特許第6231707号(P6231707)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許62317071,1,1,3,3−ペンタクロロプロパンとフッ化水素の共沸組成物
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  • 特許6231707-1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパンとフッ化水素の共沸組成物 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231707
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパンとフッ化水素の共沸組成物
(51)【国際特許分類】
   C07C 17/38 20060101AFI20171106BHJP
   C07C 19/01 20060101ALI20171106BHJP
【FI】
   C07C17/38
   C07C19/01
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-11045(P2017-11045)
(22)【出願日】2017年1月25日
(62)【分割の表示】特願2014-558766(P2014-558766)の分割
【原出願日】2013年2月13日
(65)【公開番号】特開2017-110021(P2017-110021A)
(43)【公開日】2017年6月22日
【審査請求日】2017年2月1日
(31)【優先権主張番号】13/402,983
(32)【優先日】2012年2月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】マーケル,ダニエル・シー
(72)【発明者】
【氏名】トゥン,シュー・スン
(72)【発明者】
【氏名】ポクロフスキ,コンスタンティン・エイ
(72)【発明者】
【氏名】ファム,ハン・ティー
(72)【発明者】
【氏名】ハルス,ライアン
【審査官】 土橋 敬介
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−529087(JP,A)
【文献】 特表2004−526696(JP,A)
【文献】 特表2007−535458(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 17/38
C07C 19/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効量の1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)およびフッ化水素(HF)を含む共沸または共沸混合物様組成物から240faを分離する方法であって、前記組成物からHFを抽出する工程を含む方法。
【請求項2】
前記共沸または共沸混合物様組成物が、実質的に90〜97重量パーセントのフッ化水素と10〜3重量パーセントの1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記共沸または共沸混合物様組成物が、92±2重量パーセントのHFと8±2重量パーセントの240faからなる、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(HCC−240faまたは240fa)とフッ化水素(HF)の共沸または共沸混合物様組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
クロロフルオロカーボン(CFC)に基づく化学物質は、産業界において、多種多様な用途、とりわけ、冷媒、エアゾール噴射剤、発泡剤および溶媒などに幅広く用いられてきた。しかしながら、特定のCFCは地球のオゾン層を激減させる疑いがある。したがって、CFCの代替品として、より環境に優しい代替物が導入されてきた。例えば、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)は、フォーム発泡剤および溶媒など特定の工業用途に好ましい物理的特性を有すると認められており、したがって、これらの用途でこれまで用いられてきたCFCの良好な代替物とみなされている。残念ながら、現在、HFC−245faを含む特定のヒドロフルオロカーボンの工業用途における使用は、地球温暖化の一因と考えられている。したがって、現在、より環境に優しいヒドロフルオロカーボンの代替物が探し求められている。
【0003】
化合物1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンは、HCFO−1233zdまたは単に1233zdとしても知られ、発泡剤および溶媒としての使用を含むいくつかの用途においてHFC−245faの代替候補である。1233zdはZ−異性体およびE−異性体を有する。これら2つの異性体の物理的特性には差異があるので、純粋な1233zd(E)、純粋な1233zd(Z)、またはそれら2つの異性体の特定の混合物が、冷媒、噴射剤、発泡剤、溶媒または他の使用など特定の用途に適していることができる。
【0004】
化合物1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパン(240fa)は、245faおよび1233zdの両方の生産に有用な反応体である。これらの化合物の作製プロセスは当分野で周知である。例えば、米国特許公報第5763706号および第6844475号参照。同様に、1233zd(E)を生産するための統合されたプロセスおよび方法を提供する米国特許出願公開第2011−0201853号参照。
【0005】
現在、245faおよび1233zdの両方の生産における重要な中間体は、1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)とフッ化水素(HF)の共沸混合物または共沸混合物様混合物であることが見いだされている。この中間体は、一旦形成すると、その後で例えば抽出または蒸留技術によりその構成部分に分離することができる。標準大気圧において、HCC−240faは約178.5℃の沸点を有し、HFは約20℃の沸点を有する。これらの共沸または共沸混合物様組成物は、245faおよび1233zdの生産における反応器供給物としての使用が見いだされるだけでなく、さらに、金属から表面酸化を除去するのに有用な溶媒組成物として有用である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許公報第5763706号
【特許文献2】米国特許公報第6844475号
【特許文献3】米国特許出願公開第2011−0201853号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)とフッ化水素の共沸または共沸混合物様混合物を対象とする。そのような組成物は、HFC−245faおよびHCFO−1233zdの生産における中間体として有用である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この混合物の特定の態様において、該組成物は、有効量の1,1,1,3,3−ペンタクロロ−プロパン(240fa)およびフッ化水素(HF)を含む。
この混合物の特定の態様において、本発明の共沸または共沸混合物様組成物は、実質的に約90〜約97重量パーセントのフッ化水素と約10〜約3重量パーセントの1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)からなり、該組成物は、約17.8psiaの圧力〜約55.4psiaの圧力において約24℃〜約60℃の沸点を有する。
【0009】
この混合物の特定の態様において、該組成物は、フッ化水素および1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)からなる。
この混合物の特定の態様において、該組成物は、約99〜約1重量パーセントのHFを含む。
【0010】
この混合物の特定の態様において、該組成物は、約40重量パーセント〜約97重量パーセントのHFを含む。
この混合物の特定の態様において、該組成物は、約60〜約3重量パーセントの240faを含む。
【0011】
この混合物の特定の態様において、該組成物は、約90重量パーセント〜約95重量パーセントの240faを含む。
この混合物の特定の態様において、該組成物は、約10重量パーセント〜約5重量パーセントの240faを含む。
【0012】
この混合物の特定の態様において、該組成物は、約17.8psia〜約55.4psiaの圧力において約24℃〜約60℃の沸点を有する。
この混合物の特定の態様において、本発明は、約92±2重量パーセントのHFと約8±2重量パーセントの240faを有し、17.8psiaにおいて約24℃の沸点を有する、共沸または共沸混合物様組成物を対象とする。
【0013】
本発明の他の観点は、フッ化水素と1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)をブレンドすることを含む共沸または共沸混合物様組成物の形成方法であって、該組成物が、約17.8psiaの圧力〜約55.4psiaの圧力において約24℃〜約60℃の沸点を有する、前記方法を対象とする。
【0014】
この方法の特定の態様において、該組成物は、実質的に約90〜約97重量パーセントのフッ化水素と約10〜約3重量パーセントの1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)からなる。
【0015】
この方法の特定の態様において、該組成物はフッ化水素および1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)からなる。
この方法の特定の態様において、該組成物は、実質的に約92±2重量パーセントのHFと約8±2重量パーセントの240faからなり、17.8psiaにおいて約24℃の沸点を有する。
【0016】
本発明の他の観点は、約0.2〜約97重量パーセントのフッ化水素と約99.8〜約3重量パーセントの1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)をブレン
ドすることを含む不均一な共沸または共沸混合物様組成物の形成方法であって、該組成物が、約17.8psia〜約55.4psiaの圧力において約24℃〜約60℃の沸点を有する、前記方法を対象とする。
【0017】
この方法の特定の態様において、該組成物は、約99〜約1重量パーセントのHFを含む。
この方法の特定の態様において、該組成物は、約40重量パーセント〜約97重量パーセントのHFを含む。
【0018】
この方法の特定の態様において、該組成物は、約90〜約97重量パーセントのHFを含む。
この方法の特定の態様において、該組成物は、約60〜約3重量パーセントの240faを含む。
【0019】
この方法の特定の態様において、該組成物は、約90重量パーセント〜約95重量パーセントの240faを含む。
この方法の特定の態様において、該組成物は、約10重量パーセント〜約3重量パーセントの240faを含む。
【0020】
この方法の特定の態様において、該組成物は、約17.8psia〜約55.4psiaの圧力において約24℃〜約60℃の沸点を有する。
本発明の他の観点は、240faとHFの共沸様混合物から240faを分離する方法であって、該混合物からHFを抽出する段階を含む方法を対象とする。
【0021】
この方法の特定の態様において、HFの抽出は水または他の水溶液を用いて遂行する。
この方法の特定の態様において、HFの抽出は硫酸を用いて遂行する。
この方法の特定の態様において、HFの抽出は蒸留により遂行する。
【0022】
この方法の特定の態様において、蒸留は抽出蒸留を含む。
この方法の特定の態様において、蒸留は圧力スイング蒸留を含む。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、実施例1および実施例2で形成した混合物の30℃および60℃で測定した蒸気圧のプロットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、実質的に1,1,1,1,3−ペンタクロロプロパン(240fa)とフッ化水素(HF)からなる不均一共沸組成物を提供する。
本発明はさらに、実質的に約90〜約97重量パーセントのフッ化水素と約10〜約3重量パーセントの1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)からなる共沸または共沸混合物様組成物であって、該組成物が、約17.8psiaの圧力〜約55.4psiaの圧力において約24℃〜約60℃の沸点を有する、前記組成物を提供する。
【0025】
本発明はまた、実質的に約0.2〜約97重量パーセントのフッ化水素と約99.8〜約3重量パーセントの1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)をブレンドすることからなる不均一な共沸または共沸混合物様組成物の形成方法であって、該組成物が、約17.8psia〜約55.4psiaの圧力において約24℃〜約60℃の沸点を有する、前記方法を提供する。
【0026】
1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)とHFを容器に加えると、240faがHFと一緒に共沸または共沸混合物様混合物を形成することが観察された。未反応240fa/HF中間体は、容器の蒸気空間に見いだされた。
【0027】
流体の熱力学的状態は、その圧力、温度、液体組成および蒸気組成により定義される。真の共沸組成物の場合、所定の温度および圧力において液体組成物と蒸気相は実質的に等しい。実際的な言い方をするならば、これは、相変化の間に成分を分離することができないことを意味する。
【0028】
本発明の目的に関し、共沸混合物は、周囲の混合物組成の沸点と比較して極大沸点または極小沸点を示す液体混合物である。共沸混合物または共沸混合物様組成物は、所定の圧力下で液体の形にある場合、実質的に一定の温度で沸騰する2以上の異なる成分が混ざった物(admixture)である。これに関し、該温度は、それら成分の沸騰温度より高いまたは
低いことができ、沸騰している液体組成と実質的に同一の蒸気組成をもたらす。
【0029】
本発明の目的に関し、共沸組成物は、共沸混合物様組成物を包含すると定義される。これは、共沸混合物のように挙動する組成物、すなわち、定沸点特性を有する、または沸騰もしくは蒸発により分別されない傾向を有する組成物を意味する。したがって、沸騰または蒸発中に形成する蒸気の組成は、もとの液体組成と同じまたは実質的に同じである。したがって、沸騰または蒸発中に、液体組成は、仮に変化するとしても、最小限または無視しうる程度にしか変化しない。これは、沸騰または蒸発中に液体組成が実質的程度まで変化する非共沸混合物様組成物とは対照的である。
【0030】
したがって、共沸混合物または共沸混合物様組成物の実質的な特徴は、所定の圧力において液体組成物の沸点が一定である点と、沸騰している組成物の上方の蒸気の組成が、実質的に沸騰している液体組成物の組成である、すなわち、液体組成物の成分の分別が実質的に起こらない点である。共沸組成物の各成分の沸点および重量百分率は両方とも、共沸混合物または共沸混合物様液体組成物を異なる圧力で沸騰にかけると変化する可能性がある。したがって、共沸混合物または共沸混合物様組成物は、その成分間に存在する関係の観点、またはそれら成分の組成範囲の観点、または特定圧力における一定の沸点により特徴付けられる組成物の各成分の正確な重量百分率の観点から、定義することができる。
【0031】
本発明は、共沸または共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量のフッ化水素および240faを含む組成物を提供する。有効な量とは、他の成分と組み合わせた時に共沸混合物または共沸混合物様混合物の形成をもたらす、各成分の量を意味する。本発明の組成物は、実質的にフッ化水素と240faのみの組み合わせからなる二成分共沸混合物であることが好ましい。
【0032】
好ましい態様において、本発明の組成物は、約99〜約1重量パーセント、好ましくは約1重量パーセント〜約99重量パーセント、もっとも好ましくは約40重量パーセント〜約97重量パーセントのHFを含有する。好ましい態様において、本発明の組成物は、約60〜約3重量パーセント、好ましくは約90重量パーセント〜約95重量パーセント、もっとも好ましくは約10重量パーセント〜約5重量パーセントの240faを含有する。本発明の組成物は、約17.8psia〜約55.4psiaの圧力において約24℃〜約60℃の沸点を有する。約92±2重量パーセントのHFと約8±2重量パーセントの240faを有する共沸または共沸混合物様組成物は、約24℃および17.8psiaにおいて沸騰することが見いだされた。
【0033】
以下の非限定的例は、本発明を例示するのに役立つ。
【実施例】
【0034】
実施例1
9gの1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)を14.7gのHFに溶解して、不均一共沸混合物を形成した。この実験は24℃、17.8psiaで行った。
実施例2
1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)とHFのみを含有する二成分組成物をブレンドして、さまざまな組成で不均一共沸混合物を形成する。該混合物の蒸気圧を約29.9℃、30℃および60℃で測定する。以下の結果がわかる。
【0035】
表1および2は、約29.9℃、30℃および60℃の一定の温度における、重量パーセントでのHFの組成の関数としての240faおよびHFの蒸気圧測定値を示している。
【0036】
【表1】
【0037】
表1に示すように、組成物中のHFの量の変動は、30℃における圧力に著しい変化を示さず(+/−0.3psia以下)、60℃における圧力にも同様に著しい変化を示さない(+/−0.8psia)。これは、この範囲の組成物中のHFで組成物が共沸混合物様の性質を示すことを裏付けている。
【0038】
【表2】
【0039】
表2に示すように、組成物中のHFの量の変動は、29.9℃における圧力に著しい変化を示さない(+/−1psia以下)。これは、この範囲の組成物中のHFで組成物が共沸混合物様の性質を示すことを裏付けている。
【0040】
これらのデータは、240faとHFの混合物の蒸気圧が、示したブレンドの割合すべてにおいて、240faおよびHFの単体、すなわち、HFが0.0重量%で240faが100.0重量%である場合ならびに240faが0.0重量%でHFが100.0重量%である場合の第1行および最終行に示すものより高いことから、該混合物が共沸混合物または共沸混合物様であることを示している。表1からのデータを図1にグラフの形で示す。
実施例3
240fa/HF混合物の共沸組成物を、気−液−液平衡(VLLE)実験によっても検証する。
【0041】
24℃において62.6gの1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)を31.6gのHFに溶解して、不均一混合物(目視観察)を形成する。該混合物の蒸気組成物を24℃の室温でサンプリングした。結果は、共沸組成物が24℃において約92±2重量%のHFであることを示す。
【0042】
本明細書で用いる場合、単数形“1つの(a)”、“1つの(an)”および“その(the)”は、そうではないことが文脈により明示されていない限り、複数形を包含する。さらに、量、濃度、または他の値もしくはパラメーターが、範囲、好ましい範囲、または上側の好ましい値と下側の好ましい値のリストのいずれかとして与えられている場合、これは、範囲
が個別に開示されているか否かに関わらず、任意の上側の範囲限度または好ましい値と、任意の下側の範囲限度または好ましい値との任意の対から形成されるすべての範囲を具体的に開示していると理解すべきである。本明細書中で数値の範囲が列挙されている場合、特記しない限り、該範囲は、その端点と、該範囲内のすべての整数および分数を包含するものとする。範囲を定義する場合、本発明の範囲は、列挙されている具体的な値に限定されるものではない。
【0043】
上記記載は本発明の例示に過ぎないことを理解すべきである。当業者なら、本発明から逸脱することなく、さまざまな代替および修正を考案することができる。したがって、本発明は、添付する特許請求の範囲内にあるそのような代替、修正および変動をすべて包含するものとする。
本発明は以下の態様を含む。
[1] 有効量の1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)およびフッ化水素(HF)を含む、共沸または共沸混合物様組成物。
[2] 該組成物が約99〜約1重量パーセントのHFを含む、[1]に記載の共沸または共沸混合物様組成物。
[3] 該組成物が約40重量パーセント〜約97重量パーセントのHFを含む、[1]に記載の共沸または共沸混合物様組成物。
[4] 該組成物が約60〜約3重量パーセントの240faを含む、[1]に記載の共沸または共沸混合物様組成物。
[5] 該組成物が約90重量パーセント〜約95重量パーセントの240faを含む、[1]に記載の共沸または共沸混合物様組成物。
[6] 該組成物が約10重量パーセント〜約5重量パーセントの240faを含む、[1]に記載の共沸または共沸混合物様組成物。
[7] 該組成物が、約17.8psia〜約55.4psiaの圧力において約24℃〜約60℃の沸点を有する、[1]に記載の共沸または共沸混合物様組成物。
[8] 実質的に約90〜約97重量パーセントのフッ化水素と約10〜約3重量パーセントの1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)からなる共沸または共沸混合物様組成物であって、該組成物が、約17.8psiaの圧力〜約55.4psiaの圧力において約24℃〜約60℃の沸点を有する、前記共沸または共沸混合物様組成物。
[9] フッ化水素および1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(240fa)からなる、[8]に記載の組成物。
[10] 約92±2重量パーセントのHFと約8±2重量パーセントの240faを包含し、17.8psiaにおいて約24℃の沸点を有する、共沸または共沸混合物様組成物。
図1