特許第6232091号(P6232091)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6232091車両適用のための高電圧バッテリシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6232091
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】車両適用のための高電圧バッテリシステム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20171106BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20171106BHJP
   B60L 11/18 20060101ALI20171106BHJP
   B60L 3/00 20060101ALI20171106BHJP
   H01M 10/48 20060101ALN20171106BHJP
【FI】
   H02J7/00 Y
   H02J7/00 P
   H01M10/44 P
   B60L11/18 A
   B60L3/00 S
   !H01M10/48 P
   !H01M10/48 301
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-41986(P2016-41986)
(22)【出願日】2016年3月4日
(62)【分割の表示】特願2014-502572(P2014-502572)の分割
【原出願日】2012年2月21日
(65)【公開番号】特開2016-154437(P2016-154437A)
(43)【公開日】2016年8月25日
【審査請求日】2016年3月24日
(31)【優先権主張番号】13/073,091
(32)【優先日】2011年3月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513244993
【氏名又は名称】チャンズ アセンディング エンタープライズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】チャン ツン ユ
(72)【発明者】
【氏名】チャン チュンチー
【審査官】 永井 啓司
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/128296(WO,A1)
【文献】 特開2011−024299(JP,A)
【文献】 特開2007−157403(JP,A)
【文献】 特開平11−341693(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/042517(WO,A1)
【文献】 特開2009−284717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L1/00−3/12
7/00−13/00
15/00−15/42
G01R31/36
H01M10/42−10/48
H02J7/00−7/12
7/34−7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列に配置された第1の複数の回路要素を備える第1の回路と、直列に配置された第2の複数の回路要素を備える第2の回路とを備え、
前記第1の複数の回路要素は、
直流(DC)の電圧源と、
第1の複数のラッチングリレースイッチング装置とを備え、前記第1の複数のラッチングリレースイッチング装置のそれぞれは、バッテリモジュールに関連付けられた第1の検出装置に接続され、前記第1の検出装置によって動作可能にスイッチングされて、前記バッテリモジュールの動作に対応するイベントの検出に応答しかつ前記第1の複数のラッチングリレースイッチング装置の関連付けられたラッチングリレースイッチング装置の端子間に生成される電圧差を発生させ、
前記第2の複数の回路要素は、
第2の複数のラッチングリレースイッチング装置を備え、前記第2の複数のラッチングリレースイッチング装置のそれぞれは、前記第1の検出装置に接続され且つ制御ユニットによりトリガされるように配置される、
バッテリ管理システム。
【請求項2】
前記第1の複数のラッチングリレースイッチング装置は、前記電圧源を前記バッテリモジュールから電気的に絶縁する、
請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項3】
制御ユニットを更に備え、
ここで、前記第1の検出装置は、前記関連付けられたバッテリモジュールの動作に対応する第1のイベントを検出し、当該検出に応答して前記第1の複数のラッチングリレースイッチング装置のうちの関連付けられたラッチングリレースイッチング装置を作動させるように構成され、これにより、前記制御ユニットは、前記電圧源から電圧差を応答して検出する、
請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項4】
制御ユニットを更に備え、
ここで、前記制御ユニットは、車両電気制御ユニット(ECU)を備える、
請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項5】
制御ユニットを更に備え、
ここで、前記制御ユニットは、車両電気制御ユニット(ECU)に結合されたコントローラボードを備え、ここで、前記第1の回路は、コントローラエリアネットワーク(CAN)対応である、
請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項6】
前記第1の回路は、前記電圧源に結合されたコンバータを更に備え、
ここで、前記コンバータは、第1の電圧を第2の電圧に変換するように構成される、
請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項7】
前記第1の複数のラッチングリレースイッチング装置の端子間に接続されたアラームインジケータを更に備え、
前記アラームインジケータは、可視指示、可聴指示、又は両方の組み合わせを提供する、
請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項8】
制御ユニットを更に備え、
ここで、前記制御ユニットは、前記イベントに対応するアラームを受信するように構成され、前記アラームは、前記バッテリモジュールによって生成される、
請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項9】
前記第1の検出装置は、前記バッテリモジュールによって電力を供給される、
請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項10】
第1の検出装置において、当該第1の検出装置に電力を供給するように構成されたバッテリモジュールの動作に対応するイベントを検出することと、
前記検出することに応答して、第1のラッチングリレースイッチング装置を開くことと、
ここで、前記第1のラッチングリレースイッチング装置は、直列に配置された複数の回路要素のうちの、直列に配置された1つの回路要素を構成し、前記複数の回路要素は、直流(DC)の電圧源を備え、
制御ユニットにおいて、開かれた第1のラッチングリレースイッチング装置に対応する電圧差を検出することと、
前記制御ユニットにおける検出することに応答して、前記イベントに対応するアラームを提供することと、
前記制御ユニットが、各々前記第1の検出装置に接続された第2の複数のラッチングリレースイッチング装置トリガすることと、
を含む、
バッテリ管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、バッテリ管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、プラグインハイブリッド電気車両(PHEV)又はハイブリッド電気車両(HEV)などのための、例示的な従来のバッテリシステム100(管理及び制御を含む)を示す。セルが並列に接続されて、バッテリセットを形成する。例えば、リチウム鉄リンバッテリセル(lithium iron phosphorous battery cells)の場合、各セルは3.3Vを有する。直列に接続された16のバッテリセットが、バッテリモジュール102(例えば、図1の例では、それぞれが52.8ボルト(V)の値を有すると仮定される)などのバッテリモジュールを構成する。(モータ110に対して)直列に接続された6つのバッテリモジュール102が、この例では、316.8V(例えば、52.8×6)の累積電圧値を有するバッテリシステム100の一部を構成する。従来、各バッテリモジュール102の各バッテリセットは、車両電気制御ユニット(Electrical Control Unit,ECU)104によって直接監視及び制御される。ECU104は、コントロールドエリアネットワーク(CAN)バスインタフェース106上で、各バッテリモジュール102と関連付けられたモジュールモニタ及びコントローラ108に結合される。この例では、必要に応じて、大量のデータが、監視(例えば、各バッテリセットについての電圧)及び制御(例えば、バッテリセットの容量をバランスの取れた状態に保つ既知のセルバランス装置によって実施されるような、バッテリセットバランシング)のために伝送される。結果として得られるバッテリシステム100は、コスト効率が低くなる可能性がある(例えば、監視における複雑化)、かつ/あるいは、電気車両(EV)、HEV、又はPHEVを低信頼にする場合がある環境の状況(例えば、電磁干渉(EMI))に対して脆弱になる可能性がある。
【0003】
より進歩したバッテリシステム200が図2に示されており、ここで、バッテリシステム200の制御及び監視は、マスタ202及びスレーブレベル204に分割される。様々な例の中でも、特に、1つの例として、ECU104とマスタレベル202との間のインタフェースは、CANバスインタフェース106を含むのに対して、マスタ202とスレーブレベル204との間のインタフェースは、RS485インタフェース206を含む。この例示的システムでは、監視のうちのほとんどは、スレーブレベル制御によって処理される。しかし、マスタ/スレーブ、及びマスタ/車両ECUの間の、RS485 206、及び/又はCAN106を介したデータ伝送は依然として不可避であり、これは、特に、長いサービス時間の後、信頼性の問題をもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態では、バッテリ管理システムが、直列に配置された第1の複数の回路要素を含む、第1の回路を含み、第1の複数の回路要素は、直流(DC)電圧源と、第1の複数のスイッチング装置とを含み、第1の複数のスイッチング装置のそれぞれは、バッテリモジュールと関連付けられた第1の検出装置に接続され、第1の検出装置によって動作可能にスイッチングされて、バッテリモジュールの動作に対応するイベントの検出に応答した電圧差を発生させる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示のシステム及び方法の多くの態様は、以下の図面を参照すればより良く理解することが可能である。図面中の構成要素は、必ずしも一定の縮尺ではなく、代わりに、本開示の原理を明確に説明する強調がなされている。その上、図面中で、同様の参照番号は、いくつかの図を通して、対応する部分を示す。
図1】プラグインハイブリッド電気車両(PHEV)又はハイブリッド電気車両(HEV)のための、管理及び制御を含む例示的な従来のバッテリシステムのブロック図である。
図2】電気車両(EV)、HEV、又はPHEVのために作られた、より進歩した例示的な従来のバッテリシステムのブロック図である。
図3A】過充電/過放電(OC/OD)アラーム検出の機能を含むバッテリ管理(BM)システムのいくつかの実施形態のブロック図である。
図3B】過充電/過放電(OC/OD)アラーム検出の機能を含むバッテリ管理(BM)システムのいくつかの実施形態のブロック図である。
図3C】過充電/過放電(OC/OD)アラーム検出の機能を含むバッテリ管理(BM)システムのいくつかの実施形態のブロック図である。
図4】OC/ODアラーム検出及び温度監視の両方の機能を含み、後者は、OC/ODアラーム検出のために使用されるものと同じ電源を使用する第2のループに従う、BMシステムの別の実施形態のブロック図である。
図5A】OC/ODアラーム検出及び温度監視の両方の機能を、電気ループが異なり、絶縁されているという前提で、同じスイッチング装置を使用して含む、BMシステムの別の実施形態のブロック図である。
図5B図5Aに示すBMシステムの一部のより詳細な図を提供するブロック図である。
図6】スイッチング装置を、他の開示された実施形態のいくつかと比較した場合、逆向きに配置する、BMシステムの別の実施形態のブロック図である。
図7A】スイッチング装置のそれぞれと制御ユニットとの間にケーブルが接続され、制御ユニットが、各スイッチング装置の間の電圧差を監視することによって、どのスイッチング装置が開いているかを検出することを可能にする、BMシステムの別の実施形態のブロック図である。
図7B】スイッチング装置のそれぞれと制御ユニットとの間にケーブルが接続され、制御ユニットが、各スイッチング装置の間の電圧差を監視することによって、どのスイッチング装置が開いているかを検出することを可能にする、BMシステムの別の実施形態のブロック図である。
図8】制御ユニットが、他の実施形態で説明されたECUと同じ様式で働く中間PCBとして構成され、BMシステムがコントローラエリアネットワーク(CAN)対応であることを可能にする、BMシステムの別の実施形態のブロック図である。
図9】例示的BM方法の実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書中で開示されるのは、RS485、又はコントローラエリアネットワーク(CAN)などの通信プロトコルを介したデータ伝送が、電圧検出などのアナログ手段によって置き換えられる、バッテリ管理(BM)システム及び方法(本明細書中で集合的に又は個別にBMシステムとも呼ばれる)の特定の実施形態である。本明細書中で開示されるBMシステムの1つ以上の実施形態は、高いノイズ耐性を有し、その理由は、全ての信号検出が、1つ以上のスイッチング装置(例えば、ラッチリレーなど)によって、メイン高電力輸送回路(例えば、ループ)に隔離されるからである。従って、BMシステムの1つ以上の実施形態は、単純さ(例えば、保守が容易である、かつ、複雑な通信がないという観点からプラグアンドプレイアーキテクチャとして利用可能であり得る)、信頼性(例えば、サービス寿命中の耐久性)、及び/又は、低価格性(例えば、費用効率が高い)を示してもよい、高電圧バッテリシステムを確立する。
【0007】
BMシステムの特定の実施形態は、リチウムイオンバッテリ(例えば、リチウム鉄リンバッテリ)での使用に関連して本明細書中で説明されるが、本明細書中で開示されるBMシステムの適用可能性は、いかなる特定のタイプのバッテリシステムにも限定されず、従って、その他のタイプのバッテリシステムが本開示の範囲内にあると考えられる、ということを当業者は理解されたい。
【0008】
図3Aを参照すると、例示的BMシステム300の一実施形態が示されている。BMシステム300は、直列に配置された回路要素を有する第1の回路302を含み、回路要素は、車両電気制御ユニット(ECU)304などの、コントローラと、独立した直流(DC)電圧源306(例えば、本明細書中で電源又は12Vバッテリとも呼ばれる12V源、しかし、その他の電圧値が使用されてもよいということを理解されたい)と、スイッチング装置308などの、複数のスイッチング装置(本明細書中では個別に又は集合的に参照番号308を使用して参照される)とを含む。ECU304は、電圧差(例えば、電圧低下又は電圧増加)検出のための抵抗器又は抵抗デバイスを含んでもよい。一実施形態では、各スイッチング装置308は、ラッチングリレーとして実施されてもよく、これは、関連する接点を開又は閉にする電流パルスによって駆動されてもよい。例えば、正電流が通過させられた場合、リレーは開かれ(又は、いくつかの実施形態では、閉じられ)、負電流が通過させられた場合、リレーは閉じられる(又は、いくつかの実施形態では、開く)。電流の向きが同じに保たれる場合、又は、電流が存在しない場合、開又は閉位置は存続する。
【0009】
バッテリモジュール310などの、バッテリモジュールが、スイッチング装置308のそれぞれと関連付けられる。バッテリモジュール310は、図1及び図2に関連して説明したものと類似の構成であってもよく、図3Aに示す例では、52.8ボルト(V)の電圧値を含んでもよく、しかし、その他の電圧値が考慮される。図3Aに示すバッテリモジュール310のそれぞれは、同じ又は類似の構成であり、直列ループ316内で、相互に、及びモータ314に、直列に接続される。
【0010】
各バッテリモジュール310は、検出装置312などの、1つ以上の検出装置に(例えば、排他的に)電力を供給する。各検出装置312は、それぞれのスイッチング装置308に接続される。一実施形態では、検出装置312は、過充電/過放電(OC/OD)検出装置であってもよく、これは、名称が意味するように、過充電/過放電アラーム検出を提供する。いくつかの実施形態では、OC/OD装置312は、別のタイプの検出装置で置き換えられてもよい。各OC/OD検出装置312は、各バッテリモジュール310内で(例えば、直列に)接続された各バッテリセットの電圧を監視するために使用される。例えば、一実施形態では、4つ又は8つのチャネルが監視機能内で利用可能であってもよいが、いくつかの実施形態では、その他の数量が含まれてもよい。8つのチャネルの場合、8つのチャネルは、直列に接続された8つのセル又は8つのバッテリセットの電圧を検出するために、合計9本のケーブルを使用する(しかし、例えばいくつかの実施形態では、無線構成が使用されてもよい)。チャネルのうちのいずれかが所与の閾値(例えば、過充電又は過放電閾値)を超過(又は、閾値未満に低下)した場合、OC/OD検出装置312によって、スイッチング装置308に、スイッチング装置を開又は閉に駆動するための電圧が提供される。いくつかの場合、スイッチング装置308がすでに開かれていたならば、リセット電流が、過充電/過放電ボード(例えば、OC/OD検出装置312)をリセットするために使用されてもよい。他の場合、既知の自動再開機能が利用可能であるならば、リセット動作(リセット電流を通過させること)は必要ではない。
【0011】
回路302(例えば、ループ)内のスイッチング装置308のそれぞれは、OC/OD検出装置312などの、関連する「パラシティック」検出装置によって制御され、各バッテリモジュール310は、いくつかの実施形態では、1つ以上のパラシティック装置と共に実装されてもよい。パラシティックは、本明細書中では、ECU制御がない(すなわち、ECU制御が必要とされない)ことを意味し、一実施形態では、そのようなパラシティック装置は、バッテリモジュール310内のバッテリによってのみ電力を供給される。パラシティック装置は、ECU304へのアラーム信号を生成してもよい。以下に更に詳細に説明するように、パラシティック装置の例は、以下に限定されないが、OC/OD検出装置312、セルバランシング装置、及び温度監視装置を含む。スイッチング装置308は電気絶縁装置として振る舞うため、12Vループ回路302は、直列に接続されたバッテリモジュール310から絶縁され、従って、バッテリモジュール310のそれぞれを介したノイズ干渉は起こり得ない。図3Aに示す例では、ECU304は、回路302の電圧低下を検出する。言い換えると、OC/OD検出装置312のうちのいずれかが、1つ以上のモジュール310内の、バッテリセットのうちの1つの過充電又は過放電を検出した場合、接続されたスイッチング装置308は、検出したOC/OD検出装置312によって開にトリガされる。スイッチング装置308のうちのいずれかが開にトリガされた場合、ECU304は、電圧源306から、この例では12Vから0Vまでの、電圧低下を応答して検出する。
【0012】
図3Bは、図3Aに示すBMシステム300の少なくとも一部のより詳細な図を提供し、同様の参照番号が、図3Aにおいて見出されるものと同じ又は類似の特徴に対応し、従って、下記を除き、同じ特徴の説明はここでは省略される。特に、OC/OD検出装置312は、(図3Bのスイッチング装置308における「+」及び「−」で表される)端子間に接続されたロジックボードとして実施されてもよい(わかりやすくするために、バッテリモジュール310は省略されている)。更に、スイッチング装置308は、示されているように、2端子ラッチリレーを含んでもよく、各スイッチング装置308は、端子を介して、別のスイッチング装置308と結合される。いくつかの実施形態では、スイッチング装置308のその他の構成が使用されてもよいということに留意されたい。
【0013】
図3Cは、図3Bに示す実施形態の変形である、別のBMシステム実施形態を含む。図3Cに示すBMシステム300Aの場合、電源306と、スイッチング装置308と、抵抗器318とが、回路302内で直列に接続される。ECU304は、回路320に従って、12Vバッテリ306によって別個に電力を供給される。スイッチング装置308とECU304との間(例えば、ECU304と、図3Cの最も左側に示す最初のスイッチング装置308との間、及び、ECU304と、図3Cの最も右側に示す最後のスイッチング装置308との間)の接続322及び324は、従って、電圧検出のみのために使用される。この場合、全てのスイッチング装置308が閉じられているならば、ECU304によって電圧差は検出されない(全て12Vとなる)。スイッチング装置308のうちの1つが開かれた場合のみ、ECU304によって12Vの電圧差が検出される。ECU304によって検出される電圧差は、この場合と、図3A及び図3Bで説明した前の場合(12Vから0Vへの電圧の低下)とで異なる。
【0014】
次に図4を参照すると、BMシステム400の別の実施形態が示されている。図3A図3Bに関連して説明した実施形態と同様に、BMシステム400は、ECU304と、電圧源306と、複数のスイッチング装置308とを含む、直列に配置された複数の回路要素を含む、回路302(例えば、ループ)を含む。各スイッチング装置308は、関連するバッテリモジュール310によって(例えば、いくつかの実施形態では排他的に)電力を供給される、OC/DC検出装置312に接続され、OC/DC検出装置312によって動作可能にスイッチングされる。これらの構成要素の動作は、図3A図3Bに関連して説明した通りであり、従って、下記を除き、同じ構成要素の説明はここでは省略される。BMシステム400は、ECU304と、電圧源306と、スイッチング装置308と同じ又は類似の構成の複数のスイッチング装置408とを含む、やはり直列に配置された複数の回路要素を含む、第2の回路402(例えば、ループ)を含む。各スイッチング装置408は、検出装置410に接続され、検出装置410によって動作可能にスイッチングされ、検出装置410は、関連するバッテリモジュール310によって(例えば、排他的に)電力を供給される。図4に示す実施形態では、検出装置410は、温度監視装置として実施される。いくつかの実施形態では、異なるタイプの検出装置が、検出装置312及び410のいずれかの代わりに使用されてもよく、かつ/又は、追加の検出装置が(例えば、いくつかの実施形態では、回路402と同様に構成された回路の、対応する増加を伴って)使用されてもよい。温度監視装置410は、温度監視装置がバッテリモジュール310の温度を感知することを除き、OC/OD検出装置312と同じ又は類似の手法で働く。
【0015】
OC/OD監視のために採用されるものと類似の方法を使用して、温度監視装置410は、別個の回路(例えば、回路302と対比される回路402)内に実装されてもよく、しかし、同じ電圧源306を使用する。回路402のスイッチング装置408のうちのいずれかが、温度監視装置410によってトリガされた場合、ECU304は、源306の両端の電圧(例えば、この例では12V)によって、電圧差を検出する。回路302及び402と、対応する回路要素とを使用して、ECU304は、OC/OD検出装置312又は温度過昇監視装置410のいずれかによって検出されたイベント(例えば、過充電又は過放電、過大温度)を識別することが可能である。図4には2つの回路(例えば、ループ)が示されているが、(例えば、回路402と類似の)追加の回路が、バッテリモジュールの動作、又はその他の(例えば、環境)条件に対応する追加のイベント(例えば、ミスバランスなど)の検出のために追加されてもよいということが理解されるべきである、ということに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では(例えば、温度監視の代わりに、又は、温度監視に加えて)セルバランス装置が採用されてもよく、セル装置は、バッテリセットの容量をバランスの取れた状態に保つことにおいて使用される。
【0016】
ECU304(又は、以下で説明するコントローラボードなどの、その他のコントローラ)は、いくつかの実施形態では、以下の機能のうちの1つ以上を実行するように構成されてもよいということに留意されたい:バッテリセットの過充電/過放電のアラームの受け入れ、バッテリモジュールの温度過昇のアラームの受け入れ、高電力を輸送する回路内に実装されたスイッチング装置の制御の提供(必要とされるスイッチング装置の数は、例えば、安全性の配慮に依存し、各バッテリモジュール310に対して1つなど、1つ以上を使用して構成されてもよい)、及び、必要に応じて、バッテリモジュール310のそれぞれに対して実装されたファンの制御。
【0017】
更に、一実施形態では、バッテリモジュール310によって生成される出力は、以下のうちの1つ以上を含んでもよい:過充電又は過放電のアラーム信号、温度過昇のアラーム信号。
【0018】
次に図5A図5Bを参照すると、図3Aに示すBMシステム300と類似の構成を有するBMシステム500の一実施形態が示されている。BMシステム500は、ECU304と、電圧源306と、一実施形態ではラッチングリレーとして構成された複数のスイッチング装置508とを含む、直列に配置された複数の回路要素から成る回路302を含む。各スイッチング装置508は、OC/DC検出装置312及び温度監視装置410の両方に接続され、装置312及び410は、関連するバッテリモジュール310によって電力を供給される。言い換えると、OC/DC検出装置312及び温度監視装置410は、両方とも同じスイッチング装置508に結合される(かつ、これを作動させる)(例えば、電気ループが異なり、かつ絶縁されている−言い換えると、温度監視装置410とOC/OD検出装置312とは、スイッチング装置508に別個に接続されているという前提で)。図5Bに部分的に示されている実施形態500Aなどの、いくつかの実施形態では(その他の構成要素は、図5Aに示されているものと同様であるという理解の下で)、スイッチング装置508は、2つのスイッチング装置510A、510B(例えば、ラッチリレー)によって置き換えられてもよい。従って、スイッチング装置510Aは、OC/OD検出装置312に接続され、スイッチング装置510Bは、温度監視装置(TD)410に接続され、スイッチング装置510A、510Bのスイッチング端子(図5Aには示されていない)は、図5Bに示すように、直列に接続される。一例示的動作では、図5Aに示すスイッチング装置508(又は、図5Bに示す装置510A、510B)のうちのいずれかが、OC/OD検出装置312又は温度監視装置410によって開にトリガされた場合、ECU304は、12Vの電圧低下差を検出する。従って、ECU304は、バッテリシステム500によってイベント(例えば、問題)が生じたことを「認識」し、しかし、正確な理由は認識されない可能性がある。
【0019】
次に図6に注意を向けると、これは、1つの回路のスイッチング装置が標準的な配列で(例えば、前述の手法で)接続され、別の回路のスイッチング装置が逆の配列で接続された、BMシステム600の一実施形態を示す。特に、BMシステム600は、ECU304と、電圧源306と、複数のスイッチング装置308とを含む、上述の複数の回路要素を含む、直列回路302を含む。各スイッチング装置308は、関連するバッテリモジュール310によって電力を供給されるOC/DC検出装置312に接続される。BMシステム600は、ノーマルオープン回路構成を有する別の直列回路602を含み、回路602は、ECU304と、電圧源306と、複数のスイッチング装置604(例えば、ラッチリレー)とを含み、各スイッチング装置604は、OC/OD検出装置312に接続される。従って、以前の実施形態とは異なり、スイッチング装置604を(ECU304によってトリガされるように)逆向きに配置することによって、スイッチング装置604の動作は、リバース(逆)になっている。回路602が、ECU304によって閉じられた(又は、いくつかの実施形態では、手動で閉じられた)場合、全てのスイッチング装置604が、動作端において閉にトリガされる。そのような動作は、図6に示すように、例えば、OC/OD検出装置312(あるいは、図4図5A、又は図5Bに示す構成などにおいて採用される場合、温度監視装置410)をリセットすることにおいて使用されてもよい(スイッチング装置308のうちの1つ(のみ)が、OC/OD検出装置312又は温度監視装置410によって以前に開かれた場合)。
【0020】
図7Aは、図3Cに関連して前述した、図3Cに示す回路要素と類似の、同様の参照番号によって示される回路要素を有する、BMシステム700の別の実施形態を示し、従って、同じ回路要素の説明は、簡潔にするために省略される。言い換えると、制御ユニット304は、スイッチング装置308を開くことに応答して生成される電圧差を検出することにおいて使用される。更に、制御ユニット304は、別個の回路(例えば、回路302と対比した回路320)によって電力を供給される。従って、図3Aでは、制御ユニット304は、同じ回路302によって、電力を供給され、かつ感知するのに対して、図3C(及び、ここでは図7Aに該当)では、制御ユニット304は、1つの回路320によって電力を供給され、別の回路302を感知することにおいて使用される。更に、図3Cは、最初及び最後のスイッチング装置の間の電圧差の検出に応答した、電圧源306に対応する電圧から(ほぼ)0までの電圧差を検出することによって、電圧差(例えば、電圧低下)が検出される一実施形態を示すのに対して、以下に説明するように、図7Aは、そのスイッチング装置308の識別において、更に踏み込む。
【0021】
BMシステム700は、スイッチング装置308のそれぞれと、ECU304との間に接続された、ケーブル702(例えば、702A〜702G)を含む。そのような構成において、ECU304は、各スイッチング装置の間の電圧差を監視することによって、どのスイッチング装置308が開であるかを検出することが可能にされる。図7に示す例では、どのバッテリモジュール310が過充電又は過放電であるかを見分けるために、6つのスイッチング装置308が、合計7本のケーブルを使用する。ECU304は、回路302とは別個の、回路320の一部である。図7Bは、図7Aに示す実施形態のより詳細な図(隣接するスイッチング装置308の端子間の直列接続が、ケーブル702を介したECU304への接続と共に示されている)を提供する(わかりやすくするために、バッテリモジュール310は省略されている)。いくつかの実施形態では、図7Aに示す個別のケーブル702の構成は、図3A及び図3Bに示すアーキテクチャを有するBMシステムに関連して使用されてもよいということに留意されたい。
【0022】
図8では、電圧源306とスイッチング装置308とを含む回路要素の、回路302内での直列配置を含み、各スイッチング装置308が、バッテリモジュール310に関連するOC/OD検出装置312に接続された、図3Aに示すものと類似の回路配置を有する別のBMシステム実施形態800が示されている。加えて、回路302は、CANバスインタフェース804上でECU304に結合された、コントローラボード802を含む。言い換えると、ECU304は、上述のECU304と同じ(又は類似の)様式で働く中間プリント回路基板(Printed Circuit Board,PCB)によって置き換えられてもよい。この配置の1つの利点は、バッテリシステム800が、CANインタフェース対応であってもよく、従って、任意の既存のECUに接続される準備ができているということである。
【0023】
いくつかの実施形態では、本開示を通して例として使用されている12V電圧源306は、スイッチング装置(例えば、308)を接続する回路(例えば、302)を通して流れる電流が持続可能ならば、12V以外のバッテリによって置き換えられてもよいということに留意されたい。いくつかの実施形態では、ECU304の正常な動作が(例えば、いなかる有意な程度にも)影響を受けないという前提で、12V電圧源306は、高電圧(例えば、316.8V)を12Vに下方変換するコンバータに接続されてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、発光ダイオード(LED)が抵抗器と直列に含まれ、スイッチング装置(例えば、308、2つの端子は図3B又は図3C又は図7Bにおいてより明確に示されている)の端子のそれぞれの間に接続されてもよい。スイッチング装置のうちのいずれかが開かれた場合、スイッチング装置の端子間に生成される電圧差のため、LEDライトが付勢される(例えば、オンにされる)。LEDは、どのバッテリモジュール310がイベント(例えば、問題)を生成しているかの指示として使用されてもよい。1つ以上のLEDが、温度監視装置410(例えば、図4図5A図5Bを参照)のためのスイッチング装置の両端に実装された場合、どのモジュール310が問題を有するかの指示が可能になる(例えば、温度過昇、又は過充電/過放電)。いくつかの実施形態では、LEDは、可聴装置(例えば、ブザー)、又は、どのモジュール310によってどの問題が生成されているかを識別するために使用されてもよい任意の装置で置き換えられてもよい。
【0025】
本明細書中で説明されるBMシステムの特定の実施形態において、ECU304は、各バッテリセットの動作の全ての詳細を認識する必要はないということに留意されたい。例えば、ECU304は、バッテリモジュール310によってアラーム信号が生成された場合に行われる動作に関与する。この観点から、バッテリモジュールの間の複雑な通信が、電圧などの単純な機械的信号によって置き換えられてもよく、従って、長いサービス寿命にわたって非常に高信頼であること、及び、更に、様々なノイズ源の中でも、特に、インバータ、モータ、又は高電圧−低電圧コンバータから来るノイズを免れることが可能である。言い換えると、上述の、ECU304及びバッテリモジュール310のための機能は、高電圧バッテリシステムのために重要である。但し、いくつかの実施形態では、より高度な機能も採用されてもよい。同様に、いくつかのBMシステム実施形態では、上述のいくつかの機能が省略されてもよく、かつ/又は、いくつかの実施形態では、上述の図面に関連して示され、説明された特徴が、混合され、組み合わされてもよい。
【0026】
BMシステムの様々な実施形態について説明したので、特定のBMシステムの有用性を説明するために、いくつかの例示的実装について以下に説明する。電気車両(EV)内でBMシステムを採用する例において、以下が仮定される。(a)3つの18Ahセルが並列に接続されて、54Ahバッテリセットを形成し、(b)16のセットが直列に接続されて、バッテリモジュール(例えば、モジュール310)を形成し、(c)6つのバッテリモジュールが直列に接続されて、バッテリシステムを形成し(例えば、図4に示す配置に類似)、(d)バッテリモジュールのそれぞれについて、2つの8チャネルOC/OD検出装置(例えば、ボード)と、4つの4チャネルバランスボードと、1つの8チャネル温度監視装置(例えば、ボード)とが設置され(前述のように、全てのこれらの検出装置はパラシティックと考えられる)、(e)OC/OD検出ボードに接続された全てのスイッチング装置が直列に接続されて、第1の回路又はループを形成し(例えば、合計12のスイッチング装置)、(f)温度監視ボードに接続された全てのスイッチング装置が、第2のループを形成する別の直列において接続される(合計6つのスイッチング装置)。この例では、図4のBMシステム400と類似のBMシステムが採用されてもよい。
【0027】
次に例示的動作について述べると、運転中に、1つ以上のモジュール(例えば、310)のバッテリセットのうちのいずれかの電圧が低下した場合、関連するOC/OD検出ボードによって過放電信号が生成される。結果として、OC/OD検出ボードに接続されたスイッチング装置が開かれ、これに応答して、ECUは、12Vから0Vまでの電圧差を検出し、ECUは、車両が安全に駐車されるまで、モータへの電流を制限し始める。
【0028】
充電中に、バッテリセットのうちのいずれかの電圧が上昇した場合、OC/OD検出ボードによって過充電信号が生成される。結果として、OC/OD検出ボードに接続されたスイッチング装置が開かれ、これに応答して、ECUは、12Vから0Vまでの電圧差を検出し、ECUは、OC/OD検出ボードが再開され、OC/OD検出ボードに接続されたスイッチング装置が再び閉じられるまで、充電電流を制限し始める。予め設定された充電電圧(例えば、340V)が達成されるまで、同じ動作が繰り返される。例えば、充電器が車両から取り外されるまで、充電器は、より低い電圧(例えば、318V)において再開されてもよい。
【0029】
PHEVにおいて採用されるBMシステムについてなどの別の例では、以下が仮定される。(a)3つの18Ahセルが並列に接続されて、54Ahバッテリセットを形成し、(b)16のセットが直列に接続されて、バッテリモジュールを形成し、(c)6つのバッテリモジュールが直列に接続されて、バッテリシステムを形成し、(d)バッテリモジュールのそれぞれにおいて、2つの8チャネルOC/OD検出ボードと、4つの4チャネルバランスボードと、1つの8チャネル温度監視ボードとが設置され(前述のように、全てのこれらの装置はパラシティックである)、(e)OC/OD検出ボードに接続された全てのスイッチング装置が直列に接続されて、第1のループを形成し(例えば、合計12のスイッチング装置)、(f)温度監視ボードに接続された全てのスイッチング装置が、第2のループを形成する別の直列において接続される(例えば、合計6つのリレー)。この例では、図7A図7BのBMシステム700と類似のBMシステムが、イベント(例えば、問題)を生成しているバッテリモジュールの検出のために採用されてもよい。
【0030】
一例示的動作では、運転中に、バッテリセットのうちのいずれかの電圧が低下した場合、OC/OD検出ボードによって過放電信号が生成される。結果として、OC/OD検出ボードに接続されたスイッチング装置が開かれ、これに応答して、ECUは、0Vから12Vまでの電圧差を検出し、従って、バッテリシステムを再充電するために、発電機セット(例えば、ディーゼル発電機)を始動させる。ECUは、バッテリシステム全体では依然として高いが、同じモジュールが過放電の問題を示し続ける場合のような問題が頻繁に生成されたら、ディスプレイ装置の画面上に、表示「保守が必要です(maintenance required)」を提示するように更に構成されてもよい。
【0031】
充電中に、バッテリセットのうちのいずれかの電圧が上昇した場合、OC/OD検出ボードによって過充電信号が生成される。結果として、OC/OD検出ボードに接続されたスイッチング装置が開かれる。この時、ECUは、0Vから12Vまでの電圧差を検出し、ECUは、過OC/OD検出ボードが再開され、過OC/OD検出ボードに接続されたスイッチング装置が再び閉じられるまで、発電機セット(genset)又は充電器のいずれかから来る充電電流を制限し始める。
【0032】
車両が「オン」である場合、これは充電が発電セットから来ていることを意味し、従って、発電セットは、バッテリ容量の低下の状況が次回存在するまでトリガされない(この状況は、充電状態(State of Charge,SOC)モニタを介して、又は、バッテリシステム電圧の判定を介して監視されてもよい)。車両が「オフ」モードにある場合、予め設定された充電電圧(例えば、340V)が達成されるまで、同じ充電動作が繰り返されてもよい。例えば、充電器が車両から取り外されるまで、充電器は、より低い電圧(例えば、318V)において再開される。ECUは、バッテリシステム全体では依然として低いが、同じモジュールが過充電の問題を示し続ける場合のような問題が頻繁に生成されたら、「保守が必要です(maintenance required)」を表示するように更に設計されてもよい。全ての機能の設計はECUによって行われてもよく、これは、いくつかの実施形態では、バッテリシステム自体には直接関連しなくてもよいということに留意されたい。
【0033】
上述の例は、特定のBMシステム実施形態が、EV、PHEV、又はHEVなどの高電圧適用例に対してうまく働く可能性があるということを実証することにおいて有用である。特定のBMシステム実施形態は、高電圧を必要とする、かつ、直列に接続されたいくつかのバッテリモジュールを有する、かつ、適用例のためのECU又はPLC(又はその他の)制御を必要とする、任意の適用例に適用可能であってもよいということを理解されたい。
【0034】
BMシステムの特定の実施形態の上記の説明を考慮して、図9に示す、BM方法900と呼ばれる一方法実施形態は、第1の検出装置において、バッテリモジュールの動作に対応するイベントを検出し、バッテリモジュールは、第1の検出装置に電力を供給するように構成され(902)、検出することに応答して、第1のスイッチング装置を開き、第1のスイッチング装置は、直列に配置された複数の回路要素のうちの、直列に配置された回路要素を構成し、複数の回路要素は、直流(DC)電圧源を含み(904)、制御ユニットにおいて、開かれた第1のスイッチング装置に対応する電圧差を検出し(906)、制御ユニットにおける検出することに応答した、アラームを提供すること(アラームは、イベントに対応する)(908)を含むことを理解されたい。
【0035】
当業者によって理解されるように、図9に関連して示された又は説明された順序とは異なる順序(含まれる機能に応じて、実質的に同時、又は逆の順序を含む)で機能が実行されてもよい、代替の実施が、本開示の範囲内に含まれてもよい、ということに留意されたい。
【0036】
本開示の上述の実施形態は、単にBMシステム及び方法実施形態の原理の明確な理解のために述べられた、可能な実施の例であるにすぎない、ということが強調されるべきである。多くの変形及び修正が、上述の実施形態(1つ又は複数)に対して、精神及び原理において実質的に逸脱することなく行われてもよい。全てのそのような修正及び変形は、本開示の範囲内に含まれ、特許請求の範囲によって保護されることがここに意図される。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
図9