(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
機体フレームにキャビンを搭載し、このキャビンの左右両側にブームをそれぞれ設け、この左右各ブームの後端側に、縦向き配置されたリフトリンクをそれぞれ設け、このリフトリンクの上端側にブームの後端側を枢軸を介して左右軸回りに回転自在に枢支連結し、該リフトリンクの下端側を機体フレームに左右軸回りに回転自在に枢支連結し、左右ブームが前記枢軸回りに上下揺動するようにブームの基部側を支持する制御リンクを設けた作業機であって、
前記ブームの後端側に、後方側に開放状のホース挿入口を設け、ブームの後端側からブームの前部へと配設される油圧ホースを下方側から前記ホース挿入口を通してブーム内に挿入して内装し、
前記ブームの基部は、左右方向内方側の内側壁と、左右方向外方側の外側壁と、これら内側壁と外側壁を連結する上下の連結壁とを有し、前記上下の連結壁の後端部間をホース挿入口とし、前記リフトリンクの上部をブームの基部の内外側壁間に挿入して該内外側壁間でリフトリンクの上端側を前記枢軸によって枢支連結し、前記リフトリンクの側面に沿って該リフトリンクの下部側から上部側へと配設された油圧ホースを前記枢軸の前方側でリフトリンクとブームの基部の側壁との間を通してホース挿入口へと配設していることを特徴とする作業機。
前記リフトリンクとブームの基部の内側壁との間隙の間隔と、リフトリンクとブームの基部の外側壁との間隙の間隔とのうちの一方の間隔を他方の間隔より広くしたことを特徴とする請求項1又は3に記載の作業機。
前記ブームの前部の上面に、前記油圧ホースをブーム内から挿出するホース挿出口を設けると共に前記油圧ホースが接続される油圧取出し用の油圧カプラを設置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来の作業機にあっては、キャビンとブームとの間に油圧パイプが配管されているので、キャビン室内空間の左右幅を広げる上での制約となっている。
そこで、キャビン室内空間の左右幅を確保するために、ブームの後端側から前部にかけてブームに沿って配設される油圧管路をブーム内に内装することが考えられる。
この油圧ホースをブーム内に内装した作業機が知られており、この作業機にあっては、油圧ホースをブームの後部の左右方向内方側の側面にホース挿入口を形成し、この側面に形成したホース挿入口から油圧ホースをブーム内に挿入して該油圧ホースをブーム内に内装している。
【0006】
油圧ホースをブームの後部の左右方向内方側の側面からブーム内に挿入した後、前方に向けて延設させるようにすると、油圧ホースの曲げがきつくなり、特に、ブームはリフトリンクの上端部の枢軸回りに上下揺動するので、油圧ホースの取り回しが苦しいという問題がある。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、キャビンの左右両側に配置したブームの後端側を、縦向き配置されたリフトリンクの上端側に枢支連結した作業機において、ブームの後端側から前部へと配設される油圧ホースを内装化してキャビン室内空間の左右幅を確保すると共に、ブームに油圧ホースを内装化するにあたって、該油圧ホースの取り回しを容易に行える作業機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、以下に示す点を特徴とする。
本発明の一態様に係る作業機は、機体フレームにキャビンを搭載し、このキャビンの左右両側にブームをそれぞれ設け、この左右各ブームの後端側に、縦向き配置されたリフトリンクをそれぞれ設け、このリフトリンクの上端側にブームの後端側を枢軸を介して左右軸回りに回転自在に枢支連結し、該リフトリンクの下端側を機体フレームに左右軸回りに回転自在に枢支連結し、左右ブームが前記枢軸回りに上下揺動するようにブームの基部側を支持する制御リンクを設けた作業機であって、
前記ブームの後端側に、後方側に開放状のホース挿入口を設け、ブームの後端側からブームの前部へと配設される油圧ホースを下方側から前記ホース挿入口を通してブーム内に挿入して内装し
、
前記ブームの基部は、左右方向内方側の内側壁と、左右方向外方側の外側壁と、これら内側壁と外側壁を連結する上下の連結壁とを有し、前記上下の連結壁の後端部間をホース挿入口とし、前記リフトリンクの上部をブームの基部の内外側壁間に挿入して該内外側壁間でリフトリンクの上端側を前記枢軸によって枢支連結し、前記リフトリンクの側面に沿って該リフトリンクの下部側から上部側へと配設された油圧ホースを前記枢軸の前方側でリフトリンクとブームの基部の側壁との間を通してホース挿入口へと配設していることを特徴とする。
【0008】
また、作業機は、機体フレームにキャビンを搭載し、このキャビンの左右両側にブームをそれぞれ設け、この左右各ブームの後端側に、縦向き配置されたリフトリンクをそれぞれ設け、このリフトリンクの上端側にブームの後端側を枢軸を介して左右軸回りに回転自在に枢支連結し、該リフトリンクの下端側を機体フレームに左右軸回りに回転自在に枢支連結し、左右ブームが前記枢軸回りに上下揺動するようにブームの基部側を支持する制御リンクを設けた作業機であって、
前記ブームの後端側に、後方側に開放状のホース挿入口を設け、ブームの後端側からブームの前部へと配設される油圧ホースを下方側から前記ホース挿入口を通してブーム内に挿入して内装し、
前記油圧ホースを前記リフトリンクの側面に沿って該リフトリンクの下部側から上部側へと配設し、前記リフトリンクの側面に、前記油圧ホースの長手方向の移動を許容しながら該油圧ホースの左右方向の動きを規制するホースガイドを設け
、
前記ホースガイドは、前記油圧ホースを横切って設けられると共に前記油圧ホースを前記リフトリンクとで挟み、
前記リフトリンクは、前記ホースガイドの一端部を固定具によって固定する取着部と、前記ホースガイドの他端部の上下に位置していて該ホースガイドの前記固定具回りの揺動を規制する規制部とを有することを特徴とする。
また、作業機は、機体フレームにキャビンを搭載し、このキャビンの左右両側にブームをそれぞれ設け、この左右各ブームの後端側に、縦向き配置されたリフトリンクをそれぞれ設け、このリフトリンクの上端側にブームの後端側を枢軸を介して左右軸回りに回転自在に枢支連結し、該リフトリンクの下端側を機体フレームに左右軸回りに回転自在に枢支連結し、左右ブームが前記枢軸回りに上下揺動するようにブームの基部側を支持する制御リンクを設けた作業機であって、
前記ブームの後端側に、後方側に開放状のホース挿入口を設け、ブームの後端側からブームの前部へと配設される油圧ホースを下方側から前記ホース挿入口を通してブーム内に挿入して内装し、
前記ブームの基部は、左右方向内方側の内側壁と、左右方向外方側の外側壁
とを有し、前記リフトリンクの上部
を前記内外側壁間に挿入し
て前記枢軸によって
前記ブームの基部に枢支連結し、前記リフトリンクの側面に沿って該リフトリンクの下部側から上部側へと配設された油圧ホース
をリフトリンクとブームの基部の側壁との間を通してホース挿入口
へ配設していることを特徴とする。
【0009】
また、前記リフトリンクとブームの基部の内側壁との間隙の間隔と、リフトリンクとブームの基部の外側壁との間隙の間隔とのうちの一方の間隔を他方の間隔より広くしたことを特徴とする。
また、前記ブームの前部の上面に、前記油圧ホースをブーム内から挿出するホース挿出口を設けると共に前記油圧ホースが接続される油圧取出し用の油圧カプラを設置したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
キャビンの左右両側に配置したブームの後端側を、縦向き配置されたリフトリンクの上端側に枢支連結した作業機において、ブームの後端側から前部へと配設される油圧ホースをブーム内に内装することで、キャビン室内空間の左右幅を確保することができ、且つ、ブームに油圧ホースを内装化するにあたって、ブームの後端側に、後方側に開放状のホース挿入口を設け、前記油圧ホースを下方側から前記ホース挿入口を通してブーム内に挿入して内装したので、後端側を支点として左右軸回りに上下揺動するブームに対して油圧ホースをスムーズに挿入でき、油圧ホースの取り回しを容易に行える。
【0011】
また、リフトリンクの側面に、油圧ホースの長手方向の移動を許容しながら該油圧ホースの左右方向の動きを規制するホースガイドを設けたので、ブーム後端側の枢軸回りのブームの上下揺動に対して油圧ホースがスムーズに追従する。
また、油圧ホースを下方側からホース挿入口を通してブーム内に挿入して内装するに際して、油圧ホースを上下方向に沿う面で配設することができ、後端側を支点として左右軸回りに上下揺動するブームに対して油圧ホースを内装するのに有利である。
【0012】
また、前記リフトリンクとブームの基部の内側壁との間隙の間隔と、リフトリンクとブームの基部の外側壁との間隙の間隔とのうちの一方の間隔を他方の間隔より広くしたことにより、油圧ホースの配設経路を確保することができる。
また、ブームの前部の上面に、ホース挿出口を設けると共に油圧取出し用の油圧カプラを設置することにより、油圧ホースをスムーズに挿出させることができると共に、作業中に油圧カプラが何かのものに当たって損傷する可能性を少なくすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1及び
図2は、作業機として例示するスキッドステアローダ1である。
以下の説明において、左右方向外方とはスキッドステアローダ1の左右方向の中央から左右方向の端部に向かう方向(
図2において矢示Y1で示す方向)をいい、左右方向内方とはスキッドステアローダ1の左右方向の端部から左右方向の中央に向かう方向(
図2において矢示Y2で示す方向)をいう。
【0015】
図1及び
図2において、スキッドステアローダ1は、機体フレーム2と、この機体フレーム2に搭載されたキャビン3と、機体フレーム2に装備された作業装置4と、機体フレーム2の左右両側に設けられた走行装置5とを有する。
機体フレーム2内の後部にはエンジンEが搭載され、このエンジンEの前面側に設けられたポンプハウジング65には走行駆動用のHSTポンプ7F,7Rが前後方向Xに並設されて一対設けられている。前側のHSTポンプ7Fの前方X1には、第1〜3ポンプP1,P2,P3が前後方向Xに設けられている。これらHSTポンプ7F,7R及び第1〜3ポンプP1,P2,P3はエンジンEによって駆動される。
【0016】
前後のHSTポンプ7F,7Rは左右の走行装置5を駆動する静油圧式無段変速機(HST)の一部を構成し、斜板形可変容量油圧ポンプで構成されている。
前記HSTは左右の各走行装置5に対してそれぞれ設けられ、HSTポンプ7F,7Rの斜板の傾転角を変更することによりHSTのモータの出力軸の回転数及び回転方向を変更可能としている。前側のHSTポンプ7Fは左側の走行装置5を駆動し、後側のHSTポンプ7Rは右側の走行装置5を駆動する。
【0017】
第1〜3ポンプP1,P2,P3は、定容量型のギヤポンプによって構成され、第1ポンプP1は、作業装置4に装備された油圧アクチュエータや作業装置4に取り付けられる油圧アタッチメントに装備された油圧アクチュエータを駆動するためのものである。第2ポンプP2は、作動油を増量するのに使用され、第3ポンプP3は、主として制御信号圧力の供給用に使用される。
【0018】
キャビン3内の後部には運転席8が設けられていると共に、該運転席8の前方には走行装置5を操作する左右一対の走行レバー9L,9Rが設けられている。左側の走行レバー9Lは左側の走行装置5(前側のHSTポンプ7F)を操作するものであり、右側の走行レバー9Rは右側の走行装置5(後側のHSTポンプ7R)を操作するものである。
作業装置4は、キャビン3及び機体フレーム2の左右両側に配置された左右のブーム10L,10Rと、この左右ブーム10L,10Rの先端側(前端側)に上下揺動自在に設けられたバケット11(作業具)と、ブーム10L,10Rの基部側(後部側)を支持するリフトリンク12及び制御リンク13と、ブーム10L,10Rを昇降駆動するブームシリンダC1と、バケット11を揺動駆動するバケットシリンダC2とを有する。これら
ブームシリンダC1及びバケットシリンダC2は複動型油圧シリンダから構成されている。
【0019】
左右のブーム10L,10Rの先端側同士は異形パイプからなる前連結部材14で連結され、左右のブーム10L,10Rの基部同士は円形パイプからなる後連結部材15で連結されている。リフトリンク12、制御リンク13及びブームシリンダC1は左右のブーム10L,10Rに対応して機体フレーム2の左右両側にそれぞれ設けられている。
リフトリンク12はブーム10L,10Rの後端側(機体フレーム2の後端側の左右方向外方側)に、縦向き配置されて設けられている。このリフトリンク12の上端側はブーム10L,10Rの基部の後端側に枢軸16(第1枢軸という)を介して左右軸回りに回転自在に枢支連結されている。また、リフトリンク12の下端側は機体フレーム2の後端側上部に枢軸17(第2枢軸という)を介して左右軸回りに回転自在に枢支連結されている。
【0020】
制御リンク13はリフトリンク12の前方に前後向き配置されて設けられている。この制御リンク13の前端側は機体フレーム2に枢軸18(第3枢軸という)を介して左右軸回りに回転自在に枢支連結されている。制御リンク13の後端側はブーム10L,10Rの基部側の前後方向中途部の下端部に枢軸19(第4枢軸という)を介して左右軸回りに回転自在に枢支連結されている。
【0021】
ブームシリンダC1は、その上部がブーム10L,10Rの基部側前部に第1ブームシリンダピン21を介して左右軸回りに回転自在に枢支連結されている。このブームシリンダC1の下部は機体フレーム2の後端側下部に第2ブームシリンダピン22を介して左右軸回りに回転自在に枢支連結されている。このブームシリンダC1を伸縮することにより、リフトリンク12及び制御リンク13によってブーム10L,10Rの基部側が支持されながら該ブーム10L,10Rの先端側(バケット11)が昇降するように該ブーム10L,10Rが第1枢軸16回りに上下揺動する。前記制御リンク13はブーム10L,10Rの上下揺動動作にともなって第3枢軸18回りに上下揺動し、前記リフトリンク12は制御リンク13の上下揺動動作にともなって第2枢軸17回りに前後揺動する。
【0022】
バケット11は、左右ブーム10L,10Rの先端側(前端側)に枢支連結された装着体23に着脱自在に装着されている。装着体23は左右ブーム10L,10Rの先端側に枢支ピン24を介して左右軸回りに揺動自在に枢支連結されている。この装着体23にはバケット11の代わりに、油圧圧砕機,油圧ブレーカ,アングルブルーム,アースオーガー,パレットフォーク, スイーパー,モア,スノウブロア等の油圧アタッチメントが装着可能とされている。また、この装着体23はバケット11の離脱を阻止するロック機構25を有し、このロック機構25のロック操作及びロック解除操作は複動型油圧シリンダからなるロックシリンダC3によって行われる。
【0023】
バケットシリンダC2は左右各ブーム10L,10Rの先端側の左右方向内方側にそれぞれ配置されている。このバケットシリンダC2の上端側はブーム10L,10Rに第1バケットシリンダピン26を介して左右軸回りに回転自在に枢支連結されている。バケットシリンダC2の下端側は装着体23に第2バケットシリンダピン27を介して左右軸回りに回転自在に枢支連結されている。このバケットシリンダC2を伸縮することでバケット11が揺動駆動される。
【0024】
前記左右の各走行装置5は、本実施形態では前輪5F及び後輪5Rを有する車輪型の走行装置5が採用されている。なお、走行装置5としてクローラ型(セミクローラ型を含む)の走行装置5を採用してもよい。
前記機体フレーム2は、
図3に示すように、左右のサイドフレーム28を、フロントフレーム29、底壁30、上前壁31、上後壁32、リヤフレーム33等によって連結することにより主構成されている。
【0025】
フロントフレーム29は左右のサイドフレーム28の前端側同士を連結している。底壁30は、左右のサイドフレーム28の下端側同士を連結している。上前壁31及び上後壁32は左右のサイドフレーム28の後部上端側同士を連結している。リヤフレーム33は左右のサイドフレーム28の後部の下端側同士を連結している。
左右のサイドフレーム28は、機体フレーム2の前部から後部にわたって設けられた上下の主壁28a,28bと、この上下の主壁28a,28bの後部に固定された後壁28cとを有する。
【0026】
下主壁28bには走行装置4の前後輪5F,5Rが取り付けられる。
サイドフレーム28の後壁28cの後部の上下中途部には油圧ホースを通すための通し穴34が形成され、後壁28cの後端下部には油圧ホースを通すための切欠き35が形成されている。また、後壁28cの上部前端側には第3枢軸18を支持する支持ボス36が設けられている。また、後壁28cの上部後端側(前記通し穴34の上部の後方)には第2枢軸17を支持する支持ボスを取り付けるための取付孔37が形成されている。
【0027】
この後壁28cの後部側の左右方向外側方は、
図1、
図2に示すカバー板38によって覆われている。
この機体フレーム2内には、前述したエンジンE、HSTポンプ7F,7R、第1〜3ポンプP1,P2,P3のほか、油圧作動油を貯留する作動油タンク、バケット11の代わりに装着される油圧アタッチメントに装備された油圧アクチュエータを制御するアタッチメント用制御弁、ブームシリンダC1を制御するブーム制御弁、バケットシリンダC2を制御するバケット制御弁、ロックシリンダC3を制御するロック制御弁等が配置されている。
【0028】
前記ブーム10L,10Rは、左側のブーム10Lを示す
図4及び
図5に示すように、ブーム10L,10Rの基部を構成するブーム基部39と、ブーム10L,10Rの先端側を構成するブーム先端部40と、これらブーム基部39とブーム先端部40とを連結するブーム中間部41とを有する。ブーム先端部40とブーム中間部41の前部とでブーム10L,10Rの前部が構成され、ブーム基部39とブーム中間部41の後部とでブーム10L,10Rの後部が構成されている。
【0029】
ブーム基部39は、左右方向内方側の内側壁42Aと、左右方向外方側の外側壁42Bと、これら内側壁42Aと外側壁42Bを連結する上下の連結壁43,44とを有する。
図8及び
図9に示すように、このブーム基部39の内外側壁42A,42B間の後端側には、前記リフトリンク12の上部が挿入され、該リフトリンク12上端側がブーム基部39の内外側壁42A,42B間で前記第1枢軸16によって枢支連結されている。
【0030】
図4及び
図5に示すように、ブーム基部39の内側壁42A及び外側壁42Bの前部はブーム中間部41の後部の左右方向で同じ側の側面に重ね合わされて溶接固定されていると共に、該内側壁42A及び外側壁42Bの前部には溶接用開口46が形成され、該溶接用開口46の開口縁部がブーム中間部41の側面に溶接されている。また、ブーム基部39の内側壁42A及び外側壁42Bの前下部の前記溶接用開口46の後方側には、第1ブームシリンダピン21を支持する支持ボス47を取り付けるための取付孔48が形成されている。さらに、ブーム基部39の内側壁42A及び外側壁42Bの後端部には、第1枢軸16を支持する支持ボス49が設けられていると共に、この支持ボス49の前側に後連結部材15を挿通固定する挿通孔50が形成されている。
【0031】
また、ブーム基部39の内側壁42Aの前後方向中途部下部には、外側壁42Bの下縁よりも下方側に延長突出された延長壁部52が設けられ、この延長壁部52の下端部に第4枢軸19が支持ボス51を介して支持されている。
図6に示すように、ブーム基部39の上連結壁43は内側壁42A及び外側壁42Bの上縁部に沿うように設けられている。この上連結壁43の前端はブーム中間部41の上面後端部に溶接固定され、該上連結壁43の後端は第1枢軸16の近傍に位置している。この上連結壁43の左右両端は内側壁42A及び外側壁42Bに溶接固定されている
また、ブーム基部39の下連結壁44は、支持ボス47の上端から後連結部材15の下方へと延設されている。この上連結壁43の左右両端は内側壁42A及び外側壁42Bに溶接固定されている。
【0032】
前記上連結壁43と下連結壁44との間は、前方に向けて開放状とされていると共に、後方側に向けて開放状とされている。これら上連結壁43の後端と下連結壁44の後端との間が油圧ホースをブーム10L,10R内に挿入するホース挿入口53とされている。
ブーム先端部40は、
図4及び
図5に示すように、左右方向内方側の内側壁54Aと、左右方向外方側の外側壁54Bと、これら内外側壁54A,54Bを連結する前後の連結壁55,56とを有する。
【0033】
このブーム先端部40の内外側壁54A,54Bは、その上部がブーム中間部41の前部の左右方向で同じ側の側面に重ね合わされて溶接固定されている。また、このブーム先端部40の内外側壁54A,54Bは、その上部がブーム中間部41の長手方向に沿い、下部がブーム中間部41から下方に延出するように屈曲されている。
ブーム先端部40の内外側壁54A,54Bの上部の後部には、溶接用開口57が形成され、該溶接用開口57の開口縁部がブーム中間部41の側面に溶接されている。ブーム先端部40の内外側壁54A,54Bの上部の前部には、第1バケットシリンダピン26を支持する支持ボス58が設けられている。ブーム先端部40の内外側壁54A,54Bの下端には、枢支ピン24を支持する支持ボス45が設けられている。ブーム先端部40の左右側壁54A,54Bの下部中途部には、前連結部材14を挿通固定する挿通孔59が形成されている。
【0034】
ブーム中間部41は、
図7に示すように、上壁60と、左右方向内方側の内側壁61Aと左右方向外方側の外側壁61Bとから断面コ字形に形成された主部材62と、この主部材62の内外側壁61A,61Bの下端部同士を連結する底壁63とを備えてなる。このブーム中間部41の前端及び後端は開口状とされている。
図6に示すように、このブーム中間部41の後端側はブーム基部39の前端側に挿入されていて、該ブーム中間部41の後端開口64がブーム基部39の上下連結壁43,44間に連通している。
【0035】
図4に示すように、左側のブーム10Lには、作動油を流通させるための二本の油圧ホース66と、ドレン油を流通させるための一本の油圧ホース67とが内装されている。
作動油用の油圧ホース66は、ブーム10Lの先端部の装着体23に装着される油圧アタッチメントに装備される油圧アクチュエータを駆動するための作動油を導く油圧ホース(アタッチメントホースという)である。ドレン用の油圧ホース67は、前記油圧アタッチメントの油圧アクチュエータから漏れる圧油を機体フレーム2の作動油タンクに戻すための油圧ホース(ドレンホースという)である。アタッチメントホース66はドレンホース67より太径に形成されている。
【0036】
アタッチメントホース66及びドレンホース67は、
図8及び
図9に示すように、機体フレーム2の内部から左側のサイドフレーム28に形成された前記通し穴34を通して機体フレーム2の外部へと配設されている。
アタッチメントホース66は、
図8及び
図10に示すように、前記通し穴34を通過して機体フレーム2の内部から外部に配設された後、リフトリンク12の左右方向内方側の側面に沿ってリフトリンク12の下部から上部へと配設され、リフトリンク12の上部にて該リフトリンク12とブーム基部39の内側壁42Aとの間を通り且つ第1枢軸16の前方側(第1枢軸16と後連結部材15との間)を通って、下方側からホース挿入口53を介してブーム基部39の内部へと挿入されている。
【0037】
また、このアタッチメントホース66は、
図8に示すように、機体フレーム2部内の通し穴34の近傍にて、サイドフレーム28にクランプ部材68によって固定されている。
ドレンホース67は、
図9及び
図10に示すように、前記通し穴34を通過して機体フレーム2の内部から外部に配設された後、リフトリンク12の左右方向外方側の側面に沿ってリフトリンク12の下部から上部へと配設され、リフトリンク12の上部にて該リフトリンク12とブーム基部39の外側壁42Bとの間を通り且つ第1枢軸16の前方側(第1枢軸16と後連結部材15との間)を通って、下方側からホース挿入口53を介してブーム基部39の内部へと挿入されている。
【0038】
これらアタッチメントホース66及びドレンホース67は、ブーム基部39の内部へ挿入された後、
図6に示すように、ブーム中間部41の後端開口64からブーム中間部41の内部に挿入され、さらに、
図4に示すように、ブーム中間部41の内部を通って該ブーム中間部41の前端側へと配設されている。
また、
図10に示すように、前記リフトリンク12とブーム基部39の内側壁42Aとの間隙の間隔H1は、リフトリンク12とブーム基部39の外側壁42Bとの間隙の間隔H2より広く形成されており、リフトリンク12とブーム基部39の内側壁42Aとの間に太径のアタッチメントホース66を通すことができるようになっている。
【0039】
このように、太径のアタッチメントホース66を、リフトリンク12における機体フレーム2に近い側の側面に沿って配設することにより、該アタッチメントホース66の取り回しを容易に行え、該アタッチメントホース66が通し穴34の開口縁部に接触するのを防止することができる。
なお、本実施形態では、リフトリンク12とブーム基部39の内側壁42Aとの間の間隔H1を広くして、太径の油圧ホースの配設経路を確保しているが、これに限定されることはなく、リフトリンク12とブーム基部39の外側壁42Bとの間隙の間隔H2を、リフトリンク12とブーム基部39の内側壁42Aとの間隙の間隔H1より広く形成してもよい。
【0040】
また、
図8及び
図9に示すように、リフトリンク12の左右方向内外側面の上下方向中途部に、アタッチメントホース66及びドレンホース67の長手方向の移動を許容しながら該ホース66,67の左右方向の動きを規制するホースガイド69が設けられている。
このホースガイド69は、
図11に示すように、リフトリンク12の側面の上下方向中途部で且つ前後方向中途部に設けられた取着部70にボルト
(固定具)71によって固定されている。
【0041】
ホースガイド69は、板面が左右方向を向き且つ前後に長い板材によって形成され、油圧ホース66,67の左右方向の動きを規制する主板部72と、この主板部72の後端からリフトリンク12に向けて延設された屈曲部73とを有する。屈曲部73はホースガイド69を構成する板材を湾曲状に屈曲させることにより形成されている。
取着部70は、リフトリンク12の本体壁部74から左右方向内方及び外方に突出形成されている。この取着部70には左右方向の軸芯を有するネジ孔75が形成されている。この取着部70の突出端部にホースガイド69の前部を重ね合わせ、該ホースガイド69を貫通するボルト71を前記ネジ孔75に螺合することにより、ホースガイド69の主板部72とリフトリンク12の本体壁部74との間にホース66,67が挿通可能な間隔が形成されるように、ホースガイド69が取着部70に取付固定されている。
【0042】
なお、本実施形態では、左右の取着部70の本体壁部74からの突出高さは、通すホース66,67の径によって異なっており、本実施形態では、左右方向内方側の取着部70の突出高さが左右方向外方側の取着部70の突出高さよりも大に形成されている。
また、リフトリンク12には、ホースガイド69の屈曲部73の上下に位置する規制部76が設けられており、この上下の規制部76によってホースガイド69のボルト71軸芯回りの上下揺動が規制されている。
【0043】
規制部76は、リフトリンク12の本体壁部74の後縁側に沿って設けられたリブ壁77から前方側に向けて延出されている。
本実施形態にあっては、アタッチメントホース66及びドレンホース67の前記リフトリンク12の側面に沿って配設される部分の左右方向の規制はホースガイド69の主板部72によって行われ、これらホース66,67の前方側の規制は取着部70によって行われ、該ホース66,67の後方側の規制はホースガイド69の屈曲部73、リフトリンク12のリブ壁77によって行われる。
【0044】
前述したように、アタッチメントホース66及びドレンホース67をリフトリンク12の上下中途部でホースガイド69によって、該ホース66,67の長手方向の移動を許容しながら該ホース66,67の左右方向の動きを規制するようにしたので、ブーム10L,10Rの第1枢軸16回りの上下揺動に対して油圧ホース66,67がスムーズに屈曲して追従し、油圧ホース66,67に無理な力がかかるのを防止することができる。
【0045】
図5及び
図12に示すように、前記左側のブーム中間部41の上壁60の前部には、左側ブーム10L内に内装されたアタッチメントホース66及びドレンホース67を該ブーム10L内から挿出させるためのホース挿出口78が開口形成されている。このホース挿
出口78は前後に長い矩形状に形成されている。
左側のブーム10L内に内装されたアタッチメントホース66及びドレンホース67は、前記ホース挿出口78を通してブーム10L内から挿出される。
【0046】
また、左側のブーム中間部41の上壁60のホース挿出口78の前方側にはカプラ取付ステー81が設けられている。このカプラ取付ステー81は、下壁82と、この下壁82の後端から上方に延出された取付壁83とを有する。このカプラ取付ステー81の下壁82の前部はブーム中間部41の上壁60上面に固定された固定部材84にボルトによって取付固定されている。また、カプラ取付ステー81の下壁82の後部には取付ブラケット85が設けられ、この取付ブラケット85がブーム中間部41の上壁60上面に固定された固定部材86にボルトによって取付固定されている。
【0047】
このカプラ取付ステー81の取付壁83の左右方向外方側には、上部に第1油圧カプラ87が、下部に第2油圧カプラ88が取り付けられている。第1油圧カプラ87には一方のアタッチメントホース66が接続され、第2油圧カプラ88には他方のアタッチメントホース66が接続されている。また、これら第1油圧カプラ87と第2油圧カプラ88は油圧アタッチメントに装備された油圧アクチュエータに油圧ホースを介して接続され、これによって油圧アクチュエータが駆動可能される。
【0048】
なお、本実施形態では、第1油圧カプラ87はメスカプラで構成され、第2油圧カプラ88はオスカプラで構成されている。
カプラ取付ステー81の取付壁83の左右方向内方側には、上部に接続コネクタ89が、下部に第3油圧カプラ90が取り付けられている。接続コネクタ89には、機体フレーム2側に設けられたバッテリ等の電源から左側のブーム10L内を通って配設される電気配線が接続され、第3油圧カプラ90にはドレンホース67が接続されている。
【0049】
接続コネクタ89は電気機器を有する油圧アタッチメントに電気配線を介して接続され、油圧アタッチメントの電気機器に電力を供給可能とする。第3油圧カプラ90は油圧アタッチメントに装備された油圧アクチュエータに油圧ホースを介して接続され、これによって油圧アクチュエータから漏れた圧油を作動油タンクに戻す。
前記第1油圧カプラ87及び第2油圧カプラ88は、作業時に何かのものが当たって損傷しないように、ブーム10Lから左右方向外方にはみ出さないように設けられている。また、第1油圧カプラ87及び第2油圧カプラ88は、アタッチメントホース66をスムーズに接続できるように且つ接続コネクタ89や第3油圧カプラ90が左右方向内方側に大きくはみ出さないように、ブーム10Lの左右方向のセンター近くに配置されている。
【0050】
なお、第1油圧カプラ87及び第2油圧カプラ88をカプラ取付ステー81の取付壁83の左右方向内方側に取り付け、且つ接続コネクタ89及び第3油圧カプラ90をカプラ取付ステー81の取付壁83の左右方向外方側に取り付けた場合において、接続コネクタ89及び第3油圧カプラ90をブームから左右方向外方にはみ出さないように設けると、第1油圧カプラ87及び第2油圧カプラ88がブーム10Lの左右方向のセンターから左右方向に離れる度合いが大きくなり、第1油圧カプラ87及び第2油圧カプラ88に対するアタッチメントホース66の接続に不利となる。
【0051】
図13は右側のブーム10Rを示している。この右側のブーム10Rにあっては、ブーム中間部41の上壁60前部に、前述したホース挿出口78が設けられていなく、ブーム中間部41の左右方向内方側の側壁61Aの前部にホース挿出口94が設けられている。この点以外は、該右側のブーム10Rは前述した左側のブーム10Lと同様に構成されている。
【0052】
この右側のブーム10Rには、バケットシリンダC2を駆動するための作動油を導く二本の油圧ホース91(バケットホース)と、ロックシリンダC3を駆動するための作動油を導く二本の油圧ホース92(ロックホース)とが内装されている。バケットホース91は、ロックホース92よりも太径に形成されている。
図14及び
図15に示すように、バケットホース91は、機体フレーム2の内部から右側のサイドフレーム28に形成された前記切欠き35を通して機体フレーム2の外部へと配設され、ロックホース92は、機体フレーム2の内部から右側のサイドフレーム28に
形成された前記通し穴34を通して機体フレーム2の外部へと配設されている。
【0053】
バケットホース91は、前記切欠き35を通過して機体フレーム2の内部から外部に配設された後、上方に向けて配設されると共にリフトリンク12の左右方向内方側の側面に沿ってリフトリンク12の下部から上部へと配設され、リフトリンク12の上部にて該リフトリンク12とブーム基部39の内側壁42Aとの間を通って且つ第1枢軸16の前方側を通って、下方側からホース挿入口53を介してブーム基部39の内部へと挿入されている。
【0054】
また、このバケットホース91は機体フレーム2内の切欠き35の近傍にてクランプ部材93によって固定されている。
ロックホース92は、前記通し穴34を通過して機体フレーム2の内部から外部に配設された後、リフトリンク12の左右方向外方側の側面に沿ってリフトリンク12の下部から上部へと配設され、リフトリンク12の上部にて該リフトリンク12とブーム基部39の外側壁42Bとの間を通って且つ第1枢軸16の前方側(第1枢軸16と後連結部材15との間)を通って、下方側からホース挿入口53を介してブーム基部39の内部へと挿入されている。
【0055】
これらバケットホース91及びロックホース92は、ブーム基部39の内部へ挿入された後、ブーム中間部41の内部に挿入され、ブーム中間部41の前端側へと配設され、
図13に示すように、ブーム中間部41の内側壁61Aの前部に形成されたホース挿出口94から挿出されている。
このホース挿出口94から挿出されたバケットホース91は、油圧パイプ、油圧ホース等の油圧管路を介して左右のバケットシリンダC2に接続されている。
【0056】
ホース挿出口94から挿出されたロックホース92は油圧ホース等を介してロックシリンダC3に接続されている。
前記構成の実施形態にあっては、ブーム10L,10Rの後端側から前部へと配設される油圧ホース(アタッチメントホース66、ドレンホース67、バケットホース91、ロックホース92)ブーム10L,10Rに内装化したので、キャビン3の室内空間の左右幅を容易に確保することができる。
【0057】
また、油圧ホース66,67,91,92を下方側からホース挿入口53を通してブーム10L,10R内に挿入して内装したので、後端側を支点として左右軸回りに上下揺動するブーム10L,10Rに対して油圧ホース66,67,91,92をスムーズに挿入でき、油圧ホースの取り回しを容易に行える。