特許第6231950号(P6231950)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6231950
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】黒鉛電極先端の高さ制御装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 7/10 20060101AFI20171106BHJP
   H05B 7/109 20060101ALI20171106BHJP
【FI】
   H05B7/10
   H05B7/109 A
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-134454(P2014-134454)
(22)【出願日】2014年6月30日
(65)【公開番号】特開2016-12511(P2016-12511A)
(43)【公開日】2016年1月21日
【審査請求日】2016年11月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】新日鉄住金エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001601
【氏名又は名称】特許業務法人英和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】脇田 修至
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 孔司
【審査官】 土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−318269(JP,A)
【文献】 実開昭63−073888(JP,U)
【文献】 特開平09−229571(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 7/10
H05B 7/109
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ加熱用の複数の黒鉛電極を、上方の基端部においてそれぞれ必要に応じて少なくとも上方に移動可能に保持するクランプ手段と、
該クランプ手段を支持するとともに少なくとも昇降させることによって、前記複数の黒鉛電極を加熱位置とは異なる退避位置に移動させることができるトーチ支持手段と、
前記退避位置の下方に、上面が水平な状態で位置させることができる基準台と、
該基準台の上面又は基準台の上面から所定距離だけ上方に位置し、前記複数の黒鉛電極の有無をそれぞれ検出可能な複数の検出センサーと、
前記複数の検出センサーからの信号に応じて、前記トーチ支持手段の昇降を制御する制御手段を備えており、
前記クランプ手段は、保持している複数の黒鉛電極を必要に応じて解放可能であり、
前記制御手段は、前記複数の検出センサーからの信号に応じて、前記クランプ手段の黒鉛電極保持動作及び解放動作、並びに前記トーチ支持手段の昇降を制御する
ことを特徴とする黒鉛電極先端の高さ制御装置。
【請求項2】
前記退避位置は、前記加熱位置の上方であるとともに、
前記基準台を前記退避位置の下方に移動させる基準台移動手段をさらに備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の黒鉛電極先端の高さ制御装置。
【請求項3】
前記トーチ支持手段は、昇降及び水平方向に移動させることができ、
前記退避位置は、前記加熱位置から水平方向にずれた位置である
ことを特徴とする請求項1に記載の黒鉛電極先端の高さ制御装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の装置による黒鉛電極先端の高さ制御方法であって、
前記トーチ支持手段を下降させることによって、前記複数の黒鉛電極を前記退避位置から前記基準台に向けて下方に移動させ、
前記複数の黒鉛電極のうちいずれか一つが前記基準台の上面に有ることを検出した時に前記トーチ支持手段の移動を停止させるとともに前記複数の黒鉛電極を解放させ、
前記複数の黒鉛電極が全て前記基準台の上面に有ることを検出した後に前記クランプ手段により前記複数の黒鉛電極を保持させる
ことを特徴とする黒鉛電極先端の高さ制御方法。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかに記載の装置による黒鉛電極先端の高さ制御方法であって、
前記トーチ支持手段を下降させることによって、前記複数の黒鉛電極を前記退避位置から前記基準台に向けて下方に移動させ、
前記複数の黒鉛電極のいずれかが前記基準台の上面から前記所定距離だけ上方の位置に有ることを検出した後に前記トーチ支持手段の移動を停止させるとともに前記複数の黒鉛電極を解放させ、
その後前記クランプ手段により前記複数の黒鉛電極を保持させる
ことを特徴とする黒鉛電極先端の高さ制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、黒鉛電極先端の高さ制御装置及び方法に関するものであり、特に、固体金属あるいは溶融金属の上部にトーチを設置し、トーチと金属の間に発生したプラズマアークによって、その金属を溶融あるいは加熱する装置において、トーチに用いる黒鉛電極の先端の高さを制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気炉等におけるスクラップ等の金属溶融用のトーチには、1〜3本の黒鉛電極を有する黒鉛トーチを用い、トーチ先端が溶損した場合には黒鉛上部にトーチを継ぎ足し、着火時は黒鉛電極の先端を金属に接触する方法を採用している。
また、連続鋳造設備におけるタンディッシュ内の溶鋼加熱用には、2本の金属電極を用いる直流ツイン式プラズマ加熱が多く、着火時は電極の先端を溶鋼金属に非接触としている(接触すると電極先端の溶損が発生するため)。
【0003】
タンディッシュ内の溶鋼加熱用に、黒鉛トーチを用いる方式も考えられるが、黒鉛電極は非接触での着火が困難であること、溶損の発生が避けられないため、2本の黒鉛電極先端の高さに差が発生し、着火が不安定になり易い等の事情により実用化されていない。
【0004】
黒鉛電極先端の高さを制御する方法としては、例えば、特許文献1(特許第2910051号公報)に、炉の操業に伴う電極消耗予想量を見越した電極の継ぎ足しや掴み替えを行って、電極下端を所定の位置に保持しあるいは移動させる技術が記載されている(特に、第3図とその説明及び発明の効果の項を参照)。
【0005】
しかし、特許文献1に記載されている黒鉛電極先端の高さを制御する方法を適用した場合、2本の黒鉛電極先端の高さを個別に制御して、高さの差をなくす必要があるため、装置や制御が複雑になるだけでなく、装置のいずれか一方に不具合が起こると使用不能になるという問題があった。
また、タンディッシュ内の溶鋼加熱用に利用する場合、タンディッシュの上部に溶鋼取鍋が配置されているためにスペースが限られており、2本の黒鉛電極を別々に制御できるように保持することが困難という問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2910051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、上記の問題点を解決し、複数の黒鉛電極を1つの機構で移動可能に支持しつつ、黒鉛電極先端の高さの差がなくなるように調節可能な装置を提供すること、及びその装置によって複数本の黒鉛電極先端の高さの差がなくなるように調節する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項に係る発明の黒鉛電極先端の高さ制御装置は、プラズマ加熱用の複数の黒鉛電極を、上方の基端部においてそれぞれ必要に応じて少なくとも上方に移動可能に保持するクランプ手段と、該クランプ手段を支持するとともに少なくとも昇降させることによって、前記複数の黒鉛電極を加熱位置とは異なる退避位置に移動させることができるトーチ支持手段と、前記退避位置の下方に、上面が水平な状態で位置させることができる基準台と、該基準台の上面又は基準台の上面から所定距離だけ上方に位置し、前記複数の黒鉛電極の有無をそれぞれ検出可能な複数の検出センサーと、前記複数の検出センサーからの信号に応じて、前記トーチ支持手段の昇降を制御する制御手段を備えており、前記クランプ手段は、保持している複数の黒鉛電極を必要に応じて解放可能であり、前記制御手段は、前記複数の検出センサーからの信号に応じて、前記クランプ手段の黒鉛電極保持動作及び解放動作、並びに前記トーチ支持手段の昇降を制御することを特徴とする。
【0010】
請求項に係る発明の黒鉛電極先端の高さ制御装置は、請求項1に記載の黒鉛電極先端の高さ制御装置において、前記退避位置は、前記加熱位置の上方であるとともに、前記基準台を前記退避位置の下方に移動させる基準台移動手段をさらに備えていることを特徴とする。
【0011】
請求項に係る発明の黒鉛電極先端の高さ制御装置は、請求項1に記載の黒鉛電極先端の高さ制御装置において、前記トーチ支持手段は、前記クランプ手段を昇降及び水平方向に移動させることができ、前記退避位置は、前記加熱位置から水平方向にずれた位置であることを特徴とする。
【0013】
請求項に係る発明の黒鉛電極先端の高さ制御方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の装置による黒鉛電極先端の高さ制御方法であって、前記トーチ支持手段を下降させることによって、前記複数の黒鉛電極を前記退避位置から前記基準台に向けて下方に移動させ、前記複数の黒鉛電極のうちいずれか一つが前記基準台の上面に有ることを検出した時に前記トーチ支持手段の移動を停止させるとともに前記複数の黒鉛電極を解放させ、前記複数の黒鉛電極が全て前記基準台の上面に有ることを検出した後に前記クランプ手段により前記複数の黒鉛電極を保持させることを特徴とする。
【0014】
請求項に係る発明の黒鉛電極先端の高さ制御方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の装置による黒鉛電極先端の高さ制御方法であって、前記トーチ支持手段を下降させることによって、前記複数の黒鉛電極を前記退避位置から前記基準台に向けて下方に移動させ、前記複数の黒鉛電極全部が前記基準台の上面から前記所定距離だけ上方の位置に有ることを検出した後に前記トーチ支持手段の移動を停止させるとともに前記複数の黒鉛電極を解放させ、その後前記クランプ手段により前記複数の黒鉛電極を保持させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項に係る発明の黒鉛電極先端の高さ制御装置並びに請求項及びに係る発明の黒鉛電極先端の高さ制御方法によれば、複数の黒鉛電極を1つのトーチ支持手段で昇降可能に保持しているにもかかわらず、基準台の上面又は基準台の上面から所定距離だけ上方に位置する複数の検出センサーからの複数の黒鉛電極の有無についての検出信号に応じて、トーチ支持手段の昇降並びにクランプ手段の黒鉛電極解放動作及び保持動作を制御するだけで、黒鉛電極先端の高さの差がなくなるように調節することができる。
【0017】
請求項に係る発明の黒鉛電極先端の高さ制御装置によれば、請求項1に係る発明による効果に加えて、退避位置が加熱位置の上方であるとともに、基準台を退避位置の下方に移動させる基準台移動手段をさらに備えているので、トーチ支持手段を上方に移動させるだけで複数の黒鉛電極を退避位置に位置させ、かつ、複数の黒鉛電極を退避位置に位置させた後に基準台を退避位置の下方に位置させることができる。
【0018】
請求項に係る発明の黒鉛電極先端の高さ制御装置によれば、請求項1に係る発明による効果に加えて、トーチ支持手段は昇降及び水平方向に移動させることができ、退避位置は加熱位置から水平方向にずれた位置であるので、トーチ支持手段を上昇させ水平方向に移動させるだけで複数の黒鉛電極を退避位置に位置させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】新品の黒鉛電極先端をタンディッシュ内部に位置させた状態を示す図。
図2】溶損した黒鉛電極を退避位置に移動させた状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、実施例によって本発明の実施形態を説明する。
【実施例】
【0021】
図1に示すように、取鍋1から溶融金属2を受け入れ、鋳型3に流し込んで鋳造を行うタンディッシュ4には、溶融金属2を加熱するために2本の黒鉛電極(陽極側の黒鉛電極5と陰極側の黒鉛電極6)を上方から挿入できるようになっている。
黒鉛電極5、6は、それぞれ上方の基端部がクランプ手段7、8によって保持されるとともに、必要に応じて解放されてクランプ手段7、8に対して上下方向に移動できるようになっている。
なお、図1に示す黒鉛電極5、6は新品である。
【0022】
2本の黒鉛電極5、6を移動可能に支持する機構として、昇降及び旋回可能な鉛直軸9と、鉛直軸9の上端から水平に伸びる水平軸10と、水平軸10の先端部に固定されている支持台11からなるトーチ支持手段12が設けられており、クランプ手段7、8は支持台11の上に固定されている。
そのため、クランプ手段7、8は鉛直軸9の昇降に伴って昇降し、黒鉛電極5、6を保持した状態で上下方向に移動でき、また、鉛直軸9の旋回に伴って旋回し、黒鉛電極5、6を保持した状態で水平方向に移動できる。
鉛直軸9は、図示しない駆動装置によって水平方向に回転する円盤13の上面に設けた円筒体14に上下方向のみに摺動可能となるように収容されており、鉛直軸9の下端部と円盤13の上面中央との間には伸縮するロッド15を有する昇降シリンダ16が設けてある。
そして、鉛直軸9はロッド15が伸びることで上昇、縮むことで下降し、また、円盤13が回転することで、同じ方向に回転する。
【0023】
図2は、鉛直軸9を上昇させて黒鉛電極5、6をタンディッシュ4から引き抜き、鉛直軸9を180度回転させて黒鉛電極5、6を退避位置に移動させた後に、下降させた状態を示す図である。
退避位置の下方には上面が水平な基準台17が設けてあり、基準台17の上面から△sだけ上方には、黒鉛電極5、6の有無をそれぞれ検出可能な2つの検出センサー18、19が設けられている。
そして、2つの検出センサー18、19からの信号に応じて、鉛直軸9の昇降、すなわち、クランプ手段7、8の黒鉛電極保持動作及び解放動作、並びに前記トーチ支持手段12の昇降を制御する制御手段(図示せず)が備えてある。
なお、制御手段は操作に応じてクランプ手段7、8の黒鉛電極保持動作及び解放動作、並びに前記トーチ支持手段12の昇降及び旋回を制御することもできるようになっている。
【0024】
次に、実施例の黒鉛電極先端の高さ制御装置によって黒鉛電極先端の高さの差がなくなるように調節するための制御方法について説明する。
(1)トーチ支持手段12を上昇させ黒鉛電極5、6をタンディッシュ4から引き抜く。
(2)トーチ支持手段12を180度旋回させ黒鉛電極5、6を退避位置に移動する。
(3)トーチ支持手段12を下降させ検出センサー18、19によって黒鉛電極5、6の有無をそれぞれ検出する。
(4)黒鉛電極5、6が有ることをそれぞれ初めて検出した時点におけるトーチ支持手段12の下降距離に基づいて、黒鉛電極5、6の先端損耗長さ△b、△cを算出する。
(5)算出した△b、△cのうち、小さい方の黒鉛電極(図2においては黒鉛電極6)が初めて検出された時点、すなわち、いずれかの検出センサー18、19が黒鉛電極5又は6有りと検出した時点から、△s−△aの長さだけトーチ支持手段12を下降させた後に停止させる。
ここで、△aは基準台17の上面と基準面との高さの差であり、トーチ支持手段12の高さを基準位置としたときに、新品の黒鉛電極5、6の先端が基準面の高さに一致するようになっている。
(6)クランプ手段7、8を解放し黒鉛電極5、6の先端を基準台17の上面に下ろす。
(7)トーチ支持手段12を△a+(△b−△c)だけ下降させる。
(8)クランプ手段7、8で黒鉛電極5、6の基端部を保持する。
【0025】
実施例の変形例を列記する。
(1)実施例においては、トーチ支持手段12を昇降及び旋回可能なものとしたが、水平軸10を伸縮可能なものとして、支持台11を水平方向に直線的に移動可能なものとしても良い。
(2)実施例においては、トーチ支持手段12を昇降及び旋回可能なものとしたが、昇降のみ可能なものとしても良い。
その場合、基準台17はトーチ支持手段12を上昇させて黒鉛電極5、6を退避位置に移動した後、退避位置の下方に水平移動又は回転移動した後に固定できるようにする。
(3)実施例においては、クランプ手段7、8は、黒鉛電極5、6の基端部を保持するとともに、必要に応じて解放することができるようになっていたが、保持体を一方向だけに摺動できるように保持する手段を用いて、クランプ手段7、8に対して、黒鉛電極5、6が上方には移動できるが、下方には移動できないようにして保持するようにしても良い。
そうした場合、算出した△b、△cのうち、大きい方の黒鉛電極(図2においては黒鉛電極5)が初めて検出された時点から、△sの長さだけトーチ支持手段12を下降させて停止させれば、算出した△b、△cのうち、小さい方の黒鉛電極(図2においては黒鉛電極6)は基準台17に突き当たって上方に押され△b−△cだけ押し上げられた状態で保持されることとなって、黒鉛電極5、6の先端の高さが揃う。
(4)実施例においては、基準台17の上面から△sだけ上方に、黒鉛電極5、6の有無をそれぞれ検出可能な2つの検出センサー18、19が設けられているが、基準台17の上面に黒鉛電極5、6の有無をそれぞれ検出可能な2つの検出センサーを設けても良い。
その場合、先に基準台17の上面に黒鉛電極先端が到達した時点(図2においては黒鉛電極6の先端が基準台17の上面に到達した時点)で、トーチ支持手段12の下降を停止し、クランプ手段7、8を解放し、黒鉛電極5の先端を基準台17の上面に下ろし、クランプ手段7、8で黒鉛電極5、6の基端部を保持するようにすれば良い。
さらに、上記変形例(3)のクランプ手段を用いた場合には、基準台17の上面に両方の黒鉛電極先端が到達した時点(図2においては黒鉛電極5の先端が基準台17の上面に到達した時点)で、トーチ支持手段12の下降を停止すれば良い。
(5)実施例においては、先端損耗量を算出したが、先端損耗量を算出しなくても、トーチ支持手段12の昇降及びクランプ手段の解放動作や保持動作は制御可能である。
例えば、いずれかの検出センサー18、19が黒鉛電極5又は6有りと検出した時点から△s−△aの長さだけトーチ支持手段12を下降させた時にクランプ手段7、8を解放し、両方の検出センサー18、19が黒鉛電極5及び6有りと検出した時点から△sの長さだけトーチ支持手段12を下降させた時に停止させれば良い。
(6)実施例においては、算出した先端損耗量を他の目的には用いていなかったが、算出した先端損耗量を累積することで黒鉛電極の取替え時期を判定するようにしても良い。
(7)実施例においては、黒鉛電極は2本であったが、3本以上の黒鉛電極を有している場合でも、この発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0026】
1 取鍋 2 溶融金属 3 鋳型 4 タンディッシュ
5、6 黒鉛電極 7、8 クランプ手段 9 鉛直軸
10 水平軸 11 支持台 12 トーチ支持手段
13 円盤 14 円筒体 15 ロッド
16 昇降シリンダ 17 基準台 18、19 検出センサー
図1
図2