(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
肌状態測定装置および/またはスキンケア装置のユーザーに使用され、かつ、前記肌状態測定装置および前記スキンケア装置とデータの送信および/または受信が行えるように接続可能であるとともに、ネットワークに接続してデータの送受信を行う送受信手段を備えたユーザークライアントと、
前記ユーザークライアントに対して前記ネットワークを介してデータの送受信が可能にされ、前記ユーザーに関連する情報を前記ユーザー毎に重複の無い一意の顧客IDに関連付けて記憶するデータ管理サーバーと、
前記肌状態測定装置により測定された測定データを分析し、分析することにより得られる肌状態の分析結果データを出力する分析結果出力手段と、
を備え、
前記ユーザークライアントは、
前記肌状態測定装置により測定された前記ユーザーの前記測定データが当該肌状態測定装置から入力された場合に、入力された前記測定データを前記データ管理サーバーに送信する測定データ送信手段と、
前記測定データに対する前記分析結果データが前記分析結果出力手段から入力された場合に前記分析結果データを表示する表示手段と、
を備え、
前記データ管理サーバーは、
前記ユーザークライアントから受信した前記肌状態測定装置により測定された前記測定データが前記顧客IDに互いに関連付けられて登録される測定データ用データベースと、
前記分析結果出力手段から得られた前記肌状態の分析結果データに基づいて前記スキンケア装置の制御方法を決定するスキンケア装置制御方法決定手段と、
前記分析結果出力手段から得られた前記肌状態の分析結果データに基づいて前記スキンケア装置の推奨される使用スケジュールを決定するスキンケア装置使用スケジュール決定手段と、
を備え、
前記ユーザークライアントの前記表示手段は、前記スキンケア装置使用スケジュール決定手段により決定された前記スキンケア装置の推奨される使用スケジュールを表示し、
前記スキンケア装置は前記スキンケア装置制御方法決定手段により決定された制御方法に基づいて制御されることを特徴とする肌状態測定分析情報管理システム。
前記測定データ用データベースには、前記分析結果データが前記顧客IDに互いに関連付けられて登録されていることを特徴とする請求項1に記載の肌状態測定分析情報管理システム。
前記測定データ用データベースには、前記測定データと前記分析結果データが当該測定データの取得時期に基づいた時系列に応じたデータとして登録されていることを特徴とする請求項2に記載の肌状態測定分析情報管理システム。
肌状態測定装置および/またはスキンケア装置のユーザーに使用され、かつ、前記肌状態測定装置および前記スキンケア装置とデータの送信あるいは受信が行えるように接続可能であるとともに、ネットワークに接続してデータの送受信を行う送受信手段を備えたユーザークライアントと、
前記ユーザークライアントに対して前記ネットワークを介してデータの送受信が可能にされ、前記ユーザーに関連する情報を前記ユーザー毎に重複の無い一意の顧客IDに関連付けて記憶するデータ管理サーバーと、
前記肌状態測定装置により測定された測定データを分析し、分析することにより得られる肌状態の分析結果データを出力する分析結果出力手段と、
を備える肌状態測定分析情報管理システムにおける肌状態測定分析情報管理方法であって、
前記ユーザークライアントは、
前記測定データに対する前記分析結果データが前記分析結果出力手段から入力された場合に前記分析結果データを表示する表示手段を備えるとともに、
前記肌状態測定装置により測定された前記ユーザーの前記測定データが当該肌状態測定装置から入力された場合に、入力された前記測定データを前記データ管理サーバーに送信する測定データ送信ステップを実行し、
前記データ管理サーバーは、
前記ユーザークライアントから受信した前記肌状態測定装置により測定された前記測定データが前記顧客IDに互いに関連付けられて登録される測定データ用データベースを備えるとともに、
前記分析結果出力手段から得られた前記肌状態の分析結果データに基づいて前記スキンケア装置の制御方法を決定するスキンケア装置制御方法決定ステップと、
前記分析結果出力手段から得られた前記肌状態の分析結果データに基づいて前記スキンケア装置の推奨される使用スケジュールを決定するスキンケア装置使用スケジュール決定ステップと、
を実行し、
前記ユーザークライアントの前記表示手段は、前記スキンケア装置使用スケジュール決定ステップにより決定された前記スキンケア装置の推奨される使用スケジュールを表示し、
前記スキンケア装置は前記スキンケア装置制御方法決定ステップにより決定された制御方法に基づいて制御されることを特徴とする肌状態測定分析情報管理方法。
前記測定データ用データベースには、前記測定データと前記分析結果データが当該測定データの取得時期に基づいた時系列に応じたデータとして登録されていることを特徴とする請求項9に記載の肌状態測定分析情報管理方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、ユーザーは、無線携帯端末に内蔵されたカメラを使うのでなければ、基本的に肌用カメラ等の肌状態測定装置を購入する必要がある。さらに、ユーザーは、測定結果を分析してもらうために、課金される場合があり、定期的に肌の状態を知るには敷居が高いものとなる恐れがある。
【0008】
一方、測定データが送られてくるサーバ側では、例えば、測定データやその分析結果等を蓄積可能である。また、測定データの分析にあたっては、サービスを提供する会社に対して、会員登録を必要とする場合があり、会員登録の際に、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日、性別等の個人情報の入力を求めたり、アンケートへの協力をお願いしたりする場合がある。
【0009】
この場合に、ユーザーが増えれば、肌の測定結果、測定結果の分析結等のデータや、これらデータに関連づけられて、会員登録時のデータやアンケートのデータによる年齢、性別、居住地域といった情報が蓄積される。
【0010】
この蓄積されたデータのデータ量が多くなれば、これらデータを分析して、新たなスキンケア商品の開発に利用可能であるが、現状では、肌測定結果を送信してもらうことにより、蓄積されるデータの有効利用が十分に図られていない。
【0011】
また、肌の状態とスキンケア用の化粧品(洗顔関係を含む)との関係を考えた場合に、ユーザーは、自分が使っている肌ケア用の化粧品と、肌の状態の変化との関係、すなわち、現在自分が使っている肌ケア用の化粧品が、自分の肌状態の改善に効果があるのか否かを知りたいと思っている。すなわち、今使っている化粧品は自分の肌に合っているか否かや、もっと自分の肌に合う化粧品がないかを知りたがっている。しかし、上述の化粧品会社の店舗等での肌診断では、その化粧品会社の商品である化粧品の情報しか得ることができない。
【0012】
化粧品会社側から見た場合に、上述のように店舗で肌用測定機器を用いてユーザーの肌の状態の情報を得ることができる。この場合に店員によるユーザーへの質問やアンケート等により顧客の情報、例えば、顧客の住所、名前等の個人情報や、使用している化粧品やその他の肌に影響を与える要素の情報を得ることができる。また、ユーザーが自社商品を使用している場合に、自社商品の使用した場合の肌への影響等のデータを得ることができる。しかし、店舗等で肌の状態の測定等を行うことなく、例えば、化粧品会社の販売系統に含まれない販売店や通販等で化粧品を購入するユーザー層の肌の状態等のデータを得ることができないといった問題があった。また、他社製品を使用した場合の肌に与える影響等の情報を得ることも難しかった。
【0013】
現在、国内だけでも多くの化粧品メーカー(ここでメーカーと言った場合に販売会社も含むものとする)があるとともに、他業種からの新規参入もあり、また、海外の化粧品を利用するユーザーもおり、多数の化粧品が出回っている。これらの中からユーザーは、自分に合った化粧品を選択する必要があり、化粧品を使った場合に、ある程度効果があるか否か簡便に判断できることが望まれている。
【0014】
また、化粧品会社は、例えば、肌の状態として各肌タイプのユーザーにどのような成分を有する化粧品が効果があるのかや、各肌タイプのユーザーがどのような化粧品を好むのかなど、各ユーザーのデータを得られた場合に、商品戦略上有利になれる。商品開発において、行われる治験の情報量には限界があり、自社商品の販売後に多くのユーザーからフィードバックされるデータを得られれば、次の商品開発に有効利用することができ、さらに他社製品の情報が得られれば、さらに有効利用可能である。したがって、化粧品会社であるメーカーは、発売後の化粧品を使用したユーザーのデータが得られることが望まれている。
【0015】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、肌状態測定装置をユーザクライアント(スマートフォン)に接続し、肌状態測定装置による測定データを分析するサービスを提供する会社のサーバに送信して測定データの分析結果を得られる場合に、受信される測定データ等のデータの有効利用により、サービスの無料化、肌状態測定装置の低価格化を可能にする肌状態測定分析情報管理システム、肌状態測定分析情報管理方法、スキンケア装置およびスキンケア装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の肌状態測定分析情報管理システムは、肌の状態を測定する肌状態測定装置と、
前記肌状態測定装置のユーザーに使用され、かつ、前記肌状態測定装置とデータの送受信が行えるように接続されるとともに、ネットワークに接続してデータの送受信を行うユーザークライアントと、
前記ユーザークライアントに対して前記ネットワークを介してデータの送受信が可能にされているデータ管理サーバと、
前記肌状態測定装置により測定された測定データを分析することにより得られる肌状態の分析結果データが入力され、当該分析結果データを前記ユーザークライアントで表示可能に出力するとともに、前記分析結果データを前記データ管理サーバで記憶可能に出力する分析結果出力手段と、
前記データ管理サーバからデータを取得する契約に基づいて、前記データ管理サーバに対してデータの送受信を行う契約者クライアントと、
を備え、
前記ユーザークライアントは、前記データ管理サーバからの要求に基づいて、前記ユーザーにより入力されるとともに前記ユーザーの個人情報を含み、かつ、各ユーザー毎に重複の無い一意の顧客IDを含むユーザーデータを前記データ管理サーバに送信するユーザーデータ送信手段と、
前記肌状態測定装置により測定された測定データが当該肌状態測定装置から入力された場合に、入力された前記測定データおよび前記顧客IDを前記データ管理サーバに送信する測定データ送信手段と、
前記測定データに対する分析結果データが前記分析結果出力手段から入力された場合に前記分析結果データを表示する分析結果表示手段とを備え、
前記データ管理サーバは、複数の各ユーザークライアントから受信した前記顧客IDを含むユーザーデータが登録されるユーザーデータ用データベースと、
前記ユーザークライアントから受信した前記測定データ、前記分析結果出力手段から入力された分析結果データ、前記ユーザーデータのうちの所定の個人情報を除いた付帯データおよび前記顧客IDが互いに関連付けられて登録されるとともに、少なくとも前記測定データおよび前記分析結果データが、これらデータの取得時期に基づく履歴として登録される測定データ用データベースと、
前記契約者毎に設定された契約者1Dが登録された契約者用データベースと、
前記契約者クライアントから前記測定データ用データベースに登録されたデータの取得を要求された場合に、前記契約者クライアントから入力される契約者IDを前記契約者用データベースで照合し、前記測定データ用データベースに登録されたデータを契約者クライアントに送信するデータ提供手段とを備え、
前記契約者クライアントは、前記契約者IDを送信するとともに、前記データ管理サーバに前記測定データ用データベースに登録されたデータを要求するデータ要求手段と、
前記データ要求手段の要求に基づいて前記データ管理サーバから送信されたデータを受信して記憶する受信記憶手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
このような構成によれば、肌状態測定装置により測定された肌の状態の測定データがユーザー携帯端末によりネットワークを介してデータ管理サーバに送信されることになる。
この際に、ユーザーは、例えば、顧客IDを設定しておく必要があり、データ管理サーバからの要求にしたがって各種データの入力を行う。この際に例えばユーザーデータである所定の個人情報として、氏名、住所、各種電話番号、メールアドレス等を入力するものとしてもよい。
【0018】
また、肌状態測定分析情報管理システムにおいて商品やサービスの購入を可能にする場合に、所定の個人情報として決済用にクレジットカードの情報を含んでもよい。また、アンケート等としてデータ管理サーバからの要求に基づいて、使用している化粧品、スキンケア用品、サプリメント等の情報をユーザーデータとして任意に入力させるものとしてもよい。
データ管理サーバでは、ユーザークライアントからユーザーデータが入力された場合にユーザーデータ用データベースに登録する。ユーザーデータ用データベースでは、顧客IDによりユーザーデータが検索可能になる。
【0019】
また、ユーザークライアントは、例えば、ユーザーの操作に基づいて接続される肌状態測定装置により肌状態の測定を行い、測定データが得られた後に、この測定データを顧客IDとともに、データ管理サーバに送る。
【0020】
測定データに基づいて得られた分析結果データは、分析結果出力手段に入力され、分析結果出力手段から例えば、データ管理サーバを介するかメール等により、ユーザークライアントに送信され、ユーザークライアントで分析結果データを見ることができる。なお、分析結果は、測定データを周知の各種肌分析手法を用いることにより得ることが可能である。
また、測定データ、分析結果データおよびユーザーデータから所定の個人情報を除いた付帯データが顧客IDに関連付けられて測定データ用データベースに登録される。
【0021】
ユーザーデータから所定の個人情報を除く付帯データにおいて、所定の個人情報とは、基本的に個人が特定される可能性があるものであり、例えば、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、クレジットカードの情報などである。ユーザーデータから所定の個人情報を除いた付帯データは、例えば、使用している化粧品、スキンケア用剤(ボディオイル、入浴剤等)、スキンケア用機器(エステティック用機器)や、定期摂取しているサプリメントなどのアンケートに対する回答のデータや、個人情報を改変して個人を特定できないようにしたデータとして居住地域(大まかな住所として、例えば、県や市など)、大まかな年齢(例えば、10代、20代、30代等)などや、測定に際して得ることのできるデータとして測定日時などである。
【0022】
ここで、ユーザーは、例えば、繰り返し肌状態の測定と分析を行うことが可能であり、例えば、測定データの測定日時、データ管理サーバでの受信日時などにより、時系列として測定データおよび分析結果データを測定データ用データベースから読み出せるようになっている。
【0023】
例えば、肌状態の測定データの分析を無料とすることなどにより、多くのユーザーに肌状態の測定データの分析サービスを利用してもらうことで、測定データ用データベースには、多くのユーザーの測定データが蓄積されるとともに、各ユーザーが繰り返し分析サービスを利用してもうらことで、時系列となった測定データを得られる可能性がある。
【0024】
この場合に、例えば、各種化粧品や、スキンケア用品を開発しているメーカーでは、測定データ用サーバに蓄積された肌状態の測定データを商品開発や肌の研究等に利用することが可能になる。また、測定データ用サーバには、ユーザーが入力したユーザーデータのうちの所定の個人情報を除いた付帯データが顧客IDを介して測定データに関連付けられるようになっている。ここで、ユーザーデータの入力の際に、データ管理サーバ側から要求して、例えば、使用している化粧品、スキンケア用品等をユーザーに入力してもらえれば、測定データだけの場合に比較してより有用なデータが得られる。
【0025】
この発明では、契約により測定データ、分析結果データ、付帯データの閲覧が可能になる。この際に、契約に基づいて各契約者の契約者ID毎に、閲覧可能な付帯データの種類が決められるものとしてもよい。契約者用データベースには、契約者IDに関連付けて各契約者IDに対応する契約者クライアントから閲覧可能な付帯データの種類を登録しておくものとしてもよい。これにより、契約者クライアントの契約者IDを照合する際に、当該契約者クライアントで閲覧可能な付帯データの種類をセットし、契約者IDに牽連付けられた種類の付帯データだけを契約者クライアントから閲覧可能にすることができる。
この場合に、契約時に契約者が閲覧した付帯データの種類を決めることになる。この際には、付帯データの複数の種類を閲覧可能にしても良いし、全ての種類の付帯データを閲覧可能としても良い。
【0026】
この際に、付帯データの各種類に順位をつけ、契約時に決定される閲覧レベルが高くなるほど、順位の高い付帯データが閲覧可能になるようにしてもよい。
テータ管理サーバでは、契約者クライアントからデータ閲覧の要求が契約者IDとともに入力された場合に、契約者用データベースを契約者IDで検索して、この契約者IDに関連付けられた付帯データの種類に基づいて、その種類の付帯データと測定データと分析結果データとを契約者クライアントに送信して閲覧できるようにしてもよい。
【0027】
例えば、契約者は、契約時に付帯データの各種類のうち必要な種類を選択してデータ管理サーバの運営者と契約する。この際には、例えば、各種類に対応する割増料金を支払う契約をする。これにより、契約者は有益な付帯データを得ることができる。
これにより、データ管理サーバの運営者(例えば、肌状態測定装置のメーカーや販売会社)は、契約者(例えば、化粧品のメーカーや販売会社等の化粧品会社や、スキンケア用品のメーカーや販売会社、エステ機器のメーカーや販売会社)との契約に際し、分析結果データ、測定データおよび付帯データの閲覧に対する対価を得ることができる。
【0028】
この対価により、ユーザーに対して課金しなくとも、データ管理サーバの運営費用と利益を得られることになる。ユーザーへの課金をなくすことにより、肌状態測定装置の販売を促すことができるとともに、肌状態測定装置の使用による測定データの分析を促すことができる。これにより、測定データ用データベースのデータを充実することができる。これにより、分析結果データ、測定データおよびその付帯データを利用したい契約者の増加を図り、増収を図ることができる。
【0029】
本発明の前記構成において、前記測定データ用データベースは、複数データブロックからなる前記測定データと、複数のデータブロックからなる前記分析結果データと、複数のデータブロックからなる前記付帯データとが互いに関連付けて登録されているとともに、これらデータブロックの少なくとも一部に対してそれぞれ検索項目を設定し、当該検索項目が設定された前記データブロックの前記データを当該検索項目に条件を入力することにより絞り込み、絞り込まれた当該データに関連付けられた前記データを検索可能とし、
前記契約者用データベースには、前記検索項目が複数段階にレベル分されて各検索レベル毎の検索項目として登録されるとともに、検索結果として出力可能なデータが属するデータブロックが複数段階にレベル分されて各アクセスレベル毎のデータブロックとして登録され、かつ、前記契約者IDに前記検索レベルおよび前記アクセスレベルが関連付けて登録され、
前記データ管理サーバは、前記契約者クライアントに対して、前記契約者用データベースを前記契約者クライアントから入力された前記契約者IDで検索して当該契約者IDに関連付けられた前記検索レベルおよび前記アクセスレベルを抽出し、
かつ、抽出された前記検索レベルにレベル分けされた前記検索項目に対してだけ前記契約者クライアントから検索条件を入力して前記測定データ用データベースを検索することを許可し、かつ、前記データブロックのうちの抽出された前記アクセスレベルにレベル分された前記データブロックに属し、かつ、検索された前記データだけを、前記契約者クライアントに出力することを許可する検索制限手段と、
前記契約者クライアントに対して、前記検索制限手段により前記契約者IDに基づいて抽出された前記検索レベルにレベル分された前記検索項目を、当該検索項目から検索の条件を入力する検索項目を選択可能に表示し、前記検索制限手段により前記契約者IDに基づいて抽出された前記アクセスレベルにレベル分された前記データブロックを、当該ブロックから検索結果を出力するデータが属する前記データブロックを選択可能に表示させる検索表示手段とを備えることが好ましい。
【0030】
このような構成によれば、例えば、契約者(測定データ、分析結果データの二次利用者)は、検索レベルやアクセスレベルにより、測定データ用データベースの検索項目や検索結果を出力可能なデータのデータブロックが制限されることになるが、検索レベルやアクセスレベルにより利用料が異なる場合に、契約者が必要と思われる検索レベルおよびアクセスレベルを決めて契約することにより、必要なデータを検索でき、かつ、経費を節減することができる。また、検索レベルに対応する検索項目だけが契約者クライアントに選択可能に表示されるとともに、データを得ることが可能なデータが属するデータブロックだけが選択可能に表示されるので、検索レベルに基づいて検索できない検索項目に条件を入力したり、アクセスレベルに基づいて出力できないデータの出力を要求したりすることがない。したがって、契約者は効率的に検索を行うことができる。
【0031】
また、本発明の前記構成において、前記測定データ用データベースには、前記付帯データとして前記ユーザークライアントから入力されるとともに前記肌状態測定装置の前記ユーザーが使用している化粧品を特定可能な化粧品データが当該化粧品の使用時期に関連付けて登録され、
かつ、前記化粧品データに関連付けられた前記使用時期に対応する前記取得時期の分析結果データを当該化粧品データとともに前記契約者クライアントから検索可能になっていることが好ましい。
【0032】
このような構成によれば、契約者クライアントは、例えば、使用している化粧品と、肌状態の分析結果データとの関係を調べることができる。例えば、ある化粧品を使用しているユーザーは、肌状態が変化してないのに、別の化粧品を使用しているユーザーは、肌状態が徐々に良好になっている等を知ることができる。すなわち、契約者としての例えば化粧品会社が、自社の製品の効能を確認したり、他社の製品の効能を調査したりすることが可能になる。
【0033】
この場合に、ユーザーの人数が多ければ、多くのサンプルを得ることができるので、より詳細な調査が可能になる。また、付帯データとして、年代、居住地域、化粧品の使用頻度、化粧品の使用量等が分かれば、ユーザーの状況や、化粧品の使用状況に対応する調査も可能になる。すなわち、肌状態の測定データの分析結果に加えて使用している化粧品を特定するデータがない場合よりも、さらに商品開発等に有用なデータを得られることになる。
【0034】
なお、分析結果データに加えて使用している化粧品対応して測定データも得られるようになっていてもよい。
また、ユーザーによって、肌状態の測定と測定データの分析が定期的、継続的に行われていることが好ましい。
【0035】
また、本発明の前記構成において、前記測定データ用データベースには、前記分析結果データの前記取得時期に基づく前記履歴として、前記肌状態測定装置による時系列に沿った測定毎に取得されるとともに前記取得時期に関連付けて登録される前記分析結果データに加えて、前記ユーザークライアントから入力されるとともに前記肌状態測定装置の前記ユーザーが使用している化粧品を特定可能な化粧品データが当該化粧品の使用時期と前記ユーザークライアントから入力された前記顧客IDとに関連付けて登録され、
前記ユーザークライアントは、前記測定データ用データベースから前記ユーザークライアントから入力された前記顧客IDに関連付けられた前記分析結果データおよび前記化粧品データを、前記分析結果データの前記取得時期と、前記化粧品の前記使用時期とに対応して検索可能とされ、
かつ、検索された前記取得時期に関連付けられている前記分析結果データと、前記取得時期と同じ時期となる前記使用時期に関連付けられている前記化粧品データとを並列に表示可能とされるとともに、前記ユーザー−に選択される期間内に含まれる前記取得時期の前記分析結果データを前記取得時期の時系列に並べて表示することにより、当該分析結果データの時系列に沿った変化の経緯を認識可能な時系列表示と、前記ユーザーに選択される複数の前記取得時期の前記分析結果データを同時に表示することにより、前記取得時期による前記分析結果データの違いを比較可能な比較表示とのうちの少なくとも一方の表示が可能になっていることが好ましい。
【0036】
このような構成よれば、ユーザーが、継続的に肌状態の測定と、それにより得られた測定データに基づく分析結果データの取得を行っている場合に、使用している化粧品を示す化粧品データと測定された肌状態を分析した分析結果データを同時に見られるとともに、時系列表示を見ることにより、選択された期間における肌状態の変化の経緯を認識することができる。すなわち、現在使用している化粧品と肌状態の経時変化を認識することができ、この化粧品を使用している間、肌状態が良好か否かや、肌状態が良くなる傾向か否かなどを判断することが可能になる。
【0037】
また、比較表示を見ることにより、選択された複数の取得時期の分析結果を比較してみることにより、同じ化粧品を使い続けた場合の肌状態の違い等を判断することが可能となる。例えば、最新取得時期の分析結果データと、現在より任意の期間だけ前の分析結果データを見比べることにより、以前より肌状態が良い状態か否か等を判断することができる。例えば、時系列表示は、比較的短期間の肌状態の変化を判断するのに特に有効であり、比較表示は、比較的長期間の肌状態の変化を判断するのに特に有効である。
【0038】
本発明の肌状態測定分析情報管理方法は、肌の状態を測定する肌状態測定装置と、
前記肌状態測定装置のユーザーに使用され、かつ、前記肌状態測定装置とデータの送受信が行えるように接続されるとともに、ネットワークに接続してデータの送受信を行うユーザークライアントと、
前記ユーザークライアントに対して前記ネットワークを介してデータの送受信が可能にされているデータ管理サーバと、
前記肌状態測定装置により測定された測定データを分析することにより得られる肌状態の分析結果データが入力され、当該分析結果データを前記ユーザークライアントで表示可能に出力するとともに、前記分析結果データを前記データ管理サーバで記憶可能に出力する分析結果出力手段と、
前記データ管理サーバからデータを取得する契約に基づいて、前記データ管理サーバに対してデータの送受信を行う契約者クライアントとを備える肌状態測定分析情報管理システムで行われる肌状態測定分析情報管理方法であって、
前記ユーザークライアントは、前記データ管理サーバからの要求に基づいて、ユーザーにより入力されるとともにユーザーの個人情報を含み、かつ、各ユーザー毎に重複の無い一意の顧客IDを含むユーザーデータを前記データ管理サーバに送信するユーザーデータ送信ステップと、
前記肌状態測定装置により測定された測定データが当該肌状態測定装置から入力された場合に、入力された前記測定データおよび前記顧客IDを前記データ管理サーバに送信する測定データ送信ステップと、
前記測定データに対する分析結果データが前記分析結果出力手段から入力された場合に前記分析結果データを表示する分析結果表示ステップとを実行し、
前記データ管理サーバは、複数の各ユーザークライアントから受信した前記顧客IDを含むユーザーデータをユーザーデータ用データベースに登録するユーザーデータ登録ステップと、
前記ユーザークライアントから受信した前記測定データ、前記分析結果出力手段から入力された分析結果データ、前記ユーザーデータのうちの所定の個人情報を除いた付帯データおよび前記顧客IDを互いに関連付けて測定データ用データベースに登録するとともに、登録に際し、少なくとも前記測定データおよび前記分析結果データを、これらデータの取得時期に基づく履歴として測定データ用データベースに登録する測定データ登録ステップと、
前記契約者クライアントから前記測定データ用データベースに登録されたデータの取得を要求された場合に、前記契約者クライアントから入力される契約者IDを前記契約者用データベースで照合し、前記測定データ用データベースに登録されたデータを契約者クライアントに送信するデータ提供ステップとを実行し、
前記契約者クライアントは、前記契約者IDを送信するとともに、前記データ管理サーバに前記測定データ用データベースに登録されたデータを要求するデータ要求ステップと、
前記データ要求手段の要求に基づいて前記データ管理サーバから送信されたデータを受信して記憶する受信記憶ステップとを実行することを特徴とする。
【0039】
本発明の前記構成において、前記データ管理サーバは、
複数データブロックからなる前記測定データと、複数のデータブロックからなる前記分析結果データと、複数のデータブロックからなる前記付帯データとが互いに関連付けて登録されているとともに、これらデータブロックの少なくとも一部に対してそれぞれ検索項目が設定されている前記測定データ用データベースから、当該検索項目が設定された前記データブロックの前記データを当該検索項目に条件を入力することにより絞り込み、絞り込まれた当該データに関連付けられた前記データを検索可能とし、
前記検索項目が複数段階にレベル分されて各検索レベル毎の検索項目として登録されるとともに、検索結果として出力可能なデータが属するデータブロックが複数段階にレベル分されて各アクセスレベル毎のデータブロックとして登録され、かつ、前記契約者IDに前記検索レベルおよび前記アクセスレベルを関連付けて登録されている前記契約者用データベースを、前記契約者クライアントから入力された前記契約者IDで検索して当該契約者IDに関連付けられた前記検索レベルおよび前記アクセスレベルを抽出可能とし、
かつ、抽出された前記検索レベルにレベル分けされた前記検索項目に対してだけ前記契約者クライアントから検索条件を入力して前記測定データ用データベースを検索することを許可し、かつ、前記データブロックのうちの抽出された前記アクセスレベルにレベル分された前記データブロックに属し、かつ、検索された前記データだけを、前記契約者クライアントに出力することを許可する検索制限ステップと、
前記契約者クライアントに対して、前記検索制限手段により前記契約者IDに基づいて抽出された前記検索レベルにレベル分された前記検索項目を、当該検索項目から検索の条件を入力する検索項目を選択可能に表示し、前記検索制限手段により前記契約者IDに基づいて抽出された前記アクセスレベルにレベル分された前記データブロックを、当該ブロックから検索結果を出力するデータが属する前記データブロックを選択可能に表示させる検索表示ステップとを実行することが好ましい。
【0040】
また、本発明の前記構成において、前記契約者クライアントは、前記付帯データとして前記ユーザークライアントから入力されるとともに前記肌状態測定装置の前記ユーザーが使用している化粧品を特定可能な化粧品データが当該化粧品の使用時期に関連付けて登録されている前記測定データ用データベースから、前記化粧品データに関連付けられた前記使用時期に対応する前記取得時期の分析結果データを当該化粧品データとともに検索することが好ましい。
【0041】
また、本発明の前記構成において、前記ユーザークライアントは、
前記分析結果データの前記取得時期に基づく前記履歴として、前記肌状態測定装置による時系列に沿った測定毎に取得されるとともに前記取得時期に関連付けて登録される前記分析結果データに加えて、前記ユーザークライアントから入力されるとともに前記肌状態測定装置の前記ユーザーが使用している化粧品を特定可能な化粧品データが当該化粧品の使用時期と前記ユーザークライアントから入力された前記顧客IDとに関連付けて登録されている前記測定データ用データベースから、前記ユーザークライアントから入力された前記顧客IDに関連付けられた前記分析結果データおよび前記化粧品データを、前記分析結果データの前記取得時期と、前記化粧品の前記使用時期とに対応して検索し、
かつ、検索された前記取得時期に関連付けられている前記分析結果データと、前記取得時期と同じ時期となる前記使用時期に関連付けられている前記化粧品データとを並列に表示するとともに、前記ユーザー−に選択される期間内に含まれる前記取得時期の前記分析結果データを前記取得時期の時系列に並べて表示することにより、当該分析結果データの時系列に沿った変化の経緯を認識可能な時系列表示と、前記ユーザーに選択される複数の前記取得時期の前記分析結果データを同時に表示することにより、前記取得時期による前記分析結果データの違いを比較可能な比較表示とのうちの少なくとも一方の表示を行うことが好ましい。
【0042】
以上のような各肌状態測定分析情報管理方法によれば、対応する各肌状態測定分析情報管理システムと同様の作用効果を奏することができる。
【0043】
また、本発明に、以下のような構成を適用することも可能である。
例えば、本発明の肌状態測定分析情報管理システムにおいて、前記ユーザークライアントは、前記顧客IDを送信するともに、前記測定データ用データベースまたは前記ユーザーデータ用データベースから前記顧客IDに関連付けて記憶された各データの送信を要求するデータ閲覧要求手段と、
前記データ閲覧要求手段により要求したデータが前記データ管理サーバから送信された場合に、送信されたデータを表示するデータ表示手段とを備え、
前記データ管理サーバは、前記データ閲覧要求手段の要求に基づき、前記データ閲覧要求手段から送信された前記顧客IDに対応するユーザークライアントに、前記測定データ用データベースまたは前記ユーザーデータ用データベースに登録されるとともに、前記ユーザークライアントから送信された前記顧客IDに関連付けられたデータを送信するデータ閲覧用データ送信手段を備えることにしてもよい。
【0044】
本発明の前記構成において、前記データ管理サーバは、前記ユーザークライアントからの要求に応じて、前記測定データ用データベースに取得時期に基づいて履歴として記憶された測定データおよび/または分析結果データから取得時期の異なる二つ以上の測定データおよび/または分析結果データを抽出して前記ユーザークライアントに送信し、
前記ユーザークライアントは、これら取得時期の異なる測定データおよび/または分析結果データを取得時期順に互いに比較可能に表示する比較表示手段を備えることにしてもよい。
【0045】
また、本発明の前記構成において、前記肌状態測定装置には、当該肌状態測定装置を認証するための認証用文字列が記憶されるとともに、記憶された認証用文字列を外部に出力する装置認証記憶手段が設けられ、
前記ユーザークライアントは、接続された前記肌状態測定装置から出力される認証用文字列を前記データ管理サーバに送信する装置認証送信手段を備え、
前記データ管理サーバは、前記認証用文字列を認証する認証手段と、
前記認証手段に前記認証用文字列が認証されなかった前記ユーザークライアントから送信される測定データに対して、分析結果データの出力が行われることがないように制御する非認証装置排除手段とを備えることにしてもよい。
【0046】
また、本発明の前記構成において、前記肌状態測定装置は、肌を接写する肌用カメラであり、前記測定データとして画像データを出力し、
前記ユーザークライアントの前記測定データ送信手段は、前記肌状態測定装置から出力される画像データを前記データ管理サーバに送信し、
前記データ分析用データベースには、前記測定データとして画像データが登録され、
前記データ管理サーバは、前記肌状態測定装置において所定条件にしたがって撮像された画像データに基づいて、前記肌状態測定装置の個体差を校正する校正データを生成する校正手段と、
前記校正手段により生成された校正データと前記認証用文字列とを関連付けて登録する校正用データベースとを備え、
前記分析結果取得手段は、前記認証用文字列に基づいて校正用データベースから前記校正データを取得し、前記校正データにより前記画像データの校正、または、前記校正データに基づく前記肌状態測定装置の較正を行うことにしてもよい。
【0047】
また、本発明の前記構成において、前記ユーザークライアントに接続されることによりユーザークライアントから制御可能なスキンケア装置を備え、
前記ユーザークライアントまたはデータ管理サーバは、前記分析結果データに関連付けて前記スキンケア装置の制御方法が登録されているスキンケア用データベースと、
前記スキンケア装置が接続されるユーザークライアントから出力される顧客IDに基づいて、前記測定データ用データベースから分析結果データを取得するスキンケア用データ取得手段と、
前記スキンケア用データ取得手段に取得された分析結果データに基づいてスキンケア用データベースからスキンケア装置の制御方法を取得する制御方法取得手段とを備え、
前記ユーザークライアントは、前記制御方法取得手段に取得された制御方法に基づいて前記スキンケア装置を制御することにしてもよい。
【0048】
また、本発明の前記構成において、前記ユーザークライアントは、前記スキンケア装置を制御するための制御データを記憶する制御データ記憶領域を有するとともに、前記制御データに基づき前記スキンケア装置を制御し、
前記データ管理サーバは、前記制御方法に基づいて前記ユーザークライアントの制御データ記憶領域に記憶される制御データを書き換える制御データ更新手段を備えることにしてもよい。
【0049】
また、本発明の肌状態測定分析情報管理方法において、前記ユーザークライアントは、前記顧客IDを送信するともに、前記測定データ用データベースまたは前記ユーザーデータ用データベースから前記顧客IDに関連付けて記憶された各データの送信を要求するデータ閲覧要求ステップと、
前記データ閲覧要求ステップにより要求したデータが前記データ管理サーバから送信された場合に、送信されたデータを表示するデータ表示ステップとを実行し、
前記データ管理サーバは、前記データ閲覧要求ステップでの要求に基づき、前記データ閲覧要求ステップにおいて送信した前記顧客IDに対応するユーザークライアントに、前記測定データ用データベースまたは前記ユーザーデータ用データベースに登録されるとともに、前記ユーザークライアントから送信された前記顧客IDに関連付けられたデータを送信するデータ閲覧用データ送信ステップを実行することにしてもよい。
【0050】
本発明の前記構成において、前記データ管理サーバは、前記ユーザークライアントからの要求に応じて、前記測定データ用データベースに取得時期に基づいて履歴として記憶された測定データおよび/または分析結果データから取得時期の異なる二つ以上の測定データおよび/または分析結果データを抽出して前記ユーザークライアントに送信し、
前記ユーザークライアントは、これら取得時期の異なる測定データおよび/または分析結果データを取得時期順に互いに比較可能に表示する比較表示ステップを実行することにしてもよい。
【0051】
また、本発明の前記構成において、前記肌状態測定装置には、当該肌状態測定装置を認証するための認証用文字列が記憶されるとともに、記憶された認証用文字列を外部に出力する装置認証記憶手段が設けられ、
前記ユーザークライアントは、接続された前記肌状態測定装置から出力される認証用文字列を前記データ管理サーバに送信する装置認証送信ステップを実行し、
前記データ管理サーバは、前記認証用文字列を認証する認証ステップと、
前記認証手段に前記認証用文字列が認証されなかった前記ユーザークライアントから送信される測定データに対して、分析結果データの出力が行われることがないように制御する非認証装置排除手段とを備えることにしてもよい。
【0052】
また、本発明の前記構成において、前記肌状態測定装置は、肌を接写する肌用カメラであり、前記測定データとして画像データを出力し、
前記ユーザークライアントの前記測定データ送信ステップでは、前記肌状態測定装置から出力される画像データを前記データ管理サーバに送信し、
前記データ分析用データベースには、前記測定データとして画像データが登録されているものとし、
前記データ管理サーバは、前記肌状態測定装置において所定条件にしたがって撮像された画像データに基づいて、前記肌状態測定装置の個体差を校正する校正データを生成する校正ステップと、
前記校正ステップにより生成された校正データと前記認証用文字列とを関連付けて校正用データベースに登録する校正登録ステップとを実行し、
前記分析結果取得ステップでは、前記認証用文字列に基づいて校正用データベースから前記校正データを取得し、前記校正データにより前記画像データの校正、または、前記校正データに基づく前記肌状態測定装置の較正を行うことにしてもよい。
【0053】
肌状態測定分析情報管理システムは、前記ユーザークライアントに接続されることによりユーザークライアントから制御可能なスキンケア装置を備え、
前記ユーザークライアントまたはデータ管理サーバは、
前記スキンケア装置が接続されるユーザークライアントから出力される顧客IDに基づいて、前記測定データ用データベースから分析結果データを取得するスキンケア用データ取得ステップと、
前記スキンケア用データ取得ステップにおいて取得された分析結果データに基づいて、前記分析結果データに関連付けて前記スキンケア装置の制御方法が登録されているスキンケア用データベースからスキンケア装置の制御方法を取得する制御方法取得ステップを実行し、
前記ユーザークライアントは、前記制御方法取得ステップにおいて取得された制御方法に基づいて前記スキンケア装置を制御するスキンケア制御ステップを実行することにしてもよい。
【0054】
前記ユーザークライアントは、前記スキンケア装置を制御するための制御データを記憶する制御データ記憶領域を有するとともに、前記制御データに基づき前記スキンケア装置を制御し、
前記データ管理サーバは、前記制御方法に基づいて前記ユーザークライアントの制御データ記憶領域に記憶される制御データを書き換える制御データ更新ステップを実行することにしてもよい。
【0055】
これらのような肌状態測定分析情報管理システムおよび肌状態測定分析情報管理方法によれば、上述のように測定データや分析結果データの取得時期に応じた履歴として、測定データ用データベースに測定データや分析結果データが記憶され、それに付帯して付帯データが記憶されているので、ユーザーは、測定データおよび分析結果データを時系列のデータとして見ることが可能になる。この場合に、各種スキンケアを行なっている場合に、肌の状態が良くなっているのか、変わらないのか、悪くなっているのかを判断することができ、現在のスキンケアを持続したり、変更したりする判断材料とすることができる。
【0056】
また、ユーザーは、ユーザーデータ用データベースの内容を確認することができる。したがって、確認後に、例えば、ユーザーデータ送信手段を用いて、ユーザーデータの入力を行うことで、ユーザーデータの変更も可能である。また、新たなアンケートに答えたり、前のアンケートの内容として、使用している化粧品やスキンケア用品の変更等を行うものとしてもよい。
【0057】
なお、契約者クライアントに対してユーザーデータ用データベースのデータを送信する手段はなく、契約者クライアントで閲覧可能なのは、測定データ用データベースの測定データと許可された種類の付帯データであり、ユーザーデータ用データベースのデータが契約者クライアントに送信されることがなく、所定の個人情報が保護されることになる。なお、周知のセキュリテイ方法を用いて、ユーザーデータ用データベースのデータは保護されていることが好ましい。
【0058】
肌状態測定装置には、その装置認証記憶手段に認証用文字列が記憶されており、データ管理サーバでは、肌状態測定装置の認証用文字列がユーザー形態クライアントを介して送信された場合に、この認証用文字列を用いて肌状態測定装置を認証することができる。
例えば、データ管理サーバが肌状態測定装置のメーカーや販売会社により運営されている場合に、運営会社が製造または販売している肌状態測定装置以外の装置で、データ分析管理システムでのサービスである測定データに対する分析結果データの出力を利用できないようにすることができる。
【0059】
上述のように測定データの分析サービスを無料とした場合に、この分析サービスを無断で利用して肌状態測定装置を販売しようとする者が現れる可能性があるが、上述のように認証用文字列で認証を行うことで、データ管理サーバでの測定データの分析を可能とする正規品としての肌状態測定装置以外は使用できない状態となる。
【0060】
なお、認証用文字列は、例えば、一般的にシリアルと言われるものであり、所定の文字数の文字列であり、措定の文字数となる文字列のうちの予め所定の条件に適合する文字列だけが、認証用の文字列となり、ランダムに文字列を設定しても、認証される可能性が極めて低いものとなっている。
【0061】
なお、分析結果データの出力禁止方法としては、分析結果データが出力されなければ、どのような方法ととってもよく、例えば、ユーザー形態クライアントからデータ管理サーバに認証用文字列の入力があった際に、認証されなかった場合に、そのユーザー形態クライアントとの通信を禁止するようにしてもよいし、測定データの受信をしないようにしてもよいし、測定データの受信はしても、分析結果データの取得を行わないようしてもよいし、測定データに対する分析結果データを取得しても取得した分析結果データを送信しないようにしてもよい。
【0062】
また、測定データが、肌用カメラによる画像データの場合に、各肌状態測定装置は、個体差等により明るさや色合い等に違いがでる可能性がある。この場合に、画像データを分析した際の誤差が大きくなる可能性がある。この場合に、各認証用文字列に対応して個体差等を修正して標準化するための校正データを校正用データベースに記憶しておくことにより、ユーザー形態クライアントを介してデータ管理サーバに認証用文字列とともに画像データが入力した場合に、画像データを校正し、校正された画像データによりデータ分析用データベースから分析結果データを得ることができる。また、明るさの誤差の場合に、肌用カメラに設けられた照明の明るさを較正するものとしてもよい。
【0063】
これにより、肌の微妙な色合いの違いを明確に分析することができる。なお、所定条件にしたがって撮像された画像データとは、例えば、肌用カメラに所定のカラーパターン(キャリブレーションパターン)を押し付けて撮影することなどにより、カラー校正を可能とするものである。
【0064】
ユーザークライアントには、肌状態測定装置の外にスキンケア装置(肌エステティック装置(肌エステ装置))が接続可能であり、ユーザークライアントから接続されたスキンケア装置の設定変更等を含む制御が可能になっている。例えば、作動開始から設定時間後に作動終了したり、強度等の各種レベルが設定できる場合に、レベルを設定したり、変更したりする制御が可能になっていることが好ましい。
【0065】
ここで、上述のデータ管理サーバの測定データ用データベースに登録された顧客IDに関連付けられた分析結果データを取得し、スキンケア用データベースから前記分析結果データに関連付けられた制御方法を取得する。この制御方法がユーザークライアントに送信され、ユーザークライアントに接続されたスキンケア装置の作業時間や、各種設定レベルなどの制御が可能になる。分析結果データとして、肌の状態が例えば段階的にレベル(悪い状態から良い状態)で示されるような場合に、レベルが高い場合(肌の状態が良い場合)には、作動時間が短くされ、レベルが低い場合に(肌の状態が悪い場合)に作動時間が長くされるなどの制御が行われる。
【0066】
このようにスキンケア装置が制御されることで、肌の状態に対応したスキンケアが可能になる。また、スキンケアに使われる時間の効率化や、電池等の電源の使用の効率化を図ることができる。
また、ユーザークライアントの操作により、ユーザーが任意にスキンケア装置を制御するものとしてもよい。例えば、スキンケア装置の出力レベル(振動数、電圧、電流)をユーザーが設定するものとしてもよい。この場合に、ユーザークライアントには、ユーザーが設定した制御データが所定の記憶領域に記憶される。それに対して、データ管理サーバ側で、記憶領域に記憶されている制御データを書き換えることにより、より効率的な設定とすることができる。例えば、スキンケア装置で、出力を大きくすると痛みなどを感じることから適切な出力より小さな出力で使っているような人に対して、データ管理サーバがユーザークライアントに記憶された制御データを書き換えて、徐々に出力を上げるようにすることにより、痛みの発生を抑制しつつ、適切な出力でスキンケア装置を使用することができる。
【0067】
データ管理サーバでは、使用履歴データが測定データ用データベースに顧客IDに関連付けて登録される。
したがって、顧客IDに基づいて、使用履歴データと測定データと分析結果データを見ることが可能になり、スキンケア装置による肌の状態の改善効果の確認を行うことができる。
【0068】
また、肌状態測定分析情報管理システムおよび肌状態測定分析情報管理方法を以下のような構成としてもよい。
例えば、肌状態測定分析情報管理システムを、無線通信によりネットワークに接続可能な携帯端末(ユーザークライアント)と、
ネットワークを介して前記携帯端末との間で情報を互いに送受可能に接続されるデータ管理サーバとを備え、
前記携帯端末に接続されるか、または前記携帯端末に少なくとも一部が設けられてユーザーの肌の状態を測定可能で測定結果を携帯端末に記憶させることが可能な肌状態測定手段(肌状態測定装置)と、
前記携帯端末に設けられ、前記ユーザーが使用する化粧品を特定可能とする化粧品特定情報をユーザーに入力可能とさせる化粧品特定情報入力手段と、
前記携帯端末および/または前記データ管理サーバに設けられ、前記肌状態測定手段による肌の状態の測定結果を、当該測定結果と、複数段階にランク分けされて蓄積された複数の肌の状態の測定結果との比較に基づいて分析し、分析結果として測定された肌の状態を複数段階のランクのうちのいずれかのランクに決定する肌状態分析手段と、
前記データ管理サーバに設けられ、前記肌状態測定手段による時系列に沿った測定毎に前記肌状態分析手段により決定されるランクを前記時系列に沿って記憶する分析結果記憶手段と、
前記データ管理サーバに設けられ、前記化粧品特定情報入力手段により入力された前記化粧品特定情報を前記化粧品の前記ユーザーによる使用時期に関連付けて記憶する使用化粧品特定情報記憶手段と、
前記データ管理サーバに設けられ、前記ユーザーの操作に基づく前記携帯端末からの要求に対応して、前記分析結果記憶手段に記憶されている前記分析結果と、前記使用化粧品特定情報記憶手段に記憶されている前記化粧品特定情報とを前記携帯端末に送信する履歴出力手段と、
前記携帯端末に設けられ、前記履歴出力手段により送信された前記分析結果を時系列に対応して表示するとともに、前記時系列に対応して使用時期を特定可能に前記化粧品特定情報を表示する履歴表示手段とを備えることにしてもよい。
【0069】
このような構成によれば、肌状態の測定を定期的に行うとともに、使用した化粧品の使用期間または使用期間を算出可能な情報を入力することにより、肌状態の測定結果に対する分析結果の期間経過に伴う変化と、その期間に使用されている化粧品とをユーザーが知ることができ、これにより化粧品(主にスキンケア系の化粧品)の効果の有無等をユーザーが判断し易くなる。このことから、ユーザーは、肌状態の測定と使用化粧品の入力とを積極的に行う可能性が高くなり、データ管理サーバには、ユーザーの肌状態のデータと使用した化粧品のデータが蓄積することになる。
【0070】
これらのデータは、例えば、化粧品開発に有効利用可能であり、特に肌状態の測定者の数が多くなるほど付加価値が高くなる可能性がある。また、肌状態の測定や、化粧品の入力等を頻繁に行うユーザーには、たとえば、携帯端末の画面表示を見る機会が多くなり、携帯端末の画面に広告表示した場合の広告効果が高くなる。また、上述のように肌の状態と使用化粧品との関係が分かり易いので、肌の状態が必ずしも良好でない場合などに、化粧品の商品の宣伝効果が高まる。
ここで肌状態のランクとは、既に蓄積されている肌状態の測定結果に基づいて肌状態の悪い状態から良好な状態までを順位付けしたものであり、例えば、肌状態の良し悪しを数値化して0から所定値までの点数で表現してもよい。さらに、蓄積された測定結果から肌状態を各年齢(年代)の平均的な肌状態に対応させて肌状態を年齢で示してもよい。測定多数のユーザーの肌状態を点数等として数値化した後に統計処理を施した結果として、例えば、偏差値で表示してもよい。
【0071】
前記構成において、前記データ管理サーバは、各化粧品を特定可能にする前記化粧品特定情報を含む各化粧品の化粧品情報が各化粧品毎に互いに関連付けて登録され、前記携帯端末から前記化粧品情報が受信された場合に、受信された前記化粧品情報に関連または一致する前記化粧品特定情報を抽出可能な登録化粧品記憶手段を備え、
前記化粧品特定情報入力手段は、
前記ユーザーが前記化粧品特定情報を確定的に入力する前に、前記ユーザーにより前記化粧品特定情報を含む前記化粧品情報の入力を可能とし、前記化粧品情報が入力された場合に入力された前記化粧品情報を前記データ管理サーバに送信し、送信された前記化粧品情報に関連または一致する前記化粧品特定情報が前記登録化粧品記憶手段から抽出されて前記携帯端末に送信された場合に、送信された前記化粧品特定情報を前記ユーザーが選択して確定的に入力可能に表示することにより、前記ユーザーが前記化粧品特定情報を確定的に入力するのを支援する入力支援手段を備えることにしてもよい。
【0072】
このような構成によれば、使用している化粧品のデータの入力に際し、データ入力が容易になる。すなわち、既に化粧品のデータが登録されているので、キーワード等により簡単に使用している化粧品を抽出して入力することが可能になる。また、確認も可能である。例えば、バーコードを入力して化粧品を登録したような場合に、必ずしも正確な商品名が分からなかったりするが、バーコードで登録されたデータを検索して、化粧品の商品名を知ることができる。また、たまたま手元に化粧品がないような場合に、あやふやな記憶でも使用している化粧品を入力可能になる。
【0073】
また、前記構成において、前記携帯端末または前記データ管理サーバは、前記携帯端末から前記化粧品情報が前記データ管理サーバに送信された際に、前記登録化粧品記憶手段から当該化粧品情報に関連または一致する前記化粧品特定情報が抽出できない場合に、当該化粧品情報に対応する前記化粧品の前記化粧品特定情報が前記登録化粧品記憶手段に未登録であると判定する未登録判定手段を備え、
前記携帯端末は、前記未登録判定手により未登録と判定された場合に、未登録の前記化粧品特定情報を前記ユーザーに入力可能とするとともに前記化粧品特定情報が入力された場合に前記化粧品特定情報を前記データ管理サーバに送信する未登録化粧品特定情報入力手段を備え、
前記データ管理サーバは、前記化粧品特定情報と、当該化粧品特定情報により特定される化粧品のメーカーの連絡先とを関連付けた化粧品メーカー連絡先記憶手段と、
前記未登録化粧品特定情報入力手段から前記化粧品特定情報が送信された場合に、送信された前記化粧品特定情報を前記登録化粧品記憶手段に仮登録させる仮登録手段と、
前記仮登録手段に仮登録される前記化粧品特定情報に基づいて前記化粧品メーカー連絡先記憶手段から、前記連絡先を抽出し、前記連絡先に、前記登録化粧品記憶手段に仮登録された前記化粧品特定情報に関連付けて仮登録された前記化粧品の前記化粧品情報の前記登録化粧品記憶手段への本登録を依頼する連絡を支援する連絡支援手段と、
連絡された化粧品メーカーの担当者による前記登録化粧品記憶手段への前記化粧品情報の登録を許可する登録許可手段とを備えることにしてもよい。
【0074】
このような構成によれば、登録されていない化粧品に関しては、ユーザーが未登録の化粧品のデータを入力しようとすることで、ユーザーが未登録の化粧品であることを知ることになる。この際に、登録しようとしていた化粧品が未登録の場合に、この化粧品を特定可能な商品名や商品コード(JANコード)等を入力することにより、未登録の化粧品を仮登録した状態とすることになる。すなわち、ユーザーに未登録の化粧品を見つけてもらうとともに、仮登録してもらうことが可能になる。
【0075】
この状態で、例えば、上述の化粧品を特定可能な情報に基づいて、メーカーの連絡先が分かる場合に、メーカーの連絡先に対してデータ管理サーバで仮登録された化商品の各種情報を入力するように依頼することができる。したがって、データ管理サーバの管理者やオペレータは、新発売される化粧品を調査し、当該化粧品の情報をデータ管理サーバに登録する処理を、ユーザーとメーカーの担当者に行ってもらうことができる。これにより、データ管理サーバの管理作業を減少させ、管理コストの低減を図ることができる。
【0076】
また、前記構成において、前記履歴表示手段は、前記履歴出力手段により送信された前記分析結果を前記時系列に対応する時間経過を示す時間軸と、前記分析結果としてのランクを示すランク軸とを有するグラフとして表示するとともに、前記履歴出力手段により送信された前記化粧品特定情報の使用時期を前記グラフの前記時間軸に合わせて表示することにしてもよい。
【0077】
このような構成によれば、肌状態のランクの時間経過に伴う変化と、使用している化粧品との関係を容易に把握可能になり、使用している化粧品が肌にあっているか否か等の判断が容易になる。
【0078】
また、前記構成において、前記分析結果記憶手段に時系列に沿って記憶されている分析結果としてのランクのうちの最新のランクと、前記携帯端末からユーザーの操作に基づいて入力された過去の日付のランクとを比較可能に同時に表示する同時比較手段を備えることにしてもよい。
【0079】
このような構成によれば、例えば、最新の肌状態と、最新の肌状態に対してある程度長く時間経過している比較的古い肌状態との比較が容易にできるので、長い期間に渡る肌状態の違いを容易に把握することができる。また、以前に肌状態が悪化した時期がある場合に、肌状態が悪化した時期の肌状態と、現在の肌状態とを容易に比較することができ、肌状態の回復度合いを容易に知ることができる。
【0080】
また、前記構成において、前記肌状態分析手段は、前記肌状態測定手段による肌の状態の測定結果を、当該測定結果と、複数にタイプ分けされて蓄積された複数の肌の状態の測定結果との比較に基づいて分析し、分析結果として測定された肌の状態を複数の肌タイプのうちのいずれかの肌タイプに決定し、
前記分析結果記憶手段には、複数のユーザーの分析結果としての前記ランクと前記肌タイプとが各ユーザー毎に記憶され、
前記使用化粧品特定情報記憶手段には、複数のユーザーがそれぞれ使用する前記化粧品の前記化粧品特定情報がユーザー毎に記憶され、
前記データ管理サーバには、前記携帯端末から前記ユーザーの操作により指定された前記化粧品特定情報と当該前記化粧品特定情報により特定される化粧品を使うとともに、前記化粧品を指定した前記ユーザーと同じ前記肌タイプの他のユーザーの分析結果の表示の要求があった場合に、前記使用化粧品特定情報記憶手段に、指定された前記化粧品特定情報が登録されている他のユーザーを当該使用化粧品特定情報記憶手段から抽出し、かつ、前記分析結果記憶手段から前記化粧品を指定したユーザーと同じ肌タイプの他のユーザーを抽出し、前記使用化粧品特定情報記憶手段と前記分析結果記憶手段との両方から重複して抽出されることにより絞り込まれた重複ユーザーを出力するユーザー抽出手段と、
前記ユーザー抽出手段から抽出された前記重複ユーザーの前記ランクを前記分析結果記憶手段から抽出するランク抽出手段と、
前記ランク抽出手段に抽出された他の各ユーザーの前記ランクが、他の各ユーザーの指定された前記化粧品の使用開始からの経過期間に対応させられたデータテーブルを作成して当該データテーブルを前記携帯端末に送信するランク送信手段とを備え、
前記携帯端末は、送信された前記データテーブル上のランクを指定された前記化粧品の使用開始からの経過期間に対応付けて表示する他者分析結果表示手段を備えることにしてもよい。
【0081】
このような構成によれば、自分と肌タイプが同じ他者が自分が使用している化粧品や、使用を考えている化粧品を使った場合の肌の状態変化を知ることができる。肌タイプが同じ他者の肌状態変化から指定した化粧品が自分に合うか否かを予想することが可能になり、多くの化粧品の中から自分が使用する化粧品を決める場合に参考になる。
【0082】
肌状態測定分析情報管理方法を、無線通信によりネットワークに接続可能な携帯端末と、
ネットワークを介して前記携帯端末との間で情報を互いに送受可能に接続されるデータ管理サーバと、
前記携帯端末に接続されるか、または前記携帯端末に少なくとも一部が設けられてユーザーの肌の状態を測定可能で測定結果を携帯端末に記憶させることが可能な肌状態測定手段とを備えた肌状態測定分析情報管理システムにおいて、
前記携帯端末は、前記ユーザーが使用する化粧品を特定可能とする化粧品特定情報をユーザーに入力可能とさせ、
前記携帯端末および/または前記データ管理サーバは、前記肌状態測定手段による肌の状態の測定結果を、当該測定結果と、複数段階にランク分けされて蓄積された複数の肌の状態の測定結果との比較に基づいて分析し、分析結果として測定された肌の状態を複数段階のランクのうちのいずれかのランクに決定し、
前記データ管理サーバは、
前記肌状態測定手段による時系列に沿った測定毎に決定されるランクを前記時系列に沿って記憶し、
前記ユーザーにより入力された前記化粧品特定情報を前記化粧品の前記ユーザーによる使用時期に関連付けて記憶し、
前記ユーザーの操作に基づく前記携帯端末からの要求に対応して、前記データ管理サーバに記憶されている前記分析結果と、前記化粧品特定情報とを前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、前記データ管理サーバから送信された前記分析結果を時系列に対応して表示するとともに、前記時系列に対応して使用時期を特定可能に前記化粧品特定情報を表示することにしてもよい。
【0083】
前記構成において、前記データ管理サーバは、各化粧品を特定可能にする前記化粧品特定情報を含む各化粧品の化粧品情報が各化粧品毎に互いに関連付けて登録され、前記携帯端末から前記化粧品情報が受信された場合に、受信された前記化粧品情報に関連または一致する前記化粧品特定情報を抽出可能な登録化粧品記憶手段を備え、
前記携帯端末は、
前記ユーザーが前記化粧品特定情報を確定的に入力する前に、前記ユーザーにより前記化粧品特定情報を含む前記化粧品情報の入力を可能とし、前記化粧品情報が入力された場合に入力された前記化粧品情報を前記データ管理サーバに送信し、送信された前記化粧品情報に関連または一致する前記化粧品特定情報が前記登録化粧品記憶手段から抽出されて前記携帯端末に送信された場合に、送信された前記化粧品特定情報を前記ユーザーが選択して確定的に入力可能に表示することにより、前記ユーザーが前記化粧品特定情報を確定的に入力するのを支援することにしてもよい。
【0084】
また、本発明の前記構成において、前記携帯端末または前記データ管理サーバは、前記携帯端末から前記化粧品情報が前記データ管理サーバに送信された際に、前記登録化粧品記憶手段から当該化粧品情報に関連または一致する前記化粧品特定情報が抽出できない場合に、当該化粧品情報に対応する前記化粧品の前記化粧品特定情報が前記登録化粧品記憶手段に未登録であると判定し、
前記携帯端末は、未登録と判定された場合に、未登録の前記化粧品特定情報を前記ユーザーに入力可能とするとともに前記化粧品特定情報が入力された場合に前記化粧品特定情報を前記データ管理サーバに送信し、
前記データ管理サーバは、
前記化粧品特定情報と、当該化粧品特定情報により特定される化粧品のメーカーの連絡先とを関連付けた化粧品メーカー連絡先記憶手段を備え、
前記携帯端末から前記化粧品特定情報が送信された場合に、送信された前記化粧品特定情報を前記登録化粧品記憶手段に仮登録させ、
前記仮登録手段に仮登録される前記化粧品特定情報に基づいて前記化粧品メーカー連絡先記憶手段から、前記連絡先を抽出し、前記連絡先に、前記登録化粧品記憶手段に仮登録された前記化粧品特定情報に関連付けて仮登録された前記化粧品の前記化粧品情報の前記登録化粧品記憶手段への本登録を依頼する連絡を支援し、
連絡された化粧品メーカーの担当者による前記登録化粧品記憶手段への前記化粧品情報の登録を許可することにしてもよい。
【0085】
また、前記構成において、前記携帯端末は、前記データ管理サーバから送信された前記分析結果を前記時系列に対応する時間経過を示す時間軸と、前記分析結果としてのランクを示すランク軸とを有するグラフとして表示するとともに、前記データ管理サーバから送信された前記化粧品特定情報の使用時期を前記グラフの前記時間軸に合わせて表示することにしてもよい。
【0086】
また、前記構成において、前記データ管理サーバに時系列に沿って記憶されている分析結果としてのランクのうちの最新のランクと、前記携帯端末からユーザーの操作に基づいて入力された過去の日付のランクとを比較可能に同時に表示することにしてもよい。
【0087】
また、前記構成において、前記データ管理サーバは、前記肌状態測定手段による肌の状態の測定結果を、当該測定結果と、複数にタイプ分けされて蓄積された複数の肌の状態の測定結果との比較に基づいて分析し、分析結果として測定された肌の状態を複数の肌タイプのうちのいずれかの肌タイプに決定し、
前記データ管理サーバには、複数のユーザーの分析結果としての前記ランクと前記肌タイプとが各ユーザー毎に記憶されるとともに、複数のユーザーがそれぞれ使用する前記化粧品の前記化粧品特定情報がユーザー毎に記憶され、
かつ、前記携帯端末から前記ユーザーの操作により指定された前記化粧品特定情報と当該化粧品特定情報で特定される前記化粧品を使うとともに、前記化粧品特定情報を指定した前記ユーザーと同じ前記肌タイプの他のユーザーの分析結果の表示の要求があった場合に、前記データ管理サーバにおいて、指定された前記化粧品特定情報が登録されている他のユーザーを抽出し、かつ、前記化粧品を指定したユーザーと同じ肌タイプの他のユーザーを抽出し、指定された前記化粧品特定情報と前記肌タイプとの両方に基づいて重複して抽出されることにより絞り込まれた重複ユーザーを出力し、
出力された前記重複ユーザーの前記ランクを前記データ管理サーバから抽出するランク抽出手段と、
前記ランク抽出手段に抽出された他の各ユーザーの前記ランクが、他の各ユーザーの指定された前記化粧品の使用開始からの経過期間に対応させられたデータテーブルを作成して前記データテーブルを前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、送信されたデータテーブル上のランクを指定された前記化粧品の使用開始からの経過期間に対応付けて表示することにしてもよい。
【0088】
これらのような各肌状態測定分析情報管理方法によれば、対応する各肌状態測定分析情報管理システムと同様の作用効果を奏することができる。
【0089】
さらに、上述の各肌状態測定分析情報管理システムおよび各肌状態測定分析情報管理方法において、前記肌状態測定装置(肌状態測定手段)は、前記ユーザークライアントを介して前記データ管理サーバに送信可能で、かつ、各肌状態測定装置を個々に認証可能な認証情報を有し、
前記データ管理サーバは、前記認証情報を認証する認証手段と、
前記肌状態測定装置の前記認証手段に認証された前記認証情報と、当該認証情報を送信した前記ユーザー−クライアント(携帯端末)から入力される前記顧客IDとが関連付けて登録されるとともに、各認証情報毎に所定数以内の前記顧客IDが登録可能な認証情報管理テーブルと、
前記肌状態測定装置の使用時に前記ユーザークライアントを介して送信されるとともに前記認証手段に認証された前記認証情報と前記ユーザークライアントから入力される前記顧客IDとに基づいて前記認証情報管理テーブルを参照し、当該顧客IDが当該認証情報に関連付けて前記認証情報管理データに登録されていない場合に、当該認証情報に関連付けて既に登録された他の前記顧客IDが前記所定数未満であれば、当該認証情報に関連付けて当該顧客IDを前記認証情報管理テーブルに登録する登録手段と、
当該認証情報が前記データ管理サーバに入力されない場合、前記認証手段に当該認証情報が認証されない場合、前記認証情報管理テーブルに当該顧客IDが当該認証情報に関連づけて登録されていないとともに、当該認証情報に関連付けて前記認証情報管理テーブルに既に登録されている前記顧客IDが前記所定数である場合に、当該ユーザークライアントを介した前記肌状態測定装置の使用を禁止する使用禁止手段とを備えるものであってもよい。
【0090】
このような構成によれば、肌状態測定装置からユーザークライアントを介して、データ管理サーバに入力される認証情報が認証手段により認証されなかった場合に、当該ユーザークライアントを介しての当該肌状態測定装置の使用が禁止される。例えば、当該肌状態測定装置からの測定データが出力されても、データ管理サーバからユーザークライアントに分析結果データの出力が行われず、当該肌状態測定装置が使用できない状態となる。
【0091】
同様に、認証情報が当該肌状態測定装置から当該ユーザークライアントを介してデータ管理サーバに入力されなかった場合に当該肌状態測定装置が使用できない状態となる。
また、同様に、認証情報が認証されたが、認証情報管理テーブルにおいて、当該認証情報に関連付けて既に所定数の他の顧客IDが登録されている場合に、当該肌状態測定装置が使用できない状態となる。この場合に、認証情報管理テーブルにおいて、当該認証情報に関連付けて既に登録された顧客IDのユーザークライアントにおいては、肌状態測定装置が使用可能になる。
【0092】
このような肌状態測定分析情報管理システムおよび肌状態測定分析情報管理方法においては、肌状態測定分析情報管理システムで用いられる正規の肌状態測定装置以外の非正規の肌状測定装置は認証されず、肌状態測定分析情報管理システムに対して非正規となる肌状態測定装置の利用による損害を抑制できる。
【0093】
また、認証情報管理テーブルには、1つの認証情報に牽連付けて所定数以内の顧客IDを登録でき、登録された顧客IDのユーザークライアントを介して肌状態測定装置を使用可能なので、例えば、家族等のグループの所定数のメンバーならば、同じ肌状態測定装置を各メンバーのユーザークライアントに接続して使うことが可能になる。
【0094】
言いかえれば、認証手段により認証可能な認証情報を有する正規の肌状態測定装置であっても、異なる顧客IDのユーザークライアントでの使用が制限され、例えば、正規品であっても所定数より多いユーザークライアントに接続して使用することができない。すなわち、たとえば、家族等の比較的少数のグループでの肌状態測定装置の使い回しは、許可されるが、野放図な使い回しを制限することにより、ユーザーの使い勝手の良さと、肌状態測定分析情報管理システムの適切な運営コストとをバランスよく両立させることができる。なお、上述の認証情報を用いた非正規品の排除と、複数のユーザークライアントでの使用の制限を肌状態測定装置だけではなく、ユーザークライアントに接続して使用可能なスキンケア装置に適用してもよい。
【発明の効果】
【0095】
本発明によれば、化粧品会社等の契約者が多くのユーザーの肌状態の測定データ、測定データを分析した分析結果データや、ユーザーの付帯データを得ることができ、かつ、契約者の利用料金により、ユーザーは、無料または安価に、肌状態の分析を行ってもらうことが可能なになる。
また、肌の状態の時間経過に伴う変化と、その際に使用していた化粧品とを比較して確認することができるので、使用している化粧品の効果の有無を推定することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0097】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
この実施の形態の肌状態測定分析情報管理システムおよび肌状態測定分析情報管理方法は、肌状態測定分析情報管理システムの会員である肌状態測定装置のユーザーに、肌状態測定装置の測定データから自分の肌状態の分析結果を得られるサービスを低コスト(例えば無料もしくは比較的安価な会費)で提供することにより、ユーザーに自分の肌の状態を認識してもらうものである。
【0098】
この際に、低コストに肌の状態が分かるようにすることで、肌状態測定装置の販売数を増加させるとともに、ユーザーに頻繁に肌状態の測定を行うことを促し、その測定データから分析結果を取得してもうらことで、多くのユーザーから頻繁に測定データを収集するものである。この場合に、化粧品を含むスキンケア用品やスキンケア装置2を使ってもらい、肌の状態が改善するのをユーザーに把握してもらうことで、スキンケア用品やスキンケア装置2の販売を促進する。なお、肌状態の測定を促すために、ユーザーが肌状態を測定して分析を依頼した際に、ユーザーにポイントを付与してもよい。
【0099】
また、多くの肌状態の測定データを収集した場合には、収集したデータを化粧品のメーカーや販売会社(化粧品会社)に有料で各種スキンケア用品の開発に利用してもらうことが可能になる。この際に測定データだけではなく、ユーザーの使用しているスキンケア用品やスキンケア装置2、さらに、ユーザーの大まかな年齢や居住地域や年収や職業などの付帯データをつけることで、測定データに付加価値をつけて、より有効に測定データを利用してもらうことができる。これにより、肌状態測定装置等を購入してくれるユーザーだけではなく、上述の測定データを利用してくれる化粧品会社等のデータの二次利用者から利益を得られるようにすることができる。
【0100】
図1に示すように、この実施の形態の肌状態測定分析情報管理システムは、肌状態測定装置1とスキンケア装置(ケアエステ装置)2が接続可能なユーザークライアントとしてのスマートフォン3と、スマートフォン3とインターネット4(ネットワーク)を介して接続可能なデータ管理サーバ5と、契約者クライアント6としての化粧品会社等の提携会社のコンピュータシステムとを備えるものである。
【0101】
肌状態測定装置1は、例えば、肌用カメラであり、撮像素子と照明用LEDとを備えるセンサ部11と、制御部12と、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)インターフェース13とを備える。
照明用LEDは、例えば、2色の光を出射可能になっており、肌色光と、白色光を切り替えて照射可能になっている。肌色光を照射すると肌の状態が明瞭に撮影可能になり、肌のキメ(肌理)の状態を分析可能になる。一般的に肌のキメの状態がよい場合には、肌の表面に略三角形の網目状の溝が比較的理路整然として見える。それに対してキメの状態が悪いと溝が不明確になったり、網目の形状が崩れたり、溝がよく見えなくなったり、溝のない部分が荒れた状態になる。
【0102】
また、上述の溝は皮溝といい、この皮溝で囲まれる略三角形上の平らな部分を皮丘という。また、これら皮溝および皮丘以外に毛穴が見えることになるが、キメの状態が良い場合いは毛穴が小さく目立たないのに対して状態が悪いと毛穴が大きく目立つ状態になる。
肌色光で肌を拡大撮影すると、このキメの状態が明確な画像になり、画像データの分析がし易い状態になる。
【0103】
また、白色光で照明した場合に、シミが認識し易い画像データを得ることができる。
すなわち。白く映る皮膚に対してシミが黒っぽく(灰色に)映り、シミを比較的容易に認識することができる。この肌用カメラとしての肌状態測定装置1では、キメモードとシミモードを切り替えて撮影が可能になっており、モードを切り替える切換スイッチが設けられている。肌用カメラによる測定データとしての撮像データに関連して、キメモードかシミモードを示すデータをスマートフォン3に出力するようになっている。
【0104】
なお、照明として、上述の白色光や肌色光に加えて近紫外である例えば375mm程度の波長の光を照射し、皮膚中のポルフィリンを検出するものとしてもよい。なお、紫外光を照射した時に、これにより励起されたポルフィリンが発する赤橙色の蛍光により、ポルフィリンを検出することができる。なお、ポルフィリン症の患者の皮膚にポルフィリンが存在する場合がある。
【0105】
なお、肌カメラの撮影部分は、箱状のフードを備え、その奥に透明板(光学的機能を有していてもよい)が設けられ、透明板の後側(内側)にレンズ、撮像素子、照明用LED等が設けられている。フードの先端を肌に押しつけて周囲の光を遮光した状態で撮影が可能になっている。
【0106】
USBインターフェース13は、例えば、ユーザークライアントとしての上述のスマートフォン3(プログラムに基づいて演算処理可能なプロセッサ(CPU)を備えたインテリジェント機器)との接続を行うためのものであり、スマートフォン3側にもUSBインターフェースが設けられている。肌状態測定装置1のUSBインターフェース13がクライアント側となり、ユーザークライアントとしてのスマートフォン3のUSBインターフェースがホスト側になる。
【0107】
肌状態測定装置1は、USBインターフェース13により測定データとしての画像データを出力可能になるとともに、例えば、照明用LEDの明るさの調整をスマートフォン側から制御可能になっている。
【0108】
また、USBインターフェース13には、エンドポイントと呼ばれるデータ記憶のバッファが備えられ、このエンドポイントに記憶されたデータがスマートフォン3側から読み取られるようになっている。
【0109】
さらに、USBインタエースには、ディスクリプタと呼ばれるデータが書き込まれており、スマートフォン3側から読み取られるようになっている。例えば、肌状態測定装置1が上述の肌用カメラのように画像データを出力するもの場合に、例えば、カメラ(映像を出力する装置)であることがディスクリプタに記載され、スマートフォン3側では、予め記憶されているカメラ用ドライバ、または、後述の専用アプリ5jの一部としてインストールされたドライバがセットされる。
【0110】
なお、ディスクリプタには、上述のカメラ等のデバイスに関するものとして、USB・Revisionや、デバイスクラスや、ベンダID等が登録されたデバイス・ディスクリプタ、電源種類や、最大消費電力等が登録されたコンフィグレーション・ディスクリプタ、クラスコードや、上述のエンドポイント数等が登録されたインターフェース・ディスクリプタや、エンドポイントからのデータの転送方向や、転送方式や、最大バケットサイズ等が登録されたエンドポイント・ディスクリプタ等がある。
【0111】
また、ディスクリプタには、文字列を記憶するストリング・ディスクリプタがあり、この実施形態では、この文字列用のディスクリプタに認証用文字列としていわゆる製品シリアルNo.が記憶されている。この製品シリアルNo.により、肌状態測定装置1が特定の装置として、例えば、所定のメーカーで製造された装置であることを認証できるようになっている。
すなわち、肌状態測定装置1は、認証用文字列を記憶するとともにユーザクライアント(携帯端末)であるスマートフォン3に出力する装置認証送信手段としての機能を有する
【0112】
すなわち、同様の機能を有する肌状態測定装置1であっても、例えば、データ管理サーバ5の運営会社で認められた肌状態測定装置1だけを前記製品シリアルNo.で認識して、この肌状態測定分析情報管理システムで利用できるようにしている。すなわち、肌状態測定装置1から製品シリアルNo.が読み取れない場合や、所定の文字配列となった製品シリアルNo.ではなく、認証できない製品シリアルNo.の場合に、肌状態測定分析情報管理システムでの使用が禁止されるようになっている。
【0113】
なお、肌状態測定装置1としての肌カメラとスマートフォン3とのデータ通信は、USBに限られるものではなく、その他の有線のシリアルまたはパラレル通信や、無線のBluetooth(登録商標)やWiFiやNFC(Near Field Communication)等を用いてもよい。
【0114】
また、肌カメラとしては、スマートフォン等に内蔵されたデジタルカメラにコンバージョンレンズを取り付けるものとしてもよい。これによりスマートフォンのデジタルカメラで撮影され、スマートフォン3の記憶装置に記憶された画像データをインターネット4を介してデータ管理サーバ5に送信することができる。この場合に、スマートフォン3に肌カメラを接続する場合のように、画像データを肌カメラからスマーフォンに送信する必要がなく、画像データの送信用の通信手段を必要としない。
【0115】
しかし、このコンバージョンレンズにおいても、外光ではなく、上述の肌色光のLEDと白色光のLEDを用いて撮影を行うことが好ましい。この場合に、スマートフォン側の撮影タイミング(シャッタの作動タイミング)と、コンバージョンレンズ側の白色光LEDの発光タイミングと、コンバージョンレンズ側の肌色光LEDの発光タイミングを合わせる必要がある。すなわち、コンバージョンレンズ側の白色光を発光させた状態でのスマートフォン3による撮影と、コンバージョンレンズ側の肌色光を発光させた状態でのスマートフォン3による撮影とを行う必要がある。
【0116】
このような場合に、上述のUSB等の有線通信や、BluetoothやWiFiやNFC等を用いてもよい。また、基本的スマートフォン3では、後述の専用アプリ5jの撮影プログラムに基づいて撮影が行われるようになっており、撮影時の照明が必要な場合に、スマートフォン3からコンバージョンレンズの白色光LED(駆動回路)および肌色光LED(駆動回路)をオンオフできるようになっていればよい。
【0117】
そこで、コンバージョン側に受光装置を配置し、スマートフォン3の撮影時の照明(フラッシュ)用のLEDの発光を上述の受光装置が受光したことに基づいて、上述のLEDのオンオフを制御するものとしてよい。シャッタ音のようなスマートフォン側で出力される音により上述のLEDのオンオフを制御するものとしてもよい。この際には、音による制御に、DTMF(Dual・Tone
Multi・Frequency)を用いて信号を送信するようにしてもよい。
【0118】
また、コンバージョンレンズ側で、所定の時間間隔に基づいて、白色LEDの点灯および消灯と、肌色LEDの点灯および消灯を行うようにし、この点灯と消灯をスマートフォン3のデジタルカメラ側で検知し、これに基づいて、肌色光LEDが発光している場合のキメモードの撮影と、白色光LEDが発光している場合のシミモードの撮影を行うようにしてもよい。
また、コンバージョンレンズからスマートフォン3を介してデータ管理サーバ5側にコンバージョンレンズが正規品か非正規品(偽物)かの識別や、各コンバージョンレンズの利用条件の違い等の識別に用いられるID(シリアルNo.)を送信する構成としてもよい。この場合に、コンバージョンレンズ側からスマートフォン3側に上述のUSB、Bluetooth、WiFi。NFC等を用いてIDを送信してもよい。また、これらの通信手段をコンバージョンレンズ側に設けない場合に、例えば、コンバージョンレンズの購入時にコンバージョンレンズに付帯する箱、マニュアル、保証書等の付帯物に二次元バーコード等のバーコードやその他のコードや文字列をスマートフォン3で撮影し、撮影された画像またはこの画像の画像認識によりバーコード等から変換されたIDや、文字認識されたIDをデータ管理サーバ5側に送信するものとしてもよい。また、コンバージョンレンズのスマートフォン3による撮影の際に撮影画像に写り込む部分に、上述のバーコードや文字列を配置し、撮影された肌画像データをデータ管理サーバ5に送ることにより、データ管理サーバ5側で肌画像データに写り込んだバーコード等からコンバージョンレンズのIDを読み取るものとしてもよい。
【0119】
また、将来的にスマートフォンのカメラにマクロ機能が付与されて、肌の接写が可能になったり、単にマクロ機能ではなく、肌カメラとして上述のキメやシミの撮影が可能な光学系を有するデジタルカメラが取り付けられる可能性があり、そのような場合には、スマートフォンに付属のデジタルカメラによりコンバージョンレンズなしで肌を撮影し、その画像データをデータ管理サーバ5に送るものとしてもよい。
【0120】
また、肌状態測定装置1としては、上述の肌用カメラ以外に例えば経表皮水分蒸散量を測定する周知の蒸散計であってもよいし、肌のメラニン量を計測するメラニン計であってもよい。
また、直接肌の状態を測定する装置ではないが、環境測定センサとして紫外線(UV)を測定する装置(UVチェッカ)をスマートフォン3に接続可能にしてもよい。なお、肌に対する紫外線の影響を見る上では、UVチェッカは、メラニン生成にかかわるUV−Aと、炎症を引き起こすUV−Bを別々に独立した数値データとして、それぞれ連続的に出力可能になっていることが好ましい。
【0121】
このような肌状態測定装置1は、上述の製品シリアルNo.と測定データをUSBインターフェース13を介してスマートフォン3に出力することが可能になっている。
また、製品シリアルNo.が認証されると、スマートフォン3を介して出力される測定データに対する分析結果データが得られるようになっている。なお、コンバージョンレンズの場合には、上述の有線または無線の通信でコンバージョンレンズの製品シリアルNoをスマートフォン3にできるようになっていることが好ましい。また、スマートフォン3とコンバージョンレンズ側とで通信を行わない場合には、コンバージョンレンズのスマートフォン3のデジタルカメラの撮像範囲で肌の撮影範囲外に製品シリアルNo.を示す2次元バーコード等の光学認識可能なコートを配置し、これにより、コンバージョンレンズからスマートフォンに製品シリアルNo,送信可能にしてもよい。この場合に、スマートフォン側には、二次元バーコードの読み取りが可能なプログラムを後述の専用アプリ5jの一部としてインストールしておく必要がある。これにより、特定のコンバージョンレンズ・肌カメラの利用者とその他の利用者との区分が可能となり、さらに、偽コンバージョンレンズ・非正規コンバージョンレンズの排除あるいは不適切撮影画像の排除も行うことができる。
【0122】
また、肌状態測定装置1としての肌用カメラにおいて、例えば、所定の条件下で撮影を行い、その際に得られた画像データと製品シリアルNoをスマートフォン3を介してデータ管理サーバ5に送ると、明るさや色合いの校正が行えるようになっている。なお、所定の条件下での撮像とは、例えば、白黒パターンやカラーパターンに肌用カメラのフードを押し付けた状態での撮影である。
【0123】
校正により得られた校正データで画像データを修正してもよいし、例えば、肌用カメラ側で校正データに基づく調光データや調色データにより照明用LEDの調整を行うものとしてもよい。なお、スマートフォン3にUSBインターフェース13を介して肌状態測定装置1を接続するものとしたが、ブルートゥース(登録商標)を用いて、スマートフォン3に肌状態測定装置1を接続するものとしてもよい。
【0124】
スキンケア装置2には、例えば、プラスイオンで皮膚の汚れを落とすイオンクレンジング装置、肌に微弱な直流電流を流して皮膚の奥深くまでイオン化した成分を浸透させるイオン導入装置、LEDの光を当てることで皮膚の細胞の活性化と温熱効果を与えるLED光エステ装置、ゲルマニウム等が取り付けられたローラで肌に刺激を与え、マッサージ効果を有するローラエステ装置、肌を冷却して毛穴を引き締めるクールエステ装置、超音波によりマッサージ効果と温熱効果を与える超音波エステ装置とが用意されている。
【0125】
また、スキンケア装置2は、実際に肌に作用する作動部21を備えるとともに、肌状態測定装置1と同様に、制御部12、USBインターフェース13を備える。また、スマートフォン3にUSBインターフェース13を介してスキンケア装置2を接続することで、スマートフォン3により、スキンケア装置2の作動時間や出力のレベル等を制御可能になり、ユーザーがスキンケア装置2を作動させてからスマートフォン3側で設定された時間になると、作動停止するようにすることができる。また、出力レベルが複数段階あるスキンケア装置2では、スマートフォン3側から出力レベルを設定可能になっている。
例えば、後述のデータ管理サーバ5には、上述の分析結果データと、スキンケア装置2の作動時間や出力レベルといった制御方法とが関連付けられたスキンケア用データベース5lが設けられており、例えば、測定データ用データベース52から分析結果データを取得して、当該分析結果データに対応する制御方法をスキンケア用データベース5lから取得して、スキンケア装置2を制御できる。すなわち、測定データの分析結果に基づいてスキンケア装置2を効率的に作動させることができる。
【0126】
なお、スキンケア装置2においても、肌状態測定装置1と同様に認証用文字列としての製品シリアルNo.が出力可能に記憶されている。
前記ユーザークライアントは、基本的にスマートフォン3であるが、例えば、ノートパソコンや、タブレット型(パッド型)パソコンの等のプログラムに基づいて処理を行う汎用演算処理装置(例えばCPU)を備えた装置である。ユーザークライアントとしては、無線電話回線やその他の無線通信回線により、ネットワークとしてのインターネット4に接続可能で携帯可能な機器が好ましい。
【0127】
ユーザークライアントとしてのスマートフォン3は、例えば、無線通信として携帯用の無線電話回線を使用できるとともに、無線LAN(WiFi)を使用できるようになっており、これらの無線通信を用いてネットワークとしてのインターネット4に接続可能になっており、無線携帯端末(無線携帯クライアント)となっている。
【0128】
また、スマートフォン3では、例えば、ダウンロードしてインストールしたアプリケーション(以下、専用アプリ5jと略す)を実行可能になっており、この実施形態では、専用アプリ5jとして肌状態測定用アプリをデータ管理サーバ5からスマートフォン3にダウンロードするようになっている。
【0129】
スマートフォン3で実行される専用アプリ5jの機能は、
図2、
図3に示すように、4つの機能を有する。すなわち、診断エステ、ケアエステ、生活エステ、メイクエステの4つの機能である。診断エステは、USBインターフェース13を介してスマートフォン3に接続される各種の測定装置(センサ)を用いて
図3に示す各種の測定が可能になっている。各測定装置は、専用アプリ5jが入力されたスマートフォン3のUSB端子に接続することで利用可能になる。また、各種類の測定装置を付け替えることにより、それぞれの異なるセンサによる測定が可能であり、主に肌の状態を測定することができる。
また、各種測定装置の測定結果をデータ管理サーバ5に送信して記憶しておくことができるとともに、測定結果から肌の状態を分析してもらうようなことも可能となっている。
【0130】
ケアエステは、各種スキンケア装置をスマートフォン3に接続して使用できるようになっている。この場合も上述の診断エステと同様に、各種スキンケア装置をUSB端子に取り付けることで使用可能である。また、スマートフォン3と接続することで、使用履歴を残すことができ、スマートフォン3をデータ管理サーバ5とデータ通信可能な状態とすることにより、各種スキンケア装置の制御も可能になる。
【0131】
生活エステは、診断エステが主に肌を対象にしていたのに対して、普段の生活を対象にしており、紫外線量をチェックしたり、口臭をチェックしたりする機器をスマートフォン3のUSB端子に接続できるようになっている。メイクエステは、主に、メイク等に関する情報提供を行うものである。
【0132】
図2には、スマートフォン3の表示手段としての表示画面3a、3b、3c、3dを示すものであり、表示画面3aはメインメニューを示し、表示画面3bは診断エステメニューを示し、表示画面3cは登録センサ表示を示すものである。なお、後述のように、登録センサ表示では、予め登録可能な機器のマークが表示されるようになっているが、登録されたことがない機器のマークは登録されたことのある機器のマークより暗く表示されるようになっている。
複数の測定装置やスキンケア装置を接続できることから、システマティックな構成となっていることにより、上述のようなマークの表示により、スマートフォン3に接続できる機器を集めたいという意欲を生じさせるものとなっている。
また、ケアエステにおいても、表示画面(登録画面3d)に示すように、複数のスキンケア装置を接続可能になっている。
図4に示すように、ケアエスの登録画面3dにおいて、登録されたことがある機器のマークが明るく光、登録されたことがない機器は、暗く表示されるようになっている。
【0133】
スマートフォン3の演算処理装置で実行される肌状態測定用の専用アプリ5jは、上述のように肌状態測定装置1としての肌用カメラを接続した場合に、肌用カメラで撮像された画像データをUSBインターフェース13を介して入力し、インターネット4上のデータ管理サーバ5に出力する測定データ送信手段としての機能を備える。また、データ管理サーバ5から送信される例えば測定データを分析した結果になる分析結果データを受信してスマートフォン3のディスプレイに表示する分析結果表示手段としての機能を有する。
【0134】
また、上述の専用アプリ5jは、データ管理サーバ5の運営者が管理する肌状態測定分析情報管理システムを利用する会員(ユーザ)となるためのユーザデータ(個人情報)の入力である会員登録や、ユーザーデータのうちの個人を特定可能な所定の個人情報を含まない付帯データの入力であるアンケートへの応答を行うユーザーデータ送信手段としての機能を有する。
【0135】
また、上述の専用アプリ5jは、後述のようにデータ管理サーバ5に記憶されている上述の各ユーザーデータ、測定データ、測定データに対する分析結果データを閲覧できるように要求するデータ閲覧要求手段としての機能を有する。
また、専用アプリ5jは、要求したデータがデータ管理サーバ5から受信した場合に、これらデータをディスプレイに表示するデータ表示手段としの機能を有する。
【0136】
また、専用アプリ5jは、肌状態測定装置1から入力される認証用文字列をデータ管理サーバ5に送信する装置認証送信手段としての機能を有する。
また、スマートフォン3に、スキンケア装置2用の専用アプリ(ケア用アプリ)5jをデータ管理サーバ5からダウンロードしてインストール可能になっている。
また、スキンケア装置2の制御方法を取得する制御方法取得手段としてのスマートフォン3の専用アプリ5jとしてのケア用アプリは、データ管理サーバ5から制御方法を取得して、スキンケア装置2を上述のように制御する機能を有する。
【0137】
また、スマートフォン3のケア用アプリは、データ管理サーバ5からスキンケア装置2の使用スケジュールを取得するスケジュール取得手段として機能し、この使用スケジュールを例えばディスプレイに表示して報知するスケジュール報知手段として機能する。
また、スマートフォン3のケア用アプリは、スキンケア装置2から作動開始を示す信号と、作動終了を示す信号とが入力した場合に、使用日時と使用時間とのデータを有する使用履歴データを生成し、この使用履歴データをデータ管理サーバ5に送信する使用履歴生成手段として機能する。
【0138】
データ管理サーバ5は、
図1に示すように、基本的に上述のユーザーデータを記憶するためのユーザーデータ用データベース51と、肌状態測定装置1による測定データを記憶するための測定データ用データベース52と、測定データから分析結果を取得するためのデータ分析用データベース53と契約者用データベース54とを備える。
【0139】
データ管理サーバ5は、より詳細には
図5に示すように、サーバとして機能するためのCPU等を有する制御部5kを備える。また、データ管理サーバ5では、ユーザーデータ用データベース51が複数に分けられており、ユーザーデータ用データベース51として、顧客(ユーザ)個人情報管理データベース5a、ケアエステデータベース5c、使用化粧品履歴データベース5d、お手入れカルテデータベース5oを備える。また、データ管理サーバ5は、測定データ用データベース52として、肌履歴データベース5b、詳細診断結果データベース5eを備える。
【0140】
また、データ管理サーバ5は、データ分析用データベース53として肌基準値データベース5gを備える。また、また、データ管理サーバ5は、契約者用データベース54として、データ二次利用者アクセス権管理データベース5hを備える。
【0141】
また、データ管理サーバ5は、上述のデータベース51〜54以外に、複数のスマートフォン3で、一つの肌状態測定装置1やスキンケア装置2を使いまわして利用できるように、同じ製品シリアルNo.の装置を管理する機器情報データベース5iを備える。
【0142】
また、データ管理サーバ5は、上述のデータベース51〜54以外に、分析結果データに基づいてスキンケア装置2の制御方法を検索可能なスキンケア用データベース5lと、肌用カメラ(画像データ)を校正するための校正用データベース5mと、簡易診断の結果に基づいてスキンケア装置2の使用スケジュールを求めるためのスケジュール用データベース5nとを備える。さらに、データ管理サーバ5は、上述のデータベース51〜54以外に、登録化粧品データベース5pと化粧品メーカー管理データベース5qとを備える。
【0143】
顧客個人情報管理データベース5aは、表1に示すように、スマートフォン3を用いてユーザーが入力したデータとして、顧客ID、個人ユーザーID、個人パスワード、氏名、生年月日、年齢、性別、住所1(国)、住所2(都道府県)、住所3(市町村(区))、住所4(番地(マンション名部屋番号))、メールアドレス、課金情報(クレジットカード情報等)が記憶される。なお、顧客IDは、個人のユーザーIDに対応して、データ管理サーバ5側で付されるIDであり、個人ユーザーIDは、ユーザーが他のユーザーの個人ユーザーIDと重ならないことを条件に設定するIDである。また、個人パスワードは、個人ユーザーIDと合わせてユーザーの認証に用いられる。なお、各ユーザーに1対1で対応するIDとして、顧客IDと個人ユーザーIDとの二つを使用しているが、これらを一つのIDで兼用するものとしてもよいし、ユーザーIDとして、顧客IDだけを用いるものとしてもよいし、ユーザーIDとして個人ユーザーIDを用いるものとしてもよい。
【0145】
また、各データベースでユーザーに関連するデータが記憶されている場合には、すべて顧客IDで管理されており、各ユーザーに関連するデータがそれぞれ記憶されている各データベースを顧客IDで検索することで、各ユーザーに関連するデータを全て検索して取得できるようになっている。
したがって、顧客個人情報管理データベース5aにおいても、各顧客ID毎に関連付けて各ユーザーのデータが登録されている。
【0146】
また、顧客個人情報管理データベース5aには、表1に示すように、さらに、スマートフォン3に接続された肌状態測定装置1やスキンケア装置2から入力される製品シリアルNo.が記憶されるようになっている。なお、製品シリアルNo.は、後述のようにデータ管理サーバ5で認証された後に記憶されるようになっており、製品シリアルNo.が顧客個人情報管理データベース5aに登録されている場合には、製品シリアルNo.の認証を行わない。
【0147】
また、肌履歴データベース5bには、表2に示すように、顧客IDとデータ入力日時に関連づけて、各肌状態測定装置1から入力される測定データが登録される。また、この測定データに関連付けられて、分析結果記憶手段として各簡易診断(分析)結果のデータが登録される。なお、例えば、30分以内等の所定の時間範囲内で、複数種の肌状態測定装置1から測定データが入力された場合には、総合簡易診断が行われ、この総合簡易診断の結果のデータが登録される。さらに、測定データに対して詳細診断が行われた場合には、詳細診断の結果が通知された後に、詳細診断結果データベースに顧客IDと測定日時に関連付けて詳細診断の結果のデータが登録され、肌履歴データベースには、詳細診断結果データベースへの当該書込データの格納アドレスが登録される。
【0149】
なお、簡易診断は、例えば、予め蓄積された測定データと診断結果データとしての肌状態のランクをあらかじめ対応づけて肌基準値データベース5gに登録しておき、肌基準値データベース5gに測定結果としての測定データに対して、肌基準値データベース5gの測定データから近似する測定データを選択し、当該測定データに関連付けられたランクを簡易診断結果として出力するようになっている。この処理は、肌状態分析手段としてのデータ管理サーバ5の簡易診断プログラム5fにより行われる。また、肌用カメラのように、測定データが画像データの場合には、周知の画像認識により肌基準値データベース5gに登録された測定データとしての画像データの中から、肌用カメラで撮像された画像データに近似する画像データを選択するようになっている。
【0150】
なお、入力肌画像としては、表2に示すように、肌色光のLED照明で撮影したキメ診断用画像と、白色光のLED照明で撮影したシミ診断用画像と、自然光に近いLED照明を用いた撮像した肌画像または上述の白色光または肌色光のLEDで撮影する際にホワイトバランス(例えばオートホワイトバランス)により色を再現した肌画像がある。肌画像は、例えば、肌の色(日焼けやくすみ等による色の違い)の判定で用いられる。なお、この実施形態では、肌の色の判定は、簡易診断では行われず、詳細診断で行われる。
【0151】
各診断用の画像を用いた簡易診断では、キメ、シミ、シワが判定される。なお、シワは、例えば、キメ診断用画像が用いられるが他の画像を用いるものとしてもよい。簡易診断には、上述のように肌基準値データベース5gに記憶されるとともに点数(ランク)と関連付けられた多数の画像データと比較し、ユーザーが撮影して入力した画像データに最も近い画像データが選択され、その画像データの点数(ランク)が簡易画像診断の結果となる。なお、例えば、多数収集された画像データをキメ、シミ、シワのランクで統計処理し、偏差値を求めておき、類似する画像データの偏差値を診断結果として用いてもよい。
【0152】
また、例えば、特許5080060号公報に示されるような毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色の各解析手法により、上述の診断用画像を用いて診断結果(分析結果)を得るものとしてもよい。
【0153】
また、肌履歴データには、データ入力日時におけるスマートフォン3に内蔵されたGPSにより測定された位置情報(測定地点)がGPSデータとして登録されるようになっている。また、上述のGPSの測定地点における天気情報を天気情報サイトから取得して登録するようになっている。なお、データ入力日時は、肌の各測定を行った日時であるが、簡易診断結果が記憶された日時でもよい。各項目のデータは、肌の測定を行うことにより、自動的に入力される。
【0154】
測定条件フラグは、例えば、GPSデータが通常の測定地点から遠い場合、例えば、前回までの複数回の測定において、同じ県や同じ市で測定が連続して行われていたのに対して、所定距離以上離れた測定地点から肌の測定データが入力された場合に、当該測定地点で測定された測定データや簡易診断結果に対してフラグ(測定条件フラグ)を設定するようになっている。なお、測定地点の他に天気情報における気温や湿度が所定範囲または入力日時における測定地点での平均気温や平均湿度との差が所定範囲を超えるような場合に測定データや簡易診断結果にフラグを設定してもよい。
【0155】
このフラグが設定された測定データや簡易診断結果は、各データの平均を求めるなどの統計処理を行う場合に除外され、例えば、フラグが設定されたデータは、統計処理を行う
際の母集団に含まれないようになっている。すなわち、いつもいる場所とは遠く離れた場所にいる場合や、気象条件が大幅に異なる場合には、環境条件が大幅に異なる場合があることから測定結果が異常値になる可能性があり、統計結果に異常値が影響してしまうのを防止するために、統計処理の母集団からフラグが設定されたデータを除外するようになっている。
【0156】
肌画像簡易診断結果には、上述のように求められるキメ、シミ、シワの簡易診断結果としての点数(ランク)や偏差値が登録される。また、これらキメ、シミ、シワの診断結果や、肌画像における色(乾燥や肌荒れによる赤さなど)や、アトピーによる湿疹の有無や、乾燥によるキメの乱れから肌タイプが選択されるようになっている。なお、肌タイプは、詳細診断でも決定されるようになっており、後述の詳細診断結果データベース5eの説明において説明する。
【0157】
また、詳細診断は、測定データを例えば提携企業としての化粧品会社サーバ(化粧品会社Aサーバ61、化粧品会社Bサーバ61)で行われるものであり、化粧品会社サーバが肌状態分析手段になる。基本的には、簡易診断と同様に、測定データと分析結果データを関連付けた詳細診断システム62に含まれるデータベースから、肌状態測定装置1で得られた測定データに近似する測定データを選択し、当該測定データに関連付けられた分析結果データを出力するものである。ただし、詳細診断では、例えば、登録されている測定データ数および分析結果データが簡易診断の場合より多く、詳細診断用のデータベースにさらに細かく分類された状態となっており、簡易診断より詳細な分析結果を得られるようになっている。また、詳細診断用に各化粧品会社独自のアルゴリズムで、データベースに登録された測定データを選択して、それに対応する分析結果を得られるようになっていてもよい。
【0158】
使用化粧品特定情報記憶手段としての使用化粧品履歴データベース5dには、表3に示すように、顧客IDに関連付けてスキンケア用品(化粧品)の履歴データが各化粧品カテゴリー(種類)毎に登録されている。なお、この履歴のデータは、ユーザーが購入した化粧品を登録するものであり、後述のユーザー化粧品登録処理により、化粧品特定情報入力手段としてのスマートフォン3を介してユーザーが購入した化粧品(使用する化粧品)の商品コードが登録される。この商品コードが化粧品を特定可能な化粧品特定情報となる。なお、ここでは、商品コードとして、バーコードで用いられていれるJAN(Japanese Article Number)コードが用いられた例を示している。
【0160】
使用化粧品履歴データベース5dでは、表3の右側に示すように、履歴データにおける各化粧品のカテゴリー(種類)を示す番号と、商品コードと、使用開始日と使用終了日が登録される。
【0161】
表3の右側では、一例として、化粧品カテゴリーが洗顔料の場合を示すもので、洗顔料の商品カテゴリーのコードナンバーとして1が登録され、商品コードに使用開始日、使用終了日が紐付けされて記憶される。なお、使用中の場合(使用終了を入力していない場合)には、使用終了日は登録されていない。
なお、使用開始日は、上述のユーザー化粧品登録処理が行われた日としてもよいし、例えば、肌カメラで撮影した画像データを送信する際に、スマートフォン3の専用アプリ5jの処理により使用開始した化粧品がある場合にユーザーに入力するように指示するものとしてもよい。
【0162】
この場合に、スマートフォン3の表示では、ユーザー化粧品登録処理により化粧品の情報が登録される登録化粧品データベース(登録化粧品記憶手段)5pに登録されたデータに基づいて、各化粧品カテゴリーに対応して化粧品の商品名(+メーカ名等)がプルダウンメニュー等で一覧表示され、その中から使用開始する化粧品を選択するものとしてもよい。それにより、登録化粧品データベース5pにおいて、化粧品名に関連付けられた商品コードが登録されるとともに、入力日が使用開始日として登録される。同様にスマートフォン3の専用アプリ5jから使用終了した化粧品がある場合にユーザーに入力するように指示するものとしてもよい。
【0163】
この場合は、使用開始した化粧品の商品名等のデータをプルダウンメニュー等で一覧表示し、使用終了した化粧品の商品名等をユーザーが選択するものとしてもよい。この場合も選択された化粧品の商品コードが入力されるとともに入力日が使用終了日として登録される。なお、使用化粧品の入力方法としては、後述のようにバーコードを入力したり、キーワード検索で登録化粧品データベース5pを検索して抽出された化粧品のデータを入力したりするものとしてもよい。
また、使用終了日については、新規に同一カテゴリーの化粧品が使用化粧品履歴データベース5dに登録された場合に、ユーザーに登録済みの同一カテゴリーの化粧品を使用終了したか否かを問合せ、その回答に基づき当該化粧品の使用終了日を登録するようにしてもよい。あるいは、登録化粧品データベース5pに、化粧品毎に化粧品の容量(ml)と推奨使用量(ml/回)とが登録されており、データ管理サーバ5またはスマートフォン3で、使用開始日から1日の化粧品の使用回数に推奨使用量を乗算した値を毎日加算(積算)していくとともに、化粧品の容量と比較し、毎日加算された値が容量を超えた場合や、容量の90%等の容量の所定割合を超えた場合に、専用アプリ5jがユーザーが使用している化粧品がなくなっていないか、もしくは残量が少なくなっていないかを通知し、ユーザーに使用終了したか否かを問合せ、その回答に基づき使用終了日を登録するようにしてもよい。
【0164】
また、この際には、残り少なくなった化粧品を買うように促すメッセージを表示したり、化粧品の通販サイトの残り少なくなった商品のページのURLを当該ページをリンクした状態に表示してもよい。
また、今まで使っていた化粧品がなくなるか、残り少なくなったことに対応して、残り少ない化粧品と同じカテゴリーの別の化粧品を紹介する表示を行うものとしてもよい。この際は、当該化粧品のメーカーや販売会社の当該化粧品のウェブページのURLを当該ページをリンクした状態に表示してもよい。
【0165】
化粧品カテゴリーは、表4に示すように、例えば、洗顔料、メイク落とし、化粧水、乳液、クリーム、美容液、美白液、その他等であり、これらの各カテゴリーに対して、上述のカテゴリーナンバが対応づけられている。なお、化粧品カテゴリーは、一例であり、異なるカテゴリーの分け方を行ってもよい。
【0167】
使用化粧品特定情報記憶手段としてのお手入れカルテデータベース5oは、表5に示すようにユーザーの顧客IDに関連付けて、例えば、ユーザーが任意で毎日、朝と夜に使用した化粧品を登録するものである。上述の使用化粧品履歴データベース5dでは、化粧品の使用開始日と使用終了日が登録されるが、お手入れカルテデータベース5oでは、毎日、朝と夜に使用した化粧品を登録可能になっている。後述するスケジューラー機能の下で、使用した化粧品のデータが入力され、データ管理サーバ5に送信されるようになっている。
これにより、お手入れカルテデータベース5oには、顧客IDと、日付と時間帯として朝または夜と、使用化粧品データとして、例えば、上述の商品コードが登録される。
【0169】
例えば、表5の右側に示すように、お手入れカルテデータベース5oにおいては、日付と朝または夜という時間帯と、使用した化粧品の商品コードが登録される。この商品コードは、上述のユーザー化粧品登録処理で登録された化粧品の情報から選択されることになり、上述の使用化粧品履歴データベース5dに登録された化粧品がスマートフォン画面上に表示され、表示された化粧品から実際に使用した化粧品を選択入力することができる。
【0170】
ケアエステデータベース5cには、表6に示すように、顧客IDに関連づけて、各スキンケア装置2の使用履歴として、スキンケア装置2の種類を示すケアエステ種類コード(種別)と、スキンケア装置2の作動開始日時を示すケアエステ開始日時と、その後のスキンケア装置2の作動終了日時を示すケアエステ終了日時を登録するようになっている。なお、スキンケア装置の開始、終了日時は、スキンケア装置2を使用した際に、スキンケア装置が接続されたスマートフォン3の専用アプリ5jにより自動的に登録されることが好ましい。
【0172】
分析結果記憶手段としての詳細診断結果データベース5eは、表7に示すように、上述の詳細診断の結果を顧客IDに関連づけて登録するものであり、詳細診断が行われた日である診断日時(詳細診断を頼んだ測定データの測定日時を含んでもよい)と詳細診断結果のデータが登録される。また、詳細診断の結果に対応して選択されるアドバイスのデータや、推奨化粧品(スキンケア用品)のデータが登録されている。なお、アドバイスデータや推奨化粧品データは、化粧品会社Aサーバ、化粧品会社Bデータベースにおけるアドバイス決定部、推奨化粧品決定部で決定されるが、基本的に各アドバイスおよび推奨化粧品が各詳細診断結果に関連づけて登録されており、詳細診断結果が決まることで、アドバイスと推奨化粧品が決定される。
アドバイスは、例えば、生活習慣等で避けた方がよいことや、肌のマッサージ方法などである。また、推奨化粧品は、詳細診断結果からわかる肌の状態に適した化粧品やスキンケア商品である。
詳細診断の結果は、基本的には簡易診断と同様に予め登録された測定データをランク分けしておき、この登録された測定データから入力される測定データに近似する測定データを選択し、当該測定データに対応付けられた診断結果を診断結果とするものであり、ここでは、たとえば、肌タイプ、キメ、シミ、シワ、乾燥、毛穴、色等が診断される。すなわち、簡易診断より診断項目が多くなっているとともに、診断結果がより詳細に判定されるようになっている。
【0174】
ここで、肌タイプの判定は、例えば、上述の簡易診断でも判定されるものであり、基本的に肌基準値データベース5gに、各肌タイプ毎の肌の画像データが、各肌タイプ毎に複数ずつ登録されており、画像認識により、入力された測定データに最も近い登録測定データに関連付けられた肌タイプが選択されることになる。なお、基本的な方法は、詳細診断でも同様であるが、詳細診断の方が画像認識能力や、使用する肌基準値データベースに登録された画像データの数量等が簡易診断より優っている。なお、肌タイプには、表8に示すように、1普通肌、2敏感肌、3脂性肌、4混合肌、5乾燥肌、6アトピー肌等があり、このコードが詳細診断結果データベース5eに登録される。
【0176】
肌基準値データベース5gは、表9に示すように、簡易肌診断に用いられるもので、測定データに対応して肌のキメ、肌のシミ、画像データからの肌色解析、画像データからの皮脂解析、蒸散計のデータからのうるおい解析等として、それぞれ、例えば、悪い状態から良好な状態まで、肌の状態が10段階のランクに分けらており、それぞれが上述のように登録された多数の測定データに関連付けられている。
したがって、肌状態測定装置1で測定した測定データで肌基準データベースを検索することで、肌の状態を示すランクを得ることができる。このランクが簡易診断の結果になる。
【0178】
機器情報データベース5iは、表10に示すように、各肌状態測定装置1の製品シリアルNo.と、各スキンケア装置2の製品シリアルNo.が登録されている。この機器情報データベース5iに格納されている製品シリアルNo.により、認証を行うものとしてもよい。
【0180】
また、機器情報データベース5iにおいては、上述の各肌状態測定装置1およびスキンケア装置2の製品シリアルNo.と、顧客IDとを対応づけたものである。上述のようにシリアルNo,の認証が行われて、各肌状態測定装置1、スキンケア装置2が認証された場合に、各装置が接続されたスマートフォン3に対応する顧客IDに関連付けて認証されたシリアルNoが登録される。この場合に、例えば、一つの肌状態測定装置1またはスキンケア装置2を3人まで、すなわち、3台のスマートフォン3まで共有して使用可能となっている。しがたって、機器情報データベースにおいて、一つの製品シリアルNo.に対して4つめとなる顧客IDが登録されると、その顧客IDのスマートフォン3を介して上述の製品シリアルNo.の肌状態測定装置1またはスキンケア装置2の使用が禁止される。例えば、スマートフォン3の上述の専用アプリ5jでエラーとなって、肌状態測定装置1またはスキンケア装置2が使用できない状態になる。
【0181】
データ二次利用者アクセス権管理データベース5hは、表11に示すように、利用者(契約者、例えば、化粧品会社等のスキンケア用日の開発を行っている会社)顧客ID、利用者ユーザーIDおよび利用者パスワードが設定されており、これによりデータ二次利用者の認証が可能になる。
【0182】
また、データ二次利用者アクセス権管理データベース5hには、利用者IDに関連付けて利用者検索レベルおよび利用者アクセスレベルのデータと、課金情報が登録されている。なお、課金情報は、データ二次利用者がデータの検索や、アクセス可能なデータの取得を行った場合の課金のデータであり、課金情報に基づいてデータの利用料金が利用者に請求される。
また、利用料金は、検索レベルおよびアクセルレベルによって異なるものとなっており、検索可能なキーワード(検索項目)が多いほど利用料金が高くなり、アクセルレベルが高いほど利用料金が高くなる。
【0184】
また、表11には、具体的な検索レベルの違いによる検索キーワード(検索項目)の違いを示すとともに、アクセルレベルの違いによりアクセス可能、すなわち、検索結果として出力可能なデータの違いを示す。表示11に示される検索レベル1、検索レベル2の各項目は、それぞれ顧客IDに関連付けられたデータからなるデータ集合としてのデータブロックに対応している。たとえば、測定データや分析結果データは、測定方法毎にブロック分けされている。
【0185】
なお、年齢、性別、住所1、住所2、住所3は、上述の顧客個人情報管理データベース5aに登録されているデータであるが、データ二次利用者がアクセスできるデータベースは、客個人情報管理データベースを除く、肌履歴データベース5b、および使用化粧品履歴データベース5d等である。
【0186】
すなわち、所定の個人情報として、個人ユーザーID、個人パスワード、氏名、生年月日、住所4を含む住所全体、メールアドレス、課金情報、シリアルNo,のデータをデータ二次利用者が見ることができないようになっており、各個人情報管理データベース5aには、利用者がアクセスできないようになっている。
したがって、年齢、性別、住所1、住所2、住所3の情報は、顧客IDに関連付けて肌履歴データベース5bや、独立したデータベースに登録されたデータを利用者が見ることになる。
【0187】
ここで検索レベルとは、検索の条件を入力する検索項目をレベル分けしたものである。検索項目は、上述の測定データ、分析結果データ、付帯データの各データブロックのうちの一部のデータブロックに設定されており、表示11の検索レベル1,2の各項目に対応するものである。すなわち、データの集合として、住所1のデータブロック、年齢のデータブロック等があり、これらのデータブロックが検索項目として設定されている。
【0188】
検索レベル1に示される検索項目は、顧客個人情報管理データベースに登録されているデータの項目から各顧客個人を特定可能な情報や、課金情報等の重要な情報を除いた付帯データの項目である。また、検索レベル1に対して検索レベル2の方が高いレベルとなり、検索レベル2には、検索レベル1にレベル分けされた検索項目が全て含まれるようにしている。すなわち、各検索レベルには、それより下位の検索レベルの検索項目が含まれる。言い換えれば、検索レベル2にレベル分けされた項目は、検索レベル1にレベル分けされた検索項目に、さらに検索項目を加えたものであり、表11に示すように化粧品の使用履歴が検索項目として加えられている。
【0189】
アクセスレベルは、検索結果として出力可能なデータが属するデータブロックをレベル分けしたものであり、例えば、測定データには、上述のように入力肌画像、入力蒸散計データ、入力メラニン計データ等のデータブロックがあり、検索結果としては入力肌画像だけが欲しい場合に、入力肌画像のデータブロックを選択することにより、入力肌画像から検索されたデータだけが出力される。
また、アクセスレベルにおけるデータブロックのレベル分けにおいても、上位のアクセスレベルは、それより下位のアクセスレベルにレベル分けされたデータブロックを含むものとなっている。
【0190】
ここで、表示11に示される検索レベル2では、検索項目として、例えば、クレンジング履歴データ、洗顔料履歴データ、化粧水履歴データ、美容液履歴データ、保湿クリーム履歴データ等のスキンケア用の化粧品の使用化粧品履歴データに基づいて、各種測定データ、分析結果データを検索可能になっている。なお、これらの使用化粧品の履歴データは、後述の使用化粧品履歴データ5dに登録されるものである。なお、スキンケア用の化粧品の分け方は一例であり、使用化粧品履歴データの分け方であってもよい。
【0191】
この使用化粧品履歴データには、化粧品を特定可能な商品コートと化粧品の使用時期(例えば、使用開始日と使用を中止した場合もしくは使い終わった場合の使用終了日))が登録されている。例えば、特定の化粧品を使用している人の測定データや分析結果データを見たい場合に、特定の化粧品を検索キーとして、この使用化粧品履歴データを用いて検索した場合に、例えば、当該使用化粧品の使用時期となる期間における測定データおよび分析結果データの検索が可能になる。分析結果データは、例えば、肌状態測定装置1による測定データを分析(診断)した結果であり、後述のように肌状態が例えば点数で表され、肌状態が良好なほど点数が高くなる。
【0192】
上述のように使用化粧品履歴データに基づいて分析結果データ(診断結果)を検索した場合に、化粧品の使用期間における肌状態の診断結果を求めることができる。この場合に、例えば、その化粧品を使用している間、肌状態の診断結果の点数が増加傾向か、減少傾向か、高い点数で推移しているか、低い点数で推移強いるか等を多くのユーザーに対して調査できることになる。
すなわち、化粧品の効能を調査可能である。また、分析結果データの検索は、上述のように複数種類に分けられた化粧品の複数種類を検索項目として検索可能であり、複数の化粧品の相乗効果や、効果の相殺等を判断することも可能である。また、診断結果として、肌画像によるキメやシミの結果や、メラニン計の結果や、蒸散計の結果など、肌状態測定装置1の種類に基づく複数種の分析結果を得ることができるので、各化粧品がどの分析結果に有効か有効でないか等の判断も可能である。これらのことから、使用している化粧品を検索キーとして、診断結果データを検索することが、化粧品の開発に極めて有用である
【0193】
さらにこの肌状態測定分析情報管理システムのデータ管理サーバ5には、校正用データベース5mを備える。校正用データベース5mは、例えば、表12に示すように、肌用カメラで、所定条件での撮像として、白黒パターンを撮像した場合の画像データと、明るさのランクが関連づけられ、カラーパターンを撮像した場合の画像データと色合いのランクとが関連付けて登録されている。明るさランクとして例えば0から10のランクが登録され、色合いのランクとして各青、緑、赤毎のランクが0から10まで登録されている。
【0194】
各ランクに対応して登録された画像データと測定された画像データを比較して、校正データを得ることになるが、例えば、ランク5が標準になり、それよりランクが低いと暗いまたは対応する色が薄い状態であり、それよりランクが高いと明るいまたは対応する色が濃い状態になる。この校正データを用いて照明LEDの調光や調色を行ったり、画像データの補正を行ったりすることで、各肌用カメラの個体差等による影響を抑制するようになっている。
【0196】
分析結果データとしてのランクに関連付けて前記スキンケア装置2の制御方法が登録されているスキンケア用データベース5lは、例えば、表13に示すように、上述の肌基準値データベースを用いた簡易診断におけるランクと、スキンケア装置2における制御方法とを関連付けたものである。
【0197】
例えば、肌状態測定装置1を肌用カメラのキメモードとし、スキンケア装置2をイオンクレンジング装置とした場合で、かつ、イオンクレンジング装置における出力レベルを例えば3段階に代えられるものとした場合を想定したスキンケア用データベース5lにおいては、肌のキメのランクが、ランク1〜ランク3の場合に、出力レベルを最も高い3とし、作動時間を15分とする。また、キメのランクが4〜7の場合に出力レベルを真ん中の2とし、作動時間10分とする。また、キメのランクが8〜10の場合に、出力レベルを最も低い1とし、作動時間を5分とする。
これにより肌の状態に対応して効率的にスキンケア装置2を使用することができる。
【0199】
分析結果データとしてのランクに関連付けてスキンケア装置2の使用スケジュールデータが登録されているデータ管理サーバ5のスケジュール用データベース5nは、例えば、表14に示すように、上述の肌基準値データベースを用いた簡易診断におけるランクと、スキンケア装置2における使用スケジュールとを関連付けたものである。
【0200】
例えば、測定手段を肌用カメラのキメモードとし、スキンケア装置2をイオンクレンジング装置とした場合に、スケジュール用データベース5nにおいては、肌のキメのランクが、ランク1〜ランク3の場合に、毎日イオンクレンジングを行うものとし。また、キメのランクが4〜7の場合に週に3回イオンクレンジングを行うものとし、キメのランクが8〜10の場合に、イオンクレンジングを週1回行うものとする。
これにより肌の状態に対応して効率的にスキンケア装置2を使用することができる。
なお、スケジュール用データベース5nによるスケジュールから、例えば、具体的にイオンクレンジングを行う曜日や時刻をユーザーが設定して、スケジュールをより具体的なものとしてもよい。
【0202】
上述の使用化粧品履歴データベース5dにおける化粧品の登録に際しては、各化粧品のデータが登録された登録化粧品データベース5pが参照される。例えば、バーコード(JANコード)や、キーワード検索等により、ユーザーが使用する化粧品が登録化粧品データベース5pから検索されて肌履歴データベース5bに登録されることになる。
【0203】
なお、登録化粧品データベース5pの各化粧品毎に登録される情報としてのブランド名(商品名)と商品コードは、化粧品を特定可能な化粧品特定情報であり、その他の項目の情報では化粧品を特定するのが困難である。ここでは、化粧品を特定可能な商品名や商品コードを化粧品特定情報とし、化粧品を特定することが困難な容量、価格、発売日等の情報とを合わせて化粧品情報と称する。なお、メーカー名を商品名と合わせて化粧品を特定するための化粧品特定情報としてもよい。
この登録化粧品データベース5pは、表15に示すように、ユーザー入力許可項目と、メーカー入力項目と、システム自動入力項目に分かれている。
【0205】
これは、未だ登録されていない化粧品を登録することを想定した項目であり、例えば、システム構築時等に登録化粧品データベース5pを作る場合には、データ管理サーバ5のオペレータやシステム管理者等が現状の化粧品を登録することになる。この場合に、多くの化粧品があることから全ての化粧品を登録することが困難である。例えば、海外の中小メーカーの化粧品まで登録することは困難である。また、比較的メジャーな化粧品でも登録漏れが有り得る。
【0206】
また、新製品は登録化粧品データベース5pに登録されていないので、新製品を登録する必要がる。新製品の発売を全てシステム管理者が調査して入力する場合に多くのコストがかかることになる。
【0207】
そこで、この実施形態では、上述のように使用化粧品履歴データベース5pに未登録の化粧品のデータをユーザーとメーカー側の担当者に入力してもらうようになっている。
【0208】
後述のようにユーザー化粧品登録に際し、JANコードやその他の検索用のキーワード等で検索できない化粧品は、未登録データとして、登録化粧品データベース5pにデータを書込可能になる。
この場合にユーザーは、仮登録手段としてのスマートフォン3により未登録の化粧品のユーザー入力許可項目として、化粧品カテゴリーと、メーカー名と、ブランド名、容量、商品コード(JANコード)を入力(仮登録)するようになっている。なお、ユーザーは全ての項目を入力しなくてもよく、必須項目として例えば、商品名およびメーカー名をに入力するものとしてもよい。ユーザーにより登録されていなかった化粧品の商品名やメーカー等が入力されると、入力されたメーカー名に基づいて、表16に示す化粧品メーカー管理データベース5q(化粧品メーカ連絡先記憶手段)が検索され、当該メーカーの担当者およびメーカーメールアドレス等が読み出される。予め設定された化粧品の登録を要請する文章や登録ウェブページのURLやメーカーIDやメーカーパスワード等が記載されたメールが作成され、読み出されたメーカーメールアドレスに上述の担当者宛てで送信される。なお、ここでは、メーカーの担当者へのeメールの送信をデータ管理サーバ5が行うものとしているが、データ管理サーバ5は、eメールの作成のアシストをするだけで、最終的にオペレータがeメールを送信するものとしてもよく、データ管理サーバ5が連絡支援手段として機能する。なお、連絡支援手段がeメールの作成から送信まで行うものとしてよい。
【0210】
メールを受け取った担当者は、例えば、メールに記載された登録ページにアクセスして、メーカーIDとメーカーパスワードにより認証を受けることで、登録化粧品データベース5pのメーカー入力項目にデータ入力可能になる(登録許可手段)。但し、この際にアクセスできるのは、認証時に入力したメーカーIDに対応するメーカー名の登録されているレコードだけとなる。したがって、他社のメーカー名が登録されたレコードにはメーカーの担当者がアクセスできないように上述のメーカーIDとパスワードで認証されるようになっている。
メーカーの担当者は、例えば、自分が知っているメジャーな化粧品関係のサイトや、メジャーな企業が運営する化粧品関係のサイトに対して、自社製品(化粧品)の情報を登録することにより宣伝効果やユーザーへの支援等が見込めると判断すれば、自社製品の情報を登録する確率が高い
【0211】
メーカー担当者の入力項目は、発売日、既に生産が終了している化粧品の生産終了日、
外観写真、価格、一回当たり(一日当たり)の推奨使用量、成分データ、上述の各肌タイプ別の効果、紫外線に対するPAおよびSPF、色番号等が入力可能になる。また、メーカー担当者は、ユーザー入力許可項目への書込も可能であり、ユーザーが入力しなかった項目や、間違いのある項目にデータを書き込むことができる。
これにより、データ管理サーバ5側のオペレータ等による化粧品の新規登録の作業が必要なくなり、データ管理サーバ5側の管理コストの低減を図ることができる。
なお、成分データとしては、化粧品に使用される有効成分が予め登録されており、これら有効成分の有無が入力されるようになっている。また、その他の有効成分として、予め登録されていない有効成分を登録するものとしてもよい。
また、この成分データでは、化粧品に含まれる有効成分だけではなく、化粧品に含まれない成分が予め登録されており、それを有りとして入力すると、化粧品にその成分が含まれないことが入力されるようになっている。例えば、無香料を選択すると、香料が含まれないことを示すことになる。
次に、
図6から
図18のフローチャートを参照して、この実施の形態の肌状態測定分析情報管理システムにおける肌状態測定分析情報管理方法について説明する。
この実施の形態の方法では、まず、肌状態測定分析情報管理用の専用アプリ5jをスマートフォンにダウンロードしてインストールする。
【0212】
図6のフローチャートを参照して、専用アプリ5jの起動後のユーザー登録処理を説明する。
アプリ5jを起動すると(ステップSa1)、ユーザー登録が処理済みか否かが判定される(ステップSa2)。
最初にアプリ5jを起動した際には、ユーザー登録が行われていないので、ユーザー登録を行うことになる。二回目以降のアプリ5jの起動では、既に、ユーザー登録が終わっていることになり、ユーザー登録の処理を終了し、アプリが起動することになる。
【0213】
ユーザー登録においては、個人ユーザーIDと、個人パスワードの入力が促され(ステップSa3)、ユーザーが個人ユーザーIDと、個人パスワードを入力すると、入力された個人ユーザーIDと、個人パスワードがスマートフォン3からデータ管理サーバ5の管理端末に送信される(ステップSa4)。なお、管理端末は、データ管理サーバ5を操作するためのものであり、基本的データ管理サーバ5の一部である。
【0214】
データ管理サーバ5では、個人ユーザーIDと、個人パスワードの受信に対応して顧客IDが自動生成される(ステップSb1)。また、受信した個人ユーザーIDと、個人パスワードが顧客個人情報管理データベース5aとしての個人情報データベースに登録する処理を行う(ステップSb2)。
【0215】
また、スマートフォン3では、設定されたユーザーIDをスマートフォン3内部の記憶手段に登録する(ステップSa5)。次に、個人情報の入力が促され、上述の氏名、生年月日等の個人情報を入力する(ステップSa6)。個人情報が入力されると、スマートフォン3からデータ管理サーバ5に個人情報の送信処理が行われ(ステップSa7)、スマートフォン3では、ユーザー登録処理が終了する。
また、データ管理サーバ5では、顧客個人情報管理データベース5aに受信した個人情報を個人ユーザーIDおよび顧客IDに関連付けて登録し(ステップSb3)、処理を終了する。
【0216】
上述のようにユーザー登録処理が終わると、メニュー画面が表示される。メニュー画面には、1、センサ登録、2、肌診断、3、詳細肌診断結果表示、4、ケアエステ、5、肌改善状況判定、6肌履歴表示が表示される。
この際に、未だ肌状態測定装置1を接続してアプリを起動したことがない場合には、メニュー1のセンサ登録処理を行うように促される。
図7のフローチャートを参照してセンサ登録処理を説明する。
メニュー1が選択された段階、または、その後に肌状態測定装置1(センサ)が接続されているか否かが判定され(ステップSc1)、肌状態測定装置1が接続されるのを待機する状態となる。
【0217】
肌状態測定装置1がスマートフォン3にUSBインターフェース13により接続されると、上述のようにUSBインターフェース13のデバイス・ディスクリプタのデータからセンサ種別を示すデータを読み取るとともに、ストリング・ディスクリプタから製品シリアルNo.を読み取る(ステップSc2)。製品シリアルNo.から既に登録済みの肌状態測定装置1か否かが判定される(ステップSc3)。登録済みの場合には、処理を終了する。
登録済みでない場合には、センサ種別と製品シリアルNo.のデータ管理サーバ5に送信する(ステップSc4)。
【0218】
データ管理サーバ5では、センサ種別と製品シリアルNo.のデータを受信する(ステップSd1)。データ管理サーバ5では、製品シリアルNo.の認証を行う(ステップSd2)。なお、製品シリアルNo.は、所定のアルゴリズムにより設定されており、ランダムに設定した文字列が正規の製品シリアルNo.となる可能性は低いものとなっている。前記アルゴリズムに基づいて、製品シリアルNo.が正規のものか否かが判定されることになる。なお、機器情報データベース5iに正規の製品シリアルNo.が全て登録されているものとし、機器情報データベース5iで製品シリアルNo.が検索できない場合い認証に失敗したものとしてもよい。
【0219】
また、製品シリアルNo.の認証に失敗した場合には、対応するエラーメッセージ、たたえば、このセンサは使用できません等を生成する(ステップSd3)。
また、製品シリアルNo.の認証に成功した場合には、機器情報データベース5iで、既に同じ製品シリアルNo.が他のスマートフォン3に対応する顧客IDと関連づけられているか否かを判定するとともに、他のスマートフォン3の顧客IDと既に関連付けられている場合に、対応付けられている顧客IDが三つ未満か否かを判定する(ステップSd4)。
【0220】
ここで、既に三つの顧客IDが関連付けられている場合には、対応するエラーメッセージとして、「この肌状態測定装置1を利用するスマートフォン3の数が制限を超えているので、このスマートフォン3ではこの肌状態測定装置1を使用することができません」というメッセージが生成される(ステップSd3)。
【0221】
製品シリアルNo.に関連付けられている顧客IDが3つ未満の場合には、この製品シリアルNo.の肌状態測定装置1が使用可能になる。この場合にセンサ種別および製品シリアルNo.が、センサ情報データベースとしての顧客個人情報管理データベース5aと、機器情報データベース5iに登録される(ステップSd5)。
【0222】
次に、データ管理サーバ5における処理結果として、認証成功または認証失敗を示すデータがスマートフォン3に送信される(ステップSd6)。また、認証失敗の場合には、上述のエラーメッセージがスマートフォン3に送信される。
スマートフォン3では、データが受信され(ステップSc5)、認証成功を示すデータが受信するか否かで、登録完了か否かを判定する。(ステップSc6)
【0223】
登録失敗の場合には、受信したエラーメッセージをディスプレイに表示し(ステップSc7)、登録完了の場合には、スマートフォン3の内部の記憶手段にもセンサ種別と、製品シリアルNo.を登録し(ステップSc8)、スマートフォン3に肌状態測定装置1が接続された際に、この登録された製品シリアルNo.を確認することで、上述のように登録済みの場合に、認証を行わないように制御する。
【0224】
次に、
図8のフローチャートを参照して、メニュー2の肌診断について説明する。まず、アプリを起動した際にメニュー画面が立ち上がる。ここで、肌状態測定装置1が接続されている場合には、肌状態測定装置1が接続されたか否かの判定で(ステップSe1)、肌状態測定装置1が接続されたと判定され、センサIDとしての認証用文字列が登録ずみか否かを判定し(ステップSe2)、登録されていない場合には、上述のセンサ登録処理(ステップSe3)を行い、センサが登録済みの場合には、肌状態測定装置1が作動可能になり、作動させると肌状態測定装置1(センサ)から測定データが入力される(ステップSe4)。
次に詳細診断を希望するか否かの入力、詳細診断に行う複数の企業のうちのどの企業を選択するか等を入力する(ステップSe5)。
【0225】
さらに、肌状態測定装置1から入力した測定データ(センサデータ)、スマートフォン3に記憶されている顧客ID、測定データが肌状態測定装置1から入力したデータ入力日時をデータ管理サーバ5に送信する(ステップSe6)。
データ管理サーバ5では、肌履歴データベース5bに、顧客ID、測定データ、データ入力日時を登録する(ステップSf1)。
【0226】
測定データに基づき肌状態の解析を行う(ステップSf2)。すなわち、肌基準値データベースに登録されている測定データから近似する測定データを選択し、当該測定データに対応する各項目のランクを決定する(ステップSf3)。
肌解析結果および/または決定されたランクを肌履歴データベース5bに登録する(ステップSf4)。
【0227】
上述のステップにおいて、詳細肌診断が希望されているか否かが判定され(ステップSf5)、詳細肌診断が希望されている場合に、化粧品会社のサーバに測定データと、詳細診断に必要なデータ(例えば、年齢等)を化粧品会社等の詳細診断業者のサーバに送信する(ステップSf6)。
化粧品会社のサーバでは、データ管理サーバ5から送信されたデータを受信した後に(ステップSg1)、詳細肌診断の依頼を受諾したことを示すメッセージをデータ管理サーバ5に送信する(ステップSg2)。なお、詳細肌診断を開始する。詳細肌診断に関して、ここでは、通信回線を介してセンサデータや詳細肌診断結果等のデータのやり取りを行っている。別法として、肌診断業者に肌履歴データベース5bの指定部分と詳細診断結果データベース5eの指定部分へのアクセスを許可して、肌診断業者が直接これらデータベース5b、5eにアクセスしてセンサデータを入手し、詳細診断結果を直接詳細診断結果データベース5eに書き込めるようにしてもよい。
【0228】
データ管理サーバ5では、上述のメッセージを受信するとともに(ステップSf7)、データ管理サーバ5で行われた簡易診断の結果をスマートフォン3で表示するための表示用データを作成する(ステップSf8)。
この表示用データをスマートフォン3に送信する(ステップSf9)。
【0229】
スマートフォン3では、この表示用データを受信し(ステップSe7)、簡易肌診断結果として、スマートフォン3のディスプレイに表示する(ステップSe8)。
また、肌診断業者のサーバである化粧品会社のサーバにおいて、詳細肌診断が終了した際に(ステップSg3)、詳細肌診断結果のデータをデータ管理サーバ5に送信する(ステップSg4)。
【0230】
データ管理サーバ5では、このデータを受信し(ステップSf10)、詳細肌診断結果のデータを詳細診断結果データベース5eに書き込む(ステップSf11)。さらに、スマートフォン3のユーザーに詳細肌診断が完了したとこを示すデータを送信する(ステップSf12)。詳細肌診断に関して、ここでは、結果をユーザーが詳細結果表示のコマンドで画面で確認できるように通知しているが、詳細診断結果をメールにしてユーザーに発送するようにしてもよい。
【0231】
スマートフォン3では、データ管理サーバ5からのデータを受信する(ステップSe9)とともに、このデータに基づいてディスプレイに詳細肌診断が完了したことを示すデータをメッセージとして、スマートフォン3のディスプレイに表示する(ステップSe10)。なお、完了した詳細肌診断の結果は、ユーザーがスマートフォン3を用いてデータ管理サーバ5の詳細診断結果データベース5eに読みにいくことで、スマートフォン3側で表示可能となるが、詳細診断結果をデータ管理サーバ5や、化粧品会社のサーバから電子メールを用いて、スマートフォン3に表示するものとしてもよい。
【0232】
なお、肌診断業者のサーバ61においては、データ管理サーバ5からデータを送信してもらい、それを受信して、詳細肌診断に必要なデータを得ているが、肌診断業者のサーバ62をクライアントとして、データ管理サーバ5の肌履歴データベース5bや、詳細診断結果データベース5eのアクセスが許可された指定部分にアクセスして、直接的にデータの読み込みや書き込みを行うようにしてもよい。
【0233】
次に、
図9のフローチャートを参照して、メニュー3の詳細肌診断結果表示処理について説明する。
スマートフォン3において、表示する詳細肌診断結果が最新の結果か過去の結果かを表示し(ステップSh1)、どちらかを選択させる。表示したい詳細肌診断の結果が最新のものか過去のものかを判定する(ステップSh2)。最新のものでない場合には、スマートフォン3からデータ管理サーバ5に、過去の詳細肌診断の日時データを要求する(ステップSh3)。
【0234】
データ管理サーバ5では、上述の要求を受信し(ステップSi1)、肌履歴データベース5bまたは詳細診断結果データベース5eを参照して、過去の詳細診断の日時データを収集する(ステップSi2)。
収取された日時データをデータ管理サーバ5からスマートフォン3に送信する(ステップSi3)。
スマートフォン3では、この日時データを受信し(ステップSh4)、過去の詳細肌診断の日時をディスプレイに表示し、ユーザーが日時を選択できるようにする(ステップSh5)。
【0235】
ユーザーが日時の画面表示から日時を選択すると、それに対応していつの詳細肌診断の結果かを特定し(ステップSh6)、特定された日時の詳細肌診断結果の送信を要求する(ステップSh7)。
なお、ステップSh2で最新の詳細肌診断結果を表示すると判定された場合にも、ステップSh6で、最新の詳細診断結果が特定され、ステップSh7で、最新の詳細肌診断結果の送信を要求することになる。
【0236】
データ管理サーバ5では、この要求を受信し(ステップSi4)、受信データに基づき、例えば、詳細診断結果データベース5eを検索して(ステップSi5)、指定された日時の詳細肌診断結果をアドバイスデータと、推奨化粧品データとともにスマートフォン3に送信する(ステップSi6)。
このデータを受信した(ステップSh8)スマートフォン3では、詳細肌診断結果を表示する(ステップSh9)。この際に、推奨化粧品や、アドバイスを表示する。
【0237】
次に、
図10のフローチャートを参照して、メニュー4のケアエステ処理について説明する。
メニュー4を選択した場合には、スキンケア装置2としてのケアエステのいずれかが装着されたか否かを判定し(ステップSj1)、装着されない場合には、再び判定処理に戻ることにより、スキンケア装置2が装着されるまで待機する状態になる。
【0238】
スキンケア装置2が装着された場合には、肌状態測定装置1の場合と同様にスキンケア装置2の種別と製品シリアルNo.がスマートフォン3に読み込まれ、肌状態測定装置1の場合と同様に製品シリアルNo.が登録ずみか否かが判定され(ステップSj2)、登録済みでない場合には、肌状態測定装置1の場合と同様に、スキンケア装置2の製品シリアルNo.を登録する処理が行われる(ステップSj3)。本登録処理は、前述のセンサ登録処理と同様なので説明は省略する。
【0239】
既に、製品シリアルNo.が登録されている場合には、スキンケア装置2が駆動開始したか否かを判定し(ステップSj4)、駆動開始でない場合には、再び駆動開始か否かの判定に戻ることで、駆動開始を待機する状態になる。
駆動開始か否かの判定は、スキンケア装置2の電源を監視することで行われる。
【0240】
スキンケア装置2が駆動開始した後には、スキンケア装置2が駆動停止するか否かを判定し(ステップSj5)、駆動停止でない場合に、駆動停止か否かの判定に戻ることで、駆動停止を待機する状態となる。スキンケア装置2が駆動停止した場合には、駆動開始の日時と、駆動開始から駆動停止までの時間をスマートフォン3の内部の記憶手段に記憶する(ステップSj6)。
【0241】
スキンケア装置2が外されるか否かを判定し(ステップSj7)、外されない場合には、再び、スキンケア装置2の駆動開始を待機するが、この状態で、スキンケア装置2が外された場合には、スキンケア装置2の駆動開始を待たずに、ステップSj7に戻り、スキンケア装置2が外されたと判定する。
スキンケア装置2が外された段階で、データ管理サーバ5と通信可能な状態ならば、上述のスキンケア装置2の駆動開始日時と、駆動時間をデータ管理サーバ5に送信する(ステップSj8)。なお、データ管理サーバ5との通信回線が非接続状態の場合には、接続状態となってから、記憶されている駆動開始日時や駆動時間をデータ管理サーバ5に一括して送信する。
【0242】
データ管理サーバ5では、スキンケア装置2の駆動開始日時と駆動時間を受信し、(ステップSk1)、これをケアエステデータベース5cに登録する。
【0243】
次にメニュー5の肌改善状況判定(最新の診断結果と基準日の診断結果とを比較)を
図11のフローチャートを参照して説明する。
メニュー5を選択すると、診断結果の比較における基準日を入力するように促しメッセージが表示される(ステップSl1)。
【0244】
基準日を入力された場合には、入力された基準日を設定する。なお、基準日が所定時間経過しても入力されない場合には、その前にメニュー5が選択された場合に入力した基準日を基準日とするようになっている(ステップSl2)。
すなわち、基準日が入力されたか否かの判定(ステップSl3)で、メニュー5が選択されてから所定時間が経過しても基準日が入力されないと判定された場合には、スマートフォン3の内部の記憶手段に記憶されている以前の基準日が設定される(ステップSl5)。所定時間前に基準日が入力された場合には、入力された基準日がスマートフォン3の内部の記憶手段に記憶される(ステップSl4)。
【0245】
基準日が決定すると、スマートフォン3からデータ管理サーバ5に、基準日が送信される(ステップSl6)。データ管理サーバ5では、基準日を受信し(ステップSm1)、受信した基準日の簡易診断結果データを肌履歴データベース5bから検索する(ステップSm2)。
次に、最新の簡易診断結果データを肌履歴データベース5bから検索する(ステップSm3)。
次にオプションが設定されているか否かを判定し(ステップSm4)、オプションが設定されていない場合には、基準日の簡易診断結果データと、最新の簡易診断結果データとをスマートフォン3に送信する(ステップSm7)。
【0246】
なお、オプションとして、基準日の簡易診断結果と。最新の簡易診断結果だけではなく、その間の監視診断結果を全て検索するものとしてもよい(ステップSm5)。さらに、オプションとして、使用化粧品履歴データベースを参照して、基準日から最新の診断結果の日時の間の使用した化粧品の履歴のデータを読み出すものとしてもよい(ステップSm6)。
【0247】
このようなオプションが設定されている場合には、上述のように基準日から最新までの間の簡易診断結果のデータと、それらの間に使用した化粧品の履歴のデータがスマートフォン3に送信される(ステップSm7)。
【0248】
スマートフォン3では、これらのデータを受信し(ステップSl7)、基本的には、基準日の簡易診断結果のデータと、最新の簡易診断結果のデータをと比較した状態に表示する(ステップSl8)。
また、オプションが設定されている場合には(ステップSl9)、基準日と最新との間の簡易診断結果を表示するとともに、この期間における化粧品の使用履歴を表示する(ステップSl10)。
【0249】
なお、データ管理サーバ5において、ケアエステデータベース5cを参照し、基準日から最新の簡易診断の日時まで、スキンケア装置2の使用履歴を取得し、取得されたスキンケア装置2の使用履歴を表示するものとしてもよい。
基準日の簡易診断結果と、最新の簡易診断結果を同時に表示させることで、肌の状態が改善しているのか、変わらないのか、悪化しているのかを知ることができる。
【0250】
また、基準日の簡易診断結果と、最新の簡易診断結果との間の簡易診断結果を全部表示することで、より詳しく肌の状態の変遷を知ることができる。
また、その間の化粧品の使用履歴や、スキンケア装置2の使用履歴を見ることで、化粧品やスキンケア装置2にどの程度の効果があるかを判断することができる。なお、簡易診断結果に代えて、詳細診断結果に対しても同様の処理を行い、基準日と最新の詳細診断結果を比較可能にスマートフォン3に表示するものとしてもよい。
【0251】
次にメニュー6の肌履歴表示(基準日から最新の肌診断までの肌履歴を表示)を
図12のフローチャートを参照して説明する。
メニュー6を選択すると、診断結果の比較における基準日を入力するように促すメッセージが表示される処理が行われる(ステップSo1)。
【0252】
この場合に、ユーザーにより基準日が入力されることになる(ステップSo2)。なお、基準日が所定時間経過しても入力されない場合には、以前にメニュー6が選択された場合に入力された基準日を基準日とするようになっている。
すなわち、メニュー6が選択されてから所定時間が経過しても基準日が入力されない場合には、スマートフォン3の内部の記憶手段に記憶されている以前の基準日が設定される。所定時間前に基準日が入力された場合には、入力された基準日がスマートフォン3の内部の記憶手段に記憶される。
【0253】
すなわち、所定時間内に基準日が入力されるか否かを判定し(ステップSo3)、新たな基準日が入力された場合には、入力された基準日をスマートフォン3の内部に設けられた記憶手段に記憶し(ステップSo4)、入力されなかった場合には、以前に内部に記憶された基準日を読み出して使用する(ステップSo5)。
【0254】
基準日が決定すると、スマートフォン3からデータ管理サーバ5に、基準日が送信される(ステップSo6)。データ管理サーバ5では、基準日を受信し(ステップSp1)、受信した基準日から最新の簡易診断結果までの期間の簡易診断結果データを肌履歴データベース5bから検索して取得する(ステップSp2)。
次に、オプションが設定されているか否かを判定し(ステップSp3)、オプションが設定されていない場合には、基準日から最新の簡易診断結果が得られるまでの期間の全ての簡易診断結果のデータをスマートフォン3に送信する(ステップSp6)。
【0255】
また、オプションが設定されている場合には、オプションとして、データ管理サーバ5において、ケアエステデータベース5cを参照し、基準日から最新の簡易診断の日時まで、スキンケア装置2の使用履歴データを取得する(ステップSp4)。
また、オプションが設定されている場合には、オプションとして、使用化粧品履歴データベース5dを参照して、基準日から最新の診断結果の日時の間の使用した化粧品の履歴のデータを取得する(ステップSp5)。
【0256】
このようなオプションが設定されている場合には、上述のように基準日から最新の簡易診断の日時までの間の簡易診断結果のデータと、それらの間に使用したスキンケア装置2および化粧品の履歴のデータがスマートフォン3に送信される。
【0257】
スマートフォン3では、これらのデータを受信し(ステップSo7)、基準日と最新の簡易診断の日時との間の全ての簡易診断結果を時系列に履歴として例えばグラフで表示する(ステップSo8)。また、オプションが設定されているか否かを判定し(ステップSo9)、オプションが設定されている場合には、この期間におけるスキンケア装置2および化粧品の使用履歴を表示する(ステップSo10)。
【0258】
この場合も、肌の状態の推移を知ることができるとともに、化粧品やスキンケア装置2の効果を判定することができる。また、この場合にも、簡易診断結果に代えて詳細診断結果を取得してスマートフォン3に表示するものとしてもよい。
このように、時系列に並んだデータとして、測定データや分析結果を見ることにより、肌の状態が改善しているのか、否かを判定することができる。
【0259】
また、測定データとして、画像データを順次表示していくことにより、動画として表示することも可能であるが、データ数が少ない可能性が高い。この場合にモーフィングにより各画像データの間を補完することにより、滑らかな画像データとして、肌の変化を見ることができる。
【0260】
また、肌の状態が必ずしも良好な状態に保持されるとは限らず、一時的に肌の状態が悪化することがある。例えば、夏場になると毛穴が目立つようになる場合ある。このような状況で自分の肌の拡大画像を見るのを嫌がる場合がある。そこで、上述のように画像データを順次表示することで、肌の経時変化を分かり易く示す場合に、肌の状態がよくない時期の画像データをカットするものとしてもよい。この場合に、カットされた画像データの前後の画像データにおいてモーフィングを適用することで、一部画像データをカットしても分かりづらいものとすることができる。なお、肌の状態が悪化しているのを分かりづらくしてしまうことから、音声や画面表示により肌の状態が悪化していることをアドバイスすることが好ましい。
【0261】
また、スマートフォン3には、スキンケア装置の制御データを記憶する記憶領域が備えられているとともに、ユーザーが設定を変更して制御データを更新できるようになっている。例えば、スキンケア装置の出力レベルをユーザーが任意に設定できる。また、この記憶領域に記憶されている制御データにデータ管理サーバ5がアクセス可能となっており、データ管理サーバから制御可能になっている。
【0262】
次に、
図13のフローチャートを参照して、使用化粧品履歴データベース5dに使用化粧品のデータを入力する方法を説明する。ユーザーは、スマートフォン3から入力する化粧品の種別、例えば、ファンデーション、乳液、化粧水等である(ステップSu1)。次に化粧品名を入力する(ステップSu2)。次に入力完了か否かを判定する(ステップSu3)。ここで、複数の化粧品を登録する場合には、再び、化粧品の種別の入力を行う。入力が終了した場合には、入力したデータと顧客IDとをデータ管理サーバ5に送信する。データ管理サーバでは、入力データを受信し(ステップSv1)、使用化粧品履歴データベース5dの顧客IDに対応する記憶領域に化粧品名とデータ入力日を格納する。
この使用化粧品履歴データベース5dにより、化粧品の登録日から化粧品がなくなる時期を予測することができる。この場合に、化粧品がなくなる時期に化粧品のアドバイスをしたりすることができる。
【0263】
次に、
図14のフローチャートを参照して。二次利用者端末としての契約者クライアント6から上述の測定データやそれに付帯する付帯データを取得する方法を説明する。
まず、化粧品会社等の契約者クライアント6からユーザーIDとパスワードを入力させる(ステップSq1)。
【0264】
次に、検索条件を入力させる(ステップSq2)。例えば、検索条件キーを入力させる。なお、ここでの検索条件は、上述の検索項目を含むものであり、例えば、検索項目が年齢の場合に、検索条件(検索条件キー、検索条件式)は、例えば、「年齢が30〜40歳」のように、検索項目とデータを絞り込むための検索項目となるデータの範囲を組み合わせたものとなる。なお、検索項目と組み合わされるのは検索項目となるデータの範囲に限られるものではなく、データを絞り込める条件ならばよく、例えばキーワードであってもよい。例えば、ユーザーが使用している化粧品を検索項目として、測定データや分析結果データを検索する場合に、化粧品を絞り込むために、化粧品の種類や、化粧品名や、化粧品のメーカー名等のキーワードを検索項目と組み合わされる条件としてもよい。
次に、上述の検索条件でデータを出力するように要求する出力要求データ(出力すべきデータの種類)を入力する(ステップSq3)。入力されたユーザーID、パスワード、検索条件、出力要求データをデータ管理サーバ5に送信する(ステップSq4)。
【0265】
データ管理サーバ5では、上述のデータを受信し(ステップSr1)、ユーザーIDおよびパスワードの認証処理を行う(ステップSr2)。認証結果を判定し(ステップSr3)、認証されない場合には、認証されなかったことを示すエラーメッセージを作成する(ステップSr9)。
ユーザーIDとパスワードが認証された場合には、受信した検索条件がデータの二次利用者としてのユーザーに許可された検索条件か否かをデータ二次利用者アクセス権管理データベース5hの中の利用者検索レベルを参照して照合する(ステップSr4)。
【0266】
照合結果を判定し(ステップSr5)、照合した結果許可されない検索条件の場合には、照合結果に対応するエラーメッセージを作成する(ステップSr9)。また、検索条件が照合された場合には、次に、入力された出力要求が二次利用者に許可されたアクセスレベルのデータか否かを利用者アクセルレベルを参照して照合する(ステップSr6)。照合結果を判定し(ステップSr7)、照合されない場合に、照合結果に対応するエラーメッセージを作成する(ステップSr9)。
【0267】
出力要求データが照合された場合には、照合された検索条件で検索されるとともに、出力要求データとして要求されたデータを各データベースから取得し(ステップSr8)、取得されたデータを送信する(ステップSr10)。また、いずれかの段階で照合されなかった場合には、作成されたエラーメッセージを送信する。
【0268】
二次利用者端末(契約者クライアント6)では、データを受信し(ステップSq5)、データがエラーメッセージか否かを判定し(ステップSq6)、エラー場合には、エラーメッセージを表示し(ステップSq7)、データが出力要求されたデータの場合に、データを画面表示するか、データをファイルとして出力するとともに記憶する(ステップSq8)。
【0269】
これにより、測定データ等の二次利用者は、アクセスレベルで設定されたデータの種類の範囲のデータを、検索レベルで設定された検索条件キー(例えば、検索項目+検索範囲)を用いて取得することができる。すなわち、コストに見合ったデータを取得して、利用することができる。
【0270】
次に、データの二次利用者によるデータの取得の変形例を説明する。
図15のフローチャートに示すように、二次利用者端末である契約者クライアント6において、オペレータにユーザーIDとパスワードを入力させる(ステップSs1)。
【0271】
入力されたユーザーIDとパスワードとをデータ管理サーバ5に送信する(ステップSs2)。データ管理サーバ5では、ユーザーIDとパスワードを受信し(ステップSt1)、このユーザーIDとパスワードの認証(照合)処理を行う(ステップSt2)。照合されたか否かを判定し(ステップSt3)、照合されなかった場合には、対応するエラーメッセージを作成する(ステップSt4)。
【0272】
照合された場合には、ユーザーIDに対応する顧客IDに基づいてデータ二次利用者アクセス権管理データベース5hを参照して、二次利用者に許可されている検索条件キーを抽出する(ステップSt5)。
【0273】
また、同様に、データ二次利用者アクセス権管理データベース5hを顧客IDで検索して、二次利用者にアクセス可能とされたデータ項目(種類)を抽出する(ステップSt6)。
【0274】
抽出された検索条件キーおよびデータ項目をデータテーブルにセットする(ステップSt7)。
前述のエラーメッセージもしくはデータテーブルを契約者クライアント6に送信する(ステップSt8)。
契約者クライアント6は、エラーメッセージまたはデータテーブルを受信する(ステップSs3)。
【0275】
エラーメッセージを受信したか否かが判定され(ステップSs4)、エラーの場合には、エラーメッセージを表示する(ステップSs5)。エラーでない場合には、契約者クライアント6のディスプレイに許可された検索条件キー(検索項目)と、アクセス可能なデータ項目を表示する(ステップSs6)。
【0276】
例えば、許可された検索項目(検索条件項目)の表示としては、
図24および
図25に示すように、表11の検索レベル1に対応する表示画面85か、検索レベル2に対応する表示画面86が、契約者クライアント6のディスプレイに表示される。これら表示画面85および表示画面86においては、検索条件を入力する検索項目を選択することにより、選択された検索項目に条件を入力するための画像に切り替わり、ユーザーが入力できるようになる。
【0277】
この場合に、検索レベル1で許可されず、検索レベル2で許可される検索項目は、検索レベル2の表示画面86だけで表示され、検索レベル1の表示画面では表示されない、したがって、検索レベル1の契約なのに係わらず、検索レベル1で許可されず、検索レベル2許可される検索項目に条件を入力してエラーとなることがなく、オペレータの操作を容易とするとともに、検索条件の入力処理を簡略化することができる。
【0278】
同様に、上記検索条件で検索されて出力されるデータが属するデータブロックを示す項目を指定する場合に、
図26および
図27に示すように、表11のアクセスレベル1に対応する表示画面87か、アクセスレベル2に対応する表示画面(図示略)か、アクセスレベル3に対応する表示画面88が表示される。すなわち、ユーザーがアクセスレベルに応じたデータ出力項目の指定画面が表示される。
【0279】
この場合も、アクセスレベルでレベル分けされたデータブロックの項目がない場合には、当該データの項目が表示されず、当該データの項目を選択することができない。アクセスレベルの表示画面87,88でデータの項目を選択すると、上述の検索項目への検索条件の入力により、検索可能(抽出可能)なデータのうちの表示画面87,88で選択されたデータの項目のデータだけが出力されることになる。
この場合も、出力するデータの項目を間違えてエラーとなることがなく、オペレータの操作を容易とするとともに、検索条件の入力処理を簡略化することができる。
【0280】
この画面表示に基づいて検索条件キーと前記データ項目の範囲の出力要求データを入力させ(ステップSs7)、入力されたデータをデータ管理サーバ5に送信する(ステップSs8)。このデータをデータ管理サーバが受信する(ステップSt9)。データ管理サーバ5では、検索条件キーと、アクセスが認められたデータ項目とに基づいて、各データベースから検索条件に合致し、かつ、アクセスが認められたデータ項目のデータを取得する(ステップSt10)。
【0281】
取得されたデータを契約者クライアント6に送信する(ステップSt11)。契約者クライアント6では、上述のデータを受信し(ステップSs9)、受信したデータを契約者クライアント6のディスプレイに表示するか、ファイルとして出力して記憶する(ステップSs10)。
【0282】
この場合も上述の場合と同様に設定された検索条件キーの範囲で、アクセス権で認められたデータ項目のデータ得られるとともに、利用可能な検索条件キーおよびアクセスが認められるデータ項目が表示されるので、エラーを低減することができる。
【0283】
次に、
図16のフローチャートを参照して、ユーザー化粧品登録処理を説明する。この処理は、化粧品のデータが登録された登録化粧品データベース5pを用いて、ユーザーが使用化粧品履歴データベース5dに使用する化粧品を登録する処理である。
【0284】
ユーザーは、スマートフォン3の専用アプリ5jを起動するとともに、メニューから化粧品登録を選択する。
【0285】
これにより、スマートフォン3では、
図19に示す化粧品登録画面71を表示する処理が行われる。化粧品登録画面71には、スマートフォン3のデジタルカメラを用いたバーコードスキャナプログラムを起動するボタンスイッチが表示されるとともに、キーワード検索の入力画面が表示される(ステップA1)。ユーザーの操作に基づいて、バーコードスキャナを用いたバーコードの入力か、キーワード検索(項目ごと検索も含む)かが判定される(ステップA2)。
【0286】
ユーザーによりバーコードスキャナが起動された場合には、スマートフォンのデジタルカメラが起動し、バーコードが撮影可能な状態となり、画像認識によりバーコードを認識する処理が行われ、ユーザーがデジタルカメラの撮影範囲をバーコードに合わせると、バーコードが画像認識され、バーコードの撮影を行う(ステップA3)。
【0287】
撮影されたバーコードのパターンを画像認識処理により文字列(数字列)に変換する。この数字列がJANコードとなっており、バーコードからJANコードが抽出されたことになる(ステップA4)。ここで、JANコードに基づいてこのJANコードが示すメーカー、商品等を特定してもよいが、JANコードの解析はデータ管理サーバの管理端末側で行うことが好ましい。この場合、JANコードあるいはキーワードによる登録化粧品データベース5pの検索を指示する検索コマンドをデータ管理サーバ5(の管理端末)に送信する(ステップA6)。
【0288】
なお、キーワードの検索においては、化粧品登録画面71に示されるように決められた項目毎に対応するキーワードを入力するものとしてもよいし、項目に関係なくキーワードを入力してもよい。なお、項目毎にキーワードを入力する際には、キーワードが分かる項目だけに、キーワードを入力して検索を実行することができる。
【0289】
管理端末では、スマートフォン3からJANコードまたはキーワードと、検索コマンドを受信する(ステップB1)。
【0290】
管理端末では、データ管理サーバ5の登録化粧品データベース5pからバーコードまたはキーワードにより化粧品を検索する(ステップB2)。管理端末は、検索実行に得られた検索結果をスマートフォン3に送信する(ステップB3)。検索結果には、検索された化粧品が一つではなく複数の場合や、化粧品が検索できない場合が含まれる。
【0291】
送出された検索結果は、スマートフォン3で受信される(ステップA7)。
この場合に、検索結果としての化粧品を示す情報が0より多くあるか否か、すなわち、検索された化粧品が一つ以上あるか、未登録判定手段として検索できなかったかを判定する(ステップA8)。
【0292】
検索された化粧品がある場合は、検索された化粧品の情報を表示する。例えば、
図19の化粧品が検索された場合の画面表示72に示すように、化粧品の外観を示す画像(写真)、商品名、発売日、成分等が表示される。但し、複数の化粧品が検索された場合には、複数の化粧品が表示される。この表示画面を選択用表示画面という(ステップA9)。この画面では、検索された化粧品が一つであっても、ユーザーが登録しようとしている化粧品と異なる場合があるので、ユーザーが選択可能となっている。
【0293】
スマートフォン3では、選択用表示画面に対してユーザーが一つの化粧品を選択したか、自分が登録しようとした化粧品がないことを選択したかを判定する(ステップA10)。
ユーザーにより一つの化粧品が選択された場合には、その化粧品のJANコード(商品コード)が決定される(ステップA11)。なお、JANコードは、登録化粧品データベース5pを検索した際に得たものである。
【0294】
ステップA8において、検索された化粧品が無い場合には、ユーザーが検索しようとした化粧品が登録化粧品データベース5pに登録されていないことを示すメッセージをスマートフォン3が出力する(ステップA12)。
【0295】
次に、検索できなかった未登録の化粧品のユーザーによる登録のためのユーザー登録画面73が、未登録化粧品特定情報入力手段としてのスマートフォン3に表示される(ステップA13)。ステップA10において、検索結果に登録しようとする商品が無かった場合にも、ステップA13に移行し、ユーザー登録画面73が表示される。
【0296】
ユーザー登録画面73でユーザーが登録可能な項目は、登録化粧品データベース5pの上述のユーザー入力許可項目と同じものとして、例えば、カテゴリー、メーカー名、ブランド名、JANコード、容量等である。ユーザーにより化粧品の入力項目にデータが入力され(ステップA14)、
【0297】
登録ボタンがタッチされた場合に、入力された各項目のデータと、未登録の化粧品のデータ登録を指示する新規化粧品登録コマンドとを管理端末に送信する(ステップA15)。なお、ユーザーによる各項目のデータ入力に際し、JANコードの入力を必須とすることが好ましい。なお、JANコードの入力には、上述のバーコードスキャナの機能を用いるものとしてもよい。
【0298】
管理端末では、ユーザーが入力した項目のデータと新規化粧品登録コマンドが受信される(ステップB4)。
管理端末によりデータ管理サーバ5の登録化粧品データベース5pに受信されたデータが登録される(ステップB5)。
この際には、上述のように登録された化粧品メーカーまたはJANコードに基づいて、化粧品メーカー管理データベース5qが検索され、メーカーのEメールアドレス、担当者名等に基づいて、メーカーの担当者に登録化粧品データベースへの化粧品の情報の入力が促すメールが送信される(ステップB6)。
【0299】
この際のメッセージ等は、予め用意されたメッセージにメーカー名や担当者名等や登録してもらいたい化粧品のJANコード等を加えたものである。また、登録化粧品データベース5pへのアクセスを許可するためのメーカーIDおよびメーカーパスワードがeメールのメッセージに含まれる。これにより、メーカーの担当者がと登録化粧品データベース5pにアクセス可能になるとともに、メーカーIDに対応するメーカーの化粧品以外の化粧品のデータへのアクセス(書込、削除等)が禁止されるようになっている。
【0300】
管理端末において、登録化粧品データベース5pへの化粧品の新規登録の処理が終了して、少なくともユーザー入力許可項目のデータが登録化粧品データベース5pに登録された際に、新規登録された化粧品のJANコードがスマートフォン3に送信される。新規登録されたけ商品のJANコードを受信したスマートフォン3では、登録完了を示すメッセージを表示した画面74が表示される。
【0301】
スマートフォン3では、ユーザーが登録しようとする化粧品が検索された場合と、上述のように新規登録した場合に、登録すべき化粧品のデータを使用化粧品履歴データベース5dに書き込むように指示する書込コマンドと、ユーザーの顧客IDと、化粧品のカテゴリーのデータと、化粧品の商品コードとしてのJANコードが管理端末に送信される(ステップA16)。
【0302】
これらのデータをスマートフォン3から受信した(ステップB7)管理端末は、使用化粧品履歴データベース5dの受信した顧客IDのレコードに受信した商品コードを書き込み(ステップB8)、使用化粧品履歴データベース5dへの化粧品の登録が終了したことを示すデータをスマートフォン3に送信する。
【0303】
スマートフォン3では、ユーザーが使用する化粧品(購入した化粧品)の登録が終了したことを示すメッセージが表示される(ステップA17)。この際には、使用化粧品履歴データベース5dに登録された化粧品を表示するための表示画面75がスマートフォンで表示可能になる。
【0304】
このようなユーザーによる自分が使用する化粧品(自分が購入した化粧品)の登録方法においては、ユーザーが購入した化粧品を登録化粧品データベースを参照して登録しようとした際に、登録化粧品データベースに化粧品が登録されていなかった場合に、ユーザーが未登録の商品のデータを登録することができるとともに、ユーザーによって未登録の化粧品が見つかった場合に、これを化粧品メーカ(販売会社)の担当者に連絡し、さらに化粧品のデータを補足して貰うことにより、登録化粧品データベース5pに新規登録される化粧品のレコードを完成することができる。
【0305】
なお、化粧品メーカーのメールを送る担当者は、例えば、広報担当等であれば、自社製品のデータが多くの人の目に触れる可能性があるデータベースに載せられることを広報の一環と取らえ、登録化粧品データベース5pへの自社製品のデータの登録を行う可能性が高い。
【0306】
すなわち、ユーザーの化粧品の登録に際し、ユーザーが登録化粧品データベース5pに登録されていない化粧品を発見した際に、ユーザーに登録されていない化粧品のJANコードやメーカー名や商品名(ブランド名)を入力してもらうことができる。これにより、データ管理サーバ5側では、登録されていない化粧品があることを知ることができ、かつ、登録されていない化粧品のデータ登録をメーカーに依頼することが可能になる。また、化粧品のデータは、その化粧品のデータを知り得るメーカーの担当者により正確に入力される可能性が高く、データ管理サーバ5側のオペレータ等が新規登録される化粧品のデータを入力する必要がなくなる。
【0307】
したがって、データ管理サーバ5のオペレータや管理者は、登録化粧品データベース5pのデータ更新のためのメンテナンス作業をほとんど行わなくても、登録化粧品データベース5pに順次、新製品等の未登録化粧品のデータが登録されることになり、管理コストの低減を図ることができる。
【0308】
次に、
図17のフローチャートを参照して、ユーザー肌履歴表示処理を説明する。ユーザー肌履歴表示処理は、詳細診断結果データベース5eに登録されている点数としての詳細診断結果(簡易診断結果を用いてもよい)の各項目毎に時系列でグラフ化するとともに、同じ時系列で、お手入れカルテデータベース5oで使用していた化粧品のデータ(商品名等)を表示するものである。グラフの時間軸と、使用化粧品の時間軸が同じにされており、肌の状態の変化と使用化粧品との関係を容易に見て取ることができるようにするものである。
【0309】
ここで、ユーザー肌履歴表示処理を説明する前に
図20を参照して、お手入れカルテデータベース5oへの使用化粧品の入力方法を説明する。スマートフォン3の専用アプリ5jのメニューからお手入れカルテを選択し、お手入れカルテのメニュー画面からお手入れ入力を選択することにより、使用化粧品の入力画面76がスマートフォン3に表示される。使用化粧品入力画面では、化粧品の洗顔、メイク落とし、化粧水等の各カテゴリー毎に使用化粧品履歴データベース5dに登録されている化粧品の内使用終了日の入力されていない化粧品の商品名とチェックボックスが表示される。
【0310】
ユーザーは、使用した化粧品に対応するチェックボックスをタッチした後に登録ボタンをタッチすることで使用化粧品を入力することができる。なお、使用化粧品は、一日の時間体を朝と夜にわけ、同じ日付でも朝使用した化粧品と、夜使用した化粧品とを分けて入力することが可能である。
【0311】
また、
図20に示すカレンダー画面77においては、スケジューラー機能78として、カレンダー上の過去の日付をタッチすることで、その日に使用した化粧品を朝と夜に分けて表示させることができる。なお、肌状態を測定した場合には、使用した化粧品を入力するのが好ましい。そこで、肌の診断測定を行う場合には、診断の前後に、使用化粧品の入力画面76が表示されたり、入力画面76でデータを入力すると肌カメラの撮影用プログラムが起動したりしてもよい。
あるいは、ユーザーは常に使用化粧品登録データベースに登録されている化粧品で使用中の化粧品を使用しているものとしてお手入れカルテデータベース5oに自動登録されるようにしてもよい。または、ユーザーが使用する化粧品のセット(組合わせ)をスマートフォン内部記憶に登録して、毎日自動的にお手入れカルテデータベース5oに登録するようにセットしておくことも可能である。朝と夜で使用する化粧品が異なる場合は朝のセットと夜のセットを内部記憶しておき、毎日自動的にお手入れカルテデータベース5oに登録するようにセットしておいてもよい。これらの場合には、お手入れを行わなかった場合あるいは通常のセットと異なる化粧品を使用した場合にのみスケジューラー機能のカレンダーの該当日付をタッチしてお手入れカルテデータベース5oの内容を修正するようにしてもよい。
【0312】
このようにして使用化粧品が登録されたお手入れカルテデータベース5oと、肌履歴データベースの肌画像簡易診断結果あるいは詳細診断結果データベース5eとを用いてユーザー肌履歴表示処理が行われる。
ユーザー肌履歴表示処理では、スマートフォン3において、ユーザーが専用アプリ5jを起動させてメニューから肌履歴表示を選択することにより、スマートフォン3がデータ管理サーバ5の管理端末に対して、例えば、肌履歴データベース5bあるいは詳細診断結果データベース5eからユーザーの顧客IDに対応する過去三か月分のキメ、シミ等の診断結果としての点数と、お手入れカルテデータベース5oに登録された日付および朝と夜に対応する使用化粧品のデータの三カ月分との転送を要求する転送要求コマンドを顧客IDとともにデータ管理サーバ5の管理端末に送信する(ステップC1)。
【0313】
なお、要求するデータの期間は、過去三カ月分に限られるものではなく、例えば、過去半年分や、過去1年分等であってもよい。また、後述のようにユーザーが要求するデータの期間を設定可能になっていてもよい。また、詳細診断結果は、詳細診断結果データベース5eから検索するものとしてもよい。
【0314】
転送要求コマンドを受信した(ステップD1)管理端末では、肌履歴データベース5bから顧客IDに基づいて、指定された期間(3カ月)のキメ、シミ等の詳細診断結果としての点数を時系列と対応させてデータテーブルにコピーする(ステップD2)。
次に、管理端末では、お手入れカルテデータベース5oから顧客IDに基づいて、指定された期間に使用された化粧品のデータ(JANコード)を時系列に対応させてデータテーブルにコピーする(ステップD3)。
【0315】
次に、上述のようにデータテーブルにコピーされた化粧品のJANコードに基づいて、登録化粧品データベース5pを検索し、JANコードに紐付けされた化粧品のメーカー名、ブランド名、外観写真等のデータを各化粧品(JANコード)に関連付けてデータテーブルにコピーする(ステップD4)。
上述のように各データベースから抽出されたデータがコピーされたデータテーブルをスマートフォン3に送信する(ステップD5)。
【0316】
データテーブルを受信した(ステップC2)スマートフォン3では、
図21の肌履歴表示画面79に示すように、キメ、シミ等の各項目毎に詳細診断結果の点数を縦軸とし、日付(時間軸)を横軸としたグラフ(折れ線グラフ)を表示させる(ステップC3)。また、対応する期間に使用された化粧品名のカテゴリー毎に分けて表示するとともに、各化粧品毎(化粧品のカテゴリー毎)に、詳細診断結果のグラフの横軸(日付)に合わせて使用期間を示す表示を行う(ステップC4)。分析結果データとしての詳細診断結果のグラウ表示は、分析結果データを時系列に沿って並べた状態になり、表示画面79,80が分析結果データの時系列表示となる。
【0317】
たとえば、グラフの横軸に対応して横軸に平行に各化粧品カテゴリー毎の帯を表示し、使用期間と未使用期間とを色分した表示を行う。なお、上述の期間内に同じ化粧品カテゴリーで異なる化粧品が使われる場合には、帯で示される期間の色を化粧品毎に異なるものとすることができる。
【0318】
また、肌履歴表示画面79の下部に表示された朝ボタンと、夜ボタンをタッチすることにより、朝の詳細診断結果と使用化粧品と、夜の詳細診断結果と使用化粧品との表示を切りかられるようになっている。また、朝と夜の診断結果の平均をその日の診断結果として診断結果の点数をグラフ化して表示するものとしてもよい。
また、肌履歴表示画面79において、各化粧品カテゴリー毎に表示された帯の使用期間を示す色の部分をタッチすると、肌履歴表示画面80に示すように、その時期に使用されていた化粧品の商品名、価格、発売日、成分等がポップアップ表示されるようになっている。これにより、分析結果データとして診断結果がグラフで表示され、かつ、化粧品の使用期間が帯で表示されるとともに、化粧品を示す商品名等がポップアップ表示されることから、分析結果データと化粧品を示す化粧品データとが並列に表示されていることになる。
【0319】
これにより、化粧品データとして各化粧品を使用した期間と、その期間における詳細診断結果とを日付で対応付けて見ることができる。これにより、その化粧品を使用した際に肌状態が向上したのか、肌状態が変わらないのか、肌状態が悪くなったのかを見ることができる。また、例えば、Aという化粧品を使っていた場合には、比較的診断結果の点数が高かったと判断したり、診断結果が比較的高い期間に使用していた化粧品がどの化粧品だったかを確認したりすることができる。
【0320】
図21の肌履歴表示画面79において、例えば、2本の指で画面をタッチしながら指どうしの間の距離を短くしたり長くしたりするピンチインピンチアウトの操作により、肌履歴の表示期間を変えられるようになっている。
【0321】
この場合に、例えば、デフォルトの表示の3カ月間のデータをデータ管理サーバ5側から送信させるのではなく、デフォルトの表示期間より長い、例えば、1年分のデータをデータ管理サーバ5の管理端末から送信させ、表示に際しては3カ月分を用い、上述のように表示期間の変更の要求があった場合に、データ管理サーバ5側に再度データの送信を要求するのではなく、既に送信されている1年分のデータを用いて、4カ月間から12カ月間までの肌履歴の表示を可能にしてもよい。この場合、デフォルト表示の3カ月間のデータを受信後表示処理を開始し、平行して残りの4カ月間から12カ月間までの受信するようにすれば、スマートフォン3とデータ管理サーバ5の管理端末との間の通信や処理により、比較的長い待ち時間が発生するのを防止できる。なお、この時の転送データに前述の測定条件フラグが付加されているものは除かれる。その間のデータはその前後のデータに基づき補間処理が行われ、滑らかな形状のグラフを得ることができる。
【0322】
なお、肌履歴の表示方法としては、上述の一定期間内の診断結果をグラフで表示する方法以外に、例えば、今日の診断結果と、過去のいずれかの日付の診断結果を比較表示する処理が可能になっている。
図22に示すように、比較表示画面81が表示され、最新の測定データ、例えば、本日(昨日でも可)のデータと、指定された過去のデータを比較表示し、比較することができる。比較できるデータとしては、肌カメラによるキメとシミの肌画像と、詳細診断結果(または簡易診断結果)の点数と、詳細診断時のアドバイスである。なお、データは、上述のように朝と夜とに入力されるようになっているので、本日と過去の日付とで朝と夜のデータが表示される。
【0323】
このような表示を行う処理としては、スマートフォン3から本日または昨日(基本的にはデータが入力されている最新の日付)の肌履歴データベース5bあるいは詳細診断結果データベースの上述の表示されるデータの転送と、ユーザーがスマートフォン3に入力した過去の日付の肌履歴データベース5bあるいは詳細診断結果データベースに登録された上述の表示されるデータの転送とを管理端末に要求することになる。
【0324】
これに対して管理端末は、データ管理サーバ5の肌履歴データベース5bから二つの対応する日付のデータを抽出してスマートフォン3に出力する。これにより同時比較手段としてのスマートフォン3で上述の
図22に示す比較表示画面81(比較表示)を表示可能になる。
このような表示によれば、例えば、一か月前や半年前や1年前の肌の状態と、現在の肌の状態を容易に見比べることが可能になり、肌状態が向上したのか否かをユーザーが容易に判定することができる。
【0325】
次に、
図18にフローチャートを参照して、指定化粧品の効能確認処理を説明する。
この処理は、ユーザーが使用している化粧品または使用するかも知れない化粧品を使用している他のユーザーのうちの同じ肌タイプの他のユーザーの肌履歴データベース5bの当該化粧品の使用期間のうちの最初の3カ月分等の所定期間の肌状態の詳細診断結果(簡易診断結果)のデータを表示するものである。
指定化粧品の効能確認処理では、ユーザーがスマートフォン3の専用アプリ5jを起動しメニューから化粧品の効能確認を選択する。これによりスマートフォン3は、
図23に示す化粧品選択画面(後述の対象者絞込画面を含む)83を表示する処理を行う(ステップE1)。化粧品選択画面83では、各化粧品カテゴリー毎の入力欄の「>」を押すと、化粧品の選択画面(一覧表示)(図示略)に遷移し、ユーザーに選択を促す。化粧品の選択には
図13のフローチャートで説明している化粧品入力用の画面を用いて入力させてもよい。
【0326】
ユーザーは、化粧品選択画面83で少なくとも1カテゴリーの化粧品について選択画面等を用いて化粧品を特定し、スマートフォン3が記憶する(ステップE2)。なお、化粧品選択画面83に示すように化粧品の商品名(ブランド名)等の入力は、カテゴリー毎に行えるようになっており、異なるカテゴリーの化粧品を複数入力することが可能になっている。
【0327】
次に、上述の化粧品選択画面の一部として対象者絞込画面を表示する(ステップE3)。絞込条件は、ここでは対象者の年齢(年代)と居住地である。なお、絞込条件を入力しなくても処理が続行されるようになっている。対象者絞込み画面では、入力項目にないが、対象者は、原則としてユーザーと同じ肌タイプであることが条件であり、肌タイプで絞り込まれることになる。
【0328】
ユーザーに入力された絞込条件がスマートフォン3に記憶される(ステップE4)。
スマートフォン3は、入力して記憶された上述の化粧品の特定データ(例えば、メーカ名とブランド名)と、対象者絞込条件と、ユーザーの現在の肌タイプとを管理端末に送信する(ステップE5)。
【0329】
なお、基本的にスマートフォン3と管理端末の送信では、認証に顧客ID等のユーザ(スマートフォン3)を特定可能なIDが使用されており、肌タイプを送信しなくとも上述のように認証されるユーザーの顧客IDを用いて肌タイプをデータ管理サーバ5側で肌タイプが登録された詳細診断結果データベース5eまたは詳細診断結果データを備える肌履歴データベース5bから肌タイプを求めるものとしてもよい。
【0330】
また、
図23に示す化粧品選択画面(対象者絞込画面)83では、オンオフボタンにより詳細診断結果の項目のうちの表示する項目を選択可能になっているが、グラフとして表示される診断結果のデータは、全ての項目が管理端末から送信され、表示される項目をスマートフォン3側で選択可能になっている。
【0331】
スマートフォン3から送信されたデータをデータ管理サーバ5の一部として管理端末が受信する(ステップF1)。ユーザー抽出手段としての管理端末では、まず、使用化粧品履歴データベース5dを用いてユーザーが入力した化粧品を使用しているあるいは使用していた顧客IDを検索する。なお、複数の化粧品が入力された場合にはアンド検索で顧客ID(対象者集合)を絞り込む。また、この顧客IDと、入力された絞込条件としての年代および居住地で、顧客個人情報管理データベース5aを検索し、対象者集合をさらに絞り込む(ステップF2)。
【0332】
絞り込まれた対象者の使用化粧品履歴データベース5dにおけるユーザーに入力された化粧品の使用開始日から使用終了日(使用終了日が未登録の場合は現在)までの使用期間求める。また、ユーザーが当該化粧品を連続して購入し使用している場合には、その連続的な期間の使用開始日から使用終了日を使用期間として求める。なお、絞り込まれた対象者のお手入れカルテデータベース5oにおける日付毎の使用化粧品から使用期間を求めるものとしてのよい。
【0333】
この場合にデータ未登録の日付がある場合には、その前後で同じ化粧品が用いられていれば、未登録の日付を含む期間を使用期間とする。対象者の使用期間から診断結果の表示期間を決定する(ステップF3)。この際には、例えば、対象者の使用期間の平均であってもよいし、例えば、80%等の所定の割合の対象者が含まれる使用期間であってもよい。
【0334】
なお、デフォルトの表示期間は、上述のように求められた表示期間にされるが、求められた表示期間であるが、例えば、ピンチインピンチアウト等の操作により、表示期間を変更できるようになっている。
【0335】
次に、ランク抽出手段としての管理端末では、上述の設定された表示期間における詳細診断結果の点数(ランク、偏差値)を肌履歴データベース5bから抽出する。この際には、上述の対象者の顧客IDを絞り込むとともに、使用化粧品履歴データベース5dの使用開始日から使用終了日までの肌履歴データベースの簡易診断結果あるいは詳細診断結果のデータを読み出す。読み出されたデータを使用開始日のデータを先頭に時系列(日付単位の時間軸)に対応させたデータテーブルを作成する(ステップF4)。なお、この時のデータに前述の測定条件フラグが付加されているものはテーブルに登録しない。
【0336】
次に上述のデータテーブルにおいて、例えば、各日付毎かつ各項目毎に朝の診断結果の点数と夜の診断結果の点数との平均を取る。次に、各項目毎に、全対象者の使用開始日からの日数毎の点数の平均を求める。この求められた平均点数を使用開始日からの日数に対応する時間軸に沿ったデータテーブルを作成する。
【0337】
このデータテーブルは、絞り込まれた全対象者の各点数の平均を時系列で並べたものである。このデータテーブルが、スマートフォン3でグラフ表示されるためのデータが登録されたものである。ランク送信手段としての管理端末により、このデータテーブルがスマートフォン3に送信される(ステップf5)。
【0338】
スマートフォン3は、このグラフ用のデータテーブルを受信する(ステップE6)。
受信したデータテーブルを用いて横軸を時間軸とし、縦軸を点数の平均としたグラフであり、
図24のグラフ表示画面84に示すように、絞り込まれた対象者全員の平均点数が各項目毎に時間軸に対沿った折れ線グラフとして表示される。
【0339】
また、同じ日付の朝の点数と、夜の点数の平均を取るものとしたが、朝と夜の平均のグラフの表示以外に朝だけの点数のグラフの表示と、夜だけの点数のグラフの表示を切り替えて表示可能としてもよい。また、対象者によって、点数が朝だけまたは夜だけの診断結果の点数が登録されている場合には、朝と夜の平均ではなく、朝または夜の点数をその日の点数とする。また、点数が登録されていない日付があるような場合には、前後の日付の点数から点数を補間するものとしてもよい。
【0340】
なお、絞り込まれた対象者全員の平均の値としたが、対象者の点数に対して平均以外の統計処理等の処理を施すものとしてもよい。
また、点数の時間経過に伴う変化が所定範囲内の対象者の人数(割合)と、点数の時間経過に伴う変化が所定範囲を超えて上昇傾向の対象者の人数(割合)と、点数の時間経過に伴う変化が所定範囲を超えて下降傾向の対象者の人数(割合)などを表示するものとしてもよい。
【0341】
このような指定化粧品の効能確認処理によれば、ユーザーは、自分の肌タイプと同じ対象者が、指定化粧品を用いた場合に、肌診断結果がどのように変化するかを知ることができる。これにより指定化粧品が現在使用している化粧品ならば継続して使用するか、他の化粧品に代えるかの判断の参考にすることができる。また、指定化粧品が未だ使用しておらず、購入しようかどうか考えている化粧品の場合には、購入するか否かの参考にすることができる。
【0342】
次に、ユーザーが測定データや分析結果データをスマートフォン3の診断結果の表示等から削除するための非表示処理について説明する。
ユーザーが分析結果データを削除したいと思うのは、例えば、分析結果データが前回の分析家かデータより低くなった場合で、その原因が、例えば、日に当たりすぎたこと、特に疲れていることなどの状況の問題や、肌状態測定装置1の操作ミスや測定条件の違いなどの測定の問題と思われるような場合である。
【0343】
上述のようなことからユーザーが分析結果データ、測定データを削除するための処理として、
図28に示すように、分析結果データとしての簡易診断結果(詳細診断結果であってもよい)を表示する表示画面90aに、簡易診断結果を肌履歴データベース5bから削除することを指示するためのボタン(キー)92aを表示させる。また、表示画面の表示領域91aは、診断結果の取得時期を表示する領域で、取得時期が本日の場合に、本日の結果として表示され、
図29に示すように取得時期が過去の場合に、表示画面90bの表示領域91bに過去の日付が表示される。この過去の結果は、
図21のカレンダー画面から特定の日付をユーザーが指定することで出力される。
【0344】
ユーザーが診断結果に上述のような問題があると思った場合に上述のボタン92aをタッチすることにより、非表示処理が開始される。ボタン92aがタッチされると、非表示処理の開始を指示する信号がスマートフォン3からデータ管理サーバ5に送信される。ここでは、
図28に表示されているのが、肌状態測定装置1としての肌カメラで撮影された肌画像から得られた本日の診断結果(分析結果データ)であり、肌画像から得られた本日の肌画像簡易診断結果と当該肌画像をスマートフォン3から見ることができないようにする非表示処理が開始される。
【0345】
スマートフォン3からデータ管理サーバ5に送信される信号は、本日得られた肌画像簡易診断結果のスマートフォン3の表示からの削除を指示するものである。なお、簡易診断結果としては、肌画像簡易診断結果の他に蒸散計簡易診断結果、メラニン計簡易診断結果が肌履歴データベース5bに登録されている。
【0346】
表17に示す肌履歴データベース5bでは、肌画像簡易診断結果に対応して肌画像削除フラグが設定可能とされ、蒸散計簡易診断結果に対応して蒸散計データ削除フラグが設定可能とされ、メラニン計簡易診断結果に対応してメラニン計データ削除フラグが設定可能とされている。また、蒸散計簡易診断結果、メラニン計簡易診断結果の非表示処理は、それぞれの診断結果表示画面に表示される上述の「履歴から削除」ボタン92a、92bにタッチすることにより、蒸散計簡易診断結果、メラニン計簡易診断結果の異常値処理が開始される。
【0348】
データ管理サーバ5における非表示処理では、上述のボタン92a、93bのタッチによりスマートフォン3から送信される信号に基づいて、例えば、本日の肌画像簡易診断結果に対して肌画像削除フラグを設定する。同様に、蒸散計簡易診断結果、メラニン計簡易診断結果の表示画面に表示されたボタン92a、92bがタッチされた場合に、それぞれ蒸散計データ削除フラグ、メラニン計データ削除フラグが設定される。
【0349】
また、各フラグの設定は、当日の診断結果だけではなく、過去の診断結果に対しても設定可能であり、
図29に示すように、スマートフォン3から過去の診断結果の表示をデータ管理サーバ5に要求し、スマートフォン3に過去の診断結果の表示が行われた場合に、本日の診断結果の表示の場合と同様の「履歴から削除」ボタン92bが表示され、このボタン92bをタッチすることにより、過去の日付の肌画像簡易診断結果、蒸散計簡易診断結果、メラニン計簡易診断結果のいずれかのスマートフォン3での表示を禁止する非表示処理を指示する信号がスマートフォン3からデータ管理サーバ5に送られる。
【0350】
これにより、データ管理サーバ5では、スマートフォン3からの信号により特定される日付の特定される診断結果に対して上述のフラグを設定する。
これらフラグが設定されると、データ管理サーバ5は、スマートフォン3側から各診断結果の表示の要求があった場合に、スマートフォン3に出力する診断結果の中にフラグが設定されている診断結果(分析結果データ)があるか否かを判定し、フラグが設定された診断結果をスマートフォン3に送信しないようにする処理が行われる。この場合に、表示されない診断結果に対応する測定結果も表示しないようにしてもよい。
【0351】
これにより、上述のように履歴から削除を指示した診断結果は、スマートフォン3に表示されない状態となる。
この場合にスマートフォン3からデータの履歴からの削除が指示されても。実際には肌履歴データベース5bから削除されておらず、診断結果の統計処理に用いられるとともに、契約者クライアント6から検索された場合に、契約者クライアント6に出力可能になっている。
【0352】
次に、データ管理サーバ5で異常値を処理する異常値処理を説明する。
異常値処理は、ユーザーの操作に関係なく、例えば、データ管理サーバ5で行われるものであり、分析結果データとしての診断結果が取得された場合に、診断結果(肌画像簡易診断結果、蒸散計簡易診断結果、メラニン計簡易診断結果)の値が、異常値か否かを判定し、異常値と判定された場合に、診断結果としての分析結果データと当該データを得る際に分析された測定データを肌履歴データベース5bから削除するものである。なお、異常値は統計処理等に用いられた場合に統計処理結果に悪影響を与える可能性がある。
【0353】
異常値の判定方法においては、例えば、前回の診断結果の値のプラス側およびマイナス側の予め設定された許容範囲αを超える場合に異常値とする。また、異常値の判定方法として、過去の複数回の診断結果の値から補間予測した値のプラス側およびマイナス側の許容範囲αを超える場合に異常値としてもよい。
【0354】
異常値の判定において、異常値と判定した場合に、診断結果の値が異常と判定されたので診断結果の値を肌履歴データベースに保存せず、この旨をスマートフォン3を介してユーザーに知らせる。このような異常値処理により、診断結果のデータの精度を向上することができる。
【0355】
次に、上述のキメ診断用画像、シミ診断用画像、肌画像等の撮影に、肌撮影用のコンバージョンレンズ1a(
図30、
図31に図示)が装着されたスマートフォン3のデジタルカメラを用いた場合について説明する。
この場合にスマートフォンの機種によってデジタルカメラの解像度(画素数)が異なり、画質が異なるものとなるので、各スマートフォン3の機種毎の画質データを専用アプリ5jが肌履歴データベース5bに送信するようになっている。ここで、画質データは、例えば、解像度である。解像度としては、例えば、撮像素子の有効画素数であってもよいし、撮影された画像データの画素数であってもよい。
【0356】
また、デジタルカメラの撮像素子のサイズと画素数であってもよい。診断・分析時には、各画像を予め定められた診断・分析項目の画質データに変換して診断・分析を行う。たとえば、肌診断の対象とする画質データに対して肌画像が低解像度の場合は超解像技術により高解像化を行い診断分析し、逆に高い場合には画素を間引きするなどして低解像化して、診断分析を行う。
【0357】
以上の説明は、サーバー内部の肌履歴D/B等のD/Bに画像データとその画像の画質データを登録しておく方式であるが、他の方式として肌履歴D/Bへの登録画像について予め画質を決定しておき、ユーザーからの画像送出時に、スマホ内部のアプリあるいはサーバ内のプログラムで定められた画質に変換してD/Bに登録するようにしてもよい。この場合は、D/Bの項目として画質データは不要としてもよい。以下、この方式について説明する。
【0358】
例えば、
図30、
図31に示すように、肌状態測定分析情報管理システムにおいて、スマートフォン3のデジタルカメラに肌撮影用のコンバージョンレンズ1aを取り付け、上述のキメ診断用画像、シミ診断用画像、肌画像等の肌の画像をスマートフォン3に備えているデジタルカメラを用いて撮影して、撮影された各画像の画像データをデータ管理サーバ5に送り、これら画像データを用いて肌状態の診断・分析を行う。あるいは、スマートフォンに対してUSB等の有線またはブルートゥース・WiFi等の無線でカメラ内蔵の肌撮影カメラで撮影して、撮影された各画像の画像データをデータ管理サーバ5に送り、これら画像データを用いて肌状態の診断・分析を行う。以下の説明では前者を中心に説明する。
この際に、データ管理サーバ5に登録される画像の種類(キメ診断用画像、シミ診断用画像等)ごとに画像データの解像度(画素数)を所定の解像度に統一する。画像の解像度を統一するためには、スマートホンの機種ごとあるいは肌撮影カメラの機種ごとに異なる解像度の画像を変換する必要があるが、
図30のシステムはサーバーサイドに画質変換手段を有するタイプ、
図31のシステムは各スマホにサーバーから送出されるアプリに画質変換処理機能を持たせたものであり、スマホ内部に画質変換手段を有するタイプである。
【0359】
ここで、スマートフォン3に搭載されるデジタルカメラの一般的な画素数としては、例えば、5M(2560×1920)ピクセル、8M(3264×2448)ピクセル、13M(4128×3096)ピクセル等が知られている。なお、スマートフォン3のデジタルカメラの画素数は、増加傾向にあり、13Mピクセルより大きい画素数のカメラを搭載するスマートフォン3も発売されている。
【0360】
実際の肌の撮影においては、コンバージョンレンズ1aを用いて撮影される肌の範囲を規定しており、例えば、撮影された画像のうちの所定の肌の範囲に対応する画像が切り取られて診断・分析に使用される。
この実施の形態では、正方形に画像を切り取るものとし、例えば、5Mピクセルのカメラの場合に1004×1004の範囲を切り取り、8Mピクセルの場合に1265×1265の範囲を切り取り、13Mピクセルの場合に1600×1600の範囲を切り取るものとしている。
【0361】
同じコンバージョンレンズ1aを用いて、各画素数のカメラで上述のようなサイズの画像データを切り取って診断・分析に使用した場合に、解像度は異なるが略同じ大きさの肌の範囲の画像データを得ることができる。
【0362】
しかし、診断・分析結果のばらつきを抑制するためには、上述のように診断・分析に用いられる肌画像の解像度を統一することが好ましく、例えば、この実施形態では、撮影されて切り取られた画像データの画素を間引いて画素数を下げたり、画像データの画素を補間あるいは超解像を用いて画素数を上げたりすることにより、画像データの切り取られた画像データの画素数を所定の画素数とする。
【0363】
この実施形態では、例えば、5Mピクセルの場合と8Mピクセルの場合との間となる1024×1024となる解像度の画像データに統一する。
この場合に、カメラが5Mピクセルの場合に画素を補間して画素数を上げる必要がある。画像補間方法としては、ニアレストネイバー法、バイリニア法、バイキュービック法等の各種画像補間方法を用いて画素を補間することにより、画像データの解像度を上げるものとする。
【0364】
また、この実施形態では、5Mピクセルの場合の上述の画像範囲の画素数(1004×1004)と、統一する画像データの画素数(1024×1024)とが近似するので、比較的簡便な画像補間方法を用いることができる。
【0365】
肌の画像データを用いた診断・分析に必要とされる解像度(画素数)が例えばスマートフォン3に搭載されるカメラで一般的に用いられる解像度(画素数)の中で最も低い解像度、例えば、5Mピクセルで十分な場合に、最も低い解像度のカメラの撮影画像から上述のように切り取られる所定範囲の画像データの画素数を画像データの統一用の画素数としてもよい。
【0366】
たとえば、上述の5Mピクセルの場合の所定範囲の画像の画素数を1004×1004を統一用の解像度としてもよい。
この実施の形態では、画像処理でよく使われる高速フーリエ変換において、データ量が2のべきであることが求められる(2のべきであると計算に有利である)ことから、統一する解像度を1024×1024としている。
【0367】
なお、ここで、5Mピクセルの場合の所定範囲の画像の画素数を1004×1004ではなく、2のべきである1024×1024としてもよい。この場合に、コンバージョンレンズ1aを5Mピクセルのカメラにセットした場合に1024×1024の範囲を撮影できるものである必要がある。
【0368】
画素数の減少および増加に用いられるアルゴリズムにもよるが、一般的に同様の画質レベルならば画像の画素数を減らす場合よりも、画素数を増加する場合の方が処理が遅くなることと、画素数が統一された画像データが肌履歴データベース5bに記憶されることから画像データの画素数が少ない方が記憶容量が少なくて済むことと、診断・分析のため、またはその前処理のために画像処理を必要とする場合に画素数が少ない方が処理を速くできることなどから、各スマートフォン3のカメラで撮影された画像データの画素数を統一する場合に、肌の画像を用いての診断・分析に必要な画素数であれば、画素数が少ない方が好ましい。したがって、一般的にスマートフォン3で用いられるカメラの解像度としては、最も低い5Mピクセルのカメラを基準として統一用の画素数を決めることが好ましい。
【0369】
8Mピクセルおよび13Mピクセルのカメラの場合には、上述の所定範囲の画像の統一用の画素数に対して画素数が大きいことから間引き法を用いて画像を縮小する処理を行う。この場合には、例えば、最近傍法、面積平均法(平均画素法、積分法)等の間引き法を用いて画素数を減らすことになる。
【0370】
このような画像の拡大(画素数の増加)・縮小(画素数の減少)を行うことにより、スマートフォン3によって搭載されるカメラの解像度が異なっても、統一された画素数の画像データを用いて肌状態の各種診断・分析が可能になる。
【0371】
このようなスマートフォン3のカメラにコンバージョンレンズ1aをセットして撮影した画像データを、各スマートフォン3のカメラの画素数に係わらず、統一された一種類の画素数の画像データに変換する画質変換処理は、データ管理サーバ5側で行うものとしてもよいし、スマートフォン3側で行うものとしてもよい。
【0372】
すなわち、
図30に示される肌状態測定分析情報管理システムのように、データ管理サーバ5側に上述のスマートフォン3のカメラで撮影された画像データの画素数を統一するために画素数を減少または増加する画質変換処理を行う画質変換手段5sを設けてもよい。すなわち、データ管理サーバ5側で実行される画質変換処理プログラムにより上述の画質変換処理が行われることになる。
【0373】
この場合に、スマートフォン3から撮影された肌状態の診断・分析用の画像データと、画素数を示す画質データとがデータ管理サーバに送られ、画質変換手段5sによる画質変換処理により、例えば、画像データから正方形状の範囲が切り取られるとともに、切り取られた部分の画素数が例えば所定の画素数としての1024×1024に変換され、この画質変換された画像データが肌履歴データベース5bに記憶される。
【0374】
したがって、上述の画質データと画像変換前の肌の画像データとの両方を肌履歴データベース5bに記憶させる場合とでは、肌履歴データベース5bに記憶される肌の画像データが異なることになる。なお、画質データと画質変換前の肌の画像データとを肌履歴データベース5bに登録する場合であっても、肌の画像データの診断・分析時にスマートフォン3のカメラによって異なる場合がある肌の画像データの画素数を統一するための上述の画像変換処理を行うことになり、
図30に示すようにデータ管理サーバ5が画質変換手段5sを有することになる。
【0375】
また、
図31に示すように上述の画質変換処理をスマートフォン3側で行うものとしてもよく、スマートフォン3側に上述の画質変換処理を行う画質変換手段3fを設けてもよい。この画質変換手段3fとしての機能は、上述の専用アプリ5jの一部として上述の画質変換処理を行うプログラムにより実行可能になっている。スマートフォン3側で画質変換処理が行われ、画像データが上述のように正方形に切り取られるとともに統一された画像数とされた画像データが、データ管理サーバ5に送られ、肌履歴データベース5bに登録されるとともに、肌状態の分析・診断に用いられることになる。
【0376】
このようにスマートフォン3のカメラによって異なる可能性がある肌の画像データの画素数を統一することにより、診断・分析等の処理で使用される画像データの画素数が全て同じとなり、上述の処理を簡便にすることができるとともに、画像データの画素数の違いが診断・分析結果に影響するのを防止できる。例えば、同じ被写体を異なる画素数で撮影した場合に、撮影された肌の画像データの画素数の違いにより診断・分析結果が異なる可能性があるが、診断・分析する画像データの画素数を揃えることによって、同じ状態の肌に対する診断。分析結果が異なってしまうのを抑制できる。
【0377】
また、上述のように統一する画像データの画素数をスマートフォン3のカメラの一般的な解像度のうちの低い方の解像度に合わせるか、近似させることにより、診断・分析処理で必要とされる画像データの解像度より、無駄に大きな解像度の画像データを取り扱う必要がなくなり、肌履歴データベース5bの記憶容量の削減を図ることができるとともに、画像処理等によりデータ管理サーバ5にかかる負荷を低減することができる。
【0378】
言い換えれば、スマートフォン3のカメラを利用して肌を撮影し、撮影された肌の画像データを用いて肌状態の診断・分析を行う場合に、スマートフォン3によってカメラの解像度が異なることがあっても、問題なく肌の画像データの診断・分析を行うことができる。
【0379】
また、肌撮影専用の肌カメラとしての肌状態測定装置1を例えばUSB等の通信手段により接続して用いる場合に、同じ規格の肌カメラが用いられれば、肌カメラからスマートフォン3を介してデータ管理サーバ5に送られる画像データは、同じ画素数(解像度)となり、上述のような画質変換処理を必要としない。
【0380】
しかし、複数の規格の肌カメラ、すなわち、解像度の異なる複数種の肌カメラが使用可能になっているような場合には、上述のスマートフォン3のカメラを利用した場合と同様に入力される各画像データで画素数が同じになるように上述の画像変換処理を行うものとしてもよい。この場合にも、データ管理サーバ5に画質変換手段5sを設けてもよいし、スマートフォン3に画質変換手段3fを設けてもよい。
【0381】
なお、インターネット(ネットワーク)4を介する通信においては、データを暗号化して行うことが好ましい。また、クライアントからのデータの入力は、例えば、サーバ側がウェブサイトをインターネット4上に公開可能なウェブサーバとしての機能を有するものとし、クライアントは、ウェブサイトを表示可能なウェブブラウザとしての機能を有するものとし、ウェブサイトのウェブページ上でデータ入力を可能としてもうよい。この場合には、データ入力時の暗号化として、SSL暗号や、TLS暗号を好適に用いることができる。