【課題を解決するための手段】
【0007】
  ナレッジポイント関係強度を測定する方法は、全てのナレッジポイントに対するナレッジポイント明示的関係強度値を計算するとともにナレッジポイント関係強度行列Mを生成するステップと、全てのナレッジポイントのナレッジポイント関係強度行列に従って重み付きの有向グラフGを作成するステップと、重み付きの有向グラフGに従ってナレッジポイント黙示的関係強度値を計算するとともにナレッジポイント黙示的関係強度行列Iを生成するステップと、ナレッジポイント黙示的関係強度行列Iをトラバースするとともにナレッジポイント関係強度行列Mを更新するステップと、を備える。
【0008】
  任意に、全てのナレッジポイントに対するナレッジポイント明示的関係強度値を計算するとともにナレッジポイント関係強度行列Mを生成するステップは、ナレッジポイント前方明示的関係強度値を計算するステップと、ナレッジポイント後方明示的関係強度値を計算するステップと、ナレッジポイント前方明示的関係強度値及びナレッジポイント後方明示的関係強度値に従ってナレッジポイント明示的関係強度値を計算するステップと、ナレッジポイント明示的関係強度値に従ってナレッジポイント関係強度行列Mを生成するステップと、を備える。
【0009】
  任意に、ナレッジポイント前方明示的関係強度値の計算方法は、以下の通りである。
【0010】
【化1】
【0011】
  f
P(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント前方明示的関係強度値であり、μは、ナレッジポイントo
iがナレッジポイントo
jの関連したテキストに出現する回数であり、βは制御係数であり、0.5≦β≦2であり、i,jは、負でない整数であり、i,j=1,2,...,nであり、nは、ナレッジポイントの個数である。
【0012】
  任意に、ナレッジポイント後方明示的関係強度値の計算方法は、以下の通りである。
【0013】
【化2】
【0014】
  f
N(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント後方明示的関係強度値であり、αは連関係数であり、1≦α≦5であり、αは、正の整数であり、f
P(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント前方明示的関係強度値である。
【0015】
  任意に、ナレッジポイント明示的関係強度値の計算方法は、以下の通りである。
【0016】
【化3】
【0017】
  f
E(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント明示的関係強度値であり、f
P(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント前方明示的関係強度値であり、f
N(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント後方明示的関係強度値であり、αは連関係数であり、1≦α≦5であり、αは、正の整数である。
【0018】
  任意に、重み付き有向グラフGは、エッジ、重み及び頂点を備え、エッジ及び重みの設定方法は、M
ij>0の場合には、重み付き有向グラフGのナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのエッジの重みを-ln(M
ij)に設定し、M
ij=0の場合には、重み付き有向グラフGのナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのエッジが存在し、M
ijは、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント明示的関係強度値を表すことを備え、重み付き有向グラフGの頂点は、Mの頂点と同一である。
【0019】
  任意に、重み付き有向グラフGを行列として表す。
【0020】
  任意に、ナレッジポイント黙示的関係強度値の計算方法は、以下の通りである。
【0021】
【化4】
【0022】
  f
I(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント黙示的関係強度値であり、C
ijは、重み付き有向グラフGのナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでの最短の単純路の長さを表し、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでに単純路が存在しない場合、f
I(i,j)=0であり、ナレッジポイントからの黙示的関係強度の値を0に設定し、黙示的関係強度の値f
I(i,j)を、ナレッジポイント黙示的関係強度行列Iを生成するために行列に格納する。
【0023】
  任意に、ナレッジポイント黙示的関係強度行列Iをトラバースするとともにナレッジポイント関係強度行列Mを更新するステップは、ナレッジポイント黙示的関係強度行列Iの各要素をトラバースするステップと、I
jiがM
ijより大きいか否かを決定するステップと、I
ji>M
ijである場合、M
ijをM
ij=I
jiとして再指定し、ナレッジポイント関係強度行列Mを更新した後にナレッジポイント黙示的関係強度行列Iの次の要素に進むステップと、I
ji<M
ijである場合、ナレッジポイント黙示的関係強度行列Iの全ての要素をトラバースするまでナレッジポイント黙示的関係強度行列Iの次の要素に進むステップと、を備える。
【0024】
  任意に、最短の単純路の長さC
ijを、ダイクストラ法、SPFA、フロイド−ワーシャル法又はベルマン−フォード法を用いて計算する。
【0025】
  任意に、制御係数β=1又は連関関数α=2である。
【0026】
  本発明の他の態様によれば、全てのナレッジポイントに対するナレッジポイント明示的関係強度値を計算するとともにナレッジポイント関係強度行列Mを生成するナレッジポイント関係強度行列生成モジュールと、全てのナレッジポイントのナレッジポイント関係強度行列に従って重み付きの有向グラフGを作成する重み付きの有向グラフ作成モジュールと、重み付きの有向グラフGに従ってナレッジポイント黙示的関係強度値を計算するとともにナレッジポイント黙示的関係強度行列Iを生成するナレッジポイント黙示的関係強度行列生成モジュールと、ナレッジポイント黙示的関係強度行列Iをトラバースするとともにナレッジポイント関係強度行列Mを更新する更新モジュールと、を備えるナレッジポイント関係強度を測定するシステムを設ける。
【0027】
  任意に、ナレッジポイント関係強度行列生成モジュールは、ナレッジポイント前方明示的関係強度値を計算する前方明示的関係強度値計算部と、ナレッジポイント後方明示的関係強度値を計算する後方明示的関係強度値計算部と、ナレッジポイント前方明示的関係強度値及びナレッジポイント後方明示的関係強度値に従ってナレッジポイント明示的関係強度値を計算する明示的関係強度値計算部と、ナレッジポイント明示的関係強度値に従ってナレッジポイント関係強度行列Mを生成するナレッジポイント関係強度行列生成部と、を備える。
【0028】
  任意に、ナレッジポイント前方明示的関係強度値の計算方法は、以下の通りである。
【0029】
【化5】
【0030】
  f
P(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント前方明示的関係強度値であり、μは、ナレッジポイントo
iがナレッジポイントo
jの関連したテキストに出現する回数であり、βは制御係数であり、0.5≦β≦2であり、i,jは、負でない整数であり、i,j=1,2,...,nであり、nは、ナレッジポイントの個数である。
【0031】
  任意に、ナレッジポイント後方明示的関係強度値の計算方法は、以下の通りである。
【0032】
【化6】
【0033】
  f
N(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント後方明示的関係強度値であり、αは連関係数であり、1≦α≦5であり、αは、正の整数であり、f
P(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント前方明示的関係強度値である。
【0034】
  任意に、ナレッジポイント明示的関係強度値の計算方法は、以下の通りである。
【0035】
【化7】
【0036】
  f
E(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント明示的関係強度値であり、f
P(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント前方明示的関係強度値であり、f
N(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント後方明示的関係強度値であり、αは連関係数であり、1≦α≦5であり、αは、正の整数である。
【0037】
  任意に、重み付き有向グラフGは、エッジ、重み及び頂点を備え、エッジ及び重みの設定方法は、M
ij>0の場合には、重み付き有向グラフGのナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのエッジの重みを-ln(M
ij)に設定し、M
ij=0の場合には、重み付き有向グラフGのナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのエッジが存在し、M
ijは、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント明示的関係強度値を表すことを備え、重み付き有向グラフGの頂点は、Mの頂点と同一である。
【0038】
  任意に、重み付き有向グラフGを行列として表す。
【0039】
  任意に、ナレッジポイント黙示的関係強度値の計算方法は、以下の通りである。
【0040】
【化8】
【0041】
  f
I(i,j)は、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでのナレッジポイント黙示的関係強度値であり、C
ijは、重み付き有向グラフGのナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでの最短の単純路の長さを表し、ナレッジポイントo
iからナレッジポイントo
jまでに単純路が存在しない場合、f
I(i,j)=0であり、ナレッジポイントからの黙示的関係強度の値を0に設定し、黙示的関係強度の値f
I(i,j)を、ナレッジポイント黙示的関係強度行列Iを生成するために行列に格納する。
【0042】
  任意に、更新モジュールは、ナレッジポイント黙示的関係強度行列Iの各要素をトラバースする検索部と、I
jiがM
ijより大きいか否かを決定する決定部と、I
ji>M
ijである場合、M
ijをM
ij=I
jiとして再指定し、ナレッジポイント関係強度行列Mを更新した後にナレッジポイント黙示的関係強度行列Iの次の要素に進み、I
ji<M
ijである場合、ナレッジポイント黙示的関係強度行列Iの全ての要素をトラバースするまでナレッジポイント黙示的関係強度行列Iの次の要素に進む更新部と、を備える。
【0043】
  任意に、最短の単純路の長さC
ijを、ダイクストラ法、SPFA、フロイド−ワーシャル法又はベルマン−フォード法を用いて計算する。
【0044】
  任意に、制御係数β=1又は連関関数α=2である。
【0045】
  この開示の上記の技術的解決法は、従来技術より優れた以下の利点の一つ以上を有する。
【0046】
  (1)本開示の実施の形態において、ナレッジポイント関係強度を測定する方法は、全てのナレッジポイントに対するナレッジポイント明示的関係強度値を計算するとともにナレッジポイント関係強度行列Mを生成するステップと、全てのナレッジポイントのナレッジポイント関係強度行列に従って重み付きの有向グラフGを作成するステップと、重み付きの有向グラフGに従ってナレッジポイント黙示的関係強度値を計算するとともにナレッジポイント黙示的関係強度行列Iを生成するステップと、ナレッジポイント黙示的関係強度行列Iをトラバースするとともにナレッジポイント関係強度行列Mを更新するステップと、を備える。上記の技術的解決法は、従来技術の関係強度の決定のための絶対的な測定可能な値の欠如、関係強度の不正確な測定又は一部の強力な関係強度を発見できないことの問題を有効に回避することができる。
【0047】
  (2)本開示の実施の形態によるナレッジポイント関係強度を測定する方法において、ナレッジポイント関係強度は、全体的なスペースのナレッジポイントの関係強度の測定及びナレッジポイントの関係強度値の範囲[0,1)へのマッピングによって有効に評価され、これによって、ナレッジポイント関係強度の強度レベルの決定を更に容易にする。
【0048】
  (3)本開示の実施の形態によるナレッジポイント関係強度を測定する方法において、ナレッジポイント明示的関係強度値を、前方明示的関係強度値及び後方明示的関係強度値の計算によって取得し、この双方向的な関係強度評価方法は、明示的関係強度の精度を更に向上させることができる。
【0049】
  (4)本開示の実施の形態によるナレッジポイント関係強度を測定する方法において、明示的関係行列を、ナレッジポイントの間の最短距離の計算を容易にする重み付きの有向グラフに変換し、それは、アルゴリズムの実現を簡単にするとともに演算効率を向上させる。
【0050】
  (5)本開示の実施の形態によるナレッジポイント関係強度を測定する方法において、明示的関係強度値及び暗黙的関係強度値を、指数関数及び対数関数を用いて計算し、数学モデルを、これらの関数の特性及びその関係を用いて確立し、それは、精巧な形成、簡単なアルゴリズム及び容易な実現の観点から有利である。
【0051】
  (6)本開示の実施の形態によるナレッジポイント関係強度を測定する方法において、明示的関係強度値及び黙示的関係強度値を、明示的関係強度行列及び黙示的関係強度行列にそれぞれ格納し、計算において都合良くアクセスすることができ、これによって、演算速度を更に向上させることができる。
【0052】
  (7)本開示の実施の形態によるナレッジポイント関係強度を測定する方法において、ダイクストラ法が、最短の単純路の長さを計算する方法として使用され、これは、高速の演算速度、迅速な検索の能力及び向上した応答速度の観点から有利である。
【0053】
  (8)本開示の実施の形態によるナレッジポイント関係強度を測定する方法において、SPFAが、最短の単純路の長さを計算する方法として使用され、このアルゴリズムは、キューを維持し、ソースナレッジポイントが、キューを初期化するときにキューに挿入される。ナレッジポイントは、隣接するポイントを緩和する度に取り出される。隣接するポイントが連続的に緩和される場合、それはキューに挿入される。アルゴリズムは、キューが空になるときに終了する。このアルゴリズムは、単純であり、演算速度が高速であり、応答速度を向上させることができる。
【0054】
  (9)本開示の実施の形態によるナレッジポイント関係強度を測定する方法において、フロイド−ワーシャル法が、最短の単純路の長さを計算する方法として使用され、このアルゴリズムによって、任意の二つのポイントの間の最短距離を計算することができる。このアルゴリズムを、有向グラフ、負の重み付けされたエッジを有するグラフを含む任意のグラフで使用することができ、このアルゴリズムは、最短の副経路を見つけることによって最短経路を取得することができる。このアルゴリズムを容易に実現することができ、このアルゴリズムは、演算速度が高速であり、応答速度を向上させることができる。
【0055】
  (10)本開示の実施の形態によるナレッジポイント関係強度を測定する方法において、ベルマン−フォード法が、最短の単純路の長さを計算する方法として使用され、このアルゴリズムは、単一ソースの最短経路計算に適しており、プログラム及び実現するのに容易である。
【0056】
  (11)本開示の実施の形態によるナレッジポイント関係強度を測定する方法において、制御係数βを、前方明示的関係強度の計算に対して設定する。制御係数βを設定することによって、μの値によって生じる明示的関係強度への影響を有効に制御することができ、制御係数βの値を、最適化のために制御係数βを見つけるためのナレッジポイントのセットの特性に従って選択する。一般的に、制御係数βを1に設定するときに良好な影響を得ることができる。
【0057】
  (12)本開示の実施の形態によるナレッジポイント関係強度を測定する方法において、連関係数αを、後方明示的関係強度の計算に対して設定する。連関係数αを設定することによって、前方明示的関係によって生じる後方明示的関係強度への影響を有効に制御することができ、1≦α≦5又は異なる値を、ナレッジポイントのセットの特性に従って選択することができる。一般的に、連関係数αを2に設定するときに良好な影響を得ることができる。
【0058】
  (13)本開示の実施の形態によるナレッジポイント関係強度を測定するシステムにおいて、本発明のナレッジポイント関係強度を測定する方法を用いることによって、従来技術の関係強度の決定のための絶対的な測定可能な値の欠如、関係強度の不正確な測定又は一部の強力な関係強度を発見できないことの問題を有効に回避することができる。
【0059】
  本発明の更に容易かつ更に明確な理解のために、本発明の更なる説明を、添付図面を参照しながら以下で行う。