【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、独立請求項の主題により解決され、更なる実施例が、従属請求項に組み込まれる。
【0005】
以下に説明される本発明の態様は、家庭用食品加工装置、及び家庭用食品加工装置の安全な組み立てのための方法に適用されることは、留意されるべきである。
【0006】
本発明の第1の態様によれば、基部ユニットと、
【0007】
供給された食品を加工するための加工器具を備えた加工器具ユニットと、前記加工された食品を受容するための受容空間を備えた受容ユニットと、を有する家庭用食品加工装置が提供される。前記基部ユニットは前記加工器具を作動させるための駆動力を提供する。前記受容ユニットは、前記加工器具ユニットに装着可能であり、前記基部ユニットは、前記加工器具ユニットに装着可能である。前記加工器具ユニットは、装着順序を定義する安全装着機構を備え、前記装着順序によれば、前記受容ユニットが前記加工器具ユニットに装着されている場合にのみ、前記基部ユニットが前記加工器具ユニットに装着可能であり、また前記装着順序によれば、前記基部ユニットが前記加工器具ユニットに装着されている場合には、前記加工器具ユニットからの前記受容ユニットの取り外しが防止される。
【0008】
該家庭用食品加工装置は、家庭用食品加工器具であり、フードプロセッサとも呼ばれる。該家庭用食品加工装置は、1つの装着順序しか可能でないことを確実にする安全システムを備え、この装着順序は、受容ユニットが装着されていない限り、該装置を動作状態にすることができないことを確実にする。該受容ユニットは、ボウルとも呼ばれる。該受容ユニットはまた、容器基部及び容器壁を備えた容器とも呼ばれ得る。該受容ユニットは、ハンドルを備えても良い。
【0009】
該家庭用食品加工装置は可搬型であり、例えば台所におけるいずれの使用可能な面においても使用可能でありつつ、棚に収容されることができる。
【0010】
該加工器具ユニットは、交換可能な器具挿入具を備えても良く、例えば切断ナイフ、切断用、薄切り用若しくはすり潰し用のディスク型要素、又は回転するナイフ若しくは刃と組み合わせられた角切りグリッドを備えた角切り装置を備えても良い。
【0011】
基部ユニットは、加工器具ユニットとあわせて、受容ユニットの上の蓋として機能し得る。加工器具ユニットのための実際の駆動部は、該基部ユニットの中又は上に配置される。受容ユニットは、加工器具ユニットによって及び基部ユニットによって閉じられる。
【0012】
一実施例によれば、前記受容ユニット、前記加工器具ユニット及び前記基部ユニットは、加工されるべき食品の送り方向とは反対の方向である装着順序で装着可能である。
【0013】
「送り方向」とは、例えば上から下のような、加工される間に該機械を食品が通過する一般的な方向を指す。
【0014】
一実施例によれば、前記受容ユニットは、第1の相互係止機構によって前記加工器具ユニットに着脱可能に装着され、前記基部ユニットは、第2の相互係止機構によって前記加工器具ユニットに着脱可能に装着される。前記安全装着機構は、前記第1の相互係止機構と前記第2の相互係止機構との間で作用する少なくとも1つの安全ラッチを備えた安全係止装置を有する。
【0015】
一実施例によれば、前記安全係止装置は、装着された前記受容ユニットを検出するように備えられ、前記安全係止装置は、装着された前記受容ユニットが検出された場合に、前記基部ユニットの装着のため前記第2の相互係止機構の遮断を解放するように構成される。
【0016】
受容ユニットの検出は、ボウル検出とも呼ばれ得る。従って、該安全システムは、ボウル検出システムとも呼ばれ得る。
【0017】
一実施例によれば、前記少なくとも1つの安全ラッチは、前記第1の相互係止機構によって前記受容ユニットを前記加工器具ユニットに装着することにより、受動状態から能動状態へと後退させられることができる。前記受動状態においては、前記第2の相互係止機構が遮断され、前記加工器具ユニットへの前記基部ユニットの装着を防止する。前記能動状態においては、前記第2の相互係止機構により、前記基部ユニットが前記加工器具ユニットに装着可能である。
【0018】
該受動状態は、受容ユニットが加工器具ユニットに装着されていない場合に接続機構が遮断されるために、基部ユニットの装着が防止されるため、受動遮断状態とも呼ばれ得る。
【0019】
一実施例によれば、前記安全ラッチは、装着された前記基部ユニットにより前記能動状態に維持される。前記能動状態においては、前記基部ユニットが前記加工器具ユニットに装着されている場合、前記安全ラッチは、前記第1の相互係止機構を遮断して、前記受容ユニットの取り外しを防止する。
【0020】
一例においては、基部ユニットを加工ユニットに装着すると、安全ラッチが係止位置に固定され、該位置において第1の相互係止機構が遮断され、即ち加工ユニットからの受容ユニットの取り外しを遮断する。斯くして、遮断位置において、加工ユニットからの受容ユニットの取り外し又は解放が防止される。
【0021】
換言すれば、安全ラッチは第2の相互係止機構を遮断し、基部ユニットが装着された場合には、安全ラッチは第1の相互係止機構を遮断する。
【0022】
一例においては、安全ラッチは、二重遮断機能を提供する。
【0023】
他の例においては、少なくとも1つの安全ラッチが、第1の相互係止機構により加工器具ユニットに受容ユニットを装着することによって、少なくとも受動状態から能動状態へと移動可能なように備えられる。受動係止状態において、第2の相互係止機構が遮断され、加工器具ユニットへの基部ユニットの装着を防止する。能動状態において、基部は第2の相互係止機構により加工器具ユニットに装着可能である。
【0024】
一例においては、受容ユニットが装着され、従って加工器具ユニットに接続された場合に、安全ラッチは受動状態から能動状態に移動させられる。加工器具ユニットから受容ユニットを取り外す又は解放するとき、安全ラッチが能動状態から受動状態に動かされ、受動状態において第2の相互係止機構による装着が防止され、即ち阻止される。
【0025】
一実施例によれば、前記安全ラッチは、前記受容ユニットを前記加工器具ユニットに装着することにより係止状態へと動かされることができる。前記係止状態においては、前記基部ユニットが装着されている場合、前記第1の相互係止機構が遮断され、前記加工器具ユニットからの前記受容ユニットの取り外しが防止される。
【0026】
安全ラッチを動かす代わりに、該ラッチに隣接する、基部ユニットに備えられた係止突起を配置し、該ラッチを遮断するようにしても良い。
【0027】
一実施例によれば、前記安全ラッチは、前記第1の相互係止機構の係止方向を横切るラッチ方向において動くことができる。前記安全ラッチを後退させるため、前記係止方向における作動運動を前記ラッチ方向における後退運動へと変換するための歯車機構が備えられ。
【0028】
第1の相互係止機構の係止方向は、加工器具ユニットに対する受容ユニットの組み立て方向を横切る方向であっても良い。該係止方向は、第1の相互係止機構により受容ユニットを加工器具ユニットに実際に装着させるための装着方向とも呼ばれる。該組み立て方向は、異なるユニットを互いに組み立てるための、より一般的な方向である。例えば、加工器具ユニットは、受容ユニットに上から組み立てられ、器具ユニットの回転運動により互いに対して係止される。斯くして、組み立て方向は垂直であり、係止方向は水平面内において時計回り又は反時計回り方向である。垂直及び水平なる語は、例えば、テーブルのような作業面の上に置かれた場合の、該家庭用食品加工装置の通常の動作位置に関するものである。第2の相互係止機構は、第1の相互係止機構の係止方向と等しくても良いし又は第1の相互係止機構の係止方向と反対であっても良い係止方向を有しても良い。
【0029】
一実施例によれば、前記安全ラッチは、組み立て方向に動くことができる第1のレバーとして備えられる。前記歯車機構として、前記係止装置は、前記第1の相互係止機構の係止方向に動くことができる少なくとも1つの二次レバーを有する。前記第1のレバーは、前記二次レバーのガイドスロットにおける突出部により移動可能にガイドされ、前記スロットは、前記係止方向に対して少なくとも僅かに傾けられて配置され、これにより、前記二次レバーが動かされると、前記第1のレバーが前記組み立て方向に変位させられる。
【0030】
該二次レバーはガイド要素であり、該第1のレバーは該ガイド要素とガイド的に係合している。該ガイド要素は、受容ユニットの突出部によって動かされ、該突出部は該ガイド要素の凹部又は突出部と係合する。
【0031】
一実施例によれば、前記受動状態において、前記基部ユニットの接触面の当接のため、前記安全ラッチが、前記加工器具ユニットの接触面から突出する。前記受容ユニットを前記加工器具ユニットに装着するときに、前記安全ラッチが後退し、前記接触面からあまり突出しなくなり、前記基部ユニットの前記接触面の当接を可能とする。
【0032】
突出する第1のレバーは、加工器具ユニットに対する基部ユニットの装着を防止する。基部ユニットは、第1のレバーが引かれたときにのみ装着されることができる。第1の(又は一次レバー)はライナーレバーであり、二次レバーは回転又は滑動レバーである。
【0033】
組み立て方向は、要素/ユニットが装着工程のために動かされる方向であり、例えば直線の方向である。係止方向は、ユニットを接続するために用いられる動き方向であり、例えば前述したようにねじり、ひねり、回転又は枢動の動きである。
【0034】
回転レバーは受容ユニットに接続されても良く、直線レバーは回転レバーに可動的に保持される。第1の及び/又は第2の相互係止機構は、バヨネット嵌合として備えられても良い。
【0035】
一実施例によれば、前記二次レバーは、前記第1のレバーが前記受動状態にある開始位置と、前記第1のレバーが前記能動状態にある終了位置と、の間で動くことができる。前記二次レバーは、前記二次レバーを開始位置に付勢するための付勢機構を備える。
【0036】
該付勢機構は、開始位置において二次レバーを付勢するばね要素として備えられても良く、二次レバーを終了位置に移動させるため、従って第1のレバーを作動状態とするために、ばね要素の付勢力に打ち克つ又は反作用するための力がかけられる必要がある。該ばね要素は、弾力性要素又はばね部材として備えられても良い。付勢機構は、更なる例によれば、開始位置において少なくとも第1の凹部に係合可能なスナップ留めフックを備えたスナップ機構として備えられても良い。
【0037】
一実施例によれば、前記基部ユニットは、(i)駆動ユニットとしてハンディ型ミキサの主部を受容するための駆動ユニットマウント、又は(ii)駆動ユニットとしてモータを備える。
【0038】
一実施例によれば、前記駆動ユニットマウントを備える場合、二次安全装着機構が備えられ、該二次安全装着機構によって、駆動ユニットが前記駆動ユニットマウントに受容された場合に、装着状態において、前記受容ユニットが、前記加工器具ユニットから取り外されることを防止され、装着状態において、前記加工器具ユニットが、前記基部ユニットから取り外されることを防止される。
【0039】
該二次安全装着機構は、冗長安全概念を定義する。該二次安全装着機構は、第1及び第2の相互係止機構を遮断する。別の例においては、作動安全機構が備えられ、該機構により、受容ユニットが加工器具ユニットに装着され、且つ加工器具ユニットが基部ユニットに装着されている場合にのみ、駆動ユニットがスイッチオンされることができるようになる。駆動ユニットとしてモータを用いる場合(ii)、作動安全機構が備えられ、該機構により、受容ユニットが加工器具ユニットに装着され、且つ加工器具ユニットが基部ユニットに装着されている場合にのみ、モータがスイッチオンされることができるようになる。
【0040】
ハンディ型ミキサはハンドヘルド型ミキサとも呼ばれる。駆動ユニットマウントは、挿入接続とも呼ばれ、ハンディ型ミキサの接続伝達結合のための容器である。ハンディ型ミキサにより、駆動力が提供される。それ故、該家庭用食品加工装置は、ハンディ型ミキサ駆動型アクセサリとも呼ばれる。ハンディ型ミキサの代わりに、他の外部装置が駆動ユニットとして備えられ、駆動ユニットマウントを介して接続されても良い。
【0041】
代替として、(ii)として上述したように、加工器具を駆動するためにモータが備えられても良い。加えて、該モータは、適切な速度及び適切なトルクで駆動力を伝達するための歯車機構を備えても良い。
【0042】
本発明の第2の態様によれば、家庭用食品加工装置の安全な組み立てのための方法であって、
(a)供給された食品を加工するための加工器具を備えた加工器具ユニットを備える第1のステップと、
(b)前記加工された食品を受容するための受容空間を備えた受容ユニットを、前記加工器具ユニットに着脱可能に装着する第2のステップと、
(c)前記加工器具を作動させるための駆動力を提供する基部ユニットを、前記加工器具ユニットに着脱可能に装着する第3のステップと、
を有する方法が提供される。
【0043】
前記加工器具ユニットは、装着順序を定義する安全装着機構を備え、前記装着順序によれば、前記受容ユニットが前記加工器具ユニットに装着されている場合にのみ、前記基部ユニットが前記加工器具ユニットに装着可能であり、また前記装着順序によれば、前記基部ユニットが前記加工器具ユニットに装着されている場合には、前記加工器具ユニットからの前記受容ユニットの取り外しが防止される。
【0044】
一例においては、ステップ(b)において、第1の相互係止機構により受容ユニットが加工器具ユニットに装着される。ステップ(c)において、第2の相互係止機構により基部ユニットが加工器具ユニットに装着される。安全装着機構は第1の相互係止機構と第2の相互係止機構との間に作用する少なくとも1つの安全ラッチを備えた安全係止装置を有する。ステップ(b)において、受容ユニットを加工器具ユニットに装着することにより、該少なくとも1つの安全ラッチが、受動状態から能動状態へと動かされる。受動状態において、第2の相互係止機構は遮断され、加工器具ユニットへの基部ユニットの装着を防止する。能動状態において、第2の相互係止機構によって基部ユニットは加工器具ユニットに装着可能となる。
【0045】
別の例においては、ステップ(c)において、安全ラッチが係止位置において固定され、該位置において、第1の相互係止機構が、受容ユニットを加工ユニットから取り外すことから遮断される。
【0046】
更なる例においては、ステップ(b)において、第1の相互係止機構による加工器具ユニットへの受容ユニットの装着により、安全ラッチが受動状態から能動状態へと後退させられる。受動状態において、第2の相互係止機構が遮断され、基部ユニットを加工ユニットへと装着させることを防止する。能動状態において、第2の相互係止機構により、基部ユニットが加工器具ユニットへと装着可能となる。
【0047】
本発明の一態様によれば、3つの別個のユニット、即ち容器又はボウル、例えば交換可能な器具挿入具のような器具を有するユニット、及び装置を駆動するための基部ユニットの組み立てのため、これらユニットが所定の装着順序で組み立てられる。それ故、(a)ボウルを器具ユニットに接続するため、及び(b)器具ユニットを基部ユニットに接続するため、両方の接続インタフェースと相互作用する安全機構が備えられる。単純な力学的な相互作用により、装着及び取り外しが防止されることができ、それにより特定の装着順序、及び取り外し順序を定義する。斯かる装着順序により、器具ユニットが容器の下側においてカバーされることが確実とされ、それにより、該機構が駆動手段により動作させられているときに、加工器具自体又は該機構のその他の危険な可動構成要素に触れることができなくなる。このことは、基部ユニットを装着すると、その後に加工器具の動作が理論的に可能となり、器具ユニットとの器具ユニットの接続機構が遮断されるからである。それ故、基部ユニットが加工器具ユニットに装着され、他方で加工器具ユニットが自由に他方の側からアクセス可能となる構成は、安全に防止される。安全機構として、下部即ちボウル又は容器を加工器具ユニットに接続することにより、作動させられ、動かされ又は並進移動させられる、可動要素が備えられる。斯くして、加工器具ユニットへのボウルの装着と同時に、安全機構が作動させられ、基部ユニットの装着をも可能とする。基部ユニットを装着する間、該下部の取り外しが防止させられる適所に安全要素を維持することにより、安全機構が再び同時に作動させられる。
【0048】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に説明される実施例を参照しながら説明され明らかとなるであろう。
【0049】
本発明の実施例は、以下の図面を参照しながら、以下に説明される。