(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記データ復元手段によって前記データが自装置で復元された後、復元された前記データと同一のデータが自装置の前記復元場所情報で示される場所に存在することを検出し、前記同一のデータが自装置の前記復元場所情報で示される場所に存在する場合には、復元された前記データを非表示にするデータ更新手段を更に備える請求項1に記載のデータ復元装置。
前記データ更新手段は、非表示にされた前記データと同一のデータが自装置の前記復元場所情報で示される場所に存在しなくなったことを検出し、前記同一のデータが自装置の前記復元場所情報で示される場所に存在しなくなった場合には、非表示にされた前記データを再表示する請求項2に記載のデータ復元装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、データの復元をデータのバックアップを行った機種と異なる機種で行う際、機種の差異による制限等により、機種変更前の携帯通信端末におけるデータの所在場所を示すパスと同一のパスで示される場所にデータを復元することができない場合がある。例えば、携帯通信端末のOS(Operating System)のバージョンによっては、SDカード内の画像保存用ディレクトリ(/DCIM)へのデータの書き込みが3rdアプリから禁止されていることがある。この場合には、従来技術により、SDカード以外の場所(例えば、内蔵ストレージ)にデータの復元を行う。
【0005】
例えば、機種変更前の携帯通信端末におけるデータ「a.jpg」の所在場所が、下記のパスで示されるとする。
<SDカードのルートパス>/DCIM/a.jpg
なお、ルートパスとは、ルートディレクトリからのパスであり、絶対パスともいう。上記従来技術では、機種変更後の携帯通信端末において、上記のパスで示される場所にデータを復元できない場合、上記のパスとは異なるパスで示される場所、例えば下記のパスで示される場所にデータを復元する。
<内蔵ストレージのルートパス>/DCIM/a.jpg
【0006】
しかしながら、上記従来技術によるデータ復元を行う一方で、例えば機種変更の際に端末間でSDカードを移す場合、次のように同一データの二重化が発生するという問題点がある。すなわち、上記従来技術によるデータ「a.jpg」の復元を行うと、データ「a.jpg」が下記のパスで示される場所に存在することとなる。
<内蔵ストレージのルートパス>/DCIM/a.jpg
一方、データ「a.jpg」が保存されていたSDカードを機種変更前の携帯通信端末から抜き出して機種変更後の携帯通信端末に挿入すると、データ「a.jpg」が下記のパスで示される場所に存在することとなる。
<SDカードのルートパス>/DCIM/a.jpg
このように、同一のデータ「a.jpg」が互いに異なるパスで示される場所に存在することとなり、データの二重化が発生する。
【0007】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、復元後におけるデータの二重化を防止することができるデータ復元装置及びデータ復元方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明に係るデータ復元装置は、バックアップされたデータを自装置で復元するデータ復元装置であって、データと、データを自装置で復元する場所を示す復元場所情報とを取得するデータ取得手段と、データ取得手段により取得された復元場所情報で示される場所にデータを復元できるかどうかを判定する復元可能性判定手段と、復元可能性判定手段により復元場所情報で示される場所にデータを復元できないと判定された場合、復元場所情報で示される場所にデータと同一のデータが存在するかどうかを判定する二重化判定手段と、二重化判定手段による判定結果に応じて、データを自装置で復元するかどうかを決定する復元可否決定手段と、復元可否決定手段による決定結果に従って、データを自装置で復元するデータ復元手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るデータ復元装置では、自装置の復元場所情報で示される場所にバックアップされたデータを復元できない場合、この復元場所情報で示される場所にバックアップされたデータと同一のデータが存在するかどうかが判定される。そして、判定結果に応じてバックアップされたデータを自装置で復元するかどうかが決定される。よって、自装置において、復元場所情報で示される場所にバックアップされたデータと同一のデータが存在せず、データの二重化が発生する可能性がない場合にはデータを復元するとともに、自装置において、復元場所情報で示される場所にバックアップされたデータと同一のデータが存在し、データの二重化が発生する可能性がある場合にはデータを復元しないようにすることができる。これにより、復元後におけるデータの二重化を防止することができる。
【0010】
データ復元装置は、データ復元手段によってデータが自装置で復元された後、復元されたデータと同一のデータが自装置の復元場所情報で示される場所に存在することを検出し、同一のデータが自装置の復元場所情報で示される場所に存在する場合には、復元されたデータを非表示にするデータ更新手段を更に備えてもよい。この構成によれば、データ復元後に自装置において復元されたデータと同一のデータが二重に存在することとなった場合であっても、復元されたデータが非表示とされることにより、データの二重化を見た目上回避することができる。
【0011】
データ復元装置において、データ更新手段は、非表示にされたデータと同一のデータが自装置の復元場所情報で示される場所に存在しなくなったことを検出し、同一のデータが自装置の復元場所情報で示される場所に存在しなくなった場合には、非表示にされたデータを再表示してもよい。復元されたデータが非表示とされた後、自装置において、当該データと同一のデータが復元場所情報で示される場所に存在しなくなりデータの二重化が解消した場合、復元されたデータが非表示のままだと自装置において復元されたデータが見た目上一つも存在しないこととなるが、この構成によれば、非表示にされたデータが再表示されるのでこれを回避することができる。よって、バックアップされたデータを二重化することなく確実に復元することが可能となる。
【0012】
ところで、本発明は、上記のようにデータ復元装置の発明として記述できる他に、以下のようにデータ復元方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
【0013】
即ち、本発明に係るデータ復元方法は、バックアップされたデータを自装置で復元するデータ復元装置の動作方法であるデータ復元方法であって、データと、データを自装置で復元する場所を示す復元場所情報とを取得するデータ取得ステップと、データ取得ステップにおいて取得された復元場所情報で示される場所にデータを復元できるかどうかを判定する復元可能性判定ステップと、復元可能性判定ステップにおいて復元場所情報で示される場所にデータを復元できないと判定された場合、復元場所情報で示される場所にデータと同一のデータが存在するかどうかを判定する二重化判定ステップと、二重化判定ステップにおける判定結果に応じて、データを自装置で復元するかどうかを決定する復元可否決定ステップと、復元可否決定ステップにおける決定結果に従って、データを自装置で復元するデータ復元ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、復元後におけるデータの二重化を防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るデータ復元装置及びデータ復元方法の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0017】
図1に本実施形態に係るデータ復元装置である通信端末1を示す。通信端末1は、例えば機種変更を行う際、通信端末2のバックアップされたデータを通信端末2から移行して、自端末(自装置)で当該バックアップされたデータの復元を行う装置である。以下、データの移行元である通信端末2を移行元通信端末2、データの移行先である通信端末1を移行先通信端末1ともいう。
【0018】
移行元通信端末2及び移行先通信端末1は、例えばユーザに所有されると共に通信(例えば、移動体通信)を行うことができる装置であり、具体的には、スマートフォンを含む携帯電話機等に相当する。移行元通信端末2と移行先通信端末1とは互いにデータの送受信を行うことができる。例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等による有線接続による通信、及び無線LAN(Local Area Network)(例えば、Wi−Fi)等による無線接続による通信の少なくとも何れかによってデータの送受信が行われる。
【0019】
ここで、復元対象となるデータを記憶する移行元通信端末2について説明する。移行元通信端末2は、ストレージシステムを備えており、当該ストレージシステムによってデータを記憶(保持、保存、格納)する。当該ストレージシステムは、具体的には、移行元通信端末2に内蔵されたストレージ及び移行元通信端末2に装着される外付けのメモリーカード(例えば、SDカード(SD Memory Card))である。ストレージシステムに記憶されるデータは、例えば、画像、音楽、動画、文書等のファイル(メディアデータ)である。これらのデータは、移行元通信端末2のユーザによって生成されたユーザ個人情報であってもよい。
【0020】
移行先通信端末1による復元対象となるバックアップされるデータ(以下、バックアップデータともいう)は、予め設定されている。この設定は、データ毎に行われてもよく、あるいは、データの種別毎に行われてもよい。データの種別は、上記の画像、音楽、動画、文書等の種別である。また、移行元通信端末2は、移行先通信端末1による復元対象とならないデータを記憶していてもよい。
【0021】
移行元通信端末2は、移行先通信端末1による復元対象となるバックアップデータを、ストレージシステムから取得する。この取得は、例えば、移行元通信端末2において動作するOS(Operating system)のAPI(API(ApplicationProgramming Interface)(例えば、Android(登録商標) OSに提供されているメディアストーアAPI)を用いて行われる。移行元通信端末2は、取得したバックアップデータを移行先通信端末1に送信する。
【0022】
移行元通信端末2は、データをバックアップする際、バックアップデータに関連する情報であるバックアップ関連情報が格納された
図2に示すデータベースを作成する。データベースは、例えば、移行元通信端末2に装着される外付けのメモリーカード(例えば、SDカード)及び外部クラウドサービスに置かれる。
【0023】
図2は、バックアップ関連情報が格納されたデータベースを示す図である。
図2に示すデータベースには、バックアップデータ毎の情報が格納され、具体的には、バックアップ日付、バックアップ元OS、種別、ファイル名、ストレージ、ファイルパスが格納されている。バックアップ日付とは、バックアップデータがバックアップされた日付である。バックアップ元OSとは、移行元通信端末2のOSのバージョンである。種別とは、バックアップデータの種別であり、上記の画像、音楽、動画、文書等の種別である。
【0024】
ストレージとは、バックアップデータが移行元通信端末2において保存されていたストレージの情報を示し、プライマリが内蔵ストレージに相当し、セカンダリがSDカードに相当する。ファイルパスとは、バックアップデータがストレージの下で保存されている場所(ディレクトリ)を示す情報であって、ストレージを示す場所(ディレクトリ)からの相対的なパスである。具体的なバックアップデータは、移行元通信端末2のファイルシステムに保存されており、
図2のデータベースにおけるファイルパスを用いて取得することができる。移行元通信端末2は、バックアップデータを移行先通信端末1に送信する際、バックアップデータに対応付けられたバックアップ関連情報も共に送信する。以上が、復元対象となるバックアップデータを記憶する移行元通信端末2である。
【0025】
続いて、移行先通信端末1の機能を説明する。
図1に示すように、移行先通信端末1は、データ取得部3と、復元可能性判定部5と、二重化判定部7と、復元可否決定部9と、データ復元部11と、データ更新部13とを備えて構成される。なお、移行先通信端末1は、通常、上記以外にも従来の通信端末が備える機能も備えている。
【0026】
データ取得部3は、移行元通信端末2から、当該移行元通信端末2に記憶されている復元対象となるバックアップデータ及びバックアップデータの復元場所情報を取得するデータ取得手段である。バックアップデータの復元場所情報とは、バックアップデータを移行先通信端末1で復元する場所を示す情報であり、バックアップデータの移行元通信端末2における所在場所(ディレクトリ)を示すパス(以下、元のパスともいう)でもある。
【0027】
データ取得部3は、例えば、以下のようにバックアップデータ及び元のパスを示す情報を取得する。データ取得部3は、移行先通信端末1と移行元通信端末2との間で通信接続が確立されて、移行元通信端末2から送信されたバックアップデータ及びバックアップ関連情報を受信することにより、復元対象となるバックアップデータ及びバックアップ関連情報を取得する。なお、バックアップデータ及びバックアップ関連情報の受信は、移行先通信端末1からの要求によって行われるようにしてもよい。
【0028】
データ取得部3は、バックアップデータ及びバックアップ関連情報を復元可能性判定部5に出力する。バックアップ関連情報には、バックアップデータのファイル名、ストレージ、ファイルパスの情報が含まれている。ファイル名、ストレージ、ファイルパスの情報は、バックアップデータの元のパスを示す。例えば、ファイル名「a.jpg」、ストレージ「プライマリ(内蔵ストレージ)」、ファイルパス「/DCIM」の場合、バックアップデータの元のパスは下記に示すものとなる。
<内蔵ストレージのルートパス>/DCIM/a.jpg
【0029】
復元可能性判定部5は、データ取得部3によって取得されたバックアップデータを、移行先通信端末1において、データ取得部3によって取得された元のパスで示される場所にバックアップデータを復元できるかどうかを判定する復元可能性判定手段である。復元可能性判定部5は、以下の方法によって、復元可能性を判定する。
【0030】
まず、復元可能性判定部5は、データ取得部3から出力されたバックアップ関連情報を参照して、ストレージの情報を抽出する。そして、抽出されたストレージの情報に応じて、元のパスで示される場所にバックアップデータを復元できるかどうかを判定する。例えば、抽出されたストレージの情報が「プライマリ(内蔵ストレージ)」である場合、バックアップデータが移行元通信端末2で記憶されていたストレージがプライマリ(内蔵ストレージ)であると判断し、データ取得部3によって取得された元のパスで示される場所にバックアップデータを復元できると判定する。
【0031】
一方、復元可能性判定部5は、ストレージの情報が「セカンダリ(SDカード)」である場合、バックアップデータのストレージがセカンダリ(SDカード)であると判断し、次のようにバックアップデータの復元可能性を判定する。
【0032】
例えば、復元可能性判定部5は、移行先通信端末1のOSの情報(OSのバージョン)を自身で取得する。そして、取得された情報に応じて、元のパスで示される場所にバックアップデータを復元できるかどうかを判定する。復元可能性判定部5は、移行先通信端末1のOSのバージョンがセカンダリ(SDカード)への書き込みが制限されていないバージョン4.3以下の場合には、バックアップデータを移行先通信端末1における元のパスで示される場所に復元できると判定する。一方、復元可能性判定部5は、移行先通信端末1のOSのバージョンがセカンダリ(SDカード)への書き込み制限がされているバージョン4.4以上の場合には、バックアップデータを移行先通信端末1における元のパスで示される場所に復元できないと判定する。
【0033】
また、復元可能性判定部5は、ダミーデータを用いて復元可能性を判定してもよい。ダミーデータは、復元対象となるバックアップデータの代わりに用いられるサイズの小さいテスト用データである。復元可能性判定部5は、ダミーデータを生成し、移行先通信端末1における元のパスで示される場所にダミーデータを書き込み、エラーが返されずに書き込んだダミーデータを正しく読み取ることができた場合には、バックアップデータを移行先通信端末1における元のパスで示される場所に復元できると判定する。一方、復元可能性判定部5は、移行先通信端末1における元のパスで示される場所にダミーデータを書き込み、エラーが返されてダミーデータを正しく書き込めなかった場合には、バックアップデータを移行先通信端末1における元のパスで示される場所に復元できないと判定する。復元可能性判定部5は、バックアップデータ、バックアップ関連情報及び判定結果を二重化判定部7及び復元可否決定部9へ出力する。
【0034】
二重化判定部7は、復元可能性判定部5により、移行先通信端末1において元のパスで示される場所にバックアップデータを復元できないと判定された場合、移行先通信端末1において、元のパスで示される場所にバックアップデータと同一のデータが存在するかどうかを判定する二重化判定手段である。二重化判定部7は、バックアップデータと同一のデータが存在するかどうかの判定を、以下のように行う。
【0035】
二重化判定部7は、復元可能性判定部5から入力されたバックアップデータを参照し、バックアップデータと同一のデータがバックアップ関連情報に含まれる元のパスで示される場所に存在するかどうかを判定する。元のパスで示される場所に存在するかどうかの判定は、例えば、二重化判定部7は、バックアップデータのファイル名、サイズ、及びファイル作成日付の全てが一致するデータが存在する場合には、バックアップデータと同一のデータが存在すると判定する。また、ファイル作成日付が異なっていたとしても、バックアップデータのファイル名およびサイズが一致するデータが存在する場合には、バックアップデータと同一のデータが存在すると判定してもよい。また、バックアップデータの内容をハッシュ関数に渡し、生成されるハッシュ値が一致するデータが存在する場合には、バックアップデータと同一のデータが存在すると判定してもよい。二重化判定部7は、判定結果を復元可否決定部9へ出力する。
【0036】
なお、二重化判定部7は、復元可能性判定部5によって、バックアップデータを移行先通信端末1における元のパスで示される場所に復元できると判定された場合にも、復元可能性判定部5から入力されたバックアップデータを参照し、元のパスで示される場所にバックアップデータと同一のデータが存在するかどうかを判定してもよい。
【0037】
復元可否決定部9は、二重化判定部7による判定結果に応じて、バックアップデータを移行先通信端末1で復元するかどうかを決定する復元可否決定手段である。復元可否決定部9は、予め記憶された
図3に示す判定テーブルを参照して、移行先通信端末1でバックアップデータを復元するかどうかを決定する。復元可否決定部9は、バックアップデータ及び決定結果をデータ復元部11に出力する。
【0038】
図3に示す判定ルール格納テーブルには、判定ルールの番号、バックアップデータの保存ストレージ、移行先確認内容、及び復元ポリシーが格納されている。バックアップデータの保存ストレージとは、移行元通信端末2でバックアップデータが保存されていたストレージであり、
図2に示すデータベースにおけるストレージに対応する。移行先確認内容とは、バックアップデータの復元可否を決定するために復元可否決定部9が確認する内容である。移行先確認内容としては、例えば移行先通信端末1のOSのバージョンの範囲、及び、移行先通信端末1における元のパスで示される場所にバックアップデータと同一のデータが存在するかどうかを示す情報がある。復元ポリシーとは、バックアップデータの保存ストレージ及び移行先確認内容に応じた復元可否及び復元場所を示す情報である。
【0039】
復元可否決定部9は、以下のようにしてバックアップデータの復元可否を決定する。まず、復元可否決定部9は、復元可能性判定部5から出力された判定結果に応じて、ルール番号「001」〜「004」のいずれに対応する復元ポリシーに従うかを決定する。復元可否決定部9は、復元可能性判定部5によって、バックアップデータのストレージがプライマリ(内蔵ストレージ)であり、元のパスで示される場所にバックアップデータを復元できると判定された場合、
図3に示す判定ルール格納テーブルのルール番号「001」に対応する復元ポリシーに従って、バックアップデータを元のパスに復元することを決定する。
【0040】
例えば、復元可能性判定部5によって、移行元通信端末2からのバックアップデータ「a.jpg」が、元のパスである下記のパスで示される場所に復元可能と判定された場合、
<内蔵ストレージのルートパス>/DCIM/a.jpg
復元可否決定部9は、移行先通信端末1において、上記のパスと同一のパスで示される場所にバックアップデータ「a.jpg」を書き込むことを決定する。なお、復元可否決定部9は、二重化判定部7により、上記のパスで示される場所に「a.jpg」と同一のデータが存在していると判定された場合には、データを上書きすることを決定してもよい。あるいは、データを書き込まなくてもよい。
【0041】
また、復元可否決定部9は、復元可能性判定部5により、バックアップデータのストレージがセカンダリ(SDカード)であり、元のパスで示される場所にバックアップデータを復元できると判定された場合(例えば、移行先通信端末1のOSのバージョンがSDカードへの書き込みが制限されていないバージョン4.3以下の場合)、
図3に示す判定格納テーブルにおけるルール番号「002」に対応する復元ポリシーに従って、バックアップデータを元のパスで示される場所に復元することを決定する。
【0042】
例えば、復元可能性判定部5によって、移行元通信端末2からのバックアップデータ「b.jpg」が、元のパスである下記のパスで示される場所に復元可能と判定された場合、
<SDカードのルートパス>/Download/b.jpg
復元可否決定部9は、移行先通信端末1において、上記のパスと同一のパスで示される場所にバックアップデータ「b.jpg」を書き込むことを決定する。なお、復元可否決定部9は、二重化判定部7により、上記のパスで示される場所に「b.jpg」と同一のデータが存在していると判定された場合には、データを上書きすることを決定してもよい。あるいは、データを書き込まなくてもよい。
【0043】
次に、復元可否決定部9は、復元可能性判定部5により、バックアップデータのストレージがセカンダリ(SDカード)であり、移行元通信端末2でSDカードに保存されていたバックアップデータが復元できないと判定された場合(例えば、移行先通信端末1のOSのバージョンがSDカードへの書き込みが制限されているバージョン4.3以下の場合)、二重化判定部7から出力された判定結果に応じて、「003」又は「004」のいずれの復元ポリシーに従うかを決定する。
【0044】
具体的に、復元可否決定部9は、二重化判定部7から出力された判定結果が、移行先通信端末1において、元のパスで示される場所にバックアップデータと同一のデータが存在することを示す場合、
図3に示す判定格納テーブルにおけるルール番号「003」に対応する復元ポリシーに従うことを決定する。すなわち、バックアップデータを復元しないことを決定する。
【0045】
例えば、二重化判定部7によって、元のパスである下記のパスで示される場所に、移行元通信端末2からのバックアップデータ「c.mp3」と同一のデータが存在すると判定された場合、
<SDカードのルートパス>/Music/c.mp3
復元可否決定部9は、移行先通信端末1において、バックアップデータ「c.mp3」を復元しないことを決定する。
【0046】
一方、復元可否決定部9は、二重化判定部7から出力された判定結果が、移行先通信端末1において、元のパスで示される場所にバックアップデータと同一のデータが存在しないことを示す場合、
図3に示す判定格納テーブルにおけるルール番号「004」に対応する復元ポリシーに従って、バックアップデータが保存されていた元のパスとは異なる場所にバックアップデータを復元することを決定する。元のパスとは異なる場所とは、例えばバックアップデータが保存されていたストレージとは別のストレージにおける指定パスで示される場所である。なお、元のパスとは異なる場所は、書き込み可能なパスであれば、例えばバックアップデータが保存されていたストレージと同じストレージにおけるパスであってもよい。
【0047】
例えば、二重化判定部7によって、元のパスである下記のパスで示される場所に、移行元通信端末2からのバックアップデータ「d.mp4」と同一のデータが存在しないと判定された場合、
<SDカードのルートパス>/DCIM/d.mp4
復元可否決定部9は、移行先通信端末1において、バックアップデータ「d.mp4」を下記のパスで示される場所に復元することを決定する。
<内蔵ストレージのルートパス>/指定パス/d.mp4
【0048】
ここで、指定パスとは、予め記憶された指定のディレクトリを示すフォルダパス(相対パス)であり、ユーザにより設定されている。なお、指定パスは、移行先通信端末1の製造者等によって設定されていてもよい。指定パスは、例えば元のパスにおけるファイルパス(/DCIM)と同じ相対パスである。このように、指定パスが元のパスにおけるファイルパスと同じ画像用ディレクトリを示す「/DCIM」である場合には、移行元通信端末2において画像用ディレクトリ「/DCIM」で保存した画像を、移行先通信端末1における画像用ディレクトリ「/DCIM」に復元できるので、移行先通信端末1において画像データが複数のディレクトリに分散することなく一か所の画像用ディレクトリ「/DCIM」で一元的に管理することができる。なお、指定パスは、元のパスにおけるファイルパスとは異なる相対パスであってもよい。元のパスにおけるファイルパスとは異なる相対パスとは、例えば「/restored/DCIM」である。
【0049】
データ復元部11は、復元可否決定部9による決定結果に従って、バックアップデータを移行先通信端末1で復元するデータ復元手段である。データ復元部11は、復元可否決定部9により、バックアップデータを元のパスで示される場所に復元することが決定された場合には、バックアップデータを移行先通信端末1において元のパスで示される場所に復元する。また、データ復元部11は、バックアップデータを復元しないことが決定された場合には、復元を行わない。また、データ復元部11は、バックアップデータが保存されていたストレージとは別のストレージにおける指定パスで示される場所にバックアップデータを復元することが決定された場合には、別のストレージの指定パスで示される場所にバックアップデータを復元する。
【0050】
以上のようにして、移行先通信端末1でバックアップデータの復元が行われる。データ復元部11は、別のストレージの指定パスで示される場所にバックアップデータを復元した場合、復元を行ったことを示す情報をデータ更新部13に出力する。
【0051】
データ更新部13は、データ復元部11によって別のストレージにおける指定パスで示される場所にバックアップデータを復元された後、復元されたバックアップデータと同一のデータが元のパスで示される場所に存在することを検出した場合、復元されたバックアップデータを非表示にするデータ更新手段である。
【0052】
データ復元部11により、バックアップデータが保存されていたストレージとは別のストレージにおける指定パスで示される場所にバックアップデータが復元された後、移行先通信端末1において、例えばバックアップデータ「/d.mp4」は、下記のパスで示される場所に記憶されている。
<内蔵ストレージのルートパス>/指定パス/d.mp4
このような復元が行われると、データ更新部13は、移行先通信端末1内の監視を開始する。データ更新部13は、移行先通信端末1内を常に又は所定間隔毎に監視し、SDカード内のデータと内蔵ストレージ内のデータとを比較することにより、バックアップデータと同一のデータ「d.mp4」が元のパスで示される場所に存在することを検出する。例えば、データ更新部13は、バックアップデータと同一のデータが記憶されたSDカードが移行先通信端末1に挿入されることにより、下記のパスで示される場所に記憶されているデータ「d.mp4」を検出する。
<SDカードのルートパス>/DCIM/d.mp4
【0053】
このように、元のパスで示される場所と、別のストレージにおける指定パスで示される場所とに重複するデータを検出すると、データ更新部13は、復元されたバックアップデータを非表示にする。例えば、データ更新部13は、下記のように、隠しディレクトリを作成し、隠しディレクトリ内にバックアップデータを移動させる。
<内蔵ストレージのルートパス>/隠しディレクトリのパス/ccc.jpg
ここで、隠しディレクトリのパスは、例えば「.duplicated」のように示される。このように、指定パスで示されるディレクトリとは別のディレクトリ「duplicated」の前に「.」を付けることで、「.duplicated」で示される隠しディレクトリ内のデータを移行先通信端末1のメディア利用アプリ(画像表示アプリ、音楽再生アプリ、ドキュメント閲覧アプリ等)で非表示にすることができる。
【0054】
また、データ更新部13は、上記の監視により、移行先通信端末1において、非表示にされたバックアップデータと同一のデータが元のパスで示される場所に存在しなくなったことを検出すると、非表示にされたバックアップデータを再表示する。例えば、SDカードが移行先通信端末1から抜かれることにより、下記のパスで示されるデータが存在しなくなった場合、
<SDカードのルートパス>/DCIM/d.mp4
データ更新部13は、隠しディレクトリ内に隠されたバックアップデータを指定パスで示されるディレクトリに移動させる。これにより、非表示にされたバックアップデータを再表示する。
<内蔵ストレージのルートパス>/指定パス/d.mp4
なお、データ更新処理部がバックアップデータを非表示及び再表示する処理の詳細については、
図6に示すフローチャートを用いて後述する。
【0055】
図4に本実施形態に係る移行先通信端末1のハードウェア構成を示す。
図4に示すように、移行先通信端末1は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(RandomAccessMemory)102、ROM(Read Only Memory)103、操作モジュール104、無線通信モジュール105、アンテナ106、ディスプレイ107、及び抜き差し可能なSDカード108等を含んでいる。上述した移行先通信端末1の各機能は、CPU101、RAM102等のハードウェア上に所定のソフトウェアを読み込ませることにより、CPU101の制御にもとで、操作モジュール104、無線通信モジュール105、アンテナ106、ディスプレイ107、及びSDカード108等を動作させるとともに、RAM102におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。以上が、本実施形態に係る移行先通信端末1の構成である。
【0056】
引き続いて、
図5及び
図6のフローチャートを用いて、本実施形態に係る移行先通信端末1の動作方法(移行先通信端末1で実行される処理)であるデータ復元方法を、処理毎に説明する。まず、
図5のフローチャートを用いて、移行元通信端末2からのバックアップデータを移行先通信端末1で復元する際の処理を説明する。
【0057】
この場合、本処理の前提として、バックアップデータの送信のため、移行元通信端末2と移行先通信端末1との間で接続が確立されると、移行元通信端末2から復元対象となるバックアップデータ及びバックアップ関連情報が取得される(S01、データ取得ステップ)。なお、バックアップ関連情報には、上記のように、ファイル名、ストレージ、及びファイルパスというバックアップデータの元のパスを示す情報が含まれている。
【0058】
続いて、復元可能性判定部5により、バックアップ関連情報から、バックアップデータのストレージを示す情報が抽出される(S02、復元可能性判定ステップ)。抽出されたバックアップデータのストレージを示す情報がプライマリ(内蔵ストレージ)である場合(S02のYES)、復元可能性判定部5により、元のパスで示される場所にバックアップデータを復元できると判定される。続いて、その判定結果に従い、復元可否決定部9により、元のパスで示される場所にバックアップデータを復元することが決定される(S05、復元可否決定ステップ)。そして、この決定結果に従い、データ復元部11によりバックアップデータが復元され(S06、データ復元ステップ)、処理が終了する。
【0059】
抽出されたバックアップデータのストレージを示す情報がセカンダリ(SDカード)である場合(S02のNO)、復元可能性判定部5により、例えば移行先通信端末1のOSのバージョン等に基づき元のパスで示される場所にバックアップデータを書き込むことができるかどうかが判定される(S03、復元可能性判定ステップ)。元のパスで示される場所にバックアップデータを書き込み可能と判定された場合(S03のYES)、復元可否決定部9により、元のパスで示される場所にバックアップデータを復元することが決定される(S05、復元可否決定ステップ)。そして、この決定結果に従い、データ復元部11によりバックアップデータが復元され(S06、データ復元ステップ)、処理が終了する。
【0060】
元のパスで示される場所にバックアップデータを書き込むことができないと判定された場合(S03のNO)、二重化判定部7により、元のパスで示される場所にバックアップデータと同一のデータが存在していないかどうかが判定される(S04、二重化判定ステップ)。元のパスで示される場所にバックアップデータと同一のデータが存在していると判定された場合(S04のYES)、復元可否決定部9により、バックアップデータの復元を行わないことが決定される(S07、復元可否決定ステップ)。そして、この決定結果に従い、データ復元部11により、バックアップデータの復元が行われずに処理が終了する。
【0061】
元のパスで示される場所にバックアップデータと同一のデータが存在していないと判定された場合(S04のNO)、復元可否決定部9により、バックアップデータの復元を別のストレージの指定パスで示される場所に行うことが決定される(S08、復元可否決定ステップ)。そして、この決定結果に従い、データ復元部11により、バックアップデータの復元が行われ(S06、データ復元ステップ)、処理が終了する。以上が、バックアップデータを移行先通信端末1で復元する際の処理である。
【0062】
引き続いて、
図6のフローチャートを用いて、データ更新部13の処理について説明する。
【0063】
データ復元部11によってバックアップデータの復元が別のストレージの指定パスで示される場所に行われると、データ更新部13により、移行先通信端末1内の監視が開始される。この監視は、常に又は一定間隔毎に行われ、以下のように、データ復元部11による復元済みデータの更新処理が繰り返し行われる。
【0064】
まず、移行先通信端末1内のSDカードの挿入の有無が検出される(S102)。移行先通信端末1内においてSDカードが挿入されている場合(S102のYES)、S103へ進み、復元済みデータを非表示とする隠し処理が完了しているかどうかの判定が行われる。隠し処理が完了しているかどうかの判定には、以下のように、隠し処理が行われたことを示す処理実行ファイルが用いられる。例えば、隠し処理が2014年7月4日23時3分に行われていた場合、内蔵ストレージ内とSDカード内とには、同じ「isFinished_201407042303」というファイル名の処理実行ファイルが作成されている。よって、内蔵ストレージ内とSDカード内とに、このような同じ処理実行ファイルが検出された場合には、隠し処理が完了していると判定される。隠し処理が完了していると判定された場合(S103のYES)、隠し処理が行われることなくそのまま処理が終了する。
【0065】
内蔵ストレージ内とSDカード内とに、同じ処理実行ファイルが検出されない場合には、隠し処理が完了していないと判定される。隠し処理が完了していないと判定された場合(S103のNO)、S104へ進み、以下のように隠し処理が行われる。S104では、SDカードに記憶されているメディアデータ(例えば、画像、音楽、動画、文書等のファイル)の一覧が取得される。
【0066】
続くS105では、移行先通信端末1の内蔵ストレージにおける指定パスで示されるディレクトリから、復元済みデータを含むデータの一覧が取得される。各データの一覧の取得は、上記のAPIを用いてバックアップデータを取得する方法と同様に行われる。これにより、SDカード及び内蔵ストレージにおける指定パスで示されるディレクトリに保存されている画像、音楽、動画、文書等のファイル名、サイズ、作成日付の一覧が取得される。
【0067】
続くS106では、復元済みデータの一覧とSDカードのデータの一覧とが比較され、復元済みデータの中からSDカードのデータと同一の重複データが抽出される。なお、移行先通信端末1からSDカードが抜かれ、別のSDカードが移行先通信端末1に挿入された場合、内蔵ストレージ内において既に隠し処理によって非表示とされたデータが、別のSDカード内には存在していない可能性がある。よって、S106の処理を実行する前に、内蔵ストレージにおける既存の隠しフォルダ内に移動された復元済みデータを指定パスで示されるディレクトリに移動する処理(再表示処理)を実行してもよい。続くS107では、重複データが隠しディレクトリに移動される。このような隠し処理により、重複データが非表示とされる。そして、続くS108により、当該隠し処理が行われた日時が取得され、当該日時により上記の隠し処理が行われたことを示す処理実行ファイルのファイル名(処理済みマーク)が書き換えられる。このようにして、SDカードが移行先通信端末1に挿入されていた場合のデータ更新部13による重複データ隠し処理が終了する。
【0068】
なお、S102〜S108の処理は、繰り返し行われている。これにより、復元済みデータとSDカードのデータとの間における重複データが変化しても、その変化に応じて重複データの隠し処理を定期的に行うことができる。また、移行先通信端末1に再びデータの復元が実行された場合や、隠し処理を行ったデータの再表示処理が実行された場合には、内蔵ストレージ内の処理実行ファイルを削除する。これにより、再びデータの復元が実行された場合や、隠し処理を行ったデータの再表示処理が実行された場合には、隠し処理が完了していないと判定され、S104へ進み、隠し処理を実行することができる。また、SDカードにデータがコピーされた場合にも、内蔵ストレージ内の処理実行ファイルを削除することとしてもよい。これは、データのコピーによってデータの重複がある状態が発生することを考慮したものである。
【0069】
一方、移行先通信端末1内においてSDカードが挿入されていない場合(S102のNO)、S109へ進み、隠し処理により非表示とされた復元済みデータの再表示処理が以下のように行われる。まず、S109では、非表示にされた復元済みデータを再表示とする再表示処理が完了しているかどうかの判定が行われる。ここで、再表示処理が完了しているかどうかの判定は、上記の隠し処理が完了しているかどうかの判定と同様にして行われる。すなわち、再表示処理が行われたことを示す処理実行ファイル(この場合、内蔵ストレージ内に作成されている)が用いられる。再表示処理が完了していると判定された場合(S109のYES)、再表示処理が行われることなくそのまま処理が終了する。
【0070】
再表示処理が完了していないと判定された場合(S109のNO)、S110へ進み、以下のように再表示処理が行われる。S110では、内蔵ストレージにおける隠しディレクトリ内に移動された復元済みデータが指定パスで示されるディレクトリに移動される。このような再表示処理により、復元済みデータが再表示される。そして、続くS111により、当該再表示処理が行われた日時が取得され、当該日時により上記の再表示処理が行われたことを示す処理実行ファイルのファイル名(処理済みマーク)が書き換えられる。このようにして、SDカードが移行先通信端末1に挿入されていなかった場合のデータ更新部13による復元済みデータ再表示処理が終了する。
【0071】
なお、
図6では、SDカードが移行先通信端末1に挿入されていなかった場合に、SDカードのデータと内蔵ストレージの復元済みデータとが重複しなくなるので、復元済みデータを再表示するとしているが、SDカードが移行先通信端末1に挿入されていなかった場合に限られず、SDカードのデータと内蔵ストレージの復元済みデータとが重複しなくなることが検出された場合には、復元済みデータを再表示するとしてもよい。この場合としては、例えば、内蔵ストレージの復元済みデータと重複していたデータがSDカードから削除された場合が挙げられる。以上が、データ更新部13による処理である。
【0072】
上述したように、本実施形態では、移行先通信端末1において、元のパスで示される場所にバックアップされたデータと同一のデータが存在せず、データの二重化が発生する可能性がない場合にはバックアップデータを復元するとともに、移行先通信端末1において、元のパスで示される場所にバックアップされたデータと同一のデータが存在し、データの二重化が発生する可能性がある場合にはデータを復元しないようにすることができる。これにより、復元後におけるデータの二重化を防止することができる。
【0073】
また、本実施形態のようにデータ更新部13を備えると、データ復元後に移行先通信端末1において復元されたデータと同一のデータが二重に存在することとなった場合であっても、復元されたデータが非表示とされることにより、データの二重化を見た目上回避することができる。
【0074】
また、復元されたデータが非表示とされた後、移行先通信端末1において、当該データと同一のデータが元のパスで示される場所に存在しなくなりデータの二重化が解消した場合、復元されたデータが非表示のままだと移行先通信端末1において復元されたデータが見た目上一つも存在しないこととなるが、データ更新部13によって非表示にされたデータが再表示されるのでこれを回避することができる。よって、バックアップされたデータを二重化することなく確実に復元することが可能となる。
【0075】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、移行先通信端末1は、データ更新部13を備えていなくてもよい。