特許第6231853号(P6231853)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231853
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】防護柵及びその組立方法
(51)【国際特許分類】
   E01F 15/04 20060101AFI20171106BHJP
   E01D 19/10 20060101ALI20171106BHJP
【FI】
   E01F15/04 B
   E01F15/04 Z
   E01D19/10
【請求項の数】15
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2013-230838(P2013-230838)
(22)【出願日】2013年11月7日
(65)【公開番号】特開2014-132152(P2014-132152A)
(43)【公開日】2014年7月17日
【審査請求日】2016年9月26日
(31)【優先権主張番号】特願2012-263911(P2012-263911)
(32)【優先日】2012年12月3日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002462
【氏名又は名称】積水樹脂株式会社
(72)【発明者】
【氏名】雪上 義生
(72)【発明者】
【氏名】北野 充洋
【審査官】 荒井 良子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−090035(JP,A)
【文献】 特開2012−102526(JP,A)
【文献】 特開平02−096041(JP,A)
【文献】 実開昭59−188513(JP,U)
【文献】 特開2004−150261(JP,A)
【文献】 特開2009−209573(JP,A)
【文献】 実開昭57−164110(JP,U)
【文献】 特開2008−099575(JP,A)
【文献】 実開平04−083046(JP,U)
【文献】 米国特許第05720470(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 15/04
E01D 19/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の柵部材の背後に、第二の柵部材が設けられた防護柵であって、第一の柵部材は下部を基礎に固定して立設された第一の支柱に支持され、第二の柵部材は前記第一の支柱の背後に間隔をあけて立設された第二の支柱に支持され、かつ、前記第一の支柱と第二の支柱との間が連結手段により連結されて、第二の支柱が第一の支柱に支持されるとともに、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、当該連結手段が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされたことを特徴とする防護柵。
【請求項2】
前記連結手段は、左右方向に延びる軸部材により連結された少なくとも2個の被連結部を有して構成され、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記2個の被連結部のいずれか一方の被連結部が他方の被連結部に対して、前記軸部材を介して相対的に回動又は上下いずれかの方向に移動して、当該連結手段が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされたことを特徴とする請求項1に記載の防護柵。
【請求項3】
前記連結手段は、第一の支柱に設けられた第一の被連結部と、第二の支柱に設けられた第二の被連結部と、第三の被連結部とを備え、前記第三の被連結部は、第一の端部が第一の軸部材により第一の支柱に設けられた第一の被連結部に連結されるとともに、第二の端部が第二の軸部材により第二の支柱に設けられた第二の被連結部に連結されて、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、第三の被連結部の前記第一の端部が第一の支柱に設けられた第一の被連結部に対して、前記第一の軸部材を介して相対的に回動するとともに、前記第二の端部が第二の支柱に設けられた第二の被連結部に対して、前記第二の軸部材を介して相対的に回動して、当該連結手段が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされたことを特徴とする請求項2に記載の防護柵。
【請求項4】
第一の支柱に設けられた第一の被連結部に上下方向に延びる長孔が設けられ、前記長孔に挿入された前記第一の軸部材により、第三の被連結部の前記第一の端部が前記第一の被連結部に連結されて、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記第一の端部が前記第一の被連結部に対して、前記第一の軸部材を介して相対的に回動するとともに、前記長孔に沿って上下いずれかの方向に移動して、当該連結手段が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされたことを特徴とする請求項3に記載の防護柵。
【請求項5】
前記連結手段は、第一の支柱に設けられた第一の被連結部と、第二の支柱に設けられた第二の被連結部とを備えるとともに、前記第二の被連結部に上下方向に延びる長孔が設けられ、前記長孔に挿入された軸部材により、前記第一の被連結部が前記第二の被連結部に連結されて、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記第一の被連結部が前記第二の被連結部に対して、前記軸部材を介して相対的に前記長孔に沿って上下いずれかの方向に移動して、当該連結手段が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされたことを特徴とする請求項1に記載の防護柵。
【請求項6】
第二の支柱の下部が支持体に支持され、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記第二の支柱が、前記下部を中心として後方に回動可能となされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の防護柵。
【請求項7】
軸部材により第二の支柱の下部が支持体に支持され、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記第二の支柱が、前記軸部材を中心として後方に回動可能となされていることを特徴とする請求項6に記載の防護柵。
【請求項8】
前記支持体は第一の支柱であって、前記軸部材により第二の支柱の下部が第一の支柱の下部に支持され、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記第二の支柱が、前記軸部材を介して後方に回動可能となされていることを特徴とする請求項7に記載の防護柵。
【請求項9】
前記連結手段は、前記第一の支柱の背面側から前記第二の支柱の前面側に向けて延びる板状体を備え、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記板状体が変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされたことを特徴とする請求項1に記載の防護柵。
【請求項10】
前記板状体は、第一の支柱の背面に取付けられる基端部と、面部を上下にして第二の支柱の前面側に向けて延びる水平板部と、第二の支柱の前面に取付けられる先端部とを備えて構成されていることを特徴とする請求項9に記載の防護柵。
【請求項11】
前記板状体の先端部は、上方又は下方の方向に延びる縦板部を備え、前記縦板部が第二の支柱の前面に取付けられている請求項9又は10に記載の防護柵。
【請求項12】
前記縦板部は、その頂端に第一の支柱の背面側に向かう折曲部を備え、前記折曲部と縦板部と水平板部とに囲まれた空間部に押さえ金具が嵌入され、前記押さえ金具と第二の支柱の前面との間に前記縦板部を挟んだ状態で、それらを貫通する貫通ボルトが締結されて、前記縦板部が第二の支柱の前面に取付けられていることを特徴とする請求項11に記載の防護柵。
【請求項13】
前記貫通ボルトを貫通させる貫通孔が縦板部に設けられるとともに、前記貫通孔は縦板部の頂端に向けて開口される切欠部が形成され、前記貫通ボルトのねじ部を側部よりこの頂端の切欠部開口から貫通孔に差し入れることができるようになされていることを特徴とする請求項12に記載の防護柵。
【請求項14】
前記第二の支柱は、底板部と相対向する2個の側板部とを備えて断面がコ字状となされた2個の柱体から構成され、前記2個の柱体が、その各開口部が外側になるようにして、両底板部が相対向されて互いに連結されるとともに、前記相対向する2個の側板部の内のいずれか一方を前面として、第一の支柱の背後に間隔をあけて立設されたものであることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の防護柵。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の防護柵の組立方法であって、第二の支柱の前面より貫通ボルトのねじ部を突出させるとともに、該貫通ボルトのねじ部にナットを前記第二の支柱の前面より離間させて取付け、次いで、前記貫通ボルトのねじ部を、前記ナットと第二の支柱の前面との間において、側部より縦板部の頂端の切欠部開口から該縦板部の貫通孔に差し入れ、しかる後、前記ナットを締め込んで、前記第二の支柱に縦板部を取付けることを特徴とする防護柵の組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、好適には高速道路や高架橋、橋梁等に沿って設けられ、車両からの落下物や投物等が道路の外側に落下するのを防止する落下防止用のフェンス等の柵部材が設けられた防護柵及びその組立方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高速道路や高架橋、橋梁等に沿って設けられ、車両の積荷が車両から落下したり、空き缶等が車両等から投げ捨てられた場合に、当該落下物や投物等が道路の外側に、すなわち高速道路や高架橋、橋梁等から落下するのを防止するための落下防止用の柵部材が設けられた防護柵については、例えば、車両の衝突荷重を受ける水平ビームが取付けられた防護柵支柱の後部に、落下防止用のフェンスを取付けるフェンス取付け用支柱が溶接により一体的に固着された、いわゆる一体型支柱の防護柵が、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−218366号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記の如き車両の衝突荷重を受ける防護柵支柱の後部に、落下防止用のフェンスを取付けるフェンス取付け用支柱を一体的に固着した、一体型支柱を使用した防護柵にあっては、防護柵支柱に作用する衝突荷重が、後部のフェンス取付け用支柱に支えられることから、当該一体型支柱自体の曲げ強度は高くなるものの、衝突荷重をまともに受けることとなる。
【0005】
したがって、このまともに受ける衝突荷重に対処するために、当該一体型支柱の強度をできるだけ強くするのが好ましいが、あまり強くしすぎると、当該防護柵に衝突した車両が負けて跳ね返される恐れがあることから、車両の破損が大きくなり、二次災害を起こす危険性も増大する。また、当該一体型支柱の強度を強くすればする程、当該一体型支柱を地覆コンクリートに固定しているアンカーボルトに作用する引抜き力も同様に大きなものとなり、前記衝突荷重に耐えるようにするには、長尺のアンカーボルトを埋設しなければならず、そのため地覆コンクリート厚みもそれに応じて厚くする必要となってくる訳であるが、特に設置されてから長い期間が経過した古い高架橋、橋梁等においては、それを満足するだけの厚みを備えた地覆コンクリートが備えられていない場合も少なくない。
【0006】
本発明は、車両の衝突荷重を受ける柵部材を支持する支柱と、落下防止用の柵部材を支持する支柱とを別々に設けて、車両の衝突荷重を受ける柵部材を支持する支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記支柱を後方に傾倒させて、当該衝突荷重を吸収するようにすることにより、前記の如き課題を解消し、十分な厚みの地覆コンクリートが備えられていない高架橋、橋梁等であっても設置することができるとともに、積荷や投物等が、道路の外側に落下するのを防止する落下防止用の柵部材が設けられた防護柵を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
すなわち本発明に係る防護柵は、第一の柵部材の背後に、第二の柵部材が設けられた防護柵であって、第一の柵部材は下部を基礎に固定して立設された第一の支柱に支持され、第二の柵部材は前記第一の支柱の背後に間隔をあけて立設された第二の支柱に支持され、かつ、前記第一の支柱と第二の支柱との間が連結手段により連結されて、第二の支柱が第一の支柱に支持されるとともに、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、当該連結手段が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされたことを特徴とするものである。
【0008】
前記発明によれば、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記連結手段が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされていることから、第一の支柱の強度をことさら強くする必要がないので、当該防護柵に衝突した車両の破損や二次災害を起こす危険性を減少させることができ、また、地覆コンクリートに固定しているアンカーボルトに作用する引抜き力も大きくなることがなく、地覆コンクリートの厚みがそれ程厚くない場合であっても、道路の外側に落下するのを防止する柵部材を備えた当該防護柵を設置することができる。
【0009】
前記第一の支柱と第二の支柱との間を連結する連結手段は、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記連結手段が突っ張ることなく変形するものであれば特に限定されず、弾性を有する平板を有して第一の支柱と第二の支柱と連結し、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記平板を弾性変形させるようなものであってもよく、また、弾性変形させるコイルスプリングを有して連結するものや油圧構造のショックアブソーバーを備えたものであってもよいし、以下に述べるように、軸部材とこれにより連結される被連結部とにより形成して、前記軸部材を軸として変形するようにした連結手段も採用することができる。
【0010】
すなわち、本発明に使用される連結手段を、左右方向に延びる軸部材により連結された少なくとも2個の被連結部を有して構成され、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記2個の被連結部のいずれか一方の被連結部が他方の被連結部に対して、前記軸部材を介して相対的に回動又は上下いずれかの方向に移動して、当該連結手段が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされていてもよい。
【0011】
この様な構成の連結手段を使用すれば、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、2個の被連結部のいずれか一方の被連結部が軸部材を介して相対的に回動又は上下いずれかの方向に移動することで、当該連結手段の変形が前記軸部材を介してスムースに行なわれる。
【0012】
さらに前記連結手段は、第一の支柱に設けられた第一の被連結部と、第二の支柱に設けられた第二の被連結部と、第三の被連結部とを備え、前記第三の被連結部は、第一の端部が第一の軸部材により第一の支柱に設けられた第一の被連結部に連結されるとともに、第二の端部が第二の軸部材により第二の支柱に設けられた第二の被連結部に連結されて、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、第三の被連結部の前記第一の端部が第一の支柱に設けられた第一の被連結部に対して、前記第一の軸部材を介して相対的に回動するとともに、前記第二の端部が第二の支柱に設けられた第二の被連結部に対して、前記第二の軸部材を介して相対的に回動して、当該連結手段が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされていてもよい。
【0013】
前記構成の連結手段を使用すれば、第一の支柱と第二の支柱との間に配した第三の被連結部の第一の端部と第二の端部が、各軸部材を介して回動することで、当該連結手段の変形が前記各軸部材を介してスムースに行なわれる。
【0014】
さらに前記連結手段において、第一の支柱に設けられた第一の被連結部に上下方向に延びる長孔が設けられ、前記長孔に挿入された前記第一の軸部材により、第三の被連結部の前記第一の端部が前記第一の被連結部に連結されて、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記第一の端部が前記第一の被連結部に対して、前記第一の軸部材を介して相対的に回動するとともに、前記長孔に沿って上下いずれかの方向に移動して、当該連結手段が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされていてもよい。
【0015】
前記構成の連結手段を使用すれば、第一の支柱と第二の支柱との間に配した第三の被連結部の第一の端部が、第一の軸部材を介して回動するとともに、前記長孔に沿って上下いずれかの方向に移動することで、当該連結手段の変形が前記各軸部材を介してよりスムースに行なわれる。
【0016】
さらに本発明に使用される連結手段は、第一の支柱に設けられた第一の被連結部と、第二の支柱に設けられた第二の被連結部とを備えるとともに、前記第二の被連結部に上下方向に延びる長孔が設けられ、前記長孔に挿入された軸部材により、前記第一の被連結部が前記第二の被連結部に連結されて、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記第一の被連結部が前記第二の被連結部に対して、前記軸部材を介して相対的に前記長孔に沿って上下いずれかの方向に移動して、当該連結手段が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされていてもよい。
【0017】
前記構成の連結手段を使用すれば、第一の被連結部と第二の被連結部との連結部分が、前記軸部材を介して相対的に前記長孔に沿って上下いずれかの方向に移動することで、当該連結手段の変形が前記軸部材を介してスムースに行なわれる。
【0018】
本発明に係る防護柵は、上記構成に加えて、第二の支柱の下部が支持体に支持され、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記第二の支柱が、前記下部を中心として後方に回動可能となされているようにしてもよく、また、軸部材により第二の支柱の下部が支持体に支持され、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記第二の支柱が、前記軸部材を中心として後方に回動可能となされているようにしてもよく、さらに前記構成において、前記支持体は第一の支柱であって、前記軸部材により第二の支柱の下部が第一の支柱の下部に支持され、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記第二の支柱が、前記軸部材を介して後方に回動可能となされているようにしてもよい。
【0019】
この様な構成によれば、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用して、第一の支柱が後方に傾倒されるときに、第二の支柱が後方へ回動可能であることから、第一の支柱の傾倒がスムースに行なわれるとともに、第二の支柱が後方へ回動することにより、第一の支柱が後方に傾倒されるときの第二の支柱との間の傾倒空間を確保することができる。
【0020】
さらに本発明に使用される連結手段を、前記第一の支柱の背面側から前記第二の支柱の前面側に向けて延びる板状体を備え、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記板状体が変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようにしてもよい。
【0021】
前記構成の連結手段を使用すれば、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記板状体が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされていることから、第一の支柱の強度を強くする必要がないので、当該防護柵に衝突した車両の破損や二次災害を起こす危険性を減少させることができ、また、地覆コンクリートに固定しているアンカーボルトに作用する引抜き力も大きくなることがなく、地覆コンクリートの厚みがそれ程厚くない場合であっても、道路の外側に落下するのを防止する柵部材を備えた当該防護柵を設置することができる。
【0022】
また前記板状体を、第一の支柱の背面に取付けられる基端部と、面部を上下にして第二の支柱の前面側に向けて延びる水平板部と、第二の支柱の前面に取付けられる先端部とを備えて構成するようにしてもよい。
【0023】
前記板状体を上記のように構成すれば、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、主に前記基端部と先端部の近傍が突っ張ることなく変形して、第一の支柱が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされていることから、第一の支柱の強度をことさら強くする必要がないので、当該防護柵に衝突した車両の破損や二次災害を起こす危険性を減少させることができる。
【0024】
さらに前記板状体の先端部に、上方又は下方の方向に延びる縦板部を備え、前記縦板部を第二の支柱の前面に取付けるようにしてもよい。
【0025】
この様に前記板状体の先端部を構成すれば、前記縦板部に第二の支柱の前面を取付けるだけで、衝突した車両の破損や二次災害を起こす危険性を減少させた防護柵を形成することができる。
【0026】
また前記縦板部を、その頂端に第一の支柱の背面側に向かう折曲部を備え、前記折曲部と縦板部と水平板部とに囲まれた空間部に押さえ金具が嵌入され、前記押さえ金具と第二の支柱の前面との間に前記縦板部を挟んだ状態で、それらを貫通する貫通ボルトが締結されて、前記縦板部が第二の支柱の前面に取付けるようにしてもよい。
【0027】
この様に前記縦板部を構成すれば、第一の支柱に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記板状体が変形して、それに伴い前記縦板部が変形しそうになっても、前記縦板部は前記押さえ金具と第二の支柱の前面とに挟まれて、貫通ボルトで締結されているので、その変形を阻止することができ、さらに前記押さえ金具に、該押さえ金具を移動させる力が作用した場合でも、前記折曲部により前記押さえ金具の移動を阻止することができる。
【0028】
また本発明に係る防護柵を、前記貫通ボルトを貫通させる貫通孔が縦板部に設けられるとともに、前記貫通孔は縦板部の頂端に向けて開口される切欠部が形成され、前記貫通ボルトのねじ部を側部よりこの頂端の切欠部開口から貫通孔に差し入れることができるようにしてもよい。
【0029】
この様な構成の防護柵によれば、前記貫通ボルトのねじ部を側部より縦板部の頂端の切欠部開口から貫通孔に差し入れることにより、第二の柵部材を仮置きすることができ、もって落下防止用の柵部材が設けられた防護柵を簡便に形成することができる。
【0030】
さらに本発明に係る防護柵を、前記第二の支柱は、底板部と相対向する2個の側板部とを備えて断面がコ字状となされた2個の柱体から構成され、前記2個の柱体が、その各開口部が外側になるようにして、両底板部が相対向されて互いに連結されるとともに、前記相対向する2個の側板部の内のいずれか一方を前面として、第一の支柱の背後に間隔をあけて立設するようにしてもよい。
【0031】
この様な構成の防護柵によれば、第二の支柱は、底板部と2個の相対向する側板部とを備えて断面がコ字状となされた2個の柱体から構成され、前記2個の柱体が、その各開口部が外側になるようにして、両底板部が相対向されて互いに連結されているので、防護柵の設置現場で溶接作業等を行うことなく、製造に手間がかかることがない。
さらに、第二の支柱は、断面がコ字状となされた2個の柱体を連結して構成することから、当該第二の支柱の製作が極めて簡便である。
【0032】
また本発明に係る防護柵の組立方法を、第二の支柱の前面より貫通ボルトのねじ部を突出させるとともに、該貫通ボルトのねじ部にナットを前記第二の支柱の前面より離間させて取付け、次いで、前記貫通ボルトのねじ部を、前記ナットと第二の支柱の前面との間において、側部より縦板部の頂端の切欠部開口から該縦板部の貫通孔に差し入れ、しかる後、前記ナットを締め込んで、前記第二の支柱に縦板部を取付けるようにしてもよい。
【0033】
この様な防護柵の組立方法によれば、第二の支柱と縦板部との連結が容易となり、衝突した車両の破損や二次災害を起こす危険性を減少させた防護柵を簡便に形成することができ、好ましい。
【発明の効果】
【0034】
本発明に係る防護柵によれば、車両等が衝突したときの当該防護柵への衝突荷重が吸収されるので、衝突した車両等の破損や二次災害を起こす危険性を減少させることができ、また、地覆コンクリートの厚みがそれ程厚くない場合であっても、落下防止用の柵部材が設けられた当該防護柵を設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明に係る防護柵の実施形態を示す正面図である。
図2図1の、(イ)は側面図、(ロ)はA−A断面図、(ハ)はB−B断面図、(ニ)は第一の支柱が後方に傾倒された状態を示す説明図である。
図3】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略の側面図、(ロ)は一部省略のA−A断面図、(ハ)は一部省略のB−B断面図、(ニ)は第一の支柱が後方に傾倒された状態を示す説明図である。
図4】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略の側面図、(ロ)は一部省略のB−B断面図である。
図5】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略の側面図、(ロ)は一部省略のA−A断面図、(ハ)は一部省略のB−B断面図、(ニ)は第一の支柱が後方に傾倒された状態を示す説明図である。
図6】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略の側面図、(ロ)は一部省略のA−A断面図、(ハ)は一部省略のB−B断面図、(ニ)は第一の支柱が後方に傾倒された状態を示す説明図である。
図7】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略の側面図、(ロ)は一部省略のB−B断面図である。
図8】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略の側面図、(ロ)は一部省略のA−A断面図である。
図9】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略の側面図、(ロ)は一部省略のA−A断面図である。
図10】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略の側面図、(ロ)は一部省略のA−A断面図、(ハ)は一部省略のB−B断面図、(ニ)は第一の支柱が後方に傾倒された状態を示す説明図である。
図11】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略の側面図、(ロ)は一部省略のA−A断面図である。
図12】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略のB−B断面図、(ロ)は第一の支柱が後方に傾倒された状態を示す説明図である。
図13】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略の側面図、(ロ)は一部省略のA−A断面図である。
図14】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略のB−B断面図、(ロ)は第一の支柱が後方に傾倒された状態を示す説明図である。
図15】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略の側面図、(ロ)は一部省略のA−A断面図である。
図16】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略のB−B断面図、(ロ)は第一の支柱が後方に傾倒された状態を示す説明図である。
図17】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略の側面図、(ロ)は一部省略のA−A断面図である。
図18】本発明に係る防護柵の他の実施形態を示す、(イ)は一部省略のB−B断面図、(ロ)は第一の支柱が後方に傾倒された状態を示す説明図である。
図19】本発明に係る防護柵に用いられる板状体の実施形態を示す、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図、(ハ)は右側面図、(ニ)は背面図、(ホ)は平面図、(ニ)は底面図である。
図20】本発明に係る防護柵に用いられる板状体の他の実施形態を示す、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図、(ハ)は右側面図、(ニ)は背面図、(ホ)は平面図、(ニ)は底面図である。
図21】本発明に係る防護柵に用いられる板状体の他の実施形態を示す、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図、(ハ)は右側面図、(ニ)は背面図、(ホ)は平面図、(ニ)は底面図である。
図22】本発明に係る防護柵に用いられる貫通ボルトの実施形態を示す、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図、(ハ)は右側面図、(ニ)は背面図、(ホ)は平面図、(ニ)は底面図である。
図23】本発明に係る防護柵に用いられる押さえ金具の実施形態を示す、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図、(ハ)は底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照し、具体的に説明する。
まず、図1及び図2に示す形態について説明する。
図1及び図2において、1は本発明の防護柵を構成する第一の柵体であって、第一の柵体1は、当該防護柵の前部に設けられて車両等の衝突(衝撃)荷重を受けるように設けられており、その下部をアンカーボルトNである基礎に固定して地覆コンクリートK上に立設された第一の支柱11間に、横ビームからなる第一の柵部材12が3段に差し渡されて支持されているものである。なお第一の柵部材12は、3段に差し渡された横ビームに限定されるものではなく、車両の衝突荷重を受けるものであれば、縦格子状のパネル体や、後述する第二の柵体2の様に、面状部材の外周に枠材が取付けられたパネル体等であってもよく、またこれらが横ビームに付設されたものであってもよい。
【0037】
2は第一の柵体1の背後に設けられた第二の柵体であって、第二の柵体2は、本形態の防護柵が高速道路や高架橋、橋梁等に沿って設置された場合に、車両の積荷が車両から落下したり、空き缶等が車両等から投げ捨てられた場合に、当該落下物や投物等が道路の外側に、すなわち高速道路や高架橋、橋梁等から落下するのを防止するための落下防止用として設けられており、前記第一の支柱11の背後に間隔をあけて立設された第二の支柱21に、パネル体からなる第二の柵部材22が支持されたものである。前記第二の支柱21は、第一の支柱11と異なり、その下部をアンカーボルト等で地覆コンクリートに固定しておらず、前記第一の支柱11との間で連結手段3により連結されて、第一の支柱11に支持されている。
【0038】
3は前記第一の支柱11と第二の支柱21とを連結する連結手段であって、第一の支柱11に設けられた第一の被連結部31と、第二の支柱21に設けられた第二の被連結部32と、第三の被連結部33とを備えて構成されるものであって、前記第三の被連結部33の第一の端部331が左右方向に延びる軸部材4である第一の軸部材41により第一の支柱11に設けられた第一の被連結部31に連結されるとともに、第二の端部332が左右方向に延びる軸部材4である第二の軸部材42により第二の支柱21に設けられた第二の被連結部32に連結されている。
【0039】
これをさらに詳細に述べると、第一の支柱11は、横ビーム12が取付けられる支柱本体111と、該支柱本体111の下端が固定される平板状のベース部112とを備え、支柱本体111は水平断面H型で、横ビーム12が取付けられる前フランジ113と、それに対向する後フランジ114と、前フランジ113と後フランジ114とを連接するウエブ115とを備え、これらが溶接によって一体化されている。そして、ベース部112に穿設された4個のボルト孔に地覆コンクリートKに埋設されたアンカーボルトNのネジ部を通し、ナットで固定されるようになされている。
【0040】
前フランジ113の前面には、後方に凹んで形成された横ビーム取付部が設けられ、横ビーム2が該横ビーム取付部に当接されて固定ボルト等を介して取付けられている。また後フランジ114は、第一の支柱11に前面側からの車両等の衝突荷重が作用したときに、第一の支柱11が後方に傾倒されるように、前フランジ113より左右方向の幅が短くなされている。なお支柱本体111は、H鋼等を用いた水平断面H型でもよく、或いは円形状、矩形状等のパイプ状の形態でもよいが、前記したように、後方に傾倒されるような断面形状とするのが好ましい。なお、横ビーム12の断面形状は矩形状あるいは楕円形状でもよい。
【0041】
第二の支柱21は、水平断面矩形状の管体で、隣り合う第二の支柱21間にパネル体からなる第二の柵部材22が取付けられている。第二の柵部材22は、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂等の樹脂板や鋼線を縦横にメッシュ状に形成した面状部材221の外周に枠材222が取付けられて形成されているものであり、車両から落下物や投物等が道路の外側に落下しないように、取付けられたものである。なお第二の支柱21は、水平断面矩形状の管体に限定されるものではなく、第一の支柱11と同様、H鋼等を用いた水平断面H型でもよく、或いは円形状等のパイプ状の形態でもよい。
【0042】
前記連結手段3において、第一の被連結部31は、第一の支柱11の後フランジ114の背面側上部から後方に向けて突設されたものであって、正面視において、平板がその表裏面を左右方向に向けてその基端面が接合されて形成されるとともに、第一の軸部材41を通すための円形状の通孔がその表裏面を貫通して設けられている。また、第二の被連結部32は、前記第一の被連結部31に相対向するようにして、第二の支柱21の前面側に前方に向けて突設されたものであって、第一の被連結部31と同様に、平板がその表裏面を左右方向に向けてその基端面が接合されて形成されるとともに、第二の軸部材42を通すための円形状の通孔が表裏面を貫通して設けられている。また、第三の被連結部材33は、四隅が面取りされた横長の平板からなるものであって、表裏面を左右方向に向けて配置されるとともに、その左右端である第一の端部331と第二の端部332にも円形状の通孔が表裏面を貫通して設けられており、第一の被連結部31と第一の端部331とが左右に重ねられ、また第二の被連結部32と第二の端部332とが左右に重ねられて、それぞれの通孔に左右方向に延びるボルトからなる第一の軸部材41と第二の軸部材42が挿通されナットで固定されて、第一の被連結部31と第二の被連結部32と第三の被連結部33とがそれぞれ、前記第一の軸部材41と第二の軸部材42とにより連結されている。
【0043】
さらに、第一の支柱11の下部には後方に向けて斜め上方に立ち上がる第一の突片13が設けられ、そして第二の支柱21の下部には、これに対応して、第二の突片23が前方に向けて突設されている。前記第一の突片13は、平板がその表裏面を左右方向に向けてその基端面が接合されて形成されるとともに、円形状の通孔が表裏面を貫通してその先端部に設けられ、また、これと同様に、第二の突片23も平板がその表裏面を左右方向に向けてその基端面が接合されて形成されるとともに、円形状の通孔が表裏面を貫通して設けられたものであって、この第一の突片13と第二の突片23とが左右に重ねられ、それぞれの通孔に左右方向に延びるボルトからなる下部軸部材43が挿通されナットで固定されて、当該下部軸部材43を介して第二の支柱21の下部が第一の支柱11の下部に支持されるとともに、第一の支柱11に前面側からの車両等の衝突荷重が作用して、第一の支柱11が後方に傾倒されたときに、前記第二の支柱21も前記下部軸部材43を介して後方に回動可能となされている。
【0044】
そして、この様な形態の防護柵において、第一の支柱11に前面側から車両等の衝突荷重が作用したときの状態を、例えば図2(イ)及び(ニ)で説明する。
この例において、図2(イ)は、第一の支柱11に衝突荷重が作用していないか、作用したとしても第一の支柱11を後方に傾倒させる程の衝突荷重が作用していない状態を示し、このときは、連結手段を構成する第一の被連結部31、第二の被連結部32及び第三の被連結部33は、第一の軸部材41と第二の軸部材42とにより、例えば直線状に連結された形状となされている。
【0045】
図2(ニ)は、この状態から、第一の支柱11を後方に傾倒させる程の衝突荷重が作用した状態を示し、第一の支柱11を後方に傾倒させる程の衝突荷重が作用すると、第一の軸部材41を後方下方へ押し下げる力が働き、この力によって、第三の被連結部33の第一の端部331が前記第一の軸部材41を中心に相対的に上方に回動し、また、第二の端部332が第二の軸部材42を中心に相対的に下方に回動することにより、前記第三の被連結部33が斜めに立ち上がって、当該連結手段3は図2(イ)の直線状のままで突っ張らずに、図2(ニ)のような折れ曲がった形状に変形する。
【0046】
このようにして、第一の支柱11が後方に傾倒するにつれて、連結手段3が折れ曲がった形状に変形することから、第一の支柱11が後方に傾倒するときに、前記連結手段3や第二の支柱21が突っ張って、その傾倒の妨げられることが低減される。また、第一の支柱11が後方に傾倒されたときに、第二の支柱21も前記下部軸部材43を介して後方に回動可能となされていることから、第一の支柱11を後方に傾倒させる衝突荷重の一部が、前記連結手段3を介して第二の支柱21に伝達されたとしても、第二の支柱21が後方に回動することによって、当該荷重を逃がすので、第一の支柱11が後方に傾倒するときの、前記連結手段3や第二の支柱21による妨げは、より低減される。また、第二の支柱21が後方に回動することによって、第一の支柱11が後方に傾倒されるときの第二の支柱21との間の傾倒空間を確保することができる。
【0047】
次に図3に示された本発明に係る防護柵の他の形態について説明する。
前記したように、図2に示された連結手段3においては、第一の被連結部31は平板から形成されるものであって、そして、その平板がその表裏面を左右方向に向けてその基端部が第一の支柱11に接合されて形成されたものであるのに対して、この形態の第一の被連結部31は、前記平板の基端部に取付板がT字型に設けられたものであって、当該取付板を第一の支柱11の後フランジにボルト・ナットBN1で固定することにより形成されたものである点において相違するものであり、その他の点は、前記した事項とほぼ同様であり、第一の支柱11を後方に傾倒させる程の衝突荷重が作用すると、第一の軸部材41を後方下方へ押し下げる力が働き、この力によって、第三の被連結部33の第一の端部331が前記第一の軸部材41を中心に相対的に上方に回動し、また、第二の端部332が第二の軸部材42を中心に相対的に下方に回動することにより、前記第三の被連結部33が斜めに立ち上がって、当該連結手段3が図3(イ)の直線状のままで突っ張らずに、図3(ニ)のような折れ曲がった形状に変形し、また、第一の支柱11を後方に傾倒させる衝突荷重の一部が、前記連結手段3を介して第二の支柱21に伝達された場合に、第二の支柱21が後方に回動するようになされている。
【0048】
さらに図4に示された本発明に係る防護柵の他の形態について説明する。
前記図2に示された防護柵の、第二の支柱21の下部に形成された第二の突片23は、平板がその表裏面を左右方向に向けてその基端部が接合されて形成されたものであるが、この形態の第二の突片23は、その上端に表裏面を上下方向に向けた横板34が逆L字型に設けられている点において相違し、その他は前記図2に示された防護柵とほぼ同様であるので、その説明は省略する。
【0049】
なお、前記のような横板34を設けることにより、防護柵の施工において、先ず地覆コンクリートKに立設した第一の支柱11に、第二の支柱21を取付ける際、第二の突片23の上端に設けた横板34を、第一の支柱11に設けた第一の突片13の上端に載置することにより、第二の支柱21を仮置きし、この仮置きした状態でボルトからなる下部軸部材43を挿通し、ナットで固定することができるので、施工性が向上する。また、第二の被連結部32の上端にも同様な横板を設けるようにしてもよい。
【0050】
さらにまた、図5に示された本発明に係る防護柵の他の形態について説明する。
前記図2に示された連結手段3における第一の被連結部31は円形状の通孔が設けられ、この円形状の通孔に第三の被連結部33の第一の端部331を連結する第一の軸部材41が挿されていることから、前記第三の被連結部33の第一の端部331は、第一の軸部材41を介して回動可能であるものの、上下に移動することはできない。
【0051】
これに対して、図5に示された連結手段3における第一の被連結部31は、円形状の通孔に代えて、上下方向に延びる長孔35が設けられており、前記長孔35に挿入された前記第一の軸部材41により、第三の被連結部33の前記第一の端部331が前記第一の被連結部31に連結されて、前記第一の軸部材41を介して相対的に回動するとともに、前記長孔35に沿って上下いずれかの方向に移動するようになされている点において、相違し、その他においては図2に示された形態とほぼ同様である。
【0052】
この様な形態においては、第一の支柱11に衝突荷重が作用していないか、作用したとしても第一の支柱を後方に傾倒させる程の衝突荷重が作用していない状態においては、第一の軸部材41を図5(イ)のように長孔35の下部に位置させておくと、これに第一の支柱11を後方に傾倒させる程の衝突荷重が作用すると、前記第一の軸部材41を後方下方へ押し下げる力が働き、この力によって、第三の被連結部33の第一の端部331が前記第一の軸部材41を中心に相対的に上方に回動するとともに、前記長孔35に沿って上方に移動し、さらに第二の端部332が第二の軸部材42を中心に相対的に下方に回動することにより、前記第三の被連結部33が斜めに立ち上がって、当該連結手段3は図5(イ)の略L字状の状態のままで突っ張らず、図5(ニ)のような折れ曲がった形状に変形する。また、第一の支柱11を後方に傾倒させる衝突荷重の一部が、前記連結手段3を介して第二の支柱21に伝達された場合に、第二の支柱21が後方に回動する。
【0053】
さらにまた、図6に示された本発明に係る防護柵の他の形態について説明する。
前記図2に示された形態においては、第二の支柱21の下部に設けられた第二の突片23を回動可能に支持する第一の突片13が、第一の支柱11の下部に設けられているが、この形態においては、第一の支柱11の下端に設けられたベース部112の後半部に、平面視コ字状の平板からなる支持板5が重合されるとともに、この支持板5上に前記第一の突片13が立ち上げられ、この第一の突片13に第二の突片23が支持されて、前記第二の支柱21が前記下部軸部材43を介して後方に回動可能となされている点において、図2に示された形態と相違し、その他においては図2に示された形態とほぼ同様である。
【0054】
さらにまた、図7に示された本発明に係る防護柵の他の形態について説明する。
この形態は、図6に示された形態と異なり、第一の支柱11の下端に設けられたベース部112の下面と地覆コンクリートKとの間に、ベース部112よりも後方に突出する平板からなる突出板6が挟着されるとともに、該突出板6上に前記第一の突片13が立ち上げられ、この第一の突片13に第二の支柱21の下端に設けられた第二の突片23が支持されて、前記第二の支柱21が前記下部軸部材43を介して後方に回動可能となされている点において、図2に示された形態と相違し、その他においては図2に示された形態と同様である。
【0055】
さらにまた、図8に示された形態は、第一の支柱11の下端に設けられたベース部112の後部が後方に延設され、該延設後部116に第一の突片13が立ち上げられ、そしてこの第一の突片13に、第二の支柱21の下端に設けられた第二の突片23が支持されて、前記第二の支柱21が前記下部軸部材43を介して後方に回動可能となされているものであって、その他においては図2に示された形態と同様である。
【0056】
さらにまた、図9に示された本発明に係る防護柵の他の形態について説明する。
この形態と図5で示された形態とを比較すると、図5で示された形態の第二の支柱21は、水平断面矩形状の管体から形成されているのに対して、この形態では、水平断面コ字状の柱体2本を開口部213を外側にして背中合わせに配置させるとともに、その間に上部には平板状の第二の被連結部32を挟み、下部には平板状の第二の突片23を挟み、それぞれ2本のボルト・ナットBN2で固定することにより、第二の支柱21を形成し、またこれと同時に第二の被連結部32及び第二の突片23を形成するようにしたものである点において相違し、その他の点においては図5で示された形態とほぼ同様である。
【0057】
すなわち、第一の被連結部31は、上下方向に延びる長孔35が設けられており、前記長孔35に挿入された前記第一の軸部材41により、第三の被連結部33の前記第一の端部331が前記第一の被連結部31に連結されるとともに、前記第一の軸部材41を介して相対的に回動するとともに、前記長孔35に沿って上下いずれかの方向に移動するようになされており、そして、図5を代用して説明すると、第一の支柱11に衝突荷重が作用していないか、作用したとしても第一の支柱11を後方に傾倒させる程の衝突荷重が作用していない状態においては、第一の軸部材41を図5(イ)に示すように長孔35の下部に位置させておくと、これに第一の支柱11を後方に傾倒させる程の衝突荷重が作用すると、前記第一の軸部材41を後方下方へ押し下げる力が働き、この力によって、第三の被連結部33の第一の端部331が前記第一の軸部材41を中心に相対的に上方に回動するとともに、前記長孔35に沿って上方に移動し、さらに第二の端部332が第二の軸部材42を中心に相対的に下方に回動することにより、前記第三の被連結部33が斜めに立ち上がって、当該連結手段3は図5(イ)に示すように略L字状の状態のままで突っ張らず、図5(ニ)に示すように折れ曲がった形状に変形する。また、第一の支柱11を後方に傾倒させる衝突荷重の一部が、前記連結手段3を介して第二の支柱21に伝達された場合に、第二の支柱21が後方に回動する。
【0058】
さらにまた、図10に示された本発明に係る防護柵の他の形態について説明する。
これまで説明した形態、例えば図2で示された形態の連結手段3は、第一の支柱11に設けられた第一の被連結部31と、第二の支柱21に設けられた第二の被連結部32と、これらを連結する第三の被連結部33とから構成されているが、この形態の連結手段3は、第一の支柱11に設けられた後方に突出する第一の被連結部31と、第二の支柱21に設けられた第二の被連結部32とから構成され、そして、第二の支柱21に設けられた第二の被連結部32は、上下に長い平板から形成されるとともに、それには図2の第二の被連結部32に設けられた円形状の通孔に代えて、上下方向に延びる長孔36が設けられており、前記長孔36に挿入された軸部材44により、前記第一の被連結部31が前記第二の被連結部32に連結されているものであり、この様な点において図2に示された形態と相違し、その他においては図2に示された形態と同様である。
【0059】
そしてこの形態においては、第一の支柱11に衝突荷重が作用していないか、作用していたとしても第一の支柱を後方に傾倒させる程の衝突荷重が作用していない状態においては、例えば図10(イ)に示されるように、連結手段3を構成する第一の被連結部31が第二の被連結部32に設けられた長孔36の上部に位置した逆L字状の状態で、軸部材44で連結されている。
【0060】
この状態から、第一の支柱11を後方に傾倒させる程の衝突荷重が作用すると、軸部材44を下方へ押し下げる力が働き、この力によって、軸部材44が長孔36に沿って下方に移動することによって、第一の被連結部31が第二の被連結部32の前記長孔36の下部に位置した図10(ニ)に示されるようなL字状の状態に変形する。
【0061】
このようにして、第一の支柱11が後方に傾倒するにつれて、連結手段3が逆L字状からL字状に変形することから、第一の支柱11が後方に傾倒するときに、前記連結手段3や第二の支柱21が突っ張って、その傾倒の妨げられることが低減される。また、第一の支柱11が後方に傾倒されたときに、第二の支柱21も前記下部軸部材43を介して後方に回動可能となされていることから、第一の支柱11を後方に傾倒させる衝突荷重の一部が、前記連結手段3を介して第二の支柱21に伝達されたとしても、第二の支柱21が後方に回動することによって、当該荷重を逃がすので、第一の支柱11が後方に傾倒するときの、前記連結手段3や第二の支柱12による妨げは、より低減されることについては、図2に示された形態と同様である。
【0062】
さらにまた、図11,12に示された本発明に係る防護柵の他の形態について説明する。
この形態と図9で示された形態とを比較すると、図9で示された形態の連結手段3においては、第一の支柱11に第一の被連結部31が設けられ、そしてこの第一の被連結部31には、上下方向に延びる長孔35が設けられ、前記長孔35に挿入された第一の軸部材41により、第三の被連結部33の第一の端部331が前記第一の被連結部31に連結されて、前記第一の軸部材41を介して相対的に回動するとともに、前記長孔35に沿って上下いずれかの方向に移動するようになされているのに対して、この形態では、前記第一の支柱11の上部及び下部の背面側から前記第二の支柱21の前面側に向けて延びる平面視縦長の長方形状に形成された板状体7を備え、第一の支柱11に前面側からの衝突荷重が作用したときに、前記板状体7が変形して、第一の支柱11が後方に傾倒されることで、前記衝突荷重が吸収されるようになされている点において相違する。
【0063】
詳細には前記板状体7は、第一の支柱11の背面に取付けられる基端部71と、面部を上下にして第二の支柱21の前面側に向けて延びる水平板部72と、第二の支柱21の前面に取付けられる先端部73とを備えて構成され、前記板状体7の先端部73は、正面視横長の長方形状に形成された上方の方向に延びる縦板部74を備えている。そして、前記第一の支柱11の上部の背面側から延設された上側の板状体7aの縦板部74aには、その頂端である上端に第一の支柱11の背面側に向かう折曲部75が備えられ、前記折曲部75と縦板部74aと水平板部72とによって略コ字状に囲まれた空間部76に押さえ金具8が嵌入され、前記押さえ金具8と第二の支柱21の前面との間に前記縦板部74aを挟んだ状態で、それらを貫通する貫通ボルト9が締結されて、前記縦板部74aが第二の支柱21の前面に取付けられている。
【0064】
そして図19に示すように、前記第一の支柱11の上部の背面側から延設された上側の板状体7aの縦板部74aには、前記貫通ボルト9を貫通させる貫通孔77が左右に2個設けられるとともに、前記貫通孔77は縦板部74aの上端に向けて開口される切欠部78が形成され、前記貫通ボルト9のねじ部93の側部を上側よりこの上端の切欠部78開口から貫通孔77に差し入れることができるようになされている。なお、前記折曲部75が前記縦板部74aの上端から折曲されて出っ張った張出寸法は、前記押さえ金具8の厚みと同程度となされている。
【0065】
また図20に示すように、前記第一の支柱11の下部の背面側から延設された下側の板状体7bの縦板部74bには、上側の板状体7aの縦板部74aに設けられたような折曲部75及び切欠部78は設けられておらず、前記貫通孔77のみが左右に2個設けられてなり、当該縦板部74bと第二の支柱21の前面側の側板部211とに貫通ボルト9が貫通されナットAが螺着されて、当該縦板部74bが第二の支柱21の前面に取付けられている。
【0066】
なお、前記第二の支柱21の前面側の側板部211に突設された貫通ボルト9は、図22に示す如く、縦長の長方形状の平板部91に前記貫通ボルト9のねじ部93を挿通するための貫通した孔が形成され、当該孔に前記貫通ボルト9のねじ部93が挿通され、前記平板部91の片面側に六角ボルトの頭部92のねじ部93側の面が当接され、前記平板部91と六角ボルトの頭部92のねじ部93側の面とが溶接されて溶接部94が2箇所備えられ形成されたものであり、さらに前記平板部91には透孔95が1個設けられており、前記第二の支柱21の前面側の側板部211に設けられた貫通ボルト9のねじ部93を挿通する通孔に、前記貫通ボルト9のねじ部93を挿通し、そして前記通孔の近傍に設けられた貫通した孔と前記平板部91の透孔95とにブラインドリベットR等の締着具を挿入し締結することにより、前記貫通ボルト9が第二の支柱21の前面側の側板部211に固定されるようになされている。
【0067】
さらに前記貫通ボルト9の平板部91は、本形態においては、縦長の長方形の四隅の角が丸められた形状となされているが、これに限定されるものではなく、縦長の長方形の四隅の角が斜めに切り取られた形状となされていてもよく、要は、断面がコ字状となされた前記第二の支柱21の内方に第二の柵部材22を取付けたり、取外したりする際に、第二の柵部材22の外縁部が、前記第二の支柱21の前面側の側板部211の内側に取付けられている前記平板部91に引っ掛かりにくい形状となされていればよい。
【0068】
また後述するように、第二の支柱21は底板部212と相対向する2個の側板部211とを備えて断面がコ字状となされた2個の柱体24から構成されており、各コ字状となされた柱体24に1個ずつ、前記貫通ボルト9が水平位置を同じくして取付けられている。そして前記押さえ金具8は、図23に示す如く、横長の長方形状の平板の左右に貫通した丸孔81が2個穿設されたものであり、当該丸孔81に前記各貫通ボルト9がそれぞれ貫通されるようになされている。
【0069】
さらに上記構成に加えて、第二の支柱21の構造についても、図9で示された形態は、水平断面コ字状の柱体24を2個、開口部213を外側にして背中合わせに配置させるとともに、その間に上部には平板状の第二の被連結部32を挟み、下部には平板状の第二の突片23を挟み、それぞれ2個のボルト・ナットBN2で固定することにより、第二の被連結部32及び第二の突片23を形成しつつ、第二の支柱21を形成したものであるのに対して、この図11,12で示された形態では、底板部212と相対向する2個の側板部211とを備えて断面がコ字状となされた2個の柱体24から構成され、前記2個の柱体24が、その各開口部213が外側になるようにして、両底板部212が相対向されて互いに連結されるとともに、前記相対向する2個の側板部211の内のいずれか一方を前面として、第一の支柱11の背後に間隔をあけて立設されたものとなされて、第二の被連結部32及び第二の突片23が形成せれておらず、その点において図9に示された形態と相違している。
【0070】
すなわち、図11,12に示す形態と図9に示す形態とは、断面がコ字状となされた2個の柱体24の下端部において、その各開口部213が外側になるようにして、両底板部212が相対向されて、固定用ボルトVが貫通されナットCで固定され互いに連結されている点において共通するが、図9に示す形態に具備されている、断面がコ字状となされた2個の柱体24の間に、その上部に挟まれた第二の被連結部材32と、その下部に挟まれた第二の突片23とが、図11,12に示す形態には具備されておらず、2個のコ字状の柱体24の底板部212の外側面どうしが当接され、前記固定用ボルトVが貫通されナットCで固定されている点で相違する。
そして、図11,12に示す形態と図9に示す形態とは、上記の点において相違し、その他の点においてはほぼ同様である。
【0071】
そして、第一の支柱11を後方に傾倒させる程の衝突荷重が作用すると、当該板状体7a,7bは、図12(ロ)に示すように変形する。また、第一の支柱11を後方に傾倒させる衝突荷重が、前記板状体7a,7bを介して第二の支柱21に伝達され、第二の支柱21が後方に移動する。この様に、前記板状体7a,7bが面部を上下にして第一の支柱11と第二の支柱21とに取付けられていることで、第一の支柱11が衝突荷重を受けた際に、板状体7a,7bが第一の支柱11と第二の支柱21の間でその平板形状及び配置の向きから突っ張らずに曲がりやすいが故に、第一の支柱11が衝撃荷重により後方に傾倒されるときに、前記衝突荷重が第一の支柱11で好適に吸収されるため、地覆コンクリートKに第一の支柱11を固定しているアンカーボルトに作用する引抜き力が、第二の支柱21の存在によってもさほど影響を受けず、アンカーボルトや地覆の破損が抑制される。
【0072】
次に前記第二の支柱21を第一の支柱11に取付け、防護柵Pを組立てる組立方法について説明する。
まず、前記第一の支柱11の上部の背面側から基端部71が接合されて水平板部72が延設された上側の板状体7aの縦板部74aには、前記貫通ボルト9を貫通させる貫通孔77が左右に2個設けられるとともに、前記貫通孔77は縦板部74aの上端に向けて開口される切欠部78が形成され、前記貫通ボルト9のねじ部93を上側よりこの上端の切欠部開口79から貫通孔77に差し入れることができるようになされているので、当該切欠部78を備えた縦板部74aの貫通孔77の位置に対応する前記第二の支柱21の前面に貫通ボルト9を突設し、そのねじ部93を突出させるとともに、該貫通ボルト9のねじ部93に押さえ金具8及びナットAを前記第二の支柱21の前面より離間させて取付け、次いで、前記貫通ボルト9のねじ部93を、前記ナットAと第二の支柱21の前面との間において、前記ねじ部93の側部を、上側より縦板部74aの頂端である上端の切欠部78開口から該縦板部74aの貫通孔77に差し入れ仮置きし、しかる後、前記ナットAを締め込んで、前記第二の支柱21に上側の板状体7aの縦板部74aを取付ける。
【0073】
次いで、前記第一の支柱11の下部の背面側から基端部71が接合されて水平板部72が延設された下側の板状体7bの縦板部74bには、切欠部78が形成されていない貫通孔77が左右に2個設けられているので、当該貫通孔77の位置に対応する前記第二の支柱21の前面に貫通ボルト9を突設し、そのねじ部93を突出させるとともに、該貫通ボルト9のねじ部93をその先端から前記貫通孔77に差し入れ、しかる後、ナットAを締め込んで、前記第二の支柱21に下側の板状体7bの縦板部74bを取付けて、防護柵Pの組立てが行われるようになされている。
【0074】
なお図11,12に示す形態においては、前記板状体7の先端部73に上方の方向に延びるように縦板部74が形成されているが、前記板状体7の先端部73に下方の方向に延びるように縦板部74形成されていてもよく、その場合、前記第一の支柱11の上部の背面側から延設された上側の板状体7aの縦板部74aには、その頂端である下端に第一の支柱11の背面側に向かう折曲部75が備えられることとなり、そして前記と同様にして、前記貫通孔77には縦板部74aの下端に向けて開口される切欠部78が形成され、前記貫通ボルト9のねじ部93を側部である下側よりこの下端の切欠部開口79から貫通孔77に差し入れるようになされる。
【0075】
またその場合の防護柵Pの組立方法については、まず、前記第二の支柱21の前面に突設された上側の貫通ボルト9のねじ部93を、前記ナットAと第二の支柱21の前面との間において、ねじ部93の側部を、下側より前記第一の支柱11の上部の背面側から延設された上側の板状体7aの縦板部74aの頂端である下端の切欠部開口79から前記縦板部74aの貫通孔77に差し入れ、しかる後、前記ナットAを締め込んで、前記第二の支柱21に上側の板状体7aの縦板部74aを取付けるとともに、前記第二の支柱21の前面に突設された下側の貫通ボルト9のねじ部93を、前記第一の支柱11の下部の背面側から延設された下側の板状体7bの縦板部74bに設けられた貫通孔77に差し入れ、しかる後、ナットAを締め込んで、前記第二の支柱21に下側の板状体7bの縦板部74bを取付けることになる。
【0076】
さらには、前記第一の支柱11の上部の背面側から延設された上側の板状体7aが、その先端部73から上方の方向に縦板部74aを延ばされ、前記第一の支柱11の下部の背面側から延設された下側の板状体7bが、その先端部73から下方の方向に縦板部74bを延ばされた形態であってもよいし、また、前記第一の支柱11の上部の背面側から延設された上側の板状体7aが、その先端部73から下方の方向に縦板部74aを延ばされ、前記第一の支柱11の下部の背面側から延設された下側の板状体7bが、その先端部73から下方の方向に縦板部74bを延ばされた形態であってもよい。
【0077】
また図13,14に示す如く、図11,12に示す形態における第一の支柱11の上部及び下部の背面側から延設された板状体7a,7bを上下逆に形成してもよい。すなわち、第一の支柱11の上部の背面側から延設された上側の板状体7aの縦板部74aには、貫通孔77のみが設けられ、第一の支柱11の下部の背面側から延設された下側の板状体7bの縦板部74bには、折曲部75と切欠部78を備えた貫通孔77とが設けられたものである。
【0078】
その場合には、まず第一の支柱11の下部の背面側から延設された下側の板状体7bの切欠部78を備えた縦板部74bの貫通孔77の位置に対応する前記第二の支柱21の前面に貫通ボルト9が突設され、そのねじ部93を突出させるとともに、該貫通ボルト9のねじ部93にナットAを前記第二の支柱21の前面より離間させて取付け、次いで、前記貫通ボルト9のねじ部93を、前記ナットAと第二の支柱21の前面との間において、側部である上側より縦板部74bの頂端である上端の切欠部開口79から該縦板部74bの貫通孔77に差し入れ、しかる後、前記ナットAを締め込んで、前記第二の支柱21に下側の板状体7bの縦板部74bを取付ける。
【0079】
次いで、前記第一の支柱11の上部の背面側から延設された上側の板状体7aの縦板部74aの貫通孔77の位置に対応する前記第二の支柱21の前面に貫通ボルト9が突設され、そのねじ部93を突出させるとともに、該貫通ボルト9のねじ部93を前記貫通孔77に差し入れ、しかる後、ナットAを締め込んで、前記第二の支柱21に上側の板状体7aの縦板部74aを取付け、組立てる。
【0080】
また図15,16に示す如く、図11,12に示す形態における第一の支柱11の上部の背面側から延設された上側の板状体7aを、下側の板状体7bとしても用いる、すなわち、上側の板状体7a、下側の板状体7bともに、図19に示す形態の、その縦板部74に折曲部75と切欠部78を備えた貫通孔77とを設けるようにしてもよく、さらには図17,18に示す如く、図11,12に示す形態における第一の支柱11の下部の背面側から延設された下側の板状体7bを、上側の板状体7aとしても用いる、すなわち、上側の板状体7a、下側の板状体7bともに、図20に示す形態の、その縦板部74には、折曲部75と切欠部78が備わっておらず、貫通孔77のみが設けられているようにしてもよい。
【0081】
そしてそれらの場合には、図15,16に示す形態においては、前記第二の支柱21の前面に突設された貫通ボルト9のねじ部93にナットAを前記第二の支柱21の前面より離間させて取付け、次いで、前記貫通ボルト9のねじ部93を、前記ナットAと第二の支柱21の前面との間において、側部である上側より縦板部74の頂端である上端の切欠部78開口から該縦板部74の貫通孔77に差し入れ、しかる後、前記ナットAを締め込んで、前記第二の支柱21に上側及び下側の板状体7の縦板部74を取付け、組立てる。そして図17,18に示す形態においては、前記第二の支柱21の前面に突設された貫通ボルト9のねじ部93を前記貫通孔77に差し入れ、しかる後、ナットAを締め込んで、前記第二の支柱21に上側及び下側の板状体7の縦板部74を取付け、組立てる。
【0082】
また図21に示す板状体7の形態のように、その先端部73から上方の方向に延びる縦板部74の上端に、第一の支柱11の背面側に向かう折曲部75を設けないようにしてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 第一の柵体
11 第一の支柱
12 第一の柵部材
111 支柱本体
112 ベース部
113 前フランジ
114 後フランジ
115 ウェブ
116 延設後部
13 第一の突片
2 第二の柵体
21 第二の支柱
211 側板部
212 底板部
213 開口部
22 第二の柵部材
221 面状部材
222 枠材
23 第二の突片
24 板体
3 連結手段
31 第一の被連結部
32 第二の被連結部
33 第三の被連結部
331 第一の端部
332 第二の端部
34 横板
35 長孔
36 長孔
4 軸部材
41 第一の軸部材
42 第二の軸部材
43 下部軸部材
44 軸部材
5 支持板
6 突出板
7 板状体
7a 板状体
7b 板状体
71 基端部
72 水平板部
73 先端部
74 縦板部
74a 縦板部
74b 縦板部
75 折曲部
76 空間部
77 貫通孔
78 切欠部
8 押さえ金具
81 丸孔
9 貫通ボルト
91 平板部
92 頭部
93 ねじ部
94 溶接部
95 透孔
P 防護柵
N アンカーボルト
BN1 ボルト・ナット
BN2 ボルト・ナット
K 地覆コンクリート
A ナット
V 固定用ボルト
C ナット
R ブラインドリベット
C ナット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23