特許第6231872号(P6231872)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6231872多種のドリルビットに適用可能なドリルビット研磨機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231872
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】多種のドリルビットに適用可能なドリルビット研磨機
(51)【国際特許分類】
   B24B 3/26 20060101AFI20171106BHJP
【FI】
   B24B3/26
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-264767(P2013-264767)
(22)【出願日】2013年12月24日
(65)【公開番号】特開2014-124768(P2014-124768A)
(43)【公開日】2014年7月7日
【審査請求日】2016年12月22日
(31)【優先権主張番号】101149856
(32)【優先日】2012年12月25日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】513324550
【氏名又は名称】イ・ル・イ リミテッド カンパニー
【氏名又は名称原語表記】YEAN−LU−YI CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100072213
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 一義
(74)【代理人】
【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士
(74)【代理人】
【識別番号】100169878
【弁理士】
【氏名又は名称】大本 久美
(74)【代理人】
【識別番号】100163670
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 裕史
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ, ズ ルン
【審査官】 須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3151952(JP,U)
【文献】 特開2010−105120(JP,A)
【文献】 特開2008−114314(JP,A)
【文献】 実開昭55−045410(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0220057(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B3/24−3/33
B24B41/04−41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基座であって、その上に第一のスタンド板および第二のスタンド板が対向して設置され、該第一のスタンド板と該第二のスタンド板との間にモータが設けられ、該モータの一端には第一の出力軸が設けられ、該第一の出力軸が該第一のスタンド板を貫通して第一の砥石車と連結され、該モータの他端には第二の出力軸が設けられ、該第二の出力軸が該第二のスタンド板を貫通して第二の砥石車と連結されている基座と、
該基座上の、該第一の砥石車に隣接する箇所に設置され、第一の固定座を有し、該第一の固定座には、該第一の砥石車の方向へ穿孔が設けられ、該穿孔内に偏心部材が枢設され、該偏心部材には、該第一の砥石車の方向へ第一の研磨孔が偏心して穿設されている刃部刃背部研磨ユニットと、
該基座上の、該第二の砥石車に隣接する箇所に設置され、第二の固定座を有し、該第二の固定座には、該第二の砥石車の方向へ第二の研磨孔が穿設されている第一の中央チゼルエッジ研磨ユニットと、
該基座上の、該第二の砥石車に隣接する箇所に設置され、第三の固定座を有し、該第三の固定座上に、該第二の砥石車の方向へ第三の研磨孔が穿設されている第二の中央チゼルエッジ研磨ユニットと、
を備える、多種のドリルビットに適用可能なドリルビット研磨機。
【請求項2】
該刃部刃背部研磨ユニットがさらに台座を有し、該台座が該基座上に設けられ、該台座上に該第一の固定座が枢設されるとともに、該第一の固定座上にさらに第一の弧状溝が設けられ、第一のボルトが該第一の弧状溝を貫通して該台座にロックされて設けられることによって、該第一の固定座の枢動角度を制限する、請求項1に記載のドリルビット研磨機。
【請求項3】
該第一の固定座における、該穿孔に隣接する箇所に複数の第一の位置制限孔が設けられ、少なくとも一つの第一の位置制限孔に第一の位置制限ピンが挿設され、該偏心部材上に該第一の位置制限ピンに対応して位置制限平面が設けられている、請求項1または請求項2に記載のドリルビット研磨機。
【請求項4】
該偏心部材における、該第一の研磨孔に隣接する箇所にストッパが設けられている、請求項1から請求項3の何れか1項に記載のドリルビット研磨機。
【請求項5】
該第一の中央チゼルエッジ研磨ユニットが、さらに第一の調整台を有し、該第一の調整台が該基座上に設けられ、該第一の調整台上に該第二の固定座が垂直に枢設されるとともに、該第二の固定座上にさらに第二の弧状溝が設けられ、第二のボルトが該第二の弧状溝を貫通して該第一の調整台にロックされて設けられることによって、該第二の固定座の枢動角度を制限する、請求項1から請求項4の何れか1項に記載のドリルビット研磨機。
【請求項6】
該第二の固定座上に該第二の研磨孔に対応してさらに位置制限溝が凹設されている、請求項1から請求項5の何れか1項に記載のドリルビット研磨機。
【請求項7】
該第二の中央チゼルエッジ研磨ユニットが、さらに第二の調整台を有し、該第二の調整台が該基座上に設けられ、該第二の調整台上に該第三の固定座が垂直に枢設されるとともに、該第三の固定座上にさらに第三の弧状溝が設けられ、第三のボルトが該第三の弧状溝を貫通して該第二の調整台にロックされて設けられることによって、該第三の固定座の枢動角度を制限する、請求項1から請求項6の何れか1項に記載のドリルビット研磨機。
【請求項8】
該第三の固定座における、該第三の研磨孔に隣接する箇所に複数の第二の位置制限孔が設けられ、少なくとも一つの第二の位置制限孔内に第二の位置制限ピンが挿設されている、請求項1から請求項7の何れか1項に記載のドリルビット研磨機。
【請求項9】
該第一のスタンド板の頂端に枢設された第四の固定座を有する第三の中央チゼルエッジ研磨ユニットをさらに備え、かつ該第四の固定座上に、該第一の砥石車へ第四の研磨孔が穿設されている、請求項1から請求項8の何れか1項に記載のドリルビット研磨機。
【請求項10】
該第四の固定座における、該第四の研磨孔に隣接する箇所に複数の第三の位置制限孔が設けられ、少なくとも一つの第三の位置制限孔内に第三の位置制限ピンが挿設されている、請求項9に記載のドリルビット研磨機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドリルビット研磨機、特に一般的なドリルビットおよび高速ドリルビットの研磨に使用し得る、多種のドリルビットに適用可能なドリルビット研磨機に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが自ら摩損したドリルビットを研磨、修復して環境保全およびコスト節約などの効果を達成できるようにするために、民間の業者は特許公告TWM250750号のような「ドリルビット研磨機」、および特許公告TWM359400号のような「高速ドリルビット研磨機」を開発した。それらの共通特徴は、基座を有し、かつ該基座上にモータが設けられ、該モータは砥石車に連結されるとともに、該基座における、該砥石車に隣接する箇所に複数の研磨座が設けられ、これらの研磨座上にそれぞれ研磨孔が設けられていることである。これによって、ユーザは研磨、修復したいドリルビットをこれらの研磨孔内に順次セットし、固定するだけで、該砥石車を介して該ドリルビットの刃部、刃背部および中央チゼルエッジをそれぞれ研磨、修復することができる。
【0003】
しかし、該研磨座の設置位置により生じる、研磨に提供し得る角度の制限によって、該ドリルビット研磨機は高速ドリルビットの中央チゼルエッジの研磨に適用することができず、また、該高速ドリルビット研磨機は、該刃部および刃背部の研磨座が固定角度で設置されているため、該研磨孔内で該ドリルビットを絶えず回転して円弧研磨法により刃部および刃背部を研磨する必要のある一般的なドリルビットに適用することができない。そのため、ユーザは、穿孔作業を行う際に、一般的なドリルビットと高速ドリルビットの両方を使用することが多かった。各種のドリルビットに対応するために、ユーザは該ドリルビット研磨機と該高速ドリルビット研磨機の両方を同時に用意しなければならず、操作が不便なうえ、工場建屋の空間を占用し、機器の購買コストも増加しうる。本発明者は、上記の欠点を踏まえ、従来のドリルビット研磨機をさらに改良する必要があると考え、あくなき進歩を目指し、本発明を成し遂げた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許公告TWM250750号
【特許文献2】特許公告TWM359400号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、一般的なドリルビットおよび高速ドリルビットなどの多種のドリルビットの研磨、修復に使用し得る、多種のドリルビットに適用可能なドリルビット研磨機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明により提供される、多種のドリルビットに適用可能なドリルビット研磨機は、基座であって、その上に第一のスタンド板および第二のスタンド板が対向して設置され、該第一のスタンド板と該第二のスタンド板との間にモータが設けられ、該モータの一端には第一の出力軸が設けられ、該第一の出力軸が該第一のスタンド板を貫通して第一の砥石車と連結され、該モータの他端には第二の出力軸が設けられ、該第二の出力軸が該第二のスタンド板を貫通して第二の砥石車と連結されている基座と、該基座上の、該第一の砥石車に隣接する箇所に設置され、第一の固定座を有し、該第一の固定座には、該第一の砥石車の方向へ穿孔が設けられ、該穿孔内に偏心部材が枢設され、該偏心部材上に、該第一の砥石車の方向へ第一の研磨孔が偏心して穿設されている刃部刃背部研磨ユニットと、該基座上の、該第二の砥石車に隣接する箇所に設置され、第二の固定座を有し、該第二の固定座に、該第二の砥石車の方向へ第二の研磨孔が穿設されている第一の中央チゼルエッジ研磨ユニットと、を有し、該基座上の、該第二の砥石車に隣接する箇所に設置され、第三の固定座を有し、該第三の固定座に、該第二の砥石車の方向へ第三の研磨孔が穿設されている第二の中央チゼルエッジ研磨ユニットをさらに有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明により提供される、多種のドリルビットに適用可能なドリルビット研磨機は、ユーザが、まず、研磨、修復したいドリルビットを該第一の研磨孔内に挿入・固定し、該偏心部材を回転させて該ドリルビットを該第一の砥石車に対して偏心回転させるだけで、該第一の砥石車を介して円弧研磨法により該ドリルビットの刃部および刃背部を研磨、修復することが可能である。次に、該ドリルビットが高速ドリルビットであれば、ユーザはさらに該ドリルビットの規格に応じて該ドリルビットの中央チゼルエッジを修復する方式を選択するだけで、例えば、SG規格の高速ドリルビットであれば、該ドリルビットを該第二の研磨孔に挿入・固定し、DG規格の高速ドリルビットであれば、該ドリルビットを該第三の研磨孔に挿入・固定し、このようにしてさらに該第二の砥石車をそれぞれ利用することで該高速ドリルビットの中央チゼルエッジを研磨、修復し該高速ドリルビットの修復を完成することが可能である。これによって、本発明は、一般的なドリルビットおよび高速ドリルビットの研磨、修復への適用を可能にし、ユーザの操作の便利さ、工場建屋の空間の節約及び生産コストの削減等の効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第一の好適な実施例の立体図である。
図2】本発明の第一の好適な実施例の刃部刃背部研磨ユニットの分解図である。
図3】本発明の第一の好適な実施例の刃部刃背部研磨ユニットの使用概略図である。
図4】本発明の第一の好適な実施例の第一の中央チゼルエッジ研磨ユニットの使用概略図である。
図5】本発明の第一の好適な実施例の第二の中央チゼルエッジ研磨ユニットの使用概略図である。
図6】本発明の第二の好適な実施例の局所立体図である。
図7】本発明の第二の好適な実施例の第三の中央チゼルエッジ研磨ユニットの使用概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1および図2は、本発明の第一の好適な実施例の立体図および刃部刃背部研磨ユニットの分解図である(図1図2を参照)。これらの図では、多種のドリルビットに適用可能なドリルビット研磨機100が開示され、該多種のドリルビットに適用可能なドリルビット研磨機100は、
基座10であって、その上に第一のスタンド板11および第二のスタンド板12が対向して設置され、該第一のスタンド板11と該第二のスタンド板12との間にモータ13が設けられ、該モータ13の一端には第一の出力軸131が設けられ、該第一の出力軸131が該第一のスタンド板11を貫通して第一の砥石車14と連結され、該モータ13の他端には第二の出力軸132が設けられ、該第二の出力軸132が該第二のスタンド板12を貫通して第二の砥石車15と連結されている基座10と、
該基座10上の、該第一の砥石車14に隣接する箇所に設置され、該基座10上に設けられた台座21を有し、該台座21上に第一の固定座22が枢設され、第一の固定座22上に第一の弧状溝221が設けられ、第一のボルト23が該第一の弧状溝221を貫通して該台座21にロックされて設けられることによって、該第一の固定座22の枢動角度を制限し、また、該第一の固定座22には、該第一の砥石車14の方向へ穿孔222が設けられ、該穿孔222に隣接する箇所に複数の第一の位置制限孔223が設けられ、少なくとも一つの第一の位置制限孔223に第一の位置制限ピン24が挿設され、また、該穿孔222内に偏心部材25が枢設され、該偏心部材25に、該第一の砥石車14の方向へ第一の研磨孔251が偏心して穿設されているとともに、該偏心部材25上にさらに該第一の位置制限ピン24に対応して位置制限平面252が設けられ、このほかに、該偏心部材25における、該第一の研磨孔251に隣接する箇所にストッパ253が設けられている刃部刃背部研磨ユニット20と、
該基座10における、該第二の砥石車15に隣接する箇所に設置され、該基座10上に設けられた第一の調整台31を有し、該第一の調整台31上に第二の固定座32が垂直に枢設され、該第二の固定座32上に第二の弧状溝321が設けられ、第二のボルト33が該第二の弧状溝321を貫通して該第一の調整台31にロックされて設けられることによって、該第二の固定座32の枢動角度を制限し、また、該第二の固定座32上に、該第二の砥石車15の方向へ第二の研磨孔322が穿設され、また、該第二の固定座32上に、該第二の研磨孔322に対応してさらに位置制限溝323が凹設されている第一の中央チゼルエッジ研磨ユニット30と、
該基座10上の、該第二の砥石車15に隣接する箇所に設置され、該基座10上に設けられた第二の調整台41を有し、該第二の調整台41上に第三の固定座42が垂直に枢設され、該第三の固定座42上に第三の弧状溝421が設けられ、第三のボルト43が該第三の弧状溝421を貫通して該第二の調整台41にロックされて設けられることによって、該第三の固定座42の枢動角度を制限し、また、該第三の固定座42上に、該第二の砥石車15の方向へ第三の研磨孔422が穿設され、また、該第三の固定座42における、該第三の研磨孔422に隣接する箇所に複数の第二の位置制限孔423が設けられ、少なくとも一つの第二の位置制限孔423内に第二の位置制限ピン44が挿設されている第二の中央チゼルエッジ研磨ユニット40と、を備える。
【0010】
本発明の構造的特徴、応用技術手段および達成したい所望の機能、効果への更なる理解を提供するために、本明細書において本発明の使用方法を記述する。これによって本発明がより深くかつ具体的に理解されるものと考える。
【0011】
図3は本発明の第一の好適な実施例の刃部刃背部研磨ユニット20の使用概略図である(図3参照)。ユーザは、まず、研磨、修復したいドリルビット200をチャックナット300内に固定して刃部の位置決めを行い、次に、さらに該チャックナット300を該第一の研磨孔251に直接挿入し、該ストッパ253によって該チャックナット300の位置を固定し、最後に、該チャックナット300が該偏心部材25を駆動して該穿孔222内で回転するように、さらに該チャックナット300を回転させるだけで、該第一の砥石車14を介して円弧研磨法により該ドリルビット200の刃部201と刃背部202とを研磨、修復することが可能である。ここで、該チャックナット300の構造、刃部の位置決め方法は従来の技術であるので、これ以上説明しない。
【0012】
図4は本発明の第一の好適な実施例の第一の中央チゼルエッジ研磨ユニット30の使用概略図である(図4参照)。該ドリルビット200がSG規格の高速ドリルビットである場合、ユーザは該ドリルビット200の刃部201および刃背部202を研磨した後、該チャックナット300を該第一の研磨孔251内から取り出して、さらに該第二の研磨孔322に入れ、該位置制限溝323を介して該チャックナット300の位置を固定するだけで、該第二の砥石車15を介して該ドリルビット200の中央チゼルエッジ203を研磨することが可能であり、ここまでで該ドリルビット200を完全に修復することができる。
【0013】
図5は本発明の第一の好適な実施例の第二の中央チゼルエッジ研磨ユニット40の使用概略図である(図5参照)。該ドリルビットがDG規格の高速ドリルビットである場合、ユーザは該ドリルビット200の刃部201および刃背部202を研磨した後、該チャックナット300を該第一の研磨孔251内から取り出して、さらに該第三の研磨孔422に入れ、該第二の位置制限ピン44を介して該チャックナット300の位置を固定するだけで、該第二の砥石車15を介して該ドリルビット200の中央チゼルエッジ203を研磨することが可能であり、ここまでで該ドリルビット200を完全に修復することができる。
【0014】
このように、まず、ユーザに、刃部刃背部研磨ユニット20を介して円弧研磨法により該ドリルビット200の刃部201および刃背部202を修復させ、さらに該ドリルビット200の規格に応じて該ドリルビット200の中央チゼルエッジ203を修復する方式を選択させ、SG規格の高速ドリルビットであれば、該第一の中央チゼルエッジ研磨ユニット30により研磨させ、DG規格の高速ドリルビットであれば、該第二の中央チゼルエッジ研磨ユニット40により研磨させ、これによって本発明は一般的なドリルビットおよび高速ドリルビットの研磨、修復へ適用を可能にし、ユーザの操作の便利さ、工場建屋の空間の節約及び生産コストの削減等の効果を達成することができる。
【0015】
図6および図7は、本発明の第二の好適な実施例の局所立体図および第三の中央チゼルエッジ研磨ユニット50の使用概略図である(図6図7参照)。該多種のドリルビットに適用可能なドリルビット研磨機100は、前記第一の好適な実施例とは異なり、さらに、該第一のスタンド板11の頂端に枢設された第四の固定座51を有する第三の中央チゼルエッジ研磨ユニット50を備え、該第四の固定座51には、該第一の砥石車14へ第四の研磨孔511が穿設されるとともに、該第四の固定座51における、該第四の研磨孔511に隣接する箇所に複数の第三の位置制限孔512が設けられ、少なくとも一つの第三の位置制限孔512内に第三の位置制限ピン52が挿設されており、これによって、該ドリルビット200が一般的なドリルビットであれば、ユーザは、該ドリルビット200の刃部201および刃背部202を研磨した後、さらに該チャックナット300を該第一の研磨孔251内から取り出して、該第四の研磨孔511に入れることができ、かつ該第三の位置制限ピン52を介して該チャックナット300の位置を固定すると、該第一の砥石車14を介してさらに該ドリルビット200の中央チゼルエッジ203を研磨して該ドリルビット200の切削効果を向上させることができる。
【0016】
以下に、本発明の特徴およびそれにより達成され得る所望の機能、効果をさらに説明する。
【0017】
本発明の多種のドリルビットに適用可能なドリルビット研磨機は、ユーザが、まず、研磨、修復したいドリルビットを該第一の研磨孔に挿入・固定し、該偏心部材を回転させて該ドリルビットを該第一の砥石車に対して偏心回転させるだけで、該第一の砥石車を介して円弧研磨法により該ドリルビットの刃部および刃背部を研磨、修復することが可能である。次に、該ドリルビットが高速ドリルビットであれば、ユーザはさらに該ドリルビットの規格に応じて該ドリルビットの中央チゼルエッジを修復する方式を選択し、例えば、SG規格の高速ドリルビットであれば、該ドリルビットを該第二の研磨孔に挿入・固定し、DG規格の高速ドリルビットであれば、該ドリルビットを該第三の研磨孔に挿入・固定し、このようにするだけでさらに該第二の砥石車をそれぞれ利用して該高速ドリルビットの中央チゼルエッジを研磨、修復して該高速ドリルビットの修復を完成することができる。これによって、本発明は、一般的なドリルビットおよび高速ドリルビットの研磨、修復への適用を可能にし、ユーザの操作の便利さ、工場建屋の空間の節約及び生産コストの削減等の効果を達成することができる。
【0018】
以上をまとめると、本発明は、同類製品の中で、確かに優れた進歩性、実用性を有し、国内外のこのような構造に関する技術情報、文献を検索しても、同じ構造の存在が確認されていない。よって、本発明は実に特許の要件を具備するものであり、法に従って出願する次第である。
【0019】
上述したものは、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明の明細書や特許請求の範囲に基づいて行った等価の構造変化は、全てが本発明の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0020】
100 多種のドリルビットに適用可能なドリルビット研磨機
10 基座
11 第一のスタンド板
12 第二のスタンド板
13 モータ
131 第一の出力軸
132 第二の出力軸
14 第一の砥石車
15 第二の砥石車
20 刃部刃背部研磨ユニット
21 台座
22 第一の固定座
221 第一の弧状溝
222 穿孔
223 第一の位置制限孔
23 第一のボルト
24 第一の位置制限ピン
25 偏心部材
251 第一の研磨孔
252 位置制限平面
253 ストッパ
30 第一の中央チゼルエッジ研磨ユニット
31 第一の調整台
32 第二の固定座
321 第二の弧状溝
322 第二の研磨孔
323 位置制限溝
33 第二のボルト
40 第二の中央チゼルエッジ研磨ユニット
41 第二の調整台
42 第三の固定座
421 第三の弧状溝
422 第三の研磨孔
423 第二の位置制限孔
43 第三のボルト
44 第二の位置制限ピン
50 第三の中央チゼルエッジ研磨ユニット
51 第四の固定座
511 第四の研磨孔
512 第三の位置制限孔
52 第三の位置制限ピン
200 ドリルビット
201 刃部
202 刃背部
203 中央チゼルエッジ
300 チャックナット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7