(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(B)に含まれる前記環状ジオールが、イソソルビド、イソマンニド、イソイジド、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールから選択される5または6員環を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
(A1)、(A2)および(B)の合計が、前記反応器へ導入されるモノマーの総量の90モル%超を構成することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
短期間で再生可能な生物資源から誘導されるポリマーの開発は、石油などの化石資源の枯渇および価格の上昇に直面して、生態学的および経済的必須事項になっている。
【0003】
これに関連して、重縮合によるポリマーの製造のためのジヒドロキシル化モノマーとしての、植物(ポリ)サッカリドに由来する、ジアンヒドロヘキシトールの使用は、石油化学起源のモノマーを置き換えるための前途有望なアプローチであるように思われる。
【0004】
これらのポリマーの中で、ポリカーボネートは、有利な特性、特に有利な機械的または光学的特性を有する非晶質熱可塑性材料である。従来は、それらは、ジオールおよびジフェニルカーボネート、ホスゲンまたはジホスゲンの重縮合によって得られる。
【0005】
例として、ジアンヒドロヘキシトールをベースとするポリカーボネートの製造は、欧州特許出願公開第2 033 981 A1号明細書に記載されている。当該文献は、イソソルビドの、少なくとも第2の脂環式ジオールおよびジフェニルカーボネートの混合物の重縮合を記載している。
【0006】
この方法は、重合反応の副生物として大量に、毒性化合物である、フェノールを発生させるという欠点を有する。
【0007】
イソソルビドベースのポリカーボネートの製造方法の別の例はまた、Macromolecules,2006,9061−9070に、「Cyclic and Noncyclic Polycarbonates of Isosorbide(1,4:3,6−dianhydro−D−glucitol)」という表題の、Saber Chattiによる論文に記載されている。ポリカーボネートそれら自体の製造を効果的に可能にする唯一の方法は、ホスゲン、ジホスゲン、ピリジンまたはビスクロロホーメートなどの、有毒であるか、または非常に有毒でさえある試薬または溶媒を使用する。
【0008】
ジアンヒドロヘキシトールカーボネート基を含む化合物および電解質塩をベースとする、イオン伝導性電解質を記載している米国特許出願公開第2004/0 241 553 A1号明細書にまた言及されてもよい。ジアンヒドロヘキシトールカーボネートをベースとする電解質化合物は、任意選択的にポリマーであってもよい。
【0009】
前記文献の式(6)に記載される、この電解質化合物の製造中間体は、ある種のジアンヒドロヘキシトールジアルキルカーボネートおよびジアンヒドロヘキシトールジフェニルカーボネートから選択される。しかし、この化合物がポリマーである変形例によれば、それは常に、ジアンヒドロヘキシトールジフェニルカーボネートから製造される。
【0010】
このポリマー化合物の製造方法はまた、フェノールを発生させる。
【0011】
ポリマーは、脂肪族ジオールおよびオリゴマーエーテルから選択されるモノマーとの共重合によって得られる。これは可撓性ポリマーをもたらし、この可撓性は、電解質の良好なイオン伝導性を得るための必要条件である。
【0012】
したがって、ポリカーボネートを製造するための新規ルートを見いだすことが現時点で依然として必要とされている。
【0013】
特に、標準合成法において通常発生するものよりも毒性が少ない化合物を発生させるための方法を見いだすことが有利である。
【0014】
この方法は毒性の低い試薬を使用することがまた有利である。
【0015】
その研究の過程で、本出願人は、特定のジアンヒドロヘキシトール誘導体に由来する単位を含むポリカーボネートの新規取得方法であって、上記の問題の少なくとも1つを満足させる方法を開発することに成功した。
【0016】
具体的には、本発明による方法を用いることによって、製造プロセス中にフェノールを発生させず、毒性のより少ないアルコールを発生させることが可能である。
【0017】
さらに、本方法はまた、ホスゲンおよびその誘導体などの毒性試薬の使用を省く。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明はより具体的には、それが、
− 2つのアルキルカーボネート官能基を有する少なくとも1つのジアンヒドロヘキシトールカーボネートを含む組成物(A)であって、(A1)プラス(A2)の合計に対して:
・0〜99.9重量%、優先的には70重量%〜99.9重量%の式:
【化1】
のモノマー(A1)、および
・0.1重量%〜100重量%、優先的には0.1重量%〜30重量%の式:
【化2】
のモノマー(A2)を含み、
かつR1、R2、R3およびR4が同一のまたは異なるアルキル基である
前記組成物(A)を、反応器へ、導入する工程(1);
− ジオールまたはジオールの混合物(B)を導入する工程(2);
− その後の、(A2)、(B)および任意選択的に(A1)を含むモノマー混合物のエステル交換による重縮合の工程(3);
− 工程(3)において形成されたポリカーボネートを回収する工程(4)
を含むことを特徴とする、ポリカーボネートの製造方法に関する。
【0019】
本出願人はまた、この特有の方法が、同じ条件下にしかし(A2)の不在下で、すなわち、モノマー(A1)からもっぱらなる組成物(A)で製造されたポリカーボネートのそれよりも高いガラス転移温度(T
v)のポリカーボネートの製造を可能にすることを見いだした。
【0020】
本発明による方法は、最も厳しい用途、たとえば高い剛性を必要とする部品の製造などの、あらゆるタイプの用途に有用であるポリカーボネートの製造を可能にする。
【0021】
エステル交換による重縮合の工程に使用されるモノマー混合物が(A1)を含む変形例によれば、これは、組成物(A)中の(A2)の重量が100%未満である、たとえば0.1%〜99.9%の範囲であることを明らかに意味することが明言される。
【0022】
本出願人は、組成物(A)が、モノマー(A1)および(A2)の総重量に対して、70%〜99.9%の(A1)および0.1%〜30%の(A2)を含むときに、ガラス転移温度が特に高いことを見いだした。
【0023】
モノマー(A)が有するアルキル基R1、R2、R3およびR4は、1〜10個、有利には1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を含んでもよく、最も特にメチル基およびエチル基から選択される。
【0024】
優先的には、組成物(A)のジアンヒドロヘキシトールカーボネートは、イソソルビド誘導体である。
【0025】
有利には、工程(1)中に導入される組成物(A)は、それが特に高いガラス転移温度を有するポリカーボネートを得ることを可能にするので、モノマー(A1)および(A2)の総重量に対して、
・75%〜99%、有利には80%〜97%、たとえば85%〜95%の(A1);および
・1%〜25%、有利には3%〜20%、たとえば5%〜15%の(A2)
を含む。
【0026】
モノマー(B)は有利には、少なくとも1モル%、たとえば少なくとも20%、または少なくとも50%さえ、優先的には少なくとも80%の1つ以上の環状ジオールを含むジオールの混合物からなる。(B)は最も優先的には、1つ以上の環状ジオールからなる。
【0027】
この好ましいジオールまたはジオールの混合物の使用はまた、より高いガラス転移温度のポリカーボネートを得ることを可能にする。
【0028】
(B)に含まれてもよい環状ジオールは優先的には非芳香族である。
【0029】
有利には、(B)の環状ジオールは5または6員環を含む。それは優先的には、イソソルビド、イソマンニド、イソイジド、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールから選択される。
【0030】
本発明の方法によれば、モル比(A)/(B)は有利には、0.7〜1.3、優先的には0.8〜1.25、たとえば0.9〜1.1の範囲である。
【0031】
本発明の方法の有利なモードによれば、(A1)、(A2)および(B)の合計は、反応器へ導入されるモノマーの総量の60モル%超、たとえば90モル%超を構成する。組成物(A)は優先的には、75モル%超、好ましくは90モル%超のモノマー(A1)および(A2)を含む。
【0032】
反応器は、工程(3)において、100℃〜250℃、優先的には150℃〜235℃の範囲の温度に調節されてもよい。
【0033】
上記のように、本発明は、モノマー(A1)、(A2)および(B)の特定の混合物を使用する方法に関する。エステル交換による重縮合のタイプおよび条件は、特に限定されるものではない。
【0034】
しかし、工程(3)は有利には、エステル交換による重縮合のための公知の触媒、有利には少なくとも1つのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属イオン、第四級アンモニウムイオン、第四級ホスホニウムイオン、環状窒素化合物、塩基性ホウ素ベースの化合物または塩基性リンベースの化合物を含む触媒の存在下で行われる。
【0035】
触媒は、炭酸セシウム、トリアゾール、水酸化テトラメチルアンモニウム、最も優先的には炭酸セシウムから最も特に選択されてもよい。工程(3)中に任意選択的に存在する重縮合触媒は、モノマー(A1)および(A2)の合計に対して、10
−7モル%〜1モル%、優先的には10
−4モル%〜0.5モル%の範囲のモル量で存在してもよい。
【0036】
有利には、本発明による方法の工程(3)は、不活性雰囲気下で、たとえば窒素下で行われる。
【0037】
本方法の有利な実施形態によれば、工程(3)の少なくとも一部は、30kPa〜110kPa、有利には50〜105kPa、優先的には90〜105kPaの範囲の圧力で、たとえば大気圧で行われる。
【0038】
具体的には、標準的な方法によれば、エステル交換による重縮合反応は、満足のいくように行うことができるように、比較的高い真空下(一般に20kPaの最高圧力)で行わなければならない。本発明の方法は、比較的低い真空下で作動するという利点を有する。
【0039】
本発明の方法によれば、工程(4)において回収されたポリカーボネートは有利には、5000g/モル以上、優先的には8000〜200 000g/モルの範囲の重量平均モル質量を有する。
【0040】
それはまた、25℃以上、たとえば50℃以上、有利には100〜180℃、たとえば120〜170℃のガラス転移温度を有する可能性がある。「発明を実施するための形態」において以下に説明されるように、ガラス転移温度は、とりわけモノマー(A1)、(A2)および(B)を適切に選択することによって、当業者により調節され得る。
【0041】
20℃以上、またはそれ以上のガラス転移温度を得ると、室温で剛性であるポリカーボネートを得ることが可能となる。剛性材料は、200〜5000MPa、たとえば1000〜4000MPaの範囲の25℃でのヤング率を有する可能性がある。
【0042】
本発明による方法は、既に概説された特性を有する可能性がある、新規ポリカーボネートを製造することを可能にする。
【0043】
特に、本発明による方法によって得られる可能性がある新規ポリカーボネートは、次の構造的特性を有する:
− それは、少なくとも1つのアルキルカーボネート末端官能基を含有する、および
− それは、少なくとも2つの連続する単位:
【化3】
を含む。
【0044】
本発明の別の主題は、ポリカーボネートの製造のための上記のような組成物(A)の使用に関する。
【0045】
本発明は、本明細書で以下により詳細に説明される。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本発明によれば、用語「ポリカーボネート」は、カーボネート結合によって連結されるモノマーの反応により形成される繰り返し単位、特に上記の繰り返し単位を含むあらゆるポリマーを意味する。これらの繰り返し単位は、モノマー(A1)、(A2)および(B)の反応によって形成される。ポリカーボネートは、カーボネート結合(ポリカーボネートホモポリマー)によって連結された繰り返し単位のみを含有してもよいし;それはまた、カーボネート結合によって連結された繰り返し単位とカルボン酸エステルまたはウレタン結合などの他の結合によって連結された繰り返し単位とを含有するコポリマーであってもよい。
【0047】
本特許出願においては、用語「モノマー」は、エステル交換反応においてアルコール官能基またはアルキルカーボネート官能基と反応できる少なくとも2つの官能基を含有する化合物を意味する。
【0048】
前に説明されたように、本発明は、上に提示されたモノマー(A2)、(B)および任意選択的に(A1)を反応させることによるポリカーボネートの製造方法に関する。
【0049】
モノマー(A1)は、イソソルビドジアルキルカーボネート、イソマンニドジアルキルカーボネートおよびイソイジドジアルキルカーボネートによって形成される群から選択されてもよい。
【0050】
モノマー(A2)は、モノマー(A1)の二量体と記載されてもよい。使用されるジアンヒドロヘキシトールに依存して、1つ以上の立体配置の二量体(A2)が得られる可能性がある。
【0051】
(A1)および(A2)が有するR1、R2、R3およびR4は、線状であっても分岐であってもよい、アルキル基である。
【0052】
モノマー(B)はジオールまたはジオールの混合物である。
【0053】
それらが用語「モノマー」または「二量体」と組み合わせられるとき、数「1」、「2」または「それ以上」は、本特許出願においては、異なる種類のモノマーの数を意味する。例として、モノマーが1つまたは複数の反応器に導入されるとき、これは明らかに、たった1つの分子が導入されるかまたは反応することを意味せず、同じ種類の幾つかの分子が導入されるかまたは反応することを意味する。
【0054】
モノマー(A2)および任意選択的に(A1)を含有する組成物(A)は、導入工程(1)の間に反応器に入れられる。第1変形例によれば、組成物(A)は、既に記載された2つのモノマー(A1)および(A2)の混合物を含む。第2変形例によれば、組成物(A)はモノマー(A2)を含み、モノマー(A1)を含まない。
【0055】
モノマー(A1)は、たとえば、ジアンヒドロヘキシトールジアルキルカーボネートの既に公知の製造方法を用いることによって得られてもよい。
【0056】
たとえば、ジアンヒドロヘキシトールとクロロギ酸アルキルとを反応させることによってモノマー(A1)を製造することが可能であり、これらの試薬は1:2のモル割合で反応器へ導入される。このタイプの方法は、たとえば、実施例5において文献特開平6−261774号公報に記載されている。この方法によれば、ジアンヒドロヘキシトールジアルキルカーボネートのみが形成され、二量体(A2)はまったく製造されない。
【0057】
モノマー(A2)は、たとえば、第1工程で1モルのジアンヒドロヘキシトールを、ジアンヒドロヘキシトールモノアルキルカーボネートを形成するように1モルのクロロギ酸アルキルと反応させ、次に第2工程で1モルのホスゲンを、2モルの第1工程で形成されたジアンヒドロヘキシトールモノアルキルカーボネートと反応させることによって製造することができる。
【0058】
これらの2つのモノマー(A1)および(A2)はしたがって、反応器へのそれらの導入前にか、反応器それ自体内でかのどちらかで組成物(A)を形成するために混合されてもよい。
【0059】
組成物(A)を製造するための有利な可能性は、(A1)および(A2)の同時合成を可能にする方法を用いることである。具体的には、本出願人はまた、そのような混合物の製造方法を開発した。
【0060】
この方法は、国際特許出願PCT/FR2010/052066号明細書に詳細に記載されている。
【0061】
この製造方法は、次の順で、次の工程:
(a)− 少なくとも1つのジアンヒドロヘキシトール、
− 存在するジアンヒドロヘキシトールの量に対して、少なくとも2モル当量の少なくとも1つのジアルキルカーボネート、および
− エステル交換触媒、たとえば炭酸カリウム
を含有する初期反応混合物の調製、
(b)反応混合物を、得られたアルコール、またはそれが反応混合物中に存在する別の成分と形成する共沸混合物を反応混合物から分離するのに十分である数の理論蒸留プレートを含む精留塔を備えた反応器中で、エステル交換反応によって形成されたアルコールR−OHの沸点以上、または得られたアルコールR−OHと反応混合物中に存在する別の成分とによって形成される共沸混合物の沸点以上、および高くても反応混合物の沸点に等しい温度に加熱する工程
を含む。
【0062】
本方法の終わりに得られた溶液は、ジアルキルカーボネートとともにモノマー(A1)と(A2)との混合物を含む。蒸留が行われ、ジアルキルカーボネートを含まない(A1)と(A2)との混合物が回収される。
【0063】
比(A1)/(A2)は、初期反応混合物を修正することによって変えることができ:前記混合物は有利には、反応混合物中に最初に存在するジアンヒドロヘキシトールの量に対して、2.1〜100モル当量、好ましくは5〜60モル当量、特に10〜40当量のジアルキルカーボネートを含有する。ジアルキルカーボネートの量が大きければ大きいほど、得られたモノマーの溶液中の比(A1)/(A2)は高くなる。
【0064】
たとえば、本出願人は、上記の方法の条件下に炭酸カリウムの存在下でイソソルビドとジメチルカーボネートとを反応させることによって、約4(ジアルキルカーボネート/イソソルビド比が10であるとき)〜約20(ジアルキルカーボネート/イソソルビド比が40であるとき)の範囲の比(A1)/(A2)で(A1)および(A2)を含むモノマーの溶液を得ることができることを見いだした。
【0065】
さらに、(A1)および(A2)のこの同時合成方法は、たとえば、文献特開平6−261774号公報に記載されている方法に使用されるクロロギ酸アルキルよりも毒性が少ない試薬を使用するという利点を有し;合成副産物(アルキルがメチルである場合にはメタノール、アルキルがエチルである場合にはエタノール)はまたクロロギ酸エステルを使った合成中に放出される塩素化化学種よりも毒性が少ない。
【0066】
組成物(A)は、(A1)および(A2)以外の2つのアルキルカーボネート官能基を有するモノマーを含んでもよい。より具体的には、それは、3以上の重合度の(A1)のオリゴマーを含んでもよい。
【0067】
しかし、組成物(A)は有利には、75モル%超、好ましくは90モル%超、さらにより優先的には98モル%超のモノマー(A1)および(A2)を含む。
【0068】
組成物(A)の構成物質のそれぞれの量は、クロマトグラフ法、たとえばガスクロマトグラフィー(GC)によって測定することができる。
【0069】
構成物質のそれぞれの量は、トリメチルシリル誘導体の形態で分析によってGCで測定されてもよい。
【0070】
試料は、次の方法に従って調製されてもよい:500mgの試料および既知純度の50mgのグルコースペンタアセテート(内部標準)がビーカー中に量り取られる。50mLのピリジンが加えられ、混合物は、溶解が完了するまで攪拌される。1mLが坩堝に採取され、0.5mLのビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミドが加えられ、混合物は次に70℃で40分間加熱される。
【0071】
クロマトグラムを生成するために、
− 0.25pmのフィルム厚さの30m長さおよび直径0.32mmのDB1カラム、
− ガラスウールのフォーカスライナーを備えた、30のスプリット比を用いる300℃に加熱される1177型の注入器(ヘリウム流量は1.7mL/分である)、
− 10
−11の感度に設定された、300℃の温度に加熱されるFID検出器
を備えた、VARIAN 3800クロマトグラフが用いられてもよい。
【0072】
1.2μLの試料が、クロマトグラフへ、スプリットモードで、導入されてもよく、カラムは、7℃/分のランプで100℃から320℃まで加熱され、次に320℃で15分の段階で加熱される。これらの分析条件下に、(A1)がイソソルビドジメチルカーボネートであり、(A2)が(A1)の二量体であるとき、(A1)は、約0.74の相対保持時間を有し、(A2)は、約1.34〜1.79の範囲の相対保持時間を有し、内部標準は約15.5分の保持時間を有する。
【0073】
クロマトグラムを用いて、構成物質のそれぞれの質量百分率は、相当するピークの面積を測定することによって、そして各構成物質について、それに相当するピークの面積対(内部標準についてのピークを除いて)ピークのすべての比を計算することによって計算することができる。
【0074】
組成物(A)の添加はまた、同時にかまたは引き続いてかを問わず、その構成物質の別個の添加を含む。
【0075】
たとえば、たった今記載された有利な方法に従ってのような、(A1)と(A2)との混合物の直接合成を可能にする合成方法がまた用いられてもよい。
【0076】
モノマー(B)は、それ自体、ジオールまたはジオールの混合物である。このジオールは環状であっても非環状であってもよい。
【0077】
言及されてもよい非環状ジオールは、線状もしくは分岐アルキルジオールを含む。この非環状ジオールは、2〜10個の炭素原子、たとえばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオールまたは1,10−デカンジオールを含んでもよい。
【0078】
環状ジオールは、1つ以上の環、たとえば2〜4つの環、優先的には2つの環を含んでもよい。各環は優先的には、4〜10の原子を含む。環に含まれる原子は、炭素、酸素、窒素および硫黄から選択されてもよい。優先的には、環の構成原子は、炭素または炭素および酸素である。
【0079】
環状ジオールは、芳香族であっても非芳香族であってもよい。
【0080】
芳香族ジオールは優先的には、6〜24個の炭素原子を含む。言及されてもよい芳香族ジオールの例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールC)および1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(ビスフェノールAD)などのビスフェノールの群が挙げられる。
【0081】
非芳香族環状ジオールは、4〜24個の炭素原子、有利には6〜20個の炭素原子を含んでもよい。
【0082】
有利には、この非芳香族環状ジオールは、イソソルビド、イソマンニドまたはイソイジドなどのジアンヒドロヘキシトール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのシクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロペンタンジメタノール、2,6−デカリンジメタノール、1,5−デカリンジメタノールおよび2,3−デカリンジメタノールなどのデカリンジメタノール、2,3−ノルボルナンジメタノールおよび2,5−ノルボルナンジメタノールなどのノルボルナンジメタノール、1,3−アダマンタンジメタノールなどのアダマンタンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジオールなどのシクロヘキサンジオール、トリシクロデカンジオール、ペンタシクロペンタデカンジオール、デカリンジオール、ノルボルナンジオールまたはアダマンタンジオールである。
【0083】
好ましくは、環状ジオールは、イソソルビド、イソマンニドおよびイソイジド、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールから選択される。
【0084】
モル比(A1)+(A2)/(B)は有利には、0.7〜1.3、優先的には0.8〜1.25、優先的には0.9〜1.1、最も優先的には0.95〜1.05の範囲である。
【0085】
本発明の方法によれば、(A1)、(A2)および(B)以外のモノマーを導入することが可能である。たとえば、3つ以上のアルコールまたはカーボネート官能基を含むモノマーが導入されてもよい。カルボン酸、カルボン酸エステルもしくはアミン官能基、またはこれらの官能基の混合物から選択される幾つかの官能基を含むモノマーがまた導入されてもよい。
【0086】
特に、2つのアルキルカーボネート官能基を有するモノマーと同時に、他の生成物を導入することもまた可能である。これらは、モノマー(A1)および(A2)の合成の副産物であってもよい。これらの生成物は、ジアンヒドロヘキシトールモノアルキルカーボネート、ジアンヒドロヘキシトールジアルキルエーテル、ジアンヒドロヘキシトールモノアルキルエーテルまたはジアンヒドロヘキシトールモノアルキルカーボネートモノアルキルエーテルであってもよい。
【0087】
アルコールまたはカーボネート官能基と反応できるたった一つの官能基を含む化合物である、連鎖停止剤を導入することもまた可能である。
【0088】
しかし、反応器へ導入されるモノマーのすべてのうちで、(A1)、(A2)および(B)の合計が、導入されるモノマーの総量の90モル%超、有利には95モル%超、またはさらに99モル%超を構成することが好ましい。最も優先的には、反応器へ導入されるモノマーは本質的にモノマー(A1)、(A2)および(B)からなる。明らかに、導入されるジアリールカーボネートのおよびハロゲン化モノマーの量を、たとえば導入されるモノマーの総モル数の5%未満の量に制限することが好ましい。特に好ましい実施形態においては、ジアリールカーボネートまたはハロゲン化モノマーは重縮合反応器へまったく導入されない。
【0089】
導入工程(1)および(2)の順番は、本発明にとって決定的要因ではない。工程(1)は、工程(2)の前に行われてもよいし、逆もまた同様である。これらの2つの工程はまた同時に行われてもよい。変形例によれば、モノマー(A1)、(A2)および(B)のプレミックスが、それらを反応器へ導入する前に調製される。
【0090】
本発明の方法によるポリカーボネートの形成を可能にするために、モノマー(A)は、モノマー(B)とエステル交換反応によって反応し、この反応は反応器で行われる。この反応は、触媒の不在下で行われてもよい。触媒の存在は、反応を加速させることおよび/または工程(3)においてこうして形成されるポリカーボネートの重合度を増加させることを可能にする。
【0091】
工程(3)に任意選択的に使用されるエステル交換触媒に関しては、それは、少なくとも1つのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属イオン、第四級アンモニウムイオン、第四級ホスホニウムイオン、環状窒素化合物、塩基性ホウ素ベースの化合物または塩基性リンベースの化合物を含む触媒であってもよい。
【0092】
少なくとも1つのアルカリ金属イオンを含む触媒の例としては、セシウム、リチウム、カリウムまたはナトリウム塩が挙げられてもよい。これらの塩は特に、炭酸塩、水酸化物、酢酸塩、ステアリン酸塩、ホウ化水素塩、ホウ化物、リン酸塩、アルコキシドまたはフェノキシド、およびまたそれらの誘導体であってもよい。
【0093】
少なくとも1つのアルカリ土類金属イオンを含む触媒としては、カルシウム、バリウム、マグネシウムまたはストロンチウム塩が挙げられてもよい。これらの塩は特に、炭酸塩、水酸化物、酢酸塩またはステアリン酸塩、およびまたそれらの誘導体であってもよい。
【0094】
塩基性ホウ素ベースの化合物に関しては、それらは優先的には、テトラフェニルホウ素などのアルキルまたはフェニルホウ素化合物の塩である。
【0095】
塩基性リンベースの化合物を含む触媒は、ホスフィンであってもよい。
【0096】
第四級アンモニウムイオンを含む触媒は優先的には、水酸化テトラメチルアンモニウムなどの水酸化物である。
【0097】
環状窒素化合物を含む触媒は優先的には、トリアゾール、テトラゾール、ピロール、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ピコリン、ピペリジン、ピリジン、アミノキノリンまたはイミダゾール誘導体である。
【0098】
触媒の量は有利には、モノマー(A1)および(A2)の量に対して10
−7%〜1モル%、優先的には10
−4%〜0.5モル%の範囲である。この量は、使用される触媒の関数として調整されてもよい。たとえば、少なくとも1つのアルカリ金属イオンを含む10
−3〜10
−1モル%の触媒が優先的に使用される。
【0099】
安定剤などの添加剤が任意選択的に、組成物(A)および/またはジオール(B)に添加されてもよい。
【0100】
安定剤は、たとえば、トリアルキルホスフェートなどのリン酸をベースとする、ホスファイトなどの亜リン酸をベースとする化合物もしくはホスフェート誘導体、またはこれらの酸の塩、たとえば、亜鉛塩であってもよく;この安定剤は、その製造中にポリマーの着色を制限することを可能にする。その使用は、重縮合が溶融体で行われるときに特に有利である可能性がある。しかし、これらの量は一般に、モノマー(A)および(B)の総モル数の0.01%未満である。
【0101】
本発明によるポリカーボネート製造方法においては、モノマー(A)および(B)のエステル交換の工程は、工程(3)中に行われる。重合のタイプおよび条件は特に制限されない。
【0102】
この反応は、溶融体で、すなわち、溶媒の不在下で反応媒体を加熱することによって行われてもよい。この重合はまた、溶媒の存在下で行われてもよい。この反応は好ましくは溶融体で行われる。
【0103】
この工程(3)は、ポリカーボネートを得るのに十分な時間行われる。有利には、工程(3)の継続時間は、1時間〜24時間、たとえば2〜12時間の範囲である。優先的には、反応器は、100℃〜250℃、優先的には150〜235℃の範囲の温度に工程(3)において、熱調節される。工程(3)のすべてを等温で行うことが可能である。しかし、温度段階よって、または温度ランプを用いることによってかのどちらかで、温度をこの工程中に上げることが一般に好ましい。工程(3)中のこの温度上昇は、エステル交換による重縮合反応を向上させること、すなわち得られる最終ポリカーボネートのモル質量を増加させることを可能にし、前記ポリカーボネートはさらに、本方法の工程(3)のすべてがその最高温度で行われるときよりも弱い着色を有する。
【0104】
言うまでもなく、工程(3)を不活性雰囲気下、たとえば窒素下で行うことが好ましい。重縮合反応中にフェノールを発生させる標準的方法を用いると、このフェノールを除去できるために、全体反応を真空下で行うことが必要である。本発明による方法中に発生したアルコールを除去するために、発生したアルコールがフェノールよりも容易に留去できるので、反応器中の真空は必要ではない。
【0105】
本出願人は、本発明による方法が、エステル交換による重縮合の工程が必ずしも高真空下で行われないという利点を有することを見出した。こうして、本発明の方法の変形例によれば、工程(3)の少なくとも一部は、30kPa〜110kPa、有利には50〜105kPa、優先的には90〜105kPaの範囲の圧力で、たとえば大気圧で行われる。優先的には、工程(3)の全継続時間の少なくとも半分はこの圧力で行われる。
【0106】
しかし、工程(3)は全面的にまたは部分的に、わずかに高い真空下で、たとえば100Pa〜20kPaの反応器内の圧力で行われてもよい。
【0107】
明らかに、この真空は、反応器内の温度および重合度に従って調整され:過度に低い圧力および過度に高い温度の場合には、重合度が低いときに、モノマーが蒸留によって反応器から抜き出されるので反応は正しく進行することができない。残留化学種の幾らかを除去することをさらに可能にする、わずかに高い真空下でのこの工程は、反応の終わりに行われてもよい。
【0108】
例として、本方法は、次の異なる一連の工程:
− 大気圧での170℃で2時間30分の第1工程;
− 大気圧での200℃で1時間の第2工程;
− 大気圧での220℃で1時間の第3工程;
− 大気圧での235℃で1時間の第4工程;
− 約300Paの圧力での235℃で1時間の第5工程
を実施することによって行われてもよい。
【0109】
本発明の方法を用いて、40%以上、有利には50%超、好ましくは55%超の、回収されたポリカーボネートの質量対使用されたモノマーの合計の質量の比で定義される、質量収率を得ることが可能である。
【0110】
反応器は一般に、重縮合反応中に発生したアルコールを除去するための手段、たとえば凝縮器に連結された蒸留ヘッドを備えている。
【0111】
反応器は一般に、櫂付き攪拌システムなどの攪拌手段を備えている。
【0112】
モノマー(A1)、(A2)および(B)は、工程(3)中にランダムに反応する。モノマー(B)の単独導入が行われるとき、ポリマー中のジオール(B)のランダム分布のポリカーボネートがこうして得られる。しかし、縮合エステル交換工程(3)を開始した後に、モノマー(B)の導入の1つ以上の追加工程を行うことが可能である。この場合、導入されるモノマー(B)が異なる導入中に異なる場合には、ブロックポリマーが得られる。
【0113】
本方法は、回分法で、連続法で、または半連続半回分法で行われてもよい。
【0114】
工程(4)において本プロセス中に形成されたポリカーボネートが回収される。このポリカーボネートは、造粒機を用いて顆粒の形態に、または任意の他の形態に直接変換されてもよい。このように得られたポリマーの精製を工程(4)の後の工程で、たとえばポリマーをクロロホルムなどの溶媒に溶解させ、次にメタノールなどの非溶媒を加えることによる沈澱によって行うことも可能である。
【0115】
本発明の方法の別の利点は、回収されたポリカーボネートの質量対使用されたモノマーの合計の質量の比で定義される、高い質量収率、たとえば40%以上、有利には50%超、好ましくは55%超が得られる可能性があることである。
【0116】
本発明による方法によって得られる可能性があるポリカーボネートは、それが少なくとも1つのアルキルカーボネート末端官能基および少なくとも2つの連続する単位:
【化4】
を含むという点において、Chattiらによる前に引用された論文において既に公知のポリカーボネートとは異なる。
【0117】
これらの末端官能基および連続する単位の存在は、
13Cおよび
1H核磁気共鳴などの分析技法によって測定することができる。
【0118】
有利には、形成されたポリカーボネートのガラス転移温度は、25℃以上であり、たとえば50〜180℃の範囲である。ポリカーボネートのガラス転移温度は、合成条件を変えることによって調整することができる。たとえば、1に非常に近いモノマー(A)/(B)比を選択することによって、同じ条件下にしかし1とはまったく異なる(A)/(B)比で得られたポリカーボネートのそれよりも高いガラス転移温度を有するポリカーボネートが得られる。ガラス転移温度はまた、モノマー(B)の種類で非常に著しく変わる。具体的には、実質的に高い温度を有するポリカーボネートを得ることが望ましい場合には、線状ジオールよりもむしろ環状ジオールを、少なくとも部分的に、使用することが好ましい。
【0119】
ガラス転移温度は、示差熱量分析によって測定されてもよい。たとえば、アルミニウム坩堝を備えた、インジウムで温度および熱流束の点で校正される(たとえばref.119441)、Mettler DSC 30型機械が用いられる。約15mgの試料が穴あきアルミニウム坩堝に量り取られる。この方法は、次の方法で行われてもよい:
坩堝が、25℃の温度で、窒素の流れ下にオーブンに入れられる。
急冷ランプが、25℃から−100℃まで適用される。
10℃/分での加熱ランプが、−100℃から200℃まで適用される。
新たな急冷ランプが、200℃から−100℃まで適用される。
第2加熱ランプが、10℃/分で−100℃から200℃まで適用される。
ガラス転移温度が、3正接法に従って、中点の温度で与えられる。
【0120】
実施形態はここで、以下の実施例で詳述される。これらの例示的な例は本発明の範囲を決して限定しないことが指摘される。
【実施例】
【0121】
モノマーの製造
本発明によるポリカーボネート製造方法に有用である、イソソルビドジメチルカーボネート(A1)およびイソソルビドジメチルカーボネート二量体(A2)は、下記の手順に従って得られる。
【0122】
合成1
800gのイソソルビド(5.47モル)および次に19724gのジメチルカーボネート(=イソソルビドに対して40当量)ならびに2266gの炭酸カリウムを、櫂付き機械攪拌システム、反応媒体の温度を制御するためのシステムおよび還流ヘッド上に取り付けられた精留塔を備えた、20リットル反応器へ導入し、熱交換流体を使ってサーモスタットで維持される浴によって加熱する。反応混合物を全還流で1時間加熱し、その時点後に塔ヘッド蒸気の温度は、形成されたメタノールの除去を開始する前に、64℃に達する。反応媒体の加熱を次に、68℃〜75℃の温度で13時間維持し、その時点後に塔ヘッド蒸気の温度は90℃に達し、この温度(ジメチルカーボネートの沸点)で安定する。これは、エステル交換反応が完了していること、およびもはやメタノールが形成されていないことの証拠である。反応媒体を、それから懸濁液中の炭酸カリウムを除去するために濾過する。過剰のジメチルカーボネートを留去した後、94%のイソソルビドジメチルカーボネート(IDMC)および6%の二量体を含有する白色固体が回収され、これらの百分率はGCによって測定される。この固体は未反応イソソルビドを含まない。
【0123】
合成2
合成1を繰り返すが、唯一の差異は、20当量のジメチルカーボネートを使用することである。過剰のジメチルカーボネートを留去した後に回収された白色固体の組成は、以下に提示される。
【0124】
合成3
合成1を繰り返すが、唯一の差異は、10当量のジメチルカーボネートを使用することである。過剰のジメチルカーボネートを留去した後に回収された白色固体の組成は、以下に提示される。
【0125】
【表1】
【0126】
合成4
合成1において得られた生成物の一部を、「ショートパッチ」形状のスクラップドフィルムエバポレーターで高真空下(1ミリバール未満)で蒸留する。このエバポレーターを140℃に加熱し、生成物を140g/時の流量で70℃で導入する。得られた留出物は、100重量%のイソソルビドジメチルカーボネートを含有する、微量の二量体を含有しない白色固体である。この蒸留残留物は、4.5%の残留IDMCおよび95.5%の二量体を含む生成物である。
【0127】
ポリカーボネートの製造
比較例1
26.2g(0.10モル)の二量体を含まないIDMC(A1)、14.6g(0.10モル)のイソソルビド(B)および0.0069g(9.99×10
−5モル)の1,2,4−トリアゾールを100mL反応器に導入し、櫂付き機械攪拌システム、反応媒体、窒素注入管、凝縮器におよび凝縮物を集めるための容器に連結された蒸留ヘッド、ならびに被調節真空系の温度を制御するためのシステムを備えた、熱交換流体を使ってサーモスタットで維持される浴によって加熱する。この装置を窒素の雰囲気下に置き、反応媒体を、熱交換流体を用いて加熱する。温度を、170℃で2時間30分、200℃で1時間、220℃で1時間および235℃で1時間の段階で徐々に上げる。各段階間の温度上昇は30分にわたって行われる。反応の課程で、メタノールの蒸留が観察される。235℃段階の終わりに、反応を続行するために、蒸留を続行するためにおよび残留低分子量化学種を除去するために、温度を235℃に維持しながら、装置を1時間真空(300パス
カルを下回る残留圧力)下に置く。反応媒体を冷却した後に、89℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0128】
操作条件は下の表1に並べられる。
【0129】
実施例
1
比較例1を繰り返すが、唯一の差異は、IDMCを、((A1)+(A2))/(B)モル比が依然として1に等しいままであるような割合で、IDMC(A1)からおよびIDMC二量体(A2)からなり、かつ8.5重量%の二量体を含有する組成物(A)で置き換えることである。130℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0130】
操作条件は下の表1に並べられる。
【0131】
実施例
2
比較例1を繰り返すが、唯一の差異は、IDMCを、((A1)+(A2))/(B)モル比が依然として1に等しいままであるような割合で、IDMC(A1)からおよびIDMC二量体(A2)からなり、かつ21重量%の二量体を含有する組成物(A)で置き換えることである。120℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0132】
操作条件は下の表1に並べられる。
【0133】
比較例2
比較例1を繰り返すが、唯一の差異は、IDMCを、((A1)+(A2))/(B)モル比が依然として1に等しいままであるような割合で、IDMC(A1)からおよびIDMC二量体(A2)からなり、かつ95.5重量%の二量体を含有する組成物(A)で置き換えることである。108℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0134】
操作条件は下の表1に並べられる。
【0135】
【表2】
【0136】
比較例3
31.9g(0.122モル)の二量体を含まないIDMC(A1)、17.8g(0.122モル)のイソソルビドおよび0.0084g(1.22×10−4モル)の1,2,4−トリアゾールを、実施例1のそれと同一の反応器に入れる。この装置を窒素の雰囲気下に置き、反応媒体を、熱交換流体を用いて加熱する。温度を、130℃で2時間、170℃で2時間の段階で徐々に上げる。各段階間の温度上昇は30分にわたって行われる。
【0137】
反応の課程で、メタノールの蒸留が観察される。170℃段階の終わりに、温度を30分にわたって220℃に上げる。この温度に達したときに、蒸留を続行するためにおよび残留低分子量化学種を除去するために、温度を220℃に維持しながら、装置を2時間真空(300パスカルを下回る残留圧力)下に置く。反応媒体を冷却した後に、76℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0138】
操作条件は下の表2に並べられる。
【0139】
実施例
3
比較例3を繰り返すが、唯一の差異は、IDMCを、((A1)+(A2))/(B)モル比が依然として1に等しいままであるような割合で、IDMC(A1)からおよびIDMC二量体(A2)からなり、かつ6重量%の二量体を含有する組成物(A)で置き換えることである。
【0140】
103℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0141】
操作条件は下表に並べられる。
【0142】
【表3】
【0143】
実施例
4
IDMCのおよびIDMC二量体の53.3g(0.195モル)の組成物であって、8.5重量%の二量体を含有する組成物、28.4g(0.195モル)のイソソルビド、すなわち、イソソルビドジメチルカーボネートとコモノマーとの間で1/1のモル比、および0.0038g(1.16×10−5モル)の炭酸セシウム、すなわち、(A)に対して0.006モル%を、実施例1のそれと同一の反応器に入れる。この装置を窒素の雰囲気下に置き、反応媒体を、熱交換流体を用いて加熱する。温度を、170℃で2時間30分、200℃で1時間、220℃で1時間および235℃で1時間の段階で徐々に上げる。各段階間の温度上昇は30分にわたって行われる。反応の課程で、メタノールの蒸留が観察される。235℃段階の終わりに、蒸留を続行するためにおよび残留低分子量化学種を除去するために、温度を235℃に維持しながら、装置を1時間真空(300パスカルを下回る残留圧力)下に置く。反応媒体を冷却した後に、145℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0144】
操作条件は下の表3に並べられる。
【0145】
実施例
5
実施例
4を繰り返すが、唯一の差異は、組成物(A)が21重量%の二量体(A2)を含有し、(A)および(B)が、((A1)+(A2))/(B)モル比が依然として1に等しいままであるような割合にあることである。
【0146】
136℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0147】
操作条件は下の表3に並べられる。
【0148】
実施例
6
実施例
4を繰り返すが、唯一の差異は、イソソルビドを1,4−シクロヘキサンジメタノール(1,4−CHDM)で置き換えることである。
【0149】
68℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0150】
操作条件は下の表3に並べられる。
【0151】
実施例
7
実施例
4を繰り返すが、唯一の差異は、イソソルビドをエチレングリコールで置き換えることである。
【0152】
32℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0153】
操作条件は下の表3に並べられる。
【0154】
実施例
8
実施例
4を繰り返すが、唯一の差異は、イソソルビドを、イソソルビド/エチレングリコール(EG)の50/50モル混合物で置き換えることである。
【0155】
77℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0156】
操作条件は下の表3に並べられる。
【0157】
実施例
9
実施例
4を繰り返すが、唯一の差異は、(A)/(B)モル比が0.8/1であることである。
【0158】
125℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0159】
操作条件は下の表3に並べられる。
【0160】
実施例
10
実施例
4を繰り返すが、唯一の差異は、(A)/(B)モル比が1.25/1であることである。
【0161】
140℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0162】
操作条件は下の表3に並べられる。
【0163】
実施例
11
実施例
10を繰り返すが、唯一の差異は、触媒のモル百分率が0.002%であることである。
【0164】
127℃のガラス転移温度のポリマーが得られる。
【0165】
操作条件は下表に並べられる。
【0166】
【表4】