特許第6232264号(P6232264)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6232264
(24)【登録日】2017年10月27日
(45)【発行日】2017年11月15日
(54)【発明の名称】車輌運搬車の歩み板
(51)【国際特許分類】
   B60P 1/30 20060101AFI20171106BHJP
   B60P 1/44 20060101ALI20171106BHJP
   B60P 1/32 20060101ALI20171106BHJP
【FI】
   B60P1/30 Z
   B60P1/44 B
   B60P1/32
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-237151(P2013-237151)
(22)【出願日】2013年11月15日
(65)【公開番号】特開2015-96386(P2015-96386A)
(43)【公開日】2015年5月21日
【審査請求日】2016年8月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000163095
【氏名又は名称】極東開発工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100138416
【弁理士】
【氏名又は名称】北田 明
(72)【発明者】
【氏名】足立 大志
(72)【発明者】
【氏名】小山 和益
(72)【発明者】
【氏名】岩本 幸司朗
【審査官】 林 政道
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−062456(JP,A)
【文献】 特開2013−129375(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 1/00− 1/64
B60P 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フレーム上に前後方向にスライド可能且つ車体フレームに対して後方が下傾斜するよう傾動可能に構成されて被運搬車輌を載置する荷台、を備えた車輌運搬車の、該荷台の後部に取付けられる歩み板であって、
荷台の後部を基端側としてさらに後方へ向けて延長されることが可能に荷台に取付けられ、
車体フレームの左右幅方向に離間して配置される一対の歩み板本体を備え、歩み板本体は、荷台の後部に取付けられる基端側本体部と、基端側本体部の先端側に配置される先端側本体部とを備え
各歩み板本体は、歩み板本体ごとに基端側本体部および先端側本体部が金属材料プレス成形することで一体的に形成され、歩み板本体どうしは、左右幅方向に沿う先端側連結部材および基端側連結部材によって連結されたことを特徴とする歩み板。
【請求項2】
各歩み板本体が中心部分を省いた枠状に形成され、各歩み板本体に載置固定される被覆板を備え、
各基端側本体部は基端側から先端側に亘る長手方向が略同一の深さになるよう被覆板を載置する側を開放した形状に形成され、各先端側本体部は基端側本体部から離れる先端側ほど深さが低くなるよう形成された請求項1記載の歩み板。
【請求項3】
各歩み板本体の基端側本体部は、左右幅方向に離間し長手方向に沿う一対の枠部と、各枠部の基端側どうしに渡された基端側枠部とを備え、
先端側連結部材は、各歩み板本体の左右幅方向で対向する枠部の先端側に、長手方向に略直交する方向に沿い各枠部を挿通するよう固定され、基端側連結部材は、各歩み板本体の基端側枠部を挿通するよう固定された請求項2記載の歩み板。
【請求項4】
基端側本体部に、荷台の後部に取付けられた枢軸に回動自在に取付けられる取付部材が固定された請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の歩み板。
【請求項5】
歩み板本体は、被覆板を載置する側を開放するようハット曲げ加工により形成され、先端側本体部において被覆板を載置する側である表側に、先端側に向けて延長され且つ先端ほど裏側に向けて傾斜する乗込鍔部を備えた請求項2ないし請求項4の何れか1項に記載の歩み板。
【請求項6】
乗込鍔部はその基端側に、ハット曲げ加工による内側鍔に略平行な非傾斜部を備えた請求項5記載の歩み板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輌運搬車(「荷台積降し車両」とも称する)に付設される歩み板に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば下記特許文献1に、歩み板を備えた車輌運搬車が記載されている。車輌運搬車は、車体フレーム上に前後方向にスライド可能で、且つ車体フレームに対して後方が下傾斜するよう傾動可能な荷台を備えている。歩み板は、その基端側を荷台の後部に取付けるよう設けられている。歩み板は、その使用時に地面等に設置される一対の枠体と、枠体の先端側に設けられる乗込板と、枠体に載置固定される被覆板とを備えている。
【0003】
この歩み板は、被運搬車輌を荷台に積み降すために用いられる。すなわち、被運搬車輌を荷台へ積むには、被運搬車輌を、乗込板から枠体(被覆板)、そして荷台側へ向けて走行させる。逆に被運搬車輌を荷台から降ろすには、被運搬車輌を荷台から枠体、乗込板へ向けて走行させる。
【0004】
特許文献1の歩み板において、枠体は複数本のフレーム材(型材)どうしを溶接によって固定することで構成され、枠体と乗込板とは溶接によって固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−62456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の歩み板では、枠体は複数本のフレーム材どうしを溶接によって固定することで構成され、枠体と乗込板とは溶接によって固定されている。このように溶接によって部材どうしを固定すると、枠体の製造に際して、あるいは枠体と乗込板との固定に際して歪が発生する。特に、枠体と乗込板との溶接箇所に歪みが発生していると、乗込板上を走行する被運搬車輌がガタついてしまい、被運搬車輌の積み下ろしを円滑に行うことができない。
【0007】
そこで本発明は、歪の発生をできるだけ抑えることで、被運搬車輌の荷台に対する積み降ろしを円滑に行い得る歩み板の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、車体フレーム上に前後方向にスライド可能且つ車体フレームに対して後方が下傾斜するよう傾動可能に構成されて被運搬車輌を載置する荷台、を備えた車輌運搬車の、該荷台の後部に取付けられる歩み板であって、荷台の後部を基端側としてさらに後方へ向けて延長されることが可能に荷台に取付けられ、車体フレームの左右幅方向に離間して配置される一対の歩み板本体を備え、歩み板本体は、荷台の後部に取付けられる基端側本体部と、基端側本体部の先端側に配置される先端側本体部とを備え、各歩み板本体は、歩み板本体ごとに基端側本体部および先端側本体部が金属材料プレス成形することで一体的に形成され、歩み板本体どうしは、左右幅方向に沿う先端側連結部材および基端側連結部材によって連結されたことを特徴としている。
【0009】
上記構成のように、基端側本体部および先端側本体部がそれぞれ金属材料のプレス成形により形成されるとともに、基端側本体部および先端側本体部をプレス成形により一体的に形成して歩み板本体とすることで、歩み板本体を溶接によって製造する必要がなく、特に基端側本体部および先端側本体部とを溶接によって固定する必要がないことから、歩み板本体に発生する歪が抑えられる。
【0010】
本発明の歩み板では、各歩み板本体が中心部分を省いた枠状に形成され、各歩み板本体に載置固定される被覆板を備え、各基端側本体部は基端側から先端側に亘る長手方向が略同一の深さになるよう被覆板を載置する側を開放した形状に形成され、各先端側本体部は基端側本体部から離れる先端側ほど深さが低くなるよう形成された構成を採用できる。
【0011】
歩み板の基端側本体部を荷台に連結し、被運搬車輌を被覆板上に載せる荷台に積み降ろしする際には、歩み板の基端側本体部は先端側本体部に比べて応力が大きくなるので、上記構成のように、基端側本体部の深さを一定にして先端側本体部の深さに比べて深くすることで、その分だけ剛性が高く、被運搬車輌の荷重に耐え得る。
【0012】
本発明の歩み板では、各歩み板本体の基端側本体部は、左右幅方向に離間し長手方向に沿う一対の枠部と、各枠部の基端側どうしに渡された基端側枠部とを備え、先端側連結部材は、各歩み板本体の左右幅方向で対向する枠部の先端側に、長手方向に略直交する方向に沿い各枠部を挿通するよう固定され、基端側連結部材は、各歩み板本体の基端側枠部を挿通するよう固定された構成を採用できる。
【0013】
上記構成において、先端側連結部材および基端側連結部材は、先端側本体部より剛性の高い基端側本体部に固定されていることで、被運搬車輌から働く荷重に対し剛性が確保される。
【0014】
本発明の歩み板は、基端側本体部に、荷台の後部に取付けられた枢軸に回動自在に取付けられる取付部材が固定された構成を採用できる。
【0015】
上記構成において、歩み板における基端側は、歩み板の使用時には最も負荷が大きくなる部分であり、したがって、このような基端側連結部材に取付部材を固定することで、被運搬車輌から働く荷重に対し剛性が確保される。
【0016】
本発明の歩み板では、歩み板本体は、被覆板を載置する側を開放するようハット曲げ加工により形成され、先端側本体部において被覆板を載置する側である表側に、先端側に向けて延長され且つ先端ほど裏側に向けて傾斜する乗込鍔部を備えた構成を採用できる。
【0017】
上記構成によれば、ハット曲げ加工により先端側本体部の強度を確保し、傾斜鍔部を設けたことで、被運搬車輌を歩み板に載せる際の段差が大きくなるのを抑えて、被運搬車輌が円滑に積み降ろし可能となる。
【0018】
本発明の歩み板では、乗込鍔部はその基端側に、ハット曲げ加工による内側鍔に略平行な非傾斜部を備えた構成を採用できる。この構成において、非傾斜部を、被覆板を固定する部分として用いることが可能である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の歩み板では、基端側本体部および先端側本体部がそれぞれ金属材料のプレス成形により形成されるとともに、基端側本体部および先端側本体部をプレス成形により一体的に形成して歩み板本体としていることで、歩み板本体を溶接によって製造する必要がなく、特に基端側本体部および先端側本体部とを溶接によって固定する必要がないことから、歩み板本体に発生する歪が抑えられ、被運搬車輌の荷台に対する積み降ろしを円滑に行い得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態における車輌運搬車の側面図であり、荷台が前方にある積み込み完了位置を表している。
図2】同車輌運搬車の側面図であり、荷台を傾斜させた状態を表している。
図3】同車輌運搬車の側面図であり、荷台を地面に着地させた状態を表している。
図4】同歩み板の表側からの全体図である。である。
図5】同歩み板本体どうしを連結部材で連結した状態での表側からの単体図である。
図6】同歩み板本体の側面図である。
図7】同歩み板本体のうち基端側本体部の断面図である。
図8】同片側の歩み板本体の表側からの単体図である。
図9】同歩み板本体の先端側本体部のうちの先端側形状を表した断面図である。
図10】同基端側本体部の枠部と先端側連結部材との取付け状態を表した断面図である。
図11】同基端側本体部の基端側枠部と基端側連結部材との取付け状態を表した側面図である。
図12】同基端側本体部と第一被覆板のステップ部分との取付け状態を表す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下本発明の歩み板の一実施形態を、図面に基づいて説明する。歩み板は、テールゲートとも、踏板とも称される。歩み板は、荷台の後部に取付けられるものである。荷台は、車輌運搬車(「荷台積降し車両」とも称する)の車体フレーム上に、前後方向にスライド可能、且つ車体フレームに対して後方が下傾斜するよう傾動可能で被運搬車輌を載せる部分である。
【0022】
まず、図1ないし図3を参照して、車輌運搬車1の概略構造、および動作を説明する。なお以下において、前後の関係は、特に説明がないかぎり車輌運搬車1の前後を基準とする。すなわち運転席側が前側でありその逆が後ろ側である。また、車輌運搬車1の左右方向を幅方向と特定する。
【0023】
車輌運搬車1は、車体フレーム2と、車体フレーム2に対して後方に下傾するチルトフレーム3と、このチルトフレーム3に対して前後方向にスライド移動可能である荷台4とを備えている。荷台4には、被運搬車輌(例えば乗用車、土木機械等)を載せることができる。
【0024】
車輌運搬車1の走行時には、図1のようにチルトフレーム3は水平姿勢にあり、このチルトフレーム3上に荷台4は引き上げられており、荷台4は前方にある積み込み完了位置にある。この場合、歩み板5は立てられた状態となっている。
【0025】
荷台4に対して被運搬車輌(図示せず)を積むために搬入(荷台4に乗り込ませる)、または搬出する(荷台4から降ろす)のは、車輌運搬車1の停止状態で行われる。すなわち、図2に示すように荷台4をチルトフレーム3に沿って車両後方側へ移動させ、図3に示すようにチルトフレーム3の傾斜角度を大きくさせ、荷台4を地面に着地させる。
【0026】
そして、歩み板5をヒンジ軸(枢軸に相当する)6回りに後方へ向けて回動させることで、水平姿勢とする。このようにすることで、歩み板5は、荷台4の後部を基端側としてさらに後方へ向けて延長された状態となる。荷台4のヒンジ軸6回りの歩み板5の回動は、手動で行ってもよいし、手動ではない駆動力を用いて行う構成としてもよい。
【0027】
次に、歩み板5の構成を説明する。図5に示すように、歩み板5は、基端側本体部7および先端側本体部(乗込板部)8を備える歩み板本体9と、左右一対の歩み板本体9を連結する先端側連結部材10と基端側連結部材11と、歩み板本体9に載置固定される被覆板12とを備える。
【0028】
本実施形態では、基端側本体部7および先端側本体部8は、車体フレーム2の左右幅方向に離間するようそれぞれ一対で設けられている。各基端側本体部7および先端側本体部8、すなわち歩み板本体9は、左右対称の構成であるから、以下の説明においては一方(左側)の歩み板本体9の説明をもって、他方(右側)の歩み板本体9の説明を兼用する。
【0029】
歩み板本体9は、平面視して中心部分を矩形状に省いて中抜部13とした矩形枠状に形成されている。歩み板本体9は、一体的に形成されている。すなわち、基端側本体部7、および先端側本体部8は、金属材(例えば鋼板)をプレス成形することで一体的に形成されている。
【0030】
具体的には、歩み板本体9は、金属材にハット曲げ加工を施すことにより一体的に形成されている。この場合のハット曲げ加工では、歩み板本体9が着地する側と反対側、すなわち歩み板本体9が着地した状態では上側を表側(被覆板12が載置される開放側)とする形状とされている。歩み板本体9において、その一部である基端側が基端側本体部7であり、一部である先端側が先端側本体部8である。
【0031】
以下の歩み板本体9の説明において、内側とは中抜部13側であり、その反対側が外側である。歩み板本体9の全体的構成を説明すると、歩み板本体9は、枠状の底板と、底板の内側端から立設された枠状の内側板と、底板の外側端から立設された枠状の外側板と、内側板の端部からさらに内側に延長された枠状の内側鍔と、外側板の端部からさらに外側に延長された枠状の外側鍔とを備え、これらが一体的に形成されている。
【0032】
換言すれば、歩み板本体9は、プレス成形により平面視して矩形枠状に形成されているものの、基端側本体部7と先端側本体部8とを分離して平面視したとすると、基端側本体部7は、先端側を開放したコ字形に形成されている。
【0033】
図6に示すように、基端側本体部7は、基端側から先端側に亘る長手方向が略同一の深さの同一深さ領域である。図5に示すように、基端側本体部7は、基端側の基端側枠部20と、基端側枠部20における左右両側各端から先端側へ向けて延長された一方の枠部21と、他方の枠部22とを備えている。
【0034】
基端側枠部20と先端側本体部8とは、平面視して互いに略平行に配置され、一方の枠部21および他方の枠部22は互いに略平行に配置され、基端側枠部20および先端側本体部8の中心軸と、一方の枠部21および他方の枠部22の中心軸とは、互いに直交する方向に配置されるが、基端側枠部20と一方の枠部21との連続部分の底板および内側板は、湾曲した形態で連続している。また、基端側枠部20と他方の枠部22との連続部分の底板および内側板は、湾曲した形態で連続している。また、先端側本体部8と一方の枠部21との連続部分の底板および内側板は、湾曲した形態で連続している。さらに、先端側本体部8と他方の枠部22との連続部分の底板および内側板は、湾曲した形態で連続している。
【0035】
以下、基端側本体部7および先端側本体部8についてさらに具体的に説明する。図7に示すように、基端側本体部7において、基端側枠部20、一方の枠部21、および他方の枠部22の基本的構成として、それぞれ底板16、底板16の一方端および他方端の両側端から立設された外側板18および内側板17を備えている。外側板18は、底板16に対して略直交する方向に立設されている。内側板17は、底板16に対して、表側ほど内側に傾斜する傾斜板である。
【0036】
内側板17の端には、さらに内側に折曲された内側鍔23が一体的に形成され、外側板18の端には、さらに外側に折曲された外側鍔24が一体的に形成されている。内側鍔23および外側鍔24はともに底板16に略並行に配置されている。
【0037】
基端側枠部20、一方の枠部21、および他方の枠部22のそれぞれの全体幅どうしを比較すると、図8に示すように、一方の枠部21、および他方の枠部22の全体幅は同一であり、基端側枠部20の全体幅は、一方の枠部21、および他方の枠部22の全体幅に比べて大きく設定されている。
【0038】
具体的に、基端側枠部20、一方の枠部21、および他方の枠部22の底板16の幅を比較すると、一方の枠部21および他方の枠部22の底板16aの幅は同一であり、基端側枠部20の底板16bの幅は、一方の枠部21、および他方の枠部22の底板16aの幅に比べて大きく設定されている。
【0039】
一方の枠部21、および他方の枠部22の内側鍔23aの幅を比較すると、一方の枠部21および他方の枠部22の内側鍔23aの幅は同一であり、一方の枠部21および他方の枠部22の外側鍔24aの幅は同一である。一方の枠部21および他方の枠部22の内側鍔23aの幅と、外側鍔24aの幅とでは、外側鍔24aの幅が大きく設定されている。
【0040】
基端側枠部20において、内側鍔23bと外側鍔24bとの幅を比較すると、内側鍔23bの幅のほうが、外側鍔24bの幅に比べて大きく設定されている。一方の枠部21、および他方の枠部22の外側鍔24aの幅と、基端側枠部20の内側鍔23bの幅とを比較すると、基端側枠部20の内側鍔23bの幅が、一方の枠部21、および他方の枠部22の外側鍔24aの幅より大きく設定されている。
【0041】
一方の枠部21、および他方の枠部22の外側鍔24aの幅と、基端側枠部20の外側鍔24bの幅とを比較すると、基端側枠部20の外側鍔24bの幅よりも一方の枠部21、および他方の枠部22の外側鍔24aの幅のほうが大きく設定されている。図6に示すように、基端側本体部7のうち、基端側には補強用型材25が取付けられている。補強用型材25は、他方の枠部22の裏面(特に、外側鍔24a)に固定される。
【0042】
図6に示すように、先端側本体部8は、基端側本体部7に連続して形成され、その先端側には、底板16c、底板16cの一方端および他方端の両側端から立設された外側板18cおよび内側板17cを備えている。外側板18cは、底板16cに対して、表側ほど外側に傾斜する傾斜面であり、内側板17cは、底板16cに対して、表側ほど内側に傾斜する傾斜板である。このように、先端側本体部8において、その先端側の外側板18cおよび内側板17cは、何れも傾斜している。
【0043】
先端側本体部8の表側の位置は、後述する乗込鍔部(傾斜鍔)26を除いて、基本的には基端側本体部7の表側の位置とは等しく形成されている。そして、底板16cが先端側ほど表側に近くなるように、内側板17cおよび外側板18cの深さが順次浅くなるよう形成されている。基端側本体部7(一方の枠部21及び他方の枠部22)の底板16aと先端側本体部8の底板16dとは折曲部16eを介して連続している。そして、左右幅方向に離間して配置された一方の枠部21、他方の枠部22の先端側端部(折曲部16e)を境界部Pとして、境界部Pより基端側が基端側本体部7であり、境界部より先端側が先端側本体部8である。
【0044】
先端側本体部8における先端側の内側板17cの表側の基端側部には、さらに内側(基端側)に折曲された乗込内側鍔23cが一体的に形成される。この乗込内側鍔23cは、一方の枠部21および他方の枠部22の内側鍔23と連続する部分である。外側板18cの表側の左右側部には、一方の枠部21、および他方の枠部22の外側鍔24aに連続する外側鍔24cが形成されている。
【0045】
図9に示すように、外側板18cの表側の先端側部には、さらに外側(先端側)に折曲された前記乗込外側鍔24dが一体的に形成される。この乗込外側鍔24dの基端側の一部は、内側鍔23に略平行な非傾斜部である平行部29とされている。平行部29に対する先端側部分は、先端側ほど底板16側に向けて下傾斜する乗込鍔部26とされる。乗込鍔部26の裏面側には、地面に接地される第一クッション材19Aが固定されている。第一クッション材19Aは、例えば合成ゴムから形成されている。
【0046】
図5および図9に示すように、歩み板本体9には、歩み板本体9に載置する被覆板12(図4参照)を固定するための止め孔30が形成されている。具体的には、止め孔30は、内側鍔23および外側鍔24に複数個ずつ形成されている。基端側本体部7の外側鍔24に形成された止め孔30は、先端側に比べて基端側のほうが離間間隔を密にするよう配置されている。特に、止め孔30は、乗込外側鍔24dの乗込鍔部26にも、左右幅方向に離間して形成されている。
【0047】
また、図9に示すように、内側鍔23bと乗込内側鍔23cとを前後方向で渡すように、補強用型材10Aの前後端部が、それぞれ内側鍔23bと乗込内側鍔23cとに固定されている。この補強用型材10Aは、内側鍔23b、乗込内側鍔23cの幅方向略中央部に配置され、表側を開放側としたコ字形の型材である。この補強用型材10Aの先端部の裏面には、地面に接地される第二クッション材19Bが固定されている。第二クッション材19Bは、例えば合成ゴムから形成されている。
【0048】
図6図10に示すように、一方の枠部21の長手方向途中部分の外側板18のみを矩形に切欠いた先端側切欠31が形成されている。この先端側切欠31は、基端側本体部7と先端側本体部8との境界部分に形成されている。先端側切欠31は、左右幅方向に並べられる歩み板本体9に対向する側に形成されている。
【0049】
図8に示すように、基端側枠部20において、その基端隅部に、外側鍔24および外側板18の一部を切欠いた基端側切欠32が形成されている。基端側切欠32は、基端側枠部20の一方側に形成されている。この一方側とは、左右幅方向に並べられる歩み板本体9に対向する側である。
【0050】
本実施形態では、以上のように構成された歩み板本体9が、左右幅方向に離間して一対で配置されている。そして、左右に配置した歩み板本体9どうしは、先端側連結部材10および基端側連結部材11によって連結される。
【0051】
図10に示すように、先端側連結部材10は、その軸方向端部が先端側切欠31から挿入される部材である。先端側連結部材10は、一方の枠部21の深さに比べて低く設定されている。先端側連結部材10は、ハット曲げ加工を施した基端側本体部7の表側と同じ方向を開放した断面コ字形の型材である。先端側連結部材10の軸方向端面は、内側板17の側面に外側から当接し得るよう、傾斜して形成されている。そして、先端側連結部材10の軸方向端部を先端側切欠31から挿入することで、先端側連結部材10の軸方向端面は、内側板17の側面に外側から当接する。
【0052】
先端側連結部材10は、その表側端の一部に、基端側に向けて折曲された補強片33Aを備えている。この補強片33Aの軸方向長さは、左右の歩み板本体9の離間幅に略一致している。補強片33Aの軸方向端面は、先端側連結部材10の軸方向端部を先端側切欠31から挿入して先端側連結部材10の軸方向端面が内側板17の側面に外側から当接されると、外側鍔24の側端面に接触(当接)するよう設定されている。
【0053】
このような先端側連結部材10は、一方の枠部21に溶接によって強固に固定される。そして、上記では先端側連結部材10の、一方側の軸方向端部の構成について説明したが、先端側連結部材10の、他方側(右側)の軸方向端部の構成も同様であり、左右幅方向に離間した右側の基端側本体部7における一方の枠部21に固定する構造も同様である。すなわち、先端側連結部材10は、双方の一方の枠部21,21に溶接によって固定される。
【0054】
図5図11に示すように、基端側連結部材11は、その軸方向端部が基端側切欠32から挿入される部材である。基端側連結部材11は、一方の枠部21の深さと略同等の深さに形成されている。基端側連結部材11は、ハット曲げ加工を施した基端側本体部7(基端側枠部20)の表側と同じ方向を開放した断面コ字形の型材である。基端側連結部材11は、その軸方向端部が基端側切欠32から基端側枠部20の外側板18、および底板16に沿って挿入され、軸方向端面が、他方の枠部22の外側板18の側面に内側から当接し得るよう形成されている。そして、基端側連結部材11の軸方向端部を基端側切欠32から挿入すると、基端側連結部材11の軸方向端面は、外側板18の側面に軸方向から当接する。
【0055】
基端側連結部材11は、その表側端の一部に、先端側に向けて折曲された補強片33Bを備えている。この補強片33Bの軸方向長さは、左右の歩み板本体9の離間幅に略一致している。補強片33Bの軸方向端面は、基端側連結部材11の軸方向端部を基端側切欠32から挿入して基端側連結部材11の軸方向端面が、他方の枠部22の外側板18の側面に軸方向から当接すると、外側鍔24の側端面に接触(当接)するよう設定されている。
【0056】
基端側連結部材11において、基端側枠部20の外側板18、および底板16に沿う板部11a,11bには、それぞれ軸方向に離間した複数個(この場合、軸方向一方側端部に三個ずつ)の溶接用穴34が形成されている。基端側連結部材11と基端側枠部20とは、溶接用穴34部分に溶接を施すことで固定されている。
【0057】
上記では基端側連結部材11の、一方側の軸方向端部の構成について説明したが、基端側連結部材11の、他方側(右側)の軸方向端部の構成も同様であり、左右幅方向に離間した右側の基端側本体部7における基端側枠部20に固定する構造も同様である。
【0058】
基端側連結部材11は、荷台4の後部に取付けられたヒンジ軸6に回動自在に取付けられる取付部材35を、複数個備えている。取付部材35どうしは左右幅方向に離間して固定配置されている。
【0059】
先端側連結部材10、および基端側連結部材11は、被覆板12を取付けるための取付孔10c,11cを備える。先端側連結部材10の取付孔10cは、先端側連結部材10の先端側板部10aに形成されている。この取付孔10cは、左右幅方向に離間して配置されている。基端側連結部材11の取付孔11cは、基端側連結部材11の板部11aに形成されている。この取付孔11cは、左右幅方向に離間して配置されている。各取付孔10c,11cの内面には、ナットが固定されている。
【0060】
図5に示すように、被覆板12は、左右の歩み板本体9にそれぞれ載置固定される第一被覆板36と、先端側連結部材10および基端側連結部材11に前後方向で渡すように載置固定される第二被覆板37とを備える。第一被覆板36については、左右対称形状であるので、一方(左側)の第一被覆板36の説明をもって、他方(右側)の歩み板本体9の説明を兼用する。
【0061】
第一被覆板36は、基端側本体部7に載置されるステップ部分38と、先端側本体部8に載置されるトップパネル部分39とを一体に備えている。ステップ部分38は、平面視した基端側本体部7と略同形状、略同一の大きさの板状に形成されている。トップパネル部分39は、平面視した先端側本体部8と略同形状、略同一の大きさの板状に形成されている。
【0062】
ステップ部分38の板面のうち、中抜部13に略相当する領域には、バーリング加工が施された長孔40が複数個並べて形成されている。なお、長孔40はバーリング加工による外周凸部が表面(被運搬車輌のタイヤが乗る面)となるよう配置されている。
【0063】
図12に示すように、第一被覆板36のステップ部分38は、基端側本体部7の外側鍔24および内側鍔23に形成された止め孔30に、裏面側からボルト41を挿通し、表面側からナット42(例えば袋ナット)をボルト41に螺合することで基端側本体部7に固定される。なお、補強用型材10Aもボルト41、ナット42により第一被覆板36のステップ部分38と共に固定される。
【0064】
トップパネル部分39は、乗込内側鍔23c、乗込外側鍔24dの乗込鍔部26に形成された止め孔30に、裏面側からボルト41を挿通し、表面側からナット42(例えば袋ナット)をボルト41に螺合することで先端側本体部8に固定される。特に、乗込外側鍔24dの基端側の一部は、内側鍔23に略平行な非傾斜部である平行部29とされており、トップパネル部分39は、乗込鍔部26に沿うように傾斜して、乗込鍔部26に固定される。
【0065】
第二被覆板37は、平板状の被覆部43と、被覆部43の先端側で、先端側連結部材10に沿うよう折曲された先端側折曲部44と、被覆部43の基端側で基端側連結部材11に沿うよう折曲された基端側折曲部45とを備えている。被覆部43は、平面視して、左右の基端側本体部7の離間幅に比べてわずかに広幅で、基端側本体部7の表面に重なる部分を備え、被覆部43は、先端側折曲部44および基端側折曲部45を備えることで、前後方向の幅が基端側連結部材11の基端側面から先端側連結部材10の先端側面までの離間距離に比べてわずかに大きく形成されている。
【0066】
第二被覆板37は、基端側本体部7の一部、先端側折曲部44、および基端側折曲部45に載置固定される。すなわち、第二被覆板37の左右端部側は基端側本体部7の一部に載置されてボルト41、前記ナットで固定され、第二被覆板37の先端側折曲部44は、先端側連結部材10の先端側面に重ねられてボルト41、ナット42で固定され、第二被覆板37の基端側折曲部45は、基端側連結部材11の基端側面に重ねられてボルト41、前記ナットで固定される。
【0067】
以上のように構成された歩み板5は、ヒンジ軸6に取付部材35を介して荷台4の後部に回動自在に取付けられ、前述したように、荷台4に対して被運搬車輌を積むために搬入、または搬出するには、車輌運搬車1の停止状態とし、荷台4をチルトフレーム3に沿って車両後方側へ移動させ、チルトフレーム3の傾斜角度を大きくさせ、荷台4を地面に着地させ、歩み板5をヒンジ軸6回りに後方へ向けて回動させることで、歩み板5を水平姿勢とする。
【0068】
本実施形態では、歩み板5の歩み板本体9どうしは、先端側連結部材10および基端側連結部材11を溶接することによって連結固定されている。しかしながら、歩み板本体9は、一枚の金属板をプレス加工することによって形成されている。したがって、歩み板本体9が複数の部材どうしを溶接することによって接合して形成されている場合に比べて、歩み板本体9に歪が発生していない。このため、第一被覆板36を歩み板本体9に載置固定して使用しても、被運搬車輌の荷台4がガタつかず、その積み降ろしを円滑に行い得る。
【0069】
特に、歩み板本体9は、基端側本体部7と先端側本体部8とが溶接ではなく一枚の金属板をプレス加工することで一体的に形成されており、先端側本体部8の底板16に傾斜角度を付与していることで、被運搬車輌を荷台4に積む場合でも降ろす場合でも、被運搬車輌に急激な角度変化がないため、被運搬車輌の荷台4に対する積み降ろしを円滑に行い得る。先端側本体部8の先端側の断面は側板17c、18cをともに傾斜させているが、これは歩み板本体9においては、左右方向では寸法制限があるが、前後方向では左右方向に比べて寸法制限が少ないからである。
【0070】
そして、ハット曲げ加工により歩み板本体9の全体の強度(剛性)を確保しており、特に、先端側本体部8には被運搬車輌が載置される際には大きな応力が働くが、ハット曲げ加工により被運搬車輌の荷重に耐え得るよう構成されている。さらに、基端側本体部7において内側板17を傾斜させることで、プレス加工がし易く、プレス加工の際の偏肉を防止している。
【0071】
そして、先端側連結部材10、基端側連結部材11を、歩み板本体9の一部を挿通させるようにして溶接することで、歩み板本体9全体にも強度が付与されている。また、先端側連結部材10、基端側連結部材11は先端側本体部8に比べて剛性の高い基端側本体部7に固定されているから、この点においても、歩み板5全体の剛性を確保している。先端側連結部材10は、歩み板本体9の略中間部(具体的には取付部材35と、第一クッション材19A,第二クッション材19Bとの中間)に位置しているため、歩み板本体9の強度を向上することができる。
【0072】
上記歩み板本体9では中抜部13を形成しているが、これは歩み板5を荷台4に立てた状態では後方視認に用いられる。したがって、中抜部13はできるだけ大きいほうが好ましいが、これを大きくするとその分だけ歩み板本体9の剛性が低くなる。このため、本実施形態では、先端側の乗込内側鍔23cの幅に比べて基端側の内側鍔23bを広くすることで、視認性を確保しつつ剛性を確保している。
【0073】
乗込鍔部26を形成するために側板18cに平行部29を介して乗込外側鍔24dを一体成形している。これにより、側板18cと平行部29との間及び平行部29と乗込外側鍔24dとの間の2箇所の折曲部があるため強度が強くなる。また、第一被覆板36の先部を、平行部29の平面上に載せることができるため、被運搬車両の荷重を面接触により歩み板本体9に伝達することができる。従って、荷重の集中による破損を防止することができる。乗込鍔部26は先端側ほど底板16側に向けて傾斜している。そして乗込鍔部26を傾斜させることで発生する乗込鍔部26の上側の空間を利用して、ナット42を配置できる。一方、乗込鍔部26の下側の空間を利用してボルト41の頭を接地させることなく配置することができる。
【0074】
また、第一被覆板36は、ボルト41、ナット42により固定されるため、すなわち溶接を用いることなく固定されているため、溶接による熱変形がない。そして、被運搬車輌の通過を繰り返すことに伴って第一被覆板36が変形したときは、ボルト41、ナット42を取り外すことで、第一被覆板36を容易に交換できる。
【0075】
なお、歩み板5は、左右一対の第一被覆板36と中央の第二被覆板37とをそれぞれ固定しているため、被運搬車輌が通る第一被覆板36のバリエーションを変更し、被運搬車輌の種類に合わせたものを選択固定できる。例えば、長孔40の数や位置、大きさを変更したものや、縞板(滑り止め用)により成形したもの、あるいはエキスパンドメタル等が選択できる。
【0076】
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態では、第一被覆板36は、基端側本体部7に載置されるステップ部分38と、先端側本体部8に載置されるトップパネル部分39とを一体に備えた構成を説明したが、ステップ部分38と、トップパネル部分39とを別体に構成し、ステップ部分38を基端側本体部7に載置固定し、トップパネル部分39を先端側本体部8に載置固定するよう構成することもできる。
てもよい。
【0077】
上記実施形態では、基端側連結部材11は、その軸方向端部が基端側切欠32から基端側枠部20の外側板18、および底板16に沿って挿入され、軸方向端面が、他方の枠部22の外側板18の側面に内側から当接し得るよう形成された場合を示した。しかしながら、取付部材35の数や離間距離に応じて長さを変えることも可能であり、必ずしも、外側板18の側面に内側から当接し得るまで挿入する必要はない。すなわち、ヒンジ軸6には、被運搬車輌を荷台4に積み降ろしする際に大きな応力が発生するため、その応力に応じて取付部材35の数を選択している。したがって、基端側連結部材11の長さは、左右端部の取付部材35の離間幅に相当する長さであってよい。
【0078】
また、先端側連結部材10および基端側連結部材11の長さを変更することで、歩み板本体9どうしの相対距離を変更することができる。このようにすることで、荷台4の幅や被運搬車輌の種類に応じて異なる幅の歩み板5を製造する場合であっても、同じ歩み板本体9を用いることができる。
【0079】
先端側本体部8の基端側および基端側本体部7の断面は、内側板17を傾斜させたが、必ずしも傾斜させる必要はなく、外側板18と同様、底板16に対して垂直な方向であってもよい。逆に、内側板17、外側板18の双方を傾斜させるよう加工してもよい。あるいは、底板16を省略してV字加工することも可能である。
【0080】
また、歩み板本体9には中抜部13を形成したが、視認のし易さとは別に、中抜部13を形成せずに歩み板本体9をプレス加工により一体的に形成することも可能である。上記実施形態では、乗込外側鍔24dに平行部29を形成したが、平行部29は省略してもよい。
【0081】
上記車輌運搬車1では、荷台4をチルトフレーム3に沿って車両後方側へ移動させ、チルトフレーム3の傾斜角度を大きくさせて、荷台4を地面に着地させる構造のものを示したがこれに限定されず、荷台4の長手方向を地面に完全に着地させることなく車体フレーム2に対し、後方へ移動して傾斜するだけの車輌運搬車1にも、本発明の歩み板5は適用できる。
【符号の説明】
【0082】
1…車輌運搬車、2…車体フレーム、3…チルトフレーム、4…荷台、5…歩み板、7…基端側本体部、8…先端側本体部、9…歩み板本体、10…先端側連結部材、11…基端側連結部材、12…被覆板、13…中抜部、16…底板、17…内側板、18…外側板、20…基端側枠部、21,22…枠部、23…内側鍔、23c…乗込内側鍔、24…外側鍔、24d…乗込外側鍔、26…乗込鍔部、29…平行部、31…先端側切欠、32…基端側切欠、35…取付部材、36…第一被覆板、37…第二被覆板、P境界部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12