【実施例】
【0023】
つぎに本発明の実施例による熱転写インクリボン1、被印字媒体(たとえばラベル6などのセキュリティラベル)および熱転写インクリボン1による被印字媒体の真贋判定方法を
図1ないし
図4にもとづき説明する。
図1は、熱転写インクリボン1の拡大断面図であって、熱転写インクリボン1は、ベースフィルム層2と、このベースフィルム層2の裏面側に積層したバックコート層3と、ベースフィルム層2の表面側に積層したインク層4と、真贋判定用デザイン印刷層5と、を有する。
【0024】
熱転写インクリボン1は、これを被印字媒体(ラベル6)とともにサーマルヘッド7およびプラテンローラー8の間に所定印字圧で挟持し、サーマルヘッド7の発熱素子7Aによるバックコート層3側からの印字データにもとづく加熱とともに、プラテンローラー8の回転駆動による熱転写インクリボン1およびラベル6の移送により、上記印字データに応じてインキ層4をラベル6に熱転写させるようにする。
【0025】
真贋判定用デザイン印刷層5は、視認可能ないし識別可能な任意の真贋判定用デザイン5A(たとえば、「ABC」の反転像、
図3および
図4において後述)にもとづき、たとえば、グラビア印刷(凹版印刷)により任意のタイプのインクによってベースフィルム層2とインク層4との間にこれを形成してあるとともに、インク層4のラベル6への熱転写により、その真贋判定用デザイン5Aをベースフィルム層2側に残存可能としてある。
上記真贋判定用デザイン5Aとしては、規則性の有無にとらわれず、文字や図形その他任意のデザインを採用可能である。
なお、真贋判定用デザイン印刷層5の厚さは、これをインク層4の厚さより薄くしている。
また、真贋判定用デザイン印刷層5は、これをベースフィルム層2とは識別可能としていることが望ましい。
【0026】
図2は、熱転写インクリボン1からラベル6(被印字媒体)に行われた印字の一例を示す拡大断面図であって、インク層4のラベル6への熱転写により、ラベル6への印字内容層9に、真贋判定用デザイン5Aに対して反転した真贋判定用凹デザイン5Bを形成可能である。
【0027】
真贋判定用デザイン印刷層5の真贋判定用デザイン5Aおよび真贋判定用凹デザイン5Bについて、いずれか一方を正像とし、いずれか他方を反転像とすればよく、一般的には、真贋判定用凹デザイン5Bを正像とする方が、偽造された贋物の被印字媒体(ラベル)の発見がより容易と思われる。
【0028】
たとえば、
図3は、熱転写インクリボン1における真贋判定用デザイン印刷層5(たとえば、正像「ABC」に対して反転している真贋判定用デザイン5A)、およびラベル6に印字したのちの印字内容層9(たとえば、バーコード)を重ね合わせて示し、インク層4側から見た説明図、
図4は、印字内容層9の転写とともにラベル6上に形成された真贋判定用凹デザイン5B、およびラベル6に印字したのちの印字内容層9(たとえば、バーコード)を重ね合わせて示し、ラベル6を上から見た説明図である。
【0029】
図3および
図4に示すように、インク層4から印字内容層9のラベル6への熱転写により、印字動作および印字内容層9自体の形成に支障を生ずることなく、ラベル6への印字内容層9に真贋判定用デザイン5Aに対して反転して形成された真贋判定用凹デザイン5B(
図4)により、真贋判定用凹デザイン5Bが形成されていない被印字媒体(贋物)と識別可能で、ラベル6の真贋を判定することができる。
もちろん、バーコードなどの印字内容層9自体は、光沢感に相違があるが、バーコードスキャナー(図示せず)によりこれを光学的に読み取り可能である。
【0030】
すなわち、印字内容層9における真贋判定用凹デザイン5Bの光沢は、印字内容層9における真贋判定用凹デザイン5B以外の他の表面領域9Aが真贋判定用凹デザイン5Bとはそれぞれの深さないしは突出程度が異なるため、他の表面領域9Aにおける光沢とは異なっているため、ラベル6の見る角度を変えることによってラベル6上の真贋判定用凹デザイン5B(
図4)を視認することができる。
ラベル6上に真贋判定用凹デザイン5Bを視認可能であれば、このラベル6は真正と判定し、ラベル6上に真贋判定用凹デザイン5Bを確認することができなければ、このラベルは、贋物であると判定することができる。
【0031】
なお、一般的にベースフィルム層2およびバックコート層3はそれぞれの厚さが、きわめて薄いため、既述のように、真贋判定用デザイン印刷層5をベースフィルム層2とは識別可能としてあれば、ベースフィルム層2およびバックコート層3を透過して真贋判定用デザイン印刷層5の存在を確認することもでき、ラベル6への印字を行った熱転写インクリボン1を入手確認可能であれば、この熱転写インクリボン1における真贋判定用デザイン印刷層5からもラベル6の真贋を判定することができる。
【0032】
かくして、ホログラムや紫外線ライトなど高価な手段を用いることなく、一般的なグラビア印刷による簡単な印刷手法によりラベル6その他の被印字媒体の偽造防止および真贋判定を行うことができる。