(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6232129
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】ウェハ表面検査を行うことができるウェハプローバシステム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/66 20060101AFI20171106BHJP
【FI】
H01L21/66 B
H01L21/66 J
【請求項の数】8
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-519926(P2016-519926)
(86)(22)【出願日】2014年8月27日
(65)【公表番号】特表2016-533638(P2016-533638A)
(43)【公表日】2016年10月27日
(86)【国際出願番号】KR2014007971
(87)【国際公開番号】WO2015053477
(87)【国際公開日】20150416
【審査請求日】2016年3月30日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0119104
(32)【優先日】2013年10月7日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516095604
【氏名又は名称】セミックス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】キム、 ジョン ソク
【審査官】
堀江 義隆
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−123393(JP,A)
【文献】
特開2008−166306(JP,A)
【文献】
特開2008−076218(JP,A)
【文献】
特開平06−167460(JP,A)
【文献】
特開平05−003230(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/078405(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/66
G01R 31/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テスト対象のウェハをチャック上に載置させてチャックを所望の位置に移動させるステージ部と、ウェハハンドリングロボットを利用してウェハを搬送させるローダーと、プローバカードを利用して前記チャック上のウェハの電気的特性を検査してウェハをプロービングするテスターと、制御部と、を備えるウェハプローバシステムにおいて、
ウェハをプロービングする前にまたは後にウェハ表面検査を行うウェハ表面検査部をさらに備え、
前記ウェハ表面検査部は、
ウェハが載置されているウェハ載置台と、
前記ウェハ載置台に載置されたウェハの表面を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の撮像のために前記ウェハ載置台に照明を提供する照明部と、
前記撮像手段を移動させることができるスキャニング部と、を備えることを特徴とし、
前記制御部はローダーを利用して前記表面が検査されるウェハをウェハ載置台に移動させ、ウェハ表面検査部の撮像手段及びスキャニング部を駆動して前記ウェハ載置台に載置されたウェハの表面を撮像してウェハ表面の映像を取得し、この取得されたウェハ表面の映像を分析してウェハ表面検査情報を生成し、上記生成されたウェハ表面検査情報をウェハのプロービングに使用することを特徴とするウェハ表面検査を行うことができるウェハプローバシステムであって、
前記ウェハ表面検査情報は、ウェハ上の各チップのバンプの状態及び位置に対する情報と、ウェハ上の各チップに対するPMI情報とを含み、
前記制御部は、前記ウェハ表面検査部を駆動して前記ウェハのプロービングの前と後のウェハに対するPMI情報を取得することを特徴とする
ウェハ表面検査を行うことができるウェハプローバシステム。
【請求項2】
前記制御部は、
第1のウェハがステージ部でプロービングする間に、次にプロービングする第2のウェハを前記ウェハ表面検査部に移動させ、ウェハ表面検査を進行してウェハ表面検査情報を生成し、
前記第1のウェハのプロービングが完了すれば、前記第2のウェハをステージ部のチャックに載置させ、前記第2のウェハに対するウェハ表面検査情報を利用してプロービングするのを特徴とする請求項1の記載のウェハ表面検査を行うことができるウェハプローバシステム。
【請求項3】
前記ウェハ表面検査情報は、各ダイにダイシングされている状態の枠付きウェハでの各ダイに対する配列情報を含むことを特徴とする請求項1または2の記載のウェハ表面検査を行うことができるウェハプローバシステム。
【請求項4】
前記撮像手段は、低倍率カメラ及び高配率カメラを備えることを特徴とする請求項1の記載のウェハ表面検査を行うことができるウェハプローバシステム。
【請求項5】
前記制御部は、
バンプ状態を検査する場合に低倍率カメラを駆動して低倍率映像を取得し、 PMI情報を取得しようとする場合に高配率カメラを駆動して高配率映像を撮像することを特徴とする請求項4の記載のウェハ表面検査を行うことができるウェハプローバシステム。
【請求項6】
前記制御部は、
第1のウェハがステージ部でプロービングする間に、次プロービングする第2のウェハを前記ウェハ表面検査部に移動させ、第1の表面検査を進行して第2のウェハに対する第1の表面検査情報を生成し、
第1のウェハに対するプロービングが完了すれば、前記第2のウェハをステージ部のチャックに載置させ、前記第2のウェハに対する第1の表面検査情報を利用してプロービングし、
第2のウェハに対するプロービングが完了すれば、第2のウェハをウェハ表面検査部に移動させ、第2の表面検査を進行して第2のウェハに対する第2の表面検査情報を生成することを特徴とする請求項1記載のウェハ表面検査を行うことができるウェハプローバシステム。
【請求項7】
前記第1の表面検査情報はプロービングの前の各チップに対するPMI情報を含め、
前記第2の表面検査情報はプロービングの後の各チップに対するPMI情報を含むことを特徴とする請求項6の記載のウェハ表面検査を行うことができるウェハプローバシステム。
【請求項8】
前記制御部は第1の及び第2の表面検査情報を分析してプロービング状態を判断することを特徴とする請求項6の記載のウェハ表面検査を行うことができるウェハプローバシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェハプローバシステムに関し、より詳細には、ウェハに形成された複数個のダイに対するプロービング工程の前後にウェハ表面検査を行うようにすることで、ウェハ表面検査のための別途の時間所要なしもプロービング工程を行うことができ、プロービング工程の前後の状態を正確に把握するようにすることで、より正確なウェハプロービングを行うことができ、またプロービングの状態も把握することができるウェハプローバシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程において、ウェハに半導体素子を備えている多数のチップを形成した後、各チップの電気的特性を検査し、切断装置を利用して各チップを分離させた後に、各チップをいろいろな形態で使用している。
【0003】
ウェハプローバシステムは、ウェハをステージに固定し、ウェハの各チップの電極パッドとテスター装備のプローブを接触させ、ウェハ上の各チップの電気的特性を検査して各チップの不良を判定する半導体製造工程における検査装備の一つである。このウェハプローバシステムは、このウェハに形成された各ダイのパッドを直接接触してテストし、不良のダイを早期に除去するようにすることで、後続するパッケージング工程とパッケージングのテスト工程に使用される原資材及び時間、その他の損失を低減するための工程装備である。
【0004】
上述した従来のウェハプローバシステムは、検査するウェハをチャック上に移動固定させるステージ部(Stage Unit)と、プローバカードを利用してウェハの電気的特性を検査するテスターと、ウェハハンドリングロボットアームを利用してウェハを移動させるローダー部(Loader Unit)と、ウェハの中心と方向を調整するプリアライメント部(Pre−Alignment Unit)と、全体の動作を制御する制御部(Control Unit)と、を備えている。
【0005】
上記のステージ部は、チャックと、4個の軸とで構成された器具部であり、上記の4個の軸は、それぞれ平面で動くX、Y軸と、上記のX、Y軸の上に設置されて上下で動くZ軸と、Z軸上で回転する回転軸と、で構成され、回転軸の上に上記のチャックが設置されている。したがって、上記の4個の軸上に設置されたチャックは、平面、上下、及び回転の4個の自由度を持って移動することができるし、テスト対象のウェハが上記のチャック上に固定されるようになる。
【0006】
上記のローダー部は、上記のロボットアームを利用してカセットからテスト対象のウェハを搬出し、上記のプリアライメント部のソブチォック(Sub−chuck)に提供するとか、プリアライメントされたウェハをプロボのチャックに提供するとか、ステージ部のチャックからテスト完了したウェハを上記のカセットでまた搬入する動作を行う。
【0007】
上記のプローバカードは、ウェハを検査するためにウェハとの電気的連結を提供して電気的信号を送受信するカードであり、上記のテスターは、上記のプローバカードから送受信された電気的信号を検査して各種ウェハが所望のように製造されたか否かを検査するためのプログラムを作って装着することで、それぞれのウェハに合った検査ができるようにする。上記のプローバカードは、上記のステージ部のチャック上に載置されたウェハとテスターとの間の電気的連結を担当することで、ステージ部の上部版に固定されているし、プローバカードの複数個のピンがチャックを向けるように設置されている。この時、テスターとチャック上のウェハとの間の正確な電気的連結をするためにプローバカードのすべてのピンは、ウェハのダイのパッドと一致するように設計されている。
【0008】
上記のプリアライメント部は、カセット内にあるウェハをプロボのチャック上に搬送する前に、テスト対象のウェハをソブチャック上にあげてウェハの中心と方向に対するアライメントをあらかじめ行う。
【0009】
上述した構成を持つウェハプローバシステムは、ステージ部のチャック上にテスト対象のウェハを固定させた後に、上記のウェハ上のテストしようとする地点であるパッド部分をプローバカードのピン(Probe)と接触させる。次に、上記のテスターはチャック上に載置されたウェハ内部のチップの状態をテストするための電気的信号をプローバカードで伝達て、上記のプローバカードで伝達した電気的信号は、プローバカードのプロボピンを通じてウェハ内部のパッドに伝達する。この時、上記のプリアライメント部は、カセット内にいるウェハをステージ部のチャック上に搬送する前にソブチャック上に搬送し、ウェハの中心を捜し出した後に、ウェハをソブチォックの中心に移動させ、ウェハの中心とソブチォックの回転の中心と一致させる。ウェハをソブチャック上でプリアライメントした後に、上記のウェハをステージ部のチャック上に搬送させる。
【0010】
一方、従来は、ウェハプローバシステムとは別にウェハ表面検査装備(Inspection Device)を具備し、上記のウェハ表面検査装備を利用して各カセット内にいるウェハの表面状態を検査し、検査された結果情報は上記のウェハプローバシステムに提供されることができる。このように、従来は、ウェハプローバシステムとウェハ表面検査装備が分離していたため、上記のウェハ表面検査装備を設置するための別途の空間が用意されなければならなかったし、ウェハ表面検査のための別途の時間が必要だった。また、従来は、カセット内のすべてのウェハに対してプロービングが完了した後表面検査ができたため、プロービングする間に問題が発生する場合に直ちに問題を確認することができなかったし、その結果、当該ロット(Lot)のすべてのウェハにおいて不良が発生される問題点があった。
【0011】
また、一つのウェハに対して数個のプローバカードを利用して多数回プロービングする場合に、従来は各プローバカードを利用したプロービング工程によってウェハに生じたプロービングマークを分離して確認することができなかった。その結果、プロービングによる問題が発生しても、どのプローバカードによるプロービング工程で生じた問題なのかを確認するのがほとんど不可能だった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上述した問題点を解決するための本発明の目的は、ウェハプローバシステムにウェハ表面検査装備をさらに備え、第1のウェハをプロービングする間に、次ウェハプロービングのために待機する第2のウェハに対してウェハ表面検査を行うようにして、ウェハ表面検査のための別途の時間が必要とならないウェハプローバシステムを提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、ウェハに対するプロービング工程の前/後にそれぞれウェハ表面検査し、ウェハ表面検査の結果を比較及び分析することで、ウェハプロービングが正確になったか否かを判断することができるウェハプローバシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した技術的課題を果たすための本発明によるウェハプローバシステムの特徴は、テスト対象のウェハをチャック上に載置させてチャックを所望の位置に移動させるステージ部と、ウェハハンドリングロボットを利用してウェハを搬送させるローダーと、プローバカードを利用して上記のチャック上のウェハの電気的特性を検査してウェハをプロービングするテスターと、制御部と、を備えるウェハプローバシステムにおいて、ウェハをプロービングする前にまたは後にウェハ表面検査を行うウェハ表面検査部をさらに備え、
【0015】
上記のウェハ表面検査部は、ウェハが載置されているウェハ載置台と、上記のウェハ載置台に載置されたウェハの表面を撮像する撮像手段と、上記の撮像手段の撮像のために上記のウェハ載置台に照明を提供する照明部と、上記の撮像手段を移動させることができるスキャニング部と、を備えることを特徴とし、
【0016】
上記の制御部はローダーを利用して上記の表面が検査されるウェハをウェハ載置台に移動させ、ウェハ表面検査部の撮像手段及びスキャニング部を駆動して上記のウェハ載置台に載置されたウェハの表面を撮像してウェハ表面の映像を取得し、この取得されたウェハ表面の映像を分析してウェハ表面検査情報を生成し、上記生成されたウェハ表面検査情報をウェハのプロービング工程に使用することが望ましい。
【0017】
上述した特徴によるウェハプローバシステムにおいて、上記の制御部は、第1のウェハがステージ部でプロービングする間に、次プロービングする第2のウェハを上記のウェハ表面検査部に移動させ、ウェハ表面検査を進行してウェハ表面検査情報を生成し、上記の第1のウェハのプロービングが完了すれば、上記の第2のウェハをステージ部のチャックに載置させ、上記の第2のウェハに対するウェハ表面検査情報を利用してプロービングするのが望ましく、
【0018】
上述した特徴によるウェハプローバシステムにおいて、上記のウェハ表面検査情報は、各チップのバンプの状態及び位置に対する情報、各チップに対するPMI(Probing Mark Inspection)情報、各チップに対するパッド状態情報の中の少なくとも一つ以上を含むのが望ましい。
【0019】
上述した特徴によるウェハプローバシステムにおいて、上記の制御部は、第1のウェハがステージ部でプロービングする間に、次プロービングする第2のウェハを上記のウェハ表面検査部に移動させ、第1の表面検査を進行して第2のウェハに対する第1の表面検査情報を生成し、
【0020】
第1のウェハに対するプロービングが完了すれば、上記の第2のウェハをステージ部のチャックに載置させ、上記の第2のウェハに対する第1の表面検査情報を利用してプロービングし、
【0021】
第2のウェハに対するプロービングが完了すれば、第2のウェハをウェハ表面検査部に移動させ、第2の表面検査を進行して第2のウェハに対する第2の表面検査情報を生成することを特徴とし、
【0022】
上記の第1の及び第2の表面検査情報は、それぞれプロービングの前と後の各チップのバンプの状態及び位置に対する情報、プロービングの前と後の各チップに対するパッド状態情報、プロービングの前と後の各チップに対するPMI情報中の一つ以上を含むのが望ましい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によるウェハプローバシステムは、ウェハプロービングのための待機時間の間にウェハ表面検査を行うようにすることで、ウェハ表面検査のための別途の時間が必要とならない。
【0024】
本発明によるウェハプローバシステムは、ウェハ表面検査部を利用して、ウェハプロービングする前にウェハの各ダイに形成されたバンプの位置及び不良可否を検査することができる。
【0025】
本発明によるウェハプローバシステムは、ウェハ表面検査部を利用して、ウェハのプロービング工程の前/後にウェハ表面に対する映像を取得することで、各ダイのPMIに対する情報を取得することができる。
【0026】
また、従来には、ウェハ表面検査装備とウェハプローバシステムが分離していたので、一つのカセット内のすべてのウェハに対するプロービングが完了した後、ウェハ表面検査を行ったので、プロービング工程中にウェハプローバシステムに問題が発生しても直ちに確認することが難しく、カセット内のすべてのウェハに対するプロービングが完了した後問題の発生の可否を確認することができるようになるし、その結果当該ロット(Lot)のすべてのウェハにおいて不良が発生される。
【0027】
これとは違い、本発明によるウェハプローバシステムは、一つのウェハに対するプロービングが完了すればウェハ表面検査をリアルタイムで行うことができ、問題の発生をリアルタイムで確認することができる。したがって、生産效率(Throughput)を向上することができる。
【0028】
また、本発明によるウェハプローバシステムは、プロービングの前と後の両方にウェハ表面検査を行うことができるし、プロービングの前と後のウェハ表面検査の結果を比較及び分析することで、プロービングが正確に行われたか否かを判断することができる。また、プロービングの後のウェハの各チップの状態を検査することができるし、プロービングによって生じたプロービングマークを直接確認することができる。
【0029】
実際に一つのウェハに対して互いに異なるプローバカードによって多数回のプロービングが進行されることができるのに、従来のウェハプローバシステムでは、各プロービングが正確に行われたか否かを判断することが困難である。しかし、本発明によるウェハプローバシステムは、各プロービングの前と後の両方にウェハ表面検査を行い、プロービングの前と後のプロービングマークの状態を比較及び分析することで、それぞれのプローバカードによるプロービング結果を管理することができる。したがって、本発明によって、ウェハに形成されたプロービングマークがそれぞれどのプローバカードによって生成されたか否か、及び各プロービングマークの位置及び深さなどを管理することができる。
【0030】
本発明によるウェハプローバシステムは、各ダイにダイシングされている状態の枠付きウェハをプロービングする場合に、ウェハ表面検査部を利用してウェハの各ダイに対するアライメント情報を生成することができる。その結果、待機時間の間にアライメント情報を生成することができるようになるので、枠付きウェハに対するプロービング工程の所要時間を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】
図1は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムを概略的に図示したブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムを概略的に図示した概略的な斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステム1において、ウェハ表面検査部140の一つの実試例を概略的に図示した斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムにおいて、制御部の動作の第1の実試例によって、一枚のウェハをプロービングする工程を図示したフローチャートである。
【
図5】
図5は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムにおいて、制御部の動作の第1の実試例によって、制御部によって複数個のウェハを順次にプロービングする工程を図示したフローチャートである。
【
図6】
図6は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムにおいて、制御部の動作の第2の実試例によって、一枚のウェハをプロービングする工程を図示したフローチャートである。
【
図7】
図7は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムにおいて、制御部の動作の第2の実試例によって、制御部によって複数個のウェハを順次にプロービングする工程を図示したフローチャートである。
【
図8】
図8は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステム1において、ウェハ表面検査部240の他の実試例を概略的に図示した斜視図である。
【0032】
本発明によるウェハプローバシステムは、ウェハプロービングの前後にプロービング待機時間の間にウェハ表面検査を行うようにすることで、ウェハ表面検査のための所要時間を除去することができるし、プロービング工程の前後のダイの状態を検査するようにすることで、より正確なプロービングを行うことができる。また、本発明によるウェハプローバシステムは、各チップにダイシングされている状態の枠付きウェハをプロービングする場合に、プロービングの前に待機時間の間に正確なアライメントを行うことができるようになるので、プロービング工程の所要時間を低減することができる。
【0033】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムの構造及び動作を具体的に説明する。
【0034】
図1及び
図2は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムを概略的に図示したブロック図及び概略的な斜視図である。
図1及び
図2を参照すれば、本発明によるウェハプローバシステム1は、テスト対象のウェハをチャック上に載置させてチャックを所望の位置に移動させるステージ部100と、ウェハハンドリングロボットを利用してウェハを搬送させるローダー110と、プローバカードを利用して上記のチャック上のウェハの電気的特性を検査してウェハをプロービングするテスター120と、全体の動作を制御する制御部130と、ウェハをプロービングする前にまたは後にウェハ表面検査を行うウェハ表面検査部140と、プロービングするウェハの中心と方向(orientation)を調整してウェハをプリアライメントするプリアライメント部150と、を備える。上述したウェハプローバシステムにおいて、ステージ部、ローダー、及びテスターは、従来の機能と等しいので、これに対する説明は省略する。
【0035】
図3は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステム1において、ウェハ表面検査部140の一つの実試例を概略的に図示した斜視図である。
【0036】
図3を参照すれば、上記のウェハ表面検査部140は、ウェハが載置されているウェハ載置台142と、上記のウェハ載置台に載置されたウェハの表面を撮像する撮像手段144と、上記の撮像手段の撮像のために上記のウェハ載置台に照明を提供する照明部146と、上記の撮像手段を垂直及び水平方向に移動させることができるスキャニング部148と、を備える。
【0037】
上記の制御部130は、ローダーを利用して上記の表面が検査されるウェハをウェハ載置台に移動させ、ウェハ表面検査部の撮像手段及びスキャニング部を駆動して上記のウェハ載置台に載置されたウェハの表面を撮像してウェハ表面の映像を取得し、この取得されたウェハ表面の映像を分析してウェハ表面検査情報を生成し、上記生成されたウェハ表面検査情報を利用してウェハをプロービングする。
【0038】
以下、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムの動作のいろいろな実試例を具体的に説明する。
【0039】
図4は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムにおいて、制御部の動作の第1の実試例によって、一枚のウェハをプロービングする工程を図示したフローチャートである。
図4を参照すれば、上記の制御部は、先にローダーのウェハハンドリングロボットを利用してカセットからウェハを搬出し、プリアライメント部に移動させ(段階400)、プリアライメント部でウェハの中心と方向を調整してプリアライメントした後に、ウェハ表面検査部に移動させ(段階410)、ウェハ表面検査部でウェハ表面の映像を取得してウェハ表面検査情報を生成した後、ステージ部に移動させ(段階420)、ステージ部でウェハをプロービングし(段階430)、カセットでまた搬入する(段階440)。
【0040】
図5は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムにおいて、制御部の動作の第1の実試例によって、制御部によって複数個のウェハを順次にプロービングする工程を図示したフローチャートである。
図5を参照すれば、第1のウェハがカセットから搬出され、プリアライメント部でプラオルラインされ(段階510)、ウェハ表面検査部に移動され、ウェハ表面検査され(段階512)、ステージ部に移動され、ウェハプロービングされ(段階514)、カセットに搬入される。
【0041】
第1のウェハがプロービングされる間に(段階514)、第2のウェハがカセットから搬出され、プリアライメント部でプリアライメントされ(段階520)、ウェハ表面検査部に移動され、ウェハ表面検査され(段階522)、第1のウェハがプロービング完了するまで待機する。次に、第1のウェハのプロービングが完了してカセットに搬入されれば、第2のウェハがステージ部に移動され、ウェハプロービングされ(段階524)、カセットに搬入される。
【0042】
第2のウェハがプロービングされる間に(段階524)、第3のウェハがカセットから搬出され、プリアライメント部でプリアライメントされ(段階530)、ウェハ表面検査部に移動され、ウェハ表面検査され(段階532)、第2のウェハがプロービング完了するまで待機する。次に、第2のウェハのプロービングが完了してカセットに搬入されれば、第3のウェハがステージ部に移動され、ウェハプロービングされ(段階534)、カセットに搬入される。
【0043】
一つのカセット内に収納された多数個のウェハに対して上述した工程が繰り返して行われることで、カセット内のすべてのウェハに対して順次にウェハ表面検査及びウェハプロービングが行われる。この時、本発明によるウェハプローバシステムは、一つのウェハがプロービングされる間に、次プロービングするウェハが待機しながらウェハ表面検査が進行されるようにすることで、各ウェハに対してウェハ表面検査時間が必要とならない長所を持つようになる。
【0044】
上記のウェハ表面検査部でのウェハ表面検査によって取得されたウェハ表面検査情報は、ウェハの各チップに対するバンプの状態及び位置に対する情報、ウェハの各チップに対するプロービングマーク検査(Probing Mark Inspection;以下”PMI”と言う)情報中の一つまたは二つ以上を含む。ここで、上記のPMI情報は各プロービングマークに対する位置及び深さなどの情報及び各プロービングマークを形成したプロービング工程に対する一連の情報などを含む。
【0045】
上記の制御部はウェハ表面検査情報の中でバンプに対する情報または各ダイに対するアライメント情報を利用してウェハプロービングし、プロービングマークに対する情報を利用してプロービングが正確に行われたか否かを判断する。
【0046】
図6は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムにおいて、制御部の動作の第2の実試例によって、一枚のウェハをプロービングする工程を図示したフローチャートである。
図6を参照すれば、上記の制御部は先にローダーのウェハハンドリングロボットを利用してカセットからウェハを搬出し、プリアライメント部に移動させ(段階600)、プリアライメント部でウェハの中心と方向を調整してプリアライメントした後に、ウェハ表面検査部に移動させ(段階610)、ウェハ表面検査部でウェハ表面の映像を取得して第1の表面検査情報を生成した後、ステージ部に移動させ(段階620)、ステージ部でウェハをプロービングした後に、またウェハ表面検査部に移動させ(段階630)、ウェハ表面検査部でウェハ表面の映像をまた取得して第2の表面検査情報が生成され(段階640)、カセットでまた搬入する(段階650)。
【0047】
上述した実施形態によって、上記の制御部はウェハプロービングの前と後に対する第1の及び第2の表面検査情報をそれぞれ取得するようになる。したがって、上記のウェハ表面検査部でのウェハ表面検査によって取得された第1の及び第2の表面検査情報は、ウェハの各チップに対するバンプの状態及び位置に対する情報、ウェハプロービングの前と後に対するウェハの各チップに対するPMI情報、すなわちプロービングマーク(Probing Mark)の位置及び状態に対する情報中の一つまたは二つ以上を含む。
【0048】
上記の制御部はウェハの表面検査情報中、バンプに対する情報を利用してウェハプロービングし、プロービングが完了した後、PMI情報を利用してプロービングが正確に行われたか否かを判断することができるし、ウェハプロービングの前と後に対する第1の及び第2の表面検査情報を比較及び分析することで、ウェハプロービングが正確に行われたか否かを判断することができる。特に、ウェハプロービングの前と後のプロービングマークを比較することで、当該プロービング工程が正確な位置に正確な強度で行われたか否かを判断することができる。
【0049】
図7は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムにおいて、制御部の動作の第2の実試例によって、制御部によって複数個のウェハを順次にプロービングする工程を図示したフローチャートである。
図7を参照すれば、第1のウェハがカセットから搬出され、プリアライメント部でプラオルラインされ(段階710)、ウェハ表面検査部に移動され、1次ウェハ表面検査されて第1の表面検査情報が生成され(段階712)、ステージ部に移動され、ウェハプロービングされ(段階714)、またウェハ表面検査部に移動され、2次ウェハ表面検査されて第2の表面検査情報が生成され(段階716)、カセットに搬入される。
【0050】
第1のウェハがプロービングされる間に(段階714)、第2のウェハがカセットから搬出され、プリアライメント部でプリアライメントされ(段階720)、ウェハ表面検査部に移動され、1次ウェハ表面検査され(段階722)、第1のウェハがプロービング完了するまで待機する。次に、第1のウェハのプロービングが完了して2次ウェハ表面検査のためにウェハ表面検査部に移動すれば(段階712)、第2のウェハがステージ部に移動され、ウェハプロービングされ(段階724)、またウェハ表面検査部に移動され、2次ウェハ表面検査されて第2の表面検査情報が生成され(段階726)、カセットに搬入される。
【0051】
第2のウェハがプロービングされる間に(段階724)、第3のウェハがカセットから搬出され、プリアライメント部でプリアライメントされ(段階730)、ウェハ表面検査部に移動され、1次ウェハ表面検査され(段階732)、第2のウェハがプロービング完了するまで待機する。次に、第2のウェハのプロービングが完了して2次ウェハ表面検査のためにウェハ表面検査部に移動すれば(段階722)、第3のウェハがステージ部に移動され、ウェハプロービングされ(段階734)、またウェハ表面検査部に移動され、2次ウェハ表面検査されて第2の表面検査情報が生成され(段階736)、カセットに搬入される。
【0052】
一つのカセット内に収納された多数個のウェハに対して上述した工程が繰り返して行われることで、カセット内のすべてのウェハに対して順次にウェハ表面検査及びウェハプロービングが行われる。この時、本発明によるウェハプローバシステムは、一つのウェハがプロービングされる間に、次プロービングするウェハが待機しながらウェハ表面検査が進行されるようにすることで、各ウェハに対してウェハ表面検査時間が必要とならない長所を持つようになる。
【0053】
一方、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムにおいて、ダイにダイシングされている状態の枠付きウェハをプロービングする場合に、ウェハ表面検査部を利用して枠付きウェハの各ダイのアライメント情報を生成し、アライメント情報を利用して枠付きウェハに対する正確なプロービングを行うことができる。特に、プロービング待機時間の間に、ウェハ表面検査部で枠付きウェハに対するアライメントを行うことで、枠付きウェハに対するプロービング工程の所要時間を幾何級数的に低減することができる。従来のウェハプローバシステムにおいて、枠付きウェハをプロービングする場合に、プロービングのためにチャックでアライメントを行いなければならないので、アライメントのための所要時間が追加でもっと必要となる問題点があったが、本発明によるウェハプローバシステムは、アライメントのための所要時間をまったく除去することができる。
【0054】
したがって、本発明によるウェハプローバシステムを使用して枠付きウェハをプロービングする場合に、枠付きウェハの各ダイに対するアライメント時間を除去することができるから、プロービング工程の全体の所要時間を非常に低減することができる。
【0055】
図8は、本発明の望ましい実施形態によるウェハプローバシステムにおいて、ウェハ表面検査部の他の実施形態を図示した斜視図である。
図8を参照すれば、本実試例によるウェハ表面検査部240は撮像ブが二つのカメラ244、245で構成されることを特徴とする。第1のカメラ244は、低倍率映像を撮像する低倍率カメラで構成され、これはバンプに対する情報を取得することができる低倍率映像を撮像しようとする場合に使用することができる。この場合に、バンプの大きさが最小30ミクロンで最大300ミクロンまで可能な低倍率カメラを使用するのが望ましい。
【0056】
第2のカメラ245は高配率映像を撮像する高配率カメラで構成され、これはPMI情報を取得するとかその外の高解像度映像を撮像しようとする場合に使用することができる。
【0057】
以上で本発明に対してその望ましい実試例を中心に説明したが、これはただ例示であるだけで本発明を限定するのではなくて、本発明が属する分野の通常の知識を有する者なら本発明の本質的な特性を脱しない範囲で以上に例示されないいろいろな変形と応用が可能であることが分かるであろう。そして、このような変形と応用に係る差異は添付された請求範囲で規定する本発明の範囲に含まれることに解釈されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明によるウェハプローバシステムは、半導体製造工程に広く利用されことができる。