(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記未来通帳生成表示手段は、前記未来通帳を文字情報を主体とした通帳形式の表示と、グラフィカル・ユーザ・インターフェースを備えたグラフ形式の表示を切り替える手段を有し、前記通帳形式の表示において、入出金の項目毎にその明細である項目明細データを前記利用者の操作に応じて表示する手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の未来通帳表示システム。
前記未来通帳生成表示手段は、前記グラフ形式の表示において、前記ライフイベントに対応するアイコンを、前記利用者がグラフ上で移動させたことに応じて、前記ライフイベントの時期及び費用を変更し、前記グラフ上で変更後の結果を表示することを特徴とする請求項2に記載の未来通帳表示システム。
前記利用者端末は、前記利用者が銀行内に貯蓄用口座を保持していない場合に、銀行の普通口座における入出金を、前記利用者端末の内部で仮想普通口座と仮想貯蓄口座に分けて管理する仮想貯蓄口座管理手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の未来通帳表示システム。
前記利用者端末は、前記短期予測明細及び/又は前記長期予測明細を作成する際に、前記利用者の過去の一定期間における実績値と予測値を比較して今回の予測の安全度を決定し、前記今回の予測を、前記安全度に基づいて算出させる予測・実績比較手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の未来通帳表示システム。
利用者端末と、利用者が取引を行っている金融機関のWEBシステムとがインターネットを介して交信可能に接続されたコンピュータ・システムにおいて実行されるプログラムであって、
コンピュータに、
前記金融機関のWEBシステムへのアクセスする認証情報を記憶し、前記WEBシステムにログインして、前記利用者の金融機関における利用明細情報を収集するステップと、
収集した前記利用明細情報に基づいて、将来の所定期間における入出金の予測である短期予測明細を作成するステップと、
前記利用者のライフイベントの情報及び前記ライフイベントに関する貯蓄計画の情報を前記利用者に設定させるステップと、
設定された前記ライフイベントの情報と前記貯蓄計画の情報に基づいて、前記ライフイベントに係る期間の入出金の予測である長期予測明細を作成するステップと、
前記短期予測明細を作成するステップにおいて作成された前記所定期間の入出金の短期予測明細に前記長期予測明細を連結させた電子通帳である未来通帳を生成し、表示するステップと、
を実行させ、
前記生成表示するステップは、前記電子通帳の時間表示単位を変更するステップと、変更された時間表示単位に応じたアドバイスを表示するステップとを含むことを特徴とする未来通帳表示プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1や2のようなシステムを用いても、明細データを取得し、管理できるのは、過去に銀行口座で完了した取引情報(入出金情報)、或いは銀行口座から引落が確定しているクレジットカード等の利用明細に限られ、未来の入出金予定、すなわち、近い将来の入出金の予定や、利用者のライフプランに関わるような長期の入出金予定までをも、一括して表示したり管理したりすることはできない。顧客のライフプランニングを支援するようなシステムは従来から多数存在するが、これらは財産管理や資産運用が目的であり、日常の入出金管理のシステムとはまったくの別のものとなっている。
【0006】
したがって、本発明では、上記のような課題に鑑み、過去の入出金だけでなく、短期及び長期の未来の支出入の予定までを、連続性を保ちながら、一括して表示、管理することができる未来型の電子通帳(これを「未来通帳」と呼ぶことにする)の表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の未来通帳表示システムは、以下のような解決手段を提供する。
【0008】
(1)利用者端末と、利用者が取引を行っている金融機関のWEBシステムとがインターネットを介して交信可能に接続されたコンピュータ・システムにおいて、前記利用者端末は、前記金融機関のWEBシステムへのアクセスする認証情報を記憶し、前記WEBシステムにログインして、前記利用者の金融機関における利用明細情報を収集する金融明細収集手段と、収集した前記利用明細情報に基づいて、将来の所定期間における入出金の予測である短期予測明細を作成する短期予測明細作成手段と、前記利用者のライフイベントの情報及び前記ライフイベントに関する貯蓄計画の情報を前記利用者に設定させるライフイベント設定手段と、設定された前記ライフイベントの情報と前記貯蓄計画の情報に基づいて、前記ライフイベントに係る期間の入出金の予測である長期予測明細を作成し、前記短期予測明細作成手段によって作成された前記所定期間の入出金の短期予測明細に前記長期予測明細を連結させた電子通帳である未来通帳を生成し、表示する未来通帳生成表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
(2)上記(1)に記載のシステムにおいて、前記未来通帳生成表示手段は、前記未来通帳を文字情報を主体とした通帳形式の表示と、グラフィカル・ユーザ・インターフェースを備えたグラフ形式の表示を切り替える手段を有し、前記通帳形式の表示において、入出金の項目毎にその明細である項目明細データを前記利用者の操作に応じて表示する手段を備えることを特徴とする。
【0010】
(3)上記(2)に記載のシステムにおいて、前記未来通帳生成表示手段は、前記グラフ形式の表示において、前記ライフイベントに対応するアイコンを、前記利用者がグラフ上で移動させたことに応じて、前記ライフイベントの時期及び費用を変更し、前記グラフ上で変更後の結果を表示することを特徴とする。
【0011】
(4)上記(2)又は(3)のいずれかに記載のシステムにおいて、前記項目明細データには、前記利用者が入力したデータ及びコメントを含むことを特徴とする。
【0012】
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載のシステムにおいて、前記利用者端末は、前記利用者が銀行内に貯蓄用口座を保持していない場合に、銀行の普通口座における入出金を、前記利用者端末の内部で仮想普通口座と仮想貯蓄口座に分けて管理する仮想貯蓄口座管理手段を備えることを特徴とする。
【0013】
(6)上記記(1)〜(4)のいずれかに記載のシステムにおいて、前記利用者端末は、前記短期予測明細及及び/又は前記長期予測明細を作成する際に、前記利用者の過去の一定期間における実績値と予測値を比較して今回の予測の安全度を決定し、前記今回の予測を、前記安全度に基づいて算出させる予測・実績比較手段をさらに備えることを特徴とする。
【0014】
(7)利用者端末と、利用者が取引を行っている金融機関のWEBシステムとがインターネットを介して交信可能に接続されたコンピュータ・システムにおいて、前記利用者端末が、前記金融機関のWEBシステムへのアクセスする認証情報を記憶し、前記WEBシステムにログインして、前記利用者の金融機関における利用明細情報を収集するステップと、収集した前記利用明細情報に基づいて、将来の所定期間における入出金の予測である短期予測明細を作成するステップと、前記利用者のライフイベントの情報及び前記ライフイベントに関する貯蓄計画の情報を前記利用者に設定させるステップと、設定された前記ライフイベントの情報と前記貯蓄計画の情報に基づいて、前記ライフイベントに係る期間の入出金の予測である長期予測明細を作成するステップと、前記短期予測明細を作成するステップにおいて作成された前記所定期間の入出金の短期予測明細に前記長期予測明細を連結させた電子通帳である未来通帳を生成し、表示するステップと、を有することを特徴とする。
【0015】
(8)利用者端末と、利用者が取引を行っている金融機関のWEBシステムとがインターネットを介して交信可能に接続されたコンピュータ・システムにおいて実行されるプログラムであって、コンピュータに、前記金融機関のWEBシステムへのアクセスする認証情報を記憶し、前記WEBシステムにログインして、前記利用者の金融機関における利用明細情報を収集するステップと、収集した前記利用明細情報に基づいて、将来の所定期間における入出金の予測である短期予測明細を作成するステップと、
前記利用者のライフイベントの情報及び前記ライフイベントに関する貯蓄計画の情報を前記利用者に設定させるステップと、設定された前記ライフイベントの情報と前記貯蓄計画の情報に基づいて、前記ライフイベントに係る期間の入出金の予測である長期予測明細を作成するステップと、前記短期予測明細を作成するステップにおいて作成された前記所定期間の入出金の短期予測明細に前記長期予測明細を連結させた電子通帳である未来通帳を生成し、表示するステップと、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、過去の入出金だけでなく、短期及び長期の未来の支出入の予定を、連続性を保ちながら、一括して表示、管理することができる未来型の電子通帳の表示システムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号または符号を付している。また、機能ブロック間の矢印は、データの流れ方向、又は処理の流れ方向を表している。
【0020】
図1は、本発明の未来通帳表示システム(以下、本システムと呼ぶ)の基本構成の概念を示す図である。本システムは、利用者端末と、利用者が取引を行っている金融機関のWEBシステムとがインターネットを介して交信可能に接続されたシステムである。すなわち、銀行及びクレジットカード会社をはじめとする各種の金融機関のWEBシステム(WEBサイト)とインターネットを介して接続可能な上記金融機関と取引のある利用者が所持する利用者端末100で構成される。利用者端末100は、スマートフォン、タブレット端末、モバイル型又はデスクトップ型のPC等の一般的な情報処理端末である。本システムの利用者は、給与の受け取りや日常の生活費の支払のため普通預金の口座と、貯蓄用の口座を分けて管理しているものとする。利用者は、自己の入出金の状況を管理するために、利用者端末100を用いて、各金融機関のWEBサイトにログインし、銀行口座の取引情報(入出金明細情報)及びクレジットカード等の利用明細情報をいつでも取得することができるものとする。
【0021】
銀行口座の取引情報には、普通預金口座の入出金明細情報と貯蓄口座の入出金明細情報が含まれる。普通預金口座と貯蓄口座は、同じ銀行内にあってもよいし、別々の銀行にあってもよい。また、利用者は、銀行以外の金融機関を利用しており、購入した商品やサービスの支払、ローン等の借入金の返済を上記普通預金の口座から引き落としているものとする。銀行以外の金融機関としては、クレジットカード会社、信販会社、電子マネーサービス提供会社、消費者金融会社、証券会社、保険会社等があるが、以下の実施形態では、説明を簡単にするため、クレジットカード会社を銀行以外の金融機関の代表例として挙げて説明することにする。
【0022】
利用者端末100には、本システムの専用アプリケーション・プログラム(以下、専用アプリ110と呼ぶ)がインストールされており、この専用アプリ110には、図示するように、主な機能処理部として、金融明細収集手段111、短期予測明細作成手段112、及び未来通帳生成表示手段113を備えている。
【0023】
金融明細収集手段111は、各金融機関のWEBサイトに自動的にログインする機能を有し、上記WEBサイトを定期的又は利用者の指示により巡回し、利用者の口座の入出金明細データやクレジットカード等の利用明細データを収集する。
【0024】
短期予測明細作成手段112は、銀行口座の入出金履歴やクレジットカード等の利用明細履歴を分析し、利用者の入出金パターンを抽出して、近い将来の所定期間(通常は数ヶ月〜1年程度)の入出金を予測する。すなわち、定期的な収入や支出については、その平均値又は中央値を、短期の予測値として採用する。予測には年間の時期的な要素も加味してもよい。非定期的な収入や支出については、利用者から随時入力できる手段を利用者端末100に設ける。また、クレジットカード等の口座からの未引落金額(次回の確定分及び次回以降の未確定分を含む)を抽出し、翌月又は翌々月の普通口座の預金残高に反映する。
【0025】
未来通帳生成表示手段113は、上記の短期的な入出金の予測に加え、利用者のライフイベント計画及びライフイベントの出費に備えるための貯蓄計画の入力を受け付け、長期的(1年〜10年程度)な入出金の予測を行い長期予測明細を作成する。そして、利用者の過去の入出金履歴に基づいた短期的な支出入予測、及び利用者のライフイベントに係る長期的な支出入予測を一つの電子通帳に含ませて記録し、その電子通帳を利用者端末100のタッチパネル等の入力/表示手段120に表示する。未来通帳の表示形式には、後で詳しく説明するが、文字情報を主体とした通帳形式の表示と、グラフィカル・ユーザ・インターフェースを備えたグラフ形式の表示がある。なお、金融明細収集手段111、短期予測明細作成手段112及び未来通帳生成表示手段113については、後述の図を用いて更に詳しく説明する。
【0026】
本システムを、このように構成することで、利用者は、日常の入出金の管理だけでなく、長期的な未来の入出金も一つの電子通帳で管理することができる。この意味で、この電子通帳を、利用者の未来の情報を扱え、かつ未来型の通帳の意味をこめて「未来通帳」と呼んでいる。未来通帳は、電子通帳であるので、利用場面に応じて、様々な表示形態をとることができる。また、以下では、ライフイベント計画とライフイベントに関する貯蓄計画を合わせて「ライフプラン」と呼ぶことにする。未来通帳は、所定期間の入出金の予測明細に長期予測明細を連結させ、両者に連続性を持たせた電子通帳である。すなわち、未来通帳は、ライフプランを入力していない段階では、通常の通帳に短期的な入出金予測機能(短期予測明細作成手段)を備えた通帳として、また、ライフプランを入力した段階では、長期的な入出金予測機能及びライフプランに合わせた貯蓄計画支援機能(両者をまとめて長期予測明細作成手段という)を短期予測明細作成作成とに連結し、利用者の短期的、長期的な入出金を連続的に、これ「一冊」で管理できる総合電子通帳として機能する。
【0027】
図2は、本発明の実施形態に係る未来通帳表示システムの機能ブロックを示す図である。この図を用いて、本システムをより詳細に説明する。図示するように、利用者端末100は、インターネット接続機能を有し、前述の金融明細収集手段111によって、銀行の普通口座用のWEBシステム200、銀行の貯蓄口座用のWEBシステム210、及びクレジットカード会社のWEBシステム300,310に自動的にログインし、明細データを保管したそれぞれのデータベース201,211,301,311からダウンロードして収集する。
【0028】
利用者端末100にインストールされた専用アプリ110は、更に詳しく説明すると、
図1で説明した金融明細収集手段111、短期予測明細作成手段112、未来通帳生成表示手段113に加え、認証情報記憶手段114、通帳データ記憶手段115、金融機関登録手段116、ライフイベント設定手段117、予測・実績比較手段118、及びオプションとして、仮想貯蓄口座管理手段119を備えて構成される。
【0029】
金融機関登録手段116は、利用者が取引している銀行及びクレジットカード会社等のWEBサイトを利用者端末100内に登録させる手段であり、具体的には、専用アプリ110の所定の登録画面(後述の
図10に例を示す)から金融機関名を選択し、各金融機関のWEBサイトのログインID/パスワード等の認証情報を、金融機関毎に、認証情報記憶手段114に記憶させ登録させる。サイトによっては、認証にはパスワードだけでなく追加情報を求めるものもあるが、このようなサイト固有の追加情報も認証情報記憶手段114に格納する。もちろん、このような認証情報は、暗号化され端末内に記憶されるが、利用者がパスワード等を変更した場合は、登録の変更を行うこととする。ただし、ここで記憶される認証情報は、WEBサイトから明細データを取得するための必要最小限の情報であり、振込等の出金操作や金融機関への登録情報を変更するための第二暗証番号等は含まない。なお、登録画面をはじめとして、専用アプリ110自体を起動する際にも、パスコードや指紋認証等の別の認証手段を備えることはいうまでもない。
【0030】
通帳データ記憶手段115は、未来通帳生成表示手段113が生成した貯蓄の推移を予測する貯蓄推移テーブル20や未来通帳の実体である未来通帳テーブル30等の通帳データを記憶する。なお、通帳データ自体も暗号化されて記憶される。貯蓄推移テーブル20や未来通帳テーブル30については、後述の図で更に具体的に説明する。
【0031】
ライフイベント設定手段117は、前述したライフイベント計画や貯蓄計画の設定登録や変更の他、短期的に発生する非定常的な入出金の入力、現金での支出や明細が不明な入出金のジャンル分けの入力等、利用者が行うことができる各種入力画面を備える。ライフイベント計画と貯蓄計画の登録データは、ライフプランテーブル10に格納され、未来通帳生成表示手段113に受け渡される。その他の入力データは、未来通帳テーブル30の項目明細データに直接書き込まれる。
【0032】
予測・実績比較手段118は、短期明細予測及び/又は長期明細予測をする際に、利用者の過去の一定期間における実績値と予測値を比較して今回の予測の安全度を決定し、今回の予測を、決定された安全度に基づいて算出させる役割を果たす。具体的には、例えば過去1年間の予測値と実績値を比較して、実績値が予測値よりも良い場合(実績収支金額≧予測収支金額)は、普通に算出した予測金額よりも厳しい(安全度を高くした)予測値も作成し、逆に、実績値が予測値よりも良かった場合(実績収支金額<予測収支金額)は、甘い(安全度を低くした)予測値も作成する。
【0033】
未来通帳生成表示手段113は、入出金の明細の実績データ、短期的な入出金予測データ(短期予測明細)、ライフイベントに関する長期的な入出金予測データ(長期予測明細)及び貯蓄口座の推移を格納する貯蓄推移テーブル20を未来通帳の実体である未来通帳テーブル30に統合する。すなわち、未来通帳生成表示手段113は、長期予測明細作成手段(図示せず)を含んでいる。なお、上記のテーブルの詳細については、後述の図で具体的に説明する。また、未来通帳生成表示手段113が受領したライフプランテーブル10は、利用者の意思により、銀行側にも送信する手段を別途設け、銀行側からもこのデータに基づいた貯蓄のアドバイスの提供を受けられるようにしてもよい。
【0034】
図2中に点線で示した仮想貯蓄口座管理手段119は、利用者端末100のオプションとして備える構成であり、利用者が貯蓄口座を銀行に保持していない場合に利用される。すなわち、利用者が銀行に普通口座しか保持していなくとも、その普通口座を利用者端末100の内部で「仮想普通口座」と「仮想貯蓄口座」に分けて管理し、未来通帳上では、あたかも二つの口座を持っているかのように表示することを可能とする。この未来通帳上では、利用者端末100から、仮想普通口座から指定した金額を仮想貯蓄口座に「貯蓄」に回すことができる。例えば、利用者が毎月1日に5万円を貯蓄に回すと設定すると、毎月1日に仮想普通口座から仮想貯蓄口座に5万円が自動的に移動される。
【0035】
この貯蓄に回した金額は、仮想普通口座からは出金として扱われ、仮想貯蓄口座の入金として扱われ、仮想的な資金移動となる。もちろん、仮想口座は、端末内だけの架空の処理であり、実在の銀行口座に対してなんら影響するものではないが、実在の普通口座の入出金データはすべて仮想普通口座に反映される。ただし、仮想普通口座の残高を超えて出金した場合には、その残高を超えた部分の金額は、未来通帳上では仮想貯蓄口座から臨時に出金したもの(貯蓄を取り崩したもの)として扱われる。
【0036】
以上説明した本システムの機能構成は、あくまで一例であり、一つの機能ブロック(データベース及び機能処理部)を更に分割したり、複数の機能ブロックをまとめて一つの機能ブロックとして構成したりしてもよい。各機能処理部は、装置に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)又はハードディスク等の記憶装置に格納されたコンピュータ・プログラムを読み出し、CPUにより実行されたコンピュータ・プログラムによって実現される。すなわち、各機能処理部は、このコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベース(DB;Data Base)やメモリ上の記憶領域からテーブル等の必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。また、本発明の実施形態におけるデータベース(DB)は、商用データベースであってよいが、単なるテーブルやファイルの集合体をも意味し、データベースの内部構造自体は問わないものとする。
【0037】
<未来通帳表示システムのテーブル構成>
【0038】
図3は、ライフプランテーブル、貯蓄推移テーブルの具体例を示す図である。ライフプランテーブルとは、利用者が利用者端末100から入力したライフプランに関する情報を格納したテーブルであり、具体例を
図3上段に示す。図示するように、ライフプランテーブル10Aは、ライフイベント計画と貯蓄計画を含んでいる。何をライフプランとするかは利用者の自由であるが、一般的には、車の購入、結婚、家の購入、家のリフォーム等の多額の出費がかかるものをライフイベントとする。海外旅行、出産、子供の進学等をライフイベントとしてもよい。
【0039】
ライフイベント計画は、利用者が設定したライフイベントの発生時期、ライフイベントに必要な総費用の見積、そのために必要な貯蓄目標額を含んでいる。総費用の見積には、支出だけでなく、援助金やお祝い金等のイベントに対する臨時収入等を含んでもよい。また、総費用の見積や貯蓄額については、銀行側のシステムに顧客が入力したデータを多数蓄積させ、銀行システムが利用者のプロフィールに応じた平均的な額を算出して、利用者側に参考データとして提供できるようにしてもよい。
【0040】
図示するライフプランテーブル10Aに含まれる貯蓄計画には、イベント毎の貯蓄目標を達成するために必要な貯蓄期間、貯蓄方法、一回当たりの積立額が含まれ、貯蓄期間中の積立額の合計である総積立額が算出されて格納される。この例では毎月1日に5万円を積み立てることとしている。また、貯蓄方法に従った場合、ライフプランで入力されたイベント発生時期、総費用、貯蓄目標額から、貯蓄期間と積立額の推奨値を自動計算するようにしてもよい。もちろん、利用者は、その推奨値をいつでも変更することができる。
【0041】
図3下段の貯蓄推移テーブル20Aは、現時点からの将来に渡る貯蓄額の推移を上記のライフプランテーブル10Aに基づいて算出して生成したものである(この例では、現時点を2013年10月1日とし、かつ貯蓄開始日とする)。この例では、結婚資金として必要な300万円のうち、150万円をお祝い金でまかなうと仮定し、貯蓄計画を修正したことを示す。しかし、それでもなお、家購入時には約142万円の資金不足が生じることが示されている。なお、貯蓄推移テーブル20は、未来通帳テーブル30に含む形で結合され、その一部として利用者端末100に表示される。
【0042】
図4は、ライフプランテーブル、貯蓄推移テーブルの資金不足対策後の具体例を示す図である。この例は、資金不足となった
図3の貯蓄計画を見直した後の、ライフプランテーブル10B及び貯蓄推移テーブル20Bを示している。まず、ライフプランテーブル10Bのライフプランでは、家購入時までの貯蓄目標額を350万円から150万円に減額している。また、結婚後も毎月5万を積み立てるのは無理があると判断し、結婚後の積立額を2万円に減額している。これは貯蓄推移テーブル20Bに示すように、家購入時には、配偶者の資金分担又はそれぞれの親等から援助金が少なくとも200万円は期待できると判断したためである。その結果、この援助金をプランに加味することで、結婚後の積立額を3万円減額したにもかかわらず、家購入時の資金不足は解消している。
【0043】
図5は、未来通帳テーブルの具体例を示す図である。未来通帳テーブルとは、未来通帳として利用者端末100に表示するためのデータをすべて格納するテーブルである。ただし実際の表示形式は、このテーブルどおりである必要はなく、利用場面によって様々な表示形態で必要なデータのみを表示することができる。
【0044】
図示する未来通帳テーブル30の具体例では、入出金毎に定義された項目ID31,入出金が行われた年月日32、項目名33、普通口座における入出金額と入出金後の普通口座残高34、貯蓄口座における入出金額と入出金後の貯蓄口座残高35、及び項目ごとの詳細データである項目明細データ36を含んでいる。既に説明したように、利用者が銀行に貯蓄口座を持たない場合は、普通口座と貯蓄口座は、それぞれ端末内での仮想的な口座であってもよい。
【0045】
項目明細データ36とは、通常は通帳に表示されないが、必要な場合には、ポップアップ等で表示可能となるその項目に対する詳細なデータである。例えば、支出項目が「ATMからの現金引き出し」であれば、その現金の使途を、後日利用者が入力した場合、それを項目明細データ36中に現金支出明細データと格納してもよい。一般的に、現金での支出を分類し管理するのは非常に面倒であるが、ここでの現金支出明細データは、購入した商品名や店舗等までを含む必要はなく、「食費」、「衣類」、「雑貨」、「光熱費」、「通信費」、「遊興費」、「化粧品」、「その他」のような主なジャンル分けと、その支出金額を入力しただけの簡単なものであってもよい。このようなジャンル分けのためには、利用者端末100には、直感的で、できるだけ簡単に入力できる手段を備えておくことが望ましい。例えば、入力画面では、ジャンルを示すアイコンを選択して、その金額を入力するだけでよいようなユーザインターフェースが考えられる。また、音声入力や、将来的には買物時に電子レシートを端末に受信するような方法も考えられる。このようにすることで、現金での買物であっても、用途別にその支出を管理することが可能となる。
【0046】
また、支出項目がクレジットカードの引落の場合は、項目明細データ36は、クレジットカード会社から取得したWEB明細そのものである。また、貯蓄口座からの入出金の場合は、項目明細データ36には、その金額の内訳や利用者のコメント、又はシステムが表示したアドバイス等を含ませてもよい。また、将来、給与明細が電子データで受領できるようになれば、給与に対する項目明細データには、その給与明細の電子データを含ませるようにしてもよい。なお、上記の各テーブルは、利用者端末100の通帳データ記憶手段115に格納され、適宜更新可能である。なお、テーブル右側の符号37,38,39は、過去の明細部分、短期の予測明細部分(ここでは2ヶ月先まで)、長期の予測明細部分をそれぞれ示している。
【0047】
<未来通帳表示システムの処理フロー>
【0048】
図6は、未来通帳表示システムの全体的な処理フローを示す図である。以下説明する処理フロー(フローチャート)は、下記のような処理ステップを有する。まず、金融明細収集手段111は、ステップS10において、登録された各金融機関のログインID及びパスワード等のWEBサイトにアクセスするための認証情報を認証情報記憶手段114から読み出す。次にステップS11において、ログインした銀行のWEBサイトから普通預金口座の入出金明細データを取得(ダウンロード)する。続いて、ステップS12において、同じ銀行又は別の銀行のWEBサイトから貯蓄口座の入出金明細データを取得する。但し、ここでは、利用者は、銀行に貯蓄用口座を持っており、仮想貯蓄口座は利用していないものとする。
【0049】
次に、金融明細収集手段111は、ステップS13において、クレジットカード等のカード会社のWEBサイトにログインし、カードの利用明細データを取得する。カードの利用明細には、既に普通口座から引落済の明細データ、締日を過ぎて確定済であり次回に引落予定の明細データ、次回の締日まで未確定であり次々回に引落予定の明細データが含まれる。ここで、引落済及び確定済のデータは、一度ダウンロードしたらそのことを記憶しているので、同じデータを再びダウンロードすることはない。このことは、ステップS11,S12の銀行の入出金明細データのダウンロードでも同様である。なお、ダウンロードの際に、何らかのエラーが発生した場合は、WEBサイト側の認証方法が変更された可能性があるので、利用者端末100にダウンロード失敗のエラーを表示し、利用者にそのサイトに手動でログインさせ、必要であれば追加情報を登録させるようにする。
【0050】
各金融機関の明細データのダウンロードが終了すると、ステップS14に進み、今度は短期予測明細作成手段112に処理を移す。この処理内容は、
図7に示す。
図7の短期予測明細作成処理においては、まず、ステップS20において、銀行口座の入出金明細及びカードの利用明細から、定期的に発生している略一定額の支出入である定額項目を抽出する。例えば、収入面では、給与(残業代を除く)、児童手当、配当金等であり、支出面では、保険料、ローン、税金等の支払いである。
【0051】
次に、ステップS20Aにおいて、予測・実績比較手段118が、過去の一定期間における短期明細の予測値と実績値を比較し、今回の予測の安全度を決定する。例えば、実績収支が予測収支よりも良かった場合は、予測を甘く、すなわち、安全度を低く設定する。実績収支が予測収支よりも悪かった場合には、予測を厳しく、すなわち、安全度を高く設定する。そして、安全度を考慮しない場合の短期予測に加えて、ここで決定された安全度に基づいた短期予測も算出させる。
【0052】
次にステップS21において、これらの定額支出入に対して、短期的な予測値を算出する。定額といっても多少の変動がある場合は、その平均値又は中央値を予測値として採用する。予測の安全度に基づいて予測値を調整してもよい。なお、積立貯金については、普通口座からの定額支出とし、貯蓄口座への定額収入として扱う。
【0053】
次にステップS22において、口座の入出金明細及びカードの利用明細から変動項目を抽出する。続いて、ステップS23において、変動項目に規則性があるかどうかをチェックする。例えば、電気料金のように夏場や冬場に普段より高額になる傾向がある等を抽出する。また、給与は4半期の末月は残業代が増える等を抽出する。12月は年末調整の分が増える等を加味してもよい。変動項目に規則性があると判断すれば、ステップS24において、その規則性に従って該当項目の予測金額を算出する。変動項目に規則性がないと判断すれば、ステップS25において、過去の一定期間の平均値又は中央値を予測金額として算出する。ステップS24,S25において、予測の安全度に基づいて予測値を算出してもよい。例えば、決定された安全度を考慮し、安全を期すならば、収入に対しての予測値は過去の最低額を採用し、支出に対しての予測値は過去の最高額を採用するようにしてもよい。そして、ステップS26において、算出した金額を該当項目の短期予測明細に設定する。以上のステップS23〜S26の処理を変動項目すべてについて繰り返す(ステップS27)。
【0054】
上記で算出した定額項目と変動項目の予測値は、ステップS29において、普通口座の短期予測明細として未来通帳テーブル30に格納する。同様に、ステップS30においては、クレジットカード等の利用についても、短期利用明細予測として未来通帳テーブル30のクレジットカード引落予定として、項目明細データ36に格納する。なお、非定常的な支出入については、利用者が入力/表示手段120から手入力したデータがあれば、そのデータを未来通帳テーブル30に記録する(ステップS31)。以上の短期予測明細作成の処理が終わると、
図6の全体フローのステップS15に戻る。
【0055】
図6のステップS15においては、利用者がライフイプランテーブルを入力しているかどうかをチェックし、ライフプランテーブルが入力されていれば、ステップS16において、長期予測明細作成処理を呼び出す。
図8は、この長期予測明細作成の処理フローを示す図である。
【0056】
図8の長期予測明細作成処理においては、まずステップS40において、ライフプランテーブル10からライフイベント計画、貯蓄計画を取得する。
【0057】
次に、ステップS40Aにおいて、予測・実績比較手段118が、過去の一定期間における予測値と実績値を比較し、今回の予測の安全度を決定する。例えば、一定期間における実績収支が予測収支よりも良かった場合は、予測を甘く、すなわち、安全度を低く設定する。実績収支が予測収支よりも悪かった場合には、予測を厳しく、すなわち、安全度を高く設定する。そして、安全度を考慮しない場合の長期予測に加えて、ここで決定された安全度に基づいた長期予測も算出させる。
【0058】
次に、ステップS41において、取得した貯蓄計画及び予測の安全度に基づきイベント発生時までの貯蓄額を算出する。続いて、ステップS42では、イベント発生時の貯蓄額−イベント費用を算出し、マイナスであれば注意喚起又は警告メッセージを生成する。
【0059】
更に、ステップS43において、イベント後に発生する費用とその時期を予測するようにしてもよい。例えば、イベントが車の購入であるとすると、購入後に確実に発生する費用である税金、任意保険、車検等の時期やその金額を予測する。イベントが一戸建ての購入であれば、固定資産税、補修、リフォームの時期や費用等を予測する。イベントがマンション購入であれば、管理費を始めとして、大規模修繕に備えた修繕積立金の改定が予測対象となる。このような予測は、イベント毎に、その後に発生する費用と時期を統計的にまとめたイベント後費用予測テーブルを作成しておくことで実現できる。もちろん、予測の安全度を考慮してもよい。
【0060】
ライフイベントではないが、その他、購入した商品の明細データから物品の買い替え時期等を予測するようにしてもよい。例えば、給湯器、冷蔵庫、エアコン、パソコン、スマホ、背広を買ったら、○○年後に買い替え、また、バット、サッカーシューズ、コンタクトレンズを買ったら、○月後に買い替え等の予測を行なうようにしてもよい。ここで予測した情報は、一定金額以上(例えば10万円以上)のものは貯蓄口座の予測に反映し、一定金額未満のものは普通口座の予測に反映するようにしてもよい。
【0061】
以上のステップS41〜S43の処理をすべてのイベントについて繰り返す。すべてのイベントについての処理が終わると(ステップS44:Y)、ステップS45に移り、貯蓄口座の貯蓄推移テーブル20を未来通帳テーブル30に結合し、
図6の全体フローの処理に戻る。
【0062】
図6の全体処理では、ステップS17において、未来通帳表示処理を呼び出す。ただし、利用者が目標設定を入力していない場合は、未来通帳は、現時点で取引完了している確定明細データと、短期予測明細データのみで構成される。
【0063】
なお、未来通帳の生成では、定期的に(例えば、毎月、四半期毎、半年ごと、毎年)短期予測を作成し、その結果を、長期予測の初期値に反映して、連続性を維持するようにしてもよい。例えば、ある時点で、1年間の短期予測と長期予測をして未来通帳を生成したとし、その半年後に改めて未来通帳を生成するときは、これから1年間の短期予測と、半年前に作成した長期予測の実績部分を除いた使える部分を再利用して、未来通帳を作成することもできる。
【0064】
図9は、ステップS17で呼び出された未来通帳表示の処理フローを示す図である。この処理では、まずステップS50において、未来通帳テーブル30を読み出し、続いて、ステップS51で、ライフプランテーブル10が入力されているかどうかを再度チェックする。ライフプランテーブル10が入力されていれば、ステップS52に移り、入力されていなければステップS60に移る。前者の場合、ステップS52で、ライフプランテーブル10を読出し、ステップS53において、予測表示期間を、現在からイベントが設定されている期間とする。そして、ステップS54において、未来通帳をグラフ形式で表示する。
【0065】
ステップS51に戻り、ライフプランテーブル10が入力されていない場合は、ステップS60で、予測表示期間を現在から数ヶ月とする。そして、ステップS61において、未来通帳を通帳形式で表示する。具体例は後述するが、未来通帳の表示形式には、主に通帳形式とグラフ形式と2つの形式があり、利用者は所定の操作により2つの表示形式を適宜切り替えることができる。ライフプランテーブル10がある場合、すなわち、ライフプランが設定されている場合は、長期間の表示となるので、一般的にグラフ形式のほうが見やすく、ライフプランが設定されていない場合は、短期間の表示となるので、通常の通帳形式で文字表示のほうが見やすくなると考えられる。いずれの形式であっても、未来通帳を表示した後でもパラメータの変更入力を受け付けることができる。ここでいうパラメータとは、イベントの時期、総費用、総費用を賄うための目標貯蓄額、貯蓄期間、毎月の積立額等である。
【0066】
ステップS55において、利用者によってパラメータの変更入力が行われたかどうかをチェックし、もし変更があればステップS56へ、そうでなければステップS57に移る。このときのパラメータ変更は、画面上で数字を入力してもよいが、後述するようなアイコンを使ったグラフィカルな方法で行ってもよい。パラメータの変更があれば、ステップS56において、変更後のパラメータに基づいて未来通帳を再表示する。
【0067】
次にステップS57においては、利用者により表示形式の切り替え指示があったかどうかをチェックし、変更指示があった場合には、ステップS58に移り、表示形式を通帳形式からグラフ形式に又はその逆に切り替える。変更指示がない場合は、ステップS59に移って、表示終了が指示されれば
図6のメイン処理に戻る。以上が未来通帳表示処理の流れであるが、この表示処理については、続いて、
図11,12,13で表示画面の具体例を示して更に説明する。
【0069】
図10は、金融機関登録画面、ライフイベント設定画面の具体例を示す図である。
図10上段の金融機関登録画面500は、利用者が口座を保有する銀行及び利用しているクレジットカード会社等のWEBサイトを端末に登録するための手段である。登録方法は、金融機関をメニューから選択し、ログインIDとパスワードに加え、明細データをダウンロードするための追加情報(図の例では秘密の質問に対する答え)があればそれも登録しておく。更に、図のように各金融機関の利用用途を選択できるようにしてもよい。
【0070】
図10下段のライフイベント設定画面510は、ライフイベント計画と貯蓄計画を同時に設定するための手段である。図示するように、ライフイベントを選択し、各イベント毎の総費用の見込額、総費用を一括で支払うか分割で支払うかの選択、分割の場合は、その支払期間、金利、頭金等を設定するようになっている。登録された内容は、ライフプランテーブル10に格納されるが、いつでも利用者によって変更が可能である。
【0071】
図11、
図12は、未来通帳のグラフ形式での表示画面の具体例を示す図である。この例の未来通帳表示画面600では、図示するように、ライフイベント計画610、貯蓄計画620、ライフプラングラフ630の3つの領域に分けて表示されている。このうち、先のライフイベント設定画面510で登録した内容は、ライフイベント計画610に、イベントアイコン611,612,613と共に表示されている。また、貯蓄計画620には、期間の異なる2つの積立計画が、貯金を表す貯金アイコン621,622と共に、それぞれの毎月の積立額、積立期間が表示されている。また、ライフプラングラフ630には、過去、現在、未来の収入と支出、貯蓄の推移が折れ線グラフで示され、日常の収入と支出に加え、ライフイベントに関わる支出及び貯蓄の推移が一目で把握できるようになっている。
【0072】
各イベントの時期とイベント発生時に必要な金額は、ライフイベント計画610中のイベントアイコン611,612,613等をライフプラングラフ630の領域内にドラッグ&ドロップすることによって設定することができる。同様に、貯蓄についても、貯蓄計画620から貯金アイコン621,622等をライフプラングラフ630の領域内にドラッグ&ドロップすることによって、目標金額及び完了時期を設定することができる。設定を変更する場合は、グラフ内でそれぞれのアイコンを移動させる。もちろん、アイコンを移動させる代わりに、ライフイベント計画610又は貯蓄計画620の数字を直接変更してもよい。この場合は、数字の変更に応じて対応するイベントアイコン又は貯金アイコンの位置が変わり、その位置変化に応じて、貯蓄額を示す折れ線グラフも変化する。このようにすることで、ライフプランにおける収入、支出、貯蓄の推移が一目で把握することができ、変更も容易に直感的に行うことができる。
【0073】
なお、
図11の最下部の「月単位の表示に変更」ボタン632を押すと、ライフプラングラフ630の横軸は、年単位から月単位に表示が切り替わる。また、「通帳に切り替え」ボタン633を押すと、後述の
図13に示すような通帳形式の画面に切り替わる。また、「アドバイスを表示する」ボタン634を押すと、グラフ上の該当箇所にシステムが生成したアドバイスを表示することができる。図の例では資金不足が生じている旨の注意喚起のメッセージ631が表示されている。また、矢印ボタン635,636を押すと、グラフの表示領域を左右にスクロールさせることができる。
【0074】
図12の画面は、
図11で示した貯蓄計画では資金不足となるメッセージが表示されたため、利用者が貯蓄計画を見直した結果の画面が示されている。すなわち、家を購入するというライフイベントでは、配偶者や親からの援助が期待できるため、臨時収入アイコン623に想定可能な具体額を入力することができる。この結果として、貯金アイコン622で表す積立額をたとえ2.5万円から2万円に減額しても、資金不足が解消できることがメッセージ631に示されている。このように未来通帳のグラフ形式の表示においては、直感的なグラフィカル・ユーザ・インターフェースを採用し、ライフイベントに対応するイベントアイコンを、利用者がグラフ上で移動させたことに応じて、ライフイベントの時期及び費用を変更し、その結果をライフプラングラフ630上で直ちに表示する。逆に、ライフイベント計画610又は貯蓄計画620の中の数字を直接変更すると、それに応じてグラフも変更される。貯蓄計画620に存在する貯金アイコン622、臨時収入アイコン623についても同様である。
【0075】
図13は、未来通帳の通帳形式での表示画面の具体例を示す図である。
図11、
図12の画面では、未来通帳を直感的に把握しやすいグラフ形式で表示させたが、未来通帳は、文字情報を主体とした通帳形式でも表示することもできる。通帳形式の表示においては、入出金の項目毎にその明細である項目明細データ36を利用者の操作に応じて表示する手段を備える。
図13は、通帳形式で未来通帳を表示させた具体例を示したものである。図示する具体例の未来通帳表示画面700は、普通口座の部分750と貯蓄口座の部分760が同一画面に表示されている。また、通帳内の下線を引いた文字は、この部分をクリックまたはタップすると、その詳細データがポップアップで表示されるようになっている。例えば、項目欄の先頭行の「現金引き出し」の部分をクリックすると、その明細701が表示されるようになっている。ここで、現金の使用用途の詳細は、前述の利用者が後から入力したものである。
【0076】
また、
図13中の項目欄2行目の「クレジットカードB」をクリックするとクレジットカードの利用明細702が表示される。このように、未来通帳で表示できる明細データには、WEBサイトから取得したデータだけでなく、利用者自身が入力したデータやコメントを含ませることができる。
図13で示す他のポップアップ703〜707ついても同様である。
【0077】
この画面例では全ての項目を日単位で表示しているが、「月単位の表示に変更」ボタン710を押すと月単位にまとめた入出金が表示される。また、「グラフに切り替え」ボタン720を押すと、
図11、
図12で示したようなグラフ形式に表示が切り替わる。また、「アドバイスを表示する」ボタン730を押すと、指やマウス等で指定した箇所の内容に関するアドバイスが表示される。
【0078】
<実施形態の効果>
以上説明したように、本システムを利用することで、過去の入出金だけでなく、短期及び長期の未来の支出入の予定までを、連続性を保ちながら、一括して表示、管理することができる未来型の電子通帳を提供することができる。この未来通帳は、利用者の端末内で通帳形式とグラフ形式で表示させることができる。通帳形式ではポップアップ等で必要なデータを詳細に表示することができ、グラフ形式では、長期にわたるライフプランの支出入を包括的に表示することができ、またイベントアイコン等の使用により、ライフプランの変更とその結果が直感的に把握することができる。更に、仮想貯蓄口座管理機能を利用すれば、銀行に普通預金とは別に貯蓄用の口座を持っていなくとも手軽に本システムが利用できる。なお、
図1〜13における実施形態の説明では、銀行以外の金融機関として、クレジットカード会社を主に説明したが、電子マネーサービス提供会社、消費者金融会社、証券会社等にも適用可能である。
【0079】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。なお、上記の実施形態では、本発明を物の発明として未来通帳表示システムを説明したが、本発明は、方法の発明(未来通帳表示方法)又はコンピュータ・プログラムの発明(未来通帳表示プログラム)としても捉えることもできる。