(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、パチンコ遊技機に具体化した一実施形態を
図1〜
図10にしたがって説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機に装備される遊技盤10の盤面には、外レール部材11、内レール部材12、及びコーナー飾り部材13が配設されており、これらの各部材によって正面視ほぼ円形状の遊技領域14が画成されている。また、外レール部材11と内レール部材12との間には、パチンコ遊技に装備されている図示しない操作ハンドルの操作によって発射された遊技球が案内される打出し通路15が画成されている。遊技領域14に発射された遊技球は、打出し通路15を案内されるとともに、内レール部材12の先端に位置する逆戻り防止弁16を通過することによって、遊技領域14に到達する。
【0013】
遊技領域14には、各種の装飾を施したセンター役物17が装着されているとともに、センター役物17に開口されたセット口17aには画像表示面を有する画像表示装置が装着されている。この実施形態においてセット口17aには、画像表示面G1を有する液晶式の第1画像表示装置18が装着されている。第1画像表示装置18の画像表示面G1には、飾り図柄を用いた図柄変動ゲームなど、画像を用いた各種演出が表示される。この実施形態において第1画像表示装置18は、パチンコ遊技機で実行される画像を用いた表示演出を映し出す画像表示装置の中で中心となって表示演出を行うメイン表示装置として位置付けられている。
【0014】
また、遊技盤10には、第1画像表示装置18とは別に、画像表示面を有する画像表示装置が設けられている。この実施形態において遊技盤10には、画像表示面G2を有する液晶式の第2画像表示装置19と、画像表示面G3を有する液晶式の第3画像表示装置20と、が設けられている。第2画像表示装置19と第3画像表示装置20は、各画像表示面G2,G3が第1画像表示装置18の画像表示面G1の前方に位置するように、かつ各画像表示面G2,G3がセット口17aに臨むように設けられている。第2画像表示装置19の画像表示面G2と第3画像表示装置20の画像表示面G3には、画像を用いた各種演出が表示される。この実施形態において第2画像表示装置19と第3画像表示装置20は、第1画像表示装置18が表示演出の中心的な位置付けであるのに対し、補助的に表示演出を行うサブ表示装置として位置付けられている。そして、この実施形態において第2画像表示装置19及び第3画像表示装置20は、第1画像表示装置18の画像表示面G1の前方で可動可能とされている。
【0015】
以下、
図1〜
図4にしたがって、第2画像表示装置19及び第3画像表示装置20の可動例を説明する。
図1は、初期位置に位置している第2画像表示装置19及び第3画像表示装置20を示す。初期位置において第2画像表示装置19は、センター役物17の下方(遊技球が転動可能なステージ)側に位置している。一方、初期位置において第3画像表示装置20は、センター役物17の上方に位置している。初期位置において第2画像表示装置19と第3画像表示装置20は、遊技盤10の上下方向において離間した状態で位置している。この実施形態において第2画像表示装置19の画像表示面G2と第3画像表示装置20の画像表示面G3は、何れも正面視矩形状であり、短辺と長辺とを有する。そして、初期位置において第2画像表示装置19と第3画像表示装置20は、それぞれの画像表示面G2,G3の長辺が遊技盤10の左右方向に沿う姿勢で位置している。前述した初期位置は、第2画像表示装置19と第3画像表示装置20のそれぞれが可動せずに待機している位置である。なお、初期位置において第2画像表示装置19の画像表示面G2と第3画像表示装置20の画像表示面G3では、それぞれに所定の画像が表示されており、表示演出が行われている。
【0016】
図2は、第2画像表示装置19と第3画像表示装置20のそれぞれが遊技盤10の上下方向において重なり合う位置まで移動した状態を示す。重なり合う位置とは、第2画像表示装置19と第3画像表示装置20がそれぞれの可動範囲において最も接近している状態である。そして、
図2に示すように第2画像表示装置19と第3画像表示装置20が重なり合う位置に移動した場合は、第2画像表示装置19の画像表示面G2と第3画像表示装置20の画像表示面G3とを合わせて合体画像表示面GGが形成される。合体画像表示面GGは、第2画像表示装置19単体における画像表示面G2、あるいは第3画像表示装置20単体における画像表示面G3のそれぞれよりも大きい表示面である。
【0017】
なお、合体画像表示面GGは、画像表示面G2と画像表示面G3とが物理的に合体して形成されるものではなく、画像表示面G2に映し出された画像と画像表示面G2に映し出された画像とで一連の画像(あるいは一つの画像、若しくは繋がった画像)を形成できる状態であるときの表示面を示す。例えば、人物の顔を二分割し、一方の画像を画像表示面G2に映し出す一方で、他方の画像を画像表示面G2に映し出したとする。この場合、各画像表示面G2,G3を単独で視認した時には単に分割された画像を視認し得るのみであるが、
図2に示すように画像表示面G2と画像表示面G3によって合体画像表示面GGを形成した場合には各個別画像が一連の画像、すなわちこの例では人物の顔として視認し得るようになる。このように、個別画像が一連の画像として認識し得る状態のときの表示面が、画像表示面G2と画像表示面G3によって形成される合体画像表示面GGとなる。
【0018】
図3は、
図2に示すように第2画像表示装置19と第3画像表示装置20が重なり合う位置に移動した状態で、第2画像表示装置19と第3画像表示装置20が時計回り方向に回転した状態を示す。この実施形態において第2画像表示装置19と第3画像表示装置20は、遊技盤10の上下方向に沿う直線移動に加え、第1画像表示装置18の画像表示面G1と、第2画像表示装置19の画像表示面G2並びに第3画像表示装置20の画像表示面G3とが、対向した状態で回転移動することができる。
【0019】
図4は、第2画像表示装置19と第3画像表示装置20のそれぞれが遊技盤10の左右方向に沿って、互いが離間し合う位置まで移動した状態を示す。この状態において第2画像表示装置19の画像表示面G2と第3画像表示装置20の画像表示面G3は、
図2の状態から時計回り方向に90度回転している。この実施形態における画像表示面G2,G3は、前述のように短辺と長辺を有する。
図1及び
図2の状態において第2画像表示装置19と第3画像表示装置20は、それぞれの画像表示面G2,G3の長辺が遊技盤10の左右方向に沿う一方で、短辺が遊技盤10の上下方向に沿うように位置している。そして、
図4の状態では、第2画像表示装置19と第3画像表示装置20のそれぞれが時計回り方向に回転していることで、それぞれの画像表示面G2,G3の長辺が遊技盤10の上下方向に沿う一方で、短辺が遊技盤10の左右方向に沿うように位置している。
【0020】
前述のように、この実施形態の第2画像表示装置19と第3画像表示装置20は、例えば
図2及び
図3に示すように、互いが接近し合うように移動することができるとともに、例えば
図4に示すように、互いが離間し合うように移動することもできる。この実施形態において、
図2及び
図3に示すように第2画像表示装置19と第3画像表示装置20とが重なり合う位置が、合体画像表示面GGを形成する合体位置となる。そして、
図1に示す初期位置から移動した第2画像表示装置19及び第3画像表示装置20のそれぞれは、第1画像表示装置18の画像表示面G1の前方に位置する。例えば、
図2〜
図4に示す状態の第2画像表示装置19及び第3画像表示装置20は、それぞれの全体が第1画像表示装置18の画像表示面G1の前方に位置する。このように第1画像表示装置18の画像表示面G1の前方に位置している場合、第2画像表示装置19及び第3画像表示装置20は、第1画像表示装置18の画像表示面G1の一部領域を遮蔽する。
【0021】
遊技盤10の説明に戻ると、
図1に示すように、遊技盤10の遊技領域14には、遊技球が入球可能な複数の入賞口が配設されている。入賞口には、第1始動入賞口21と、第2始動入賞口22と、大入賞口23と、を含む。
【0022】
第1始動入賞口21は、図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。この実施形態において第1始動入賞口21は、センター役物17の下方に位置しており、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。第1始動入賞口21の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(
図5に示す第1始動センサSE1)が配設されている。
【0023】
第2始動入賞口22は、図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。この実施形態において第2始動入賞口22は、遊技領域14の右方の領域に位置している。第2始動入賞口22は、所定条件の成立時(普通図柄の当選時)に開閉羽根(普通電動役物)25が開動作を行うことによって遊技球を入球させることができる、若しくは入球し易いように開放される。一方、第2始動入賞口22は、開閉羽根25が閉動作を行うことによって遊技球を入球させることができない、若しくは入球し難いように閉鎖される。開閉羽根25は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて動作する。この実施形態において開閉羽根25を動作させるアクチュエータは、
図5に示す普通電動役物ソレノイドSOL2である。また、第2始動入賞口22の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(
図5に示す第2始動センサSE2)が配設されている。
【0024】
大入賞口23は、賞球の払出条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。この実施形態において大入賞口23は、遊技領域14の右方の領域であって、第2始動入賞口22の下方に位置している。大入賞口23は、当り抽選に当選した場合に大入賞口扉26が開動作を行うことによって遊技球を入球させることができるように開放される。一方、大入賞口23は、大入賞口扉26が閉動作を行うことによって遊技球を入球させることができないように閉鎖される。大入賞口扉26は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて動作する。この実施形態において大入賞口扉26を動作させるアクチュエータは
図5に示す大入賞口ソレノイドSOL1である。また、大入賞口23の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(
図5に示すカウントセンサSE3)が配設されている。
【0025】
また、遊技領域14には、作動ゲート27が配設されている。この実施形態において作動ゲート27は、遊技領域14の右方の領域であって、第2始動入賞口22の上方に位置している。作動ゲート27には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口28が開口されている。ゲート口28には、入球し、通過する遊技球を検知するセンサ(
図5に示すゲートセンサSE4)が配設されている。作動ゲート27のゲート口28は、普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。第2始動入賞口22の開閉羽根25は、作動ゲート27へ遊技球が入球することによって行われる普通図柄の当り抽選に当選し、普通図柄の当り図柄が普通図柄変動ゲームで導出された後、閉状態から開状態へ動作する。
【0026】
また、遊技盤10には、
図5に示す、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、第1保留表示装置32、第2保留表示装置33、普通図柄表示装置34が配設されている。これらの表示装置は、パチンコ遊技機を正面視した場合に遊技者が視認可能な遊技盤10の部位に位置している。例えば、これらの表示装置は、遊技領域14に配設されている飾り部材や、遊技盤10のコーナー飾り部材13などに配設されている。
【0027】
第1,第2特別図柄表示装置30,31は、特別図柄を用いた図柄変動ゲームを行い、当該図柄変動ゲームにおいて当り抽選の抽選結果に応じた特別図柄が導出される。そして、第1始動入賞口21に遊技球が入球し、検知された場合は、その入球を契機に第1特別図柄を用いた図柄変動ゲームの始動条件が成立する。一方、第2始動入賞口22に遊技球が入球し、検知された場合は、その入球を契機に第2特別図柄を用いた図柄変動ゲームの始動条件が成立する。第1特別図柄と第2特別図柄では、始動条件の成立を契機に当り抽選が行われるが、その当り抽選に当選する確率は同一確率である。その一方で、第1特別図柄と第2特別図柄では、当り抽選に当選した場合に決定される当りの種類や同一種類の当りの決定割合を異ならせている。これにより、第1特別図柄と第2特別図柄では、当り抽選に当選した際の有利度(例えば、賞球の多少、入球率向上状態(変動時間短縮状態)の付与期間など)を異ならせている。また、始動条件が成立した場合には、当り抽選の抽選結果を導出するために第1,第2特別図柄表示装置30,31で図柄変動ゲームが行われるとともに、当該図柄変動ゲームで導出される特別図柄に応じた結果を導出する図柄変動ゲームが第1画像表示装置18においても飾り図柄を用いて行われる。
【0028】
第1,第2保留表示装置32,33は、実行が保留されている特別図柄を用いた図柄変動ゲームの数(始動保留数)を表示する。普通図柄表示装置34は普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームを行い、当該普通図柄変動ゲームにおいて普通図柄の当り抽選の抽選結果に応じた普通図柄が導出される。
【0029】
また、パチンコ遊技機には、
図5に示す主制御基板36や副制御基板37を含む各種基板が搭載されている。
主制御基板36は、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU36aと、主制御用CPU36aの制御プログラムを格納する主制御用ROM36bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM36cと、を有する。また、主制御基板36は、乱数生成回路36dを有する。乱数生成回路36dは、マイクロプロセッサに搭載された図示しないクロック回路から供給される内部システムクロック(例えば10MHz)の1周期毎に値を1更新することにより、ハードウェア乱数を生成する。主制御基板36には、各種センサSE1〜SE4、各種表示装置(第1,第2特別図柄表示装置30,31など)及び各種アクチュエータ(大入賞口ソレノイドSOL1など)が接続されている。
【0030】
主制御基板36は、各種センサSE1〜SE4からの遊技球の検知信号をもとに入力処理を行う。
主制御用CPU36aは、第1,第2始動センサSE1,SE2からの検知信号を入力した場合の入力処理において、特別図柄を用いた図柄変動ゲームの保留を記憶する処理や当り抽選などに用いる各種乱数を取得する処理を行う。そして、主制御用CPU36aは、入力処理で記憶した保留をもとに特別図柄を用いた図柄変動ゲームを開始させる変動開始処理を行う。変動開始処理において主制御用CPU36aは、第1始動入賞口21への入球に基づき始動条件が成立している場合、検知信号の入力順(すなわち入賞順)に図柄変動ゲームを行わせる。また、変動開始処理において主制御用CPU36aは、第2始動入賞口22への入球に基づき始動条件が成立している場合、検知信号の入力順(すなわち入賞順)に図柄変動ゲームを行わせる。そして、主制御用CPU36aは、変動開始処理の開始時に、第1始動入賞口21への入球に基づく始動保留と第2始動入賞口22への入球に基づく始動保留の両方が存在する場合、何れか一方の始動保留に基づく図柄変動ゲームを優先して実行させる。すなわち、主制御用CPU36aは、第1始動入賞口21への入球に基づく図柄変動ゲームと第2始動入賞口22への入球に基づく図柄変動ゲームを同時に実行させない。なお、第1始動入賞口21への入球に基づく図柄変動ゲームと第2始動入賞口22への入球に基づく図柄変動ゲームの何れを優先して実行させるかは、パチンコ遊技機の仕様によって定められている。
【0031】
また、主制御用CPU36aは、カウントセンサSE3からの検知信号を入力した場合の入力処理において、所定個数の賞球数を払出すための処理を行う。また、主制御用CPU36aは、ゲートセンサSE4からの検知信号を入力した場合の入力処理において、普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームの保留を記憶する処理や普通当り抽選などに用いる各種乱数を取得する処理を行う。
【0032】
図5に示すように、副制御基板37は、主制御基板36から一方向で情報(制御信号)が送信されるように主制御基板36と電気的に接続されている。副制御基板37は、制御動作を所定の手順で実行することができる副制御用CPU37aと、副制御用CPU37aの制御プログラムを格納する副制御用ROM37bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる副制御用RAM37cと、を有する。
【0033】
副制御基板37の副制御用CPU37aは、主制御基板36から送信される情報をもとに当該情報に応じた制御を行う。例えば、主制御用CPU36aは、特別図柄を用いた図柄変動ゲームを開始させる場合、第1,第2特別図柄表示装置30,31の表示内容の制御に加えて、図柄変動ゲームの開始を指示する情報を副制御用CPU37aに送信する。当該情報を受けた副制御用CPU37aは、第1画像表示装置18において飾り図柄を用いた図柄変動ゲームを行わせるように表示内容を制御する。
【0034】
また、副制御用CPU37aは、第2画像表示装置19の表示内容及び第3画像表示装置20の表示内容を制御する。第2画像表示装置19の表示内容及び第3画像表示装置20の表示内容には、第1画像表示装置18で行われる飾り図柄を用いた図柄変動ゲームに付随して行われる演出(例えば、予告演出など)や、各種情報(例えば、遊技説明用のテロップ、始動保留数など)を含む。また、副制御用CPU37aは、第2画像表示装置19及び第3画像表示装置20を可動させるための動力源となる複数のアクチュエータ(第1モータMOT1、第2モータMOT2、第3モータMOT3)を制御する。副制御用CPU37aは、所定の動作信号(ON/OFF信号)を送信することによってアクチュエータを制御し、第2画像表示装置19及び第3画像表示装置20を、
図1〜
図4に示すような各種の位置に可動させる。また、副制御用CPU37aは、各種の装飾用発光部材HKを制御する。副制御用CPU37aは、所定の動作信号(ON/OFF信号)を送信することによって装飾用発光部材HKを制御し、装飾用発光部材HKを点灯又は消灯させる。装飾用発光部材HKは、パチンコ遊技機の各種枠、遊技盤10などに装備されている。なお、副制御用CPU37aは、アクチュエータや装飾用発光部材HKの制御を、飾り図柄を用いた図柄変動ゲームに付随して行われる演出における所定時期の到来時や、待機状態時などに行う。
【0035】
以下、
図6〜
図9にしたがって、第2画像表示装置19並びに第3画像表示装置20についてさらに具体的に説明する。
遊技盤10には、第2画像表示装置19を有する画像表示体40と、第3画像表示装置20を有する画像表示体41と、を含む複数(この実施形態では2組)の画像表示体が装備されている。
【0036】
画像表示体40は、大別すると、第2画像表示装置19が搭載される搭載部40aと、第2画像表示装置19を含む搭載部40aを可動させる可動部40bと、から構成されている。同様に、画像表示体41は、大別すると、第3画像表示装置20が搭載される搭載部41aと、第3画像表示装置20を含む搭載部41aを可動させる可動部41bと、から構成されている。
【0037】
最初に、第2画像表示装置19の画像表示体40の構成を説明する。
図9に示すように、画像表示体40の搭載部40aは、第2画像表示装置19を搭載する透過性のユニット43を有する。ユニット43は、第2画像表示装置19を搭載する場合に、第2画像表示装置19の後側に位置する第1ユニット43aと第2画像表示装置19の前側に位置する第2ユニット43bと、を有する。そして、第2画像表示装置19は、第1ユニット43aと第2ユニット43bとの間に挟まれた状態で第1ユニット43aと第2ユニット43bとを取り付けることにより、ユニット43に搭載される。
【0038】
第1ユニット43aは、無色透明の部材である。また、第1ユニット43aは、第2画像表示装置19の外観と同様に長辺と短辺とを有する平面視矩形状の板状の部材である。また、第1ユニット43aは、第2画像表示装置19を収納可能な収納凹部44aを有する。また、第1ユニット43aの長辺に沿う辺部45,46のうち、一方の辺部45には、複数の突起47が長辺の延びる方向に連続的に形成されている。各突起47は、尖形形状である。これにより、一方の辺部45には、のこぎりの歯のように凹凸を繰り返す細かい刻み目が形成されている。複数の突起47が形成された辺部45は、
図2及び
図3に示すように、第2画像表示装置19と第3画像表示装置20を合体位置に移動させた際に第2画像表示装置19と第3画像表示装置20とが重なり合う側に位置する辺部である。
【0039】
第2ユニット43bは、有色透明の部材である。また、第2ユニット43bは、第2画像表示装置19の外観と同様に長辺と短辺とを有する四角環状をなす枠状の部材である。そして、第2ユニット43bには、第2画像表示装置19を搭載した際に正面から画像表示面G2を視認可能とする窓口48が開口されている。また、第2ユニット43bは、第2画像表示装置19を搭載した際に第2画像表示装置19の周縁を含む第2画像表示装置19の前面の一部を覆い、かつ所定の装飾が施された装飾面49を有する。装飾面49は、窓口48を囲むように設けられている。また、第2ユニット43bの長辺に沿う辺部50,51のうち、一方の辺部50には、長辺に沿って延びるとともに奥行方向に所定幅を有する周縁部52を有する。周縁部52は、
図2及び
図3に示すように、第2画像表示装置19と第3画像表示装置20を合体位置に移動させた際に第2画像表示装置19と第3画像表示装置20とが重なり合う側に位置する縁部である。
【0040】
次に、可動部40bについて説明する。
図6〜
図9に示すように、可動部40bは、画像表示体40を遊技盤10に取り付ける基台53と、第1端部が基台53に対して揺動自在に取り付けられるアーム54と、アーム54の第2端部が取り付けられるとともに、ユニット43に取り付けられる支持部材55と、を有する。基台53には、アーム54に動力を付与するアクチュエータとして第1モータMOT1が搭載されており、第1モータMOT1の動力は基台53に搭載されている動力伝達機構を通じてアーム54に伝達される。アーム54の第2端部は、支持部材55を揺動自在とするように支持部材55に取り付けられており、アーム54には、支持部材55に動力を付与するアクチュエータとして第2モータMOT2が搭載されている。第2モータMOT2の動力は、アーム54に搭載されている動力伝達機構を通じて支持部材55に伝達される。
【0041】
支持部材55は、第2画像表示装置19が搭載されたユニット43を可動可能に支持する。支持部材55には、ユニット43に動力を付与するアクチュエータとして第3モータMOT3が搭載されており、第3モータMOT3の動力は支持部材55に搭載されている動力伝達機構を通じてユニット43に伝達される。支持部材55に搭載されている動力伝達機構は、第3モータMOT3の回転運動を直線運動に変換する機構である。これにより、第2画像表示装置19が搭載されたユニット43は、ユニット43の長辺方向に沿う方向に可動する。
【0042】
このようにアクチュエータ及び動力伝達機構を有する可動部40bは、支持部材55に第2画像表示装置19が搭載されたユニット43が支持されている状態で、第2画像表示装置19を動作(移動)させる。具体的に言えば、可動部40bは、アーム54の揺動によって第2画像表示装置19をセット口17aに臨む位置に動作させることができるとともに、支持部材55の揺動によって第2画像表示装置19を回転方向に動作させることができる。また、ユニット43をスライド移動させることによって、第2画像表示装置19を直線的に動作させることができる。
【0043】
図9に示すように、支持部材55は、ユニット43のうち、第1ユニット43aに取り付けられる。また、支持部材55は、その全体の大きさが、第1ユニット43aよりも小さい部材である。また、支持部材55は、ユニット43(第1ユニット43a)に取り付けた際に、ユニット43の周縁部52に対応するように位置する辺部56を有する。辺部56は、支持部材55をユニット43に取り付けた際に周縁部52が延びる長辺方向に沿うように延びているとともに、奥行方向に所定幅を有する。辺部56において周縁部52が延びる長辺方向に沿う長さは、周縁部52が延びる長辺方向の長さよりも短い。
【0044】
また、支持部材55は、辺部56の下方に当該辺部56に沿って開口する基板収納凹部57を有する。基板収納凹部57は、支持部材55の正面に開口し、辺部56の奥行方向に沿って凹んでいる。基板収納凹部57には、複数の発光体が実装された基板58が収納されている。
図9に示すように、基板58は、平面視矩形形状であり、長辺と短辺を有する。そして、基板58は、長辺と短辺とからなる実装面58aを有し、当該実装面58aに複数の発光体59が実装されている。発光体59が実装された基板58は、実装面58aの長辺が辺部56の延びる方向に沿い、かつ実装面58aの短辺が辺部56の奥行方向に沿うように、基板収納凹部57に収納されている。つまり、基板58は、実装面58aが基板収納凹部57の開口と面しておらず、実装面58aが辺部56に面するように、横置き状態で収納されている。
【0045】
基板収納凹部57に収納された基板58は、
図6に示すように、ユニット43と支持部材55とを組み付けた状態において、第2ユニット43bの周縁部52に対応して位置する。これにより、基板58に実装された発光体59を点灯させた場合、周縁部52若しくは周縁部52を含む当該周縁部52の周囲が発光体59によって照射される。なお、基板58は、副制御基板37と配線接続されている。そして、発光体59は、副制御基板37によって点灯/非点灯が制御される装飾用発光部材HKに含まれる。
【0046】
次に、第3画像表示装置20の画像表示体41の構成を説明する。
画像表示体41の搭載部41aは、画像表示体40の搭載部40aと同一構成であり、同一部品を用いて構成されている。また、画像表示体41の可動部41bは、画像表示体40の可動部40bと同一構成であり、同一部品を用いて構成されている。このため、搭載部41a並びに可動部41bの具体的な構成説明は、前述した画像表示体40の搭載部40a並びに可動部40bの具体的な構成説明を用いることができる。そして、
図6〜
図9では、搭載部41a並びに可動部41bの各構成部材について、画像表示体40の搭載部40a並びに可動部40bの各構成部材と同一符号を付し、同一機能を果たす構成部材であることを示している。なお、同一構成及び同一部品は、機能的に同一であることを意味し、形状などの相違は問わない。
【0047】
そして、
図1に示すように、画像表示体40と画像表示体41は、第2画像表示装置19を搭載するユニット43の周縁部52と第3画像表示装置20を搭載するユニット43の周縁部52とが、遊技盤10の上下方向で向き合う(対向する)ように遊技盤10に取り付けられている。そして、第2画像表示装置19と第3画像表示装置20は、
図2及び
図6〜
図8に示すように、周縁部52同士が接触し合うように移動し、周縁部52同士が接触している状態において合体位置に位置していることになる。
【0048】
また、
図7に示すように、合体位置に位置する場合、各画像表示体40,41の各支持部材55は、各画像表示体40,41のユニット43の第1側部60寄りに位置している。そして、合体位置に位置する場合、各画像表示体40,41の支持部材55において第1側部60寄りに位置する第1側部55aとは反対側の第2側部55bは、各画像表示体40,41のユニット43の第1側部60とは反対側の第2側部61と距離X分、離間して位置している。このため、合体位置に位置する場合、画像表示体41の支持部材55は、画像表示体40のユニット43の第2側部61寄りに位置している。同様に、合体位置に位置する場合、画像表示体40の支持部材55は、画像表示体41のユニット43の第2側部61寄りに位置している。
【0049】
また、各画像表示体40,41の各支持部材55は、辺部56が周縁部52よりも短い。このため、合体位置に位置する場合、各画像表示体40,41の各支持部材55は、第2側部55bがユニット43の第2側部61と距離X分、離間して位置することになる。そして、辺部56が周縁部52よりも短いことにより、ユニット43が左右方向に直線移動しても、支持部材55の辺部56は、正面(画像表示面G2,G3側)から視認できないようになっている。つまり、辺部56は、ユニット43によって隠されることになる。例えば、
図7において、画像表示体40のユニット43が矢示方向Yに直線移動する場合、その最大移動量を距離X分と規定することで、ユニット43を最大移動量分、移動させても、支持部材55の辺部56はユニット43の第2側部61から外にはみ出ない。つまり、辺部56は、ユニット43によって隠され、正面から視認できない。なお、辺部56が正面から視認できない点は画像表示体41も同様である。
【0050】
次に、上記のように構成された画像表示体40,41の用途例について説明する。
図10(a)に示すように、画像表示体40,41は、図柄変動ゲームに伴う演出として、例えば各画像表示面G2,G3に所定画像K1,K2を表示させることができる。所定画像K1,K2は、例えば図柄変動ゲームの当り期待度を報知する予告画像である。また、画像表示体40,41は、図柄変動ゲームに伴う演出として、
図10(a)に示すような個別に所定画像K1,K2を表示させた状態で、さらに所定の位置に可動させることもできる。画像表示体40,41の画像表示や動作の制御は、図柄変動ゲームの開始に伴って決定された演出パターンにしたがって副制御基板37の副制御用CPU37aが行う。なお、画像表示体40,41は、常に同時に画像表示が行われる場合に限らず、何れか一方の画像表示面に図柄変動ゲームに伴う演出を表示させても良い。また、画像表示体40,41は、常に同時に動作する場合に限らず、何れか一方の画像表示体が図柄変動ゲームに伴う演出として動作しても良い。
【0051】
また、
図10(b)に示すように、画像表示体40,41は、図柄変動ゲームに伴う演出として合体位置に移動し、画像表示面G2と画像表示面G3とを合わせた合体画像表示面GGを形成し、各画像表示面G2,G3に表示された個別の所定画像K3,K4を一連の画像Kとして表示させることができる。このとき、この実施形態において画像表示体40,41は、各ユニット43の周縁部52が接触し合うように合体位置に位置している。そして、各画像表示体40,41には、それぞれの周縁部52の周辺を照射できるように発光体59を実装した基板58が搭載されている。このため、画像表示体40,41を合体位置に移動させた際には、各画像表示体40,41の発光体59を点灯させることにより、合体位置で行われる画像表示による演出に加え、発光による装飾効果を付与し得る。つまり、上記のように個別の所定画像K3,K4が一連の画像Kとして繋がって表示される演出において、一連の画像Kの完成を発光によって強調させることができる。
【0052】
このような演出は、例えば、図柄変動ゲームに伴う演出として、リーチが形成されるか否かを報知するリーチ予告、リーチ演出が当り期待度の高い内容(所謂、スーパーリーチ)に発展するか否かを報知する発展予告、当りかを確定的に報知する当り確定予告(所謂、プレミアム予告)に適用できる。また、図柄変動ゲームに伴う演出として、例えば、擬似連続演出(所謂、擬似連)、先読み演出(所謂、連続演出)、再抽選演出に適用できる。擬似連続演出は、1回の図柄変動ゲームにおいて複数回の変動を伴わせる演出であり、変動の回数が多くなるほど当り期待度を増加させている。この擬似連演出において、次の変動へ移行するタイミングで一連の画像Kが形成されるか否かで、次の変動へ移行するかを報知する。また、先読み演出は、始動口へ遊技球が入球した際に取得した当り乱数の値を、当り抽選よりも前に判定し、その判定結果をもとに当該判定対象とした始動保留に基づくゲーム開始以前に予告を開始させる演出である。先読み演出は、複数回のゲームを跨いで実行される。この先読み演出おいて、次の変動へ移行するタイミングで一連の画像Kが形成されるか否かで、次の変動へ移行するかを報知する。再抽選演出は、確率変動機能を備えたパチンコ遊技機において、図柄変動ゲームにおいて、当りを認識し得る図柄組み合わせを一旦停止表示させた後、確変当りか否かを報知する演出である。この再抽選演出において、一連の画像Kが形成されるか否かで、確変当りかを報知しても良い。
【0053】
また、上記演出は、図柄変動ゲームに伴う演出に加えて、又は代えて、当り遊技中に行われる演出として適用することもできる。例えば、当り遊技中に行われる演出として、確変昇格演出やラウンド昇格演出にも適用できる。確変昇格演出は、当り遊技中に確変当りか否かを報知する演出であり、一連の画像Kが形成されるか否かで、確変当りかを報知しても良い。また、ラウンド昇格演出は、例えばラウンド数の異なる当り遊技を有する場合に、ラウンド数の多い当り遊技であるか否かを報知する演出であり、一連の画像Kが形成されるか否かで、ラウンド数の多い当り遊技であるかを報知しても良い。さらに上記演出は、図柄変動ゲームに伴う演出、若しくは当り遊技中の演出に加えて、又は代えて、デモンストレーション演出に適用することもできる。デモンストレーション演出は、パチンコ遊技機の待機中に客寄せ効果を付与するために行われる演出であり、当該デモンストレーション演出において賑やかしの演出として行われても良い。
【0054】
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)合体画像表示面GGを形成する際に接触し合う周縁部52、若しくは周縁部52を含む周縁部52の周辺を照射する発光体59を設けたことにより、合体画像表示面GGが形成された際には画像表示面G2,G3に映し出される画像に加え、発光による装飾効果を付与することができる。したがって、複数の部材を用いて演出を行う場合の装飾効果を上げ、興趣の向上を図ることができる。
【0055】
(2)発光体59をユニット43に照射させることで、周縁部52若しくは周縁部52を含む周縁部52の周辺を適切に光らせることができる。
(3)また、この実施形態において第2,第3画像表示装置19,20を搭載するユニット43は可動式である。このため、可動式のユニット43に発光体59を実装した基板58を設ける場合と比較して基板58を不要に可動させることを避けることができる。したがって、基板58に接続された配線の耐性を高めることができる。つまり、断線などによって、発光すべきタイミングで発光体59が発光せず、演出の興趣を損なわせることを抑制できる。
【0056】
(4)ユニット43よりも支持部材55が小さいので、ユニット43の可動に伴って支持部材55が正面から視認し得ることを抑制できる。つまり、パチンコ遊技機並びに遊技盤10の意匠性を損なわせることを抑制できる。
【0057】
(5)複数の画像表示体40,41を用いて合体画像表示面GGを形成し、演出を行うことで、第2,第3画像表示装置19,20単位で画像を映し出す場合に比して、大きな領域を使って画像を映し出すことができる。その結果、演出のバリエーションを増加させることができる。
【0058】
(6)近時においては演出の中心となるメイン表示装置(第1画像表示装置18)が大型化している。しかしながら、遊技盤10には、演出を行うための表示装置に限らず、各種の入賞口や、遊技球の転動方向を変化させる遊技部品(遊技釘や風車など)を設置する必要があることから、メイン表示装置をさらに大型化することは困難である。このため、この実施形態のように複数の画像表示体40,41を用いて合体画像表示面GGを形成することで、大型の表示装置を複数搭載していることと同等に扱うことができ、演出のバリエーションを増加させることができる。そして、複数の画像表示体40,41を設けることで、この実施形態のように画像表示以外の演出を行う部材(発光体59)の搭載スペースを確保することができ、装飾効果も向上させることができる。
【0059】
(7)発光体59を周縁部52に対応させて配置させることで、複数の画像表示体40,41で合体画像表示面GGを形成する際に、合体したことを強調できる装飾を施すことができる。発光体59は、例えば周縁部52に対応する第2ユニット43bの装飾面49以外の装飾面49に配置させることもできるが、合体画像表示面GGを形成する場合の境界部位に発光体59を配置すれば、合体したことをより強調できる装飾を施すことができる。また、境界部位は、合体画像表示面GGを二分するほぼ中心位置に位置していることから、発光体59の発光に連動した画像を画像表示面G2,G3に映し出すこともでき、画像による演出効果と発光による装飾効果を同時に高める演出も実現し易い。
【0060】
(8)第1ユニット43aの辺部45に複数の突起47を連続して形成している。そして、発光体59を搭載した基板58は、第1ユニット43aの後に位置する支持部材55に搭載されている。このため、発光体59の光は、尖形形状の突起47を透過することによって拡散され、ユニット43に照射されることになる。したがって、発光体59の光を、周縁部52全体に照射させることができ、装飾効果を高めることができる。また、発光体59の光を拡散させることで、光源として用いる発光体59の個数を抑えることができ、部品点数の増加などを抑制できる。
【0061】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・遊技盤10に設ける可動式の画像表示体の数を1組としても良い。可動式の画像表示体を1組設ける場合は、他の画像表示体として非可動式(固定式)の画像表示体を設ける。この場合において、可動式の画像表示体と非可動式の画像表示体は、それぞれに周縁部52を有する。そして、可動式の画像表示体は、非可動式の画像表示体に対して接離移動可能であって、互いの周縁部が接触し合う若しくは近接し合う位置(合体位置)に移動させることによって、可動式の画像表示体が有する画像表示装置の画像表示面と非可動式の画像表示体が有する画像表示装置の画像表示面によって合体画像表示面GGを形成する。なお、この別例における可動式の画像表示体は、実施形態で説明した画像表示体40,41と同じ機構(構成)を有していても良いし、可動可能であれば可動させるための具体的な機構は実施形態の機構と異なっていても良い。
【0062】
・遊技盤10に設ける可動式の画像表示体の数を3組以上としても良い。この場合、3組以上の画像表示体のうち、少なくとも2組の画像表示体を、互いの周縁部が接触し合う若しくは近接し合う位置(合体位置)に移動させることによって、互いの画像表示装置の画像表示面によって合体画像表示面GGを形成する。なお、合体画像表示面GGは、遊技盤10に設けられている全ての可動式の画像表示体によって形成される必要はなく、3組以上の画像表示体を有する場合において一部の画像表示体によって合体画像表示面を形成しても良い。
【0063】
・また、前述の別例のように、3組以上の可動式の画像表示体を有する場合において、1組又は2組以上の可動式の画像表示体と前述した別例のように非可動式の画像表示体により、合体画像表示面GGを形成しても良い。
【0064】
・合体画像表示面は、複数の画像表示体の周縁部52が近接し合うことで形成されても良い。近接し合うとは、非接触の状態であり、各画像表示体の画像表示面に表示された個別画像を一連の画像として認識し得るように近付いている状態を示す。
【0065】
・互いの周縁部52が接触し合って合体画像表示面GGを形成する場合、周縁部52の全体が接触し合っていても良いし、周縁部52の一部分が接触し合っていても良い。一部分が接触し合う場合には、例えば、実施形態のように第2,第3画像表示装置19,20が搭載されたユニット43がスライド移動可能な場合において、
図2の状態であれば左右方向にずれている場合、
図3の状態であれば斜め方向にずれている場合などがある。また、一部分が接触し合う場合は、周縁部52の形状によって生じ得る場合もある。例えば、周縁部52が凹凸を有する場合に、一部分に接触しない部位が生じ得る場合がある。
【0066】
・一連の画像は、実施形態で例示したような各画像表示面に表示された個別画像を一つの画像とする場合に限らず、各個別画像が何らかの関連性、あるいは繋がりがあることを認識できるものであれば良い。例えば、一方の画像表示面に第1の軍勢を表示し、他方の画像表示面に第2の軍勢を表示し、両軍勢が対峙している様子や戦闘している様子を認識できる場合は、合体画像表示面GGに映し出された一連の画像である。
【0067】
・可動式の画像表示体の具体的な構成は実施形態の構成に限定されず、他の構成としても良い。つまり、合体画像表示面GGを形成する可動式の画像表示体は、他方の画像表示体に対して接離移動でき、かつ合体位置に位置した時に他の画像表示体に接触する若しくは近接する周縁部52を有していれば、その他の構成、例えば可動機構などは任意に変更することができる。
【0068】
・遊技盤10における画像表示体の初期位置などの配置は任意に変更しても良い。
・画像表示体が有する画像表示装置のサイズが異なっていても良い。
・合体画像表示面GGを形成する画像表示体の全てに発光体59を搭載した基板58を設ける必要はなく、一部の画像表示体に発光体59を搭載した基板58を設けても良い。例えば、実施形態の場合、画像表示体40に発光体59を搭載した基板58を設ける一方で、画像表示体41には発光体59を搭載した基板58を設けなくても良い、若しくはその逆でも良い。また、合体画像表示面GGを形成する画像表示体に非可動式の画像表示体を含む場合、発光体59を搭載した基板は、可動式の画像表示体と非可動式の画像表示体の両方に搭載されていても良いし、可動式の画像表示体あるいは非可動式の画像表示体に搭載されていても良い。
【0069】
・発光体59は、単色発光の発光体でも良いし、複数色発光の発光体でも良い。
・画像表示体に搭載されている発光体は、常時、発光していても良い。この場合において、画像表示体が合体位置に移動した時に発光する発光体の数を多くしたり、発光色を変更したり、発光位置を変更したりしても良い。
【0070】
・発光体として、周縁部52若しくは周縁部52を含む周縁部52の周辺を照射する発光体59に加えて、周縁部52以外の装飾面49を照射する発光体を備えていても良い。
・第1ユニット43aを有色の部材としても良い。
【0071】
・ユニット43が非可動式の場合、支持部材55の辺部56の長さは、ユニット43の周縁部52の長さと同じにしても良い。
・副制御基板37をサブ統括制御基板とし、副制御基板37とは別に第1画像表示装置18などの各種画像表示装置を専門に制御する表示制御基板、装飾用発光部材HKを専門に制御するランプ制御基板を設けてもよい。
【0072】
・副制御基板37と第1〜第3モータMOT1〜MOT3との間、あるいは副制御基板37と装飾用発光部材HK(発光体59の基板58)との間に、別途、制御用の基板を介在させても良いし、中継基板を介在させても良い。
【0073】
・特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。この場合、第1画像表示装置18において特別図柄変動ゲームを表示するとよい。
・第1特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
【0074】
・画像表示体40,41を搭載する遊技機として、遊技球が特定領域を通過することを契機に当り遊技を付与する遊技機(所謂1種2種混合機)に具体化してもよい。
・また、画像表示体40,41を搭載する遊技機として、確率変動機能を搭載したパチンコ遊技機に具体化しても良い。確率変動機能は、当り抽選の当選を契機に所定の確率で、当り遊技終了後の当り抽選の当選確率を高確率に変動させる確率変動状態を付与する機能である。確率変動機能を有するパチンコ遊技機には、次回の当りに当選するまで確率変動状態を付与する仕様や、転落抽選に当選するまで確率変動状態を付与する仕様、あるいは予め定めた回数分の図柄変動ゲームが終了するまで確率変動状態を付与する仕様がある。また、確率変動機能を有するパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確率変動状態を付与する仕様がある。
【0075】
・また、画像表示体40,41を搭載する遊技機として、変動時間短縮機能を搭載したパチンコ遊技機に具体化しても良い。変動時間短縮機能は、開閉羽根25が開動作する確率を上昇させ、第2始動入賞口22への単位時間あたりの入球率を向上させる入球率向上状態を付与する。
【0076】
・また、画像表示体40,41を搭載する遊技機として、回胴式遊技機に具体化しても良い。回胴式遊技機には、遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシンや、遊技媒体として遊技球を用いるスロットマシンを含む。このようにパチンコ遊技機とは異なる遊技機においても、画像表示体40,41を用いて演出を行うことができる。
【0077】
・実施形態のような画像表示体と、その画像表示体とともに演出に用いられる演出体と、を備えた遊技機(パチンコ遊技機、若しくは回胴式遊技機)に具体化しても良い。この場合、画像表示体と演出体のうち少なくとも何れか一方は、他方に対して接離移動を可能とする可動体とし、他方と連動した演出を行うことができる合体位置に移動させる。そして、画像表示体と演出体は、可動体が合体位置に位置する場合に接触し合う若しくは近接し合う周縁部を有し、画像表示体及び演出体のうち少なくとも何れか一方には、周縁部若しくは周縁部を含む当該周縁部の周辺を照射する発光体を搭載した基板を設ける。具体的に例示すれば、例えば人物の顔をモチーフとした可動式若しくは非可動式の演出体と、可動式若しくは非可動式の画像表示体と、を有し、演出体と画像表示体を合体位置に移動させることによって連動した演出を行う。このとき、画像表示体の画像表示装置には胴体を示す画像を表示し、顔と胴体とが一致すると当りなどを認識できるような演出を行う。そして、発光体を発光させることにより、実施形態と同様に装飾効果を高める。
【0078】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)画像表示装置を有する画像表示体と、前記画像表示体とともに演出に用いられる演出体と、を備え、前記画像表示体及び前記演出体のうち少なくとも何れか一方は、他方に対して接離移動を可能とする可動体であり、前記可動体は、他方と連動した演出を行うことができる合体位置に移動可能であり、前記画像表示体と前記演出体は、前記可動体が前記合体位置に位置する場合に接触し合う若しくは近接し合う周縁部を有し、前記画像表示体及び前記演出体のうち少なくとも何れか一方には、前記周縁部若しくは前記周縁部を含む当該周縁部の周辺を照射する発光体を搭載した基板が設けられている。