンベヤ19上に半径方向に配置された複数の把持用プライヤ21a、21bを含む。
全ての、または、1つおきの把持用プライヤ21a、21bが、取出し用回転式コンベヤ19の垂直方向回転軸Z3に直交するそれぞれの半径方向回転軸Z4を中心にして回転移動可能である。
【0018】
把持用プライヤ21a、21bはアーム対24a、24bを含み、このアーム対はカプセル2から離れる非作動位置と、前記アーム対24a、24bが剛体部材3、有利には外部リム6に対応してカプセル2を保持する作動位置との間で移動可能である。
詳細には、図3、4および9に示されている第1の好ましい実施形態によると、非作動位置から作動位置へそしてその逆への移行に際して、把持用プライヤ21aのアーム24aは、カプセル2の長手方向軸Z1に対して平行なそれぞれの回転軸を中心にして、カプセル2の長手方向軸Z1に直交する方向に回転移動する。
換言すると、把持用プライヤ21aのアーム24aは、取出しゾーンPに対応して水平方向平面上で移動可能であり、剛体部材3、有利には外部リム6に対応してカプセル2を保持するように適応されている。
【0019】
図5、6および10に示された第2の好ましい実施形態によると、把持用プライヤ21bのアーム24bは、カプセル2の長手方向軸Z1に直交するそれぞれの回転軸を中心として、カプセル2の長手方向軸Z1に平行に回転移動する。
換言すると、取出しゾーンPと対応して、把持用プライヤ21bのアーム24bは、垂直方向平面上で移動可能であり、外部リム6と対応してカプセル2を保持するように適応されている。
【0020】
カプセル2は、カプセルが並んで反対方向に配向された状態で配置されているマルチカプセルパック27の形にパックされるように意図されていることから、把持用プライヤ21a、21bは、カプセル2をそれぞれの半径方向回転軸Z4を中心にして、180°だけ交互に回転させる。
換言すると、把持用プライヤ21a、21bは、1つおきのカプセル2のそれぞれの半径方向回転軸Z4を中心にした回転を提供する回転順序にしたがってカプセル2を回転させる。
このように回転させた後、把持用プライヤ21a、21bは、例えばカプセル2が上に載るコンベヤベルト22を含む輸送手段18の上に、カプセル2を置く。
【0021】
輸送手段18は有利にはさらに、垂直方向軸を中心として回転移動可能な1つ以上の歯付きベルトを含んでいてよい。
このような歯付きベルトは、より簡単に、より迅速にかつより精確にコンベヤベルト22上にカプセル2を位置づけできるようにする。
さらに、歯付きベルトは、すでにコンベヤベルト22上にある状態で、各々単一のマルチカプセルパック27内にパックされるように意図された分離したカプセル2の群を実現できるようにする。
【0022】
図7では、本発明の第3の好ましい実施形態が示されており、ここでは、輸送手段18は、第1の歯付きベルト30と第2の歯付きベルト31とを含み、これらの歯付きベルトは、歯付きベルト30、31の下に位置づけされ送出ゾーンDにおいて取出し用回転式コンベヤ19との関係において半径方向に配置されたコンベヤベルト22上にカプセル2を位置づけするために取出し用回転式コンベヤ19の把持用プライヤ21aと協働するように適応されている。
【0023】
第1の歯付きベルト30および第2の歯付きベルト31は、例えば垂直方向軸を中心としてサーボモーターを用いて回転駆動されるプーリー32の周りで取出し用回転式コンベヤ19とそして相互と連携して移動可能である。
歯付きベルト30、31は、明確に区別されたカプセル2の群を達成するように移動させられ、各々のマルチカプセルパック27の形にパックされる。
換言すると、サーボモーターは、第1の歯付きベルトがカプセル2の送出を取上げるように取出し用回転式コンベヤと連携して移動させられている間にもう一方の歯付きベルトは単一のマルチカプセルパック27内にパックされるべき(先に把持用プライヤ21aから取られた)カプセル2の群をパックステーション23のパックゾーンまで送出するように取出し用回転式コンベヤ19から独立して移動させられるような形で、第1の歯付きベルト30と第2の歯付きベルト31を移動させるように適応されている。
【0024】
さらに、サーボモーターは、例えば、以下で説明するようにカプセル2が拒絶されたために、例えば1つまたは2つの後続する把持用プライヤ21aがそれぞれ1つのカプセル2を担持していない場合、歯付きベルト30、31を互いに独立して減速させるかさらには停止させるように適応されている。
詳細には、不完全なカプセル2の群、すなわちカプセル2の数が単一のマルチカプセルパック27内にパックすべきカプセルの数より少ない群を形成しないために、それぞれのカプセル2を担持しない把持用プライヤ21aと対をなすことになっている歯付きベルト(30または31)は、対応するカプセル2を担持していない把持用プライヤ21aを送出ゾーンDを超えて通過させるべく減速さらには停止させるように意図されている。
このような把持用プライヤ21aがひとたび通過したならば、歯付きベルトは、それぞれのカプセル2を担持する後続する把持用プライヤ21aと連携して取出し用回転式コンベヤ19と再度対をなすように適応される。
したがって、歯付きベルト30、31の各歯は、1つのカプセル2と協働し、コンベヤベルト22上には、空きスペースすなわちカプセル2により占有されていないスペースは全く創出されない。
【0025】
図8には、本発明の第4の好ましい実施形態が示されているが、これは、第3の好ましい実施形態に関連して図7に示され、したがって同じ参照番号を伴って示されているものと類似の輸送手段18を含むという点において、図5および6に関連して示された第2の好ましい実施形態とは異なっている。
詳細には、輸送手段18は、取出し用回転式コンベヤ19の把持用プライヤ21bと協働し同じ歯付きベルト30、31の下に配置されたコンベヤベルト22上にカプセル2を位置づけするように適応された第1の歯付きベルト30と第2の歯付きベルト31とを含む。
【0026】
図7に示された実施形態とは異なり、コンベヤベルト22は、送出ゾーンDにおいて取出し用回転式コンベヤ19に対し接線方向に配置されている。
本発明の第3の好ましい実施形態を参照して歯付きベルト30、31について前述したことは、図8に示されている本発明の第4の好ましい実施形態にも同様にあてはまり、したがって、ここでは反復しない。
【0027】
図示されてはいないものの、例えば比較的高い作業速度が求められる場合、3つ以上の歯付きベルトを含む輸送手段18を使用することが可能である。
図示されていない変形実施形態においては、輸送手段18は輸送用回転式コンベヤを含んでいてよい。
【0028】
ひとたび適正な頭尾配向で位置づけされたならば、カプセル2はパックステーション23内でパックされ得、例えばカプセル2はマルチカプセルパックの内部に押込まれてよい。
【0029】
カプセル2の半数だけを回転させるためには、把持用プライヤ21a、21bの半分のみを、取出し用回転式コンベヤ19の垂直方向回転軸Z3に直交するそれぞれの半径方向回転軸Z4を中心にして回転するように適応させてよい。
例えば、以下の説明において明確化されるように、不良カプセルの拒絶を目的として、把持用プライヤ21a、21bの全てが、取出し用回転式コンベヤ19の垂直方向回転軸Z3に直交するそれぞれの半径方向回転軸Z4を中心にして回転するように適応されていることが有利であるかもしれない。
【0030】
例えば、取出しゾーンPの上流側に配置された計量および検査ステーション内で規定重量外と判定されたために不良カプセルが発生した場合、機械1に付随する制御装置は、例えば離脱機構14を抑止することによって、不良カプセル2の拒絶を提供し得る。
詳細には、制御装置は、拒絶すべきカプセル2を担持する座部14に結びつけられたロッド15を抑止して、このようなカプセル2をそれぞれの座部10から抜出さないようにし、こうしてこのカプセルが取出し用回転式コンベヤ19の把持要素20によって取上げられず、取出しゾーンPの下流側の拒絶ステーション内で拒絶されるようにすることができる。
代替的には、拒絶すべきカプセル2は、取出し用回転式コンベヤ19から取出され、その中で拒絶されてよい。
【0031】
パックすべきカプセル2の頭尾配向を維持するためには、不良カプセル2と共に、たとえ不良でなくても直後の(または直前の)カプセルも拒絶することが有利である。
換言すると、一方が不良である隣接するカプセル2の一対を拒絶することが有利である。
このような場合、隣接するカプセル2の対がひとたび拒絶された場合に残ったカプセル2の回転順序は不変であることから、把持用プライヤ21a、21bの半分だけがそれぞれの半径方向回転軸を中心にして回転するように適応されていてよい。
【0032】
代替的には、把持用プライヤ21a、21bの全てがそれぞれの半径方向回転軸Z4を中心にして回転可能である場合、不良カプセル2のみを拒絶し、拒絶されたカプセル2に後続するカプセル2の回転順序を修正してこのような拒絶されたカプセル2に後続するカプセル2を回転させるかまたはさせないようにし、こうして輸送手段18内のカプセル2の頭尾配向を維持することが可能である。
【0033】
取出し用回転式コンベヤ19はモーター25によって回転移動させられる。例えばカムタイプの伝達システムを用いて、同じモーター25は同様に把持用プライヤ21a、21bを開閉し、これらの把持用プライヤを、取出し用回転式コンベヤ19の回転と適切に連携させてそれぞれの半径方向回転軸Z4を中心にして回転移動させる。
詳細には、把持用プライヤ21a、21bは、カム装置に連結され、こうしてアーム24a、24bを移動させて取出しゾーンPにおいてカプセル2上へと閉鎖し、輸送手段18上で開放してカプセル2を放出し、かつアーム24a、24bをそれぞれの半径方向回転軸Z4を中心として回転させて1つおきにカプセル2を180°だけ回転させ、こうしてカプセルは1つおきに180°だけ回転した状態で輸送手段18上で送出されることになる。
【0034】
輸送手段18、詳細にはコンベヤベルト22は、送出ゾーンDにおいて取出し用回転式コンベヤ19の近傍に位置づけされ、ここでコンベヤベルト22は有利には、取出し用回転式コンベヤ19に対し接線方向(図1、5、6および8の実施形態の場合)または半径方向(図3、4および7の実施形態の場合)に位置づけされることになる。
【0035】
送出ゾーンDは、パックステーション23の配置および作業要件ならびに取出し用回転式コンベヤ19に求められる作動速度に応じて、取出し用回転式コンベヤ19の異なる箇所に位置づけされてよい。
例えば図3、4および7の実施形態において、送出ゾーンDは取出しゾーンPの下流側270°のところに置かれており、一方図1、5、6および8の実施形態では、取出しゾーンPの下流側180°のところに置かれている。
【0036】
換言すると、それぞれ図3、4および7そして図1、5、6および8の好ましい実施形態において取出し用回転式コンベヤ19に結びつけられたカム装置は、回転軸Z3を中心にした取出し用回転式コンベヤ19のそれぞれ270°または180°の回転の間にそれぞれの半径方向回転軸Z4を中心としてカプセル2を180°だけ回転させるように適応されている。
【0037】
本発明は、さらに、カプセル2が並んでかつ交互に180°だけ回転した状態、すなわち頭尾配向にしたがって配置された状態で配置されている。
マルチカプセルパック27の形でカプセル2を形成しパックするための方法を提供している。
方法は、
前進方向Aに沿って作動経路を通って充填機の複数の作業ステーション内を移動できる輸送要素8のそれぞれの座部10に対して剛体部材3を補給するステップと;
剛体部材3内部の製品一回量26を計量するステップと;
剛体部材3の上部アパーチャ5をそれぞれの閉鎖用蓋7で閉鎖するステップと;
カプセル2をパックステーション23まで移送するステップ、
とを含む。
【0038】
詳細には、本発明は、カプセル2をパックステーション23まで移送するステップは、
取出しゾーンPにおいて輸送要素8の座部10に結びつけられた離脱機構14を用いてそれぞれの座部10からカプセル2を離脱させるステップと;
取出しゾーンPにおいて、垂直方向回転軸Z3を中心にして回転する取出し用回転式コンベヤ19上に半径方向に配置された把持要素20を用いて前記離脱機構10から前記カプセル2を把持するステップと;
取出し用回転式コンベヤ19の垂直方向回転軸Z3を中心にしてカプセル2の全てを回転させ、取出し用回転式コンベヤ19の垂直方向回転軸Z3に直交するそれぞれの半径方向回転軸Z4を中心としてカプセル2を1つおきに回転させるステップと;
パックステーション23において取出しゾーンPから送出しゾーンDまでカプセル2を担持し、カプセル2を1つおきに、取出し用回転式コンベヤ19の垂直方向回転軸Z3に直交するそれぞれの半径方向回転軸Z4を中心にして180°だけ回転させるステップと;
パックステーション23まで、回転されかつ並んでかつ頭尾配向にしたがって配置された状態で、前記カプセル2を送出するステップと、
が含まれていることを規定している。
【0039】
有利には、本発明の方法の好ましい一実施形態によると、不良カプセル2を拒絶することが可能である。
詳細には、本発明に係る方法は、
制御装置を用いて、不良カプセル2を担持する座部10に結びつけられた離脱機構14を抑止して、このような不良カプセル2がパックステーション23まで移送されないようにするステップと;
このような不良カプセル2を拒絶するステップと、
をさらに含んでいてよい。
【0040】
拒絶されたカプセル2に後続するカプセル2は、パックステーション23内でカプセル2の頭尾配向を維持するため、取出し用回転式コンベヤ19の垂直方向回転軸Z3に直交するそれぞれの半径方向回転軸Z4を中心にして180°だけ取出し用回転式コンベヤ19内で回転させられるかまたは回転させられない。
換言すると、拒絶されたカプセル2に後続するカプセル2は、拒絶されたカプセル2が拒絶されていなかった場合に起こったはずであることに反して回転させられるかまたは回転させられない。
【0041】
代替的には、制御装置を用いて、不良カプセル2および不良カプセル2の直前または直後の隣接するカプセル2を担持する座部10に結びつけられた離脱機構14を抑止して、 このような不良カプセル(2)およびこのような隣接カプセル2がパックステーション23まで移送されないようにすること;ならびに、
不良カプセル(2)および隣接カプセル(2)を拒絶することが可能である。
したがって、不良カプセル2を含むカプセル2の対を拒絶することによって、取出し用回転式コンベヤ19上のカプセル2の回転順序を改変しないこと、
が可能である。
図1
図2
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10