特許第6232109号(P6232109)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6232109
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】半導体記憶装置および連続読出し方法
(51)【国際特許分類】
   G11C 16/26 20060101AFI20171106BHJP
   G11C 7/10 20060101ALI20171106BHJP
   G11C 8/18 20060101ALI20171106BHJP
   G06F 12/02 20060101ALI20171106BHJP
   G06F 12/06 20060101ALI20171106BHJP
   G06F 12/00 20060101ALI20171106BHJP
【FI】
   G11C16/26 100
   G11C7/10 212
   G11C8/18
   G06F12/02 580J
   G06F12/06 520F
   G06F12/00 597U
【請求項の数】15
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-187885(P2016-187885)
(22)【出願日】2016年9月27日
【審査請求日】2016年9月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】511062254
【氏名又は名称】ウィンボンド エレクトロニクス コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】神永 雄大
(72)【発明者】
【氏名】水藤 克年
【審査官】 後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−286179(JP,A)
【文献】 特開2006−331408(JP,A)
【文献】 特開2008−134736(JP,A)
【文献】 特開2013−235642(JP,A)
【文献】 特開2013−118031(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 16/26
G11C 7/10
G11C 8/18
G06F 12/00 − 12/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリセルアレイと、
前記メモリセルアレイのページを選択し、選択ページのデータをデータ保持部に読み出すページ読出し手段と、
ページの連続読出しの範囲に関するページ情報を設定する設定手段と、
前記ページ読出し手段によるページの連続読出しを制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記ページ情報に基づき連続読出しモードを継続させるか否かを判定し、
前記制御手段は、連続読出しモードを継続しないと判定した場合、外部制御信号がディスエーブルされたことに応答して連続読出しを終了させ、連続読出しモードを継続すると判定した場合、前記外部制御信号がディスエーブルされてその後にイネーブルされたとき、ページデータ読出し命令の入力なしで連続読出しを可能にし、
前記制御手段は、連続読出しモードを継続すると判定した場合、前記外部制御信号がディスエーブルされたときのページアドレスおよび列アドレスを記憶し、かつ前記ページ読出し手段により読み出されたデータの保持を継続させ、前記外部制御信号がイネーブルされたときに、記憶されたページアドレスおよび列アドレスに基づき前記ページ読出し手段により保持されたデータを出力させる、半導体記憶装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記ページ読出し手段が選択するページが前記ページ情報により規定されるページ範囲内であるとき、連続読出しモードを継続すると判定し、選択するページがページ範囲外であるとき、連続読出しモードを継続しないと判定する、請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記設定手段は、ページ情報をページ情報格納部に格納することを含む、請求項1または2に記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記設定手段は、前記ページ情報として、最小ページアドレスと最大ページアドレスの対を少なくとも1つを設定する、請求項1またはに記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記ページ情報として、連続読出しするためのページ数を規定するバースト長を設定する、請求項1またはに記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
連続読出しのときに前記ページ読出し手段が最初に選択するページは、入力されたページアドレスに基づき指定される、請求項1ないしいずれか1つに記載の半導体記憶装置。
【請求項7】
連続読出しのときに前記ページ読出し手段が最初に選択するページは、予め決められたページアドレスに基づき指定される、請求項1ないしいずれか1つに記載の半導体記憶装置。
【請求項8】
前記予め決められたページアドレスは、電源が投入されたときにメモリセルアレイから最初に読み出すページアドレスである、請求項に記載の半導体記憶装置。
【請求項9】
半導体記憶装置はさらに、連続読出しされたデータを外部のシリアルクロックに応答してシリアル出力する出力手段を含む、請求項1ないしいずれか1つに記載の半導体記憶装置。
【請求項10】
前記出力手段は、前記データ保持手段から転送されたデータを保持する別のデータ保持手段を含み、前記別のデータ保持手段からデータが出力される間に、前記メモリセルアレイの選択ページのデータが前記データ保持手段に保持される、請求項に記載の半導体記憶装置。
【請求項11】
半導体記憶装置は、NAND型のフラッシュメモリである、請求項1ないし10いずれか1つに記載の半導体記憶装置。
【請求項12】
NAND型のメモリセルアレイと、
メモリセルアレイの選択されたページから転送されたデータを保持し、またはプログラムするデータを保持するページバッファと、
ページバッファとの間で双方向のデータの送受が可能であるデータレジスタと、
メモリセルアレイのページを連続的に読出し、読み出されたデータを前記データレジスタを介してシリアルクロックに同期してシリアル出力する連続読出し手段と、
連続読出しの範囲に関するページ情報を設定する設定手段とを有し、
前記連続読出し手段は、ページデータ読出し命令なしで、前記ページ情報で規定されるページ範囲内の連続読出しを可能にし、
前記連続読出し手段は、連続読出しを行うとき、外部制御信号がディスエーブルされたときのページアドレスおよび列アドレスを記憶し、かつ前記ページバッファに読み出されたデータの保持を継続させ、前記外部制御信号がイネーブルされたときに、記憶されたページアドレスおよび列アドレスに基づき前記ページバッファにより保持されたデータを出力させる、フラッシュメモリ。
【請求項13】
フラッシュメモリは、外部制御信号の論理レベルに応答してアクティブとされ、前記連続読出し手段は、外部制御信号がトグルされても、連続動作モードを継続する、請求項12に記載のフラッシュメモリ。
【請求項14】
NAND型フラッシュメモリにおけるページの連続読出し方法であって、
連続読出しの範囲に関するページ情報を設定し、
前記ページ情報で規定される範囲内の連続読出しの場合には、外部制御信号がディスエーブルされてもページデータ読出し命令なしで連続読出しを行い、
前記連続読出しを行うとき、前記外部制御信号がディスエーブルされたときのページアドレスおよび列アドレスを記憶し、かつメモリセルアレイからページバッファに読み出されたデータの保持を継続させ、前記外部制御信号がイネーブルされたときに、記憶されたページアドレスおよび列アドレスに基づき前記ページバッファにより保持されたデータを出力させる、
連続読出し方法。
【請求項15】
連続読出し方法はさらに、シリアルクロックに同期してページデータをシリアル出力する、請求項14に記載の連続読出し方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置に関し、特に、1つまたは複数ページの連続読出しに関する。
【背景技術】
【0002】
NAND型フラッシュメモリは、NOR型フラッシュメモリと比較して、集積度の高いメモリセルアレイを実現することができ、それ故、画像データや音楽データなどの大容量のデータ記憶に適している。その反面、メモリセルアレイからページバッファへのデータ読出しが必要となるため、NOR型フラッシュメモリと比較して読出しに要する時間が長くなる。
【0003】
近年のフラッシュメモリでは、少ない端子数で入出力データの高速化を図るシリアルインターフェースを搭載するものも増えている。シリアルインターフェースには、例えば、8ビットの命令コードおよび24ビットのアドレスを必要とする標準シリアルペリフェラルインターフェース(SPI)がある。特許文献1は、SPIのプロトコルを変更することなくアドレス能力を拡張するシリアルフラッシュメモリを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−8021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
NOR型フラッシュメモリは、いわゆるバーストモードのようにデータの連続読出しを行うことが可能である。図1(A)に、このようなフラッシュメモリの連続読出し動作のタイミングチャートを示す。チップセレクト信号CSがローレベルになると、フラッシュメモリがアクティブとなり、例えば、シリアルクロックの立ち上がりに同期して入力端子から読出し命令およびアドレスが入力される。フラッシュメモリは、アドレスを自動的にインクリメントし、順次、読み出したデータをシリアルクロックの立下りに同期して出力端子から出力する。チップセレクト信号CSがハイレベルになると、フラッシュメモリは非選択(スタンバイ状態)となり、データの連続読出しが停止される。
【0006】
一方、NAND型フラッシュメモリにおいても、NOR型シリアルフラッシュとの互換性を図るため、シリアルインターフェースを搭載するものが実用化されている。NAND型フラッシュメモリは、NOR型フラッシュメモリと異なり、メモリセルアレイのページからページバッファ/センス回路にデータを一旦読み出さなければならず、そのための特有の命令またはコマンドが必要となる。以後、この特有の命令を、“ページデータ読出し命令”と称する。従って、NAND型フラッシュメモリにおいて連続読出しを行う場合には、ページデータ読出し命令と、読出しを開始するページアドレスとを入力し、メモリセルアレイのページからのデータ読出し期間に相当するレイテンシィの後に、ページバッファ/センス回路に保持されたデータをシリアル出力させるための読出し命令を入力しなければならない。
【0007】
データのシリアル入力/シリアル出力を連続的に行うために、NAND型フラッシュメモリは、ページバッファ/センス回路から転送されたデータを保持するデータレジスタ(またはキャッシュレジスタ)を備え、ページバッファ/センス回路とデータレジスタとにより2段のパイプラインを構成している。連続読出しでは、ページが自動的にインクリメントされ、順次、ページデータがページバッファ/センス回路に転送され、その間、データレジスタに保持されたデータがシリアルクロックに同期して外部にシリアル出力される。
【0008】
図1(B)に、NAND型フラッシュメモリの連続読出し動作のタイミングチャートを示す。チップセレクト信号CSがローアクティブになると、ホスト装置から8ビットのページデータ読出し命令(例えば、「13h」)と、16ビットのページアドレスPA(ブロックおよびページを選択するための行アドレス)とが入力され、メモリセルアレイの選択ページのデータがページバッファ/センス回路に転送された時間に相当するレイテンシィの後、連続読出しのための8ビットの読出し命令および16ビットのアドレス(これは、空のダミーアドレスである)が入力される。NAND型フラッシュメモリは、これらの一連の命令およびアドレスの入力により、連続読出しモードとなり、入力されたページアドレスPAが自動的にインクリメントされ、順次、読み出されたページデータがシリアルクロックに同期して外部にシリアル出力される。チップセレクト信号CSがローレベルである期間中、すなわち、連続読出しモードである間、フラッシュメモリには、ページデータ読出し命令およびページアドレスPAの入力は不要である。
【0009】
チップセレクト信号CSがHレベルにトグルされると、連続読出し動作が終了する。連続読出しを再開する場合には、チップセレクト信号CSをLレベルにし、再び、ページデータ読出し命令「13h」、ページアドレスPAを入力し、一定のレイテンシィ後に、連続読出しのための読出し命令およびアドレスを入力する。このように、チップセレクト信号CSがトグルされると、連続読出しモードが終了する。
【0010】
また、シリアルインターフェースを搭載したフラッシュメモリの一般的な使用態様では、一度に読み出すことができるデータサイズが、ホスト装置側のCPUのキャッシュレジスタのサイズによって制約される。つまり、CPUのキャッシュレジスタがフラッシュメモリからのデータによって一杯になると、ホスト装置は、チップセレクト信号CSをHレベルにし、フラッシュメモリの連続読出しを停止させ、その間に、CPUがキャッシュレジスタに保持されたデータを処理する。CPUによるデータ処理が終了すると、ホスト装置は、チップセレクト信号CSをLレベルにし、フラッシュメモリを再びアクセスし、連続読出しを開始する。
【0011】
図2は、CPUのキャッシュレジスタが1Kバイトであるときに、10KバイトのデータをNOR型フラッシュメモリから読出すときの関係を示している。フラッシュメモリに、連続読出しのための命令およびアドレスが入力されると、フラッシュメモリからホスト装置にデータが出力され、データサイズが1Kバイトになると、ホスト装置は、チップセレクト信号CSをHレベルにし、その間に、キャッシュレジスタに保持された1Kバイトのデータを処理する。次に、ホスト装置は、チップセレクト信号CSをLレベルにし、再び、連続読出しのための命令およびアドレスを出力し、フラッシュメモリから1Kバイトのデータを受け取る。
【0012】
NAND型フラッシュメモリにおいて連続読出しを行う場合、NOR型フラッシュメモリとの高い互換性を得る上でも、チップセレクト信号CSがトグルしたときに、NOR型と同様の命令およびアドレスの入力であることが望ましい。さらに、連続読出しの高速化を図るためにも、チップセレクト信号CSがトグルするたびに、ページデータ読出し命令やページアドレスの入力を回避することが望まれる。
【0013】
本発明は、このような従来の課題を解決し、連続読出しの高速化を図る半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の半導体記憶装置は、メモリセルアレイと、前記メモリセルアレイのページを選択し、選択ページのデータをデータ保持部に読み出すページ読出し手段と、ページの連続読出しの範囲に関するページ情報を設定する設定手段と、前記ページ読出し手段によるページの連続読出しを制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記ページ情報に基づき連続読出しモードを継続させるか否かを判定する。
【0015】
好ましくは制御手段は、連続読出しのときに前記ページ読出し手段が選択するページが前記ページ情報により規定されるページ範囲内であるとき、連続読出しモードを継続すると判定し、選択するページがページ範囲外であるとき、連続読出しモードを継続しないと判定する。好ましくは前記制御手段は、連続読出しモードを継続しないと判定した場合、外部制御信号がディスエーブルされたことに応答して連続読出しを終了させ、連続読出しモードを継続すると判定した場合、前記外部制御信号がディスエーブルされてその後にイネーブルされたとき、ページデータ読出し命令の入力なしで連続読出しを可能にする。好ましくは前記制御手段は、連続読出しモードを継続すると判定した場合、前記外部制御信号がディスエーブルされたときのページアドレスおよび列アドレスを記憶し、かつ前記ページ読出し手段により読み出されたデータの保持を継続させ、前記外部制御信号がイネーブルされたときに、記憶されたページアドレスおよび列アドレスに基づき前記ページ読出し手段により保持されたデータを出力させる。好ましくは前記設定手段は、前記ページ情報として、最小ページアドレスと最大ページアドレスの対を少なくとも1つを設定する。好ましくは前記設定手段は、前記ページ情報として、連続読出しするためのページ数を規定するバースト長を設定する。
【0016】
本発明に係るNAND型フラッシュメモリは、NAND型のメモリセルアレイと、メモリセルアレイの選択されたページから転送されたデータを保持し、またはプログラムするデータを保持するページバッファと、ページバッファとの間で双方向のデータの送受が可能であるデータレジスタと、メモリセルアレイのページを連続的に読出し、読み出されたデータを前記データレジスタを介してシリアルクロックに同期してシリアル出力する連続読出し手段と、連続読出しの範囲に関するページ情報を設定する設定手段とを有し、前記連続読出し手段は、ページデータ読出し命令なしで、前記ページ情報で規定されるページ範囲内の連続読出しを可能にする。
【0017】
本発明に係るNAND型フラッシュメモリにおけるページの連続読出し方法は、連続読出しの範囲に関するページ情報を設定し、前記ページ情報で規定される範囲内の連続読出しの場合には、外部制御信号がディスエーブルされてもページデータ読出し命令なしで連続読出しを行う。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、連続読出しの範囲に関するページ情報を設定し、当該ページ情報に基づき連続読出しモードを継続するか否かを判定するようにしたので、連続読出しモードが継続されると判定された場合には、仮に、外部制御信号のトグルにより連続読出しが一時的に中断されても、その後にページデータ読出し命令なしで連続読出しを再開することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1(A)は、NOR型フラッシュメモリの連続読出し動作の概略を説明する図、図1(B)は、シリアルインターフェースに対応するNAND型フラッシュメモリの連続読出し動作の概略を説明する図である。
図2】シリアルインターフェース機能を備えたフラッシュメモリの一般的な使用態様を説明する図である。
図3】本発明の実施例に係るシステムの構成を示す図である。
図4】本発明の実施例に係るシリアルインターフェースに対応するNAND型フラッシュメモリの構成を示す図である。
図5】NANDストリングの構成を示す図である。
図6】NAND型フラシュメモリの動作時に印加されるバイアス電圧を示すテーブルである。
図7】本実施例のフラッシュメモリの連続読出し動作時のページバッファ/センス回路のラッチ回路およびデータレジスタの動作を説明する図である。
図8】本発明の第1の実施例に係るフラッシュメモリのページ情報格納部に格納されるページ情報の一例を示す図である。
図9】本発明の第1の実施例に係るフラッシュメモリのページ情報の設定動作を説明するタイミングチャートである。
図10】本発明の第1の実施例に係るフラッシュメモリの連続読出し動作を説明するフローチャートである。
図11】本実施例のフラッシュメモリによる連続読出し動作時のタイミングを説明する図である。
図12】本発明の第2の実施例に係るフラッシュメモリの連続読出し動作を説明するフローチャートである。
図13】本発明の第3の実施例に係るフラッシュメモリの連続読出し動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明の半導体記憶装置は、NAND型のフラッシュメモリ、またはそのようなフラッシュメモリを埋め込んだ半導体記憶装置であることができる。好ましい態様では、NAND型のフラッシュメモリは、シリアルインターフェースを備える。但し、NAND型フラッシュメモリは、シリアルインターフェースとパラレルインターフェースの双方を備えるものであってもよい。シリアルインターフェースは、例えば、シリアルクロックSCKを入力するための端子、シリアルデータを入力するための端子、シリアルデータを出力するための端子、チップセレクトを行う端子、ライトプロテクトを行う端子、電源VddおよびGND用の端子等を含む。シリアルデータを入力する端子およびシリアルデータを出力する端子のビット幅は、×1に限らず、×4、×8であってもよい。シリアルインターフェースでは、チップセレクト信号CSがローレベルにアサートされたとき、外部シリアルクロックSCKに同期してデータの入出力や、コマンドやアドレスの入力が行われる。
【実施例】
【0021】
次に、本発明の実施例について説明する。図3は、本発明の実施例に係るシステムの一例である。本実施例のシステム10は、ホスト装置20と、NAND型のフラッシュメモリ100とを含む。フラッシュメモリ100は、SPIのようなシリアルインターフェースを介してホスト装置20と接続される。ホスト装置20は、例えば、プロセッサ、コントローラ、コンピュータであることができる。システム10は、パッケージ化された半導体デバイス、コンピュータ装置、コンピュータシステム、記憶装置、記憶システムの全部または一部であり得る。
【0022】
図4に、本実施例のNAND型フラッシュメモリ100の構成を示す。フラッシュメモリ100は、行列状に配列された複数のメモリセルが形成されたメモリセルアレイ110と、外部端子に接続された入出力バッファ120と、入出力バッファ120からデータを受け取りまたは入出力バッファ120へデータを出力するデータレジスタ130と、入出力バッファ120からのアドレスデータを受け取るアドレスレジスタ140と、入出力バッファ120からの命令(コマンド)や外部制御信号(チップセレクト信号CS、ライトプロテクト信号WPなど)に基づき読出し、プログラム、消去等を制御する制御部150と、連続読出しの範囲に関するページ情報を格納するページ情報格納部160と、アドレスレジスタ140からの行アドレス情報Axをデコードしデコード結果に基づきメモリアレイ110のブロックやページの選択等を行うワード線選択回路170と、ビット線を介して読み出されたデータを保持したり、ビット線を介してプログラムするデータ等を保持するページバッファ/センス回路180と、アドレスレジスタ140からの列アドレス情報Ayをデコードし当該デコード結果に基づきビット線の選択等を行う列選択回路190とを含む。また、ここには図示しないがフラッシュメモリ100は、データの読出し、プログラム(書き込み)および消去等のために必要な電圧(プログラム電圧Vpgm、パス電圧Vpass、読出し電圧Vread、消去電圧Vers(消去パルスを含む)を生成する内部電圧発生回路を含むことができる。
【0023】
メモリアレイ110は、複数のブロックを含み(例えば、ブロック0〜ブロック1023)、1つのブロックには、図5に示すように、複数のメモリセルを直列に接続したNANDストリングNUが行方向にn+1個(例えば、2KB)配列されている。1つのNANDストリングNUは、直列に接続された複数のメモリセルMCi(i=1、2、3・・・、64)と、一方の端部であるメモリセルMC64のドレイン側に接続されたビット線側選択トランジスタTDと、メモリセルMC0のソース側に接続されたソース線側選択トランジスタTSとを含む。ビット線側選択トランジスタTDのドレインは、対応する1つのビット線GBLに接続され、ソース線側選択トランジスタTSのソースは、共通のソース線SLに接続される。
【0024】
図6は、フラッシュメモリの各動作時に印加されるバイアス電圧の一例を示したテーブルである。読出し動作では、ビット線に或る正の電圧を印加し、選択されたワード線に或る電圧(例えば0V)を印加し、非選択ワード線にパス電圧Vpass(例えば4.5V)を印加し、選択ゲート線SGD、SGSに正の電圧(例えば4.5V)を印加し、ビット線側選択トランジスタTD、ソース線側選択トランジスタTSをオンし、共通ソース線SLを0Vにする。プログラム動作では、選択されたワード線に高電圧のプログラム電圧Vprog(15〜20V)を印加し、非選択のワード線に中間電位(例えば10V)を印加し、ビット線側選択トランジスタTDをオンさせ、ソース線側選択トランジスタTSをオフさせ、データ「0」または「1」に応じた電位をビット線GBLに供給する。消去動作では、ブロック内の選択されたワード線に0Vを印加し、Pウエルに高電圧(例えば20V)を印加し、フローティングゲートの電子を基板に引き抜くことで、ブロック単位でデータを消去する。
【0025】
ページバッファ/センス回路180は、メモリセルアレイ110から読み出されたデータを保持したり、メモリセルアレイ110にプログラムするデータを保持するラッチ回路を含む。このラッチ回路は、1ページ分のデータ(例えば、2KB)を保持することが可能である。
【0026】
ページバッファ/センス回路180のラッチ回路は、双方向のデータ転送が可能な転送回路を介してデータレジスタ130に接続される。データレジスタ130もラッチ回路と同様に、1ページ分のデータを保持することが可能である。ラッチ回路とデータレジスタ130は、それぞれ第1のキャッシュ部分と第2のキャッシュ部分を備え、第1のキャッシュ部分と第2のキャッシュ部分のデータを独立して転送させることができる。例えば、ラッチ回路の第1のキャッシュ部分が保持するデータをデータレジスタ130の第1のキャッシュ部分に転送したり、ラッチ回路の第2のキャッシュ部分が保持するデータをデータレジスタ130の第2のキャッシュ部分に転送することができる。
【0027】
ページバッファ/センス回路180のラッチ回路とデータレジスタ130とにより2段のパイプラインを構成することで、ページの連続読出しを高速化することができる。例えば、図7(A)に示すように、ブロック(P)のページA、ページB、…ページMまでを連続的に読み出す場合、先ず、ページAのデータがページバッファ180のラッチ回路LTに転送され、次に、このページデータがデータレジスタ130に転送される。次に、データレジスタ130に保持されたデータがシリアル出力される間に、次のページBのデータがラッチLTに転送される。
【0028】
図7(B)に、ラッチ回路LTおよびデータレジスタ130の第1のキャッシュ部分Ca0とおよび第2のキャッシュ部分Ca1の詳細な動作を示す。第1のキャッシュ部分Ca0および第2のキャッシュ部分Ca1は、それぞれ1/2ページのデータを保持し、また、A0、A1、B0、B1、C0、C1は、それぞれ1/2ページである。
【0029】
シーケンス1で、データレジスタ130の第1のキャッシュ部分Ca0からページデータA0が出力され、シーケンス2で、データレジスタ130の第2のキャッシュ部分Ca1からページデータA1が出力される。このとき、ラッチ回路LTの第1のキャッシュ部分Ca0のページデータB0がデータレジスタ130の第1のキャッシュ部分Ca0に転送される。シーケンス3で、データレジスタ130の第1のキャッシュ部分Ca0のページデータB0が出力される間に、ラッチ回路LTの第2のキャッシュ部分Ca1のページデータB1がデータレジスタ130の第2のキャッシュ部分Ca1に転送される。シーケンス4で、データレジスタ130の第2のキャッシュ部分Ca1のページデータB1が出力される間に、ラッチ回路LTの第1のキャッシュ部分Ca0のページデータC0がデータレジスタ130の第1のキャッシュ部分Ca0に転送される。データレジスタ130から読み出されたデータは、内部クロックCLKに同期して入出力バッファ120へ転送され、転送されたデータは、外部シリアルクロックSCKに同期して外部出力端子からシリアル出力される。
【0030】
本実施例のフラッシュメモリ100は、連続読出しの範囲に関するページ情報を設定することが可能であり、設定されたページ情報は、ページ情報格納部160に格納される。ページ情報格納部160は、任意の記憶領域に設定することができ、例えば、メモリセルアレイ110、レジスタ、その他の記憶領域のいずれであってもよく、不揮発性の記憶領域であることが好ましい。ページ情報は、好ましくは連続読出しをするページ範囲を規定し、このページ情報は、連続読出しモードを継続させるか否かの判定に利用される。
【0031】
1つの好ましい例では、ページ情報は、最小ページアドレス(LSP)と最大ページアドレス(MSP)の対を1つまたは複数含む。図8の例では、LSPとMSPの対が2つ設定されている。セット1は、LSPがブロック0のページ0、MSPがブロック3のページ63で規定するページ範囲を設定しており、セット2は、LSPがブロック15のページ8、MSPがブロック15のページ20で規定するページ範囲を設定している。これらのページ範囲は、連続読出しをするデータの大きさに対応する。LSPとMSPの対は、1つのブロック内に設定されるものであってもよいし、複数のブロック間を跨ぐものであってもよい。
【0032】
次に、ページ情報の設定例を図9に示す。チップセレクト信号CSがローにアサートされている間、シリアルクロックSCKに応答して、ページ情報をセットするための命令「xxhと、LSBおよびMSBとが入力される。図の例は、SPIに対応し、命令は8ビット、LSPおよびMSPのアドレスは、それぞれ16ビットである。制御部150は、ページ情報をプログラムする命令「xxh」を受け取ると、当該命令に基づき、次に入力されてくるLSPおよびMSPのページアドレスをページ情報格納部160にプログラムする。LSPおよびMSPの対が複数ある場合には、図9に示す設定動作が複数回繰り返され、制御部150は、セット1、セット2、…セットnに、LSP/MSPの対を格納する。ページ情報のプリセットが終了すると、連続読出しが行われるとき、制御部150は、ページ情報を参照し、連続読出しモードを継続するか否かを判定する。
【0033】
次に、本実施例のフラッシュメモリの連続読出し動作を図10のフローチャートを参照して説明する。チップセレクト信号CSがローレベルにアサートされ、ホスト装置20からフラッシュメモリ100に対して、ページデータ読出し命令(例えば、「13h」)、およびページアドレスPAがシリアルクロックに同期して入力される(S100、S110)。制御部150は、ページデータ読出し命令に応答して、メモリセルアレイ110からページアドレスPAで指定されたページを選択させ、選択されたデータをページバッファ/センス回路180に読み出させる。この入力されたページアドレスPAは、連続読出しを行うときに最初に選択するページのアドレスとなる。
【0034】
次に、制御部150は、ページ情報格納部160のページ情報を参照し、ページアドレスPAがLSP/MSPで規定するページ範囲内か否かを判定する(S120)。ページアドレスPAがページ範囲外の場合、制御部150は、図1(B)に示す従来と同様に、連続読出しモードを終了させる(S130)。すなわち、チップセレクト信号CSがハイレベルになったとき、連続読出し終了させる。このとき、ページバッファ/センス回路180に保持されたデータが不定になるか、あるいはページバッファ/センス回路180に保持されたデータがリセットされる。つまり、チップセレクト信号CSがハイレベルになったとき、どのページのどの列アドレスでデータ出力が終了したのか分からないので、不定またはリセットとして扱われ、次にチップセレクト信号CSがローレベルになると、再び、ページデータ読出し命令「13h」とページアドレスPAの入力が必要になる。
【0035】
一方、ページアドレスPAがページ範囲内である場合には、連続読出しモードを継続すると判定する(S140)。すなわち、チップセレクト信号CSがハイレベルになり、連続読出しが一時的に中断された後に、チップセレクト信号CSがローレベルになると、ページデータ読出し命令「13h」およびページアドレスPAの入力なしに、連続読出しが再開される。具体的には、制御部150は、連続読出しモードを継続すると判定した場合には、チップセレクト信号CSがハイレベルになったとき、最後に読み出されたページアドレスおよび列アドレスを記憶する。さらに、ページバッファ/センス回路180のデータおよびデータレジスタ130のデータは、リセットされることなく、そのまま保持される。制御部150は、チップセレクト信号CSがローレベルに移行し、その後の読出し命令等が入力されたときに、記憶したページアドレスおよび列アドレスを参照し、読出しが一時的に中断されたページの次の列アドレスから読み出しを開始させる。このため、ページデータ読出し命令「13h」およびページアドレスPAの入力が不要になる。また、図2に示すようにホスト装置20は、チップセレクト信号CSがハイレベルの期間中に、CPUによるキャッシュレジスタの処理が可能になる。連続読出しモードは、選択ページがMSPに一致するまで継続される。
【0036】
図11(A)は、ページアドレスPAがページ範囲内にあるときの連続読出しのタイミングチャートである。最初の読出し期間1において、ページデータ読出し命令(「13h」)とページアドレスPAが入力され、メモリセルアレイ110からページアドレスPAで指定されるページのデータがページバッファ/センス回路180に読み出される。この読出し期間に相当するレイテンシィLat後、連続読出しのための命令とアドレスが入力される。なお、NANDフラッシュメモリでは、ページ単位で読出しを行い、連続読出しは、列アドレスが指定アドレスから読出しが始まるため、連続読出し機能を使う場合のみこのアドレスは、事実上不要となるので、ダミー(空)のアドレスが入力される。これにより、フラッシュメモリ100は、ページアドレスPAから始まるページデータ(Dout 0〜Dout m)を外部シリアルクロックSCKに同期してホスト装置20にシリアル出力する。
【0037】
ホスト装置20は、フラッシュメモリ100からシリアル出力されたデータをキャッシュレジスタで受け取り、キャッシュレジスタの空き容量がなくなると、キャッシュレジスタ内のデータをCPUが処理する期間、チップセレクト信号CSがHレベルとなる(スタンバイ期間1)。フラッシュメモリ100は、チップセレクト信号CSのHレベルに応答して、連続読出しを一時中断する。フラッシュメモリ100では、チップセレクト信号CSがHレベルになったときの列アドレス、つまり、最後に出力されたデータの列アドレスは、例えば、列選択回路190のアドレスカウンタに保持され、連続読出しが再開されるとき、保持された列アドレスの次の列アドレスからデータが出力される。
【0038】
読出し期間2において、ホスト装置20は、CPUの処理が終了すると、チップセレクト信号CSをローレベルにアサートする。このとき、フラッシュメモリ100は、連続読出しモードを継続しているので、ホスト装置20は、ページデータ読出し命令「13h」およびページアドレスPAの入力を要求されない。それ故、メモリセルアレイ110からのページデータの読出し期間に相当するレイテンシィLatを待つことなく、即座に、連続読出しのための命令とアドレス(ダミー)を入力することができる。制御部150は、この命令に応答して、前回の連続読出しにおいて最後に出力されたデータの次のデータ(Dout m+1)をシリアル出力させる(読出し期間2)。以後、同様に、チップセレクト信号CSがトグルされたとしても、連続読出しモードが継続され、MSPのページに到達するまで、ページデータ読出し命令「13h」およびページアドレスPAを入力することなく、連続読出しが行われる。
【0039】
このように本実施例によれば、LSP/MSPで規定されるページ範囲内の連続読出しである場合には、チップセレクト信号CSのトグルにかかわらず、ページデータ読出し命令「13h」およびページアドレスPAの入力を不要とする連続読出しモードが継続されるため、従来と比較して、連続読出し時のデータ読出し時間を短縮することができ、他方、ホスト装置20にCPUの処理時間を与えつつ、ホスト装置20の負担を軽減することができる。さらに、NANDフラッシュ特有のページデータの読出し命令「13h」およびページアドレスPAの入力を不要にすることで、NOR型のシリアルフラッシュメモリとの互換性を高めることができる。
【0040】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。上記実施例では、ページ情報として、LSP/MSPによるページ範囲を設定したが、第2の実施例では、ページ情報として、連続読出しをするためのページ数を指定するバースト長を設定する。1つの好ましい例では、第1の実施例のときと同様に(図9を参照)、ページ情報を設定する命令の次に、バースト長を設定するためのページアドレス(例えば、16ビット)がシリアル入力され、このバースト長がページ情報格納部160に格納される。
【0041】
図12は、第2の実施例による連続読出しの動作を説明するフローチャートである。制御部150は、ページデータ読出し命令「13h」およびページアドレスPAが入力されると(S200、S210)、ページ情報格納部160内にバースト長が設定されているか否かを判定する(S220)。バースト長が設定されていない場合には、図1(B)に示すように従来と同様の連続読出しモードが終了される(S230)。一方、バースト長が設定されている場合には、制御部150は、入力されたページアドレスPAからバースト長で指定されるページ範囲内で連続読出しモードを継続する(S240)。すなわち、連続読出しモードが継続されている間は、チップセレクト信号CSのトグルにかかわらず、ホスト装置20は、ページデータ読出し命令「13h」およびページアドレスPAの入力を要求されず、図11(A)に示すタイミングチャートに従い、連続読出しが行われる。例えば、バースト長によりページ数が10にセットされ、ページアドレスPAとして「10」が入力された場合、フラッシュメモリ100は、ページ「10」から「20」までページアドレスをインクリメントし、その間、連続読出しモードによる読出しを行う
【0042】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。フラッシュメモリ100は、電源がオンされたとき、パワーアップシーケンスとして、メモリセルアレイの予め決められたページのデータを自動的にページバッファ/センス回路180に読み出す機能を備えている。例えば、パワーアップシーケンスでは、初めにコンフィギュレーションレジスタをアクセスし、そこに格納された構成情報に従い動作を開始させるが、この構成情報には、電源がオンされた時にメモリセルアレイから最初に読み出すページアドレスが設定される。第3の実施例では、制御部150は、パワーアップシーケンスにおいて、メモリセルアレイから最初に読み出すページアドレス(以下、便宜上、当初ページアドレスと称する)をLSPおよびページアドレスPAに用いる。
【0043】
図13に第3の実施例による連続読出しの動作のフローチャートを示す。制御部150は、電源のオンを監視し(S300)、電源がオンされたとき、パワーアップシーケンスで取得される当初ページアドレスを取得する(S310)。次に、制御部150は、当初ページアドレスをページ情報のLSPおよびページアドレスPAに自動的に設定し(S320)、連続出しモードに移行する(S330)。これにより、ホスト装置20は、ページデータ読出し命令「13h」およびページアドレスPAをフラッシュメモリ100に入力することなく、連続読出しのための命令(例えば、「03h」)を入力することで、フラッシュメモリ100に連続読出しを開始させることができる。なお、読出し命令の後に入力されるアドレスは、当初ページアドレスがページアドレスPAに利用されるため、ダミー(空)である。以後、制御部150は、当初ページアドレスからMSPで規定されるページ範囲(第1の実施例の場合)、あるいは当初ページアドレスからバースト長で規定されるページ範囲(第2の実施例の場合)まで、連続読出しモードを継続する(S340)。
【0044】
図11(B)に、第3の実施例による連続読出しのタイミングチャートを示す。ここで留意すべきは、最初の読出し期間1において、第1および第2の実施例の場合と異なり、ページデータ読出し命令「13h」およびページアドレスPAの入力が必要とされないことである。このように第3の実施例によれば、連続読出しに要する時間をさらに短縮させ、かつ、ホスト装置の負担を軽減させつつNOR型のシリアルフラッシュとの互換性をさらに高めることができる。
【0045】
従来のシリアルインターフェースを搭載するNAND型フラッシュメモリの連続読出しモードは、チップセレクト信号CSがディスエーブルされたときに終了する。これに対し、本実施例のシリアルインターフェースを搭載するNAND型フラッシュメモリでは、設定されたページ範囲内の読出しであれば、連続読出しモードが継続され、チップセレクト信号がトグルされた場合であっても、メモリセルアレイの選択されたページのデータがページバッファ/センス回路180に保持され、かつデータレジスタの130のデータも保持され、それ故、ページデータ読出し命令「13h」およびページアドレスPAの入力が回避される。
【0046】
また、本発明は、メモリセルが2値データを記憶するフラッシュメモリ、あるいはメモリセルが多値データを記憶するフラッシュメモリのいずれにも適用することが可能である。さらに本発明は、メモリアレイのNANDストリングが基板表面に形成される2次元タイプのフラッシュメモリ、あるいはNANDストリングが基板表面上の導電層(例えば、ポリシリコン層)に形成される3次元タイプのフラッシュメモリのいずれにも適用することが可能である。
【0047】
以上のように本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0048】
100:フラッシュメモリ 110:メモリセルアレイ
120:入出力バッファ 130:データレジスタ
140:アドレスレジスタ 150:制御部
160:ページ情報格納部 170:ワード線選択回路
180:ページバッファ/センス回路 190:列選択回路
【要約】
【課題】 ページの連続読出しの高速化を図る半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】 本発明のフラッシュメモリ100は、メモリセルアレイ110と、メモリセルアレイ110のページを選択し、選択ページのデータをページバッファ/センス回路180に読み出すページ読出し手段と、連続読出しの範囲に関するページ情報を格納するページ情報格納部160と、ページの連続読出しを制御する制御部150とを有する。制御部150は、ページ情報に基づき連続読出しを継続させるか否かを判定し、継続すると判定した場合には、チップセレクト信号がトグルされても、ページデータ読出し命令およびページアドレスの入力なしに連続読出しを可能にする。
【選択図】 図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13