(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記シャッターカーテンは、開口を設けた固定羽と前記開口を開閉可能な可動羽とを備えたスラットを有する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシャッター制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本実施形態のシャッター制御装置を、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態のシャッター制御装置を有するシャッター装置の外観を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態におけるシャッター装置1は、シャッターカーテン20、シャッターボックス40、ガイドレール50及びガイドレール60を備えている。
【0015】
シャッターカーテン20は、上下方向に連結された長尺な複数のスラット10及び最下端に設けられた巾木部70を有する。
巾木部70は、複数のスラット10が連結された最下端のスラット10に接続された矩形断面を有する長尺部材である。巾木部70は、シャッターカーテン20の全閉状態時には床面に接触する。また、シャッターカーテン20の閉動作時において、シャッターカーテン20の移動経路に障害物がある場合、巾木部70はその障害物に接触する。
【0016】
なお、シャッターカーテン20は、採風シャッターのシャッターカーテンでもよい。例えば、採風シャッターのシャッターカーテン(以下、単に「採風シャッター」という。)は、その上端部と下端部の巾木部70との間に複数のスラット10Aが互いに回動可能に上下方向に連結されている。
図2は、採風シャッターの一例を示す図であり、可動羽16が開いている状態における採風シャッターの断面図である。
図2に示すように、各スラット10Aは開口14を備えた固定羽15と、固定羽15に対して回動可能な可動羽16とを備え、上側のスラット10Aの固定羽15の下端部と下側のスラット10Aの可動羽16の上端部とが回動可能に連結されて上下方向に連なっている。
図2において、採風シャッターは、採風シャッターが閉状態(採風シャッターの巾木部70が床面に接触している状態)である場合において、上側のスラット10Aと下側のスラット10Aとの相対移動に基づいて、可動羽16が開状態となる。この相対移動は、例えば、上側のスラット10Aによって下側のスラット10が押圧することで、行うことができる。
【0017】
シャッターボックス40は、シャッター装置1の上部に設けられている。シャッターボックス40は、シャフト41、モータ42及びシャッター制御装置43を有している。シャフト41は、シャッターカーテン20の上端部とモータ42とに連結されている。シャフト41は、モータ42によって正逆方向に回転駆動される。このシャフト41の回転に応じて、スラット10(シャッターカーテン20)の巻き戻し(シャッターカーテン20の閉動作時)、又は、巻き取り(シャッターカーテン20の開動作時)が行われる。シャフト41に巻き取られたスラット10は、シャッターボックス40内に収容されるようになっている。
モータ42は、シャフト41を回転駆動させる駆動部であり、例えば直流モータから構成されている。モータ42は、シャッター制御装置43からの駆動信号に基づいて正回転、逆回転、又は回転停止する。
【0018】
シャッター制御装置43は、リモコン等の操作部200(後述する)からシャッターカーテン20の巻き取り、巻き戻し、又は停止を指示する操作信号を受信する。シャッター制御装置43は、操作信号に基づいてモータ42に正転、逆転、又は回転停止の制御に対応した指令を出力する。シャッター制御装置43は、シャッターカーテン20を全閉状態にする閉動作中に、以下に示す障害物検知システムを実行する。すなわち、シャッター制御装置43は、モータ42に対して逆転の制御に対応した指令を出力してシャッターカーテン20を降下させる。そして、シャッター制御装置43は、障害物検知システムを動作させ、モータ42の負荷を測定する。そして、シャッター制御装置43は、測定した負荷に対して、モータ42の経年劣化や風等の外力によるノイズを除去する。シャッター制御装置43は、ノイズを除去したモータ42の負荷が閾値を超えた場合、障害物が接触したと判定し、シャッターカーテンの降下を停止する。
【0019】
ガイドレール50及びガイドレール60は、シャッターカーテン20の幅方向の両端に設けられ、床面から天井部分にかけて底面に対して垂直に立設されている。ガイドレール50及びガイドレール60は、シャッターカーテン20を構成する各スラット10の横ずれを規制する。
【0020】
図3は、シャッター制御装置43の障害物検知システムを表す機能ブロック図である。この図において、シャッター装置1は、操作部200、シャッター制御装置43、出力部100及びモータ42を備えている。
【0021】
操作部200は、シャッター制御装置43に接続され、シャッター制御装置43に対して制御指令(操作信号)を入力する手段を有している。例えば、操作部200は、開スイッチ、閉スイッチ及び停止スイッチが設けられている。ユーザは、これらのスイッチを押下することで、シャッターカーテン20の巻き取り、巻き戻し、又は停止を行うことができる。操作部200は、ユーザによっていずれかのスイッチが押下されると、シャッター制御装置43にスイッチに応じた信号である操作信号を出力する。この操作部200とシャッター制御装置43との通信は、有線でもよいし、無線によって行ってもよい。
【0022】
出力部100は、モータ42の駆動状況を出力する機能を有する。出力部100は、例えばモータ42に内蔵されたエンコーダである。出力部100は、モータ42の回転に応じた位置パルスを出力する。出力部100は、モータ42が1回転すると1つの位置パルスをシャッター制御装置43に出力する。なお、出力部100は、エンコーダに限らず、例えばモータ42の回転角量を計測する等、巻取り軸やモータ42の回転量を把握できる構成であれば任意に選択できる。
【0023】
シャッター制御装置43は、制御部400及び駆動部401を備えている。
制御部400は、例えばCPU(Central Processing Unit)や記憶装置などから構成され、操作部200のスイッチの操作に応じてモータ42の駆動を制御する。
制御部400は、駆動制御部411、検出部412、測定部413、基準値記憶部414、学習機能部415、移動平均算出部416、差分値算出部417、積算部418、判定部419及び閾値記憶部420を備えている。
【0024】
駆動制御部411は、操作部200から開スイッチに対応する操作信号が供給された場合、モータ42の駆動によりシャッターカーテン20をシャフト41に巻き取らせて上昇させる指令(以下、「開指令」という。)を駆動部401に対して出力する。
駆動制御部411は、操作部200から閉スイッチに対応する操作信号が供給された場合、モータ42の駆動によりシャッターカーテン20をシャフト41から巻き出させて下降させる指令(以下、「閉指令」という。)を駆動部401に対して出力する。
駆動制御部411は、操作部200から停止スイッチに対応する操作信号が供給された場合、モータ42の駆動を停止することでシャッターカーテン20の動作を停止させる指令(以下、「停止指令」という。)を駆動部401に対して出力する。また、駆動制御部411は、判定部419から制御信号が供給された場合、停止指令を駆動部401に出力する。
【0025】
検出部412は、出力部100から供給された位置パルスを検出し、位置情報nを1インクリメントする。ここで、位置情報nは、出力部100から供給された位置パルスの数であり、シャッターカーテン20の現在の開閉位置を示す値である。すなわち、シャッターカーテン20が全開状態から全閉状態になるまでに必要なモータ42を回転させる回数(以下、「全閉回数」という。)を予め記憶部(不図示)に記憶されている。したがって、モータ42が1回転したことを示す位置パルスの数からシャッターカーテン20の現在の開閉位置を特定することができる。検出部412は、位置パルス及び位置情報nを測定部413に出力する。
【0026】
測定部413は、モータ42の負荷を測定する。例えば、測定部413は、検出部412から位置パルス及び位置情報nを取得する。そして、測定部413は、位置パルスのパルス幅を位置情報n毎に測定する。位置パルスは、モータ42の回転速度が遅くなるにつれてそのパルス幅が大きくなり、一方、モータ42の回転速度が速くなるにつれてそのパルス幅が小さくなる。すなわち、巾木部70が障害物に接触すると、モータ42に負荷がかかる。そのため、モータ42の回転速度が遅くなり、位置パルスのパルス幅が大きくなる。したがって、測定部413は、検出部412から供給される位置パルス毎(カウント値毎)に、その位置パルスのパルス幅を測定することにより、モータ42のパルス幅を負荷として算出する。測定部413は、位置情報nと、その位置情報nに対応する位置パルスのパルス幅A
nとを移動平均算出部416に出力する。また、測定部413は、位置情報nと、その位置情報nに対応する位置パルスのパルス幅とを関連付けて基準値記憶部414に記憶する。
【0027】
基準値記憶部414には、シャッターカーテン20が全閉状態から全開状態に移行する全開動作、又は全開状態から全閉状態に移行する閉動作毎に算出した位置情報n及び位置パルスのパルス幅が記憶されている。すなわち、基準値記憶部414には、過去の位置情報n及び位置パルスのパルス幅(以下、「過去データ」という。)が記憶されている。なお、過去データが基準値記憶部414に記憶される場合は、全開動作、又は全閉動作時において障害物を検知しなかった場合のみである。また、基準値記憶部414に記憶される過去データは、例えば、現在を基準として過去4回分の全開動作、又は全閉動作時の過去の位置情報n及び位置パルスのパルス幅である。
【0028】
学習機能部415は、基準値記憶部414に記憶されている過去のデータに基づいて基準値負荷B
nを決定する機能を有する。具体的には、例えば学習機能部415は、過去4回分の過去データに基づいて、位置情報nに対応する位置パルスのパルス幅を決定する学習機能を有する。学習機能部415は、位置情報nに対応する位置パルスのパルス幅を過去4回分の過去データから取得する。学習機能部415は、4つのデータ郡の中から標準偏差が最小から2番目のデータ郡を選択する。学習機能部415は、データ郡から選択した位置情報nに対応する位置パルスのパルス幅を基準値負荷B
nとして格納する。
【0029】
図4は、移動平均算出部416の動作を説明する図である。
図4(a)は、移動平均算出部416が取得する位置情報nに対応するパルス幅A
n、及び基準値負荷B
nを示す図である。なお、縦軸がパルス幅を示し、横軸が位置情報nを示す。
移動平均算出部416は、測定部413から位置情報nと、その位置情報nに対応する位置パルスのパルス幅A
nとを取得する。移動平均算出部416は、取得した位置情報nに対応する基準値負荷B
nを学習機能部415から取得する。
移動平均算出部416は、パルス幅A
n及び基準値負荷B
nの各々の移動平均値を位置情報n毎に算出する。なお、位置情報nに対するパルス幅A
nに対する移動平均値を移動平均値ave_A
n、位置情報nに対する基準値負荷B
nに対する移動平均値を移動平均値ave_B
nとして表す。なお、移動平均には、位置情報の所定の間隔(例えば、位置情報n−300から位置情報nまでの間)に対応するモータ42の負荷を用いる。
【0030】
次に、移動平均算出部416は、以下に示す(1)式を用いてパルス幅A
n及び基準値負荷B
nを補正(正規化)する。これは、
図4(a)に示すパルス幅A
nと基準値負荷B
nとの差Δdを最小限にし、パルス幅A
n及び基準値負荷B
nを略同一の基準で比較する(振幅の基準値をそろえる)ためである。これにより、周囲環境や測定環境等によるパルス幅A
n及び基準値負荷B
nの振幅の基準の変動、いわゆるオフセットを除去する。
α
n=A
n−ave_A
n
β
n=B
n−ave_B
n …(1)
【0031】
なお、補正値α
nは、位置情報nに対応するパルス幅A
nの補正値である。補正値β
nは、位置情報nに対応する基準値負荷B
nの補正値である。
図4(b)は、移動平均算出部416が算出した位置情報nに対応する補正値α
n及び補正値β
nを示す図である。これにより、パルス幅A
n及び基準値負荷B
nは、略同一基準、すなわち0を基準として比較される。移動平均算出部416は、算出した補正値α
n及び補正値β
nを差分値算出部417に出力する。
【0032】
差分値算出部417は、移動平均算出部416から補正値α
n及び補正値β
nを取得する。差分値算出部417は、以下に示す(2)式を用いて負荷差分値C
nを算出する。
C
n=α
n−β
n …(2)
【0033】
すなわち、差分値算出部417は、補正値α
nから補正値β
nを差し引くことで負荷差分値C
nを算出する。
図5は、算出した負荷差分値C
nを示す図である。なお、縦軸がパルス幅を示し、横軸が位置情報nを示す。
図5の領域Yに示すように、差分値算出部417は、モータ42の負荷に対して再現性の高いノイズを除去することができる。すなわち、負荷差分値C
nは、再現性の高いノイズを除去したモータ42の負荷とみなすことができる。差分値算出部417は、算出した負荷差分値C
nを積算部418に出力する。
【0034】
積算部418は、差分値算出部417から負荷差分値C
nを取得する。積算部418は、負荷差分値C
nが積算閾値Pを超える場合、以下に(3)式を用いて負荷積算値(負荷評価値)D
nを算出する。
D
n=D
n−1+C
n …(3)
【0035】
積算部418は、負荷差分値C
nが積算閾値P以下である場合、以下に(4)式に示しように負荷積算値D
nを0とする。
D
n=0 …(4)
【0036】
なお、積算閾値Pは、予め設定される値であり、負荷差分値C
nを積算するか否かを判定する閾値である。また、負荷積算値D
n−1は、位置情報n−1に対応する負荷積算値である。上述したように、負荷差分値C
nが積算閾値Pを超える場合、積算部418は、現在の位置情報nの1つ前の位置情報であるn−1に対応する負荷積算値D
n−1に対して、負荷差分値C
nを加算することで負荷積算値D
nを算出し、新たな負荷積算値に更新する。一方、C
nが積算閾値P以下である場合、積算部418は、負荷積算値D
n−1に対して、負荷差分値C
nを加算せず、負荷積算値D
nを0とする。
【0037】
図6は、積算部418の動作を説明する図である。
図6(a)は、積算部418が差分値算出部417から取得する負荷差分値C
nを示す図である。
図6(b)は、積算部418が算出する負荷積算値D
nを示す図である。例えば、
図6(a)に示すように、負荷差分値C
1=12
、C
2=12
、C
3=−13
、C
4=6
、C
5=10であり、かつ積算閾値Pが0である場合の負荷積算値D
nを説明する。積算部418は、位置情報n=1である場合、12を負荷積算値D
1とする。次に、位置情報n=2である場合、積算部418は、D
1に負荷差分値C
2を加算した値である24をD
2とする。位置情報n=3である場合、積算部418は、C
3が0以下であるため、D
3を0(ゼロ)とする。位置情報n=4である場合、積算部418は、D
3に負荷差分値C
4を加算した値である6をD
4とする。位置情報n=5である場合、積算部418は、D
4に負荷差分値C
5を加算した値である16をD
5とする。
【0038】
次に積算閾値Pについて説明する。上述したように、巾木部70が障害物に接触すると、モータ42にかかる負荷は増大する。したがって、補正値α
n>補正値β
nとなり、負荷差分値C
nは正の値となる。そのため、巾木部70が障害物に接触したことを検知する場合には、積算部418は、0以上の負荷差分値C
nを積算することで、モータ42にかかる負荷を増幅することができる。よって、一般的には、積算閾値Pは0に設定される。ただし、0以上の負荷差分値C
nに対してノイズがある場合には、積算閾値Pを0より大きい値に調整する。これにより、積算部418は、ノイズ以上の負荷差分値C
nを積算することで、負荷差分値C
nのノイズを除去し、モータ42にかかる負荷を増幅することができる。積算部418は、積算した負荷積算値D
nを判定部419に出力する。
【0039】
図7は、移動平均算出部416が取得する位置情報nに対応する負荷積算値D
nを示す図である。なお、縦軸がパルス幅を示し、横軸が位置情報nを示す。
判定部419は、積算部418から供給された負荷積算値D
nを取得する。判定部419は、閾値記憶部420から判定閾値Qを取得する。そして、判定部419は、
図7に示すように、取得した負荷積算値D
nが判定閾値Qを超えるか否かを判定することで、シャッターカーテン20の巾木部70が障害物に接触したか否かを検出する。判定閾値Qは、巾木部70が障害物に接触したことを判定する値であり、例えばモータ42に4kgの負荷が加わった際の負荷積算値である。なお、
図7に示すnxは、巾木部70が障害物に接触した際の位置情報である。
【0040】
判定部419は、取得した負荷積算値D
nが判定閾値Qを超えた回数(以下、「判定回数」という。)xが規定回数に達した場合、巾木部70が障害物に接触したと判定する。判定部419は、巾木部70が障害物に接触したと判定した場合、駆動制御部411に制御信号を出力する。判定回数xは、負荷積算値D
nに対するノイズの影響を低減するたけに用いられる値である。したがって、判定部419は、x回(例えば2回以上)連続で負荷積算値D
nが判定閾値Qを越えた場合に、巾木部70が障害物に接触したと判定する。
【0041】
駆動部401は、制御部400からの指令に基づいて、モータ42の駆動信号を生成しモータ42に出力することでモータ42の制御を行っている。
【0042】
次に、本実施形態のシャッター制御装置43における障害物検知システムについて、
図8のフローチャートに基づいて説明する。
図8は、本実施形態のシャッター制御装置43における障害物検知システムのフローチャートである。ここでは、シャッターカーテン20の全開状態を初期状態として説明する。なお、シャッター制御装置43は、所定の周期で以下に示す障害物検知システムを実行する。
【0043】
ステップS101において、制御部400は、閉スイッチに対する操作信号を操作部200から受信したか否かを判定する。制御部400は、閉スイッチに対する操作信号を受信した場合(ステップS101:YES)、ステップS102の処理を実行する。一方、制御部400は、閉スイッチに対する操作信号を受信しない場合(ステップS101:NO)、障害物検知システムを実行しない。
【0044】
ステップS102において、検出部412は、出力部100から供給された位置パルスを検出し、位置パルスを取得する毎に位置情報nを1インクリメントする。なお、位置情報nの初期値は、0(ゼロ)である。検出部412は、位置パルス及び位置情報nを測定部413に出力する。
【0045】
ステップS103において、測定部413は、検出部412から位置パルス及び位置情報nを取得する。そして、測定部413は、位置パルスのパルス幅A
nを位置情報n毎に測定する。測定部413は、位置情報nと、その位置情報nに対応する位置パルスのパルス幅A
nとを移動平均算出部416に出力する。
【0046】
ステップS104において、移動平均算出部416は、測定部413から位置情報nと、その位置情報nに対応する位置パルスのパルス幅A
nとを取得する。移動平均算出部416は、学習機能部415が学習機能により選択した位置情報nに対応する基準値負荷B
nを学習機能部415から取得する。
【0047】
ステップS105において、移動平均算出部416は、パルス幅A
nの移動平均値ave_A
n及び基準値負荷B
nの移動平均値ave_B
nを算出する。そして、移動平均算出部416は、(1)式を用いて、パルス幅A
nから移動平均値ave_A
nを減算することで補正値α
nを算出する。また、移動平均算出部416は、(1)式を用いて、基準値負荷B
nから移動平均値ave_B
nを減算することで補正値β
nを算出する。移動平均算出部416は、算出した補正値α
n及び補正値β
nを差分値算出部417に出力する。
【0048】
ステップS106において、差分値算出部417は、移動平均算出部416から補正値α
n及び補正値β
nを取得する。差分値算出部417は、(2)式を用いて、補正値α
nから補正値β
nを差し引くことで負荷差分値C
nを算出する。差分値算出部417は、算出した負荷差分値C
nを積算部418に出力する。
【0049】
ステップS107において、積算部418は、差分値算出部417から負荷差分値C
nを取得する。積算部418は、負荷差分値C
nが積算閾値Pを超える場合、(3)式を用いて、負荷積算値D
n−1に負荷差分値C
nを加算することで負荷積算値D
nを算出する。一方、積算部418は、差分値算出部417から負荷差分値C
nを取得する。積算部418は、負荷差分値C
nが積算閾値P以下である場合、負荷積算値D
nを0とする。積算部418は、算出した負荷積算値D
nを判定部419に出力する。
【0050】
ステップS108において、判定部419は、積算部418から供給された負荷積算値D
nを取得する。判定部419は、閾値記憶部420から判定閾値Qを取得する。判定部419は、取得した負荷積算値D
nが判定閾値Qを超える場合(ステップS108:YES)、ステップS109の処理を実行する。判定部419は、取得した負荷積算値D
nが判定閾値Q以下である場合(ステップS108:NO)、ステップS113の処理を実行する。
【0051】
ステップS109において、判定部419は、判定回数xを1インクリメントする。
ステップS110において、判定部419は、判定回数xが規定回数以上である場合(S110:YES)、ステップS111の処理を実行する。一方、判定部419は、判定回数xが規定回数未満である場合(S110:NO)、ステップS114の処理を実行する。
【0052】
ステップS111において、判定部419は、駆動制御部411に制御信号を出力する。駆動制御部411は、判定部419から制御信号を取得すると、駆動部401に停止指令を出力する。駆動部401は。制御部400からの停止指令に基づいて、モータ42に対する駆動信号の出力を停止する。これより、シャッターカーテン20の閉動作が停止される。
【0053】
ステップS112において、判定部419は、判定回数xを0(ゼロ)にリセットする。
ステップS113において、判定部419は、判定回数xを0(ゼロ)にリセットし、ステップS102の処理を実行する。
【0054】
ステップS114において、制御部400は、シャッターカーテン20が全閉状態か否かを判定する。例えば、制御部400は、位置情報nが全閉回数に達した場合(ステップS114:YES)、シャッターカーテン20が全閉状態であると判定し、ステップS111の処理を実行する。一方、制御部400は、位置情報nが全閉回数に達していない場合(ステップS114:NO)、シャッターカーテン20が全閉状態ではないと判定し、ステップS102の処理を実行する。
【0055】
図9は、本実施形態のシャッター制御装置の障害物検知システムを評価した結果を示す図である。従来の障害物検知システムと本実施形態の障害物検知システムとにおいて、シャッター制御装置が障害物を検知したときのシャッターカーテンが障害物に与える荷重(重量キログラム(kgf))をそれぞれ測定することで、障害物に接触したことを検知する検知感度を比較して評価する。なお、シャッターカーテン20に関しては、通常シャッター(採風シャッターではないシャッター)と採風シャッターとの場合について評価した。
【0056】
図9に示すように、通常シャッターの場合、従来の障害物検知システムでは、シャッター制御装置は、シャッターカーテンにより与えられる荷重が6kgfの場合に、障害物が存在すると判定した。本実施形態の障害物検知システムでは、シャッター制御装置は、シャッターカーテンにより与えられる荷重が4kgfの場合に、障害物が存在すると判定した。これにより、通常シャッターの場合、本実施形態の障害物検知システムは、従来の障害物検知システムと比較してシャッターカーテンが障害物に接触したことを検知する検知感度が高い。
【0057】
採風シャッターの場合、従来の障害物検知システムでは、シャッター制御装置は、シャッターカーテンにより与えられる荷重が8kgfの場合に、障害物が存在すると判定した。従来の障害物検知システムにおいて、通常のシャッターの場合と比較して採風シャッターを使用した場合の上記荷重が大きくなったのは、採風シャッターが障害物に接触した際に、上側のスラット10Aによって下側のスラット10が押圧することで可動羽16が回動するためである。したがって、従来の障害物検知システムは、採風シャッターを使用すると、通常のシャッターの場合と比較してシャッターカーテンが障害物に接触したことを検知する検知感度が低くなる。一方、本実施形態の障害物検知システムでは、採風シャッターの場合、シャッターカーテンにより与えられる荷重が4kgfの場合に、障害物が存在すると判定した。これにより、本実施形態の障害物検知システムは、採風シャッターを使用した場合においても、通常のシャッターの場合と同等の検知感度を有する。したがって、本実施形態の障害物検知システムは、採風シャッターを使用した場合においても、従来の障害物検知システムと比較してシャッターカーテンが障害物に接触したことを検知する検知感度が高い。
【0058】
上述したように、本実施形態のシャッター制御装置43は、位置情報nに対応するパルスA
n及び基準値負荷B
nの移動平均値ave_A
n、ave_B
nに基づいて補正値α
n及び補正値β
nを算出する。そして、シャッター制御装置43は、補正値α
nから補正値β
nを差し引くことで負荷差分値C
nを算出し、その負荷差分値C
nに基づいて障害物(挟み込み)を検出する。これにより、シャッター制御装置43は、モータ42にかかる負荷の変化率を使用せずに、シャッターカーテンが障害物に接触したことを検知することができるため、風等の突発的な外力によるモータの負荷の急激な増加による誤検知を防止することができる。
【0059】
なお、本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
【0060】
上述の実施形態において、シャッターカーテン20の巾木部70が底面に接触したことを検知する方法として、シャッター制御装置43は、エンコーダの位置パルスが全閉回数以上か否かを判定することを説明したが、本実施形態は、これに限られるものではない。例えば、物体への接触を検出する接触センサや光学センサなどを用いても良い。センサを用いる場合、ガイドレール50、60の下端部のいずれかの位置にセンサを配置する。そして、シャッターカーテン20の閉動作により、シャッターカーテン20の下端部が床面に達すると、例えば、センサがオフ状態からオン状態に変化する。シャッター制御装置43はこのオンオフ状態変化を検出することにより、モータ42を停止させる。
【0061】
また、上述の実施形態において、シャッター制御装置43は、エンコーダから得られる位置パルスのパルス幅をモータ42の負荷として測定したが、これに限定されない。例えば、シャッター制御装置43は、エンコーダからの位置パルスのパルス幅から算出される回転速度をモータ42の負荷としてもよい。また、シャッター制御装置43は、モータ42に流れる負荷電流をモータ42の負荷としても算出してもよい。
【0062】
また、上述の実施形態において、判定閾値Qは、補正値α
nに基づいて決定されてもよい。例えば、シャッター制御装置43は、補正値α
nの絶対値を位置情報n毎に積算していき、その補正値α
nの積算値を位置情報n(データ数)で除算することで、平均絶対偏差値を算出する。そして、シャッター制御装置43は、その平均絶対偏差値に対して予め設定されたシャッターカーテン20の位置やシャッターカーテン20の個体差等の係数を乗算することで、判定閾値Qを算出する。