(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ICタグ連続体として整列している複数列のICタグに識別データを書き込む前処理装置と、前記識別データが書き込まれた前記ICタグに印字データを印字する印字装置とを備えたICタグ発行装置であって、
前記前処理装置に設けられ、前記ICタグ連続体を搬送ベルトに吸引しながら前記印字装置まで搬送する前処理搬送部と、
該前処理搬送部における前記ICタグ連続体を前記搬送ベルトに吸引する吸引力を制御する搬送制御部と、
前記ICタグ連続体の前記印字装置への到達を検出する到達検出センサとを備え、
前記搬送制御部は、前記前処理搬送部における前記吸引力を、前記到達検出センサによって前記ICタグ連続体の前記印字装置への到達が検出された後よりも前を強く制御することを特徴とするICタグ発行装置。
前記搬送制御部は、前記ICタグ連続体の用紙情報を受け付け、受け付けた前記用紙情報に応じて、前記ICタグ連続体が前記印字装置に到達するまでの、前記前処理搬送部における前記吸引力を変更させることを特徴とする請求項1記載のICタグ発行装置。
前記搬送制御部は、前記用紙情報として用紙の厚さを受け付け、厚手の用紙よりも薄手の用紙の方が強くなるように前記前処理搬送部における前記吸引力を制御することを特徴とする請求項2記載のICタグ発行装置。
前記前処理装置には、前記前処理搬送部よりも上流側に、前記ICタグ連続体に形成されたスプロケットホールに送りピンを係脱可能に係合させて前記ICタグ連続体を搬送する前処理トラクタフィーダ部が設けられており、
該前処理トラクタフィーダ部は、前記ICタグ連続体を前記前処理搬送部に搬送した後、前記ICタグ連続体が前記印字装置に到達する前に駆動が停止されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のICタグ発行装置。
前記印字装置は、前記ICタグ連続体に形成されたスプロケットホールに送りピンを係脱可能に係合させて前記ICタグ連続体を搬送する印字処理トラクタフィーダ部を有し、
前記搬送制御部は、前記前処理搬送部における前記吸引力を、前記到達検出センサによって前記ICタグ連続体の前記印字処理トラクタフィーダ部への到達が検出された後よりも前を強く制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のICタグ発行装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施の形態のICタグ発行装置は、ICタグ連続体1に対し、それぞれのICチップに非接触で所望のデータをそれぞれ書き込むと共に、それぞれの表面に製品や生産者の情報やそれらをコード化したバーコード等の印字を施して発行する。ICタグ発行装置は、
図1を参照すると、発行前のICタグ連続体1が載置される載置台2と、前処理装置3と、印字装置4と、後処理装置5と、発行されたICタグ連続体1が載置される載置台2とを備えている。
【0011】
ICタグ連続体1は、
図2を参照すると、複数列のICタグ10が整列している頁が交互に畳まれた連続用紙(ファンフォールド紙)である。本実施の形態では、第1列から第10列の10枚*2行の20枚のICタグ10が1頁に配置されている。ICタグ連続体1の両側にはスプロケットホール11が等間隔に形成されている。また、スプロケットホール11が形成されている領域における搬送方向の先頭付近には、頁の開始を示す検出マーク12が印刷されている。なお、ICタグ連続体1は、ロール状に巻回されたロール紙であっても良く、この場合には、ICタグ10の開始を示す検出マーク12を1行毎に印刷すると良い。
【0012】
図3(a)を参照すると、ICタグ10には、インレイ13が内包されている。なお、
図3(a)は、
図2に矢印Aで示す領域の拡大正面図であり、
図3(b)は、
図3(a)に示すX−X断面図である。本実施の形態のICタグ10は、商品タグであり、
図3(b)に示すように、インレイ13は、表紙10aと、裏紙10bとの間に介装されて内包されている。
【0013】
インレイ13は、
図3(b)及び
図4を参照すると、基材13aと、アンテナ14と、ICチップ15とで構成されている。インレイ13は、例えば、基材13aを合成樹脂フィルムで構成し、基材13a上に導電体から成る線状のアンテナ14を形成した後、このアンテナ14上に導電性接着剤を使用してICチップ15を接着して構成される。アンテナ14は、搬送方向を長手方向とする細長い形状を有しており、長手方向中央部にループ状アンテナ素子14aが設けられている。そして、ループ状アンテナ素子14aに接続され、長手方向の前後両端に向かって直線状に延びるダイポールアンテナ素子14bが設けられている。さらにダイポールアンテナ素子14bに接続され、搬送方向と直交する幅方向にジグザグに折り返してなるメアンダラインアンテナ素子14cがループ状アンテナ素子14aの長手方向の前後にそれぞれ設けられている。
【0014】
ICチップ15には、EEPROM等の電源が供給されなくても記憶が保持される不揮発性メモリが内蔵されている。ICチップ15の不揮発性メモリは、インレイ13毎の固有番号(以下、タグIDと称する)が予め記憶されているタグID記憶領域と、ユーザによって書き換え可能なユーザ記憶領域とを備えている。ICチップ15は、リーダライタのアンテナコイルとアンテナ14のループ状アンテナ素子14aとを磁束結合させて、エネルギー及び信号を伝達する電磁誘導方式による通信機能と、リーダライタのアンテナとアンテナ14のダイポールアンテナ素子14b及びメアンダラインアンテナ素子14cとで電波をやりとりし、エネルギー及び信号を伝達する電波方式による通信機能とを備えている。
【0015】
載置台2は、ICタグ連続体1が載置される載置板21を有している。載置板21は、前処理装置3及び後処理装置5に対する載置面の位置や、載置面の角度をICタグ連続体1のサイズや紙質に応じて変更可能に構成されている。これにより、載置台2に載置されたICタグ連続体1を前処理装置3に対してスムーズに供給することができると共に、後処理装置5から発行されたICタグ連続体1を載置台2に整然と載置させることができる。
【0016】
前処理装置3は、ICタグ連続体1のそれぞれのICタグ10(ICチップ15のユーザ記憶領域)に対して製品番号等のユーザ所望のデータを書き込むエンコード装置である。前処理装置3は、
図1及び
図5を参照すると、第1アンテナ部31と、第2アンテナ部32と、第3アンテナ部33と、第1トラクタフィーダ部61と、第1搬送部62と、第2搬送部63と、第1負圧吸引部71と、第2負圧吸引部72と、第3負圧吸引部73と、第4負圧吸引部74と、第1センサ81と、第2センサ82と、第3センサ83と、第1ロータリエンコーダ部91を備えている。
【0017】
第1トラクタフィーダ部61は、発行前のICタグ連続体1を受け入れる最上流に配置され、
図5乃至
図7を参照すると、駆動ローラ61aと従動ローラ61bとの間に掛け渡されて回動する無端ベルト61cと、駆動ローラ61aを介して無端ベルト61cを回動させる第1トラクタフィーダ駆動モータ61dとを備え、無端ベルト61cには、ICタグ連続体1のスプロケットホール11と係合する送りピン61eが形成されている。これにより、第1トラクタフィーダ部61は、無端ベルト61cを回動させることにより、送りピン61eが順次、スプロケットホール11に係脱可能に係合してICタグ連続体1を下流側の第1搬送部62に向けて牽引搬送する。また、第1トラクタフィーダ部61の駆動ローラ61aには、駆動ローラ61aの回転を検出する第1ロータリエンコーダ部91が備えられている。第1トラクタフィーダ部61の近傍には、ICタグ連続体1の検出マーク12を検出する第1センサ81が設けられている。これにより、第1センサ81及び第1ロータリエンコーダ部91の検出結果によって、前処理装置3におけるICタグ連続体1(ICタグ10)の位置が検出可能に構成されている。
【0018】
第1搬送部62は、第1トラクタフィーダ部61の下流側に配置されており、駆動ローラ62aと従動ローラ62bとの間に掛け渡されて回動する無端の搬送ベルト62cと、駆動ローラ62aを介して搬送ベルト62cを回動させる第1搬送ベルト駆動モータ62dとを備えている。第1搬送部62は、搬送ベルト62cを回動させることにより、搬送ベルト62cの上面に載置されたICタグ連続体1を下流側の第2搬送部63に向けて搬送する。なお、第1搬送部62と、第2搬送部63との間には、ICタグ連続体1の検出マーク12を検出する第2センサ82が設けられ、頁の先頭が第1搬送部62と、第2搬送部63との間に到達したことを検出可能に構成されている。
【0019】
また、上側の搬送ベルト62c下方の駆動ローラ62aと従動ローラ62bとの間の位置には、支持板62eが上側の搬送ベルト62c下面(内周面)と接触する位置に配置されている。従って、ICタグ連続体1を上流側から下流側に向かって搬送する際には、搬送ベルト62cは、支持板62e上を摺動されながら回動されることになる。
【0020】
支持板62eの搬送ベルト62cと対向する箇所には、第1負圧吸引部71の第1吸引ファン71aの回転によって空気が吸引される吸引孔71bと、第2負圧吸引部72の第2吸引ファン72aの回転によって空気が吸引される吸引孔72bとが搬送方向に沿って複数形成されている。そして、搬送ベルト62cには、多数の貫通孔62fが形成されている。従って、第1負圧吸引部71及び第2負圧吸引部72による負圧によってICタグ連続体1は、搬送ベルト62cに密着された状態で搬送されることになる。
【0021】
第2搬送部63は、第1搬送部62の下流側に配置されており、駆動ローラ63aと従動ローラ63bとの間に掛け渡されて回動する無端の搬送ベルト63cと、駆動ローラ63aを介して搬送ベルト63cを回動させる第2搬送ベルト駆動モータ63dとを備えている。第2搬送部63は、搬送ベルト63cを回動させることにより、搬送ベルト63cの上面に載置されたICタグ連続体1を下流側の印字装置4に向けて搬送する。なお、第2搬送部63と印字装置4との間には、ICタグ連続体1の検出マーク12を検出する第3センサ83が設けられ、頁の先頭が第2搬送部63と印字装置4との間に到達したことを検出可能に構成されている。
【0022】
また、上側の搬送ベルト63c下方の駆動ローラ63aと従動ローラ63bとの間の位置には、支持板63eが上側の搬送ベルト63c下面(内周面)と接触する位置に配置されている。従って、ICタグ連続体1を上流側から下流側に向かって搬送する際には、搬送ベルト63cは、支持板63e上を摺動されながら回動されることになる。
【0023】
支持板63eの搬送ベルト63cと対向する箇所には、第3負圧吸引部73の第3吸引ファン73aの回転によって空気が吸引される吸引孔73bと、第4負圧吸引部74の第4吸引ファン74aの回転によって空気が吸引される吸引孔74bとが搬送方向に沿って複数形成されている。そして、搬送ベルト63cには、多数の貫通孔63fが形成されている。従って、第3負圧吸引部73及び第4負圧吸引部74による負圧によってICタグ連続体1は、搬送ベルト63cに密着された状態で搬送されることになる。
【0024】
第1アンテナ部31及び第2アンテナ部32は、第1搬送部62の上方に近接対向して配置されている。第1アンテナ部31と第2アンテナ部32とは、電磁誘導方式でICタグ10と通信を行うアンテナであり、同一の構成を有している。第1アンテナ部31は、ICタグ10からタグIDを読み取るために用いられる。第2アンテナ部32は、ICタグ10(ICチップ15のユーザ記憶領域)に製品番号等の所望のデータを書き込むために用いられる。以下、ICタグ10に書き込むデータを識別データと称する。以下、第1アンテナ部31の構成について
図8乃至
図10を参照して詳細に説明する。
【0025】
図8(a)を参照すると、第1アンテナ部31は、第1搬送部62によって搬送されるICタグ連続体1の第一列から第十列のICタグ10にそれぞれ対向する位置に列アンテナ部31a〜31jが配置されている。列アンテナ部31a〜31jは、上流側の列アンテナ部31a〜31eと、下流側の列アンテナ部31f〜31jに分かれて千鳥状に配置されており、上流側の列アンテナ部31a〜31eは、奇数列のICタグ10にそれぞれ対向して配置され、下流側の列アンテナ部31f〜31jは、偶数列のICタグ10にそれぞれ対向して配置されている。
【0026】
シールド板310は、列アンテナ部31a〜31jを支持する支持板であり、アルミ等の金属や、導電性樹脂等の導電性物質により構成されている。シールド板310は、第1搬送部62によって搬送されるICタグ連続体1に近接して平行に配置され、列アンテナ部31a〜31jにそれぞれ対応した開口部311a〜311jが上流側の開口部311a〜311eと、下流の開口部311f〜311jとに分かれて千鳥状に形成されている。開口部311a〜311jは、搬送方向を長手方向とする細長い略矩形状であり、上流側の開口部311a〜311eは、上流側の1つ角の形状のみが異なり、下流の開口部311f〜311jは、下流側の1つ角の形状のみが異なっている。シールド板310において、上流側の開口部311a〜311eの間と、下流の開口部311f〜311jの間にそれぞれ形成された領域は、互いの通信が干渉することを防止する干渉防止領域となる。
【0027】
列アンテナ部31a〜31jは、
図9及び
図10を参照すると、開口部311a〜311jと略同一形状のプリント基板312と、プリント基板312の下面に形成されたループ状アンテナ素子313と、プリント基板312の端部のループ状アンテナ素子313とは反対の上面に立設されたアンテナ端子314と、フェライトシート315と、上面側からプリント基板312を覆うアンテナケース316とからなる。プリント基板312は、アンテナ端子314が立設されている端部側の1つ角の形状のみが異なっている。アンテナケース316は、アルミ等の金属や、導電性樹脂等の導電性物質により構成され、アンテナ端子314が貫通する端子用開口316aが形成されており、アンテナケース316とプリント基板312との間にフェライトシート315を介在させた状態で端子用開口316aにアンテナ端子314を貫通させ、アンテナ端子314に図示しない止め輪を装着することで、アンテナケース316に対してプリント基板312が固定される。フェライトシート315は、プリント基板312の上面側からループ状アンテナ素子313を覆い、プリント基板312からの放射を抑制させることができる。そして、プリント基板312が開口部311a〜311jに嵌り込むように、ねじ317によってアンテナケース316をシールド板310の上面側に固定させる。この状態では、ICタグ連続体1に対向する面以外が電磁的にシールドされていることになり、プリント基板312のループ状アンテナ素子313が形成されている面が、第1搬送部62によって搬送されるICタグ連続体1と直接対向する。
【0028】
開口部311a〜311jと、プリント基板312とは、1つ角の形状のみが異なる細長い略矩形状であるため、一意の方向で嵌装される。上流側の開口部311a〜311eは、上流側の1つ角の形状のみが異なっているため、上流側の列アンテナ部31a〜31eでは、プリント基板312の端部に立接されているアンテナ端子314が上流側に位置する。また、下流の開口部311f〜311jは、下流側の1つ角の形状のみが異なっているため、下流側の列アンテナ部31f〜31jでは、プリント基板312の端部に立接されているアンテナ端子314が下流側に位置する。このように、上流側に配置された列アンテナ部31a〜31eの各アンテナ端子314と、下流側に配置された列アンテナ部31f〜31jの各アンテナ端子314とは、互いに離間する方向に配置されている。これにより、上流側に配置された列アンテナ部31a〜31eの各アンテナ端子314と、下流側に配置された列アンテナ部31f〜31jの各アンテナ端子314との干渉を防止することができる。
【0029】
図9及び
図10に示す符号318は、シールド板310の下面に開口部311a〜311jを覆うように貼り付けられたシリコーンコーティングシート等の非粘着コーティングシートである。ICタグ連続体1が台紙に仮着されたラベル連続体である場合には、非粘着コーティングシート318を設けることで、シールド板310へのラベルの貼着を防止することができる。なお、非粘着コーティングシート318は、下面の開口部311a〜311jを含むシールド板310全体を覆うように貼り付けることができる。
【0030】
第3アンテナ部33は、第2搬送部63の上方に対向して配置されている。第3アンテナ部33は、第1アンテナ部31及び第2アンテナ部32とは異なる電波方式でICタグ10と通信を行うアンテナである。第3アンテナ部33は、ICタグ10に識別データを書き込むために用いられる。
【0031】
印字装置4は、ICタグ連続体1のそれぞれのICタグ10の表面に製品や生産者のデータやそれらをコード化したバーコード等の印字を施す印字手段である。以下、ICタグ10の表面に印字する製品や生産者のデータやそれらをコード化したバーコード等のデータを印字データと称する。印字装置4は、
図11を参照すると、印字部41と、光定着部42と、フィルター部43と、
図1を参照すると、第2トラクタフィーダ部64と、第3搬送部65と、排出ローラ66と、第5負圧吸引部75とを備えている。
【0032】
第2トラクタフィーダ部64は、前処理装置3からのICタグ連続体1を受け入れる最上流に配置され、
図11を参照すると、駆動ローラ64aと従動ローラ64bとの間に掛け渡されて回動する無端ベルト64cと、駆動ローラ64aを介して無端ベルト64cを回動させる第2トラクタフィーダ駆動モータ64dとを備え、無端ベルト64cには、ICタグ連続体1のスプロケットホール11と係合する送りピン64eが形成されている。これにより、第2トラクタフィーダ部64は、無端ベルト64cを回動させることにより、送りピン64eが順次、スプロケットホール11に係脱可能に係合してICタグ連続体1を下流側の印字部41に向けて牽引搬送する。また、第2トラクタフィーダ部64の駆動ローラ64aには、駆動ローラ64aの回転を検出する第2ロータリエンコーダ部92が備えられている。第2トラクタフィーダ部64と印字部41との間には、ICタグ連続体1の検出マーク12を検出する第4センサ84が設けられている。これにより、第4センサ84及び第2ロータリエンコーダ部92の検出結果によって、印字装置4におけるICタグ連続体1(ICタグ10)の位置が検出可能に構成されている。
【0033】
印字部41は、レーザ光によって感光ドラムに潜像を形成し、この潜像をトナーで現像した後、ICタグ10の表面に転写するレーザ等の電子写真方式が採用されている。印字部41は、ICタグ連続体1のそれぞれのICタグ10の表面に製品や生産者のデータやそれらをコード化したバーコード等の印字を施すと共に、ICタグ10以外の頁先頭付近の領域、例えばスプロケットホール11が形成されている領域に頁番号を印字する。なお、印字部41の印字方式は、電子写真方式に限定するものではなく、熱転写式、感熱式やインクジェット式であっても良い。
【0034】
第3搬送部65は、印字部41の下流側に配置されており、駆動ローラ65aと従動ローラ65bとの間に掛け渡されて回動する無端の搬送ベルト65cと、駆動ローラ65aを介して搬送ベルト65cを回動させる第3搬送ベルト駆動モータ65dとを備えている。第3搬送部65は、搬送ベルト65cを回動させることにより、搬送ベルト65cの上面に載置されたICタグ連続体1を下流側の排出ローラ66を介して後処理装置5に向けて搬送する。
【0035】
また、上側の搬送ベルト65c下方の駆動ローラ65aと従動ローラ65bとの間の位置には、支持板65eが上側の搬送ベルト65c下面(内周面)と接触する位置に配置されている。従って、ICタグ連続体1を上流側から下流側に向かって搬送する際には、搬送ベルト65cは、支持板65e上を摺動されながら回動されることになる。
【0036】
支持板65eの搬送ベルト65cと対向する箇所には、第5負圧吸引部75の第5吸引ファン75aの回転によって空気が吸引される吸引孔が搬送方向に沿って複数形成されている。そして、搬送ベルト65cには、多数の貫通孔が形成されている。従って、第5負圧吸引部75による負圧によってICタグ連続体1は、搬送ベルト65cに密着された状態で搬送されることになる。
【0037】
光定着部42は、第3搬送部65によって搬送されるICタグ連続体1の表面に対して、キセノン管等を使用したフラッシュ光を照射することで、印字部41よって転写されたトナーを融解させてトナー像を定着させる。これにより、ICタグ10にダメージ(外力)を与えることなく、非接触でトナー像を定着させることができる。
【0038】
フィルター部43は、光定着部42による光定着の際に発生するガスや異臭を消すためのエアフィルターである。
【0039】
後処理装置5は、ICタグ連続体1のそれぞれのICタグ10に識別データが正しく書き込まれたことを検証すると共に、識別データを正しく書き込めなかったICタグ10に目印を施す。後処理装置5は、
図12を参照すると、第4アンテナ部51と、エンボス処理部52と、第4搬送部67と、第6負圧吸引部76と、第7負圧吸引部77と、頁番号読取部93と、第5センサ85と、第6センサ86と、第7センサ87とを備えている。
【0040】
第4搬送部67は、印字装置4からのICタグ連続体1を受け入れる後処理装置5の最上流に配置され、駆動ローラ67aと従動ローラ67bとの間に掛け渡されて回動する無端の搬送ベルト67cと、駆動ローラ67aを介して搬送ベルト67cを回動させる第4搬送ベルト駆動モータ67dとを備えている。第4搬送部67は、搬送ベルト67cを回動させることにより、搬送ベルト67cの上面に載置されたICタグ連続体1を下流側のエンボス処理部52に向けて搬送する。なお、第4搬送部67と、エンボス処理部52との間には、ICタグ連続体1の検出マーク12を検出する第6センサ86が設けられ、頁の先頭が第4搬送部67とエンボス処理部52との間に到達したことを検出可能に構成されている。また、エンボス処理部52の排出口には、ICタグ連続体1の検出マーク12を検出する第7センサ87が設けられ、エンボス処理部52でのジャム等を検出可能に構成されている。
【0041】
また、上側の搬送ベルト67c下方の駆動ローラ67aと従動ローラ67bとの間の位置には、支持板67eが上側の搬送ベルト67c下面(内周面)と接触する位置に配置されている。従って、ICタグ連続体1を上流側から下流側に向かって搬送する際には、搬送ベルト67cは、支持板67e上を摺動されながら回動されることになる。
【0042】
支持板67eの搬送ベルト67cと対向する箇所には、第6負圧吸引部76の第6吸引ファン76aの回転によって空気が吸引される吸引孔と、第7負圧吸引部77の第7吸引ファン77aの回転によって空気が吸引される吸引孔とが搬送方向に沿って複数形成されている。そして、搬送ベルト67cには、多数の貫通孔が形成されている。従って、第6負圧吸引部76及び第7負圧吸引部77による負圧によってICタグ連続体1は、搬送ベルト67cに密着された状態で搬送されることになる。
【0043】
第5センサ85は、印字装置4からのICタグ連続体1を受け入れる後処理装置5における最上流付近に配置され、頁の先頭が後処理装置5に到達したことを検出可能に構成されている。また、頁番号読取部93も、印字装置4からのICタグ連続体1を受け入れる最上流付近に配置され、第5センサ85によって頁の先頭が後処理装置5に到達したことが検出されると、ICタグ連続体1の表面を撮影することで、印字装置4で印字された頁番号を読み取る。
【0044】
第4アンテナ部51は、第4搬送部67の上方に対向して配置されている。第4アンテナ部51は、第1アンテナ部31及び第2アンテナ部32とは異なる電波方式でICタグ10と通信を行うアンテナである。第4アンテナ部51は、第4搬送部67によって搬送されているICタグ10からタグIDとICタグ10に書き込んだ識別データとを読み取るために用いられる。
【0045】
エンボス処理部52は、
図12を参照すると、複数列のICタグ10のそれぞれに対応してカッター部材53がそれぞれ設けられている。カッター部材53は、ICタグ10の端部の一部を切断して、折り曲げるエンボス処理を行う目印付与手段である。そして、エンボス処理部52は、識別データを正しく書き込めなかったICタグ10に対し、カッター部材53を用いてその端部の一部を切起こして、折り曲げるエンボス処理を行う。
【0046】
第1アンテナ部31及び第2アンテナ部32と、第3アンテナ部33と、第4アンテナ部51とは、第1搬送部62の搬送ベルト62c及び支持板62eと、第2搬送部63の搬送ベルト63c及び支持板63eと、第4搬送部67の搬送ベルト67c及び支持板67eとそれぞれ対向配置されている。従って、搬送ベルト62c、63c、67cと、支持板62e、63e、67eとは、各アンテナ部と相対するICタグ連続体1(ICタグ10)との間で行われる交信を良好に保つために、ICタグ連続体1(ICタグ10)のアンテナの共振周波数が変動しないよう低誘電率であることが好ましい。また、搬送ベルト62c、63c、67cは、支持板62e、63e、67eの方向にそれぞれ負圧された状態で摺動するため、搬送ベルト62c、63c、67cと、支持板62e、63e、67eとの摺動による摩耗が少ないこと、搬送ベルト62c、63c、67c及び支持板62e、63e、67eが耐摩擦性に優れ(摩擦係数の低い素材)、帯電しづらいことが重要である。そこで、本実施の形態では、搬送ベルト62c、63c、67cとしてウレタンベルトを採用すると共に、支持板62e、63e、67eとしてPOM(ポリアセタール樹脂)プレートを採用した。
【0047】
次に、本実施の形態のICタグ発行装置の動作を制御する制御部の構成について
図13乃至
図15を参照して詳細に説明する。
本実施の形態のICタグ発行装置は、
図13を参照すると、搬送制御部101と、書込制御部102と、印字制御部103と、情報記憶部110と、タグID読取部121と、第1識別データ書込部122と、第2識別データ書込部123と、識別データ読取部124とを備えている。
【0048】
搬送制御部101は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピューター等の情報処理部である。搬送制御部101のROMには、ICタグ連続体1の搬送制御を行うための制御プログラムが記憶されている。搬送制御部101は、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで、位置センサ群(第1センサ81、第1ロータリエンコーダ部91、第2センサ82、第3センサ83、第4センサ84、第2ロータリエンコーダ部92、第5センサ85、第6センサ86、第7センサ87)からの入力に応じて搬送構成要素群(第1トラクタフィーダ駆動モータ61d、第1搬送ベルト駆動モータ62d、第2搬送ベルト駆動モータ63d、第2トラクタフィーダ駆動モータ64d、第3搬送ベルト駆動モータ65d、第4搬送ベルト駆動モータ67d)と、吸引構成要素群(第1吸引ファン71a、第2吸引ファン72a、第3吸引ファン73a、第4吸引ファン74a、第5吸引ファン75a、第6吸引ファン76a、第7吸引ファン77a)とを制御してICタグ連続体1を搬送させる。
【0049】
書込制御部102は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピューター等の情報処理部である。書込制御部102のROMには、ICタグ連続体1のそれぞれのICタグ10に識別データを書き込むための制御プログラムが記憶されている。書込制御部102は、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで、通信構成要素群(タグID読取部121、第1識別データ書込部122、第2識別データ書込部123、識別データ読取部124)を制御してICタグ連続体1のそれぞれのICタグ10に識別データを書き込む。
【0050】
印字制御部103は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピューター等の情報処理部である。印字制御部103のROMには、印字部41及び光定着部42を動作させる制御プログラムが記憶されている。印字制御部103は、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで、印字部41及び光定着部42を制御してICタグ連続体1のそれぞれのICタグ10の表面に印字データを印字させる。
【0051】
情報記憶部110は、半導体メモリやHDD(Hard Disk Drive)等の記憶手段であり、製品情報記憶部111と、頁情報記憶部112と、再発行情報記憶部113とを備えている。
【0052】
製品情報記憶部111は、図示しないネットワークや各種記録メディアを介して入力された製品情報を記憶する記憶手段である。製品情報は、
図14に示すように、ICタグ連続体1のそれぞれのICタグ10に書き込む識別データ(管理番号等)と、ICタグ連続体1のそれぞれのICタグ10の表面に印字する印字データ(製品番号、製品名等)と、識別データを書き込んだICタグ10のタグIDとからなる一覧情報である。なお、タグIDは、ICタグ10に識別データを書き込むまでは、
図14(a)に示すように空欄であり、ICタグ10に識別データを書き込んだ後に、
図14(b)に示すように識別データを書き込んだICタグ10のタグIDが記述される。
【0053】
頁情報記憶部112は、ICタグ連続体1の1頁毎に生成される頁情報を記憶する記憶手段である。頁情報は、
図15(a)を参照すると、タグIDの頁上の位置を示す行列情報と、読み取ったタグIDと、1頁のそれぞれのICタグ10に書き込む識別データ(管理番号等)と、1頁のそれぞれのICタグ10の表面に印字する印字データ(製品番号、製品名等)と、識別データを書き込んだICタグ10のタグIDとからなる。なお、頁情報記憶部112として、書込制御部102や印字制御部103のRAM上に記憶領域を確保して、バッファとして用いるようにしても良い。
【0054】
再発行情報記憶部113は、最後にまとめて再発行する再発行情報を記憶する記憶手段である。再発行情報は、
図15(b)を参照すると、ICタグ10への書き込みに失敗した識別データと、対応する印字データ(製品番号、製品名等)とからなる。
【0055】
タグID読取部121は、第1アンテナ部31を用いて、第1搬送部62によって搬送されているICタグ連続体1のICタグ10からタグIDを電磁誘導方式で読み取るリーダライタである。なお、タグID読取部121は、周波数の異なる複数のチャンネルでICタグ10と通信を行う機能を有しており、少なくとも幅方向及び斜め方向に隣り合う列アンテナ部31a〜31jでは、異なるチャンネルを用いるように構成されている。
【0056】
第1識別データ書込部122は、第2アンテナ部32を用いて、第1搬送部62によって搬送されているICタグ連続体1のICタグ10に識別データを電磁誘導方式で書き込むリーダライタである。なお、第1識別データ書込部122は、周波数の異なる複数のチャンネルでICタグ10と通信を行う機能を有しており、少なくとも幅方向及び斜め方向に隣り合う列アンテナ部32a〜32jでは、異なるチャンネルを用いるように構成されている。
【0057】
第2識別データ書込部123は、第3アンテナ部33を用いて、第2搬送部63によって搬送されているICタグ連続体1のICタグ10に識別データを電波方式で書き込むリーダライタである。
【0058】
識別データ読取部124は、第4アンテナ部51を用いて、第4搬送部67によって搬送されているICタグ連続体1のICタグ10からタグIDと識別データとを電波方式で読み取るリーダライタである。
【0059】
次に、本実施の形態のICタグ発行装置におけるICタグ連続体1の搬送動作について
図16を参照して詳細に説明する。
ICタグ連続体1が第1トラクタフィーダ部61にセットされ、図示しないスタートボタンが押下されると、搬送制御部101は、搬送構成要素群(第1トラクタフィーダ駆動モータ61d、第1搬送ベルト駆動モータ62d、第2搬送ベルト駆動モータ63d、第2トラクタフィーダ駆動モータ64d、第3搬送ベルト駆動モータ65d、第4搬送ベルト駆動モータ67d)と、吸引構成要素群(第1吸引ファン71a、第2吸引ファン72a、第3吸引ファン73a、第4吸引ファン74a、第5吸引ファン75a、第6吸引ファン76a、第7吸引ファン77a)とを制御してICタグ連続体1を搬送させる。本実施の形態のICタグ発行装置では、印字装置4の第2トラクタフィーダ部64の搬送速度を基準としてICタグ連続体1の搬送が行われる。すなわち、第2トラクタフィーダ部64は、送りピン64eがスプロケットホール11に係合しているため、ICタグ連続体1は、第2トラクタフィーダ部64の搬送速度で搬送されることになる。これに対し、前処理装置3の第1搬送部62及び第2搬送部63の搬送速度は、第2トラクタフィーダ部64の搬送速度よりも遅く設定されていると共に、後処理装置5の第4搬送部67の搬送速度は、第2トラクタフィーダ部64の搬送速度よりも速く設定されている。従って、前処理装置3の第1搬送部62及び第2搬送部63では、ICタグ連続体1が搬送される速度の方が第1搬送部62及び第2搬送部63の搬送ベルト62c、63cの回動速度よりも早くなるため、ICタグ連続体1は搬送方向の下流側に引っ張られて搬送ベルト62c、63c上をわずかに摺動しながら搬送されることになる。また、後処理装置5の第4搬送部67では、ICタグ連続体1が搬送される速度の方が第4搬送部67の搬送ベルト67cの回動速度よりも遅くなるため、ICタグ連続体1は搬送方向の上流側に引っ張られて搬送ベルト67c上をわずかに摺動しながら搬送されることになる。この際、ICタグ連続体1は、第1負圧吸引部71、第2負圧吸引部72、第3負圧吸引部73、第4負圧吸引部74、第6負圧吸引部76及び第7負圧吸引部77による負圧によって、搬送ベルト62c、63c、67cに密着される方向に力が作用している。従って、ICタグ連続体1は、前処理装置3の第1搬送部62及び第2搬送部63と、後処理装置5の第4搬送部67とにおいて、バタつくこともなく、搬送方向にテンションを保った状態で搬送される。なお、第2トラクタフィーダ部64の搬送速度に対して、前処理装置3の第1搬送部62及び第2搬送部63の搬送速度は、90〜99%の範囲内に、後処理装置5の第4搬送部67の搬送速度は、101〜110%の範囲内に、各搬送ベルトの摩擦力と各吸引ファンの吸引力に応じて設定すると良い。これにより、スプロケットホール11の孔ガレ(スプロケットホール11の破損や脱落)を防止できると共に、ICタグ連続体1の斜行を防ぐことができ、さらに、ICタグ連続体1の皺の発生を防き、ICタグ連続体1の頁間のミシン目での用紙切れを防止することができる。また、前処理装置3の第1トラクタフィーダ部61は、ICタグ連続体1の先端が印字装置4に到達するまでの初期段階にのみ駆動され、その後は、駆動を停止しフリーの状態となる。従って、前処理装置3の第1トラクタフィーダ部61は、送りピン61eがスプロケットホール11に係合しているため、印字装置4の第2トラクタフィーダ部64によるICタグ連続体1が搬送される速度で回動される。
【0060】
搬送制御部101は、第1吸引ファン71a、第2吸引ファン72a、第3吸引ファン73a、第4吸引ファン74a、第6吸引ファン76a及び第7吸引ファン77aの回転数をそれぞれ制御することで、第1負圧吸引部71、第2負圧吸引部72、第3負圧吸引部73、第4負圧吸引部74、第6負圧吸引部76及び第7負圧吸引部77による吸引力をそれぞれ複数段階(本実施の形態では10段階)に変更する機能を有している。そして、搬送制御部101は、図示しない入力手段によってICタグ連続体1の用紙情報(用紙種別、紙厚等)を受け付け、ICタグ連続体1が第1トラクタフィーダ部61にセットされて印字装置4(第2トラクタフィーダ部64)に到達するまでの間、前処理装置3(第1搬送部62、第2搬送部63)では、ICタグ連続体1の用紙情報に応じた吸引力でICタグ連続体1を搬送させる。
【0061】
図16(a)は、ICタグ連続体1の用紙情報として「商品タグ」(値札用タグ)等の「厚手の用紙」を用いた場合の吸引力の制御方法を説明するための説明図である。なお、
図16(a)、(b)における表の数値は、第1負圧吸引部71、第2負圧吸引部72、第3負圧吸引部73、第4負圧吸引部74、第6負圧吸引部76及び第7負圧吸引部による吸引力の段階数を示しており、数値が大きいほど吸引力が強いことを示している。用紙情報として「厚手の用紙」を用いた場合、ICタグ連続体1が第1トラクタフィーダ部61にセットされ、図示しないスタートボタンが押下されると、搬送制御部101は、吸引構成要素群を制御して、第1搬送部62において第1トラクタフィーダ部61からICタグ連続体1を受け入れる箇所に配置されている第1負圧吸引部71の吸引力を「7」に制御し、第1搬送部62における第2負圧吸引部72と、第2搬送部63における第3負圧吸引部73及び第4負圧吸引部74との吸引力を「3」に制御する。なお、吸引力を「3」は、ICタグ連続体1が印字装置4に到達して以降の第2トラクタフィーダ部64を基準とする搬送が行われている通常動作の吸引力であり、これは用紙情報に関わらず同一である。従って、第1トラクタフィーダ部61と第1搬送部62とのみでICタグ連続体1を搬送している状態では、第1トラクタフィーダ部61からICタグ連続体1を受け入れる箇所(第1負圧吸引部71)の吸引力を通常よりも強く制御する。これにより、第1トラクタフィーダ部61から第1搬送部62へのICタグ連続体1の受け渡しに際し、ICタグ連続体1の蛇行や斜行、そしてICタグ連続体1の先端の浮き上がりを防止することができる。
【0062】
次に、第2センサ82によってICタグ連続体1の検出マーク12が検出されると、搬送制御部101は、第1トラクタフィーダ部61の駆動を停止させてフリーの状態にする。そして、搬送制御部101は、第1搬送部62における第1負圧吸引部71及び第2負圧吸引部72と、第2搬送部63における第3負圧吸引部73との吸引力を「3」に制御し、第2搬送部63において印字装置4(第2トラクタフィーダ部64)にICタグ連続体1を受け渡す箇所に配置されている第4負圧吸引部74の吸引力を「7」に制御する。従って、第1搬送部62と第2搬送部63とのみでICタグ連続体1を搬送している状態では、印字装置4にICタグ連続体1を受け渡す箇所(第4負圧吸引部74)の吸引力を通常よりも強く制御する。これにより、ICタグ連続体1の受け渡しに際し、ICタグ連続体1が蛇行や斜行、そして先端が浮き上がることなく、確実に第2搬送部63から印字装置4にICタグ連続体1を受け渡すことができる。そして、第3センサ83によってICタグ連続体1の検出マーク12が検出され、第2搬送部63から印字装置4(第2トラクタフィーダ部64)にICタグ連続体1が受け渡されると、上述の通常動作に移行する。
【0063】
なお、印字装置4では、ICタグ連続体1の受け入れに際し、第2トラクタフィーダ部64の送りピン64eをホームポジションに移動させるイニシャライズ処理を行う。このイニシャライズ処理は、印字装置4にICタグ連続体1が到達する前の、第2センサ82によってICタグ連続体1の検出マーク12が検出されたタイミングで行うように構成されている。そして、第3センサ83によってICタグ連続体1の検出マーク12が検出されると、搬送制御部101は、所定のタイミングで第2トラクタフィーダ部64の駆動を開始させ、送りピン64eを第2搬送部63から受け渡されたICタグ連続体1のスプロケットホール11に係合させる。
【0064】
また、第2トラクタフィーダ部64には、ICタグ連続体1を検出する図示しない用紙検出センサが設けられている。この用紙検出センサは、例えば、第2トラクタフィーダ部64によって搬送されるICタグ連続体1に当接して回動するアクチュエータと、当該アクチュエータの回動を検出するフォトセンサとからなる。そして、搬送制御部101は、第2搬送部63から第2トラクタフィーダ部64へのICタグ連続体1の受け渡しに際し、第2トラクタフィーダ部64の図示しない用紙検出センサからの出力により、ICタグ連続体1の受け渡しが成功したか否かを判断する。第2トラクタフィーダ部64の図示しない用紙検出センサによってICタグ連続体1が検出され、受け渡しが成功したと判断された場合には、そのまま上述の通常動作に移行する。一方、第2トラクタフィーダ部64の図示しない用紙検出センサによってICタグ連続体1が検出されず、受け渡しが失敗(送りピン64eがICタグ連続体1のスプロケットホール11にうまく係合しなかった場合)したと判断された場合には、搬送制御部101は、リトライ動作を行う。リトライ動作は、第1搬送部62及び第2搬送部63の搬送方向を反転させることで、ICタグ連続体1の先端を第2搬送部63上まで戻すと共に、第2トラクタフィーダ部64のイニシャライズ処理を行い、第1搬送部62及び第2搬送部63の搬送方向を正転させてICタグ連続体1を第2トラクタフィーダ部64に送り込む。なお、リトライ動作を行う回数は、予め設定されている。予め設定された回数のリトライ動作を行ってもICタグ連続体1の受け渡しが成功しない場合には、搬送制御部101は、ジャムと判断し、装置の動作を停止させたり、第1搬送部62及び第2搬送部63の搬送方向を反転させてICタグ連続体1を載置台2に戻したりするジャム処理動作を行う。
【0065】
図16(b)は、ICタグ連続体1の用紙情報としてラベル等の「薄手の用紙」を用いた場合の吸引力の制御方法を説明するための説明図である。用紙情報として「薄手の用紙」を用いた場合、ICタグ連続体1が第1トラクタフィーダ部61にセットされ、図示しないスタートボタンが押下されると、搬送制御部101は、吸引構成要素群を制御して、第1搬送部62における第1負圧吸引部71及び第2負圧吸引部72と、第2搬送部63における第3負圧吸引部73及び第4負圧吸引部74との吸引力を最大の「10」に制御する。そして、この状態が第3センサ83によってICタグ連続体1の検出マーク12が検出され、第2搬送部63から印字装置4にICタグ連続体1が受け渡されるまで継続される。ICタグ連続体1がラベル等の「薄手の用紙」の場合、ICタグ連続体1の蛇行や斜行、そしてICタグ連続体1の先端の浮き上がりが生じやすいため、ICタグ連続体1が印字装置4に到達して以降の第2トラクタフィーダ部64を基準とする搬送に切り替わるまでは、強い吸引力で第1搬送部62及び第2搬送部63に吸引した状態としている。
【0066】
なお、本実施の形態では、後処理装置5の第4搬送部67における第6負圧吸引部76及び第7負圧吸引部77の吸引力は常に「5」に制御される。また、第1負圧吸引部71、第2負圧吸引部72、第3負圧吸引部73、第4負圧吸引部74、第6負圧吸引部76及び第7負圧吸引部77による吸引力や当該吸引力を切り替えるタイミングをマニュアルで設定可能に構成しても良い。
【0067】
また、本実施の形態では、用紙の厚さに応じてICタグ連続体1の用紙情報を設定し、ICタグ連続体1の先端が印字装置4に到達するまでの吸引力を制御するように構成したが、ICタグ連続体1の幅を用紙情報として設定してICタグ連続体1の先端が印字装置4に到達するまでの吸引力を制御するよう構成しても良い。この場合には、ICタグ連続体1の幅が狭い、つまりは面積が小さいほど吸引力が強くなるように制御すると良い。
【0068】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ICタグ連続体1として整列している複数列のICタグ10に識別データを書き込む前処理装置3と、識別データが書き込まれたICタグ10に印字データを印字する印字装置4とを備えたICタグ発行装置であって、前処理装置3に設けられ、ICタグ連続体1を搬送ベルト62c、63cに吸引しながら印字装置4まで搬送する前処理搬送部として機能する第1搬送部62及び第2搬送部63と、印字装置4に設けられ、ICタグ連続体1に形成されたスプロケットホール11に送りピン64eを係脱可能に係合させてICタグ連続体1を搬送する印字処理トラクタフィーダ部として機能する第2トラクタフィーダ部64と、第1搬送部62及び第2搬送部63におけるICタグ連続体1を搬送ベルト62c、63cに吸引する吸引力を制御する搬送制御部101と、ICタグ連続体1の第2トラクタフィーダ部64への到達を検出する到達検出センサとして機能する第3センサ83とを備え、搬送制御部101は、第1搬送部62及び第2搬送部63における吸引力を、第3センサ83によってICタグ連続体1の第2トラクタフィーダ部64への到達が検出された後よりも前を強く制御する。なお、ICタグ連続体1の第2トラクタフィーダ部64への到達は、第1ロータリエンコーダ部91の検出結果によって検出するようにしても良い。
この構成により、セットされたICタグ連続体1を印字装置4(第2トラクタフィーダ部64)に確実に搬送することができるため、ICタグ連続体1がセットされて第2トラクタフィーダ部64による搬送を基準とした通常の搬送動作が行われるまでの、搬送不良を防止することができる。なお、第2トラクタフィーダ部64による搬送を基準とした通常の搬送動作では、ICタグ連続体1に適度なテンションを付与するために、第2トラクタフィーダ部64による搬送速度と、前処理装置3の第1搬送部62及び第2搬送部63の搬送速度と、後処理装置5の第4搬送部67の搬送速度とに速度差が設けられている。従って、通常の搬送動作では、前処理装置3の第1搬送部62及び第2搬送部63と、後処理装置5の第4搬送部67とにおいてICタグ連続体1がズレながら搬送されるため、搬送ベルト62c、63c、67cに吸引する吸引力をあまり強くすることができない。
【0069】
さらに、本実施の形態によれば、搬送制御部101は、ICタグ連続体1の用紙情報を受け付け、受け付けた用紙情報に応じて、ICタグ連続体1が第2トラクタフィーダ部64に到達するまでの、第1搬送部62及び第2搬送部63における吸引力を変更させる。また、本実施の形態によれば、搬送制御部101は、用紙情報として用紙の厚さを受け付け、厚手の用紙よりも薄手の用紙の方が強くなるように第1搬送部62及び第2搬送部63による吸引力を制御する。
この構成により、用紙情報に適した搬送を実現することができ、セットされたICタグ連続体1を印字装置4(第2トラクタフィーダ部64)に確実に搬送することができる。
【0070】
さらに、本実施の形態によれば、前処理装置3には、第1搬送部62及び第2搬送部63よりも上流側に、ICタグ連続体1に形成されたスプロケットホール11に送りピン61eを係脱可能に係合させてICタグ連続体1を搬送する前処理トラクタフィーダ部として機能する第1トラクタフィーダ部61が設けられており、第1トラクタフィーダ部61は、ICタグ連続体1を第1搬送部62に搬送した後、ICタグ連続体1が前記印字処理トラクタフィーダ部に到達する前に駆動が停止される。
この構成により、セットされたICタグ連続体1を第1搬送部62に確実に搬送することができる。また、第1トラクタフィーダ部61は、ICタグ連続体1が前記印字処理トラクタフィーダ部に到達する前に駆動が停止されるため、第2トラクタフィーダ部64による搬送を基準とした通常の搬送動作と同期を取る必要が無く、制御を簡略化することができる。
【0071】
以上、本発明を具体的な実施形態で説明したが、上記実施形態は一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更して実施できることは言うまでも無い。